JP2012234507A - 画像処理装置および方法、並びにプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】より簡単かつ確実に画像のジャギーを低減させる。
【解決手段】順相候補位置選択部は、入力画像の対象位置から2ラインだけ離れた位置にある水平ラインまたは垂直ライン上の画素を、対象位置の画素とジャギーの位相が同じである画素の候補である順相候補画素とする。逆相候補位置選択部は、入力画像における対象位置と順相候補画素との間の画素を逆相候補画素とする。重み値算出部は、対象位置近傍の画像と、順相候補画素近傍の画像との相似度に基づいて重み値を算出する。重み付き期待値算出部は、重み値を用いた複数の逆相候補画素の重み付き加算をすることで、入力画像におけるジャギーの位相のみが反転した逆相画像を生成する。本技術は、画像処理装置に適用することができる。
【選択図】図1

Description

本技術は画像処理装置および方法、並びにプログラムに関し、特に、より簡単かつ確実に画像のジャギーを低減させることができるようにした画像処理装置および方法、並びにプログラムに関する。
従来、画像を拡大させたり、画素を間引いて画像を縮小させたりすると、画像にジャギーが発生することが知られている。
このようなジャギーを低減させる方法として、画像拡大時に拡大フィルタを適切に選択する方法(例えば、特許文献1参照)や、画像拡大後に方向選択平滑化によってジャギーを低減させる方法(例えば、特許文献2および特許文献3参照)など、局所オペレータを利用する方法が提案されている。
また、重ね合わせ超解像処理を利用する方法(例えば、特許文献4参照)や、画像拡大時に水平方向にブロックマッチング探索を行い、補間画素を決定する方法(例えば、特許文献5参照)により、ジャギーを低減させることも提案されている。
特開2010−67272号公報 特開2010−55410号公報 特開2008−166872号公報 特開2009−70123号公報 特許第4343255号公報
しかしながら、上述した技術では、簡単かつ確実に画像上に生じたジャギーを低減させることは困難であった。
例えば、局所オペレータを利用する方法では、浅い角度や急峻な角度のエッジのジャギーには対応することができず、超解像処理では、ジャギーの低減に位相のずれた複数フレームの画像が必要となる。
また、ブロックマッチングを利用する方法では、対象画素を中心に対象な位置にある画像同士の相関が低い場合には、適切にジャギーを低減させることができず、急峻な角度に対するジャギーも低減させることができなかった。さらに、ブロックマッチングを利用する方法は、画像の拡大時には有効であるが、拡大後の画像のジャギーを低減させることはできなかった。
本技術は、このような状況に鑑みてなされたものであり、より簡単かつ確実に画像のジャギーを低減させることができるようにするものである。
本技術の第1の側面の画像処理装置は、入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と同じ位相となる位置の候補である順相候補位置として選択する順相候補位置選択部と、前記入力画像上の前記対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択する逆相候補位置選択部と、前記対象位置の画像と、前記順相候補位置の画像との第1の相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、前記重み値と前記逆相候補位置の画素とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部とを備える。
前記逆相候補位置選択部には、前記対象位置と前記順相候補位置とを結ぶ線分の中点位置を前記逆相候補位置として選択させることができる。
前記順相候補位置選択部には、前記対象位置を含む水平ラインから2ライン離れた水平ライン上の位置、または前記対象位置を含む垂直ラインから2ライン離れた垂直ライン上の位置を、前記順相候補位置として選択させることができる。
画像処理装置には、前記対象位置の上下左右に隣接する位置を近傍位置として選択する近傍位置選択部と、前記対象位置の画像と、前記近傍位置の画像との第2の相似度に基づいて、前記第1の相似度の下限値を算出する下限値算出部とをさらに設け、前記重み値算出部には、前記下限値を用いて前記第1の相似度に閾値処理を行わせて、前記重み値を算出させることができる。
本技術の第1の側面の画像処理方法またはプログラムは、入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と同じ位相となる位置の候補である順相候補位置として選択し、前記入力画像上の前記対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択し、前記対象位置の画像と、前記順相候補位置の画像との相似度に基づく重み値を算出し、前記重み値と前記逆相候補位置の画素とに基づいて、重み付き期待値を算出するステップを含む。
本技術の第1の側面においては、入力画像上の対象位置とは異なる位置が、ジャギーが前記対象位置と同じ位相となる位置の候補である順相候補位置として選択され、前記入力画像上の前記対象位置とは異なる位置が、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択され、前記対象位置の画像と、前記順相候補位置の画像との相似度に基づく重み値が算出され、前記重み値と前記逆相候補位置の画素とに基づいて、重み付き期待値が算出される。
本技術の第2の側面の画像処理装置は、入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択する逆相候補位置選択部と、前記入力画像を平滑化して平滑化画像を生成する平滑化部と、前記平滑化画像上の前記対象位置の画像と、前記平滑化画像上の前記逆相候補位置の画像との第1の相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、前記入力画像上の前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部とを備える。
前記逆相候補位置選択部には、前記入力画像上の前記対象位置を含む水平ラインから1ライン離れた水平ライン上の位置、または前記入力画像上の前記対象位置を含む垂直ラインから1ライン離れた垂直ライン上の位置を、前記逆相候補位置として選択させることができる。
画像処理装置には、前記平滑化画像上の前記対象位置の上下左右に隣接する位置を近傍位置として選択する近傍位置選択部と、前記平滑化画像上の前記対象位置の画像と、前記平滑化画像上の前記近傍位置の画像の第2の相似度に基づいて、前記第1の相似度の下限値を算出する下限値算出部とをさらに設け、前記重み値算出部には、前記下限値を用いて前記第1の相似度に閾値処理を行わせて、前記重み値を算出させることができる。
本技術の第2の側面の画像処理方法またはプログラムは、入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択し、前記入力画像を平滑化して平滑化画像を生成し、前記平滑化画像上の前記対象位置の画像と、前記平滑化画像上の前記逆相候補位置の画像との相似度に基づく重み値を算出し、前記入力画像上の前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出するステップを含む。
本技術の第2の側面においては、入力画像上の対象位置とは異なる位置が、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択され、前記入力画像が平滑化されて平滑化画像が生成され、前記平滑化画像上の前記対象位置の画像と、前記平滑化画像上の前記逆相候補位置の画像との相似度に基づく重み値が算出され、前記入力画像上の前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値が算出される。
本技術の第3の側面は、入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択する逆相候補位置選択部と、前記対象位置の画像と前記逆相候補位置の画像との第1の角相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部とを備える画像処理装置である。
前記逆相候補位置選択部は、前記入力画像上の前記対象位置を含む水平ラインから1ライン離れた水平ライン上の位置、または前記入力画像上の前記対象位置を含む垂直ラインから1ライン離れた垂直ライン上の位置を、前記逆相候補位置として選択することができる。
前記対象位置の画像と前記逆相候補位置の画像とを用いてジャギーが低減された画像を生成する仮処理を行う仮ジャギー低減部と、前記仮ジャギー低減部により生成された、前記ジャギーが低減された画像を用いて、前記ジャギーが低減された画像のエッジ方向を推定するエッジ方向推定部と、前記エッジ方向推定部により推定された前記エッジ方向と、前記対象位置を基準とする前記逆相候補位置の相対座標との平行の度合いを判定する平行判定部と、前記平行判定部により判定された、前記エッジ方向と前記相対座標との平行の度合いに基づいて、前記対象位置の画像と前記逆相候補位置の画像との角相似度を算出する角相似度演算部とをさらに備え、前記重み値算出部は、前記角相似度演算部により算出された前記角相似度を用いて前記重み値を算出することができる。
対象位置の上下左右に近傍の位置を選択する近傍位置選択部と、対象位置の画像と近傍位置の画像との角相似度に基づく角相似度下限値を算出する下限値算出部とをさらに備え、前記重み値算出部は、前記下限値算出部により算出された角相似度下限値によって角相似度にしきい値処理を行うことができる。
本技術の第3の側面は、また、入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択する逆相候補位置選択部と、前記対象位置の画像と、前記逆相候補位置の画像との角相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部とを備える画像処理装置の画像処理方法であって、前記逆相候補位置選択部が前記逆相候補位置を選択し、前記重み値算出部が前記重み値を算出し、前記重み付き期待値算出部が前記重み付き期待値を算出するステップを含む画像処理方法またはプログラムである。
本技術の第3の側面においては、入力画像上の対象位置とは異なる位置が、ジャギーが対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択され、対象位置の画像と、逆相候補位置の画像との角相似度に基づく重み値が算出され、逆相候補位置の画素と重み値とに基づいて、重み付き期待値が算出される。
本技術の第4の側面は、入力画像上の対象位置とは異なる2点を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置対として、対象位置に対して点対象に選択する逆相候補位置対選択部と、前記逆相候補位置対となる2点間の画像の相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、前記入力画像上の前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部とを備える画像処理装置である。
対象位置の上下に隣接する位置の組、若しくは、対象位置の左右隣接する位置の組を、近傍位置対として選択する近傍位置対選択部と、前記対象位置の画像と、前記近傍位置対の各画像との相似度に基づいて相似度下限値を算出する相似度下限値算出部とを備え、前記重み値算出部は、前記相似度下限値算出部により算出された各相似度下限値によって、前記逆相候補位置対となる2点間の画像の相似度にしきい値処理を行うことができる。
本技術の第4の側面はまた、入力画像上の対象位置とは異なる2点を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置対として、対象位置に対して点対象に選択する逆相候補位置対選択部と、前記逆相候補位置対となる2点間の画像の相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、前記入力画像上の前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部とを備える画像処理装置の画像処理方法であって、前記逆相候補位置対選択部が前記逆相候補位置対を選択し、前記重み値算出部が前記重み値を算出し、前記重み付き期待値算出部が前記重み付き期待値を算出するステップを含む画像処理方法である。
本技術の第4の側面においては、入力画像上の対象位置とは異なる2点が、ジャギーが対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置対として、対象位置に対して点対象に選択され、逆相候補位置対となる2点間の画像の相似度に基づく重み値が算出され、入力画像上の逆相候補位置の画素と重み値とに基づいて、重み付き期待値が算出される。
本技術によれば、より簡単かつ確実に画像のジャギーを低減させることができる。
画像処理装置の一実施の形態の構成例を示す図である。 ジャギー低減処理を説明するフローチャートである。 順相候補画素と逆相候補画素の位置について説明する図である。 順相候補画素と逆相候補画素の位置について説明する図である。 画像処理装置の他の構成例を示す図である。 ジャギー低減処理を説明するフローチャートである。 近傍画素の位置について説明する図である。 画像処理装置の他の構成例を示す図である。 ジャギー低減処理を説明するフローチャートである。 逆相候補画素の位置について説明する図である。 画像処理装置の他の構成例を示す図である。 ジャギー低減処理を説明するフローチャートである。 近傍画素の位置について説明する図である。 画像処理装置の他の構成例を示す図である。 逆相画像推定部の構成例を示す図である。 ジャギー低減処理を説明するフローチャートである。 入力画像を用いた重み値算出処理を説明するフローチャートである。 平滑化画像を用いた重み値算出処理を説明するフローチャートである。 画像処理装置の他の構成例を示す図である。 ジャギー低減処理を説明するフローチャートである。 画像処理装置の主な構成例を示すブロック図である。 逆相画像推定部の主な構成例を示すブロック図である。 角相似度算出部の主な構成例を示すブロック図であ ジャギー低減処理の流れの例を説明するフローチャートである。 逆相画像推定処理の流れの例を説明するフローチャートである。 角相似度算出処理の流れの例を説明するフローチャートである。 仮ジャギー低減処理の様子の例を示す図である。 sobelフィルタベースの方向推定の様子の例を説明する図である。 gradMinベースの方向推定の水平方向探索の様子の例を説明する図である。 gradMinベースの方向推定の垂直方向探索の様子の例を説明する図である。 仮ジャギー低減ブロックの例を示す図である。 相対座標の算出と、平行判定の様子の例を説明する図である。 gainとoffsetについて説明する図である。 補正の様子を示す図である。 逆相画像推定部の主な構成例を示すブロック図である。 逆相画像推定部401により実行される逆相画像推定処理について説明するフローチャートである。 画像処理装置の他の構成例を示すブロック図である。 逆相画像推定部501の主な構成例を示すブロック図である。 ジャギー低減処理の流れの例を説明するフローチャートである。 逆相画像推定処理の流れの例を説明するフローチャートである。 逆相画像推定部の、さらに他の構成例を示すブロック図である。 逆相画像推定処理について説明するフローチャートである。 逆相候補位置対の選択の様子の例を示す図である。 逆相画像推定部の主な構成例を示すブロック図である。 逆相画像推定処理について説明するフローチャートである。 近傍位置対の選択の様子の例を説明する図である。 逆相画像推定部801の主な構成例を示すブロック図である。 逆相画像推定処理について説明するフローチャートである。 コンピュータの構成例を示す図である。
以下、図面を参照して、本技術を適用した実施の形態について説明する。
〈第1の実施の形態〉
[画像処理装置の構成例]
図1は、本技術を適用した画像処理装置の一実施の形態の構成例を示す図である。
この画像処理装置11は、例えば、画像の印刷や表示を行なう場合などに、画像を拡大させたり、画素の間引きなどにより画像を縮小させたりするときに発生するジャギーを低減させるものである。すなわち、画像処理装置11は、供給された入力画像を、入力画像上のジャギーが低減された出力画像に変換して出力するものである。
画像処理装置11は、逆相画像推定部21および平均部22から構成される。逆相画像推定部21は、供給された入力画像に基づいて、入力画像におけるジャギー成分の位相のみが反転された逆相画像を生成し、平均部22に供給する。
逆相画像推定部21は、対象位置選択部31、順相候補位置選択部32、逆相候補位置選択部33、相似度算出部34、重み値算出部35、および重み付き期待値算出部36を備えている。
対象位置選択部31は、供給された入力画像の画素位置を順番に対象位置として選択し、選択された位置にある画素(以下、対象画素とも称する)を中心とする所定の領域内の各画素を相似度算出部34に供給する。なお、以下、対象画素を中心とする所定の領域を、対象ブロックとも称することとする。
順相候補位置選択部32は、供給された入力画像上において、対象位置に対して所定の位置関係にあるいくつかの位置を順相候補位置として選択する。順相候補位置選択部32は、順相候補位置ごとに、順相候補位置にある画素(以下、順相候補画素とも称する)を中心とする所定の領域内の各画素を相似度算出部34に供給する。
なお、以下、順相候補画素を中心とする所定の領域を、順相候補ブロックとも称する。順相候補ブロックは、対象ブロックと同じ大きさであり、かつ対象ブロックとジャギーが同じ位相となる領域(画像)の候補となる領域である。
逆相候補位置選択部33は、供給された入力画像上において、対象位置と順相候補位置との間にある位置を逆相候補位置として選択し、逆相候補位置にある画素(以下、逆相候補画素とも称する)を重み付き期待値算出部36に供給する。この逆相候補画素は、対象画素とジャギーが逆の位相となる画素の候補となる画素である。
相似度算出部34は、対象位置選択部31から供給された対象ブロックと、順相候補位置選択部32から供給された順相候補ブロックとの相似度を算出し、重み値算出部35に供給する。相似度算出部34では、1つの対象位置に対して選択された、複数の順相候補位置(順相候補ブロック)ごとに相似度が算出される。重み値算出部35は、相似度算出部34から供給された相似度に基づいて重み値を算出し、重み付き期待値算出部36に供給する。
重み付き期待値算出部36は、逆相候補位置選択部33からの逆相候補画素と、重み値算出部35からの重み値とに基づいて、対象位置に対する重み付き期待値を算出することで逆相画像を生成し、平均部22に供給する。
また、平均部22は、重み付き期待値算出部36から供給された逆相画像と、供給された入力画像との平均画像を求めることで出力画像を生成し、出力する。
[ジャギー低減処理の説明]
ところで、画像処理装置11に入力画像が供給され、入力画像に対するジャギーの低減が指示されると、画像処理装置11はジャギー低減処理を行って出力画像を生成する。以下、図2のフローチャートを参照して、画像処理装置11によるジャギー低減処理について説明する。
ステップS11において、対象位置選択部31は、供給された入力画像上の1つの画素位置を対象位置として選択する。例えば、入力画像上の各画素位置がラスタ順に順次、選択されていく。対象位置選択部31は、選択した対象位置を中心とする対象ブロックを入力画像から抽出し、相似度算出部34に供給する。
ステップS12において、順相候補位置選択部32は、入力画像における対象位置に対する順相候補位置を選択し、供給された入力画像から順相候補位置を中心とする順相候補ブロックを抽出して相似度算出部34に供給する。
ステップS13において、逆相候補位置選択部33は、入力画像上において対象位置と順相候補位置とを結ぶ線分の中点となる画素位置を逆相候補位置として選択し、供給された入力画像から逆相候補画素を抽出して重み付き期待値算出部36に供給する。
例えば、図3に示すように、入力画像上の所定の位置にある画素GO11(以下、対象画素GO11と称する)が対象画素として選択されたとする。図3の例では、入力画像上の図中、斜線部分の領域が所定の被写体の領域であり、対象画素GO11は、この斜線部分の領域のエッジ部分に位置している。
このとき、入力画像にける図中、横方向をx方向(水平方向)とし、縦方向をy方向(垂直方向)とすると、順相候補位置選択部32は、対象画素GO11から図中、上下左右に2ライン(2画素)だけ離れたラインを順相画素探査ラインとする。すなわち、対象画素GO11を含む水平ラインから2ラインだけ離れた水平ラインと、対象画素GO11を含む垂直ラインから2ラインだけ離れた垂直ラインとが、順相画素探査ラインとされる。
図3の例では、対象画素GO11から図中、上側および下側に2ラインだけ離れた水平方向のラインが、順相画素探査ラインLP11および順相画素探査ラインLP12とされている。また、対象画素GO11から図中、左側および右側に2ラインだけ離れた垂直方向のラインが、順相画素探査ラインLP13および順相画素探査ラインLP14とされている。
そして、順相候補位置選択部32は、これらの順相画素探査ラインLP11乃至順相画素探査ラインLP14上の所定の範囲内にある各画素を、順次、順相候補画素として選択する。したがって、1つの対象画素GO11に対して、予め定められた数だけ順相候補画素が選択されることになる。図3の例では、順相画素探査ラインLP11上にある画素GP11(以下、順相候補画素GP11と称する)が順相候補画素として選択されている。
1つの対象画素GO11に対しては、原理的に順相位置となりうる位置は限定されている。そのため、対象画素GO11から2ラインだけ離れた水平ラインと垂直ラインを順相画素探査ラインとし、この順相画素探査ライン上の所定範囲を順相候補画素の探査範囲とすることで、探査範囲を狭め、演算量を低減させることができる。
このようにして順相候補画素が選択されると、逆相候補位置選択部33は、対象画素GO11と、順相画素探査ラインLP11乃至順相画素探査ラインLP14とから定まる範囲を探査範囲として、逆相候補画素を選択する。すなわち、逆相候補画素の探査範囲は、対象画素GO11と、順相画素探査ラインLP11乃至順相画素探査ラインLP14のそれぞれとの中間に位置する水平または垂直なラインである逆相画素探査ラインLR11乃至逆相画素探査ラインLR14となる。
具体的には、例えば逆相候補位置選択部33は、選択された順相候補画素GP11と対象画素GO11とを結ぶ線分の中点の位置にある画素GR11(以下、逆相候補画素GR11と称する)を、逆相候補画素として選択する。
ここで図4に示すように、順相候補画素GP11と対象画素GO11を結ぶ直線がx方向となす角度をθとし、対象画素GO11の位置にxy座標系の原点があるとすると、順相候補画素GP11と対象画素GO11を結ぶ直線は、y=x×tanθで表される。また、対象画素GO11と順相候補画素GP11とのy方向(垂直方向)の距離は2(2画素)である。
したがって、対象画素GO11と逆相候補画素GR11とを結ぶ矢印τのy成分であるτyは、τy=(1/sinθ)×sinθ=1となり、矢印τのx成分であるτxは、τx=(1/sinθ)×cosθ=cotθとなる。この計算結果から、逆相候補画素GR11の位置は、対象画素GO11からx方向にcotθ、y方向に1だけ離れた位置であると特定することができる。
以上のようにして選択された順相候補画素は、対象画素とジャギーが同じ位相(ジャギー順相)となる順相画素の候補である。順相画素近傍の領域の画像は、対象画素近傍の領域の画像と全く同じ画像であるので相似度が高くなる。
これに対して逆相候補画素は、対象画素とジャギーが逆の位相(ジャギー逆相)となる逆相画素の候補である。逆相画素近傍の領域の画像は、対象画素近傍の領域の画像と類似しているが、それらの画像は異なる画像であるため、対象画素と逆相候補画素との相似度から逆相画素を検出することは困難である。
逆相画像推定部21では、入力画像におけるジャギー成分のみが逆相となる逆相画像が生成されるが、そのためには対象画素に対する逆相画素の画素値が必要となる。ところが、対象画素に対する逆相画素を直接検出することは困難である。
そこで、逆相候補位置選択部33は、逆相画素は対象画素と順相画素の中間位置に存在するという特性を利用して、順相候補画素と対象画素との中間位置を逆相候補画素として抽出する。このように、順相候補画素に基づいて逆相候補画素を特定することで、対象画素に対してジャギー逆相となる画素の候補を容易に得ることができる。
図2のフローチャートの説明に戻り、ステップS14において、相似度算出部34は、対象位置選択部31から供給された対象ブロックと、順相候補位置選択部32から供給された順相候補ブロックとの相似度を算出し、重み値算出部35に供給する。
例えば、相似度算出部34は次式(1)を計算することで相似度を算出する。
Figure 2012234507
なお、式(1)において、kおよびσは所定の定数であり、D2は次式(2)により示される関数である。
Figure 2012234507
式(2)において、pは対象ブロック内の画素の位置を示しており、I(p)は、その画素の画素値を示している。また、△pは、対象ブロックから順相候補ブロックまでの距離を示しており、Ωは対象ブロックに属す画素集合を示している。さらに、NΩは、対象ブロックに属す画素の数を示している。
式(2)により示されるD2は、対象ブロック内の画素と、その画素と同じ位置にある順相候補ブロック内の画素との差分の二乗の平均値である。したがって、対象ブロックと順相候補ブロックとの相似度が高いほど、式(1)の計算で得られる相似度の値は大きくなる。このようにして得られた相似度は、対象画素に対する逆相候補画素の逆相画素らしさ、つまり逆相位置の確からしさを示しているということができる。
相似度算出部34は、複数の順相候補画素(順相候補ブロック)ごとに相似度を算出すると、それらの相似度を重み値算出部35に供給する。
ステップS15において、重み値算出部35は、相似度算出部34から供給された相似度ごとに、相似度に基づいて重み値を算出し、重み付き期待値算出部36に供給する。
例えば、重み値算出部35は、所定の範囲内で単調増加する関数に相似度を入力し、得られた値を重み値とする。なお、重み値は、相似度が大きいほど重み値が大きくなるように定められてもよく、例えば相似度がそのまま重み値とされてもよい。
ステップS16において、重み付き期待値算出部36は、逆相候補位置選択部33からの逆相候補画素と、重み値算出部35からの重み値とに基づいて、対象位置に対する重み付き期待値を算出する。
すなわち、重み付き期待値算出部36は、1つの対象画素に対して選択された各順相候補画素の重み値を、それらの順相候補画素に対応する逆相候補画素の画素値に乗算し、重み値が乗算された画素値の総和を正規化することで、重み付き期待値を算出する。このようにして算出された重み付き期待値が、対象画素と同じ位置にある逆相画像の画素の画素値とされる。
ステップS17において、画像処理装置11は、入力画像上の全ての画素を対象画素として選択したか否かを判定する。
ステップS17において、まだ全ての画素を選択していないと判定された場合、処理はステップS11に戻り、上述した処理が繰り返される。すなわち、入力画像上の次の画素が対象位置にある対象画素として選択され、その対象画素と同じ位置にある逆相画像の画素の画素値が求められる。
これに対して、ステップS17において全ての画素を選択したと判定された場合、重み付き期待値算出部36は、ステップS11乃至ステップS16の処理で得られた逆相画像を平均部22に供給し、処理はステップS18に進む。
ステップS18において、平均部22は、重み付き期待値算出部36からの逆相画像と、供給された入力画像とに基づいて出力画像を生成し、出力する。
例えば、逆相画像と入力画像の同じ位置にある画素の画素値の平均値が、それらの画素と同じ位置にある出力画像の画素の画素値とされる。このように、逆相画像と入力画像の平均画像を出力画像とすることで、入力画像からジャギー成分が除去された出力画像が得られる。出力画像が生成されると、ジャギー低減処理は終了する。
以上のようにして画像処理装置11は、対象画素に対して上下左右の各方向に2ラインだけ離れた水平ラインまたは垂直ラインを探査範囲とし、順相候補画素を選択する。そして、画像処理装置11は、対象画素近傍の領域と順相候補画素近傍の領域との相似度から重み値を算出し、対象画素と順相候補画素との位置関係から定まる逆相候補画素の画素値を、算出した重み値で重み付き加算して正規化することで、逆相画像を生成する。
このように、対象画素と順相候補画素の相似度に応じて、各逆相候補画素を重み付き加算することで、より簡単かつ確実に画像上に生じたジャギーを低減させることができる。
対象画素と順相候補画素の相似度を算出する処理は、対象画素と同じジャギー位相(順相)の画素、つまり順相画素をブロックマッチングにより探索することと等しい。したがって、画像処理装置11による処理は、ブロックマッチングを利用してジャギーを低減させる処理であるともいうことができる。
ブロックマッチングを利用して画素補間を行なう従来の技術では、対象画素のジャギー位相が考慮されないので、間違った補間がされてしまう恐れがある。これに対し、画像処理装置11では、ブロックマッチングにより順相画素を探索することで、入力画像の補正信号となるジャギー位相が逆転した逆相画像を簡単かつ確実に得ることができる。つまり、対象画素に対する適切な補正信号を探索することができる。
また、画像処理装置11による処理は、ブロックマッチングを利用した処理であるので、局所オペレータが対応できない角度のジャギーも低減でき、入力画像のフレーム内で処理が完結するため、ジャギーの低減に複数フレームの画像を必要としない。
さらに、画像処理装置11では、ブロックマッチングによる順相画素の探索は、対象画素の上下方向に位置する2つの水平ラインと、対象画素の左右方向に位置する2つの垂直ラインを探査範囲として行なわれる。
例えば、入力画像が所定の画像を2倍に拡大して得られた画像である場合、原理上、対象画素から上下左右に2ラインだけ離れた水平ラインおよび垂直ラインの所定範囲を順相画素の探査範囲とすることで、あらゆる角度のジャギーに対応可能である。
一方、ブロックマッチングを利用して画素補間を行なう従来の技術では、水平2ラインのみが探査範囲とされるため、順相画素を確実に探索することができない場合があった。しかも、それらの2つの水平ラインは互いに独立なラインではないため、エッジ端のような部分では、適切にジャギーを低減することができない。
〈第2の実施の形態〉
[画像処理装置の構成例]
なお、以上においては、相似度から重み値が算出されると説明したが、相似度の下限値を求め、重み値の算出時に下限値による閾値処理が行われるようにすることで、対象画素と全く異なる順相候補画素が重み付き期待値の算出から除外されるようにしてもよい。
そのような場合、画像処理装は、例えば図5に示すように構成される。なお、図5において、図1における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は省略する。
図5の画像処理装置61は、逆相画像推定部71および平均部22から構成される。
逆相画像推定部71は、供給された入力画像から逆相画像を生成し、平均部22に供給する。逆相画像推定部71は、対象位置選択部31、順相候補位置選択部32、逆相候補位置選択部33、相似度算出部34、重み付き期待値算出部36、近傍位置選択部81、相似度算出部82、相似度下限値算出部83、および重み値算出部84を備えている。
近傍位置選択部81は、入力画像上において、処理対象となっている対象位置の上下左右に隣接する4つの画素位置を近傍位置として選択し、各近傍位置にある画素を中心とする対象ブロックと同じ大きさの領域を近傍ブロックとして相似度算出部82に供給する。なお、以下、入力画像上の近傍位置にある画素を近傍画素とも称する。
相似度算出部82は、対象位置選択部31から供給された対象ブロックと、近傍位置選択部81から供給された近傍ブロックとの相似度を算出し、相似度下限値算出部83に供給する。相似度算出部82では、1つの対象位置に対して選択された、4つの近傍位置ごとに相似度が算出される。
相似度下限値算出部83は、相似度算出部82から供給された4つの相似度に基づいて、相似度の1つの下限値を算出し、重み値算出部84に供給する。重み値算出部84は、相似度算出部34からの相似度と、相似度下限値算出部83からの下限値とに基づいて、重み値を算出し、重み付き期待値算出部36に供給する。
[ジャギー低減処理の説明]
次に、図6のフローチャートを参照して、画像処理装置61によるジャギー低減処理について説明する。なお、ステップS41およびステップS42の処理は、図2のステップS11およびステップS12の処理と同様であるため、その説明は省略する。但し、ステップS41では、対象位置選択部31は、選択された対象位置を中心とする対象ブロックを、相似度算出部34および相似度算出部82に供給する。
ステップS43において、近傍位置選択部81は、入力画像上の対象位置の上下左右に隣接する4つの近傍画素の位置を近傍位置として選択し、各近傍画素を中心とする近傍ブロックを相似度算出部82に供給する。
例えば、図7に示すように、対象画素GO11の図中、上下左右のそれぞれに隣接する画素である近傍画素GK11乃至近傍画素GK14が選択される。そして、これらの近傍画素GK11乃至近傍画素GK14のそれぞれを中心とする近傍ブロックが、相似度算出部82に供給される。
なお、図7において、図3における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
このようにして選択された各近傍ブロックは、対象ブロックの領域の画像と類似しているが、対象ブロックの画像とは異なる画像であり、対象位置に対する順相候補ブロックとして選択されるのに不適切な領域である。そのため、このような不適切な領域を順相候補ブロックとして、順相候補ブロックに対応する逆相候補画素を用いて重み付き期待値を算出すると、正しく逆相画像を得ることができず、かえって出力画像の画質が劣化してしまうことがある。
そこで、画像処理装置61は、このような近傍ブロックの相似度を算出して相似度の下限値を求める。そして、画像処理装置61は、相似度が求めた下限値以下となる順相候補ブロックは不適切なブロックであるとして、その順相候補ブロックに対応する逆相候補画素が、重み付き期待値の算出から実質的に排除されるようにする。
図6のフローチャートの説明に戻り、近傍ブロックが抽出されて相似度算出部82に供給されると、処理はステップS43からステップS44に進む。そして、その後、ステップS44およびステップS45の処理が行なわれる。
すなわち、ステップS44で各順相候補位置に対する逆相候補位置が選択されて逆相候補画素が逆相候補位置選択部33から重み付き期待値算出部36に供給される。そして、ステップS45で、各順相候補ブロックと対象ブロックとの相似度が算出され、各順相候補位置の相似度が相似度算出部34から重み値算出部84に供給される。
なお、ステップS44およびステップS45の処理は、図2のステップS13およびステップS14の処理と同様であるので、その説明は省略する。
ステップS46において、相似度算出部82は、対象位置選択部31から供給された対象ブロックと、近傍位置選択部81から供給された近傍ブロックとの相似度を算出し、相似度下限値算出部83に供給する。例えば、上述した式(1)と同様の計算が行なわれて、各近傍ブロックの相似度が算出される。
ステップS47において、相似度下限値算出部83は、相似度算出部82から供給された各近傍ブロックの相似度に基づいて相似度の下限値を算出し、重み値算出部84に供給する。例えば、下限値は、4つの相似度の最大値、最小値、または期待値などとされる。なお、下限値の算出は、4つの近傍ブロックの相似度を反映させることが本質であり、それらの相似度から代表値を得ることのできる演算であれば、どのような方法で下限値が算出されるようにしてもよい。
ステップS48において、重み値算出部84は、相似度算出部34からの各順相候補ブロックの相似度と、相似度下限値算出部83からの下限値とに基づいて、相似度ごとに重み値を算出し、重み付き期待値算出部36に供給する。
例えば、重み値算出部84は次式(3)の演算を行なうことで重み値を算出する。
Figure 2012234507
すなわち、相似度が下限値よりも大きい場合、相似度と下限値の差が重み値とされ、相似度が下限値以下である場合、重み値は0とされる。換言すれば、相似度が下限値により閾値処理されて重み値が算出される。
重み値が算出されると、その後、ステップS49乃至ステップS51の処理が行なわれてジャギー低減処理は終了するが、これらの処理は図2のステップS16乃至ステップS18の処理と同様であるため、その説明は省略する。
以上のようにして、画像処理装置61は、逆相画像の生成時において、対象位置の上下左右(水平方向および垂直方向)に隣接する各近傍画素を中心とする近傍ブロックの相似度を求め、これらの相似度から下限値を算出する。そして、画像処理装置61は、得られた下限値に基づいて不適切な逆相候補画素の重み値を0とし、実質的に重み付き期待値の算出に用いられないようにする。
このようにして相似度の下限値を決定することで、そもそも全く異なる画像を補正信号として選択するような失敗を回避することができる。これにより、入力画像に対するジャギー低減処理において、入力画像の細かい振幅の模様がつぶれてしまうような副作用を抑えることができ、より高品質な出力画像を得ることができる。
〈第3の実施の形態〉
[画像処理装置の構成例]
なお、以上においては、対象位置と順相候補位置との相似度に基づいて逆相候補画素の重み値を算出すると説明したが、逆相候補画素を中心とするブロックに基づいて、重み値を算出するようにしてもよい。
そのような場合、画像処理装置は例えば図8に示すように構成される。
図8の画像処理装置111は、平滑化部121、逆相画像推定部122、および平均部22から構成される。なお、図8において、図1における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
平滑化部121は、供給された入力画像を平滑化し、その結果得られた平滑化画像を逆相画像推定部122に供給する。
逆相画像推定部122は、平滑化部121からの平滑化画像と、供給された入力画像とに基づいて逆相画像を生成し、平均部22に供給する。逆相画像推定部122は、対象位置選択部131、逆相候補位置選択部132、逆相候補位置選択部133、相似度算出部134、重み値算出部135、および重み付き期待値算出部136を備えている。
対象位置選択部131は、平滑化部121からの平滑化画像上の画素位置を順次、対象位置として選択し、対象位置にある画素を中心とする対象ブロックを相似度算出部134に供給する。逆相候補位置選択部132は、平滑化部121からの平滑化画像上において、対象位置と所定の位置関係にあるいくつかの位置を逆相候補位置として選択し、逆相候補位置を中心とする所定の領域を逆相候補ブロックとして相似度算出部134に供給する。ここで、逆相候補ブロックは、対象ブロックと同じ大きさのブロックである。
逆相候補位置選択部133は、供給された入力画像における、逆相候補位置選択部132により選択された逆相候補位置にある画素を逆相候補画素として重み付き期待値算出部136に供給する。なお、以下、逆相候補位置選択部132により選択された平滑化画像上の逆相候補画素を、適宜、平滑逆相候補画素とも称し、逆相候補位置選択部133により選択された入力画像上の逆相候補画素を、適宜、入力逆相候補画素とも称する。
相似度算出部134は、対象位置選択部131からの対象ブロックと、逆相候補位置選択部132からの逆相候補ブロックとの相似度を算出し、重み値算出部135に供給する。重み値算出部135は、相似度算出部134から供給された相似度に基づいて重み値を算出し、重み付き期待値算出部136に供給する。重み付き期待値算出部136は、逆相候補位置選択部133からの逆相候補画素と、重み値算出部135からの重み値とに基づいて、対象位置の重み付き期待値を算出することで、逆相画像を生成する。
[ジャギー低減処理の説明]
次に、図9のフローチャートを参照して、画像処理装置111によるジャギー低減処理について説明する。
ステップS81において、平滑化部121は、供給された入力画像に対して低周波フィルタを用いたフィルタ処理等を行なうことで入力画像を平滑化し、その結果得られた平滑化画像を対象位置選択部131および逆相候補位置選択部132に供給する。
入力画像を平滑化することは、入力画像から低周波成分を抽出することであるから、平滑化画像は、入力画像の低周波成分の画像であるということができる。
ステップS82において、対象位置選択部131は、平滑化部121からの平滑化画像上の1つの画素位置を対象位置として選択し、対象ブロックを相似度算出部134に供給する。例えば、平滑化画像上の各画素位置がラスタ順に順次、選択されていく。
ステップS83において、逆相候補位置選択部132は、平滑化部121からの平滑化画像における対象位置に対する逆相候補位置を選択し、供給された平滑化画像から逆相候補位置を中心とする逆相候補ブロックを抽出して相似度算出部134に供給する。ここで、逆相候補ブロックは、対象ブロックと同じ大きさのブロックである。
また、逆相候補位置選択部133は、入力画像上の平滑逆相候補画素と同じ位置にある画素を入力逆相候補画素として選択し、入力逆相候補画素を重み付き期待値算出部136に供給する。つまり、入力画像と平滑化画像の同じ位置が逆相候補位置として選択される。
例えば、図10に示すように、平滑化画像上の所定の位置にある画素GO21(以下、対象画素GO21と称する)が対象画素として選択されたとする。なお、図10において、横方向および縦方向はx方向およびy方向を示している。
逆相候補位置選択部132は、対象画素GO21から図中、上下左右に1ライン(1画素)だけ離れたラインを逆相画素探査ラインとする。すなわち、対象画素GO21を含む水平ラインから1ラインだけ離れた水平ラインと、対象画素GO21を含む垂直ラインから1ラインだけ離れた垂直ラインとが、逆相画素探査ラインとされる。
図10の例では、対象画素GO21から図中、上側および下側に1ラインだけ離れた水平方向のラインが、逆相画素探査ラインLR21および逆相画素探査ラインLR22とされている。また、対象画素GO21から図中、左側および右側に1ラインだけ離れた垂直方向のラインが、逆相画素探査ラインLR23および逆相画素探査ラインLR24とされている。
逆相候補位置選択部132は、これらの逆相画素探査ラインLR21乃至逆相画素探査ラインLR24上の所定の範囲内にある各画素を、順次、逆相候補画素として選択する。したがって、1つの対象画素GO21に対して、予め定められた数だけ逆相候補画素が選択されることになる。図10の例では、逆相画素探査ラインLR21上にある画素GR21が逆相候補画素として選択されている。
図9のフローチャートの説明に戻り、逆相候補位置が選択されると、処理はステップS83からステップS84に進む。そして、その後、ステップS84乃至ステップS88の処理が行なわれてジャギー低減処理は終了するが、これらの処理は図2のステップS14乃至ステップS18の処理と同様であるため、その説明は省略する。
但し、ステップS84では、上述した式(1)および式(2)と同様の計算が行なわれ、逆相候補ブロックと対象ブロックとの相似度が算出される。
以上のようにして、画像処理装置111は、平滑化画像上の対象ブロックと逆相候補ブロックとの相似度を求め、相似度から求まる重み値を用いて重み付き期待値を算出する。
このように平滑化画像を用いれば、対象位置近傍の画像と逆相候補位置近傍の画像との相似度から、それらの画像が同じ模様の画像であるかを判定し、適切な逆相画像を得ることができる。すなわち、入力画像上の逆相候補位置近傍の画像は、本来、対象位置に対してジャギー位相が反転しているので相似度が正しく得られない。しかし、入力画像の低周波成分を抽出し、ジャギーを低減させた状態で逆相候補位置における相似度を算出すれば、得られた相似度から、入力画像上の逆相候補位置近傍の画像が、入力画像の対象位置近傍の画像とジャギー位相が逆転した画像であるかを、より確実に特定することができる。
〈第4の実施の形態〉
[画像処理装置の構成例]
また、図8に示したように、逆相候補ブロックと対象ブロックとの相似度から、各逆相候補画素の重み値を算出する場合においても、相似度の下限値を用いて重み値の算出を行なうようにしてもよい。
そのような場合、画像処理装置は、例えば図11に示すように構成される。
すなわち、図11の画像処理装置161は、平滑化部121、逆相画像推定部171、および平均部22から構成される。なお、図11において、図8における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
逆相画像推定部171は、平滑化部121からの平滑化画像と、供給された入力画像とに基づいて逆相画像を生成し、平均部22に供給する。逆相画像推定部171は、対象位置選択部131、逆相候補位置選択部132、逆相候補位置選択部133、相似度算出部134、重み付き期待値算出部136、近傍位置選択部181、相似度算出部182、相似度下限値算出部183、および重み値算出部184を備えている。
ここで、近傍位置選択部181乃至重み値算出部184は、図5の近傍位置選択部81乃至重み値算出部84と同様の処理を行なう。但し、近傍位置選択部181乃至重み値算出部184では、平滑化画像上の対象位置に隣接する近傍位置の近傍ブロックが抽出され、この近傍ブロックと対象ブロックとの相似度が算出される。
[ジャギー低減処理の説明]
次に、図12のフローチャートを参照して、画像処理装置161によるジャギー低減処理について説明する。なお、ステップS111乃至ステップS113の処理は、図9のステップS81乃至ステップS83の処理と同様であるため、その説明は省略する。
但し、ステップS111では、平滑化部121は、平滑化画像を対象位置選択部131、逆相候補位置選択部132、および近傍位置選択部181に供給する。また、ステップS112では、対象位置選択部131は、対象ブロックを相似度算出部134および相似度算出部182に供給する。
ステップS114において、近傍位置選択部181は、平滑化部121から供給された平滑化画像上の対象位置の上下左右に隣接する4つの近傍画素の位置を近傍位置として選択し、各近傍画素を中心とする近傍ブロックを相似度算出部182に供給する。
例えば、図13に示すように、平滑化画像における対象画素GO21の図中、上下左右のそれぞれに隣接する画素である近傍画素GK21乃至近傍画素GK24が選択される。そして、これらの近傍画素GK21乃至近傍画素GK24のそれぞれを中心とする近傍ブロックが、相似度算出部182に供給される。
なお、図13において、図10における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
図12のフローチャートの説明に戻り、近傍ブロックが抽出されて相似度算出部182に供給されると、処理はステップS114からステップS115に進む。そして、ステップS115において、各逆相候補ブロックと対象ブロックとの相似度が算出され、得られた相似度が相似度算出部134から重み値算出部184に供給される。なお、ステップS115の処理は、図9のステップS84の処理と同様であるので、その説明は省略する。
ステップS116において、相似度算出部182は、対象位置選択部131から供給された対象ブロックと、近傍位置選択部181から供給された近傍ブロックとの相似度を算出し、相似度下限値算出部183に供給する。例えば、上述した式(1)および式(2)と同様の計算が行なわれて、各近傍ブロックの相似度が算出される。
ステップS117において、相似度下限値算出部183は、相似度算出部182から供給された各近傍ブロックの相似度に基づいて相似度の下限値を算出し、重み値算出部184に供給する。なお、ステップS117では、図6のステップS47と同様の処理が行なわれる。
ステップS118において、重み値算出部184は、相似度算出部134からの各逆相候補ブロックの相似度と、相似度下限値算出部183からの下限値とに基づいて、相似度ごとに重み値を算出し、重み付き期待値算出部136に供給する。例えば、重み値算出部184は上述した式(3)の演算を行なうことで重み値を算出する。
重み値が算出されると、その後、ステップS119乃至ステップS121の処理が行なわれてジャギー低減処理は終了するが、これらの処理は図9のステップS86乃至ステップS88の処理と同様であるため、その説明は省略する。
以上のようにして、画像処理装置161は、対象位置の上下左右(水平方向および垂直方向)に隣接する各近傍画素を中心とする近傍ブロックの相似度を求め、これらの相似度から下限値を算出する。そして、画像処理装置161は、得られた下限値に基づいて不適切な逆相候補画素の重み値を0とする。このようにして相似度の下限値を決定することで、より高品質な出力画像を得ることができる。
〈第5の実施の形態〉
[画像処理装置の構成例]
さらに、画像処理装置において、順相候補ブロックから得られた重み値と、逆相候補ブロックから得られた重み値とから、逆相候補画素の最終的な重み値を算出するようにしてもよい。そのような場合、画像処理装置は例えば図14に示すように構成される。
図14の画像処理装置211は、平滑化部121、逆相画像推定部221、および平均部22から構成される。なお、図14において、図11における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
逆相画像推定部221は、平滑化部121からの平滑化画像と、供給された入力画像とに基づいて入力画像上の各逆相候補画素の重み値を算出して、重み値と逆相候補画素とから重み付き期待値を算出することで逆相画像を生成し、平均部22に供給する。
[逆相画像推定部の構成例]
また、図14の逆相画像推定部221は、より詳細には例えば図15に示すように構成される。なお、図15において、図5または図11における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
逆相画像推定部221は、対象位置選択部31、順相候補位置選択部32、逆相候補位置選択部33、相似度算出部34、近傍位置選択部81、相似度算出部82、相似度下限値算出部83、重み値算出部84、対象位置選択部131、逆相候補位置選択部132、相似度算出部134、近傍位置選択部181、相似度算出部182、相似度下限値算出部183、重み値算出部184、および重み付き期待値算出部231を備えている。
対象位置選択部31、順相候補位置選択部32、相似度算出部34、近傍位置選択部81、相似度算出部82、相似度下限値算出部83、および重み値算出部84は、図5の画像処理装置61におけるそれらのブロックと同様の処理を行なう。すなわち、順相候補ブロックが用いられて各逆相候補画素の重み値が算出される。重み値算出部84は、算出した重み値を重み付き期待値算出部231に供給する。
また、対象位置選択部131、逆相候補位置選択部132、相似度算出部134、近傍位置選択部181、相似度算出部182、相似度下限値算出部183、および重み値算出部184は、図11の画像処理装置161におけるそれらのブロックと同様の処理を行なう。すなわち、逆相候補ブロックが用いられて各逆相候補画素の重み値が算出される。重み値算出部184は、算出した重み値を重み付き期待値算出部231に供給する。
重み付き期待値算出部231は、重み値算出部84からの重み値と、重み値算出部184からの重み値とに基づいて最終的な重み値を算出し、最終的な重み値と、逆相候補位置選択部33からの逆相候補画素とに基づいて重み付き期待値を算出する。重み付き期待値算出部231は、重み付き期待値の算出により得られた逆相画像を平均部22に供給する。
[ジャギー低減処理の説明]
次に、図16のフローチャートを参照して、画像処理装置211によるジャギー低減処理について説明する。
ステップS151において、平滑化部121は供給された入力画像を平滑化し、得られた平滑化画像を対象位置選択部131、逆相候補位置選択部132、および近傍位置選択部181に供給する。
ステップS152において、逆相画像推定部221は、入力画像を用いた重み値算出処理を行い、得られた重み値を重み付き期待値算出部231に供給する。そして、ステップS153において、逆相画像推定部221は、平滑化画像を用いた重み値算出処理を行い、得られた重み値を重み付き期待値算出部231に供給する。
なお、入力画像を用いた重み値算出処理、および平滑化画像を用いた重み値算出処理の詳細は後述する。
ステップS154において、逆相候補位置選択部33は、供給された入力画像から逆相候補位置を選択し、入力画像上の逆相候補位置にある逆相候補画素を重み付き期待値算出部231に供給する。例えば、逆相候補画素として、対象位置選択部31により選択された対象画素と、順相候補位置選択部32により選択された順相候補画素とを結ぶ線分の中点の位置にある入力画像上の画素が逆相候補画素として選択される。
ステップS155において、重み付き期待値算出部231は、重み値算出部84からの重み値、重み値算出部184からの重み値、および逆相候補位置選択部33からの逆相候補画素に基づいて重み付き期待値を算出する。
例えば、重み付き期待値算出部231は、重み値算出部84からの重み値と、重み値算出部184からの重み値との積を求め、得られた値を最終的な重み値とする。そして、重み付き期待値算出部231は、最終的な重み値と逆相候補画素とから、図2のステップS16と同様の処理を行なって、対象位置の重み付き期待値を算出する。このようにして算出された重み付き期待値が、対象画素と同じ位置にある逆相画像の画素の画素値とされる。
重み付き期待値が算出されると、その後、ステップS156およびステップS157の処理が行なわれてジャギー低減処理は終了するが、これらの処理は図2のステップS17およびステップS18の処理と同様であるので、その説明は省略する。
このようにして画像処理装置211は、順相候補ブロックを用いて得られた重み値と、逆相候補ブロックを用いて得られた重み値とから最終的な重み値を算出し、最終的な重み値を用いて逆相画像を生成する。このように、2つの重み値から最終的な重み値を算出することで、より適切な重み値を得ることができ、より確実に画像のジャギーを低減させることができる。
[入力画像を用いた重み値算出処理の説明]
続いて、図17のフローチャートを参照して、図16のステップS152の処理に対応する入力画像を用いた重み値算出処理について説明する。
なお、ステップS181乃至ステップS183の処理は、図6のステップS41乃至ステップS43の処理と同様であるので、その説明は省略する。
ステップS184において、相似度算出部34は、対象位置選択部31からの対象ブロックと、順相候補位置選択部32からの順相候補ブロックとに基づいて、順相候補ブロックと対象ブロックとの相似度を算出し、重み値算出部84に供給する。例えば、上述した式(1)の計算が行なわれて相似度が算出される。
ステップS185において、相似度算出部82は、対象位置選択部31から供給された対象ブロックと、近傍位置選択部81から供給された近傍ブロックとの相似度を算出し、相似度下限値算出部83に供給する。例えば、上述した式(1)と同様の計算が行なわれて、各近傍ブロックの相似度が算出される。
近傍ブロックの相似度が算出されると、その後、ステップS186およびステップS187の処理が行なわれて、入力画像を用いた重み値算出処理は終了するが、これらの処理は図6のステップS47およびステップS48の処理と同様であるので、その説明は省略する。
重み値算出部84が算出した重み値を重み付き期待値算出部231に供給すると、入力画像を用いた重み値算出処理は終了し、その後、処理は図16のステップS153に進む。
[平滑化画像を用いた重み値算出処理の説明]
さらに、図18のフローチャートを参照して、図16のステップS153の処理に対応する平滑化画像を用いた重み値算出処理について説明する。
なお、ステップS211乃至ステップS213の処理は、図12のステップS112乃至ステップS114の処理と同様であるので、その説明は省略する。
但し、ステップS211では、対象位置選択部131により、対象位置選択部31によって選択された対象位置と同じ位置にある平滑化画像上の位置が対象位置として選択される。また、ステップS212では、逆相候補位置選択部132により、逆相候補位置選択部33によって選択された逆相候補位置と同じ位置にある平滑化画像上の位置が逆相候補位置として選択される。
ステップS214において、相似度算出部134は、対象位置選択部131からの対象ブロックと、逆相候補位置選択部132からの逆相候補ブロックとに基づいて、逆相候補ブロックと対象ブロックとの相似度を算出し、重み値算出部184に供給する。例えば、上述した式(1)と同様の計算が行なわれて相似度が算出される。
ステップS215において、相似度算出部182は、対象位置選択部131から供給された対象ブロックと、近傍位置選択部181から供給された近傍ブロックとの相似度を算出し、相似度下限値算出部183に供給する。例えば、上述した式(1)と同様の計算が行なわれて、各近傍ブロックの相似度が算出される。
近傍ブロックの相似度が算出されると、その後、ステップS216およびステップS217の処理が行なわれて、平滑化画像を用いた重み値算出処理は終了するが、これらの処理は図12のステップS117およびステップS118の処理と同様であるので、その説明は省略する。
重み値算出部184が算出した重み値を重み付き期待値算出部231に供給すると、平滑化画像を用いた重み値算出処理は終了し、その後、処理は図16のステップS154に進む。
以上のようにして、順相候補ブロックや逆相候補ブロック、近傍ブロックなどが用いられて、重み値が算出される。
〈第6の実施の形態〉
[画像処理装置の構成例]
さらに、入力画像がR,G,Bの各色の画像からなる場合に、輝度画像に対してジャギーの低減を行なった後、ジャギーの低減された輝度画像の高周波成分をR,G,Bの各色の画像に反映させるようにしてもよい。
そのような場合、画像処理装置は、例えば図19に示すように構成される。
図19の画像処理装置261は、平滑化部121、逆相画像推定部221、平均部22、輝度算出部271、平滑化部272、平滑化部273、および高周波推定部274から構成される。なお、図19において、図14における場合と対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略する。
画像処理装置261では、入力画像としてR,G,Bの各色の画像(以下、R画像,G画像,B画像とも称する)が輝度算出部271および平滑化部272に供給される。
輝度算出部271は、供給された入力画像としてのR画像、G画像、およびB画像に基づいて、入力画像の各画素の輝度値を示す輝度画像を生成し、平滑化部121、逆相画像推定部221、および平均部22に供給する。
平滑化部272は、供給されたR画像、G画像、およびB画像を平滑化し、高周波推定部274に供給する。平均部22は、輝度算出部271からの輝度画像と、逆相画像推定部221からの逆相画像との平均画像を求めて補正輝度画像とし、平滑化部273および高周波推定部274に供給する。
平滑化部273は、平均部22からの補正輝度画像を平滑化して高周波推定部274に供給する。高周波推定部274は、平均部22からの補正輝度画像、平滑化部273からの平滑化された補正輝度画像、および平滑化部272からの入力画像に基づいて、R,G,Bの各色成分の画像からなる出力画像を生成し、出力する。
[ジャギー低減処理の説明]
次に、図20のフローチャートを参照して、画像処理装置261によるジャギー低減処理について説明する。
ステップS241において、輝度算出部271は、供給された入力画像としてのR画像、G画像、およびB画像に基づいて輝度画像を生成し、平滑化部121、逆相画像推定部221、および平均部22に供給する。
ステップS242において、平滑化部121は、輝度算出部271から供給された輝度画像を平滑化し、その結果得られた平滑化画像を逆相画像推定部221に供給する。
平滑化画像が生成されると、その後、ステップS243乃至ステップS247の処理が行なわれるが、これらの処理は図16のステップS152乃至ステップS156の処理と同様であるのでその説明は省略する。但し、これらの処理では、入力画像に代えて輝度画像が処理に用いられる。
ステップS247において、全ての画素を選択したと判定されると、逆相画像推定部221から平均部22には逆相画像が供給されて、処理はステップS248に進む。
ステップS248において、平均部22は、逆相画像推定部221からの逆相画像と、輝度算出部271からの輝度画像とに基づいて補正輝度画像を生成し、平滑化部273および高周波推定部274に供給する。
ステップS249において、平滑化部273は、平均部22からの補正輝度画像を平滑化して高周波推定部274に供給する。このような平滑化により、補正輝度画像の低周波成分が得られる。
ステップS250において、平滑化部272は、供給された入力画像としてのR画像、G画像、およびB画像を平滑化し、高周波推定部274に供給する。このような平滑化により、入力画像の低周波成分が得られる。
ステップS251において、高周波推定部274は、平均部22からの補正輝度画像、平滑化部273からの平滑化された補正輝度画像、および平滑化部272からの入力画像に基づいて出力画像を生成し、出力する。
例えば、高周波推定部274は、平均部22からの補正輝度画像を、平滑化部273からの補正輝度画像で画素ごとに除算し、その結果得られた値を平滑化部272からの入力画像としてのR画像、G画像、およびB画像に乗算する。このようにして得られたR画像、G画像、B画像の各色成分からなる画像が出力画像とされる。この出力画像は、入力画像の色を保存しつつ、入力画像の高周波成分が、ジャギーの低減された補正輝度画像に置き換えられた画像である。出力画像が生成されると、ジャギー低減処理は終了する。
以上のように、画像処理装置261は、入力画像から輝度画像を生成して、輝度画像の逆相画像を生成する。そして、画像処理装置261は、得られた逆相画像を用いて入力画像のジャギーを低減させる。このように、入力画像がいくつかの色成分の画像からなる場合に、輝度画像から逆相画像を生成することでも、入力画像から簡単かつ確実にジャギーを低減させることができる。
なお、この実施の形態では、輝度画像の逆相画像を生成する場合を例として説明したが、R、G、Bの各色の画像のそれぞれの逆相画像を生成し、各色の画像のジャギーを低減させるようにしてもよい。
また、上述した本技術は、撮像装置において画素間引きや画素加算した撮像結果を出力する場合に発生するジャギーの低減にも利用することができる。
〈第7の実施の形態〉
[画像処理装置の構成例]
以上に説明した相似度の代わりに角相似度を用いるようにしてもよい。図21は、その場合の画像処理装置の主な構成例を示すブロック図である。
図21に示される画像処理装置300は、上述した各実施の形態の画像処理装置と同様の装置であり、供給された入力画像を、入力画像上のジャギーが低減された出力画像に変換して出力する。
画像処理装置300は、逆相画像推定部301および平均部22を有する。逆相画像推定部301は、供給された入力画像に基づいて、入力画像におけるジャギー成分の位相のみが反転された逆相画像を生成し、平均部22に供給する。
[逆相画像推定部の構成例]
図22は、逆相画像推定部301の主な構成例を示すブロック図である。図22に示されるように、逆相画像推定部301は、対象位置選択部311、逆相候補位置選択部312、角相似度算出部313、重み値算出部314、および重み付き期待値算出部36を備えている。
対象位置選択部311は、対象位置選択部31と同様に、供給された入力画像の画素位置を順番に対象位置として選択する。対象位置選択部311は、選択された対象画素の座標(以下、対象位置座標とも称する)、および、その対象画素を中心とする対象ブロックを角相似度算出部313に供給する。
逆相候補位置選択部312は、逆相候補位置選択部132と同様に、対象位置と所定の位置関係にあるいくつかの位置を逆相候補位置として選択する。ただし、逆相候補位置選択部312は、供給された入力画像において、逆相候補位置を選択する。逆相候補位置選択部312は、選択された逆相候補位置の座標(以下、逆相候補位置座標とも称する)、および、その逆相候補位置を中心とする所定の領域(以下、逆相候補ブロックとも称する)を角相似度算出部313に供給する。ここで、逆相候補ブロックは、対象ブロックと同じ大きさのブロックである。なお、逆相候補位置選択部312は、逆相候補ブロックを重み付き期待値算出部36にも供給する。
角相似度算出部313は、対象位置選択部311から供給された対象位置座標および対象ブロック、並びに、逆相候補位置選択部312から供給された逆相候補位置座標および逆相候補ブロックとを用いて角相似度を算出し、重み値算出部314に供給する。
角相似度は、対象ブロックにおけるジャギーの影響の無い真のエッジ方向と対象位置から見た逆相候補位置の方向との相似度である。
重み値算出部314は、角相似度算出部313から供給された角相似度に基づいて重み値を算出し、重み付き期待値算出部36に供給する。重み付き期待値算出部36は、逆相候補位置選択部312からの逆相候補ブロックと、重み値算出部314からの重み値とに基づいて、対象位置に対する重み付き期待値を算出することで逆相画像を生成し、平均部22に供給する。
[角相似度算出部の構成例]
図23は、角相似度算出部313の主な構成例を示すブロック図である。図23に示されるように、角相似度算出部313は、仮ジャギー低減部321、エッジ方向推定部322、演算部323、平行判定部324、および角相似度演算部325を有する。
仮ジャギー低減部321は、対象位置選択部311から供給される対象ブロックと、逆相候補位置選択部312から供給される逆相候補ブロックとを用いて、ジャギーを簡易的に低減させる仮の処理を行う。仮ジャギー低減部321は、仮の処理により、ジャギーを簡易的に低減させた画像(以下、仮ジャギー低減ブロックとも称する)をエッジ方向推定部322に供給する。
エッジ方向推定部322は、仮ジャギー低減部321から供給された仮ジャギー低減ブロックにおけるエッジの方向を推定し、そのエッジ方向に関する情報を平行判定部324に供給する。
演算部323は、逆相候補位置座標から対象位置座標を減算し、対象位置を基準とする逆相候補位置の相対座標を算出し、その相対座標を平行判定部324に供給する。
平行判定部324は、エッジ方向推定部322から供給されるエッジ方向と、演算部323から供給される相対座標とを用いて、仮ジャギー低減ブロック(対象ブロック)におけるエッジ方向と、対象位置からみた逆相候補位置の方向とがどの程度平行であるかを判定する。より具体的には、平行判定部324は、そのエッジ方向と逆相候補位置の相対方向とがなす角の大きさを示すパラメータDAを算出する。平行判定部324は、算出したパラメータDAを角相似度演算部325に供給する。
角相似度演算部325は、平行判定部324から供給されたパラメータDAを用いて、角相似度を求める演算を行う。角相似度演算部325は、算出した角相似度を重み値算出部314(図22)に供給する。
[ジャギー低減処理の流れ]
図24のフローチャートを参照して、図21の画像処理装置300によるジャギー低減処理の流れの例を説明する。
ジャギー低減処理が開始されると、ステップS301において、逆相画像推定部301は、入力画像から逆相画像を推定する。ステップS302において、平均部22は、ステップS301において推定された逆相画像と、入力画像とに基づいて出力画像を生成する。例えば、逆相画像と入力画像の同じ位置にある画素の画素値の平均値が、それらの画素と同じ位置にある出力画像の画素の画素値とされる。このように、逆相画像と入力画像の平均画像を出力画像とすることで、入力画像からジャギー成分が除去された出力画像が得られる。出力画像が生成されると、ジャギー低減処理は終了する。
[逆相画像推定処理の流れ]
図25のフローチャートを参照して、図24のステップS301において実行される逆相画像推定処理の流れの例を説明する。
逆相画像推定処理が開始されると、ステップS321において、対象位置選択部311は、対象位置選択部131の場合と同様に、入力画像上の1つの画素位置を対象位置として選択する。例えば、入力画像上の各画素位置がラスタ順に順次、選択されていく。対象位置選択部311は、選択した対象位置の座標(対象位置座標)を求め、さらに、対象位置を中心とする対象ブロックを抽出する。
ステップS322において、逆相候補位置選択部312は、入力画像における対象位置に対する逆相候補位置を選択する。逆相候補位置選択部312は、例えば、図10を参照して説明した逆相候補位置選択部132の場合と同様に、対象画素GO21から図中、上下左右に1ライン(1画素)だけ離れたラインを逆相画素探査ラインとする。逆相候補位置選択部132は、これらのライン(逆相画素探査ラインLR21乃至逆相画素探査ラインLR24)上の所定の範囲内にある各画素を、順次、逆相候補画素として選択する。
逆相候補位置選択部312は、選択した逆相候補位置の座標(逆相候補位置座標)を求め、さらに、逆相候補位置を中心とする逆相候補ブロックを抽出する。ここで、逆相候補ブロックは、対象ブロックと同じ大きさのブロックである。
ステップS323において、角相似度算出部313は、ステップS321の処理により得られた対象位置座標および対象ブロック、並びに、ステップS322の処理により得られた逆相候補位置座標および逆相候補ブロックを用いて、対象ブロックにおけるエッジ方向と、対象位置を基準とした逆相候補位置の方向との相似度である角相似度を算出する。
ステップS324において、重み値算出部314は、ステップS323の処理により得られた角相似度に基づいて重み値を算出する。例えば、重み値算出部314は、所定の範囲内で単調増加する関数に角相似度を入力し、得られた値を重み値とする。
例えば、重み値算出部314は、以下の式(4)の演算を行うことで重み値を算出する。
[重み値]=
Figure 2012234507
・・・(4)
なお、重み値は、角相似度が大きいほど重み値が大きくなるように定められてもよく、例えば角相似度がそのまま重み値とされてもよい。
ステップS325において、重み付き期待値算出部36は、ステップS322の処理により得られた逆相候補ブロックと、ステップS324の処理により得られた重み値とに基づいて、対象位置に対する重み付き期待値を算出する。
すなわち、重み付き期待値算出部36は、1つの対象画素に対して選択された各逆相候補画素の重み値を、その逆相候補ブロックの各画素値に乗算し、重み値が乗算された画素値の総和を正規化することで、重み付き期待値を算出する。このようにして算出された重み付き期待値が、対象画素と同じ位置にある逆相画像の画素の画素値とされる。
ステップS326において、対象位置選択部311は、入力画像上の全ての画素を対象画素として選択したか否かを判定する。未処理の画素が存在すると判定された場合、対象位置選択部311は、処理をステップS321に戻し、それ以降の処理を繰り返す。すなわち、入力画像上の次の画素が対象位置にある対象画素として選択され、その対象画素と同じ位置にある逆相画像の画素の画素値が求められる。
これに対して、ステップS326において全ての画素を選択したと判定された場合、対象位置選択部311は、逆相画像推定処理を終了し、処理を図24に戻す。
[角相似度算出処理の流れ]
次に、図26のフローチャートを参照して、図25のステップS323において実行される角相似度算出処理の流れの例を説明する。
角相似度算出処理が開始されると、ステップS341において、仮ジャギー低減部321は、仮ジャギー低減処理を行い、逆相候補ブロックと対象ブロックとから、仮ジャギー低減ブロックを求める。
逆相候補ブロックと対象ブロックの対応する画素位置において、どちらか一方の画素値のみが有効である場合、仮ジャギー低減部321は、その有効な画素値を選択し、仮ジャギー低減ブロックの画素値とする。また、どちらの画素値も有効である場合、仮ジャギー低減部321は、両者の加算平均を求め、仮ジャギー低減ブロックの画素値とする。
図27に仮ジャギー低減処理の様子の例を示す。例えば、図27Aにおいて、逆相候補ブロック331の白地の画素(c01,c10,c12,c21)が有効画素であり、斜線模様の画素(c00,c02,c11,c20,c22)が有効でない画素であるとする。また、対象ブロック332の白地の画素(t00,t02,t11,t20,t22)が有効画素であり、斜線模様の画素(t01,t10,t12,t21)が有効でない画素であるとする。
このような場合、仮ジャギー低減部321は、各画素位置において、有効画素である方の画素値(有効な画素値)を選択し、仮ジャギー低減ブロックの画素値とする。したがって、仮ジャギー低減ブロック333の画素値は、t00、c01、t02、c10、t11、c12、t20、c21、およびt22により構成される。
また、例えば、図27Bに示されるように、逆相候補ブロック341の全ての画素(c00乃至c22)が有効画素であり、対象ブロック342の全ての画素(t00乃至t22)も有効画素であるとする。
このような場合、仮ジャギー低減部321は、各画素位置において、以下の式(5)のように両者の加算平均aTijを算出し、仮ジャギー低減ブロックの画素値とする。
Figure 2012234507
・・・(5)
したがって、仮ジャギー低減ブロック343の画素値は、aT00、aT01、aT02、aT10、aT11、aT12、aT20、aT21、およびaT22により構成される。
他の実施の形態において上述した、画素位置毎の差分を用いた相似度算出部では、逆相候補位置画像と対象位置画像の対応する画素位置に有効画素がそろっていなければ差分計算することができなかった。これに対して、本手法の場合、仮ジャギー低減処理結果である仮ジャギー低減ブロックにローカルな方向判定に十分な画素がそろっていればよい。したがって、必ずしも仮ジャギー低減ブロックの全ての画素位置が有効である必要は無い。
図26に戻り、ステップS342において、エッジ方向推定部322は、ステップS341の処理により得られた仮ジャギー低減ブロックのエッジ方向を推定する。
エッジ方向推定部322はエッジの大まかな向きを推定する。推定方法は任意であるが、例えば、sobelフィルタベースの方向推定やgradMinベースの方向推定などが考えられる。
sobelフィルタベースの方向推定について説明する。図28は、sobelフィルタベースの方向推定の様子の例を説明する図である。図28Aに示されるように、3画素×3画素の仮ジャギー低減ブロックにおいて、白地部分と斜線模様の部分との境界であるエッジ351が存在するとする。このエッジ351と、x軸の正の方向とがなす角をθとすると、tanθの予測値eTanθは以下の式(6)のように表すことができる。
eTanθ=−gradH/gradV ・・・(6)
gradVは、図28Bに示される例のように、仮ジャギー低減ブロック343に対して水平方向のエッジ判定に用いられるsobelフィルタ352を適応した結果(仮ジャギー低減ブロック343の各画素値に、sobelフィルタ352の、その画素位置の係数を乗算した結果の和)である。また、gradHは、図28Bに示される例のように、仮ジャギー低減ブロック343に対して垂直方向のエッジ判定に用いられるsobelフィルタ353を適応した結果(仮ジャギー低減ブロック343の各画素値に、sobelフィルタ353の、その画素位置の係数を乗算した結果の和)である。
このように、エッジ方向推定部322は、sobelフィルタを用いることにより、エッジ方向の推定を容易に行うことができる。
次に、gradMinベースの方向推定について説明する。gradMinベースの方向推定は、仮ジャギー低減ブロックにおいて、中心の画素とその周辺の画素との差分絶対値和の加重平均を方向毎に求め、その加重平均が最小の方向をエッジ方向と推定する方法である。
gradMinベースの方向推定の場合、エッジ方向推定部322は、エッジ方向のより詳細な探索をより容易に行うことができるように、エッジ方向の探索を水平方向と垂直方向に分けて行う。
図29は、gradMinベースの方向推定の水平方向探索の様子の例を説明する図である。図29Aに示されるように、仮ジャギー低減ブロックにおいて、白地部分と斜線模様の部分との境界であるエッジ351が存在するとする。エッジ方向推定部322は、このエッジ351と、x軸の正の方向とがなす角をθとすると、tanθの予測値eTanθを以下のように推定する。
図29Aに示されるように、y方向に±1した水平ライン上を探索する場合、エッジ方向推定部322は、−π/4≦θ≦π/4または、3π/4≦θ≦5π/4を想定している。エッジ方向推定部322が浅い角度のエッジを検知することができるように、仮ジャギー低減ブロックは、図29Bに示されるように横長にしておくのが望ましい。
仮ジャギー低減ブロックが図29Bに示される例のような場合、エッジ方向推定部322は、処理対象位置を画素aT14とし、各方向のgradを、画素aT14を通る両矢印に沿った差分絶対値和の加重平均とする。また、gradMinをgrad0乃至grad8の最小値とする。
仮ジャギー低減ブロックにおいて、エッジに平行な方向に高周波が存在しないと仮定すると、エッジ方向推定部322は、画素aT14におけるエッジの方向を、gradMinの値をとる両矢印の方向と推定することができる。よってtanθの推定値eTanθは、以下のように求めることができる。
図29Bの例の場合、エッジ方向推定部322が、各両矢印方向のgrad(grad0乃至grad8)を以下の式(7)乃至式(15)のように算出する。
grad0=(|aT00−aT14|+|aT14−aT28|)/2√(17) ・・・(7)
grad1=(|aT01−aT14|+|aT14−aT27|)/2√(10) ・・・(8)
grad2=(|aT02−aT14|+|aT14−aT26|)/2√(5) ・・・(9)
grad3=(|aT03−aT14|+|aT14−aT25|)/2√(2) ・・・(10)
grad4=(|aT04−aT14|+|aT14−aT24|)/2 ・・・(11)
grad5=(|aT05−aT14|+|aT14−aT23|)/2√(2) ・・・(12)
grad6=(|aT06−aT14|+|aT14−aT22|)/2√(5) ・・・(13)
grad7=(|aT07−aT14|+|aT14−aT21|)/2√(10) ・・・(14)
grad8=(|aT08−aT14|+|aT14−aT20|)/2√(17) ・・・(15)
エッジ方向推定部322は、このように算出した各gradからその最小値gradMinを求め、そのgradに対応する方向(θ)を特定し、eTanθを求める。
例えば、gradMin=grad0の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=1/4と推定する。また、gradMin=grad1の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=1/3と推定する。さらに、gradMin=grad2の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=1/2と推定する。また、gradMin=grad3の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=1と推定する。さらに、gradMin=grad4の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθは無限大と推定する。また、gradMin=grad5の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=-1と推定する。さらに、gradMin=grad6の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=-1/2と推定する。また、gradMin=grad7の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=-1/3と推定する。さらに、gradMin=grad8の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=-1/4と推定する。
図30は、gradMinベースの方向推定の垂直方向探索の様子の例を説明する図である。図30Aは、仮ジャギー低減ブロックのエッジ方向の例を説明する図であり、図29Aと同様の例である。
図30Aに示されるように、x方向に±1した垂直ライン上を探索する場合、エッジ方向推定部322は、π/4≦θ≦3π/4または、5π/4≦θ≦7π/4を想定している。エッジ方向推定部322が深い角度のエッジを検知することができるように、仮ジャギー低減ブロックは、図30Bに示されるように縦長にしておくのが望ましい。
仮ジャギー低減ブロックが図30Bに示される例のような場合、エッジ方向推定部322は、処理対象位置を画素aT41とし、各方向のgradを、画素aT41を通る両矢印に沿った差分絶対値和の加重平均とする。
水平方向の探索の場合と同様に、エッジに平行な方向に高周波が存在しないと仮定すると、エッジ方向推定部322は、画素aT41におけるエッジの方向を、gradMinの値をとる両矢印の方向と推定することができる。
図30Bの例の場合、エッジ方向推定部322が、各両矢印方向のgrad(grad0乃至grad8)を以下の式(16)乃至式(24)のように算出する。
grad0=(|aT00−aT41|+|aT41−aT82|)/2√(17) ・・・(16)
grad1=(|aT10−aT41|+|aT41−aT72|)/2√(10) ・・・(17)
grad2=(|aT20−aT41|+|aT41−aT62|)/2√(5) ・・・(18)
grad3=(|aT30−aT41|+|aT41−aT52|)/2√(2) ・・・(19)
grad4=(|aT40−aT41|+|aT41−aT42|)/2 ・・・(20)
grad5=(|aT50−aT41|+|aT41−aT32|)/2√(2) ・・・(21)
grad6=(|aT60−aT41|+|aT41−aT22|)/2√(5) ・・・(22)
grad7=(|aT70−aT41|+|aT41−aT12|)/2√(10) ・・・(23)
grad8=(|aT80−aT41|+|aT41−aT02|)/2√(17) ・・・(24)
エッジ方向推定部322は、このように算出した各gradからその最小値gradMinを求め、そのgradに対応する方向(θ)を特定し、eTanθを求める。
例えば、gradMin=grad0の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=4と推定する。また、gradMin=grad1の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=3と推定する。さらに、gradMin=grad2の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=2と推定する。また、gradMin=grad3の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=1と推定する。さらに、gradMin=grad4の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=0と推定する。また、gradMin=grad5の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=-1と推定する。さらに、gradMin=grad6の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=-2と推定する。また、gradMin=grad7の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=-3と推定する。さらに、gradMin=grad8の場合、エッジ方向推定部322は、eTanθ=-4と推定する。
以上のようなgradMinベースの方向推定方法を、より一般化して説明する。図31は、仮ジャギー低減ブロックの例を示す図である。図31に示されるように、対称位置座標を(x,y)とし、位置(x,y)における仮ジャギー低減ブロックの画素値をpreAntiI(x,y)とすると、座標(lx,ly)に向かう方向のgrad(lx,ly)は、以下の、式(25)のように算出される。
Figure 2012234507
・・・(25)
上述したようにy方向に±1した水平ライン上を探索する場合、エッジ方向推定部322は、以下の式(26)のように、gradMinを算出する。
Figure 2012234507
・・・(26)
また、x方向に±1した垂直ライン上を探索する場合、エッジ方向推定部322は、以下の式(27)のように、gradMinを算出する。
Figure 2012234507
・・・(27)
エッジ方向推定部322は、tanθの予測値eTanθを、gradMinを与える(lx.ly)に対して、以下の式(28)のように求めることができる。
eTanθ=ly/lx ・・・(28)
このように、エッジ方向推定部322は、gradMinを推定することにより、エッジ方向の推定をより詳細に行うことができる。
なお、対象画素に対して逆相候補位置を水平or垂直どちらに探索するかで、仮ジャギー低減ブロックのアスペクト比を変えることにより、エッジ方向推定部322は、より詳細なエッジ方向の推定をより容易に行うことができる。
なお、その場合、仮ジャギー低減部321が、水平方向探索用の横長の仮ジャギー低減ブロックと、垂直方向探索用の縦長の仮ジャギー低減ブロックの両方を生成し、その両方をエッジ方向推定部322に供給するようにしてもよい。また、仮ジャギー低減部321が、大きな(多画素の)仮ジャギー低減ブロックを生成し、エッジ方向推定部322が、その大きな仮ジャギー低減ブロックの一部を、水平方向探索用のアスペクト比、垂直方向探索用のアスペクト比でそれぞれ抽出し、利用するようにしてもよい。
図26に戻り、ステップS343において、演算部323は、対象位置座標と逆相候補位置座標から、対象画素を基準とする逆相候補画素の相対座標を算出する。
図32は、相対座標の算出と、平行判定の様子の例を説明する図である。
図32Aに示される例において、画素pt(tx,ty)が対象画素であり、画素pc(cx,cy)が逆相候補画素であるとする。この場合、演算部323は、対象画素を基準とする逆相候補画素の相対座標(dx,dy)を、以下の式(29)のように算出する。
Figure 2012234507
・・・(29)
図26に戻り、ステップS344において、平行判定部324は、ステップS342の処理により推定されたエッジ方向と、ステップS343の処理により算出された相対座標が示す、対象画素を基準とする逆相候補画素の方向とが、どの程度平行に近いかを判定する。
正しい逆相画素位置ブロックによる仮ジャギー低減ブロックではジャギーの無い綺麗なエッジ画像となるので、仮ジャギー低減ブロックのエッジ方向は、対象画像位置のジャギーの影響のないエッジ方向となる。このため、相対座標の方向と仮ジャギー低減画像のエッジ方向は平行となるはすである。そこで相対座標の位置ベクトルと仮ジャギー低減画像のエッジ方向と垂直な方向のなす角Φをもって、相似度判定を行う。
図32Aにおいて、ベクトル361(dx,dy)は、ステップS343の処理により算出された相対座標を表す位置ベクトルである。また、ステップS342の処理により推定されるエッジ方向は、図32Bに示されるように、そのエッジ方向に平行なベクトル363(1,eTanθ)によって表される。
平行判定部324は、このベクトル361とベクトル363の方向の関係(2つのベクトルがなす角)を求める。ただし、演算量を低減するために、平行判定部324は、実際に角度を計算するのではなく、cosを求める。また、平行付近の角度の判定における感度を向上させるために、平行判定部324は、図32Cに示されるように、ベクトル361とベクトル363のなす角の代わりに、ベクトル361と垂直なベクトル362(dy,-dx)と、ベクトル363とがなす角Φのcosを求める。
以下の式(30)に示されるように、ベクトル361とベクトル363が平行である場合、ベクトル362は、ベクトル363に対して垂直になる。
Figure 2012234507
・・・(30)
平行で判定(三角関数の極値付近で相似度を判定)するよりも、垂直で判定(三角関数の変曲点付近で判定)する方が、感度を高くすることができる。平行判定部324は、cosΦを以下の式(31)のように算出する。
Figure 2012234507
・・・(31)
なお、平行判定部324が、ベクトル361とベクトル363のなす角のcosを求める(エッジと平行な向きとで平行の判定を行う)ようにしてももちろんよい。
平行判定部324は、さらに、このcosΦを、対象画素と逆相候補画素との距離に応じてgainとoffsetを用いて補正し、パラメータDAを算出する。
まず、平行判定部324は、変数dTanを以下の式(32)のように算出する。
Figure 2012234507
・・・(32)
そして、平行判定部324は、以下の式(33)に示されるように、この変数dTanに応じてgainとoffsetの値を決定し、そのgainとoffsetを用いてcosΦを補正することにより、パラメータDAを算出する。
Figure 2012234507
・・・(33)
図33は、このgainとoffsetについて説明する図である。図33Aおよび図33Bにおいて、各点線は、ブロックマッチングを行う離散的な位置を示す。また、以下において、説明の簡略化のために、0≦θ≦π/4とする。
逆相候補位置を格子点で探す際、図33Aや図33Bの例のように、エッジが隣接する逆相候補位置の中点を通る時に、x方向誤差が最大となる。このような点に対して、y方向誤差は図33Bに示されるように0.5tanθとかけるので、θに対して誤差は単調増加となる。
よって、平行判定部324は、dTanが大きい場合(エッジの角度がπ/4に近い場合)には、角相似度判定が甘くなるように、offsetを大きくし、gainを小さくする。これに対して、dTanが小さい場合(エッジの角度が0に近い場合)、平行判定部324は、角相似度判定が厳しくなるようにoffsetを小さく、gainを大きく設定する。これにより効果的に角相似度の判定を行うことができる。
なお、この補正の方法は任意であり、上述した以外の方法であっても良い。また、この補正を省略するようにしてもよい。
図26に戻り、ステップS345において、角相似度演算部325は、ステップS344の処理により算出されたパラメータDAを用いて、対象ブロックと逆相候補ブロックとの角相似度を算出する。
角相似度演算部325は、例えば、以下の式(34)のように、パラメータDAから角相似度を算出する。
Figure 2012234507
・・・(34)
なお、THsは任意の定数である。この式(34)をグラフ化したものを図34に示す。図34のグラフに示されるように、この角相似度の値は、パラメータDAの値がより小さくなる程、より大きくなる。
このようにすることにより、後述する角相似度に下限値を用いる手法も、上述した他の実施の形態の場合と同様の方法で、容易に適用することができる。
なお、角相似度は、DAの増加に対して減少すればよく、その関数は、上述した式(34)以外であっても良い。例えば、図34に示されるグラフの場合、角相似度変動部分(0≦DA≦THs)が直線となっているが、これに限らず、曲線となるようにしてもよい。
図26に戻り、ステップS345の処理が終了すると、角相似度演算部325は、角相似度算出処理を終了し、処理を図25に戻す。
以上のように各処理を行うことにより、逆相画像推定部301は、対象位置近傍の画像と逆相候補位置近傍の画像との角相似度から、それらの画像が同じ模様の画像であるかを判定し、適切な逆相画像を得ることができる。また、その際、逆相画像推定部301は、対象ブロックと逆相候補ブロックを用いて簡易的にジャギーを低減させ、仮ジャギー低減ブロックを生成し、その仮ジャギー低減ブロックを用いて角相似度を算出する。したがって、逆相画像推定部301は、平滑化画像を生成する必要なく、角相似度を算出し、得られた角相似度から、入力画像上の逆相候補位置近傍の画像が、入力画像の対象位置近傍の画像とジャギー位相が逆転した画像であるかを、より確実に特定することができる。
〈第8の実施の形態〉
[画像処理装置の構成例]
なお、以上においては、角相似度から重み値が算出されると説明したが、第1の実施の形態に対する第2の実施の形態の場合と同様に、角相似度の下限値を求め、重み値の算出時に下限値による閾値処理が行われるようにすることで、対象画素と全く異なる逆相候補画素が重み付き期待値の算出から除外されるようにしてもよい。
そのような場合、図21の画像処理装置300は、逆相画像推定部301の代わりに、例えば図35に示されるような逆相画像推定部401を有する。図35は、この場合の逆相画像推定部の主な構成例を示すブロック図である。
図35に示されるように、逆相画像推定部401は、対象位置選択部311、逆相候補位置選択部312、近傍位置選択部81、角相似度算出部313、角相似度算出部411、角相似度下限値算出部412、重み値算出部413、および、重み付き期待値算出部36を有する。
近傍位置選択部81は、入力画像上において、処理対象となっている対象位置の上下左右に隣接する4つの画素位置を近傍位置として選択する。近傍位置選択部81は、その選択した各近傍位置にある画素の座標(近傍位置座標)、並びに、各近傍位置にある画素を中心とする対象ブロックと同じ大きさの領域を近傍ブロックとして角相似度算出部411に供給する。なお、以下、入力画像上の近傍位置にある画素を近傍画素とも称する。
角相似度算出部411は、角相似度算出部313と同様の構成を有し、同様の処理を行う処理部である。ただし、角相似度算出部411は、逆相候補位置選択部312から供給された逆相候補位置座標および逆相候補ブロックの代わりに、近傍位置選択部81から供給された近傍位置座標および近傍ブロックを用いて角相似度を算出する。つまり、角相似度算出部411は、対象ブロックと近傍ブロックとの角相似度を、各近傍ブロックについて算出する。また、角相似度算出部411は、算出した各角相似度を、重み値算出部314ではなく、角相似度下限値算出部412に供給する。
角相似度下限値算出部412は、角相似度算出部411から供給された4つの角相似度に基づいて、角相似度の1つの下限値を算出し、重み値算出部413に供給する。重み値算出部413は、相似度算出部34からの相似度と、相似度下限値算出部83からの下限値とに基づいて、重み値を算出し、重み付き期待値算出部36に供給する。
重み値算出部413は、角相似度算出部311から供給された角相似度と、角相似度下限値算出部412から供給された下限値とに基づいて、重み値を算出し、重み付き期待値算出部36に供給する。
[逆相画像推定処理の流れ]
この場合も、ジャギー低減処理は、図24のフローチャートを参照して説明した、第7の実施の形態の場合と同様に実行される。ただし、ステップS301の逆相画像の推定は、逆相画像推定部401(図35)が実行する。
図36のフローチャートを参照して、図24のステップS301において逆相画像推定部401により実行される逆相画像推定処理について説明する。
逆相画像推定処理が開始されると、ステップS401において、対象位置選択部311は、ステップS321の場合と同様に、入力画像上の1つの画素位置を対象位置として選択する。
ステップS402において、近傍位置選択部81は、第2の実施の形態(ステップS43)の場合と同様に、入力画像上の対象位置の上下左右に隣接する4つの近傍画素の位置を近傍位置として選択する。
このようにして選択された各近傍ブロックは、対象ブロックの領域の画像と類似しているが、対象ブロックの画像とは異なる画像であり、対象位置に対する逆相候補ブロックとして選択されるのに不適切な領域である。そのため、このような不適切な領域を逆相候補ブロックとして重み付き期待値を算出すると、正しく逆相画像を得ることができず、かえって出力画像の画質が劣化してしまうことがある。
そこで、逆相画像推定部401は、このような各近傍ブロックの角相似度を算出して角相似度の下限値を求める。そして、逆相画像推定部401は、角相似度が求めた下限値以下となる逆相候補ブロックが不適切なブロックであるとして、その逆相候補ブロックに対応する逆相候補画素が、重み付き期待値の算出から実質的に排除されるようにする。
ステップS403において、逆相候補位置選択部312は、ステップS322の場合と同様に、入力画像における対象位置に対する逆相候補位置を選択する。
ステップS404において、角相似度算出部313は、逆相候補位置の角相似度、つまり、対象ブロックと逆相候補ブロックとの角相似度を算出する。この処理は、図26のフローチャートを参照して説明した場合と同様である。
ステップS405において、角相似度算出部411は、近傍位置の角相似度、つまり、対象ブロックと近傍ブロックとの角相似度を算出する。この処理も、逆相候補ブロックおよび逆相候補位置座標の代わりに、近傍ブロックおよび近傍位置座標が用いられること以外、図26のフローチャートを参照して説明した場合と同様である。
ステップS406において、角相似度下限値算出部412は、角相似度算出部411から供給された各近傍ブロックの角相似度に基づいて角相似度の下限値を算出し、重み値算出部413に供給する。例えば、下限値は、4つの角相似度の最大値、最小値、または期待値などとされる。なお、下限値の算出は、4つの近傍ブロックの角相似度を反映させることが本質であり、それらの角相似度から代表値を得ることのできる演算であれば、どのような方法で下限値が算出されるようにしてもよい。
ステップS407において、重み値算出部413は、角相似度算出部313から供給される各逆相候補ブロックの角相似度と、角相似度下限値算出部412からの下限値とに基づいて、角相似度ごとに重み値を、例えば式(4)のように算出し、重み付き期待値算出部36に供給する。
すなわち、角相似度が下限値よりも大きい場合、角相似度と下限値の差が重み値とされ、角相似度が下限値以下である場合、重み値は0とされる。換言すれば、角相似度が下限値により閾値処理されて重み値が算出される。
重み値が算出されると、その後、ステップS408およびステップS409の各処理が、図25のステップS325およびステップS326の各処理と同様に実行される。
以上のようにして、逆相画像推定部401は、逆相画像の生成時において、対象位置の上下左右(水平方向および垂直方向)に隣接する各近傍画素を中心とする近傍ブロックの角相似度を求め、これらの角相似度から下限値を算出する。そして、逆相画像推定部401は、得られた下限値に基づいて不適切な逆相候補画素の重み値を0とし、実質的に重み付き期待値の算出に用いられないようにする。
このようにして角相似度の下限値を決定することで、画像処理装置300は、そもそも全く異なる画像を補正信号として選択するような失敗を回避することができる。これにより、画像処理装置300は、入力画像に対するジャギー低減処理において、入力画像の細かい振幅の模様がつぶれてしまうような副作用を抑えることができ、より高品質な出力画像を得ることができる。
〈第9の実施の形態〉
[画像処理装置の構成例]
なお、第7の実施の形態において説明した角相似度を用いる方法と、第3の実施の形態において説明した相似度を用いる方法との両方を用いるようにしてもよい。
図37は、画像処理装置の他の構成例を示すブロック図である。図37に示される画像処理装置500は、基本的に、図21を参照して説明した画像処理装置300と同様の装置であり、供給された入力画像を、入力画像上のジャギーが低減された出力画像に変換して出力する。
図37に示されるように、画像処理装置500は、平滑化部121、逆相画像推定部501、および平均部22を有する。
平滑化部121は、入力画像を平滑化し、その結果得られた平滑化画像を逆相画像推定部501に供給する。
逆相画像推定部501は、平滑化部121から供給された平滑化画像と、入力画像とに基づいて逆相画像を生成し、平均部22に供給する。
[逆相画像推定部]
図38は、逆相画像推定部501の主な構成例を示すブロック図である。図38に示されるように、逆相画像推定部501は、対象位置選択部511、逆相候補位置選択部512、逆相候補位置選択部133、相似度算出部134、角相似度算出部313、重み値算出部514、および重み付き期待値算出部136を備えている。
対象位置選択部511は、平滑化部121から供給される平滑化画像上の画素位置を順次、対象位置として選択する。対象位置選択部511は、選択した対象位置の座標である対象位置座標と、平滑化画像上の、選択した対象位置を中心とする所定の領域である対象平滑化ブロックとを、角相似度算出部313に供給する。また、対象位置選択部511は、対象平滑化ブロックを、相似度算出部134にも供給する。
逆相候補位置選択部512は、平滑化部121から供給される平滑化画像上において、対象位置と所定の位置関係にあるいくつかの位置を逆相候補位置として選択する。逆相候補位置選択部512は、選択した逆相候補位置の座標である逆相候補位置座標と、平滑化画像上の、選択した逆相候補位置を中心とする所定の領域である逆相候補平滑化ブロックとを、角相似度算出部313に供給する。また、逆相候補位置選択部512は、逆相候補平滑化ブロックを、相似度算出部134にも供給する。ここで、逆相候補平滑化ブロックは、対象平滑化ブロックと同じ大きさのブロックである。
逆相候補位置選択部133は、入力画像における、逆相候補位置選択部512により選択された逆相候補位置にある画素を逆相候補画素として重み付き期待値算出部136に供給する。なお、以下、逆相候補位置選択部512により選択された平滑化画像上の逆相候補画素を、適宜、平滑逆相候補画素とも称し、逆相候補位置選択部133により選択された入力画像上の逆相候補画素を、適宜、入力逆相候補画素とも称する。
相似度算出部134は、対象位置選択部511から供給される対象平滑化ブロックと、逆相候補位置選択部512から供給される逆相候補平滑化ブロックとの相似度を、第3の実施の形態において説明したように算出し、得られた相似度を重み値算出部514に供給する。
角相似度算出部313は、対象位置選択部511から供給される対象位置座標および対象平滑化ブロック、並びに、逆相候補位置選択部512から供給される逆相候補位置座標および逆相候補平滑化ブロックを用いて、対象平滑化ブロックと、逆相候補平滑化ブロックとの角相似度を、第7の実施の形態において説明したように算出し、得られた角相似度を重み値算出部514に供給する。
重み値算出部514は、相似度算出部134から供給された相似度、および、角相似度算出部313から供給された角相似度に基づいて重み値を算出し、重み付き期待値算出部136に供給する。なお、この重み値の算出方法は任意である。例えば、重み値算出部514が、相似度および角相似度の両方を用いて1つの重み値を求めるようにしてもよい。また、例えば、重み値算出部514が、第3の実施の形態において説明したのと同様の方法で相似度から重み値を求め、さらに、第7の実施の形態において説明したのと同様の方法で角相似度から重み値を求め、それらの重み同士の積等を最終的な重み値として求めるようにてもよい。もちろん、これらの方法以外の方法を適用するようにしてもよい。
重み付き期待値算出部136は、逆相候補位置選択部133から供給される逆相候補画素と、重み値算出部514から供給される重み値とに基づいて、対象位置の重み付き期待値を算出することで、逆相画像を生成する。
[ジャギー低減処理の流れ]
次に、図39のフローチャートを参照して、画像処理装置500によるジャギー低減処理について説明する。
ジャギー低減処理が開始されると、ステップS501において、平滑化部121は、供給された入力画像に対して低周波フィルタを用いたフィルタ処理等を行うことで入力画像を平滑化し、平滑化画像を得る。入力画像を平滑化することは、入力画像から低周波成分を抽出することであるから、平滑化画像は、入力画像の低周波成分の画像であるということができる。
ステップS502において、逆相画像推定部501は、入力画像およびステップS501の処理により得られた平滑化画像を用いて逆相画像を推定する。
ステップS503において、平均部22は、ステップS302の処理(図24)の場合と同様に、ステップS502の処理により得られた逆相画像を用いて出力画像を生成する。
出力画像が生成されると、ジャギー低減処理が終了する。
[逆相画像推定処理の流れ]
次に、図40のフローチャートを参照して、図39のステップS502において実行される逆相画像推定処理の流れの例を説明する。
逆相画像推定処理が開始されると、ステップS521において、対象位置選択部511は、平滑化画像上において、対象位置選択部311の場合と同様に、1つの画素位置を対象位置として選択する。例えば、平滑化画像上の各画素位置がラスタ順に順次、選択されていく。対象位置選択部511は、選択した対象位置の座標(対象位置座標)を求め、さらに、対象位置を中心とする対象平滑化ブロックを抽出する。
ステップS522において、逆相候補位置選択部133は、入力画像における対象位置に対する逆相候補位置を選択する。
ステップS523において、逆相候補位置選択部512は、平滑化画像上において、逆相候補位置選択部312の場合と同様に、ステップS521において選択された対象位置に対する逆相候補位置を選択する。逆相候補位置選択部512は、選択した逆相候補位置の座標(逆相候補位置座標)を求め、さらに、逆相候補位置を中心とする逆相候補平滑化ブロックを抽出する。
ステップS524において、角相似度算出部313は、ステップS323(図25)の場合と同様に、ステップS521の処理により得られた対象平滑化ブロックと、ステップS523の処理により得られた逆相候補平滑化ブロックとの角相似度を算出する。この処理は、対象ブロックの代わりに対象平滑化ブロックが用いられ、逆相候補ブロックの代わりに逆相候補平滑化ブロックが用いられること以外、図26のフローチャートを参照して説明した場合と同様である。
ステップS525において、相似度算出部134は、ステップS521の処理により得られた対象平滑化ブロックと、ステップS523の処理により得られた逆相候補平滑化ブロックとの相似度を算出する。
ステップS526において、重み値算出部514は、ステップS524の処理により得られた角相似度と、ステップS525の処理により得られた相似度とを用いて重み値を算出する。
ステップS527において、重み付き期待値算出部136は、ステップS522の処理により得られた逆相候補ブロックと、ステップS526の処理により得られた重み値とに基づいて、対象位置に対する重み付き期待値を算出する。
すなわち、重み付き期待値算出部136は、1つの対象画素に対して選択された各逆相候補画素の重み値を、その逆相候補ブロックの各画素値に乗算し、重み値が乗算された画素値の総和を正規化することで、重み付き期待値を算出する。このようにして算出された重み付き期待値が、対象画素と同じ位置にある逆相画像の画素の画素値とされる。
ステップS528において、対象位置選択部511は、入力画像上の全ての画素を対象画素として選択したか否かを判定する。未処理の画素が存在すると判定された場合、対象位置選択部511は、処理をステップS521に戻し、それ以降の処理を繰り返す。すなわち、平滑化画像上の次の画素が対象位置にある対象画素として選択され、その対象画素と同じ位置にある逆相画像の画素の画素値が求められる。
これに対して、ステップS528において全ての画素を選択したと判定された場合、対象位置選択部511は、逆相画像推定処理を終了し、処理を図39に戻す。
以上のようにして、画像処理装置500は、平滑化画像上の対象平滑化ブロックと逆相候補平滑化ブロックとの相似度および角相似度を求め、相似度および角相似度から求まる重み値を用いて重み付き期待値を算出する。
例えば、暗い平坦な対象ブロックと、非常にコントラストの強いエッジの逆相候補ブロック組み合わせでは、第7の実施の形態において説明した方法の場合、仮ジャギー画像が、強いエッジと同じ向きのエッジ画像になってしまうので、画像処理装置300は、角相似度の判定を間違い易くなる可能性があった。そこで、上述したように、相似度(平滑化後の差分なので、低周波信号で比較していることになる)と組み合わせることでこのような問題を解決することができる。
なお、換言するに、平滑化の強い逆相候補平滑化ブロックによる相似度判定では、間違った逆相候補も似ていると誤判定してしまうことがある。逆に平滑化を弱めると、ジャギーが残ってしまい、正しい候補でも似ていないと判定してしまう恐れがあった。角相似度と組み合わせることでこの問題を解決することができる。
また、角相似度計算と、平滑化とを組み合わせることで、画像処理装置500は、ノイズが大きい画像でもロバストに動作するようにすることができる。
つまり、画像処理装置500は、より確実に適切な逆相画像を得ることができる。したがって、画像処理装置500は、供給された入力画像を、入力画像上のジャギーが低減された出力画像に、より確実に変換して出力することができる。
〈第10の実施の形態〉
[逆相画像推定部]
また、逆相候補位置同士で算出した相似度を用いて逆相画像を生成するようにしてもよい。
その場合の画像処理装置の構成は、図21を参照して説明した場合と同様である。ただし、画像処理装置300は、逆相画像推定部301の代わりに、図41の逆相画像推定部601を有する。
図41は、逆相画像推定部の、さらに他の構成例を示すブロック図である。図41に示される逆相画像推定部601は、逆相画像推定部301と同様の処理部であり、供給された入力画像に基づいて、入力画像におけるジャギー成分の位相のみが反転された逆相画像を生成し、平均部22に供給する。
図41に示されるように、逆相画像推定部601は、逆相候補位置対選択部611、相似度算出部612、重み値算出部35、および重み付き期待値算出部613を有する。
逆相候補位置対選択部611は、入力画像上の画素位置を順次、対象位置として選択し、その選択された対象位置が属する水平または垂直ラインから1ライン離れた水平または垂直ライン上で逆相候補位置を選択する。その際、逆相候補位置対選択部611は、対象位置を基準として互いに点対称の位置に存在する2つの逆相候補位置を、逆相候補位置対としてセットで選択する。以下において、説明の便宜上、この逆相候補位置対の一方の逆相候補位置を、逆相候補位置aと称し、他方を逆相候補位置bと称する。
逆相候補位置対選択部611は、選択した逆相候補位置対のそれぞれについて、逆相候補位置を中心とする所定の領域である逆相候補ブロックを抽出する。つまり、逆相候補位置対選択部611は、逆相候補位置aを中心とする逆相候補ブロックaと、逆相候補位置bを中心とする逆相候補ブロックbとを抽出する。逆相候補位置対選択部611は、抽出した逆相候補ブロックaおよび逆相候補ブロックbを、相似度算出部612、および重み付き期待値算出部613に供給する。
相似度算出部612は、相似度算出部34(図1)が対象ブロックと順相候補ブロックとの相似度を算出するのと同様の方法で、逆相候補ブロックaおよび逆相候補ブロックbの相似度を算出する。相似度算出部612は、算出した相似度を重み値算出部35に供給する。
重み値算出部35は、相似度算出部612から供給された相似度に基づいて重み値を算出し、重み付き期待値算出部613に供給する。
重み付き期待値算出部613は、逆相候補位置対選択部611から供給される逆相候補ブロックaおよび逆相候補ブロックb、並びに、重み値算出部35から供給される重み値とに基づいて、対象位置に対する重み付き期待値を算出することで逆相画像を生成し、平均部22に供給する。
[逆相画像推定処理の流れ]
この場合も、ジャギー低減処理は、図24のフローチャートを参照して説明した、第7の実施の形態の場合と同様に実行される。ただし、ステップS301の逆相画像の推定は、逆相画像推定部601(図41)が実行する。
図42のフローチャートを参照して、図24のステップS301において逆相画像推定部601により実行される逆相画像推定処理について説明する。
逆相画像推定処理が開始されると、ステップS601において、逆相候補位置対選択部611は、ステップS321の場合と同様に、入力画像上の1つの画素位置を対象位置として選択し、さらに、その対象位置が属する水平または垂直ラインから1ライン離れた水平または垂直ライン上に位置し、かつ、対象位置を基準として互いに点対称の位置に存在する2つの逆相候補位置を、逆相候補位置対としてセットで選択する。
図43は、逆相候補位置対の選択の様子の例を示す図である。図43の場合、逆相候補位置対選択部611は、対象位置として画素621を選択すると、例えば、その対象位置が属する水平ラインから1ライン離れた水平ライン上に位置する画素622を逆相候補位置aとして選択する。さらに、逆相候補位置対選択部611は、画素621を基準として画素622の点対称の位置に存在する画素623を逆相候補位置bとして選択する。つまり、この場合、画素622および画素623が逆相候補位置対である。
逆相候補位置対選択部611は、このように選択した逆相候補位置対の逆相候補ブロックaおよび逆相候補ブロックbを抽出する。
ステップS602において、相似度算出部612は、ステップS601の処理により得られた逆相候補ブロックaおよび逆相候補ブロックbの相似度を算出する。
ステップS603において、重み値算出部35は、ステップS602において算出された相似度を用いて重み値を算出する。
ステップS604において、重み付き期待値算出部613は、ステップS601の処理により得られた逆相候補ブロックaおよび逆相候補ブロックbと、ステップS603の処理により得られた重み値とに基づいて、対象位置に対する重み付き期待値を算出する。つまり、重み付き期待値算出部613は、1つの対象画素に対して選択された各逆相候補画素の重み値を、その逆相候補ブロックの各画素値に乗算し、重み値が乗算された画素値の総和を正規化することで、重み付き期待値を算出する。このようにして算出された重み付き期待値が、対象画素と同じ位置にある逆相画像の画素の画素値とされる。
ステップS605において、逆相候補位置対選択部611は、入力画像上の全ての画素を対象画素として、逆相候補位置対を選択したか否かを判定する。未処理の画素が存在すると判定された場合、逆相候補位置対選択部611は、処理をステップS601に戻し、それ以降の処理を繰り返す。すなわち、入力画像上の次の画素が対象位置にある対象画素として逆相候補位置対が選択され、その逆相候補位置対を用いて重み付き期待値が算出される。
これに対して、ステップS605において全ての画素を処理したと判定された場合、逆相候補位置対選択部611は、逆相画像推定処理を終了し、処理を図24に戻す。
このようにすることにより、逆相画像推定部601は、互いが、対象位置を基準とする点対称の位置に存在する逆相画像位置対の逆相候補ブロック同士の相似度を求めることができる。したがって、逆相画像推定部601は、第2の実施の形態において説明した逆相画像推定部122と同様に、相似度から重み値を算出し、さらに、重み付き期待値を算出し、逆相画像を生成することができる。
ただし、逆相画像推定部601の場合、ジャギーの位相が揃った逆相候補ブロック同士を比較し、それらの相似度を算出するので、平滑化によってジャギーの影響を抑える必要がない。従って、平滑化部を設ける必要がないので、この逆相画像推定部601を適用した画像処理装置300は、より容易に出力画像を得ることができる。
〈第11の実施の形態〉
[逆相画像推定部]
なお、第10の実施の形態において説明した方法を、第2の実施の形態において説明した、相似度の下限値を求め、重み値の算出時に下限値による閾値処理が行われる方法と併用するようにしてもよい。
そのような場合、図21の画像処理装置300は、逆相画像推定部301の代わりに、例えば図44に示されるような逆相画像推定部701を有する。図44は、この場合の逆相画像推定部の主な構成例を示すブロック図である。
図44に示されるように、逆相画像推定部701は、対象位置選択部31、逆相候補位置対選択部611、相似度算出部612、近傍位置対選択部711、相似度算出部712、相似度算出部713、相似度算出部714、相似度下限値算出部715、相似度下限値算出部716、および重み値算出部717を有する。
対象位置選択部31は、入力画像上の画素位置を順次、対象位置として選択する。対象位置選択部31は、入力画像から、選択した対象位置を中心とする対象ブロックを抽出し、相似度算出部713および相似度算出部714に供給する。
逆相候補位置対選択部611は、入力画像上において、対象位置と所定の位置関係にあり、かつ、互いに対象位置を基準とする点対称の位置に存在する逆相候補位置対を選択する。逆相候補位置対選択部611は、選択した逆相候補位置対のそれぞれを中心とする逆相候補ブロックaと逆相候補ブロックbとを入力画像から抽出し、相似度算出部612および重み付き期待値算出部613に供給する。
相似度算出部612は、逆相候補位置対選択部611から供給される逆相候補ブロックaと逆相候補ブロックbの相似度を算出し、重み値算出部717に供給する。
重み付き期待値算出部613は、逆相候補位置対選択部611から供給される逆相候補ブロックaおよび逆相候補ブロックb、並びに、重み値算出部717から供給される重み値とに基づいて、対象位置に対する重み付き期待値を算出することで逆相画像を生成し、平均部22に供給する。
近傍位置対選択部711は、入力画像上において、処理対象となっている対象位置の上下左右に隣接する4つの画素位置の内、上下に隣接する画素位置の対、または、左右に隣接する画素位置の対を近傍位置対として選択する。近傍位置対選択部711は、その選択した近傍位置対のそれぞれを中心とする近傍ブロックaおよび近傍ブロックbとを入力画像から抽出する。なお、この近傍ブロックaおよび近傍ブロックbは、それぞれ、対象位置選択部31により抽出される対象ブロックと同じ大きさである。
近傍位置対選択部711は、近傍ブロックaを相似度算出部712および相似度算出部713に供給し、近傍ブロックbを相似度算出部712および相似度算出部714に供給する。
相似度算出部712は、近傍位置対選択部711から供給される近傍ブロックaおよび近傍ブロックbの相似度を算出し、相似度下限値算出部715に供給する。
相似度算出部713は、近傍位置対選択部711から供給される近傍ブロックaと、対象位置選択部31から供給される対象ブロックとの相似度を算出し、相似度下限値算出部716に供給する。
相似度算出部714は、近傍位置対選択部711から供給される近傍ブロックbと、対象位置選択部31から供給される対象ブロックとの相似度を算出し、相似度下限値算出部716に供給する。
相似度下限値算出部715は、相似度算出部712から供給された2つの相似度(対象画素の上下に隣接する近傍位置対の相似度、および、対象画素の左右に隣接する近傍位置対の相似度)に基づいて、相似度の1つの下限値を算出し、重み値算出部717に供給する。
相似度下限値算出部716は、相似度算出部713から供給された2つの相似度(対象画素の上下に隣接する近傍位置対の近傍ブロックaと対象ブロックとの相似度、および、対象画素の左右に隣接する近傍位置対の近傍ブロックaと対象ブロックとの相似度)と、相似度算出部714から供給された2つの相似度(対象画素の上下に隣接する近傍位置対の近傍ブロックbと対象ブロックとの相似度、および、対象画素の左右に隣接する近傍位置対の近傍ブロックbと対象ブロックとの相似度)とに基づいて、相似度の1つの下限値を算出し、重み値算出部717に供給する。
重み値算出部717は、相似度算出部612から供給された相似度、相似度下限値算出部715から供給された下限値、および、相似度下限値算出部716から供給された下限値に基づいて、重み値を算出し、重み付き期待値算出部613に供給する。
[逆相画像推定処理の流れ]
この場合も、ジャギー低減処理は、図24のフローチャートを参照して説明した、第7の実施の形態の場合と同様に実行される。ただし、ステップS301の逆相画像の推定は、逆相画像推定部701(図44)が実行する。
図45のフローチャートを参照して、図24のステップS301において逆相画像推定部701により実行される逆相画像推定処理について説明する。
逆相画像推定処理が開始されると、ステップS701において、対象位置選択部31は、ステップS321の場合と同様に、入力画像上の1つの画素位置を対象位置として選択する。
ステップS702において、近傍位置対選択部711は、入力画像上の対象位置の上下左右に隣接する4つの近傍画素の位置の内、上下に隣接する画素位置の対、または、左右に隣接する画素位置の対を近傍位置対として選択する。
図46は、近傍位置対の選択の様子の例を説明する図である。図46の例において、画素731が対象位置に選択され、画素732および画素733が逆相候補位置対として選択されるとする。近傍位置対選択部711は、対象位置の上下に隣接する画素734および画素735を近傍位置対として選択する。また、近傍位置対選択部711は、対象位置の左右に隣接する画素736および画素737を近傍位置対として選択する。
ステップS703において、逆相候補位置対選択部611は、逆相候補位置対を選択する。図46の例の場合、対象位置を基準として点対称の位置に存在する画素732および画素733を逆相候補位置対として選択する。
ステップS704において、相似度算出部713は、対象位置の画像(対象ブロック)と、近傍位置aの画像(近傍ブロックa)との相似度を算出する。
ステップS705において、相似度算出部714は、対象位置の画像(対象ブロック)と、近傍位置bの画像(近傍ブロックb)との相似度を算出する。
ステップS706において、相似度下限値算出部716は、ステップS704において算出された、対象ブロックと近傍ブロックaとの相似度、および、ステップS705において算出された、対象ブロックと近傍ブロックbとの相似度に基づく相似度下限値を算出する。
ステップS707において、相似度算出部712は、ステップS702において算出された近傍ブロックaと近傍ブロックbとの相似度を算出する。
ステップS708において、相似度下限値算出部715は、近傍位置対の画像の相似度(近傍ブロックaと近傍ブロックbとの相似度)に基づく相似度下限値を算出する。
ステップS709において、相似度算出部612は、逆相候補位置aの画像と逆相候補位置bの画像との相似度(逆相候補ブロックaと逆相候補ブロックbとの相似度)を算出する。
ステップS710において、重み値算出部717は、ステップS706において算出された相似度下限値、ステップS708において算出された相似度下限値、および、ステップS709において算出された相似度を用いて、重み値を算出する。
ステップS711において、重み付き期待値算出部613は、逆相候補ブロックaおよび逆相候補ブロックbと、重み値とに基づいて、対象位置の重み付き期待値を算出することで、逆相画像を生成する。
ステップS712において、対象位置選択部31は、入力画像上の全ての画素を対象画素として選択したか否かを判定する。未処理の画素が存在すると判定された場合、対象位置選択部31は、処理をステップS701に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
これに対して、ステップS712において全ての画素を選択したと判定された場合、対象位置選択部31は、逆相画像推定処理を終了し、処理を図39に戻す。
以上のようにして、画像処理装置300は、第10の実施の形態において説明した方法を、第2の実施の形態において説明した、相似度の下限値を求め、重み値の算出時に下限値による閾値処理が行われる方法と併用することができる。これにより、画像処理装置300は、より多様な画像に対して、より確実に適切な逆相画像を得ることができる。したがって、画像処理装置300は、供給された入力画像を、入力画像上のジャギーが低減された出力画像に、より確実に変換して出力することができる。
〈第12の実施の形態〉
[画像処理装置の構成例]
なお、第10の実施の形態において説明した方法と、第3の実施の形態において説明した方法との両方を用いるようにしてもよい。つまり、平滑化画像を利用するようにしてもよい。その場合、図37を参照して説明した画像処理装置500は、逆相画像推定部501の代わりに、逆相画像推定部801を有する。
[逆相画像推定部]
図47は、逆相画像推定部801の主な構成例を示すブロック図である。図47に示されるように、逆相画像推定部801は、対象位置選択部131、逆相候補位置対選択部611、逆相候補位置対選択部811、相似度算出部812、相似度算出部813、相似度算出部814、重み値算出部815、重み値算出部816、および重み付き期待値算出部817を有する。
対象位置選択部131は、平滑化画像において対象位置を選択し、選択した対象位置を中心とする対象平滑化ブロックを抽出する。対象位置選択部131は、抽出した対象平滑化ブロックを相似度算出部813および相似度算出部814に供給する。
逆相候補位置対選択部611は、第10の実施の形態や第11の実施の形態の場合と同様に、入力画像から、対象位置に対応する逆相候補位置対を選択する。逆相候補位置対選択部611は、選択した逆相候補位置対のそれぞれを中心とする逆相候補ブロックaおよび逆相候補ブロックbを抽出し、重み付き期待値算出部817に供給する。
逆相候補位置対選択部811は、平滑化画像から、逆相候補位置対選択部611と同様の方法で、対象位置に対応する逆相候補位置対を選択する。逆相候補位置対選択部811は、平滑化画像から、選択した逆相候補位置対のそれぞれを中心とする逆相候補平滑化ブロックaおよび逆相候補平滑化ブロックbを抽出する。逆相候補位置対選択部811は、逆相候補平滑化ブロックaを、相似度算出部812および相似度算出部813に供給する。また、逆相候補位置対選択部811は、逆相候補平滑化ブロックbを、相似度算出部812および相似度算出部814に供給する。
相似度算出部812は、逆相候補位置対選択部811から供給される逆相候補平滑化ブロックaと逆相候補平滑化ブロックbとの相似度を算出する。相似度算出部812は、算出した相似度を重み値算出部815および重み値算出部816に供給する。
相似度算出部813は、逆相候補位置対選択部811から供給される逆相候補平滑化ブロックaと、対象位置選択部131から供給される対象平滑化ブロックとの相似度を算出する。相似度算出部813は、算出した相似度を重み値算出部815に供給する。
相似度算出部814は、逆相候補位置対選択部811から供給される逆相候補平滑化ブロックbと、対象位置選択部131から供給される対象平滑化ブロックとの相似度を算出する。相似度算出部814は、算出した相似度を重み値算出部816に供給する。
重み値算出部815は、相似度算出部812から供給された相似度、および、相似度算出部813から供給された相似度に基づいて重み値を算出し、重み付き期待値算出部817に供給する。なお、この重み値の算出方法は任意である。
重み値算出部816は、相似度算出部812から供給された相似度、および、相似度算出部814から供給された相似度に基づいて重み値を算出し、重み付き期待値算出部817に供給する。なお、この重み値の算出方法は任意である。
重み付き期待値算出部817は、逆相候補位置対選択部611から供給される逆相候補位置対の各逆相候補ブロックと、重み値算出部815および重み値算出部816から供給される重み値とに基づいて、対象位置の重み付き期待値を算出することで、逆相画像を生成する。
[逆相画像推定処理の流れ]
この場合も、ジャギー低減処理は、図39のフローチャートを参照して説明した、第9の実施の形態の場合と同様に実行される。ただし、ステップS502の逆相画像の推定は、逆相画像推定部801(図47)が実行する。
図48のフローチャートを参照して、図39のステップS502において逆相画像推定部801により実行される逆相画像推定処理について説明する。
逆相画像推定処理が開始されると、ステップS801において、対象位置選択部131は、平滑化画像上において、対象位置選択部311の場合と同様に、1つの画素位置を対象位置として選択する。例えば、平滑化画像上の各画素位置がラスタ順に順次、選択されていく。対象位置選択部131は、選択した対象位置を中心とする対象平滑化ブロックを抽出する。
ステップS802において、逆相候補位置対選択部811は、平滑化画像上において、逆相候補位置対選択部611の場合と同様に、ステップS801において選択された対象位置に対する逆相候補位置対を選択する。逆相候補位置選択部802は、選択した逆相候補位置対のそれぞれを中心とする逆相候補平滑化ブロックaおよび逆相候補平滑化ブロックbを抽出する。
ステップS803において、逆相候補位置対選択部611は、入力画像から逆相候補ブロックaおよび逆相候補ブロックbを抽出する。
ステップS804において、相似度算出部812は、平滑化逆相候補位置対の画像(逆相候補平滑化ブロックaおよび逆相候補平滑化ブロックb)の相似度を算出する。
ステップS805において、相似度算出部813は、対象位置の画像(対象平滑化ブロック)と、平滑化逆相候補位置aの画像(逆相候補平滑化ブロックa)との相似度を算出する。
ステップS806において、相似度算出部814は、対象位置の画像(対象平滑化ブロック)と、平滑化逆相候補位置bの画像(逆相候補平滑化ブロックb)との相似度を算出する。
ステップS807において、重み値算出部815は、ステップS804において算出された、平滑化逆相候補位置対の画像(逆相候補平滑化ブロックaおよび逆相候補平滑化ブロックb)の相似度と、ステップS805において算出された、対象位置の画像(対象平滑化ブロック)と、平滑化逆相候補位置aの画像(逆相候補平滑化ブロックa)との相似度とに基づく重み値を算出する。
ステップS808において、重み値算出部816は、ステップS804において算出された、平滑化逆相候補位置対の画像(逆相候補平滑化ブロックaおよび逆相候補平滑化ブロックb)の相似度と、ステップS805において算出された、対象位置の画像(対象平滑化ブロック)と、平滑化逆相候補位置bの画像(逆相候補平滑化ブロックb)との相似度とに基づく重み値を算出する。
ステップS809において、重み付き期待値算出部817は、ステップS803において入力画像から得られた逆相候補位置対の画像(逆相候補ブロックaおよび逆相候補ブロックb)、ステップS807において得られた重み値、並びに、ステップS808において得られた重み値を用いて、重み付き期待値を算出する。このようにして算出された重み付き期待値が、対象画素と同じ位置にある逆相画像の画素の画素値とされる。
ステップS810において、対象位置選択部131は、入力画像上の全ての画素を対象画素として選択したか否かを判定する。未処理の画素が存在すると判定された場合、対象位置選択部131は、処理をステップS801に戻し、それ以降の処理を繰り返す。
これに対して、ステップS810において全ての画素を選択したと判定された場合、対象位置選択部810は、逆相画像推定処理を終了し、処理を図39に戻す。
例えば、対象位置に対して点対象な図形では、第10の実施の形態において説明した方法の場合、逆相候補同士の相似度が大きくなってしまうので、画像処理装置300は、相似度の判定を間違い易くなる可能性があった。そこで、上述したように、平滑化後の画像で対象位置と逆相候補位置での相似度(平滑化後の差分なので、低周波信号で比較していることになる)と組み合わせることでこのような問題を解決することができる。
なお、換言するに、平滑化の強い逆相候補平滑化ブロックによる相似度判定では、間違った逆相候補も似ていると誤判定してしまうことがある。逆に平滑化を弱めると、ジャギーが残ってしまい、正しい候補でも似ていないと判定してしまう恐れがあった。逆相候補位置対同士による相似度と組み合わせることでこの問題を解決することができる。
また、逆相候補位置対同士による相似度計算と、平滑化とを組み合わせることで、画像処理装置500は、ノイズが大きい画像でもロバストに動作するようにすることができる。
つまり、画像処理装置500は、より確実に適切な逆相画像を得ることができる。したがって、画像処理装置500は、供給された入力画像を、入力画像上のジャギーが低減された出力画像に、より確実に変換して出力することができる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
図49は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)901,ROM(Read Only Memory)902,RAM(Random Access Memory)903は、バス904により相互に接続されている。
バス904には、さらに、入出力インターフェース910が接続されている。入出力インターフェース910には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部911、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部912、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記録部913、ネットワークインターフェースなどよりなる通信部914、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア921を駆動するドライブ915が接続されている。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU901が、例えば、記録部913に記録されているプログラムを、入出力インターフェース910及びバス904を介して、RAM903にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ(CPU901)が実行するプログラムは、例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア921に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供される。
そして、プログラムは、リムーバブルメディア921をドライブ915に装着することにより、入出力インターフェース910を介して、記録部913にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部914で受信し、記録部913にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM902や記録部913に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
また、本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
さらに、本技術は、以下の構成とすることも可能である。
[1]
入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と同じ位相となる位置の候補である順相候補位置として選択する順相候補位置選択部と、
前記入力画像上の前記対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択する逆相候補位置選択部と、
前記対象位置の画像と、前記順相候補位置の画像との第1の相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、
前記重み値と前記逆相候補位置の画素とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部と
を備える画像処理装置。
[2]
前記逆相候補位置選択部は、前記対象位置と前記順相候補位置とを結ぶ線分の中点位置を前記逆相候補位置として選択する
[1]に記載の画像処理装置。
[3]
前記順相候補位置選択部は、前記対象位置を含む水平ラインから2ライン離れた水平ライン上の位置、または前記対象位置を含む垂直ラインから2ライン離れた垂直ライン上の位置を、前記順相候補位置として選択する
[1]または[2]に記載の画像処理装置。
[4]
前記対象位置の上下左右に隣接する位置を近傍位置として選択する近傍位置選択部と、
前記対象位置の画像と、前記近傍位置の画像との第2の相似度に基づいて、前記第1の相似度の下限値を算出する下限値算出部と
をさらに備え、
前記重み値算出部は、前記下限値を用いて前記第1の相似度に閾値処理を行って、前記重み値を算出する
[1]乃至[3]の何れかに記載の画像処理装置。
[5]
入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と同じ位相となる位置の候補である順相候補位置として選択する順相候補位置選択部と、
前記入力画像上の前記対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択する逆相候補位置選択部と、
前記対象位置の画像と、前記順相候補位置の画像との相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、
前記重み値と前記逆相候補位置の画素とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部と
を備える画像処理装置の画像処理方法であって、
前記順相候補位置選択部が前記順相候補位置を選択し、
前記逆相候補位置選択部が前記逆相候補位置を選択し、
前記重み値算出部が前記重み値を算出し、
前記重み付き期待値算出部が前記重み付き期待値を算出する
ステップを含む画像処理方法。
[6]
入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と同じ位相となる位置の候補である順相候補位置として選択し、
前記入力画像上の前記対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択し、
前記対象位置の画像と、前記順相候補位置の画像との相似度に基づく重み値を算出し、
前記重み値と前記逆相候補位置の画素とに基づいて、重み付き期待値を算出する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
[7]
入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択する逆相候補位置選択部と、
前記入力画像を平滑化して平滑化画像を生成する平滑化部と、
前記平滑化画像上の前記対象位置の画像と、前記平滑化画像上の前記逆相候補位置の画像との第1の相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、
前記入力画像上の前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部と
を備える画像処理装置。
[8]
前記逆相候補位置選択部は、前記入力画像上の前記対象位置を含む水平ラインから1ライン離れた水平ライン上の位置、または前記入力画像上の前記対象位置を含む垂直ラインから1ライン離れた垂直ライン上の位置を、前記逆相候補位置として選択する
[7]に記載の画像処理装置。
[9]
前記平滑化画像上の前記対象位置の上下左右に隣接する位置を近傍位置として選択する近傍位置選択部と、
前記平滑化画像上の前記対象位置の画像と、前記平滑化画像上の前記近傍位置の画像の第2の相似度に基づいて、前記第1の相似度の下限値を算出する下限値算出部と
をさらに備え、
前記重み値算出部は、前記下限値を用いて前記第1の相似度に閾値処理を行って、前記重み値を算出する
[7]または[8]に記載の画像処理装置。
[10]
入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択する逆相候補位置選択部と、
前記入力画像を平滑化して平滑化画像を生成する平滑化部と、
前記平滑化画像上の前記対象位置の画像と、前記平滑化画像上の前記逆相候補位置の画像との相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、
前記入力画像上の前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部と
を備える画像処理装置の画像処理方法であって、
前記逆相候補位置選択部が前記逆相候補位置を選択し、
前記平滑化部が前記平滑化画像を生成し、
前記重み値算出部が前記重み値を算出し、
前記重み付き期待値算出部が前記重み付き期待値を算出する
ステップを含む画像処理方法。
[11]
入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択し、
前記入力画像を平滑化して平滑化画像を生成し、
前記平滑化画像上の前記対象位置の画像と、前記平滑化画像上の前記逆相候補位置の画像との相似度に基づく重み値を算出し、
前記入力画像上の前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
[12]
入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択する逆相候補位置選択部と、
前記対象位置の画像と前記逆相候補位置の画像との角相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、
前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部と
を備える画像処理装置。
[13]
前記逆相候補位置選択部は、前記入力画像上の前記対象位置を含む水平ラインから1ライン離れた水平ライン上の位置、または前記入力画像上の前記対象位置を含む垂直ラインから1ライン離れた垂直ライン上の位置を、前記逆相候補位置として選択する
[12]に記載の画像処理装置。
[14]
前記対象位置の画像と前記逆相候補位置の画像とを用いてジャギーが低減された画像を生成する仮処理を行う仮ジャギー低減部と、
前記仮ジャギー低減部により生成された、前記ジャギーが低減された画像を用いて、前記ジャギーが低減された画像のエッジ方向を推定するエッジ方向推定部と、
前記エッジ方向推定部により推定された前記エッジ方向と、前記対象位置を基準とする前記逆相候補位置の相対座標との平行の度合いを判定する平行判定部と、
前記平行判定部により判定された、前記エッジ方向と前記相対座標との平行の度合いに基づいて、前記対象位置の画像と前記逆相候補位置の画像との角相似度を算出する角相似度演算部と
をさらに備え、
前記重み値算出部は、前記角相似度演算部により算出された前記角相似度を用いて前記重み値を算出する
[12]記載の画像処理装置。
[15]
対象位置の上下左右に近傍の位置を選択する近傍位置選択部と、
対象位置の画像と近傍位置の画像との角相似度に基づく角相似度下限値を算出する下限値算出部と
をさらに備え、
前記重み値算出部は、前記下限値算出部により算出された角相似度下限値によって角相似度にしきい値処理を行う
[12]に記載の画像処理装置。
[16]
入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択する逆相候補位置選択部と、
前記対象位置の画像と、前記逆相候補位置の画像との角相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、
前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部と
を備える画像処理装置の画像処理方法であって、
前記逆相候補位置選択部が前記逆相候補位置を選択し、
前記重み値算出部が前記重み値を算出し、
前記重み付き期待値算出部が前記重み付き期待値を算出する
ステップを含む画像処理方法。
[17]
入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択し、
前記対象位置の画像と、前記逆相候補位置の画像との角相似度に基づく重み値を算出し、
前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
[18]
入力画像上の対象位置とは異なる2点を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置対として、対象位置に対して点対象に選択する逆相候補位置対選択部と、
前記逆相候補位置対となる2点間の画像の相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、
前記入力画像上の前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部と
を備える画像処理装置。
[19]
対象位置の上下に隣接する位置の組、若しくは、対象位置の左右に隣接する位置の組を、近傍位置対として選択する近傍位置対選択部と、
前記対象位置の画像と、前記近傍位置対の各画像との相似度に基づいて相似度下限値を算出する相似度下限値算出部とを備え、
前記重み値算出部は、前記相似度下限値算出部により算出された各相似度下限値によって、前記逆相候補位置対となる2点間の画像の相似度にしきい値処理を行う
[18]に記載の画像処理装置。
[20]
入力画像上の対象位置とは異なる2点を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置対として、対象位置に対して点対象に選択する逆相候補位置対選択部と、
前記逆相候補位置対となる2点間の画像の相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、
前記入力画像上の前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部と
を備える画像処理装置の画像処理方法であって、
前記逆相候補位置対選択部が前記逆相候補位置対を選択し、
前記重み値算出部が前記重み値を算出し、
前記重み付き期待値算出部が前記重み付き期待値を算出する
ステップを含む画像処理方法。
11 画像処理装置, 31 対象位置選択部, 32 順相候補位置選択部, 33 逆相候補位置選択部, 34 相似度算出部, 36 重み付き期待値算出部, 81 近傍位置選択部, 82 相似度算出部, 83 相似度下限値算出部, 84 重み値算出部, 131 対象位置選択部, 132 逆相候補位置選択部, 133 逆相候補位置選択部, 134 相似度算出部, 135 重み値算出部, 136 重み付き期待値算出部, 181 近傍位置選択部, 182 相似度算出部, 183 相似度下限値算出部, 184 重み値算出部

Claims (20)

  1. 入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と同じ位相となる位置の候補である順相候補位置として選択する順相候補位置選択部と、
    前記入力画像上の前記対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択する逆相候補位置選択部と、
    前記対象位置の画像と、前記順相候補位置の画像との第1の相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、
    前記重み値と前記逆相候補位置の画素とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部と
    を備える画像処理装置。
  2. 前記逆相候補位置選択部は、前記対象位置と前記順相候補位置とを結ぶ線分の中点位置を前記逆相候補位置として選択する
    請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記順相候補位置選択部は、前記対象位置を含む水平ラインから2ライン離れた水平ライン上の位置、または前記対象位置を含む垂直ラインから2ライン離れた垂直ライン上の位置を、前記順相候補位置として選択する
    請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記対象位置の上下左右に隣接する位置を近傍位置として選択する近傍位置選択部と、
    前記対象位置の画像と、前記近傍位置の画像との第2の相似度に基づいて、前記第1の相似度の下限値を算出する下限値算出部と
    をさらに備え、
    前記重み値算出部は、前記下限値を用いて前記第1の相似度に閾値処理を行って、前記重み値を算出する
    請求項3に記載の画像処理装置。
  5. 入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と同じ位相となる位置の候補である順相候補位置として選択する順相候補位置選択部と、
    前記入力画像上の前記対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択する逆相候補位置選択部と、
    前記対象位置の画像と、前記順相候補位置の画像との相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、
    前記重み値と前記逆相候補位置の画素とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部と
    を備える画像処理装置の画像処理方法であって、
    前記順相候補位置選択部が前記順相候補位置を選択し、
    前記逆相候補位置選択部が前記逆相候補位置を選択し、
    前記重み値算出部が前記重み値を算出し、
    前記重み付き期待値算出部が前記重み付き期待値を算出する
    ステップを含む画像処理方法。
  6. 入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と同じ位相となる位置の候補である順相候補位置として選択し、
    前記入力画像上の前記対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択し、
    前記対象位置の画像と、前記順相候補位置の画像との相似度に基づく重み値を算出し、
    前記重み値と前記逆相候補位置の画素とに基づいて、重み付き期待値を算出する
    ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
  7. 入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択する逆相候補位置選択部と、
    前記入力画像を平滑化して平滑化画像を生成する平滑化部と、
    前記平滑化画像上の前記対象位置の画像と、前記平滑化画像上の前記逆相候補位置の画像との第1の相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、
    前記入力画像上の前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部と
    を備える画像処理装置。
  8. 前記逆相候補位置選択部は、前記入力画像上の前記対象位置を含む水平ラインから1ライン離れた水平ライン上の位置、または前記入力画像上の前記対象位置を含む垂直ラインから1ライン離れた垂直ライン上の位置を、前記逆相候補位置として選択する
    請求項7に記載の画像処理装置。
  9. 前記平滑化画像上の前記対象位置の上下左右に隣接する位置を近傍位置として選択する近傍位置選択部と、
    前記平滑化画像上の前記対象位置の画像と、前記平滑化画像上の前記近傍位置の画像の第2の相似度に基づいて、前記第1の相似度の下限値を算出する下限値算出部と
    をさらに備え、
    前記重み値算出部は、前記下限値を用いて前記第1の相似度に閾値処理を行って、前記重み値を算出する
    請求項8に記載の画像処理装置。
  10. 入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択する逆相候補位置選択部と、
    前記入力画像を平滑化して平滑化画像を生成する平滑化部と、
    前記平滑化画像上の前記対象位置の画像と、前記平滑化画像上の前記逆相候補位置の画像との相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、
    前記入力画像上の前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部と
    を備える画像処理装置の画像処理方法であって、
    前記逆相候補位置選択部が前記逆相候補位置を選択し、
    前記平滑化部が前記平滑化画像を生成し、
    前記重み値算出部が前記重み値を算出し、
    前記重み付き期待値算出部が前記重み付き期待値を算出する
    ステップを含む画像処理方法。
  11. 入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択し、
    前記入力画像を平滑化して平滑化画像を生成し、
    前記平滑化画像上の前記対象位置の画像と、前記平滑化画像上の前記逆相候補位置の画像との相似度に基づく重み値を算出し、
    前記入力画像上の前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する
    ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
  12. 入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択する逆相候補位置選択部と、
    前記対象位置の画像と前記逆相候補位置の画像との角相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、
    前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部と
    を備える画像処理装置。
  13. 前記逆相候補位置選択部は、前記入力画像上の前記対象位置を含む水平ラインから1ライン離れた水平ライン上の位置、または前記入力画像上の前記対象位置を含む垂直ラインから1ライン離れた垂直ライン上の位置を、前記逆相候補位置として選択する
    請求項12に記載の画像処理装置。
  14. 前記対象位置の画像と前記逆相候補位置の画像とを用いてジャギーが低減された画像を生成する仮処理を行う仮ジャギー低減部と、
    前記仮ジャギー低減部により生成された、前記ジャギーが低減された画像を用いて、前記ジャギーが低減された画像のエッジ方向を推定するエッジ方向推定部と、
    前記エッジ方向推定部により推定された前記エッジ方向と、前記対象位置を基準とする前記逆相候補位置の相対座標との平行の度合いを判定する平行判定部と、
    前記平行判定部により判定された、前記エッジ方向と前記相対座標との平行の度合いに基づいて、前記対象位置の画像と前記逆相候補位置の画像との角相似度を算出する角相似度演算部と
    をさらに備え、
    前記重み値算出部は、前記角相似度演算部により算出された前記角相似度を用いて前記重み値を算出する
    請求項12に記載の画像処理装置。
  15. 対象位置の上下左右に近傍の位置を選択する近傍位置選択部と、
    対象位置の画像と近傍位置の画像との角相似度に基づく角相似度下限値を算出する下限値算出部と
    をさらに備え、
    前記重み値算出部は、前記下限値算出部により算出された角相似度下限値によって角相似度にしきい値処理を行う
    請求項12に記載の画像処理装置。
  16. 入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択する逆相候補位置選択部と、
    前記対象位置の画像と前記逆相候補位置の画像との角相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、
    前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部と
    を備える画像処理装置の画像処理方法であって、
    前記逆相候補位置選択部が前記逆相候補位置を選択し、
    前記重み値算出部が前記重み値を算出し、
    前記重み付き期待値算出部が前記重み付き期待値を算出する
    ステップを含む画像処理方法。
  17. 入力画像上の対象位置とは異なる位置を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置として選択し、
    前記対象位置の画像と前記逆相候補位置の画像との角相似度に基づく重み値を算出し、
    前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する
    ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。
  18. 入力画像上の対象位置とは異なる2点を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置対として、対象位置に対して点対象に選択する逆相候補位置対選択部と、
    前記逆相候補位置対となる2点間の画像の相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、
    前記入力画像上の前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部と
    を備える画像処理装置。
  19. 対象位置の上下に隣接する位置の組、若しくは、対象位置の左右隣接する位置の組を、近傍位置対として選択する近傍位置対選択部と、
    前記対象位置の画像と、前記近傍位置対の各画像との相似度に基づいて相似度下限値を算出する相似度下限値算出部とを備え、
    前記重み値算出部は、前記相似度下限値算出部により算出された各相似度下限値によって、前記逆相候補位置対となる2点間の画像の相似度にしきい値処理を行う
    請求項18に記載の画像処理装置。
  20. 入力画像上の対象位置とは異なる2点を、ジャギーが前記対象位置と逆相となる位置の候補である逆相候補位置対として、対象位置に対して点対象に選択する逆相候補位置対選択部と、
    前記逆相候補位置対となる2点間の画像の相似度に基づく重み値を算出する重み値算出部と、
    前記入力画像上の前記逆相候補位置の画素と前記重み値とに基づいて、重み付き期待値を算出する重み付き期待値算出部と
    を備える画像処理装置の画像処理方法であって、
    前記逆相候補位置対選択部が前記逆相候補位置対を選択し、
    前記重み値算出部が前記重み値を算出し、
    前記重み付き期待値算出部が前記重み付き期待値を算出する
    ステップを含む画像処理方法。
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