JP5464824B2 - ガラスマスク用熱硬化型保護液およびガラスマスク - Google Patents

ガラスマスク用熱硬化型保護液およびガラスマスク Download PDF

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本発明は、ガラスマスク用熱硬化型保護液に関し、特に保護膜としたときの透明性に優れるガラスマスク用熱硬化型保護液および透明性を有する保護膜を有するガラスマスクに関する。
プリント配線板や樹脂凸版は、液状フォトレジストなどの粘着性のあるフォトレジストにフォトマスク(露光用原稿)を密着露光して作製される。このため、フォトマスクの表面に何らかの処理を施さないと、露光終了後フォトマスクをフォトレジストから剥がす際に、フォトレジストの一部がフォトマスク表面に付着し、拭き取ってもフォトマスク上に残存してしまい、露光精度の低下を招いてしまうという問題を生じる。このような事情から、従来からフォトマスク上のフォトレジストに対向する面に、離型性を有する表面保護フィルムを設けて、フォトレジストがフォトマスクに付着することを防止している(特許文献1)。
しかし、このような表面保護フィルムを貼り合せることは、表面保護フィルムの厚みに起因する露光精度の低下や、貼り合せの際に気泡が入ることなどによる露光精度の低下を招くといった問題がある。
そこで、フォトマスク上のフォトレジストに対向する面に、保護膜を直接設けることが考えられる。
一方、物品の表面を保護するために、ハードコート性を有するフィルムを貼り合せることや、物品表面にハードコート性を有する塗膜を設けることが行われている。このようなハードコート性を有する塗膜として、エポキシ樹脂やアクリル樹脂、シリコーン樹脂などの硬化性樹脂を用いた塗膜が知られている(特許文献2)。
WO2007/074778号公報(従来技術) 特開2005−186577号公報(請求項2)
しかしながら、これらの硬化性樹脂の中でも、ハードコート性が優れているエポキシ樹脂を、ハードコート性を有する保護膜として用いた場合に、ガラス密着性が悪く、ガラスマスクとの接着性が得られないといった問題がある。
また、ハードコート性が優れているシリコーン樹脂のみを用いた場合には、保護膜が脆いため、クラックが入り易く、保護膜としての性能が得られないといった問題があった。
さらに、クラック発生の問題を解決するために高硬度のエポキシ樹脂を混合して使用した場合、エポキシ樹脂とシリコーン樹脂とは、相溶性が悪いため、保護膜とした場合に不相溶による白化が認められ、透明性を阻害するといった問題があった。
そこで本発明は、ガラスマスクとの接着性がよく、保護膜のハードコート性が優れ、クラックが発生しないガラスマスク用熱硬化型保護液を提供することを目的とする。さらに、保護膜の不相溶による白化を防止するガラスマスク用熱硬化型保護液及びそれを用いたガラスマスクを提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、エポキシ樹脂として、フェノールノボラック型エポキシ樹脂を含むことにより、シリコーン樹脂とエポキシ樹脂との相溶性を向上させることができることを見出し、これを解決するに至った。
即ち、本発明のガラスマスク用熱硬化型保護液は、アミン系化合物、アミン系化合物を硬化触媒として硬化するシリコーン樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂、及びシリコーンオイルとを含み、前記シリコーン樹脂と前記エポキシ樹脂の重量割合が、4:6〜8:2であり、保護液中の樹脂成分(固形分)100重量部に対して、前記シリコーンオイルが0.05〜1重量部、アミン系化合物が1〜10重量部であることを特徴とするものである。
また、フェノールノボラック型エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂中に30量%以上含まれることを特徴とするものである。
また、前記シリコーンオイルが、前記シリコーン樹脂及び/又は前記エポキシ樹脂と反応する基を有する反応性シリコーンオイルであることを特徴とするものである。
また、本発明のガラスマスクは、ガラスマスク上に、ガラスマスク用熱硬化型保護液を用いた保護膜が形成されてなることを特徴とするものである。
また、ガラスマスク上に形成されてなる保護膜は、鉛筆硬度(JIS K5600−5−4:1999)が3H以上であることを特徴とするものである。
本発明のガラスマスク用熱硬化型保護液は、ガラスマスクとの接着性がよく、保護膜とした場合に、保護膜のハードコート性が優れ、クラックが発生せず、エポキシ樹脂とシリコーン樹脂の不相溶による塗膜の白化を防止することができる。また、硬化剤としてアミン系化合物のみを含むため、保護液の保存安定性を向上させることができる。
本発明のガラスマスク用熱硬化型保護液を用いた保護膜を形成したガラスマスクは、保護膜とガラスマスクの接着性が優れたものとすることができる。また、保護膜の硬度が高く、エポキシ樹脂とシリコーン樹脂の不相溶による塗膜の白化を防止することができるため、透明性に優れることで、露光精度の向上したガラスマスクとすることができる。
本発明のガラスマスク用熱硬化型保護液の実施の形態について説明する。本発明のガラスマスク用熱硬化型保護液は、シリコーン樹脂及びエポキシ樹脂、シリコーンオイルを含み、エポキシ樹脂としてフェノールノボラック型エポキシ樹脂を含むものである。
シリコーン樹脂は、保護膜としたときのガラスとの密着性を向上させるため及び保護膜の硬度を高くするために用いられる。このようなシリコーン樹脂としては、メチル系シリコーン樹脂、メチルフェニル系シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂などを用いることができ、変性シリコーン樹脂としては、エステル変性シリコーン樹脂、エポキシ変性シリコーン樹脂、アルキッド変性シリコーン樹脂、アクリル変性シリコーン樹脂を一種又は二種以上を混合して用いることができる。特に、エステル変性シリコーン樹脂を後述するフェノールノボラック型樹脂と共に用いることによって、さらにシリコーン樹脂とエポキシ樹脂との相溶性を向上させることができ好ましい。
このようなシリコーン樹脂は、具体的には、信越化学工業社の商品名として、KR400、KR500、KR510、KR213、ES1001N、ES1002T、KR5206、KR9706、KR5230、KR5234、KR5235、X-40-2308、X-40-9238、KR5230、KR5234、KR5235などがあげられる。
エポキシ樹脂は、保護膜としたときに保護膜にハードコート性を付与するために用いられる。このようなエポキシ樹脂としては、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、多環芳香族型エポキシ樹脂、水添脂環式エポキシ樹脂、メソゲン骨格エポキシ樹脂などを用いることができるが、少なくともフェノールノボラック型エポキシ樹脂を含むものである。フェノールノボラック型エポキシ樹脂を用いるのは、保護膜とした場合のハードコート性を得るためのほかに、前述のシリコーン樹脂との相溶性が良好で、保護膜とした場合に不相溶による白化を起こさせないためである。このような保護膜のヘーズ(JIS K7105:1981)は、1%未満であることが好ましい。
エポキシ樹脂は、具体的には、大日本インキ化学工業社の商品名として、EPICLONシリーズ、ジャパンエポキシレジン社の商品名として、JERシリーズなどがあげられ、フェノールノボラック型エポキシ樹脂としては、大日本インク化学工業社のEPICLON N-740、N-770、N-775、N-865、N-740-80M、N-770-70M、N-865-80Mなど、ジャパンエポキシレジン社のJER 152、154、157S70、1031S、1032H60、604、630などがあげられる。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂中に30重量%以上含まれることが好ましく、更に好ましくは、40重量%以上、特に好ましくは、80重量%以上である。30重量%以上とするのは、前述のシリコーン樹脂との相溶性が良好で、保護膜とした場合に不相溶による白化を起こさせないためである。
ガラスマスク用熱硬化型保護液に含まれるシリコーン樹脂とエポキシ樹脂の重量割合は、4:6〜8:2が好ましい。前記割合からさらにシリコーン樹脂の割合が多くなると、塗膜にクラックが発生しやすくなり、前記割合からさらにエポキシ樹脂の割合が多くなると、保護膜に必要とされる充分な硬度の塗膜を得ることが出来ない。
シリコーンオイルは、保護膜としたときに保護膜表面に離型性や防汚性を付与するために用いられる。このようなシリコーンオイルは、ジメチルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、環状ジメチルシリコーンオイルなどのシリコーンオイルやシリコーンオイルに有機基を導入した変性シリコーンオイルを用いることができる。
変性シリコーンオイルとしては、アルキル変性、ポリエーテル変性、フッ素変性、アミノ変性、メルカプト変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、高級脂肪酸エステル変性、メタクリル変性、カルビノール変性などの変性シリコーンオイルを用いることができる。
特に、離型性や防汚性を持続させるために、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂と反応する基を有する反応性シリコーンオイルを用いることが、離型性や防汚性を持続させるために好ましい。このようにすることにより、保護膜表面のレジスト等の付着物を容易に除去することができる。
シリコーンオイルとしては、具体的には、信越化学工業社の商品名として、KF96、KF69、KF99、KF54、KF968などがあげられ、特に反応性シリコーンオイルとして、KF410、KF412、KF351、KF354、KF618、KF945、KF859、KF858、KF861、KF864、KF880、X-22-161A、KF1001、KF101、X-22-3701E、X―22-3710、X-22-160AS、KF6001、KF6003などがあげられる。
シリコーンオイルは、保護液中の樹脂成分100重量部に対して、0.05〜1重量部が好ましい。0.05重量部以上とするのは、十分な離型性、防汚性を得るためであり、1重量部以下とするのは、塗布液とした場合の表面張力が小さくなるため、塗布液が粒状になり、均一な塗膜を形成することが困難になることを防止するためである。
本発明のガラスマスク用熱硬化型保護液は、上述のシリコーン樹脂及びエポキシ樹脂を熱によって架橋反応させることにより、保護膜にハードコート性を得ることができるものである。このような樹脂に熱による架橋反応を起こさせるためには、硬化剤が必要である。
このような硬化剤として、アミン系化合物を用いることができる。シリコーン樹脂の硬化触媒として、一般的に用いられる金属アルコキシド系触媒を用いることも考えられるが、金属アルコキシド系触媒を用いた場合、大気中の湿気と容易に反応してしまうため、保護液の保存安定性の点で問題がある。一方、アミン系化合物を用いることで、シリコーン樹脂の硬化触媒として作用させることができ、さらに、エポキシ樹脂の硬化剤としても作用させることができる。そのため金属アルコキシド系触媒の欠点であった保護液の保存安定性の問題を解決することが出来る。
このようなアミン系化合物としては、四国化成工業社のキュアゾールシリーズやDIC社のラッカマイドシリーズなどを用いることができる。
また、アミン系化合物による硬化開始温度は、液の保存安定性を得るため、100度以上が好ましい。
アミン系化合物は、保護液中の樹脂成分(固形分)100重量部に対して、1〜10重量部が好ましい。1重量部以上とするのは、樹脂の硬化反応を十分に進行させるためであり、10重量部以下とするのは、塗膜の硬度を低下させないためである。
本発明のガラスマスク用熱硬化型保護液は、以上説明したシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーンオイル、硬化剤や必要に応じて他の成分を配合して、適当な溶媒に溶解させて調整することができる。
本発明のガラスマスク用熱硬化型保護液により得られる保護膜は、硬化させたときの鉛筆硬度(JIS K5600−5−4:1999)が3H以上であることが好ましい。
次に、本発明のガラスマスクの実施の形態について説明する。本発明のガラスマスクは、ガラスマスク上に、上述のガラスマスク用熱硬化型保護液を用いた保護膜が形成されてなるものである。
本発明に用いられるガラスマスクは、プリント配線板や樹脂凸版に微細なパターンを形成するための、パターンが形成されているガラス基板である。このようなガラスマスクには、ガラス基板上にゼラチンとハロゲン化銀を混合したエマルジョンを塗布してなるエマルジョンマスクや、ガラス基板上にクロムや酸化クロムなどからなる薄膜を形成するクロムマスクがある。
本発明のガラスマスクは、このようなパターンが形成されたガラスマスク上に、上述のシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーンオイルを含むガラスマスク用熱硬化型保護液を塗布、加熱することにより、保護液の樹脂成分を熱硬化させて、ハードコート性と離型性を有する保護膜を形成したものである。
保護液に、シリコーン樹脂及びエポキシ樹脂を含むことによって、ガラスマスクとの接着性、ハードコート性に優れたガラスマスクとすることができる。
さらに、エポキシ樹脂として、フェノールノボラック型エポキシ樹脂を含むことによって、エポキシ樹脂とシリコーン樹脂との相溶性が向上するため、保護膜の白化が抑制されて透明性が向上する。これにより、プリント配線板や樹脂凸版にパターンを形成する場合の露光精度が向上し、微細パターンを形成することができる。
ガラスマスク上に保護膜を形成する方法としては、スピンコートやダイコート、キャップコート、バーコートなどの公知の方法を用いることができる。
なお、本発明で用いられるパターンが形成されているガラスマスクは、保護膜と接着性を向上させるための下引き層が設けられているものを含むものである。
以下、実施例により本発明を更に説明する。なお、「部」、「%」は特に示さない限り、重量基準とする。
[実施例1〜5]
下記表1組成の実施例1〜5のガラスマスク用熱硬化型保護液を、パターン形成されたエマルジョンマスク上に、スピンコートにより塗布し、150℃、70分で加熱硬化させ、厚み約2μmの保護膜を形成し、実施例1〜5のガラスマスクを作製した。
Figure 0005464824
なお、シリコーン樹脂1(X-40-2308:信越化学工業社、固形分100%)、シリコーン樹脂2(ES-1001N:信越化学工業社、固形分45%)、シリコーン樹脂3(KR5235:信越化学工業社、固形分60%)、エポキシ樹脂1:フェノールノボラック型エポキシ樹脂(JER157S70:ジャパンエポキシレジン社、固形分100%)、エポキシ樹脂2(Epiclon860:DIC社、固形分100%)、シリコーンオイル(KF6001:信越化学工業社、固形分100%)、アミン系触媒(キュアゾール2PZ-CN:四国化成工業社、固形分100%)、金属アルコキシド系触媒(D-20:信越化学工業社、固形分100%)を用いた。
[比較例1〜3及び参考例1]
下記表2組成の比較例1〜3及び参考例1のガラスマスク用熱硬化型保護液を、パターン形成されたエマルジョンマスク上に、スピンコートにより塗布し、150℃、70分で加熱硬化させ、厚み約2μmの保護膜を形成し、比較例1〜3及び参考例1のガラスマスクを作製した。
Figure 0005464824
なお、シリコーン樹脂1(X-40-2308:信越化学工業社、固形分100%)、シリコーン樹脂2(ES-1001N:信越化学工業社、固形分45%)、シリコーン樹脂3(KR9706:信越化学工業社、固形分100%)、エポキシ樹脂1:フェノールノボラック型エポキシ樹脂(JER157S70:ジャパンエポキシレジン社、固形分100%)、エポキシ樹脂2(Epiclon860:DIC社、固形分100%)、エポキシ樹脂3(Epiclon840:DIC社、固形分100%)、シリコーンオイル(KF6001:信越化学工業社、固形分100%)、アミン系触媒(キュアゾール2PZ-CN:四国化成工業社、固形分100%)を用いた。
得られた実施例1〜5、及び比較例1〜3のガラスマスクについて、下記項目の評価を行った。結果を表3に示す。
[ガラスマスクへの接着性]
実施例1〜5および比較例1〜3で得られたガラスマスクと保護膜との接着性を、碁盤目テープ法(JIS K5600−5−6:1999)により評価した。碁盤目テープ法による剥離試験の結果、碁盤目部分が剥離してしまったものを「×」、碁盤目部分が全く剥離しなかったものを「○」とした。結果を表3に示す。
[クラックの有無]
実施例1〜5、および比較例1〜3で得られたガラスマスクの保護膜にクラックが生じるか否かを目視評価した。目視で確認できるクラックがみられるものを「×」、クラックがみられないものを「○」とした。評価結果を表3に示す。
[保護膜の白化]
実施例1〜5および比較例1〜3のガラスマスクの透明部分について、ヘーズメーター(HGM−2K:スガ試験機社)を用いて、JIS K7105:1981にしたがって、ヘーズを測定した。ヘーズが1%未満のものを「○」、1%以上5%未満のものを「△」、5%以上のものを「×」とした。結果を表3に示す。
[表面硬度]
JIS K5600−5−4:1999に従い、実施例1〜5および比較例1〜3のガラスマスクに形成された保護膜の表面の鉛筆硬度を測定した。その結果、鉛筆硬度が3H以上のものを「○」、3H未満のものを「×」とした。結果を表3に示す。
[液保存安定性]
実施例1〜5、および比較例1〜3に用いたガラスマスク用熱硬化型保護液の3日後の液状態を観察した。流動性がなくなり、塗布液として使用できないものを「×」、流動性があり、塗布液として問題が無いもの「○」とした。評価結果を表3に示す。
Figure 0005464824
実施例1〜4のガラスマスクは、エポキシ樹脂中のフェノールノボラック型エポキシ樹脂の割合が30重量%以上であるため、保護膜が白化することがないものであった。また、シリコーン樹脂とエポキシ樹脂との重量割合が、4:6〜8:2の範囲内であるため、クラックが発生せず、保護膜として十分な表面硬度が得られるものであった。また、実施例1〜4のガラスマスク用熱硬化型保護液は、硬化剤として、アミン系触媒のみしか含まないため、液保存安定性に優れるものであった。
実施例5のガラスマスクは、エポキシ樹脂中のフェノールノボラック型エポキシ樹脂の割合が30重量%以上であるため、保護膜が白化することがないものであった。また、シリコーン樹脂とエポキシ樹脂との重量割合が、4:6〜8:2の範囲内であるため、クラックが発生せず、保護膜として十分な表面硬度が得られるものであった。しかし、実施例5のガラスマスク用熱硬化型保護液は、硬化剤として、アミン系触媒と金属アルコキシド系触媒を含むため、液保存安定性に問題があるものとなった。
比較例1のガラスマスクは、エポキシ樹脂中にフェノールノボラック型エポキシ樹脂を含まないものであるため、保護膜の白化がみられるものであった。また、シリコーン樹脂とエポキシ樹脂との重量割合が、4:6〜8:2の範囲外であり、シリコーン樹脂の割合が多いため、クラックが発生するものとなった。
比較例2のガラスマスクは、エポキシ樹脂中にフェノールノボラック型エポキシ樹脂を含まないものであるため、保護膜の白化がみられるものであった。また、シリコーン樹脂とエポキシ樹脂との割合が、4:6〜8:2の範囲外であり、エポキシ樹脂の割合が多いため、保護膜として十分な表面硬度が得られないものとなった。
比較例3のガラスマスクは、エポキシ樹脂中のフェノールノボラック型エポキシ樹脂を含まないものであるため、保護膜の白化がみられるものであった。
参考例1のガラスマスクは、エポキシ樹脂中のフェノールノボラック型エポキシ樹脂の割合が30重量%未満であるため、比較例1〜3のガラスマスクと比べてヘーズは低いものであるが、保護膜の白化がみられるものであった。

Claims (5)

  1. アミン系化合物、アミン系化合物を硬化触媒として硬化するシリコーン樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂を含むエポキシ樹脂、及びシリコーンオイルとを含み、前記シリコーン樹脂と前記エポキシ樹脂の重量割合が、4:6〜8:2であり、保護液中の樹脂成分(固形分)100重量部に対して、前記シリコーンオイルが0.05〜1重量部、アミン系化合物が1〜10重量部であることを特徴とするガラスマスク用熱硬化型保護液。
  2. 前記フェノールノボラック型エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂中に30重量%以上含まれることを特徴とする請求項1記載のガラスマスク用熱硬化型保護液。
  3. 前記シリコーンオイルが、前記シリコーン樹脂及び/又は前記エポキシ樹脂と反応する基を有する反応性シリコーンオイルであることを特徴とする請求項1又は2記載のガラスマスク用熱硬化型保護液。
  4. ガラスマスク上に、請求項1〜何れか1項記載のガラスマスク用熱硬化型保護液を用いた保護膜が形成されてなることを特徴とするガラスマスク。
  5. 前記ガラスマスク上に形成されてなる保護膜は、鉛筆硬度(JIS K5600−5−4:1999)が3H以上であることを特徴とする請求項4に記載のガラスマスク。
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