JP5467801B2 - 建物 - Google Patents

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Description

本発明は、少なくとも棟部と、この棟部を挟んで傾斜する2つの屋根面とを有する屋根の下方に小屋裏空間を備えてなる建物に関する。
収納所や寝台として利用されるロフトを有する部屋構造の一例として、特許文献1に記載のものが知られており、この特許文献1に記載のロフトは、屋根と建物本体との間に形成された小屋裏空間を利用して設けられている。
また、このロフトとされた小屋裏空間は、上階の床から屋根まで吹き抜ける吹抜け部と連通されており、上階の部屋から、梯子等を用いて出入りが可能となっている。
特開2003−301520号公報
ところで、特許文献1に記載のように小屋裏空間にロフトが設けられる場合は、小屋裏空間にロフトが設けられない場合に比して採光が確保しにくいという問題がある。すなわち、小屋裏空間にロフトが設けられなければ、屋根にトップライトを設けることで採光を確保できるが、小屋裏空間にロフトを設けてしまうと、屋根にトップライトを設けても、ロフトの床部によって太陽光が遮られてしまうためである。
さらに、このようにロフトの床部によって太陽光が遮られてしまうと、ロフト内が太陽光によって暖められるだけでなく、ロフトの床部も太陽光に暖められてしまい、特に夏季においては、ロフト周囲の温度が上昇してしまうという問題がある。
そこで、小屋裏空間にロフトを設けながら、ロフトの床部の下方への採光を確保できるような技術の開発が望まれている。
本発明の課題は、小屋裏空間にロフトを設けた場合であっても、このロフト下方への採光性および断熱性を向上させることが可能な建物を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、例えば図1に示すように、少なくとも棟部20と、この棟部20を挟んで傾斜する2つの屋根面21,22とを有する屋根2の下方に小屋裏空間23を備えてなる建物1において、
前記屋根2には開閉可能に構成されたトップライト21a,22aが設けられ、前記小屋裏空間23には、前記トップライト21a,22aの直下に位置するロフト24が設けられており、
このロフト24の床部25は、光透過性、光拡散性および断熱性を有する部材で構成されており、
前記屋根2の2つの屋根面21,22のうち、一方の屋根面21は、建物1が建築される地域の夏季の主風方向に対応する方向に面するようにして傾斜しており、他方の屋根面22は、前記一方の屋根面21とは反対の方向に面するようにして傾斜しており、
前記トップライト21a,22aは、前記棟部20を介して、前記一方および他方の屋根面21,22側にそれぞれ設けられており、
前記一方の屋根面21側に設けられるトップライト21aは、夏季の主風向に対応する方向に向かって開放可能であり、前記他方の屋根面22側に設けられるトップライト22aは、夏季の主風向に対応する方向とは反対の方向に向かって開放可能であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、前記屋根2には開閉可能に構成されたトップライト21a,22aが設けられ、前記小屋裏空間23には、前記トップライト21a,22aの直下に位置するロフト24が設けられており、このロフト24の床部25は、光透過性、光拡散性および断熱性を有する部材で構成されているので、前記トップライト21a,22aから建物外部の光を取り込むことができ、取り込んだ光を、前記ロフト24の床部25を介して、このロフト24の床部25の下方へと通過させることができる。さらに、取り込んだ光は、前記ロフト24の床部25によって拡散されることになるので、前記ロフト24の床部25の下方に設けられる部屋等の空間に対して全体的に採光できる。また、このロフト24の床部25によって、前記ロフト24から該ロフト24の床部25の下方への熱の伝達を確実に防ぐことができるとともに、前記開閉可能に構成されたトップライト21a,22aを通じて、前記ロフト24内の熱気を建物外部へと確実に排気できる。
これによって、前記トップライト21a,22aから光を取り込みながら、前記ロフト24の床部25の下方への熱の伝達を確実に防ぐことができるので、採光性および断熱性の向上を図ることができ、快適な居住環境を形成することが可能となる。
また、前記一方の屋根面21は、建物1が建築される地域の夏季の主風方向に対応する方向に面するようにして傾斜しており、前記他方の屋根面22は、前記一方の屋根面21とは反対の方向に面するようにして傾斜しており、前記トップライト21aは、夏季の主風向に対応する方向に向かって開放可能であり、前記トップライト22aは、夏季の主風向に対応する方向とは反対の方向に向かって開放可能であることから、特に夏季において、前記トップライト21a,22aの双方を開放させることによって、風を前記ロフト24内を通過させることができる。
これによって、前記ロフト24内の熱気を建物外部へと、より確実かつ容易に排気できるので、前記ロフト24の床部25の下方への熱の伝達をより確実に防ぐことができる。
請求項に記載の発明は、例えば図1に示すように、請求項1に記載の建物において、
前記ロフト24の、前記トップライト21a,22aの並設方向に沿う両端部に、このロフト24に出入りするための出入口26,27が設けられており、
これら出入口26,27には開閉自在に構成された戸26a,27aがそれぞれ設けられていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、前記ロフト24の、前記トップライト21a,22aの並設方向に沿う両端部に、このロフト24に出入りするための出入口26,27が設けられており、これら出入口26,27には開閉自在に構成された戸26a,27aがそれぞれ設けられているので、これら出入口26,27と前記トップライト21a,22aとを開放しておくことで、建物内部の換気効率を向上させることができる。また、前記トップライト21a,22aを閉塞し、前記出入口26,27を開放しておくことで、例えば建物内部で空調設備を使用する際に、建物全体に暖められた空気または涼しい空気を流通させることができる。さらに、前記一方のトップライト21aと、このトップライト21aと対角の関係にある出入口27とを開放し、前記他方のトップライト22aおよび出入口26を閉塞することで、例えば夏季において、取り込んだ風を建物内部に効率良く流入させることができる。
すなわち、このように前記トップライト21a,22aと、前記出入口26,27とを、適宜、開放または閉塞することができるので、建物内部の空気の流通をコントロールすることができる。
請求項に記載の発明は、例えば図1〜図3に示すように、少なくとも棟部20と、この棟部20を挟んで傾斜する2つの屋根面21,22とを有する屋根2の下方に小屋裏空間23を備えてなる建物1において、
前記屋根2には開閉可能に構成されたトップライト21a,22aが設けられ、前記小屋裏空間23には、前記トップライト21a,22aの直下に位置するロフト24が設けられており、
このロフト24の床部25は、光透過性、光拡散性および断熱性を有する部材で構成されており、
前記ロフト24の下方には、下階1bから上階1aに吹き抜ける吹き抜け部10aが設けられていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、前記屋根2には開閉可能に構成されたトップライト21a,22aが設けられ、前記小屋裏空間23には、前記トップライト21a,22aの直下に位置するロフト24が設けられており、このロフト24の床部25は、光透過性、光拡散性および断熱性を有する部材で構成されているので、前記トップライト21a,22aから建物外部の光を取り込むことができ、取り込んだ光を、前記ロフト24の床部25を介して、このロフト24の床部25の下方へと通過させることができる。さらに、取り込んだ光は、前記ロフト24の床部25によって拡散されることになるので、前記ロフト24の床部25の下方に設けられる部屋等の空間に対して全体的に採光できる。また、このロフト24の床部25によって、前記ロフト24から該ロフト24の床部25の下方への熱の伝達を確実に防ぐことができるとともに、前記開閉可能に構成されたトップライト21a,22aを通じて、前記ロフト24内の熱気を建物外部へと確実に排気できる。
これによって、前記トップライト21a,22aから光を取り込みながら、前記ロフト24の床部25の下方への熱の伝達を確実に防ぐことができるので、採光性および断熱性の向上を図ることができ、快適な居住環境を形成することが可能となる。
また、前記ロフト24の下方には、下階1bから上階1aに吹き抜ける吹き抜け部10aが設けられているので、前記ロフト24の床部25を通過して拡散した光を、建物1の上階1aだけでなく、前記吹き抜け部10aを通じて下階1bにも取り入れることができる。これによって、建物1全体の採光性を向上させることができる。
請求項に記載の発明は、例えば図1に示すように、請求項1〜のいずれか一項に記載の建物において、
前記トップライト21a,22aは、遮熱性および光透過性を有する部材で構成されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、前記トップライト21a,22aは、遮熱性および光透過性を有する部材で構成されているので、これら前記トップライト21a,22aを閉塞することで太陽の熱を遮ることができ、前記ロフト24内の温度上昇を防ぐことができる。また、このように前記ロフト24内の温度上昇を防ぎながら、太陽光を前記ロフト24内に取り入れることができる。
本発明によれば、屋根には開閉可能に構成されたトップライトが設けられ、小屋裏空間には、トップライトの直下に位置するロフトが設けられており、このロフトの床部は、光透過性、光拡散性および断熱性を有する部材で構成されているので、トップライトから建物外部の光を取り込むことができ、取り込んだ光を、ロフトの床部を介して、このロフトの床部の下方へと通過させることができる。さらに、取り込んだ光は、ロフトの床部によって拡散されることになるので、ロフトの床部の下方に設けられる部屋等の空間に対して全体的に採光できる。また、このロフトの床部によって、ロフトから該ロフトの床部の下方への熱の伝達を確実に防ぐことができるとともに、開閉可能に構成されたトップライトを通じて、ロフト内の熱気を建物外部へと確実に排気できる。
これによって、トップライトから光を取り込みながら、ロフトの床部の下方への熱の伝達を確実に防ぐことができるので、採光性および断熱性の向上を図ることができ、快適な居住環境を形成することが可能となる。
本発明の建物の一例を示す側断面図である。なお、図中右側が北である。 図1に示す建物の下階の平面図である。なお、図中上側が北である。 図1に示す建物の上階の平面図である。なお、図中上側が北である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明に係る建物の一例を示す側断面図である。
図1において符号1は、建物を示す。この建物1は、建物本体と、この建物本体の上部に設けられる屋根2とを備えている。
前記建物本体は、上階1aと下階1bとを有している。
また、前記屋根2は、少なくとも棟部20と、この棟部20を挟んで傾斜する2つの屋根面21,22とを有している。なお、本実施の形態の屋根2は切妻屋根とするが、これに限られず、例えば寄棟屋根や入母屋屋根等であってもよい。
また、この屋根2には、開閉可能に更正されたトップライト21a,22aが設けられている。
さらに、前記屋根2の下方には小屋裏空間23が設けられており、この小屋裏空間23には、前記トップライト21a,22aの直下に位置するロフト24が設けられている。
前記屋根2の2つの屋根面21,22のうち、一方の屋根面21は、建物1が建築される地域の夏季の主風方向に対応する方向に面するようにして傾斜しており、他方の屋根面22は、前記一方の屋根面21とは反対の方向に面するようにして傾斜している。
なお、本実施の形態においては、夏季の主風向を、南から北に向かって風が吹く方向としており、その反対の方向とは、北から南に向かって風が吹く方向としている。図中における方角は、図1では右側が北であり、図2および図3では上側が北である。
また、前記トップライト21a,22aは、前記棟部20を介して、前記一方および他方の屋根面21,22側にそれぞれ設けられている。また、これらトップライト21a,22aは、前記棟部20から、前記一方および他方の屋根面21,22の傾斜方向下方に向かって等しい距離に配置されている。
さらに、前記一方の屋根面21側に設けられるトップライト21aは、夏季の主風向に対応する方向に向かって開放可能となっており、前記他方の屋根面22側に設けられるトップライト22aは、夏季の主風向に対応する方向とは反対の方向に向かって開放可能となっている。すなわち、前記トップライト21aは南に向かって開放可能であり、前記トップライト22aは北に向かって開放可能である。
なお、これらトップライト21a,22aは、遮熱性および光透過性を有する部材で構成されている。
ここで、本実施の形態においては、遮熱性および光透過性を有する部材として、例えば、室外側に遮熱タイプのLow−Eガラス板材を設け、室内側にガラス板材を設け、これらガラス板材を複層ガラスとして構成したものが用いられている。
Low−Eガラスとは、板ガラスの表面に特殊金属膜をコーティングしたものであり、この特殊金属膜であるLow−E膜が遠赤外線の反射率を高める性質を有している。このため、Low−Eガラス板材を複層ガラスに使用することで、放射による熱伝達を低減し、高断熱性能の実現が可能となっている。Low−EとはLow Emissivityの略で「低放射」を意味している。
また、遮熱性および光透過性を有する部材としては、これに限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
前記小屋裏空間23は、前記屋根2の下方に設けられており、前記ロフト24だけでなく、建物本体の上階1aに設けられる各部屋17,18,19の上部も含んで構成されている。すなわち、これら上階1aの部屋17,18,19の天井は、前記屋根2の傾斜と同じように傾斜していることとなる。
前記ロフト24は、側断面視において、前記小屋裏空間23の略中央に位置しており、前記部屋17,18,19の上部に隣り合うようにして配置されている。
また、前記ロフト24の、前記トップライト21a,22aの並設方向に沿う両端部に、このロフト24に出入りするための出入口26,27が設けられており、これら出入口26,27には開閉自在に構成された戸26a,27aがそれぞれ設けられている。
さらに、前記ロフト24の床部25は、光透過性、光拡散性および断熱性を有する部材で構成されている。すなわち、この床部25は、建物躯体に所定の間隔をあけて並設固定される複数の梁25a…と、これら複数の梁25a…間に設けられ、光透過性、光拡散性および断熱性を有する部材である矩形板状の床本体25aと、前記複数の梁25a…に固定されるとともに、桟材を縦横に組んでなり、前記床本体25bを支持する支持体25bとからなる。なお、本実施の形態において、前記床部25は、このような構成としたが、これに限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
ここで、本実施の形態においては、光透過性、光拡散性および断熱性を有する部材として、例えば、強化ガラス等の光透過性を有する板材に、光拡散性を有するシートを貼り付けて、光透過性および光拡散性を有する板材を構成し、さらに、この板材と、この板材と対になるとともに少なくとも光透過性を有する板材との間に空気層または真空層を形成してなる複層ガラスが用いられている。
また、光透過性、光拡散性および断熱性を有する部材としては、これに限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
さらに、前記小屋裏空間23には、前記屋根2に固定されるようにしてシーリングファン23aが設けられている。そして、このシーリングファン23aを稼動させることによって、ロフト24内、延いては、前記ロフト24の出入口26,27を通じて建物内部の換気を促すことができるようになっている。
一方、前記ロフト24の下方には、図1〜図3に示すように、下階1bから上階1aに吹き抜ける吹き抜け部10aが設けられている。これにより、前記ロフト24の床部25を通過して拡散した光を、建物1の上階1aだけでなく、前記吹き抜け部10aを通じて下階1bにも取り入れることができる。
なお、前記屋根2に設けられるトップライト21a,22aは、前記第1部屋10からリモコン等によって遠隔操作できるようになっている。また、前記ロフト24の出入口26,27を開閉する戸26a,27aも同じく、リモコン等によって遠隔操作できる構成とすることが好ましい。
次に、以上のような本実施の形態における採光および換気の形態について説明する。
採光については、前記トップライト21a,22aから取ることができる。すなわち、前記ロフト24の床部25が、光透過性、光拡散性および断熱性を有する部材で構成されているので、前記トップライト21a,22aから建物外部の光を取り込むことができ、取り込んだ光を、前記ロフト24の床部25を介して、このロフト24の床部25の下方へと通過させることができる。
さらに、取り込んだ光は、前記ロフト24の床部25によって拡散されることになるので、前記ロフト24の床部25の下方に設けられる部屋等の空間に対して全体的に採光できる。
また、このロフト24の床部25によって、前記ロフト24から該ロフト24の床部25の下方への熱の伝達を確実に防ぐことができるとともに、前記開閉可能に構成されたトップライト21a,22aを通じて、前記ロフト24内の熱気を建物外部へと確実に排気できるようになっている。
換気については、前記ロフト24の出入口26,27と前記トップライト21a,22aとを開放しておくことで、建物内部の換気効率を向上させることができるようになっている。さらに、前記小屋裏空間23には前記シーリングファン23aが設けられているので、換気効率は格段に優れたものとなる。
また、前記トップライト21a,22aを閉塞し、前記出入口26,27を開放しておくことで、例えば建物内部で空調設備を使用する際に、建物全体に暖められた空気または涼しい空気を流通させることができる。
さらに、前記一方のトップライト21aと、このトップライト21aと対角の関係にある出入口27とを開放し、前記他方のトップライト22aおよび出入口26を閉塞することで、例えば夏季において、取り込んだ風を建物内部に効率良く流入させることができる。つまり、前記他方のトップライト22aおよび出入口26を閉塞しているので、前記トップライト21aから前記出入口27に至る風の通り道が形成されることになる。したがって、前記トップライト21aからロフト24内に入ってきた風は、前記出入口27を通じて建物内部へと効率良く流れ込んでくることになる。
すなわち、このように前記トップライト21a,22aと、前記出入口26,27とを、適宜、開放または閉塞することができるので、建物内部の空気の流通をコントロールできるようになっている。
次に、本実施の形態の建物1の建物本体について説明する。
本実施の形態の建物本体は、前記屋根2の屋根面21の下方に、南側に面して配置される南側外壁3と、前記屋根2の屋根面22の下方に、北側に面して配置される北側外壁4とを備えている。
また、前記南側外壁3の上階部分にはバルコニー5が設けられており、下階部分には玄関出入口8が設けられている。そして、前記南側外壁3のうち、上階部分に前記バルコニー5が設けられ、かつ下階部分に前記玄関出入口8が設けられていない部分の建物内部側に第1部屋10が配置されている。
この第1部屋10は、図2および図3に示すように、下階1bから上階1aに吹き抜ける吹き抜け部10aと、この吹き抜け部10aに隣接するとともに下階床から下階天井までの高さの居間10bとを備えている。
前記吹き抜け部10aは、建物本体の東側端部付近に配置されており、前記居間10bは、建物本体の中央付近に配置されている。
前記バルコニー5は、上階1aと下階1bとの間の高さに位置するとともに該南側外壁3から建物外部側へと張り出す床部6と、この床部6の周縁部に立設される手摺り7とを備えている。
また、前記吹き抜け部10aの北側にはキッチン14が配置されている。
また、前記吹き抜け部10a内には、上階1aと下階1bとを行き来するための階段15が設けられている。
また、前記居間10bには、前記第2部屋11へと繋がる出入口10cが、この居間10bの北西付近に設けられている。
さらに、前記第1部屋10の建物外部側には、前記バルコニー5の下方に位置するデッキ10dが設けられている。
また、前記北側外壁4のうち、前記南側外壁3の玄関出入口8と対向する部分の建物内部側に第2部屋11が配置されている。
この第2部屋11は、下階1bから上階1aに吹き抜ける吹き抜け部となっており、この第2部屋11の上部11aには排気手段が設けられている。
この排気手段は、前記北側外壁4に形成されるとともに、前記第2部屋11と建物外部とを連通する開閉可能な窓11bと、前記第2部屋11の上方に位置する屋根2に設けられる開閉可能なトップライト(図示せず)とである。これにより、これら窓11bとトップライトとを開放することによって第2部屋11の上部11aに溜まる暖かい空気を排気できるようになっている。
また、前記北側外壁4には、前記第2部屋11の下部と建物外部とを連通する窓11cが形成されており、この窓11cと前記玄関出入口8とを開放しておけば、風を南北に通り抜けさせることができる。
これによって、風を前記玄関出入口8から前記第2部屋11へと確実に取り入れながら、この第2部屋11内の暖かい空気を前記排気手段によって排気することができるので、夏季における前記第2部屋11の快適な居住環境を形成することが可能となる。
さらに、この第2部屋11と前記玄関出入口8とは、これら玄関出入口8と第2部屋11との間に配置される玄関ホール部9によって接続されている。
この玄関ホール部9は、前記玄関出入口8から建物内部に進んだ部分に配置される玄関土間9aと、この玄関土間9aよりも一段高いホール9bとからなる。また、この玄関ホール部9と前記第2部屋11の床面は土間で構成されており、これら第2部屋11および玄関ホール部9内の空気を比較的低温に保つことができるようになっている。
また、前記南側外壁3の建物内部側面には、図1および図3に示すように、前記バルコニーの床部6と略等しい高さに、該床部6と連続的に配置されるとともに、前記第1部屋10側に突出する突出床部12が設けられている。
すなわち、この突出床部12は、前記第1部屋10の吹き抜け部10aに向かって突出するようにして設けられている。
また、この突出床部12は、上階1aの前記第1部屋10の居間10bの上方に配置されるとともに、前記バルコニー5に隣接する部屋17の床と連続的に設けられている。
さらに、突出床部12の縁部には、前記第1部屋10の吹き抜け部10aに面する手摺り13が立設されている。
ここで、前記突出床部12および手摺り13は、前記バルコニー5の床部6および手摺り7とは光透過性を有する部材で構成されている。
なお、光透過性を有する部材とは、例えば、半透明なスリガラスや樹脂板で形成されたもので、透明ではないが光透過性を有する板材を指している。このように光透過性を有する部材で構成することで、例えば冬季の比較的入射角の低い太陽光を、確実に建物内部へと入射させることができる。
また、前記突出床部12や手摺り13等のように建物内部に設けるものは、光透過性だけでなく、光拡散性を有していてもよいものとする。これによって、太陽光を建物内部に広く拡散させることができるので、好ましい。なお、本実施の形態においては、前記突出床部12が光透過性および光拡散性を有しているものとする。
前記バルコニー5の床部6は、前記光透過性を有する部材である矩形板状の床本体6aと、バルコニー5周囲の外壁や小壁や梁等に固定されるとともに、桟材を縦横に組んでなり、前記床本体6aを支持する支持体6bとからなる。
また、前記手摺り7は、矩形板状に形成されるとともに、前記床部6の支持体6bが固定される外壁や小壁や梁等の上面に立設されており、さらに、その上端部には、手を乗せるための笠木が取り付けられて構成されている。
さらに、この手摺り7は、平面視において略L字状に形成されており、前記バルコニー5の長手方向に沿って設けられるだけでなく、短手方向に沿って設けられている。
また、前記突出床部12は、前記光透過性を有する部材である矩形板状の床本体12aと、該突出床部12周囲の外壁や小壁や梁等に固定されるとともに、桟材を縦横に組んでなり、前記床本体12aを支持する支持体12bとからなる。
また、前記手摺り13は、矩形板状に形成されるとともに、前記突出床部12の支持体12bが固定される外壁や小壁や梁等の上面に立設されており、さらに、その上端部には、手を乗せるための笠木が取り付けられて構成されている。
そして、以上のように前記突出床部12および手摺り13と、前記バルコニー5の床部6および手摺り7とが光透過性を有する部材で構成されているので、例えば冬季の比較的入射角の低い太陽光を、これら突出床部12とバルコニー5の床部6と手摺り7とによって遮られずに建物内部へと入射させることができる。これによって、建物内部への採光性を向上させることができるので、冬季における前記第1部屋10の快適な居住環境を形成することが可能となる。
すなわち、前記第2部屋11では、夏季においても過ごしやすくなる構成となっているため、居住者は、夏季と冬季とで、家族が集まる主たる居住の間を変更できるという選択肢を持つことができ、冬季においても、また夏季においても快適に過ごすことが可能となる。
また、このような選択肢を活かすために、前記第2部屋11とキッチン14との間には、これら第2部屋11とキッチン14とを接続する廊下14aが配置されており、料理等を前記第2部屋11に近距離で運ぶことができるようになっている。
また、前記第1部屋10の居間10bと、前記第2部屋11との間には、前記出入口10cが設けられており、これら第1部屋10と第2部屋11との移動も近距離で行えるようになっている。
これにより、前記第1部屋10と第2部屋11とを結ぶ生活導線を近距離2ルート分確保することができるので、居住者が、夏季と冬季とで、家族が集まる主たる居住の間を変更する際に簡便である。
一方、前記吹き抜け部10a内には、図1〜図3に示すように、階段15が設けられている。この階段15を上がった部分には、上階1aを東西に貫く廊下16が設けられている。また、この廊下に16に沿って、上階1aの北側に前記部屋18,19が並設配置されている。さらに、前記第1部屋10の居間10bの上方には、前記部屋17が配置されている。
これら部屋17,18,19には、建物1の南側および北側に、出入口17a,18a,19aまたは窓17b,18b,19bが設けられている。したがって、これら出入口17a,18a,19aおよび窓17b,18b,19bを開放しておけば、前記南側外壁3に設けられた窓を開放して取り込んだ風を、建物1の上階1aを通過させて、さらに、北側から建物外部へと排気できるようになっている。
また、前記廊下16の西側端部には、図3に示すように、この廊下16と前記第2部屋11の上部11aとを連通する開口部16aが設けられている。これによって、前記廊下16を通過する空気と、前記部屋17の出入口17aから出てくる空気を、前記第2部屋11の上部11aへと送ることができ、前記窓11bまたはトップライトから排出できるようになっている。
以上のように、本実施の形態の建物本体は、採光性および換気性に優れている。したがって、本実施の形態のロフト24周囲の採光性や通風性、断熱性による効果と、建物本体の採光性および換気性による効果とが相俟って、居住者にとって格段に快適な居住環境を形成することが可能となっている。
本実施の形態によれば、前記屋根2には開閉可能に構成されたトップライト21a,22aが設けられ、前記小屋裏空間23には、前記トップライト21a,22aの直下に位置するロフト24が設けられており、このロフト24の床部25は、光透過性、光拡散性および断熱性を有する部材で構成されているので、前記トップライト21a,22aから建物外部の光を取り込むことができ、取り込んだ光を、前記ロフト24の床部25を介して、このロフト24の床部25の下方へと通過させることができる。さらに、取り込んだ光は、前記ロフト24の床部25によって拡散されることになるので、前記ロフト24の床部25の下方に設けられる部屋等の空間に対して全体的に採光できる。また、このロフト24の床部25によって、前記ロフト24から該ロフト24の床部25の下方への熱の伝達を確実に防ぐことができるとともに、前記開閉可能に構成されたトップライト21a,22aを通じて、前記ロフト24内の熱気を建物外部へと確実に排気できる。
これによって、前記トップライト21a,22aから光を取り込みながら、前記ロフト24の床部25の下方への熱の伝達を確実に防ぐことができるので、採光性および断熱性の向上を図ることができ、快適な居住環境を形成することが可能となる。
また、前記一方の屋根面21は、建物1が建築される地域の夏季の主風方向に対応する方向に面するようにして傾斜しており、前記他方の屋根面22は、前記一方の屋根面21とは反対の方向に面するようにして傾斜しており、前記トップライト21aは、夏季の主風向に対応する方向に向かって開放可能であり、前記トップライト22aは、夏季の主風向に対応する方向とは反対の方向に向かって開放可能であることから、特に夏季において、前記トップライト21a,22aの双方を開放させることによって、風を前記ロフト24内を通過させることができる。
これによって、前記ロフト24内の熱気を建物外部へと、より確実かつ容易に排気できるので、前記ロフト24の床部25の下方への熱の伝達をより確実に防ぐことができる。
また、前記ロフト24の、前記トップライト21a,22aの並設方向に沿う両端部に、このロフト24に出入りするための出入口26,27が設けられており、これら出入口26,27には開閉自在に構成された戸26a,27aがそれぞれ設けられているので、これら出入口26,27と前記トップライト21a,22aとを開放しておくことで、建物内部の換気効率を向上させることができる。また、前記トップライト21a,22aを閉塞し、前記出入口26,27を開放しておくことで、例えば建物内部で空調設備を使用する際に、建物全体に暖められた空気または涼しい空気を流通させることができる。さらに、前記一方のトップライト21aと、このトップライト21aと対角の関係にある出入口27とを開放し、前記他方のトップライト22aおよび出入口26を閉塞することで、例えば夏季において、取り込んだ風を建物内部に効率良く流入させることができる。
すなわち、このように前記トップライト21a,22aと、前記出入口26,27とを、適宜、開放または閉塞することができるので、建物内部の空気の流通をコントロールすることができる。
また、前記ロフト24の下方には、下階1bから上階1aに吹き抜ける吹き抜け部10aが設けられているので、前記ロフト24の床部25を通過して拡散した光を、建物1の上階1aだけでなく、前記吹き抜け部10aを通じて下階1bにも取り入れることができる。これによって、建物1全体の採光性を向上させることができる。
また、前記トップライト21a,22aは、遮熱性および光透過性を有する部材で構成されているので、これら前記トップライト21a,22aを閉塞することで太陽の熱を遮ることができ、前記ロフト24内の温度上昇を防ぐことができる。また、このように前記ロフト24内の温度上昇を防ぎながら、太陽光を前記ロフト24内に取り入れることができる。
1 建物
2 屋根
20 棟部
21 屋根面
21a トップライト
22 屋根面
22a トップライト
23 小屋裏空間
24 ロフト
25 床部

Claims (4)

  1. 少なくとも棟部と、この棟部を挟んで傾斜する2つの屋根面とを有する屋根の下方に小屋裏空間を備えてなる建物において、
    前記屋根には開閉可能に構成されたトップライトが設けられ、前記小屋裏空間には、前記トップライトの直下に位置するロフトが設けられており、
    このロフトの床部は、光透過性、光拡散性および断熱性を有する部材で構成されており、
    前記屋根の2つの屋根面のうち、一方の屋根面は、建物が建築される地域の夏季の主風方向に対応する方向に面するようにして傾斜しており、他方の屋根面は、前記一方の屋根面とは反対の方向に面するようにして傾斜しており、
    前記トップライトは、前記棟部を介して、前記一方および他方の屋根面側にそれぞれ設けられており、
    前記一方の屋根面側に設けられるトップライトは、夏季の主風向に対応する方向に向かって開放可能であり、前記他方の屋根面側に設けられるトップライトは、夏季の主風向に対応する方向とは反対の方向に向かって開放可能であることを特徴とする建物。
  2. 請求項1に記載の建物において、
    前記ロフトの、前記トップライトの並設方向に沿う両端部に、このロフトに出入りするための出入口が設けられており、
    これら出入口には開閉自在に構成された戸がそれぞれ設けられていることを特徴とする建物。
  3. 少なくとも棟部と、この棟部を挟んで傾斜する2つの屋根面とを有する屋根の下方に小屋裏空間を備えてなる建物において、
    前記屋根には開閉可能に構成されたトップライトが設けられ、前記小屋裏空間には、前記トップライトの直下に位置するロフトが設けられており、
    このロフトの床部は、光透過性、光拡散性および断熱性を有する部材で構成されており、
    前記ロフトの下方には、下階から上階に吹き抜ける吹き抜け部が設けられていることを特徴とする建物。
  4. 請求項1〜のいずれか一項に記載の建物において、
    前記トップライトは、遮熱性および光透過性を有する部材で構成されていることを特徴とする建物。
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