JP5463573B2 - プラズマ生成装置及び方法 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
この発明は、プラズマ生成装置及び方法に関し、特に、滅菌対象物である長尺状細管や、内壁を被膜コーティング又はプラズマエッチングを行う対象物である長尺状細管に対して、プラズマの生成を可能とするプラズマ生成装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プラズマを用いた滅菌処理や被膜コーティングやエッチングなど、各種処理が行われている。
例えば、カテーテルや内視鏡などの長尺状細管を滅菌する方法として、従来は、紫外線や高圧水蒸気ガスなどを使用する方法があるが滅菌効率が低く、場合によっては紫外線や熱などにより材料を変質させることもある。他方、酸化エチレンガスや過酸化水素の液体や蒸気を用いた方法では、滅菌効果が高いが、酸化エチレンや過酸化水素は毒性がある上、過酸化水素においては衣類等が溶解するなど取扱者への安全性の問題がある。しかも、酸化エチレン以外の方法では、液体や気体が粘性の関係から、また、紫外線では透過性の関係から長尺状細管の内深部までに行き渡らず、長尺状細管内部まで十分な滅菌処理を行うことが困難である。
【0003】
このため、プラズマを用いた滅菌方法が提案されており、その一例として、特許文献1に示すように、長尺状細管内に放電部を挿入し、該放電部に形成された中心電極と外部電極との間で放電プラズマを発生させるものが提案されている。この方法では、放電部と放電部に電力を供する給電線を共に、長尺状細管内部に挿入する必要がある。
【特許文献1】特開2003−210556号公報
【0004】
しかしながら、中心電極と外部電極との間の導通を避け、かつ両者間に放電空間を確保するため、放電部の外径又は内径を小さくすることは困難であり、しかも給電線が絶縁破壊を起こさないように電線の太さ及び電線間の絶縁性を確保することが必要となる。このため、滅菌対象物である長尺状細管の内径は大きいもの(例えば、5mm以上、好ましくは1cm以上)に限定される上、放電部や給電線の出し入れにより長尺状細管の内壁が傷つき易く、しかも、滅菌処理した後であっても放電部や給電線が内壁に接触すると、放電部等の表面に付着している菌が逆に内壁に付着し、二次感染の原因ともなる。しかも、同一の滅菌処理装置を兼用する場合には、この二次感染は極めて重要な問題となる。
【0005】
さらに、以下の非特許文献1には、大気圧下におけるカテーテルの滅菌システムが開示されている。この滅菌システムは、細管内部にワイヤ電極を挿入し、該ワイヤ電極と細管外部の接地電極との間でプラズマ流を発生させるものである。
【非特許文献1】TOPICS「大気圧非平衡プラズマ流による滅菌システムの開発」,日本機械学会誌,Vol.110,No.1063,p.56,2007年6月
【0006】
しかしながら、細管内部にワイヤ電極を挿入することは、上述した特許文献1の場合と同様に、細管内部への損傷や二次感染の危険性がある。しかも、ワイヤ電極がプラズマによりスパッタリングされ、電極を構成する金属が細管の全長に渡り内部に付着し、細管を汚染することが危惧される。
【0007】
さらに、細管内部で形成されるプラズマの形成領域は、ワイヤ電極と接地電極との間の極めて局所的な空間である。このため、細管内部全体を滅菌するために、細管と電極とを相対的に移動させる場合には、可動機構などが必要となり構成が煩雑化すると共に、細管内部又は外部への損傷や二次感染の危険性がより高くなる。また、接地電極を円筒状に構成し、細管を取り囲むように接地電極を配置した場合には、多様な径の細管に対応するため異なる径の円筒状接地電極を用意する必要がある。しかも、細管と接地電極とは近接して配置されるため、細管外部が損傷又は二次感染される危険性がある。仮に、円筒状接地電極の径を大きくし、多様な径の細管を設置可能としても、ワイヤ電極と接地電極との距離が大きくなり、電極に印加する電圧が高くなるため、結果としてワイヤ電極や接地電極がプラズマによりスパッタリングされ、細管を汚染する危険性が高くなる。
【0008】
上述した問題を解決するため、本出願人の一人である国立大学法人佐賀大学は、以下の特許文献2において、滅菌対象物である長尺状細管を収容可能であると共に、内部圧力を調整可能な容器と、該長尺状細管の少なくとも一方に配置される電極と、該長尺状細管の内部と外部とで所定の圧力差を有するように、該長尺状細管の内部又は外部の圧力を調整した状態で、該電極に交流電圧を印加することにより、該長尺状細管内にプラズマを生成することを特徴とするプラズマ滅菌装置を提案した。
【特許文献2】特願2007−203559号(出願日:2007年8月3日)
【0009】
特許文献2に開示されるプラズマ滅菌装置は、長尺状細管内に安定したプラズマを生成できるため極めて優れた滅菌手段であるが、長尺状細管の一端に電極を位置する必要があるため、滅菌処理に際して電極を取り付け又は取り外しに手間が掛かる上、大量に処理することが難しい。
【0010】
他方、プラズマを用いて、対象物の表面に被膜コーティングを行ったり、エッチング処理をすること等も行われている。具体的には、チタン化合物を含むガスをプラズマ化し、対象物の表面にチタン被膜を形成する。メタンガスを導入し、プラズマ処理でカーボン膜を形成する。さらには、アルコールを含むガスをプラズマ処理し、親水性の有機膜を形成するなど各種処理も行われている。
【0011】
しかしながら、処理対象物が長尺状細管の場合には、プラズマを安定して生成することが困難であり、長尺状細管内に被膜コーティングを施したり、エッチング処理をプラズマを利用して行うことなどが不可能であった。また、長尺状細管の内部に電極を挿入する場合には、上述した滅菌処理と同じように、電極が長尺状細管の内部を損傷したり、電極材料が内壁に付着し汚染の原因にもなっていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明が解決しようとする課題は、上述した問題を解消し、長尺状細管内で無電極放電によりプラズマを生成し、長尺状細管内部でプラズマを用いた各種処理を行うためのプラズマ生成装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため、本発明のプラズマ生成装置及び方法は、以下の特徴を有する。
(1)両端が開口した長尺状細管を収容可能であると共に、内部圧力を調整可能な容器と、該長尺状細管の少なくとも一部に磁界を印加する磁界印加手段と、該容器内にマイクロ波を入射するマイクロ波供給手段とを有し、該容器内に該長尺状細管を、該長尺状細管の両端の開口が該容器内に解放された状態で配置すると共に、該長尺状細管の内部と外部との間に圧力差を形成するため、該長尺状細管の少なくとも一部を曲げた状態か、又は該長尺状細管の両端部の開口を狭くした状態とし、かつ該長尺状細管の少なくとも一部に磁界を印加した状態で、該容器内にマイクロ波を入射することにより、該長尺状細管内にプラズマを生成することを特徴とするプラズマ生成装置。
【0014】
(2)上記(1)に記載のプラズマ生成装置において、該磁界印加手段は、永久磁石又は電磁石の少なくとも一方を用いて構成されることを特徴とする。
【0015】
(3)上記(2)に記載のプラズマ生成装置において、該磁界印加手段は複数の永久磁石又は電磁石で構成し、各磁石を同一磁極が対面するよう配置することを特徴とする。
【0016】
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のプラズマ生成装置において、該容器の内部圧力を調整する圧力調整手段は、容器内の圧力を1Pa以下に減圧することが可能なように構成されていることを特徴とする。
【0017】
(5)上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のプラズマ生成装置において、該長尺状細管は、滅菌対象物であることを特徴とする。
なお、本発明における「滅菌」の意味は、単に細菌を死滅させることを意味するだけでなく、ウイルスを死滅又は破壊したり、さらには蛋白質や脂質を無害化又は分解・除去することなども包含する。
【0018】
(6)上記(5)に記載のプラズマ生成装置において、該容器内には、酸素、アルゴン、又は空気の少なくとも一つを含むガスが導入されることを特徴とする。
【0019】
(7)上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のプラズマ生成装置において、該長尺状細管は、内壁面を被膜コーティング又はプラズマエッチングを行う対象物であることを特徴とする。
【0020】
(8)上記(1)乃至(5)又は(7)のいずれかに記載のプラズマ生成装置において、該長尺状細管に、ガスを直接導入することを特徴とする。
【0021】
(9)両端が開口した長尺状細管を容器内に収容し、該長尺状細管の両端の開口が該容器内に解放された状態で配置すると共に、該長尺状細管の内部と外部との間に圧力差を形成するため、該長尺状細管の少なくとも一部を曲げた状態か、又は該長尺状細管の両端部の開口を狭くした状態とし、かつ、該長尺状細管の少なくとも一部に磁界を印加した状態で、該容器内にマイクロ波を入射することにより、該長尺状細管内にプラズマを生成することを特徴とするプラズマ生成方法。
【0024】
10)上記(9)に記載のプラズマ生成方法において、該容器内に該磁界を印加する磁界印加手段の少なくとも一部を配置し、該長尺状細管を該磁界印加手段の一部に巻付けるように配置することを特徴とする。
【0025】
11)上記(9)又は(10)に記載のプラズマ生成装方法において、該磁界がソレノイド磁場又はミラー磁場であり、該長尺状細管は、該磁場の中心付近に配置されることを特徴とする。
【0026】
12)上記(9)乃至(11)のいずれかに記載のプラズマ生成方法において、該長尺状細管内でのプラズマ生成時の内部圧力は、0.01〜1Paであることを特徴とする。
【0027】
13)上記(9)乃至(12)のいずれかに記載のプラズマ生成方法において、該長尺状細管は、滅菌対象物であることを特徴とする。
【0028】
14)上記(13)に記載のプラズマ生成方法において、該容器内には、酸素、アルゴン、又は空気の少なくとも一つを含むガスが導入されることを特徴する。
【0029】
15)上記(13)又は(14)に記載のプラズマ生成方法において、該マイクロ波の入力パワーを調整し、該長尺状細管の内部温度を60℃以下に保持することを特徴とする。
【0030】
16)上記(13)乃至(15)のいずれかに記載のプラズマ生成方法において、該長尺状細管は細菌やウイルスの侵入を防止する樹脂製袋に収容されていることを特徴とする。
【0031】
17)上記(9)乃至(12)のいずれかに記載のプラズマ生成方法において、該長尺状細管は、内壁面を被膜コーティング又はプラズマエッチングを行う対象物であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
上記(1)に係る発明により、該容器内に該長尺状細管を、該長尺状細管の両端の開口が該容器内に解放された状態で配置すると共に、該長尺状細管の内部と外部との間に圧力差を形成するため、該長尺状細管の少なくとも一部を曲げた状態か、又は該長尺状細管の両端部の開口を狭くした状態とし、かつ該長尺状細管の少なくとも一部に磁界を印加した状態で、長尺状細管を収容した容器内にマイクロ波を入射することで、該長尺状細管内にプラズマを生成でき、電極を用いない無電極放電を実現することが可能となる。この無電極放電は、電子サイクロトロン共鳴による放電であり、所定の気圧状態で、磁界の強さとマイクロ波の周波数が所定の関係にある場合に、マイクロ波によって、磁場中で電子が加速することにより発生するものである。
【0033】
さらに、本発明では、長尺状細管に挿入又は取り付ける電極が全く無いため、長尺状細管の内部又は外部を損傷したり、二次汚染が発生することも無い。しかも、スパッタリングされた電極材料が長尺状細管に付着することも無く、極めて安全かつクリーンな状態でプラズマ処理を行うことが可能となる。
【0034】
上記(2)に係る発明により、磁界印加手段は、永久磁石又は電磁石の少なくとも一方を用いて構成されるため、プラズマ処理の種類に合わせて適切な磁界印加手段を選択することが可能となる。
例えば、永久磁石の場合には、駆動回路が不要な上、構造が単純であり、磁界発生に際して電力消費も無い。他方、電磁石の場合には、プラズマ処理時のみに磁場を発生させることが可能となる上、磁界の強さを容易に調整可能となる。
【0035】
上記(3)に係る発明により、磁界印加手段は複数の永久磁石又は電磁石で構成し、各磁石を同一磁極が対面するよう配置するため、各磁石の周囲にドーナツ状のプラズマを並列状態で発生させることができ、長尺状細管がより長くなった場合でも、長尺状細管を巻きつける長さを容易に延長することができる。
【0036】
上記(4)に係る発明により、容器の内部圧力を調整する圧力調整手段は、容器内の圧力を1Pa以下に減圧することが可能なように構成されているため、電子サイクロトロン共鳴を利用したプラズマの生成を実現することが可能となる。
【0037】
上記(5)に係る発明により、長尺状細管が滅菌対象物であるため、長尺状細管内にプラズマを生成することにより、細管の内壁に付着した細菌等を効果的に分解除去することが可能となる。また、プラズマを生成した際には、電子やイオンだけでなく、紫外線やラジカルなども発生する。例えば、プラズマ中のイオン衝撃による菌の物理的破壊、紫外線によるDNAの破壊、酸素ラジカルやOHラジカルなどのラジカル原子・分子による菌表面のエッチングなど、プラズマやその副次的生成物質等により、ウイルスや細菌を死滅又は破壊したり、さらには蛋白質や脂質を無害化又は分解・除去するなどの滅菌処理を効果的に行うことが可能となる。
【0038】
上記(6)に係る発明により、容器内には、酸素、アルゴン、又は空気の少なくとも一つを含むガスが導入されるため、酸素の場合は酸素ラジカルが発生し、滅菌処理効果を高めることが可能となる。また、アルゴンの場合は、長尺状細管の内部だけでなく外部でもプラズマを生成することが可能となり、長尺状細管の内壁と外壁とを同時に滅菌処理することが可能となる。また、空気は一番安価なガスであるが、本発明によれば、この空気でも滅菌処理が十分可能となる。
【0039】
上記(7)に係る発明により、長尺状細管は、内壁面を被膜コーティング又はプラズマエッチングを行う対象物であるため、長尺状細管内にプラズマを生成し、安定かつクリーンな状態で、被膜コーティングやプラズマエッチングなどの処理を行うことが可能となる。
【0040】
上記(8)に係る発明により、長尺状細管に、ガスを直接導入するため、長尺状細管の内部の圧力を所定の圧力に調整することが極めて容易となる。
【0041】
上記(9)に係る発明により、該長尺状細管の両端の開口が該容器内に解放された状態で配置すると共に、該長尺状細管の内部と外部との間に圧力差を形成するため、該長尺状細管の少なくとも一部を曲げた状態か、又は該長尺状細管の両端部の開口を狭くした状態とし、かつ、該長尺状細管の少なくとも一部に磁界を印加した状態で、長尺状細管を収容した容器内にマイクロ波を入射することにより、該長尺状細管内にプラズマを生成するため、電極を用いない無電極放電を実現することが可能となる。また、請求項1に係る発明でも述べたように、無電極放電のため、長尺状細管の内部又は外部を損傷したり、二次感染の発生や電極材料による汚染も無い。
【0042】
上記()に係る発明において、長尺状細管の内部と外部とで所定の圧力差を有するように、該長尺状細管の内部又は外部の圧力を調整する場合には、長尺状細管の内部又は外部のいずれか一方のみにプラズマを生成することが可能となり、長尺状細管の内部又は外部を選択的にプラズマ処理することが可能となる。
【0043】
上記()に係る発明により、さらに圧力差を発生させる方法は、長尺状細管の少なくとも一部を曲げた状態に保持する方法、長尺状細管の端部の開口を狭くする方法のいずれかであるため、簡便に圧力差を生じさせることが可能となる。
【0044】
上記(10)に係る発明により、容器内に磁界を印加する磁界印加手段の少なくとも一部を配置し、長尺状細管を該磁界印加手段の一部に巻付けるように配置するため、長尺状細管全体に一定の磁場を付与することが可能となり、長尺状細管の全体に渡りプラズマを生成することが可能となる。
また、磁界印加手段の一部を、プラズマ処理に際して、長尺状細管を位置決め又は保持するための位置決め手段又は保持手段として使用することが可能となる。
【0045】
上記(11)に係る発明により、磁界がソレノイド磁場又はミラー磁場であり、長尺状細管は、該磁場の中心付近に配置されるため、長尺状細管を一直線状又は直線状に折り畳んだ状態でプラズマ生成することも可能となり、長さや柔軟性の異なる多様な長尺状細管にプラズマを生成することが可能となる。
【0046】
上記(12)に係る発明により、長尺状細管内でのプラズマ生成時の内部圧力は、0.01〜1Paであるため、電子サイクロトロン共鳴を利用したプラズマの生成を実現することが可能となる。
【0047】
上記(13)に係る発明により、長尺状細管が滅菌対象物であるため、長尺状細管内にプラズマを生成することにより、細管の内壁に付着した細菌等を効果的に分解除去することが可能となる。しかも、請求項4に係る発明と同様に、プラズマだけでなく、紫外線やラジカルなども利用して効率的に滅菌処理することが可能になると共に、長尺状細管の内部又は外部を損傷したり、二次感染の発生や電極材料による汚染も無い。
【0048】
上記(14)に係る発明により、長尺状細管の内部には、酸素、アルゴン、又は空気の少なくとも一つを含むガスが導入されるため、請求項5と同様に、酸素の場合は酸素ラジカルが発生でき、また、アルゴンの場合は、長尺状細管の内部だけでなく外部でもプラズマを生成することが可能となる。さらに、空気では安価に滅菌処理を行うことが可能となる。
【0049】
上記(15)に係る発明により、マイクロ波の入力パワーを調整し、該長尺状細管の内部温度を60℃以下に保持するため、滅菌対象物が樹脂で形成される場合など耐熱性が低い場合でも、プラズマによる滅菌処理を行うことが可能となる。
【0050】
上記(16)に係る発明により、長尺状細管は細菌やウイルスの侵入を防止する樹脂製袋に収容されているため、長尺状細管の内部や外部を滅菌処理した後の包装処理等で細菌等が付着することを抑制でき、しかも、該樹脂製袋に収容され続けることにより、長期に渡り滅菌状態を維持することも可能となる。
【0051】
上記(17)に係る発明により、長尺状細管は、内壁面を被膜コーティング又はプラズマエッチングを行う対象物であるため、請求項6に係る発明と同様に、長尺状細管内にプラズマを生成し、安定かつクリーンな状態で、被膜コーティングやプラズマエッチングなどの処理を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明に係るプラズマ生成装置の概略を示す図である。
【図2】円柱状の磁界印加手段に長尺状細管を配置した様子を示す図である。
【図3】2つの磁界印加手段の間に長尺状細管を配置した様子を示す図である。
【図4】ソレノイドによる磁界印加手段の内部に長尺状細管を配置した様子を示す図である。
【図5】複数の磁界印加手段を配置した様子を示す図である。
【図6】樹脂製袋内に長尺状細管を保持した様子を示す図である。
【図7】マイクロ波発生部に印加する交流電圧の波形を示す図である。
【図8】長尺状細管の内部にグロー放電を生成した実験写真である。
【図9】磁石の周囲の最適磁界の発生位置に長尺状細管を配置した様子を示す図である。
【図10】複数の磁石を一直線状に配置し、長尺状細管の長さに応じた磁界の発生方法の一例を示す図である。
【図11】長尺状細管にガスを直接導入する様子を示す図である。
【図12】ミラー磁場を形成し、該磁場の中心に長尺状細管を配置した様子を示す図である。
【図13】長尺状細管の端部の開口を調整する方法を説明する図である。
【符号の説明】
【0053】
1 容器
2 マイクロ波供給手段
3 導波管
4 ガス供給手段
5,7 ガス管
6 減圧手段
8,80,82,83 磁界印加手段
9 長尺状細管
10 磁界印加手段の保持板
11 樹脂製袋
12 開口部
81,84 磁力線
85 ソレノイド
86 円筒部材
【発明を実施するための最良の形態】
【0054】
本発明のプラズマ生成装置及び方法について、以下に詳細に説明する。
以下の説明では、プラズマ滅菌装置や方法を中心に説明するが、本発明のプラズマ生成装置や方法は、滅菌処理に限定されるものではないことは、言うまでもない。
(プラズマ生成装置の構造及び原理)
図1は、本発明に係るプラズマ生成装置の概略を示す図である。
本発明のプラズマ生成装置は、長尺状細管9を収容可能であると共に、内部圧力を調整可能な容器1と、該長尺状細管の少なくとも一部に磁界を印加する磁界印加手段8と、該容器内にマイクロ波を入射するマイクロ波供給手段2とを有し、該長尺状細管の内部の圧力を、該容器内の圧力より高い所定の圧力に調整し、かつ該長尺状細管の少なくとも一部に磁界を印加した状態で、該容器内にマイクロ波を入射することにより、該長尺状細管内にプラズマを生成することを特徴とする。なお、符号3は、マイクロ波供給手段2で発生したマイクロ波を容器1内に導入する導波管である。符号4は容器内にガスを供給するガス供給手段であり、符号5はガス供給手段4と容器1とを接続するガス管である。符号6は、容器1内の圧力を減圧する減圧手段であり、符号7は、減圧手段6と容器1とを接続するガス管である。
【0055】
本発明の特徴は、電極を用いない無電極放電を実現することである。特に、所定の気圧状態で、磁界の強さとマイクロ波の周波数が所定の関係にある場合に、マイクロ波と磁場中で電子が共鳴的に加速される、所謂、電子サイクロトロン共鳴が発生し、電子が加速されプラズマ状態を発生させることができる。例えば、0.01〜1Paの気圧状態に、875Gの磁界を印加し、さらに、2.45GHzのマイクロ波を照射することで、電子サイクロトロン共鳴によるプラズマが発生する。
【0056】
ガス供給手段4を用いて容器1内に導入するガスは、滅菌処理の場合には、酸素、アルゴン、又は空気など、目的に応じて種々のガスが利用可能である。
酸素を利用する場合には、プラズマ生成により酸素ラジカルが発生し、滅菌効果をより高めることが可能となる。
また、アルゴンを導入した場合には、プラズマが長尺状細管の外部でも発生し易くなるため、滅菌対象物の外部表面を滅菌処理する際に、好適に利用可能である。
さらに、空気は安価なガスであるが、本発明のプラズマ生成装置・方法を用いることで、滅菌処理にも利用可能である。
【0057】
長尺状細管の内壁面などを被膜コーティングする際には、例えば、メタンガス、アルコールなど、各種ガスを導入することができる。また、長尺状細管をプラズマエッチングする場合には、長尺状細管を構成する材料に応じたエッチングガスが選択可能である。
【0058】
容器1に導入したガスを一定の圧力状態に維持するためには、減圧手段6が利用される。容器内の圧力、特に、長尺状細管の内部の圧力を0.01〜1Paに維持するためには、1Pa以下まで減圧する能力を有する減圧手段が必要である。具体的には、ターボポンプやクライオポンプなどが利用可能である。
【0059】
マイクロ波供給手段2には、マグネトロンが利用される。後述するように、マイクロ波供給手段をパルス駆動し、マイクロ波の入力パワーを調整可能とすることにより、プラズマが対象物に与える温度を調整することが可能となる。周波数2.45GHzの連続波を発生した際の入力パワーとしては、容器内の気圧が0.1Paの場合で300W程度、0.5Paで1kW程度が必要である。
また、マイクロ波は、モード・コンバーターを介して円偏波のみを容器内に入射することも可能である。この場合は、プラズマ生成効率が高くなるが、磁界の方向との関係で入射方向等の配置が限定されることとなる。
【0060】
次に、長尺状細管に磁界を印加する、磁界印加手段について説明する。
磁界印加手段については、永久磁石や電磁石など、用途に応じて種々のものが利用可能である。図2は、磁石80(永久磁石又は電磁石)を容器内配置し、その周りに長尺状細管を巻きつけるように配置している。永久磁石としては、表面磁場が4000G程度のものが好適であり、ネオジウム、サマリウム・コバルト合金などの磁性材料が使用できる。
【0061】
長尺状細管は必ずしも巻付ける必要は無い。しかしながら、図2示すような円柱状の磁石80を利用した場合には、磁力線81が、円柱の中心軸に対して同心円状に、磁界の強さの等しい領域が広がっているため、長尺状細管の全体に渡り同じ強さの磁界を印加するには磁石80に巻付けるように配置するのが好ましい。
【0062】
図3は、他の磁界印加手段の例であり、磁石82、83の間に、長尺状細管9を配置するものである。磁石82と83との間に挟まれた空間には、ほぼ同じ強さの磁界が磁力線84のように発生している。このため、長尺状細管9の配置形状も、特に円形又は螺旋状に巻いて配置する必要は無い。
【0063】
図4は、ソレノイドを利用した電磁石を応用した磁界印加手段である。磁界が透過可能な円筒状収納部86にソレノイド85を形成し、該ソレノイドに電流を流すことにより、円筒状収納部86内に均一な磁界を発生させることができる。このような円筒状収納部86の内部に長尺状細管9を配置するだけで、所定の電界を印加することが可能となる。
【0064】
容器1内に収容する磁界印加手段8は、図1に示すように1個に限られるものではない。例えば、図5に示すように、テフロン(登録商標)等の非磁性を有する材料で構成された板の上に、複数の磁界印加手段8を配置し、各磁界印加手段に長尺状細管を必要本数は位置することが可能である。ただし、各磁界印加手段8が作る磁界が干渉し、長尺状細管への磁界の印加が妨げられないようにするため、各磁界印加手段は相互に適切な距離だけ離間して配置することが好ましい。
【0065】
図9に示すように、磁石8の周囲に長尺状細管を巻きつけるように配置する際には、磁石が周囲に形成する磁界の範囲で、電子サイクロトロン共鳴によるプラズマが発生する最適な磁界の強さの位置に長尺状細管9を配置する必要がある。このため、図9に示すように、磁石8の周囲に、テフロン(登録商標)等の非磁性を有する材料でスペーサ20を構成し、該スペーサ20の周囲に長尺状細管9を巻き付け、長尺状細管が磁石の中心からの距離Rが最適な位置となるように設定することができる。
なお、図9(a)は斜視図であり、(b)は上側から見た平面図である。
【0066】
さらに、図10に示すように、磁界印加手段8として、複数の永久磁石又は電磁石を利用し、各磁石8を同一磁極が対面するよう配置することで、ドーナツ状の磁界を並列的に発生させることができる。これらの磁石の配置により、各磁石の周囲には、ドーナツ状のプラズマが磁石と同じように並列状態で発生する。このため、長尺状細管9がより長くなった場合でも、長尺状細管を巻きつける長さを容易に延長することができる。符号21は、非磁性体で構成される磁石ホルダである。
【0067】
また、図12に示すように、磁界印加手段としてリング状磁石87を複数配置し、磁石間にミラー磁場を形成する。そして、ミラー磁場の中心付近に長尺状細管9を配置し、プラズマを生成することも可能である。符号88は、長尺状細管9を所定位置に配置するための支持部材又は収容部材である。長尺状細管9はミラー磁場に沿って直線状に配置することが可能なため、長尺状細管を一直線状に延ばして配置することも可能であるし、図12に示すように折り畳んだ状態で直線状に配置することも可能である。
【0068】
また、長尺状細管の配置領域がミラー磁場と比較して長い場合などは、支持部材88又はリング状磁石87のいずれかを矢印のように相対的に移動させ、長尺状細管全体にプラズマを形成することができるよう構成することができる。
なお、ミラー磁場に代えてソレノイド磁場でも同様な構成を設けることができる。
【0069】
(長尺状細管の例:滅菌対象物)
本発明のプラズマ生成装置及び方法が対象とする長尺状細管には、滅菌対象物が含まれる。具体的には、カテーテルや内視鏡など内径が5mm以下、長さが10cm以上の長尺状細管である。長尺状細管を構成する材料については特に限定されないが、非導電性材料で構成される必要があり、特に、シリコンゴム、ポリイミド、塩化ビニール、ポリウレタン、フッ素樹脂など、樹脂系材料で構成された長尺状細管には、本発明を好適に適用することが可能である。
【0070】
本発明により長尺状細管の表面、特に、内壁に付着した各種菌を滅菌することが可能となるが、本発明はこれらの菌に限定されるだけでなく、カテーテル等の内壁に付着した脂質や蛋白質に対しても分解除去を可能とするものである。
【0071】
(プラズマ生成方法)
次に、プラズマ生成方法の手順について説明する。
図1の容器1内に予め配置された磁界印加手段8に長尺状細管を配置する。
減圧手段6を動作させて、容器内の圧力を1Pa以下、好ましくは0.01Pa以下まで減圧し状態を維持する。
【0072】
滅菌処理の場合には、ガス供給手段4から酸素、アルゴン、又は空気のいずれか一つを含むガスを供給し、容器1内の気圧が0.1Pa程度となるよう維持する。本発明の特徴の一つに、長尺状細管の内部と外部との間に圧力差を形成することがある。長尺状細管9の内部のみ又は外部のみに選択的にプラズマを生成するためには、長尺状細管の内部と外部との間に圧力差を形成し、いずれか一方の圧力を電子サイクロトロン共鳴の発生に適した条件とすることで、容易に実現できる。
【0073】
長尺状細管の内径や長さなど、種々の条件に依存するが、一般的に、上述したように容器内の圧力を調整した場合には、長尺状細管の内部は外部より圧力の高い状態となる。
長尺状細管の内部と外部との間に圧力差を積極的に形成する方法としては、図2〜図4のように長尺状細管の少なくとも一部を曲げた状態に保持する方法がある。長尺状細管を曲げて曲率を小さくすると、ガスの流動性が低下し、粘性が増加するため、長尺状細管の内部と外部との圧力差を容易に大きくすることが可能である。
【0074】
また、長尺状細管の端部の開口を狭くする方法でも、圧力差を発生させることが可能である。具体的には、図13(a)に示すように、長尺状細管の端部にキャップ91,92を被せたり、テフロン(登録商標)テープなどで開口の一部を覆うことも可能である。
さらに、図13(b)のように、クリップ93,94などで、長尺状細管の先端を挟み、開口を狭くすることも可能である。
なお、キャップやクリップなどで長尺状細管の両端部を完全に封止すると、長尺状細管9内の圧力が調整できなくなるため、一定の開口は最低限必要である。このような開口を狭くする方法は、長尺状細管の内径が5mm以上を大きい場合には、特に効果的な方法と言える。
【0075】
ところで、長尺状細管の内部と外部とでは、いずれの側の圧力が高い場合でも本発明は適用可能であるが、例えば、長尺状細管の管壁の機械的強度が低い場合には、外圧を内圧より高くすると、細管が押し潰され、プラズマの発生が難しくなる。また、内圧を外圧より低くするためには、長尺状細管にガスを導入又は排出するための配管を接続することが必要となる。
【0076】
長尺状細管内にプラズマを発生させるには、長尺状細管内の圧力を高精度に制御することが不可欠である。図11に示すように長尺状細管にガスを直接導入するため、ガス配管31を長尺状細管の先端に取り付けることも可能である。この場合、ポート32に真空ポンプを接続し、真空容器40内を常に一定の真空状態とし、ガス導入ポート30からガス配管31を通じて、長尺状細管9内に、一定のガスを流し続ける。このような状況では、ガスの供給量を調整することで、容易に、長尺状細管9内の圧力を調整することができる。ポート41は、マイクロ波を導入する部分である。
【0077】
ただし、長尺状細管を滅菌処理する際には、配管等により長尺状細管を汚染する危険性もあるため、配管の使用については、細心の注意を払う必要がある。
【0078】
次に、磁界を印加する方法としては、永久磁石を使用する場合には、磁界印加手段8に直尺状細管を配置しただけで磁界が印加される。電磁石を利用する場合には、容器内を所定圧力状態に準備した時点で磁界を印加するのが好ましい。
【0079】
そして、所定圧力状態で、かつ、磁界が印加された長尺状細管にマイクロ波を照射する。このような状況下では、電子サイクロトロン共鳴により、容易にプラズマを生成することが可能となる。
【0080】
上述したように長尺状細管を樹脂等で形成し、長尺状細管を滅菌処理する場合には、長尺状細管の内部温度を60℃以下に設定するのが好ましい。
このような低エネルギーのプラズマを安定に生成するには、マイクロ波供給手段の入力パワーを調整することが必要である。
したがって、マグネトロンを駆動する交流電圧の電圧値や周波数及び波形は、プラズマ生成に必要な電力を供給すること、及び生成されたプラズマにより長尺状細管自体を損傷することなく滅菌処理等を行うことが可能であることを考慮して、設定される。
プラズマの生成条件は、長尺状細管内のガスの圧力や材料に依存し、例えば、ガスとしては、酸素、アルゴンと酸素の混合、水蒸気、二酸化炭素など各種のガスが利用可能である。また、長尺状細管内の圧力としては、電子サイクロトロン共鳴が発生可能な0.01〜1Paの範囲で任意に選択可能である。
【0081】
マイクロ波発生部に印加する交流電圧の電圧値を変化させて入力パワーを調整する方法や、マイクロ波発生部に印加する交流電圧の波形を調整しパルス駆動する方法がある。パルス駆動では、所定の周波数(2.45GHz)を有する交流波形Wと、該周波数より周期の長いパルス波形Pとが合成された合成波形を有し、該パルス波形Pのon期間t1とoff期間t2とを調整している。パルス波形の周波数(1/(t1+t2))は0.1pps〜100pps(pulse per second)が好適に利用可能である。また、t1/(t1+t2)の値が大きくなるほど、対象物の温度が上昇し、t2の値が大きくなるほど、プラズマの再生成が難しくなる。また、図7では、パルス波形Pの最大値を1、最小値を0としたが、例えば、最小値を0〜0.5の範囲に設定し、プラズマやそれに関連したラジカル原子などを完全に消滅させないように構成することも可能である。
【0082】
(抗菌用袋の利用)
カテーテルなどの長尺状細管は、使用直前まで、細菌や汚れの付着を抑制することが必要なため、細菌の侵入を防止する樹脂製袋に収容される場合がある。
このような樹脂製袋は、細菌の侵入は抑制されるが、気体の出入りは可能な特性を有している。具体例としては、例えば、100%ポリエチレン連続性極細長繊維を熱と圧力で結合させた不織布シート(デュポン社製,タイベック(登録商標))を用いた袋等がある。
【0083】
長尺状細管を滅菌処理した後に、別途、樹脂製袋内に長尺状細管を収容する作業(包装処理)等を行うと、その際に、長尺状細管に細菌が付着したり、樹脂製袋内に細菌が侵入する危険性がある。このような不具合を除去するため、本発明では、図6に示すように、樹脂製袋11内に長尺状細管9を保持したまま、長尺状細管を滅菌処理することを可能としている。また、袋11の中央には開口部(袋内部は密封状態である)を形成し、該開口部に図1又は5などの磁界印加手段8を貫通させるようにしても良い。
【0084】
(外部表面の滅菌装置との併用)
図1に示したプラズマ生成装置では、長尺状細管1の内部にプラズマを生成することを主眼としているが、長尺状細管の外部表面についても併せて滅菌する必要がある場合がある。このような場合では、長尺状細管1の外部で容器2の内においてもプラズマや酸素ラジカル等を発生させる必要がある。これらの発生方法としては種々の方法が適用可能であるが、例えば、特許文献3に記載の高周波(RF)とアンテナを用いる方法が好適に利用可能である。
【特許文献3】特開2006−20950号公報
【実施例】
【0085】
図1に示すプラズマ生成装置において、対象物として内径2mm、長さ50cmの長尺状細管(材質;シリコンゴム)を用いて実験を行った。
長尺状細管を円形状となるように曲げて、テフロン(登録商標)板上に固定された円柱状(直径3cm×高さ1.5cm)の永久磁石(材料:ネオジウム,表面磁場4000G)の外周に配置した。
【0086】
長尺状細管と永久磁石とを一緒に、容器1内に配置した。容器内を酸素ガスで置換すると共に、容器内の気圧が0.1Paとなるように調整し、2.45GHzのマイクロ波を容器1内に入射した。
【0087】
図8は、長尺状細管の内部のみにグロー放電が発生する様子を撮影した写真である。長尺状細管のほぼ全体に渡り、プラズマが生成されているのが確認される。これにより、本発明によれば、無電極放電で長尺状細管内にプラズマが容易に生成可能であることが理解される。
【0088】
次に、図11に示す実験装置を作成し、長尺状細管(内径5mm×長さ100cm)の滅菌処理を行った。
滅菌状態の確認のため、長尺状細管9内に、バイオロジカルインジケータ(Raven社製,Geobacillus stearothermophilus菌)を配置した。実験では、真空容器40内の圧力を6.0〜9.0×10−2Paに維持し、マイクロ波出力を200〜800Wとした。ガスには空気を使用した。
【0089】
マイクロ波の供給を図7示すようにパルス状とし、プラズマを照射する時間の総和と滅菌処理が完了しているか否かの相関を調べたところ、プラズマ照射時間が5秒以上では、完全に滅菌処理ができていることを確認した。
【産業上の利用可能性】
【0090】
以上説明したように、本発明によれば、長尺状細管内で無電極放電によりプラズマを生成し、長尺状細管内部のプラズマ処理を行うためのプラズマ生成装置及び方法を提供することが可能となる。

Claims (17)

  1. 両端が開口した長尺状細管を収容可能であると共に、内部圧力を調整可能な容器と、
    該長尺状細管の少なくとも一部に磁界を印加する磁界印加手段と、
    該容器内にマイクロ波を入射するマイクロ波供給手段とを有し、
    該容器内に該長尺状細管を、該長尺状細管の両端の開口が該容器内に解放された状態で配置すると共に、該長尺状細管の内部と外部との間に圧力差を形成するため、該長尺状細管の少なくとも一部を曲げた状態か、又は該長尺状細管の両端部の開口を狭くした状態とし、かつ該長尺状細管の少なくとも一部に磁界を印加した状態で、該容器内にマイクロ波を入射することにより、該長尺状細管内にプラズマを生成することを特徴とするプラズマ生成装置。
  2. 請求項1に記載のプラズマ生成装置において、該磁界印加手段は、永久磁石又は電磁石の少なくとも一方を用いて構成されることを特徴とするプラズマ生成装置。
  3. 請求項2に記載のプラズマ生成装置において、該磁界印加手段は複数の永久磁石又は電磁石で構成し、各磁石を同一磁極が対面するよう配置することを特徴とするプラズマ生成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のプラズマ生成装置において、該容器の内部圧力を調整する圧力調整手段は、容器内の圧力を1Pa以下に減圧することが可能なように構成されていることを特徴とするプラズマ生成装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のプラズマ生成装置において、該長尺状細管は、滅菌対象物であることを特徴とするプラズマ生成装置。
  6. 請求項5に記載のプラズマ生成装置において、該容器内には、酸素、アルゴン、又は空気の少なくとも一つを含むガスが導入されることを特徴とするプラズマ生成装置。
  7. 請求項1乃至4のいずれかに記載のプラズマ生成装置において、該長尺状細管は、内壁面を被膜コーティング又はプラズマエッチングを行う対象物であることを特徴とするプラズマ生成装置。
  8. 請求項1乃至5又は7のいずれかに記載のプラズマ生成装置において、該長尺状細管に、ガスを直接導入することを特徴とするプラズマ生成装置。
  9. 両端が開口した長尺状細管を容器内に収容し、
    該長尺状細管の両端の開口が該容器内に解放された状態で配置すると共に、該長尺状細管の内部と外部との間に圧力差を形成するため、該長尺状細管の少なくとも一部を曲げた状態か、又は該長尺状細管の両端部の開口を狭くした状態とし、かつ、該長尺状細管の少なくとも一部に磁界を印加した状態で、該容器内にマイクロ波を入射することにより、該長尺状細管内にプラズマを生成することを特徴とするプラズマ生成方法。
  10. 請求項9に記載のプラズマ生成方法において、該容器内に該磁界を印加する磁界印加手段の少なくとも一部を配置し、該長尺状細管を該磁界印加手段の一部に巻付けるように配置することを特徴とするプラズマ生成方法。
  11. 請求項9又は10に記載のプラズマ生成装方法において、該磁界がソレノイド磁場又はミラー磁場であり、該長尺状細管は、該磁場の中心付近に配置されることを特徴とするプラズマ生成方法。
  12. 請求項9乃至11のいずれかに記載のプラズマ生成方法において、該長尺状細管内でのプラズマ生成時の内部圧力は、0.01〜1Paであることを特徴とするプラズマ生成方法。
  13. 請求項9乃至12のいずれかに記載のプラズマ生成方法において、該長尺状細管は、滅菌対象物であることを特徴とするプラズマ生成方法。
  14. 請求項13に記載のプラズマ生成方法において、該容器内には、酸素、アルゴン、又は空気の少なくとも一つを含むガスが導入されることを特徴するプラズマ生成方法。
  15. 請求項13又は14に記載のプラズマ生成方法において、該マイクロ波の入力パワーを調整し、該長尺状細管の内部温度を60℃以下に保持することを特徴とするプラズマ生成方法。
  16. 請求項13乃至15のいずれかに記載のプラズマ生成方法において、該長尺状細管は細菌やウイルスの侵入を防止する樹脂製袋に収容されていることを特徴とするプラズマ生成方法。
  17. 請求項9乃至12のいずれかに記載のプラズマ生成方法において、該長尺状細管は、内壁面を被膜コーティング又はプラズマエッチングを行う対象物であることを特徴とするプラズマ生成方法。
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