JP2000191344A - 調光ガラスおよびそれを使用した窓 - Google Patents

調光ガラスおよびそれを使用した窓

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JP2000191344A
JP2000191344A JP37020698A JP37020698A JP2000191344A JP 2000191344 A JP2000191344 A JP 2000191344A JP 37020698 A JP37020698 A JP 37020698A JP 37020698 A JP37020698 A JP 37020698A JP 2000191344 A JP2000191344 A JP 2000191344A
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functional material
glass
light control
synthetic resin
resin film
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JP37020698A
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English (en)
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Hidetoshi Kuromatsu
秀寿 黒松
Kenji Kurimoto
健二 栗本
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機能性材料に臨むガラス面に合成樹脂フィル
ムをラミネートして、調光ガラスの耐久性や耐候性、窓
ガラスとしての品質等を向上しつつ、機能性材料との接
触による合成樹脂フィルムの白化を効果的に防止し、建
築物の窓等として長期間の使用に耐えうる高い耐久性を
兼ね備えた調光ガラスおよびそれを使用した窓を提供す
る。 【解決手段】 平均分子量が2〜50万であるセルロー
ス誘導体と、平均分子量が3000以下の両親媒性分子
と、無機電解質濃度が1〜6重量%の無機電解質水溶液
を主たる構成成分としてなり、温度変化により透光状態
と遮光状態に状態変化するサーモトロピック機能性材料
4を、隣接して平行配置した2枚のガラス2間の隙間の
少なくとも1つに積層状に封入し、機能性材料4に臨む
ガラス面の少なくとも一方に合成樹脂フィルム5をラミ
ネートした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーモトロピック
機能性材料に臨むガラス面の少なくとも一方に合成樹脂
フィルムをラミネートした調光ガラスおよびそれを使用
した窓に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶、エレクトロクロミック、微
粒子分極配向、フォトクロミック、サーモクロミック、
サーモトロピック等の方式を組み込んだ機能性ガラスを
使用して物理化学的に光線を可逆的に制御する調光ガラ
スが提案されているが、液晶、エレクトロクロミック、
微粒子分極配向、フォトクロミック、サーモクロミック
方式による機能性ガラス(調光ガラス)は、そのいずれ
もが耐候(光)性、遮光性、実用的な面積の確保等の技
術的な課題を抱えるとともに、非常に高価であることか
ら極限られた分野にしか実用化されていないのが現状で
ある。一方、液晶等を用いたものよりも耐久性、遮光性
に優れ、しかも安価であることを特徴としたサーモトロ
ピック調光ガラスとして、例えば特開平6−25501
6号公報には多糖類誘導体(具体的には、ヒドロキシプ
ロピルセルロース)の水溶液、特公昭61−7948号
公報にはN−イソプロピル−アクリル(メタクリル)ア
ミドの重合体の水溶液等を用いたサーモトロピック調光
ガラスが夫々記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記サーモトロピック
調光ガラスは、サーモトロピック機能性材料およびそれ
を封入するために使用するシール材が、主として有機材
料から構成されるため、多かれ少なかれ長期間の使用に
おいて材料が劣化する危険性がある。特に、建築物の窓
等のように太陽光に照射される部分においては、それに
含まれる紫外線によって著しい劣化が生じる恐れがあ
る。それによって、機能性材料の組成が経年的に変化し
たりして、遮光状態時にムラが生じたりするといった問
題が発生する。特に、意匠性などを考慮して、窓の開口
部を極力広く設計した昨今の建築物に対して適用した場
合には、耐久性上の問題が発生し易く実用化されていな
いのが実状である。このようなことから、サーモトロピ
ック高分子水溶液などを封入した調光ガラスにおいて
は、実用的な耐久性および耐候性を確保することが、非
常に重要な課題になっている。
【0004】現在、この問題を解決するための方法とし
て、サーモトロピック機能性材料の室外側に構成される
部分に、何らかの紫外線遮蔽機能を付与し、機能性材料
やそれを封入するために使用されるシール材が、紫外線
によって劣化しないようにする方法がある。このような
紫外線遮蔽の技術としては、ガラスの選択による方法お
よびガラスに紫外線遮蔽機能を付与する方法がある。ガ
ラスの選択による方法としては、紫外線吸収機能を有す
るグリーン系熱線吸収ガラスや、中間膜に紫外線吸収機
能を有する合わせガラスを使用する等が考えられるが、
そのガラス自体が非常に高価であり、それを使用して調
光ガラスを得るときのコストを考慮すると、必ずしも好
ましい選択とはいえない。ガラスに紫外線遮蔽機能を付
与する方法としては、紫外線をカットできる塗料やコー
ティング材料をガラスに塗布する方法や紫外線吸収機能
を有するフィルム材をガラスにラミネートする方法があ
るが、作業上問題があったり、紫外線遮蔽機能を付与す
るために使用する材料自体の耐久性や耐候性に問題があ
った。
【0005】一方、前記調光ガラスを窓ガラスとして使
用する場合には、次にような問題もある。即ち、調光ガ
ラスを上下方向に縦向きに配置すると、機能性材料が徐
々に沈降して、ガラス間の隙間が、調光ガラスの上部に
おいて狭く、下部において広くなり、調光ガラスの上部
における機能性材料が薄くなって十分な遮光状態が得ら
れなくなったり、ガラス越しの風景が歪むという問題が
ある。これを防止するため、機能性材料の層にガラスビ
ーズ等のスペーサを配置させたものも提案されている。
また、スペーサ自体の沈降をも防止するため、機能性材
料に臨むガラス面の一方にスペーサよりも軟質な合成樹
脂製の係り止めフィルムをラミネートすることも検討さ
れている。ところが、前述のように紫外線遮蔽機能を有
するフィルムや係り止めフィルム等の合成樹脂フィルム
を機能性材料に臨む面に配置させると、経年変化により
合成樹脂フィルムが機能性材料の水分を吸収して白化す
るという問題が発生した。
【0006】本発明の目的は、機能性材料に臨むガラス
面に合成樹脂フィルムをラミネートして、調光ガラスの
耐久性や耐候性、窓ガラスとしての品質等を向上しつ
つ、機能性材料との接触による合成樹脂フィルムの白化
を効果的に防止し、建築物の窓等として長期間の使用に
耐えうる高い耐久性を兼ね備えた調光ガラスおよびそれ
を使用した窓を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る調光ガラ
スは、平均分子量が2〜50万であるセルロース誘導体
と、平均分子量が3000以下の両親媒性分子と、無機
電解質濃度が1〜6重量%の無機電解質水溶液を主たる
構成成分としてなり、温度変化により透光状態と遮光状
態に状態変化するサーモトロピック機能性材料を、複数
枚を隣接して平行配置したガラス間の隙間の少なくとも
1つに積層状に封入し、前記機能性材料に臨むガラス面
の少なくとも一方に合成樹脂フィルムをラミネートした
ものである。
【0008】この調光ガラスのサーモトロピック機能性
材料は、平均分子量が2万〜50万であるセルロース誘
導体と、平均分子量が3000以下の両親媒性分子と、
無機電解質濃度が1〜6重量%の無機電解質水溶液を主
たる構成成分としてなる。このような機能性材料を封入
した調光ガラスは、温度変化により透光状態と遮光状態
とに可逆的に状態変化するため、建築物の窓等に使用し
た場合、効率的に日射エネルギーの流入量を制御でき
る。このとき、セルロース誘導体の平均分子量が小さす
ぎると、これらの粒子の凝集も小さくなり、充分な遮光
状態とならない。また、平均分子量が大きすぎると、高
分子効果により凝集が大きくなりすぎるため、相分離し
やすくなり、サーモトロピック機能性材料としての可逆
安定性が低下することとなり、好ましくない。従って、
本発明においては、平均分子量が2万〜50万のセルロ
ース誘導体、より好ましくは平均分子量が5万〜7万の
ヒドロキシプロピルセルロースを用いることが、適度な
凝集状態が得られ、好ましい。本発明において、平均分
子量が3000以下の両親媒性分子を共存させることよ
り、前記セルロース誘導体の凝集状態となった際に、こ
の両親媒性分子がこの凝集物と相互作用し、過度の凝集
を抑制して、相分離を起こりにくくし、サーモトロピッ
ク機能性材料の可逆安定性を飛躍的に向上させることが
でき、好ましい。このとき、両親媒性分子の平均分子量
が大きくなりすぎると、高分子効果により不可逆変化を
起こしやすくなり、優れた作用を示し得ない。また、サ
ーモトロピック機能性材料の粘度が高くなるため、作業
性が低下する。従って、両親媒性分子の平均分子量は3
000以下であることが好ましい。
【0009】このようなサーモトロピック機能性材料の
状態変化する温度を調整するには、前記機能性材料に無
機電解質を添加すればよく、本発明の範疇である。ま
た、この調光ガラスにおいては、機能性材料に臨むガラ
ス面の一方に合成樹脂フィルムをラミネートして、調光
ガラスに紫外線遮蔽機能や飛散防止機能を付与したり、
機能性材料の層厚設定用のスペーサを係止するように構
成しているが、このように機能性材料に接触するように
合成樹脂フィルムを設けると、長期間の使用により、合
成樹脂フィルムが機能性材料の水分を吸収して白化す
る。本発明では、このような合成樹脂フィルムの白化現
象を防止するため、無機電解質水溶液の無機電解質濃度
を1〜6重量%に調整している。また、無機電解質濃度
は、合成樹脂フィルムの白化現象を抑制するだけであれ
ば、1重量%以上に設定すればよいが、6重量%よりも
高く設定すると、サーモトロピック機能性材料の状態変
化する温度が低くなり過ぎて、常温においても常に遮光
状態となり、建築物の開口部等の調光ガラスの実質的な
用途には適さないものとなる。このため、1〜6重量%
に調整することで、合成樹脂フィルムの白化現象を抑制
しつつ、日射を効率的に制御可能な調光ガラスを得るこ
とになる。また、この機能性材料においては、合成樹脂
フィルムが機能性材料に臨む面にラミネートされている
ので、外部からの光線は、少なくとも1枚以上のガラス
を通って合成樹脂フィルムに到達することなり、建築物
の窓等の屋外使用においても、合成樹脂フィルム自体の
太陽光等による劣化を著しく低減でき、好ましい。
【0010】請求項2記載のように、前記合成樹脂フィ
ルムとして、紫外線遮蔽機能を有するポリオレフィン樹
脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂およびそれら
の誘導体の少なくとも1種を主たる構成成分としてなる
ものを用いることが好ましい。このように紫外線遮蔽機
能を有する合成樹脂フィルムを用いると、サーモトロピ
ック機能性材料やそれを封入するために使用するシール
材を紫外線から保護できる。これによって、サーモトロ
ピック機能性材料やシール材の紫外線による劣化が抑制
され、結果として調光ガラスの耐久性や耐候性が向上す
る。また、例示したような合成樹脂材料により、透明な
フィルムを作製でき、サーモトロピック機能性材料が透
光状態のときに、透明な調光ガラスを得ることができる
ので好ましい。また、必要に応じて、複数の樹脂材料を
混合、あるいは積層状に使用しても構わないし、そのよ
うな使用方法も本発明の範疇である。
【0011】請求項3記載のように、サーモトロピック
機能性材料が、無機電解質水溶液100重量部に対し
て、セルロース誘導体が60重量部以下20重量部以上
で構成されていることが好ましい。セルロース誘導体の
量がこれ以上になると、無機電解質水溶液に均一に溶解
させるのが困難であり、仮に溶解したとしても、粘度が
急激に上昇し、その作業性が著しく低下するなどの不具
合が生じる。また、セルロース誘導体の量がこれ以下に
なると、遮光状態時の性能が不充分となり、日射の流入
を充分制御できなくなる。また、サーモトロピック機能
性材料の粘度が低くなるため、遮光状態時のセルロース
誘導体の凝集物が沈降し易くなり、サーモトロピック機
能性材料の状態変化が不可逆になる恐れが増大する。両
親媒性分子の選択によっては、セルロース誘導体をこれ
よりも多く設定することは可能であるが、セルロース誘
導体の構成比を多くする程、コスト的に不利となるにも
かかわらず、遮光性能などの特性向上が見られないた
め、好ましくない。
【0012】請求項4記載のように、サーモトロピック
機能性材料の無機電解質濃度が、1〜3重量%であるこ
とが好ましい。セルロース誘導体や両親媒性分子と共存
する状態で、無機電解質の量を1〜3重量%の範囲に調
整すると、実用的な温度範囲において状態変化する温度
を任意に設定できると共に、合成樹脂フィルムの劣化を
より一層抑制できる。また、本発明においては無機電解
質として任意のものが選択可能であるが、請求項5記載
のように塩化ナトリウムを用いることが、性能と価格、
作業性、工業的入手の容易さのバランスが優れているの
で好ましい。
【0013】請求項6記載のように、合成樹脂フィルム
が3mm厚みのフロート板ガラス貼付の状態で、可視光
透過率が70%以上であることが好ましい。透過率がこ
れより低いときには、調光ガラスの光学特性に悪影響を
及ぼすため好ましくない。即ち、本発明の調光ガラス
は、透光状態と遮光状態が可逆的に変化するサーモトロ
ピック機能を有し、一般的な使用においては、透光状態
の可視光はできるだけ透過する方が好ましいことによ
る。しかしながら、本発明とは異なる目的で、透光時の
可視光や日射量を所定の値に調節するため、この範囲を
下回るような可視光透過率を示す合成樹脂フィルムを使
用してもかまわない。
【0014】請求項7記載のように、合成樹脂フィルム
の主たる構成成分が、ポリエチレンテレフタレートであ
ることが好ましい。これらは、耐久性、工業的入手の容
易さ、価格等の点で好ましいのに加え、剛性、耐伸長
性、寸法安定性、衝撃破壊強度性、積層適性などに比較
的優れることから、窓ガラス等の開口部に強く望まれる
安全性、即ちひずみ、衝撃、爆発等によるガラス破損時
の飛散防止効果等の付加価値が付与されるため好まし
い。
【0015】ここで請求項8記載のように、合成樹脂フ
ィルムの機能性材料に臨む面がハードコート処理されて
いると、洗浄や運搬、その他のハンドリング時にフィル
ム面に傷等が入りにくくなり、調光ガラスとしたときに
外観不良が発生しにくくなるので好ましい。請求項9記
載のように、サーモトロピック機能性材料が封入された
ガラス間の隙間が一様になるように、スペーサを配する
ことは、調光ガラスを垂直面などの水平状態以外の場所
に使用しても、機能性材料の層厚を長期間一定に保ち、
均一な白濁状態を維持でき、好ましい。また、このとき
合成樹脂フィルムよりも硬質なスペーサを選択すれば、
合成樹脂フィルムにスペーサが保持されるため、スペー
サをガラスに接着しなくとも、スペーサの沈降を防止で
き、機能性材料の層厚を一様に設定できるので好まし
い。
【0016】請求項10記載の窓は、請求項1〜9のい
ずれか1項記載の調光ガラスを使用したものである。こ
のような窓においては、請求項1〜9と同様の作用が得
られ、耐久性が優れ、長期間に渡って外観良好な、調光
窓を得ることができ、好ましい。本発明の調光ガラス
は、一般住宅やビル等における、垂直面の窓、天窓、ル
ーバー窓、引き違い窓、はめ殺し窓、出窓、外開き窓、
横滑り窓、両開き窓、上下スライド窓、コーナー窓、テ
ラスドア、腰パネルドア、高所内倒しドア、パティオド
ア、サンルーム、温室ガラス、更には、大型施設のアー
ケード、トップライト、自動車のサンルーフおよびリア
ウィンドウ等の車両用の開口部、建物の外壁材や蓄熱壁
等の建築部材にも使用できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について図
面を参照にしながら説明する。図1に示すように、本発
明の調光ガラス1は、隣接して平行配置した2枚のガラ
ス2と、ガラス2の隙間にシール材3を介して積層状に
封入したサーモトロピック機能性材料4とを有し、2枚
のガラス2のうちのサーモトロピック機能性材料4に臨
むガラス面に紫外線遮蔽機能を有する合成樹脂フィルム
5をラミネートしたものである。
【0018】ガラス2は、無機材料で構成されるものと
して、通常の板ガラス、または、有機材料で構成される
ものとして、とりわけ、ポリカーボネート、アクリル樹
脂、塩化ビニル樹脂等の有機ガラスが使用できる。板ガ
ラスは、使用目的に応じて、フロート板ガラス、網入板
ガラス、線入板ガラス、合わせガラス、強化ガラス、倍
強度ガラス、型板ガラス、熱線吸収ガラス、熱線反射ガ
ラス、Low−Eガラス等から適宜選択すれば良い。ま
た、2枚のガラス2をそれぞれ異なる種類のガラスで構
成しても良い。本発明においては、サーモトロピック機
能性材料4に隣接するガラス2の一部分が前記ガラスで
構成されていれば良い。即ち、周辺部が金属や不透明樹
脂からなり、中央部分が透明な無機ガラスや有機ガラス
になっているような形態も、本発明の範疇である。
【0019】次にサーモトロピック機能性材料4につい
て説明する。サーモトロピック機能性材料4を封入した
ガラス2は、温度変化により透明状態と遮光状態とに状
態変化する調光ガラスとして作用する。本発明のサーモ
トロピック機能性材料4は、平均分子量が2〜50万で
あるセルロース誘導体と、平均分子量が3000以下の
両親媒性分子と、無機電解質濃度が1〜6重量%の無機
電解質水溶液から構成されている。
【0020】セルロース誘導体としては、メチルセルロ
ースやヒドロキシプロピルセルロース等が例示できる
が、これに限定されるものではない。サーモトロピック
機能性材料としたときの特性(遮光性能、耐久性、耐候
性、安定性、安全性等)および価格を考慮すると、平均
分子量が5万〜7万のヒドロキシプロピルセルロースが
好適である。平均分子量が3000以下の両親媒性分子
としては、非イオン性の界面活性剤等の使用が好適であ
る。イオン性基は親水性が非常に大きいので、バランス
をとるため、疎水基は高級アルキル基がよく、具体例と
しては、ポリオキシプロピレントリメチロールプロパン
エーテル(ポリオキシプロピレン2−エチル−2−ヒド
ロキシメチル−1,3−プロパンジオール)やポリプロ
ピレングリコール、ジエチレングリコールモノブチルエ
ーテル、ポリオキシプロピレングリセリン、ラウリル硫
酸ナトリウム等が例示でき、本発明においては、特性、
価格、作業性等から、ポリオキシプロピレントリメチロ
ールプロパンエーテル(ポリオキシプロピレン2−エチ
ル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオー
ル)の使用が好適である。
【0021】無機電解質の濃度は、合成樹脂フィルム5
の白化現象を抑制するだけであれば、1重量%以上に設
定すればよいが、6重量%よりも高く設定すると、サー
モトロピック機能性材料4の状態変化する温度が低くな
り過ぎて、常温においても常に遮光状態となり、建築物
の開口部等の調光ガラスの実質的な用途には適さないも
のとなる。このため、1〜6重量%に調整することで、
合成樹脂フィルム4の白化現象を抑制しつつ、日射を効
率的に制御可能な調光ガラスを得ることになる。また、
セルロース誘導体や両親媒性分子と共存する状態で、無
機電解質の量を1〜3重量%の範囲に調整すると、実用
的な温度範囲において状態変化する温度を任意に設定で
きると共に、合成樹脂フィルム5の劣化をより一層抑制
できる。無機電解質としては、塩化ナトリウム、塩化カ
リウム、硝酸ナトリウム等が例示できる。本発明におい
ては、可溶性で水溶液のpHが概ね中性のものが使用し
やすく、特性、価格、作業性等から、塩化ナトリウムの
使用が好適である。
【0022】本発明のサーモトロピック機能性材料4に
おいては、前記構成成分に加え、酸化防止剤、凍結防止
剤、各種安定剤等の添加剤を加えてもよく、そのような
形態も本発明の範疇である。
【0023】次に合成樹脂フィルム5について説明す
る。本発明に使用する合成樹脂フィルム5は、ガラス2
の光学特性を著しく低下させない程度に透明であるこ
と、具体的には可視光透過率が、3mm厚みのフロート
板ガラス貼付の状態で70%以上であることが好まし
い。合成樹脂としては、紫外線遮蔽機能を有するポリオ
レフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、メタク
リル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂お
よびそれらの誘導体から選択できる。前記合成樹脂フィ
ルムの中でも、剛性、耐伸長性、寸法安定性、衝撃破壊
強度性、透明性、価格や工業的入手の容易さなどから、
ポリエチレンテレフタレート(PET)のフィルムの使
用が好適である。前記合成樹脂フィルム5に付与される
紫外線遮蔽機能は、ガラス2にラミネートするための粘
着材層や合成樹脂フィルム5に、紫外線吸収や紫外線反
射等により紫外線の透過量が減少できる機能のことを指
す。
【0024】紫外線遮蔽機能を付与する方法は、次の3
種の方法に大別できる。 (1)アルミ箔に代表される遮光性材料を複合化させる
方法 (2)無機系紫外線遮断剤を用いる方法 (3)有機系紫外線吸収剤を用いる方法 本発明の合成樹脂フィルム5においては、(3)の方法
が好適に利用できる。有機系の紫外線吸収剤としては、
代表的なものとしてサリチル酸系、ベンゾフェノン系、
ベンゾトリアゾール系等がある。樹脂材料種によって好
適なものが異なるため、使用する合成樹脂フィルム5に
最適なものを適宜選択すればよい。
【0025】また、本発明の合成樹脂フィルム5は、サ
ーモトロピック機能性材料4に臨む面にハードコート処
理されているものも使用可能である。これによって、合
成樹脂フィルム表面の耐摩耗性が著しく向上し、フィル
ム表面の傷の発生が抑制できるため、調光ガラス1を構
成したときの外観不良が発生しにくくなり、好ましい。
一般的には、感光性のアクリル樹脂等を好適に使用でき
るが、これに限定されるものではなく、合成樹脂フィル
ム5の光学特性を著しく低下させることなく、サーモト
ロピック機能性材料と接触して、相互に悪影響を及ぼさ
ないもので有れば、使用することができる。
【0026】本発明に使用するシール材3は、次の要求
特性を満たすものであれば、任意のものが選択でき、2
種類以上のものを組み合わせて使用することも好まし
く、本発明の範疇である。シール材に要求される特性と
しては、次のようなものが挙げられる。 (1)ガラス2よび合成樹脂フィルム5によく接着する
こと。 (2)ガス保持性が高く、シール材3を介してのガスの
浸入やサーモトロピック機能性材料4からの揮発成分の
放出が生じにくいこと。 (3)サーモトロピック機能性材料4や合成樹脂フィル
ム5との接触部において、相互にその特性に影響を及ぼ
すような反応を生じない、また、物質を放出しないこ
と。 (4)使用場所に応じた耐光性、耐熱性、等の耐久性が
確保されたものであること。
【0027】このような特性を満たすシール材として
は、接着性イソブチレン系樹脂封止剤を図1のシール材
3として使用する方法や、図2に示したようにシール材
3aとシール材3bの2段封止構成とすることも可能で
あり、いずれも本発明の範疇である。シール材3aとし
て、熱可塑性のブチルゴム系、ポリイソブチレン系シー
リング材、接着性イソブチレン系シーリング材等のガス
保持性の高い材料を、その外側のシール材3bとして脱
酢酸型や脱オキシム型のシリコーン系シーリング材、紫
外線硬化型のアクリル系接着剤、接着性イソブチレン系
樹脂封止剤等の良好な接着性を示す材料を選択すること
が、本発明の調光ガラスのシール材の好ましい構成とし
て例示できるが、本発明はこれに限定されるものではな
い。本発明の調光ガラス1としては、3枚以上のガラス
2を平行配置させ、複数のガラス間の隙間に状態変化す
る温度が異なるサーモトロピック機能性材料4を封入し
たり、ガラス間の隙間の1つを空気層で形成して、調光
ガラス1を断熱性の高い複層ガラスとして構成してもよ
く、このような使用方法も本発明の範疇である。
【0028】図3に示すように、サーモトロピック機能
性材料4の存在する層の厚みを規定するため、および、
調光ガラス1を水平以外の設置方法で使用したときの経
時的、経年的な層厚の変化を抑制するため、スペーサー
6を設置することは好ましく、本発明の範疇である。使
用するスペーサ6の形状としては、球状、紐状、板状、
円柱状等、種々の形態が使用できるが、スペーサ6が目
立つことによって、外観上の欠陥となりにくい形状であ
る球状のものが、本発明においては好適である。その材
質として、ガラス2よりも硬質で、合成樹脂フィルム5
よりも軟質なものからなるものを使用すれば、合成樹脂
フィルム5による係止効果が発現し、サーモトロピック
機能性材料4との比重差によるスペーサ6の沈降を防止
することができ、好ましい。
【0029】次に、前述した調光ガラス1の具体例につ
いて説明する。 (実施例1)サーモトロピック機能性材料は次のように
して得た。ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達
(株)製、品名:HPC−L、平均分子量:5.5万〜
7万) 、ポリオキシプロピレントリメチロールプロパン
エーテル(三洋化成工業(株)製、品名:サンニックス
トリオールTP−400、平均分子量:400) 、塩化
ナトリウム(和光純薬(株)製、試薬特級)の濃度が、
3.0重量%の塩化ナトリウム水溶液を、サーモトロピ
ック機能性材料における重量%がそれぞれ、33.3重
量%、6.7重量%、60重量%の重量比になるように
均一に混合した。このとき、サーモトロピック機能性材
料の塩化ナトリウム濃度は、1.8重量%であった。調
光ガラスの構成材料は次のものを使用した。ガラスとし
て厚さ3mmのフロート板ガラス(JIS規格品)、厚
さ50μmのポリエステルフィルム(リンテック(株)
製、品名:ルミクール1501UH)、シール材とし
て、サーモトロピック機能性材料と接触する1次シール
材として複層ガラス用ホットメルトブチル(ピーエムジ
ー(株)製、品名:ナフトサームブチルテープ170
0)、1次シールの外部に積層状に配置しガラスを接着
する2次シール材として脱酢酸型シリコーンゴム(信越
化学(株)製、品名:KE420)をそれぞれ使用し
た。
【0030】(実施例2)サーモトロピック機能性材料
における塩化ナトリウム水溶液として、塩化ナトリウム
の濃度が1.0重量%のものを用いた以外は、実施例1
と同様に構成した。なお、このとき、サーモトロピック
機能性材料全体に対する塩化ナトリウム濃度は、0.6
重量%であった。
【0031】(実施例3)サーモトロピック機能性材料
における塩化ナトリウム水溶液として、塩化ナトリウム
の濃度が6.0重量%のものを用いた以外は実施例1と
同様に構成した。なお、このとき、サーモトロピック機
能性材料全体に対する塩化ナトリウム濃度は、3.6重
量%であった。
【0032】(比較例1)サーモトロピック機能性材料
における塩化ナトリウム水溶液に代えて水を用いた以外
は、実施例1と同様に構成した。
【0033】(比較例2)サーモトロピック機能性材料
における塩化ナトリウム水溶液として、塩化ナトリウム
の濃度が、0.4重量%のものを用いた以外は、実施例
1と同様に構成した。なお、このとき、サーモトロピッ
ク機能性材料の塩化ナトリウム濃度は、0.24重量%
であった。
【0034】(比較例3)サーモトロピック機能性材料
における塩化ナトリウム水溶液として、塩化ナトリウム
の濃度が、8.0重量%のものを用いた以外は、実施例
1と同様に構成した。なお、このとき、サーモトロピッ
ク機能性材料の塩化ナトリウム濃度は、4.8重量%で
あった。
【0035】上記材料を使用して、65mm×65mm
サイズ、サーモトロピック機能性材料の層厚0.5m
m、シール材の配置位置がガラス周縁部より10mmの
条件で実施例1〜3及び比較例1〜3の調光ガラスのサ
ンプルを作製した。サンプルの横断面は図4に示す通り
である。
【0036】そして、上記実施例1、2及び比較例1、
2の調光ガラスを用いて、室温保管100日、屋外暴露
(南面30度)50日、60℃耐熱試験時の外観目視観
察を行い、表1〜3に示すような結果を得た。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】表1から明らかなように、実施例1および
2の本発明の調光ガラスは、比較例1および2と比較し
て、合成樹脂フィルムが白化がすることなく、耐久性に
優れることが明らかとなり、本発明の有効性が示され
た。また、表2および3から明らかなように、実施例1
および2の本発明の調光ガラスは、比較例1および2と
比較して、合成樹脂フィルムの白化が抑制され、耐久性
に優れることが明らかとなり、本発明の有効性が示され
た。また、実施例1と実施例2の比較より、サーモトロ
ピック機能性材料中の塩化ナトリウム濃度が1.8重量
%の実施例1の調光ガラスは、塩化ナトリウム濃度が
0.6重量%の実施例2ものものよりも、更に白化が抑
制され、より好ましいことが明らかとなった。
【0041】次に、上記実施例1〜3および比較例3の
調光ガラスの状態変化する温度を測定し、表4に示すよ
うな結果を得た。
【0042】
【表4】
【0043】表4から明らかなように、調光ガラスの状
態変化する温度は、無機電解質の添加量で任意に調整で
きるが、本発明の範囲を超えて塩化ナトリウムが添加さ
れた比較例3の調光ガラスは、状態変化温度が10℃で
あり、調光ガラスの主用途である窓等の使用においては
適さないため、好ましくない。つまり、実施例1〜3お
よび比較例3は、表4に示す状態変化温度より低い温度
では、可視光透過率が高く優れた光学特性を示し、状態
変化温度より高い温度では、低い日射透過率を示すこと
で、太陽光などの日射量に応じて自律応答的に透光状態
と遮光状態とに状態変化することになるが、比較例3の
ように低温(10℃)で状態変化すると、室内側への過
剰な日射エネルギーの流入は抑制できるが、窓ガラスと
しての視界や開放感を確保できなくなるとともに、冬場
等において効率的に日射エネルギーを取得できない。一
方、本実施例1〜3では、20℃〜45℃の範囲で状態
変化するので、透光状態においては、通常のガラスと同
程度の視界及び開放感が確保され、気温が高温になった
り、日射の吸収により、高粘調水溶液の温度が状態変化
する温度を超えると、高粘調水溶液は白濁して遮光状態
となり、室内側への日射エネルギーの流入を抑制するこ
とができる。また、気温が低下したり、日射が弱くなる
ことにより、高粘調水溶液の温度が状態変化する温度を
下回ると、再び透光状態となり、日射エネルギーを取得
できるようになるとともに、充分な視界及び開放感が得
られ、適正に日射をコントロールできることが判る。
【0044】
【発明の効果】本発明は上述したように構成され、次の
ような効果を発現する。請求項1に係る調光ガラスによ
れば、機能性材料に臨むガラス面の少なくとも一方にラ
ミネートした合成樹脂フィルムにより、紫外線遮蔽機能
や飛散防止機能や機能性材料の層厚設定用のスペーサの
沈降を防止する機能を付与して、耐久性や耐候性に優れ
た高品位な調光ガラスを実現できる。しかも、サーモト
ロピック機能性材料を構成する無機電解質水溶液の無機
電解質濃度を1〜6重量%に設定しているので、機能性
材料の水分を吸収することによる合成樹脂フィルムの白
化等の劣化を防止して、調光ガラスの耐久性を向上でき
る。また、機能性材料を封入するための2枚のガラスに
より合成樹脂フィルムを保護して、合成樹脂フィルム自
体の破損や紫外線等による劣化を低減できる。
【0045】請求項2記載のように、合成樹脂フィルム
として紫外線遮蔽機能を有するポリオレフィン樹脂、塩
化ビニル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリエステル樹脂およびそれらの誘導
体の少なくとも1種を主たる構成成分としてなるものを
用いると、サーモトロピック機能性材料やそれを封入す
るために使用するシール材を紫外線から保護できる。こ
れによって、サーモトロピック機能性材料やシール材の
紫外線による劣化が抑制され、結果として調光ガラスの
耐久性や耐候性を向上することが可能となる。また、こ
のような素材からなる合成樹脂フィルムは透明に構成で
きるので、例えば調光ガラスを窓ガラスとして使用した
ときに、良好な視界や開放感を確保できるので好まし
い。
【0046】請求項3記載のように、セルロース誘導体
が、無機電解質水溶液100重量部に対して60重量部
以下20重量部以上であれば、作業性に優れた特性や安
定性に優れるサーモトロピック機能性材料が得られる。
請求項4記載のように、サーモトロピック機能性材料の
無機電解質濃度を1〜3重量%とすれば、状態変化温度
を実用的な温度範囲で任意に設定できると共に、合成樹
脂フィルムの劣化をより一層抑制できる。請求項5記載
のように、無機電解質として塩化ナトリウムを使用すれ
ば、特性上何ら問題のないサーモトロピック機能性材料
を安価に得ることができる。
【0047】請求項6記載のように、合成樹脂フィルム
の可視光透過率が、3mm厚みのフロート板ガラス貼付
の状態で70%以上であれば、通常のガラスと同様に、
建築物の窓等の一般的な使用に耐える程度の充分な視界
や開放感を確保することができ、快適な居住空間を提供
することができる。請求項7記載のように、合成樹脂と
して、ポリエチレンテレフタレートを使用すると、耐久
性、工業的入手の容易さ、価格等の点で好ましいのに加
え、ガラス破損時の飛散防止効果等が得られるので好ま
しい。
【0048】請求項8記載のように、合成樹脂フィルム
の表面がハードコート処理されていると、調光ガラス製
造時の作業時にフィルムに傷などが入って、調光ガラス
としたときに外観不良が発生しにくくなる。請求項9記
載のようにスペーサを配すると、サーモトロピック機能
性材料の層厚を一様に規定できると共に、実用的な大面
積の調光ガラスを作製したときにおける、機能性材料の
層厚のバラツキの発生を抑制し、白濁むらなどの外観不
良の発生を防止できる。
【0049】請求項10記載のような窓は、効率的かつ
自律的に日射エネルギー流入を制御でき、空調負荷を低
減できるため、省エネルギー化に大きく寄与するととも
に、快適な居住空間を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の調光ガラスの要部断面図
【図2】 他の構成の調光ガラスの要部断面図
【図3】 他の構成の調光ガラスの要部断面図
【図4】 調光ガラスのサンプルの横断面図
【符号の説明】
1 調光ガラス 2 ガラス 3 シール材 3a 1次シール材 3b 2次シール材 4 サーモトロピック機能性材料 5 合成樹脂フィルム 6 スペーサ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均分子量が2〜50万であるセルロー
    ス誘導体と、平均分子量が3000以下の両親媒性分子
    と、無機電解質濃度が1〜6重量%の無機電解質水溶液
    を主たる構成成分としてなり、温度変化により透光状態
    と遮光状態に状態変化するサーモトロピック機能性材料
    を、複数枚を隣接して平行配置したガラス間の隙間の少
    なくとも1つに積層状に封入し、前記機能性材料に臨む
    ガラス面の少なくとも一方に合成樹脂フィルムをラミネ
    ートしたことを特徴とする調光ガラス。
  2. 【請求項2】 前記合成樹脂フィルムとして、紫外線遮
    蔽機能を有するポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、
    アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリカーボネート樹
    脂、ポリエステル樹脂およびそれらの誘導体の少なくと
    も1種を主たる構成成分としてなるものを用いた請求項
    1記載の調光ガラス。
  3. 【請求項3】 前記サーモトロピック機能性材料が、前
    記無機電解質水溶液100重量部に対して、前記セルロ
    ース誘導体が60重量部以下20重量部以上で構成され
    る請求項1又は2記載の調光ガラス。
  4. 【請求項4】 前記サーモトロピック機能性材料の前記
    無機電解質濃度が、1〜3重量%である請求項1〜3の
    いずれか1項記載の調光ガラス。
  5. 【請求項5】 前記無機電解質が、塩化ナトリウムであ
    る請求項1〜4のいずれか1項記載の調光ガラス。
  6. 【請求項6】 前記合成樹脂フィルムが、3mm厚みの
    フロート板ガラス貼付の状態で、可視光透過率が70%
    以上である請求項1〜5のいずれか1項記載の調光ガラ
    ス。
  7. 【請求項7】 前記合成樹脂フィルムが、ポリエチレン
    テレフタレートを主たる構成成分とする請求項1〜6の
    いずれか1項記載の調光ガラス。
  8. 【請求項8】 前記合成樹脂フィルムの機能性材料に臨
    む面が、ハードコート処理されている請求項1〜7のい
    ずれか1項記載の調光ガラス。
  9. 【請求項9】 前記サーモトロピック機能性材料が封入
    された隙間が一様になるように、スペーサが配されてい
    る請求項1〜8のいずれか1項記載の調光ガラス。
  10. 【請求項10】 前記請求項1〜9のいずれか1項記載
    の調光ガラスを使用し、合成樹脂フィルムをサーモトロ
    ピック機能性材料よりも室外側に配したことを特徴とす
    る窓。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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