JP5510735B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、平滑コンデンサと、スイッチング素子によって構成される電力変換回路とを備えたモータ制御装置に関する。
従来、平滑コンデンサと、スイッチング素子によって構成される電力変換回路とを備えたモータ制御装置として、例えば特許文献1に開示されている電力変換装置がある。
この電力変換装置は、平滑コンデンサと、電力変換回路と、制御装置とを備えている。平滑コンデンサの一端は直流電源の正極端に、平滑コンデンサの他端は直流電源の負極端にそれぞれ接続されている。電力変換回路は、直列接続された2つのスイッチング素子からなるレグを3組並列接続して構成されている。レグの一端は平滑コンデンサの一端に、レグの他端は平滑コンデンサの他端にそれぞれ接続されている。また、レグをなす2つのスイッチング素子の直列接続点は、電動機に接続されている。制御装置は、スイッチング素子にそれぞれ接続されている。
この電力変換装置は、直流電源の出力する直流電圧を交流電圧に変換して電動機に供給する。電力変換装置が動作を開始すると、平滑コンデンサに電荷が蓄積され、直流電源の出力する直流電圧が平滑化される。その後、電力変換装置が動作を停止すると、平滑コンデンサに電荷が蓄積されたままの状態となる。そのため、平滑コンデンサに蓄積された電荷による感電の可能性がある。しかし、制御装置が、過電流とならない所定時間だけ全てのスイッチング素子をオンする。これにより、平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電することができる。そのため、感電を防止することができる。
特開2009−232620号公報
前述した電力変換装置では、所定時間だけ全てのスイッチング素子をオンして平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する。しかし、タイミングのずれによって、全てのスイッチング素子がオンする直前に、直流電源の正極端に接続される一のレグの一端側のスイッチング素子と、直流電源の負極端に接続される他のレグの他端側のスイッチング素子だけがオンしてしまうと、本来流れてはいけない電流が、電動機に流れてしまう。この場合、電動機が回転してしまう可能性がある。
また、タイミングのずれがない場合であっても、直流電源の負極端に接続される一のレグの他端側のスイッチング素子のオン抵抗が、他のレグの他端側のスイッチング素子のオン抵抗より小さいと、他のレグの他端側のスイッチング素子に流れるべき電流が、一のレグの他端側のスイッチング素子に流れることになる。その結果、本来流れてはいけない電流が電動機に流れ、電動機が回転してしまう可能性がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、平滑コンデンサの放電時に、モータに電流が流れることがないモータ制御装置を提供することを目的とする。
そこで、本発明者は、この課題を解決すべく鋭意研究し試行錯誤を重ねた結果、少なくとも2つのスイッチング回路を時分割で切替え、1つのスイッチング回路で放電することで、平滑コンデンサの放電時に、モータに流れる電流を抑えられることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に記載の電力変換装置は、直流電圧を平滑化する平滑コンデンサと、直列接続された2つのスイッチング素子からなるスイッチング回路を複数並列接続して構成され、スイッチング回路の一端が平滑コンデンサの一端に、スイッチング回路の他端が平滑コンデンサの他端に接続されるとともに、スイッチング回路をなす2つのスイッチング素子の直列接続点がモータに接続される電力変換回路と、スイッチング素子を制御する制御回路と、を備え、制御回路が、1つのスイッチング回路で、スイッチング回路をなす2つのスイッチング素子をオンして平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電するモータ制御装置において、制御回路は、少なくとも2つのスイッチング回路を時分割で切替え、1つのスイッチング回路で平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電し、平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する少なくとも2つのスイッチング回路をなすスイッチング素子に流れる電流に基づいて、スイッチング素子の特性のばらつきを踏まえ、スイッチング回路間でスイッチング素子の発熱が均等化されるように放電時間を設定することを特徴とする。
この構成によれば、制御回路は、常に1つのスイッチング回路で平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する。そのため、従来のように、一のスイッチング回路の一端側のスイッチング素子と、他のスイッチング回路の他端側のスイッチング素子だけがオンしてしまうことはない。従って、平滑コンデンサの放電時に、モータに流れる電流を抑えることができる。スイッチング素子の発熱は、スイッチング素子の消費電力、つまり、スイッチング素子に流れる電流と端子間電圧の積に比例する。同一の動作条件であっても、特性のばらつきによってスイッチング素子に流れる電流に違いが生じる場合がある。しかし、制御回路は、スイッチング回路を構成するスイッチング素子に流れる電流に基づいて放電時間を設定する。そのため、特性のばらつきによってスイッチング素子に流れる電流に違いが生じる場合であっても、時分割で切替えるスイッチング回路を構成するスイッチング素子の発熱を均等化することができる。
請求項2に記載の電力変換装置は、直流電圧を平滑化する平滑コンデンサと、直列接続された2つのスイッチング素子からなるスイッチング回路を複数並列接続して構成され、スイッチング回路の一端が平滑コンデンサの一端に、スイッチング回路の他端が平滑コンデンサの他端に接続されるとともに、スイッチング回路をなす2つのスイッチング素子の直列接続点がモータに接続される電力変換回路と、スイッチング素子を制御する制御回路と、を備え、制御回路が、1つのスイッチング回路で、スイッチング回路をなす2つのスイッチング素子をオンして平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電するモータ制御装置において、制御回路は、少なくとも2つのスイッチング回路を時分割で切替え、1つのスイッチング回路で平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電し、電力変換回路が平滑コンデンサに平滑化された直流電圧を交流電圧に変換してモータに供給する際に、平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する少なくとも2つのスイッチング回路をなすスイッチング素子に流れる電流を検出し、検出結果に基づいて放電時間を設定することを特徴とする。この構成によれば、制御回路は、常に1つのスイッチング回路で平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する。そのため、従来のように、一のスイッチング回路の一端側のスイッチング素子と、他のスイッチング回路の他端側のスイッチング素子だけがオンしてしまうことはない。従って、平滑コンデンサの放電時に、モータに流れる電流を抑えることができる。スイッチング素子の発熱は、スイッチング素子の消費電力、つまり、スイッチング素子に流れる電流と端子間電圧の積に比例する。同一の動作条件であっても、特性のばらつきによってスイッチング素子に流れる電流に違いが生じる場合がある。しかし、制御回路は、スイッチング回路を構成するスイッチング素子に流れる電流に基づいて放電時間を設定する。この構成によれば、特性のばらつきによるスイッチング素子に流れる電流の違いを確実に知ることができる。そのため、特性のばらつきによってスイッチング素子に流れる電流に違いが生じる場合であっても、時分割で切替えるスイッチング回路を構成するスイッチング素子の発熱を均等化することができる。
請求項3に記載の電力変換装置は、直流電圧を平滑化する平滑コンデンサと、直列接続された2つのスイッチング素子からなるスイッチング回路を複数並列接続して構成され、スイッチング回路の一端が平滑コンデンサの一端に、スイッチング回路の他端が平滑コンデンサの他端に接続されるとともに、スイッチング回路をなす2つのスイッチング素子の直列接続点がモータに接続される電力変換回路と、スイッチング素子を制御する制御回路と、を備え、制御回路が、1つのスイッチング回路で、スイッチング回路をなす2つのスイッチング素子をオンして平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電するモータ制御装置において、制御回路は、少なくとも2つのスイッチング回路を時分割で切替え、1つのスイッチング回路で平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電し、平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する少なくとも2つのスイッチング回路をなすスイッチング素子の端子間電圧に基づいて、時分割で切替えた1つのスイッチング回路による放電時間を設定することを特徴とする。この構成によれば、制御回路は、常に1つのスイッチング回路で平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する。そのため、従来のように、一のスイッチング回路の一端側のスイッチング素子と、他のスイッチング回路の他端側のスイッチング素子だけがオンしてしまうことはない。従って、平滑コンデンサの放電時に、モータに流れる電流を抑えることができる。スイッチング素子の発熱は、スイッチング素子の消費電力、つまり、スイッチング素子に流れる電流と端子間電圧の積に比例する。同一の動作条件であっても、特性のばらつきによってスイッチング素子の端子間電圧に違いが生じる場合がある。しかし、制御回路は、スイッチング回路を構成するスイッチング素子の端子間電圧に基づいて放電時間を設定する。そのため、特性のばらつきによってスイッチング素子の端子間電圧に違いが生じる場合であっても、時分割で切替えるスイッチング回路を構成するスイッチング素子の発熱を均等化することができる。
請求項4に記載の電力変換装置は、制御回路は、電力変換回路が、平滑コンデンサに平滑化された直流電圧を交流電圧に変換してモータに供給する際に、平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する少なくとも2つのスイッチング回路をなすスイッチング素子の端子間電圧を検出し、検出結果に基づいて放電時間を設定することを特徴とする。この構成によれば、特性のばらつきによるスイッチング素子の端子間電圧の違いを確実に知ることができる。
請求項5に記載の電力変換装置は、直流電圧を平滑化する平滑コンデンサと、直列接続された2つのスイッチング素子からなるスイッチング回路を複数並列接続して構成され、スイッチング回路の一端が平滑コンデンサの一端に、スイッチング回路の他端が平滑コンデンサの他端に接続されるとともに、スイッチング回路をなす2つのスイッチング素子の直列接続点がモータに接続される電力変換回路と、スイッチング素子を制御する制御回路と、を備え、制御回路が、1つのスイッチング回路で、スイッチング回路をなす2つのスイッチング素子をオンして平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電するモータ制御装置において、制御回路は、少なくとも2つのスイッチング回路を時分割で切替え、1つのスイッチング回路で平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電し、平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する少なくとも2つのスイッチング回路をなすスイッチング素子の消費電力に基づいて、時分割で切替えた1つのスイッチング回路による放電時間を設定することを特徴とする。この構成によれば、制御回路は、常に1つのスイッチング回路で平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する。そのため、従来のように、一のスイッチング回路の一端側のスイッチング素子と、他のスイッチング回路の他端側のスイッチング素子だけがオンしてしまうことはない。従って、平滑コンデンサの放電時に、モータに流れる電流を抑えることができる。スイッチング素子の発熱は、スイッチング素子の消費電力に比例する。同一の動作条件であっても、特性のばらつきによってスイッチング素子の消費電力に違いが生じる場合がある。しかし、制御回路は、スイッチング回路を構成するスイッチング素子の消費電力に基づいて放電時間を設定する。そのため、特性のばらつきによってスイッチング素子の消費電力に違いが生じる場合であっても、時分割で切替えるスイッチング回路を構成するスイッチング素子の発熱を均等化することができる。
請求項6に記載の電力変換装置は、制御回路は、電力変換回路が、平滑コンデンサに平滑化された直流電圧を交流電圧に変換してモータに供給する際に、平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する少なくとも2つのスイッチング回路をなすスイッチング素子の消費電力を検出し、検出結果に基づいて放電時間を設定することを特徴とする。この構成によれば、特性のばらつきによるスイッチング素子の消費電力の違いを確実に知ることができる。
請求項7に記載の電力変換装置は、直流電圧を平滑化する平滑コンデンサと、直列接続された2つのスイッチング素子からなるスイッチング回路を複数並列接続して構成され、スイッチング回路の一端が平滑コンデンサの一端に、スイッチング回路の他端が平滑コンデンサの他端に接続されるとともに、スイッチング回路をなす2つのスイッチング素子の直列接続点がモータに接続される電力変換回路と、スイッチング素子を制御する制御回路と、を備え、制御回路が、1つのスイッチング回路で、スイッチング回路をなす2つのスイッチング素子をオンして平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電するモータ制御装置において、制御回路は、少なくとも2つのスイッチング回路を時分割で切替え、1つのスイッチング回路で平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電し、電力変換回路が、平滑コンデンサに平滑化された直流電圧を交流電圧に変換してモータに供給する際に、平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する少なくとも2つのスイッチング回路をなすスイッチング素子の温度を検出し、検出結果に基づいて時分割で切替えた1つのスイッチング回路による放電時間を設定することを特徴とする。この構成によれば、制御回路は、常に1つのスイッチング回路で平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する。そのため、従来のように、一のスイッチング回路の一端側のスイッチング素子と、他のスイッチング回路の他端側のスイッチング素子だけがオンしてしまうことはない。従って、平滑コンデンサの放電時に、モータに流れる電流を抑えることができる。同一の動作条件であっても、特性のばらつきによってスイッチング素子の温度に違いが生じる場合がある。しかし、制御回路は、スイッチング回路に流れる電流に基づいて放電時間を設定する。この構成によれば、特性のばらつきによるスイッチング素子の温度の違いを確実に知ることができる。そのため、特性のばらつきによってスイッチング素子の温度に違いが生じる場合であっても、時分割で切替えるスイッチング回路を構成するスイッチング素子の発熱を均等化することができる。
請求項8に記載の電力変換装置は、制御回路は、平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する少なくとも2つのスイッチング回路の時分割による切替えを複数回繰返すことを特徴とする。この構成によれば、少なくとも2つのスイッチング回路を1回ずつ時分割で切替えて平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する場合に比べ、1回当たりの放電時間を短くでき、スイッチング素子の発熱を抑えることができる。
請求項9に記載の電力変換装置は、制御回路は、平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電するスイッチング回路を、一のスイッチング回路から他のスイッチング回路に切替える際、一のスイッチング回路において、一端側のスイッチング素子をオフしてから他端側のスイッチング素子をオフし、その後、他のスイッチング回路において、他端側のスイッチング素子をオンしてから一端側のスイッチング素子をオンすることを特徴とする。この構成によれば、一のスイッチング回路から他のスイッチング回路に切替える際に、一のスイッチング回路の一端側のスイッチング素子と、他のスイッチング回路の他端側のスイッチング素子がオンすることを確実に防止できる。また、他のスイッチング回路の一端側のスイッチング素子と、一のスイッチング回路の他端側のスイッチング素子がオンすることを確実に防止できる。従って、平滑コンデンサの放電時に、モータに流れる電流を確実に抑えることができる。
請求項10に記載の電力変換装置は、制御回路は、平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電するスイッチング回路を、一のスイッチング回路から他のスイッチング回路に切替える際、一のスイッチング回路において、他端側のスイッチング素子をオフしてから一端側のスイッチング素子をオフし、その後、他のスイッチング回路において、一端側のスイッチング回路をオンしてから他端側のスイッチング回路をオンすることを特徴とする。この構成によれば、一のスイッチング回路から他のスイッチング回路に切替える際に、一のスイッチング回路の一端側のスイッチング素子と、他のスイッチング回路の他端側のスイッチング素子がオンすることを確実に防止できる。また、他のスイッチング回路の一端側のスイッチング素子と、一のスイッチング回路の他端側のスイッチング素子がオンすることを確実に防止できる。従って、平滑コンデンサの放電時に、モータに流れる電流を確実に抑えることができる。
請求項11に記載の電力変換装置は、車両駆動用モータを制御することを特徴とする。この構成によれば、車両駆動用モータを制御する電力変換装置において、平滑コンデンサの放電時に、モータに流れる電流を抑えることができる。
参考形態におけるモータ制御装置の回路図である。 参考形態における平滑コンデンサ放電時のIGBTのスイッチング状態を示すタイミングチャートである。 参考形態における平滑コンデンサ放電時のIGBTの詳細なスイッチング状態を示すタイミングチャートである。 別の参考形態における平滑コンデンサ放電時のIGBTの詳細なスイッチング状態を示すタイミングチャートである。タイミングチャートである。 別の参考形態における平滑コンデンサ放電時のIGBTのスイッチング状態を示すタイミングチャートである。 第1実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。 第1実施形態における平滑コンデンサ放電時のIGBTのスイッチング状態を示すタイミングチャートである。 第2実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。 第2実施形態における平滑コンデンサ放電時のIGBTのスイッチング状態を示すタイミングチャートである。 第3実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。 第3実施形態における平滑コンデンサ放電時のIGBTのスイッチング状態を示すタイミングチャートである。 第4実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。 第4実施形態における平滑コンデンサ放電時のIGBTのスイッチング状態を示すタイミングチャートである。
次に実施形態を挙げ、本発明をより詳しく説明する。参考形態及び実施形態では、本発明に係るモータ制御装置を、車両に搭載され、車両駆動用モータを制御するモータ制御装置に適用した例を示す。
参考形態
まず、図1を参照して参考形態のモータ制御装置の構成について説明する。ここで、図1は、参考形態におけるモータ制御装置の回路図である。
図1に示すモータ制御装置1は、車体から絶縁された高電圧バッテリB1の出力する直流高電圧(例えば288V)を3相交流電圧に変換して車両駆動用モータM1に供給し、車両駆動用モータM1を制御する装置である。モータ制御装置1は、平滑コンデンサ10と、インバータ回路11(電力変換回路)と、制御回路12とを備えている。
平滑コンデンサ10は、高電圧バッテリB1の直流高電圧を平滑化するための素子である。平滑コンデンサ10の一端は、リレーR10を介して高電圧バッテリB1の正極端に接続されている。また、他端は、リレーR11を介して高電圧バッテリB1の負極端に接続されている。
インバータ回路11は、平滑コンデンサ10によって平滑化された直流電圧を3相交流電圧に変換して車両駆動用モータM1に供給する回路である。また、平滑コンデンサ10に蓄積された電荷を放電する回路でもある。インバータ回路11は、3つのスイッチング回路110〜112(複数のスイッチング回路)を備えている。
スイッチング回路110は、オン、オフすることで直流電圧を交流電圧に変換する回路である。また、オンすることで、平滑コンデンサ10に蓄積された電荷を放電する回路でもある。スイッチング回路110は、2つのIGBT110a、110b(スイッチング素子)を備えている。IGBT110a、110bは、直列接続されている。具体的には、IGBT110aのエミッタが、IGBT110bのコレクタに接続されている。
スイッチング回路111は、オン、オフすることで直流電圧を交流電圧に変換する回路である。また、オンすることで、平滑コンデンサ10に蓄積された電荷を放電する回路でもある。スイッチング回路111は、2つのIGBT111a、111b(スイッチング素子)を備えている。IGBT111a、111bは、直列接続されている。具体的には、IGBT111aのエミッタが、IGBT111bのコレクタに接続されている。
スイッチング回路112は、オン、オフすることで直流電圧を交流電圧に変換する回路である。また、オンすることで、平滑コンデンサ10に蓄積された電荷を放電する回路でもある。スイッチング回路112は、2つのIGBT112a、112b(スイッチング素子)を備えている。IGBT112a、112bは、直列接続されている。具体的には、IGBT112aのエミッタが、IGBT112bのコレクタに接続されている。
3つのスイッチング回路110〜112は、並列接続(複数並列接続)されている。具体的には、スイッチング回路110〜112の一端であるIGBT110a〜112aのコレクタ、及び、スイッチング回路110〜112の他端であるIGBT110b〜112bのエミッタがそれぞれ接続されている。IGBT110a〜112aのコレクタは平滑コンデンサ10の一端に、IGBT110b〜112bのエミッタは平滑コンデンサ10の他端にそれぞれ接続されている。また、IGBT110a、110b、111a、111b、112a、112bのゲートとエミッタは、制御回路12にそれぞれ接続されている。さらに、直列接続されたIGBT110a、110b、IGBT111a、111b及びIGBT112a、112bの直列接続点は、車両駆動用モータM1にそれぞれ接続されている。
制御回路12は、スイッチング回路110〜112を制御する回路である。具体的には、IGBT110a、110b、111a、111b、112a、112bを制御する回路である。制御回路12は、IGBT110a、110b、111a、111b、112a、112bのゲートとエミッタにそれぞれ接続されている。
次に、図1〜図3を参照してモータ制御装置の動作について説明する。ここで、図2は、参考形態における平滑コンデンサ放電時のIGBTのスイッチング状態を示すタイミングチャートである。図3は、参考形態における平滑コンデンサ放電時のIGBTの詳細なスイッチング状態を示すタイミングチャートである。具体的には、スイッチング回路の切替わり時におけるIGBTの詳細なスイッチング状態を示すタイミングチャートである。
車両のイグニッションスイッチ(図略)がオンすると、図1に示すリレーR10、R11がオンし、モータ制御装置1が動作を開始する。リレーR10、R11がオンすると、高電圧バッテリB1の直流高電圧が平滑コンデンサ10によって平滑化される。制御回路12は、外部から入力される指令に基づいて、インバータ回路11を構成するスイッチング回路110〜112を制御する。具体的には、IGBT110a、110b、111a、111b、112a、112bを制御する。インバータ回路11は、平滑コンデンサ10によって平滑化された直流高電圧を3相交流電圧に変換して車両駆動用モータM1に供給する。このようにして、モータ制御装置1が車両駆動用モータM1を制御する。
その後、イグニッションスイッチがオフすると、リレーR10、R11がオフする。モータ制御装置1は、車両駆動用モータM1への電圧の供給を停止する。車両駆動用モータM1への電圧の供給が停止すると、平滑コンデンサ10に電荷が蓄積されたままの状態となる。
ところで、平滑コンデンサ10の放電に必要な放電時間tは、数1に示すように、平滑コンデンサ10の容量と、平滑コンデンサ10の端子間電圧と、放電電流Iとによって決まる。
Figure 0005510735
図2に示すように、制御回路12は、スイッチング回路110を構成する2つのIGBT110a、110bをオフする。そして、スイッチング回路111、112を時分割で順次切替え、1つのスイッチング回路で平滑コンデンサ10に蓄積された電荷を放電する。
具体的には、時分割で切替えた1つのスイッチング回路による放電電流がIとなるとともに、時分割で切替えた1つのスイッチング回路による放電時間がそれぞれ等しくt/2となるようにIGBTを制御する。
より具体的には、スイッチング回路111を構成する2つのIGBT111a、111bを、放電時間t/2だけオンするとともに、コレクタ電流がIとなるようにゲート電圧を調整して、平滑コンデンサ10に蓄積された電荷を放電する。その後、スイッチング回路111からスイッチング回路112に切替え、スイッチング回路112を構成する2つのIGBT112a、112bを、放電時間t/2だけオンするとともに、コレクタ電流がIとなるようにゲート電圧を調整して平滑コンデンサ10に蓄積された電荷を放電する。
ここで、平滑コンデンサ10に蓄積された電荷を放電するスイッチング回路を、スイッチング回路111からスイッチング回路112に切替える際、図3に示すように、制御回路12は、スイッチング回路111において、一端側のIGBT111aをオフしてから
他端側のIGBT111bをオフし、その後、スイッチング回路112において、他端側のIGBT112bをオンしてから一端側のIGBT112aをオンする。
これにより、平滑コンデンサ10に蓄積された電荷が、スイッチング回路111、112によって放電される。
そのため、平滑コンデンサ10に蓄積された電荷による感電を防止することができる。
次に、効果について説明する。参考形態によれば、制御回路12は、常に1つのスイッチング回路で平滑コンデンサ10に蓄積された電荷を放電する。そのため、従来のように、一のスイッチング回路の一端側のIGBTと、他のスイッチング回路の他端側のIGBTだけがオンしてしまうことはない。従って、車両用駆動用モータM1を制御するモータ制御装置1において、平滑コンデンサ10の放電時に、車両用駆動モータM1に流れる電流を抑えることができる。
また、参考形態によれば、IGBTは、許容範囲を超えて発熱すると破損する。IGBTの発熱は、IGBTの放電時間に比例する。しかし、制御回路12は、時分割で切替えた1つのスイッチング回路による放電時間がそれぞれ等しくなるようにIGBTを制御する。そのため、時分割で切替えるスイッチング回路を構成するIGBTの発熱を均等化することができる。従って、発熱の偏りによるIGBTの破損を防止することができる。
さらに、参考形態によれば、制御回路12は、スイッチング回路111において、一端側のIGBT111aをオフしてから他端側のIGBT111bをオフし、その後、スイッチング回路112において、他端側のIGBT112bをオンしてから一端側のIGBT112aをオンする。そのため、スイッチング回路111からスイッチング回路112に切替える際に、スイッチング回路111の一端側のIGBT111aと、スイッチング回路112の他端側のIGBT112bがオンすることを確実に防止できる。また、スイッチング回路112の一端側のIGBT112aと、スイッチング回路111の他端側のIGBT111bがオンすることを確実に防止できる。従って、平滑コンデンサ10の放電時に、車両駆動用モータM1に流れる電流を確実に抑えることができる。
なお、参考形態では、平滑コンデンサ10に蓄積された電荷を放電するスイッチング回路を、スイッチング回路111からスイッチング回路112に切替える際、制御回路12が、スイッチング回路111において、一端側のIGBT111aをオフしてから他端側のIGBT111bをオフし、その後、スイッチング回路112において、他端側のIGBT112bをオンしてから一端側のIGBT112aをオンする例を挙げているが、これに限られるものではない。図4に示すように、制御回路12は、スイッチング回路111において、他端側のIGBT111bをオフしてから一端側のIGBT111aをオフし、その後、スイッチング回路112において、一端側のIGBT112aをオンしてから他端側のIGBT112bをオンするようにしてもよい。同様の効果を得ることができる。
また、参考形態では、2つのスイッチング回路を時分割で切替え、それぞれ1回ずつ平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する例を挙げているが、これに限られるものではない。図5に示すように、2つのスイッチング回路111、112の時分割による切替えを複数回繰返して平滑コンデンサ10に蓄積された電荷を放電するようにしてもよい。時分割による切替えを2回繰返した場合、2つのスイッチング回路111。112を1回ずつ時分割で切替えて平滑コンデンサ10に蓄積された電荷を放電する場合に比べ、1回当たりの放電時間をt/2からt/4に短くでき、IGBTの発熱を抑えることができる。
さらに、参考形態では、平滑コンデンサ10に蓄積された電荷を、2つのスイッチング回路111、112を時分割で順次切替えて放電する例を挙げているが、これに限られるものではない。2つのスイッチング回路110、111を時分割で順次切替えて放電してもよいし、2つのスイッチング回路110、112を時分割で順次切替えて放電してもよい。また、3つのスイッチング回路110〜112を時分割で順次切替えて放電してもよい。少なくとも2つのスイッチング回路を時分割で切替えて放電すればよい。
加えて、参考形態では、電力変換回路として、3つのスイッチング回路110〜112を並列接続して構成されるインバータ回路11の例を挙げているが、これに限られるものではない。複数のスイッチング回路を並列接続して構成される電力変換回路であればよい。
第1実施形態
次に、第1実施形態のモータ制御装置について説明する。第1実施形態のモータ制御装置は、参考形態のモータ制御装置が、時分割で切替えた1つのスイッチング回路による放電時間がそれぞれ等しいのに対し、それぞれのスイッチング回路に流れる電流に基づいて放電時間を設定するようにしたものである。
まず、図6を参照してモータ制御装置の構成について説明する。ここで、図6は、第1実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。ここでは、参考形態のモータ制御装置との相違部分について説明し、共通する部分については必要とされる箇所以外説明を省略する。
図6に示すように、モータ制御装置2は、平滑コンデンサ20と、インバータ回路21(電力変換回路)と、制御回路22とを備えている。平滑コンデンサ20は、参考形態の平滑コンデンサ10と同一構成である。インバータ回路21は、3つのスイッチング回路210〜212(複数のスイッチング回路)と、電流センス抵抗213〜218とを備えている。
スイッチング回路110は、2つのIGBT210a、210b(スイッチング素子)を備えている。IGBT210a、210bは、コレクタ電流に比例し、コレクタ電流より小さい電流が流れる電流センス端子を備えている。IGBT210a、210bは、参考形態のIGBT110a、110bと同様に直列接続されている。
スイッチング回路211は、2つのIGBT211a、211b(スイッチング素子)を備えている。IGBT211a、211bは、コレクタ電流に比例し、コレクタ電流より小さい電流が流れる電流センス端子を有している。IGBT211a、211bは、参考形態のIGBT111a、111bと同様に直列接続されている。
スイッチング回路212は、2つのIGBT212a、212b(スイッチング素子)を備えている。IGBT212a、212bは、コレクタ電流に比例し、コレクタ電流より小さい電流が流れる電流センス端子を備えている。IGBT212a、212bは、参考形態のIGBT112a、112bと同様に直列接続されている。
3つのスイッチング回路210〜212は、参考形態のスイッチング回路110〜112と同様に並列接続(複数並列接続)され、平滑コンデンサ20及び車両駆動用モータM2にそれぞれ接続されている。
電流センス抵抗213〜218は、IGBT210a、210b、211a、211b、212a、212bに流れる電流を検出するための素子である。具体的には、電流センス端子に流れる電流を電圧に変換する素子である。電流センス抵抗213〜218の一端はIGBT210a〜212a、210b〜212bの電流センス端子に、他端はIGBT210a〜212a、210b〜212bのエミッタにそれぞれ接続されている。また、電流センス抵抗213〜218の両端は、制御回路22にそれぞれ接続されている。
制御回路22は、参考形態の制御回路12と同様に、IGBT210a、210b、211a、211b、212a、212bのゲートとエミッタにそれぞれ接続されている。また、IGBT210a、210b、211a、211b、212a、212bに流れる電流を検出するため、電流センス抵抗213〜218の両端にそれぞれ接続されている。
次に、図6及び図7を参照してモータ制御装置の動作について説明する。ここで、図7は、第1実施形態における平滑コンデンサ放電時のIGBTのスイッチング状態を示すタイミングチャートである。
車両のイグニッションスイッチ(図略)がオンすると、図6に示すリレーR20、R21がオンし、モータ制御装置2が動作を開始する。制御回路22は、外部から入力される指令に基づいて、インバータ回路21を構成するIGBT210a、210b、211a、211b、212a、212bを制御する。インバータ回路21は、平滑コンデンサ20によって平滑化された直流高電圧を3相交流電圧に変換して車両駆動用モータM2に供給する。このとき、制御回路22は、電流センス抵抗213〜218によって、同一の動作条件において、IGBT210a、210b、211a、211b、212a、212bに流れる電流を検出する。
その後、イグニッションスイッチがオフすると、リレーR20、R21がオフする。図7に示すように、制御回路22は、スイッチング回路210を構成する2つのIGBT210a、210bをオフする。そして、スイッチング回路211、212を時分割で順次切替え、1つのスイッチング回路で平滑コンデンサ20に蓄積された電荷を放電する。このとき、制御回路22は、インバータ回路21が平滑コンデンサ20に平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して車両駆動用モータM2に供給する際に検出した、IGBT211a、211b、212a、212bに流れる電流に基づいてスイッチング回路211、212による放電時間を設定する。例えば、検出したIGBT211a、211bに流れる電流が、検出したIGBT212a、212bに流れる電流より大きい場合、スイッチング回路211による放電時間t1がスイッチング回路212による放電時間t2より短くなるように設定する。
制御回路22は、スイッチング回路211を構成する2つのIGBT211a、211bを、放電時間t1だけオンするとともに、コレクタ電流がIとなるようにゲート電圧を調整して、平滑コンデンサ20に蓄積された電荷を放電する。その後、スイッチング回路211からスイッチング回路212に切替え、スイッチング回路212を構成する2つのIGBT212a、212bを、放電時間t2だけオンするとともに、コレクタ電流がIとなるようにゲート電圧を調整して平滑コンデンサ20に蓄積された電荷を放電する。
次に、効果について説明する。第1実施形態によれば、IGBTの発熱は、IGBTの消費電力、つまり、IGBTに流れる電流とコレクタ−エミッタ間電圧の積に比例する。同一の動作条件であっても、特性のばらつきによってIGBTに流れる電流に違いが生じる場合がある。しかし、制御回路22は、スイッチング回路111、112を構成するIGBT111a、111b、112a、112bに流れる電流に基づいて放電時間を設定する。そのため、特性のばらつきによってIGBTに流れる電流に違いが生じる場合であっても、時分割で切替えるスイッチング回路を構成するIGBTの発熱を均等化することができる。
また、第1実施形態によれば、制御回路22は、インバータ回路21が平滑コンデンサ20に平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して車両駆動用モータM2に供給する際に、IGBT211a、211b、212a、212bに流れる電流を検出し、検出結果に基づいてスイッチング回路211、212による放電時間を設定する。そのため、特性のばらつきによるIGBTに流れる電流の違いを確実に知ることができる。従って、特性のばらつきによってIGBTに流れる電流に違いが生じる場合であっても、時分割で切替えるスイッチング回路を構成するIGBTの発熱を確実に均等化することができる。
第2実施形態
次に、第2実施形態のモータ制御装置について説明する。第2実施形態のモータ制御装置は、参考形態のモータ制御装置が、時分割で切替えた1つのスイッチング回路による放電時間がそれぞれ等しいのに対し、それぞれのスイッチング回路を構成するIGBTのコレクタ−エミッタ間電圧に基づいて放電時間を設定するようにしたものである。
まず、図8を参照してモータ制御装置の構成について説明する。ここで、図8は、第2実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。ここでは、参考形態のモータ制御装置との相違部分について説明し、共通する部分については必要とされる箇所以外説明を省略する。
図8に示すように、モータ制御装置3は、平滑コンデンサ30と、インバータ回路31(電力変換回路)と、制御回路32とを備えている。平滑コンデンサ30は、参考形態の平滑コンデンサ10と同一構成である。インバータ回路31は、3つのスイッチング回路310〜312(複数のスイッチング回路)を備えている。スイッチング回路310〜312は、参考形態のスイッチング回路110〜112と同一構成である。
制御回路32は、参考形態の制御回路12と同様に、IGBT310a、310b、311a、311b、312a、312b(スイッチング素子)のゲートとエミッタにそれぞれ接続されている。また、IGBT310a、310b、311a、311b、312a、312bのコレクタ−エミッタ間電圧を検出するため、IGBT310a、310b、311a、311b、312a、312bのコレクタとエミッタにそれぞれ接続されている。
次に、図8及び図9を参照してモータ制御装置の動作について説明する。ここで、図9は、第2実施形態における平滑コンデンサ放電時のIGBTのスイッチング状態を示すタイミングチャートである。
車両のイグニッションスイッチ(図略)がオンすると、図8に示すリレーR30、R31がオンし、モータ制御装置3が動作を開始する。制御回路32は、外部から入力される指令に基づいて、インバータ回路31を構成するIGBT310a、310b、311a、311b、312a、312bを制御する。インバータ回路31は、平滑コンデンサ30によって平滑化された直流高電圧を3相交流電圧に変換して車両駆動用モータM3に供給する。このとき、制御回路32は、同一の動作条件において、IGBT310a、310b、311a、311b、312a、312bのコレクタ−エミッタ間電圧を検出する。
その後、イグニッションスイッチがオフすると、リレーR30、R31がオフする。図9に示すように、制御回路32は、スイッチング回路310を構成する2つのIGBT310a、310bをオフする。そして、スイッチング回路311、312を時分割で順次切替え、1つのスイッチング回路で平滑コンデンサ30に蓄積された電荷を放電する。このとき、制御回路32は、インバータ回路31が平滑コンデンサ30に平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して車両駆動用モータM3に供給する際に検出した、IGBT311a、311b、312a、312bのコレクタ−エミッタ間電圧に基づいてスイッチング回路311、312による放電時間を設定する。例えば、検出したIGBT311a、311bのコレクタ−エミッタ間電圧が、検出したIGBT312a、312bのコレクタ−エミッタ間電圧より大きい場合、スイッチング回路311による放電時間t3がスイッチング回路312による放電時間t4より短くなるように設定する。
制御回路32は、スイッチング回路311を構成する2つのIGBT311a、311bを、放電時間t3だけオンするとともに、コレクタ電流がIとなるようにゲート電圧を調整して、平滑コンデンサ30に蓄積された電荷を放電する。その後、スイッチング回路311からスイッチング回路312に切替え、スイッチング回路312を構成する2つのIGBT312a、312bを、放電時間t4だけオンするとともに、コレクタ電流がIとなるようにゲート電圧を調整して平滑コンデンサ30に蓄積された電荷を放電する。
次に、効果について説明する。第2実施形態によれば、IGBTの発熱は、IGBTの消費電力、つまり、IGBTに流れる電流とコレクタ−エミッタ間電圧の積に比例する。同一の動作条件であっても、特性のばらつきによってIGBTのコレクタ−エミッタ間電圧に違いが生じる場合がある。しかし、制御回路32は、スイッチング回路311、312を構成するIGBT311a、311b、312a、312bのコレクタ−エミッタ間電圧に基づいて放電時間を設定する。そのため、特性のばらつきによってIGBTのコレクタ−エミッタ間電圧に違いが生じる場合であっても、時分割で切替えるスイッチング回路を構成するIGBTの発熱を均等化することができる。
また、第2実施形態によれば、制御回路32は、インバータ回路31が平滑コンデンサ30に平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して車両駆動用モータM3に供給する際に、IGBT311a、311b、312a、312bのコレクタ−エミッタ間電圧を検出し、検出結果に基づいてスイッチング回路311、312による放電時間を設定する。そのため、特性のばらつきによるIGBTのコレクタ−エミッタ間電圧の違いを確実に知ることができる。従って、特性のばらつきによってIGBTのコレクタ−エミッタ間電圧に違いが生じる場合であっても、時分割で切替えるスイッチング回路を構成するIGBTの発熱を確実に均等化することができる。
第3実施形態
次に、第3実施形態のモータ制御装置について説明する。第3実施形態のモータ制御装置は、参考形態のモータ制御装置が、時分割で切替えた1つのスイッチング回路による放電時間がそれぞれ等しいのに対し、それぞれのスイッチング回路を構成するIGBTの消費電力に基づいて放電時間を設定するようにしたものである。
まず、図10を参照してモータ制御装置の構成について説明する。ここで、図10は、第3実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。ここでは、参考形態のモータ制御装置との相違部分について説明し、共通する部分については必要とされる箇所以外説明を省略する。
図10に示すように、モータ制御装置4は、平滑コンデンサ40と、インバータ回路41(電力変換回路)と、制御回路42とを備えている。平滑コンデンサ40は、参考形態の平滑コンデンサ10と同一構成である。インバータ回路41は、3つのスイッチング回路410〜412(複数のスイッチング回路)と、電流センス抵抗413〜418とを備えている。インバータ回路41は、第1実施形態のインバータ回路21と同一構成である。
制御回路42は、参考形態の制御回路12と同様に、IGBT410a、410b、411a、411b、412a、412b(スイッチング素子)のゲートとエミッタにそれぞれ接続されている。また、IGBT410a、410b、411a、411b、412a、412bに流れる電流を検出するため、電流センス抵抗413〜418の両端にそれぞれ接続されている。さらに、IGBT410a、410b、411a、411b、412a、412bのコレクタ−エミッタ間電圧を検出するため、IGBT410a、410b、411a、411b、412a、412bのコレクタとエミッタにそれぞれ接続されている。
次に、図10及び図11を参照してモータ制御装置の動作について説明する。ここで、図11は、第3実施形態における平滑コンデンサ放電時のIGBTのスイッチング状態を示すタイミングチャートである。
車両のイグニッションスイッチ(図略)がオンすると、図10に示すリレーR40、R41がオンし、モータ制御装置4が動作を開始する。制御回路42は、外部から入力される指令に基づいて、インバータ回路41を構成するIGBT410a、410b、411a、411b、412a、412bを制御する。インバータ回路41は、平滑コンデンサ40によって平滑化された直流高電圧を3相交流電圧に変換して車両駆動用モータM4に供給する。このとき、制御回路42は、同一の動作条件において、IGBT410a、410b、411a、411b、412a、412bに流れる電流とコレクタ−エミッタ間電圧を検出する。そして、検出した電流とコレクタ−エミッタ電圧から、同一の動作条件におけるIGBT410a、410b、411a、411b、412a、412bの消費電力を算出する。
その後、イグニッションスイッチがオフすると、リレーR40、R41がオフする。図11に示すように、制御回路42は、スイッチング回路410を構成する2つのIGBT410a、410bをオフする。そして、スイッチング回路411、412を時分割で順次切替え、1つのスイッチング回路で平滑コンデンサ40に蓄積された電荷を放電する。このとき、制御回路42は、インバータ回路41が平滑コンデンサ40に平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して車両駆動用モータM4に供給する際に検出した電流とコレクタ−エミッタ電圧から算出した、IGBT411a、411b、412a、412bの消費電力に基づいてスイッチング回路411、412による放電時間を設定する。例えば、算出したIGBT411a、411bの消費電力が、算出したIGBT412a、412bの消費電力より大きい場合、スイッチング回路411による放電時間t5がスイッチング回路412による放電時間t6より短くなるように設定する。
制御回路42は、スイッチング回路411を構成する2つのIGBT411a、411bを、放電時間t5だけオンするとともに、コレクタ電流がIとなるようにゲート電圧を調整して、平滑コンデンサ40に蓄積された電荷を放電する。その後、スイッチング回路411からスイッチング回路412に切替え、スイッチング回路412を構成する2つのIGBT412a、412bを、放電時間t6だけオンするとともに、コレクタ電流がIとなるようにゲート電圧を調整して平滑コンデンサ40に蓄積された電荷を放電する。
次に、効果について説明する。第3実施形態によれば、IGBTの発熱は、IGBTの消費電力に比例する。同一の動作条件であっても、特性のばらつきによってIGBTの消費電力に違いが生じる場合がある。しかし、制御回路42は、スイッチング回路411、412を構成するIGBT411a、411b、412a、412bの消費電力に基づいて放電時間を設定する。そのため、特性のばらつきによってIGBTの消費電力に違いが生じる場合であっても、時分割で切替えるスイッチング回路を構成するIGBTの発熱を均等化することができる。
また、第3実施形態によれば、制御回路42は、インバータ回路41が平滑コンデンサ40に平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して車両駆動用モータM4に供給する際に、IGBT411a、411b、412a、412bに流れる電流とコレクタ−エミッタ間電圧を検出するとともに、これらから消費電力を算出し、算出結果に基づいてスイッチング回路411、412による放電時間を設定する。そのため、特性のばらつきによるIGBTの消費電力の違いを確実に知ることができる。従って、特性のばらつきによってIGBTの消費電力に違いが生じる場合であっても、時分割で切替えるスイッチング回路を構成するIGBTの発熱を確実に均等化することができる。
第4実施形態
次に、第4実施形態のモータ制御装置について説明する。第4実施形態のモータ制御装置は、参考形態のモータ制御装置が、時分割で切替えた1つのスイッチング回路による放電時間がそれぞれ等しいのに対し、それぞれのスイッチング回路を構成するIGBTの温度に基づいて放電時間を設定するようにしたものである。
まず、図12を参照してモータ制御装置の構成について説明する。ここで、図12は、第4実施形態におけるモータ制御装置の回路図である。ここでは、参考形態のモータ制御装置との相違部分について説明し、共通する部分については必要とされる箇所以外説明を省略する。
図12に示すように、モータ制御装置5は、平滑コンデンサ50と、インバータ回路51(電力変換回路)と、制御回路52とを備えている。平滑コンデンサ50は、参考形態の平滑コンデンサ10と同一構成である。インバータ回路51は、3つのスイッチング回路510〜512(複数のスイッチング回路)を備えている。
スイッチング回路510〜512を構成するIGBT510a、510b、511a、511b、512a、512b(スイッチング素子)は、温度センサ510c、510d、511c、511d、512c、512dをそれぞれ備えている。温度センサ510c、510d、511c、511d、512c、512dは、IGBT510a、510b、511a、511b、512a、512bの温度を検出するための素子である。スイッチング回路510〜512は、温度センサ510c、510d、511c、511d、512c、512dを除いて参考形態のスイッチング回路110〜112と同一構成である。
制御回路52は、参考形態の制御回路12と同様に、IGBT510a、510b、511a、511b、512a、512bのゲートとエミッタにそれぞれ接続されている。また、IGBT510a、510b、511a、511b、512a、512bの温度を検出するため、温度センサ510c、510d、511c、511d、512c、512dにそれぞれ接続されている。
次に、図12及び図13を参照してモータ制御装置の動作について説明する。ここで、図13は、第4実施形態における平滑コンデンサ放電時のIGBTのスイッチング状態を示すタイミングチャートである。
車両のイグニッションスイッチ(図略)がオンすると、図12に示すリレーR50、R51がオンし、モータ制御装置5が動作を開始する。制御回路52は、外部から入力される指令に基づいて、インバータ回路51を構成するIGBT510a、510b、511a、511b、512a、512bを制御する。インバータ回路51は、平滑コンデンサ50によって平滑化された直流高電圧を3相交流電圧に変換して車両駆動用モータM5に供給する。このとき、制御回路52は、温度センサ510a、510b、511a、511b、512a、512bによって、同一の動作条件において、IGBT510a、510b、511a、511b、512a、512bの温度を検出する。
その後、イグニッションスイッチがオフすると、リレーR50、R51がオフする。図13に示すように、制御回路52は、スイッチング回路510を構成する2つのIGBT510a、510bをオフする。そして、スイッチング回路511、512を時分割で順次切替え、1つのスイッチング回路で平滑コンデンサ50に蓄積された電荷を放電する。このとき、制御回路52は、インバータ回路51が平滑コンデンサ50に平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して車両駆動用モータM5に供給する際に検出した、IGBT511a、511b、512a、512bの温度に基づいてスイッチング回路511、512による放電時間を設定する。例えば、検出したIGBT511a、511bの温度が、検出したIGBT512a、512bの温度より高い場合、スイッチング回路511による放電時間t7がスイッチング回路512による放電時間t8より短くなるように設定する。
制御回路52は、スイッチング回路511を構成する2つのIGBT511a、511bを、放電時間t7だけオンするとともに、コレクタ電流がIとなるようにゲート電圧を調整して、平滑コンデンサ50に蓄積された電荷を放電する。その後、スイッチング回路511からスイッチング回路512に切替え、スイッチング回路512を構成する2つのIGBT512a、512bを、放電時間t8だけオンするとともに、コレクタ電流がIとなるようにゲート電圧を調整して平滑コンデンサ50に蓄積された電荷を放電する。
次に、効果について説明する。第4実施形態によれば、同一の動作条件であっても、特性のばらつきによってIGBTの温度に違いが生じる場合がある。しかし、制御回路52は、スイッチング回路511、512を構成するIGBT511a、511b、512a、512bの温度に基づいて、放電時間を設定する。そのため、特性のばらつきによってIGBTの温度に違いが生じる場合であっても、時分割で切替えるスイッチング回路を構成するIGBTの発熱を均等化することができる。
また、第4実施形態によれば、制御回路52は、インバータ回路51が平滑コンデンサ50に平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して車両駆動用モータM5に供給する際に、IGBT511a、511b、512a、512bの温度を検出し、検出結果に基づいてスイッチング回路511、512による放電時間を設定する。そのため、特性のばらつきによるIGBTの温度の違いを確実に知ることができる。従って、特性のばらつきによってIGBTの温度に違いが生じる場合であっても、時分割で切替えるスイッチング回路を構成するIGBTの発熱を確実に均等化することができる。
1〜5・・・モータ制御装置、10、20、30、40、50・・・平滑コンデンサ、11、21、31、41、51・・・インバータ回路(電力変換回路)、110〜112、210〜212、310〜312、410〜412、510〜512・・・スイッチング回路、110a、110b、111a、111b、112a、112b、210a、210b、211a、211b、212a、212b、310a、310b、311a、311b、312a、312b、410a、410b、411a、411b、412a、412b、510a、510b、511a、511b、512a、512b・・・IGBT(スイッチング素子)、510c、510d、511c、511d、512c、512d・・・温度センサ、213〜218、413〜418・・・電流センス抵抗、12、22、32、42、52・・・制御回路、B1〜B5・・・高電圧バッテリ、M1〜M5・・・車両駆動用モータ、R10、R11、R20、R21、R30、R31、R40、R41、R50、R51・・・リレー

Claims (11)

  1. 直流電圧を平滑化する平滑コンデンサと、
    直列接続された2つのスイッチング素子からなるスイッチング回路を複数並列接続して構成され、前記スイッチング回路の一端が前記平滑コンデンサの一端に、前記スイッチング回路の他端が前記平滑コンデンサの他端に接続されるとともに、前記スイッチング回路をなす2つの前記スイッチング素子の直列接続点がモータに接続される電力変換回路と、
    前記スイッチング素子を制御する制御回路と、
    を備え、前記制御回路が、1つの前記スイッチング回路で、前記スイッチング回路をなす2つの前記スイッチング素子をオンして前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電するモータ制御装置において、
    前記制御回路は、少なくとも2つの前記スイッチング回路を時分割で切替え、1つの前記スイッチング回路で前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電し、前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する少なくとも2つの前記スイッチング回路をなす前記スイッチング素子に流れる電流に基づいて、前記スイッチング素子の特性のばらつきを踏まえ、前記スイッチング回路間で前記スイッチング素子の発熱が均等化されるように放電時間を設定することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 直流電圧を平滑化する平滑コンデンサと、
    直列接続された2つのスイッチング素子からなるスイッチング回路を複数並列接続して構成され、前記スイッチング回路の一端が前記平滑コンデンサの一端に、前記スイッチング回路の他端が前記平滑コンデンサの他端に接続されるとともに、前記スイッチング回路をなす2つの前記スイッチング素子の直列接続点がモータに接続される電力変換回路と、
    前記スイッチング素子を制御する制御回路と、
    を備え、前記制御回路が、1つの前記スイッチング回路で、前記スイッチング回路をなす2つの前記スイッチング素子をオンして前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電するモータ制御装置において、
    前記制御回路は、少なくとも2つの前記スイッチング回路を時分割で切替え、1つの前記スイッチング回路で前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電し、前記電力変換回路が前記平滑コンデンサに平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して前記モータに供給する際に、前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する少なくとも2つの前記スイッチング回路をなす前記スイッチング素子に流れる電流を検出し、検出結果に基づいて放電時間を設定することを特徴とするモータ制御装置。
  3. 直流電圧を平滑化する平滑コンデンサと、
    直列接続された2つのスイッチング素子からなるスイッチング回路を複数並列接続して構成され、前記スイッチング回路の一端が前記平滑コンデンサの一端に、前記スイッチング回路の他端が前記平滑コンデンサの他端に接続されるとともに、前記スイッチング回路をなす2つの前記スイッチング素子の直列接続点がモータに接続される電力変換回路と、
    前記スイッチング素子を制御する制御回路と、
    を備え、前記制御回路が、1つの前記スイッチング回路で、前記スイッチング回路をなす2つの前記スイッチング素子をオンして前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電するモータ制御装置において、
    前記制御回路は、少なくとも2つの前記スイッチング回路を時分割で切替え、1つの前記スイッチング回路で前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電し、前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する少なくとも2つの前記スイッチング回路をなす前記スイッチング素子の端子間電圧に基づいて、時分割で切替えた1つの前記スイッチング回路による放電時間を設定することを特徴とするモータ制御装置。
  4. 前記制御回路は、前記電力変換回路が前記平滑コンデンサに平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して前記モータに供給する際に、前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する少なくとも2つの前記スイッチング回路をなす前記スイッチング素子の端子間電圧を検出し、検出結果に基づいて前記放電時間を設定することを特徴とする請求項3に記載のモータ制御装置。
  5. 直流電圧を平滑化する平滑コンデンサと、
    直列接続された2つのスイッチング素子からなるスイッチング回路を複数並列接続して構成され、前記スイッチング回路の一端が前記平滑コンデンサの一端に、前記スイッチング回路の他端が前記平滑コンデンサの他端に接続されるとともに、前記スイッチング回路をなす2つの前記スイッチング素子の直列接続点がモータに接続される電力変換回路と、
    前記スイッチング素子を制御する制御回路と、
    を備え、前記制御回路が、1つの前記スイッチング回路で、前記スイッチング回路をなす2つの前記スイッチング素子をオンして前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電するモータ制御装置において、
    前記制御回路は、少なくとも2つの前記スイッチング回路を時分割で切替え、1つの前記スイッチング回路で前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電し、前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する少なくとも2つの前記スイッチング回路をなす前記スイッチング素子の消費電力に基づいて、時分割で切替えた1つの前記スイッチング回路による放電時間を設定することを特徴とするモータ制御装置。
  6. 前記制御回路は、前記電力変換回路が前記平滑コンデンサに平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して前記モータに供給する際に、前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する少なくとも2つの前記スイッチング回路をなす前記スイッチング素子の消費電力を検出し、検出結果に基づいて前記放電時間を設定することを特徴とする請求項5に記載のモータ制御装置。
  7. 直流電圧を平滑化する平滑コンデンサと、
    直列接続された2つのスイッチング素子からなるスイッチング回路を複数並列接続して構成され、前記スイッチング回路の一端が前記平滑コンデンサの一端に、前記スイッチング回路の他端が前記平滑コンデンサの他端に接続されるとともに、前記スイッチング回路をなす2つの前記スイッチング素子の直列接続点がモータに接続される電力変換回路と、
    前記スイッチング素子を制御する制御回路と、
    を備え、前記制御回路が、1つの前記スイッチング回路で、前記スイッチング回路をなす2つの前記スイッチング素子をオンして前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電するモータ制御装置において、
    前記制御回路は、少なくとも2つの前記スイッチング回路を時分割で切替え、1つの前記スイッチング回路で前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電し、前記電力変換回路が、前記平滑コンデンサに平滑化された直流電圧を交流電圧に変換して前記モータに供給する際に、前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する少なくとも2つの前記スイッチング回路をなす前記スイッチング素子の温度を検出し、検出結果に基づいて時分割で切替えた1つの前記スイッチング回路による放電時間を設定することを特徴とするモータ制御装置。
  8. 前記制御回路は、前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する少なくとも2つの前記スイッチング回路の時分割による切替えを複数回繰返すことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  9. 前記制御回路は、前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する前記スイッチング回路を、一の前記スイッチング回路から他の前記スイッチング回路に切替える際、一の前記スイッチング回路において、一端側の前記スイッチング素子をオフしてから他端側の前記スイッチング素子をオフし、その後、他の前記スイッチング回路において、他端側の前記スイッチング素子をオンしてから一端側の前記スイッチング素子をオンすることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  10. 前記制御回路は、前記平滑コンデンサに蓄積された電荷を放電する前記スイッチング回路を、一の前記スイッチング回路から他の前記スイッチング回路に切替える際、一の前記スイッチング回路において、他端側の前記スイッチング素子をオフしてから一端側の前記スイッチング素子をオフし、その後、他の前記スイッチング回路において、一端側の前記スイッチング回路をオンしてから他端側の前記スイッチング回路をオンすることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
  11. 車両駆動用モータを制御することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のモータ制御装置。
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