JP5470162B2 - 製本装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は束状に部揃え集積されたシート束に接着剤を塗布して表紙シートでくるみ製本する製本装置に係わり、表紙シートの背部を整然と折り合わせる背折り機構の改善に関する。
一般にこの種の製本装置は、プリンタ、印刷機などの画像形成システムの端末装置として、画像形成されたシートをページ順に部揃えし、その端面に接着剤を塗布して表紙シートに綴じ合せる装置として広く使用されている。特に最近は、電子出版などのオンデマンド印刷システムとして、所定の文書類の印刷と同時に、これを表紙シートと綴じ合わせて製本仕上げするシステムが例えば特許文献1、2などで知られている。
このような製本装置において、表紙シートを背折り成形する際に予めこのシートに折り筋を形成することが例えば特許文献3に提案されている。同文献には綴じ位置に表紙シートを給送する表紙給送径路に折り筋を形成するローラを配置し、このローラを表紙シートの一端から他端に移動して折り筋を形成する機構が開示されている。そしてこの折り筋を形成した表紙シートを製本綴じ位置に移送し、シート中央部に背部端面に接着剤を塗布した中紙シート束を接合した状態で表紙シートの背部を折り曲げて製本している。このため表紙シートには中紙シート束の厚さを隔てて2本の折り筋を形成している。
特開2004−209869号公報 特開2005−104063号公報 特開2008−132728号公報
上述のように、画像形成されたシート束を表紙シートで綴じ合わせてくるみ製本する装置は、広く知られている。この場合に表紙シートの背折りする折り目に折り筋を形成することも特許文献3などで知られ、この折り筋を形成することによって特別に厚い表紙シートで表装することが可能となる。ところが、表紙シートに綴じ合わせる前に予め折り筋を形成することは、この折り筋が実際の折り目から位置ズレすると製本品位が著しく劣る問題がある。このため折り筋を形成する機構と、表紙シートを綴じ位置に搬送する機構を、例えば低速に駆動して折り位置のズレを少なくする必要があり、この低速駆動を採用すると装置の稼働効率が悪くなる問題を引き起こす。
そこで本発明者は、折り筋機構を作動する処理モードとこの機構を作動させない処理モードを設けることに着目し、折り筋を形成する状態を観察したところ中紙シート束の厚さと表紙シートの厚さが製本品位に関係し、中紙シートの束厚さが薄いほど、表紙シートの厚さが厚いほど背折り仕上げの品位が劣ることを究明するに至った。
これと共に表紙シートに折り筋を形成して中紙シート束に綴じ合わせ場合に折り筋と実際の折り目との位置ズレは、綴じ合わせ位置における表紙シートの位置ズレと、中紙シートの位置ズレと、左右一対の背折りプレス部材の位置ズレが影響し、これらの全てを正しい位置に位置決めすることは困難である。例えば表紙シートと中紙シートが正しく位置決めされても背折りプレス部材のいずれか一方のプレス位置が位置ズレすると背表紙に凹凸、歪曲が生ずる。
そこで本発明者は、表紙シートの折り筋と、中紙シートのセット位置と、左右背折りプレス部材の一方のプレス位置とを一致させることによって上述の位置ズレの問題を解決し得るとの着想に至った。
更に、従来の折り筋機構は綴じ位置に表紙シートを搬送する径路途中に配置し、この機構を独立した駆動機構でシートの一端から他端に移動しているため装置が大型で、その製造コストも高くなる問題がある。
本発明は、中紙シートを表紙シートでくるみ製本する際に、予め設定した綴じ条件を基準に表紙シートに折り筋を形成するか否か選定することによって処理効率の向上を図ることが可能な製本装置の提供をその課題としている。
更に本発明は表紙シートに折り筋を形成する機構を折り位置と位置ズレすることが少なく構造が簡単で安価である製本装置の提供をその課題としている。
上記課題を達成するため本発明は、綴じ位置に表紙シートを給送する表紙給送径路に表紙シートの折り目に折り筋を形成する筋付け手段をシートと係合する作動位置と、退避した待機位置との間で移動可能に配置し、この筋付け手段のシフト手段を互いに綴じ合わせる中紙シート束の束厚さと表紙シートの厚さに応じて折り筋を形成するように制御することを特徴としている。
また、上記シフト手段を互いに綴じ合わせる中紙シート束の束厚さが所定値以下であるとき、又は前記表紙シートの厚さが所定値以上のときには筋付け手段で表紙シートに折り筋を形成するように制御することによって例えば表紙シートとして特に厚いシートを使用するとき、或いは中紙シート束が薄いときには折り筋を形成し、それ以外のときには折り筋を形成しないように制御する。
更に、本発明は綴じ位置に左右一対のプレス部材を配置し、一方のプレス部材のプレス位置は所定の基準位置に設定し、この基準位置に表紙シートに折り筋と中紙シート束の一端を一致させ、他方のプレス部材のプレス位置はシート束の厚さに応じて変化するように設定することを特徴としている。
これによってプレス部材の折り位置と表紙シートに折り筋と中紙シート束の背折り肩部の位置ズレを少なくすることができ、その構造も至って簡単に構成することが出来る。
これと共に、筋付け手段を表紙給送径路の綴じ位置に配置し、表紙シートが綴じ位置に給送セットされた後に折り筋を形成することによって、表紙シートの搬送ムラに関係なく折り筋を正確な位置に施すことが可能となる。
また筋付け手段を接着剤塗布手段の塗布ユニットに設け、このユニットを中紙シート束の背部端面に沿って一端から他端に移動することによって、糊塗布機構で折り筋を形成することが可能で、その構造を至って簡単に構成することが可能である。
本発明は、表紙給送径路に表紙シートの折り目に折り筋を形成する筋付け手段をシートと係合する作動位置と、退避した待機位置との間で移動可能に配置し、この筋付け手段のシフト手段を互いに綴じ合わせる中紙シート束の束厚さと表紙シートの厚さに応じて折り筋を形成するように構成したものであるから以下の効果を奏する。
綴じ位置に搬送セットする中紙シート束の束厚さと、表紙シートの厚さに応じて折り筋を形成するか否か選定することが可能となり装置の稼働効率を向上させることが出来る。つまり、通常のシート厚さのときにはて折り筋を形成することなく高速に製本処理し、表紙シートとして特に厚いシートを使用するとき、或いは中紙シートが通常の製本処理と比べて特に薄いときには表紙シートに折り筋を形成することによって製本仕上げの高速処理と製本品位の向上を図ることが出来る。
本発明の製本装置を備えた画像形成装置の全体構成図。 図1の装置における製本装置部の拡大説明図。 図1の装置における接着剤塗布手段の説明図であり、(a)は塗布ユニットの構成を、(b)は塗布ユニットの往復動機構を示す。 本発明に係わる筋付け手段の一態様の説明図。 (a)は図4の筋付け手段の動作状態の説明図であり、(b)は図4の筋付け手段とは異なる態様の説明図。 図3の接着剤塗布手段によるシート束端面のバラし動作の動作状態を示し、(a)は糊容器の移動状態を、(b)はシート束のバラし状態と筋付け手段による折り筋形成状態を示す。 図3の接着剤塗布手段による接着剤塗動作の動作状態を示し、(a)は糊容器の移動状態を、(b)はシート束端面に接着剤を塗布する状態を示す。 図2の装置における表紙綴じ手段の説明図であり、表紙給送経路を閉じた状態を示す。 図2の装置における表紙綴じ手段の説明図であり、表紙給送経路を開いた状態を示す。 図9の表紙綴じ手段おける背折りプレス部材の背折り状態の説明図。 図9の表紙綴じ手段おける背折りプレス部材の背折り状態の説明図であり、(a)は背折り動作終了時の状態を、(b)は折ローラで仕上げ折りする動作状態を示す。 図2の装置における断裁機構の説明図。 図1の画像形成装置及び製本装置の制御部の構成を示すブロック図。
以下図示の好適な実施の形態に基づいて本発明を詳述する。図1は本発明に係わる製本装置Bを備えたが画像形成装置(システム装置)Aを示す。製本装置Bは画像形成装置Aの排紙口14に連設され、画像形成されたシートを部材揃え集積して表紙シートでくるみ製本した冊子状のシート束をスタッカ70に収容する。また、図1のシステムは画像形成装置Aで画像形成したシートを製本装置Bで製本処理することなく後処理装置Cに送ってステップル綴じなどの後処理を施すように画像形成装置Aの後方に製本装置Bが、その後方に後処理装置Cが連設されている。
以下、画像形成装置A、製本装置Bの順に説明する。
[画像形成装置]
画像形成装置Aはコンピュータ、ワードプロセッサなどから転送される一連の文書をシート上に印刷して排紙口14から搬出する。この印刷手段としてはレーザ、インクジェット、オフセット印刷などの印字手段が採用可能であり、図示のものは静電ドラム上にレーザヘットで潜像形成し、その上にトナー(インク)を静電付着させる画像形成方式を示している。
図1の装置は、静電ドラムなどの印刷ドラム10と、この印刷ドラム10にシートを供給する給紙カセット5と、印刷ドラム10に画像を形成するレーザなどの印刷ヘッド9と、現像器11と定着器13とから構成されている。給紙カセット5から所定サイズのシートを給紙経路6に供給し、この給紙経路6にはレジストローラ7が設けられ、シートを印刷ドラム10に案内するようになっている。この印刷ドラム10に印刷ヘッド9で静電潜像を形成し、この潜像に現像器11でトナーインクを付着する。この印刷ドラム上に形成されたトナー像をシート上に転写した後、定着器13で定着して排紙口14から排出する。この定着器13はロール、ベルトなどで構成されシート状に転写されたトナーインクを加熱定着する。このシートは排紙口14から後続する製本装置Bに送られる。
図示16は反転経路で片面に画像印刷されたシートを表裏反転して再び印刷ドラム10に導きシートの裏面側に印刷するデュープレックスパスである。また図示20は画像読取装置であり、原稿シートをセットするプラテン23と、このプラテンに沿って往復動するスキャニングキャリッジ21と、このキャリッジで走査した原稿画像を光電変換するCCDなどの光電変換素子22で構成されている。
また図示25は原稿供給送置であり、上記プラテン23に原稿を自動的に供給するため、原稿をセットするトレイと、このトレイから原稿を上記プラテンに案内する搬送経路と、排紙トレイとを備えている。上記画像読取装置20で読み取った原稿データは上記印刷ヘッド9のデータ記憶部に転送される。一方、このデータ記憶部はコンピュータ、ワードプロセッサなどの外部機器に接続され、この外部機器から原稿データの供給を受ける。
[製本装置]
本発明に係わる製本装置Bは、部揃えされた中紙シート束を表紙シートでくるみ製本する装置であり、図2にその全体構成を示す。以下、図2に従ってその構成を説明する。
この製本装置Bはケーシング30内に製本径路33が配置されている。この製本径路33に中紙シート(以下「中紙シート」という)を束状に集積して部揃えする集積部40と、この集積部40からのシート束に接着糊を塗布する接着剤塗布手段50と、接着剤を塗布されたシート束に表紙シートを綴じ合わせる製本部Fが順次この順に配置されている。
[搬送経路]
各シートの搬送経路について説明すると、上記ケーシング30内には画像形成装置Aの排紙口14に連なる搬入口31aを有する搬入経路31が設けられ、この搬入経路31から中紙給送経路32と表紙給送経路34が経路切換手段36を介して連結されている。そして中紙給送経路32は製本経路33の集積部40にシートを案内し、表紙給送経路34は製本経路33と交差するように配置され、その交差部である製本部Fに表紙シートを案内する。この製本部Fには後述する表紙綴じ手段60が配置される。また、表紙給送経路34には排紙経路38が連設され、この排紙経路38から後処理装置Cの後処理経路39(図1に示す)にシートを給送するようになっている。
上述のように構成された搬入経路31は前記画像形成装置Aの排紙口14に連なり、画像形成装置Aから中紙シートを受入れる。この場合画像形成装置Aからはコンテンツ情報を印刷された中紙シートと、表紙カバーとして使用するタイトルなどを印刷された表紙シートとが搬出され、中紙シートは中紙給送経路32に、表紙シートは表紙給送経路34に送られる。
一方、上記搬入経路31には図1に示すようにインサータユニット26が連結してある。このインサータユニット26は画像形成装置Aで印刷処理しない表紙シートを、例えば厚紙シート、特殊中紙シートなどを給紙トレイ26aに準備し、このトレイから搬入経路31に供給する。このためインサータユニット26は1つ若しくは複数段の給紙トレイ26aを備え、このトレイ先端には積載されたシートを1枚ずつ分離して給送する給紙手段と、この給紙手段の下流側に給紙経路27が設けられ、この給紙経路27は経路切換片28を介して搬入経路31に連結している。
また上記搬入経路31には搬送ローラ31bが、中紙給送経路32には搬送ローラ32aが、製本経路33には後述するシート束搬送手段47と束姿勢偏向手段67と断裁手段68と排紙ローラ(排紙手段)69が配置されている。また表紙給送経路34には搬送ローラ34aが、後処理経路39には搬送ローラ39bがそれぞれ配置され、それぞれ駆動モータに連結されている。
[集積部]
上記集積部40には、集積トレイ41が設けられ、このトレイに中紙給送経路32の排紙口32bから搬出された中紙シートを積載収納する。図2に示すように集積トレイ41は略々水平姿勢に配置されたトレイ部材で構成され、その上方には正逆転ローラ42aと搬入ガイド42bが設けられている。そして排紙口32bからの中紙シートを搬入ガイド42bで集積トレイ上に案内し、正逆転ローラ42aで収納する。この正逆転ローラ42aは正回転で中紙シートを集積トレイ41の先端側に移送し、逆回転でトレイ後端に配置された規制部材43にシート後端を突き当て規制する。また集積トレイ41には図示しないシートサイド整合手段が設けられトレイ上に収納した中紙シートの両側縁を基準位置に幅寄せ整合する。このような構成で中紙給送経路32からの中紙シートは集積トレイ上に順次積み上げられ束状に部揃えされる。
[グリップ搬送手段]
前記製本経路33には上記集積トレイ41からシートを下流側の塗布位置Eに移送するシート束搬送手段(以下「グリップ搬送手段」という)47が配置されている。このグリップ搬送手段47は図2に示すように集積トレイ41に集積したシート束を水平姿勢から鉛直姿勢に偏向し、このシート束を略々鉛直方向に配置された製本経路33に沿って集積部40の下流側に配置されている塗布位置Eに搬送セットする。このため、集積トレイ41は集積位置(図2実線)から引き渡し位置(図2破線)に移動し、この引き渡し位置に待機するグリップ搬送手段47にシート束を引き渡すようになっている。
この為、グリップ搬送手段47はシート束を把持する一対のクランパ47a、47bと、この両クランパ47a,47bを備えたユニットフレーム(図示せず)から構成されている。そしてこのユニットフレームは装置フレームに軸で回転自在に支持され、装置フレーム側に設けた旋回モータMEによって旋回動する。
そして上記クランパ47a、47bは上記ユニットフレームに昇降自在に支持され、図示しない昇降モータによって製本経路内でシート束を上下方向に移送するようになっている。従って、クランパ47a、47bはシート束を把持するグリップ動作をグリップモータ(不図示)によって実行し、グリップしたシート束を上記旋回モータMEによって水平姿勢から鉛直姿勢に偏向し、次いでこの鉛直姿勢のシート束を昇降モータ(不図示)によって製本経路33に沿って下流側の塗布位置Eに移送することとなる。
[接着剤塗布手段]
接着剤塗布手段(塗布ユニット)50は、製本径路33の塗布位置Eに配置され、この塗布位置Eは集積部40と製本部Fの間に配置されている。接着剤塗布手段50は、熱溶融性接着剤を収容する糊容器51と、この容器内に設けられた塗布部材54(図示のものは塗布ロール)で構成されている。塗布部材54はローラに限らず、スポンジパッドなど糊容器51内の接着剤を含浸して、容器上方に位置するシート束の端面に付着する機能を有する種々の構造が採用可能である。
以下図3(a)に示す塗布ユニット50の構造について説明する。糊容器51には液剤収容室51aと固形剤収容室51bとが備えられ、この液剤収容室51aに塗布部材54が回転可能に軸受け支持されている。この塗布部材54は、ゴム、スポンジなどの耐熱・多孔性の部材で、回転軸54xを中心に回転可能に構成されている。回転軸54xには駆動モータMRが連結され、このモータで回転する。また固形剤収容室51bには固形接着剤が充填され、攪拌歯車51cが回転軸54xに取り付けられている。上記糊容器51には図示しない加熱手段が内蔵され、容器内の接着剤を所定温度に保持している。図2に示す51Sは温度センサである。
上記塗布部材54は、容器上方に位置するシート束の下端縁(製本時の背表紙部)S1に沿って一端から他端に移動し、この移動過程でシート端面に接着剤を塗布する。図示の装置は、糊容器51をシート端面より短い長さ(寸法)に形成してあり、これに内蔵した塗布部材54と伴にシート束の下端縁S1に沿って移動するように装置フレームのガイドレール52(図3(b)参照)に支持されている。
この他、糊容器51をシート端面より長い長さ形状に構成し、この容器内を塗布部材(塗布ロール)54と、これを保持するフレームで可動ユニットを構成し、この可動ユニットがシート束の一端から他端に移動するように構成しても良い。
図示の装置は、塗布部材54と、これを保持する糊容器51で塗布ユニットが構成され、シート束の一端から他端に移動する。このため、糊容器51は図3(b)に示すように装置フレームにガイドレール52で往復動可能に支持されている。
一方、装置フレームには一対のプーリ53Pと、このプーリを回転駆動する駆動モータMSが取付けられ、この一対のプーリ間に取り付けられたタイミングベルト53に糊容器51が固定されている。
そこで糊容器51は、シート束の一端に設定されたホームポジションHPと、他端側に設定されたリターン位置RPとの間で駆動モータMSによって往復動する。そして各位置は図3(b)に示す位置関係に設定され、リターン位置RPはシート幅のサイズ情報によって設定される。また、装置電源投入時(イニシャル時)にはホームポジションHPに設定されている。
上記接着剤塗布手段(塗布ユニット)50による塗布動作について説明する。図6はホームポジションHPからリターンポジションRPに移動する往動作を示し、図7はリターンポジションRPからホームポジションHPに移動する復動作を示す。そして図6の往動作ではシート束の端面をバラけさせる捌き作用を行い、図7の復帰動作でシート束の端面に接着剤を塗布する。
このため、前述のグリップ搬送手段47で塗布位置Eに中紙シート束を搬送セットする際に、塗布部材54とのギャップGaを調整する。図6の往動作では塗布部材54をシート束の下端縁S1に圧接(Ga<0)させ、図6(b)に示すようにシート端面をバラけさせる。なお、この塗布ユニット50の往動作のとき、後述するように表紙シートに折り筋を形成する。
また、上記塗布ユニット50の復帰動作では、図7(a)に示すようにシート束の下端縁S1と塗布部材54とのギャップGaを調整する。このギャップGaはシート束の下端縁S1に塗布する接着剤層の厚さとなるためGa>0に設定し、このキャップGaは予め設定した一定値でも良いが、中紙シート束の束厚さと比例させる。これは、例えば前記集積トレイ41に束厚さ検出センサを配置し、このトレイに部揃え集積されたシート束の厚さを検知し、その検出値に応じてキャップGaを設定する。束厚さが厚いときにはGaを大きく、薄いときにはGaを小さく設定する。
そして塗布ユニット50をリターンポジションRPからホームポジションHPに塗布部材54を回転させながら移動する。この動作で図7(b)に示すようにシート束の下端縁S1に所定量の接着剤が塗布される。なおこの復帰動作時には、後述する表紙シートに折り筋を形成する筋付け手段55は非作動位置に待機させることが好ましいが、往動作と同様に復帰動作時に筋付け手段55で表紙シートに折り筋を形成するようにしても良い。
[表紙搬送手段]
前述したように搬入経路31に連設された表紙給送経路34には製本経路33と直交するように交わり、交差部(以下製本部と云う)Fで製本経路33からのシート束と表紙シートとを逆T状に接合して綴じ合わせるようになっている。
この表紙給送経路34は図8に示すように上下に所定間隔で対向する上部搬送ガイド63a,63bと下部搬送ガイド63dでシートパスが形成されている。そして上部搬送ガイド63a,63bは製本経路33との交差部(製本部)Fを境に同図右側の第1上部搬送ガイド63aと左側の第2上部搬送ガイド63bに区割され左右の搬送ガイド63a,63bが個別に開閉動するようになっている。図8は上部搬送ガイド63a,63bが閉じられた状態を、図9は開放された状態を示す。
従って、表紙給送経路34の製本部F(その上流側と下流側)は開閉自在の上部搬送ガイド63a,63bで構成され、この搬送ガイドが図8に示す閉(クローズ)状態のとき表紙シートを製本部Fに搬送セットし、その後は搬送ガイドが図9に示す開(オープン)状態となり、製本部Fにセットされた表紙シートに中紙シート束を綴じ合わせる。このため上部搬送ガイド63a,63bとこれに取付けられた従動ローラ63cは、駆動ローラ63eに圧接する位置(図8の状態)と上方に浮上して離間する位置(図9の状態)との間で、移動可能にカムレバー(不図示)などで装置フレームに取り付けられ、このカムレバーには駆動モータが設けられている。
また、上記表紙給送経路34には、表紙シートを搬送方向と搬送直交方向でそれぞれ位置合わせするレジスト手段(不図示)と、このレジスト手段で位置合わせした表紙シートを製本部Fに移送する表紙搬送手段65が配置されている。この表紙搬送手段65は表紙給送経路34に配置された搬送ローラ対で構成され、下部搬送ガイド63dに取り付けられた駆動ローラ63eと上部搬送ガイド63a,63bに取り付けられた従動ローラ63cとから構成されている。駆動ローラ63eには駆動モータMTが連結してある。
[表紙綴じ手段の構成]
上記製本部Fには、表紙綴じ手段60が設けられ、製本経路33からのシート束と表紙給送経路34からの表紙シートとを逆T字状に接合し、その背部(背表紙部)をプレス成形する。このため製本部Fには、図8、図9に示す背当プレート部材61と背折プレス部材62a、62bから成る表紙綴じ手段60が配置してある。
背当プレート部材61は製本経路33に進入した作動位置(図8実線)と経路外に退避した退避位置(不図示)との間で進退自在に設けられている。この背当プレート部材61は作動位置で表紙給送経路34に静止セットしている表紙シートをバックアップ支持し、製本経路33から前記グリップ搬送手段47で移送されるシート束と表紙シートとを逆T字状に接合する。また背当プレート部材61は退避位置で製本経路33を開放し、この製本経路33から退避することによって下流側に位置する折ロール64に向けてグリップ搬送手段47がシート束を搬出する。
従って背当プレート部材61は製本経路33を直交方向に横切るように移動自在に装置フレームに支持され、図示しない駆動手段(電磁ソレノイド、モータなど)に連結されている。
[背折りプレス手段の構成]
背折プレス手段は、図8に示すように左右一対の背折プレス部材62a、62bと、この各プレス部材62a,62bをプレス位置と離間位置の間で往復動するシフトモータM3a、M3bで構成されている。
上記右プレス部材62aと左プレス部材62bとは装置フレーム(図示せず)に摺動自在に支持され、その先端部にプレス片62cが設けられ、左右のプレス片62cで表紙シートの背部を折り曲げる。
この為左右一対の背折プレス部材62a、62bには図8に示すラック歯車66aが一体に設けられ、このラック歯車66aにシフトモータM3aとM3bに連結されたピニオン66bが歯合されている。このシフトモータM3a、M3bはステッピングモータで構成されている。従ってシフトモータM3a、M3bを正逆転すると左右の背折プレス部材は互いに離間した待機位置と、互いに圧接したプレス位置との間で移動する。
[筋付け手段の構成]
そこで本発明は、上述の表紙給送経路34に表紙シートの折り目に折り筋を形成する筋付け手段55を以下のように配置したことを特徴としている。この筋付け手段55は表紙給送経路34の製本部Fか或いはその上流側に配置する。そして製本部Fに搬送セットされた表紙シートにそのセット位置で折り筋を形成するか、若しくはセット位置の上流で製本部Fに搬送セットする表紙シートに折り筋を形成する。
図4には筋付け手段55を製本部Fに配置し、この位置に搬送セットされた表紙シートに折り筋を形成する場合を示す。筋付け手段55は、ナイフエッジを有する平板形状或いは円板形状の筋付け部材55aで構成し、ナイフエッジで表紙シートを押圧して筋付ける。図示のものは外周にナイフエッジを有する筋付けローラで構成している関係で以下筋付け部材を筋付けローラ55aと云う。
図4(a)に示すように筋付けローラ55aは、前述の塗布ユニット50に取り付け、塗布ユニットが中紙シート束の一端から他端に移動する往復動作と一体に移動するようにしている。これは表紙シートの幅方向に一端から他端に移動して筋付けする筋付けローラを特別な機構を独立して準備する必要がない。
その構造は図4に示すように糊容器51の側壁51fにブラケット(ユニットフレーム)56を設け、このブラケットに筋付けローラ55aを軸56xで軸支持してある。図4Bにその側面構造を示すが糊容器51の側壁51fにブラケット56が固定してあり、このブラケット56に軸56xで揺動アーム57が軸支されている。そしてこの揺動アーム57の先端に筋付けローラ55aが軸支持されている。この軸支持は筋付けローラ55aが糊容器51の移動で従動回転するように遊嵌支持されている。
上記揺動アーム57には、付勢スプリング58Sと作動ソレノイド58Lが連結してある。付勢スプリング58Sは揺動アーム57に取付けた筋付けローラ55aが製本部Fにセットされた表紙シートから退避した待機位置Wp(図5実線状態)に保持する。作動ソレノイド58Lは筋付けローラ55aを待機位置Wpから表紙シートと係合する作動位置Ap(図5破線状態)に移動する。従って筋付けローラ55aを表紙シートから退避した待機位置Wpと作動位置Apとの間で位置移動するシフト手段を作動ソレノイド58L(モータであっても良い)が構成している。
以上筋付け手段55を塗布ユニット50に取り付ける場合を示したが、塗布ユニット50をスライド可能に支持する前述のガイドレール52に、塗布ユニット50とは分離して筋付け手段55を取り付けても良い。この実施形態を図5(b)に示し、同一構造は同一符合を付して説明を省略する。前述の図5(a)と同様に筋付けローラ55aをブラケット56に取り付ける。そしてこのブラケット56をスリーブ56Sでガイドレール52に摺動可能に嵌合支持する。そしてこのブラケット56を一対のプーリ間に張設したタイミングベルト53に固定する。これによって前述の駆動モータMSで往復動するタイミングベルト53で塗布ユニット50と同様に筋付けローラ55aを所定ストロークで往復動することができ、筋付け手段55を塗布ユニットに装備する形態と同一の動作と作用を得ることが出来る。
上述のように構成された筋付けローラ55aは、表紙シートの折り目に折り筋を形成するが、その筋位置と製本部Fの綴じ位置(セット位置)Fpとの関係を図4に従って説明する。製本部Fの綴じ位置(セット位置)Fpには中紙シート束と表紙シートが搬送セットされる。中紙シート束は製本径路33から、表紙シートはこれと直交する表紙給送経路34から搬送セットされる。この両シートは前述の背当てプレート部材61上で互い逆T事情に接合される。そして左右一対の背折プレス部材62a、62bで背折り成形される。
このような製本動作の中で筋付け手段55は、背折り成形の前に背折り肩部に折り筋Qを形成する。このとき(1)筋付け手段55による折り筋Qの位置ズレと、(2)中紙シート束のセット位置ズレと、(3)背折りプレス部材のプレス位置ズレのいずれか1つが発生しても製本品位に影響を及ぼす。
そこで図4及び図5の実施形態では、上記(1)の要因を、綴じ位置Fpに搬送セットされた表紙シートに筋付け手段55で折り筋Qを形成することによって表紙シートの搬送斑によって折り筋Qに位置ズレが生ずるのを防止している。これと共に上記(2)及び(3)の要因を次の方法によってそれぞれ位置ズレを防止している。
図4に示すように基準位置x−xを、製本経路中を移動するシート束の片側端縁(図示のものは左端縁)に設定し、この基準x−xに筋付け手段55による折り筋Qを一致させることによって上記(1)の要因を防止している。また基準x−xに中紙シート束のセット基準を一致させることによって上記(2)の要因を防止している。更に基準x−xに背折プレス部材62a、62bのプレス位置を一致させることによって上記(3)の要因を防止している。
つまり、図4に示すように前記筋付けローラ55aは基準x−xと一致する塗布ユニット50(図4の形態)、又はガイドレール52(図5の形態)の位置に取り付ける。また中紙シート束を搬送セットするグリップ搬送手段47のセット位置を設定する。図2の装置ではグリップ搬送手段47を構成するグリップ部材47b(図示のものは左側グリップ部材)をシート束厚さに関係なく一定のグリップ位置に設定し、右側グリップ部材47aをシート束厚さtに応じて薄い束厚さt1のときには破線位置、厚い束厚さt2のときには実線位置のように束厚さに応じてグリップ位置を変化させる。これによって上記(2)の要因が生じないようにしている。
また、左右一対の背折プレス部材62a、62bの一方である左側背折りプレス部材62bを中紙シート束の厚さに関係なく一定のプレス位置に設定し、右側背折りプレス部材62aのプレス位置をシート束厚さtに応じて薄い束厚さt1のときには破線位置、厚い束厚さt2のときには実線位置のように束厚さに応じてプレス位置を変化させる。これによって上記(3)の要因が生じないようにしている。
そして、筋付け手段55による折り筋Qは、基準位置x−xと一致する位置に1本形成するか、或いはこの基準位置x−xに1本の折り筋Q1を形成し、これから中紙シート束厚さtだけ離れた位置に折り筋Q2を形成する。
なお、この場合に2本の折り筋Qを形成する際は、セット位置に搬送セットする表紙シートを第1の折り筋Q1を形成した後に、シートをセット位置からオーバランさせて第2の折り筋Q2を形成し、その後スイッチバックさせて基準位置x−xにセットする。
[束姿勢偏向手段の構成]
前述の表紙綴じ手段60の下流側には図2に示すように折ロール64が配置され、くるみ製本したシート束を折ロール64で仕上げ折りする。この折ロール64の下流側にはシート束の天地方向を偏向する束姿勢偏向手段67と、シート束の周縁を断裁する断裁手段68が配置してある。上記束姿勢偏向手段67は製本部Fから表装されたシート束を所定方向(姿勢)に偏向するのと同時に下流側の断裁手段68にシート束を移送する。従ってこの束姿勢偏向手段(図示のものはターンテーブル機構)67はシート束を天地方向に姿勢偏向する機能とこの姿勢偏向したシート束を下流側の断裁位置に給送するシート束搬送手段を構成している。また断裁手段68はシート束の周縁を切り揃える。
[断裁手段の構成]
上記断裁手段68は図2に示すようにシート束の断裁縁を刃受部材68aに押圧支持する断裁縁プレス部材68bと、切断刃ユニット68cで構成されている。上記断裁縁プレス部材68bは製本経路33に配置した刃受部材68aと対向する位置に配置され、図示しない駆動手段によってシート束と直交する方向に移動する加圧部材(加圧手段)から構成されている。上記切断刃ユニット68cは平刃状の切断刃68xと、これを駆動するカッタモータ(駆動手段)MCとから構成されている。このような構成の断裁手段68により、冊子状に製本処理されたシート束の背部を除く周縁を所定量裁断して切り揃える。
上記切断刃68xは平刃形状の刃先でシート幅より長い刃幅に構成され、刃受部材68aから間隔を隔てたホームポジションと、刃受部材68aに当接する切断位置との間で往復動自在に支持され、カッタモータ(駆動手段)MCに連結されている。上記断裁手段68の下流側には排紙ローラ69とスタッカ70が配置され、製本経路33からのシート束を収納するようになっている(図1参照)。
[制御手段の構成]
上述の製本装置Bを制御する制御手段の構成について図13のブロック図に従って説明する。図1に示すような画像形成装置Aと製本装置Bとを連結したシステムでは、例えば画像形成装置Aの制御部にコントロールパネル81と、モード設定手段82を設ける。そして画像形成装置Aの制御CPU79はコントロールパネル81で設定された「印刷処理モード」「製本処理モード」のモード選択信号を製本装置Bにコマンド転送する。
このとき「製本処理モード」が選定されたときには、例えばオペレータに表紙シートの厚さ情報をコントロールパネル81から入力するように促す。或いは表紙シートの給紙カセットからこれに収納されているシートの厚さ情報を知得する。このように本発明は表紙シートの厚さ情報を画像形成装置Aのコントロールパネル81或いは、製本装置Bに設けたコントロールパネルから入力するように構成する。
オペレータによって製本モードが選択されると画像形成装置Aの制御手段(制御CPU)79は製本モードの指示信号と表紙シートの厚さ情報(製本装置に表紙厚さ入力手段を備える場合には異なる)と、中紙シートのサイズ情報を製本装置Bに転送する。
なおこの場合にコントロールパネル81から表紙シートの坪量などの厚さ情報と、材質例えば剛い紙質であるか柔らかい紙質であるかなどの材質情報を入力するように構成しても良い。
一方、製本装置Bには次の制御CPU80が備えられている。この制御CPU80は、搬入経路31の搬送ローラ31bの駆動モータと中紙給送経路32の搬送ローラ32aの駆動モータMO1(図示せず)と、表紙給送経路34の搬送ローラ34aの駆動モータMO2(図示せず)など搬送系ドライバ回路が接続されている。同様に前記集積トレイ41を昇降するトレイ昇降モータMO3、グリップ搬送手段(シート束搬送手段)47のグリップモータ及び昇降モータ、シフトモータM3a、M3bの駆動回路に接続されている。この昇降モータ、シフトモータM3a、M3bはいずれもステッピングモータで構成され、制御CPU80からのコマンド信号で歩進ステップ数、速度などが指示される。つまり各モータの電源パルス発生器にパルス電源のパルス数、デューティ、駆動開始タイミング及び駆動終了タイミングなどのコマンド信号を制御CPU80から発するように結線されている。
一方制御CPU80には前記シート束厚さ検出手段からの検知信号、前記グリップセンサSg、糊容器51のホームポジションセンサSP、背折プレス部材62a、62bのホームポジションセンサSb1、Sb2の検知信号が伝達されるように結線されている。そして制御CPU80には、製本処理動作を実行する制御プログラムの記憶手段(ROM)84と、制御データの記憶手段(RAM)85が設けられている。
[製本動作の説明]
以下、図8〜図11に従って図2で説明した製本装置Bによる製本動作を説明する。図7の状態で前述の集積トレイ41には画像形成装置Aから中紙シートが中紙給送経路32を経て搬送される(図2参照)。この中紙シートの部揃え集積が終了した段階で、前記グリップ搬送手段47は中紙シート束を塗布位置Eに搬送セットする。
このとき表紙給送経路34は上部搬送ガイド63a,63bが図8の閉状態(クローズ位置)に設定され、表紙シートは表紙給送径路34を上流側の搬入径路31から綴じ位置Fpに搬送セットする。この表紙シートの搬送セット位置は前述した基準位置x−xと一致するように設定されている。従って図8の状態で中紙シート束は塗布位置Eに搬送セットされ、表紙シートは綴じ位置Fpに搬送セットされ、両シートはいずれも基準位置x−xと一致するようにセットされる。
次に制御CPU80は図9の状態に、上部搬送ガイド63a,63bを開状態(オープン位置)に移動する。この移動は図示しないカムレバーの駆動モータで行われる。この状態で、制御CPU80は、表紙シートの厚さ情報と中紙シート束の束厚さ情報で、綴じ位置Fpにセットされた表紙シートに折り筋Qを形成するか否か判別する。この表紙シートの厚さ情報は画像形成装置A或いは製本装置Bに準備されたコントロールパネル81からオペレータが入力した情報で知得する。また、中紙シート束の束厚さ情報は、例えば集積トレイ41に配置された束厚さ検出センサからの情報で知得する。
なお、この場合中紙シート束の束厚さ情報は前述のグリップ搬送手段47のグリップセンサSgから知得しても、或いは中紙シート束の枚数を中紙給送経路32に配置したセンサとカウンタで検知し、シート枚数に標準的な紙厚さ(枚数×紙厚さ)から算出しても、いずれであっても良い。
そして制御CPU80は、例えば表紙シートの坪量が250グラム以上のとき、中紙シート束の厚さが30枚(坪量50グラムのとき)以下のときには筋付け手段55を待機位置Wpから作動位置Apに移動して表紙シートに折り筋Qを形成する。つまり制御データ記憶手段(RAM)85には、予め表紙シートの筋付け基準値が、表紙シートの坪量と中紙シート束の厚さとして設定されている。制御CPU80はこの基準値と画像形成装置Aから送られた表紙シートの厚さ情報と中紙シート束の厚さ情報とを比較して折り筋Qを形成するか否か判別する。
上記折り筋判別に従って制御CPU80は、図9の状態で、中紙シート束の背綴じ端面S1に接着剤を塗布する。制御CPU80はこの接着剤塗布と前後して、或いは同時に表紙シートに折り筋Qを形成する。
この接着剤塗布と折り筋を形成の動作を図6と図7に示す。図6は塗布ユニット50をホームポジションHPからリターンポジションRPに移動する往動作を示し、このときグリップ搬送手段47は、シート端面S1と塗布部材54とを圧接した状態(Ga<0)にセットする。するとローラ表面がシート束端縁を図6(b)に示すようにバラして捌く動作を実行する。この塗布ユニット50の往動作(捌き動作)のとき、制御CPU80はシフト手段(作動ソレノイド)58Lを作動する。この作動ソレノイド58Lへの通電で筋付け手段55は待機位置Wpから作動位置Apに移動し、表紙シートと係合する。そこで塗布ユニット50をホームポジションHPからリターンポジションRPに移動すると、表紙シートには図6(c)に示すような折り筋Qが形成される。
次に制御CPU80は塗布ユニット50をリターンポジションRPからホームポジションHPに復帰移動させる。このときには図7に示すようにシート端面S1と塗布部材54の間に所定の塗布キャップ(Ga>0)を形成するようにグリップ搬送手段47を制御し、同時にシフト手段(作動ソレノイド)58Lを非作動状態に戻す。すると筋付け手段55は表紙シートから退避した待機位置Wpに復帰する。この状態で塗布ユニット50を復帰移動する。この動作でシート束の端面には所定量の接着剤が塗布される。
次に制御CPU80は背折プレス部材62a、62bを図10の状態に互いに離間した待機位置(図示位置)に待機させ、グリップ搬送手段47で綴じ端面に接着剤を塗布した中紙シート束を綴じ位置Fpに移送する。このとき表紙シートには折り筋Qが形成され、背当プレート部材61にバックアップ支持されている。
そして制御CPU80は背折プレス部材62a、62bを図11(a)の状態にプレス位置に移動する。このとき一方の左背折プレス部材62bのプレス位置は図4で説明した基準位置x−xに一致するように設定されている。そして表紙シートは予め設定されている折り筋Qに沿って背折り成形される。この背折り成形の後、制御CPU80は所定の接着剤冷却時間を待って、背当プレート部材61を経路外に退避させ下流側の折ロール64で仕上げ折りする(図11(b)参照)。
A 画像形成装置
B 製本装置
E 塗布位置
31 搬入経路
31a 搬入口
32 中紙給送経路
33 製本経路
34 表紙給送経路
41 集積トレイ
47 シート束搬送手段(グリップ搬送手段)
47a クランパ
47b クランパ
50 接着剤塗布手段
51 糊容器
52 ガイドレール
53 タイミングベルト
54 塗布ロール
55 筋付け手段
55a 筋付け部材(筋付けローラ)
56 ブラケット(ユニットフレーム)
56x 軸
56S スリーブ
57 揺動アーム
58S 付勢スプリング
58L 作動ソレノイド(シフト手段)
60 表紙綴じ手段
61 背当プレート部材
62a 背折プレス部材
62b 背折プレス部材
63a 第1上部搬送ガイド
63b 第2上部搬送ガイド
65 表紙搬送手段
66 シフト手段
67 束姿勢偏向手段
68 断裁手段
69 排紙ローラ

Claims (9)

  1. 部揃えされた中紙シート束を表紙シートでくるみ製本する製本装置であって、
    中紙シート束と表紙シートとを綴じ合わせる製本部を有する製本径路と、
    前記製本部の綴じ位置に表紙シートを給送する表紙給送径路と、
    前記綴じ位置に配置され表紙シートを背折りする背折りプレス手段と、
    前記表紙給送径路に配置され表紙シートの折り目に折り筋を形成する筋付け手段と、
    この筋付け手段を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記筋付け手段は、
    前記表紙給送径路中の表紙シートと係合する作動位置と、退避した待機位置との間で移動可能に構成されると共に、この作動位置と待機位置との間で位置移動するシフト手段が設けられ、
    前記制御手段は、前記製本部で互いに綴じ合わせる中紙シート束の束厚さと表紙シートの厚さに応じて、表紙シートに折り筋を形成するように前記シフト手段を制御する
    ことを特徴とする製本装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記製本部で互いに綴じ合わせる中紙シート束の束厚さが所定値以下であるとき、
    又は前記表紙シートの厚さが所定値以上のとき、
    前記筋付け手段で表紙シートに折り筋を形成するように前記シフト手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の製本装置。
  3. 前記製本径路には、中紙シート束を前記綴じ位置に向けて給送する束搬送手段が配置され、
    前記背折りプレス手段は、
    中紙シート束を挟んで表紙シートを背折りする一対のプレス部材で構成され、
    この一方のプレス部材のプレス位置は所定の基準位置に設定され、
    他方のプレス部材のプレス位置はシート束の厚さに応じて変化するように設定され、
    前記筋付け手段は、表紙シートに前記基準位置と一致する折り筋を形成するように
    構成されていることを特徴とする請求項1に記載の製本装置。
  4. 前記筋付け手段は、前記表紙給送径路の前記綴じ位置に配置され、
    前記制御手段は、表紙シートが綴じ位置に給送セットされた後に前記筋付け手段が表紙シートに折り筋を形成するように前記シフト手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の製本装置。
  5. 前記製本径路には、前記綴じ位置の上流側に中紙シート束の背部端面に接着剤を塗布する接着剤塗布手段が配置され、
    この接着剤塗布手段は、
    接着剤を塗布する塗布部材と、この塗布部材を保持してシート束の一端から他端に移動する塗布ユニットと、
    この塗布ユニットを中紙シート束の背部端面に沿って一端から他端に移動する駆動手段と、
    で構成され、
    前記筋付け手段は、前記塗布ユニットに設けられ、この塗布ユニットが中紙シート束に沿って一端から他端に移動する際に表紙シートに折り筋を形成することを特徴とする請求項1に記載の製本装置
  6. 前記筋付け手段は外周にナイフエッジを有するローラ部材で構成され、
    このローラ部材は、
    前記塗布ユニットが中紙シート束に沿って一端から他端に移動する際に表紙シート上を転動するように前記塗布ユニットに取付けられていることを特徴とする請求項に記載の製本装置。
  7. 前記制御手段は、
    中紙シートの端面に接着剤を塗布する前記接着剤塗布手段の塗布動作と同時に、
    前記筋付け手段が表紙シートに折り筋を形成するように前記シフト手段を制御する
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の製本装置。
  8. 前記製本径路には、前記接着剤塗布手段の上流側に中紙シートを部揃え集積する集積トレイが配置され、
    この集積トレイには画像形成装置から送られたシートを順次給送する中紙給送径路が連設されていることを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の製本装置。
  9. 順次シート上に画像を形成する画像形成手段と、
    前記画像形成手段から送られたシートを部揃え集積して製本綴じする製本装置と、
    から構成され、
    前記製本装置は請求項1乃至7のいずれか1項に記載の構成を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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