JP5470993B2 - パターン形成用材料、これを用いたフィルム状エレメント及びパターン形成方法 - Google Patents
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Description
特許文献1には、液状黒色インキをスピンコートして半硬化し、その上から感光性レジストを塗布、乾燥、露光と現像によってパターニングした後に黒色膜をエッチングし、レジストを剥離して熱硬化する手法が記載されている。
特許文献2には、感光性レジストを露光と現像によってパターニングした後、液状黒色インキをスピンコートし、レジストを剥離してブラックマトリックスを形成する手法が記載されている。
しかし、特許文献1ないし特許文献2に記載されているように感光性を有しない液状黒色インキを使う場合には、黒色インキとは別に感光性材料を使用する必要がある。これらの手法では、液状インキをスピンコートなどの手法で塗布した場合に、使用量が多いためにコストがかかり、また、液状インキを塗布・乾燥する工程と、感光性樹脂を塗布する2つの工程を経なければならないため煩雑であるという問題があった。
特許文献4あるいは特許文献5には、支持層あるいはクッション層と呼ばれる樹脂フィルム上に、遮光層となる黒色の感光性樹脂層をあらかじめ設けておき、この黒色感光性樹脂層を基板に転写した後に、露光と現像によってパターニングする手法が記載されている。
しかし、特許文献3、特許文献4、特許文献5に記載されている手法では、遮光性を有する材料になおかつ感光性を付与させなければならない。遮光性を有するためには光学密度を大きくしなければならないため、紫外線や可視光線が透過しにくくなり、硬化が十分でなく、良好な解像度、密着性を得ることが困難であった。
上記(A)及び(B)の2つの層を必須とすることにより、工程を簡略化し、高遮光性かつ高解像度であるブラックマトリックスを得ることができる。
また、本発明のパターン形成用材料において、前記(B)の遮光層が、アルカリ可溶性であることが好ましい。
本発明は、また、前記パターン形成用材料において、支持フィルム上に、(A)ノボラック型フェノール樹脂と、1,2−キノンジアジド化合物を含有する感光性樹脂組成物層が形成され、該(A)の感光性樹脂組成物層上に、支持フィルムとは反対面に(B)の遮光層が形成されたフィルム状エレメントを提供する。
本発明は、また、前記フィルム状エレメントにおいて、(B)遮光層上に(A)ノボラック型フェノール樹脂と、1,2−キノンジアジド化合物を含有する感光性樹脂組成物層(A)とは反対面に保護フィルムを有するフィルム状エレメントを提供する。
かかるフィルム状エレメントは、上記本発明の感光性樹脂組成物層と遮光層を備えていることにより、微細パターン形成における寸法精度に優れ、十分に高い遮光性を得ることができる。
また、本発明は、上記のフィルム状エレメントにおいて、(B)遮光層側を基材に貼りつける工程、(A)の感光性樹脂組成物層上から所定部を露光する工程、現像によって露光部の(A)の感光性樹脂組成物層及び(B)の遮光層を除去する工程、並びに未露光部の(A)の感光性樹脂組成物層を除去する工程と、を含むパターン形成方法を提供する。
本発明で用いる(A)感光性樹脂組成物層は、ノボラック型フェノール樹脂と、1,2−キノンジアジド化合物とを必須として含有するものである。
上記ノボラック型フェノール樹脂は、フェノール性水酸基を有していれば特に限定されないが、例えば、フェノール化合物と、アルデヒド及び/又はケトンとを原料とする縮重合反応で得られる。
原料のアルデヒド及び/又はケトンの含有量は、上記フェノール化合物の1モルに対し、0.7〜1モルであることが好ましい。この場合、上記縮重合反応を迅速に進行できる。
ノボラック型フェノール樹脂と乾性油との反応は、50〜130℃で行われ、ノボラック型フェノール樹脂に対し、乾性油を1〜50質量%反応させることができる。このとき必要に応じて、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等を触媒として添加してもよい。
これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ノボラック型フェノール樹脂の分散度は、1〜10であることが好ましい。この場合、塗膜性に優れるという利点がある。分散度は、重量平均分子量を数平均分子量で割った値をいう。
ノボラック型フェノール樹脂は、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上を組み合わせて用いる場合のノボラック型フェノール樹脂の組み合わせとしては、例えば、異なる原料からなる2種以上のノボラック型フェノール樹脂、異なる重量平均分子量の2種以上のノボラック型フェノール樹脂、異なる分散度の2種以上のノボラック型フェノール樹脂等が挙げられる。
この場合、水酸基又はアミノ基を有する有機化合物(以下単に「有機化合物」という。)の水酸基又はアミノ基と、1,2−キノンジアジド化合物のスルホ基又はスルホニルクロリド基とが結合するが、この結合は、得られる1,2−キノンジアジド化合物の分子内に少なくとも一つ以上あればよい。
なお、上記1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−スルホニルクロリドとしては、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホニルクロリド、又は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリドが好適である。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
酸や高沸点溶媒の配合割合は、用途、塗布方法に応じて調整でき、かつ感光性樹脂組成物に均一に混合させることができれば特に限定されるものではないが、感光性樹脂組成物全量に対して60質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。この場合、感光性樹脂組成物の特性を損なわないという利点がある。
これらの添加剤の配合割合は、感光性樹脂組成物の特性を損なわない範囲であれば特に限定されるものではないが、感光性樹脂組成物全量に対して50質量%以下であることが好ましい。
本発明で用いる(B)遮光層は、上記の光学密度を達成するために、一般的に黒色を示す黒色顔料や黒色染料など、強い光吸収のある物質を含むことが好ましい。あるいは、異なる色を示す着色顔料を何種類か組み合わせて混ぜることで、(B)遮光層全体として上記の光学密度を達成してもよい。
本発明で用いる(B)遮光層は、感光性を有していてもよい。(B)遮光層が感光性を有するためには、公知の種々の材料を用いることができるが、例えば、本発明で用いる(A)感光性樹脂組成物層に用いるノボラック型フェノール樹脂及び1,2−キノンジアジド化合物を用いることもできる。
上記のポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、アクリルエポキシ樹脂、シロキサンポリマ系樹脂、ケイ素酸含有ポリイミド樹脂、ポリイミドシロキサン樹脂、ポリマレイミド樹脂、ノボラック型フェノール樹脂、などの樹脂を、ヒドロキシル基、アミノ基、シラノール基、ポリアルキレンオキシド基などの親水性基や、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基などアルカリ可溶性を有する基により変性して(B)遮光層に用いることができる。
本発明で用いる(B)遮光層の膜厚としては、使用可能な範囲であれば特に限定されないが、好ましくは0.5μm〜2.0μm、より好ましくは0.7μm〜1.5μmである。
本発明のフィルム状エレメントは、(A)感光性樹脂組成物層と(B)遮光層の2つの層を必須とし、2つ以上の層からなる構造体である。(B)遮光層とは反対側に、支持フィルムを有しているのが好ましく、(A)感光性樹脂組成物層とは反対側に、保護フィルムを有しているのが好ましい(保護フィルム/遮光層/感光性樹脂組成物層/支持フィルム)。(A)感光性樹脂組成物層と(B)遮光層以外にも、保護フィルムと(B)遮光層との間、及び/又は、支持フィルムと(A)感光性樹脂組成物層との間に、クッション層、接着層、光吸収層、ガスバリア層、剥離層等の中間層又は保護層を更に備えていてもよく、あるいは(A)感光性樹脂組成物層と(B)遮光層との間に中間層があってもよい。
このようにして形成された感光性樹脂層中の残存有機溶剤量は、後の工程での有機溶剤の拡散を防止する観点から、2質量%以下であることが好ましい。
また、感光性樹脂層の厚みは、用途により異なるが、溶剤を除去した後の厚みが0.5〜100μm程度であることが好ましい。
上記のフィルム状エレメントの作製方法において、ポリエチレンフィルムの上に遮光層を形成し、その上に感光性樹脂層を形成して、しかる後に支持フィルムとしてのポリエステルフィルムを貼り合わせて積層するという順番であってもよい。
また、ポリエチレンフィルムの上に遮光層を形成し、別途ポリエステルフィルムの上に感光性樹脂層を形成し、この2つのフィルムを貼り合わせて積層してもよい。
本発明のパターン形成方法は、上記のフィルム状エレメントを用いておおよそ次のような手法で形成する。まず、保護フィルムを剥離した後、基材上に上記フィルム状エレメントを積層し、活性光線を画像状に照射して露光部を現像により除去する。活性光線が照射されていない部分は、1,2−キノンジアジド化合物がフェノール樹脂と相互作用を起こして溶解禁止剤として働いているのでアルカリに溶けないが、活性光線が照射された部分では、1,2−キノンジアジド化合物が光分解して、溶解禁止効果を失い、従って、露光部分がアルカリ可溶となる。
このようにして基材上に積層された遮光層、感光性樹脂組成物層に対して、ネガ又はポジマスクパターンを通して活性光線を画像状に照射して露光部を形成させる。この際、感光性樹脂組成物層上に存在する支持フィルムが活性光線に対して透明である場合には、支持フィルムを通して活性光線を照射することができ、支持フィルムが活性光線に対して遮光性を示す場合には、支持フィルムを除去した後に感光性樹脂組成物層に活性光線を照射する。
露光部の形成後、露光部の感光性樹脂組成物層を現像により除去することで、レジストパターンが形成され、続いてその下の遮光層を除去する。このとき感光性樹脂組成物層とその下の遮光層を同時に現像除去することが好ましい。かかる露光部の除去方法としては、感光性樹脂組成物層上に支持フィルムが存在する場合にはオートピーラー等で支持フィルムを除去し、アルカリ性水溶液、水系現像液、有機溶剤等の現像液によるウェット現像、あるいはドライ現像等で露光部を除去して現像する方法等が挙げられる。ウェット現像に用いるアルカリとしては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、アンモニア等の弱アルカリ無機化合物;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属化合物;水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属化合物;モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノプロピルアミン、ジメチルプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリエチレンイミン等の弱アルカリ有機化合物;テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド;等が挙げられ、これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて水溶液として用いることができる。アルカリ性水溶液のpHは、9〜13の範囲とすると好ましく、その温度は、感光性樹脂組成物層の現像性に合わせて調整される。また、アルカリ性水溶液中には、界面活性剤、消泡剤、有機溶剤等を混入させてもよい。上記現像の方式としては、例えば、ディップ方式、スプレー方式、ブラッシング、スラッピング等が挙げられる。
このようにして高遮光性の微細パターンが得られるが、上記の感光性樹脂組成物層と遮光層とを備えている本発明のフィルム状エレメントを用いることによって、寸法精度に優れ、遮光性が十分に高い微細パターンを得ることが可能となる。
[ノボラック型フェノール樹脂Aの合成]
o−クレゾール、m−クレゾール及びp−クレゾールを質量比10:50:40の割合で混合し、この混合液216質量部にホルマリン54質量部を加え、触媒のシュウ酸2.2質量部をさらに加えて常法により縮合反応を行い、重量平均分子量10,000のノボラック型フェノール樹脂Aを得た。
m−クレゾールとp−クレゾールとを質量比60:40の割合で混合し、この混合液216質量部にホルマリン54質量部を加え、触媒のシュウ酸2.2質量部をさらに加えて常法により縮合反応を行い、重量平均分子量10,000のノボラック型フェノール樹脂を得た。次に、このノボラック型フェノール樹脂100質量部と、乾性油である桐油10質量部と、酸性触媒であるp−トルエンスルホン酸0.01質量部とを混合し、90℃で反応させて、ノボラック型フェノール樹脂Bを得た。
m−クレゾール、p−クレゾール及びビスフェノールFを質量比30:30:40の割合で混合し、この混合液216質量部にホルマリン54質量部を加え、触媒のシュウ酸2.2質量部をさらに加えて常法により縮合反応を行い、重量平均分子量20,000のノボラック型フェノール樹脂Cを得た。
m−クレゾールとp−クレゾールとを質量比30:70の割合で混合し、この混合液216質量部にホルマリン54質量部を加え、触媒のシュウ酸2.2質量部をさらに加えて常法により縮合反応を行い、重量平均分子量10,000のノボラック型フェノール樹脂を得た。次に、このノボラック型フェノール樹脂85質量部と、無水コハク酸12質量部と、触媒のトリエチルアミン0.9質量部とを混合し、100℃で反応させて、ノボラック型フェノール樹脂Dを得た。
メタクリル酸、メチルメタクリレート、エチルアクリレート及びスチレンを質量比18:45:27:10の割合で混合し、この混合液200質量部を溶媒のメチルエチルケトン280質量部に加え、アゾビスイソブチロニトリル1.2質量部をさらに加えて常法により共重合反応を行い、アクリル樹脂Eを得た。アクリル樹脂Eの不揮発分は41.8質量%であり、重量平均分子量は84,000であった。
ノボラック型フェノール樹脂A 80質量部(不揮発分)と、前記式(5)で表される化合物1モルに対して1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド3モルを反応させた1,2−キノンジアジド化合物20質量部とを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200質量部に溶解して感光性樹脂組成物の溶液を調整した。また、ノボラック型フェノール樹脂D 40重量部(不揮発分)と、カーボンブラック60質量部とを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート300質量部に混合して黒色樹脂溶液を調整した。上記感光性樹脂組成物の溶液及び黒色樹脂溶液を用い、以下の手順に従ってフィルム状エレメントを作製した。
幅380mm、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、「PETフィルム」という)上に、感光性樹脂組成物の溶液を塗布し、100℃に設定した熱風対流式乾燥機内に保持して感光性樹脂組成物層を形成させた。その際、加熱後の感光性樹脂組成物層の膜厚が2μmとなるようにした。次に、形成された感光性樹脂組成物層上に、黒色樹脂溶液を塗布し、100℃に設定した熱風対流式乾燥機内に保持して遮光層を形成させた。その際、加熱後の遮光層の膜厚が1μmとなるようにした。そして、形成された遮光層上に、厚さ35μmのポリエチレンフィルムを載せてロールで加圧し、遮光層が保護フィルムで被覆されたフィルム状エレメントを得た。
こうして得られたフィルム状エレメントは、保護フィルムを除去して120℃で加熱しながら、ガラス板上に積層し、特性評価用サンプルを得るために使用した。
特性評価用サンプルからPETフィルムを除去し、テストパターンマスクを配置し、高圧水銀灯ランプを有する露光機(株式会社オーク製作所製、商品名:HMW−590)を用いて露光量100mJ/cm2で露光した。露光後、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(30℃)を60秒間スプレーし、露光部分の感光性樹脂組成物層と遮光層とを溶解除去して現像した。その後、未露光部分の感光性樹脂組成物層をアセトン(23℃)中に30秒間浸漬することにより剥離し、遮光層のパターンを観察した。
その結果、ライン細りすることなく、3μmの微細なパターンが形成されていることが確認された。
上記遮光層において、遮光層の光学密度を測定するために、別途厚さ50μmのPETフィルム上に、黒色樹脂溶液を塗布し、100℃に設定した熱風対流式乾燥機内に保持して遮光層を形成させた。その際、加熱後の遮光層の膜厚が1μmとなるようにした。このときの遮光層の光学密度を、分光光度計を用いて測定すると4.2であり、高い遮光性を示した。
実施例1で使用したノボラック型フェノール樹脂Aをノボラック型フェノール樹脂Bに代え、実施例1と同じ操作で現像を行い、未露光部分の感光性樹脂組成物層を剥離後に、遮光層のパターンを観察した。
その結果、ライン細りすることなく、3μmの微細なパターンが形成されていることが確認された。
実施例1で使用したノボラック型フェノール樹脂Aをノボラック型フェノール樹脂Bに代え、またカーボンブラックをチタンブラックに代え、実施例1と同じ操作で現像を行い、未露光部分の感光性樹脂組成物層を剥離後に、遮光層のパターンを観察した。
その結果、ライン細りすることなく、3μmの微細なパターンが形成されていることが確認された。
上記遮光層において、遮光層の光学密度を測定するために、別途厚さ50μmのPETフィルム上に、黒色樹脂溶液を塗布し、100℃に設定した熱風対流式乾燥機内に保持して遮光層を形成させた。その際、加熱後の遮光層の膜厚が1μmとなるようにした。このときの遮光層の光学密度を、分光光度計を用いて測定すると5.0であり、高い遮光性を示した。
実施例1で使用したノボラック型フェノール樹脂Aをノボラック型フェノール樹脂Cに代え、またカーボンブラックをチタンブラックに代え、実施例1と同じ操作で現像を行い、未露光部分の感光性樹脂組成物層を剥離後に、遮光層のパターンを観察した。
その結果、ライン細りすることなく、3μmの微細なパターンが形成されていることが確認された。
実施例1で使用した感光性樹脂組成物の溶液に代え、アクリル樹脂E 60質量部(不揮発分)、2,2−ビス(4−(メタクリロキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン40質量部、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニルイミダゾール二量体3質量部及び4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン0.1質量部を、メチルエチルケトン120質量部に溶解して調整した感光性樹脂組成物の溶液を用いた。上記感光性樹脂組成物の溶液及び実施例1と同じ黒色樹脂溶液を用い、実施例1と同じ手順に従ってフィルム状エレメントを作製した。
こうして得られたフィルム状エレメントは、保護フィルムを除去して120℃で加熱しながら、ガラス板上に積層し、特性評価用サンプルを得るために使用した。
特性評価用サンプルにテストパターンマスクを配置し、高圧水銀灯ランプを有する露光機(株式会社オーク製作所製、商品名:HMW−590)を用いて露光量100mJ/cm2で露光した。露光後、PETフィルムを除去し、1質量%炭酸ナトリウム水溶液(30℃)を60秒間スプレーし、未露光部分の感光性樹脂組成物層と遮光層とを溶解除去して現像した。その後、露光部分の感光性樹脂組成物層を3質量%水酸化ナトリウム水溶液(50℃)中に30秒間浸漬することにより剥離し、遮光層のパターンを観察した。
その結果、露光部分の感光性樹脂組成物層の耐アルカリ性が低く、遮光層との密着性が不十分なため、現像後に感光性樹脂組成物層と遮光層間で剥がれが観察され、その後の剥離の過程において遮光層のパターンが溶解し、微細パターンの形成が困難なことが確認された。すなわち、3μmの微細なパターンの形成は確認されなかった。
以上の結果より、本発明によれば、微細パターン形成における寸法精度に優れ、遮光性が十分に高いパターンを形成できることが確認された。
Claims (6)
- (A)ノボラック型フェノール樹脂と、1,2−キノンジアジド化合物と、を含有する感光性樹脂組成物層、及び(B)膜厚1μmあたりの光学密度が4.0以上である遮光層を含み、
前記(B)の遮光層がノボラック型フェノール樹脂を含み、かつ感光性を有しない、パターン形成用材料。 - ブラックマトリックス用である、請求項1に記載のパターン形成用材料。
- 前記(B)の遮光層が、アルカリ可溶性であることを特徴とする請求項1又は2に記載のパターン形成用材料。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載のパターン形成用材料において、支持フィルム上に、(A)ノボラック型フェノール樹脂と、1,2−キノンジアジド化合物を含有する感光性樹脂組成物層が形成され、該(A)の感光性樹脂組成物層上に、支持フィルムとは反対面に(B)の遮光層が形成されたフィルム状エレメント。
- 請求項4に記載のフィルム状エレメントにおいて、(B)遮光層上に(A)ノボラック型フェノール樹脂と、1,2−キノンジアジド化合物を含有する感光性樹脂組成物層とは反対面に保護フィルムを有するフィルム状エレメント。
- 請求項4又は5に記載のフィルム状エレメントにおいて、(B)遮光層側を基材に貼りつける工程、(A)の感光性樹脂組成物層上から所定部を露光する工程、現像によって露光部の(A)の感光性樹脂組成物層及び(B)の遮光層を除去する工程、並びに未露光部の(A)の感光性樹脂組成物層を除去する工程と、を含むパターン形成方法。
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