JP5460999B2 - 型締装置 - Google Patents
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Description
通常、複数のタイバーは、金型の分割面に作用する型締力の分布が均一になるように、固定ダイプレートおよび移動ダイプレートの中心部に関して対称な位置に配置され、各タイバーに同じ大きさの荷重(タイバーロード)を分担させる。
成形サイクル中に成形材料が分割面から吹き出す問題に対して、複数のタイバーの荷重を一律に増加させて型締力を上昇させることが考えられるが、この方法は金型に過剰な負荷を与え、金型の寿命を短縮させる可能性がある。
しかるに、射出成形に用いられる溶融樹脂は粘性の影響で流動圧損が発生し、キャビティ内の樹脂圧は均一にならずに大きな分布が発生する。このため、射出ゲートがキャビティの中心にない場合、または射出ゲートがキャビティの中心にあってもキャビティ厚さが複雑に変化し、流動圧損が大きな薄肉部がある場合などは、キャビティ内圧力(型内圧力)の分布も大きく偏ってしまう。この場合、金型の位置や強度の金型情報を考慮して複数のタイバーによる型締力を決定しても、それ以上のキャビティ内樹脂圧による型開力の偏りが発生してしまうため、樹脂の吹き出しによるバリが発生しやすい。更に言えば、特許文献1に開示された型締装置によれば、同一構成で大量の油を供給可能な油圧回路を各シリンダ毎に備えなければならず、スペース的にもコスト的にも不具合がある。
本発明は、このような技術的課題に基づいてなされたもので、キャビティ内樹脂圧による型開力の偏りが発生しても、金型の分割面からの成形材料の吹き出しを抑制し、かつ、金型の寿命を延ばすことができる型締装置を提供することを目的とする。
すなわち本発明の型締装置は、固定金型を保持する固定ダイプレートと、移動金型を保持する移動ダイプレートと、移動ダイプレートを固定ダイプレートに対して進退移動させるダイプレート移動手段と、固定ダイプレートと移動ダイプレートとを結合加圧する型締手段とを備え、型締手段は、固定ダイプレート又は移動ダイプレートのいずれか一方に設けられる複数の型締シリンダと、型締シリンダのラムに一端が接続され、他端に等ピッチの複数のリング溝又はねじ溝を有する複数のタイバーと、固定ダイプレート又は移動ダイプレートの他方に配設され複数のリング溝又はねじ溝に噛合可能なハーフナットと、複数の型締シリンダにそれぞれ連通する油圧配管と、油圧配管に油を供給する油圧ポンプを備える油圧源と、油圧源からの油圧配管への油の供給を制御する制御装置と、を備え、制御装置は、型内圧力が型盤中心に対し対称でない成形に対して、推定された型内圧力による型開力に対応して決定された、複数の各タイバーによる型締力に基づいて、油の供給を制御することを特徴とする。
本発明の型締装置において、流動解析により、型開力の重心を射出工程の進捗に対して予め求めておき、射出工程の進捗により変化する型開力の重心と、複数の各タイバーによる型締力の重心とが一致するように、各タイバーによる型締力を決定することが好ましい。実際の射出成形において、変化する型開力、型開力の重心に対応するためである。この場合、射出工程の進捗に応じた複数の各タイバーによる型締力の切り換えが、射出工程に応じたタイマのタイムアップにより行うことができる。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいてこの発明を詳細に説明する。
図1は本実施の形態における型締装置10の構成を示す部分断面図である。なお、本実施形態では、型締装置10を射出成形機に適用した例について説明する。
図1において、ベースフレーム11の一端側上面には、固定金型14を保持する固定ダイプレート12が固設されている。
ベースフレーム11の他端側上面には、固定ダイプレート12に対向して、移動金型15を保持する移動ダイプレート13が進退移動可能に配設される。ベースフレーム11上には、ガイドレール26が敷設されており、このガイドレール26にガイドされたリニアベアリング27が、台28を介して移動ダイプレート13を支持している。
固定ダイプレート12にはストロークが小さくかつ断面積の大きな4基の油圧による型締シリンダ18が、その四隅に設けられている。なお、型締シリンダ18は、移動ダイプレート14に設けることもできる。シリンダ型締シリンダ18の中を摺動するラム16はその一側面にそれぞれタイバー17の一端が接続され、このタイバー17は対向する移動ダイプレート13が型閉のため近づいてきたとき、移動ダイプレート13に開けられた4個の挿通孔を貫通する。
型締シリンダ18には、後述する油圧配管が接続されており、この油圧配管は、型締シリンダ18の型締側室181、型開側室182へ油を供給する。
各タイバー17の他端は、それぞれ等ピッチの複数のリング溝(又はねじ溝)が形成されている。移動ダイプレート13の背面には、各タイバー17のリング溝部と噛合するハーフナット29が設けられている。
油圧配管は、型締シリンダ18(18a、18b、18c、18d)の各々に対応して、4つの油圧源30a、30b、30c、30dが設けられている。また、油圧源30a、30b、30c、30dに対応して、切替弁31a、31b、31c、31dが設けられている。
切替弁31aには、主配管40aと副配管45aとが接続されている。切替弁31aは、主配管40a又は副配管45aと、油圧源30aとを選択的に接続する。また、切替弁31aは、主配管40a及び副配管45aと、油圧源30aとの接続を断つ。油圧源30bと切替弁31bの関係、油圧源30cと切替弁31cの関係、油圧源30dと切替弁31dの関係も同様である。
昇圧初期のように、型締シリンダ18(18a、18b、18c、18d)に大流量の油が必要なときには、主配管(41a…)および副配管(45a…)を通じて油を供給する。また、型締シリンダ18(18a、18b、18c、18d)に、小流量の油が要求される際には、副配管(45a…)を通じて油を供給する。主配管(41a…)は副配管(45a…)よりも流量が大きく、堅強に作られている。
図3に示すように、型締装置10は、油圧源30a及び切替弁31aの動作を制御する制御装置50を備えている。制御装置50は、主制御部51、条件設定部52及びタイマ53を備えている。条件設定部52には、後述する流動解析に基づいて得られた、型締シリンダ18(18a、18b、18c、18d)の型締力が設定される。主制御部51は、条件設定部52に設定された型締力に基づいて、油圧源30a、切替弁31aの動作を制御して、型締シリンダ18(18a、18b、18c、18d)へ油を供給する。
図4において、固定ダイプレート12の四隅に型締シリンダ18a、18b、18c、18dが形成されており、各シリンダ18a、18b、18c、18dによる型締力を、F1、F2、F3及びF4とする。各シリンダ18a、18b、18c、18dに対応するタイバー17a、17b、17c、17dの中心位置の座標を、(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)、(X4,Y4)とする。なお、X−Y座標は、図4に矢印で示す通りである。
また、成形品M1を構成する樹脂の圧力により、固定金型14と移動金型15を開こうとする力(型開力)の重心の座標を(Xg,Yg)、任意の点での型開圧力(樹脂圧力)をPi、型開圧力が付与される面積(成形品M1の投影面積)をA、型締力の重心座標を(Xg’,Yg’)とする。
そこで、キャビティに射出される樹脂について、予め流動解析を行なって、型開力重心座標(Xg,Yg)を求め、以下の4つのケースについて、型締力F1〜F4を決定する。そして、実際の射出成形時には、この型締力F1〜F4を、タイバー17を介して付与する。
F1=F2=F3=F4である、均等型締めとする。なお、固定金型14の中心を、X−Y座標の(0,0)とする。
F1=F2、F3=F4である、左右不均等型締めとする。
その際、F3=α*F1とし、以下の式(3)(連立方程式)からF1とαを導出する。なお、式(3)の左辺は、ΣFi=F1+F2+F3+F4となる。ここでは、F1=F2、F3=F4であるから、ΣFi=F1+F1+αF1+αF1=2(1+α)F1となる。
F1=F4、F2=F3である、上下不均等型締めとする。
その際、F2=β*F1とし、以下の式(4)(連立方程式)からF1とβを導出する。ここでは、F1=F4、F2=F3であるから、ΣFi=F1+βF1+βF1+F1=2(1+β)F1となる。
4隅(タイバー17a〜17d)全て異なる不均等型締めとする。
その際、F2=β*F1、F3=α*β*F1、F4=α*F1とし、以下の式(5)(連立方程式)からF1とαとβを導出する。なお、本ケースは、上記(2)と(3)を重ね合わせたものである。
T0:F1T0、F2T0、F3T0、F4T0
T1:F1T1、F2T1、F3T1、F4T1
T2:F1T2、F2T2、F3T2、F4T2
次に、型開力の推定を、型内圧力の測定値に基づいて行なう形態について、図7を参照しつつ説明する。
なお、第2実施形態で用いる型締装置10の基本的な構成は、第1実施形態と同様であるので、ここでの説明は省略する。また、図7において、図4と同一の構成部分には同一の符号を付している。
圧力センサN1〜N3の位置(座標)、型内圧力を以下の通りとする。また、型開力重心座標を(Xg,Yg)とする。
圧力センサN1:座標(x1,y1)、型内圧力P1
圧力センサN2:座標(x2,y2)、型内圧力P2
圧力センサN3:座標(x3,y3)、型内圧力P3
射出開始時(0sec後)、射出開始からT1sec後、射出開始からT2sec後の、型内の射出成形状態が、図8〜図10に示すものとする。
第1実施形態と同様にして、流動解析により、射出開始時(0sec後)、射出開始からT1sec後、射出開始からT2sec後の、型開力の重心座標(Xg,Yg)、任意の点での型開圧力Pi、型締力の重心座標(Xg’,Yg’)を求める。各経過時における型締力は、第1実施形態で示したように、以下となる。
T0:F1T0、F2T0、F3T0、F4T0
T1:F1T1、F2T1、F3T1、F4T1
T2:F1T2、F2T2、F3T2、F4T2
また、射出開始時(0sec後)、射出開始からT1sec後、射出開始からT2sec後の、図8〜図10に●で示すキャビティ内の任意の位置における、圧力は以下の通りである。これを図示すると、図11の実線で示す通りである。
T0:N1、T1:N1、T3:N2
実際に計測する場合は、計測点は少ないことが予想され、最低だと1点となることもあるので、計測の圧力分布から圧力重心を求める精度が落ちる。従って、計測のみで圧力重心の推定が困難な場合があり得る。また、精度を上げるため、何十点もセンサを取り付けることは、金型に多くの細工が必要となり、事実上困難なことがある。
そこで、流動解析だけでなく、実際の計測を組み合わせて、圧力を推定しようというものである。例えば、流動解析の結果のみで制御してもよいが、流動解析で求めたある任意の点での圧力の時間履歴が、実際のその点で計測された圧力の時間履歴に差異が生じる可能性があるため、計測結果から動作を制御する。ところが、前述したとおり、計測点が少ない場合には、圧力重心が計測から求めることが困難なため、流動解析で求めた重心をもとに制御する。このように、解析と実測の結果を組み合わせて成形するのである。
図2に示した各型締シリンダ18a〜18dに油を供給する手順の一例を、図11〜図13を参照しながら説明する。なお、この手順の例は、シリンダ18a、18d、18c、18dの順に、油の供給を停止するものである。また、図11〜図13において、油が通っている配管を実線で、油が通っていない配管を点線で示している。さらに、各油圧源30a〜30dは、吐出量の大きな大ポンプと、吐出量の少ない小ポンプとの組合せで構成されているものとする。さらにまた、図12〜14において、油圧源30a〜30dと切替弁31a〜31dの各々の間、副配管45a〜45dには、ボールチェックバルブなどの逆流防止弁が設けられているが、記載を省略している。
昇圧当初は、図11(a)に示すように、全ての油圧源30a〜30dから吐出された油は、全ての主配管40a…、副配管45a…を通って、各型締シリンダ18a〜18dに供給される。昇圧当初は、大流量の油を各型締シリンダ18a〜18dに迅速に供給するためである。このとき、各油圧源30a〜30dは、各々大ポンプが運転されている。
(型締シリンダ18aへの供給停止)
タイバー17aによる型締力が所定値、つまり型締シリンダ18aの型締油圧値が所定値に達すると、型締シリンダ18aへの主配管40aを通しての油の供給を停止する。その場合には、図11(b)に示すように、油圧源30aについて、切替弁31aにより、主配管40aを通る油の供給を停止する。同時に、油圧源30aは、大ポンプの運転から小ポンプの運転に切り替える。また、開閉弁32aを閉じる。したがって、型締シリンダ18aには、油圧源30aの小ポンプから吐出される油が、副配管45aのみを通って、油が供給される。型締シリンダ18b〜18dには、従前通り、主配管40b…、副配管45b…を通って、油が供給される。
この状態を所定時間維持した後に、図12(a)に示すように、油圧源30aを停止して、副配管45aを通る型締シリンダ18aへの油の供給を停止する。このように、型締シリンダ18aへの油の供給停止を2段階にするのは、大流量の油の供給停止を精度よく行なうことが容易でないためである。
型締シリンダ18dの型締油圧値が所定値に達すると、油圧源30dについて、切替弁31dにより、主配管40dを通る油の供給を停止する。同時に、油圧源30dは、大ポンプの運転から小ポンプの運転に切り替える。また、開閉弁32dを閉じる。したがって、型締シリンダ18dには、油圧源30dの小ポンプから吐出される油が、副配管45dのみを通って供給される。型締シリンダ18b〜18cには、従前通り、主配管40b…、副配管45b…を通って、油が供給される。この状態を所定時間維持した後に、図12(b)に示すように、油圧源30dを停止して、副配管45dを通る型締シリンダ18dへの油の供給を停止する。
型締シリンダ18cの型締油圧値が所定値に達すると、油圧源30cについて、切替弁31cにより、主配管40cを通る油の供給を停止する。同時に、油圧源30cは、大ポンプの運転から小ポンプの運転に切り替える。また、開閉弁32cを閉じる。したがって、型締シリンダ18cには、油圧源30cの小ポンプから吐出される油が、副配管45cのみを通って供給される。型締シリンダ18bには、従前通り、主配管40b…、副配管45b…を通って、油が供給される。この状態を所定時間維持した後に、図13(a)に示すように、油圧源30cを停止して、副配管45cを通る型締シリンダ18cへの油の供給を停止する。
型締シリンダ18bの型締油圧値が所定値に達すると、油圧源30bについて、切替弁31bにより、主配管40bを通る油の供給を停止する。同時に、油圧源30bは、大ポンプの運転から小ポンプの運転に切り替える。また、開閉弁32bを閉じる。したがって、型締シリンダ18bには、油圧源30bの小ポンプから吐出される油が、副配管45bのみを通って供給される。この状態を所定時間維持した後に、図13(b)に示すように、油圧源30bを停止して、副配管45bを通る型締シリンダ18cへの油の供給を停止する。これで、全ての型締シリンダ18a〜18dへの油の供給が停止され、タイバー17a〜17dによる型締力で固定金型14および移動金型15が型締される。
第4実施形態では、型締シリンダの型締油圧値が所定値に達した後、油圧源の小ポンプから吐出される油が、副配管のみを通って供給される状態を所定の時間維持した後、油圧源を停止しているが、型締シリンダの油圧を所定の型締油圧値に積極的に維持する為に、油圧源を停止せず油の供給を継続しても良い。
以上では、型締シリンダ18a、18d、18c、18bの順に、油の供給を停止する例について説明したが、この順に限るものでない。第1〜第3実施形態に従って、各型締シリンダ18a〜18dに油を供給できることはいうまでもない。また、油圧配管は、昇圧当初に全ての複数の油圧源から油の供給を行うことができ、その後、各油圧源からの油の供給を独立して制御できるものであれば、図2(図12〜図14)に示すものに限らない。
11…ベースフレーム、12…固定ダイプレート、13…移動ダイプレート、14…固定金型、
15…移動金型、16…ラム、17、17a,17b,17c,17d…タイバー、
18,18a,18b,18c,18d…型締シリンダ、29…ハーフナット
30a,30b,30c,30d…油圧源、31a,31b,31c,31d…切替弁
32a,32b,32c,32d…開閉弁、
40,40a,40b,40c,40d,41,41a,41b,42,42c,42d…主配管
45a,45b,45c,45d…副配管
50…制御装置
51…主制御部、52…条件設定部、53…タイマ
M1、M2…成形品、N1、N2、N3、N4…圧力センサ
Claims (7)
- 固定金型を保持する固定ダイプレートと、
移動金型を保持する移動ダイプレートと、
前記移動ダイプレートを前記固定ダイプレートに対して進退移動させるダイプレート移動手段と、
前記固定ダイプレートと前記移動ダイプレートとを結合加圧する型締手段とを備え、
前記型締手段は、
前記固定ダイプレート又は移動ダイプレートのいずれか一方に設けられる複数の型締シリンダと、
前記型締シリンダのラムに一端が接続され、他端に等ピッチの複数のリング溝又はねじ溝を有する複数のタイバーと、
前記固定ダイプレート又は移動ダイプレートの他方に配設され前記複数のリング溝又はねじ溝に噛合可能なハーフナットと、
複数の前記型締シリンダにそれぞれ連通する油圧配管と、
前記油圧配管に油を供給する油圧ポンプを備える油圧源と、
前記油圧源からの油圧配管への油の供給を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
型内圧力が型盤中心に対し対称でない成形に対して、推定された型内圧力による型開力に対応して決定された、複数の前記各タイバーによる型締力に基づいて、前記油の供給を制御し、
前記各タイバーによる型締力は、
予め流動解析を行って、型内圧力を推定すると共に、前記型内圧力による前記型開力の重心を求め、
前記型開力の重心と、複数の前記各タイバーによる前記型締力の重心とが一致するように決定されることを特徴とする型締装置。 - 前記流動解析により、
前記型開力の重心を射出工程の進捗に対して予め求めておき、
前記射出工程の進捗により変化する前記型開力の重心と、複数の前記各タイバーによる前記型締力の重心とが一致するように、複数の前記各タイバーによる前記型締力が決定し、前記射出工程の進捗に応じて前記型締力を切り替え制御することを特徴とする請求項1の型締装置。 - 前記射出工程の進捗に応じた複数の前記各タイバーによる型締力の切り換えが、前記射出工程に応じたタイマのタイムアップにより行われることを特徴とする請求項2の型締め装置。
- 前記型内圧力による型開力の推定を、所定の位置の前記型内圧力の測定値に基づいて行うことを特徴とする請求項1の型締装置。
- 流動解析により、所定の位置での型内圧力と、前記型内圧力による型開力の重心を、射出工程の進捗に対して求めておき、射出工程の進捗により変化する前記所定の位置での型内圧力値と、前記型開力、および当該型開力の重心に対し、前記型内圧力の測定値が予め求めた前記所定の位置での型内圧力値に到達した時点で、前記流動解析により予め求めた前記型内圧力による型開力および型開力の重心対して前記複数の各タイバーにより前記ダイプレートに負荷する型締力の重心が一致するように、前記各タイバーに負荷する型締油圧値をそれぞれ決定し、前記決定した各型締油圧値になるように各タイバーへの供給油圧を分配する制御装置を備えたことを特徴とする請求項4の型締装置。
- 複数の前記型締シリンダに対応する複数の前記油圧源を備え、
前記制御装置は、
前記各型締シリンダに向けて前記油を供給する際に、
昇圧当初は全ての前記油圧源から吐出された前記油を共通の配管を通して前記各型締シリンダに供給し、
昇圧過程において、各型締シリンダに対応する所定の各型締油圧値に達した時点で、所定の型締油圧値に達した当該型締シリンダに対しては前記共通の配管を通しての前記油圧源からの前記油の供給を停止するとともに、前記共通の配管とは独立した油圧源および油圧配管のみから油の供給を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の型締装置。 - 固定金型を保持する固定ダイプレートと、
移動金型を保持する移動ダイプレートと、
前記移動ダイプレートを前記固定ダイプレートに対して進退移動させるダイプレート移動手段と、
前記固定ダイプレートと前記移動ダイプレートとを結合加圧する型締手段とを備え、
前記型締手段は、
前記固定ダイプレート又は移動ダイプレートのいずれか一方に設けられる複数の型締シリンダと、
前記型締シリンダのラムに一端が接続され、他端に等ピッチの複数のリング溝又はねじ溝を有する複数のタイバーと、
前記固定ダイプレート又は移動ダイプレートの他方に配設され前記複数のリング溝又はねじ溝に噛合可能なハーフナットと、
複数の前記型締シリンダにそれぞれ連通する油圧配管と、
前記油圧配管に油を供給する油圧ポンプを備え、複数の前記型締シリンダに対応する油圧源と、
前記油圧源から前記油圧配管への前記油の供給を制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、
前記各型締シリンダに向けて前記油を供給する際に、
昇圧当初は全ての前記油圧源から吐出された前記油を共通の配管を通して前記各型締シリンダに供給し、
昇圧過程において、各型締シリンダに対応する所定の各型締油圧値に達した時点で、当該型締シリンダに対しては前記共通の配管を通しての前記油圧源からの前記油の供給を停止するとともに、前記共通の配管とは独立した油圧源および油圧配管のみから油の供給を行うことを特徴とする型締装置。
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