JP5468283B2 - 油圧作動装置用油圧回路 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン本体内の下部に形成されるオイル貯留室のオイルを汲み上げるオイルポンプと、油圧の作用によって作動する油圧作動装置と、前記オイルポンプおよび前記油圧作動装置間を結ぶ油路と、前記油圧作動装置に作用せしめる油圧を制御するようにして前記油路の途中に介設される油圧制御手段とを備える油圧作動装置用油圧回路に関する。
一対の油圧クラッチから成るクラッチ装置と、オイル貯留室からオイルを汲み上げるオイルポンプとを結ぶ油路の途中に、前記油圧クラッチに作用せしめる油圧を制御するリニアソレノイド弁が介設された油圧回路が、特許文献1で知られている。
特開2008−57620号公報
ところで、クラッチ装置およびオイルポンプ間を結ぶ油路は、その途中にリニアソレノイド弁等の油圧制御手段が介設されるので、比較的長くならざるを得ないが、上記特許文献1開示のものでは、オイルポンプの停止時に油路中にオイルが滞留してしまう可能性があり、エンジン停止後のオイルレベル確認がうまくできないという課題がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、オイルポンプの停止時に油路内のオイルをオイル貯留室側に極力戻すようにして、エンジン停止後のオイルレベル確認を正確に行い得るようにした油圧作動装置用油圧回路を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、エンジン本体内の下部に形成されるオイル貯留室のオイルを汲み上げるオイルポンプと、油圧の作用によって作動する油圧作動装置と、前記オイルポンプおよび前記油圧作動装置間を結ぶ油路と、前記油圧作動装置への油圧の作用・解放を切換制御するようにして前記油路の途中に介設される油圧制御手段とを備える油圧作動装置用油圧回路において、前記オイルポンプの作動時には閉じるものの前記オイルポンプの停止時には開弁してエンジン本体内の空気を前記油路に導入する一方向弁を備え、前記油路が、前記油圧制御手段と前記オイルポンプとの間を結ぶ上流側油路と、同油圧制御手段と前記油圧作動装置との間を結ぶ下流側油路とから構成され、前記一方向弁は、前記油路を構成する前記上流側油路及び前記下流側油路のうち上流側油路にだけ設けられていて、該上流側油路の油圧が所定圧以上で閉弁し、且つ所定圧未満で前記空気を該上流側油路内に導入すべく開弁することを第1の特徴とする。
さらに本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記一方向弁が、前記エンジン本体の下部に配置した前記オイルポンプと、そのオイルポンプよりも上方に離間して配置される前記油圧制御手段との間を結ぶ前記上流側油路のうち最も高位置の部分に配設されることを第2の特徴とする。
なお実施の形態のクラッチ装置32が本発明の油圧作動装置に対応し、実施の形態の第1オイルポンプ78が本発明のオイルポンプに対応する。
また本発明において、「上流」「下流」とは、オイルポンプ及び油圧作動装置間を結ぶ油路の途中に介設される油圧制御手段を基準として、該油路をオイルポンプから油圧作動装置に向かって流れるオイルの流れ方向で「上流」「下流」をそれぞれ意味する。
本発明の第1の特徴によれば、油圧制御手段が中間部に介設されるようにしてオイルポンプおよび油圧作動装置間を結ぶ油路は、オイルポンプと油圧制御手段との間を結ぶ上流側油路と、油圧制御手段と油圧作動装置との間を結ぶ下流側油路とから構成され、前記油路を構成する前記上流側油路及び前記下流側油路のうち前記上流側油路に、オイルポンプの作動時には閉じるもののオイルポンプの停止時には開弁してエンジン本体内の空気を油路に導入する弁手段が設けられるので、オイルポンプの停止時にオイルポンプ及び油圧制御手段間の油路(即ち前記上流側油路)内にエンジン本体内の空気を導入し、その上流側油路内のオイルがオイル貯留室側に戻り易くすることができ、それによりエンジン停止後のオイルレベル確認を正確に行うことができるようになると共に、オイル交換時に古いオイルを油路中に残すことなくオイル交換を行うことができる。
また弁手段が一方向弁であるので、弁手段の構成を簡略化することができ、その上、オイルポンプおよび油圧制御手段間の油路(即ち前記上流側油路)にだけ一方向弁が設けられることで、オイルポンプの始動時に比較的早い段階でオイルポンプおよび油圧制御手段間から空気抜きを行うことができる。
さらに本発明の第2の特徴によれば、オイルポンプの停止時に、オイルポンプおよび油圧制御手段間の油路(即ち前記上流側油路)で最も高位置の部分から油路に空気が導入されるので、油路のうちオイルポンプおよび油圧制御手段間の部分のオイルが重力によってオイル貯留室側に戻り易くなり、オイル回収率が向上する。
自動二輪車の左側面図である。 パワーユニットの左側面図である。 パワーユニットの右側面図である。 図3の4−4線断面図である。 図3の5−5線断面図である。 クラッチカバーの内面側を示す図である。 図6の7−7線に沿う断面図である。 図6の8−8線に沿う断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
本発明の実施例1について図1〜図8を参照しながら説明するが、先ず図1において、鞍乗り型車両である自動二輪車の車体フレームFは、前輪WFを軸支するフロントフォーク11を操向可能に支承するヘッドパイプ12と、該ヘッドパイプ12から後下がりに延びる左右一対のメインフレーム13…と、両メインフレーム13…の後部に連設されて下方に延びる左右一対のピボットプレート14…とを有しており、ピボットプレート14…に前端が揺動可能に支承されるスイングアーム15の後部に後輪WRが軸支される。しかも前記ピボットプレート14の下部および前記スイングアーム15の前部間にはリンク16が設けられ、前記ピボットプレート14の上部および前記リンク16間にはクッションユニット17が設けられる。
前記メインフレーム13…およびピボットプレート14…には、エンジンEおよび変速機Mから成るパワーユニットPが懸架されており、該パワーユニットPにおける前記変速機Mから出力される回転動力は前後に延びるドライブシャフト18を介して前記後輪WRに伝達される。
また前記車体フレームFにおける左側のピボットプレート14の下部にはサイドスタンド19が取付けられ、サイドスタンド19を立てて駐車したときに自動二輪車は左側に傾斜した状態となる。
図2および図3において、前記エンジンEのエンジン本体20は、自動二輪車への搭載状態で前方に位置する前部バンクBFと、該前部バンクBFよりも後方に位置する後部バンクBRとを有してV型の水冷式に構成されるものであり、両バンクBF,BRに共通なクランクケース21に、自動二輪車の左右方向に沿うクランクシャフト22が回転自在に支承される。
クランクケース21は、上部ケース半体21aおよび下部ケース半体21bが結合されて成るものであり、V字形をなすようにして前部および後部シリンダブロックBF,BRが上部ケース半体21aに一体に形成され、前記クランクシャフト22の軸線は前記上部ケース半体21aおよび前記下部ケース半体21bの結合面上に配置される。
前部バンクBFは、前記シリンダブロック23Fと、前部シリンダブロック23Fに結合される前部シリンダヘッド24Fと、前部シリンダヘッド24Fに結合される前部ヘッドカバー25Fとで構成され、後部バンクBRは、後部シリンダブロック23Rと、後部シリンダブロック23Rに結合される後部シリンダヘッド24Rと、後部シリンダヘッド24Rに結合される後部ヘッドカバー25Rとで構成され、前記クランクケース21の下部にはオイルパン26が結合される。
前記クランクシャフト22および後輪WR間の動力伝達経路は、クランクシャフト22側から順に一次減速装置31(図3参照)、油圧作動装置としてのクラッチ装置32(図4参照)、歯車変速機構33(図2参照)およびドライブシャフト18を備える。
図2に注目して、前記歯車変速機構33は、前記クラッチ装置32を介してクランクシャフト22からの動力が伝達される第1および第2メインシャフト35,36と、カウンタシャフト37との間に、選択的確立可能な複数変速段の歯車列が設けられて成り、この歯車変速機構33はクランクケース21内に収容される。またカウンタシャフト37の左端部は傘歯車機構38を介して前記ドライブシャフト18に連結される。
図4を併せて参照して、エンジン本体20の車体フレームFへの搭載状態でのクランクケース21の右側側面には、クランクケース21との間にクラッチ室29を形成するクラッチカバー28がエンジン本体20の一部を構成するようにして結合されるものであり、一次減速装置31およびクラッチ装置32はクラッチ室29に収容される。
一次減速装置31は、前記クランクシャフト22に設けられる駆動歯車(図示せず)と、該駆動歯車に噛合する被動歯車39とから成る。また第1メインシャフト35は、第2メインシャフト36を同軸にかつ相対回転自在に貫通するものであり、前記クラッチ装置32は、軸方向に相互に隣接する第1および第2クラッチ41,42を有してツイン式に構成され、第1クラッチ41は、前記クランクシャフト22および第1メインシャフト35の一端部間に設けられ、第2クラッチ42は、前記クランクシャフト22および第2メインシャフト36の一端部間に設けられる。而して前記クランクシャフト22からの動力は、第1および第2クラッチ41,42に共通であるクラッチアウタ43に、一次減速装置31およびダンパスプリング44を介して入力される。
第1クラッチ41は、前記クラッチアウタ43と、該クラッチアウタ43で同軸に囲繞されるとともに第1メインシャフト35に相対回転不能に結合される第1クラッチインナ45と、前記クラッチアウタ43に相対回転不能に係合される複数枚の第1摩擦板46…と、第1クラッチインナ45に相対回転不能に係合されるとともに第1摩擦板46…と交互に配置される複数枚の第2摩擦板47…と、相互に重なって配置される第1および第2摩擦板46…,47…に対向して第1クラッチインナ45に設けられる第1受圧板48と、第1および第2摩擦板46…,47…を第1受圧板48との間に挟む第1ピストン49と、第1ピストン49を付勢する第1ばね50とを備える。
第1ピストン49の背面を臨ませる第1油圧室51を第1ピストン49との間に形成する端壁部材52が第1クラッチインナ45に固定的に配設されており、第1油圧室51の油圧増大に応じて第1ピストン49は、第1および第2摩擦板46…,47…を第1受圧板48との間に挟圧するように作動し、それにより第1クラッチ41がクラッチアウタ43にクランクシャフト22から伝達される動力を第1メインシャフト35に伝達する接続状態となる。また第1クラッチインナ45および第1ピストン49間には第1ピストン49の前面を臨ませるキャンセラー室53が形成されており、前記第1ばね50は、第1油圧室51の容積を減少する側にばね力を発揮するようにしてキャンセラー室53に収容される。
しかもキャンセラー室53に潤滑用のオイルが供給されるものであり、減圧状態での第1油圧室51のオイルに回転に伴う遠心力が作用して第1ピストン49を押圧する力が生じても、キャンセラー室53のオイルにも同様に遠心力が作用するので、第1ピストン49が、第1および第2摩擦板46…,47…を第1受圧板48との間に挟む側に不所望に移動してしまう状態が生じることが回避される。
第2クラッチ42は、前記第1クラッチ41を前記一次減速装置31との間に挟むようにして、第2メインシャフト36の軸線に沿う方向で第1クラッチ41と並ぶように配置されるものであり、前記クラッチアウタ43と、該クラッチアウタ43で同軸に囲繞されるとともに第2メインシャフト36に相対回転不能に結合される第2クラッチインナ55と、前記クラッチアウタ43に相対回転不能に係合される複数枚の第3摩擦板56…と、第2クラッチインナ55に相対回転不能に係合されるとともに第3摩擦板56…と交互に配置される複数枚の第4摩擦板57…と、相互に重なって配置される第3および第4摩擦板56…,57…対向して第2クラッチインナ55に設けられる第2受圧板58と、第3および第4摩擦板56…,57…を第2受圧板58との間に挟む第2ピストン59と、第2ピストン59を付勢する第2ばね60とを備える。
第2ピストン59の背面を臨ませる第2油圧室61を第2ピストン59との間に形成する端壁部材62が第2クラッチインナ55に固定的に配設されており、第2油圧室61の油圧増大に応じて第2ピストン59は、第3および第4摩擦板56…,57…を第2受圧板58との間に挟圧するように作動し、それにより第2クラッチ42がクラッチアウタ43にクランクシャフト22から伝達される動力を第2メインシャフト36に伝達する接続状態となる。また第2クラッチインナ55および第2ピストン59間には第2ピストン59の前面を臨ませるキャンセラー室63が形成されており、前記第2ばね60は、第2油圧室61の容積を減少する側にばね力を発揮するようにしてキャンセラー室63に収容される。
しかもキャンセラー室63にも潤滑用のオイルが供給されており、減圧状態での第2油圧室61のオイルに回転に伴う遠心力が作用して第2ピストン59を押圧する力が生じても、キャンセラー室63のオイルにも同様に遠心力が作用するので、第2ピストン59が、第3および第4摩擦板56…,57…を第2受圧板58との間に挟む側に不所望に移動してしまう状態が生じることが回避される。
前記クラッチカバー28には、該クラッチカバー28との間に第1油室66を形成する隔壁部材64が取付けられ、その隔壁部材64を外方から覆うようにして前記クラッチカバー28にはキャップ65が取付けられ、第1油室66との間に前記隔壁部材64を介在させるようにして、クラッチカバー28および隔壁部材64と、前記キャップ65との間に第2油室67が形成される。
而して第1メインシャフト35、第1クラッチインナ45および端壁部材52には、第1クラッチ41の第1油圧室51に通じる第1連通路68が設けられ、第1メインシャフト35、第2メインシャフト36、第2クラッチインナ55および端壁部材62には、第2油圧室61に通じる第2連通路69が設けられる。
前記クラッチカバー28には、第1メインシャフト35内に同軸に挿入される第1筒部材70の一端が支持され、前記隔壁部材64には、第1筒部材70を同軸に貫通して第1メインシャフト35内に同軸に挿入される第2筒部材71の一端が支持される。而して第1筒部材70の外周と、第1メインシャフト35および第2筒部材71の内周との間には、第1油室66を第1連通路68に通じさせる第1通路72が形成され、第1筒部材70の内周および第1メインシャフト35とで、第2油室67を第2連通路69に通じさせる第2通路73が形成される。
図5において、クランクケース21内には、前記オイルパン26内のオイル貯留室76からオイルストレーナ77を介してオイルを汲み上げる第1および第2オイルポンプ78,79が共通のポンプ軸80を有して配設されており、前記ポンプ軸80には、クランクシャフト22から回転動力が伝達される。すなわちポンプ軸80には被動スプロケット81が固定されており、一次減速装置31の被動歯車39とともに回転する駆動スプロケット82(図2および図3参照)と前記被動スプロケット81とに無端状のチェーン83が巻き掛けられる。
第1オイルポンプ78から吐出されるオイルは、クラッチ装置32における第1および第2クラッチ41,42の作動を制御するために用いられ、第2オイルポンプ79から吐出されるオイルはエンジン本体20の各部潤滑に用いられる。
しかも第1および第2オイルポンプ78,79には、ウォータポンプ84(図2参照)が同軸に連結されており、第1および第2オイルポンプ78,79は、前記ウォータポンプ84とともに回転作動する。
図6〜図8を併せて参照して、第1オイルポンプ78と、クラッチ装置32とは油路88を介して結ばれており、この油路88には、第1オイルポンプ78側から順に、オイルフィルタ89と、油圧制御手段90とが介設され、オイルフィルタ89はクラッチカバー28の下部に配設され、油圧制御手段90はクラッチカバー28の上部に配設される。
図7に注目して、オイルフィルタ89のフィルタケース93は、外端を開放した有底の収容孔94を形成する円筒状にしてクラッチカバー28に一体に形成され、前記収容孔94の外端開口部を閉じる蓋部材95が前記フィルタケース93に締結される。
収容孔94の内端閉塞部および前記蓋部材95間に挟持されてフィルタケース93に収容される支持枠96には、円筒状の濾過材97が支持される。而して濾過材97の周囲には環状の未浄化室98が形成され、濾過材97内には浄化室99が形成される。前記フィルタケース93には、第1オイルポンプ78から前記未浄化室98に供給されてくるオイルの油圧を検出する油圧センサ100が取付けられる。
オイルフィルタ89に対応する部分でクラッチカバー28の内面には接続部材101が締結される。この接続部材101は、オイルフィルタ89の未浄化室98に通じる第1接続孔102と、浄化室99に通じる第2接続孔103とが設けられており、第1オイルポンプ78から吐出されるオイルを導く第1オイル通路104を形成して第1オイルポンプ78のポンプハウジング105に一端部が接続される第1接続管106の他端が、第1オイル通路104を未浄化室98に通じさせるようにして第1接続孔102に液密に接続される。また第2接続孔103には、第2オイル通路107を形成して接続部材101から上方に延びる第2接続管108の一端部が、オイルフィルタ89の浄化室99に第2オイル通路107を通じさせるようにして接続される。
図8に注目して、第2接続管108の他端部(上端部)は、第3オイル通路109を形成して略L字状に形成される継手部材110の一端部に接続され、第2オイル通路107が第3オイル通路109に通じることになる。一方、クラッチカバー28の内面には、第4オイル通路111を有する油路形成部材112が、クラッチカバー28との間に平板状の隔壁板113を挟んで締結されており、第3オイル通路109を第4オイル通路111に通じさせるようにして前記継手部材110の他端部が油路形成部材112の下部に液密に嵌合、固定される。
前記油圧制御手段90は、第1クラッチ41における第1油圧室51への油圧の作用・解放を切換える第1リニアソレノイド弁91と、第2クラッチ42における第2油圧室61への油圧の作用・解放を切換える第2リニアソレノイド弁92とで構成され、第1リニアソレノイド弁91を第2リニアソレノイド弁92の上方に配置するようにして前記クラッチカバー28の外面に取付けられる。
前記油路形成部材112および隔壁板113間には、第4オイル通路111から上方に延びる第5オイル通路114が形成され、この第5オイル通路114の上端が第1リニアソレノイド弁91の入力ポート115に通じる。また第5オイル通路114の中間から斜め下方に延びる第6オイル通路116が前記油路形成部材112および隔壁板113間に形成され、第6オイル通路116の下端が第2リニアソレノイド弁92の入力ポート117に通じる。
また前記油路形成部材112および隔壁板113間には、第1リニアソレノイド弁91の出力ポート118ならびに第2リニアソレノイド弁92の出力ポート119に一端を通じさせる第7および第8オイル通路120,121が第1および第2メインシャフト35,36側に延びるようにして形成され、第7オイル通路120および第1油室66間を結ぶ第9オイル通路122ならびに第8オイル通路121および第2油室67間を結ぶ第10オイル通路123がクラッチカバー28に設けられる。
すなわち第1オイルポンプ78およびクラッチ装置32間を結ぶ油路88は、油圧制御手段90とオイルポンプ78との間を結ぶ上流側油路と、油圧作動装置としてのクラッチ装置32と油圧制御手段90との間を結ぶ下流側油路とから構成されるものであって、その油路88のうち、前記上流側油路は、第1オイルポンプ78およびオイルフィルタ89間を結ぶ第1オイル通路104と、オイルフィルタ89および油圧制御手段90間を結ぶ第2〜第6オイル通路107,109,111,114,116とから成り、また前記下流側油路は、油圧制御手段90の第1リニアソレノイド弁91および第1クラッチ41の第1油圧室51間を結ぶ第7オイル通路120、第9オイル通路122、第1油室66、第1通路72および第1連通路68と、油圧制御手段90の第2リニアソレノイド弁92および第2クラッチ42の第2油圧室61間を結ぶ第8オイル通路121、第10オイル通路123、第2油室67、第2通路73および第21連通路69とから成る。そして、油路88を構成する前記上流側油路および前記下流側油路のうち前記上流側油路(即ち第1オイルポンプ78および油圧制御手段90間の油路)にだけ、第1オイルポンプ78の作動時には閉じるものの第1オイルポンプ78の停止時には開弁してエンジン本体20におけるクラッチカバー28内の空気を前記油路88に導入する弁手段である一方向弁125が設けられる。
前記一方向弁125は、油路88内の油圧が所定圧以上で閉弁し、油路88内の油圧が所定圧未満で開弁して前記クラッチカバー28内の空気を前記油路88内に導入するものであるが、第1オイルポンプ78および油圧制御手段90間で前記油路88(即ち前記上流側油路)に介設される。
しかも一方向弁125は、前記油路88のうち第1オイルポンプ78および油圧制御手段90間の油路(前記上流側油路)で最高位、即ち最も高位置の油路部分、この実施例1では、第1リニアソレノイド弁91の入力ポート115に通じる第5オイル通路114の上端に、前記一方向弁125が設けられる。
而して前記一方向弁125は、第5オイル通路114の上端に通じるようにして油路形成部材112に設けられる弁室126内に、該弁室126をクラッチカバー28内に通じさせるようにして油路形成部材112に設けられた開放孔127を閉じ得る球体128が収容されて成り、油路形成部材112には、前記球体128が弁室から第5オイル通路114側に離脱するのを防止する突部112aが一体に突設される。
次にこの実施例1の作用について説明すると、オイル貯留室76のオイルを汲み上げる第1オイルポンプ78と、油圧の作用によって作動するクラッチ装置32とを結ぶ油路88の途中に、第1オイルポンプ78の作動時には閉じるものの第1オイルポンプ78の停止時には開弁してエンジン本体20におけるクラッチカバー28内の空気を前記油路88に導入する弁手段である一方向弁125が設けられるので、第1オイルポンプ78の停止時に油路88内にクラッチカバー28内の空気を導入し、油路88内のオイルがオイル貯留室76側に戻り易くすることができ、それによりエンジン停止後のオイルレベル確認を正確に行うことができるようになるとともに、オイル交換時に古いオイルを油路88中に残すことなくオイル交換を行うことができる。
しかも油路88内の油圧が所定圧以上で閉弁し、前記油路88内の油圧が所定圧未満で開弁してクラッチカバー28内の空気を前記油路88内に導入する一方向弁125が、弁手段として油路88の途中に設けられるので、弁手段の構成を簡略化することができる。
また一方向弁125は、第1オイルポンプ78および油圧制御手段90間で前記油路88に介設されており、第1オイルポンプ78の始動時に比較的早い段階で第1オイルポンプおよび油圧制御手段90間から空気抜きを行うことができる。
さらに一方向弁125が、前記油路88のうち第1オイルポンプおよび油圧制御手段90間で最高位の部分、この実施例1では、第1リニアソレノイド弁91の入力ポート115に通じる第5オイル通路114の上端に配設されるので、第1オイルポンプ78の停止時に、第1オイルポンプ78および油圧制御手段90間で最高位の部分から油路88にクラッチカバー28内の空気が導入されるので、油路88のうち第1オイルポンプ78および油圧制御手段90間のオイルが重力によってオイル貯留室76側に戻り易くなり、オイル回収率が向上する。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば上記実施の形態では、油圧作動装置としてクラッチ装置32を取り上げて説明したが、本発明は、クラッチ装置32以外の油圧で作動する油圧作動装置に関連して広く実施することができる。また上記実施の形態では、油路88(特に前記上流側油路)の途中の1箇所に弁手段である一方向弁125が設けられていたが、油路88(特に前記上流側油路)の途中の複数箇所に弁手段が設けられるようにしてもよい。
20・・・エンジン本体
32・・・油圧作動装置であるクラッチ装置
76・・・オイル貯留室
78・・・オイルポンプである第1オイルポンプ
88・・・油路
90・・・油圧制御手段
125・・・弁手段である一方向弁

Claims (2)

  1. エンジン本体(20)内の下部に形成されるオイル貯留室(76)のオイルを汲み上げるオイルポンプ(78)と、油圧の作用によって作動する油圧作動装置(32)と、前記オイルポンプ(78)および前記油圧作動装置(32)間を結ぶ油路(88)と、前記油圧作動装置(32)への油圧の作用・解放を切換制御するようにして前記油路(88)の途中に介設される油圧制御手段(90)とを備える油圧作動装置用油圧回路において、
    前記オイルポンプ(78)の作動時には閉じるものの前記オイルポンプ(78)の停止時には開弁して前記エンジン本体(20)内の空気を前記油路(88)に導入する一方向弁(125)を備え、
    前記油路(88)が、前記油圧制御手段(90)と前記オイルポンプ(78)との間を結ぶ上流側油路と、同油圧制御手段(90)と前記油圧作動装置(32)との間を結ぶ下流側油路とから構成され、
    前記一方向弁(125)は、前記油路(88)を構成する前記上流側油路及び前記下流側油路のうち上流側油路にだけ設けられていて、該上流側油路の油圧が所定圧以上で閉弁し、且つ所定圧未満で前記空気を該上流側油路内に導入すべく開弁することを特徴とする油圧作動装置用油圧回路。
  2. 前記一方向弁(125)が、前記エンジン本体(20)の下部に配置した前記オイルポンプ(78)と、そのオイルポンプ(78)よりも上方に離間して配置される前記油圧制御手段(90)との間を結ぶ前記上流側油路のうち最も高位置の部分に配設されることを特徴とする請求項1記載の油圧作動装置用油圧回路。
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