JP5458111B2 - 下りリンクにおけるマクロダイバーシチ送信のためのharq動作 - Google Patents

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Description

本発明は、下りリンクHARQ動作およびマクロダイバーシチをサポートする下りリンクに関し、複数のネットワークノードが下りリンクにおいてHARQを使用してデータを送信するときにHARQプロトコルの同期が失われる問題を克服することができる。本発明は、下りリンク送信方式を実施する方法、移動通信システム、ネットワークノード、および移動端末に関する。さらに、本発明は、下りリンク送信方式をソフトウェアおよびハードウェアにおいて実施することに関する。
ロングタームエボリューション(LTE)
WCDMA無線アクセス技術をベースとする第3世代の移動通信システム(3G)(例えば、UMTS(ユニバーサル移動通信システム))は、現在、世界中で広範な規模で配備されている。この技術を機能強化あるいは進化・発展させるうえでの最初のステップでは、高速下りリンクパケットアクセス(HSDPA)と、エンハンスト上りリンク(高速上りリンクパケットアクセス(HSUPA)とも称する)とが導入され、これにより、極めて競争力の高い無線アクセス技術が提供された。
ユーザからのますます増大する需要に対応し、新しい無線アクセス技術に対する競争力を確保する目的で、3GPPは、ロングタームエボリューション(LTE)と称される新しい移動通信システムを導入した。LTEは、今後10年間にわたり、データおよびメディアの高速伝送ならびに大容量の音声サポートに要求されるキャリアを提供するように設計されている。高いビットレートを提供する能力は、LTEにおける主要な方策である。LTEに関する作業項目(WI)の仕様は、E−UTRA(Evolved UMTS Terrestrial Radio Access(UTRA):進化したUMTS地上無線アクセス)およびE−UTRAN(Evolved UMTS terrestrial Radio Access Network:進化したUMTS地上無線アクセスネットワーク)と称され、最終的にリリース8として公開される(LTEリリース8)。LTEシステムは、パケットベースの効率的な無線アクセスおよび無線アクセスネットワークであり、IPベースの機能を低レイテンシおよび低コストにおいて完全に提供する。詳細なシステム要件は、非特許文献1(http://www.3gpp.orgにおいて入手可能であり、参照によって本文書に組み込まれている)に記載されている。
LTEにおいては、与えられたスペクトルを使用してフレキシブルなシステム配備を達成する目的で、複数の送信帯域幅(例えば、1.4MHz、3.0MHz、5.0MHz、10.0MHz、15.0MHz、および20.0MHz)が指定されている。下りリンクには、OFDM(直交周波数分割多重)をベースとする無線アクセスが採用されており、その理由として、そのような無線アクセスは、シンボルレートが低いため本質的にマルチパス干渉(MPI)を受けにくいこと、サイクリックプレフィックス(CP)を使用していること、さまざまな送信帯域幅の構成に対応可能であること、が挙げられる。上りリンクには、SC−FDMA(シングルキャリア周波数分割多元接続)をベースとする無線アクセスが採用されており、なぜなら、ユーザ機器(UE)の送信出力が限られていることを考えれば、ピークデータレートを向上させるよりも広いカバレッジエリアを提供することが優先されるためである。LTEリリース8では、数多くの主要なパケット無線アクセス技術(例えば、MIMO(多入力多出力)チャネル伝送技術)が採用されており、効率の高い制御シグナリング構造が達成されている。
E−UTRANのアーキテクチャ
図1は、LTEの全体的なアーキテクチャを例示的に示しており、図2は、E−UTRANのアーキテクチャをさらに詳しく示している。E−UTRANは、無線基地局(eNB)(eNodeBとも称される)から構成されており、無線基地局は、ユーザ機器(UE)に向かうE−UTRAのユーザプレーン(PDCP/RLC/MAC/PHY)および制御プレーン(RRC)のプロトコルを終端させる。無線基地局は、物理層(PHY)、メディアアクセス制御(MAC)層、無線リンク制御(RLC)層、およびパケットデータ制御プロトコル(PDCP)層(ユーザプレーンのヘッダ圧縮および暗号化の機能を含んでいる)をホストする。無線基地局は、制御プレーンに対応する無線リソース制御(RRC)機能も提供する。
無線基地局は、無線リソース管理、アドミッション制御、スケジューリング、交渉された上りリンク(UL)QoS(サービス品質)の実施、セル情報のブロードキャスト、ユーザプレーンデータおよび制御プレーンデータの暗号化/復号化、下りリンク/上りリンクのユーザプレーンパケットヘッダの圧縮/復元など、多くの機能を実行する。無線基地局は、X2インタフェースによって互いに相互接続されている。さらに、無線基地局は、S1インタフェースによってEPC(Evolved Packet Core:進化したパケットコア)に接続されており、より具体的には、S1−MMEによってMME(Mobility Management Entity:移動管理エンティティ)に接続されており、S1−Uによってサービングゲートウェイ(S−GW:Serving Gateway)に接続されている。S1インタフェースは、MME/サービングゲートウェイ(サービングGW)と無線基地局との間の多対多関係をサポートする。
サービングGWは、ユーザデータパケットのルーティングおよび転送を行う一方で、無線基地局間ハンドオーバー時にユーザプレーンのモビリティアンカー(mobility anchor)としての役割と、LTEとそれ以外の3GPP技術との間のモビリティのためのアンカーとしての役割も果たす(S4インタフェースを終端させ、2G/3Gシステムとパケットデータネットワークゲートウェイ(PDN GW)との間でトラフィックを中継する)。サービングGWは、アイドル状態のユーザ機器に対しては、そのユーザ機器への下りリンクデータが到着したとき下りリンク(DL)データ経路を終端させ、ページングをトリガーする。サービングGWは、ユーザ機器のコンテキスト(例えば、IPベアラサービスのパラメータ、ネットワーク内部ルーティング情報)を管理および格納する。さらに、サービングGWは、合法傍受の場合にユーザトラフィックの複製を実行する。
MMEは、LTEのアクセスネットワークの主要な制御ノードである。MMEは、アイドルモードのユーザ機器の追跡およびページング手順(再送信を含む)の役割を担う。MMEは、ベアラの有効化/無効化プロセスに関与し、さらには、最初のアタッチ時と、コアネットワーク(CN)ノードの再配置を伴うLTE内ハンドオーバー時とに、ユーザ機器のサービングGWを選択する役割も担う。MMEは、(HSSと対話することによって)ユーザを認証する役割を担う。非アクセス階層(NAS:Non-Access Stratum)シグナリングはMMEにおいて終端され、MMEは、一時的なIDを生成してユーザ機器に割り当てる役割も担う。MMEは、サービスプロバイダの公衆陸上移動網(PLMN:Public Land Mobile Network)に入るためのユーザ機器の認証をチェックし、ユーザ機器のローミング制限を実施する。MMEは、NASシグナリングの暗号化/整合性保護においてネットワーク内の終端点であり、セキュリティキーの管理を行う。シグナリングの合法傍受も、MMEによってサポートされる。さらに、MMEは、LTEのアクセスネットワークと2G/3Gのアクセスネットワークとの間のモビリティのための制御プレーン機能を提供し、SGSNからのS3インタフェースをMMEにて終端させる。さらに、MMEは、ローミングするユーザ機器のためのホームHSSに向かうS6aインタフェースを終端させる。
周波数領域の適応処理を備えたOFDM
LTEにおいて使用される、AML−OFDMをベースとする下りリンクは、15kHz間隔の多数の個々のサブキャリアに基づいた周波数構造を有する。この周波数粒度によって、デュアルモードのUTRA/E−UTRA端末を容易に実施することができる。高ビットレートに達する能力は、システムにおける遅延が短いことに大きく依存し、そのための必要条件は、サブフレームの持続時間が短いことである。結果として、LTEのサブフレームの持続時間は、無線インタフェースのレイテンシを最小にする目的で、1msもの短い時間に設定されている。
オーバーヘッドをそれほど大きくすることなく、さまざまな遅延スプレッドおよび対応するセルサイズに対処する目的で、OFDMのサイクリックプレフィックス長は、2つの異なる値をとることができる。短い方の4.7msのサイクリックプレフィックスは、ほとんどのユニキャストシナリオにおける遅延スプレッドに対処するのに十分である。長い方の16.7msのサイクリックプレフィックスでは、大きな時間分散を伴う極めて大きいセル(セル半径が120kmまで、およびそれ以上)に対処することができる。この場合、長さは、サブフレーム内のOFDMシンボルの数を減らすことによって延びる。
直交周波数分割多重(OFDM)の基本的な原理は、周波数帯域を複数の狭帯域チャネルに分割することである。したがって、OFDMでは、マルチパス環境に起因して周波数帯域全体のチャネルがたとえ周波数選択性であっても、比較的フラットな並列するチャネル(サブキャリア)上でデータを送信することができる。サブキャリア毎にチャネル状態が異なるため、サブキャリアの容量は変動し、サブキャリア毎に異なるデータレートで送信することができる。したがって、適応変調符号化(AMC)による、サブキャリアごとの(周波数領域)リンクアダプテーション(LA)によって、サブキャリアを通じて異なるデータレートで送信することで、無線効率が高まる。
OFDMアクセス(OFDMA)では、複数のユーザがOFDMシンボル毎に異なるサブキャリア上で同時に送信することができる。特定のサブキャリアにおいて、すべてのユーザに深いフェージングが発生する確率は極めて低いため、あるサブキャリアに対応するチャネル利得が良好であるユーザに、そのサブキャリアを割り当てるようにすることができる。スケジューラは、下りリンクのリソースをセル内の複数の異なるユーザに割り当てるとき、ユーザにおけるサブキャリアのチャネル状態に関する情報を考慮する。スケジューラは、ユーザによってシグナリングされる制御情報(すなわちチャネル品質インジケータ(CQI))によってマルチユーザダイバーシチを利用することができ、これによってスペクトル効率が高まる。
ハイブリッドARQ方式
信頼できないチャネルを介してのパケット伝送システムにおける誤り検出・訂正のための一般的な手法は、ハイブリッド自動再送要求(HARQ:Hybrid Automatic Repeat reQuest)と称される。ハイブリッドARQは、順方向誤り訂正(FEC)と、再送メカニズムである自動再送要求(ARQ)との組合せである。
FEC符号化されたパケットが送信され、受信側がそのパケットを正しく復号化できない場合(誤りは通常ではCRC(巡回冗長検査)によってチェックされる)、受信側はそのパケットの再送信を要求する。一般的には、追加情報を送信することを「(データパケットの)再送信」と称するが、この再送信は、符号化された同じ情報の送信を必ずしも意味するものではなく、そのパケットに属する何らかの情報(例えば追加の冗長性情報)の送信を意味することもある。
送信を構成する情報(一般的には符号のビット/シンボル)に応じてと、受信側が情報を処理する方法に応じて、以下のハイブリッドARQ方式が定義されている。
HARQタイプI
受信側がデータパケットを正しく復号化できない場合、符号化されたデータパケットの情報を破棄し、再送信を要求する。すなわち、データパケットの送信すべてが個々に復号化される。一般的には、再送信にはデータパケットの最初の送信と同じ情報(符号のビット/シンボル)が含まれる。
HARQタイプII
受信側は、データパケットを正しく復号化できない場合、データパケットの再送信を要求し、(正しく受信されなかった)符号化されたデータパケットの情報を軟情報(軟ビット/軟シンボル)として格納する。すなわち、受信側に軟バッファが要求される。再送信は、前の送信と同じデータパケットと比較して同じ情報、部分的に同じ情報、または同じではない情報(符号のビット/シンボル)から構成することができる。
受信側は、再送信を受信すると、軟バッファからの格納されている情報と、いま受信した情報とを合成し、合成された情報に基づいてデータパケットの復号化を試みる。受信側は、送信の復号化を個々に試みることもできるが、送信を合成すると一般的に性能が高まる。送信の合成は、軟合成とも称され、複数の受信された符号のビット/シンボルを尤度合成し(likelihood combined)、単独で受信された符号のビット/シンボルを符号合成する(code combined)。軟合成の一般的な方法は、受信された変調シンボルの最大比合成(MRC)と、対数尤度比(LLR)合成である(LLR合成は符号のビットに対してのみ機能する)。
タイプII方式はタイプI方式よりも高度であり、なぜなら、パケットが正常に受信される確率が、再送信を受信することによって増大するためである。この確率増大は、受信側に要求されるハイブリッドARQ軟バッファの代償として達成される。タイプIIのHARQ方式を使用すると、再送信する情報量を制御することにより動的なリンクアダプテーションを実行することができる。例えば、受信側は、復号化が「ほとんど」成功したことを検出した場合、次の再送信において少量の情報(前の送信におけるよりも少ない数の符号のビット/シンボル)のみを送信するように要求することができる。この場合、再送信を考慮するだけでは、パケットを独力で正しく復号化することが理論的に不可能である状況が起こりうる(自己復号化不能な再送信(non-self-decodable re-transmissions))。
HARQタイプIII
タイプIIIはタイプIIのサブセットであり、送信それぞれが自己復号化可能でなければならないという制約が課される。
LTEでのユニキャストデータ送信におけるHARQプロトコルの動作
LTEには、信頼性を提供するため2つの再送信レベル、すなわち、MAC層におけるHARQと、RLC層における外部ARQ(outer ARQ)が存在する。外部ARQは、HARQによって訂正されずに残った誤りを処理するために必要であり、HARQは、1ビットの誤りフィードバックメカニズム(すなわち、ACK/NACK)を使用することによって単純な形に維持されている。
N個のプロセスによるストップアンドウェイトHARQ(stop-and-wait HARQ)が採用され、このHARQでは、下りリンクにおける非同期の再送信と、上りリンクにおける同期再送信とが行われる。同期HARQとは、HARQブロックの再送信が所定の周期間隔において行われることを意味する。したがって、再送信スケジュールを受信側に示すための明示的なシグナリングが要求されない。非同期HARQでは、エアインタフェースの条件に基づいて再送信をスケジューリングする柔軟性が提供される。この場合、正しい合成およびプロトコル動作が可能であるように、HARQプロセスの何らかの識別情報をシグナリングする必要がある。
3GPPは、LTEにおいては8個のプロセスによるHARQ動作を決定した。下りリンクデータ送信におけるHARQプロトコルの動作は、HSDPAに類似する、または同じである。上りリンクのHARQプロトコル動作においては、再送信をスケジューリングする方法として2種類のオプションがある。再送信は、NACKによって「スケジューリングされる」(同期式非適応型再送信)、または、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)によって明示的にスケジューリングされる(同期式適応型再送信)。
同期式非適応型再送信の場合、再送信では前の上りリンク送信と同じパラメータを使用し、すなわち、再送信は同じ物理チャネルリソース上でシグナリングされ、同じ変調方式を使用する。同期式適応型再送信はPDCCHを介して明示的にスケジューリングされるため、無線基地局が再送信の特定のパラメータを変更することが可能である。上りリンクにおける断片化(fragmentation)を回避する目的で、再送信を例えば異なる周波数リソース上にスケジューリングすることができ、または、無線基地局は、変調方式を変更する、あるいは、再送信に使用される冗長バージョンをユーザ機器に示すことができる。なお、HARQのフィードバック(ACK/NACK)とPDCCHシグナリングは同じタイミングで行われることに留意されたい。したがって、ユーザ機器は、同期式非適応型再送信がトリガーされているか(NACKのみが受信されたか)、または無線基地局が同期式適応型再送信を要求しているか(すなわち、HARQのフィードバックに加えてPDCCHがシグナリングされたか)を、一度だけ確認するのみでよい。
LTEにおける第1層/第2層制御シグナリング
スケジューリング対象のユーザに、ユーザの割り当てステータス、トランスポートフォーマット、およびその他のデータ関連情報(例:HARQ)を知らせる目的で、第1層/第2層制御シグナリングが、下りリンク上でデータと一緒に送信される。この制御シグナリングは、一般にはサブフレーム内で下りリンク(ユーザ)データと一緒に多重化される(ユーザ割り当てがサブフレーム単位で変化しうるものと想定する)。なお、一般には、ユーザ割り当てがTTI(送信時間間隔)ベースで実行されることもあり、その場合、TTI長はサブフレームの倍数であることに留意されたい。TTI長は、サービスエリアにおいてすべてのユーザに対して一定とする、ユーザ毎に異なる、あるいはユーザ毎に動的とすることもできる。第1層/第2層制御シグナリングは、一般的にはTTIあたり1回送信するのみでよい。
第1層/第2層制御シグナリングは、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)上で送信される。なお、上りリンクデータ送信のための割り当て(上りリンクグラント)も、PDCCH上で送信されることに留意されたい。
第1層/第2層制御シグナリングにおいて送られる情報は、一般的には、共有制御情報(SCI:Shared Control Information)と個別制御情報(DCI:Dedicated Control Information)に分類することができる。
共有制御情報(SCI)
共有制御情報(SCI)は、いわゆるカテゴリ1の情報を伝える。第1層/第2層制御シグナリングのSCI部分は、リソース割り当て(指示)に関連する情報を含んでいる。SCIは、一般には以下の情報を含んでいる。
− ユーザ識別情報。割り当てる対象のユーザを示す。
− リソースブロック割り当て情報。ユーザに割り当てられるリソース(リソースブロック:RB)を示す。なお、ユーザに割り当てられるRBの数は動的とすることができる。
− 割り当ての持続時間(オプション)。複数のサブフレーム(またはTTI)にわたる割り当てが可能である場合。
これらに加えて、SCIは、他のチャネルの設定および個別制御情報(DCI)の設定に応じて、上りリンク送信に対するACK/NACK、上りリンクスケジューリング情報、DCIに関する情報(例:リソース、MCS)などの情報を含んでいることができる。
個別制御情報(DCI)
個別制御情報(DCI)は、いわゆるカテゴリ2およびカテゴリ3の情報を伝える。第1層/第2層制御シグナリングのDCI部分は、カテゴリ1によって示されるスケジューリング対象のユーザに送信されるデータの送信フォーマットに関連する(カテゴリ2)情報を含んでいる。さらに、(ハイブリッド)ARQを適用する場合、DCI部分はHARQ(カテゴリ3)情報を伝える。DCIは、カテゴリ1によるスケジューリング対象ユーザによって復号化されるのみでよい。DCIは、一般には以下に関する情報を含んでいる。
− カテゴリ2:変調方式、トランスポートブロック(ペイロード)サイズ(または符号化率)、MIMO関連情報など。トランスポートブロック(もしくはペイロードサイズ)または符号化率のいずれかをシグナリングできる。いずれの場合も、これらのパラメータは、変調方式情報およびリソース情報(割り当てられたリソースブロックの数)を使用することによって相互に計算することができる。
− カテゴリ3:HARQ関連情報(例えば、ハイブリッドARQプロセス番号、冗長バージョン、再送信シーケンス番号)
下りリンクデータ送信の第1層/第2層制御シグナリング情報
下りリンクパケットデータ送信に加えて、第1層/第2層制御シグナリングが個別の物理チャネル(PDCCH)上で送信される。この第1層/第2層制御シグナリングは、一般には以下に関する情報を含んでいる。
− データが送信される(1つまたは複数の)物理チャネルリソース(例えば、OFDMの場合のサブキャリアまたはサブキャリアブロック、CDMAの場合の符号)。ユーザ機器(受信側)は、データが送信されるリソースをこの情報によって識別することができる。
− 送信に使用されるトランスポートフォーマット。例えば、データのトランスポートブロックサイズ(ペイロードサイズ、情報ビットサイズ)、MCS(変調・符号化方式)レベル、スペクトル効率、符号化率などが挙げられる。ユーザ機器(受信側)は、復調、デ・レートマッチング(de-rate-matching)、および復号化のプロセスを開始する目的で、情報ビットサイズ、変調方式、および符号化率を、この情報(通常はリソース割り当て情報と組み合わせる)によって識別することができる。場合によっては、変調方式を明示的にシグナリングすることができる。
− HARQ情報:
− プロセス番号:ユーザ機器は、データがマッピングされているHARQプロセスを識別することができる。
− シーケンス番号または新規データインジケータ:ユーザ機器は、送信が新しいパケットであるか再送信されたパケットであるかを識別することができる。
− 冗長バージョンもしくはコンステレーションバージョンまたはその両方:それぞれ、使用されているハイブリッドARQ冗長バージョン(デ・レートマッチングに必要である)、および、使用されている変調コンステレーションバージョン(復調に必要である)を、ユーザ機器に知らせる。
− ユーザ機器識別情報(UE ID):第1層/第2層制御シグナリングの対象であるユーザ機器を知らせる。一般的な実施形態においては、この情報は、制御情報が別のユーザ機器に読まれることを防止する目的で、第1層/第2層制御シグナリングのCRCをマスクするために使用される。
上りリンクデータ送信の第1層/第2層制御シグナリング情報
上りリンクパケットデータ送信を可能にする目的で、送信の詳細をユーザ機器に知らせるため、第1層/第2層制御シグナリングが下りリンク(PDCCH)上で送信される。この第1層/第2層制御シグナリングは、一般には以下の情報を含んでいる。
− ユーザ機器がデータ送信に使用するべき(1つまたは複数の)物理チャネルリソース(例えば、OFDMの場合のサブキャリアまたはサブキャリアブロック、CDMAの場合の符号)。
− ユーザ機器が送信に使用するべきトランスポートフォーマット。例えば、データのトランスポートブロックサイズ(ペイロードサイズ、情報ビットサイズ)、MCS(変調・符号化方式)レベル、スペクトル効率、符号化率などが挙げられる。ユーザ機器(送信側)は、変調、レートマッチング、および符号化のプロセスを開始する目的で、情報ビットサイズ、変調方式、および符号化率を、この情報(通常はリソース割り当て情報と組み合わせる)によって選択することができる。場合によっては、変調方式を明示的にシグナリングすることができる。
− ハイブリッドARQ情報:
− プロセス番号:データの取得先のハイブリッドARQプロセスをユーザ機器に知らせる。
− シーケンス番号または新規データインジケータ:新しいパケットを送信するのか、あるいはパケットを再送信するのかをユーザ機器に知らせる。
− 冗長バージョンもしくはコンステレーションバージョンまたはその両方:それぞれ、使用するハイブリッドARQ冗長バージョン(レートマッチングに必要である)、および、使用する変調コンステレーションバージョン(変調に必要である)を、ユーザ機器に知らせる。
− ユーザ機器識別情報(UE ID):データを送信するべきユーザ機器を知らせる。一般的な実施形態においては、この情報は、制御情報が別のユーザ機器に読まれることを防止する目的で、第1層/第2層制御シグナリングのCRCをマスクするために使用される。
上述したさまざまな情報を送信する実際の方法には、いくつか異なるバリエーションが存在する。さらには、第1層/第2層制御情報は、さらなる情報を含んでいることもでき、あるいは、いくつかの情報を省くことができる。例えば以下のとおりである。
− 同期HARQプロトコルの場合、HARQプロセス番号が必要ないことがある。
− チェイス合成(Chase Combining)を使用する(冗長バージョンあるいはコンステレーションバージョンがつねに同じである)場合、または冗長バージョンあるいはコンステレーションバージョンのシーケンスが事前に定義されている場合には、冗長バージョンもしくはコンステレーションバージョンまたはその両方が必要ないことがある。
− 電力制御情報を制御シグナリングにさらに含めることができる。
− MIMOに関連する制御情報(例えばプリコーディング情報)を制御シグナリングにさらに含めることができる。
− 複数の符号語によるMIMO送信の場合には、複数の符号語のためのトランスポートフォーマットもしくはHARQ情報またはその両方を含めることができる。
LTEにおいて(物理上りリンク共有チャネル(PUSCH)上での送信のために)PDCCH上でシグナリングされる上りリンクリソース割り当てでは、第1層/第2層制御情報にHARQプロセス番号が含まれず、なぜなら、LTEの上りリンクには同期HARQプロトコルが採用されているためである。上りリンク送信に使用されるHARQプロセスは、タイミングによって認識される。さらには、冗長バージョン(RV)情報は、トランスポートフォーマット情報と一緒に符号化される、すなわち、RV情報はトランスポートフォーマット(TF)フィールドに埋め込まれることに留意されたい。TF/変調・符号化方式(MCS)フィールドは、例えば、32個のエントリに対応するビットサイズを有する。TF/MCSテーブルの3個のエントリは、RV1、RV2、またはRV3を示すために予約されている。MCSテーブルの残りのエントリは、RV0を暗黙的に示すMCSレベル(TBS)をシグナリングするために使用される。上りリンク割り当てのための、PDCCH上でのTBS/RVシグナリングに関する詳細については、非特許文献2(http://www.3gpp.orgにおいて入手可能であり、参照によって本文書に組み込まれている)を参照されたい。PDCCHのCRCフィールドのサイズは16ビットである。
LTEにおいてPDCCH上でシグナリングされる下りリンクリソース割り当て(PDSCH)では、冗長バージョン(RV)は、2ビットのフィールドにおいて個別にシグナリングされる。さらに、変調次数情報が、トランスポートフォーマット情報と一緒に符号化される。上りリンクの場合と同様に、5ビットのMCSフィールドがPDCCH上でシグナリングされる。エントリのうち3個は、明示的な変調次数をシグナリングするために予約されており、トランスポートフォーマット(トランスポートブロック)情報は提供されない。残りの29個のエントリにおいては、変調次数およびトランスポートブロックサイズ情報がシグナリングされる。
LTEのさらなる発展(LTE−A)
昨年の11月、世界無線通信会議2007(WRC−07)において、IMT−Advancedの周波数スペクトルが決定された(2007年11月、ジュネーブ、Final Acts WRC-07)。IMT−Advancedのための全体的な周波数スペクトルは決定されたが、実際に利用可能な周波数帯域幅は、地域または国によって異なる。しかしながら、利用可能な周波数スペクトルのアウトラインの決定に続いて、3GPP(第3世代パートナーシッププロジェクト)において無線インタフェースの標準化が開始された。3GPP TSG RAN #39会合において、「Further Advancements for E-UTRA (LTE-Advanced)」に関する検討項目の記述が承認された(非特許文献3(http://www.3gpp.orgにおいて入手可能であり、参照によって本文書に組み込まれている))。この検討項目は、E−UTRAを進化・発展させるうえで(例えば、IMT−Advancedの要求条件を満たすために)考慮すべき技術要素をカバーしている。現在、LTE−Aのための2つの主要な技術要素が検討されており、以下ではこれらについて説明する。
LTE−Aにおける、より広い帯域幅のサポート
より広い送信帯域幅(例えば、最大100MHz)およびスペクトルアグリゲーションをサポートする目的で、LTE−Advancedでは、キャリアアグリゲーション(2つ以上のコンポーネントキャリアがアグリゲートされる)が考慮されている。
端末は、以下のように自身の能力に応じて1つまたは複数のコンポーネントキャリアを同時に受信または送信することができる。
− キャリアアグリゲーションのための受信能力もしくは送信能力またはその両方を備えたLTE−Advanced端末は、複数のコンポーネントキャリアを同時に受信する、もしくは送信する、またはその両方を行うことができる。
− LTEリリース8の端末は、コンポーネントキャリアの構造がリリース8の仕様に従う場合、1つのみのコンポーネントキャリア上で受信および送信を行うことができる。
少なくとも、アグリゲートされるコンポーネントキャリアの数が上りリンクと下りリンクとで同じであるとき、すべてのコンポーネントキャリアを、LTEリリース8互換であるように構成することが可能である。ただし、LTE−Aのコンポーネントキャリアを非後方互換として構成することも考えられる。
LTE−Aにおける中継機能のサポート
LTE−Advancedにおいて、中継は、例えば高いデータレートのカバレッジを改善する、グループモビリティや一時的なネットワーク配備を向上させる、セルエッジスループットを高める、あるいは新しいエリアにカバレッジを提供するための手段として考えられる。
中継ノードは、ドナーセル(donor cell)を介して無線アクセスネットワークに無線接続される。接続は、以下の方式とすることができる。
− インバンド(帯域内)。この場合、ネットワークから中継ノードへのリンクと、ドナーセル内のネットワークからユーザ機器への直接的なリンクとが同じ帯域を共有する。この場合、リリース8のユーザ機器はドナーセルに接続できるべきである。
− アウトバンド(帯域外)。この場合、ネットワークから中継ノードへのリンクは、ドナーセル内のネットワークからユーザ機器への直接的なリンクとは異なる帯域で動作する。
中継は、ユーザ機器側の認識状態に応じて、トランスペアレントな中継と非トランスペアレントな中継とに分類することができ、トランスペアレントな中継の場合、ユーザ機器は自身が中継を介してネットワークと通信しているか否かを認識しておらず、非トランスペアレントな中継の場合、ユーザ機器は自身が中継を介してネットワークと通信しているか否かを認識している。
中継ノードは、中継方式に応じて、ドナーセルの一部、または自身の制御セルの一部とすることができる。
中継ノードがドナーセルの一部である場合、中継ノードは、自身のセル識別情報を持たない(中継ノードIDは依然として持つことができる)。無線リソース管理(RRM)の少なくとも一部は、ドナーセルが属している無線基地局によって制御されるのに対して、RRMの一部は中継ノード側に位置していることができる。この場合、中継ノードは、LTEリリース8のユーザ機器もサポートすることが好ましい。このタイプの中継の例として、スマート中継器(smart repeater)、復号転送中継器(decode-and-forward relay)、および各種の第2層中継器が挙げられる。
中継ノードが自身のセルを制御している場合、中継ノードは、1つまたは複数のセルを制御し、中継ノードによって制御されるセルそれぞれにおいて物理層の一意のセル識別情報が提供される。同じRRMメカニズムが利用可能であり、ユーザ機器の観点からは、中継ノードによって制御されているセルと、「通常の」eNodeBによって制御されているセルとで、アクセスするうえでの違いはない。中継ノードによって制御されているセルは、LTEリリース8のユーザ機器もサポートするべきである。セルフバックホーリング(self-backhauling)(第3層の中継)は、このタイプの中継を使用する。
図3は、中継ノード(RN)を利用する例示的なLTE−Aシステムを示している。無線基地局と中継ノードとの間の無線インタフェース(中継ノードを無線アクセスネットワークに接続する)は、Y3インタフェースと称される。
LTE−Aにおいては、一般的に、マクロダイバーシチ下りリンク送信の恩恵を得る目的で、中継ノードの存在を利用することが有利である。現時点では、中継ノードはスケジューリング機能およびHARQ機能をサポートすることが予測されるため、同じトランスポートブロック(のデータ)を複数のネットワークノード(すなわち無線基地局および中継ノード)から同時に送信することができる。ユーザ機器の受信機は、復号化する前に、受信された複数の下りリンク送信からの受信エネルギを合成することによって、マクロダイバーシチ利得の恩恵を受けることができ、したがって、復号化の性能が高まる。このことは、UMTSにおけるソフトハンドオーバー動作に似ている。UMTSでは、マクロダイバーシチ利得を得る目的で、下りリンクおよび上りリンクにおいてソフトハンドオーバー動作がサポートされる。
しかしながら、上り方向のみ(すなわちリリース6のHSUPAにおいて)、ソフトハンドオーバーにおけるHARQもサポートされる。下りリンク方向では、ソフトハンドオーバーにおけるHARQはサポートされない。HSDPA(リリース5/リリース7)では、HARQプロトコルに関連する問題のためソフトハンドオーバーはサポートされない。ソフトハンドオーバー時の下りリンクHARQ動作では、HARQ送信側エンティティが複数存在し、HARQ受信側エンティティが1つであるため、上りリンク方向でHARQフィードバックの誤りが発生すると、HARQプロトコルが非同期状態になりうる。
例えば、ユーザ機器が、自身のアクティブセットを形成している2基の無線基地局からの下りリンク送信の受信に応えてNACKを送る場合、一方の無線基地局が上りリンクチャネルにおける誤りに起因して誤ってACKを検出する状況を考えると、これら無線基地局におけるHARQプロトコルの状態が異なり、すなわち、NACKを受信した無線基地局は、トランスポートブロックのさらなる再送信を想定するのに対して、誤ってACKを検出した無線基地局は、トランスポートブロックがユーザ機器によって正しく復号化されたものとみなし、新しいトランスポートブロックの送信を開始する。
3GPP TR 25.913, "Requirements for Evolved UTRA (E-UTRA) and Evolved UTRAN (E-UTRAN)," version 8.0.0, January 2009 3GPP TS 36.213, "Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA); Physical layer procedures", version 8.5.0, December 2008 3GPP TR 36.814
本発明の1つの目的は、移動通信システムにおいてマクロダイバーシチを有する下りリンクHARQ動作をサポートすることである。さらには、提案する下りリンクHARQ動作によって、下りリンクデータ送信における遅延を減少させ得ることが望ましい。
この目的は、独立請求項の主題によって解決される。本発明の有利な実施形態は、従属請求項の主題である。
本発明の一態様は、下りリンクHARQ動作およびマクロダイバーシチをサポートする下りリンク送信方式を提案することである。本発明は、複数のネットワークノードが関与する、下りリンクデータ送信における分散型HARQプロトコル動作であって、1つのネットワークノードのみが、移動端末に向かう下りリンクHARQプロトコル動作を終端させる、分散型HARQプロトコル動作、を提案する。すなわち、データパケットの再送信は、1つのネットワークノード(単一のHARQ送信機)から移動端末に送られる。より詳細には、複数のネットワークノードが、HARQを使用して1送信時間間隔内に送信を移動端末に送る。複数のネットワークノードのうちの1つが、HARQ終端ノード(HARQ terminating node)として指定される。したがって、移動ノードは、このHARQ終端ノードのみにHARQフィードバックを送り、データパケットの再送信すべては、指定されたHARQ終端ノードによって処理される。
この態様は、基地局(例えば無線基地局)および中継ノードからの、HARQをサポートする下りリンク送信に使用できるのみならず、ソフトハンドオーバーのシナリオに適用することもでき、後者の場合、サービング基地局と少なくとも1基のさらなる非サービング基地局とが、HARQを使用して移動端末(例えばユーザ機器)に下りリンクデータを提供する。したがって、以下の説明では、上記および以下に概説する本発明のさまざまなコンセプトおよびバリエーションを応用するときのさまざまなオプションを考慮するため、このようなノードを第1のネットワークノードおよび第2のネットワークノードとも称する。
本発明の一実施形態は、移動端末と、少なくとも2つのネットワークノードとを備えている移動通信システムにおいて、下りリンクデータを送信する方法に関する。ネットワークノードは、無線インタフェースを介して移動端末と通信することができる。第1のネットワークノード(例えば、(サービング)基地局)は、データパケットと、データパケットの送信の制御情報とを、第2のネットワークノード(例えば、中継ノードまたは非サービング基地局)に送信する。制御情報は、データパケットを移動端末に送信するために使用されるHARQプロトコルを第1のネットワークノードが終端させるのか第2のネットワークノードが終端させるのかを示している。第1のネットワークノードおよび第2のネットワークノードは、データパケットのそれぞれの送信を、HARQプロトコルの複数のHARQプロセスのうちの1つを使用して、1送信時間間隔内に、移動端末に送信する。なお、送信時間隔の持続時間が(例えばLTEにおけるように)1つのサブフレームに等しい場合、用語「送信時間隔」と用語「サブフレーム」を互いに置き換えることができることに留意されたい。
HARQプロトコルを終端させるネットワークノードのみ、すなわち、第1のネットワークノードまたは第2のネットワークノードが、データパケットの復号化の成功または失敗に関するHARQフィードバックを移動端末から受信し、データパケットの再送信すべてを移動端末に送信する。
本発明のさらなる実施形態においては、第1のネットワークノードもしくは第2のネットワークノードまたはその両方は、それぞれの物理下りリンク制御チャネルを移動端末にさらに送信する。それぞれの物理下りリンク制御チャネルの情報は、データパケットの送信が移動端末に送信される物理チャネルリソースおよびHARQプロセスを示している。
本発明のさらなる実施形態においては、HARQフィードバックを送信するための物理チャネルリソースは、受信された物理下りリンク制御チャネルの数に応じて移動端末によって選択される。第1のネットワークノードおよび第2のネットワークノードの両方がそれぞれ物理下りリンク制御チャネルを移動端末に送信する(すなわち、移動端末が2つ以上の物理下りリンク制御チャネルを受信する)場合、移動端末は、HARQフィードバックを、無線リソース制御(RRC)シグナリングによって設定される物理上りリンクチャネルリソースを介して、HARQプロトコルを終端させるネットワークノードのみに送る。
データパケットのそれぞれの送信が送信される物理チャネルリソースおよびHARQプロセスを示している物理下りリンク制御チャネルを、第1のネットワークノードおよび第2のネットワークノードの一方のみが送信する場合、移動端末は、移動端末によって物理下りリンク制御チャネルが受信された物理下りリンク制御チャネルリソースのインデックスにリンクされている物理上りリンクチャネルリソースを介して、移動端末からのHARQフィードバックを送信する。
本発明の一実施形態においては、第1のネットワークノードから第2のネットワークノードに送信される制御情報は、HARQプロトコルを第1のネットワークノードが終端させるのか第2のネットワークノードが終端させるのかを示しているフラグを備えている。より具体的な例においては、第1のネットワークノードから第2のネットワークノードに送信される制御情報は、データパケットを移動端末に送信するために使用されるHARQプロセスと、データパケットの新規データインジケータの値とを、さらに示すことができる。例えば、第1のネットワークノードおよび第2のネットワークノードによって単一周波数ネットワーク(SFN)が形成されている場合には、HARQプロセスのシグナリングは必要ない。別の例においては、第1のネットワークノードから第2のネットワークノードに送信される制御情報は、上記に加えて、第2のネットワークノードから移動端末へのデータパケットの送信のトランスポートフォーマット情報を、さらに示している。
本発明の別の例示的な実施形態によると、第1のネットワークノードおよび第2のネットワークノードは、データパケットの送信を同じ送信時間間隔内に同時に送信する。データパケットの送信を同期させるため、第1のネットワークノードから第2のネットワークノードに送信される制御情報は、例えば、第2のネットワークノードによってデータパケットの送信が送られるべき送信時間間隔、を示していることができる。
データパケットがSFN送信において送信される場合、第1のネットワークノードから第2のネットワークノードに送信される制御情報は、データパケットの送信を移動端末に送信するための物理下りリンク共有チャネルリソースおよびトランスポートフォーマット情報を、をさらに示していることができ、したがって、第1のネットワークノードおよび第2のネットワークノードは、データパケットの送信を、同じ物理チャネルリソース上で、同じトランスポートフォーマットを使用して、同時に送信することができる。
本発明の別の実施形態によると、第1のネットワークノードは、データパケットの送信においてHARQプロトコルを第1のネットワークノードが終端させるか第2のネットワークノードが終端させるかを、決定することができる。この決定は、例えば、移動端末に送信されるデータパケットそれぞれに対して行うことができる。さらなるバリエーションにおいては、第1のネットワークノードによるこの決定は、移動端末によって報告される下りリンクチャネルの品質に基づいて、もしくは無線リソース管理基準に基づいて、またはその両方によって行われる。
さらに、本発明は、上述した方法をソフトウェアおよびハードウェアにおいて実施することにも関する。したがって、本発明の別の実施形態は、下りリンクデータを送信する移動通信システムを提供する。移動通信システムは、移動端末と、第1のネットワークノードと、第2のネットワークノードとを備えており、第1のネットワークノードおよび第2のネットワークノードは、無線インタフェースを介して移動端末と通信することができる。第1のネットワークノードは、データパケットおよび制御情報を送信するようにされており、制御情報は、第2のネットワークノード移動端末へのデータパケットの送信においてHARQプロトコルを第1のネットワークノードが終端させるか第2のネットワークノードが終端させるかに関する。第1のネットワークノードおよび第2のネットワークノードは、データパケットのそれぞれの送信を、HARQプロトコルの複数のHARQプロセスのうちの1つを使用して、1送信時間間隔内に、移動端末に送信するようにされている。上述したように、HARQ終端エンティティのみが、データパケットの復号化の成功または失敗に関するHARQフィードバックを移動端末から受信し、データパケットの再送信すべてを、HARQプロトコルを終端させるネットワークノードから移動端末に送信する。
本発明のさらなる実施形態においては、移動通信システムにおいて下りリンクデータを受信する移動端末は、以下のように構成されている。移動端末は、第1のネットワークノードおよび第2のネットワークノードから、データパケットのそれぞれの送信を1送信時間間隔内に受信する受信機、を備えている。さらに、移動端末は、第1のネットワークノードおよび第2のネットワークノードから受信されたデータパケットの送信を合成する処理ユニットと、データパケットの合成された送信を復号化する復号器と、を備えている。さらに、移動端末は、第1のネットワークノードまたは第2のネットワークノードのいずれかであるHARQ終端エンティティのみにHARQフィードバックを送信する送信機、を備えている。移動端末は、データパケットの再送信すべてをHARQ終端エンティティのみから受信するように構成されている。
本発明の別の実施形態においては、移動端末の受信機はRRCシグナリングを受信し、このRRCシグナリングは、データパケットの送信に関連するHARQフィードバックを、HARQプロトコルを終端させるネットワークノードに送るために使用するべき物理チャネルリソースを示しており、移動端末の送信機は、データパケットの送信のそれぞれの物理下りリンク制御チャネルが第1のネットワークノードおよび第2のネットワークノードから受信される場合、データパケットの送信に関連するHARQフィードバックを、RRCシグナリングによって設定される物理チャネルリソースを使用して、HARQプロトコルを終端させるネットワークノードに送信するように動作する。
本発明の別の実施形態による移動端末、より正確には移動端末の送信機は、さらには、データパケットの送信の1つの物理下りリンク制御チャネルのみが受信される場合、データパケットの再送信に対するHARQフィードバックを、物理下りリンク制御チャネルの物理下りリンクチャネルリソースのインデックスにリンクされている物理上りリンクチャネルリソース上で送信するように動作する。例えば、本発明のコンセプトをLTEシステム(すなわちLTEアドバンストシステム)において実施する場合、HARQフィードバックのリソースは、PDSCH上の対応するデータパケット送信の第1層/第2層制御情報をシグナリングするPDCCHの制御チャネル要素(CCE)インデックスに、リンクすることができる。
上述したように、移動端末に向かうHARQプロトコルを終端させるネットワークノードをアクセスネットワークにおいて決定するとき、下りリンクチャネルの品質に基づくことができる。したがって、本発明のさらなる実施形態においては、移動端末は、第1のネットワークノードから移動端末までの下りリンクチャネルの品質を測定する測定ユニット、をさらに備えている。移動端末の送信機は、下りリンクチャネルの測定されたチャネル品質を第1のネットワークノードに送信する。例えば、下りリンクにおけるチャネル品質をCQI値によってシグナリングすることができる。測定ユニットは、オプションとして、第2のネットワークノードから移動端末までの下りリンクチャネルの品質をさらに測定することができ、この測定されたチャネル品質を、HARQプロトコルを終端させるネットワークノードにも報告することができる。
本発明の別の実施形態は、移動通信システムにおいて使用するためのネットワークノードに関する。このネットワークノードは、無線インタフェースを介して移動端末と通信することができ、データパケットと、データパケットの送信の制御情報とを、別のネットワークノードに送信する送信機、を備えている。制御情報は、上に概説したように、データパケットを移動端末に送信するために使用されるHARQプロトコルをそのネットワークノードが終端させるのか別のネットワークノードが終端させるのかと、そのネットワークノードおよび別のネットワークノードがデータパケットの送信を移動端末に送信する送信時間間隔と、を示している。ネットワークノードの送信機は、データパケットのそれぞれの送信を、HARQプロトコルの複数のHARQプロセスのうちの1つを使用して、その送信時間間隔内に、移動端末に送信するようにされている。ネットワークノードは、データパケットの復号化の成功または失敗に関するHARQフィードバックを移動端末から受信する受信機、をさらに備えており、ネットワークノードの送信機は、そのネットワークノード自身がHARQプロトコルを終端させている場合、データパケットの再送信すべてを移動端末のみに送信する。
本発明のさらなる実施形態においては、ネットワークノードは、データパケットを送信するためのHARQプロトコルをそのネットワークノードが終端させるのか別のネットワークノードが終端させるのかを決定する処理ユニット、をさらに備えている。この決定ユニットは、例えば、移動端末に送信されるデータパケットそれぞれに対して決定を実行することができる。
本発明の別の実施形態においては、ネットワークノードの送信機は、物理下りリンク制御チャネルを移動ノードに送信するようにされており、この物理下りリンク制御チャネルは、送信機がデータパケットの送信を送信する物理下りリンク共有チャネルリソースと、トランスポートフォーマット情報とを示している。この実施形態と、ここまでに説明した各実施形態においては、物理下りリンク制御チャネルは、例えば、データパケットの送信と同じ送信時間間隔内に、または同じサブフレーム内で、送ることができる。本発明を例えばLTEシステムまたはLTE−Aシステムに適用する場合、物理下りリンク制御チャネルは、下りリンクデータが移動端末に送信されるPDSCHと平行して送られるPDCCHを意味する。
上述したように、本発明の別の態様は、本発明のさまざまな実施形態をハードウェアおよびソフトウェア(またはその組合せ)において実施することである。したがって、本発明の別の実施形態は、命令を格納しているコンピュータ可読媒体であって、命令が移動端末のプロセッサユニットによって実行されたとき、それに起因して、移動端末が、移動通信システムにおいて下りリンクデータを受信する、コンピュータ可読媒体、に関する。命令によって、移動端末は、第1のネットワークノードおよび第2のネットワークノードから、データパケットのそれぞれの送信を、HARQを使用して1送信時間間隔内に受信し、さらに、第1のネットワークノードおよび第2のネットワークノードから受信されたデータパケットの送信を合成し、次いで、データパケットの合成された送信を復号化する。さらに、コンピュータ可読媒体に格納されている命令によって、移動端末は、第1のネットワークノードまたは第2のネットワークノードのいずれかであるHARQ終端エンティティのみにHARQフィードバックを送信し、HARQ終端エンティティのみからデータパケットの再送信すべてを受信する。
本発明の別の実施形態は、命令を格納しているコンピュータ可読媒体であって、命令がネットワークノードの処理ユニットによって実行されたとき、それに起因して、ネットワークノードが、データパケットと、データパケットの送信の制御情報とを、別のネットワークノードに送信し、制御情報が、データパケットを移動端末に送信するために使用されるHARQプロトコルを、ネットワークノード自身が終端させるのか別のネットワークノードが終端させるのかと、そのネットワークノードおよび別のネットワークノードがデータパケットの送信を移動端末に送信する送信時間間隔と、を示しており、さらにネットワークノードが、データパケットのそれぞれの送信を、HARQプロトコルの複数のHARQプロセスのうちの1つを使用して、その送信時間間隔内に、移動端末に送信する、コンピュータ可読媒体、に関する。さらに、命令によって、ネットワークノードは、ネットワークノード自身がHARQプロトコルを終端させている場合、データパケットの復号化の成功または失敗に関するHARQフィードバックを移動端末から受信し、ネットワークノード自身がHARQプロトコルを終端させている場合、データパケットの再送信すべてを移動端末のみに送信する。
以下では、添付の図面を参照しながら本発明についてさらに詳しく説明する。図面において類似または対応する細部には、同じ参照数字を付してある。
3GPP LTEシステムの例示的なアーキテクチャを示している。 LTEのE−UTRANのアーキテクチャ全体の例示的な概要を示している。 いくつかの中継ノード(RN)を含んでいる、LTE−AのE−UTRANのアーキテクチャ全体の例示的な概要を示している。 本発明の異なる例示的な実施形態による、マクロダイバーシチおよびHARQを採用する下りリンクデータ送信方式を使用するときの、ユーザ機器、無線基地局、および中継ノードのメッセージの流れおよび動作を示している。 本発明の異なる例示的な実施形態による、マクロダイバーシチおよびHARQを採用する下りリンクデータ送信方式を使用するときの、ユーザ機器、無線基地局、および中継ノードのメッセージの流れおよび動作を示している。 LTEにおけるユーザプレーンエンティティおよびそれぞれの機能を示している。 本発明のさらなる例示的な実施形態による、マクロダイバーシチおよびHARQを採用する下りリンクデータ送信方式を使用するときの、ユーザ機器、無線基地局、および中継ノードのさらに詳しいメッセージの流れおよび動作を示している。 本発明の別の例示的な実施形態による、マクロダイバーシチおよびHARQを採用する下りリンクデータ送信方式を使用するときの、ユーザ機器、無線基地局、および中継ノードのメッセージの流れおよび動作を示している。 本発明の別の例示的な実施形態による、サイトダイバーシチおよびHARQを採用する下りリンクデータ送信方式を使用するときの、ユーザ機器、無線基地局、および中継ノードのメッセージの流れおよび動作を示している。
以下のパラグラフでは、本発明のさまざまな実施形態について説明する。実施形態のほとんどは、上の[背景技術]に説明したLTEおよび現在開発中のその発展・強化バージョンによる(進化した)通信システムに関連して概説してあるが、これは例示を目的としているにすぎない。
本発明の一側面は、すでに上述したように、下りリンクHARQ動作およびマクロダイバーシチをサポートする下りリンク送信方式を提案することである。下りリンクマクロダイバーシチ送信(すなわち複数の送信機および単一の受信機)を使用する場合においてHARQプロトコルの同期が失われる問題は、LTE−Aにおいても、例えば、無線基地局および中継ノードが下りリンクデータを送信するとき、あるいはソフトハンドオーバー時に存在する。
LTE−Aにおける、無線基地局と中継ノードとの間でのHARQプロトコルの非同期を回避する目的で、無線基地局と中継ノードのHARQプロトコルを同期した状態に維持するため、例えば、無線基地局と中継ノードをリンクしているインタフェース(Y3インタフェースとも称される)を介しての、無線基地局と中継ノードの間の新たなシグナリング交換を導入することが可能である。例えば、HARQフィードバックは、関与するネットワークノードの間で同期している必要がある。1つのネットワークノードが、下りリンク送信に対する「最終的な」HARQフィードバックを決定する、例えば、中継ノードが、受信したHARQフィードバックを無線基地局に送り、無線基地局は「最終的な」HARQフィードバックを決定して中継ノードに知らせる。同様に、下りリンクの(再)送信も、ネットワークノード間で調整する。最初の下りリンク送信においては、例えばトランスポートブロックおよび対応する制御情報(例:送信タイミング、HARQ情報)を、無線基地局と中継ノードとの間でシグナリングする。再送信の場合には、両方のネットワークエンティティから再送信が同時に送信されるように、少なくとも送信タイミングに関する情報をY3インタフェースを通じて伝える必要がある。
このソリューションは、HARQプロトコルの非同期の問題を克服するが、関与するネットワークノードの間でのこの同期手順にはいくつかの欠点が内在するため、最適なソリューションではないと考えられる。第一に、下りリンクの再送信の遅延が増大し、なぜなら、再送信の前に、無線基地局と中継ノードとの間でHARQフィードバックを同期させる必要があるためである。基本的には、同期ステップは、Y3インタフェースの2つのホップを使用し、すなわち、受信したHARQフィードバックを、「最終的なHARQフィードバック」を決定するネットワークノードに転送し、次いで、「最終的なHARQフィードバック」の情報をネットワークノードに送り返す。Y3インタフェースは無線インタフェースであるため、スケジューリング遅延も考慮する必要がある。さらには、同期ステップによって、Y3インタフェースを通じてのシグナリングオーバーヘッドが増大する。Y3インタフェースを通じての送信においてHARQ再送信も発生することがあり、これによってシグナリングオーバーヘッドのみならず遅延もさらに増大することに留意されたい。これらに加えて、「最終的なHARQフィードバック」を1つのネットワークノードにおいて決定するためには、ある程度の余分な複雑さが要求される。
したがって、本発明では、HARQプロトコルの非同期の問題を克服し、その設計に本質的な欠点を多くは持たない別の下りリンク送信方式を提案する。本発明の第1の態様による、より高度なこの方式によると、複数のネットワークノードが関与する、下りリンクデータ送信における分散型HARQプロトコル動作を提供し、この動作では、1つのネットワークノードのみが、移動端末に向かう下りリンクHARQプロトコル動作を終端させ、すなわち、データパケットの再送信が1つのネットワークノード(1つのHARQ送信機)から移動端末に送られる。
より詳細には、複数のネットワークノードが、データパケット(例えば、トランスポートブロックまたはMAC PDU)の「最初の」送信を、HARQプロセスのうちの1つを使用して1送信時間間隔内に移動端末に送る。複数のネットワークノードのうちの1つが、HARQ終端ノードとして指定される。したがって、移動ノードは、HARQフィードバックをこのHARQ終端ノードのみに送り、データパケットに対して発生しうるさらなる再送信すべては、指定されたHARQ終端ノードによって処理される。
1つのネットワークノード(サービングネットワークノード)は、移動端末へのマクロダイバーシチ送信に関与するネットワークノードのうちどのノードがHARQプロトコルを終端させるか(すなわち、データパケットの再送信(発生時)を制御するか)を、決定することができる。本発明の例示的な一実施形態においては、ドナーセルが属している無線基地局がサービングネットワークノードの役割を果たす。この決定は、例えば半静的または動的に行うことができ、すなわち、サービングネットワークノードは、移動端末に送られるデータパケットそれぞれについて、そのデータパケットの最初の送信を送信するネットワークノードのうちどのノードがHARQプロトコルを終端させて再送信を処理するかを決定することができる。HARQ終端ノードの決定は、例えば、移動端末によって報告される下りリンクチャネルの品質に基づいて行う、もしくは、無線リソース管理の基準項目(例えば、ネットワークノードにおける負荷または容量)をさらに考慮する、またはその両方によることができる。
提案する方式は、基地局(例えば無線基地局)および中継ノードからの、HARQをサポートする下りリンク送信に使用できるのみならず、別のシナリオとして、サービング基地局と、少なくとも1基のさらなる非サービング基地局または他のネットワークエンティティとが、HARQ使用して移動端末(例えばユーザ機器)に下りリンクデータを提供する場合にも適用することができる。本方式は、LTEまたはLTE−Aに適用することもでき、特に、無線基地局および中継ノードからユーザ機器へのマクロダイバーシチ下りリンク送信をサポートする。
一般的には、データパケットの最初の送信のみが複数のネットワークノードによって送られ、別の送信時間間隔内でのデータパケットの以降の再送信は、HARQプロトコルを終端させるネットワークノードによって提供されるのみであることにさらに留意されたい。複数の(少なくとも2つの)ネットワークノードによるデータパケットの最初の送信においては、データパケットを送信するためのさまざまなオプションが存在する。ネットワークノードは、例えば、以下のいずれかを送信することができる。
1.移動ノードへのデータパケットの同じチャネル符号化ビット(例えば、複数のネットワークノードが、データパケットの同じ冗長バージョンを、下りリンクの異なるまたは同じ物理チャネルリソース上で送信時間間隔内に送信することができる。)
2.異なるチャネル符号化ビット(例えば、複数のネットワークノードのうちの1つが、データパケットの第1の冗長バージョンを送信し、別のネットワークノードが、別の冗長バージョンを、異なる物理チャネルリソース上で送信時間間隔内に送信することができる。または、すべてのネットワークノードが、データパケットの異なる冗長バージョンを、異なる物理チャネルリソース上で送信時間間隔内に送信する。)
トランスポートブロックの最初の送信とは、新しいトランスポートブロックが送られることを意味し、この場合、受信機(すなわち移動端末)は、その新しいトランスポートブロックの送信と、各HARQプロセスにおいて前に受信してバッファに格納されているデータとの合成を行わない。例えば、新しいトランスポートブロックが送られることの指示情報は、NDIによってシグナリングされ、NDIはトランスポートブロック毎に切り替わる。あるいは、新しいトランスポートブロック毎にインクリメントまたはデクリメントされるシーケンス番号を使用することもできる。
トランスポートブロックは、例えば、システマチックビットを備えていることができる。トランスポートブロックの最初の送信は、一般にトランスポートブロックのシステマチックビットを含んでおり、したがって、受信側は、受信した送信を復号化することが可能である。しかしながら、これは必須条件ではない。スケジューラによっては、トランスポートブロックの最初の送信においてパリティビットのみを送り、再送信のいずれかにおいてシステマチックビットを送ることもできる。
さらには、「最初の」送信において、ネットワークノードがいわゆる単一周波数ネットワーク(SFN)を形成することもできることに留意されたい。「最初の」送信において上記のオプション1を使用する場合、すべてのネットワークノードが、同じデータを、同じタイミングにおいて、同じ物理下りリンクチャネルリソース上で、同じトランスポートフォーマット/変調・符号化方式を使用して、送る。したがって、複数の異なるネットワークノードによる同じデータの物理下りリンクチャネル送信が、物理下りリンクチャネル上で「合成」され、したがって、移動端末は、複数の異なる送信であることを認識することなく、データパケットの「1つの」送信のみを受信する。タイミング、物理下りリンクチャネルリソース、トランスポートフォーマット/変調・符号化方式のうちの少なくとも1つを移動端末に知らせる必要がある場合、要求される制御情報を備えた1つの物理制御チャネルのみを送ることで十分であり、なぜなら、タイミング、物理下りリンクチャネルリソース、およびトランスポートフォーマット/変調・符号化方式は、すべての送信において同じであるためである。さらには、移動端末への下りリンクデータ送信を調整するネットワークノード(サービングネットワークノード)は、タイミング、物理下りリンクチャネルリソース、およびトランスポートフォーマット/変調・符号化方式を、別のネットワークノードに知らせることができる。
以下では、本発明のいくつかの実施形態について、[背景技術]に説明したLTEアーキテクチャおよびその発展・強化バージョン(LTE−A)に基づいて例示的に説明する。すでに上述したように、本発明では、複数のネットワークノード間での、下りリンクデータ送信における分散型HARQプロトコル動作を使用するが、ユーザ機器に向かうHARQプロトコル動作を1つのネットワークノードのみが終端させることによって、マクロダイバーシチを有する下りリンクHARQ動作が可能となる。本発明の一実施形態による、提案する下りリンクデータ送信方式の設計上の一側面として、HARQプロトコル動作を終端させるネットワークノード(本明細書では「HARQ終端ネットワークノード」とも称する)を、トランスポートブロック(データパケット)毎に動的に選択できる。HARQプロトコルを終端させるネットワークノードは1つのみであるため、プロトコルの観点からは、非ソフトハンドオーバー動作に類似して、基本的に単一のHARQ送信機/単一のHARQ受信機という関係が存在する。
以下に概説する分散型HARQプロトコルのさらなる例示的な特徴として、ユーザ機器はHARQフィードバックを1つのネットワークノード(すなわちHARQ終端ネットワークノード)に送るのみである。マクロダイバーシチ利得を得る目的で、トランスポートブロックの最初の下りリンク送信が、複数のネットワークノードから(例えば、中継ノードおよび(無線)基地局から)同時に送られる。しかしながら、トランスポートブロック(データパケット)の再送信は、1つのネットワークノード(ユーザ機器に向かうHARQプロトコルを終端させるネットワークノード)から送信されるのみである。
この種類の下りリンクHARQ動作の1つの利点として、ユーザ機器は、データパケットの最初の下りリンク送信においてマクロダイバーシチの恩恵を受けることができる。再送信は、マクロダイバーシチを使用せずに1つのネットワークノード(HARQ終端ネットワークノード)から送られるため、ユーザ機器から送られるHARQフィードバックを、複数のネットワークノード間で同期させる(前述したすべての欠点を意味する)必要がない。
図4は、分散型HARQプロトコル動作の例示的なシナリオを示している。図4に示した本発明の例示的な実施形態においては、無線基地局は、ユーザ機器に向かうHARQプロトコルを終端させるネットワークノードである。無線基地局は、トランスポートブロックの下りリンク送信の前に、トランスポートブロック(TB)および関連付けられるいくつかの制御情報を、中継ノードに、これらのノードをリンクしているエアインタフェース(すなわち、図3に示した3GPP LTE−AアーキテクチャにおいてはY3インタフェース)を介して伝える(401)。制御情報には、特に、トランスポートブロックの最初の送信の送信タイミングに関する情報(例えば、サブフレームまたは送信時間間隔の指示情報)が含まれる。
転送されたトランスポートブロックの下りリンクにおける最初の送信が、制御情報の中で伝えられる同期した送信タイミングにおいて、無線基地局および中継ノードの両方から送られる(402,403)。ユーザ機器は、受信した送信を合成し(404)、トランスポートブロックの復号化を試みる(405)。ユーザ機器は、復号化の結果に応じて、ACKまたはNACKのいずれかの形のHARQフィードバックを上りリンクで送る。
この例においては、無線基地局は、HARQ終端ネットワークノードの役割を果たしているため、ユーザ機器から送られる(406)HARQフィードバックは、無線基地局のみが監視して検出する。この例示的なシナリオにおいては、ユーザ機器がNACKを送ったものと想定する。したがって、無線基地局は、受信したHARQフィードバックに応えて再送信を送信する(407)。ユーザ機器は、この再送信を受信し、再送信データと、そのトランスポートブロックの前に受信したデータとを合成し(408)、トランスポートブロックの合成されたデータの復号化を再び試みる(409)。一例として、トランスポートブロックが正常に復号化されるものと想定し、したがって、ユーザ機器は無線基地局にACKを送る(410)。
関与する2つのネットワークノード(例えば、無線基地局および中継ノード)が存在するものと想定すると、マクロダイバーシチをサポートする分散型HARQプロトコル動作において、基本的に2つのシナリオが存在しうる。図4に関連して上述した最初のシナリオにおいては、無線基地局がユーザ機器に向かうHARQプロトコルを終端させる。結果として、中継ノードは、トランスポートブロックの最初の送信を無線基地局と同時に送るのみである。ユーザ機器からのHARQフィードバックは、無線基地局によって監視/検出されるのみであり、無線基地局は、トランスポートブロックに対して発生しうる再送信も制御する。もう1つのシナリオにおいては、中継ノードが、HARQを終端させるネットワークノードである。この場合、無線基地局は、トランスポートブロックの最初の送信を送るのみである。中継ノードのみが、ユーザ機器から送られるHARQフィードバックを監視/検出し、再送信を制御するため、無線基地局の観点からは、トランスポートブロックの「1回だけの(one-shot)」送信が行われるのみである。
図5は、この第2のシナリオを例示的に示している。図4と同様に、無線基地局は、最初に、トランスポートブロック(TB)および関連付けられるいくつかの制御情報を、中継ノードに、これらのノードをリンクしているエアインタフェースを介して伝える(401)。さらに、制御情報は、トランスポートブロックを送信するためのHARQプロトコルを中継ノードが終端させることを中継ノードに知らせるインジケータを備えている。転送されたトランスポートブロックの下りリンクにおける最初の送信が、無線基地局および中継ノードの両方から、同期した送信タイミングにおいて送られ(402,403)、ユーザ機器は、受信した送信を合成し(404)、トランスポートブロックの復号化(405)を試みる。
中継ノードがHARQプロトコルを終端させるため、ユーザ機器は、HARQフィードバック(この例においてはNACK)を中継ノードに送る(501)。中継ノードは、HARQフィードバックに応えてトランスポートブロックの再送信を送る(502)。ユーザ機器は、再送信データと、トランスポートブロックの前に受信した送信とを再び合成し(503)、トランスポートブロックを復号化する(504)。正常に復号化されるものと想定すると、ユーザ機器は、中継ノードにACKを送る(505)。
本方法をHARQプロトコルの観点から見ると、基本的には、ネットワークノードが入ることのできる2つのHARQプロトコルモードが存在する。第1のHARQプロトコルモード(本明細書においては「オン」モードと称する)においては、ネットワークノードは、LTEにおいて定義されている通常のHARQ動作を実行する。第2のHARQプロトコルモード(本明細書においては「オフ」モードと称する)においては、ネットワークノードは、トランスポートブロックあたり「1回だけの」送信を実行するのみである、すなわち、「オフ」HARQプロトコルモードにあるネットワークノードからは、トランスポートブロックのさらなる再送信は行われない。
同様に、2つのHARQプロトコルモードでは、ACK/NACK検出挙動も異なる。「オン」モードにおいては、ネットワークノードは、通常のHARQプロトコルに定義されているように、HARQフィードバックを検出/監視して処理する必要がある。「オフ」モードでは、再送信が発生しないため、ネットワークノードはHARQフィードバックを検出する必要がない。
次に、ネットワークノードの間の(例えば、無線基地局と中継ノードの間の)インタフェース通じてシグナリングされる制御情報の内容について、さらに詳しく説明する。なお、制御情報の内容は、本発明を採用する通信システムのシステム設計に依存することに留意されたい。
すでに上述したように、ネットワークノードをリンクするインタフェースを介して送られる制御シグナリングは、無線基地局と中継ノードとの間で下りリンクデータ送信を調整するためと、HARQ ACK/NACKシグナリングに使用される上りリンクリソースに関して、HARQプロトコルを終端させるネットワークエンティティとユーザ機器とを同期させるために使用される。トランスポートブロックの最初の送信は、両方のネットワークノードから同時に送信される。したがって、制御情報は、(1つ以上の)他のネットワークノードに送信タイミングを知らせるために使用され、これは例えば、関与するネットワークノードがトランスポートブロックの最初の送信を送信するべき送信時間間隔またはサブフレームを示すことによる。
さらには、異なるトランスポートブロックの送信において、HARQプロトコルモードを動的に設定可能/切り替え可能とする必要がある場合、制御情報は、いわゆるHARQ終端フラグ(HARQ termination flag)を備えていることもできる。このフラグは、制御情報を受信するネットワークノードが、下りリンク方向に定義されている通常のHARQプロトコル動作を実行するべきである(「オン」モード)のか、ネットワークノードは1回だけの送信を行うのみであり、転送されたトランスポートブロックの送信については、対応するトランスポートブロックに対してHARQプロトコルを基本的にオフに切り替えるべきである(「オフ」モード)のかを示す。なお、HARQプロトコルモードの場合、HARQプロトコルを終端させる各ノードを(半)静的に(事前に)設定して、HARQプロトコルモードをシグナリングする必要がないようにする、または別のプロトコル(例えばRRCシグナリングなど)によって設定することができることに留意されたい。
さらには、2つ以上のHARQプロセスが関与する場合、その場合にユーザ機器の中で正しいHARQプロトコル動作を行うことができるように、ネットワークノード間で交換される制御情報が、HARQ動作を調整するためのHARQ関連情報をさらに備えていることができる。例えば、トランスポートブロックの最初の送信を送信するネットワークノードすべてが適切なHARQプロセスを使用できるようにと、正しいNDI/シーケンス番号を移動端末に示すことができるように、HARQプロセスIDと、NDIまたはシーケンス番号値とを、制御情報に含めることができる。なお、例えば、HARQプロセスIDがトランスポートブロックの送信タイミングによって暗黙的に識別される場合、HARQプロセスIDをシグナリングする必要はないことに留意されたい。
最初の送信が、関与する複数のネットワークノードから同じ下りリンク物理リソース上で同じMCSによって送信される(すなわち、SFN動作が実施される)場合、使用されるリソースおよび変調・符号化方式に関する情報も、Y3インタフェースを通じて交換するべきである。この場合、送信が同じ無線リソース上で送られることによりチャネルによって送信が合成されるため、ユーザ機器は、トランスポートブロックが複数のネットワークノードから送信されたことを認識しない。
SFN送信を行わない場合にも、制御情報は、変調・符号化方式(MCS)の指示情報と、送信に使用される物理下りリンクチャネルリソースの(オプションとしてのさらなる)指示情報とを含んでいることができる。制御シグナリングを受信するネットワークノードは、MCSの符号化パラメータに基づいて、トランスポートブロック(すなわちユーザプレーンデータ)から異なる冗長バージョンを生成することができる。さらには、送られる冗長バージョンを完全に制御するため、送るべき冗長バージョンの指示情報を制御情報が含んでいることもできる。
さらに、制御情報は、トランスポートブロックあたり1回(すなわち、トランスポートブロックと一緒に)送信するのみでよいことに留意されたい。さらには、無線基地局は、基本的には、トランスポートブロックに適用するダイバーシチシナリオを、HARQ終端フラグおよび他の制御情報を適切に設定することによって制御できることに留意されたい。本質的には、無線基地局は、トランスポートブロックの送信においてHARQプロトコルを中継ノードが終端させる(すなわち、再送信を処理する)べきであるのか、あるいは、与えられたトランスポートブロックの再送信を無線基地局自身が処理するべきであるかを決定する。
一般的には、ネットワークノード(例えば、無線基地局と中継ノード)の間で転送されるデータは、トランスポートブロックの転送よりも上位のプロトコル層において行うことができることに留意されたい。本明細書に記載した本発明のほとんどの実施形態では、例示を目的として、無線基地局から中継ノードにトランスポートブロックが伝送されるものと想定しているが、本発明はこの形態に限定されない。図6に示したように、ネットワークノード間でユーザプレーン(U−Plane)データを転送するための別の代替形態がいくつか存在する。図6は、LTEにおけるユーザプレーンエンティティおよびそれぞれの機能を、例示的に示している。右側のネットワークノードは、左側の別のネットワークノードにユーザプレーンデータを送信するネットワークノードであると想定する。図6に示した2つのネットワークノードとしては、例えば、ユーザ機器に送信されるユーザプレーンデータを無線基地局が中継ノード(RN)に転送することができる。図6から理解できるように、無線基地局から中継ノードにユーザプレーンデータを転送するための可能な方法が第3層および第2層にいくつか存在する。なお、一般的には、トランスポートブロックとMAC PDUは同じであることに留意されたい。さらには、HARQプロトコルは、厳密に言えば、MAC層の一部であるのみならず、一般にはMAC層と物理層とに分散している。例えば、冗長バージョンの合成および生成は、一般には物理層において実行されるのに対して、HARQプロトコル動作は一般にはMAC層によって制御される。
下りリンク送信が複数のネットワークノードから同時に行われる、調整されたマクロダイバーシチ送信を確実に行うためには、関与するネットワークノードすべてが、マクロダイバーシチ送信において同じトランスポートブロックを有することが必要である。その場合にのみ、ユーザ機器は、受信した送信を合成してダイバーシチ利得の恩恵を受けることができる。したがって、トランスポートブロックではなくIPパケットをY3インタフェースを通じて中継ノードに転送する場合、下りリンクダイバーシチ送信用に生成されるトランスポートブロックが無線基地局におけるトランスポートブロックと同じであるように、中継ノードがIPパケットを分割するようにしなければならない。これを達成する方法はいくつか存在する。本質的には、転送されるユーザプレーンデータに関連付けられる制御情報に、中継ノードがトランスポートブロックを正しく生成できるようにするさらなる情報を含める。例えば、望ましいトランスポートブロックサイズを制御情報の中で中継ノードに伝えることができ、あるいは、変調・符号化方式および物理チャネルリソース割り当てをシグナリングすることができ、中継ノードは、この情報に基づいてトランスポートブロックサイズを計算することができる。
すでに前述したように、トランスポートブロックの最初の送信は、複数のネットワークノードから送られる。このことは、ユーザ機器が、これらの送信に対する複数の関連する物理下りリンク制御チャネルを1送信時間隔内に受信することを意味する。例えば、LTEまたはLTE−A通信システムを考えると、関与するネットワークノードそれぞれが、PDSCH(物理下りリンク共有チャネル)(すなわちトランスポートブロックの送信)と一緒にPDCCHを送る。あるいは、1つのPDCCHが複数の下りリンク送信の制御情報を含んでいることができ、したがって、1つのPDCCHのみを移動端末に送ればよい。ユーザ機器は、ネットワークノードからの送信に応えてHARQフィードバックを送るのみであり、このHARQフィードバックは、HARQを終端させるネットワークノードによってのみ監視されるため、本発明の別の実施形態として、ユーザ機器のHARQフィードバックの挙動に関するいくつかの新しい規則を提案する。
ユーザ機器は、基本的には、どの上りリンクリソース上でHARQフィードバックを送るべきかを認識する必要がある。同様に、HARQ終端ネットワークノードも、HARQフィードバックの上りリンクリソースを監視できるように、HARQフィードバックが予測される上りリンクリソースを認識する必要がある。HARQフィードバックの送信に使用される物理上りリンクリソースに関して、ユーザ機器とHARQ終端ネットワークノードとを同期させる目的で、HARQフィードバックに使用されるリソースをRRCが設定することを提案する。例えば、LETまたはLTE−Aシステムを考えると、このリソースは、例えば、PUCCH(物理上りリンク制御チャネル)のリソース、またはPUSCH(物理上りリンク共有チャネル)のリソース(制御情報に使用されるのみである)、または他の任意の上りリンクリソースとすることができる。
一実施形態においては、ユーザ機器の挙動を以下のように実施することができる。ユーザ機器が、同じトランスポートブロックの送信に対する2つ以上の下りリンクPDCCHを1送信時間隔内に受信する場合(マルチダイバーシチ送信)、ユーザ機器は、対応するHARQフィードバックを送信するのに、RRCによって設定される上りリンクの物理チャネルリソースを使用する。図4、図5、および図7の例を考えると、無線基地局および中継ノードも、HARQフィードバックのためのRRCによって設定されるリソースを認識しており、したがって、無線基地局および中継ノードのいずれも、このようなリソース上でユーザ機器によって送られるHARQフィードバックを監視および処理することができることに留意されたい。したがって、HARQフィードバック用にRRCによって設定される上りリンクの物理チャネルリソースを、無線基地局および中継ノードの共通物理チャネルリソースと称することもできる。無線基地局および中継ノードのどちらがHARQフィードバックを受信して処理するかは、上述したように、これら2つのネットワークノードのどちらがHARQプロトコルを終端させるかによって決まる。
トランスポートブロックの送信において1つのみの下りリンクPDCCHが受信される(例えば、トランスポートブロックの再送信またはSFN)場合、ユーザ機器は、その下りリンクPDCCHが受信された物理チャネルリソースにリンクされている物理チャネルリソース上で、または、PDSCH上のトランスポートブロックの送信に使用された物理チャネルリソースにリンクされている物理チャネルリソース上で、HARQフィードバックを送信する。より具体的な例においては、HARQフィードバックのための上りリンクの物理チャネルリソースは、受信された下りリンクPDCCHのCCEインデックスにリンクされている。
このユーザ機器の挙動を採用することによって、ユーザ機器およびHARQ終端ネットワークノードは、HARQフィードバックの送信に使用される物理チャネルリソースとして同じリソースを認識する。この場合、HARQフィードバックは、PDSCHを受信した時点から一定の時間後に送られる(すなわち、同期したHARQフィードバックタイミング)ものと想定する。
本発明のさらなる実施形態は、データパケットのマルチダイバーシチ送信に参加するネットワークノードのうちどのネットワークノードが、ユーザ機器に向かうHARQプロトコルを終端させるかを、ネットワークノードが決定するときに基準となるパラメータについての考察に関する。HARQプロトコルを終端させるネットワークノードを決定するための1つのパラメータとして、例えば、ユーザ機器による測定値とすることができる。ユーザ機器の測定値は、下りリンク上でのトランスポートブロックの送信にマクロダイバーシチを利用するか否かをネットワークノードによって決定するためと、利用する場合、対応するダイバーシチモードをトリガーするためのパラメータの役割を果たすことができる。例えば、無線基地局は、マクロダイバーシチ送信を有効にするかと、どのネットワークノードがHARQプロトコル(すなわちダイバーシチモード)を終端させるかとを、報告された測定値に基づいて決定することができる。測定値は、例えば、チャネル品質の測定値(下りリンクチャネルの品質を決める)とすることができる。ユーザ機器によって報告される下りリンクチャネル品質は、無線基地局とユーザ機器の間の下りリンクチャネル品質のみ、もしくは、中継ノードとユーザ機器の間の下りリンクチャネル品質、またはその両方とすることができる。
本発明の例示的な一実施形態においては、ユーザ機器は、いわゆる「ソフトハンドオーバーエリア」(例えば、無線基地局のカバレッジエリアと中継ノードのカバレッジエリアが重なっているカバレッジエリア)内で、無線基地局および中継ノードの両方から信号を受信できるものと想定する。例示的な1つのシナリオにおいては、ユーザ機器は、両方のリンクのチャネル品質を測定し、両方の測定結果を無線基地局に報告する。報告は、例えば、両方のリンクのチャネル品質の値(例:SNR値またはCQI値)を示すことができ、あるいは、リンクの何らかの順位付けを示すことができる。無線基地局は、この報告された測定値に基づいて、ダイバーシチモードを決定する。例えば、中継ノードからユーザ機器までのリンクのチャネル品質が、無線基地局からユーザ機器までのリンクの品質よりも特定の程度だけ良好であることを、測定報告が示している場合、無線基地局は、中継ノードが再送信を制御する(すなわち、中継ノードがHARQ終端ネットワークノードの役割を果たす)ように、ダイバーシチモードを設定することができる。
無線基地局は、ダイバーシチモードを決定するために、チャネル品質の測定値に加えて、またはこれに代えて、別のパラメータも考慮することができる。例えば、無線基地局は、自身の負荷または容量を考慮してダイバーシチモードを設定することができる。無線基地局における負荷が、(例えば、無線基地局が膨大な数のユーザ機器をサーブしているために)すでに極めて高い(すなわち、何らかのしきい値を超えている)場合、無線基地局は、特定の下りリンク送信の再送信を中継ノードが処理するように決定することができる。これは、一種の容量軽減策であり、無線基地局における処理負荷を軽くすることができる。
ここまでに説明した例示的な実施形態のほとんどは、ダイバーシチモードまたはHARQ終端ネットワークノードが、(例えばトランスポートブロック毎に)動的に選択されるものと想定しているが、ダイバーシチモードを半静的に設定することも可能であることに留意されたい。これを目的として、ダイバーシチの設定を確立する、すなわち、関与するネットワークノードそれぞれのHARQプロトコルモードを決定するため、例えば、より上位層のシグナリングを使用することができる。この設定は、次の再設定まで有効である。HARQプロトコルモード/ダイバーシチモードを半静的に設定することは、トランスポートブロック毎にHARQ終端フラグをシグナリングする必要がなく、ネットワークノード間のインタフェース(例えば、無線基地局と中継ノードの間のY3インタフェース)上のシグナリング負荷が減少するため、有利であり得る。
図7は、本発明のさらなる例示的な実施形態による、マクロダイバーシチおよびHARQを採用する下りリンクデータ送信方式を使用するときの、ユーザ機器、無線基地局、および中継ノードのさらに詳しいメッセージの流れおよび動作を示している。この実施形態は、特に、LTE−Aシステムに関連する。例示として、無線基地局が、HARQ動作を終端させるエンティティを決定する制御エンティティであると想定する。ユーザ機器は、例えば、無線基地局とユーザ機器の間の下りリンクチャネル品質、もしくは、中継ノードとユーザ機器の間の下りリンクチャネル品質、またはその両方の測定を実行することができる(701)。測定の結果を、測定報告の中で無線基地局に提供する(702)。チャネル品質は、例えば、測定されたSNRによって表す、またはCQIをシグナリングすることによる。あるいは、ユーザ機器は、測定した下りリンクチャネルの優先順位を無線基地局に示すこともできる。HARQ終端に関して決定するために無線基地局が考慮することのできる他のパラメータは、例えば、リソース管理の側面である。したがって、無線基地局は、例えば、リソース管理に関連する情報をRRC層から取得することができる(703)。
無線基地局は、取得した情報もしくは受信した情報またはその両方に基づいて、ユーザ機器に提供される次のトランスポートブロックの送信においてHARQプロトコルを終端させるネットワークノードを決定する(704)。無線基地局とユーザ機器の間の下りリンクチャネル品質が、中継ノードとユーザ機器の間の下りリンクチャネル品質と同程度であるかそれより良好であると想定すると、無線基地局は、自身がHARQを終端させることを決定する。したがって、無線基地局は、次のトランスポートブロックを制御情報と一緒に中継ノードに提供する(705)。この例においては、制御情報は、トランスポートブロックの最初の送信のタイミングと、トランスポートブロックの送信に使用されるHARQプロセスのHARQプロセスIDと、PDCCHにおいてユーザ機器に示すNDI値と、無線基地局がHARQを終端させることを中継ノードに示すHARQ終端フラグと、最初の送信のMCS情報(ここでは、中継ノードによる送信のトランスポートフォーマットも無線基地局が制御する例を考えるが、当然ながらこれは必須ではない)とを伝えるものと想定する。
次いで、無線基地局および中継ノードそれぞれが、トランスポートブロックの最初の送信を、特定のHARQプロセスを使用してユーザ機器に送信する(706,707)。この場合、両方のノードは、冗長バージョンRV0(すなわち同じチャネル符号化ビット)を、異なる物理チャネルリソース(PDSCH)上で、1送信時間間隔(例えば同じ下りリンクサブフレーム)内にユーザ機器に送信する。無線基地局および中継ノードによる送信を受信するために必要なパラメータをユーザ機器に知らせる目的で、無線基地局および中継ノードそれぞれは、必要な第1層/第2層制御情報を含んだPDCCHをユーザ機器に送る。PDCCHは、一般には、[背景技術]に概説した情報を含んでいるが、PDCCHのフォーマットおよび内容は、[背景技術]に説明した実施形態とは異なっていてもよい。PDCCH上の第1層/第2層制御情報は、一般的には、物理層のパラメータ(ユーザ機器が下りリンクチャネルの物理チャネルリソースを識別して、無線基地局および中継ノードによるPDSCH上の各送信を検出できるようにする)と]、復調および復号化のための変調・符号化方式情報と、HARQ関連情報(例えば、NDIおよびHARQプロセスID)を、ユーザ機器に提供する。
なお、無線基地局および中継ノードは、必ずしも同じデータをユーザ機器に送信する必要はないことにさらに留意されたい。例えば、中継ノードが、最初の送信においてRV0以外の冗長バージョンをユーザ機器に送ることもできる。基本的には、中継ノードは、与えられたトランスポートブロックに対して異なる冗長バージョンを構築してそれをユーザ機器に送ることができる。さらなる一例においては、中継ノードが送るべきRVを、無線基地局が、中継ノードにシグナリングされる(705)制御情報の中で示すこともできる。
ユーザ機器は、複数(2つ)のPDCCHを受信したため、RRCによって設定されるPUCCHのリソースを使用して、HARQフィードバックを無線基地局に送信する(708)。厳密に言えば、ユーザ機器は、HARQフィードバックを送る時点では、どのネットワークノードがHARQプロトコルを終端させているかをまだ認識していないが、RRCによって設定される上りリンクの物理チャネルリソース上で送られるHARQフィードバックをHARQ終端ネットワークノードが監視および処理することを認識している。図7の例においては、ユーザ機器は(トランスポートブロックの最初の送信を合成した後に)トランスポートブロックを正常に復号化することができず、したがって、RRCによって設定される物理チャネルリソース上でNACKを送る(708)ものと想定する。無線基地局は、自身がHARQプロトコルを終端させているため、HARQフィードバックが存在していないか、RRCによって設定されるPUCCHの物理チャネルリソースを監視し、HARQフィードバックを受信する。
無線基地局は、ユーザ機器から受信したNACKに応えて、トランスポートブロックの1回目の再送信(例:RV1)を、与えられたHARQプロセスにおいてPDSCH上でユーザ機器に送る(709)。この再送信においても、必要な第1層/第2層制御情報を含んだ無線基地局のPDCCHが一緒に送られる。ユーザ機器は、この再送信と、バッファに格納されている、無線基地局および中継ノードによる最初の送信のデータとを合成し、それによって得られるトランスポートブロックの合成データの復号化を試みる。
この場合も、例示を目的として、トランスポートブロックの復号化に失敗するものと想定し、したがって、ユーザ機器はもう一度NACKを送る(710)。この場合、ユーザ機器は、送信時間隔内に受信された、与えられたHARQプロセスにおけるトランスポートブロックの送信に対して、1つのPDCCHを受信したのみである。ユーザ機器は、再送信を無線基地局から受信したことから、無線基地局がHARQを終端させていることをこの時点で認識することができる。したがって、ユーザ機器は、ステップ709におけるPDCCHの送信に使用されたCCEからの特定のオフセットにあるPUCCHの物理チャネルリソース上で、HARQフィードバックを送る(710)。言い換えれば、送信に対するHARQフィードバックは、その送信のPDCCHを送るためのCCEインデックスにリンクされているCCEインデックスを有する、PUCCHの物理チャネルリソース上で送られる。
HARQ終端ノードの役割を果たす無線基地局は、この場合も、PUCCHの該当する物理チャネルリソースを監視および受信し、PDSCH上のトランスポートブロックのさらなる再送信を、付随するPDCCHと一緒にユーザ機器に送る(711)。今回は、ユーザ機器は、トランスポートブロックを正常に復号化し、ACKを送る(712)。送信時間隔内に受信された、与えられたHARQプロセスにおけるトランスポートブロックの送信に対して存在するPDCCHが1つのみであるため、ユーザ機器は、この場合も、ステップ711におけるPDCCHを送信するためのCCEインデックスにリンクされている、PUCCHの物理上りリンクリソースを使用して、HARQフィードバックを送る。
トランスポートブロックの送信に対してユーザ機器によってACKが返されたため、無線基地局は、与えられたHARQプロセスにおける次のトランスポートブロックの送信に進むことができ、したがって、この場合も、次のトランスポートブロックの送信においてどのノードがHARQプロトコルを終端させるかを決定することができる(713)。
ここまで発明を実施するための形態に説明した実施形態においては、トランスポートブロックの最初の送信のみが複数のネットワークノードから送信され、例えばマクロダイバーシチ利得は最初の送信において達成されるのみである。本発明の第2の態様によると、高まるマクロダイバーシチ利得の恩恵を受ける目的で、再送信を含めた任意の送信を複数のネットワークノードから送信することができる分散型HARQプロトコルを提供する。トランスポートブロックの送信または再送信を複数のノードから行うか否かは、例えば、HARQプロトコルを終端させるネットワークエンティティによって動的に決定することができる。HARQ終端ネットワークノードのみが、HARQ送信、バッファ、および対応するHARQ状態変数を処理する(例えば、このノードのみが実際にHARQプロトコル動作を適用する)ため、関与する他のネットワークノードからも再送信を送信するかを決定するのは、HARQ終端ネットワークノードである。
図8は、本発明の第2の態様に基づく本発明の例示的な実施形態による、ユーザ機器、無線基地局、および中継ノードのメッセージの流れおよび動作を示している。この場合、例示として、サービングネットワークノード(例:サービング無線基地局)が、特定のトランスポートブロックに対して自身がHARQ終端ネットワークノードの役割を果たすことを決定する(801)ものと想定する。さらには、無線基地局は、上述した本発明の実施形態(マクロダイバーシチ利得は、トランスポートブロックの最初の送信に使用されるのみである)と同様に、トランスポートブロックの最初の送信を無線基地局のみならず中継ノードからも送信することを決定している。したがって、無線基地局は、トランスポートブロックと、送信タイミングを同期させるための適切な制御情報と、HARQ終端フラグとを、中継ノードに提供する(802)。図8に示した例においては、制御情報は、送信タイミング(T)と、使用するHARQプロセス(HARQプロセスID)と、HARQ終端ネットワークノード(HARQ終端フラグ)と、中継ノードが送るべき冗長バージョン(RV)とを示している。上述したように、制御情報の内容は、実施形態に依存する。
無線基地局および中継ノードの両方は、トランスポートブロックの最初の送信(例えば冗長バージョンRV0)を、同期した送信タイミングに従ってユーザ機器に送信する(803,804)。
ユーザ機器は、無線基地局および中継ノードから受信した送信を合成し(805)、無線基地局および中継ノードから提供された、合成された下りリンク送信の復号化(806)に失敗するものと想定する。したがって、ユーザ機器は、これに対応して、HARQ終端ネットワークノード(すなわちサービング無線基地局)にNACKを送る(807)。
無線基地局は、NACKを検出した時点で、トランスポートブロックの1回目の再送信を自身からのみ送信する(すなわち、1回目の再送信にはダイバーシチ送信を使用しない)ことを決定する(808)。したがって、制御情報を中継ノードに伝送する必要はない。無線基地局は、トランスポートブロックの再送信をユーザ機器に送る(809)(例えば、今回はトランスポートブロックの冗長バージョンRV1を送信する)。
ユーザ機器は、受信した送信(すなわち、最初の送信および再送信)を再び合成する(810)が、トランスポートブロックの復号化(811)に失敗する。したがって、ユーザ機器は、上りリンクにおいてHARQ終端ノードにNACKをもう一度送る(812)。無線基地局は、トランスポートブロックの2回目の再送信は、マクロダイバーシチを使用して送るべきである、すなわち、2回目の再送信を無線基地局および中継ノードから送ることを決定する(813)。したがって、無線基地局は、ステップ802と同様に、トランスポートブロックおよび関連付けられる制御情報を中継ノードに伝える(814)。中継ノードおよび無線基地局の両方は、ステップ814における制御情報の中で中継ノードに提供された同期タイミングにおいて、2回目の再送信をユーザ機器に送る(815,816)(例えば、今回は両方のネットワークノードが冗長バージョンRV2を送る)。
ユーザ機器は、この場合も、無線基地局および中継ノードから受信した2回目の再送信と、前に受信した送信とを合成し(817)、(今回は)トランスポートブロックを正常に復号化する(818)。したがって、トランスポートブロックが正常に復号化されたことが、HARQ終端ネットワークノード(すなわち、この例では無線基地局)に送られるACKによって確認される(819)。
以上から理解できるように、マクロダイバーシチ利得の向上は、無線基地局と中継ノードの間のインタフェースにおけるシグナリングオーバーヘッドが大きくなることの代償として達成される。複数のネットワークノードから行われる送信毎に、このインタフェースを通じて制御シグナリングを伝える必要がある。
なお、本発明の第2の態様によるすべての実施形態においては、下りリンク上でのトランスポートブロックの個々の送信には、ユーザ機器が送信を正しく受信できるようにする各物理下りリンク制御チャネルを付随させることができることにも留意されたい。さらには、図8に関連して説明した実施形態においては、上に概説した、HARQフィードバックの送信に関するユーザ機器の挙動に関する規則も使用することができる。上記の規則と同様に、ユーザ機器は、2つ以上の物理下りリンク制御チャネルを受信した場合、RRCによって設定される上りリンクの物理チャネルリソースをHARQフィードバックに使用することができ、1つのみの物理下りリンク制御チャネルを受信した場合、その物理下りリンク制御チャネルリソースのインデックスにリンクされている上りリンクの物理チャネルリソースを使用する。
以下では、本発明のさらなる第3の態様による、HARQを使用する別の下りリンクデータ送信方式について説明する。マクロダイバーシチを使用する代わりにサイトダイバーシチが採用されるように、上述した下りリンク送信方式を修正することができる。制御担当のネットワークノード(例えばサービング無線基地局)は、トランスポートブロックの送信毎に、どのネットワークノードがユーザ機器に送信を送信するかを決定することができる。
本発明の第3の態様による例示的なデータ送信方式について、図9を参照しながら概説する。図9は、本発明の第3の態様に基づく本発明の例示的な実施形態による、ユーザ機器、無線基地局、および中継ノードのメッセージの流れおよび動作を示している。この例示的な実施形態においては、無線基地局(HARQ終端ネットワークノードの役割を果たす)は、トランスポートブロックの最初の送信を行わないことを決定する(901)、すなわち、最初の送信を中継ノードのみから送り、トランスポートブロックの再送信を無線基地局が送信することを決定する。
この場合、複数のネットワークノードからの下りリンク送信は行われない。したがって、ユーザ機器は、サイトダイバーシチ利得の恩恵のみを受けることができ、なぜなら、最初の送信と再送信とが地理的に離れた場所から送信されるためである。
無線基地局は、自身の決定に従って、トランスポートブロックおよび関連する制御情報を転送し(902)、制御情報は、例えば、送信タイミングもしくはHARQプロセスIDまたはその両方と、(無線基地局がHARQプロトコルを終端させることを中継ノードに示すための)HARQ終端フラグとを含んでいる。中継ノードは、指定されたタイミングにおいて、指定されたHARQプロセスを使用して、トランスポートブロックの最初の送信を送信する(903)。
ユーザ機器は、トランスポートブロックの送信の復号化(904)を試み、復号化に失敗するものと想定すると、ユーザ機器はHARQ終端ノードにNACKを送る(905)。HARQ終端ノード(すなわち、この例では無線基地局)は、受信したHARQフィードバックに応えて、トランスポートブロックの再送信をユーザ機器に送る(906)。ユーザ機器は、無線基地局の再送信と、中継ノードからの最初の送信とを合成し(907)、トランスポートブロックを正常に復号化する(908)。したがって、正常に復号化されたことが、ACKによって無線基地局にシグナリングされる(909)。
HARQフィードバックの送信用に適切な物理上りリンクチャネルリソースを選択するための規則をユーザ機器が使用する必要がある場合、この例においては、これらの規則の一部を修正することが要求され、なぜなら、中継ノード(すなわち、HARQを終端させないネットワークエンティティ)による最初の送信において、1つの物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)のみが送られるためである。しかしながら、HARQフィードバック(ACK/NACK)は、HARQプロトコルを終端させるノード(すなわち無線基地局)が検出/処理するべきであり、したがって、上りリンクにおいてユーザ機器によって使用されるHARQフィードバックのリソースに関して、中継ノードと無線基地局とを同期させることが要求される。
図9に例示したように、ステップ902において、HARQ終端ノード(すなわち、図9に関連して説明した例においては無線基地局)は、トランスポートブロックの最初の送信を送る(ステップ903)ネットワークノードに、トランスポートブロックの最初の送信に関連付けられる物理下りリンク制御チャネルを送るべき物理チャネルリソースを識別するためのCCEインデックスを、知らせる。図9に示したように、CCEインデックスは、制御情報の一部としてシグナリングすることができる。
最初の送信を送るネットワークノードは、トランスポートブロックの最初の送信に関連付けられる物理下りリンク制御チャネル用に、CCEインデックスによって示される物理チャネルリソースを使用する。したがって、ユーザ機器は、HARQフィードバックを、HARQを終端させるネットワークノードに、正しいタイミングで、かつ正しい物理上りリンクリソース上で送り、したがって、ユーザ機器がHARQフィードバックを送信するリソースと、HARQを終端させるネットワークエンティティがHARQフィードバックを検出するリソースとが、同じである。すでに前述したように、ユーザ機器は、TTI内に1つの物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)が受信された場合、受信した物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)のCCEインデックスにリンクされている物理上りリンクリソース上で、HARQフィードバック(ACK/NACK)を送る。
さらには、本発明の第3の態様は、本発明の第1の態様および第2の態様によるマクロダイバーシチ方式と容易に組み合わせることができる。例えば、トランスポートブロックの最初の送信と2回目の送信を、異なるネットワークノードから送ることができ(サイトダイバーシチ)、トランスポートブロックの3回目の送信を複数のネットワークノードから同じTTI/サブフレーム内で送ることができる(マクロダイバーシチ)。本質的には、サービング無線基地局は、HARQプロトコルを終端させ、トランスポートブロックの次の送信を1つのネットワークノードから送るか複数のネットワークノードから送るか(例えば、無線基地局のみから、中継ノードのみから、または無線基地局および中継ノードの両方から同時に(すなわち同じTTI/サブフレーム内で))を、送信毎に決定することも可能である。
図4、図5、および図8に関連して説明した例においては、ユーザ機器は、1回目の復号化を試みる前に、無線基地局および中継ノードから受信した最初の送信の合成を実行する。なお、トランスポートブロックの最初の送信が、SFNを形成している無線基地局および中継ノードによって送られる場合、下りリンクチャネルによって最初の送信が合成され、したがって、最初の送信を合成するステップは必要ないことに留意されたい。一般的には、ユーザ機器は、複数のノードからトランスポートブロックのSFN送信を受信するたびに、これらの新しく受信した送信を合成しなくてもよい。しかしながら、軟合成による利得の恩恵を受けるためには、トランスポートブロックのSFN送信と、トランスポートブロックの(1つまたは複数の)前の送信との合成が依然として必要である。
次に、ユーザ機器によるHARQフィードバックのシグナリング用に適切な物理上りリンクチャネルリソースを選択するときの、本発明の実施形態によるユーザ機器の挙動の、さらなる改善について説明する。この改善は、本明細書に記載されている本発明の第1の態様、第2の態様、および第3の態様によるすべての実施形態に使用できることに留意されたい。前述した、ユーザ機器の挙動に関する規則においては、同じトランスポートブロックに対する2つ以上の物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)が1TTI内に受信された場合、ユーザ機器はRRCによって設定される上りリンクリソースを使用することを提案した。
このユーザ機器の挙動における1つの問題として、PDCCHが欠落すると(PDCCHが欠落する確率は10−2である)、ユーザ機器とHARQ終端ネットワークノードとの間で、HARQフィードバックシグナリングのための上りリンクリソースに関する同期が失われる。無線基地局および中継ノードの両方が下りリンク送信をユーザ機器に送る状況においては、HARQ終端ネットワークノードは、ユーザ機器が、RRCによって設定されるリソースをHARQフィードバックシグナリングに使用するものと想定する。しかしながら、物理下りリンク制御チャネルのうちの1つがユーザ機器によって欠落した場合、ユーザ機器は、受信した1つの物理下りリンク制御チャネルのCCEインデックスによって決まる上りリンクリソースを使用する。HARQ終端ネットワークノードは、誤った物理チャネルリソース上でHARQフィードバックを検出しようとし、結果としてフィードバックシグナリングが消失する。
このような非同期を回避する目的で、以下の挙動を使用することができる。RRCは、前に提案したように、HARQフィードバックシグナリングのための上りリンクリソースを設定する。ユーザ機器は、トランスポートブロックの受信した最初の送信に対しては、受信した物理下りリンク制御チャネルの数には関係なく、HARQフィードバックシグナリング用に、このRRCによって設定されたリソースをつねに使用する。トランスポートブロックの再送信に対しては、ユーザ機器は、受信した物理下りリンク制御チャネルのCCEインデックスにリンクされている物理上りリンクリソースを使用する。本発明のさらなる実施形態においては、ユーザ機器は、送信が最初の送信であるか再送信であるかには関係なく、HARQフィードバックシグナリング用に、RRCによって設定されるリソースをつねに使用する。
本発明の別の実施形態は、上述したさまざまな実施形態をハードウェアおよびソフトウェアを使用して実施することに関する。本発明のさまざまな実施形態は、実行可能な命令によって適切に制御されるコンピューティングデバイス(プロセッサ)を使用して実施または実行することができ、コンピューティングデバイスは、これらの命令によって、本明細書に説明した本発明のさまざまな実施形態に従って機能を実行する。コンピューティングデバイスまたはプロセッサは、例えば、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、またはその他のプログラマブルロジックデバイスとすることができる。本発明のさまざまな実施形態は、これらのデバイスの組合せによって実行あるいは具体化することもできる。
さらに、本発明のさまざまな実施形態は、ソフトウェアモジュールによって実施することもでき、そのようなソフトウェアモジュールは、プロセッサによって実行される、あるいはハードウェアにおいて直接実行される。さらに、ソフトウェアモジュールとハードウェア実装とを組み合わせることも可能である。ソフトウェアモジュールは、任意の種類のコンピュータ可読記憶媒体、例えば、RAM、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、レジスタ、ハードディスク、CD−ROM、DVDなどに格納することができる。
実施形態のほとんどは、3GPPをベースとする通信システムのアーキテクチャに関連して概説してあり、ここまでの説明で使用している術語は主として3GPPの術語に関連している。しかしながら、術語と、さまざまな実施形態の説明とが、3GPPベースのアーキテクチャに関連していることは、本発明の原理および発想がそのようなシステムに限定されることを意図するものではない。
さらに、[背景技術]における詳しい説明は、本明細書に記載されている、ほとんどが3GPPに固有な例示的な実施形態を深く理解することを目的としており、移動通信ネットワークにおけるプロセスおよび機能の、説明した特定の実施形態に本発明を制限するものではないことを理解されたい。しかしながら、本文書に提案した改良・改善は、[背景技術]に記載したアーキテクチャにおいてただちに適用することができる。さらには、本発明のコンセプトは、現在のLTE RANと、3GPPによって検討されているその発展・強化バージョン(LTE−A)とにおいても、ただちに使用することができる。
ここまで、本発明のさまざまな実施形態およびそれらのバリエーションについて説明してきた。具体的な実施形態において示した本発明には、広義に記載されている本発明の概念または範囲から逸脱することなく膨大なバリエーションもしくは変更形態を創案できることが、当業者には理解されるであろう。

Claims (25)

  1. 移動端末と、少なくとも2つのネットワークノードとを備えている移動通信システムにおいて、下りリンクデータを送信する方法であって、前記ネットワークノードが、無線インタフェースを介して前記移動端末と通信することができ、
    データパケットと、前記データパケットの送信の制御情報とを、第1のネットワークノードから第2のネットワークノードに送信するステップであって、前記制御情報が、前記データパケットを前記移動端末に送信するために使用されるHARQプロトコルを前記第1のネットワークノードが終端させるのか前記第2のネットワークノードが終端させるのかを示している、前記ステップと、
    前記第1のネットワークノードおよび前記第2のネットワークノードによって、前記データパケットのそれぞれの送信を、前記HARQプロトコルの複数のHARQプロセスのうちの1つを使用して、1送信時間間隔内に、前記移動端末に送信するステップと、
    前記データパケットの復号化の成功または失敗に関するHARQフィードバックを、前記HARQプロトコルを終端させる前記ネットワークノードにおいてのみ、前記移動端末から受信するステップと、
    前記データパケットの再送信すべてを、前記HARQプロトコルを終端させる前記ネットワークノードからのみ、前記移動端末に送信するステップと、
    を含んでいる、方法。
  2. 前記第1のネットワークノードもしくは前記第2のネットワークノードまたはその両方によって、それぞれの物理下りリンク制御チャネルを前記移動端末に送信するステップであって、それぞれの物理下りリンク制御チャネルの情報が、前記データパケットの前記送信が前記移動端末に送信される物理チャネルリソースおよびHARQプロセスを示している、前記ステップ、
    をさらに含んでいる、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1のネットワークノードもしくは前記第2のネットワークノードまたはその両方によって、それぞれの物理下りリンク制御チャネルを前記移動端末に送信する前記ステップにおいて、前記第1のネットワークノードおよび前記第2のネットワークノードのそれぞれが、前記データパケットの前記それぞれの送信が前記移動端末に送信される前記物理チャネルリソースおよび前記HARQプロセスを示している物理下りリンク制御チャネル、を送信し、
    前記方法が、
    RRCシグナリングによって設定される物理上りリンクチャネルリソースを介しての前記移動端末からの前記HARQフィードバックを受信するステップ、
    をさらに含んでいる、
    請求項2に記載の方法。
  4. 前記第1のネットワークノードもしくは前記第2のネットワークノードまたはその両方によって、それぞれの物理下りリンク制御チャネルを前記移動端末に送信する前記ステップにおいて、前記第1のネットワークノードまたは前記第2のネットワークノードのそれぞれが、前記データパケットの前記それぞれの送信が前記移動端末に送信される前記物理チャネルリソースおよび前記HARQプロセスを示している物理下りリンク制御チャネル、を送信し、
    前記方法が、
    前記物理下りリンク制御チャネルが前記移動端末によって受信される物理下りリンク制御チャネルリソースのインデックスにリンクされている物理上りリンクチャネルリソースを介しての、前記移動端末からの前記HARQフィードバック、を受信するステップ、
    をさらに含んでいる、
    請求項2に記載の方法。
  5. 前記第1のネットワークノードから前記第2のネットワークノードに送信される前記制御情報が、HARQプロトコルを前記第1のネットワークノードが終端させるのか前記第2のネットワークノードが終端させるのかを示しているフラグ、を備えている、
    請求項1から請求項4のいずれかに記載の方法。
  6. 前記第1のネットワークノードから前記第2のネットワークノードに送信される前記制御情報が、前記データパケットを送信するために使用される前記HARQプロセスと、前記データパケットの新規データインジケータの値と、をさらに示している、
    請求項5に記載の方法。
  7. 前記第1のネットワークノードから前記第2のネットワークノードに送信される前記制御情報が、前記第2のネットワークノードから前記移動端末への前記データパケットの前記送信のトランスポートフォーマット情報、をさらに示している、
    請求項6に記載の方法。
  8. 前記第1のネットワークノードおよび前記第2のネットワークノードによって前記データパケットの前記送信を送信する前記ステップにおいて、前記第1のネットワークノードおよび前記第2のネットワークノードが、前記データパケットの前記送信を同じ送信時間間隔内に同時に送信する、
    請求項1から請求項7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記第1のネットワークノードから前記第2のネットワークノードに送信される前記制御情報が、前記データパケットの前記送信が前記第2のネットワークノードによって送られるべき送信時間間隔、をさらに示している、
    請求項8に記載の方法。
  10. 前記第1のネットワークノードから前記第2のネットワークノードに送信される前記制御情報が、前記データパケットの前記送信を前記移動端末に送信するための物理下りリンク共有チャネルリソースおよびトランスポートフォーマット情報、をさらに示しており、
    前記第1のネットワークノードおよび前記第2のネットワークノードによって前記データパケットの前記送信を送信する前記ステップにおいて、前記第1のネットワークノードおよび前記第2のネットワークノードが、前記データパケットの前記送信を、同じ物理チャネルリソース上で同じトランスポートフォーマットを使用して同時に送信する、
    請求項8または請求項9に記載の方法。
  11. 前記データパケットを送信するための前記HARQプロトコルを前記第1のネットワークノードが終端させるのか前記第2のネットワークノードが終端させるのかを、前記第1のネットワークノードによって決定するステップ、
    をさらに含んでいる、請求項1から請求項10のいずれかに記載の方法。
  12. 決定する前記ステップが、前記移動端末に送信されるデータパケットそれぞれに対して前記第1のネットワークノードによって実行される、
    請求項11に記載の方法。
  13. 決定する前記ステップにおいて、前記データパケットを送信するための前記HARQプロトコルを前記第1のネットワークノードが終端させるのか前記第2のネットワークノードが終端させるのかを、前記移動端末によって報告される下りリンクチャネルの品質に基づいて、もしくは無線リソース管理基準に基づいて、またはその両方によって、前記第1のネットワークノードが決定する、
    請求項11または請求項12に記載の方法。
  14. 前記第1のネットワークノードがサービング基地局であり、前記第2のネットワークノードが中継ノードまたは非サービング基地局である、
    請求項1から請求項13のいずれかに記載の方法。
  15. 下りリンクデータを送信する移動通信システムであって、移動端末と、第1のネットワークノードと、第2のネットワークノードとを備えており、前記第1のネットワークノードおよび前記第2のネットワークノードが、無線インタフェースを介して前記移動端末と通信することができ、
    前記第1のネットワークノードが、データパケットおよび制御情報を送信するようにされており、前記制御情報が、前記データパケットを前記第2のネットワークノードに送信するためのHARQプロトコルを前記第1のネットワークノードが終端させるのか前記第2のネットワークノードが終端させるのかに関し、前記第1のネットワークノードおよび前記第2のネットワークノードが、データパケットのそれぞれの送信を、前記HARQプロトコルの複数のHARQプロセスのうちの1つを使用して、1送信時間間隔内に、前記移動端末に送信するようにされており、
    前記HARQプロトコル終端エンティティのみが、前記データパケットの復号化の成功または失敗に関するHARQフィードバックを前記移動端末から受信し、前記データパケットの再送信すべてを、前記HARQプロトコルを終端させる前記ネットワークノードから前記移動端末に送信する、
    移動通信システム。
  16. 前記移動端末が、請求項17から請求項21のいずれかに記載の移動端末である、
    請求項15に記載の移動通信システム。
  17. 移動通信システムにおいて下りリンクデータを受信する移動端末であって、
    データパケットのそれぞれの送信を、第1のネットワークノードおよび第2のネットワークノードから、1送信時間間隔内に受信する受信機と、
    前記第1のネットワークノードおよび前記第2のネットワークノードから受信された前記データパケットの前記送信を合成する処理ユニットと、
    前記データパケットの合成された前記送信を復号化する復号器と、
    前記第1のネットワークノードまたは前記第2のネットワークノードのいずれかであるHARQ終端エンティティのみにHARQフィードバックを送信する送信機であって、前記HARQフィードバックが、前記データパケットが正常に復号化されたかを示している、前記送信機と、
    を備えており、
    前記移動端末が、前記データパケットの再送信すべてを前記HARQ終端エンティティのみから受信するようにされている、
    移動端末。
  18. 前記受信機が、RRCシグナリングを受信するようにされており、前記RRCシグナリングが、前記データパケットの前記送信に関連するHARQフィードバックを、前記HARQプロトコルを終端させる前記ネットワークノードに送るために使用するべき物理チャネルリソースを示しており、
    前記データパケットの前記送信のそれぞれの物理下りリンク制御チャネルが前記第1のネットワークノードおよび前記第2のネットワークノードから受信される場合、前記送信機が、前記データパケットの前記送信に対する前記HARQフィードバックを、前記RRCシグナリングによって設定される前記物理チャネルリソースを使用して、前記HARQプロトコルを終端させる前記ネットワークノードに送信するようにされている、
    請求項17に記載の移動端末。
  19. 前記データパケットの送信の1つの物理下りリンク制御チャネルのみが受信される場合、前記送信機が、前記データパケットの送信に関連するHARQフィードバックを、物理下りリンク制御チャネルの物理下りリンクチャネルリソースのインデックスにリンクされている物理上りリンクチャネルリソース上で送信するようにされている、
    請求項17または請求項18に記載の移動端末。
  20. 前記第1のネットワークノードから前記移動端末までの下りリンクチャネルの品質を測定する測定ユニット、
    をさらに備えており、
    前記送信機が、前記下りリンクデータを前記第1のネットワークノードから前記移動端末に送信するために使用される前記下りリンクチャネルの測定された前記チャネル品質を、前記第1のネットワークノードに送信するようにされている、
    請求項17から請求項19のいずれかに記載の移動端末。
  21. 前記測定ユニットが、前記第2のネットワークノードから前記移動端末までの下りリンクチャネルの品質をさらに測定するようにされており、
    前記送信機が、前記下りリンクデータを前記第2のネットワークノードから前記移動端末に送信するために使用される前記下りリンクチャネルの測定された前記チャネル品質を、前記第1のネットワークノードに送信するようにされている、
    請求項20に記載の移動端末。
  22. 移動通信システムにおいて使用するためのネットワークノードであって、無線インタフェースを介して移動端末と通信することができ、
    データパケットと、前記データパケットの送信の制御情報とを、別のネットワークノードに送信する送信機であって、前記制御情報が、前記データパケットを前記移動端末に送信するために使用されるHARQプロトコルを前記ネットワークノードが終端させるのか前記別のネットワークノードが終端させるのかと、前記ネットワークノードおよび前記別のネットワークノードが前記データパケットの送信を前記移動端末に送信する送信時間間隔と、を示している、前記送信機と、
    前記ネットワークノードが前記HARQプロトコルを終端させている場合、前記データパケットの復号化の成功または失敗に関するHARQフィードバックを前記移動端末から受信する受信機と、
    を備えており、
    前記送信機が、データパケットのそれぞれの送信を、前記HARQプロトコルの複数のHARQプロセスのうちの1つを使用して、前記送信時間間隔内に、前記移動端末に送信するようにされており、
    前記ネットワークノードが前記HARQプロトコルを終端させている場合、前記送信機が、前記データパケットの再送信すべてを前記移動端末のみに送信するようにされている、
    ネットワークノード。
  23. 前記データパケットを送信するための前記HARQプロトコルを前記ネットワークノードが終端させるのか前記別のネットワークノードが終端させるのかを決定する処理ユニットであって、前記決定ユニットが、前記移動端末に送信されるデータパケットそれぞれに対して決定を実行するようにされている、前記処理ユニット、
    をさらに備えている、請求項22に記載のネットワークノード。
  24. 前記送信機が、物理下りリンク制御チャネルを前記移動ノードに送信するように、さらにされており、前記物理下りリンク制御チャネルが、前記送信機が前記データパケットの前記送信を送信する物理下りリンク共有チャネルリソースと、トランスポートフォーマット情報と、を示している、
    請求項22または請求項23に記載のネットワークノード。
  25. 命令を格納しているコンピュータ可読媒体であって、前記命令がネットワークノードの処理ユニットによって実行されたとき、それに起因して、無線インタフェースを介して前記移動端末と通信することができる前記ネットワークノードが、
    データパケットと、前記データパケットの送信の制御情報とを、別のネットワークノードに送信し、この場合、前記制御情報が、前記データパケットを前記移動端末に送信するために使用されるHARQプロトコルを前記ネットワークノードが終端させるのか前記別のネットワークノードが終端させるのかと、前記ネットワークノードおよび前記別のネットワークノードが前記データパケットの送信を前記移動端末に送信する送信時間間隔と、を示しており、
    データパケットのそれぞれの送信を、前記HARQプロトコルの複数のHARQプロセスのうちの1つを使用して、前記送信時間間隔内に、前記移動端末に送信し、
    前記ネットワークノードが前記HARQプロトコルを終端させている場合、前記データパケットの復号化の成功または失敗に関するHARQフィードバックを前記移動端末から受信し、
    前記ネットワークノードが前記HARQプロトコルを終端させている場合、前記データパケットの再送信すべてを前記移動端末のみに送信する、
    コンピュータ可読媒体。
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