JP2692531B2 - 画像の鮮鋭化方法及び装置 - Google Patents
画像の鮮鋭化方法及び装置Info
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Description
ナ、ファクシミリ、プリンタ等に用いられる画像の鮮鋭
さを調節する技術に関する。
ンシャープマスキングがある。
からfのぼけた画像f- を引いたものをある定数倍し、
fに加える処理である。これは式(1)で表される。
ているので画像の高周波成分を表している。よってアン
シャープマスキングは画像の高周波成分を定数倍して原
画像に加えることにより鮮鋭化する方法である。一般的
に、鮮鋭化は高周波成分の強調を行うことであり、鮮鋭
化方法として式(1)を一般化すると、高周波フィルタ
をgsとして、 fs=f+k(f*gs) (2) で表される。*はコンボリューションを表す。
開平3−278284号公報にみられるように、画像の
エッジ部のみを検出するエッジ検出フィルタの出力に基
づいて鮮鋭度を強調する方法がある。この画像の鮮鋭度
強調方法は、まず各画素においてその近傍領域にエッジ
検出フィルタを作用させる。そして、その出力値の関数
として、その画素における式(1)の係数kを求めるも
のであった。つまり係数kの値を、各画素の近傍の状況
に合わせて、画素ごとに変化させることにより、画像の
平坦部分での粒状性の強調による画質低下を防ぐもので
あった。
は、その画像のぼけに関する知識が必要であった。例え
ば、ステップ関数を画像観測システムに入力した時の出
力である、Edge Spread Fnction
(ESF)や、観測システムの振幅伝達関数(MTF)
を用いて算出していた。
法のアンシャープマスキングは、画像のぼけの程度に合
わせて、強調する高周波成分(式(2)におけるf*g
s)と、定数倍するための係数(式(2)のk)の2つ
のパラメータを適切に調整する必要があるが、通常この
作業はオペレータが、一枚一枚目視で確認しながら最適
値を見つけなければならないという欠点がある。
することが目的であるから、例えば画像がかなりぼけて
いるときは係数kを大きくしなければならないし、逆に
画像がそれほどぼけていないときは係数kは小さくしな
ければならないからである。つまり、鮮鋭化によって高
画質化を図るためには、鮮鋭化のパラメータを画像のぼ
けの程度によって変更しなければならないからである。
公報の方法においても同様に存在する。この方法におい
ては、画素ごとに係数kを求めるためのエッジ検出フィ
ルタの出力の関数(公報ではルックアップテーブル)
を、画像のぼけの程度に合わせて変更する必要があるた
め、アンシャープマスキングと同様に一枚一枚目視で確
認しなければならないという欠点がある。
程度がある程度限定されていれば、それほど問題とはな
らない。なぜなら鮮鋭化のパラメータの最適値も限定さ
れるので、一枚一枚目視で確認しながらパラメータを変
更する必要がないからである。また、鮮鋭化する画像の
ぼけの程度が限定されていなくても、ぼけの程度が数値
的に測定できれば、その値に合わせて鮮鋭化のパラメー
タを変更すればよいので、問題とはならない。
力される画像は、様々なぼけ方をしており、ぼけの程度
を限定できない。また、従来ぼけの程度を数値的に測定
するには、一般にその画像のぼけのメカニズム(画像の
伝達関数)が既知でなければならないが、スキャナ、コ
ピー機などに入力される画像の大部分については、ぼけ
のメカニズムが未知である。
多数の画像を、鮮鋭化して高画質化するためには、オペ
レータが一枚一枚試行錯誤しながら鮮鋭化パラメータを
決定しなければならないという欠点がある。
を最適に決定するためには、熟練したオペレータの技術
と経験が必要であり、一般に人がこれを行うことは困難
であるという欠点がある。
であっても、ぼけの程度が異なる不特定多数の画像に対
して、最適で高画質な鮮鋭化を自動的に行うことであ
る。
画像を鮮鋭化する際に、画像のエッジ領域における高周
波成分または高周波帯域積分の強度の積分値を、エッジ
の面積で正規化した値に基づいて鮮鋭化することを特徴
とする。
像の輝度情報をもとに鮮鋭度を算出する鮮鋭度算出手段
と、算出された鮮鋭度をもとに鮮鋭化パラメータを決定
するパラメータ決定手段と、パラメータ算出手段で求め
た鮮鋭化パラメータを用いて、入力画像の輝度を強調す
る画素強調手段とからなる画像の鮮鋭化装置であって、
前記鮮鋭度算出手段が、入力画像のエッジ領域を抽出す
るエッジ領域抽出手段と、前記エッジ領域抽出手段の出
力からエッジ面積を算出するエッジ面積算出手段と、画
像の高周波成分または高周波帯域成分を抽出する高周波
濾過手段と、抽出されたエッジ領域において前記高周波
成分または前記高周波帯域成分の強度を積分する高周波
強度積分手段と、前記高周波強度積分手段の出力を、前
記エッジ面積算出手段の出力で正規化する面積正規化手
段とからなることを特徴とする。
明する。
から鮮鋭度を求め、その値をもとに鮮鋭化を行うもので
ある。
変化の激しい部分に含まれている。このことは、同じ絵
柄でぼけた画像とシャープな画像を比較すると、輝度変
化の激しい部分では両者の間に明らかに違いがあるのが
分かるが、輝度変化の少ない平坦部分では両者の間には
あまり違いがない、という事実からわかる。
中から、輝度変化の激しい部分に注目する。また、画像
をいくつかの部分領域に分割した時、一般にシャープな
領域は、高周波数成分を多く含むことがわかっている。
よって、輝度変化の激しい部分の局所的な高周波成分を
用いることによって、入力画像の輝度情報だけから、鮮
鋭度を算出することができる。
高周波成分の、画像内での平均によって、鮮鋭度を算出
する。
鮮鋭化の各種パラメータを求め、それによって鮮鋭化を
行う。鮮鋭化のパラメータとは、主に、高周波強調フィ
ルタのサイズと、高周波強調量である。高周波強調フィ
ルタは式(2)のgsであり、高周波強調量は、kに当
たる。例えば鮮鋭度Sが、高いときにはあまり高周波を
強調する必要がないので、gsのサイズを小さくし、強
調係数kの値も小さくする。また鮮鋭度Sが低いときに
は、gsのサイズを大きくし、強調係数kの値も大きく
する。
をとすると、図14の関数131を用意し、k=K
(S)によってkを求める方法がある(Sは鮮鋭度)。
以上より入力画像に応じて自動的に最適な鮮鋭化ができ
る。
度変化の激しさをエッジらしさとし、各部分領域の高周
波数成分の強度をエッジらしさで重み付けした値の積分
値を、その画像の鮮鋭度とし、この鮮鋭度をもとに画像
を鮮鋭化するものである。
は、画像にエッジ検出フィルタを作用させれば良い。ま
た局所領域の輝度値の分散などをとってもよい。本発明
の鮮鋭化方法における鮮鋭度の定義式の一例を式(3)
に示す。入力画像をf、エッジらしさ検出用フィルタを
ee、高周波フィルタまたは高周波帯域フィルタをs
s、*をコンボリューションとすると、鮮鋭度Sは、
ッジらしさを検出する処理を一般的に表したものであ
り、絶対値は必要でない場合もある。
高周波帯域フィルタssは、人間にとっての各空間周波
数成分の鮮鋭さに対する重みを表すものを用いる。また
ssは高域カットオフのない高周波フィルタでもよい。
その一例として図13に高周波帯域フィルタ121を示
す。
化の激しい部分としてエッジ領域のみに注目し、この部
分における高周波成分の強度の平均(これを遠泳度とす
る)を計算し、この値に基づいて鮮鋭化のパラメータを
決定した後、鮮鋭化を行うものである。
もとに説明する。画像111の鮮鋭度を求めるには、ま
ず画像111のエッジ領域112を抽出する。このエッ
ジ領域112における高周波強調の平均が鮮鋭度であ
る。よって次に画像111に図13のような空間周波数
特性を持つ高周波帯域フィルタ121を作用させ、その
出力の強度をエッジ領域112で積分する。この積分値
をエッジ面積113で正規化する事によって鮮鋭度が得
られる。
像をf、鮮鋭度をS、エッジ領域E(f)、エッジ領域
の面積をAE(f)、高周波帯域フィルタssとする。
これらはそれぞれ図12における、画像111、エッジ
領域112、エッジ面積113、高周波帯域フィルタ1
21に相当する。*はコンボリューションを表すものと
する。また式(3)、式(4)では、高周波成分の強度
は、高周波成分f*ssの絶対値をとっているが、強度
の定義としては、他に高周波成分の二乗値などがある。
分フィルタ、二次微分フィルタ、高周波フィルタ等の出
力をしきい値処理する方法がある。
のパラメータを求める。例えば、式(2)に従って鮮鋭
化を行うときは、gs及びkがパラメータとなる。パラ
メータの求め方としては、パラメータをkとすると、図
14のような関数131を用意し、k=K(S)によっ
てkを求める方法がある(Sは鮮鋭度)。実際には、鮮
鋭度の値が大きければ、係数kの値を小さくし、鮮鋭度
の値が小さければ係数kの値を大きくするというように
すればよい。それによって鮮鋭化後の画像がシャープに
なりすぎたり、シャープさが不足したりして画質が低下
することを防ぐことが出来る。
数131のような関数を複数個用意すれば良い。
式(例えば式(2))に代入して鮮鋭化する。
いて、鮮鋭度を算出する時に、入力画像の一部分だけを
用いて算出する方法もある。例えば画面中の対象物は画
面の中心付近にあることが多いので、中心付近の領域だ
けを用いて鮮鋭度を測定する方法がある。この方法は、
計算時間が少なくてすむという効果がある。
いて2次元処理を対象に述べたが、本発明を1ライン
(縦方向または横方向)ずつ行うことが可能であること
は自明である。
装置を図面を用いて説明する。
実施例を示す。入力画像1の輝度情報から、鮮鋭度算出
装置2によって鮮鋭度6を算出する。算出の方法につい
ては、作用の項で述べた。鮮鋭度算出装置2は、例え
ば、すでに述べた算出方法をプログラムされたマイクロ
コンピュータなどがある。
力画像1の輝度値を補正するためのパラメータを求め、
画像強調手段4へ送信する。パラメータの例としては、
画像を高周波強調するときの、高周波フィルタのサイズ
や、その強調係数、あるいは鮮鋭度6の値によっては、
高周波強調ではなく、高周波カットやヒストグラム変換
などの命令を送ることが考えられる。
入力画像1の画素値に指定された処理を施すようプログ
ラムされた装置である。
手段2の一例を示すものであり、第一の実施例におい
て、鮮鋭度算出手段2を、図2の鮮鋭度算出装置11に
置き換えた構成をしている。
度算出手段2によって鮮鋭度6を算出する。鮮鋭度算出
手段2として、図2の鮮鋭度算出手段11を用いる。
高周波成分または高周波帯域成分を高周波濾過手段12
によって抽出する。
空間周波数成分の鮮鋭さに対する重みを表すフィルタを
作用させるものである。よって高周波濾過手段2は視覚
の空間周波数特性に対応した高域カットオフのある高周
波帯域フィルタが望ましいが、高域カットオフのない高
周波フィルタでもよい。
入力画像1のエッジらしさを抽出する。エッジらしさ抽
出手段13の例としては、一次微分や二次微分エッジ検
出フィルタを用いたり、局所的な輝度の分散を計算する
方法がある。
記高周波成分にエッジらしさで、重み付けする。通常
は、高周波出成分にエッジらしさを掛け合わせる。この
出力に対し、強度積分手段15によって、エッジらしさ
の強度(絶対値もしくは、二乗値)を求めた後に画像内
積分を行い、鮮鋭度6を算出する。
る、鮮鋭度算出手段の例を示す。
周波濾過手段22によって、画像の高周波成分または高
周波帯域成分を抽出する。同時に、エッジ領域抽出手段
23によって入力画像1のエッジ領域が抽出される。
像に一次微分フィルタ、二次微分フィルタ、高周波フィ
ルタ等を作用させ、その出力をしきい値処理する(出力
においてある値以上の画素で形成される領域を抽出す
る)方法が公知である。
濾過手段12と同様である。
ッジ領域抽出手段23で抽出された領域において、前記
高周波濾過手段22の出力を強度に変換した上で積分す
る。強度としては、高周波成分の絶対値もしくは二乗値
などがある。
て、エッジ領域抽出手段23で抽出された領域の面積で
あるエッジ面積28を求める。エッジ面積算出手段5の
例としては、前記エッジ領域抽出手段3の出力につい
て、ある値以上の画素の数を積算する方法がある。
強度積分手段24の出力値をエッジ面積28で正規化し
て鮮鋭度6を求める。面積正規化手段26の例として
は、エッジ面積28で除算するのが普通であるが、ルッ
クアップテーブルによって適当な値に変換する方法もあ
る。
ラメータ算出手段3を通じて鮮鋭化を施す。
る、鮮鋭度算出手段のもう一つの例を示す。
エッジ領域抽出手段23と高周波濾過手段22を、高周
波濾過手段32一つに置き換え、さらにしきい値処理手
段33を追加した構成となっている。
せ、高周波成分を抽出させる。次に高周波濾過手段32
によってしきい値処理手段33によってしきい値処理
し、エッジ領域を抽出する。このエッジ領域をもとに、
エッジ面積算出手段35によってエッジ面積38を算出
する。エッジ領域と第一の高周波濾過手段32の出力か
ら、高周波強度積分手段34によって高周波強度を積分
する。
積分手段34の出力をエッジ面積38で正規化し、鮮鋭
度6を得る。
に比べて、エッジ領域抽出手段を必要としないのでコス
トダウンを図ることができる。
波強調手段41に置き換えた構成をしている。
濾過パラメータ45と、高周波強調係数46を高周波強
調手段41に出力する。パラメータ算出手段47の例と
しては、鮮鋭度6の値によってどの高周波フィルタ、も
しくは高周波強調係数を選択するかをルックアップテー
ブルに記憶しておき、このテーブルを参照する装置など
がある。
波濾過手段42によって入力画像1に高周波濾過パラメ
ータ45で指定されたパラメータを持つフィルタを作用
させる。そしてその出力に対し、乗算手段43によって
高周波強調係数46を乗算する。乗算手段43の出力
に、加算手段44によって入力画像1を加算する。
出力画像5を出力する。
波強調手段51に置き換えた構成をしている。
と同様に鮮鋭度6を算出するが、同時に高周波成分55
を出力する。
に、高周波強調係数54を出力する。係数算出手段53
は例えばあらかじめ記憶さておいたルックアップテーブ
ルを参照する方法などがある。
2から、直接、高周波数成分55を入力する。これは、
図2、図3、図4における高周波数成分16、27、3
7を表す。つまり本装置は強調するべき高周波成分を、
鮮鋭度算出に用いる高周波濾過手段によって同時に得る
ことを目的としている。高周波強調手段51では、乗算
手段56によって高周波成分55に高周波強調係数54
を乗算する。そして、加算手段57によって乗算手段5
6の出力と入力画像1を加算し、出力画像を得る。
画像1は自動係数算出手段70に入力され、ここから高
周波強調係数74と高周波数成分67が出力される。
と、エッジ領域抽出手段62によってエッジ領域が抽出
される。同時に、第一の高周波濾過手段61によって入
力画像1の高周波成分67を抽出する。
て、エッジ領域抽出手段62で抽出された領域におい
て、前記第一の高周波濾過手段61の出力を強度に変換
した上で積分する。強度としては、高周波成分の絶対値
もしくは二乗値などがある。また同時にエッジ面積算出
手段63によって、エッジ領域抽出手段62で抽出され
た領域の面積(エッジ面積)を求める。
から、さらに第二の高周波濾過手段65によって高周波
成分を抽出する。そして第二の高周波強度積分手段66
によって、前記エッジ領域抽出手段62で抽出された領
域において、前記第二の高周波濾過手段65の出力を強
度に変換した上で積分する。
度69と、前記エッジ面積と、前記第一の高周波強度積
分手段64の出力と、前記第二の高周波強度積分手段6
6の出力から、係数算出手段68によって高周波強調係
数74を算出する。以上が自動強調係数算出手段70の
構成である。
67に高周波強調係数74を乗算し、最後に加算手段7
2により、乗算手段74の出力とし入力画像1を加算す
ることによって鮮鋭化画像を得る。
手段63、及び第一の高周波濾過手段22、第二の高周
波濾過手段65の例としては第一の実施例と同じであ
る。
の処理の目的は、入力画像の鮮鋭度を、目的の鮮鋭度6
9に変換するための高周波強調係数74の値を算出する
ことである。鮮鋭度の定義は前記式(4)とし、画像強
調式を次の式(5)とする。
高周波帯域フィルタssにおきかえたものでるある。高
周波帯域ファルタssは、人間にとっての各空間周波数
成分の鮮鋭さに対する重みを表すものであるが、高域カ
ットオフのない高周波フィルタでも実用上問題はない。
なる。
るように鮮鋭化するための係数kを算出する。そこで式
(6)のS’にS0を代入し、変形する式(7)とな
る。
式(8)で近似する。
鮮鋭化前と変化しないものとすると、 E(fs)=E(f)、AE(fs)=AE(f) (10) よって式(9)は、式(11)となる。
の鮮鋭度69、分子の第二項は第一の高周波強度濾過手
段61の出力、分母は第二の高周波強度濾過手段65の
出力に対応する。よって係数算出手段68は、式(1
1)に従って計算する手段であればよい。
施例は図7のエッジ領域抽出手段62と第一の高周波濾
過手段61を、第一の高周波濾過手段61一つに置き換
え、さらにしきい値処理手段75を追加した構成となっ
ている。
作用させ、高周波成分を抽出する。次にその出力をしき
い値処理手段75によってしきい値処理し、エッジ領域
を抽出する。このエッジ領域をもとに、エッジ面積算出
手段63によってエッジ面積を算出する。エッジ領域と
第一の高周波濾過手段61の出力から、第一の高周波強
度積分手段64によって高周波強度を積分する。
に、第二の高周波濾過手段65を作用させ、この出力と
前記エッジ領域より、第二の高周波強度積分手段66に
よって高周波強度を積分する。
力値と、第二の高周波強度積分手段66と、エッジ面積
と、目的の鮮鋭度69から、係数算出手段68によって
高周波強調係数74を算出する。
る。本実施例は、第四の実施例に比べ、エッジ領域抽出
手段が一つ減るのでコストダウンを図ることが出来る。
を再び自動強調係数算出装置70へ戻すかどうかを選択
するセレクタ81と、高周波強調係数74の値を記憶し
ておき、係数算出の繰り返しを続けるかどうか判断する
判断手段82を付加した構成となっている。判断手段8
2は、まず最初の出力画像を得るために使用した高周波
強調係数74を記憶しておく。ここで最初の出力画像5
をfs0とし、最初の高周波強調係数74をk0とす
る。
によって、図7の自動係数算出装置70のエッジ領域抽
出手段62に再び入力される。これにより新しいエッジ
領域E(fs0)が得られる。E(fs0)をもとにエ
ッジ面積算出手段63、第一の高周波強度算出手段6
4、第二の高周波強度積分手段66によって、エッジ面
積、積分値を算出した後、係数算出手段68によって、
次の高周波強度係数k1を算出する。
を作用させて鮮鋭化を行い次の出力画像fs1を得る。
次に判断手段82によって以前記憶していたk0とk1
を比較し、さらに高周波強調係数の算出を繰り返すかど
うかを判断する。繰り返すと判断されれば、判断手段8
2は今度はk1を記憶しておいて、再び出力画像fs1
を自動係数算出手段70にフィードバックするようにセ
レクタ81に指令をだす。そして高周波強調係数k2を
得、今度はk1とk2を比較する。このようにして判断
手段82が繰り返しをやめると判断するまで続ける。
の絶対値がある値以下であれば繰り返しを終了し、そう
でなければ繰り返すという手段がある。また、繰り返し
数をあらかじめ決めておく方法もある。この場合は判断
手段82は以前の高周波強調係数を記憶しておく必要は
ない。
化後のエッジ領域が計算され、第10の発明の鮮鋭化装
置において述べた式(9)によって高周波強調係数を計
算する事になり、第10の鮮鋭化装置よりも目的の鮮鋭
度69により近付けることができる。
のである。入力動画像91に対し、サンプリング手段9
2によってnフレーム(n=1,2,3・・・)ごとに
画像をサンプリングする。そして鮮鋭度算出手段93に
よって、サンプリングされた画像の鮮鋭度を算出する。
その出力の鮮鋭度から、パラメータ算出手段94によっ
て画像強調のためのパラメータを算出する。このパラメ
ータを用い、画像強調手段95によって、入力動画像9
1を強調し、出力動画像96を得る。
のi番目の画像がサンプリングされると、次のnフレー
ムの時間内でパラメータP(i)を計算する。よって出
力画像のi+n番目の画像からnフレーム分は、パラメ
ータP(i)によって画像の鮮鋭化が行われる。このよ
うにして、nを十分小さく取れば、動画像の各場面に適
応的な鮮鋭化を行うことが出来る。
実施例は、第一、第二、第三、第四、第五、第六、第七
の実施例における鮮鋭度算出手段または、自動係数算出
手段の前に、鮮鋭度103を算出するための参照領域を
制限するためのウィンドウ設定手段101を有してい
る。
定手段101に入力され、鮮鋭度測定領域を指定され
る。ウィンドウ設定手段101の例としては、画像の中
央部だけを抽出したり、動画像であれば、動きのある部
分を抽出する方法がある。そして、指定された領域のみ
のデータを、鮮鋭度算出手段102に入力する。
103を計算するよりも、ウィンドウ設定手段101に
よって、データ量を減らすことで、計算コストを低減す
ることが出来る。また、画像内の対象物は一般に中央部
分に配置されていることが多いので、画面の中央部分だ
けにウィンドウを設定することによって、画像内の対象
物の鮮鋭度に応じた鮮鋭化を行うことが出来る。
周波成分の平均強度である鮮鋭度をもとに、鮮鋭化を行
うので、画像のぼけのメカニズムが未知のときでも、最
適な鮮鋭化のパラメータを自動的に求めることができ
る。よって熟練オペレータを必要とせず、一枚一枚目視
で確認しながらパラメータを決める必要もない。つま
り、ぼけの程度が異なる不特定多数の画像に対して、最
適で高画質な鮮鋭化を自動的に行うことができる。
できる。
置(プリンタ、スキャナ、FAX、コピー等)に実装可
能であり、適用の対象は広範囲にわたる。
ブロック図
ブロック図
ブロック図
ブロック図
ブロック図
ブロック図
すブロック図
すブロック図
ための図
の例
出手段 3,47,94 パラメータ算出手段 4,95 画素強調手段 5 出力画像 6,103 鮮鋭度 12,22 高周波濾過手段 13 エッジらしさ抽出手段 14 エッジらしさ重み付け手段 15 強度積分手段 16,27,37,67 高周波数成分 23,62 エッジ領域抽出手段 24,34,63 高周波強度積分手段 25,35 エッジ面積算出手段 26,36 面積正規化手段 33 しきい値処理手段 41,51,73 高周波強調手段 42 強調用高周波濾過手段 43,56,71 乗算手段 44,57,72 加算手段 45 高周波濾過パラメータ 46,54,74 高周波強調係数 53,68 係数算出手段 61 第一の高周波濾過手段 64 第一の高周波強度積分手段 65 第二の高周波濾過手段 66 第二の高周波強度積分手段 69 目的の鮮鋭度 70,76 自動係数算出手段 75 しきい値処理手段 81 セレクタ 82 判断手段 91 入力動画像 92 画像サンプリング手段 96 出力動画像 101 ウィンドウ設定手段 111 画像 112 エッジ領域 113 エッジ領域の面積 121 高周波帯域フィルタ 131 関数
Claims (10)
- 【請求項1】画像の鮮鋭化する際に、画像のエッジ領域
における高周波成分または高周波帯域成分の強度の積分
値を、エッジ領域の面積で正規化した値に基づいて鮮鋭
化することを特徴とする画像の鮮鋭化方法。 - 【請求項2】入力画像の輝度情報をもとに鮮鋭度を算出
する鮮鋭度算出手段と、算出された鮮鋭度をもとに鮮鋭
化パラメータを決定するパラメータ決定手段と、パラメ
ータ算出手段で求めた鮮鋭化パラメータを用いて、入力
画像の輝度を強調する画素強調手段とからなる画像の鮮
鋭化装置であって、前記鮮鋭度算出手段が、入力画像の
エッジ領域を抽出するエッジ領域抽出手段と、前記エッ
ジ領域抽出手段の出力からエッジ面積を算出するエッジ
面積算出手段と、画像の高周波成分または高周波帯域成
分を抽出する高周波濾過手段と、抽出されたエッジ領域
において前記高周波成分または前記高周波帯域成分の強
度を積分する高周波強度積分手段と、前記高周波強度積
分手段の出力を、前記エッジ面積算出手段の出力で正規
化する面積正規化手段とからなることを特徴とする画像
の鮮鋭化装置。 - 【請求項3】前記鮮鋭度算出手段において、前記エッジ
領域抽出手段と前記高周波濾過手段とを一つの高周波濾
過手段に置き換え、この高周波濾過手段の出力をしきい
値処理することによりエッジ領域を抽出するしきい値処
理手段を有することを特徴とする請求項2記載の画像の
鮮鋭化装置。 - 【請求項4】前記鮮鋭度算出手段の出力をもとに、あら
かじめ設定された複数の画素強調用の高周波濾過フィル
タから1つを指定する選択信号と、高周波強調計数の2
つまたは両方を出力する前記パラメータ決定手段と、前
記選択信号によって選択されたフィルタを用いて入力画
像の高周波成分または高周波帯域成分を抽出する強調用
高周波濾過手段と、前記強調用高周波濾過手段の出力と
前記高周波強調係数を乗算する乗算手段と、前記乗算手
段の出力に入力画像を加算する加算手段を有することを
特徴とする請求項2又は3記載の画像の鮮鋭化装置。 - 【請求項5】前記高周波濾過手段の出力を、入力画像の
高周波強調に利用するため、前記鮮鋭度算出手段の出力
をもとに高周波強調係数を出力する前記パラメータ決定
手段と、前記高周波強調係数を前記鮮鋭度算出手段内の
高周波濾過手段の出力に乗算する乗算手段と、乗算手段
の出力に入力画像のを加算する加算手段を有することを
特徴とする請求項2又は3記載の画像の鮮鋭化装置。 - 【請求項6】入力画像のエッジ領域を抽出するエッジ領
域抽出手段と、前記エッジ領域抽出手段の出力からエッ
ジ面積を算出するエッジ面積算出手段と、前記入力画像
の高周波成分または高周波帯域成分を抽出する第一の高
周波濾過手段と、前記エッジ領域抽出手段の出力である
エッジ領域において前記第一の高周波濾過手段の出力の
強度を積分する第一の高周波強度積分手段と、前記第一
の高周波濾過手段の出力から高周波成分を抽出する第二
の高周波濾過手段と、前記エッジ領域において第二の高
周波濾過手段の出力の強度を積分する第二の高周波強度
積分手段と、あらかじめ入力されている目的の鮮鋭度
と、前記エッジ面積算出手段の出力と、前記第一の高周
波強度積分手段の出力と、前記第二の高周波強度積分手
段の出力から、高周波強調係数を算出する自動強調係数
算出手段と、前記自動強調係数算出手段の出力値を前記
第一の高周波濾過手段の出力に乗算する乗算手段と、前
記乗算手段の出力と前記入力画像を加算して出力画像を
得る加算手段とからなることを特徴とする画像の鮮鋭化
装置。 - 【請求項7】前記エッジ領域抽出手段と、前記第一の高
周波濾過手段とを、一つの第一の高周波濾過手段に置き
換え、この第一の高周波濾過手段の出力をしきい値処理
することにより、エッジ領域を抽出するしきい値処理手
段を有することを特徴とする請求項6記載の画像の鮮鋭
化装置。 - 【請求項8】出力画像を再び前記自動強調係数算出手段
に入力して再び高周波強調係数を計算するか、またはそ
のまま出力するかを選択するセレクタと、出力画像を算
出する際に用いた高周波強調係数と、前回の出力画像に
用いられた高周波強調係数を比較し、繰り返しを続ける
かどうか判断し、セレクタに指示を送る判断手段とを有
することを特徴とする請求項6記載の画像の鮮鋭化装
置。 - 【請求項9】入力動画像に対し、nフレーム(n=1,
2,3・・・)ごとに画像をサンプリングする画像サン
プリング手段と、人間の知覚する主観的鮮鋭さを数値的
に表す鮮鋭度を、請求項2、3、4又は5における鮮鋭
度算出手段を用いて、サンプリングされた画像につき1
つ算出する、サンプリング画像鮮鋭度算出手段と、その
出力である鮮鋭度から、サンプリングされた画像ごとに
強調用パラメータを算出するパラメータ算出手段と、得
られたパラメータによって、入力動画像に対し強調を行
う画素強調手段とを有することを特徴とする画像の鮮鋭
化装置。 - 【請求項10】鮮鋭度算出手段または、自動強調係数算
出手段の前段に、鮮鋭度を算出するための参照領域を制
限するためのウィンドウ設定手段を有することを特徴と
する請求項2、3、4、5、6、7又は8記載の画像の
鮮鋭化装置。
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-
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