JP5312397B2 - 通信システム、通信装置、及び、それらの通信方法、プログラム - Google Patents
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Description
以下、あるパケットに対し、ネットワークコーディングによる符号化を施すことをNC符号化と記載し、ネットワークコーディングにより符号化されたパケットを復号することをNC復号と記載する。
時刻T2において、ノードRは、ネイティブパケットαを正しく受信できなかったことを示すNACK(Negative Acknowledgement:否定応答)をノードAに向けて送信する。
時刻T3において、ノードAは、ネイティブパケットαに対するNACKをノードRから受信すると、ノードRに向けてネイティブパケットαを再送する。
時刻T5において、ノードBは、ネイティブパケットβをノードRに向けて送信する。
時刻T6において、ノードRは、ネイティブパケットβを正しく受信できなかったことを示すNACKをノードBに向けて送信する。
時刻T8において、ノードRは、再送されたネイティブパケットβを正しくできたことを示すACKをノードBに向けて送信する。
時刻T9において、ノードRは、再送により正しく受信したネイティブパケットα、β同士の排他的論理和(XOR)演算することにより、NC符号化されたNCパケットχ(=α XOR β)を生成してノードA、Bに向けて送信する。
時刻T11において、ノードBは、ノードAと同様に、NCパケットχを正しく受信できたことを示すACKをノードRに向けて送信する。
このように、ノードRが、無線の同報性を活用して、NC符号化されたNCパケットχをノードA、Bに送信することにより、スループットの向上、及び遅延特性の向上を図っている。
換言すると、再送に要する時間が増加することにより、ネットワークコーディング技術によるスループットの向上、及び遅延特性の向上の度合いが低下してしまうという問題がある。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記中継局装置は、更に、前記送受信局装置から受信したパケットであって誤りが含まれているパケットと、前記干渉除去部により干渉を除去されたパケットとを合成する合成部とを備え、前記誤り検出部は、前記合成部により合成されたパケットに対して誤り判定をすることを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記中継局無線部は、前記誤り検出部が前記送受信局装置より受信したパケットから誤りを検出しない場合、同報アクナレッジパケットを送信せずに、前記ネットワーク符号化部によりネットワーク符号化されたパケットを送信することを特徴とする。
図1は、第1実施形態における通信システム10の全体構成を示す図である。
同図に示すように、本実施形態における通信システム10は、少なくとも2つの送受信局装置1と、中継局装置2との2種類の通信装置を具備している。ここでは、2つの送受信局装置1が、中継局装置2を介して、パケットを送受信する2ホップの無線中継システムを例にして説明する。以下、2つの送受信局装置1それぞれを、送受信局装置1a、1bという。
そして、送受信局装置1a、1b、及び中継局装置2それぞれは、割り当てられたタイムスロットにおいて、パケットを送信するものとする。また、通信システム10におけるn番目のタイムスロットを時刻Tnと表す。また、送受信局装置1a、1bは、受信したパケットを、当該パケットの宛先に関わらず復調するプロミスキャスモードで動作する。
同図に示すように、MACフレームは、当該フレームの種類を示すフィールド(Frame Control)と、送信先アドレス、送信元アドレス、中継アドレスなどが設定される3つのアドレス・フィールド(Address1、Address2、Address3、Address4)と、送信するデータのシーケンス番号を示すフィールド(Sequence Control)と、送信されるパケットなどが設定されるペイロード(Payload)と、当該フレームの誤り検出及び訂正を行うために付加される符号を示すフィールド(Frame Check Sequence:FCS)とを有している。
以下、ネットワークコーディングの符号化を施すことを「NC符号化」と記載し、ネットワークコーディングにより符号化されたパケットを復号することを「NC復号」と記載する。
時刻T2において、送受信局装置1bは、送信機会を得ると、送受信局装置1a宛のネイティブパケットβを送信する。中継局装置2は、送受信局装置1bからネイティブパケットβを受信する。
時刻T6において、中継局装置2は、パケットα’’、β’’から得られた誤りの含まれていないネイティブパケットα、β同士によりNC符号化を行い、NC符号化により得られたNCパケットχを送受信局装置1a、1b宛に送信する。NC符号化は、線型性を有する関数、例えば、排他的論理和(XOR)などにより行う。
時刻T8において、送受信局装置1bは、NCパケットχを正しく受信したことを示すアクナレッジパケットを中継局装置2宛てに送信する。
以上のようにして、中継局装置2を中継して、ネイティブパケットαを送受信局装置1bに送信し、ネイティブパケットβを送受信局装置1aに送信する伝送を行う。
同図に示すように、送受信局装置1は、送信バッファ回路101、入力切替回路102、誤り検出ビット付加回路103、変調回路104、無線送受信部105、復調回路106、誤り検出回路107、出力切替回路108、受信パケット記憶回路109、合成回路110、出力制御回路111、出力切替回路112、NC(Network Coding:ネットワークコーディング)復号回路113、及び同報ACK(Acknowledge:アクナレッジ)判定回路114を備えている。
無線送受信部105は、変調されたパケットが変調回路104から入力され、当該パケットを送信する。また、無線送受信部105は、受信するパケットを復調回路106に出力する。復調回路106は、無線送受信部105から入力されるパケット、又は合成回路110から入力されるパケットを復調し、復調したパケットを誤り検出回路107に出力するとともに、復調したパケットを出力切替回路108に出力する。
また、誤り検出回路107は、入力されるパケットに誤りがある場合、入力された復調前の変調シンボルを出力させる制御を復調回路106に対して行うとともに、出力切替回路108の出力先を受信パケット記憶回路109に設定する。これにより、復調前の変調シンボルを受信パケット記憶回路109に記憶させる。
出力切替回路108は、誤り検出回路107の制御に応じて、復調回路106から入力されるパケットを受信パケット記憶回路109、合成回路110、又は、出力制御回路111及び出力切替回路112に出力する。なお、出力記憶回路108が出力制御回路111及び出力切替回路112に出力する場合は、前記復調回路106からの入力の硬判定値を出力する。
NC復号回路113は、出力切替回路112から入力されるNCパケットと、送信バッファ回路101に記憶されているパケットとによりNC復号を行い、NCパケットに含まれているパケットを復号して、上位レイヤの処理部に出力する。
また、同報ACK判定回路114は、パケットを再送すると判定すると、自装置が送信したパケットを再送させるために入力切替回路102を制御する。具体的には、同報ACK判定回路114は、入力切替回路102が、送信バッファ回路101に記憶されている当該パケットを読み出して誤り検出ビット付加回路103に出力するように制御を行う。
一方、他の送受信局装置1に対する再送の要求が含まれている場合(ステップS110:有)、同報アクナレッジパケットを再度受信するまで待機し(ステップS112)、以後ステップS106以降の動作を行う。
無線送受信部105は、再送したパケットに対応する同報アクナレッジパケットを受信すると(ステップS116)、復調回路106、出力切替回路108、112を通じて同報ACK判定回路114に受信した同報アクナレッジパケットを出力する。同報ACK判定回路114は、入力された同報アクナレッジパケットに自装置に対する再送の要求が含まれているか否かを判定する(ステップS118)。
また、ステップS118において、同報アクナレッジパケットに自装置に対する再送の要求が含まれている場合(ステップS118:有)、ステップS114以降の動作を行う。
誤り検出回路107は、入力されたNCパケットに誤りが含まれているか否かを判定し(ステップS144)、誤りが含まれている場合(ステップS144:誤)、無線送受信部105を介して、中継局装置2に対して再送の要求を送信する(ステップS146)。
以後、ステップS142以降の動作を繰り返す。
同図に示すように中継局装置2は、無線送受信部201、復調回路202、誤り検出回路203、出力切替回路204、受信パケット記憶回路205、干渉除去回路206、合成回路207、同報ACK生成回路208、入力切替回路209、誤り検出ビット付加回路210、変調回路211、送信バッファ回路212、及びNC符号化部240を備えている。
NC符号化部240は、バッファ制御回路241、出力切替回路242、第1バッファ回路243、第2バッファ回路244、NC符号化回路245、入力切替回路246を有している。
復調回路202は、無線送受信部201から入力されるパケット、又は合成回路207から入力されるパケットを復調し、復調したパケットを誤り検出回路203及び出力切替回路204に出力する。
具体的には、誤り検出回路203は、入力されるパケットが同一のタイムスロットにおいて再送された2つのパケットである場合、受信パケット記憶回路205、及び干渉除去回路206を出力切替回路204の出力先に設定する。また、誤り検出回路203は、入力されるパケットに誤りが含まれている場合、受信パケット記憶回路205を出力切替回路204の出力先に設定し、入力されるパケットに誤りが含まれていない場合、受信パケット記憶回路205、バッファ制御回路241、及び出力切替回路242を出力切替回路204の出力先に設定する。
なお、誤り検出回路203は、送受信局装置1に備えられている誤り検出回路107(図4)と同様に、入力されたパケットが再送パケットであるか否かの判定を、MACフレーム中のFrame Controlフィールド(図2)に含まれる情報に基づいて行う。
また、誤り検出回路203は、判定結果と、判定の対象となったパケットの送信元を示す情報とを同報ACK生成回路208に出力して、同報アクナレッジパケットを生成させる。
受信パケット記憶回路205は、出力切替回路204から入力されるパケットを記憶する。干渉除去回路206は、受信パケット記憶回路205に記憶されているパケットを用いて、出力切替回路204から入力されるパケットに含まれる干渉を除去し、干渉を除去したパケットを合成回路207に出力する。合成回路207は、干渉除去回路206から入力されるパケットと、受信パケット記憶回路205に記憶されているパケットとを合成し、合成したパケットを復調回路202に出力する。
以下に、受信パケット記憶回路205、干渉除去回路206、及び合成回路207により行われる干渉除去、及び時間ダイバーシチ利得を得るための合成について説明する。
図8(a)は、中継局装置2が各送受信局装置1から受信するパケットを示している。ここでは、受信パケット記憶回路205には、時刻T1において送受信局装置1a受信し、誤りが含まれていると判定されたネイティブパケットαと、時刻T2において送受信局装置1bから受信し、誤りが含まれていると判定されたネイティブパケットβとが記憶されているものとする。そして、時刻T4において行われる干渉除去、及び合成の処理を具体的に説明する。
誤り検出回路203は、入力されたパケットα’’に誤りが含まれていない場合、干渉除去回路206、バッファ制御回路241、及び出力切替回路242を出力切替回路204の出力先に設定する。これにより、出力切替回路204は、誤りが含まれていないパケットα’’を干渉除去回路206、バッファ制御回路241、及び出力切替回路242に出力する。
また、既に受信して受信パケット記憶回路205に記憶されているネイティブパケットと、干渉を除去したパケットと合成することにより、時間ダイバーシチ利得を得るようにして、ネイティブパケットのSINR(Signal to Interference and Noise power Ratio:信号対雑音干渉電力比)を改善させて復調を行う。
なお、合成回路207によるネイティブパケットの合成を行わずに、干渉除去回路206から出力されるパケットを復調回路202に出力するようにしてもよい。
また、復調回路202の出力として軟判定ビットを用いて干渉除去を行う場合、干渉除去、合成、及び復調結果のネイティブパケットを用いて、再度干渉除去、合成及び復調を繰り返す、繰り返し処理を行うことで、SINRをより向上させるようにしてもよい。
誤り検出ビット付加回路210は、入力切替回路209から入力されるパケットに対して誤りを検出するためのビットを生成し、当該パケットに生成したビットを付加したパケットを変調回路211に出力する。変調回路211は、誤り検出ビット付加回路210から入力されるパケットを変調し、変調したパケットを送信バッファ回路212及び無線送受信部201に出力する。送信バッファ回路212は、変調回路211から入力されるパケットを記憶する。
出力切替回路242は、バッファ制御回路241の制御に応じて、出力切替回路204から入力されるパケットを第1バッファ回路243又は第2バッファ回路244のいずれか一方に出力する。
NC符号化回路245は、第1バッファ回路243及び第2バッファ回路244それぞれにパケットが記憶されている場合、第1バッファ回路243及び第2バッファ回路244からパケットを読み出し、読み出したパケット同士によりNC符号化を行い、入力切替回路246を介して、NC符号化したパケットを入力切替回路209に出力する。
続いて、無線送受信部201は、送受信局装置1から送信されたパケットを受信すると、復調回路202を通じて、受信したパケットを誤り検出回路203に出力する(ステップS204)。
そして、同報ACK生成回路208は、誤り検出の結果に応じた同報アクナレッジパケット(同報ACK)を生成し、入力切替回路209、誤り検出ビット付加回路210、及び変調回路211を通じて、生成した同報アクナレッジパケットを無線送受信部201に出力して、送受信局装置1に向けて送信させる(ステップS208)。
無線送受信部201は、入力切替回路209、誤り検出ビット付加回路210、及び変調回路211を通じて、NC符号化回路245から入力されたNCパケットを各送受信局装置1に向けて送信する(ステップS212)。
一方、アクナレッジパケットに再送の要求が含まれている場合(ステップS214:有)、無線送受信部201は、送信バッファ回路212から再送を要求されたNCパケットを読み出して再送する(ステップS216)。以後、中継局装置2は、中継処理が終了するまで、ステップS214、S216を繰り返して行う。
そして、干渉除去回路206、及び合成回路207は、上述したように、再送されたパケットに対する干渉除去及び合成の処理を行い、干渉除去及び合成により得られたパケットを復調回路202に出力する(ステップS220)。以後、中継局装置2は、中継処理が完了するまで、ステップS206以降の動作を繰り返して行う。
また、中継局装置2に備えられている無線送受信部201は、送受信局装置1aから送信されたネイティブパケットαを受信し(図9、ステップS202)、復調回路202を通じて、受信したネイティブパケットαを誤り検出回路203及び出力切替回路204に出力する。
また、中継局装置2に備えられている無線送受信部201は、送受信局装置1aから送信されたネイティブパケットβを受信し(図9、ステップS204)、復調回路202を通じて、受信したネイティブパケットβを誤り検出回路203及び出力切替回路204に出力する。
そして、同報ACK生成回路208は、ネイティブパケットα、βの双方に誤りが含まれているという判定結果に応じた同報アクナレッジパケットを生成し、判定入力切替回路209、誤り検出ビット付加回路210、及び変調回路211を通じて、生成した同報アクナレッジパケットを無線送受信部201に出力して、送受信局装置1a、1bに向けて送信する(図9、ステップS208:双方に再送有)。
送受信局装置1a、1bに備えられている無線送受信部105は、中継局装置2から同報アクナレッジパケットを受信すると、受信した同報アクナレッジパケットを同報ACK判定回路114に出力する(図5、ステップS106)。
また、送受信局装置1bに備えられている同報ACK判定回路114は、入力された同報アクナレッジパケットに含まれている再送の要求に基づいて、時刻T2において送信したネイティブパケットβを再送させる制御を入力切替回路102に対して行う(図5、ステップS108:有、ステップS114)。
中継局装置2に備えられている無線送受信部201は、送受信局装置1a、1bから同時に送信されたネイティブパケットα、βが合成されたパケットγを受信し、誤り検出回路203及び出力切替回路204にパケットγを出力する(図9、ステップS218)。
復調回路202は、入力されたパケットα’’及びパケットβ’’を、誤り検出回路203及び出力切替回路204に出力する。誤り検出回路203は、入力されたパケットα’’及びパケットβ’’に誤りが含まれていないと判定する(図9、ステップS206)。そして、同報ACK生成回路208は、誤り検出回路203の判定結果に応じた同報アクナレッジパケットを生成し、生成した同報アクナレッジパケットを無線送受信部201に出力して、送受信局装置1a、1bに向けて送信する(図9、ステップS208:再送無)。このとき、パケットα’’から得られた正しいネイティブパケットαは、第1バッファ回路243に記憶され、パケットβ’’から得られた正しいネイティブパケットβは、第2バッファ回路244に記憶される。
送受信局装置1bは、送受信局装置1aと同様に、再送したネイティブパケットβに対する同報アクナレッジパケットを受信し(図5、ステップS116)、再送の要求が含まれていないと判定して(図5、ステップS118:無、ステップS120:無)、送信処理を終了する。
送受信局装置1aに備えられている無線送受信部105は、中継局装置2からNCパケットχを受信し(図6、ステップS142)、受信したNCパケットχを誤り検出回路107に出力する。また、送受信局装置1bに備えられている無線送受信部105は、同様に、中継局装置2からNCパケットχを受信し(図6、ステップS142)、受信したNCパケットχを誤り検出回路107に出力する。
以上のように、本実施形態の通信システム10は、中継局装置2を中継して、ネイティブパケットαを送受信局装置1bに送信し、ネイティブパケットβを送受信局装置1aに送信する伝送を行う。また、本実施形態の通信システム10は、図13に示した例と同様に再送の要求が生じているにもかかわらず、通信に要する時間を3タイムスロット分削減することができている。
増加させるようにした。これにより、ネイティブパケットの再送を同一のタイムスロットにおいて行うために生じるネイティブパケット同士の干渉により発生する誤りを低減させることができる。
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態における通信システムの構成は、第1実施形態と同じであるので、その説明を省略する。また、送受信局装置、及び中継局装置の構成も、それぞれ第1実施形態と同じであるので、その構成の説明を省略し、同じ符号を用いて送受信局装置における送信処理、及び中継局装置における中継処理を説明する。なお、本実施形態の送受信局装置における受信処理は、第1実施形態の送受信局装置1における受信処理と同じであるので、その説明を省略する。
本実施形態における送信処理及び中継処理では、中継局装置2が送受信局装置1a、1bからネイティブパケットを誤りなく正しく受信した場合、同報アクナレッジパケットを送信せずに、NC符号化されたNCパケットを送信する点が、第1実施形態と異なる。
送受信局装置1において、無線送受信部105は、パケットを中継局装置2に向けて送信後の待機中に(ステップS104)、中継局装置2からパケットを受信すると、受信したパケットが同報アクナレッジパケットであるか、又はNCパケットであるかを判定する(ステップS306)。
一方、受信したパケットがNCパケットである場合、(ステップS306:NCパケット)、無線送受信部105は、図6に示した受信処理を開始して、送信処理を終了する。
中継局装置2において、誤り検出回路203は、ステップS202及びステップS204にて受信したパケットそれぞれに誤りが含まれているか否かを判定する(ステップS406)。
一方、受信したパケットに誤りが含まれている場合(ステップS406:どちらかに誤り有)、誤り検出回路203は、一方のパケットのみに誤りが含まれているか、双方のパケットに誤りが含まれているかを判定する(ステップS408)。
一方、受信した2つのパケットの双方に誤りが含まれている場合(ステップS408:
双方に再送有)、同報ACK生成回路208は、誤り検出回路203により検出された誤り検出の結果に応じた同報アクナレッジパケットを生成し、入力切替回路209、誤り検出ビット付加回路210、及び変調回路211を通じて、生成した同報アクナレッジパケット(同報ACK)を無線送受信部201に出力して、送受信局装置1に向けて送信させる。以後、中継局装置2は、ステップS218以降の動作を行う。
図12における通信システムの動作を、図6、図10、及び図11に示したフローチャートの各ステップに対応させて説明する。なお、図12において、時刻T1から時刻T2までの各タイムスロットにおける動作は、第1実施形態の図3における時刻T1から時刻T2までの各タイムスロットにおける動作と同じであるので、その説明を省略して、時刻T3以降の各タイムスロットにおける動作を説明する。
送受信局装置1a、1bに備えられている無線送受信部105は、中継局装置2からパケットを受信すると、受信したパケットが同報アクナレッジパケットであることを判定し(図10、ステップS306:同報ACK)、受信した同報アクナレッジパケットを同報ACK判定回路114に出力する。
中継局装置2に備えられている無線送受信部201は、送受信局装置1a、1bから送信されたネイティブパケットα、βを合成したパケットγを受信し、復調回路202を通じて、誤り検出回路203及び出力切替回路204にパケットγを出力する(図11、ステップS218)。
そして、干渉除去回路206、及び合成回路207は、受信パケット記憶回路205に記憶されているネイティブパケットα、βと、入力されたパケットγとからパケットα’’及びパケットβ’’を算出する処理を行う(図9、ステップS220)。
NC符号化回路245は、第1バッファ回路243に記憶されているネイティブパケットαと、第2バッファ回路244に記憶されているネイティブパケットβとをNC符号化してNCパケットχを生成する(図11、ステップS210)。そして、無線送受信部201が、生成されたNCパケットχを送受信局装置1a、1bに向けて送信する(図11、ステップS212)。
また、送受信局装置1bに備えられている無線送受信部105は、同様に、中継局装置2からパケットを受信すると、受信したパケットがNCパケットであることを判定し(図10、ステップS306:NCパケット)、送信処理を終了するとともに、受信処理(図6)を開始して受信したNCパケットχを誤り検出回路107に出力する(図6、ステップS142)。
これにより、送受信局装置1a、1bから受信したネイティブパケットに誤りが含まれていない場合、更に、同報アクナレッジパケットを送信する時間を削減することができ、システムスループット及び遅延特性を改善することができる。
例えば、ライン型トポロジのネットワーク構成の通信システムに適用する場合、送受信局装置1はネットワークの両端に配置され、複数の中継局装置2は送受信局装置1の間に配置されるようにする。複数の中継局装置2のうち1つが各送受信局装置1より送信されたネイティブパケット同士をNC符号化して送信し、他の中継局装置2は、受信したネイティブパケット及びNCパケットを隣接する中継局装置2又は送受信局装置1に中継する動作をするようにする。
例えば、送受信局装置1a又は送受信局装置1bが送信するネイティブパケットを予め記憶している送受信局装置1cを通信システムに設け、送受信局装置1cが中継局装置2から受信するNCパケットをNC復号するようにしてもよい。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態において、中継局装置2は、1組の送受信局装置1の間におけるネイティブパケットの伝送を中継する構成を例にして説明したが、複数の組の送受信局装置1の間におけるネイティブパケットの伝送を中継するようにしてもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。更に「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、更に前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組合せで実現できるものであっても良い。
2…中継局装置
10…通信システム
101…送信バッファ回路
102…入力切替回路
103…誤り検出ビット付加回路
104…変調回路
105…無線送受信部
106…復調回路
107…誤り検出回路
108…出力切替回路
109…受信パケット記憶回路
110…合成回路
111…出力制御回路
112…出力切替回路
113…NC復号回路
114…同報ACK判定回路
201…無線送受信部
202…復調回路
203…誤り検出回路
204…出力切替回路
205…受信パケット記憶回路
206…干渉除去回路
207…合成回路
208…同報ACK生成回路
209…入力切替回路
210…誤り検出ビット付加回路
211…変調回路
212…送信バッファ回路
240…NC符号化部
241…バッファ制御回路
242…出力切替回路
243…第1バッファ回路
244…第2バッファ回路
245…NC符号化回路
246…入力切替回路
Claims (12)
- 中継局装置と、少なくとも2つの送受信局装置とを具備し、該中継局装置及び該送受信局装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムであって、
前記中継局装置は、
前記送受信局装置それぞれから受信したパケットに誤りが含まれているか否かを判定する誤り検出部と、
前記送受信局装置それぞれから受信したパケットごとに前記誤り検出部による誤り検出が行われた結果を含む同報アクナレッジパケットを生成する同報アクナレッジ生成部と、
前記同報アクナレッジ生成部により生成された同報アクナレッジパケットを前記送受信局装置に送信する中継局無線部とを備え、
前記送受信局装置は、
前記中継局装置にパケットを送信した後に、前記中継局装置から受信する同報アクナレッジパケットのうち、自装置から送信した前記パケットが前記中継局装置において誤りなく受信されたか否かを示す同報アクナレッジパケットに基づいて、前記パケットを再送するか否かを判定する同報アクナレッジ判定部と、
前記同報アクナレッジ判定部が前記パケットを再送すると判定すると、他の前記送受信局装置と同じタイムスロットにおいて、前記パケットを前記中継局装置に再送する送受信局無線部とを備える
ことを特徴とする通信システム。 - 前記中継局装置は、更に、前記同じタイムスロットにおいて複数の前記送受信局装置からパケットが再送された場合、該送受信局装置それぞれから既に受信しているパケットの相関を用いて、再送されたパケット同士の干渉を除去する干渉除去部を備え、
前記誤り検出部は、前記干渉除去部により前記パケット同士の干渉が除去されたパケットに対して誤り判定をする
ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。 - 前記中継局装置は、更に、前記送受信局装置から受信したパケットであって誤りが含まれているパケットと、前記干渉除去部により干渉を除去されたパケットとを合成する合成部とを備え、
前記誤り検出部は、前記合成部により合成されたパケットに対して誤り判定をする
ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の通信システム。 - 前記中継局装置は、更に、前記送受信局装置から受信したパケットに対して線型ネットワーク符号化をするネットワーク符号化部を備え、
前記中継局無線部は、前記ネットワーク符号化部により線型ネットワーク符号化されたパケットを前記送受信局装置に送信し、
前記送受信局装置は、更に、パケットを記憶する送信バッファ部と、前記中継局装置から受信した線型ネットワーク符号化されたパケットを、前記送信バッファ部に記憶されているパケットによりネットワーク復号化するネットワーク復号化部とを備える
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信システム。 - 前記中継局無線部は、前記誤り検出部が前記送受信局装置より受信したパケットから誤りを検出しない場合、同報アクナレッジパケットを送信せずに、前記ネットワーク符号化部によりネットワーク符号化されたパケットを送信する
ことを特徴とする請求項4に記載の通信システム。 - 通信装置と、少なくとも2つの送受信局装置とを具備し、該通信装置及び該送受信局装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける通信装置であって、
前記送受信局装置それぞれから受信したパケットに誤りが含まれているか否かを判定する誤り検出部と、
前記送受信局装置それぞれから受信したパケットごとに前記誤り検出部による誤り検出が行われた結果を含む同報アクナレッジパケットを生成する同報アクナレッジ生成部と、
前記同報アクナレッジ生成部により生成された同報アクナレッジパケットを前記送受信局装置に送信した後に、複数の前記送受信局装置から再送されたパケットを同じタイムスロットにおいて受信する無線部と
を備えることを特徴とする通信装置。 - 中継局装置と、少なくとも2つの通信装置とを具備し、該中継局装置及び該通信装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける通信装置であって、
前記中継局装置にパケットを送信した後に、前記中継局装置から受信する同報アクナレッジパケットのうち、送信した前記パケットが前記中継局装置において誤りなく受信されたか否かを示す同報アクナレッジパケットに基づいて、前記パケットを再送するか否かを判定する同報アクナレッジ判定部と、
前記同報アクナレッジ判定部が前記パケットを再送すると判定すると、他の前記通信装置と同じタイムスロットにおいて、前記パケットを前記中継局装置に再送する無線部と
を備えることを特徴とする通信装置。 - 中継局装置と、少なくとも2つの送受信局装置とを具備し、該中継局装置及び該送受信局装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける通信方法であって、
前記中継局装置が、前記送受信局装置それぞれから受信したパケットに誤りが含まれているか否かを判定する誤り検出部過程と、
前記中継局装置が、前記誤り検出過程における前記送受信局装置それぞれから受信したパケットごとに誤り検出が行われた結果を含む同報アクナレッジパケットを生成する同報アクナレッジ生成過程と、
前記中継局装置が、前記アクナレッジ生成過程において生成した同報アクナレッジパケットを前記送受信局装置に送信するアクナレッジ送信過程と、
前記送受信局装置が、前記中継局装置にパケットを送信した後に、前記中継局装置から受信する同報アクナレッジパケットに基づいて、前記中継局装置において送信した該パケットに誤りが検出されたか否かを判定する同報アクナレッジ判定過程と、
前記送受信局装置が、前記同報アクナレッジ判定過程において送信した前記パケットに誤りが検出されたと判定すると、他の前記送受信局装置と同じタイムスロットにおいて、前記パケットを前記中継局装置に再送する再送過程と
を有することを特徴とする通信方法。 - 通信装置と、少なくとも2つの送受信局装置とを具備し、該通信装置及び該送受信局装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける通信装置に用いられる通信方法であって、
前記送受信局装置それぞれから受信したパケットに誤りが含まれているか否かを判定する誤り検出過程と、
前記誤り検出過程における前記送受信局装置それぞれから受信したパケットごとに誤り検出が行われた結果を含む同報アクナレッジパケットを生成する同報アクナレッジ生成過程と、
前記同報アクナレッジ生成過程において生成された同報アクナレッジパケットを前記送受信局装置に送信した後に、複数の前記送受信局装置から再送されたパケットを同じタイムスロットにおいて受信する無線通信過程と
を有することを特徴とする通信方法。 - 中継局装置と、少なくとも2つの通信装置とを具備し、該中継局装置及び該通信装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける通信装置に用いられる通信方法であって、
前記中継局装置にパケットを送信した後に、前記中継局装置から受信する同報アクナレッジパケットのうち、自装置から送信した前記パケットが前記中継局装置において誤りなく受信されたか否かを示す同報アクナレッジパケットに基づいて、前記パケットを再送するか否かを判定する同報アクナレッジ判定過程と、
前記同報アクナレッジ判定過程において、前記パケットを再送すると判定されると、他の前記通信装置と同じタイムスロットにおいて、前記パケットを前記中継局装置に再送する再送過程と
を有することを特徴とする通信方法。 - 通信装置と、少なくとも2つの送受信局装置とを具備し、該通信装置及び該送受信局装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける前記通信装置に用いられるコンピュータを、
前記送受信局装置それぞれから受信したパケットに誤りが含まれているか否かを判定する誤り検出部、
前記送受信局装置それぞれから受信したパケットごとに前記誤り検出部による誤り検出が行われた結果を含む同報アクナレッジパケットを生成する同報アクナレッジ生成部、
前記同報アクナレッジ生成部により生成された同報アクナレッジパケットを前記送受信局装置に送信した後に、複数の前記送受信局装置から再送されたパケットを同じタイムスロットにおいて受信する無線部、
として機能させることを特徴とするプログラム。 - 中継局装置と、少なくとも2つの通信装置とを具備し、該中継局装置及び該通信装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける前記通信装置に用いられるコンピュータを、
前記中継局装置にパケットを送信した後に、前記中継局装置から受信する同報アクナレッジパケットのうち、送信した前記パケットが前記中継局装置において誤りなく受信されたか否かを示す同報アクナレッジパケットに基づいて、前記パケットを再送するか否かを判定する同報アクナレッジ判定部、
前記同報アクナレッジ判定部が前記パケットを再送すると判定すると、他の前記通信装置と同じタイムスロットにおいて、前記パケットを前記中継局装置に再送する無線部、
として機能させることを特徴とするプログラム。
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