JP2019216106A - リチウムイオン電池の電解質添加剤としてのオキシラニルアシル誘導体 - Google Patents

リチウムイオン電池の電解質添加剤としてのオキシラニルアシル誘導体 Download PDF

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Abstract

【課題】長寿命を有し、高いエネルギー密度、高い動作電圧を有する電気化学電池、特にリチウムイオン電池用の電解質組成物の提供。【解決手段】(i)少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒と、(ii)少なくとも1種の導電性リチウム塩と、(iii)エポキシ構造を有する、特定構造の化合物と、(iv)任意に、少なくとも1種のさらなる添加剤を含有する電解質組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、
(i)少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒、
(ii)少なくとも1種の導電性塩、
(iii)式(I)
Figure 2019216106
(式中、X、R、R、R、Rおよびnは、以下に定義される)
の少なくとも1種の化合物、および
(iv)任意に、少なくとも1種のさらなる添加剤
を含有する、電解質組成物(A)に関する。
本発明は、電気化学電池の電解質添加剤として式(I)の化合物を使用する方法、ならびに上に記載の電解質組成物(A)、少なくとも1種の正極活物質を含む少なくとも1種の正極(B)、および少なくとも1種の負極活物質を含む少なくとも1種の負極(C)を含む電気化学電池にさらに関する。
電気エネルギーの保存は、依然として関心の高い問題である。電気エネルギーの効率的な保存により、電気エネルギーを、生成することが有利であるときに生成し、必要とされるときに使用することが可能となる。
蓄電池、例えば、鉛蓄電池およびニッケルカドミウム蓄電池が何十年も前から知られている。しかし、公知の鉛蓄電池およびニッケルカドミウム蓄電池は、比較的低いエネルギー密度、ならびに再充電能力を低下させ、したがって鉛蓄電池およびニッケルカドミウム蓄電池の耐用年数を短縮させるメモリー効果という欠点を有している。
リチウムイオン電池ともしばしば称されるリチウムイオン蓄電池が、代替物として用いられる。それらは、鉛または比較的不活性な重金属に基づく蓄電池よりも高いエネルギー密度を提供する。
多くのリチウムイオン電池が、金属リチウムもしくは酸化状態0のリチウムを利用するか、またはそれを中間体として生成するため、リチウムイオン電池は水感受性である。さらに、使用する導電性塩、例えばLiFPは、長時間動作中、水感受性である。したがって、水は、リチウムイオン電池で用いられるリチウム塩のための溶媒として使用に適さない。その代わりに、有機カーボネート、エーテル、エステルおよびイオン性液体は、十分な極性溶媒として用いられる。最先端のリチウムイオン電池は、単一溶媒ではなく、様々な非プロトン性有機溶媒の溶媒混合物を一般に含む。
リチウムイオン電池の充電および放電中、様々な反応が異なる電池電位で起こる。リチウムイオン電池の最初の充電プロセス中、通常、膜が負極に形成されることが知られている。この膜は、固体電解質界面(SEI)と呼ばれる場合が多い。SEIは、リチウムイオンに対し透過性であり、電解質が負極と直接接触するのを防ぎ、その逆もまた同様である。とりわけ、それは、負極活物質が黒鉛などの炭素質材料である場合、溶媒、例えばカーボネート、エステルおよびエーテル、ならびに導電性塩などの電解質組成物の成分の、負極表面での還元分解により形成される。電池に存在する一定量のリチウムは、SEIの形成のために不可逆的に消費され、置き換えることはできない。不可逆的に消費されるリチウムの量を低減させる1つの可能性としては、還元により負極で容易に分解され、それにより負極の表面に膜を形成する適当な化合物を添加することである。1つのとりわけよく適した化合物はビニレンカーボネートであり、例えばEP0683587B1およびUS6413678B1を参照されたい。ビニレンカーボネートにより、安定性のあるSEIがリチウムイオン電池の黒鉛負極に形成される。
他の膜形成添加剤は、リチウム電池の電解質膜形成添加剤としてのグリシジルエーテル化合物について開示しているUS2009/0035656A1に記載されているように、とりわけオキシラニル誘導体が公知である。
それにもかかわらず、二次電池の寿命を延ばすことが依然として必要とされており、二次電気化学電池の長い寿命およびサイクル安定性をもたらす電解質添加剤が求められている。
EP0683587B1 US6413678B1 US2009/0035656A1
本発明の目的は、電気化学電池、特にリチウムイオン電池の寿命の改善をもたらす、電解質組成物を提供することにあった。本発明のさらなる目的は、良好な性能特性および長寿命を有する、高いエネルギー密度および/またはより高い動作電圧の電気化学電池、特にリチウムイオン電池を提供することにあった。
この目的は、
(i)少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒、
(ii)少なくとも1種の導電性塩、
(iii)式(I)
Figure 2019216106
[式中、Xは炭素、S(O)またはP(OR)のいずれかであり、
nは0または1であってよく、
は、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリールおよびC〜C13アラルキルから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)OR、OC(O)C(O)OR、OS(O)およびS(O)ORから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
、RおよびRは、互いに独立に、H、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリールおよびC〜C13アラルキル、C(O)R、C(O)ORならびにS(O)ORから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)OR、OC(O)C(O)OR、OS(O)およびS(O)ORから選択される1つもしくは複数の置換基によって置換されていてもよく、または
およびRは、互いに結合し、オキシラン環のC−C一重結合と一緒になって、(O)およびオキシラニルから選択される少なくとも1つの基によって置換されている5〜7員炭化水素環を形成し、ならびに/もしくは炭化水素炭素環の2個の隣接するC原子は、O原子と一緒になって、さらなるオキシラン環を形成し、Rは上に定義されている通りであり、
、R、RおよびRは、互いに独立に、H、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキルから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは、F、CNおよびオキシラニルから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい]
の少なくとも1種の化合物、および
(iv)任意に、少なくとも1種のさらなる添加剤
を含有する、電解質組成物(A)により達成される。
電気化学電池の電解質添加剤として式(I)の少なくとも1種の化合物を使用する方法、ならびに上に記載した電解質組成物(A)、少なくとも1種の正極活物質を含む少なくとも1種の正極(B)および少なくとも1種の負極活物質を含む少なくとも1種の負極(C)を含む電気化学電池により、問題はさらに解決される。
一般式(I)の化合物は、高い還元電位を示し、これは、二次電気化学電池の負極に膜を形成する添加剤としての該化合物の適性を示している。少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒またはその混合物、少なくとも1種の導電性塩および一般式(I)の少なくとも1種の化合物を含むリチウムイオン二次電池の電解質は、サイクリング中、内部抵抗の良好な値および容量保持率のごくわずかな低下を示す。
本発明の電解質組成物(A)は、動作条件で液体であることが好ましい。より好ましい電解質組成物は、1barおよび25℃で液体であり、より一層好ましい電解質組成物は、1barおよび−15℃で液体であり、特に、電解質組成物は、1barおよび−30℃で液体であり、より一層好ましい電解質組成物は、1barおよび−50℃で液体である。
電解質組成物(A)は、少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒(i)、好ましくは少なくとも2種の非プロトン性有機溶媒(i)を含有する。一実施形態によれば、電解質組成物(A)は、最大10種の非プロトン性有機溶媒(i)を含有できる。
少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒(i)は、
(a)部分的にハロゲン化されていてもよい、環状および非環状有機カーボネート、
(b)部分的にハロゲン化されていてもよい、ジ−C〜C10アルキルエーテル、
(c)部分的にハロゲン化されていてもよい、ジ−C〜Cアルキル−C〜Cアルキレンエーテルおよびポリエーテル、
(d)部分的にハロゲン化されていてもよい、環状エーテル、
(e)部分的にハロゲン化されていてもよい、環状および非環状アセタールおよびケタール、
(f)部分的にハロゲン化されていてもよい、オルトエステル、
(g)部分的にハロゲン化されていてもよい、カルボン酸の環状および非環状エステル、
(h)部分的にハロゲン化されていてもよい、環状および非環状スルホン、
(i)部分的にハロゲン化されていてもよい、環状および非環状ニトリルおよびジニトリル、ならびに
(j)部分的にハロゲン化されていてもよい、イオン性液体
から好ましくは選択される。
より好ましい少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒(i)は、環状および非環状有機カーボネート(a)、ジ−C〜C10アルキルエーテル(b)、ジ−C〜Cアルキル−C〜Cアルキレンエーテルおよびポリエーテル(c)、ならびに環状および非環状アセタールおよびケタール(e)から選択され、より一層好ましい電解質組成物(A)は、環状および非環状有機カーボネート(a)から選択される少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒(i)を含有しており、最も好ましい電解質組成物(A)は、環状および非環状有機カーボネート(a)から選択される少なくとも2種の非プロトン性有機溶媒(i)を含有しており、特に好ましい電解質組成物(A)は、環状有機カーボネートから選択される少なくとも1種の非プロトン性溶媒(i)および非環状有機カーボネートから選択される少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒(i)を含有している。
非プロトン性有機溶媒(a)〜(j)は、部分的にハロゲン化されていてもよく、例えば、それらは、部分的にフッ素化、部分的に塩素化または部分的に臭素化されていてもよく、好ましくはそれらは部分的にフッ素化されていてよい。「部分的にハロゲン化」とは、各分子の1つまたは複数のHが、ハロゲン原子、例えばF、ClまたはBrによって置換されていることを意味する。Fによる置換が優先される。少なくとも1種の溶媒(i)は、部分的にハロゲン化されたおよびハロゲン化されていない非プロトン性有機溶媒(a)〜(j)から選択できる。即ち、電解質組成物は、部分的にハロゲン化されたおよびハロゲン化されていない非プロトン性有機溶媒の混合物を含有できる。
適当な有機カーボネート(a)の例としては、一般式(a1)、(a2)または(a3)、
Figure 2019216106
(式中、R、RおよびRは、異なるかまたは同一であり、互いに独立に、水素;C〜Cアルキル、好ましくはメチル;F;および1つまたは複数のFによって置換されたC〜Cアルキル、例えばCFから選択される)
による環状有機カーボネートがある。
「C〜Cアルキル」とは、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルを含むことが意図される。
好ましい環状有機カーボネート(a)は、R、RおよびRがHである、一般式(a1)、(a2)または(a3)のものである。例としては、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートがある。好ましい環状有機カーボネート(a)は、エチレンカーボネートである。さらに好ましい環状有機カーボネート(a)は、ジフルオロエチレンカーボネート(a4)およびモノフルオロエチレンカーボネート(a5)
Figure 2019216106
である。
適当な非環状有機カーボネート(a)の例としては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートおよびそれらの混合物がある。
本発明の一実施形態において、電解質組成物(A)は、非環状有機カーボネート(a)と環状有機カーボネート(a)との混合物を、1:10〜10:1、好ましくは3:1〜1:1の重量比で含有する。
適当な非環状ジ−C〜C10アルキルエーテル(b)の例としては、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテルおよびジ−n−ブチルエーテルがある。
ジ−C〜Cアルキル−C〜Cアルキレンエーテル(c)の例としては、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、ジグリム(ジエチレングリコールジメチルエーテル)、トリグリム(トリエチレングリコールジメチルエーテル)、テトラグリム(テトラエチレングリコールジメチルエーテル)およびジエチレングリコールジエチルエーテルがある。
適当なポリエーテル(c)の例としては、ポリアルキレングリコール、好ましくはポリ−C〜Cアルキレングリコール、とりわけポリエチレングリコールがある。ポリエチレングリコールは、共重合体において1種または複数のC〜Cアルキレングリコールを最大20mol%含むことができる。ポリアルキレングリコールは、好ましくはジメチル末端またはジエチル末端でキャップされたポリアルキレングリコールである。適当なポリアルキレングリコール、とりわけ適当なポリエチレングリコールの分子量Mは、少なくとも400g/molであり得る。適当なポリアルキレングリコール、とりわけ適当なポリエチレングリコールの分子量Mは、最大5000000g/mol、好ましくは最大2000000g/molであり得る。
適当な環状エーテル(d)の例としては、テトラヒドロフランおよび1,4−ジオキサンがある。
適当な非環状アセタール(e)の例としては、1,1−ジメトキシメタンおよび1,1−ジエトキシメタンがある。
適当な環状アセタール(e)の例としては、1,3−ジオキサンおよび1,3−ジオキソランがある。
適当なオルトエステル(f)の例としては、トリ−C〜Cアルコキシメタン、特にトリメトキシメタンおよびトリエトキシメタンがある。適当な環状オルトエステル(f)の例としては、1,4−ジメチル−3,5,8−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンおよび4−エチル−1−メチル−3,5,8−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンがある。
適当なカルボン酸の非環状エステル(g)の例としては、エチルアセテート、メチルブタノエート、および1,3−ジメチルプロパンジオエートなどのジカルボン酸エステルがある。適当なカルボン酸の環状エステル(ラクトン)の例としてはγ−ブチロラクトンがある。
適当な環状および非環状スルホン(h)の例としては、エチルメチルスルホン、ジメチルスルホンおよびテトラヒドロチオフェン−S,S−ジオキシドがある。
適当な環状および非環状ニトリルおよびジニトリル(i)の例としては、アジポジニトリル、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリルがある。
本発明の電解質組成物の含水量は、電解質組成物の重量に対して好ましくは100ppm未満、より好ましくは50ppm未満、最も好ましくは30ppm未満である。含水量は、例えばDIN51777またはISO760:1978に詳細に記載されているカールフィッシャー滴定により決定できる。
本発明の電解質組成物のHF含有量は、電解質組成物の重量に対して好ましくは60ppm未満、より好ましくは40ppm未満、最も好ましくは20ppm未満である。HF含有量は、ポテンショメトリックまたはポテンショグラフ滴定法による滴定により決定できる。
本発明の電解質組成物(A)は、少なくとも1種の導電性塩(ii)をさらに含有する。電解質組成物(A)は、電気化学電池で起こる電気化学反応に関与するイオンを移動させる媒体として機能する。電解質に存在する導電性塩(複数可)(ii)は、非プロトン性有機溶媒(複数可)(i)中で通常溶媒和される。好ましくは、導電性塩(ii)は、リチウム塩である。導電性塩は、好ましくは、
・Li[F6−xP(C2y+1](式中、xは、0〜6の範囲の整数であり、yは1〜20の範囲の整数である);
Li[B(R]、Li[B(R(ORIIO)]およびLi[B(ORIIO)][式中、各Rは、互いに独立に、F、Cl、Br、I、C〜Cアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜Cアルキニルから選択され、アルキル、アルケニルおよびアルキニルは、1つまたは複数のORIIIによって置換されていてもよく、RIIIは、C〜Cアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜Cアルキニルから選択され、
(ORIIO)は、1,2−ジオールもしくは1,3−ジオール、1,2−ジカルボン酸もしくは1,3−ジカルボン酸、または1,2−ヒドロキシカルボン酸もしくは1,3−ヒドロキシカルボン酸から誘導される二価基であり、二価基は、中心のB原子と共に両方の酸素原子を介して5員環または6員環を形成する];
・LiClO、LiAsF、LiCFSO、LiSiF、LiSbF、LiAlCl、Li[N(SOF)]、リチウムテトラフルオロ(オキサラト)ホスフェート、リチウムオキサレート;ならびに
・一般式Li[Z(C2n+1SO](式中、mおよびnは、以下の通り定義される:
Zが酸素および硫黄から選択されるとき、m=1であり、
Zが窒素およびリンから選択されるとき、m=2であり、
Zが炭素およびケイ素から選択されるとき、m=3であり、
nは、1〜20の範囲の整数である)
の塩
からなる群から選択される。
二価基(ORIIO)を誘導する、適した1,2−ジオールおよび1,3−ジオールは、脂肪族または芳香族であってよく、例えば、1,2−ジヒドロキシベンゼン、プロパン−1,2−ジオール、ブタン−1,2−ジオール、プロパン−1,3−ジオール、ブタン−1,3−ジオール、シクロヘキシルトランス−1,2−ジオールおよびナフタレン−2,3−ジオールから選択でき、これらは、1つもしくは複数のFおよび/または少なくとも1つの直鎖もしくは分岐の非フッ素化、部分フッ素化もしくは完全フッ素化C〜Cアルキル基で任意に置換されている。このような1,2−ジオールまたは1,3−ジオールの例としては、1,1,2,2−テトラ(トリフルオロメチル)−1,2−エタンジオールがある。
「完全フッ素化C〜Cアルキル基」とは、アルキル基のH原子がすべて、Fによって置換されていることを意味する。
二価基(ORIIO)を誘導する、適した1,2−ジカルボン酸または1,3−ジカルボン酸は、脂肪族または芳香族、例えば、シュウ酸、マロン酸(プロパン−1,3−ジカルボン酸)、フタル酸またはイソフタル酸であってよく、シュウ酸が好ましい。1,2−ジカルボン酸または1,3−ジカルボン酸は、1つもしくは複数のFおよび/または少なくとも1つの直鎖もしくは分岐の非フッ素化、部分フッ素化もしくは完全フッ素化C〜Cアルキル基で任意に置換されている。
二価基(ORIIO)を誘導する、適した1,2−ヒドロキシカルボン酸または1,3−ヒドロキシカルボン酸は、脂肪族または芳香族、例えば、サリチル酸、テトラヒドロサリチル酸、リンゴ酸および2−ヒドロキシ酢酸であってよく、これらは、1つもしくは複数のFおよび/または少なくとも1つの直鎖もしくは分岐の非フッ素化、部分フッ素化もしくは完全フッ素化C〜Cアルキル基で任意に置換されている。このような1,2−ヒドロキシカルボン酸または1,3−ヒドロキシカルボン酸の例としては、2,2−ビス(トリフルオロメチル)−2−ヒドロキシ酢酸がある。
Li[B(R]、Li[B(R(ORIIO)]およびLi[B(ORIIO)]の例としては、LiBF、リチウムジフルオロオキサラトボレートおよびリチウムジオキサラトボレートがある。
好ましくは、少なくとも1種の導電性塩(ii)は、LiPF、LiBFおよびLiPF(CFCFから選択され、より好ましい導電性塩(ii)は、LiPFおよびLiBFから選択され、最も好ましい導電性塩(ii)は、LiPFである。
少なくとも1種の導電性塩(ii)は、電解質組成物の総重量に対して少なくとも0.01重量%、好ましくは少なくとも1重量%、より好ましくは少なくとも5重量%の最低濃度で通常存在する。通常、少なくとも1種の導電性塩(ii)の上限濃度は、電解質組成物の総重量に対して25重量%である。
本発明の電解質組成物(A)は、成分(iii)として、式(I)
Figure 2019216106
[式中、Xは炭素、S(O)またはP(OR)のいずれかであり、好ましくはXは炭素またはS(O)であり、
nは0または1であってよく、好ましくはnは1であり、
は、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリールおよびC〜C13アラルキルから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)OR、OC(O)C(O)OR、OS(O)およびS(O)ORから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよく、
、RおよびRは、互いに独立に、H、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリールおよびC〜C13アラルキル、C(O)R、C(O)ORならびにS(O)ORから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)OR、OC(O)C(O)OR、OS(O)およびS(O)ORから選択される1つもしくは複数の置換基によって置換されていてもよく、または
およびRは、互いに結合し、オキシラン環のC−C一重結合と一緒になって、(O)およびオキシラニルから選択される少なくとも1つの基によって置換されている5〜7員炭化水素環を形成し、ならびに/もしくは炭化水素炭素環の2個の隣接するC原子は、O原子と一緒になって、さらなるオキシラン環を形成し、
、R、RおよびRは、互いに独立に、H、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキルから選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは、F、CNおよびオキシラニルから選択される1つまたは複数の置換基によって置換されていてもよい]
の少なくとも1種の化合物を含有する。
明確性のために、RおよびRが結合し、オキシラン環のC−C一重結合と一緒になって、5〜7員炭化水素環を形成する場合、Rは、上に定義されている通りである。
本明細書では「C〜Cアルキル」という用語は、1つの自由原子価を有し、1〜6個の炭素原子を含む、直鎖または分岐の飽和炭化水素基を意味し、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、2−エチルヘキシル、n−ヘプチル、イソヘプチル、n−オクチル、イソオクチル、n−ノニル、n−デシルなどが挙げられる。C〜Cアルキル基が好ましく、2−プロピル、メチルおよびエチルが最も好ましい。
本明細書では「C〜C(ヘテロ)シクロアルキル」という用語は、1つの自由原子価を有し、3〜6個の炭素原子を含む、環状飽和炭化水素基を意味し、1つまたは複数のC原子は、N、OまたはSによって置き換えられていてもよい。C〜Cシクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられ、シクロヘキシルが好ましい。C〜Cヘテロシクロアルキルの例としては、オキシラニルおよびテトラヒドロフリルが挙げられ、オキシラニル(1,2−エポキシ−エチル)が好ましい。本明細書では「オキシラン環」という用語は、置換または非置換のオキシラン環を意味し、オキシラニル、1,1−オキシランジイルおよび1,2−オキシランジイルを含む。
本明細書では「C〜Cアルケニル」という用語は、1つの自由原子価を有し、2〜6個の炭素原子を含む、直鎖または分岐の不飽和炭化水素基を指す。不飽和とは、アルケニル基が少なくとも1つのC−C二重結合を含有することを意味する。C〜Cアルケニルとしては、例えばエテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−n−ブテニル、2−n−ブテニル、イソブテニル、1−ペンテニル、1−ヘキセニルなどが挙げられる。C〜Cアルケニル基、特にエテニルおよびプロペニル(1−プロペン−3−イル、アリル)が好ましい。
本明細書では「C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル」という用語は、1つの自由原子価を有し、3〜6個の炭素原子を含む、環状不飽和炭化水素基を指し、1つまたは複数のC原子は、N、OまたはSによって置き換えられていてもよい。不飽和とは、シクロアルケニル基が少なくとも1つのC−C二重結合を含有することを意味する。C〜C(ヘテロ)シクロアルケニルの例としては、シクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルがある。
本明細書では「C〜Cアルキニル」という用語は、1つの自由原子価を有し、2〜6個の炭素原子を含む、直鎖または分岐の不飽和炭化水素基を指し、炭化水素基は、少なくとも1つのC−C三重結合を含有する。C〜C10アルキニルとしては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−n−ブチニル、2−n−ブチニル、イソブチニル、1−ペンチニル、1−ヘキシニルなどが挙げられる。C〜Cアルキニル、特にプロピニル(1−プロピン−3−イル、プロパルギル)が好ましい。
本明細書では「C〜C(ヘテロ)アリール」という用語は、1つの自由原子価を有し、5〜7員芳香族炭化水素環を指し、1つまたは複数のC原子は、N、OまたはSによって置き換えられていてもよい。C〜Cアリールの例としては、フェニルがあり、C〜Cヘテロアリールの例としては、ピロリル、フラニル、チオフェニル、ピリジニル、ピラニルおよびチオピラニルがある。
本明細書では「C〜C13アラルキル」という用語は、1つまたは複数のC〜Cアルキルによって置換されている5〜7員芳香族炭化水素環を指す。C〜C13アラルキル基は、合計7〜13個のC原子を含有し、1つの自由原子価を有する。自由原子価は、芳香族環またはC〜Cアルキル基に位置していてもよい。即ち、C〜C13アラルキル基は、アラルキル基の芳香族部分またはアルキル部分を介して結合できる。C〜C13アラルキルの例としては、メチルフェニル、1,2−ジメチルフェニル、1,3−ジメチルフェニル、1,4−ジメチルフェニル、エチルフェニル、2−プロピルフェニルなどがある。
「RおよびRは、互いに結合し、オキシラン環のC−C一重結合と一緒になって、5〜7員炭化水素環を形成する」という用語は、5〜7員炭化水素環が、一般式(I)のオキシラン環のC−C一重結合と一緒になって、RおよびRにより形成されること、即ち、オキシラン環の2個のC原子が、5〜7員炭化水素環の2員であることを意味することが意図される。
本発明の一実施形態によれば、式(I)の少なくとも1種の化合物は、
がC〜Cアルキルから選択され、
およびRが、互いに独立に、HおよびC〜Cアルキルから選択され、
がH、C〜CアルキルおよびC(O)OR(式中、Rは好ましくはC〜Cアルキルである)から選択される、
式(I)の化合物から選択される。
本実施形態は、RがC〜Cアルキルから選択され、RおよびRがHであり、RがHまたはC(O)OR(式中、Rは好ましくはC〜Cアルキルである)である、式(I)の化合物、ならびにRがC〜Cアルキルから選択され、R、RおよびRが水素である、式(I)の化合物を含む。
本発明の別の実施形態によれば、式(I)の少なくとも1種の化合物は、Xが炭素であり、nが1と等しい、式(I)の化合物から選択される。
本実施形態内で、RがC〜Cアルキルから選択され、RおよびRが水素およびC〜Cアルキルから選択され、RがH、C〜CアルキルおよびC(O)OR(式中、Rは好ましくはC〜Cアルキルである)から選択される場合、それが好ましい。本実施形態は、RがC〜Cアルキルから選択され、RおよびRが水素であり、RがC(O)OR(式中、RはC〜Cアルキルから選択される)である、式(I)の化合物、ならびにRがC〜Cアルキルから選択され、R、RおよびRが水素である、式(I)の化合物を含む。
本発明の別の実施形態によれば、電解質組成物(A)は、XがS(O)であり、nが1と等しい、式(I)の化合物を含有する。好ましくは、RはC〜Cアルキルから選択され、RおよびRは水素であり、RはHまたはC(O)OR(式中、RはC〜Cアルキルから選択される)である。
上に記載の式(I)の化合物は、1つのオキシラン環のみを含有していてもよく、または少なくとも2つのオキシラン環を含有していてもよい。
本発明の電解質組成物(A)の式(I)の少なくとも1種の化合物の濃度は、電解質組成物(A)の総重量に対して通常0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜2.5重量%、より好ましくは0.01〜2重量%、最も好ましくは0.01〜1.5重量%である。
電解質組成物(A)は、ビニレンカーボネートおよびその誘導体、ビニルエチレンカーボネートおよびその誘導体、メチルエチレンカーボネートおよびその誘導体、リチウム(ビスオキサラト)ボレート、リチウムジフルオロ(オキサラト)ボレート、リチウムテトラフルオロ(オキサラト)ホスフェート、リチウムオキサレート、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、環状エキソメチレンカーボネート、スルトン、環状および非環状スルホネート、環状および非環状スルファイト、環状および非環状スルフィネート、無機酸の有機エステル、1barで少なくとも36℃の沸点を有する非環状および環状アルカン、ならびに芳香族化合物、任意にハロゲン化された環状および非環状スルホニルイミド、任意にハロゲン化された環状および非環状ホスフェートエステル、任意にハロゲン化された環状および非環状ホスフィン、任意にハロゲン化された環状および非環状ホスファイト、任意にハロゲン化された環状および非環状ホスファゼン、任意にハロゲン化された環状および非環状シリルアミン、任意にハロゲン化された環状および非環状ハロゲン化エステル、任意にハロゲン化された環状および非環状アミド、任意にハロゲン化された環状および非環状無水物、イオン性液体ならびに任意にハロゲン化された有機ヘテロ環からなる群から選択される、少なくとも1種のさらなる添加剤(iv)を含有できる。添加剤(iv)は、各電解質組成物(A)に存在する導電性塩(ii)として選択される化合物とは異なるように選択されることが好ましい。添加剤(iv)は、各電解質組成物(A)に存在する少なくとも1種の非プロトン性有機溶媒(i)とも異なることが好ましい。
本発明による好ましいイオン性液体は、式[K][L]のイオン性液体から選択され、
[K]は、一般式(II)〜(IX)
Figure 2019216106
[式中、Rは、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニルおよびフェニル、好ましくはメチル、エチルおよびプロピルを示し、
は−(CH−O−C(O)−R、−(CH−C(O)−OR、−(CH−S(O)−OR、−(CH−O−S(O)−R、−(CH−O−S(O)−OR、−(CH−O−C(O)−OR、−(CH−HC=CH−R、−(CH−CN
Figure 2019216106
(式中、各CH基は、O、SまたはNRによって置き換えられていてもよく、s=1〜8、好ましくはs=1〜3である)
を示し、
はCH、O、SまたはNRを示し、
は、H、C〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、フェニル、ならびに−(CH−CN(s=1〜8、好ましくはs=1〜3)を示し、Rはメチル、エチル、プロピルまたはHであることが好ましい]
のカチオン基から選択される好ましくは還元安定性のカチオンを示し、
[L]は、BF 、PF 、[B(C、[FB(C)]、[N(S(O)F)、[FP(C2q+16−p、[N(S(O)2q+1、[(C2q+1P(O)O)]、[CF2q+1P(O)O 、[OC(O)C2q+1、[OS(O)2q+1、[N(C(O)C2q+1、[N(C(O)C2q+1)(S(O)2q+1)]、[N(C(O)C2q+1)(C(O))F]、[N(S(O)2q+1)(S(O)F)]、[C(C(O)C2q+1および[C(S(O)2q+1N(SOCFからなる群から選択されるアニオンを示し、pは、0〜6の範囲の整数であり、qは1〜20の範囲の整数であり、好ましくはqは1〜4の範囲の整数である。
添加剤(iv)として使用するのに好ましいイオン性液体は、[K]が、式(II)(XがCHであり、sが1〜3の範囲の整数である)のピロリジニウムカチオンから選択され、[L]が、BF 、PF 、[B(C、[FB(C)]、[N(S(O)F)、[N(SO 、[FP(Cおよび[FP(Cからなる群から選択される、式[K][L]のイオン性液体である。
1種または複数のさらなる添加剤(iv)が、電解質組成物(A)に存在する場合、さらなる添加剤(iv)の合計濃度は、電解質組成物(A)の総重量に対して少なくとも0.001重量%、好ましくは0.005〜5重量%、最も好ましくは0.01〜2重量%である。
本発明のさらなる目的は、上に定義した式(I)の少なくとも1種の化合物を電気化学電池、好ましくはリチウムイオン二次電気化学電池の電解質添加剤として使用する方法である。
一般式(I)の化合物は、電気化学電池の膜形成添加剤としてよく適している。膜は、負極および/または正極に形成され得る。好ましくは、一般式(I)の化合物を、リチウムイオン二次電気化学電池の膜形成添加剤として、特にリチウムイオン二次電気化学電池の負極に膜を形成する添加剤として使用する。
一般式(I)の化合物は、電解質組成物(A)の総重量に対して0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜2重量%、最も好ましくは0.01〜1.5重量%の濃度を生成するために電解質組成物に通常加えられる。
本発明の別の目的は、
(A)上に記載した電解質組成物、
(B)少なくとも1種の正極活物質を含む少なくとも1種の正極、および
(C)少なくとも1種の負極活物質を含む少なくとも1種の負極
を含む電気化学電池にある。
好ましくは、電気化学電池は、リチウムイオン二次電気化学電池、即ち、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出できる正極活物質を含む正極、ならびにリチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出できる負極活物質を含む負極を含む、リチウムイオン二次電気化学電池である。「リチウムイオン二次電気化学電池」および「リチウムイオン(二次)電池」という用語は、本発明内で互換的に用いられる。
少なくとも1種の正極活物質は、リチウム化遷移金属ホスフェートおよびリチウムイオン挿入遷移金属酸化物から選択されるリチウムイオンを吸蔵および放出できる材料を好ましくは含む。
リチウム化遷移金属ホスフェートの例としては、LiFePOおよびLiCoPOがあり、リチウムイオン挿入遷移金属酸化物の例としては、一般式(X)Li(1+z)[NiCoMn(1−z)2+e(式中、zは0〜0.3であり、a,bおよびcは、同一でも異なっていてもよく、独立に0〜0.8であり、a+b+c=1および−0.1≦e≦0.1である)を有する層構造を備えた遷移金属酸化物、ならびに一般式(XI)Li1+t2−t4−d(式中、dは0〜0.4であり、tは0〜0.4であり、Mは、MnならびにCoおよびNiからなる群から選択される少なくとも1種のさらなる金属である)およびLi(1+g)[NiCoAl(1−g)2+kのマンガン含有スピネルがある。g、h、l、jおよびkの代表的な値は、g=0、h=0.8〜0.85、i=0.15〜0.20、j=0.02〜0.03およびk=0である。
1つの好ましい実施形態において、正極活物質は、LiCoPOから選択される。正極活物質としてLiCoPOを含有する正極は、LiCoPO正極とも称され得る。LiCoPOは、Fe、Mn、Ni、V、Mg、Al、Zr、Nb、Tl、Ti、K、Na、Ca、Si、Sn、Ge、Ga、B、As、Cr、Srまたは希土類元素、即ち、ランタノイド、スカンジウムおよびイットリウムでドープされていてよい。オリビン構造を有するLiCoPOは、その高い動作電圧(Li/Liに対して4.8Vのレドックス電位)、平坦な電圧プロファイルおよび約170mAh/gの高い理論容量により本発明に特に適している。正極は、LiCoPO/C複合材料を含むことができる。LiCoPO/C複合材料を含む、適した正極の製造は、Markevichら、Electrochem.Comm.、2012年、15、22〜25に記載されている。
本発明の別の好ましい実施形態において、正極活物質は、一般式(X)Li(1+z)[NiCoMn(1−z)2+e(式中、zは0〜0.3であり、a,bおよびcは、同一でも異なっていてもよく、独立に0〜0.8であり、a+b+c=1および−0.1≦e≦0.1である)を有する層構造を備えた遷移金属酸化物から選択される。一般式(X)Li(1+z)[NiCoMn(1−z)2+e(式中、zは0.05〜0.3であり、a=0.2〜0.5、b=0〜0.3およびc=0.4〜0.8であり、a+b+cは=1および−0.1≦e≦0.1である)を有する層構造を備えた遷移金属酸化物が好ましい。本発明の一実施形態において、一般式(X)の層構造を備えた遷移金属酸化物は、[NiCoMn]が、Ni0.33CoMn0.66、Ni0.25CoMn0.75、Ni0.35Co0.15Mn0.5、Ni0.21Co0.08Mn0.71およびNi0.22Co0.12Mn0.66から選択され、特に好ましくは、Ni0.21Co0.08Mn0.71およびNi0.22Co0.12Mn0.66であるものから選択される。一般式(X)の遷移金属酸化物は、通常のNCMよりも高いエネルギー密度を有するため、高エネルギーNCM(HE−NCM)とも呼ばれる。HE−NCMおよびNCMはいずれも、Li/Liに対して約3.3〜3.8Vの動作電圧を有するが、高カットオフ電圧(>4.6V)を使用して、HE−NCMを充電し、フル充電を実際に実現し、それらの高エネルギー密度から利益を得る必要がある。
本発明のさらに好ましい実施形態によれば、正極活物質は、一般式(XI)Li1+t2−t4−d(式中、dは0〜0.4であり、tは0〜0.4であり、Mは、MnならびにCoおよびNiからなる群から選択される少なくとも1種のさらなる金属である)のマンガン含有スピネルから選択される。一般式(XI)の適したマンガン含有スピネルの一例としては、LiNi0.5Mn1.54−dがある。これらのスピネルは、HE(高エネルギー)スピネルとも呼ばれる。
多くの元素が遍在している。例えば、ナトリウム、カリウムおよび塩化物が、実質的にすべての無機材料中に、ある種の非常に小さな比率で検出できる。本発明の文脈において、0.5重量%未満のカチオンまたはアニオンの比率は無視される。即ち、0.5重量%未満のカチオンまたはアニオンの量は、有意でないとみなされる。したがって、0.5重量%未満のナトリウムを含む任意のリチウムイオン含有遷移金属酸化物は、本発明の文脈においてナトリウム非含有と解釈される。相応に、0.5重量%未満のサルフェートイオンを含む任意のリチウムイオン含有混合遷移金属酸化物は、本発明の文脈においてサルフェート非含有と解釈される。
正極は、導電性カーボンなどの導電性材料およびバインダーなどの通常の成分をさらに含むことができる。導電性材料およびバインダーとして適した化合物は、当業者に公知である。例えば、正極は、黒鉛、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、または前記物質の少なくとも2種の混合物から選択される、導電性多形体のカーボンを含むことができる。さらに、正極は、1種または複数のバインダー、例えば、1種または複数の有機ポリマー、例えばポリエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリビニルアルコール、ポリイソプレン、ならびにエチレン、プロピレン、スチレン、(メタ)アクリロニトリルおよび1,3−ブタジエンから選択される少なくとも2種のコモノマーのコポリマー、特にスチレンブタジエンコポリマー、ポリビニリデンクロリド、ポリビニルクロリド、ポリビニルフルオリド、ポリビニリデンフルオリド(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレンなどのハロゲン化コポリマー、テトラフルオロエチレンおよびヘキサフルオロプロピレンのコポリマー、テトラフルオロエチレンおよびビニリデンフルオリドのコポリマー、ならびにポリアクリルニトリルなどを含むことができる。
さらに、正極は、金属線、金属グリッド、金属網、金属シート、金属箔または金属板であってよい電流コレクタを含むことができる。適した金属箔はアルミニウム箔である。
本発明の一実施形態によれば、正極は、電流コレクタの厚さを含まない正極の全厚に対して25〜200μm、好ましくは30〜100μmの厚さを有する。
本発明のリチウムイオン二次電池内に含まれる負極(C)は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出できる負極活物質を含む。特に、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出できる炭素質材料は、負極活物質として使用できる。適した炭素質材料としては、結晶性炭素、例えば、黒鉛材料、より特に天然黒鉛、黒鉛化コークス、黒鉛化MCMBおよび黒鉛化MPCF;非晶質炭素、例えばコークス、1500℃未満で焼成されたメソカーボンマイクロビーズ(MCMB);メソフェーズピッチカーボンファイバー(MPCF);硬質炭素および炭素系負極活物質(熱分解炭素、コークス、黒鉛)、例えば炭素複合材、燃焼有機ポリマーおよび炭素繊維がある。
さらなる負極活物質は、リチウム金属、またはリチウムを含む合金を形成できる元素を含有する材料である。リチウムを含む合金を形成できる元素を含有する材料の非限定的例としては、金属、半金属、またはそれらの合金が挙げられる。本明細書では「合金」という用語は、2種以上の金属の合金と、1種または複数の金属と1種または複数の半金属の合金の両方を指す。合金が、全体として金属特性を有する場合、合金は非金属元素を含有できる。合金の構造において、固溶体、共晶(共晶混合物)、金属間化合物またはそれらの2つ以上が同時に存在する。このような金属元素または半金属元素の例としては、それだけに限らないが、チタン(Ti)、スズ(Sn)、鉛(Pb)、アルミニウム、インジウム(In)、亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、銀(Ag)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)およびケイ素(Si)が挙げられる。長周期型元素周期表の第4族または第14族の金属元素および半金属元素が好ましく、とりわけチタン、ケイ素およびスズ、特にケイ素が好ましい。スズ合金の例としては、スズ以外の第2の構成元素として、ケイ素、マグネシウム(Mg)、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン(Ti)、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモンおよびクロム(Cr)からなる群から選択される、1つまたは複数の元素を有するものが挙げられる。ケイ素合金の例としては、ケイ素以外の第2の構成元素として、スズ、マグネシウム、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモンおよびクロムからなる群から選択される1つまたは複数の元素を有するものが挙げられる。
さらに可能な負極活物質は、リチウムイオンを挿入することができるケイ素である。ケイ素は、様々な形態、例えばナノワイヤー、ナノチューブ、ナノ粒子、膜、ナノ多孔質ケイ素またはケイ素ナノチューブの形態で使用できる。ケイ素は、電流コレクタ上に析出され得る。電流コレクタは、金属線、金属グリッド、金属網、金属シート、金属箔または金属板であってよい。好ましい電流コレクタは金属箔、例えば銅箔である。薄膜のケイ素を、当業者に公知の任意の技術、例えばスパッタリング技術により金属箔上に析出させてもよい。Si薄膜電極を製造する1つの可能性は、R.Elazariら;Electrochem.Comm.(2012年)、14、21〜24に記載されている。本発明による負極活物質としてケイ素/炭素複合材を使用することもできる。
他の可能な負極活物質は、リチウムイオン挿入Ti酸化物である。
好ましくは、本発明のリチウムイオン二次電池に存在する負極活物質は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出できる炭素質材料から選択され、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出できる特に好ましい炭素質材料は、結晶性炭素、硬質炭素および非晶質炭素から選択され、特に好ましくは、黒鉛である。別の好ましい実施形態において、本発明のリチウムイオン二次電池に存在する負極活物質は、リチウムイオンを可逆的に吸蔵および放出できるケイ素から選択され、好ましくは、負極は、薄膜のケイ素またはケイ素/炭素複合材を含む。さらに好ましい実施形態において、本発明のリチウムイオン二次電池に存在する負極活物質は、リチウムイオン挿入Ti酸化物から選択される。
負極および正極は、所望される場合、溶媒に、電極活物質、バインダー、任意に導電材および増粘剤を分散させることにより電極スラリー組成物を製造し、電流コレクタ上にそのスラリー組成物を塗布することにより作製できる。電流コレクタは、金属線、金属グリッド、金属網、金属シート、金属箔または金属板であってよい。好ましい電流コレクタは金属箔、例えば銅箔またはアルミニウム箔である。
本発明のリチウムイオン電池は、それ自体慣用のさらなる構成成分、例えばセパレータ、筐体、ケーブル接続などを含有できる。筐体は、任意の形状、例えば立方体状、もしくは円筒状、プリズム形状であってよく、または使用する筐体は、袋状に加工された金属プラスチック複合膜である。適したセパレータは、例えばガラス繊維セパレータ、およびポリオレフィンセパレータなどのポリマーセパレータである。
いくつかの本発明のリチウムイオン電池は、例えば直列接続または並列接続で互いに結合できる。直列接続が好ましい。本発明は、機器、とりわけ携帯機器で上に記載した本発明のリチウムイオン電池を使用する方法をさらに提供する。携帯機器の例としては、車、例えば、自動車、自転車、航空機または船舶、例えば、ボートもしくは船がある。携帯機器の他の例としては、持ち運びできるもの、例えばコンピューター、とりわけラップトップ、電話、または電動工具、例えば建設事業向けのもの、とりわけドリル、電池駆動式スクリュードライバーもしくは電池駆動式ステープラーがある。しかし、本発明のリチウムイオン電池は、据置型エネルギー貯蔵にも使用できる。
本発明を、以下の実施例により例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
1.化合物の製造
化合物1:
ラセミメチルグリシデート1を以下の文献手順にしたがって製造した:
Facial Selectivity and Stereospecificity in the(4+3)Cycloaddition of Epoxy Enol Silanes.、Lo,Brian;Chiu,Pauline、Organic Letters 2011、13(5)、864〜867頁。
化合物2:
メチル2,3−エポキシ−2−メチルアクリレート2を以下の文献手順にしたがって製造した:
Efficient Epoxidation of Electron−Deficient Olefins with a Cationic Manganese Complex.、Murphy,Andrew;Dubois,Geraud;Stack,T.D.P.、Journal of the American Chemical Society 2003、125(18)、5250〜5251頁。
化合物3:
ジメチル2,3−オキシランジカルボキシレート3を以下の文献手順にしたがって製造した:
Preparation of dicarboxylate analogues of cerulenin.、Moseley,Jonathan D.;Staunton,James、Journal of Heterocyclic Chemistry 2005、42(5)、819〜830頁。
化合物4:
4,8−ジオキサトリシクロ[5.1.0.03,5]オクタン−2,6−ジオン4を以下の文献手順にしたがって製造した: Acetal and ketal deprotection using montmorillonite K10:the first synthesis of syn−4,8−dioxatricyclo[5.1.0.03,5]−2,6−octanedione.、Gautier,Elisabeth C.L.;Graham,Andrew E.;McKillop,Alexander;Standen,Stephen P.;Taylor,Richard J.K.、Tetrahedron Letters 1997、38(11)、1881〜1884頁。
化合物5:
ジメチル−α,β−エポキシエチルホスホネート5を以下の文献手順にしたがって製造した:
Preparation and ring opening reactions of α,β−and α,γ−epoxyalkylphosphonates. The proton magnetic resonance spectra of vicinally substituted ethyl−and propyl−phosphonates.、Griffin,Claibourne E.;Kundu,S.K.、Journal of Organic Chemistry 1969、34(6)、1532〜1539頁。
化合物1〜5を表1に要約する。
Figure 2019216106
2.電気化学電池
2.1 ハーフセル
コイン電池(ハーフセル)における膜形成に関して、添加剤を調査した。黒鉛被覆されたテープ(2.2mAh/g)および金属リチウムを電極として使用した。ガラス繊維フィルターセパレータ(Whatmann GF/D)をセパレータとして使用し、それを電解質120μlに浸した。コイン型ハーフセル(2032型−Hohsen)をLiPFで製造し、これを、エチレンカーボネート/エチルメチルカーボネートの3:7(重量)混合物に溶解させ、1M LiPF溶液(基礎電解質組成物)を生成した。添加剤2重量%を電解質混合物に加えた。すべての電池を、酸素および水のレベルが10ppm未満であるアルゴン充填グローブボックス(Unilab、MBraun)内で組み立てた。その後、試験電池を電池試験ステーションに移した。電気化学サイクリングを、Maccor電池試験システムを用いて行った。初めに、ハーフセルを、開回路電位で6時間保持し、次いで、電池電圧が0.025Vに達するまで、黒鉛負極をリチウム化した。その後、電池電圧が1.5Vの値になるまで、黒鉛負極を脱リチウム化した。この試験を0.01Cレートで行った。測定を室温(25℃)で行った。
電解質添加剤2重量%を含む基礎電解質組成物を含有するコイン電池(Li/黒鉛)の微分容量対電圧プロットから得られた還元電位を表2に要約する。
2.2 フルセル
対応する電解質添加剤を、周囲温度(25℃)でフルセルにおいてさらに調査した。コイン型電池は、黒鉛負極と接触させるためのステンレス鋼スペーサー、および正極の裏面と接触させるためのステンレス鋼ケーシング下部を含有する。正極物質NCM111(LiNi0.33Co0.33Mn0.33)を使用して、容量2mAh/cmの正極テープを製造した。黒鉛被覆テープ(容量約2.2mAh/cm)を負極として使用した。ガラス繊維フィルターセパレータ(Whatmann GF/D)をセパレータとして使用し、これを、電解質120μlに浸した。コイン型フルセルをLiPF(Kanto Denka Koyo Co.,Ltd.)で製造し、これを、エチレンカーボネート/エチルメチルカーボネートの3:7(重量)混合物に溶解させ、1M LiPF溶液(比較試料)を生成した。式(I)の化合物0.5重量%を電解質混合物に加えた。すべての電池を、酸素および水のレベルが10ppm未満であるアルゴン充填グローブボックス(Unilab、MBraun)内で組み立てた。その後、試験電池を電池試験ステーションに移した。電気化学サイクリング(充電/放電)を、Maccor電池試験システムを用いて行った。初めに、フルセルを、開回路電位で6時間保持し、次いで、4.2Vまで充電した。その後、電池を、低電圧カットオフ3.0Vまで放電した。第1の2つのサイクルを0.1Cレートで行った後、0.5C(10サイクル)でのサイクリング、最大10Cのレート試験、および3.0〜4.2Vの間で1Cでの連続サイクリングが続いた。すべての測定を気候室で行った。内部抵抗をDC(放電)パルス法(0.1Cで10秒、1Cで10秒)により決定した。NCM111/黒鉛フルセルの、100サイクル後に得られた電池容量および100サイクル後の内部抵抗値を、表2に要約する。電池の初期容量は約3.3mAhであった。
Figure 2019216106
式(I)の化合物を含有する本発明の電解質組成物は、式(I)の化合物を含有しない類似の電解質組成物と比較して、より低いかまたはごくわずかに増加した内部抵抗を示し、明らかに高い還元電位を有しており、これは負極での膜形成を示している。添加剤を含有しない基礎電解質組成物で観察された還元ピークは、本発明の電解質組成物については有意に減少する。

Claims (18)

  1. (i)非プロトン性有機溶媒と、
    (ii)導電性リチウム塩と、
    (iii)式(I)
    Figure 2019216106
    [式中、Xは炭素、S(O)またはP(OR)のいずれかであり、
    nは0または1であり、
    は、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリールおよびC〜C13アラルキルからなる群から選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは各々、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)OR、OC(O)C(O)OR、OS(O)およびS(O)ORからなる群から選択される1つまたは複数の置換基によって場合によって置換されており、
    は、H、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキル、C(O)R、C(O)ORおよびS(O)ORからなる群から選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは各々、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)OR、OC(O)C(O)OR、OS(O)およびS(O)ORからなる群から選択される1つもしくは複数の置換基によって場合によって置換されており、
    およびRは、独立に、H、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキル、C(O)R、C(O)ORおよびS(O)ORからなる群から選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは各々、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)OR、OC(O)C(O)OR、OS(O)およびS(O)ORからなる群から選択される1つもしくは複数の置換基によって場合によって置換されており、または
    およびRは、互いに結合し、かつ、オキシラン環のC−C一重結合と一緒になって、Oおよびオキシラニルからなる群から選択される少なくとも1つによって置換されている5〜7員炭化水素環を形成し、および/または炭化水素炭素環の2個の隣接するC原子は、O原子と一緒になって、さらなるオキシラン環を形成し、
    、R、RおよびRは、独立に、H、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、およびC〜C13アラルキルからなる群から選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは各々、F、CNおよびオキシラニルからなる群から選択される1つまたは複数の置換基によって場合によって置換されている]
    の化合物と、および
    (iv)任意に、添加剤と、
    を含む電解質組成物(A)。
  2. がC〜Cアルキルであり、
    およびRが、独立に、HまたはC〜Cアルキルであり、
    がH、C〜CアルキルまたはC(O)ORである、
    請求項1に記載の電解質組成物(A)。
  3. がC〜Cアルキルであり、
    、RおよびRが水素である、
    請求項1に記載の電解質組成物(A)。
  4. Xが炭素であり、
    nが1である、
    請求項1に記載の電解質組成物(A)。
  5. Xが炭素であり、
    nが1であり、
    がC〜Cアルキルであり、
    、RおよびRが水素である、
    請求項1に記載の電解質組成物(A)。
  6. Xが炭素であり、
    nが1であり、
    がC〜Cアルキルであり、
    およびRが水素であり、
    がC(O)ORであり、
    がC〜Cアルキルである、
    請求項1に記載の電解質組成物(A)。
  7. XがS(O)であり、
    nが1である、
    請求項1に記載の電解質組成物(A)。
  8. 前記式(I)の化合物が、少なくとも2つのオキシラン環を含む、請求項1に記載の電解質組成物(A)。
  9. 前記非プロトン性有機溶媒(i)が、
    (a)場合によって部分的にハロゲン化されている、環状または非環状有機カーボネート、
    (b)場合によって部分的にハロゲン化されている、ジ−C〜C10アルキルエーテル、
    (c)場合によって部分的にハロゲン化されている、ジ−C〜Cアルキル−C〜Cアルキレンエーテルまたはポリエーテル、
    (d)場合によって部分的にハロゲン化されている、環状エーテル、
    (e)場合によって部分的にハロゲン化されている、環状または非環状アセタールまたはケタール、
    (f)場合によって部分的にハロゲン化されている、オルトカルボン酸エステル、
    (g)場合によって部分的にハロゲン化されている、カルボン酸の環状または非環状エステル、
    (h)場合によって部分的にハロゲン化されている、環状または非環状スルホン、
    (i)場合によって部分的にハロゲン化されている、環状または非環状ニトリルまたはジニトリル、および
    (j)場合によって部分的にハロゲン化されている、イオン性液体、
    から選択される、請求項1に記載の電解質組成物(A)。
  10. 前記リチウム導電性塩(ii)が、
    Li[F6−xP(C2y+1
    (式中、xは、0〜6の整数であり、yは1〜20の整数である);
    Li[B(R]、Li[B(R(OR10O)]およびLi[B(OR10O)
    [式中、各Rは、独立に、F、Cl、Br、I、C〜Cアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜Cアルキニルからなる群から選択され、アルキル、アルケニルおよびアルキニルは各々、1つまたは複数のOR11によって場合によって置換されており、R11は、C〜Cアルキル、C〜CアルケニルおよびC〜Cアルキニルからなる群から選択され、
    (OR10O)は、1,2−ジオールもしくは1,3−ジオール、1,2−ジカルボン酸もしくは1,3−ジカルボン酸、または1,2−ヒドロキシカルボン酸もしくは1,3−ヒドロキシカルボン酸から誘導される二価基であり、前記二価基は、中心のB原子と共に両方の酸素原子を介して5員環または6員環を形成する];
    LiClO、LiAsF、LiCFSO、LiSiF、LiSbF、LiAlCl、Li[N(SOF)]、リチウムテトラフルオロ(オキサラト)ホスフェート、リチウムオキサレート、ならびに
    式 Li[Z(C2n+1SO
    (式中、mおよびnは、以下の通り定義される:
    Zが酸素または硫黄であるとき、m=1であり、
    Zが窒素またはリンであるとき、m=2であり、
    Zが炭素またはケイ素から選択されるとき、m=3であり、
    nは、1〜20の整数である)
    の塩、
    からなる群から選択される、請求項1に記載の電解質組成物(A)。
  11. ビニレンカーボネートおよびその誘導体、ビニルエチレンカーボネートおよびその誘導体、メチルエチレンカーボネートおよびその誘導体、リチウム(ビスオキサラト)ボレート、リチウムジフルオロ(オキサラト)ボレート、リチウムテトラフルオロ(オキサラト)ホスフェート、リチウムオキサレート、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、環状エキソメチレンカーボネート、スルトン、無機酸の有機エステル、1barで少なくとも36℃の沸点を有する非環状および環状アルカン、ならびに芳香族化合物、任意にハロゲン化された環状または非環状スルホニルイミド、任意にハロゲン化された環状または非環状ホスフェートエステル、任意にハロゲン化された環状または非環状ホスフィン、任意にハロゲン化された環状または非環状ホスファイト、任意にハロゲン化された環状または非環状ホスファゼン、任意にハロゲン化された環状または非環状シリルアミン、任意にハロゲン化された環状または非環状ハロゲン化エステル、任意にハロゲン化された環状または非環状アミド、任意にハロゲン化された環状または非環状無水物、イオン性液体ならびに任意にハロゲン化された有機ヘテロ環、
    からなる群から選択される、前記添加剤(iv)を含む、請求項1に記載の電解質組成物(A)。
  12. 前記式(I)の化合物の濃度が、前記電解質組成物(A)の総重量に対して0.001〜10重量%である、請求項1に記載の電解質組成物(A)。
  13. (A)請求項1に記載の前記電解質組成物と、
    (B)正極活物質を含む正極と、
    (C)負極活物質を含む負極と、
    を含む、電気化学セル。
  14. リチウムイオン二次電池である、請求項13に記載の電気化学セル。
  15. は、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキル、C(O)R、C(O)ORおよびS(O)ORからなる群から選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは各々、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)OR、OC(O)C(O)OR、OS(O)およびS(O)ORからなる群から選択される1つもしくは複数の置換基によって場合によって置換されており、または
    およびRは、互いに結合し、かつ、オキシラン環のC−C一重結合と一緒になって、Oおよびオキシラニルからなる群から選択される少なくとも1つによって置換されている5〜7員炭化水素環を形成し、および/または炭化水素炭素環の2個の隣接するC原子は、O原子と一緒になって、さらなるオキシラン環を形成する、
    請求項1に記載の電解質組成物(A)。
  16. およびRは、独立に、H、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、CまたはC(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキル、C(O)R、C(O)ORおよびS(O)ORからなる群から選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは各々、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)OR、OC(O)C(O)OR、OS(O)およびS(O)ORからなる群から選択される1つもしくは複数の置換基によって場合によって置換されており、または
    およびRは、互いに結合し、かつ、オキシラン環のC−C一重結合と一緒になって、Oおよびオキシラニルからなる群から選択される少なくとも1つによって置換されている5〜7員炭化水素環を形成し、および/または炭化水素炭素環の2個の隣接するC原子は、O原子と一緒になって、さらなるオキシラン環を形成する、
    請求項1に記載の電解質組成物(A)。
  17. は、CまたはC〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリールおよびC〜C13アラルキルからなる群から選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは各々、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)OR、OC(O)C(O)OR、OS(O)およびS(O)ORからなる群から選択される1つまたは複数の置換基によって場合によって置換されていてもよい、
    請求項1に記載の電解質組成物(A)。
  18. 電気化学セル用の電解質を調製するための方法であって、当該方法は、
    導電性リチウム塩と、式(I)
    Figure 2019216106
    [式中、Xは炭素、S(O)またはP(OR)であり、
    nは0または1であり、
    は、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリールおよびC〜C13アラルキルからなる群から選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは各々、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)OR、OC(O)C(O)OR、OS(O)およびS(O)ORからなる群から選択される1つまたは複数の置換基によって場合によって置換されており、
    は、H、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキル、C(O)R、C(O)ORおよびS(O)ORからなる群から選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは各々、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)OR、OC(O)C(O)OR、OS(O)およびS(O)ORからなる群から選択される1つもしくは複数の置換基によって場合によって置換されており、
    およびRは、独立に、H、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、C〜C13アラルキル、C(O)R、C(O)ORおよびS(O)ORからなる群から選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは各々、F、CN、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)アリール、OR、C(O)R、C(O)OR、OC(O)R、OC(O)OR、OC(O)C(O)OR、OS(O)およびS(O)ORからなる群から選択される1つもしくは複数の置換基によって場合によって置換されており、または
    およびRは、互いに結合し、かつ、オキシラン環のC−C一重結合と一緒になって、Oおよびオキシラニルからなる群から選択される少なくとも1つによって置換されている5〜7員炭化水素環を形成し、および/または炭化水素炭素環の2個の隣接するC原子は、O原子と一緒になって、さらなるオキシラン環を形成し、
    、R、RおよびRは、独立に、H、C〜Cアルキル、C〜C(ヘテロ)シクロアルキル、C〜Cアルケニル、C〜C(ヘテロ)シクロアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C(ヘテロ)アリール、およびC〜C13アラルキルからなる群から選択され、アルキル、(ヘテロ)シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、(ヘテロ)シクロアルケニル、アルキニルおよび(ヘテロ)アリールは各々、F、CNおよびオキシラニルからなる群から選択される1つまたは複数の置換基によって場合によって置換されている]
    の化合物とを導入するステップ、
    を含む方法。
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