JP5460987B2 - 画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラム Download PDF

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Description

本発明は、写真やイラスト画像等の画像データによって表される画像に対してエッジ部分を強調した画像を生成する画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムに関するものである。
従来、画像のエッジ強調処理として、アンシャープマスク処理が知られている(非特許文献1参照)。このアンシャープマスク処理は、入力画像f(x,y)から、その二次微分成分(ラプラシアン)を減算して出力画像g(x,y)を生成するもので、フィルタ強度をaとすると、出力画像g(x,y)は、次式で表される。
図10は、アンシャープマスク処理を説明する図である。図10(a)は入力画像(元画像)のエッジ部分の水平方向(x方向)における濃度(f(x);画素値)の変化を示すもので、このエッジ部分の濃度変化を一次微分すると、図10(b)に示すような濃度変化の傾きが得られる。この濃度変化の傾きを、さらに微分すると、図10(c)に示すような二次微分した濃度が得られる。アンシャープマスク処理では、図10(c)に示す二次微分した濃度(ラプラシアン)を、図10(a)に示す入力画像から減算することにより、図10(d)に示すように、入力画像にはないアンダーシュートおよびオーバーシュートを有し、かつ、エッジ部分の傾斜をより急峻として、エッジ部分を強調した出力画像を得るものである。
ここで、ラプラシアンを差分近似で表すと、次式のようになる。
したがって、アンシャープマスク処理は、次式で表される。
内村圭一・上瀧剛共著,「実践 画像処理入門」, 株式会社培風館,2007年5月
しかしながら、アンシャープマスク処理によるエッジ強調には、以下に説明するような問題があることが知られている。すなわち、アンシャープマスク処理では、エッジ周辺の画素が、濃度が低い部分はより低い濃度(アンダーシュート)に、濃度が高い部分はより高い濃度(オーバーシュート)になるため、エッジ周辺に元画像(入力画像)にはない濃度を持つ画素が生成される。この現象は、リンギングと呼ばれ、エッジ強調処理の強度が弱ければ目立つことはなく、画像をシャープな印象にする効果があるが、エッジ強調処理の強度を上げるとリンギングが目立つようになって、画像が汚くなる。図11は、ディスプレイ上に表示されたリンギング発生前の写真画像(a)と、リンギング発生後の写真画像(b)を示す図面代用写真である。
また、アンシャープマスク処理では、ノイズも強調されてしまうため、ノイズの多い画像に適用すると画像が汚くなる。さらに、図12(a)や図13(a)に示すように、バイリニア法やバイキュービック法により拡大された画像に対して、アンシャープマスク処理を施す場合は、拡大された画像に若干のジャギー(エッジのギザギザ)があると、図12(b)や図13(b)に示すように、エッジ強調によりジャギーがさらに目立ってしまう。
なお、図12は、180×100画素で作成されたイラスト画像を、バイリニア法により360×200画素の2倍に拡大してディスプレイ上に表示した拡大画像(a)と、該拡大画像をアンシャープマスク処理してディスプレイ上に表示した画像(b)とを示す図面代用写真である。また、図13は、同様に、180×100画素で作成されたイラスト画像を、バイキュービック法により360×200画素の2倍に拡大してディスプレイ上に表示した拡大画像(a)と、該拡大画像をアンシャープマスク処理してディスプレイ上に表示した画像(b)とを示す図面代用写真である。
したがって、かかる点に鑑みてなされた本発明の目的は、不所望なリンギングの発生やノイズの強調を抑制してエッジ部分を強調できるとともに、ジャギーを有する拡大された画像に対しても、ジャギーを低減してエッジ部分を強調した画像を生成できる画像処理装置、画像処理方法、および画像処理プログラムを提供することにある。
上記目的を達成する請求項1に係る画像処理装置の発明は、
第1画像データによって表される第1画像の画素毎に、該画素の周辺画素における画素値に基づき水平方向差分値および垂直方向差分値を算出する差分算出部と、
前記画素毎に、前記差分算出部で算出された前記水平方向差分値の絶対値および前記垂直方向差分値の絶対値の和に基づいて、該和が大きいほど値が小さくなる重み値を算出する重み算出部と、
前記画素毎に、該画素および該画素の周辺画素の各画素の画素値と、前記重み算出部で算出された前記重み値と、に基づいて加重平均画素値を算出して、該加重平均画素値からなる第2画像データによって表される第2画像を生成する加重平均処理部と、
前記第2画像のエッジ強度を算出するエッジ強度算出部と、
前記エッジ強度算出部で算出された、前記加重平均画素値に基づく前記第2画像のエッジ強度に基づいて、エッジ強度が強い部分ほど前記第2画像データの比率を高くし、エッジ強度が弱い部分ほど前記第1画像データの比率を高くして、前記第1画像データと前記第2画像データとを合成する画像合成部と、
を備えることを特徴とするものである。
請求項に係る発明は、請求項に記載の画像処理装置において、
前記重み算出部は、次式の重み関数に基づいて前記重み値wを算出することを特徴とするものである。
[数1]
ただし、x,yは注目画素の座標、Nは正の定数、D(x,y)は水平方向差分値、D(x,y)は垂直方向差分値を示す。
請求項に係る発明は、請求項1または2に記載の画像処理装置において、
前記第1画像データは、多次元ベクトル値で表されるカラー画像データであり、前記画像処理装置は、前記多次元ベクトル値の成分毎に画像処理を行う、ことを特徴とするものである。
さらに、上記目的を達成する請求項に係る発明は、
画像処理装置の画像処理方法であって、
第1画像データによって表される第1画像の画素毎に、該画素の周辺画素における画素値に基づき水平方向差分値および垂直方向差分値を算出する差分算出ステップと、
前記画素毎に、前記差分算出ステップで算出された前記水平方向差分値の絶対値および前記垂直方向差分値の絶対値の和に基づいて、該和が大きいほど値が小さくなる重み値を算出する重み算出ステップと、
前記画素毎に、該画素および該画素の周辺画素の各画素の画素値と、前記重み算出ステップで算出された前記重み値と、に基づいて加重平均画素値を算出して、該加重平均画素値からなる第2画像データによって表される第2画像を生成する加重平均処理ステップと、
前記第2画像のエッジ強度を算出するエッジ強度算出ステップと、
前記エッジ強度算出ステップで算出された、前記加重平均画素値に基づく前記第2画像のエッジ強度に基づいて、エッジ強度が強い部分ほど前記第2画像データの比率を高くし、エッジ強度が弱い部分ほど前記第1画像データの比率を高くして、前記第1画像データと前記第2画像データとを合成する画像合成ステップと、
を含むことを特徴とするものである。
さらに、上記目的を達成する請求項に係る画像処理プログラムの発明は、
画像処理装置として機能するコンピュータを、
第1画像データによって表される第1画像の画素毎に、該画素の周辺画素における画素値に基づき水平方向差分値および垂直方向差分値を算出する差分算出手段、
前記画素毎に、前記差分算出部で算出された前記水平方向差分値の絶対値および前記垂直方向差分値の絶対値の和に基づいて、該和が大きいほど値が小さくなる重み値を算出する重み算出手段、
前記画素毎に、該画素および該画素の周辺画素の各画素の画素値と、前記重み算出手段で算出された前記重み値と、に基づいて加重平均画素値を算出して、該加重平均画素値からなる第2画像データによって表される第2画像を生成する加重平均処理手段、
前記第2画像のエッジ強度を算出するエッジ強度算出手段、
前記エッジ強度算出手段で算出された、前記加重平均画素値に基づく前記第2画像のエッジ強度に基づいて、エッジ強度が強い部分ほど前記第2画像データの比率を高くし、エッジ強度が弱い部分ほど前記第1画像データの比率を高くして、前記第1画像データと前記第2画像データとを合成する画像合成手段、
としてさらに機能させることを特徴とするものである。
本発明によれば、不所望なリンギングの発生やノイズの強調を抑制してエッジ部分を強調できるとともに、ジャギーを有する拡大された画像に対しても、ジャギーを低減してエッジ部分を強調した画像を生成することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。なお、本明細書において、ある所定の画素に注目して説明する場合は、その画素を注目画素と記載する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を示す機能ブロック図である。この画像処理装置は、画像入力部1、差分算出部2、重み算出部3、加重平均処理部4、エッジ強度算出部5、画像合成部6、および、画像出力部7を有する。画像入力部1は、例えば、画像メモリやネットワーク等から写真やイラスト画像等の画像データを第1画像データとして入力し、その入力した第1画像データを、差分算出部2および画像合成部6に供給する。
差分算出部2は、入力した第1画像データによって表される第1画像に対し、画素毎に、当該画素の周辺画素における画素値に基づき水平方向および垂直方向における差分値をそれぞれ算出して、その算出した水平方向差分値および垂直方向差分値を重み算出部3に供給する。重み算出部3は、画素毎に、入力された水平方向差分値および垂直方向差分値の絶対値の和に基づいて、和が小さいほど値が大きくなり、和が大きくなるほど値が小さくなる重み関数を用いて重み値を算出し、その算出した重み値を加重平均処理部4に供給する。
加重平均処理部4は、注目画素と注目画素の周辺画素との各画素に対して、画素値に重み値を乗算して加重平均したものを注目画素の画素値(加重平均画素値)として、その加重平均画素値からなる画像データを第2画像データとしてエッジ強度算出部5および画像合成部6に供給する。エッジ強度算出部5は、入力する第2画像データによって表される第2画像のエッジ(輪郭)の強度を算出して、その結果を画像合成部6に供給する。
画像合成部6は、エッジ強度算出部5で算出されたエッジ強度に基づいて、エッジ強度が強い部分ほど、加重平均処理部4からの第2画像データの比率を高くし、エッジ強度が弱い部分ほど、画像入力部1からの第1画像データの比率を高くして、第1画像データと第2画像データとを合成し、これによりエッジ強調処理した画像データを生成して、その生成した画像データを画像出力部7に供給する。画像出力部7は、画像合成部6で生成された画像データを、図示しないディスプレイに画像として表示したり、画像メモリに格納したり、する。なお、第1画像データがRGB等の多次元ベクトルで表されるカラー画像データの場合は、その色信号成分毎に、すなわち多次元ベクトル値の成分毎に、上記一連の画像処理が行われる。
図2は、図1に示した画像処理装置によるエッジ強調処理の動作を示すフローチャートである。以下、図2に示すフローチャートを参照して、本実施の形態に係る画像処理装置の動作について、さらに詳細に説明する。
先ず、画像処理装置は、差分算出部2において、画像入力部1から入力した第1画像データの各画素に対して、水平方向差分値および垂直方向差分値をそれぞれ算出する(ステップS201,S202)。なお、水平方向差分値および垂直方向差分値は、同時にまたは逆の順序で算出してもよい。ここで、第1画像データに対して、x,yを注目画素の座標、I(x,y)を画素値、D(x,y)およびD(x,y)をそれぞれ注目画素における水平方向差分値および垂直方向差分値とすると、それぞれの差分値D(x,y),D(x,y)は、例えば次式で求めることができる。
あるいは、差分値D(x,y),D(x,y)は、Sobelフィルタを用いて、次式で求めることができる。
次に、画像処理装置は、ステップS201,S202で算出した差分値D(x,y),D(x,y)に応じて、重み算出部3において、画素の重み値を算出する(ステップS203)。ここで、注目画素(x,y)の重み値w(x,y)は、例えば、次式の重み付け関数を用いて、水平方向差分値および垂直方向差分値の絶対値の和が小さいほど大きくなり、該和が大きくなるほど小さくなるように算出する。なお、次式において、Nは正の定数であり、例えば、D(x,y),D(x,y)が−255から255までの値をとる場合は、実質的に、N=8/255程度とする。
[数1]
図3は、重み算出部3で画素の重み値を算出する際に使用する重み付け関数の設定方法を説明するための図である。図3において、縦軸は重み値、横軸は差分値を示している。重み付け関数は、差分値が0のときに重み値が最大となり、差分値の絶対値が増加するに従い重み値が減少する関数とする。さらに、本実施の形態では、この関数に、ある差分値の絶対値dにおける重み値と、その差分値よりもCだけ大きい(d+C)における重み値との比が、dの値によらず一定となるという性質を持たせる。例えば、差分値が「0」、「10」のときの重み値の比と、差分値が「240」、「250」のときの重み値の比とを同じとする。つまり、加重平均処理における加重比が、差分値の差に基づくよう重み付け関数を決定する。すなわち、図3に示すような任意のd,dにおいて、次式を満たすような関数w′を設定する。
上式において、例えば、w′(d)=exp(−N・|d|)とし、d>0、C>0とすると、上式の重み値の比は、次式に示すように、dの値によらない定数で表すことができ、上記の性質を満たすことができる。
次に、この関数を2次元空間に拡張する。2次元空間では、垂直方向の重み値と水平方向の重み値との積を画素の重み値とする。これにより、次式から、上記[数1]に示した注目画素の重み値w(x,y)を算出する重み付け関数が得られる。
次に、図2において、画像処理装置は、ステップS203で算出された重み値を用いて、加重平均処理部4において、注目画素とその周辺画素とについて、算出された重み値と画素値との加重平均を算出して、第2画像データを生成する(ステップS204)。ここで、第2画像データにおける注目画素(x,y)の画素値(加重平均画素値)f(x,y)は、次式で表される。
図4および図5は、加重平均処理部4による加重平均処理の基本原理を説明するための図で、図4はエッジ部分の加重平均処理を示し、図5はエッジ以外のフラットな部分の加重平均処理を示す。図4および図5において、(a)は画像をx軸に平行な線で切ったときの各画素の元の画素値を示し、(b)は加重平均した画素値を示す。
エッジ部分では、図4(a)に示すように、エッジの前後における画素x1やx6は、周辺画素との画素値の差分値が0であるため、重み値は大きな値となる。これに対し、エッジ領域内の画素x3やx4は、周辺画素との画素値の差分が大きいため、重み値は小さな値となる。また、エッジ領域の始点や終点の画素x2やx5における重み値は、それらの中間の値となる。したがって、図4(a)に示すエッジ部分の加重平均をとると、加重平均後のエッジ部分の画素値は、図4(b)に示すようになる。すなわち、画素x3やx4は、重み値が小さいため、加重平均をとることにより、より重み値の大きな画素x2やx5の画素値に引っ張られる(近づく)ことになる。その結果、図4(b)に示すように、リンギングが発生することなく、エッジ部分の画素値の傾斜が、図4(a)に示した元のエッジ部分の画素値の傾斜(図4(b)に破線で示す)よりも大きくなって、エッジが鋭くなる。
また、エッジ以外のフラットな部分では、図5(a)に示すように、すべての画素で周辺画素との差分値がほぼ0となるので、重み値は大きな値となる。したがって、それらの加重平均をとると、すべての画素がほぼ同じ重み値を持つので、図5(b)に示すように、各画素値はほぼ均等に混色され、よりフラットな画像となる。その結果、ノイズ等がぼかされて目立たなくなり、エッジ部分のみが強調されることになる。
次に、図2において、画像処理装置は、ステップS204で算出された第2画像データについて、エッジ強度算出部5でエッジ強度を算出する(ステップS205)。ここで、エッジ強度は、例えば、上記の[数5]や[数6]を用いて算出する。
その後、画像処理装置は、ステップS205で算出されたエッジ強度に基づいて、元画像データである第1画像データとステップ204の加重平均処理で算出された第2画像データとを合成する(ステップS206)。ここで、R(x,y)を第2画像データにおけるエッジ強度とすると、合成後の注目画素における画素値g(x,y)は、次式で表される。なお、R(x,y)は、「0」から「1」までの値をとる。
図6は、本実施の形態によるエッジ強調処理を説明する図面代用写真である。図6(a)は、第1画像データによって表される第1画像(入力画像)を示し、図6(b)は、入力画像に対して、差分算出処理(ステップS201,S202)、重み算出処理(ステップS203)および加重平均処理(ステップS204)を行うことにより作成される第2画像データによって表される第2画像を示し、図6(c)は、第2画像データに対してエッジ強度算出処理(ステップS205)を行うことにより作成されるエッジ強度画像を示し、図6(d)は、画像合成処理(ステップS206)により生成される画像データによって表される合成画像を示す。
図6において、図6(b)に示す第2画像は、エッジ部分が明瞭化されているが、フラット部分がぼやけるために、元画像である第1画像によっては、ディテールが消えてしまう場合もある。
そこで、本実施の形態では、さらに、第2画像に対し、Sobelフィルタ等を用いてエッジ強度を算出して、図6(c)に示すエッジ強度画像を生成する。ここで、第2画像は、エッジが明瞭化されノイズが除去されているので、第1画像からエッジ強度画像を得るよりも、画質の良好なエッジ強度画像が得られる。そして、このエッジ強度画像に基づいて、上記の「数11」に従って、エッジ部分は第2画像データを強く、エッジ以外の部分は第1画像データを強くして合成する。これにより、図6(d)に示すように、ディテールを保持しつつエッジ部分を明瞭化した合成画像を得ることができる。
次に、本実施の形態によるエッジ強調処理の具体例について説明する。
図7(a)〜(g)は、第2画像の生成処理を説明するための図である。図7(a)は、第1画像の一部を示したものである。この画像は、左上が黒、右下が白で塗り分けられており、左下から右上に伸びる境界線上には30%グレーの画素と70%グレーの画素が交互に現れる。これは、バイリニア法やバイキュービック法によって2倍に拡大したときのエッジを模したものであり、白と黒の境界をグレーで補間することでジャギーが抑制されているが、グレー濃度が異なっているために、ジャギー感が残っている。
図7(b)は、図7(a)に示した画像の破線で囲った部分を拡大したもので、各画素の数字はグレー濃度を示している。図7(c)は、図7(b)の垂直方向差分値の絶対値を示し、図7(d)は、図7(b)の水平方向差分値の絶対値を示し、図7(e)は、図7(c)に示した垂直方向差分値の絶対値と、図7(d)に示した水平方向差分値の絶対値とを加算した値を示したものである。
図7(f)は、図7(e)の加算値に従って算出した各画素の重み値を示したものである。図7(f)から明らかなように、各画像の重み値は、左上と右下が大きく、白と黒の境界部分に相当する部分では小さくなる。これら9画素の画素値と重み値との加重平均をとったものが、中央の注目画素の画素値となる。ここで、Nが十分大きい場合、e−Nやe−2Nは略0とみなすことができるので、この場合は、中央の注目画素の左上と右下の画素値を加えて2で割ったものが、注目画素のおおよその画素値になる。したがって、この場合は、左上の画素は黒であり、右下の画素は白であるので、中央の画素は50%グレーとなる。
図7(g)は、すべての画素について加重平均処理を行って作成した第2画像を示したものである。図7(g)から明らかなように、第2画像は、白と黒の境界部分がすべて50%グレーで置き換えられるので、ジャギーが消え、きれいなアンチエイリアスがかかったエッジとなる。このように、エッジ部分の重み値を小さくし、エッジ以外の部分の重み値を大きくして、エッジ部分の画素値を再計算することにより、ジャギーを低減する効果が得られる。
さらに、上記のようにして作成した第2画像と、図7(a)の第1画像とを、第2画像のエッジ強度に基づいて、エッジ部分では第2画像データを強く、エッジ以外の部分では第1画像データを強くして合成すれば、ディテールを保持しつつエッジ部分を明瞭化した合成画像を得ることができる。
図8は、本実施の形態によるエッジ強調処理をイラスト画像に適用したときの元画像とエッジ強調処理後の画像とのディスプレイ表示画像を比較して示す図面代用写真である。図8(a)は元画像(第1画像)であり、図8(c)はその一部を拡大表示したものである。ここで、元画像は、180×100画素で作成されたイラスト画像を、バイリニア法により360×200画素の2倍に拡大したものである。
図8(b)は、元画像に対して、本実施の形態によるエッジ強調処理を適用した画像であり、図8(d)はその一部を拡大表示したものである。図8(a)と図8(b)との比較、あるいは、図8(c)と図8(d)との比較から明らかなように、本実施の形態によれば、ジャギーがほとんど目立たなくなり、文字や円の輪郭が明瞭になっている。また、三角形のような図形においては、斜辺のような直線形状がきれいに再現できていることがわかる。本実施の形態は、特に、2倍拡大画像に適用した際に最も効果を発揮するが、2倍以上の拡大画像の他、一般的な輪郭がぼやけた画像や、ジャギーのある画像においてもエッジを明瞭化する効果が得られる。
図9は、本実施の形態によるエッジ強調処理を写真に適用したときの元画像とエッジ強調処理後の画像とのディスプレイ表示画像を比較して示す図面代用写真である。図9(a)は元画像であり、図9(b)は元画像に対して本実施の形態によりエッジ強調処理を施した画像である。これらを比較すると、図9(b)では、毛並の部分等のディテールは保持しつつも、目の輪郭部分等は明瞭化されていることがわかる。
なお、本発明は、上記実施の形態にのみ限定されるものではなく、幾多の変形または変更が可能である。例えば、重み算出部3は、上記[数1]で示した指数関数からなる重み付け関数に限らず、例えば、y=1/(10x+1)、y=1/(x+1)、などの分数関数からなる重み付け関数を用いて重み値を算出することもできる。また、上記実施の形態では、加重平均処理部4から出力される第2画像データにおけるエッジ強度を算出し、そのエッジ強度に基づいて、第2画像データと第1画像データとを合成して、最終的な出力画像データを生成するようにしたが、加重平均処理部4から出力される第2画像データを最終的な出力画像データとすることもできる。さらに、図1に示した画像処理装置は、コンピュータを含んで構成して、該コンピュータに、上述した画像入力部1、差分算出部2、重み算出部3、加重平均処理部4、エッジ強度算出部5、画像合成部6、および、画像出力部7の機能を、画像処理プログラムによって実現させることもできる。
本発明の一実施の形態に係る画像処理装置の要部の構成を示す機能ブロック図である。 図1に示した画像処理装置によるエッジ強調処理の動作を示すフローチャートである。 図1に示した重み算出部で画素の重み値を算出する際に使用する重み付け関数の設定方法を説明するための図である。 図1に示した加重平均処理部によるエッジ部分の加重平均処理を説明するための図である。 図1に示した加重平均処理部によるエッジ以外のフラットな部分の加重平均処理を説明するための図である。 図1に示した画像処理装置によるエッジ強調処理を説明する図面代用写真である。 図1に示した画像処理装置によるエッジ強調処理での第2画像生成処理の具体例を説明するための図である。 図1に示した画像処理装置によるエッジ強調処理をイラスト画像に適用したときの元画像とエッジ強調処理後の画像とのディスプレイ表示画像を比較して示す図面代用写真である。 図1に示した画像処理装置によるエッジ強調処理を写真に適用したときの元画像とエッジ強調処理後の画像とのディスプレイ表示画像を比較して示す図面代用写真である。 従来のアンシャープマスク処理を説明する図である。 従来のアンシャープマスク処理によるリンギング発生前後の写真画像を比較して示す図面代用写真である。 バイリニア法による拡大画像を従来のアンシャープマスク処理した場合の処理前後の画像を比較して示す図面代用写真である。 バイキュービック法による拡大画像を従来のアンシャープマスク処理した場合の処理前後の画像を比較して示す図面代用写真である。
符号の説明
1 画像入力部
2 差分算出部
3 重み算出部
4 加重平均処理部
5 エッジ強度算出部
6 画像合成部
7 画像出力部

Claims (5)

  1. 第1画像データによって表される第1画像の画素毎に、該画素の周辺画素における画素値に基づき水平方向差分値および垂直方向差分値を算出する差分算出部と、
    前記画素毎に、前記差分算出部で算出された前記水平方向差分値の絶対値および前記垂直方向差分値の絶対値の和に基づいて、該和が大きいほど値が小さくなる重み値を算出する重み算出部と、
    前記画素毎に、該画素および該画素の周辺画素の各画素の画素値と、前記重み算出部で算出された前記重み値と、に基づいて加重平均画素値を算出して、該加重平均画素値からなる第2画像データによって表される第2画像を生成する加重平均処理部と、
    前記第2画像のエッジ強度を算出するエッジ強度算出部と、
    前記エッジ強度算出部で算出された、前記加重平均画素値に基づく前記第2画像のエッジ強度に基づいて、エッジ強度が強い部分ほど前記第2画像データの比率を高くし、エッジ強度が弱い部分ほど前記第1画像データの比率を高くして、前記第1画像データと前記第2画像データとを合成する画像合成部と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記重み算出部は、次式の重み関数に基づいて前記重み値wを算出することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
    ただし、xi,yjは注目画素の座標、Nは正の定数、Dh(xi,yj)は水平方向差分値、Dv(xi,yj)は垂直方向差分値を示す。
  3. 前記第1画像データは、多次元ベクトル値で表されるカラー画像データであり、前記画像処理装置は、前記多次元ベクトル値の成分毎に画像処理を行う、ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。
  4. 画像処理装置の画像処理方法であって、
    第1画像データによって表される第1画像の画素毎に、該画素の周辺画素における画素値に基づき水平方向差分値および垂直方向差分値を算出する差分算出ステップと、
    前記画素毎に、前記差分算出ステップで算出された前記水平方向差分値の絶対値および前記垂直方向差分値の絶対値の和に基づいて、該和が大きいほど値が小さくなる重み値を算出する重み算出ステップと、
    前記画素毎に、該画素および該画素の周辺画素の各画素の画素値と、前記重み算出ステップで算出された前記重み値と、に基づいて加重平均画素値を算出して、該加重平均画素値からなる第2画像データによって表される第2画像を生成する加重平均処理ステップと、
    前記第2画像のエッジ強度を算出するエッジ強度算出ステップと、
    前記エッジ強度算出ステップで算出された、前記加重平均画素値に基づく前記第2画像のエッジ強度に基づいて、エッジ強度が強い部分ほど前記第2画像データの比率を高くし、エッジ強度が弱い部分ほど前記第1画像データの比率を高くして、前記第1画像データと前記第2画像データとを合成する画像合成ステップと、
    を含むことを特徴とする画像処理方法。
  5. 画像処理装置として機能するコンピュータを、
    第1画像データによって表される第1画像の画素毎に、該画素の周辺画素における画素値に基づき水平方向差分値および垂直方向差分値を算出する差分算出手段、
    前記画素毎に、前記差分算出部で算出された前記水平方向差分値の絶対値および前記垂直方向差分値の絶対値の和に基づいて、該和が大きいほど値が小さくなる重み値を算出する重み算出手段、
    前記画素毎に、該画素および該画素の周辺画素の各画素の画素値と、前記重み算出手段で算出された前記重み値と、に基づいて加重平均画素値を算出して、該加重平均画素値からなる第2画像データによって表される第2画像を生成する加重平均処理手段、
    前記第2画像のエッジ強度を算出するエッジ強度算出手段、
    前記エッジ強度算出手段で算出された、前記加重平均画素値に基づく前記第2画像のエッジ強度に基づいて、エッジ強度が強い部分ほど前記第2画像データの比率を高くし、エッジ強度が弱い部分ほど前記第1画像データの比率を高くして、前記第1画像データと前記第2画像データとを合成する画像合成手段、
    としてさらに機能させるための画像処理プログラム。
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