JP4730141B2 - 画像処理装置および方法、記録媒体、並びに、プログラム - Google Patents

画像処理装置および方法、記録媒体、並びに、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置および方法、記録媒体、並びに、プログラムに関し、特に、画像のリッジの強度を簡単かつ正確に検出することができるようにする画像処理装置および方法、記録媒体、並びに、プログラムに関する。
近年、従来のNTSC(National Television Standards Committee)方式、PAL(Phase Alternation by Line)方式などに加えて、より高精細な画像の番組を放送できるHDTV(High Definition television)方式などのテレビジョン放送の方式の普及が進んでいる。また、デジタルスチルカメラなどデジタルの画像データを扱う家庭用の製品の普及が進んでいる。これにより、ユーザが取り扱う画像データの解像度が多様化している。
一方、近年、普及が進んでいる画像表示デバイスであるFPD(Flat Panel Display)は、液晶表示方式、プラズマ表示方式などの表示方式に関わらず、画素数が固定されている。そのため、表示デバイスが表示できる解像度と画像データの解像度が一致しない場合、画像データの解像度を表示デバイスが表示できる解像度に変換する必要が生じる。この解像度変換は、例えば、元の画像データの画素を用いて画素を補間する一次元の補間処理を水平および垂直方向のそれぞれに施すことにより実現される。
画像を補間する方法として、例えば、画素を補間する位置(以下、補間位置とも称する)に最も近い原画像データの画素の画素値を用いて画素を補間する最近傍補間法(例えば、特許文献1参照)、補間位置に隣接する2つの画素の画素値の加重平均を用いて画素を補間する双線形補間法(例えば、特許文献1参照)、補間位置の近傍の4画素の画素値の加重平均を用いて画素を補間するバイキュービック補間法(例えば、特許文献2参照)、画像のエッジの方向を検出して、補間位置を中心とするエッジ方向において隣接する画素を用いて画素を補間する斜め線補間法(例えば、特許文献3参照)、タップ数および補間フィルタ(フィルタ係数)の次数を増やし、理想とするフィルタ特性(sinc関数)に近い特性を有する補間フィルタを用いて画像を補間する方法(以下、高次数補間フィルタ法とも称する)などが知られている。
特開平09−50516号公報 特開2001−216124号公報 特開2004−153668号公報
図1は、上述した各補間方法の特徴をまとめた表である。
最近傍補間法は、処理が簡単であり、画像を整数倍に拡大する場合、ボケが生じないため、CG(Computer Graphics)などの処理において効果的な場合がある。ただし、非整数倍の倍率で画像を変倍する場合、線の太さが揃わなかったり、ジャギー(斜め線のがたつき)が目立ったりするため、実用的ではない。また、折り返し歪みも発生する。
双線形補間法は、データの処理量が少なくてすむ上、最近傍補間法と比べて、周囲の画素により調和した画素を補間することができる(補間精度が向上する)。しかし、双線形補間法では、折り返し歪みおよびジャギーが発生するとともに、画像がぼけた感じになる場合があり、良好な画質を得ることが難しい。
バイキュービック補間法は、画像のエッジ付近のリンギングの発生を抑制することができるとともに、最近傍補間法や双線形補間法に比べて、補間精度が高く、特に、撮像装置などにより撮像された自然画像の補間において、良好な画質を得ることができる。しかし、バイキュービック補間法でも、折り返し歪みおよびジャギーの発生を抑制することは困難である。特に、画像を縮小する場合、折り返し歪みによる画質の劣化がより顕著になる。
図3は、図2に示される原画像をバイキュービック補間法を用いて拡大した画像を示している。図3の画像では、画像の中央右よりの縦の細い線が並ぶ高周波成分を多く含む領域において折り返し歪みが発生している。また、画像の左側の斜め方向のエッジにおいて、ジャギーの発生によりエッジが階段状になっている。
高次数補間フィルタ法は、折り返し歪みの発生を抑制することができる一方、画像のエッジ付近の画素値の変化が少ない領域(以下、平坦領域と称する)においてリンギングが発生する場合がある。また、高次数補間フィルタ法でも、ジャギーの発生を抑制することは困難である。
図4は、図2の原画像を高次数補間フィルタ法を用いて拡大した画像を示している。図4の画像は、図3の画像と比較して、画像の中央右よりの縦の細い線が並ぶ高周波成分を多く含む領域における折り返し歪みの発生が抑制されているが、その領域の左右の平坦領域において、リンギングが発生している。また、図3の画像と同様に、画像の左側の斜め方向のエッジにおいて、ジャギーの発生によりエッジが階段状になっている。
図5は、図2の原画像の矢印A1および矢印A2で挟まれる部分に対応する図3および図4の画像の矢印A1およびA2で挟まれる部分のうち、画像の左端から中央右よりの縦の細い線が並ぶ高周波成分を多く含む領域の右端付近までの画素値の変化を示すグラフである。図5の横軸方向は、画素の位置を示し、縦軸方向は、画素値(輝度値)を示している。また、図内の系列1の線は、バイキュービック補間により拡大された画像(図3)における画素値の変化を表し、系列2の線は、高次数補間フィルタ法により拡大された画像(図4)における画素値の変化を示している。
図5より、図3の画像では、画素値が短い周期で大きくする変化する高周波成分を多く含む領域において、折り返し歪みの発生により、画素値の変化が不均一になっていることが分かる。また、図4の画像では、高周波成分を多く含む領域において、折り返し歪みが抑制され、画素値の変化がほぼ均一になっている一方、高周波成分を多く含む領域の左側の平坦な領域において、リンギングの発生により、画素値が細かく振動していることが分かる。
図1に戻り、斜め線補間法は、画像のエッジ方向を考慮して画素の補間を行うため、ジャギーの発生を抑制することができる一方、エラーが発生する場合がある。また、対応できる斜め線の角度に限界があるため、折り返し歪みの発生を抑制することが困難である。
図6は、図2の原画像を斜め線補間法を用いて拡大した画像を示している。図6の画像は、図3または図4の画像と比較して、斜め方向のエッジ付近のジャギーの発生が抑制されている一方、画像の右端付近の数字の一部が表示されている領域の左側においてエラーが発生している。また、図3の画像と同様に、高周波成分を多く含む領域において折り返し歪みが発生している。
以上のように、いずれの補間方法にも長所および欠点がある。また、さらに画質を改善するためにエッジやコントラストなどを強調した場合、ジャギー、リンギング、折り返し歪み、平坦領域におけるノイズなどが強調され、画質が低下してしまうときがある。
そのような画像処理による画像の劣化を抑制し、画像の補間や画像強調などの画像処理を施した画像の品質を向上させるため、画像の特徴をより正確に検出して、検出した特徴に応じた画像処理を行うことが考えられる。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、画像のリッジの強度を簡単かつ正確に検出し、その結果、画像の特徴に応じた画像処理を行うことができるようにするものである。
本発明の一側面の画像処理装置には、複数の画素からなる領域内の画素間の画素値の差分である勾配値の絶対値の合計をエッジ強度として検出するエッジ強度検出手段と、前記領域内の前記エッジ強度と前記勾配値の合計の絶対値との差分をリッジ強度として検出するリッジ強度検出手段と、リッジを含む領域に対する処理を目的とする第1の画像処理を行う第1の画像処理手段と、ステップエッジを含む領域に対する処理を目的とする第2の画像処理を行う第2の画像処理手段と、画素値の変化が少ない領域である平坦領域に対する処理を目的とする第3の画像処理を行う第3の画像処理手段と、第1の画像に対して前記第1の画像処理を行った画像である第2の画像、前記第1の画像に対して前記第2の画像処理を行った画像である第3の画像、および、前記第1の画像に対して前記第3の画像処理を行った画像である第4の画像の対応する位置にある画素の画素値を、前記リッジ強度および前記エッジ強度に基づく重みをつけて加算することにより画像を合成する合成手段とが設けられている。
前記第1の画像処理は、画像の高周波成分により発生する折り返し歪みの発生が抑制される補間方法に基づいて画像の補間を行う画像処理であり、前記第2の画像処理は、斜め方向のエッジにおけるジャギーの発生が抑制される補間方法に基づいて画像の補間を行う画像処理であり、前記第3の画像処理は、平坦領域におけるリンギングの発生が抑制される補間方法に基づいて画像の補間を行う画像処理であるようにすることができる。
前記第1の画像処理は、第1の振幅以上の画像の高周波成分を、第1のゲインを用いて強調する画像処理であり、前記第2の画像処理は、ステップエッジにおけるプリシュートおよびオーバーシュートの発生が抑制される画像強調の手法に基づいて、画像の強調を行う画像処理であり、前記第3の画像処理は、前記第1の振幅以上である第2の振幅以上の画像の高周波成分を、前記第1のゲイン以下である第2のゲインを用いて強調する画像処理であるようにすることができる。
前記合成手段には、前記第2の画像および前記第3の画像の対応する位置にある画素の画素値を、前記リッジ強度に基づく重みをつけて加算することにより画像を合成する第1の合成手段と、前記第4の画像および前記第1の合成手段により合成された第5の画像の対応する位置にある画素の画素値を、前記エッジ強度に基づく重みをつけて加算することにより画像を合成する第2の合成手段とを設けることができる。
本発明の一側面の画像処理方法、または、プログラムもしくは記録媒体に記録されているプログラムは、複数の画素からなる領域内の画素間の画素値の差分である勾配値の絶対値の合計をエッジ強度として検出し、前記領域内の前記エッジ強度と前記勾配値の合計の絶対値との差分をリッジ強度として検出し、リッジを含む領域に対する処理を目的とする第1の画像処理を行い、ステップエッジを含む領域に対する処理を目的とする第2の画像処理を行い、画素値の変化が少ない領域である平坦領域に対する処理を目的とする第3の画像処理を行い、第1の画像に対して前記第1の画像処理を行った画像である第2の画像、前記第1の画像に対して前記第2の画像処理を行った画像である第3の画像、および、前記第1の画像に対して前記第3の画像処理を行った画像である第4の画像の対応する位置にある画素の画素値を、前記リッジ強度および前記エッジ強度に基づく重みをつけて加算することにより画像を合成するステップを含む。
本発明の一側面においては、複数の画素からなる領域内の画素間の画素値の差分である勾配値の絶対値の合計がエッジ強度として検出され、前記領域内の前記エッジ強度と前記勾配値の合計の絶対値との差分がリッジ強度として検出され、リッジを含む領域に対する処理を目的とする第1の画像処理が行われ、ステップエッジを含む領域に対する処理を目的とする第2の画像処理が行われ、画素値の変化が少ない領域である平坦領域に対する処理を目的とする第3の画像処理が行われ、第1の画像に対して前記第1の画像処理を行った画像である第2の画像、前記第1の画像に対して前記第2の画像処理を行った画像である第3の画像、および、前記第1の画像に対して前記第3の画像処理を行った画像である第4の画像の対応する位置にある画素の画素値が、前記リッジ強度および前記エッジ強度に基づく重みをつけて加算されることにより画像が合成される。
以上のように、本発明の一側面によれば、画像のリッジの強度を検出することができる。また、本発明の第一の側面によれば、画像のリッジの強度を簡単かつ正確に検出することができ、その結果、画像の特徴に応じた画像処理を行うことができる。
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、明細書または図面に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、発明の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の詳細な説明中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
本発明の一側面の画像処理装置(例えば、図7の画像処理部112または図38の画像処理部411)は、複数の画素からなる領域内の画素間の画素値の差分である勾配値の絶対値の合計をエッジ強度として検出するエッジ強度検出手段(例えば、図19のエッジ強度検出部171)と、前記領域内の前記エッジ強度と前記勾配値の合計の絶対値との差分をリッジ強度として検出するリッジ強度検出手段(例えば、図22のリッジ強度検出部201)と、リッジを含む領域に対する処理を目的とする第1の画像処理を行う第1の画像処理手段(例えば、図8のリッジ領域用補間演算部151または図39の第一強調演算部451−1)と、ステップエッジを含む領域に対する処理を目的とする第2の画像処理を行う第2の画像処理手段(例えば、図8のエッジ領域用補間演算部152または図39の第二強調演算部452)と、画素値の変化が少ない領域である平坦領域に対する処理を目的とする第3の画像処理を行う第3の画像処理手段(例えば、図8の平坦領域用補間演算部153または図39の第一強調演算部451−2)と、第1の画像に対して前記第1の画像処理を行った画像である第2の画像、前記第1の画像に対して前記第2の画像処理を行った画像である第3の画像、および、前記第1の画像に対して前記第3の画像処理を行った画像である第4の画像の対応する位置にある画素の画素値を、前記リッジ強度および前記エッジ強度に基づく重みをつけて加算することにより画像を合成する合成手段(例えば、図8または図39の画像合成部144)とを含む。
本発明の一側面の画像処理装置においては、前記合成手段は、前記第2の画像および前記第3の画像の対応する位置にある画素の画素値を、前記リッジ強度に基づく重みをつけて加算することにより画像を合成する第1の合成手段(例えば、図8または図39の第一合成部161)と、前記第4の画像および前記第1の合成手段により合成された第5の画像の対応する位置にある画素の画素値を、前記エッジ強度に基づく重みをつけて加算することにより画像を合成する第2の合成手段(例えば、図8または図39の第二合成部162)とを備えるようにすることができる。
本発明の画像処理方法、または、プログラムもしくは記録媒体に記録されているプログラムは、複数の画素からなる領域内の画素間の画素値の差分である勾配値の絶対値の合計をエッジ強度として検出し(例えば、図26のステップS10または図43のステップS110)、前記領域内の前記エッジ強度と前記勾配値の合計の絶対値との差分をリッジ強度として検出し(例えば、図26のステップS11または図43のステップS111)、リッジを含む領域に対する処理を目的とする第1の画像処理を行い(例えば、図26のステップS12または図43のステップS112)、ステップエッジを含む領域に対する処理を目的とする第2の画像処理を行い(例えば、図26のステップS13または図43のステップS113)、画素値の変化が少ない領域である平坦領域に対する処理を目的とする第3の画像処理を行い(例えば、図26のステップS14または図43のステップS114)、第1の画像に対して前記第1の画像処理を行った画像である第2の画像、前記第1の画像に対して前記第2の画像処理を行った画像である第3の画像、および、前記第1の画像に対して前記第3の画像処理を行った画像である第4の画像の対応する位置にある画素の画素値を、前記リッジ強度および前記エッジ強度に基づく重みをつけて加算することにより画像を合成する(例えば、図26のステップS15およびS16、または、図43のステップS115およびS116)ステップを含む。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図7は、本発明を適用した解像度変換装置の一実施の形態を示すブロック図である。本発明を適用した解像度変換装置101は、画像入力部111、画像処理部112、画像表示部113、および、コントローラ114を含むように構成される。また、画像処理部112は、画像補間部121−1,121−2、および、パラメータ取得部122を含むように構成される。画像処理部112のパラメータ取得部122とコントローラ114とは、バス115を介して相互に接続される。
画像入力部111は、アナログの画像信号を時間方向および空間方向に離散化し、強度方向に量子化したデジタルの画像データを、画像処理部112に順次供給する。なお、画像入力部111が供給する画像データの供給源は特に限定されるものではなく、例えば、記録媒体から読み取ったり、ネットワーク等を介して、外部の装置から伝送されてくる画像データとされる。
画像処理部112は、図26などを参照して後述するように、画像入力部111から供給される画像データの補間処理を行う。
画像補間部121−1は、画像入力部111から供給される画像データに対して、垂直方向の補間処理を行い、補間した画像データを画像補間部121−2に供給する。画像補間部121−2は、画像補間部121−から供給される画像データに対して、水平方向の補間処理を行い、補間した画像データを画像表示部113に供給する。なお、以下、画像補間部121−1および121−2を個々に区別する必要がない場合、単に、画像補間部121と称する。
パラメータ取得部122は、バス115を介してコントローラ114から供給される各種の制御情報を、画像補間部121−1,121−2に供給する。
画像表示部113は、例えば、液晶表示方式またはプラズマ表示方式などのFPD(Flat Panel Display)などにより構成され、画像補間部121−2から供給される画像データに基づく画像を表示する。
コントローラ114は、ユーザから入力される各種の処理を指示する情報、または、図示せぬ他の装置から送信されてくる各種の処理を指示する情報に基づいて、画像処理部112に画像処理を行わせるための各種の制御情報を、バス115を介して、パラメータ取得部122に供給する。
図8は、画像補間部121の機能の構成の例を示すブロック図である。画像補間部121は、エッジ領域検出部141、リッジ領域検出部142、補間演算部143、および、画像合成部144を含むように構成される。
エッジ領域検出部141は、図27などを参照して後述するように、外部から入力される画像データのエッジの強度を検出する。ここで、図9乃至図16を参照して、エッジの種類について説明する。エッジの種類には、主に、ステップエッジ、ランプエッジ、リッジ(または、ピークエッジ)、ルーフエッジの4種類がある。
図9はステップエッジの例を示す図である。また、図10は、図9の画像の横方向の画素値の変化を表すグラフである。図10の横軸方向は画素の位置を示し、縦軸方向は画素値を示す。また、図10の点線で示される位置は、画像の横方向のほぼ中央を示している。ステップエッジは、画素値が大きく異なる2つの領域の境界が明確である場合のエッジであり、図10に示されるように、ステップエッジを境にして、画素値がステップ(階段)状に急激に変化する。
図11はランプエッジの例を示す図である。また、図12は、図10と同様のグラフであり、図11の画像の横方向の画素値の変化を表している。ランプエッジは、ステップエッジと比較して、画素値が大きく異なる2つの領域の境界が曖昧である場合のエッジであり、図12に示されるように、画素値が傾斜状に変化する。
図13はリッジの例を示す図である。また、図14は、図10と同様のグラフであり、図13の画像の横方向の画素値の変化を表している。リッジは、画像の細い線などに相当する部分であり、図14に示されるように、エッジ(リッジ)の向きに対してほぼ垂直な方向において、画素値が急峻なパルス状に変化する。なお、画素値が下に凸のパルス状に変化する場合、特に、バレイと呼ぶこともある。
図15はルーフエッジの例を示す図である。また、図16は、図10と同様のグラフであり、図15の画像の横方向の画素値の変化を表している。ルーフエッジは、リッジと比較して、線の境界が曖昧となる場合のエッジであり、図16に示されるように、画素値が、図14に示されるパルス状の波形と比較して緩やかな傾斜を持つ山状(または谷状)に変化する。
また、複数のエッジが組み合わされた画像の一例として、ストライプがある。図17はストライプの例を示す図である。また、図18は、図10と同様のグラフであり、図17の画像の横方向の画素値の変化を表している。ストライプは、ほぼ同じ方向の複数のリッジが短い間隔で(短い周期で)並んだものであり、例えば、画像の縞模様に相当する。ストライプにおいては、図18に示されるように、リッジの向きに対してほぼ垂直な方向において、画素値が急峻なパルス状に変化する領域が、短い間隔で複数現れる。
なお、エッジの強度(以下、エッジ強度とも称する)は、位置の変化に対する画素値の変化の大きさの度合いであり、画素値の変化が急峻かつ大きいほど、エッジ強度は強くなり、画素値の変化が緩やかかつ小さいほどエッジ強度は弱くなる。
エッジ領域検出部141は、図29などを参照して後述するように、検出したエッジ強度に基づいて、エッジ領域重み信号を生成し、エッジ領域重み信号を第二合成部162に供給する。また、エッジ領域検出部141は、エッジ領域重み信号を生成するための各種のパラメータなどを示す制御情報をパラメータ取得部122から取得する。
リッジ領域検出部142は、図30などを参照して後述するように、外部から入力される画像データのリッジの強度を示すリッジ強度を検出する。なお、リッジ強度は、上述した図13に示されるように、位置の変化に対して画素値がパルス状に変化する場合のパルスの勾配および高さにより示される強度であり、パルスの勾配が急なほど、かつ、パルスの高さが高いほど、リッジ強度は強くなり、パルスの勾配が緩やかなほど、かつ、パルスの高さが低いほど、リッジ強度は弱くなる。また、高い周波数パターン、すなわち、線幅が細く間隔が密であるストライプにおいては、リッジ強度は、連続して強い値を示し、低い周波数パターン、すなわち、線幅が細く間隔が粗である場合のストライプにおいては、リッジ強度は、短い間隔で強弱を繰り返す。なお、線幅が太く、間隔が粗いストライプは、ステップエッジが連続したものとほぼ等価であり、そのようなストライプにおいては、リッジ強度は弱くなる。
リッジ領域検出部142は、図31などを参照して後述するように、検出したリッジ強度に基づいて、リッジ領域重み信号を生成し、リッジ領域重み信号を第一合成部161に供給する。また、リッジ領域検出部142は、リッジ領域重み信号を生成するための各種のパラメータなどを示す制御情報をパラメータ取得部122から取得する。
補間演算部143は、リッジ領域用補間演算部151、エッジ領域用補間演算部152、および、平坦領域用補間演算部153を含むように構成され、外部から入力される画像データの補間を行う。
リッジ領域用補間演算部151は、ステップエッジを含む領域および平坦領域と比較して、リッジを含む領域においてより効果を生じる方法(主にリッジを含む領域に対する処理を目的とする方法)を用いて、外部から入力される画像データの補間を行う。リッジを多く含む画像(例えば、線画など)は、高周波成分を多く含む場合が多いため、例えば、高周波成分により発生する折り返し歪みの発生が抑制される方法(例えば、高次数補間フィルタ法)がリッジ領域用補間演算部151の補間方法に適している。なお、以下、リッジ領域用補間演算部151が、高次数補間フィルタ法に基づいて補間処理を行う場合の例を説明する。また、リッジ領域用補間演算部151は、画像の補間を行うための各種のパラメータなどを示す制御情報をパラメータ取得部122から取得する。リッジ領域用補間演算部151は、補間した画像データを第一合成部161に供給する。
エッジ領域用補間演算部152は、リッジを含む領域および平坦領域と比較して、ステップエッジを含む領域においてより効果を生じる方法(主にステップエッジを含む領域に対する処理を目的とする方法)を用いて、外部から入力される画像データの補間を行う。例えば、斜め方向のエッジにおけるジャギーの発生が抑制される方法(例えば、斜め線補間法)がエッジ領域用補間演算部152の補間方法に適している。なお、以下、エッジ領域用補間演算部152が、斜め線補間法に基づいて補間処理を行う場合の例を説明する。また、エッジ領域用補間演算部152は、画像の補間を行うための各種のパラメータなどを示す制御情報をパラメータ取得部122から取得する。エッジ領域用補間演算部152は、補間した画像データを第一合成部161に供給する。
平坦領域用補間演算部153は、リッジを含む領域およびステップエッジを含む領域と比較して、平坦領域においてより効果を生じる方法(主に平坦領域に対する処理を目的とする方法)を用いて、外部から入力される画像データの補間を行う。例えば、平坦領域におけるリンギングの発生が抑制され、かつ、素直な特性を持つ方法(例えば、バイキュービック補間法)が平坦領域用補間演算部153の補間方法に適している。なお、以下、平坦領域用補間演算部153が、バイキュービック補間法に基づいて補間処理を行う場合の例を説明する。また、平坦領域用補間演算部153は、画像の補間を行うための各種のパラメータなどを示す制御情報をパラメータ取得部122から取得する。平坦領域用補間演算部153は、補間した画像データを第二合成部162に供給する。
画像合成部144は、第一合成部161および第二合成部162を含むように構成され、リッジ領域用補間演算部151、エッジ領域用補間演算部152、または、平坦領域用補間演算部153により補間された画像データの対応する位置にある画素の画素値を、エッジ領域重み信号またはリッジ領域重み信号に基づく重みをつけて加算することにより画像データを合成する。
第一合成部161は、リッジ領域用補間演算部151により補間された画像データと、エッジ領域用補間演算部152により補間された画像データの対応する位置にある画素の画素値を、リッジ領域重み信号に基づく重みをつけて加算することにより、2つの画像データを合成する。第一合成部161は、合成した画像データを第二合成部162に供給する。
第二合成部162は、第一合成部161により合成された画像データと、平坦領域用補間演算部153により補間された画像データの対応する位置にある画素の画素値を、エッジ領域重み信号に基づく重みをつけて加算することにより、2つの画像データを合成する。第二合成部162は、合成した画像データを外部に出力する。
図19は、図8のエッジ領域検出部141の機能の構成の例を示すブロック図である。エッジ領域検出部141は、エッジ強度検出部171および正規化計算部172を含むように構成される。
エッジ強度検出部171は、勾配計算部181−1乃至181−3、絶対値計算部182−1乃至182−3、および、加算計算部183を含むように構成され、外部から入力される画像データのエッジ強度を検出し、エッジ強度を示すデータを正規化計算部172に供給する。
エッジ強度検出部171は、例えば、図20に示される位置qに画素を補間する場合、位置qの左右に隣接する画素x-1乃至x+2の画素値f(x-1)乃至f(x+2)を示すデータを画像補間部121の図示せぬバッファから取得する。そのうち、画素値f(x-1),f(x)を示すデータが勾配計算部181−1に入力され、画素値f(x),f(x+1)を示すデータが勾配計算部181−2に入力され、画素値f(x+1),f(x+2)を示すデータが勾配計算部181−3に入力される。
なお、原画像データの隣接する画素間(標本化間隔S)において、画素を補間する可能性のある位置の数を位相数と呼び、隣接する画素のうち一方を基準とする補間位置の位置を位相と呼ぶ。図20に示される例においては、位相数は8であり、画素xから距離pの位置にある位置qの位相は3/8となる。
また、図20は、水平方向に画素を補間する場合の例、すなわち、画像補間部121−2が画素を補間する場合の例を示しており、垂直方向に画素を補間する場合、すなわち、画像補間部121−1が画素を補間する場合、エッジ強度検出部171は、位置qの上下に隣接する4画素の画素値を示すデータを画像補間部121の図示せぬバッファから取得する。
勾配計算部181−1乃至181−3は、複数の画素からなる領域内の画素間の画素値の差分である勾配値を計算する。具体的には、勾配計算部181−1乃至181−3は、それぞれ、入力された隣接する2つの画素間の画素値の差分を計算することにより、画素x-1乃至x+2からなる領域の画素間の勾配値を計算する。勾配計算部181−1乃至181−3は、それぞれ、計算した勾配値を示すデータを絶対値計算部182−1乃至182−3に供給する。
絶対値計算部182−1乃至182−3は、それぞれ、入力されたデータの絶対値を計算する。絶対値計算部182−1乃至182−3は、それぞれ、計算した絶対値を示すデータを加算計算部183に供給する。
加算計算部183は、入力されたデータの合計を計算する。加算計算部183は、計算した合計値を示すデータを正規化計算部172に供給する。
図21は、図19の正規化計算部172に供給されるデータの詳細を示している。正規化計算部172には、加算計算部183からの入力データの他に、所定の強度設定値およびしきい値を示すデータがパラメータ取得部122から入力される。正規化計算部172は、図29などを参照して後述するように、強度設定値およびしきい値を用いて、加算計算部183からの入力データを正規化し、正規化した値を示すエッジ領域重み信号を第二合成部162に供給する。
図22は、図8のリッジ領域検出部142の機能の構成の例を示すブロック図である。リッジ領域検出部142は、リッジ強度検出部201、および、正規化計算部202を含むように構成される。
リッジ強度検出部201は、勾配計算部211−1乃至211−3、絶対値計算部212−1乃至212−3、加算計算部213、214、絶対値計算部215、および、差分計算部216を含むように構成され、外部から入力される画像データのリッジ強度を検出し、検出したリッジ強度を示すデータを正規化計算部202に供給する。
リッジ強度検出部201は、図19のエッジ強度検出部171と同様に、図20に示される位置qに画素を補間する場合、位置qの左右に隣接する画素x-1乃至x+2の画素値f(x-1)乃至f(x+2)を示すデータを画像補間部121の図示せぬバッファから取得する。そのうち、画素値f(x-1),f(x)を示すデータが勾配計算部211−1に入力され、画素値f(x),f(x+1)を示すデータが勾配計算部211−2に入力され、画素値f(x+1),f(x+2)を示すデータが勾配計算部211−3に入力される。
なお、上述したように、図20は、水平方向に画素を補間する場合の例、すなわち、画像補間部121−2が画素を補間する場合の例を示しており、垂直方向に画素を補間する場合、すなわち、画像補間部121−1が画素を補間する場合、リッジ強度検出部201は、位置qの上下に隣接する4画素の画素値を示すデータを画像補間部121の図示せぬバッファから取得する。
勾配計算部211−1乃至211−3は、複数の画素からなる領域内の画素間の画素値の差分である勾配値を計算する。具体的には、勾配計算部211−1乃至211−3は、それぞれ、入力された隣接する2つの画素間の画素値の差分を計算することにより、画素x-1乃至x+2からなる領域の画素間の勾配値を計算する。勾配計算部211−1乃至211−3は、それぞれ、計算した勾配値を示すデータを絶対値計算部212−1乃至212−3に供給する。
絶対値計算部212−1乃至212−3は、それぞれ、入力されたデータの絶対値を計算する。絶対値計算部212−1乃至212−3は、それぞれ、計算した絶対値を示すデータを加算計算部213に供給する。
加算計算部213は、入力されたデータの合計を計算する。加算計算部213は、計算した合計値を示すデータを差分計算部216に供給する。
加算計算部214は、入力されたデータの合計を計算する。加算計算部214は、計算した合計値を示すデータを絶対値計算部215に供給する。
絶対値計算部215は、それぞれ、入力されたデータの絶対値を計算する。絶対値計算部215は、計算した絶対値を示すデータを差分計算部216に供給する。
差分計算部216は、入力されたデータの差分を計算する。差分計算部216は、計算した差分値を示すデータを正規化計算部202に供給する。
正規化計算部202には、エッジ領域検出部141の正規化計算部172と同様に、差分計算部216からの入力データの他に、所定の強度設定値およびしきい値がパラメータ取得部122から入力される。正規化計算部202は、図31などを参照して後述するように、強度設定値およびしきい値を用いて、差分計算部216からの入力データを正規化し、正規化した値を示すリッジ領域重み信号を第一合成部161に供給する。
図23は、図8のリッジ領域用補間演算部151の機能の構成の例を示すブロック図である。リッジ領域用補間演算部151は、補間演算制御部231、データ供給部232、フィルタ係数供給部233、および、フィルタ演算部234を含むように構成される。
補間演算制御部231は、パラメータ取得部122から供給される、画像の拡大または縮小率、画像変換位置などを示す制御情報に従って、補間する画素の画素値を算出するために用いる画素の画素値を要求するデータリクエスト信号をデータ供給部232に供給する。また、補間演算制御部231は、補間位置の位相を示す補間位相信号をフィルタ係数供給部233に供給する。
データ供給部232は、外部から入力される画像データを保持するバッファを備えており、データリクエスト信号に従って、要求された画素の画素値を示すデータをフィルタ演算部234に供給する。
フィルタ係数供給部233は、補間位相信号に従って、補間処理に用いるフィルタ係数のセットをフィルタ演算部234に供給する。
フィルタ演算部234は、図26を参照して後述するように、データ供給部232から供給される画素値、および、フィルタ係数供給部233から供給されるフィルタ係数のセットを用いて、補間位置に補間する画素の画素値を計算する。フィルタ演算部234は、計算した画素値を示すデータを第一合成部161に供給する。
図24は、図8のエッジ領域用補間演算部152の機能の構成の例を示すブロック図である。エッジ領域用補間演算部152は、補間演算制御部251、データ供給部252、方向検出部253、フィルタ係数供給部254、および、斜め線補間演算部255を含むように構成される。
補間演算制御部251は、パラメータ取得部122から供給される、画像の拡大または縮小率、画像変換位置などを示す制御情報に従って、補間する画素の画素値を算出するために用いる画素の画素値を要求するデータリクエスト信号をデータ供給部252に供給する。また、補間演算制御部251は、補間位置の位相を示す補間位相信号をフィルタ係数供給部254に供給する。
データ供給部252は、外部から入力される画像データを保持するバッファを備えており、データリクエスト信号に従って、要求された画素の画素値を示すデータを方向検出部253および斜め線補間演算部255に供給する。
方向検出部253は、図32などを参照して後述するように、データ供給部252から供給される補間位置の近傍の画素の相関性を調べ、最も相関性が高い画素の組み合わせにより示される方向を示す方向情報を斜め線補間演算部255に供給する。
フィルタ係数供給部254は、補間位相信号、または、斜め線補間演算部255からの要求に従って、補間処理に用いるフィルタ係数のセットを斜め線補間演算部255に供給する。
斜め線補間演算部255は、必要に応じて、画素の補間に用いるフィルタ係数セットをフィルタ係数供給部254から取得する。斜め線補間演算部255は、図32などを参照して後述するように、データ供給部252から供給される画素値、方向情報、または、フィルタ係数セットを用いて、補間位置に補間する画素の画素値を計算する。斜め線補間演算部255は、計算した画素値を示すデータを第一合成部161に供給する。
図25は、図8の平坦領域用補間演算部153の機能の構成の例を示すブロック図である。平坦領域用補間演算部153は、補間演算制御部271、データ供給部272、フィルタ係数供給部273、および、フィルタ演算部274を含むように構成される。
補間演算制御部271は、パラメータ取得部122から供給される、画像の拡大または縮小率、画像変換位置などを示す制御情報に従って、補間する画素の画素値を算出するために用いる画素の画素値を要求するデータリクエスト信号をデータ供給部272に供給する。また、補間演算制御部271は、補間位置の位相を示す補間位相信号をフィルタ係数供給部273に供給する。
データ供給部272は、外部から入力される画像データを保持するバッファを備えており、データリクエスト信号に従って、要求された画素の画素値を示すデータをフィルタ演算部274に供給する。
フィルタ係数供給部273は、補間位相信号に従って、補間処理に用いるフィルタ係数のセットをフィルタ演算部274に供給する。
フィルタ演算部274は、図26を参照して後述するように、データ供給部272から供給される画素値、および、フィルタ係数供給部273から供給されるフィルタ係数のセットを用いて、補間位置に補間する画素の画素値を計算する。フィルタ演算部274は、計算した画素値を示すデータを第二合成部162に供給する。
次に、図26のフローチャートを参照して、解像度変換装置101により実行される解像度変換処理を説明する。なお、この処理は、例えば、ユーザが解像度変換装置101の図示せぬ操作部を操作して、画像データの解像度の変換を指令したとき開始される。
ステップS1において、画像補間部121−1は、画像入力部111から入力される画像データ、すなわち、解像度の変換を施す対象となる画像データを取得する。画像補間部121−1は、取得した画像データを図示せぬバッファに記憶させる。また、リッジ領域用補間演算部151のデータ供給部232、エッジ領域用補間演算部152のデータ供給部252、および、平坦領域用補間演算部153のデータ供給部272は、図示せぬバッファに取得した画像データを記憶させる。
ステップS2において、画像補間部121−1のエッジ領域検出部141は、エッジ領域検出処理を行う。ここで、図27のフローチャートを参照して、エッジ領域検出処理の詳細を説明する。
ステップS51において、エッジ領域検出部141の勾配計算部181−1乃至181−3は、画素値の勾配を求める。具体的には、例えば、図28に示される補間位置qに画素を補間する場合、エッジ領域検出部141は、補間位置qの上または下に隣接する4つの画素y-1乃至y+2の画素値f(y-1)乃至f(y+2)を示すデータを、図示せぬ画像補間部121−1のバッファから取得する。そのうち、画素値f(y-1),f(y)を示すデータは勾配計算部181−1に入力され、画素値f(y),f(y+1)を示すデータは勾配計算部181−2に入力され、画素値f(y+1),f(y+2)を示すデータは勾配計算部181−3に入力される。
勾配計算部181−1乃至181−3は、それぞれ、以下の式(1)乃至(3)に基づいて、隣接する画素間の画素値の差分である勾配値を求める。
Da=f(y)−f(y-1) ・・・(1)
Db=f(y+1)−f(y) ・・・(2)
Dc=f(y+2)−f(y+1) ・・・(3)
勾配計算部181−1は、勾配値Daを示すデータを絶対値計算部182−1に供給し、勾配計算部181−2は、勾配値Dbを示すデータを絶対値計算部182−2に供給し、勾配計算部181−3は、勾配値Dcを示すデータを絶対値計算部182−3に供給する。
ステップS52において、絶対値計算部182−1乃至182−3は、勾配値の絶対値を求める。具体的には、絶対値計算部182−1乃至182−3は、それぞれ、以下の式(4)乃至(6)に基づいて、入力された勾配値Da乃至Dcの絶対値を求める。
Aa=|Da| ・・・(4)
Ab=|Db| ・・・(5)
Ac=|Dc| ・・・(6)
絶対値計算部182−1乃至182−3は、それぞれ、計算した絶対値Aa乃至Acを示すデータを加算計算部183に供給する。
ステップS53において、加算計算部183は、エッジ強度を求める。具体的には、加算計算部183は、以下の式(7)に基づいて、入力された絶対値Aa乃至Acの合計を求める。
S=Aa+Ab+Ac ・・・(7)
加算計算部183は、図28に示される画素y-1乃至y+2からなる領域(以下、タップ領域と称する)における画素値の変化の大きさの度合いを示す値、すなわち、エッジ強度として、加算値Sを示すデータを正規化計算部172に供給する。
ステップS54において、正規化計算部172は、エッジ重み値を求め、エッジ領域検出処理は終了する。具体的には、正規化計算部172は、加算値S、並びに、パラメータ取得部122から入力される強度設定値Geおよびしきい値Teを用いて、以下の式(8)に基づいて、エッジ重み値Ewを計算する。
Figure 0004730141
図29は、加算値Sとエッジ重み値Ewの関係を示すグラフである。すなわち、エッジ重み値Ewは、加算値S<しきい値Teである場合、0.0とされ、しきい値Te≦加算値S≦Te+1/Geである場合、加算値Sとエッジ重み値Ewが比例する場合を示す補助線L1より大きな変化率で加算値Sを変換した値とされ、加算値S>Te+1/Geである場合、1.0とされる。従って、エッジ重み値Ewは、補間位置qを含むタップ領域におけるエッジ強度が強いほど(加算値Sが大きいほど)、大きな値となり、エッジ強度が弱いほど(加算値Sが小さいほど)、小さな値となる。すなわち、補間位置qの近傍のエッジ強度が強いほど、エッジ重み値は、1.0または1.0に近い値となる。
正規化計算部172は、エッジ重み値Ewを示すエッジ領域重み信号を第二合成部162に供給する。
図26に戻り、ステップS3において、リッジ領域検出部142は、リッジ領域検出処理を行う。ここで、図30のフローチャートを参照して、リッジ領域検出処理の詳細を説明する。
ステップS71において、リッジ領域検出部142の勾配計算部211−1乃至211−3は、画素値の勾配を求める。具体的には、例えば、上述した図28に示される補間位置qに画素を補間する場合、画素値f(y-1),f(y)を示すデータが勾配計算部211−1に入力され、画素値f(y),f(y+1)を示すデータが勾配計算部211−2に入力され、画素値f(y+1),f(y+2)を示すデータが勾配計算部211−3に入力される。
勾配計算部211−1乃至211−3は、それぞれ、以下の式(9)乃至(11)に基づいて、隣接する画素間の画素値の差分である勾配値を求める。
Da=f(y)−f(y-1) ・・・(9)
Db=f(y+1)−f(y) ・・・(10)
Dc=f(y+2)−f(y+1) ・・・(11)
勾配計算部211−1は、勾配値Daを示すデータを絶対値計算部212−1および加算計算部214に供給し、勾配計算部211−2は、勾配値Dbを示すデータを絶対値計算部212−2および加算計算部214に供給し、勾配計算部211−3は、勾配値Dcを示すデータを絶対値計算部212−3および加算計算部214に供給する。
ステップS72において、絶対値計算部212−1乃至212−3は、勾配値の絶対値を求める。具体的には、絶対値計算部212−1乃至212−3は、それぞれ、以下の式(12)乃至(14)に基づいて、勾配値Da乃至Dcの絶対値を求める。
Aa=|Da| ・・・(12)
Ab=|Db| ・・・(13)
Ac=|Dc| ・・・(14)
絶対値計算部212−1乃至212−3は、それぞれ、計算した絶対値Aa乃至Acを示すデータを加算計算部213に供給する。
ステップS73において、加算計算部213は、エッジ強度を求める。具体的には、加算計算部213は、以下の式(15)に基づいて、入力された絶対値Aa乃至Acの合計を求める。
SA=Aa+Ab+Ac ・・・(15)
加算値SAは、上述した式(7)により求められる加算値Sと同じ値、すなわち、画素y-1乃至y+2からなる領域(タップ領域)におけるエッジ強度を示している。加算計算部213は、加算値SAを示すデータを差分計算部216に供給する。
ステップS74において、加算計算部214は、勾配値の合計を求める。具体的には、加算計算部214は、以下の式(16)に基づいて、勾配値Da乃至Dcの合計を求める。
SD=Da+Db+Dc ・・・(16)
加算計算部214は、加算値SDを示すデータを絶対値計算部215に供給する。
ステップS75において、絶対値計算部215は、勾配値の合計の絶対値を求める。具体的には、絶対値計算部215は、以下の式(17)に基づいて、加算値SDの絶対値を求める。
SAD=|SD| ・・・(17)
なお、タップ領域内の画素y-1から画素y+2の画素値の変化をグラフに表した場合、画素yまたはy+1の画素値が極大または極小とならない場合、すなわち、画素値が広義の(隣接する画素の画素値が同じ場合を含む)単調増加または単調減少をする場合、加算絶対値SADは加算値SAと同じ値となる。一方、画素yまたはy+1の画素値が極大または極小となる場合、すなわち、タップ領域内において画素値が変化する向きが変化する場合、加算絶対値SADは加算値SAより小さくなる。また、タップ領域内の画素値の変化が左右対称なパルス形状に近いほど、加算絶対値SADは0に近くなる。
絶対計算部215は、加算絶対値SADを示すデータを差分計算部216に供給する。
ステップS76において、差分計算部216は、リッジ強度を求める。具体的には、差分計算部216は、以下の式(18)に基づいて、加算値SAと加算絶対値SADとの差分を求める。
S=SA−SAD ・・・(18)
差分計算部216は、タップ領域におけるリッジ強度として、差分値Sを示すデータを正規化計算部202に供給する。なお、差分値Sは、加算値SAと加算値SADの差が大きいほど、すなわち、タップ領域における位置の変化に対して画素値の変化がパルス状となり、かつ、パルスの勾配が急になり、かつ、パルスの高さが高くなるほど、大きくなる。
ステップS77において、正規化計算部202は、リッジ重み値を求め、リッジ領域検出処理は終了する。具体的には、正規化計算部202は、差分値S、並びに、パラメータ取得部122から入力される強度設定値Gpおよびしきい値Tpを用いて、以下の式(19)に基づいて、リッジ重み値Pwを計算する。
Figure 0004730141
図31は、差分値Sとリッジ重み値Pwの関係を示すグラフである。すなわち、リッジ重み値Pwは、差分値S<しきい値Tpである場合、0.0とされ、しきい値Tp≦差分値S≦Tp+1/Gpである場合、差分値Sとリッジ重み値Pwが比例する場合を示す補助線L2より大きな変化率で差分値Sを変換した値とされ、差分値S>Tp+1/Gpである場合、1.0とされる。従って、リッジ重み値Pwは、補間位置qを含むタップ領域におけるリッジ強度が強いほど(差分値Sが大きいほど)、大きな値となり、リッジ強度が弱いほど(差分値Sが小さいほど)、小さな値となる。すなわち、補間位置qの近傍のリッジ強度が強いほど、リッジ重み値は、1.0または1.0に近い値となる。
正規化計算部202は、リッジ重み値Pwを示すリッジ領域重み信号を第一合成部161に供給する。
図26に戻り、ステップS4において、画像補間部121−1のリッジ領域用補間演算部151は、リッジを含む領域に適した補間を行う。具体的には、リッジ領域用補間演算部151の補間演算制御部231は、パラメータ取得部122から供給される、画像の拡大または縮小率、画像変換位置などを示す制御情報に従って、補間する画素の画素値を算出するために用いる画素の画素値を要求するデータリクエスト信号をデータ供給部232に供給する。また、補間演算制御部231は、補間位置の位相を示す補間位相信号をフィルタ係数供給部233に供給する。
データ供給部232は、データリクエスト信号に従って、要求された画素の画素値を示すデータをフィルタ演算部234に供給する。例えば、リッジ領域用補間演算部151が16次の補間フィルタを用いて補間処理を行う場合、データ供給部232は、補間位置と同じ垂直方向の列上にあり、かつ、補間位置の上に隣接する8画素、下に隣接する8画素の合計16画素の画素値f(y-7)乃至f(y+8)を示すデータを供給する。
フィルタ係数供給部233は、補間位相信号に従って、補間処理に用いるフィルタ係数c[0]乃至c[15]のセットをフィルタ演算部234に供給する。
フィルタ演算部234は、データ供給部232から供給された画素の画素値、および、フィルタ係数セットを用いて、補間する画素の画素値Pdを計算する。例えば、フィルタ演算部234は、以下の式(20)に基づいて、画素値Pdを計算する。
Pd=c[15]×f(y-7)+c[14]×f(y-6)+・・・+c[8]×f(y)+c[7]×f(y+1)+・・・c[1]×f(y+7)+c[0]×f(y+8) ・・・(20)
フィルタ演算部234は、計算した画素値Pdを示すデータを第一合成部161に供給する。なお、画素値Pdからなる画像データは、入力された画像データに対して、高次数補間フィルタ法に基づいて補間処理を施した画像データであるため、画素値Pdからなる画像データにおいては、補間による折り返し歪みの発生が抑制される。
ステップS5において、画像補間部121−1のエッジ領域用補間演算部152は、ステップエッジを含む領域に適した補間を行う。具体的には、エッジ領域用補間演算部152の補間演算制御部251は、パラメータ取得部122から供給される、画像の拡大または縮小率、画像変換位置などを示す制御情報に従って、補間する画素の画素値を算出するために用いる画素の画素値を要求するデータリクエスト信号をデータ供給部252に供給する。また、補間演算制御部251は、補間位置の位相を示す補間位相信号をフィルタ係数供給部254に供給する。
データ供給部252は、データリクエスト信号に従って、要求された画素の画素値を示すデータを方向検出部253および斜め線補間演算部255に供給する。例えば、データ供給部252は、図32に示される補間位置qに画素を補間する場合、補間位置qの上側に隣接する行の画素Pu1乃至Pu5の画素値、および、下側に隣接する行の画素Pd1乃至Pd5の画素値を示すデータを供給する。
方向検出部253は、補間位置qの近傍の画素の相関性を調べる。例えば、方向検出部253は、補間位置qを中心とする方向Aに位置する画素Pu1と画素Pd5、方向Bに位置する画素Pu2と画素Pd4、方向Cに位置する画素Pu3と画素Pd3、方向Dに位置する画素Pu4と画素Pd2、方向Eに位置する画素Pu5と画素Pd1の画素値の差分を計算し、画素値の差分の絶対値が最も小さい画素の組み合わせを最も相関性の高い画素の組み合わせとする。そして、方向検出部253は、最も相関性の高い画素の組み合わせにより示される方向(以下、高相関方向と称する)を示す方向情報を斜め線補間演算部255に供給する。なお、画素値の差分の絶対値が最も小さい画素の組み合わせが複数検出された場合、所定の規則に基づいて、高相関方向が選択される。例えば、画素値の差分の絶対値が最も小さい画素の組み合わせを示す方向のうち、画素値の差分の絶対値が最も大きい画素の組み合わせを示す方向から最も遠い方向が高相関方向に選択される。
斜め線補間演算部255は、方向情報に基づいて、補間位置qに補間する画素の画素値Edを計算する。例えば、方向情報に示される方向にある2つの画素の画素値の平均値が画素値Edとされる。また、例えば、方向情報に示される方向にある2つの画素、および、補間位置qの上下に隣接する2つの画素の合計4つの画素の画素値を、フィルタ係数供給部254から供給されるフィルタ係数を用いて、重み付け加算した値が画素値Edとされる。
なお、例えば、図33に示されるように、補間位置qrの位相が、原画像データのサンプリング間隔Sの半分の位置にある位相とは異なる場合、斜め線補間演算部255は、いったんサンプリング間隔Sの半分の位置qmに画素を補間する場合の画素値を計算する。さらに、斜め線補間演算部255は、画素Pu3と位置qmにより定義される新たなサンプリング間隔S'における補間位置qrの位相に応じたフィルタ係数セットをフィルタ係数供給部254から取得し、取得したフィルタ係数に基づいて、補間位置qrに補間する画素の画素値Edを計算する。
斜め線補間演算部255は、画素値Edを示すデータを第一合成部161に供給する。なお、画素値Edからなる画像データは、入力された画像データに対して、斜め線補間法に基づいて補間処理を施した画像データであるため、画素値Edからなる画像データにおいては、補間によるジャギーの発生が抑制される。
なお、斜め線補間は、上述した方法に限定されるものではなく、例えば、方向検出における誤検出を回避したり、検出精度を向上させたり、補間時のエラーを回避したりするための処理を加えるようにしてもよい。例えば、斜め線補間については、本件出願人が先に出願した特開2004−153668号公報などに、その詳細が開示されている。
ステップS6において、画像補間部121−1の平坦領域用補間演算部153は、平坦領域に適した補間演算を行う。具体的には、平坦領域用補間演算部153の補間演算制御部271は、パラメータ取得部122から供給される、画像の拡大または縮小率、画像変換位置などを示す制御情報に従って、補間する画素の画素値を算出するために用いる画素の画素値を要求するデータリクエスト信号をデータ供給部272に供給する。また、補間演算制御部271、補間位置の位相を示す補間位相信号をフィルタ係数供給部273に供給する。
データ供給部272は、データリクエスト信号に従って、要求された画素の画素値を示すデータをフィルタ演算部274に供給する。例えば、データ供給部272は、図28に示される補間位置qの上または下に隣接する4つの画素y-1乃至y+2の画素値f(y-1)乃至f(y+2)を示すデータを供給する。
フィルタ係数供給部273は、補間位相信号に従って、バイキュービック補間法に基づく補間処理に用いるフィルタ係数c[0]乃至c[3]のセットをフィルタ演算部274に供給する。
フィルタ演算部274は、データ供給部272から供給された画素の画素値、および、フィルタ係数セットを用いて、補間する画素の画素値Fdを計算する。例えば、フィルタ演算部274は、以下の式(21)に基づいて、補間する画素の画素値Fdを計算する。
Fd=c[3]×f(y-1)+c[2]×f(y)+c[1]×f(y+1)+c[0]×f(y+2) ・・・(21)
フィルタ演算部274は、画素値Fdを示すデータを第二合成部162に供給する。なお、画素値Fdからなる画像データは、入力された画像データに対して、バイキュービック補間法に基づいて補間処理を施した画像データであるため、画素値Fdからなる画像データは、補間精度の高い自然な画質となる。
なお、補間位置qと画素y-1乃至y+2との間の距離をそれぞれ距離di(i=-1,0,1,2)とした場合、以下の式(22)に基づいて、フィルタ係数c[i](i=-1,0,1,2)を計算するようにしてもよい。
Figure 0004730141
ステップS7において、第一合成部161は、リッジ領域重み信号を用いて、画素を合成する。具体的には、第一合成部161は、リッジ領域用補間演算部151から供給される画素値Pdと、エッジ領域用補間演算部152から供給される画素値Edとを、リッジ領域検出部142から供給されるリッジ領域重み信号により示されるリッジ重み値Pwを用いて、以下の式(23)に基づいて、重み付け加算する。
M1=(1−Pw)×Ed+Pw×Pd ・・・(23)
すなわち、画素値M1は、リッジ重み値Pwが1.0である場合、画素値Pdと等しくなり、リッジ重み値Pwが0.0である場合、画素値Edと等しくなる。また、画素値M1は、リッジ重み値Pwが1.0に近いほど、画素値Pdの成分をより多く含み、リッジ重み値Pwが0.0に近いほど、画素値Edの成分をより多く含む。
第一合成部161は、重み付け加算した画素値M1を示すデータを第二合成部162に供給する。
ステップS8において、第二合成部162は、エッジ領域重み信号を用いて、画素を合成する。具体的には、第二合成部162は、第一合成部161から供給される画素値M1と、平坦領域用補間演算部153から供給される画素値Fdとを、エッジ領域検出部141から供給されるエッジ領域重み信号により示されるエッジ重み値Ewを用いて、以下の式(24)に基づいて、重み付け加算する。
M2=(1−Ew)×Fd+Ew×M1 ・・・(24)
すなわち、画素値M2は、エッジ重み値Ewが1.0である場合、画素値M1と等しくなり、エッジ重み値Ewが0.0である場合、画素値Fdと等しくなる。また、画素値M2は、エッジ重み値Ewが1.0に近いほど、画素値M1の成分をより多く含み、エッジ重み値Ewが0.0に近いほど、画素値Fdの成分をより多く含む。
第二合成部162は、画素値M2を示すデータを後段、いまの場合、画像補間部121−2に供給する。画像補間部121−2は、取得したデータを図示せぬバッファに記憶させる。また、画像補間部121−2のリッジ領域用補間演算部151のデータ供給部232、エッジ領域用補間演算部152のデータ供給部252、および、平坦領域用補間演算部153のデータ供給部272は、図示せぬバッファに取得したデータを記憶させる。
ステップS9において、画像補間部121−1は、垂直方向の補間が終了したか否かを判定する。画像補間部121−1は、まだ補間する画素が残っている場合、まだ垂直方向の補間が終了していないと判定し、処理はステップS2に戻る。その後、ステップS9において、垂直方向の補間が終了したと判定されるまで、ステップS2乃至S9の処理が繰り返し実行される。すなわち、画像入力部111から入力された画像データに対する、各補間位置に対応する画素値M2が計算され、画素値M2を示すデータが画像補間部121−2に供給される。
ステップS9において、垂直方向の補間が終了したと判定された場合、処理はステップS10に進む。その後、ステップS17において、水平方向の補間が終了したと判定されるまで、ステップS10乃至S17の処理が繰り返し実行される。ステップS10乃至S17の処理は、上述したステップS2乃至S9と同様の処理であり、その説明は繰り返しになるので省略する。ただし、ステップS2乃至S9の処理において、画像入力部111から入力された画像データに対して垂直方向の補間が施されたのに対し、ステップS10乃至S17においては、画像補間部121−1から供給される画素値M2からなる垂直方向の補間が施された画像データに対して、水平方向の補間が施される。
ステップS17において、水平方向の補間が終了したと判定された場合、処理はステップS18に進む。
ステップS18において、画像表示部113は、解像度を変換した画像を表示し、解像度変換処理は終了する。具体的には、画像表示部113は、画像補間部121−2から供給される画素値M2からなる画像データ、すなわち、画像入力部111から入力された画像データに対して垂直方向および水平方向の補間が施され、解像度が変換された画像データに基づく画像を表示する。
このように、画像補間部121−1または121−2において、入力された画像データに対して、リッジ重み値Pwが1.0または1.0に近いリッジ近傍には、リッジを含む領域に適した補間方法により算出された画素値Pdの割合が高い画素が補間され、エッジ重み値Ewが1.0または1.0に近く、かつ、リッジ重み値Pwが0.0または0.0に近いステップエッジ近傍には、ステップエッジを含む領域に適した補間方法により算出された画素値Edの割合が高い画素が補間され、エッジ重み値Ewが0.0または0.0に近いリッジおよびステップエッジから離れた領域には、平坦領域を含む領域に適した補間方法により算出された画素値Fdの割合が高い画素が補間される。すなわち、入力された画像データに対して、リッジ近傍、ステップエッジ近傍、および、リッジおよびステップエッジから離れた領域に対して、それぞれ適切な補間処理が行われる。
なお、図34は、図2の原画像の画像データに基づいて、エッジ領域検出部141により生成されるエッジ領域重み信号に基づく画像を示しており、図35は、図2の原画像の画像データに基づいて、リッジ領域検出部142により生成されるリッジ領域重み信号に基づく画像を示している。また、図36は、図2の原画像の矢印A1および矢印A2で挟まれる部分に対応する図34および図35の画像の矢印A1およびA2で挟まれる部分の画素値(エッジ重み値またはリッジ重み値)の変化を示すグラフである。図内の実線が、原画像(図2)における画素値の変化を表し、点線が、エッジ領域重み信号に基づく画像(図34)における画素値の変化を表し、二点鎖線が、リッジ領域重み信号に基づく画像(図35)における画素値の変化を表している。
図36に示されるように、図34の画像では、図2の原画像の画素値が急峻に変化する領域、すなわち、リッジを含むエッジ付近において、画素値(エッジ重み値)が大きくなっている。すなわち、図2の原画像のエッジ付近の領域が正確に抽出されている。また、図35の画像では、図2の原画像の画素値が急峻なパルス状に変化するリッジ付近において、画素値(リッジ重み値)が大きくなっていることがわかる。すなわち、図2の原画像のリッジ付近の領域がほぼ正確に抽出されている。
すなわち、本発明を適用した解像度変換装置101によれば、リッジ強度およびエッジ強度を正確に検出することができる。また、上述したように、リッジ強度およびエッジ強度を、単純な算術式に基づいて簡単に求めることができる。さらに、このリッジ強度およびエッジ強度を用いることにより、画像のリッジまたはステップエッジを簡単に抽出することができるとともに、リッジとステップエッジとを分類することができる。
図37は、図2の原画像を解像度変換装置101を用いて拡大した画像を示している。図37の画像においては、図3および図6の画像と比較して、画像の中央右よりのリッジが並ぶ高周波成分を多く含む領域における折り返し歪みの発生が抑制されている。また、図37の画像においては、図3および図4の画像と比較して、画像の左側の斜め方向のエッジにおけるジャギーの発生が抑制されている。さらに、図37の画像においては、図4の画像と比較して、画像の中央右よりのリッジが並ぶ高周波成分を多く含む領域の左右の平坦領域におけるリンギングの発生が抑制されている。また、図37の画像においては、図6の画像と比較して、画像の右端付近の数字の一部が表示されている領域の左側におけるエラーの発生が抑制されている。すなわち、本発明を適用した解像度変換装置101によれば、バイキュービック補間法、高次数補間フィルタ補間法、および、斜め線補間法より、画質が優れた解像度変換を実現することができる。
次に、本発明を適用した他の実施の形態について説明する。図38は、本発明を適用した画像強調装置の一実施の形態を示すブロック図である。本発明を適用した画像強調装置401は、画像入力部111、画像処理部411、画像表示部113、および、コントローラ114を含むように構成される。また、画像処理部411は、画像強調部421−1,421−2、および、パラメータ取得部422を含むように構成される。画像処理部411のパラメータ取得部422とコントローラ114とは、バス412を介して相互に接続される。なお、図中、図7と対応する部分については同じ符号を付してあり、処理が同じ部分については、その説明は繰り返しになるので省略する。
画像処理部411は、図43などを参照して後述するように、画像入力部111から供給される画像データに対して、画像強調処理を施すことにより画質を向上させる。画像処理部411は、画像強調処理を施した画像データを画像表示部113に供給する。
画像強調部421−1は、図43などを参照して後述するように、画像入力部111から供給される画像データの垂直方向について、画像強調処理を施し、画像強調処理を施した画像データを画像強調部421−2に供給する。画像強調部421−は、図43などを参照して後述するように、画像強調部421−から供給される画像データの水平方向について、画像強調処理を施し、画像強調処理を施した画像データを画像表示部113に供給する。なお、以下、画像強調部421−1および421−2を個々に区別する必要がない場合、単に、画像強調部421と称する。
パラメータ取得部422は、バス412を介してコントローラ114から供給される各種の制御情報を、画像強調部421−1,421−2に供給する。
図39は、画像強調部421の機能の構成の例を示すブロック図である。画像強調部421は、エッジ領域検出部141、リッジ領域検出部142、強調演算部441、および、画像合成部144を含むように構成される。なお、図中、図8と対応する部分については同じ符号を付してあり、処理が同じ部分については、その説明は繰り返しになるので省略する。
強調演算部441は、第一強調演算部451−1,451−2、および、第二強調演算部452を含むように構成される。第一強調演算部451−1,451−2、および、第二強調演算部452は、図43などを参照して後述するように、それぞれ異なる係数(設定値)を用いて、入力された画像データに対して、画像強調処理を施す。なお、第一強調演算部451−1は、主にリッジを含む領域に対する処理を目的とする画像強調処理を行い、第一強調演算部451−2は、主に平坦領域に対する処理を目的とする画像強調処理を行う。また、第二強調演算部452は、主にステップエッジを含む領域に対する処理を目的とする画像強調処理を行う。第一強調演算部451−1および第二強調演算部452は、画像強調処理を施した画像データを第一合成部161に供給し、第一強調演算部451−2は、画像強調処理を施した画像データを第二合成部162に供給する。なお、以下、第一強調演算部451−1,451−2を個々に区別する必要がない場合、単に、第一強調演算部451と称する。
第一合成部161は、第一強調演算部451−1により画像強調処理が施された画像データと、第二強調演算部452により画像強調処理が施された画像データの対応する位置にある画素の画素値を、リッジ領域重み信号に基づく重みをつけて加算することにより、2つの画像データを合成する。第一合成部161は、合成した画像データを第二合成部162に供給する。
第二合成部162は、第一合成部161により合成された画像データと、第一強調演算部451−2により画像強調処理が施された画像データの対応する位置にある画素の画素値を、エッジ領域重み信号に基づく重みをつけて加算することにより、2つの画像データを合成する。第二合成部162は、合成した画像データを外部に出力する。
図40は、第一強調演算部451の機能の構成の例を示すブロック図である。第一強調演算部451は、高域通過フィルタ471、信号補正部472、および、加算部473を含むように構成される。
高域通過フィルタ471は、外部から入力される画像データの高周波成分を通過させるフィルタである。
信号補正部472は、図41に示されるように、コアリング部491および乗算部492を含むように構成される。
コアリング部491は、高域通過フィルタ471により高周波成分が抽出された画像データ、および、パラメータ取得部422から係数αを示すデータを取得する。コアリング部491は、図44などを参照して後述するように、係数αを用いて、入力された画像データの画素値を変換し、画素値を変換した画像データを乗算部492に供給する。
乗算部492は、パラメータ取得部422から係数βを示すデータを取得する。乗算部492は、コアリング部491から供給された画像データの画素値に係数βを乗じた画素値からなる画像データを加算部473に供給する。
加算部473は、外部から入力される画像データと信号補正部472から供給される画像データの対応する位置の画素の画素値を加算することにより、画像データを合成する。加算部473は、合成した画像データを外部(第一合成部161または第二合成部162)に供給する。
図42は、第二強調演算部452の機能の構成の例を示すブロック図である。第二強調演算部452は、第一強調演算部451−1および451−2と同様の構成を有する第一強調演算部451−3、最小値検出部501、最大値検出部502、および、クリップ部503を含むように構成される。
最小値検出部501は、入力された画素値の最小値を検出し、クリップ部503に供給する。
最大値検出部502は、入力された画素値の最大値を検出し、クリップ部503に供給する。
クリップ部503は、第一強調演算部451−3からの画像データの各画素の画素値を、最小値検出部501により検出された最小値、および、最大値検出部502により検出された最大値と比較する。クリップ部503は、第一強調演算部451−3からの画像データの画素値が、最小値より小さい場合、最小値を選択し、最大値より大きい場合、最大値を選択し、それ以外の場合、画像データの画素値を選択する。クリップ部503は、選択した値を示すデータを、第一合成部161に供給する。
なお、画像強調装置401の図示せぬ操作部などを操作することにより、第一強調演算部451−1乃至451−3に対して、係数αおよびβをそれぞれ独立して設定することが可能とされる。
次に、図43のフローチャートを参照して、画像強調装置401により実行される画像強調処理を説明する。なお、この処理は、例えば、ユーザが画像強調装置401の図示せぬ操作部を操作して、画像強調処理の実行を指令したとき開始される。
ステップS101において、画像強調部421−1は、画像入力部111から入力される画像データ、すなわち、画像強調を施す対象となる画像データを取得する。画像強調部421−1は、取得した画像データを図示せぬバッファに記憶させる。
ステップS102において、図27を参照して上述したエッジ領域検出処理が実行され、エッジ領域重み信号が、エッジ領域検出部141から第二合成部162に供給される。なお、例えば、上述した図28に示される画素yについて画像強調処理を施す場合、画素yを含む画素y−1乃至y+2からなる領域に対して、エッジ検出処理が行われる。
る。
ステップS103において、図30を参照して上述したリッジ領域検出処理が実行され、リッジ領域重み信号が、リッジ領域検出部142から第一合成部161に供給される。なお、例えば、上述した図28に示される画素yについて画像強調処理を施す場合、画素yを含む画素y-1乃至y+2からなる領域に対して、リッジ検出処理が行われる。
ステップS104において、画像強調部421−1の第一強調演算部451−1は、第1の画像強調処理を行う。具体的には、第一強調演算部451−1の高域通過フィルタ471は、画像強調処理を施す画素である注目画素、および、注目画素の上下に隣接する画素の画素値を示すデータを、図示せぬ画像強調部421−1のバッファから取得する。高域通過フィルタ471は、以下の式(25)に基づいて、画素値Hdを計算する。
Hd=c[0]×f(y-1)+c[1]×f(y)+c[2]×f(y+1) ・・・(25)
なお、f(y)は注目画素の画素値、f(y-1)は注目画素の1つ上の画素の画素値、f(y+1)は注目画素の1つ下の画素の画素値を示す。また、c[0]乃至c[2]はフィルタ係数であり、例えば、c[0]=-0.25,c[1]=0.5,c[2]=-0.25とされる。
次に、コアリング部491は、以下の式(26)に基づいて、画素値Hdを画素値Cdに変換する。
Figure 0004730141
図44は、画素値Hdと画素値Cdの関係を示すグラフである。すなわち、コアリング部491により、高域通過フィルタ471を通過した画像データの画素のうち、画素値の絶対値がコアリング量としての係数α以下である画素の画素値が0にされる(画素値の振幅の絶対値が係数α以下の高周波成分が除去される)。
乗算部492は、以下の式(27)に示されるように、画素値Cdにゲインとしての係数βを乗じた画素値Mdを計算する。
Md=Cd×β ・・・(27)
加算部473は、以下の式(28)に基づいて、画素値Pdを計算する。
Pd=f(y)+Md ・・・(28)
従って、画素値Pdからなる画像データは、入力された画像データの高周波成分のうち所定の振幅以上の高周波成分が強調された画像データとなる。加算部473は、画素値Pdを示すデータを第一合成部161に供給する。
ステップS105において、第二強調演算部452は、第2の画像強調処理を行う。具体的には、第一強調演算部451−3は、ステップS104における第一強調演算部451−1による処理と同様に、上述した式(25)乃至(28)に基づいて、入力された画像データの画素値を変換する。なお、第一強調演算部451−3により式(28)に基づいて計算される画素値を、第一強調演算部451−1により計算される画素値Pdと区別するために、以下、画素値Emとする。
また、最小値検出部501は、以下の式(29)に基づいて、注目画素を含む注目画素の近傍の画素における画素値の最小値M0を検出し、最大値検出部502は、以下の式(30)に基づいて、注目画素を含む注目画素の近傍の画素における画素値の最大値M1を検出する。
M0=MIN(f(y-1),f(y),f(y+1)) ・・・(29)
M1=MAX(f(y-1),f(y),f(y+1)) ・・・(30)
なお、ここで、MIN()は()内のデータの最小値を求める関数で、MAX()は()内のデータの最大値を求める関数である。
最小値検出部501は、検出した最小値M0をクリップ部503に供給し、最大値検出部502は、検出した最大値M1をクリップ部503に供給する。クリップ部503は、式(31)に基づいて、クリップ部503から出力される画素値Edが、最小値M0と最大値M1との範囲内に収まるように、画素値Emを補正する。すなわち、画素値Emが最小値M0から最大値M1の範囲内にクリッピングされる。
Figure 0004730141
ステップS106において、第一強調演算部451−2は、第3の画像強調処理を行う。具体的には、第一強調演算部451−2は、ステップS104における第一強調演算部451−1による処理と同様に、上述した式(25)乃至(28)に基づいて、入力された画像データの画素値を変換する。なお、第一強調演算部451−2により式(28)に基づいて計算される画素値を、第一強調演算部451−1により計算される画素値Pdと区別するために、以下、画素値Fdとする。第一強調演算部451−2の加算部473は、画素値Fdを示すデータを第二合成部162に供給する。
なお、第一強調演算部451−1乃至451−3の強調処理は、一般的な画像強調手法に基づく処理であり、エッジ付近のコントラストの鮮鋭感を向上させることができる一方、特にステップエッジにおいて、プリシュート、オーバーシュートと呼ばれるリンギング成分を増幅する傾向がある。
一方、第二強調演算部452の強調処理は、LTI(Luminance Transient Improvement)と呼ばれる画像強調手法の一つに基づく処理であり、最小値M0および最大値M1により、クリップ処理を行うことにより、プリシュート、オーバーシュートの発生を抑制しつつ、エッジの立ち上がりを改善することができ、特にステップエッジにおいて有効である。しかし、この手法は、リッジにおいては、エッジの強調が抑制されるとともに、ジャギーを発生させる傾向があり、あまり好ましい手法とは言えない。
ところで、第一強調演算部451−1乃至451−3に入力される係数αおよび係数βを、それぞれ、α1、α2、α3、および、β1、β2、β3とした場合、第二強調演算部452により生成される画素値Edからなる画像データが、第一強調演算部451−1により生成される画素値Pdからなる画像データ、および、第一強調演算部451−2により生成される画素値Fdからなる画像データと比較して、エッジが最も鮮鋭に強調されつつ、リンギングの発生が抑制された画像データになるように、係数α2およびβ2が設定される。
また、第一強調演算部451−2により生成される画素値Fdからなる画像データが、第一強調演算部451−1により生成される画素値Pdからなる画像データ、および第二強調演算部452により生成される画素値Edからなる画像データと比較して、ノイズの強調が抑制されつつ、平坦領域における画像の質感が最も豊かな画像データとなるように、係数α3およびβ3が設定される。
さらに、第一強調演算部451−1により生成される画素値Pdからなる画像データが、第二強調演算部452により生成される画素値Edからなる画像データと比較して、高周波成分を多く含む領域におけるジャギーの発生が抑制されつつ、第一強調演算部451−2により生成される画素値Fdからなる画像データと比較して、エッジが強調された画像データとなるように、係数α1およびβ1が設定される。
例えば、α3≧α1およびβ1≧β3となるように各係数を設定することにより、上述した特徴を持つ画像強調処理が実現される。なお、ここで、係数α2とα1およびα3との関係、係数β2とβ1およびβ3との関係は、特に規定されない。
ステップS107において、上述した図26のステップS7と同様の処理により、上述した式(23)に基づいて、第一強調演算部451−1から供給される画素値Pdと、第二強調演算部452から供給される画素値Edとが、リッジ領域検出部142から供給されるリッジ領域重み信号により示されるリッジ重み値Pwを用いて重み付け加算される。第一合成部161は、重み付け加算した画素値M1を示すデータを第二合成部162に供給する。
ステップS108において、上述した図26のステップS8と同様の処理により、上述した式(24)に基づいて、第一合成部161から供給される画素値M1と、第一強調演算部451−2から供給される画素値Fdとが、エッジ領域検出部141から供給されるエッジ領域重み信号により示されるエッジ重み値Ewを用いて重み付け加算される。第二合成部162は、重み付け加算した画素値M2を示すデータを後段、いまの場合、画像強調部421−2に供給する。画像強調部421−2は、取得したデータを図示せぬバッファに記憶させる。
ステップS109において、画像強調部421−1は、垂直方向の画像強調処理が終了したか否かを判定する。画像強調部421−1は、まだ画像強調処理を施していない画素が残っている場合、垂直方向の画像強調処理が終了していないと判定し、処理はステップS102に戻る。その後、ステップS109において、垂直方向の画像強調処理が終了したと判定されるまで、ステップS102乃至S109の処理が繰り返し実行される。すなわち、画像入力部111から入力された画像データの各画素に対応する画素値M2が計算され、画素値M2を示すデータが画像強調部421−2に供給される。
ステップS109において、垂直方向の画像強調処理が終了したと判定された場合、処理はステップS110に進む。その後、ステップS117において、水平方向の画像強調処理が終了したと判定されるまで、ステップS110乃至S117の処理が繰り返し実行される。ステップS110乃至S117の処理は、上述したステップS102乃至S109と同様の処理であり、その説明は繰り返しになるので省略する。ただし、ステップS102乃至S109の処理において、画像入力部111から入力された画像データに対して、垂直方向の画像強調処理が施されるのに対して、ステップS110乃至S117においては、画像強調部421−1から供給される画素値M2からなる垂直方向の画像強調処理が施された画像データに対して、水平方向の強調処理が施される。
ステップS117において、水平方向の強調処理が終了したと判定された場合、処理はステップS118に進む。
ステップS118において、画像表示部113は、強調処理を施した画像を表示し、画像強調処理は終了する。具体的には、画像表示部113は、画像強調部421−2から供給される画素値M2からなる画像データ、すなわち、画像入力部111から入力された画像データに対して垂直方向および水平方向の画像強調処理が施された画像データに基づく画像を表示する。
このように、画像強調部421−1または421−2において、入力された画像データに対して、リッジ重み値Pwが1.0または1.0に近いリッジ近傍の画素は、画素値Pdの割合が高い画素に変換され、エッジ重み値Ewが1.0または1.0に近く、かつ、リッジ重み値Pwが0.0または0.0に近いステップエッジ近傍の画素は、画素値Edの割合が高い画素に変換され、エッジ重み値Ewが0.0または0.0に近いリッジおよびステップエッジから離れた領域の画素は、画素値Fdの割合が高い画素に変換される。従って、画像強調部421−1または421−2から出力される画素値M2からなる画像データは、ステップエッジおよびリッジが強調され、平坦領域の質感が豊かで、かつ、平坦部でのノイズの強調、ステップエッジでのプリシュートおよびオーバーシュートの発生、並びに、リッジ付近のジャギーの発生が抑制された画像データとなる。
以上のように、複数の画素からなる領域における位置の変化に対して画素値がパルス状に変化する場合のパルスの勾配および高さにより示される強度であって、画像のリッジの強度であるリッジ強度を検出する場合には、画像のリッジの強度を簡単かつ正確に検出することができ、その結果、画像の特徴に応じた画像処理を行うことができる。
なお、以上の説明では、エッジ強度またはリッジ強度の検出に用いる勾配値を、隣接する画素間の画素値の差分をとることにより求めるようにしたが、それ以外の方法により勾配値を求めるようにしてもよい。
例えば、エッジ強度またはリッジ強度を検出する領域内の、隣接はしていないが、近接する画素間の画素値の差分を勾配値として求めるようにしてもよい。例えば、図20に示される画素x-1乃至x+2からなる領域において、f(x+1)-f(x-1)により求められる差分値を勾配値とするようにしてもよい。この場合、高域成分をあまり含まない画像、例えば、全体にボケたような画像、拡大後の画像などにおいて、太めの線の繰り返しを検出するときに有効である。
また、例えば、微分フィルタを用いて勾配値を求めるようにしてもよい。例えば、図20に示される画素x-1乃至x+2からなる領域に対して、1×f(x+2)+2×f(x+1)-2×f(x)-1×f(x-1)の式で表される微分フィルタを用いて勾配値を求めるようにすることができる。この場合、フィルタのタップ数を増やすことにより、すなわち、エッジ強度またはリッジ強度を検出する領域を大きくすることより、周波数帯域の狭い画像において、エッジ強度またはリッジ強度を検出する精度を上げることができる。
なお、エッジ強度またはリッジ強度を用いた画像処理を行う画像の特徴、例えば、高周波数成分を多く含む画像か否かなどに基づいて、勾配値を求める方法を変化させることにより、画像処理において得られる効果を変化させることができる。
また、例えば、図8の画像補間部121において、リッジ領域用補間演算部151により補間された画像データと、平坦領域用補間演算部153により補間された画像データとを、エッジ領域重み信号に基づいて、第二合成部162により合成することにより、折り返し歪みの抑制を主な目的にした補間処理を行うようにしてもよい。
さらに、画像のリッジ強度およびエッジ強度を精度高く検出できる特徴を利用して、リッジ部分だけを対象にした処理(例えば、リッジの抽出など)、エッジ部分だけを対象にした処理(例えば、エッジの抽出など)を行う画像処理に本発明を適用することも可能である。
また、リッジ強度として、高い周波数(線幅が細く間隔が密な線の集合)のストライプの強度を検出するようにすることも可能である。
さらに、以上の実施の形態において、加算処理や絶対値の計算など同様の処理を行う部分を共用するようにしてもよい。
また、以上では、水平または垂直方向の一次元の画像補間および画像強調の処理を行う場合の例を説明したが、本発明は二次元の画像補間および画像強調の処理に適用することも可能である。
さらに、ノイズなどの影響により、リッジ領域重み信号やエッジ領域重み信号が不安定になることを考慮して、各重み信号を平滑化したり、各重み信号により示される各重み値として一定の領域内における中央値を用いるなどの対策を施すようにしてもよい。
また、以上の説明に用いたフローチャートにおいては、各ステップの処理を時系列に行うようにしたが、例えば、図26のステップS2乃至S6の各処理、ステップS10乃至S14の各処理、図43のステップS102乃至S106の各処理、ステップS110乃至S114の各処理などについては、並列して行うようにすることが可能である。
さらに、解像度変換装置101または画像強調装置401の画像表示部113は、例えば、画像データを蓄積する記録装置、他の装置に画像データを送信する送信装置など、補間処理または画像強調処理が施された画像データを処理する他の装置に置き換えることも可能である。
また、以上の説明では、同じ画素の間に画素を補間する場合、補間する位置に関わらず、エッジ重み値Ewおよびリッジ重み値Pwが同じになるようにしたが、例えば、補間する位置に応じて、線形補間などの方法を用いて、エッジ重み値Ewおよびリッジ重み値Pwを補正するようにしてもよい。
上述した一連の処理は、ハードウエアにより実行させることもできるし、ソフトウエアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行させる場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウエアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
図45は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するパーソナルコンピュータ900の構成の例を示すブロック図である。CPU901は、ROM902、または記録部908に記憶されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM903には、CPU901が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU901、ROM902、およびRAM903は、バス904により相互に接続されている。
CPU901にはまた、バス904を介して入出力インタフェース905が接続されている。入出力インタフェース905には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部906、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部907が接続されている。CPU901は、入力部906から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU901は、処理の結果を出力部907に出力する。
入出力インタフェース905に接続されている記録部908は、例えばハードディスクからなり、CPU901が実行するプログラムや各種のデータを記憶する。通信部909は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して外部の装置と通信する。
また、通信部909を介してプログラムを取得し、記録部908に記憶してもよい。
入出力インタフェース905に接続されているドライブ910は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア911が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラムやデータなどを取得する。取得されたプログラムやデータは、必要に応じて記録部908に転送され、記憶される。
コンピュータにインストールされ、コンピュータによって実行可能な状態とされるプログラムを格納するプログラム記録媒体は、図45に示すように、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)を含む)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア911、または、プログラムが一時的もしくは永続的に格納されるROM902や、記録部908を構成するハードディスクなどにより構成される。プログラム記録媒体へのプログラムの格納は、必要に応じてルータ、モデムなどのインタフェースである通信部909を介して、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の通信媒体を利用して行われる。
なお、本明細書において、プログラム記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
画像の補間方法の特徴を示す表である。 拡大前の原画像を示す図である。 図2の原画像をバイキュービック補間法を用いて拡大した画像を示す図である。 図2の原画像を高次数補間フィルタ補間法を用いて拡大した画像を示す図である。 図3および図4の画像の画素値の変化を示すグラフである。 図2の原画像を斜め線補間法を用いて拡大した画像を示す図である。 本発明を適用した解像度変換装置の一実施の形態を示すブロック図である。 図7の画像補間部の機能の構成の例を示すブロック図である。 ステップエッジの例を示す図である。 図9の画像の画素値の変化を示すグラフである。 ランプエッジの例を示す図である。 図11の画像の画素値の変化を示すグラフである。 リッジの例を示す図である。 図13の画像の画素値の変化を示すグラフである。 ルーフエッジの例を示す図である。 図15の画像の画素値の変化を示すグラフである。 ストライプの例を示す図である。 図17の画像の画素値の変化を示すグラフである。 図8のエッジ領域検出部の機能の構成の例を示すブロック図である。 図8のエッジ領域検出部に入力される画素値の例を示す図である。 図19の正規化計算部に入力されるデータの詳細を示す図である。 図8のリッジ領域検出部の機能の構成の例を示すブロック図である。 図8のリッジ領域用補間演算部の機能の構成の例を示すブロック図である。 図8のエッジ領域用補間演算部の機能の構成の例を示すブロック図である。 図8の平坦領域用補間演算部の機能の構成の例を示すブロック図である。 図7の解像度変換装置により実行される解像度変換処理を説明するためのフローチャートである。 図26のステップS2およびS10のエッジ領域検出処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図8のエッジ領域検出部に入力される画素値の例を示す図である。 図19の正規化計算部の入力と出力の関係を示すグラフである。 図26のステップS3およびS11のリッジ領域検出処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図22の正規化計算部の入力と出力の関係を示すグラフである。 斜め線補間を説明するための図である。 斜め線補間を説明するための図である。 図2の原画像に基づいて図8のエッジ領域検出部により生成されるエッジ領域重み信号に基づく画像を示す図である。 図2の原画像に基づいて図8のリッジ領域検出部により生成されるリッジ領域重み信号に基づく画像を示す図である。 図2、図34、図35の画像の画素値の変化を示すグラフである。 図2の原画像を図7の解像度変換装置により拡大した画像の例を示す図である。 本発明を適用した画像強調装置の一実施の形態を示すブロック図である。 図38の画像強調部の機能の構成の例を示すブロック図である。 図39の第一強調演算部の機能の構成の例を示すブロック図である。 図40の信号補正部の機能の構成の例を示すブロック図である。 図39の第二強調演算部の機能の構成の例を示すブロック図である。 図38の画像強調装置により実行される画像強調処理を説明するためのフローチャートである。 図41のコアリングの入力と出力の関係を示すグラフである。 パーソナルコンピュータの構成例を示すブロック図である。
符号の説明
101 解像度変換装置, 112 画像処理部, 121 画像補間部, 141 エッジ領域検出部, 142 リッジ領域検出部, 143 補間演算部, 144 画像合成部, 151 リッジ領域用補間演算部, 152 エッジ領域用補間演算部, 153 平坦領域用補間演算部, 161 第一合成部, 162 第二合成部, 171 エッジ強度検出部, 172 正規化計算部, 181 勾配計算部, 182 絶対値計算部, 183 加算計算部, 201 リッジ強度検出部, 202 正規化計算部, 211 勾配計算部, 212 絶対値計算部, 213 加算計算部, 214 加算計算部, 215 絶対値計算部, 216 差分計算部, 233 フィルタ係数供給部, 234 フィルタ演算部, 253 方向検出部, 254 フィルタ係数供給部, 255 斜め線補間演算部, 273 フィルタ係数供給部, 274 フィルタ演算部, 401 画像強調装置, 411 画像処理部, 421 画像強調部, 441 強調演算部, 451 第一強調演算部, 452 第二強調演算部, 471 高域通過フィルタ, 472 信号補正部, 473 加算部, 491 コアリング部, 492 乗算部, 501 最小値検出部, 502 最大値検出部, 503 クリップ部, 901 CPU, 902 ROM, 903 RAM, 908 記録部, 910 ドライブ, 911 リムーバブルメディア

Claims (7)

  1. 複数の画素からなる領域内の画素間の画素値の差分である勾配値の絶対値の合計をエッジ強度として検出するエッジ強度検出手段と、
    前記領域内の前記エッジ強度と前記勾配値の合計の絶対値との差分をリッジ強度として検出するリッジ強度検出手段と、
    リッジを含む領域に対する処理を目的とする第1の画像処理を行う第1の画像処理手段と、
    ステップエッジを含む領域に対する処理を目的とする第2の画像処理を行う第2の画像処理手段と、
    画素値の変化が少ない領域である平坦領域に対する処理を目的とする第3の画像処理を行う第3の画像処理手段と、
    第1の画像に対して前記第1の画像処理を行った画像である第2の画像、前記第1の画像に対して前記第2の画像処理を行った画像である第3の画像、および、前記第1の画像に対して前記第3の画像処理を行った画像である第4の画像の対応する位置にある画素の画素値を、前記リッジ強度および前記エッジ強度に基づく重みをつけて加算することにより画像を合成する合成手段と
    を含む画像処理装置。
  2. 前記第1の画像処理は、画像の高周波成分により発生する折り返し歪みの発生が抑制される補間方法に基づいて画像の補間を行う画像処理であり、
    前記第2の画像処理は、斜め方向のエッジにおけるジャギーの発生が抑制される補間方法に基づいて画像の補間を行う画像処理であり、
    前記第3の画像処理は、平坦領域におけるリンギングの発生が抑制される補間方法に基づいて画像の補間を行う画像処理である
    請求項に記載の画像処理装置。
  3. 前記第1の画像処理は、第1の振幅以上の画像の高周波成分を、第1のゲインを用いて強調する画像処理であり、
    前記第2の画像処理は、ステップエッジにおけるプリシュートおよびオーバーシュートの発生が抑制される画像強調の手法に基づいて、画像の強調を行う画像処理であり、
    前記第3の画像処理は、前記第1の振幅以上である第2の振幅以上の画像の高周波成分を、前記第1のゲイン以下である第2のゲインを用いて強調する画像処理である
    請求項に記載の画像処理装置。
  4. 前記合成手段は、
    前記第2の画像および前記第3の画像の対応する位置にある画素の画素値を、前記リッジ強度に基づく重みをつけて加算することにより画像を合成する第1の合成手段と、
    前記第4の画像および前記第1の合成手段により合成された第5の画像の対応する位置にある画素の画素値を、前記エッジ強度に基づく重みをつけて加算することにより画像を合成する第2の合成手段と
    を含む
    請求項に記載の画像処理装置。
  5. 複数の画素からなる領域内の画素間の画素値の差分である勾配値の絶対値の合計をエッジ強度として検出し、
    前記領域内の前記エッジ強度と前記勾配値の合計の絶対値との差分をリッジ強度として検出し、
    リッジを含む領域に対する処理を目的とする第1の画像処理を行い、
    ステップエッジを含む領域に対する処理を目的とする第2の画像処理を行い、
    画素値の変化が少ない領域である平坦領域に対する処理を目的とする第3の画像処理を行い、
    第1の画像に対して前記第1の画像処理を行った画像である第2の画像、前記第1の画像に対して前記第2の画像処理を行った画像である第3の画像、および、前記第1の画像に対して前記第3の画像処理を行った画像である第4の画像の対応する位置にある画素の画素値を、前記リッジ強度および前記エッジ強度に基づく重みをつけて加算することにより画像を合成する
    ステップを含む画像処理方法。
  6. 複数の画素からなる領域内の画素間の画素値の差分である勾配値の絶対値の合計をエッジ強度として検出し、
    前記領域内の前記エッジ強度と前記勾配値の合計の絶対値との差分をリッジ強度として検出し、
    リッジを含む領域に対する処理を目的とする第1の画像処理を行い、
    ステップエッジを含む領域に対する処理を目的とする第2の画像処理を行い、
    画素値の変化が少ない領域である平坦領域に対する処理を目的とする第3の画像処理を行い、
    第1の画像に対して前記第1の画像処理を行った画像である第2の画像、前記第1の画像に対して前記第2の画像処理を行った画像である第3の画像、および、前記第1の画像に対して前記第3の画像処理を行った画像である第4の画像の対応する位置にある画素の画素値を、前記リッジ強度および前記エッジ強度に基づく重みをつけて加算することにより画像を合成する
    ステップを含む処理をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  7. 請求項に記載のプログラムが記録されている記録媒体。
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