JP5459410B2 - 車両用情報処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自車両の走行道路を特定する車両用情報処理装置に関する。
従来の車両用情報処理装置としては、移動距離及び方位変化を検出する車載センサを用いて推定した自車両の推測位置と、GPSを用いて取得した自車両の絶対位置と、を組み合わせて自車両の位置を求め、地図データを参照し、自車両の位置に近い道路を自車両の走行道路として特定するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−311045号公報
しかしながら、このような車両用情報処理装置にあっては、詳細な地図データが不可欠であり、車載の記憶装置に詳細な地図データを有さない車両の走行道路を高い信頼性で特定することができなかった。
本発明の目的は、車載の記憶装置に詳細な地図データを必要とすることなく高い信頼性で自車両の走行道路を特定することができる車両用情報処理装置を提供することである。
本発明の車両用情報処理装置は、自車両の走行道路を特定する車両用情報処理装置であって、GPSにより自車両の現在位置情報を含む自車情報を取得する自車情報取得手段と、道路に設置された情報発信装置から道路情報を取得する道路情報取得手段と、自車情報と道路情報とを用いて、自車両が走行している可能性のある周辺道路を抽出する周辺道路抽出手段と、自車情報と周辺道路の道路情報とを用いて、自車両の走行道路を仮選定する走行道路仮選定手段と、GPSの精度、周辺道路の数、及び自車情報と周辺道路の道路情報との関係を含む複数の基準情報を用いて、走行道路仮選定手段の仮選定結果の信頼度を判定する信頼度判定手段と、信頼度、及び走行道路仮選定手段の仮選定結果を用いて、自車両の走行道路を特定する走行道路特定手段と、を備えたことを特徴とする。
複数の基準情報は、自車情報と周辺道路の道路情報との関係として、最も近い周辺道路までの距離と次に近い周辺道路までの距離との差異を含んでもよい。
複数の基準情報は、道路情報が情報発信装置に登録されていないデータ外道路を走行している可能性の大きさを更に含んでもよい。
信頼度判定手段は、データ外道路を走行している可能性を大及び小に場合分けし、データ外道路を走行している可能性が小である場合には、GPSの精度が高くなるのに応じて信頼度を高くし、データ外道路を走行している可能性が大である場合には、GPSの精度が低くなるのに応じて信頼度を低くしてもよい。
このような車両用情報処理装置においては、自車情報取得手段により、自車両の現在位置情報を含む自車情報が取得され、道路情報取得手段により、道路に設置された情報発信装置から道路の位置情報を含む道路情報が取得される。取得された自車情報及び道路情報は、周辺道路情報抽出手段によって用いられ、これらの情報から自車両が走行している可能性のある周辺道路が抽出される。抽出された周辺道路の道路情報は、自車情報と共に走行道路仮選定手段によって用いられ、周辺道路の中から自車両の走行道路が仮選定される。これにより、車載の記憶装置に地図データを有さない車両であっても、自車両の走行道路を仮選定することができる。また、本発明の車両用情報処理装置では、信頼度判定手段により、走行道路仮選定手段の仮選定結果の信頼度が判定される。判定された信頼度は、走行道路仮選定手段の仮選定結果と共に走行道路特定手段によって用いられ、信頼度の高さに応じて自車両の走行道路が特定される。これにより、車載の記憶装置に地図データを有さない車両であっても、自車両の走行道路を高い信頼性で特定することができる。
また、信頼度判定手段は、GPSの精度、周辺道路の数、及び自車情報と周辺道路の道路情報との関係を含む複数の基準情報を用いて信頼度を判定する。複数の基準情報を用いることで、適切な信頼度を判定することができる。
好ましくは、本発明の車両用情報処理装置は、走行道路特定手段によって特定された走行道路の道路情報と、当該走行道路の特定後に自車情報取得手段によって取得された自車情報と、の関係を用いて、当該走行道路から自車両が逸脱したかどうかを判断する逸脱判断手段を更に備え、走行道路特定手段は、逸脱判断手段の判断結果を更に用いて自車両の走行道路を特定する。この場合、新たな道路に進入したという情報と、これまで走行していた道路から逸脱したという情報と、の双方を用いて走行道路が特定されるため、自車両の走行道路をより高い信頼性で特定することができる。
また、好ましくは、走行道路特定手段は、走行道路仮選定手段の仮選定結果が連続して同一となった回数を更に用いて自車両の走行道路を特定する。この場合、当該回数に応じて走行道路の特定基準を変え、自車両の走行道路をより高い信頼性で特定することができる。
また、上記作用を効果的に奏する構成として、走行道路仮選定手段は、自車情報と周辺道路の道路情報との関係として、自車両と周辺道路との距離と、自車両の進行方向と周辺道路の方向との角度と、の少なくとも一方を用いるものが挙げられる。
また、好ましくは、信頼度判定手段は、複数の基準情報のそれぞれを複数の階級に分類し、複数の基準情報の階級の組合せごとに信頼度を設定した信頼度判定基準を有しており、信頼度判定基準に基づいて信頼度を判定する。この場合、複数の基準情報の組合せごとに任意の信頼度を設定し、信頼度判定基準を実情に合わせて自在に調整することで、より適切な信頼度を判定することができる。
本発明の車両用情報処理装置によれば、車載の記憶装置に詳細な地図データを必要とすることなく高い信頼性で自車両の走行道路を特定することができる。
本発明に係わる車両用情報処理装置の一実施形態を示す概略構成図である。 道路に設置された情報発信装置から取得される道路情報の説明図である。 ECUによって実行される走行道路特定手順を示すフローチャートである。 周辺道路の抽出及び走行道路の仮選定の説明図である。 信頼度判定基準を示す樹形図である。 信頼度の判定の説明図である。 逸脱判断の説明図である。 走行道路の変動判定基準の説明図である。 本発明に係わる車両用情報処理装置の変形例を示す概略構成図である。 ECUによって実行される走行道路特定手順の変形例を示すフローチャートである。
以下、本発明に係わる車両用情報処理装置の好適な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図面において、同一又は同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明に係わる車両用情報処理装置の一実施形態を示す概略構成図である。図1に示されるように、車両用情報処理装置1は、自車情報取得手段であるGPS受信機2と、道路情報取得手段である電波メディア受信機3と、GPS受信機2及び電波メディア受信機3に接続されたECU(Electronic Control Unit)4と、を備えている。
GPS受信機2は、GPSアンテナ5を介してGPS衛星からの情報を受信し、GPSによって自車情報を取得する装置である。GPS受信機2が取得する自車情報は、自車両の位置及び進行方向を含んでいる。
電波メディア受信機3は、道路に設置された情報発信装置である電波メディアから電波メディアアンテナ6を介して道路情報を取得する装置である。各電波メディアは、交差点等に設置されており、当該交差点等につながる道路情報を保有している。図2(a)に示されるように、電波メディアが保有する道路情報は、道路上の複数地点の位置情報を示す複数のノード7と、ノード7同士を結ぶリンク8とで構成されている。以下、ノード7とリンク8とで構成された道路情報が電波メディアに保有されている道路を「データ内道路」とする。
ノード7は、道路に所定の変化がある地点に配置されている。道路に所定の変化がある地点とは、例えば、道路がカーブしている地点や、脇道と合流している地点等である。電波メディアが保有する道路情報には、ノード7に対して合流する脇道の角度が含まれている。ノード7に対して合流する脇道は、ノード7とリンク8とで構成された道路情報が電波メディアに保有されていない道路である場合がある。以下、このような道路を「データ外道路」とする。後述のように、ノード7に対して合流するデータ外道路の角度情報により、自車両がデータ外道路を走行している可能性を推定することができる。
なお、車載の地図データによる道路情報も、図2(b)に示されるようにノード7とリンク8とで構成される。電波メディア受信機3が取得する道路情報は、地図データによる道路情報と比べ、ノード7及びリンク8の数が少なく粗いものとなっている。
ECU4は、図3に示される手順により、自車両の走行道路の特定処理を行う。まず、自車両がGPS受信機2及び電波メディア受信機3を有しているか、即ちGPS受信及び路車間通信が可能であるかが判断される(ステップS1)。GPS受信及び路車間通信が可能でない場合には、処理が終了される。GPS受信及び路車間通信が可能である場合には、GPS受信機2を介して自車情報が取得され(ステップS2)、電波メディア受信機3を介して道路情報が取得される(ステップS3)。
自車情報及び道路情報が取得されると、これらの情報を用いて自車両が走行している可能性のある周辺道路が抽出され(ステップS4)、抽出された周辺道路の中から自車両の走行道路が仮選定される(ステップS5)。このように、ECU4は、自車両が走行している可能性のある周辺道路を抽出する周辺道路抽出手段、及び自車両の走行道路を仮選定する走行道路仮選定手段として機能する。
図4を参照し、周辺道路の抽出及び走行道路の仮選定の一例を説明する。図4は、自車位置9と自車の進行方向V9とが取得され、道路L1〜L5の道路情報が取得された状態を示している。この状態において、自車位置9との距離が短く、且つ進行方向V9となす角度が小さい道路L1及びL5が周辺道路として抽出される。さらに、それぞれの道路について、自車位置9との距離と、進行方向V9に対する角度と、を所定の重量配分で加算した値が算出され、その値が最も小さい道路L1が自車両の走行道路として仮選定される。
図3に示されるように、走行道路が仮選定されると、その仮選定結果の信頼度が判定される(ステップS6)。このように、ECU4は、信頼度判定手段として機能する。ステップS6では、GPSの精度、周辺道路の数、及び自車情報と周辺道路の道路情報との関係を含む複数の基準情報を用いて信頼度が判定される。具体的には、複数の基準情報を複数の階級に分類し、複数の基準情報の階級の組合せごとに信頼度を設定した信頼度判定基準に基づいて信頼度が判定される。なお、判定された信頼度が低い場合には、この時点で走行道路の仮選定結果を破棄し、今回の処理における走行道路の仮選定結果は存在しないものとしてもよい。
図5を参照し、信頼度判定基準の一例を説明する。図5では、複数の基準情報R1〜R5が用いられている。基準情報R1は、GPSの測位精度であり、「優」、「可」、及び「不可」、の三つの階級に分類されている。基準情報R2は、周辺道路の数であり、「1」及び「2以上」の二つの階級に分類されている。基準情報R3は、最も近い周辺道路までの距離と、次に近い周辺道路までの距離との差異であり、「大」及び「小」の二つの階級に分類されている。二つの距離同士の差異の大きさは、二つの距離同士の差分の大きさであってもよいし、二つの距離同士の比率の大きさであってもよい。基準情報R4は、最も近い周辺道路までの距離であり、「大」及び「小」の二つの階級に分類されている。基準情報R5は、データ外道路を走行している可能性であり、「大」及び「小」の二つの階級に分類されている。
データ外道路を走行している可能性は、例えば、ノード7に対して合流するデータ外道路の角度情報と、自車両の進行方向と、の関係に基づいて判断される。具体的には、自車両の進行方向が、あるノード7の近傍に向かっている場合に、当該ノード7に対して合流する脇道の角度情報が存在しているかが確認される。当該角度情報が存在している場合には、当該脇道がデータ外道路であるかが確認される。当該脇道がデータ外道路である場合には、当該脇道の角度情報と、自車両の進行方向の角度と、が対比され、これらが近い値である場合には、データ外道路を走行している可能性は「大」と判断される。なお、データ外道路を走行している可能性は、ノード7の密集の程度に基づいて判定されても良い。この場合、例えば、ノード7の密集の程度が高ければ、データ外道路を走行している可能性は「大」と判断され、ノード7の密集の程度が低ければ、データ外道路を走行している可能性は「小」と判断される。
そして、基準情報R1〜R5の階級の組合せごとに、信頼度として0〜10の値が設定されている。各組合せへの信頼度の割り当ては、信頼度判定基準が実情に合ったものとなるよう任意に設定されている。特に、図5の信頼度判定基準は、データ外道路を走行している可能性が大きい場合には、GPSの精度が高い場合の信頼度よりも低い場合の信頼度を高く判定する場合を含んでいる。
図5及び図6を参照し、図5の信頼度判定基準に基づく信頼度判定の一例を説明する。図6は、自車情報として自車位置10が取得され、周辺道路として道路L1及び道路L5が抽出され、走行道路として道路L1が仮選定された状態を示しており、基準情報R1は「可」であるものとする。また、図6では、データ外道路である脇道L6が存在している。この場合、抽出されている周辺道路は、道路L1と道路L5の2道路であるため、基準情報R2は「2以上」となる。自車位置10から道路L1までの距離と、自車位置10から道路L5までの距離と、の差異は大きいため、基準情報R3は「大」となる。自車の進行方向V10は、ノード7aに向かっている。ノード7aには、データ外道路である脇道L6が合流しており、脇道L6の角度と、進行方向V10の角度と、は近い値となっている。従って、基準情報R5は「大」となる。そして、図6における信頼度の値は4となる。
信頼度が判定されると、図3に示されるように、前回までの処理で走行道路が特定されているかが判断される(ステップS7)。走行道路が特定されている場合には、当該走行道路の道路情報と、その特定後に今回取得された自車情報と、の関係を用いて、当該走行道路から自車両が逸脱したかどうかが判断される(ステップS8)。
図7を参照し、逸脱判断の一例を説明する。図7は、走行道路として道路L1が特定され、自車情報として自車位置11と自車の進行方向V11とが取得され、道路L1〜L5の道路情報が取得された状態を示している。この状態では、自車の進行方向V11と道路L1とのなす角度が大きくなっているため、自車両は走行道路として特定されていた道路L1から逸脱したものと判断される。
図3に示されるように、前回までの処理で走行道路が特定されていなかった場合には、走行道路の仮選定結果が存在しているかが判断され(ステップS9)、存在していなければステップS2に戻る。ステップS8において逸脱判断がなされるか、ステップS9において走行道路の仮選定結果が存在していると判断されると、走行道路の変動判定が行われる(ステップS10)。走行道路の変動判定は、今回の走行道路の仮選定結果と、今回の逸脱判断結果と、今回仮選定された道路が今回までに連続で仮選定された回数と、を用いて行われる。さらに、本実施形態の変動判定は、今回の逸脱判断結果が、今回までに連続で同一となっている回数を更に用いて行われる。
図8を参照し、走行道路の変動判定基準の一例を説明する。図8は、走行道路の変動判定基準を規定したテーブルである。このテーブルにおける走行道路の仮選定結果は、逸脱判断の対象となる走行道路とは異なる道路(以下、他道路)が仮選定された回数を示している。テーブル(行見出し、列見出しを除く)の左の列は、走行道路からの逸脱はないと判断され、他道路が走行道路として仮選定された場合の変動判定基準を示している。この場合、他道路が連続して2回仮選定されるまでは、走行道路は変動せずに継続しているものと判定される。他道路が連続して3回以上仮選定されると、要追加判定と判定される。
要追加判定となった場合、ステップS6で判定された信頼度が用いられ、追加判定がなされる。具体的には、他道路が仮選定された結果の信頼度と、現在走行道路として特定されている道路が、過去の処理で仮選定された結果の信頼度とが比較される。そして、例えば、他道路の仮選定結果の信頼度が、現在走行道路として特定されている道路の仮選定結果の信頼度よりも高い場合には、当該他道路に新たに進入したものと判定される。一方、他道路の仮選定結果の信頼度が、現在走行道路として特定されている道路の仮選定結果の信頼度よりも低い場合には、走行道路は変動せずに継続しているものと判定される。なお、ここで用いられる他道路の仮選定結果の信頼度は、当該道路が連続して仮選定される度に判定された信頼度の平均値であってもよいし、最大値であってもよい。また、現在走行道路として特定されている道路の仮選定結果の信頼度は、当該道路が仮選定される度に判定された信頼度の平均値であってもよいし、最大値であってもよい。
テーブルの中央の列は、前回までの走行道路について1回目の逸脱判断がなされ、他の道路が走行道路として仮選定された場合の変動判定基準を示している。この場合の変動判定基準は、左の列と同一となっている。テーブルの右の列は、前回までの走行道路について2回目の逸脱判断がなされ、他の道路が走行道路として仮選定された場合の変動判定基準を示している。この場合、他の道路が連続して2回仮選定されるまでは、走行道路は移行中であると判定される。他の道路が連続して3回以上仮選定されると、当該道路に新たに進入したものと判定される。
走行道路の変動判定がなされると、その変動判定結果に基づいて走行道路の特定がなされる。図3に示されるように、まず変動判定結果が継続となっているかが確認され(ステップS11)、継続であれば前回までの走行道路が今回の走行道路として特定される(ステップS12)。変動判定結果が継続でなければ、変動判定結果が進入であるかが確認され(ステップS13)、進入であれば今回仮選定された道路が新たな走行道路として特定される(ステップS14)。変動判定結果が進入でなければ、走行道路は不明とされる(ステップS15)。このように、ECU4は、信頼度、及び走行道路の仮選定結果を用いて、自車両の走行道路を特定する走行道路特定手段として機能する。走行道路が特定されると、処理を終了する状況かどうかが判断され(ステップS16)、処理を終了する状況であれば走行道路の判定処理を終了する。処理を終了する状況でなければ、ステップS2に戻る。なお、処理を終了する状況とは、例えば、運転終了操作(イグニッションオフ等)が行われた状況等である。
以上のように構成された車両用情報処理装置1においては、自車情報取得手段であるGPS受信機2により取得された自車情報と、道路情報取得手段である電波メディア受信機3により取得された道路情報と、を用いて自車両の走行道路が仮選定されるため、車載の記憶装置に地図データを有さない車両であっても、自車両の走行道路を仮選定することができる。また、車両用情報処理装置1では、信頼度判定手段としてのECU4により、走行道路の仮選定結果の信頼度が判定され、信頼度の高さに応じて自車両の走行道路が特定される。このため、車載の地図データによる道路情報と比べ粗い電波メディア受信機3による道路情報を用いていても、自車両の走行道路を高い信頼性で特定することができる。
また、車両用情報処理装置1は、前回までの処理で特定された走行道路の道路情報と、その特定後に今回取得された自車情報と、の関係を用いて、当該走行道路から自車両が逸脱したかどうかを判断し、その判断結果を更に用いて自車両の走行道路を特定する。このため、新たな道路に進入したという情報と、これまで走行していた道路から逸脱したという情報と、の双方を用いて走行道路が特定されるため、自車両の走行道路をより高い信頼性で特定することができる。
また、走行道路特定手段としてのECU4は、走行道路の仮選定結果が連続して同一となった回数に応じて走行道路の特定基準を変えているため、自車両の走行道路をより高い信頼性で特定することができる。さらに、ECU4は、今回の逸脱判断結果が、今回までに連続で同一となっている回数に応じて走行道路の特定基準を変えているため、自車両の走行道路をより高い信頼性で特定することができる。
また、信頼度判定手段としてのECU4は、GPSの精度、周辺道路の数、及び自車情報と周辺道路の道路情報との関係を含む複数の基準情報を用いて信頼度を判定するため、適切な信頼度を判定することができる。
また、信頼度判定手段としてのECU4は、複数の基準情報のそれぞれを複数の階級に分類し、複数の基準情報の階級の組合せごとに信頼度を設定した信頼度判定基準を有しており、信頼度判定基準に基づいて信頼度を判定する。そして、複数の基準情報の組合せごとに任意の信頼度を設定し、信頼度判定基準を実情に合わせて調整しているため、より適切な信頼度を判定することができる。
また、ECU4が有する信頼度判定基準は、データ外道路、即ち道路情報が電波メディアに保有されていない道路を走行している可能性が大きい場合には、GPSの精度が高い場合の信頼度よりも低い場合の信頼度を高く判定する場合を含んでいる。このため、ECU4は、GPSの精度のみに拘束されず、より実情に合った適切な信頼度を判定することができる。例えば、GPSの精度が高いにもかかわらず、走行道路として仮選定した道路と自車両とが離れている場合には、GPSの精度が低い場合よりも当該道路上に自車両が存在しない可能性が高くなる。ECU4の信頼度判定基準は、このような実情に合ったものとなっている。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、図9に示されるように、車両用情報処理装置1の構成を、自車両の移動距離や方位変化を自立的に検出する車載センサ12を備えたものとし、車載センサ12の情報から自車両の位置や進行方向を推測し、GPS受信機2による自車情報を補完するよにしてもよい。
また、図10に示されるように、図3におけるステップS2の前段でGPS受信機2の受信状態を確認し(ステップS21)、受信状態が劣悪であれば、走行道路の特定処理を行わずにステップ16に進むようにしてもよい。このようにすることで、無駄な処理が省略され、ECU4の負担が軽減される。
本発明によれば、車載の記憶装置に詳細な地図データを必要とすることなく高い信頼性で自車両の走行道路を特定することができる車両用情報処理装置を提供することができる。
1…車両用情報処理装置、2…GPS受信機、3…電波メディア受信機、4…ECU。

Claims (8)

  1. 自車両の走行道路を特定する車両用情報処理装置であって、
    GPSにより前記自車両の現在位置情報を含む自車情報を取得する自車情報取得手段と、
    道路に設置された情報発信装置から道路情報を取得する道路情報取得手段と、
    前記自車情報と前記道路情報とを用いて、前記自車両が走行している可能性のある周辺道路を抽出する周辺道路抽出手段と、
    前記自車情報と前記周辺道路の前記道路情報とを用いて、前記自車両の走行道路を仮選定する走行道路仮選定手段と、
    前記GPSの精度、前記周辺道路の数、及び前記自車情報と前記周辺道路の前記道路情報との関係を含む複数の基準情報を用いて、前記走行道路仮選定手段の仮選定結果の信頼度を判定する信頼度判定手段と、
    前記信頼度、及び前記走行道路仮選定手段の仮選定結果を用いて、前記自車両の走行道路を特定する走行道路特定手段と、
    を備えたことを特徴とする車両用情報処理装置。
  2. 前記複数の基準情報は、前記自車情報と前記周辺道路の前記道路情報との関係として、最も近い前記周辺道路までの距離と次に近い前記周辺道路までの距離との差異を含む、請求項1記載の車両用情報処理装置。
  3. 前記複数の基準情報は、前記道路情報が前記情報発信装置に登録されていないデータ外道路を走行している可能性の大きさを更に含む、請求項1又は2記載の車両用情報処理装置。
  4. 前記信頼度判定手段は、前記データ外道路を走行している可能性を大及び小に場合分けし、前記データ外道路を走行している可能性が小である場合には、前記GPSの精度が高くなるのに応じて前記信頼度を高くし、前記データ外道路を走行している可能性が大である場合には、前記GPSの精度が低くなるのに応じて前記信頼度を低くする、請求項3記載の車両用情報処理装置。
  5. 前記走行道路特定手段によって特定された走行道路の前記道路情報と、当該走行道路の特定後に前記自車情報取得手段によって取得された前記自車情報と、の関係を用いて、当該走行道路から前記自車両が逸脱したかどうかを判断する逸脱判断手段を更に備え、
    前記走行道路特定手段は、前記逸脱判断手段の判断結果を更に用いて前記自車両の走行道路を特定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の車両用情報処理装置。
  6. 前記走行道路特定手段は、前記走行道路仮選定手段の仮選定結果が連続して同一となった回数を更に用いて前記自車両の走行道路を特定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の車両用情報処理装置。
  7. 前記走行道路仮選定手段は、前記自車情報と前記周辺道路の前記道路情報との関係として、前記自車両と前記周辺道路との距離と、前記自車両の進行方向と前記周辺道路の方向との角度と、の少なくとも一方を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の車両用情報処理装置。
  8. 前記信頼度判定手段は、前記複数の基準情報のそれぞれを複数の階級に分類し、前記複数の基準情報の前記階級の組合せごとに前記信頼度を設定した信頼度判定基準を有しており、前記信頼度判定基準に基づいて前記信頼度を判定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の車両用情報処理装置。
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