JP5469325B2 - シンタクチックフォームの製造方法 - Google Patents

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本発明はシンタクチックフォームの製造方法に関する。
従来からマイクロバルーン(微小中空球状体)と熱硬化性樹脂との複合材料からなるシンタクチックフォームが提供されている(特許文献1、2参照)。
従来、シンタクチックフォームの製造方法は次のようになされている。
すなわち、まず、モールド内にマイクロバルーンを充填し、熱硬化性を有する液状の熱硬化性樹脂を前記モールド内に注入して前記マイクロバルーンに含浸させ、モールドをオーブン内に入れ、該オーブンの雰囲気温度を制御することにより、モールド内のマイクロバルーンに含浸された熱硬化性樹脂を加熱硬化させ、これによりシンタクチックフォームを得ている。
シンタクチックフォームは、海中、特に大深度で用いられる深海探査機などの浮力材として使用されることから、大きな圧壊強度を有することが要求される。
特開平5−64818 特開平8−319368
ところで、上述した従来の製造方法において、モールド内のマイクロバルーンに含浸された熱硬化性樹脂を加熱硬化させる際、モールドの中心部分に位置する熱硬化性樹脂の温度(中心部温度という)と、モールドの中心から離れた周辺部分に位置する熱硬化性樹脂の温度(周辺部温度という)との間には差異が生じる。
すなわち、熱硬化性樹脂を加熱硬化させると、熱硬化性樹脂の架橋反応により自己発熱する。このような熱硬化性樹脂からの発熱を硬化発熱という。
したがって、熱硬化性樹脂が加熱硬化する過程において、上述した硬化発熱の作用により熱硬化性樹脂の中心部温度は周辺部温度よりも高くなる傾向にある。
さらに、マイクロバルーンは中空構造であることから熱伝導性が低いため、熱硬化性樹脂のうちモールドの中心部分に位置する熱硬化性樹脂ほど蓄熱し、熱硬化性樹脂の中心部温度が周辺部温度よりも高くなる傾向はより顕著なものとなる。
その結果、熱硬化性樹脂の加熱硬化の過程において、熱硬化性樹脂の中心部温度は短時間のうちに高い温度の発熱ピークに到達しその後徐々に低下していくことになる。
したがって、モールドの中心部分に位置する熱硬化性樹脂は周辺部分に位置する熱硬化性樹脂に比較して時間的に早く硬化しかつ収縮することになる。
このように、モールドの中心部分の熱硬化性樹脂が周辺部分よりも先行して短時間のうちに硬化し収縮して体積が減少する。このような中心部分の熱硬化性樹脂の体積の減少に伴い、前記周辺部分に位置する未だ硬化していない液状の熱硬化性樹脂が中心部分に向かって流動する。この結果、周辺部分の熱硬化性樹脂が不足した状態となり、この状態のままで熱硬化性樹脂が硬化してしまうことになる。
したがって、前記周辺部分は、シンタクチックフォームの表面を構成することになり、そのため、表面部分において熱硬化性樹脂の不足、欠損が生じるため、圧壊強度の向上を図る上で不利となるばかりでなく、熱硬化性樹脂の空洞(欠陥)部分に水が入り込むことで吸水率が悪化するという不利がある。
そのため、モールド20から取り出したシンタクチックフォームのうち、前記周辺部分を端材として切り捨て、中心部分のみを切り出して使用することになるため、材料のロスが生じ製造コストの低減を図る上で不利がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、製造コストの低減を図る上で有利なシンタクチックフォームの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明は、モールド内に平均粒径が10μm以上500μm以下のガラスからなるマイクロバルーンを充填する第1の工程と、
熱硬化性を有する液状のエポキシ熱硬化性樹脂を前記モールド内に注入して前記マイクロバルーンに含浸させる第2の工程と、
前記モールドをオーブン内に入れ、該オーブンの雰囲気温度を制御することにより、前記モールド内のマイクロバルーンに含浸されたエポキシ熱硬化性樹脂を加熱硬化させることでシンタクチックフォームを得る第3の工程とを含むシンタクチックフォームの製造方法であって、前記第3の工程は、前記モールド内で前記第2の工程で注入した前記エポキシ熱硬化性樹脂が硬化する反応を続けている間に、前記第2の工程で注入した前記液状のエポキシ熱硬化性樹脂と同一の液状のエポキシ熱硬化性樹脂を前記モールド内に注入する樹脂注入工程を含み、前記モールド内で前記液状のエポキシ熱硬化性樹脂は、該エポキシ熱硬化性樹脂の中心部分が周辺部分よりも高温となることにより前記中心部分が前記周辺部分よりも先行して硬化収縮することで前記周辺部分の体積が減少し、前記樹脂注入工程によって注入する前記液状のエポキシ熱硬化性樹脂の体積は、前記モールド内で前記エポキシ熱硬化性樹脂の前記周辺部分が減少する体積に相当し、前記第3の工程で得られるシンタクチックフォームは、その体積が15リットル以上であり、かつ、最も薄い部分の厚みが150mm以上であることを特徴とする。
本発明によれば、モールド内において熱硬化性樹脂が硬化収縮して体積が減少することで不足した熱硬化性樹脂を補うようにしたので、シンタクチックフォームの表面部分における熱硬化性樹脂の不足、欠損を防止でき、したがってモールドで成形されたシンタクチックフォームから周辺部分を端材として切り捨てる必要がないため、製造コストの低減を図る上で有利となる。
次に、本発明の実施の形態によるシンタクチックフォームの製造方法について図面を参照して説明する。
なお、本明細書では、マイクロバルーン(微小中空球状体)と熱硬化性樹脂との複合材料をシンタクチックフォームというものとする。言い換えると、フィラーとしてマイクロバルーンを、マトリックスとして熱硬化性樹脂を用いた複合材料をシンタクチックフォームというものとする。
まず、マイクロバルーンを準備する。
本実施の形態では、マイクロバルーンとしてガラスを用いたマイクロバルーンを用いる。
また、マイクロバルーンの平均粒径は、10μm以上500μm以下である。
ここで、マイクロバルーンの平均粒径が10μmに満たないと、マイクロバルーン同士が緻密になりすぎるため、液状の熱硬化性樹脂を含浸するのが困難となる不利があり、マイクロバルーンの平均粒径が500μmを超えると、マイクロバルーンの充填率が低くなり成形されるシンタクチックフォームが高密度(高比重)となるという問題がある。
なお、マイクロバルーンを形成する材料はガラスに限定されるものではなく、従来公知のさまざまな無機物(無機系材料)あるいは有機物(有機系材料)を用いることができる。
無機物としては、ホウケイ酸ガラス、シリカ、カーボン、セラミックなどが挙げられる。
有機物としては、各種熱可塑性樹脂や各種熱硬化性樹脂が挙げられる。
次に、図1に示すモールド20を用意する。
モールド20はシンタクチックフォームを成形するものである。
本実施の形態では、モールド20は、モールド本体22と、下蓋体24と、上蓋体26とを含んで構成されている。
モールド本体22は、本実施の形態では断面形状が均一の円筒壁状を呈している。
下蓋体24は、本実施の形態では、モールド本体22の下部開口を閉塞する円盤状を呈している。
下蓋体24にはその厚さ方向に貫通する第1孔部28が形成されている。
上蓋体26は、モールド本体22の上部内周に接触しつつ挿入される大きさの外径を有する小径部2602と、小径部2602と同軸上で小径部2602よりも大きな外径を有しモールド本体22の上部開口を閉塞する大径部2604とを有している。
上蓋体26にはその厚さ方向に貫通する第2孔部30が形成されている。
すなわち、本実施の形態では、モールド20によって成形されるシンタクチックフォームは高さと、この高さよりも大きな直径とを有する扁平な円柱状を呈している。具体的には、シンタクチックフォームの高さは190mm、直径は340mmである。
シンタクチックフォームの直径はモールド本体22の直径によって決定され、シンタクチックフォームの高さは下蓋体24の上面および上蓋体26の小径部2602の下面との間隔によって決定されることになる。
無論、シンタクチックフォームの外径形状は扁平な円柱状に限定されるものではなく、シンタクチックフォームの外径形状として、直方体状、立方体状、球状など従来公知のさまざまな形状が採用可能である。
なお、本発明の製造方法によって得られるシンタクチックフォームは、その体積が15リットル以上であり、かつ、最も薄い部分の厚みが150mm以上であると、シンタクチックフォームを深海探査機などの浮力材として使用に足る浮力を得ることができ、製造コスト面でメリットがある。
シンタクチックフォームの体積がそ15リットル以上であり、かつ、最も薄い部分の厚みが150mm以上であるという条件に満たないと、必要な浮力を得るためにシンタクチックフォーム同士を接着剤あるいは金具により接合して用いるしかなく、製造コストを低減する上で不利がある。
シンタクチックフォームの成形は次のようになされる。
まず、モールド本体22に下蓋体24を取着すると共に下蓋体24の第1孔部28を閉塞部材32で密閉し、上蓋体26を取り外した状態で、モールド20内にマイクロバルーンMを充填する。
次いで、モールド本体22の上部開口を上蓋体26で閉塞する。
以上の工程が特許請求の範囲の第1の工程に相当する。
なお、第1の工程ののち、モールド20をオーブンに入れると共に、オーブンの雰囲気温度を40度乃至80度程度にした状態で上蓋体26の第2孔部30に負圧をかけることにより、モールド20内に充填されたマイクロバルーンMの湿気を除去し乾燥させる乾燥工程を行ってもよい。このような乾燥工程によりマイクロバルーンMを乾燥させると、熱硬化性樹脂の硬化を安定して行う上で有利となる。
次いで、第1孔部28から閉塞部材32を取り外し、第1孔部28から未硬化の液状の熱硬化性樹脂Rを所定の圧力で注入すると共に、第2孔部30に負圧をかける。
本実施の形態では、熱硬化性樹脂としてエポキシ熱硬化性樹脂を用いるが、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、ポリウレタン、熱硬化性ポリイミド、メラミン樹脂、尿素樹脂(ユリア樹脂)、不飽和ポリエステル樹脂などの従来公知のさまざまな熱硬化性樹脂が採用可能である。
これにより、モールド本体22内に充填されたマイクロバルーンMに液状の熱硬化性樹脂Rが含浸する。
やがて、第2孔部30から未硬化の液状の熱硬化性樹脂Rがあふれてきたならば、第1孔部28からの熱硬化性樹脂Rの注入を停止する。
そして、図2に示すように、第1孔部28を閉塞部材32で閉塞すると共に、第2孔部30に樹脂用タンク34を連結する。
樹脂用タンク34は、第1孔部28を介してモールド20の内部に連通している。
また、樹脂用タンク34は、所定量の液状の未硬化の熱硬化性樹脂Rを貯えると共に、コンプレッサー36からの空気が供給されており、したがって、樹脂用タンク34内の液状の熱硬化性樹脂Rは空気圧により加圧され、本実施の形態では、空気圧は0.5〜5Kg/cmとされている。
以上の工程が特許請求の範囲の第2の工程に相当する。
次に液状の熱硬化性樹脂Rが含浸されたマイクロバルーンMが収容されたモールド20を加熱用のオーブンに入れ、該オーブンの雰囲気温度を制御することにより、モールド20内のマイクロバルーンMに含浸された熱硬化性樹脂を加熱硬化させることでシンタクチックフォームを得る。この工程が特許請求の範囲の第3の工程に相当する。
第3の工程について説明する。
図3(A)乃至(C)は第3の工程における熱硬化性樹脂の硬化の状態を説明する模式図である。
図3(A)はモールド20がオーブンに入れられた状態を示す。
この状態でオーブンの雰囲気温度が上昇すると、モールド20内のマイクロバルーンMに含浸された液状の熱硬化性樹脂Rはその分子同士が架橋する反応が始まり徐々に硬化していく。
この際、熱硬化性樹脂Rの分子同士が架橋することにより硬化発熱が発生し、この硬化発熱の作用により熱硬化性樹脂Rの中心部温度は周辺部温度よりも高くなる。
さらに、マイクロバルーンMは中空構造であることから熱伝導性が低いため、熱硬化性樹脂Rのうちモールド20の中心部分に位置する熱硬化性樹脂R1ほど蓄熱し、熱硬化性樹脂Rの中心部温度が周辺部温度よりも高くなる。
したがって、モールド20の中心部分に位置する熱硬化性樹脂Rは周辺部分に位置する熱硬化性樹脂Rに比較して時間的に早く硬化しかつ収縮し、体積が減少する。
このような中心部分の熱硬化性樹脂Rの体積の縮小に伴い、図3(B)に示すように、周辺部分に位置する未だ硬化していない液状の熱硬化性樹脂Rが中心部分に向かって流動する。この結果、周辺部分の熱硬化性樹脂Rが不足した状態となる。
そこで、本実施の形態では、図3(C)に示すように、モールド20内で第2の工程で注入した熱硬化性樹脂Rが硬化する反応を続けている間に、第2の工程で注入した液状の熱硬化性樹脂Rと同一の液状の熱硬化性樹脂Rをモールド20内に注入する樹脂注入工程を行う。
モールド20への液状の熱硬化性樹脂Rの注入は、樹脂用タンク34内で加圧されている液状の熱硬化性樹脂Rが第1孔部28を介してモールド20の内部に注入されることでなされる。
すなわち、図3(C)に矢印で示すように、モールド20の内部に注入された液状の熱硬化性樹脂Rは、体積が縮小した周辺部分の熱硬化性樹脂Rに向かって流動する。
この樹脂注入工程によって注入する液状の熱硬化性樹脂Rの体積は、モールド20内で熱硬化性樹脂Rが硬化することで減少する体積に相当するものとなる。
このような樹脂注入工程により、周辺部分の熱硬化性樹脂Rが不足した状態が解消された状態で熱硬化性樹脂の硬化がなされる。
熱硬化性樹脂の硬化終了後、モールド20内の温度が室温程度まで低下したならば、オーブンからモールド20を取り出し、モールド本体22から下蓋体24、上蓋体26を取り外し、成形されたシンタクチックフォームを取り出す。
これにより、第3の工程が終了する。
なお、本実施の形態では、モールド20内への熱硬化性樹脂Rの注入に際してモールド20内に負圧を与えるVaRTM成形(Vacuum Assisted Resin Transfer Molding)を採用したが、モールド20内への熱硬化性樹脂Rの注入に際してモールド20内に負圧を与えないRTM成形(Resin Transfer Molding)を採用してもよいことは無論である。
以上説明したように本実施の形態によれば、第3の工程において、モールド20内で第2の工程で注入した熱硬化性樹脂Rが硬化する反応を続けている間に、第2の工程で注入した液状の熱硬化性樹脂Rと同一の液状の熱硬化性樹脂Rをモールド20内に注入する樹脂注入工程を含むようにした。
したがって、モールド20内において中心部分の熱硬化性樹脂Rが硬化収縮して体積が減少することで不足した周辺部分の熱硬化性樹脂Rを補うことができるため、シンタクチックフォームの表面部分における熱硬化性樹脂の不足、欠損を防止でき、圧壊強度の向上を図る上で有利となることは無論のこと、熱硬化性樹脂Rの空洞(欠陥)部分に水が入り込むことで吸水率が悪化するという不具合を解消することができる。これにより海底で用いる浮力材の場合、繰返し使用時の耐久性能を改善することができる。
この結果、モールド20から取り出したシンタクチックフォームのうち、周辺部分を端材として切り捨て、中心部分のみを切り出して使用するといったことが無くなり、材料のロスが生じないため、製造コストの低減を図る上で有利となる。
(実施例)
次に、シンタクチックフォームの実施例について説明する。
図4は実施例と比較例の吸水率の試験結果を示す説明図である。
実施例および比較例のシンタクチックフォームに用いた熱硬化性樹脂は、何れも脂環式エポキシを主としたアミン硬化エポキシ樹脂であり、実施例および比較例において配合比は同一とした。
実施例および比較例のシンタクチックフォームに用いたマイクロバルーンは、何れもガラス材料からなるものであり、株式会社住友スリーエムの商品名グラスバブルスを用いた。
実施例および比較例のシンタクチックフォームの寸法は、高さ190mm、直径340mmである。
本試験は、米国材料試験協会の工業規格であるASTM規格 ASTM D2735−78に従い、116MPaで1000サイクルの繰り返し加圧を行ったのち、吸水率の試験を行った。
図4において上下に延びる実線は吸水率の測定値のばらつきの範囲を示し、棒グラフはそれら測定値の平均値を示している。
比較例では吸水率の平均値が約6%であったのに対し、実施例では吸水率の平均値が約2.8%であり、本実施の形態の製造方法によって得られたシンタクチックフォームは、比較例に比べて吸水率が大幅に改善されていることがわかる。
なお、本実施の形態では、マイクロバルーンをフィラーとし、熱硬化性樹脂をマトリックスとして用いたシンタクチックフォームについて説明したが、本発明は、フィラーとして各種の繊維を用い熱硬化性樹脂をマトリックスとして用いたFRP(Fiber-Reinforced Plastic:繊維強化プラスチック)にも適用可能である。
また、本発明の樹脂注入工程、すなわち、モールド内に注入された熱硬化性樹脂が硬化する反応を続けている間に、既に注入された液状の熱硬化性樹脂と同一の液状の熱硬化性樹脂をモールド内に注入する工程、言い換えると、モールド内の熱硬化性樹脂が硬化収縮する際に減少する体積に相当する熱硬化性樹脂を注入する工程は、熱硬化性樹脂を用いるレジントランスファーモールディング成形(RTM成形(Resin Transfer Molding))一般、すなわちフィラーを用いないRTM成形一般にも無論適用可能である。
モールド20の説明図である。 モールド20にマイクロバルーンMを充填した説明図である。 (A)乃至(C)は第3の工程における熱硬化性樹脂の硬化の状態を説明する模式図である。 実施例と比較例の吸水率の試験結果を示す説明図である。
符号の説明
M……マイクロバルーン、R……熱硬化性樹脂、20……モールド。

Claims (1)

  1. モールド内に平均粒径が10μm以上500μm以下のガラスからなるマイクロバルーンを充填する第1の工程と、
    熱硬化性を有する液状のエポキシ熱硬化性樹脂を前記モールド内に注入して前記マイクロバルーンに含浸させる第2の工程と、
    前記モールドをオーブン内に入れ、該オーブンの雰囲気温度を制御することにより、前記モールド内のマイクロバルーンに含浸されたエポキシ熱硬化性樹脂を加熱硬化させることでシンタクチックフォームを得る第3の工程とを含むシンタクチックフォームの製造方法であって、
    前記第3の工程は、前記モールド内で前記第2の工程で注入した前記エポキシ熱硬化性樹脂が硬化する反応を続けている間に、前記第2の工程で注入した前記液状のエポキシ熱硬化性樹脂と同一の液状のエポキシ熱硬化性樹脂を前記モールド内に注入する樹脂注入工程を含み、
    前記モールド内で前記液状のエポキシ熱硬化性樹脂は、該エポキシ熱硬化性樹脂の中心部分が周辺部分よりも高温となることにより前記中心部分が前記周辺部分よりも先行して硬化収縮することで前記周辺部分の体積が減少し、
    前記樹脂注入工程によって注入する前記液状のエポキシ熱硬化性樹脂の体積は、前記モールド内で前記エポキシ熱硬化性樹脂の前記周辺部分が減少する体積に相当し、
    前記第3の工程で得られるシンタクチックフォームは、その体積が15リットル以上であり、かつ、最も薄い部分の厚みが150mm以上である、
    ことを特徴とするシンタクチックフォームの製造方法。
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