JP5465536B2 - 半凝固金属の成型装置 - Google Patents

半凝固金属の成型装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5465536B2
JP5465536B2 JP2009542609A JP2009542609A JP5465536B2 JP 5465536 B2 JP5465536 B2 JP 5465536B2 JP 2009542609 A JP2009542609 A JP 2009542609A JP 2009542609 A JP2009542609 A JP 2009542609A JP 5465536 B2 JP5465536 B2 JP 5465536B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
semi
solid metal
piston
mold
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009542609A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009066776A1 (ja
Inventor
慎介 大野
徳郎 大野
Original Assignee
株式会社モリ山技研
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社モリ山技研 filed Critical 株式会社モリ山技研
Priority to JP2009542609A priority Critical patent/JP5465536B2/ja
Publication of JPWO2009066776A1 publication Critical patent/JPWO2009066776A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5465536B2 publication Critical patent/JP5465536B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D17/00Pressure die casting or injection die casting, i.e. casting in which the metal is forced into a mould under high pressure
    • B22D17/007Semi-solid pressure die casting
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D18/00Pressure casting; Vacuum casting
    • B22D18/02Pressure casting making use of mechanical pressure devices, e.g. cast-forging

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

この発明は、半凝固金属によって肉厚の薄い製品を成型する成型装置に関するものである。
下型の凹部内に半凝固金属を載置して上型を降下させて閉型したのち、ピストンによって半凝固金属を圧縮して閉じた金型の中に圧入する成型装置や、下型内に半凝固金属を載置し、上型を降下させて閉型したのち、上型に設けたピストンによって半凝固金属を圧縮して閉じた金型内に充填させる成型装置が下記特許文献1などにより従来より提案されている。
通常、鋳造用合金を半凝固状態(スラリー)にして、ダイキャスト成型すると、凝固時の収縮および金型に放出される凝固熱が少ないので肉厚が厚い製品の成型に利用しているが、肉厚の薄い製品の成型が困難であった。
薄物や細長い突起を有する製品を成型する場合には、閉型した型キャビティの中を半凝固金属が流動するとき、半凝固金属は潜熱が小さく、かつ、流動する半凝固金属の体積に比して、接触する型キャビティの表面積が広くて放熱量が大きいので、半凝固金属は、型キャビティを充満させる前に凝固する。したがって、半凝固状態の鋳造用合金によっては、薄物や細長い突起を有する製品の成型を行うことができなかった。
また、比較的純度が高い展伸用合金(加工用合金)は、流動性が悪く、収縮率が大きいのでダイキャスト成型には適さなかった。
そこで、この発明は、半凝固状態の鋳造用合金または展伸用合金によって、薄物や、細長い突起を有する製品を成型することを目的として考えられたものである。
この発明の半凝固金属の成型装置は、型キャビティの下部を形成する第1区分、この第1区分の両側に形成した半凝固金属を載せる第2区分および余剰の半凝固金属を流入させる第3区分を輪郭で囲む凹部と、この凹部の上記第2区分および第3区分にそれぞれ開口する第1シリンダーおよび第2シリンダーと、該第1シリンダーおよび第2シリンダーにそれぞれ挿通されてスプリングの弾力により上向きに付勢される第1ピストンおよび第2ピストンとを設けた下型と、棒状または板状の上向きの空洞を含み下面が型キャビティの上部を形成し、上記下型の凹部と嵌合する凸部を設けた上型とを具備し、上記下型の第2区分に露出した第2シリンダーの頂部に半凝固金属を載せて型閉めして形成された型キャビティを充満させて余剰の半凝固金属が、スプリングの弾力に抗して上記第1ピストンおよび上記第2ピストンを押し下げることにより、余剰の半凝固金属の逃げ場を形成するものである
半凝固状態の金属は、凝固時の収縮が少なく凝固熱の発生が少ないが、流動性が悪いので薄物の成型には適さない。しかし、この発明によると、半凝固状態の金属を厚い状態で横方向に拡げたのち、縦方向に加圧して薄くしながら、同時に縦および/または横方向に突出した板状および/または棒状の空洞に流入させるという、鋳造技術と鍛造技術を併用する方法であるから、半凝固状態の鋳造用合金または展伸用合金によって、薄物や、細長い突起を有する製品を成型することができる。
また、成型時に空気を排除しながら半凝固状態の金属を流入させるので、空気の巻き込みを生じることなく製品の品質を向上させることができる。
(第1の実施形態)
直交する2方向で切断した図1(a)および(b)の縦断面図に示すように、この発明の半凝固金属の成型装置は、固定下型1および可動下型2よりなる下型と、上型3と、可動下型2に保持された固定下型1と上型3との間に吸引力を発生する電磁石7とを備えている。
固定下型1には、内径が大きくて下部にフランジ111を形成した第1の貫通孔11と、内径が小さくて下部にフランジ121を形成した第2の貫通孔12があけられており、さらに、図2(b)、(c)の斜視図に示すように、可動下型2を押し上げるためのコイル・スプリング14を嵌め込む有底の孔13が四隅にあけられている。
可動下型2は、図1(a)の縦断面図および図2(a)の斜視図に示すように、四角形のブロックであって、内径が大きくてシリンダとなる第1の段付きの貫通孔21と、内径が小さくてシリンダとなる第2の段付きの貫通孔22があけられており、さらに電磁石7を保持する孔251をあけた枠部25が各周壁に形成されている。
さらに、可動下型2には、輪郭を形成する第1の凹部23が形成されており、この輪郭を形成する凹部23の底の一端部には、半凝固金属を載せる第1の区分231が形成され、この区分231に第1の貫通孔21があけられており、凹部23の底の他端部には、段付きの低い第2の区分232が形成され、この低い第2の区分232には、第2の貫通孔22があけられており、半凝固金属を載せる第1の区分231と第2の区分232との間の表面24が、成型製品の下面を形成する下型面となる。
この第1の貫通孔21に挿通するピストン4の頂面は、半凝固金属を載せる区分231となるもにであって、図4(a)の丸bで囲んだ部分を拡大した断面図(b)に示すように、載せられた半凝固金属6が冷えて凝固しないように、ピストン4の頂部を保温するシーズヒータ46が埋設されている。そして、ピストン4の頂面の周囲には、テーパー面47が形成されている。
ピストン4をシーズヒータ46によって保温すると、その熱がシリンダとなる貫通孔21を経て可動下型2に伝導する。そこで、この熱伝導を妨げるために、図4(b)に示すように、ピストン4の頂部近傍の周囲に溝条を形成して、この溝条にピストン・リング48を嵌め込んで、ピストン4と貫通孔21との間に断熱用の隙間を形成している。
次に、下型を構成する固定下型1および可動下型2を組み立てる手順を説明する。
図1(a)の縦断面図および図2の斜視図に示すように、固定下型1の第1の貫通孔11に上からコイル・スプリング44と、フランジ41および棒部材42を有するシーズヒータ46を埋設した第1のピストン4を挿入し、コイル・スプリング44の弾力に抗して第1のピストン4を押し下げて棒部材42の下端を貫通孔11のフランジ111より突出させて棒部材42の下端に円板43を螺子(図示せず)で固定する。
固定下型1の第2の貫通孔12にも、上からコイル・スプリング54とフランジ51および棒部材52を有する第2のピストン5を挿入し、コイル・スプリング54の弾力に抗して第2のピストン5を押し下げて棒部材52の下端を貫通孔12のフランジ121より突出させて棒部材52の下端に円板53を螺子(図示せず)で固定する。
さらに、固定下型1の有底の各孔13に、可動下型2を押し上げるように作用するコイル・スプリング14を嵌め込む。
可動下型2の枠部25にあけた孔251に、固定下型1と上型3との間に吸引力を発生する電磁石7を保持させる。
そして、固定下型1の第1の貫通孔11と可動下型2の第1の貫通孔21および固定下型1の第2の貫通孔12と可動下型2の第2の貫通孔22とをそれぞれ合致させるように、可動下型2を位置合わせして、固定下型1の上に可動下型2を重ね合わせると下型が完成する。
このとき、4つのコイル・スプリング14の弾力により、可動下型2が押し上げられて、コイル・スプリング14の弾力と可動下型2の自重とが平衡して、図1に示すように、固定下型1と可動下型2との間に隙間が形成されている。
上型3は、可動下型2の平坦な上面29に対して突き合わせる平坦な下面31と、可動下型2の凹部23と嵌合する下面31より突出した凸部32と、この凸部32の端部にさらに突出させた凸部33を有し、この凸部32を可動下型2の凹部23と嵌合させたとき、凸部32の下面34は、型キャビティの上面を形成する上型面となる。
成型製品に突出部を形成する場合、例えば、図9(e)に示すような円柱63を植設させた成型製品を得る場合には、凸部32に円柱63の高さに相当する孔35があけられる。
図1(a)の上型3に丸bで囲んだ部分を拡大して示す図3(a)および(b)に示すように、孔35に連続するシリンダー36となる孔があけられており、このシリンダー36の下端部には横向きに空気抜きの孔361があけられている。なお、この空気抜きの孔361は外気に通じていれば、何れの方向にあけてもよいのである。
このシリンダー36には、弁の作用をするピストン37が挿通されている。図3(a)および(b)に示すように、このピストン37は、スプリング371によって押し上げられて弁を開き、シリンダー36の空気抜きの孔361を経て外気に通じているが、カム機構38によってピストン37が押し下げられたときだけ、図3(b)に示すように、孔361を塞いで弁を閉じる。
次に、ピストン37に弁動作させるカム機構38について説明する。図1(b)の縦断面図に示すように、上型3には、2つの貫通孔39があけられおり、これらの貫通孔39には、上部と下部で太さが異なるカム棒381の細い部分が挿通されて、カム棒381の下端382が僅かに突出している。
このカム棒381の頂部と弁の作用をするピストン37の頂部との間に、中央部が軸支されたカム383が設けられており、このカム棒381の下端382が、可動下型2の上面に接して押し上げられたときに、カム383によってピストン37が押し下げられて孔361を塞いで弁を閉じる。
次に、このように構成された金型を使用して半凝固金属を成型する工程を説明する。
(1) 図4(a)に示すように、上型3を上昇させて開型して、図4(b)の拡大した縦断面図に示すように、ピストン4の頂面の周囲には、テーパー面47が形成されているので、このテーパー面47と貫通孔21の内壁によって区画される断面形状がV字形の空間にカーボン粉末8を環状に載置する。
(2) 可動下型2の凹部23の区分231に頂部が露出し、周囲にカーボン粉末8を環状に載置したピストン4の上に塊状の半凝固金属6(図9(a)参照)を載置する。
(3) 図5に示すように、上型3を降下させて、上型3の凸部32を可動下型2の凹部23に嵌合させると、塊状の半凝固金属6は押し潰されて、上型3の凸部32の下面34と可動下型2の凹部22の表面24との間に形成された空間の空気を押し出しながら横方向に拡がって流れ込み、このときの半凝固金属6の形状は、図9(b)に示す形状になる。
このように、ピストン4の頂面に載置された塊状の半凝固金属6が圧縮されたとき、V字形の空間に存在するカーボン粉末8の一部がピストン・リング48の上に落ち込むことがあっても、カーボン粉末8は、その容積は殆ど減ることがなく、半凝固金属6の圧力がピストン・リグ48に作用することはない。
このカーボン粉末8は、アルミニウムと反応することがないので、成型製品の品質に影響することはない。また、カーボン粉末8は、ピストン4の昇降の際に潤滑剤として作用することができる。
(4) 上型3を降下し続けると、図6に示すように、空間の厚みが薄くなって、半凝固金属6の先端は、空間61に侵入して上型3の突出部33に突き当たる。この時期になると、ピストン5の上に存在する半凝固金属の一部は、上型3の孔35の中を上昇し始めて、図9(c)に示す形状になる。
(5) さらに、上型3が降下すると、図7(a)に示すように、上型3の凸部33と可動下型2の段付きの第2の凹部232に囲まれた空間61を半凝固金属が充満し始めるとともに、上型3の孔35の中をさらに上昇する。このとき、半凝固金属の形状は、図9(d)に示す形状になる。
(6) 図7(a)に丸bで囲んだ部分を拡大した図7(b)に示すように、上型3が降下して、上型3の凸部33が可動下型2の段付きの第2の凹部232の段部233と係合して空間61を閉鎖し始める。このように、空間61を閉鎖するまでに、存在する空気は排気される。
さらに、上型3が降下して、図8(a)に示すように、上型3と可動下型2とが密着して空間61を完全に閉鎖するまでの期間に、型キャビティを形成する上型3の凸部32の下面34と可動下型2の凹部23の上面24の間に存在する半凝固金属、空間61に充満した残余の半凝固金属6およびピストン4およびピストン5の上に存在する半凝固金属は、上型3の孔35の中をさらに上昇して、孔35に半凝固金属を充満させる。
孔35の弁まで半凝固金属が充満するタイミングに合わせて、上型3の平坦な下面31が可動下型2の上面29に密着する。
(7) このように上型3と可動下型2とが密着することにより、カム機構38のカム棒381が上昇し、カム383が回動してピストン37を押し下げて弁を閉じるから、孔35内の空気を排気した状態で半凝固金属を充満させることができる。このとき、半凝固金属の形状は、図9(e)に示す形状になる。
(8) 製品となる薄くなった空間および孔35を半凝固金属で充満しても上型をさらに降下させると、可動下型2は、固定下型1との間に存在するコイル・スプリング14の弾力に抗して降下して固定下型1に密着する。
(9) この固定下型1と可動下型2との密着過程において、図8(a)に丸bで囲んだ部分を拡大した図8(b)に示すように、余剰の半凝固金属は、スプリング44、54の弾力に抗して第1のピストン4および第2のピストン5を押し下げることにより、余剰の半凝固金属の逃げ場を形成する。
以上で説明した工程(2)〜(9)は、極めて短時間であり、固定下型1、可動下型2および固定下型3は高速で密着してハンチングを生じることがあるので、密着時に電磁石7に通電して、上型3と固定下型1との間に吸引力を作用させて吸着し、固定してハンチングを抑制する。
(10) 開型して図9(e)に示す半製品を取り出して、不要部分を点線に沿って切り落とすと完成品を得ることができる。
なお、次の成型工程の開始時に、ピストン4の頂面の周囲に環状に載置されたカーボン粉末8が減少していなければ、次の成型工程を開始し、減少している場合には、カーボン粉末8を補充する。
以上で説明したこの発明の実施形態においては、図9の斜視図に示すような薄い平板64に1本の円柱63を植設した製品を半凝固金属によって成型する例について説明した。
例えば、図10の斜視図に示すように、半導体デバイスの放熱器に適した平板64の表面に複数の円柱65を植設して放熱面積を大きくしたり、複数の板を植設するなどの半凝固金属が流れ難くて成型が難しいとされていた各種形状の成型製品の製造にこの発明を適用することができる。
(第2の実施形態)
以上で説明した第1の実施形態においては、第1のピストン4、第2のピストン5およびピストン37の動作のタイミングを機械的に行うために、下型を固定下型1および可動下型2に分割したり、カム機構38およびカム棒381などを設けている。また、成型製品の体積に対応した半凝固金属の供給量を調整する手段を備えていない。
そこで、この第2の実施形態においては、下型を固定下型1および可動下型2に分割することなく、一体化するとともに、油圧装置を用いて下型に挿通する第1のピストン4および上型3の孔35に挿通するピストン38を制御するように構成したものである。なお、第1の実施形態と同一の部分には、同一の符号を使用して説明する。
図11の縦断面図に示すように、下型20には、輪郭を形成する凹部23が形成されており、この凹部23の底の一端部には、半凝固金属を載せる第1の区分231が形成され、この区分231にシリンダとなる内径が大きい第1の貫通孔221があけられており、凹部23の底の他端部には、段付きの第2の区分232が形成され、この低い段部にシリンダとなる内径が小さくて下部にフランジ121を形成した第2の貫通孔222があけられており、半凝固金属を載せる第1の区分231と第2の区分232との間の表面24が、成型製品の下面を形成する下型面となる。
下型20の第1の貫通孔221に上から、予めピストン・リング48を嵌めたピストン4(図4(b)参照)が挿通され、その下端部は第1の油圧装置49 のピストンに連結されている。
第1の実施形態と同様に、下型20の第2の貫通孔222にも、上からコイル・スプリング54および棒部材52を有する第2のピストン5を挿入し、コイル・スプリング54の弾力に抗して第2のピストン5を押し下げて棒部材52の下端を貫通孔222のフランジ121より突出させて棒部材52の下端に円板53を螺子(図示せず)で固定する。
上型3は、下型20の平坦な上面29に対して突き合わせる平坦な下面31と、下型20の凹部23と嵌合する下面31より突出した凸部32と、この凸部32の端部にさらに突出させた凸部33を有し、この凸部32を下型20の凹部23と嵌合させたとき、凸部32の下面34が、型キャビティの上面を形成する上型面となる。
成型製品に突出部を形成する場合、例えば、図9(e)に示すような円柱63を植設した成型製品を得る場合には、凸部32の下面34から貫通孔38があけられ、この孔38にピストン39が挿通されている。
このピストン39は、その下端面が、凸部32の下面34とほぼ同一平面をなすように孔38に挿通され、ピストン39の上端部は、第2の油圧装置391のピストンに連結されている
次に、このように構成された第2の実施形態の装置を使用して半凝固金属を成型する工程を説明する。
(1)図11に示すように、第1の油圧装置49を制御して、第1のピストン4を降下させる。このとき、頂面に成型製品の体積以上の体積の半凝固金属を載置し得る空間を形成できるストロークの位置まで降下させる。
(2)図12に示すように、上型3を上昇させて開型し、下型20の凹部23に露出している第1のピストン4の頂部の周囲にカーボン粉末8を環状に載置してピストン4の上に塊状の半凝固金属6(図9(a)参照)を載置する。
(3)図13に示すように、上型3を降下させて、上型3の凸部32を下型20の凹部23に嵌合させると、塊状の半凝固金属6は押し潰されて、上型3の凸部32の下面34と下型20の凹部23の表面24との間に形成された空間の空気を押し出しながら横方向に拡がるとともに、第2の油圧装置391を制御してピストン39を引き上げると、第2のピストン39の下面に接触しながら貫通孔39にも半凝固金属6が流れ込み、第2のピストン39と入れ代わるように孔38の中に半凝固金属6が充満する。このときの半凝固金属6の形状は、図9(c)に示す形状になる。
(4) 図14に示すように、上型3を降下し続けて空間の厚みが薄くなり始める時期に、第1の油圧装置49を制御して、第1のピストン4を押し上げるとともに、第2の油圧装置を制御して、第2のピストン39をさらに引き上げると、半凝固金属6が上型3の孔38に挿通された第2のピストン39と入れ代わるように孔38の中をさらに上昇する。このとき、余剰の半凝固金属6は、空間61に侵入して上型3の突出部33に突き当たる。なお、製品の形状によっては、第1のピストン4を押し上げることなく、上型3を降下させながらピストン39を引き上げることによっても半凝固金属6を孔38の中に充満させることができる。
(5) さらに、上型3が降下し、第1のピストン4を押し上げると、上型3の凸部33と下型20の段付きの第2の凹部232に囲まれた空間61を半凝固金属が充満し始める。このときの半凝固金属6の形状は、図9(d)に示す形状になる。
(6) 図15に示すように、上型3が下型20密着すると、上型3の凸部33が可動下型2の段付きの第2の凹部232の段部233(図7(b)参照)と係合して空間61を閉鎖する。このように、上型3と下型20が密着して空間61を閉鎖するまでに存在していた空気は排気される。そして上型3と下型20が密着したとき、第1の実施形態と同様に電磁石(図示せず)に通電して、上型3と下型20との間に吸引力を作用させて吸着し、固定してハンチングを抑制する。なお、上型3の昇降を油圧装置によって行わせる場合には、電磁石を設ける必要はない。
このように、上型3の孔38には第2のピストン39が挿通されているので、第2のピストン39と入れ代わるように孔38の中に半凝固金属6が充満するから、孔38の中に入った半凝固金属6は空気に触れることなく凝縮することができる。
このときに発生した余剰の半凝固金属は、スプリング54の弾力に抗して第2のピストン5を押し下げることにより、余剰の半凝固金属の逃げ場を形成する。このとき、半凝固金属の形状は、図9(e)に示す形状になる。
(7) 開型して図9(e)に示す半製品を取り出して、不要部分を点線に沿って切り落とすと完成品を得ることができる。
この発明の半凝固金属の成型装置を直交する2方向の断面で切断して示した第1の実施形態の縦断面図、 第1の実施形態における下型の組立手順を示す図、 第1の実施形態における要部を拡大した示した縦断面図、 成型工程の第1の工程を示す縦断面図、 成型工程の第2の工程を示す縦断面図、 成型工程の第3の工程を示す縦断面図、 成型工程の第4の工程を示す縦断面図、 成型工程の第5の工程を示す縦断面図、 成型過程における半凝固金属の形状の変化状態を示す斜視図、 この発明の成型装置によって成型できる製品の他の一例を示す斜視図、 この発明の半凝固金属の成型装置の第2の実施形態を示す縦断面図、 第2の実施形態における成型工程の第1の工程を示す縦断面図、 第2の実施形態における成型工程の第2の工程を示す縦断面図、 第2の実施形態における成型工程の第3の工程を示す縦断面図、 第2の実施形態における成型工程の第4の工程を示す縦断面図である。
符号の説明
1 固定下型
11、12 貫通孔
2 可動下型
20 下型
21、22 貫通孔
23 凹部
29 平坦な上面
3 上型
31 平坦な下面
32、33 凸部
391 油圧装置
4 第1ピストン
46 ヒータ
49 油圧装置
5 第2ピストン
6 半凝固金属
7 電磁石
8 カーボン粉末

Claims (7)

  1. 型キャビティの下部を形成する第1区分、該第1区分の両側に形成された半凝固金属を載せる第2区分および余剰の半凝固金属を流入させる第3区分を輪郭で囲む凹部と、該凹部の上記第2区分および第3区分にそれぞれ開口する第1シリンダーおよび第2シリンダーと、該第1シリンダーおよび第2シリンダーにそれぞれ挿通されてスプリングの弾力により上向きに付勢される第1ピストンおよび第2ピストンとを設けた下型と、
    棒状または板状の上向きの空洞を含み下面が型キャビティの上部を形成し、上記下型の凹部と嵌合する凸部を設けた上型とを具備し、
    上記下型の第2区分に露出した第2シリンダーの頂部に半凝固金属を載せて、型閉めして形成された型キャビティを充満させて余剰の半凝固金属が、スプリングの弾力に抗して上記第1ピストンおよび上記第2ピストンを押し下げることにより、余剰の半凝固金属の逃げ場を形成することを特徴とする半凝固金属の成型装置。
  2. 型キャビティの下部を形成する第1区分、該第1区分の両側に形成された半凝固金属を載せる第2区分および余剰の半凝固金属を流入させる第3区分を輪郭で囲む凹部と、上記第2区分に開口する第1シリンダーおよび該第1シリンダーに挿通されて油圧装置により半凝固金属を加圧する第1ピストンと、上記第3の区分に開口する第2シリンダーおよび該第2シリンダーに挿通されてスプリングの弾力により上向きに付勢される第2ピストンとを設けた下型と、
    棒状または板状の上向きの空洞を含み下面が型キャビティの上部を形成し、上記下型の凹部と嵌合する凸部を設けた上型とを具備し、
    上記下型の第2区分に露出した第2シリンダーの頂部に半凝固金属を載せて型閉めして形成された型キャビティを充満させて余剰の半凝固金属が、スプリングの弾力に抗して上記第2ピストンを押し下げることにより、余剰の半凝固金属の逃げ場を形成することを特徴とする半凝固金属の成型装置。
  3. 型キャビティの上部を形成する上型の凸部に半凝固金属が上昇する板状、柱状の貫通孔をあけ、該貫通孔にピストンを挿通して、該ピストンを引き上げてピストンと入れ代わるように半凝固金属を流入させることを特徴とする請求項2に記載の半凝固金属の成型装置。
  4. 型キャビティの下部を形成する第1区分、該第1区分の両側に形成された半凝固金属を載せる第2区分および余剰の半凝固金属を流入させる第3区分を輪郭で囲む凹部と、該凹部の上記第2区分および第3区分にあけた第1貫通孔および第2貫通孔とよりなる可動下型と、
    上記可動下型の第1貫通孔および第2貫通孔に対応する位置にあけた第1貫通孔および第2貫通孔と、第1コイル・スプリングを嵌め込む有底の孔をあけた固定下型と、
    下面が型キャビティの上部を形成し、上記下型の凹部と嵌合する凸部を設けた上型と、 上記可動下型の第1貫通孔と上記固定下型の第1貫通孔に挿通された第1ピストンおよび上記可動下型の第2貫通孔と上記固定下型の第2貫通孔に挿通された第2ピストンと、該第1ピストンおよび第2ピストンを上記固定下型に対してそれぞれ上昇させて保持する第2コイル・スプリンおよび第3コイル・スプリングとを具備し、
    上記固定下型の有底の孔に嵌め込まれた第1コイル・スプリングの弾力によって上記可動下型を固定下型から上昇させて保持することを特徴とする半凝固金属の成型装置。
  5. 型キャビティの上部を形成する上型の凸部の下面に半凝固金属が上昇する板状、柱状の孔をあけ、各孔に排気孔と該排気孔を閉塞する弁とを設けたことを特徴とする請求項4に記載の半凝固金属の成型装置。
  6. 下型と上型との間に吸引力を作用させる電磁石を設けたことを特徴とする請求項1〜5に記載の半凝固金属の成型装置。
  7. 頂面に半凝固金属を載せるピストンに保温用のヒータを設け、該ピストンの頂部近傍の周囲に溝条を形成してピストン・リングを嵌め込んで、ピストンとシリンダーとなる貫通孔との間に断熱用の隙間を形成したことを特徴とする請求項1〜5に記載の半凝固金属の成型装置。
JP2009542609A 2007-11-21 2008-11-21 半凝固金属の成型装置 Expired - Fee Related JP5465536B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009542609A JP5465536B2 (ja) 2007-11-21 2008-11-21 半凝固金属の成型装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007301650 2007-11-21
JP2007301650 2007-11-21
PCT/JP2008/071261 WO2009066776A1 (ja) 2007-11-21 2008-11-21 半凝固金属の成型装置および成型方法
JP2009542609A JP5465536B2 (ja) 2007-11-21 2008-11-21 半凝固金属の成型装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2009066776A1 JPWO2009066776A1 (ja) 2011-04-07
JP5465536B2 true JP5465536B2 (ja) 2014-04-09

Family

ID=40667598

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009542609A Expired - Fee Related JP5465536B2 (ja) 2007-11-21 2008-11-21 半凝固金属の成型装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5465536B2 (ja)
WO (1) WO2009066776A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108672684A (zh) * 2018-05-16 2018-10-19 昆山钜全金属工业有限公司 压缩机气缸半固态真空铸造系统
CN109014127A (zh) * 2018-08-27 2018-12-18 马鞍山市兴隆铸造有限公司 一种挤压铸造装置
CN111842834A (zh) * 2020-07-09 2020-10-30 金榀精密工业(苏州)有限公司 高质量半固态成型结构

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6009144B2 (ja) 2007-08-08 2016-10-19 ユニバーサル ディスプレイ コーポレイション トリフェニレン基を含むベンゾ縮合チオフェンまたはベンゾ縮合フラン化合物
JP5761072B2 (ja) * 2012-02-23 2015-08-12 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 溶湯鍛造型
CN103934430B (zh) * 2013-12-29 2016-02-03 宜都市博胜机械有限公司 一种用于金属材料半固态成形的液压系统及其控制方法
CN113478750A (zh) * 2021-06-24 2021-10-08 深圳市旺博科技有限公司 一种汽车可视板反面成型装置及方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000210756A (ja) * 1999-01-21 2000-08-02 Aisin Takaoka Ltd 溶湯材凝固成形法及びこれに使用できる装置
JP2005034851A (ja) * 2003-07-15 2005-02-10 Ube Machinery Corporation Ltd 半凝固金属成形体鍛造方法及びその鍛造装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000210756A (ja) * 1999-01-21 2000-08-02 Aisin Takaoka Ltd 溶湯材凝固成形法及びこれに使用できる装置
JP2005034851A (ja) * 2003-07-15 2005-02-10 Ube Machinery Corporation Ltd 半凝固金属成形体鍛造方法及びその鍛造装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108672684A (zh) * 2018-05-16 2018-10-19 昆山钜全金属工业有限公司 压缩机气缸半固态真空铸造系统
CN109014127A (zh) * 2018-08-27 2018-12-18 马鞍山市兴隆铸造有限公司 一种挤压铸造装置
CN111842834A (zh) * 2020-07-09 2020-10-30 金榀精密工业(苏州)有限公司 高质量半固态成型结构

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2009066776A1 (ja) 2011-04-07
WO2009066776A1 (ja) 2009-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5465536B2 (ja) 半凝固金属の成型装置
US6253829B1 (en) Heat sink, and process and apparatus for manufacturing the same
JP2008055473A (ja) アルミダイカスト製品の製造方法および装置
JP5339764B2 (ja) 鋳造方法
JP6018251B1 (ja) 半凝固合金の鍛造方法及びその鍛造装置
JP6066426B2 (ja) 半凝固金属材料のプレス成形装置及び方法
EP1518620B1 (en) Enhanced gravity casting
JP6402596B2 (ja) 鋳造装置用アタッチメント、鋳造装置、鋳造方法及び溶湯供給量調整方法
JP4325921B2 (ja) 密閉鍛造方法及び密閉鍛造装置
JPH11285774A (ja) 高さの異なる突出部を有する製品の鍛造用金型および鍛造方法
RU2443496C1 (ru) Способ получения изделий с полостями тиксоштамповкой и закрытый штамп для его осуществления
JP5465445B2 (ja) 半凝固金属の成型装置
CN114160770A (zh) 一种间接挤压铸造冲头装置及挤压铸造方法
JP2014521519A (ja) ダイカスト機及びダイカスト法
JP2004243364A (ja) ダイカスト鋳物の製造方法及び製造装置
JP2017170469A (ja) 鋳造装置および鋳造製品の製造方法
JPH0675762B2 (ja) 圧力鋳造装置
JP3410331B2 (ja) 低融点金属中子の製造装置
JP2005034852A (ja) 半凝固金属成形体の鍛造制御方法及びその鍛造装置
JP2003165109A5 (ja)
JP5761072B2 (ja) 溶湯鍛造型
JP2001047172A (ja) 穴明き製品の成形方法
JP2005152905A (ja) ダイカスト鋳造方法、ダイカストマシンおよびダイカストマシン用プランジャ
JPS60247454A (ja) 鋳造装置
JPH09164500A (ja) 焼結用圧粉体の成形金型

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131015

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20131216

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140121

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5465536

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees