JP5461854B2 - 苗の塩締め処理における健苗育成剤 - Google Patents

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本発明は苗の育成を向上させる健苗育成剤に関する。
育苗施設においては、効率的に、安定した品質の育苗が行われることが望まれており、近年の全自動移植機の普及により、機械化により大量に育苗する方式が発達している。この方式で生産される苗は一般にセル成型苗と呼ばれ、特に、露地栽培における葉菜類のセル成型苗の利用が増えている。育苗施設における育苗は、生産効率を追求し、定植する圃場よりも湿潤な環境で行われることが多いが、苗は、定植後に露地の乾燥状態にさらされると、水分環境の違いによる植え傷みが生じやすいという問題がある。
さらに、湿潤な環境による育苗は、節間が伸びるという苗の徒長を引き起こすが、この徒長苗は、定植後の乾燥条件による植え傷みが生じやすいため、品質が悪いと認識されている。
そこで、苗の圃場への順化方法の一つとして、定植前の水切り処理が知られている。しかし、灌水量のみの調節では、一定の水ストレスを常に与えることは難しく、その結果、給水不足による回復不能な障害を引き起こす可能性が高くなっている。
他の一つとして、根部の含水率の低下を最小限に抑え、なおかつ地上部への適度な水ストレスを与えるため、根域の浸透圧を制御する処理が知られている。浸透圧を制御する物質としては硝酸や食塩が適用され、安価で入手しやすいことから、食塩の利用が進んでいる(非特許文献1)。このような、適度な濃度の食塩水を灌水することで、苗の徒長を防止する方法を塩締め処理という。
しかしながら、塩締め処理による苗の徒長防止は、処理する塩濃度や処理時間により、植物への塩害が見られるため、処理には厳格な条件設定と管理が必要とされるが、塩害の抑制と徒長防止の両立は困難であるため、更なる技術の改良が望まれていた。
一方、5−アミノレブリン酸は、光合成活性の向上、CO2吸収能力向上呼吸抑制作用、クロロフィル含量向上作用、さらに優れた促進作用を示し、その結果、発根促進、倒伏防止、収量向上、耐寒性向上、鮮度保持、緑色向上、緑色保持、健苗育成、器官の成長促進、分けつ数の増加、生育に要する期間の短縮、薬害軽減や挿し木等における活着向上効果に優れている(特許文献1)ことが知られている。
また、5−アミノレブリン酸は、植物に耐塩性を付与する効果があることが知られている(特許文献2)。
特開平4−338305号公報 特開平8−151304号公報
植調 Vol.38,No.7(2004)
しかしながら、苗の塩締め処理における5−アミノレブリン酸と健苗育成効果との関係については知られていない。
本発明は苗の育成を向上させる健苗育成剤を提供することを目的とする。
本来、塩締め処理は、苗の節間を短縮し、従長を抑制して定植時の植え傷みを防止するものであり、一方5−アミノレブリン酸は植物成長促進作用を有するものであり、それらの作用は相反するものであることから、5−アミノレブリン酸処理と苗の塩締め処理とを併用しようとする者はいなかった。
かかる実状において、本発明者らは、種々研究を重ねた結果、苗に、5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩の処理と、塩締め処理とを併せて行うことにより、全く意外にも、顕著に従長が抑制され、苗の健苗育成効果が発現することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記一般式(1)
21NCH2COCH2CH2COR3 (1)
(式中、R1及びR2は各々独立に、水素原子、アルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリール基又はアラルキル基を示し;R3はヒドロキシ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基又はアミノ基を示す。)で表される5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩を有効成分とする、苗の塩締め処理における健苗育成剤を提供するものである。
また、本発明は、苗に対して、上記5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩に対する処理と、塩締め処理とをすることを特徴とする健苗育成方法を提供するものである。
本発明によれば、苗の塩締め処理効果がさらに向上し、健苗育成が可能となる。
キャベツ苗の新鮮重量及び乾燥重量を示す。 キャベツ苗の乾物率を示す。 キャベツ苗第3〜5葉間の節間長さを示す。 キャベツ苗第5葉SPAD値を示す。
本発明で用いられる5−アミノレブリン酸、その誘導体は、植物に害を及ぼさない限り全て使用可能であり、例えば、前記一般式(1)又はそれらの塩である。
一般式(1)中、R1及びR2で示されるアルキル基としては、炭素数1〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜18のアルキル基、特に炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基等が挙げられる。アシル基としては、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルカノイル基、アルケニルカルボニル基又はアロイル基が好ましく、特に炭素数1〜6のアルカノイル基が好ましい。当該アシル基としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が挙げられる。アルコキシカルボニル基としては、総炭素数2〜13のアルコキシカルボニル基が好ましく、特に炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基が好ましい。当該アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基等が挙げられる。アリール基としては、炭素数6〜16のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アラルキル基としては、炭素数6〜16のアリール基と上記炭素数1〜6のアルキル基とからなる基が好ましく、例えば、ベンジル基等が挙げられる。
3で示されるアルコキシ基としては、炭素数1〜24の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜16のアルコキシ基、特に炭素数1〜12のアルコキシ基が好ましい。当該アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基等が挙げられる。アシルオキシ基としては、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルカノイルオキシ基が好ましく、特に炭素数1〜6のアルカノイルオキシ基が好ましい。当該アシルオキシ基としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられる。アルコキシカルボニルオキシ基としては、総炭素数2〜13のアルコキシカルボニルオキシ基が好ましく、特に総炭素数2〜7のアルコキシカルボニルオキシ基が好ましい。当該アルコキシカルボニルオキシ基としては、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、イソプロポキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。アリールオキシ基としては、炭素数6〜16のアリールオキシ基が好ましく、例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げられる。アラルキルオキシ基としては、前記アラルキル基を有するものが好ましく、例えば、ベンジルオキシ基等が挙げられる。
一般式(1)中、R1及びR2としては水素原子が好ましい。R3としてはヒドロキシ基、アルコキシ基又はアラルキルオキシ基が好ましく、より好ましくはヒドロキシ基又は炭素数1〜12のアルコキシ基、特にメトキシ基又はヘキシルオキシ基が好ましい。
5−アミノレブリン酸誘導体としては、5−アミノレブリン酸メチルエステル、5−アミノレブリン酸エチルエステル、5−アミノレブリン酸プロピルエステル、5−アミノレブリン酸ブチルエステル、5−アミノレブリン酸ペンチルエステル、5−アミノレブリン酸ヘキシルエステル等が挙げられ、特に5−アミノレブリン酸メチルエステル又は5−アミノレブリン酸ヘキシルエステルが好ましい。
5−アミノレブリン酸及びその誘導体の塩としては、例えば塩酸塩、リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、スルホン酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩等の酸付加塩及びナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の金属塩が挙げられる。このうち、塩酸塩、リン酸塩、硝酸塩、スルホン酸塩が好ましく、塩酸塩、リン酸塩が特に好ましい。5−アミノレブリン酸とその塩はそれぞれ単独でも、これらの2種以上を混合して用いることもできる。
5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩は、化学合成、微生物による生産、酵素による生産のいずれの方法によっても製造することができる。例えば、特開昭48−92328号公報、特開昭62−111954号公報、特開平2−76841号公報、特開平6−172281号公報、特開平7−188133号公報、特開平11−42083号公報等に記載の方法に準じて製造することができる。上記のようにして製造された5−アミノレブリン酸、その塩又はそれらの誘導体、それらの精製前の化学反応溶液や発酵液は、植物に害を及ばさない限り、分離精製することなく、そのまま用いることができる。有害な物質を含む場合は、その有害物質を適宜、有害とされないレベルまで除去した後、用いることができる。また市販品なども使用することができる。
本発明の塩締め処理に用いる塩としては特に限定されず、汎用的用いられている塩であればよいが、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硝酸ナトリウム等が挙げられ、好ましくは塩化ナトリウムである。
本発明の塩締め処理における健苗育成剤の適用対象となる苗としては特に限定されないが、好ましくはセル成形苗、より好ましくは野菜、花卉の苗、特に好ましくはキャベツ苗、カボチャ苗、ホウレンソウ苗であり、さらに好ましくはキャベツ苗である。
本発明の塩締め処理における健苗育成剤は、5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩が含まれておればよいが、これら以外に、植物成長調節剤、糖類、アミノ酸、有機酸、アルコール、ビタミン、ミネラル等を配合することができる。ここで用いられる植物成長調節剤としては、例えば、エピブラシノライド等のブラシノライド類、塩化コリン、硝酸コリン等のコリン剤、インドール酪酸、インドール酢酸、エチクロゼート剤、1−ナフチルアセトアミド剤、イソプロチオラン剤、ニコチン酸アミド剤、ヒドロキシイソキサゾール剤、過酸化カルシウム剤、ベンジルアミノプリン剤、メタスルホカンブ剤、オキシエチレンドコサノール剤、エテホン剤、クロキンホナック剤、ジベレリン、ストレプトマイシン剤、ダミノジット剤、ベンジルアミノプリン剤、4−CPA剤、アンシミドール剤、イナペンフィド剤、ウニコナゾール剤、クロルメコート剤、ジケグラック剤、メフルイジド剤、炭酸カルシウム剤、ピペロニルブトキシド剤等を挙げることができる。
糖類としては、例えばグルコース、シュクロース、キシリトール、ソルビトール、ガラクトース、キシロース、マンノース、アラビノース、マジュロース、スクロース、リボース、ラムノース、フラクトース、マルトース、ラクトース、マルトトリオース等が挙げられる。
アミノ酸としては、例えばアスパラギン、グルタミン、ヒスチジン、チロシン、グリシン、アルギニン、アラニン、トリプトファン、メチオニン、バリン、プロリン、ロイシン、リジン、イソロイシン等を挙げることができる。
有機酸としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、シュウ酸、フタル酸、安息香酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、マロン酸、リンゴ酸、コハク酸、グリコール酸、グルタミン酸、アスパラギン酸、マレイン酸、カプロン酸、カプリル酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ピルビン酸、α−ケトグルタル酸、レブリン酸等を挙げることができる。
アルコールとしては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、グリセロール等が挙げられる。
ビタミンとしては、例えばニコチン酸アミド、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンB5、ビタミンC、ビタミンB13、ビタミンB1、ビタミンB3、ビタミンB2、ビタミンK3、ビタミンA、ビタミンD2、ビタミンD3、ビタミンK1、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、σ−トコフェロール、p−ヒドロキシ安息香酸、ビオチン、葉酸、ニコチン酸、パントテン酸、α−リポニック酸等を挙げることができる。
ミネラルとしては、例えばチッソ、リン、カリウム、カルシウム、ホウ素、マンガン、マグネシウム、亜鉛、銅、鉄、モリブデン、マグネシウム等を挙げることができる。
本発明の塩締め処理における健苗育成剤は、苗の根、茎葉又は周囲の土壌、水に投与処理することにより行われ、投与時の形態は、固体であってもよく、水溶液であってもよい。具体的には、茎葉処理用(茎葉処理剤)として使用してもよいし、土壌処理用(土壌処理剤)として使用してもよい。さらに、水耕栽培時に水中に添加しておいてもよい。
塩締め処理は、所定濃度の塩水を苗の根に灌水する。灌水量は苗の土が十分に吸水する量が好ましいが、特に限定されない。
健苗育成剤の有効成分である、5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩は、5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩基準で、10アール当たり0.1〜10000mg、特に好ましくは1〜1000mg、さらに好ましくは10〜500mg用いるのが好ましい。5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩の濃度としては0.001〜100ppm、特に好ましくは0.01〜20ppm、さらに好ましくは0.1〜5ppmである。5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩の処理量としては、50〜300L/10aが好ましい。
塩締め処理としての塩濃度としては、0.1〜1.0%が好ましく、より好ましくは0.1〜0.6%、特に好ましくは0.3〜0.6%である。0.1%未満では塩締め効果が期待できず、1.0%を超えると塩害の発生の可能性が生じる。塩締め期間は、1〜14日間が好ましく、特に好ましくは、2〜10日間、さらに好ましくは5〜10日間である。処理期間中、処理回数は、処理期間に応じて適宜選択すればよいが、通常1回/3日〜3回/日が好ましく、特に好ましくは、1回/2日〜2回/日、さらに好ましくは、1回/1日である。上記の塩水の灌水量としては、苗が十分に給水できる量が好ましい。
5−アミノレブリン酸を茎葉処理として使用する場合は、展着剤の種類及び使用量については、特に制限されない。
本発明の塩締め処理における健苗育成方法としては、苗に対して、健苗育成剤による処理と、塩締め処理とを併用すればよい。ただし、いずれの処理も、圃場に定植を行なう前の育苗を行なっている時期に行う。
健苗育成剤による処理は、塩締め処理前に行うことが好ましい。特に好ましくは、塩締め処理よりも1〜7日前に行うことが好ましいが、2〜5日前が好ましく、さらに好ましくは3〜4日前が好ましい。しかし、それぞれ単独の効果が発現する前であればこれに限らない。
本発明により、苗の健苗育成が達成されるが、徒長抑制効果発現によるものであり、それにより、乾燥重量増加、乾物率(乾燥重量/新鮮重量)向上及び緑色向上等が効果発現が確認される。
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、これらは単に例示の目的で掲げられるものであって、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔実施例〕キャベツ苗の健苗育成効果(徒長抑制効果)
第5葉展開時期のセル成型キャベツ苗(品種:北ひかり、タキイ種苗(株))に対し、5−アミノレブリン酸塩酸塩を濃度1ppm、液量150L/10aで茎葉散布した。茎葉散布において、通常用いられる展着剤(アプローチBI、花王(株))を1000倍希釈で混和した。5−アミノレブリン酸塩酸塩処理4日後から塩締め処理を行った。塩締め処理は1日1回1分間を7日間、塩化ナトリウム水浸漬により灌水することで行った。塩締め処理の塩化ナトリウム濃度は0.3、0.6%とした。無処理区には水道水を用いた(n=8)。塩締め処理を行ってから8日後に収穫し、新鮮重量、乾燥重量、第3〜5葉の節間の長さを測定した。新鮮重量、乾燥重量の結果を図1に、乾物率を図2に、第3〜5葉の節間の長さを図3に、第5葉の緑色(SPAD値)を図4に示す。
図1から分かるように、5−アミノレブリン酸塩酸塩、塩締め処理それぞれ単独で用いた場合、無処理と比べて乾燥重量の増加は見られないが、併用することで乾燥重量の向上が確認された。
図2から分かるように、5−アミノレブリン酸塩酸塩単独では乾物率の向上は確認されず、0.3、0.6%塩締め処理を行うことで、乾物率の向上が見られた。5−アミノレブリン酸と塩締め処理を併用することで、それぞれ単独の条件よりも乾物率が向上することが確認された。
図3から分かるように、第3〜5葉間の節間の長さは、5−アミノレブリン酸塩酸塩単独で処理した場合は変化が見られなかった。0.3%塩締め単独処理では第3〜5葉の節間の長さが減少した。5−アミノレブリン酸塩酸塩と0.3%の塩締め処理を併用することで、第3〜5葉の節間の長さは相加以上に減少した。0.6%塩締め単独処理では第5〜6葉の節間の長さが減少した。5−アミノレブリン酸塩酸塩と0.6%の塩締め処理を併用することで、第4〜6葉の節間の長さが相加以上に減少した。5−アミノレブリン酸塩酸塩と塩締め処理との併用により、節間の長さが短くなり、徒長を防止することが確認された。
図4から分かるように、キャベツ苗に5−アミノレブリン酸塩酸塩、塩締め処理を併用することで、それぞれ単独で用いるよりも緑色が向上することが確認された。

Claims (2)

  1. 圃場に定植を行なう前の育苗を行なっている時期に、苗に対して、塩締め処理を行う際に、下記一般式(1)
    2 1 NCH 2 COCH 2 CH 2 COR 3 (1)
    (式中、R 1 及びR 2 は各々独立に、水素原子、アルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリール基又はアラルキル基を示し;R 3 はヒドロキシ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基又はアミノ基を示す。)で表される5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩による処理を併用することを特徴とする健苗育成方法であって、5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩は、5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩基準で、10アール当たり0.1〜10000mg用い、塩締め処理が、塩濃度0.1〜0.6%で2〜10日間処理するものである前記健苗育成方法。
  2. 苗が、キャベツ苗、カボチャ苗又はホウレンソウ苗である請求項1記載の健苗育成方法。
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