JP5459248B2 - 空気電池 - Google Patents

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Description

本発明は、サイクル特性に優れた空気電池に関する。
空気電池は、正極活物質として大気中に含まれる酸素を用いておりエネルギー密度が高い。空気電池の出力特性及びサイクル特性を向上させるためには電解液の酸素溶解性を高くすることが有効であるとして電解液中にフッ素含有化合物を用いる技術が開示されている(特許文献1)。
特開2009−32415号公報
ここで、特許文献1の空気電池では、初期段階での充放電を可能にすることを特徴としている。充放電を繰り返すと正極表面にリチウム酸化物が生成し肥大成長する。リチウム酸化物は電位による分解が困難であるため、最終的にはリチウム酸化物の分解反応である充電も困難になり、二次電池として機能しなくなることがある。
本発明は上記実情に鑑み完成したもので有り、正極において生成するリチウム酸化物などの金属酸化物の分解を促進してサイクル特性に優れた空気電池を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する目的で本発明者らは鋭意検討を行った結果、以下の知見を得た。すなわち、非水電解質中にイオン電解質を添加することにより、非水電解質のイオン導電率を保ったまま酸化物の分解が促進できる。その結果、溶液抵抗の増加を抑えつつ充電が可能になる。つまり、非水電解質を用いた空気電池にイオン液体を添加することにより、酸化物の分解を伴う充電を効果的に行うことが可能になる。
上記知見に基づき完成した請求項1に記載の発明は、酸素を活物質として用いる正極と、金属イオン(Mイオン;MはLi、Na、K、Ca、Mg、Zn、Fe、及びAlからなる群から選択される)を吸蔵乃至放出可能な負極と、イオン液体を含有し且つ前記正負極間に介設された非水電解質と、を有し、前記イオン液体は、1−メチル−1−プロピル−ピロリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミドであることを特徴とする空気電池である。
非水電解質中にイオン液体を含有させることにより放電により生じた酸化物を効果的に分解することが可能になり、サイクル特性が向上する。
また、請求項1に記載のイオン液体を採用することにより酸化物の分解を適正に促進することができる。
さらに、請求項1に記載の発明は、前記イオン液体の濃度が前記非水電解質を基準として、0.0mol/L〜0.44mol/Lである。
この下限濃度以上のイオン液体を添加することにより充分な酸化物分解促進を行うことができ、この上限濃度以下のイオン液体を添加することにより非水電解質としての充分なイオン伝導率を示すことが可能になる。
請求項2に記載の発明は、前記非水電解質が、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、メチルアセテート、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、3−メチルオキサゾリジノン、ギ酸メチルスルホラン、ジメチルスルホキシド、及びアセトニトリルからなる群から選択される1種又は2種以上の非水溶媒を含む。
請求項3に記載の発明は、前記非水電解質が、M:(Xは、Br、Cl、PF、BF、NO、AsF、ClO、CFSO、N(SOCF、及びN(SOCFCFからなる群から選択される。a、bは1〜3の整数)、及びMg(AlWXYZ):(W、X、Y、Zは、Br、Cl、CH、C、C、及びCからなる群からそれぞれ独立して選択される)からなる群から選択される1種又は2種以上の支持塩を含有する。
非水電解質としてこれらの構成を採用することにより、非水電解質としての優れた性能を発揮することが可能になり、高い性能を持つ空気電池を提供できる。
請求項4に記載の発明は、前記正極の一面側が前記非水電解質に接触し、他面側が酸素を含む酸素含有ガスに接触する酸素透過膜をもつ。
酸素と金属イオンとの反応が進行する正極に酸素の供給が可能な酸素透過膜を配設することにより酸素供給が充分になされ出力特性に優れた空気電池を提供することができる。
実施例においてイオン液体(Py13FSI)の濃度を変化させてサイクリックボルタンメトリーによって測定したPy13FSIの添加量と電流密度の関係である。 実施例においてイオン液体の種類を変化(Py13FSIとホスホニウム型イオン液体)させてそれぞれ測定したサイクリックボルタンメトリーの結果である。 実施例において金属酸化物をLiOとしイオン液体をPy13FSIとして測定したサイクリックボルタンメトリーの結果である。
本発明の空気電池について実施形態に基づき詳細に説明を行う。
(空気電池)
本発明の空気電池は正極、負極、そして非水電解質を有する。正極は酸素を活物質として電池反応を進行する部材である。負極は金属イオンを吸蔵乃至放出可能な構成をもつ。金属イオンはLi、Na、K、Ca、Mg、Zn、Fe、又はAlのイオンである。非水電解質はイオン液体を含有する。
本実施形態の非水電解質電池の形態は特に限定されず、正極、負極、及び電解質をシート状に成形し、それらを重ね合わせた上で巻回する巻回型電池、積層する積層型電池などの通常の形態を採用することができる。正極、負極、電解質の形態は特に限定されないが、それぞれシート状、板状の形態が例示できる。なお、正極において酸素を利用する形態を採用する場合には正極側に酸素含有ガス(空気など)を供給できるようにする。また、本実施形態の非水電解質電池は一次電池でも二次電池でも構わないが、本発明の空気電池は、放電時の反応よりも充電時の反応の方がより促進できるとの利点をもつことから二次電池への適用がより望ましい。
正極は集電体と触媒と導電材とから構成することができる。触媒は正極において酸素の反応を促進する触媒である。触媒としては、銀、白金、イリジウム酸化物、ルテニウム酸化物、マンガン酸化物、コバルト酸化物、酸化ニッケル、酸化鉄、酸化銅、及び金属フタロシアニン類からなる群から選択される1種又は2種以上が例示できる。安定ラジカルを分子中にもつラジカル材料を触媒としても良い。触媒は粒子状の形態とすることが望ましい。
導電材は導電性を有するものであれば特に限定されないが、電池内の雰囲気下で必要な安定性を有する材料から形成することが望ましい。例えば炭素材料が挙げられる。導電材はその表面に触媒を担持することができる。触媒を表面に担持する場合には、導電材は比表面積が大きく、反応場を多く提供できる材料を採用することが望ましい。炭素材料で比表面積が大きなものとしては多孔質構造を有するものが好ましい。多孔質構造を有する炭素材料としては、具体的にはメソポーラスカーボン等を挙げることができる。一方、多孔質構造を有しない炭素材料としては、具体的にはグラファイト、アセチレンブラック、カーボンナノチューブおよびカーボンファイバー等を挙げることができる。
集電体は電気伝導性をもつものであればよい。なお、集電体は正極に酸素を供給する酸素透過膜を兼ねることが望ましい。酸素透過膜は酸素を選択的に透過する酸素透過膜や、一般的な高分子材料からなる膜(そのままでもよいし、多孔質膜としても良い)が挙げられる。高分子材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、ポリ−3−メチル−1−ブテン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ナイロン6、ナイロン66、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリテトラフルオロエチレン、酢酸セルロース、ポリスルホン、ポリカーボネート、およびポリイミドの少なくとも一種が採用できる。
酸素透過膜が集電体を兼ねる場合には、導電性材料から形成した表裏面が連通する多孔質材料(ステンレス鋼、ニッケル、アルミニウム、銅などから構成される)、網・パンチングメタルなども採用できる。多孔質材料を採用した場合には、その孔、網、パンチングメタルの孔などの中には、導電材、触媒などを充填した形態を採用することが望ましい。
ラジカル材料としては特に限定しないが、電池雰囲気内で安定して存在可能なものが望ましい。ラジカル材料としては以下のようなラジカル骨格をもつ化合物が挙げられる。ラジカル骨格以外の部分の化学構造は、ラジカルと電子的に相互作用するものであっても、しないものであっても、そのラジカルが安定なものになる限りにおいて特に限定しない。例えば、何らかの高分子化合物にラジカル骨格を結合させることも可能である。
採用できるラジカル骨格を以下に例示する。例えば、ニトロキシルラジカルを有する骨格、オキシラジカルを有する骨格、窒素ラジカルを有する骨格、硫黄ラジカルを有する骨格、炭素ラジカルを有する骨格及びホウ素ラジカルを有する骨格からなる群より選ばれたものが好ましい。例えば、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシ(TEMPO)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシ(TEMPO−OH)、3−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチルピロリジン−1−イロキシ(3−カルバモイル−PROXYL)、又は3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシ(3−カルボキシ−PROXYL)などが採用できる。
正極は、結着材を含んでいてもよい。結着材とは集電体に導電材や触媒を固定する作用をもつ。結着材としては、特に限定されるものではないが、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂などが挙げられる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、スチレンブタジエンゴム、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、フッ化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン共重合体、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE樹脂)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン共重合体、プロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体などが挙げられる。これらの材料は単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。
正極は、必要に応じて添加される、触媒、導電材、結着材を混合したあと、集電体にプレス成形して形成してもよい。集電体としては、酸素の拡散を速やかに行わせるため、網状やメッシュ状など多孔体を用いることが好ましく、ステンレス鋼やニッケル、アルミニウム、銅などの多孔体の金属板を用いることができる。なお、この集電体は、酸化を抑制するためにその表面に耐酸化性の金属または合金の被膜を被覆してもよい。
・負極
負極は金属イオンを吸蔵乃至放出可能な負極活物質から形成されるか、負極活物質を含む。負極は集電体をもつことができる。負極集電体としては、例えば、銅、ニッケルなどを網、パンチドメタル、フォームメタル、板状、箔状などの形態とすることができる。負極集電体としては電池筐体を兼用することもできる。
負極活物質は、金属リチウム,リチウム合金,リチウムの吸蔵と放出が可能な金属材料,リチウムの吸蔵と放出が可能な合金材料(金属のみからなる合金はもちろん、金属と半金属との合金をも含む概念として用いる。その組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物あるいはそれらのうち2種以上が共存するものがある。)、及びリチウムの吸蔵と放出が可能な化合物(炭素材料なども含む)からなる群から選択される1種又は2種以上の負極材料である。
金属材料及び合金材料を構成できる金属元素及び半金属元素としては、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アルミニウム(Al)、インジウム(In)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、カドミウム(Cd)、マグネシウム(Mg)、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、銀(Ag)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)、ハフニウム(Hf)が例示できる。これらの合金材料あるいは化合物としては、化学式MaMbLi、あるいは化学式MaMcMdで表されるものが挙げられる。これら化学式において、Maはリチウムと合金を形成可能な金属元素及び半金属元素のうちの少なくとも1種を表し、Mbはリチウム及びMa以外の金属元素及び半金属元素のうちの少なくとも1種を表し、Mcは非金属元素の少なくとも1種を表し、MdはMa以外の金属元素及び半金属元素のうちの少なくとも1種を表す。また、f、g、h、s、t、及びuの値はそれぞれf>0、g≧0、h≧0、s>0、t>0、u≧0である。
なかでも、短周期型周期表における4B族の金属元素あるいは半金属元素の単体、合金または化合物が好ましく、特に好ましいのはケイ素(Si)あるいはスズ(Sn)、またはこれらの合金あるいは化合物である。これらは結晶質のものでもアモルファスのものでもよい。
リチウムを吸蔵・放出可能な負極材料としては、さらに、酸化物、硫化物、あるいはLiNなどのリチウム窒化物などの他の金属化合物が挙げられる。酸化物としては、MnO、V、V13、NiS、MoSなどが挙げられる。その他、比較的電位が卑でリチウムを吸蔵及び放出することが可能な酸化物として、例えば酸化鉄、酸化ルテニウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化チタン、酸化スズなどが挙げられる。硫化物としてはNiS、MoSなどが挙げられる。
負極活物質としては、そのまま用いることもできるし、その他必要な構成要素と共に用いることもできる。その他必要な構成要素としては、結着材などを採用することができる。結着材は、負極層内に含む構成要素間、構成要素と負極集電体との間をつなぎ止める作用を有する。結着材としては、有機系結着材や、無機系結着材を用いることができ、正極の欄において例示した結着材を挙げることができ、望ましくは、PVDF、ポリ塩化ビニリデン、PTFE、CMC等の化合物を挙げることができる。
・非水電解質
非水電解質は前述の金属イオンが伝導可能な非水電解質である。例えば、非水溶媒に支持塩を溶解したものが挙げられる。非水電解質はイオン液体を含有する。非水電解質は正極と負極との間に介設され、両者の間の金属イオンの伝導の媒体になる。
イオン液体としては電池の使用温度において単独で液体状のものであれば特に限定しない。例えば、イミダゾリウム、ピリジニウム、ホスホニウム、アンモニウム、ピロリジニウム、グアニジニウム、イソウロニウム、ピラゾリウム、スルホニウム、ピペリジニウム、及びチオウロニウムからなる群から選択される1種又は2種以上のカチオンをもつものが挙げられる。特に、イミダゾリウム、ピリジニウム、及びピロリジニウムからなる群から選択される1種又は2種以上のカチオンをもつものが望ましい。特にカチオンとしては、1-メチル-1-プロピルピペリジニウム、1,1,1-トリメチル-1-プロピルアンモニウム、1-メチル-1-プロピルピロリジニウム、及び/又は1-メチル-1-ブチルピロリジニウムをもつことが望ましい。
更にイオン液体は、B(C 、PF 、BF 、Cl、I、Br、AlCl 、HCO 、CFSO 、NO 、SOOH、CFCO 、CHOCO 、CHOSO 、SCN、(SOF)、(SOCF、(CPF 、CHSO 、C16SO 、(CN)、C19CO 、CBO 、N(SOCF 、(CHPO 、(CPO 、COSO 、C13OSO 、CSO 、及びC17OSO からなる群から選択される1種又は2種以上のアニオンをもつことが望ましい。特に、アニオンとしては、(SOF)(FSI:ビス(フルオロスルホニル)イミド)、(SOCF(TFSI:ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)をもつことが望ましい。
イオン液体を添加する濃度としては非水電解質全体を基準として、0.01mol/L以上であることが望ましく、0.06mol/L以上であることがより望ましい。また、1mol/L以下であることが望ましく、0.44mol/L以下であることがより望ましい。この下限濃度以上のイオン液体を添加することにより充分な酸化物分解促進を行うことができ、この上限濃度以下のイオン液体を添加することにより非水電解質としての充分なイオン伝導率を示すことが可能になる。
非水溶媒としては、非プロトン性の有機溶媒を用いることができる。このような有機溶媒としては、環状カーボネート、鎖状カーボネート、環状エステル、環状エーテル、鎖状エーテル等が挙げられる。環状カーボネートとしては、エチレンカーボネート(EC)、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート等がある。鎖状カーボネートとしては、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート(EMC)等がある。環状エステルカーボネートとしては、ガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトン等がある。環状エーテルとしては、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等がある。鎖状エーテルとしては、ジメトキシエタン、エチレングリコールジメチルエーテル等がある。これらは単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。
特に、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジエチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、メチルアセテート、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、3−メチルオキサゾリジノン、ギ酸メチルスルホラン、ジメチルスルホキシド、及びアセトニトリルからなる群から選択される1種又は2種以上の非水溶媒を含むことが望ましい。
支持塩としては、正負極が吸蔵乃至放出する金属イオンに対応する金属イオンを含むものが例示できる。特に、M:(Xは、Br、Cl、PF、BF、NO、AsF、ClO、CFSO、N(SOCF、及びN(SOCFCFからなる群から選択される。a、bは1〜3の整数)、及びMg(AlWXYZ):(W、X、Y、Zは、Br、Cl、CH、C、C、及びCからなる群からそれぞれ独立して選択される)からなる群から選択される1種又は2種以上の支持塩を含有する。
支持塩の濃度としては、0.1〜2.0Mであることが好ましく、0.8〜1.2Mであることがより好ましい。
本実施形態の電池は正極及び負極の間に介設されるセパレータ、正負極及び非水電解質を収納する電池ケースなどを備えることができる。セパレータとしては電池内の雰囲気下で安定に存在できる多孔質膜、不織布などを用いることができる。例えばポリオレフィン、ポリエステルなどからセパレータを構成できる。電池ケースも電池内の雰囲気下に対して安定な材料から形成可能である。また、前述したように、正極及び/又は負極における集電体を兼ねることもできるし、外部との電力のやりとりを行う電極端子を兼ねることもできる。
本発明の空気電池について以下の実施例に基づき更に詳細に説明を行う。以下の試験では、空気電池の電池反応により生成する金属酸化物を作用極としてサイクリックボルタンメトリーによりサイクリックボルタモグラムを測定した。非水電解質にはイオン液体を適宜添加し、イオン液体の添加量、種類、作用極の種類による金属酸化物の酸化還元反応の様子を評価した。
(作用極の調製)
金属酸化物としてのMgOを用いて作用極を作成した。金属酸化物の粉末とPTFEの粉末とを質量比で9:1になるように乳鉢中で混合して調製した合材をニッケル製のメッシュ上にプレス成形した。その後、60℃で20分間乾燥した。ニッケル製のリードを抵抗溶接した後、120℃で1時間、更に乾燥を行った。得られた電極の露出面積を規制するために、5mm×5mmの正方形にて露出するようにマスキングテープで被覆した。
また、金属酸化物としてのLiO粉末を用い、同様に作用極を作成した。LiO粉末とPTFEの粉末とを質量比で9:1になるように乳鉢中で混合して調製した合材をニッケル製のメッシュ上にプレス成形した。その後、60℃で20分間乾燥した。ニッケル製のリードを抵抗溶接した後、120℃で1時間、更に乾燥を行った。得られた電極の露出面積を規制するために、5mm×5mmの正方形にて露出するようにマスキングテープで被覆した。
(サイクリックボルタンメトリー)
・MgO
金属酸化物としてのMgOを用いた作用極を用いた場合には、非水電解質としては、支持塩としてMg(TFSI)を1Mの濃度で用い、非水溶媒としてPCとDMCとの1:1(体積基準)の混合溶媒を用い、後述する濃度でイオン液体を溶解した。イオン液体は、1-メチル-1-プロピル−ピロリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド(Py13FSI)を0.05M、0.1M、0.5M、及び1Mで用いた。また他の種類のイオン液体として、(トリヘキシルテトラデシルホスホニウムビストリフルオロメチルスルホニルイミド(ホスホニウム型イオン液体)を0.1Mの濃度で用いた。
サイクリックボルタンメトリーの条件としては走査する電圧範囲が0Vから4V、そして0Vとし、走査速度が10mV/sになるように行った。
・Li
金属酸化物としてのLiOを用いた作用極を用いた場合には、非水電解質としては、支持塩としてLiPFを1Mの濃度で用い、非水溶媒としてPCとDMCとEMCとの30:30:40(体積基準)の混合溶媒を用い、0.1Mの濃度でイオン液体を溶解した。イオン液体は、1-メチル-1-プロピル−ピロリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミド(Py13FSI)を用いた。
サイクリックボルタンメトリーの条件としては走査する電圧範囲が0Vから4Vまでとし、走査速度が10mV/sになるように行った。
(結果)
結果を図1、図2、図3に示す。図1に示すPy13FSIと電流密度の関係から明らかなように、ある範囲内のPy13FSIを添加することによりMgOの分解を示す電流密度が増加することが分かった。ここで、適正な添加濃度を考察すると0.1Mの濃度が挙げられる。0.1Mにすることにより電流密度が約54%上昇することが分かった。従って、Py13FSIの好ましい添加濃度としては0.06M超、0.44M以下が望ましい。
図2から明らかなように、Py13FSIを添加した非水電解質を用いた系は、ホスホニウム型イオン液体を添加した非水電解質を用いた系と比較して電流密度の増加が認められた。従って、イオン液体としてはピロリジウム系(特にPy13FSI)のイオン液体を添加することが望ましいことが分かった。
図3から明らかなように、金属酸化物としてLiOを用いても、Py13FSIを添加した系では電流密度を増加させる効果が認められ、LiOの分解速度を促進する効果が認められた。従って、金属酸化物としてはMgのみならずLiに対しても高い効果が発揮できることが明らかになった。また、MgとLiといった大きく異なる元素の双方において高い効果が認められているため、金属酸化物に含まれる金属の種類は関係なく分解促進の効果を発揮することが分かった。

Claims (4)

  1. 酸素を活物質として用いる正極と、
    金属イオン(Mイオン;MはLi、Na、K、Ca、Mg、Zn、Fe、及びAlからなる群から選択される)を吸蔵乃至放出可能な負極と、
    イオン液体を含有し且つ前記正負極間に介設された非水電解質と、を有し、
    前記イオン液体は、1−メチル−1−プロピル−ピロリジニウムビス(フルオロスルホニル)イミドであり、
    前記イオン液体の濃度は前記非水電解質を基準として、0.06mol/L〜0.44mol/Lであることを特徴とする空気電池。
  2. 前記非水電解質は、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチルラクトン、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、メチルアセテート、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、3−メチルオキサゾリジノン、ギ酸メチルスルホラン、ジメチルスルホキシド、及びアセトニトリルからなる群から選択される1種又は2種以上の非水溶媒を含む請求項1に記載の空気電池。
  3. 前記非水電解質は、M:(Xは、Br、Cl、PF、BF、NO、AsF、ClO、CFSO、N(SOCF、及びN(SOCFCFからなる群から選択される。a、bは1〜3の整数)、及びMg(AlWXYZ):(W、X、Y、Zは、Br、Cl、CH、C、C、及びCからなる群からそれぞれ独立して選択される)からなる群から選択される1種又は2種以上の支持塩を含有する請求項1または2に記載の空気電池。
  4. 前記正極は一面側が前記非水電解質に接触し、他面側が酸素を含む酸素含有ガスに接触する酸素透過膜をもつ請求項1〜3の何れか1項に記載の空気電池。
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