JP5463994B2 - 音響信号処理装置 - Google Patents
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Description
また、フレームサイズの異なるプラグインを同じDSPにアサインすることができないが、プラグインを設定するユーザインタフェース(UI)において、このことを効率的にユーザが認知することができないという問題点もあった。なお、フレームサイズとはサンプルの計算結果を出すに当たり過去にみるステップの次数を云っている。
音響信号処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)10が管理プログラム(OS:Operating System)を実行しており、音響信号処理装置1の全体の動作をOS上で制御している。音響信号処理装置1は、CPU10が実行するミキシング制御プログラム等の動作ソフトウェアが格納されている不揮発性のROM(Read Only Member)11と、CPU10のワークエリアや各種データ等が記憶されるRAM(Random Access Memory)12を備えている。CPU10は、ミキシング制御プログラムを実行することにより、入力された複数の音響信号に音響信号処理をDSP(ディジタル信号処理装置:Digital Signal Processor)19により施して混合処理を行っている。なお、ROM11をフラッシュメモリ等の書き換え可能なROMとすることで、動作ソフトウェアの書き換えを可能とすることができ、動作ソフトウェアのバージョンアップを容易に行うことができる。DSP20は複数のDSPチップからなりCPU10の制御の基で、入力された音響信号の音量レベルや周波数特性を設定されたパラメータに基づいて調整してミキシングし、音量、パン、効果などの音響特性をそのパラメータに基づいて制御するディジタル信号処理を行っている。エフェクタ(EFX)19はCPU10の制御の基で、ミキシングされたオーディオ信号にリバーブ、エコーやコーラス等のエフェクトを付加している。
図2において、複数の入力ポートから入力されたディジタル信号とされた音響信号は入力パッチ(Input Patch)30に入力される。入力パッチ30では、複数の入力ポートをNチャンネル(Nは1以上の整数)とされる入力チャンネル部31の各入力チャンネル(Input Channel)31−1,31−2,31−3,・・・・,31−Nに選択的にパッチ(結線)している。各入力チャンネル31−1〜31−Nでは、各入力チャンネルに入力された音響信号In.1,In.2,In.3,・・・,In.Nの音響特性等が調整される。すなわち、入力チャンネル部31における各入力チャンネル31−1〜31−Nに入力された各入力チャンネル信号は、入力チャンネル毎にイコライザやコンプレッサにより音響信号の特性が調整されると共に送り出しレベルが制御されてM本(Mは1以上の整数)の混合バス(Mix Bus)35およびL,Rのステレオのキューバス(Cue Bus)36へ送出される。この場合、入力チャンネル部31から出力されるN入力チャンネル信号は、M本の混合バス35の1ないし複数に選択的に出力される。
図4に示すプラグインマネージャ画面2には、AAA,BBB,CCC,・・・として示す異なる機能のプラグインが表示されるプラグインリスト部(Plag-In List)2aと、プラグインリスト部2aにおいて選択されたプラグインがマウントされるラック部(Rack)2bと、動作させるサンプリング周波数FSを指定するFS選択部2cと、OKボタン2dと、Canselボタン2eとが表示されている。そして、ラック部2bはマウントされたプラグインの名称が表示される「Name」欄と、サンプリング周波数FSが48kHzとされた際に配置できるか否かを示す「48」欄2b1と、サンプリング周波数FSが96kHzとされた際に配置できるか否かを示す「96」欄2b2とから構成されている。
図5に示すプラグインマネージャ画面2には、プラグインリスト部2aからプラグインAAAを選択してラック部2bにマウントした態様が示されている。この場合、FS選択部2cにおいてサンプリング周波数FSが48kHzに設定されて、「48」欄2b1の背景色がフォーカスされた表示色となっている。プラグインAAAの「48」欄2b1および「96」欄2b2には「○」が表示されて、プラグインAAAはサンプリング周波数FSが48kHzでも96kHzでもリソースをアサインして配置できることが示されている。なお、プラグインマネージャ画面2のプラグインリスト部2aにおいてプラグインDDDがグレーアウトされているのは、選択されたプラグインAAAとフレームサイズが異なり、プラグインDDDを配置することができないからである。
次に、図7に示すプラグインマネージャ画面2には、図6に示すプラグインAAAおよびプラグインBBBがマウントされた状態においてプラグインAAAを選択してさらに追加した態様が示されている。プラグインAAAの「48」欄2b1には「○」が表示されているが、「96」欄2b2には「・」が表示されている。すなわち、新たに追加されたプラグインAAAはサンプリング周波数FSが48kHzの場合はリソースをアサインして配置できるが、FSが96kHzの場合はリソースが不足して配置できないことが示されている。なお、FS選択部2cにおいてサンプリング周波数FSが48kHzに依然として設定されており、「48」欄2b1の背景色がフォーカスされた表示色となっている。
また、図5ないし図7に示すプラグインをマウントした状態のコンフィグレーションとする場合は、OKボタン2dをクリックすればよい。また、キャンセルする場合はCanselボタン2eをクリックすればよい。
図9に示すプラグイン追加処理は、プラグインマネージャ画面2において、プラグインリスト部2aからいずれかのプラグインを選択してラック部2bにマウントした際に起動され、ステップS10にて対象とするDSPのラック部に空きスペースがあるか否かが判断される。ここで、空きスペースがラック部にないと判断された場合はプラグインを追加することができないことから、ステップS11に分岐してその旨のエラーメッセージが表示されてプラグイン追加処理は終了する。また、ステップS10にて対象とするDSPのラック部に空きスペースがあると判断された場合は、ステップS12に進み追加するプラグインと異なるフレームサイズとされたプラグインがプラグインリスト部2aにあるか否かが、各プラグインのプラグインデータを参照して判断される。ここで、追加するプラグインと異なるフレームサイズとされたプラグインがプラグインリスト部2aにあると判断された場合は、ステップS13に分岐して、フレームサイズが異なる当該プラグインをプラグインリスト部2aにおいてグレーアウト表示する。ステップS12にて追加するプラグインと異なるフレームサイズとされたプラグインがプラグインリスト部2aにないと判断された場合、あるいは、ステップS13の処理が終了した場合はステップS14に進む。
表示更新処理がスタートされると、ステップS30にて追加されたプラグインはステップS16およびステップS17のチェック結果から、現在選択されているサンプリング周波数FSにおいて残りリソース量が不足してマウントできないとチェックされたか否かが判断される。ここで、追加されたプラグインは現在選択されているサンプリング周波数FSにおいてマウントできないとのチェックがされたと判断された場合は、ステップS31に進み追加されたプラグインを、ラック部2b内でグレーアウト表示する。続いて、ステップS32にてプラグインリスト部2aにおいて追加されたプラグインと同種のプラグインを、プラグインリスト部2aにおいてグレーアウト表示する。ステップS30にて追加されたプラグインは現在選択されているサンプリング周波数FSにおいてマウントできないとのチェックはされなかったと判断された場合、あるいは、ステップS32の処理が終了した場合は表示更新処理は終了する。
図11に示すFS選択処理は、プラグインマネージャ画面2において、FS選択部2cにおいてサンプリング周波数FSが変更されるよう選択された際に起動され、ステップS40にてFS選択部2cにおいて選択されたサンプリング周波数FSに変更される。次いで、変更後のサンプリング周波数FSにおいてマウントできないとチェックされたプラグインがあるか否かが判断される。ここでは、変更後のサンプリング周波数FSに対応するプラグインマネージャ画面2における「48」欄2b1あるいは「96」欄2b2において、「・」が表示されているプラグインがあるか否かが判断されることになる。ここで、変更後のサンプリング周波数FSにおいてマウントできないとチェックされたプラグインがあると判断された場合は、ステップS42に進み当該プラグインをラック部2b内においてグレーアウト表示する。続いて、ラック部2b内においてグレーアウト表示されたプラグインと同種のプラグインリスト部2aにおけるプラグインを、ステップS43にてグレーアウト表示する。ステップS41にて変更後のサンプリング周波数FSにおいてマウントできないとチェックされたプラグインはないと判断された場合、あるいは、ステップS43の処理が終了した場合はFS選択処理は終了する。
なお、ステップS41にて変更後のサンプリング周波数FSにおいてマウントできないとチェックされたプラグインが複数あると判断された場合は、ステップS42にて複数の当該プラグインがラック部2b内においてグレーアウト表示され、さらに、ステップS43にてグレーアウト表示された複数のプラグインと同種の複数のプラグインが、プラグインリスト部2aにおいてグレーアウト表示されるようになる。
図12に示すコンパイル処理は、ユーザがコンパイル指示を行った際に起動され、ステップS50にて現在選択されているサンプリング周波数FSにおいてマウントできない(NG)とチェックされたプラグインがあるか否かが判断される。ここで、現在のサンプリング周波数FSにおいてマウントできないとチェックされたプラグインがあると判断された場合は、ステップS51に進みコンフィグレーション内のマウントできないとチェックされたプラグイン箇所において、プラグインをスルー結線するようコンフィグレーションを変更する。次いで、ステップS52にて変更されたコンフィグレーションが再構築される。そして、ステップS53にてコンフィグレーションに基づいて各プラグインにDSP20のリソースがアサインされる通常のコンパイルが行われる。この通常のコンパイルでは、プラグインのコンフィグデータをコンパイルすることによりコンパイル結果ファイルが生成され、このコンパイル結果ファイルの割り当て情報に基づいてDSP20に各プラグインに係る処理を実行させるためのマイクロプログラムが生成される。また、ステップS50にて現在のサンプリング周波数FSにおいてマウントできないとチェックされたプラグインはないと判断された場合は、ステップS53にジャンプして上記した通常のコンパイルが行われる。ステップS53の処理が終了するとコンパイル処理は終了する。
このコンパイル処理により、コンフィグレーション内にマウントすることができなプラグインがあっても、当該プラグインはスルーされるようになって、音響信号処理装置1から音が出なくなることを防止することができるようになる。
さらに、プラグインがグレーアウト表示された際に、グレーアウト表示された理由を表示するウィンドウを開くようにしても良い。
Claims (3)
- プラグインを組み合わせて音響信号処理が実行され、信号処理部のリソースが前記プラグインにそれぞれアサインされることにより、前記プラグインの機能が実現されている音響信号処理装置であって、
前記プラグインが組み込まれる際にユーザインタフェース画面が表示される表示部と、
該表示部に表示された前記ユーザインタフェース画面において設定の操作を行う操作子手段と、
前記プラグインを組み合わせた音響信号処理構成とされるコンフィグレーションが、コンパイルされることにより、前記コンフィグレーションに組み込まれたプラグインに対し、前記プラグインの処理を実行させるように、前記信号処理部のリソースをそれぞれアサインするコンパイル手段とを備え、
前記ユーザインタフェース画面には、プラグインリスト部とラック部とが表示されており、前記プラグインリスト部において選択したプラグインを組み合わせるように前記ラック部へ追加した際に、複数用意されている各サンプリング周波数において当該プラグインに前記信号処理部のリソースをアサインできるか否かが前記サンプリング周波数毎に表示されることを特徴とする音響信号処理装置。 - いずれかの前記サンプリング周波数が選択された際に、選択されたサンプリング周波数では前記信号処理部のリソースをアサインすることができないプラグインは、前記プラグインリスト部および前記ラック部においてグレーアウト表示されて、組み合わせられないことが表示されることを特徴とする請求項1記載の音響信号処理装置。
- 前記グレーアウト表示された前記プラグインは、前記コンフィグレーションにおいてスルー結線されるよう変更され、変更されたコンフィグレーションに対して前記コンパイル手段によりコンパイルされることを特徴とする請求項2記載の音響信号処理装置。
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