JP5471014B2 - 光導波路、光配線、光電気混載基板、電子機器および光導波路の製造方法 - Google Patents
光導波路、光配線、光電気混載基板、電子機器および光導波路の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5471014B2 JP5471014B2 JP2009108720A JP2009108720A JP5471014B2 JP 5471014 B2 JP5471014 B2 JP 5471014B2 JP 2009108720 A JP2009108720 A JP 2009108720A JP 2009108720 A JP2009108720 A JP 2009108720A JP 5471014 B2 JP5471014 B2 JP 5471014B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- layer
- optical waveguide
- acid
- waveguide according
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Optical Integrated Circuits (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
また、本発明の目的は、上述したような光導波路の製造方法を提供することにある。
(1)第1樹脂と、酸発生剤または酸発生剤に由来する酸と、を含む第1層と、
前記第1層の少なくとも一方の面に積層され、前記第1樹脂と異なる第2樹脂と酸捕捉剤とを含み、かつ前記第1層よりも屈折率が低い第2層と、
を有し、
前記第2層における前記第2樹脂に対する前記酸捕捉剤の含有率は、前記第1層における前記第1樹脂に対する前記酸発生剤の含有率または前記酸発生剤に由来する酸の含有率より大きいことを特徴とする光導波路。
(2)前記第1層の他方の面に、さらに前記第1樹脂と異なる第3樹脂を含み、かつ前記第1層よりも屈折率が低い第3層を積層してなる上記(1)に記載の光導波路。
(3)前記第3層は、さらに酸捕捉剤を含むものである上記(2)に記載の光導波路。
(4)前記酸捕捉剤は、アミン系化合物である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の光導波路。
(5)前記アミン化合物が、3級アミンである上記(4)に記載の光導波路。
(6)前記アミン化合物が、イミダゾール類である上記(5)に記載の光導波路。
(7)前記第1樹脂は、環状オレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂およびアクリル系樹脂から選ばれる1種以上の樹脂である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の光導波路。
(8)前記第1樹脂は、酸発生剤の作用により解裂または架橋を生じるものである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の光導波路。
(9)上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の光導波路を備えたことを特徴とする光配線。
(10)電気配線と、上記(9)に記載の光配線とを、有することを特徴とする光電気混載基板。
(11)上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の光導波路を備えたことを特徴とする電子機器。
(12)第1樹脂と酸発生剤とを含む第1樹脂組成物で構成されている第1層の少なくとも一方の面に、第1樹脂と異なる第2樹脂および酸捕捉剤を含む第2樹脂組成物で構成され、かつ前記第1層よりも屈折率が低い第2層を積層する積層工程と、
前記第1層に選択的に活性エネルギー線を照射して屈折率の異なる部位を形成する照射工程と、
を有し、
前記第2樹脂組成物における前記第2樹脂に対する前記酸捕捉剤の含有率は、前記第1樹脂組成物における前記第1樹脂に対する前記酸発生剤の含有率より大きいことを特徴とする光導波路の製造方法。
(13)前記照射工程の後に、前記積層工程を実施するものである上記(12)に記載の光導波路の製造方法。
(14)前記第1層の他方の面に、さらに前記第1樹脂と異なる第3樹脂を含む第3樹脂組成物で構成され、かつ前記第1層よりも屈折率が低い第3層を積層する工程を有するものである上記(12)または(13)に記載の光導波路の製造方法。
(15)前記第3樹脂組成物は、さらに酸捕捉剤を含むものである上記(14)に記載の光導波路の製造方法。
(16)前記酸捕捉剤の含有量は、前記第2樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部である上記(12)ないし(14)のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
(17)前記酸捕捉剤は、前記活性エネルギー線の照射でコア部と、クラッド部とを形成した後に、残存する酸を捕捉するために用いるものである上記(12)ないし(16)のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
(18)前記第1樹脂組成物は、さらに前記酸発生剤の作用により重合するモノマーを含む上記(12)ないし(17)のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
本発明の光導波路は、第1樹脂と、酸発生剤および/または酸発生剤に由来する酸とを含む第1層と、前記第1層の少なくとも一方の面に、前記第1樹脂と異なる第2樹脂を含み、かつ前記第1層よりも屈折率が低い第2層とが積層してなる光導波路であって、前記第2層は、さらに酸捕捉剤を含むことを特徴とする。
また、本発明の光配線は、上記に記載の光導波路を備えたことを特徴とする。
また、本発明の光電気混載基板は、電気配線と、上記に記載の光配線とを、有することを特徴とする。
また、本発明の電子機器は、上記に記載の光導波路を備えたことを特徴とする。
また、本発明の光導波路の製造方法は、第1樹脂と酸発生剤とを含む第1樹脂組成物で構成されている第1層の少なくとも一方面に、第1樹脂と異なる第2樹脂を含む第2樹脂組成物で構成され、かつ前記第1層よりも屈折率が低い第2層を少なくとも積層してなる光導波路の製造方法であって、前記第2樹脂組成物は、さらに酸捕捉剤を含むことを特徴とする。
まず、第1層の形成方法について説明する。
第1樹脂と、酸発生剤とを含む第1樹脂組成物を、溶剤に溶解したワニス1の状態で、支持基板2に塗布する(図1a)。
この支持基板2を換気されたレベルテーブルに置いて、液状被膜表面の不均一な部分を水平化すると共に、溶媒を蒸発(脱溶媒)することにより第1層3を形成する(図1b)。
このような第1樹脂は、前記酸発生剤の作用により解裂、架橋等の化学変化を生じる樹脂が好ましい。
このような前記酸発生剤の作用により、解裂、架橋等の化学変化を生じる樹脂としては、例えば酸発生剤の作用により、少なくとも一部の結合が切断したり、少なくとも一部の官能基が脱離したりして、化学構造が変化し得る材料が挙げられる。
具体的には、ポリシラン(例:ポリメチルフェニルシラン)、ポリシラザン(例:ペルヒドロポリシラザン)等のシラン系樹脂や、前述したような構造変化を伴う材料のベースとなる樹脂としては、分子の側鎖または末端に官能基を有する以下の(1)〜(6)のような樹脂が挙げられる。(1)ノルボルネン型モノマーを付加(共)重合して得られるノルボルネン型モノマーの付加(共)重合体、(2)ノルボルネン型モノマーとエチレンやα−オレフィン類との付加共重合体、(3)ノルボルネン型モノマーと非共役ジエン、および必要に応じて他のモノマーとの付加共重合体、(4)ノルボルネン型モノマーの開環(共)重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、(5)ノルボルネン型モノマーとエチレンやα−オレフィン類との開環共重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、(6)ノルボルネン型モノマーと非共役ジエン、または他のモノマーとの開環共重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂等のノルボルネン系樹脂等が挙げられる。
また、ノルボルネン系ポリマーは、高い疎水性を有するため、吸水による寸法変化を生じ難い光導波路を得ることができる。
このようなノルボルネン系ポリマーとしては、たとえば、(1)ノルボルネン型モノマーを付加(共)重合して得られるノルボルネン型モノマーの付加(共)重合体、(2)ノルボルネン型モノマーとエチレンやα−オレフィン類との付加共重合体、(3)ノルボルネン型モノマーと非共役ジエン、および必要に応じて他のモノマーとの付加共重合体のような付加重合体、(4)ノルボルネン型モノマーの開環(共)重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、(5)ノルボルネン型モノマーとエチレンやα−オレフィン類との開環共重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加した樹脂、(6)ノルボルネン型モノマーと非共役ジエン、または他のモノマーとの開環共重合体、および必要に応じて該(共)重合体を水素添加したポリマーのような開環重合体が挙げられる。これらの重合体としては、たとえば、ランダム共重合体、ブロック共重合体、交互共重合体が挙げられる。これらの中でも、(1)ノルボルネン型モノマーを付加(共)重合して得られるノルボルネン型モノマーの付加(共)重合体が耐熱性に優れる点で好ましい。
前記重量平均分子量は、例えばシクロヘキサン又はトルエンを有機溶剤とするゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算で評価することができる。
前記光酸発生剤としては、例えばトリフェニルスルフォニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリス(4−t−ブチルフェニル)スルホニウム−トリフルオロメタンスルホネート、ジメチル(2−(2−ナフチル)−2−オキソエチル)スルホニウム−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどのスルホニウム塩類、p−ニトロフェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェートなどのジアゾニウム塩類、アンモニウム塩類、ホスホニウム塩類、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、(トリキュミル)ヨードニウム−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレートなどのヨードニウム塩類、キノンジアジド類、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタンなどのジアゾメタン類、1−フェニル−1−(4−メチルフェニル)スルホニルオキシ−1−ベンゾイルメタン、N−ヒドロキシナフタルイミド−トリフルオロメタンサルホネートなどのスルホン酸エステル類、ジフェニルジスルホンなどのジスルホン類、トリス(2,4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)−4,6−ビス−(トリクロロメチル)−s−トリアジンなどのトリアジン類などを例示できる。
具体的には、ノルボルネン系モノマー、アクリル酸(メタクリル酸)系モノマー、エポキシ系モノマー、スチレン系モノマー等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
ここで、第2層5を構成する第2樹脂組成物は、前記第1樹脂と異なる第2樹脂を含んでおり、かつ酸捕捉剤を含んでいる。この酸捕捉剤により、第1層3で発生した酸の残渣を中和することができ、それによって第1層3中に残存する酸の量を低減することができ、それによって酸の作用が原因で生じる長期信頼性の低下を抑制することができる。
ここで、第3樹脂としては、前記第2樹脂と同じものであっても異なっても良いが、同じものであることが好ましい。これにより、光漏れを低減することができる。
前記第3樹脂および前記酸捕捉剤としては、上述したものと同様のものを用いることができる。この酸捕捉剤は、前記第2樹脂組成物で用いるものと同じものであっても異なっていても良い。
なお、本実施形態においては、活性エネルギー線82が照射された部分がクラッド部32となるような場合について説明したが、特に限定されず、活性エネルギー線82が照射された部分がコア部31となるようなものでも良い。
図5に示すように光導波路10は、コア部31が、コア部31よりも屈折率の低いクラッド部32およびクラッド層(第2層5および第3層7)で囲まれている。このように、コア部31が、屈折率の低いクラッド部32およびクラッド層に囲まれていることにより、コア部31に入射した光信号は、クラッド部32等に侵入することなく、コア部31内で全反射を繰り返して、光信号が伝播されるようになる。これにより、コア部31を介しての光信号の授受が可能となる。
光導波路10が形成された後での第2層5に含まれる酸捕捉剤の量は、例えば熱分解ガスクロマトグラフ質量分析計(熱分解GC−MS)やバージンアンドトラップガスクロマトグラフ質量分析計(パージアンドトラップGC−MS)で測定することができる。
例えば熱分解GC−MSの場合、具体的な条件としては下記のような測定条件を例示できる。
・分析装置
熱分解装置 ;フロンティア・ラボ PY−2020iD型縦型加熱炉型熱分解装置
GC ;アジレントテクノロジー 6890N型ガスクロマトグラフ
MS ;アジレントテクノロジー 5975B型質量検出器
・分析条件
GC注入口温度 ;300℃
GCオーブン温度 ;40℃(5分間保持)→10℃/分→300℃(9分間保持)
MSインターフェイス温度 ;300℃
カラム ;アジレントテクノロジー HP−5MS
(5%フェニルポリジメチルシロキサン)
30m×0.25mmi.d.(膜厚:0.25μm)
注入方法 ;スプリット法(スプリット比:50/1)
キャリアガス流量 ;He 1mL/分(定流量モード)
MSイオン化方法 ;EI(電子衝撃)法
MS検出質量範囲 ;m/z=25〜800
サンプル加熱条件 ;300℃/10分
例えば熱分解GC−MSの場合、具体的な条件としては下記のような測定条件を例示できる。
・分析装置
熱分解装置 ;フロンティア・ラボ PY−2020iD型縦型加熱炉型熱分解装置
GC ;アジレントテクノロジー 6890N型ガスクロマトグラフ
MS ;アジレントテクノロジー 5975B型質量検出器
・分析条件
GC注入口温度 ;300℃
GCオーブン温度 ;40℃(5分間保持)→10℃/分→300℃(9分間保持)
MSインターフェイス温度 ;300℃
カラム ;アジレントテクノロジー HP−5MS
(5%フェニルポリジメチルシロキサン)
30m×0.25mmi.d.(膜厚:0.25μm)
注入方法 ;スプリット法(スプリット比:50/1)
キャリアガス流量 ;He 1mL/分(定流量モード)
MSイオン化方法 ;EI(電子衝撃)法
MS検出質量範囲 ;m/z=25〜800
サンプル加熱条件 ;300℃/10分
また、第1層3と、第2層5あるいは第3層7のいずれか一方を先に積層した後、第1層3に活性エネルギー線82を選択的に照射して屈折率の異なる部位を形成しても良い。
次に、他の実施形態について説明する。
図6は、光導波路10の別の実施態様を示したものである。図1の実施形態と異なる部分について説明する。
図6に示す光導波路10には、第1層3と第2層5との間に第1層3よりも屈折率の低い第4層51が設けられており、第1層3と第3層7との間に第1層3よりも屈折率が低い第5層71が設けられている。この層構成の場合、上下クラッド層である第4層51および第5層71は酸捕捉剤を含有する必要がなく、かつ酸捕捉剤含有層である第2層5および第3層7は透明である必要がないため材料選択の幅(第2層5および第3層7の材料選択の幅)を広げるという意味のメリットがある。
本実施形態では、第2層および第3層については、第1実施形態と同様のものを用いて説明しているが、これに限定されず、ポリイミドフィルム等のいわゆるカバー層を用いてもよい。
本発明の光配線は、上述したような光導波路10を有している。これにより、導波路製造プロセスにおいて現像やRIE(リアクティブイオンエッチング)などを経る必要がないために加工の自由度を向上することができる。
また、本発明の光電気混載基板は、電気配線と、上述したような光導波路10を有する光配線とを有している。これにより、従来の電気配線で問題となっていたEMI(電磁波障害)の改善が可能となり、従来よりも信号伝達速度を大幅に向上することができる。
また、本発明の電子機器は、上述したような光導波路10を有している。これにより、省スペース化を図ることができる。
このような電子機器としては、具体的にはコンピューター、サーバー、携帯電話、ゲーム機器、メモリーテスター、外観検査ロボット等を挙げることができる。
(1.第1層(コア層)の形成)
まず、第1層を構成する第1樹脂の調製について説明する。
ヘキシルノルボルネン(HxNB)(8.94g、0.05mol)、ジフェニルメチルノルボルネンメトキシシラン (diphNB)(16.1g、0.05mol)、1−ヘキセン(4.2g、0.05mol)およびトルエン(142.0g)を250mLのシーラムボトルで混合し、オイルバスで120℃に加熱して溶液を形成した。この溶液に[Pd(PCy3)2(O2CCH3)(NCCH3)]テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(Pd1446)(5.8E−3g、4.0E−6mol)およびN,N−ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(DANFABA)(3.2E−3g、4.0E−6mol)を、それぞれ濃縮ジクロロメタン溶液の形態で、加えた。添加後、得られた溶液を120℃で6時間維持した。勢いよく攪拌された混合物にメタノールを滴下すると共重合体が沈殿した。沈殿した共重合体はろ過して集め、80℃のオーブンで真空で乾燥させた。乾燥後の重量は12.0gであった(48%)。共重合体の分子量をTHF溶媒中でGPCにより測定すると(ポリスチレン換算)、Mw=16,196およびMn=8,448であった。共重合体の組成を1H−NMRで測定すると、54/46 HxNB/diPhNBであった。ポリマーの屈折率をプリズムカップリング法で測定したところ、波長633nmで、TEモードで1.5569であり、TMモードで1.5555であった。乾燥させた共重合体を十分なメシチレンに溶解して30wt%の樹脂溶液とした。
第2樹脂として環状オレフィン系樹脂を含むノルボルネン系樹脂組成物(プロメラス社製 Avatrel2590の20重量%2−ヘプタノン溶液、10g)に、酸捕捉剤として2−エチル−4−メチルイミダゾール(四国化成工業株式会社製、品番2E4MZ)(0.04g)を添加して第2樹脂組成物を得た。
また、同じ樹脂組成物を用いて第3樹脂組成物を得た。
上述の第1樹脂層の両面に、前記条件で塗布乾燥したUpilex上の第2樹脂層および第3樹脂層を、ラミネータで積層して、積層体を得た。得られた積層体を160℃、2時間の条件で熱処理して最終的に光導波路を得た。得られた光導波路の光伝搬損失をカットバック法にて測定したところ、850nmの光伝搬損失が0.04dB/cmと低い値を示し、優れた光導波路であることが分かった。さらに耐湿熱性を調べるために、85℃/85%RHの恒温恒湿槽に投入し1,000時間処理するという加速試験を行った後の光伝搬損失を同様の方法で測定したところ0.04dB/cmと変化しなかった。また、外観も湿熱処理前後で変化しなかった。よって光学特性、耐湿熱性に優れた光導波路であることが分かった。
第2層および第3層に含まれる酸捕捉剤の含有量を、下記のようにした以外実施例1と同様にした。
酸捕捉剤を、第2樹脂溶液および第3樹脂溶液のそれぞれ10gに対して0.12g添加した。
得られた光導波路について実施例1と同様の評価を行った。その結果初期の光伝搬損失が0.05dB/cmと低損失で、湿熱処理後の光伝搬損失についても0.06dB/cmとほとんど変化しなかった。また、外観についても湿熱処理前後で変化が見られなかった。
第2層および第3層に含まれる酸捕捉剤の含有量を、下記のようにした以外実施例1と同様にした。
酸捕捉剤を、第2樹脂溶液および第3樹脂のそれぞれ10gに対して0.01g添加した。
得られた光導波路について実施例1と同様の評価を行った。その結果初期の光伝搬損失が0.06dB/cmと低損失で、湿熱処理後の光伝搬損失についても0.07dB/cmとほとんど変化しなかった。また、外観についても湿熱処理前後で変化が見られなかった。
第2層および第3層に含まれる捕捉剤として以下のものを用いた以外は、実施例1と同様にした。
酸捕捉剤として、2,6−ジ−tBu−4メチルピリジン(東京化成工業株式会社製)を用いた。
得られた光導波路について実施例1と同様の評価を行った。その結果初期の光伝搬損失が0.05dB/cmと低損失で、湿熱処理後の光伝搬損失についても0.05dB/cmと変化しなかった。また、外観も湿熱処理前後で変化しなかった。
第2層および第3層に酸捕捉剤を添加しない事以外は、実施例1と同様にした。
得られた光導波路について実施例1と同様の評価を行った。その結果初期の光伝搬損失が0.05dB/cmと低損失であったが、湿熱処理後の光伝搬損失は0.17dB/cmと若干変化した。また湿熱処理後の外観は僅かに黄色く着色し、パターンも若干不鮮明になった。
なお、上述した実施形態では、ノルボルネン系樹脂について詳細に検討したが、本発明の効果はこれに限定されず、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリシラン樹脂等についても適用可能と推測される。
2 支持基板
3 第1層
31 コア部
32 クラッド部
4 ワニス
5 第2層
51 第4層
6 ワニス
7 第3層
71 第5層
8 マスク
81 開口部
82 活性エネルギー線
10 光導波路
Claims (18)
- 第1樹脂と、酸発生剤または酸発生剤に由来する酸と、を含む第1層と、
前記第1層の少なくとも一方の面に積層され、前記第1樹脂と異なる第2樹脂と酸捕捉剤とを含み、かつ前記第1層よりも屈折率が低い第2層と、
を有し、
前記第2層における前記第2樹脂に対する前記酸捕捉剤の含有率は、前記第1層における前記第1樹脂に対する前記酸発生剤の含有率または前記酸発生剤に由来する酸の含有率より大きいことを特徴とする光導波路。 - 前記第1層の他方の面に、さらに前記第1樹脂と異なる第3樹脂を含み、かつ前記第1層よりも屈折率が低い第3層を積層してなる請求項1に記載の光導波路。
- 前記第3層は、さらに酸捕捉剤を含むものである請求項2に記載の光導波路。
- 前記酸捕捉剤は、アミン系化合物である請求項1ないし3のいずれかに記載の光導波路。
- 前記アミン化合物が、3級アミンである請求項4に記載の光導波路。
- 前記アミン化合物が、イミダゾール類である請求項5に記載の光導波路。
- 前記第1樹脂は、環状オレフィン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂およびアクリル系樹脂から選ばれる1種以上の樹脂である請求項1ないし6のいずれかに記載の光導波路。
- 前記第1樹脂は、酸発生剤の作用により解裂または架橋を生じるものである請求項1ないし7のいずれかに記載の光導波路。
- 請求項1ないし8のいずれかに記載の光導波路を備えたことを特徴とする光配線。
- 電気配線と、請求項9に記載の光配線とを、有することを特徴とする光電気混載基板。
- 請求項1ないし8のいずれかに記載の光導波路を備えたことを特徴とする電子機器。
- 第1樹脂と酸発生剤とを含む第1樹脂組成物で構成されている第1層の少なくとも一方の面に、第1樹脂と異なる第2樹脂および酸捕捉剤を含む第2樹脂組成物で構成され、かつ前記第1層よりも屈折率が低い第2層を積層する積層工程と、
前記第1層に選択的に活性エネルギー線を照射して屈折率の異なる部位を形成する照射工程と、
を有し、
前記第2樹脂組成物における前記第2樹脂に対する前記酸捕捉剤の含有率は、前記第1樹脂組成物における前記第1樹脂に対する前記酸発生剤の含有率より大きいことを特徴とする光導波路の製造方法。 - 前記照射工程の後に、前記積層工程を実施するものである請求項12に記載の光導波路の製造方法。
- 前記第1層の他方の面に、さらに前記第1樹脂と異なる第3樹脂を含む第3樹脂組成物で構成され、かつ前記第1層よりも屈折率が低い第3層を積層する工程を有するものである請求項12または13に記載の光導波路の製造方法。
- 前記第3樹脂組成物は、さらに酸捕捉剤を含むものである請求項14に記載の光導波路の製造方法。
- 前記酸捕捉剤の含有量は、前記第2樹脂100重量部に対して0.01〜10重量部である請求項12ないし14のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
- 前記酸捕捉剤は、前記活性エネルギー線の照射でコア部と、クラッド部とを形成した後に、残存する酸を捕捉するために用いるものである請求項12ないし16のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
- 前記第1樹脂組成物は、さらに前記酸発生剤の作用により重合するモノマーを含む請求項12ないし17のいずれかに記載の光導波路の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009108720A JP5471014B2 (ja) | 2009-04-28 | 2009-04-28 | 光導波路、光配線、光電気混載基板、電子機器および光導波路の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009108720A JP5471014B2 (ja) | 2009-04-28 | 2009-04-28 | 光導波路、光配線、光電気混載基板、電子機器および光導波路の製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013128953A Division JP5673741B2 (ja) | 2013-06-19 | 2013-06-19 | 光導波路、光配線、光電気混載基板および電子機器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010253868A JP2010253868A (ja) | 2010-11-11 |
JP5471014B2 true JP5471014B2 (ja) | 2014-04-16 |
Family
ID=43315357
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009108720A Active JP5471014B2 (ja) | 2009-04-28 | 2009-04-28 | 光導波路、光配線、光電気混載基板、電子機器および光導波路の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5471014B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5597994B2 (ja) * | 2010-01-05 | 2014-10-01 | 住友ベークライト株式会社 | 光導波路、光配線、光電気混載基板および電子機器 |
JP2012128072A (ja) * | 2010-12-14 | 2012-07-05 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 光導波路およびその製造方法 |
JP5673741B2 (ja) * | 2013-06-19 | 2015-02-18 | 住友ベークライト株式会社 | 光導波路、光配線、光電気混載基板および電子機器 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH032759A (ja) * | 1989-05-30 | 1991-01-09 | Sony Corp | レジストパターンの形成方法 |
JP2001288364A (ja) * | 2000-04-05 | 2001-10-16 | Jsr Corp | 放射線硬化性組成物およびそれを用いた光導波路ならびに光導波路の製造方法 |
JP2002006512A (ja) * | 2000-06-20 | 2002-01-09 | Mitsubishi Electric Corp | 微細パターン形成方法、微細パターン形成用材料、およびこの微細パターン形成方法を用いた半導体装置の製造方法 |
JP2003185862A (ja) * | 2001-12-17 | 2003-07-03 | Jsr Corp | 光導波路形成用硬化性組成物、光導波路の形成方法、および光導波路 |
JP4453401B2 (ja) * | 2004-03-05 | 2010-04-21 | 日立電線株式会社 | 耐熱光学材料、光導波路、光・電気混載基板、耐熱光学材料の製造方法、光導波路の製造方法、及び光・電気混載基板の製造方法 |
JP5034671B2 (ja) * | 2007-05-16 | 2012-09-26 | 住友ベークライト株式会社 | 光導波路の製造方法および光導波路 |
JP5178247B2 (ja) * | 2008-03-11 | 2013-04-10 | 三菱レイヨン・クリンスイ株式会社 | 水栓および水栓装置 |
-
2009
- 2009-04-28 JP JP2009108720A patent/JP5471014B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2010253868A (ja) | 2010-11-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN107556480B (zh) | 含硅酮骨架高分子化合物、光固化性树脂组合物、光固化性干膜、积层体、及图案形成方法 | |
KR101499598B1 (ko) | 광경화성 드라이 필름, 그 제조 방법, 패턴 형성 방법 및 전기·전자 부품 보호용 피막 | |
KR102290698B1 (ko) | 광경화성 수지 조성물 및 이를 사용한 광경화성 드라이 필름 | |
KR102262719B1 (ko) | 실리콘 골격 함유 고분자 화합물, 네가티브형 레지스트 재료, 광경화성 드라이 필름, 패턴 형성 방법 및 전기·전자 부품 보호용 피막 | |
TWI661273B (zh) | 化學增幅型負型阻劑材料、光硬化性乾薄膜及其製造方法、圖型形成方法以及電/電子零件保護用皮膜 | |
US9012111B2 (en) | Photo-curable resin composition, photo-curable dry film, patterning process, protective film, and electric/electronic part | |
CN108388082B (zh) | 感光性树脂组合物、感光性干膜、感光性树脂涂层和图案形成方法 | |
CN108373856B (zh) | 层合体和图案形成方法 | |
TW201337462A (zh) | 化學增幅負型光阻組成物、光硬化性乾膜、其製造方法、圖型形成方法、及電氣.電子元件保護用皮膜 | |
KR101842744B1 (ko) | 고분자 화합물, 화학 증폭형 네가티브형 레지스트 재료, 광경화성 드라이 필름 및 그의 제조 방법, 적층체, 패턴 형성 방법, 및 기판 | |
KR102443941B1 (ko) | 필름 재료 및 패턴 형성 방법 | |
JP5471014B2 (ja) | 光導波路、光配線、光電気混載基板、電子機器および光導波路の製造方法 | |
JP2010266806A (ja) | 光導波路の製造方法、光導波路、光配線、光電気混載基板および電子機器 | |
US11294282B2 (en) | Epoxy-containing, isocyanurate-modified silicone resin, photosensitive resin composition, photosensitive dry film, laminate, and pattern forming process | |
JP5733450B2 (ja) | 光導波路、光配線、光電気混載基板および電子機器 | |
JP5673741B2 (ja) | 光導波路、光配線、光電気混載基板および電子機器 | |
JP5597994B2 (ja) | 光導波路、光配線、光電気混載基板および電子機器 | |
KR20220035920A (ko) | 감광성 수지 조성물, 감광성 드라이 필름, 적층체 및 패턴 형성 방법 | |
JP5305245B2 (ja) | 光導波路及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120201 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130417 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130423 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130619 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20130619 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140107 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140120 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5471014 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |