JP5312397B2 - 通信システム、通信装置、及び、それらの通信方法、プログラム - Google Patents

通信システム、通信装置、及び、それらの通信方法、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、通信システム、通信装置、及び、それらの通信方法、プログラムに関する。
近年、マルチホップ通信のスループットの向上を目的とした、ネットワークコーディング(Network Coding:NC)技術が注目されている。ネットワークコーディング技術は、マルチホップ中継を行うネットワーク上の中継局において複数の情報系列を線形符号化することによって複数のマルチキャスト通信やユニキャスト通信を多重化した上で宛先ノードとなる複数の受信局に送信し、各受信局において復号操作を行う。これによって、ネットワークコーディングを用いない場合に比べてスループットの向上を図ることができる(非特許文献1、2)。
ネットワークコーディングを用いたマルチホップ無線ネットワークでは、無線通信の同報性とネットワークコーディングを活用することにより、スループットの向上を実現する。中継局の役割を果たすノードは、複数の送信局ノードから受信したパケットを線形符号によって符号化し、受信局に中継する。受信局は、他のノードから受信したパケットあるいは自身が保持しているパケットを用いて、符号化されたパケットを同様の線形符号によって復号し、元の情報を得ることができる。例えば、特許文献1には無線のネットワークコーディング技術が、非特許文献1には有線のネットワークコーディング技術が記載されている。
以下、あるパケットに対し、ネットワークコーディングによる符号化を施すことをNC符号化と記載し、ネットワークコーディングにより符号化されたパケットを復号することをNC復号と記載する。
ネットワークコーディング技術を、最も簡単なマルチホップ通信のトポロジであるAlice&Bob型トポロジを例にして説明する。なお、NC符号化されたパケットをNCパケットと記載し、NC符号化されていないパケットをネイティブパケットと記載する。パケットとは、あるノードに記憶されているビット情報のことである。また、NC符号化には、例えば、排他的論理和(XOR)を用いるものとする。
図13は、Alice&Bob型トポロジにおけるネットワークコーディング技術を用いた通信手順の一例を示す図である。同図に示すトポロジでは、両端の送受信局装置であるノードA及びノードBが、中継局装置であるノードRを介して、互いに双方向の通信を行う。各ノードの送信タイミングは、タイムスロットに割り当てられており、各ノードから送信されたパケットが干渉しないようになっている。
図13において、時刻T1に、ノードAは、ノードRに向けてネイティブパケットαを送信する。
時刻T2において、ノードRは、ネイティブパケットαを正しく受信できなかったことを示すNACK(Negative Acknowledgement:否定応答)をノードAに向けて送信する。
時刻T3において、ノードAは、ネイティブパケットαに対するNACKをノードRから受信すると、ノードRに向けてネイティブパケットαを再送する。
時刻T4において、ノードRは、再送されたネイティブパケットαを正しく受信できたことを示すACK(Acknowledgement:肯定応答)をノードAに向けて送信する。
時刻T5において、ノードBは、ネイティブパケットβをノードRに向けて送信する。
時刻T6において、ノードRは、ネイティブパケットβを正しく受信できなかったことを示すNACKをノードBに向けて送信する。
時刻T7において、ノードBは、ネイティブパケットβに対するNACKをノードRから受信すると、ノードRに向けてネイティブパケットβを再送する。
時刻T8において、ノードRは、再送されたネイティブパケットβを正しくできたことを示すACKをノードBに向けて送信する。
時刻T9において、ノードRは、再送により正しく受信したネイティブパケットα、β同士の排他的論理和(XOR)演算することにより、NC符号化されたNCパケットχ(=α XOR β)を生成してノードA、Bに向けて送信する。
時刻T10において、ノードAは、NCパケットχを正しく受信したことを示すACKをノードRに向けて送信する。
時刻T11において、ノードBは、ノードAと同様に、NCパケットχを正しく受信できたことを示すACKをノードRに向けて送信する。
このように、ノードRが、無線の同報性を活用して、NC符号化されたNCパケットχをノードA、Bに送信することにより、スループットの向上、及び遅延特性の向上を図っている。
特開2009−206778号公報
R.Ahlswede, S.Li, and R. Yeung, "Network information flow," IEEE Trans. Inf. Theory, vol.46, no.4, pp.1204-1216, Jul.2000 Sachin Katti, Hariharan Rahul, et al "XORs in The Air: Practical Wireless Network Coding," Proc. ACM SIGCOMM 2006, Pisa, Italy, Sep.2006, pp.243-254
しかしながら、上述のように、パケットを中継するノードRに対するネイティブパケットの再送が生じると、再送に要するタイムスロット数(時間)が増加してしまう。その結果、通信全体のタイムスロット数における、パケットネットワークコーディング技術により短縮されたタイムスロット数の割合が低下して、スループットの向上、及び遅延特性の向上の度合いが低下してしまうという問題がある。
換言すると、再送に要する時間が増加することにより、ネットワークコーディング技術によるスループットの向上、及び遅延特性の向上の度合いが低下してしまうという問題がある。
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、無線通信において、再送に要する時間を削減することにある。
上述した課題を解決するために、本発明は、中継局装置と、少なくとも2つの送受信局装置とを具備し、該中継局装置及び該送受信局装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムであって、前記中継局装置は、前記送受信局装置それぞれから受信したパケットに誤りが含まれているか否かを判定する誤り検出部と、前記送受信局装置それぞれから受信したパケットごとに前記誤り検出部による誤り検出が行われた結果を含む同報アクナレッジパケットを生成する同報アクナレッジ生成部と、前記同報アクナレッジ生成部により生成された同報アクナレッジパケットを前記送受信局装置に送信する中継局無線部とを備え、前記送受信局装置は、前記中継局装置にパケットを送信した後に、前記中継局装置から受信する同報アクナレッジパケットのうち、自装置から送信した前記パケットが前記中継局装置において誤りなく受信されたか否かを示す同報アクナレッジパケットに基づいて、前記パケットを再送するか否かを判定する同報アクナレッジ判定部と、前記同報アクナレッジ判定部が前記パケットを再送すると判定すると、他の前記送受信局装置と同じタイムスロットにおいて、前記パケットを前記中継局装置に再送する送受信局無線部とを備えることを特徴とする通信システムである。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記中継局装置は、更に、前記同じタイムスロットにおいて複数の前記送受信局装置からパケットが再送された場合、該送受信局装置それぞれから既に受信しているパケットの相関を用いて、再送されたパケット同士の干渉を除去する干渉除去部を備え、前記誤り検出部は、前記干渉除去部により前記パケット同士の干渉が除去されたパケットに対して誤り判定をすることを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記中継局装置は、更に、前記送受信局装置から受信したパケットであって誤りが含まれているパケットと、前記干渉除去部により干渉を除去されたパケットとを合成する合成部とを備え、前記誤り検出部は、前記合成部により合成されたパケットに対して誤り判定をすることを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記中継局装置は、更に、前記送受信局装置から受信したパケットに対して線型ネットワーク符号化をするネットワーク符号化部を備え、前記中継局無線部は、前記ネットワーク符号化部により線型ネットワーク符号化されたパケットを前記送受信局装置に送信し、前記送受信局装置は、更に、パケットを記憶する送信バッファ部と、前記中継局装置から受信した線型ネットワーク符号化されたパケットを、前記送信バッファ部に記憶されているパケットによりネットワーク復号化するネットワーク復号化部とを備えることを特徴とする。
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記中継局無線部は、前記誤り検出部が前記送受信局装置より受信したパケットから誤りを検出しない場合、同報アクナレッジパケットを送信せずに、前記ネットワーク符号化部によりネットワーク符号化されたパケットを送信することを特徴とする。
また、本発明は、通信装置と、少なくとも2つの送受信局装置とを具備し、該通信装置及び該送受信局装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける通信装置であって、前記送受信局装置それぞれから受信したパケットに誤りが含まれているか否かを判定する誤り検出部と、前記送受信局装置それぞれから受信したパケットごとに前記誤り検出部による誤り検出が行われた結果を含む同報アクナレッジパケットを生成する同報アクナレッジ生成部と、前記同報アクナレッジ生成部により生成された同報アクナレッジパケットを前記送受信局装置に送信した後に、複数の前記送受信局装置から再送されたパケットを同じタイムスロットにおいて受信する無線部とを備えることを特徴とする通信装置である。
また、本発明は、中継局装置と、少なくとも2つの通信装置とを具備し、該中継局装置及び該通信装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける通信装置であって、前記中継局装置にパケットを送信した後に、前記中継局装置から受信する同報アクナレッジパケットのうち、送信した前記パケットが前記中継局装置において誤りなく受信されたか否かを示す同報アクナレッジパケットに基づいて、前記パケットを再送するか否かを判定する同報アクナレッジ判定部と、前記同報アクナレッジ判定部が前記パケットを再送すると判定すると、他の前記通信装置と同じタイムスロットにおいて、前記パケットを前記中継局装置に再送する無線部とを備えることを特徴とする通信装置である。
また、本発明は、中継局装置と、少なくとも2つの送受信局装置とを具備し、該中継局装置及び該送受信局装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける通信方法であって、前記中継局装置が、前記送受信局装置それぞれから受信したパケットに誤りが含まれているか否かを判定する誤り検出部過程と、前記中継局装置が、前記誤り検出過程における前記送受信局装置それぞれから受信したパケットごとに誤り検出が行われた結果を含む同報アクナレッジパケットを生成する同報アクナレッジ生成過程と、前記中継局装置が、前記アクナレッジ生成過程において生成した同報アクナレッジパケットを前記送受信局装置に送信するアクナレッジ送信過程と、前記送受信局装置が、前記中継局装置にパケットを送信した後に、前記中継局装置から受信する同報アクナレッジパケットに基づいて、前記中継局装置において送信した該パケットに誤りが検出されたか否かを判定する同報アクナレッジ判定過程と、前記送受信局装置が、前記同報アクナレッジ判定過程において送信した前記パケットに誤りが検出されたと判定すると、他の前記送受信局装置と同じタイムスロットにおいて、前記パケットを前記中継局装置に再送する再送過程とを有することを特徴とする通信方法である。
また、本発明は、通信装置と、少なくとも2つの送受信局装置とを具備し、該通信装置及び該送受信局装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける通信装置に用いられる通信方法であって、前記送受信局装置それぞれから受信したパケットに誤りが含まれているか否かを判定する誤り検出過程と、前記誤り検出過程における前記送受信局装置それぞれから受信したパケットごとに誤り検出が行われた結果を含む同報アクナレッジパケットを生成する同報アクナレッジ生成過程と、前記同報アクナレッジ生成過程において生成された同報アクナレッジパケットを前記送受信局装置に送信した後に、複数の前記送受信局装置から再送されたパケットを同じタイムスロットにおいて受信する無線通信過程とを有することを特徴とする通信方法である。
また、本発明は、中継局装置と、少なくとも2つの通信装置とを具備し、該中継局装置及び該通信装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける通信装置に用いられる通信方法であって、前記中継局装置にパケットを送信した後に、前記中継局装置から受信する同報アクナレッジパケットのうち、自装置から送信した前記パケットが前記中継局装置において誤りなく受信されたか否かを示す同報アクナレッジパケットに基づいて、前記パケットを再送するか否かを判定する同報アクナレッジ判定過程と、前記同報アクナレッジ判定過程において、前記パケットを再送すると判定されると、他の前記通信装置と同じタイムスロットにおいて、前記パケットを前記中継局装置に再送する再送過程とを有することを特徴とする通信方法である。
また、本発明は、通信装置と、少なくとも2つの送受信局装置とを具備し、該通信装置及び該送受信局装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける前記通信装置に用いられるコンピュータを、前記送受信局装置それぞれから受信したパケットに誤りが含まれているか否かを判定する誤り検出部、前記送受信局装置それぞれから受信したパケットごとに前記誤り検出部による誤り検出が行われた結果を含む同報アクナレッジパケットを生成する同報アクナレッジ生成部、前記同報アクナレッジ生成部により生成された同報アクナレッジパケットを前記送受信局装置に送信した後に、複数の前記送受信局装置から再送されたパケットを同じタイムスロットにおいて受信する無線部、として機能させることを特徴とするプログラムである。
また、本発明は、中継局装置と、少なくとも2つの通信装置とを具備し、該中継局装置及び該通信装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける前記通信装置に用いられるコンピュータを、前記中継局装置にパケットを送信した後に、前記中継局装置から受信する同報アクナレッジパケットのうち、送信した前記パケットが前記中継局装置において誤りなく受信されたか否かを示す同報アクナレッジパケットに基づいて、前記パケットを再送するか否かを判定する同報アクナレッジ判定部、前記同報アクナレッジ判定部が前記パケットを再送すると判定すると、他の前記通信装置と同じタイムスロットにおいて、前記パケットを前記中継局装置に再送する無線部、として機能させることを特徴とするプログラムである。
本発明によれば、中継局装置が複数の送受信局装置それぞれから受信したパケットごとに誤りが含まれているか否かを示す同報アクナレッジパケットを複数の送受信局装置に送信し、各送受信局装置が受信した同報アクナレッジパケットに基づいて同じタイムスロットにおいてパケットの再送をすることにより、再送されるパケットの数に関わらず1つのタイムスロットにおいて再送が行われるので、再送に要するタイムスロット数を削減することができる。これにより、パケットを正しく受信できなかった際に行う再送に要する時間を削減することができる。
本発明の一実施形態における通信システムの全体構成図である。 同実施形態において送受信局装置1a、1b、及び中継局装置2が送受信するパケットの無線フレーム構成の一例を示す図である。 同実施形態における通信システム10の動作概要を示す図である。 同実施形態における送受信局装置1の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における送受信局装置1による送信処理を示すフローチャートである。 同実施形態における送受信局装置1による受信処理を示すフローチャートである。 同本実施形態における中継局装置2の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態の中継局装置2における干渉除去、及び合成の処理を示す模式図である。 同実施形態における中継局装置2による中継処理を示すフローチャートである。 第2実施形態における送受信局装置1の送信処理を示すフローチャートである。 同実施形態における中継局装置2の中継処理を示すフローチャートである。 同実施形態における通信システムの動作の概要を示す図である。 Alice&Bob型トポロジにおけるネットワークコーディング技術を用いた通信手順の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態における通信システム10の全体構成を示す図である。
同図に示すように、本実施形態における通信システム10は、少なくとも2つの送受信局装置1と、中継局装置2との2種類の通信装置を具備している。ここでは、2つの送受信局装置1が、中継局装置2を介して、パケットを送受信する2ホップの無線中継システムを例にして説明する。以下、2つの送受信局装置1それぞれを、送受信局装置1a、1bという。
また、通信システム10は、ネットワークコーディング(Network Coding:NC)技術を用いたシステムであり、中継局装置2が、各送受信局装置1a、1bから受信したパケットに対してNC符号化をして各送受信局装置1a、1bに送信する。また、通信システム10において、送受信局装置1a、1b、及び中継局装置2は、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access / Collision Avoidance)に基づいて動作し、キャリアセンスが理想的に機能するものとする。
そして、送受信局装置1a、1b、及び中継局装置2それぞれは、割り当てられたタイムスロットにおいて、パケットを送信するものとする。また、通信システム10におけるn番目のタイムスロットを時刻Tnと表す。また、送受信局装置1a、1bは、受信したパケットを、当該パケットの宛先に関わらず復調するプロミスキャスモードで動作する。
図2は、本実施形態において送受信局装置1a、1b、及び中継局装置2が送受信するパケットの無線フレーム構成の一例を示す図である。本実施形態における通信システム10は、標準規格(IEEE802.11)に準拠したMAC(Medium Access Control:媒体アクセス制御)フレームを用いて通信する場合について説明する。
同図に示すように、MACフレームは、当該フレームの種類を示すフィールド(Frame Control)と、送信先アドレス、送信元アドレス、中継アドレスなどが設定される3つのアドレス・フィールド(Address1、Address2、Address3、Address4)と、送信するデータのシーケンス番号を示すフィールド(Sequence Control)と、送信されるパケットなどが設定されるペイロード(Payload)と、当該フレームの誤り検出及び訂正を行うために付加される符号を示すフィールド(Frame Check Sequence:FCS)とを有している。
ペイロードには、ネットワークコーディングによる符号化が施されたパケットであるNCパケットや、ネットワークコーディングが施されていないパケットであるネイティブパケット、中継局装置2において送受信局装置1a、1bから受信したパケットを正しく受信したか否かを示す情報を含むパケットである同報アクナレッジパケットなどが設定される。
以下、ネットワークコーディングの符号化を施すことを「NC符号化」と記載し、ネットワークコーディングにより符号化されたパケットを復号することを「NC復号」と記載する。
送受信局装置1から他の送受信局装置1宛のパケットを中継局装置2へ送信する場合、例えば、アドレス・フィールドAddress1に中継局装置2のアドレスが設定され、アドレス・フィールドAddress2にパケットの送信元である送受信局装置1のアドレスが設定され、アドレス・フィールドAddress3に最終的な宛先となる送受信局装置1のアドレスが設定される。
また、中継局装置2から送受信局装置1へパケットを送信する場合、例えば、アドレス・フィールドAddress2に中継局装置2のアドレスが設定される。そして、ペイロードに設定されるパケットがNCパケットであるとき、アドレス・フィールドAddress1に送受信局装置1いずれか一方のアドレスが設定され、アドレス・フィールドAddress3に他方の送受信局装置1のアドレスが設定される。また、ペイロードに設定されるパケットがネイティブパケットである場合、アドレス・フィールドAddress1にパケットの最終的な宛先となる送受信局装置1のアドレスが、アドレス・フィールドAddress3にはパケットの送信元である送受信局装置1のアドレスが設定される。
図3は、本実施形態における通信システム10の動作概要を示す図である。この動作において、中継局装置2は、図13に示した動作と同様に、何らかの原因により送受信局装置1a、1bから最初に送信されるネイティブパケットを正しく受信できない場合について説明する。また、送受信局装置1aには、ネイティブパケットαが予め記憶され、送受信局装置1bには、ネイティブパケットβが予め記憶されているものとする。
同図において、時刻T1に、送受信局装置1aは、送信機会を得ると、送受信局装置1b宛のネイティブパケットαを送信する。中継局装置2は、送受信局装置1aからネイティブパケットαを受信する。
時刻T2において、送受信局装置1bは、送信機会を得ると、送受信局装置1a宛のネイティブパケットβを送信する。中継局装置2は、送受信局装置1bからネイティブパケットβを受信する。
時刻T3において、中継局装置2は、送信機会を得ると、送受信局装置1a、1bそれぞれから受信したパケットに対する応答である同報アクナレッジパケットを送信する。この同報アクナレッジパケットは、時刻T1及び時刻T2において受信したネイティブパケットα、βごとに誤り検出が行われた結果を含んでいる。ここでは、同報アクナレッジパケットは、中継局装置2において受信されたネイティブパケットα、βそれぞれに誤りが検出された結果を含み、ネイティブパケットα、βそれぞれが中継局装置2において正しく受信されなかったこと示している。
また、送受信局装置1aは、中継局装置2から同報アクナレッジパケットを受信すると、受信した同報アクナレッジパケットに基づいて、自装置が送信したネイティブパケットαが中継局装置2において正しく受信されたか否かを判定する。また、送受信局装置1bは、送受信局装置1aと同様に、同報アクナレッジパケットに基づいて、ネイティブパケットβが中継局装置2において正しく受信されたか否かを判定する。
時刻T4において、送受信局装置1aは、ネイティブパケットαが正しく受信されていなかったと判定すると、ネイティブパケットαを再送する。また、送受信局装置1bも、送受信局装置1aと同様に、ネイティブパケットβが正しく受信されていなかったと判定すると、ネイティブパケットβを再送する。なお、本実施形態においては、各送受信局装置1は、同報アクナレッジパケットを受信し、自装置が送信したパケットが正しく受信されていなかったと判定すると、同報アクナレッジパケットを受信した次のタイムスロットに再送を行うようにしている。
中継局装置2は、送受信局装置1a、1bから再送されたネイティブパケットα、βを受信し、時刻T4において受信したネイティブパケットα、βに対して、時刻T1、T2において受信したネイティブパケットα、βを用いた干渉除去及び合成をして、干渉除去及び合成により得られたパケットα’’、β’’に誤りが含まれているか否かを判定し、誤りが含まれていないと判定する。
時刻T5において、中継局装置2は、送信機会を得ると、干渉除去及び合成により得られたパケットα’’、β’’に対する同報アクナレッジパケットを送信する。この同報アクナレッジパケットには、パケットα’’、β’’のどちらにも誤りが検出されなかったことを示す情報が含まれている。
時刻T6において、中継局装置2は、パケットα’’、β’’から得られた誤りの含まれていないネイティブパケットα、β同士によりNC符号化を行い、NC符号化により得られたNCパケットχを送受信局装置1a、1b宛に送信する。NC符号化は、線型性を有する関数、例えば、排他的論理和(XOR)などにより行う。
送受信局装置1aは、NCパケットχを受信すると、NCパケットχを正しく受信できたか否かを判定する。そして、送受信局装置1aは、NCパケットχを正しく受信したと判定し、記憶しているネイティブパケットαによりNC復号を行い、ネイティブパケットβを復号する。また、送受信局装置1bは、送受信局装置1aと同様に、受信したNCパケットχを正しく受信したかを判定して、記憶しているネイティブパケットβによりNC復号を行い、ネイティブパケットαを復号する。
時刻T7において、送受信局装置1aは、NCパケットχを正しく受信したことを示すアクナレッジパケットを中継局装置2宛てに送信する。
時刻T8において、送受信局装置1bは、NCパケットχを正しく受信したことを示すアクナレッジパケットを中継局装置2宛てに送信する。
以上のようにして、中継局装置2を中継して、ネイティブパケットαを送受信局装置1bに送信し、ネイティブパケットβを送受信局装置1aに送信する伝送を行う。
図4は、本実施形態における送受信局装置1の構成を示す概略ブロック図である。
同図に示すように、送受信局装置1は、送信バッファ回路101、入力切替回路102、誤り検出ビット付加回路103、変調回路104、無線送受信部105、復調回路106、誤り検出回路107、出力切替回路108、受信パケット記憶回路109、合成回路110、出力制御回路111、出力切替回路112、NC(Network Coding:ネットワークコーディング)復号回路113、及び同報ACK(Acknowledge:アクナレッジ)判定回路114を備えている。
送信バッファ回路101は、上位レイヤの処理部(不図示)より入力されるパケットを記憶する。ここで、上位レイヤの処理部より入力されるパケットには、送信するデータと、当該データを送信する宛先を示す情報とが含まれている。入力切替回路102は、同報ACK判定回路114の制御に応じて、送信バッファ回路101に記憶されているパケットと、上位レイヤの処理部より入力されるパケットとのいずれか一方を誤り検出ビット付加回路103に出力する。誤り検出ビット付加回路103は、入力切替回路102から入力されるパケットに対して誤り検出をするための誤り検出ビットを付加し、誤り検出ビットを付加したパケットを当該パケットに付加して変調回路104に出力する。誤り検出ビット付加回路103が付加する誤り検出ビットは、例えば、フィールドFCS(図2)である。
変調回路104は、誤り検出ビット付加回路103から入力されるパケットを、通信に利用するMACフレームのフィールド構成(図2)に変換し、MACフレームに変換したパケットを変調して無線送受信部105に出力する。
無線送受信部105は、変調されたパケットが変調回路104から入力され、当該パケットを送信する。また、無線送受信部105は、受信するパケットを復調回路106に出力する。復調回路106は、無線送受信部105から入力されるパケット、又は合成回路110から入力されるパケットを復調し、復調したパケットを誤り検出回路107に出力するとともに、復調したパケットを出力切替回路108に出力する。
誤り検出回路107は、復調回路106から入力されるパケットに含まれる誤り検出ビットにより、入力されるパケットに誤りが含まれているか否かを判定する。また、誤り検出回路107は、入力されるパケットの種類、及び判定結果に応じて、復調回路106が出力する信号の種類、並びに出力切替回路108がパケットを出力する先を制御する。具体的には、誤り検出回路107は、入力されるパケットに誤りがない場合、復調回路106の出力を硬判定ビットとし、出力切替回路108の出力先を出力制御回路111及び出力切替回路112に設定する。
また、誤り検出回路107は、入力されるパケットに誤りがある場合、入力された復調前の変調シンボルを出力させる制御を復調回路106に対して行うとともに、出力切替回路108の出力先を受信パケット記憶回路109に設定する。これにより、復調前の変調シンボルを受信パケット記憶回路109に記憶させる。
また、誤り検出回路107は、入力されるパケットが再送パケットである場合、入力された復調前の変調シンボルを出力させる制御を復調回路106に対して行うとともに、出力切替回路108の出力先を合成回路110に設定する。ここで、復調回路106が出力する変調シンボルは、軟判定値によって表された軟判定ビットと置き換えてもよい。なお、誤り検出回路107は、入力されたパケットが再送パケットであるか否かの判定を、MACフレーム中のFrame Controlフィールド(図2)に含まれる情報に基づいて行う。
出力切替回路108は、誤り検出回路107の制御に応じて、復調回路106から入力されるパケットを受信パケット記憶回路109、合成回路110、又は、出力制御回路111及び出力切替回路112に出力する。なお、出力記憶回路108が出力制御回路111及び出力切替回路112に出力する場合は、前記復調回路106からの入力の硬判定値を出力する。
受信パケット記憶回路109は、出力切替回路108から入力されるパケットを記憶する。合成回路110は、出力切替回路108から入力されるパケットと、受信パケット記憶回路109に記憶されているパケットとを合成し、合成したパケットを復調回路106に出力する。本実施形態における送受信局装置1は、受信パケット記憶回路109と合成回路110とを備えることにより、パケットが再送される際に、受信パケット記憶回路109に記憶されているパケット(既に受信したパケット)と、出力切替回路108から出力されるパケット(再送されたパケット)とを合成して時間ダイバーシチ利得とSNRを増大させる効果を得られるようにしている。
出力制御回路111は、出力切替回路108から入力されるパケットに応じて、出力切替回路112がパケットを出力する先を切り替える制御をする。具体的には、出力制御回路111は、入力されるパケットがNCパケットである場合、出力切替回路112がパケットを出力する先をNC復号回路113に設定し、入力されるパケットが同報アクナレッジパケットである場合、出力切替回路112がパケットを出力する先を同報ACK判定回路114に設定する。同報アクナレッジパケットと、NCパケットとの区別は、例えば、MACフレーム中のFrame Controlフィールド(図2)の示す値により行われる。
出力切替回路112は、出力制御回路111の制御に応じて、出力切替回路108から入力されるパケットをNC復号回路113、又は同報ACK判定回路114のいずれか一方に出力する。
NC復号回路113は、出力切替回路112から入力されるNCパケットと、送信バッファ回路101に記憶されているパケットとによりNC復号を行い、NCパケットに含まれているパケットを復号して、上位レイヤの処理部に出力する。
同報ACK判定回路114は、出力切替回路112から入力される同報アクナレッジパケットに応じて、送信したパケットを再送するか否かを判定する。具体的には、同報ACK判定回路114は、自装置から送信したパケットが中継局装置2において誤りを含んで受信されたことを示す情報が同報アクナレッジパケットに含まれている場合に再送をすると判定し、自装置から送信したパケットが中継局装置2において誤りを含まずに受信されたことを示す情報が同報アクナレッジパケットに含まれている場合に、再送をしないと判定する。
また、同報ACK判定回路114は、パケットを再送すると判定すると、自装置が送信したパケットを再送させるために入力切替回路102を制御する。具体的には、同報ACK判定回路114は、入力切替回路102が、送信バッファ回路101に記憶されている当該パケットを読み出して誤り検出ビット付加回路103に出力するように制御を行う。
図5は、本実施形態における送受信局装置1による送信処理を示すフローチャートである。送受信局装置1は、送信機会を得ると、上位レイヤの処理部より入力されたパケットを送信バッファ回路101に記憶するとともに、入力切替回路102、誤り検出ビット付加回路103、変調回路104、及び無線送受信部105を通じて、入力されたパケットを中継局装置2に向けて送信し(ステップS102)、同報アクナレッジパケット(同報ACK)を受信するまで待機する(ステップS104)。
無線送受信部105は、送信したパケットに対応する同報アクナレッジパケットを中継局装置2から受信すると、復調回路106、出力切替回路108、及び出力切替回路112を通じて同報ACK判定回路114に出力する(ステップS106)。同報ACK判定回路114は、入力された同報アクナレッジパケットに自装置に対する再送の要求が含まれているか否かを判定する(ステップS108)。ここで、自装置に対する再送の要求とは、自装置が送信したパケットに誤りが検出されたことを示す情報が含まれていることである。
自装置に対する再送の要求が含まれていない場合(ステップS108:無)、同報ACK判定回路114は、他の送受信局装置1に対する再送の要求が含まれているか否かを判定し(ステップS110)、他の送受信局装置1に対する再送の要求が含まれていない場合(ステップS110:無)、送信処理を終了する。
一方、他の送受信局装置1に対する再送の要求が含まれている場合(ステップS110:有)、同報アクナレッジパケットを再度受信するまで待機し(ステップS112)、以後ステップS106以降の動作を行う。
ステップS108において、同報アクナレッジパケットに自装置に対する再送の要求が含まれている場合(ステップS108:有)、同報ACK判定回路114は、入力切替回路102を制御して、送信バッファ回路101に記憶されているパケットを入力切替回路102、誤り検出ビット付加回路103、変調回路104、及び無線送受信部105を通じて、同報アクナレッジパケットを受信した次のタイムスロットにおいて、再送させる(ステップS114)。
無線送受信部105は、再送したパケットに対応する同報アクナレッジパケットを受信すると(ステップS116)、復調回路106、出力切替回路108、112を通じて同報ACK判定回路114に受信した同報アクナレッジパケットを出力する。同報ACK判定回路114は、入力された同報アクナレッジパケットに自装置に対する再送の要求が含まれているか否かを判定する(ステップS118)。
自装置に対する再送の要求が含まれていない場合(ステップS118:無)、同報ACK判定回路114は、他の送受信局装置1に対する再送の要求が含まれているか否かを判定し(ステップS120)、他の送受信局装置1に対する再送の要求が含まれていない場合(ステップS120:無)、送信処理を終了する。一方、他の送受信局装置1に対する再送の要求が含まれている場合(ステップS120:有)、同報アクナレッジパケットを再度受信するまで待機し(ステップS122)、以後ステップS116以降の動作を行う。
また、ステップS118において、同報アクナレッジパケットに自装置に対する再送の要求が含まれている場合(ステップS118:有)、ステップS114以降の動作を行う。
図6は、本実施形態における送受信局装置1による受信処理を示すフローチャートである。送受信局装置1において、無線送受信部105は、NCパケットを受信すると(ステップS142)、復調回路106を通じて、受信したNCパケットを誤り検出回路107に出力する。
誤り検出回路107は、入力されたNCパケットに誤りが含まれているか否かを判定し(ステップS144)、誤りが含まれている場合(ステップS144:誤)、無線送受信部105を介して、中継局装置2に対して再送の要求を送信する(ステップS146)。
以後、ステップS142以降の動作を繰り返す。
ステップS144において、誤り検出回路107は、入力されたNCパケットに誤りが含まれていない場合(ステップS144:正)、無線送受信部105を介して、NCパケットを正しく受信したことを示すアクナレッジパケットを中継局装置2に送信する(ステップS148)。受信したNCパケットは、復調回路106、出力切替回路108、112を通じて、無線送受信部105からNC復号回路113に出力される。そして、NC復号回路113において、NCパケットは、送信バッファ回路101に記憶されているパケットによりNC復号され、復号により得られたパケットが上位レイヤの処理部に出力される。
図7は、本実施形態における中継局装置2の構成を示す概略ブロック図である。
同図に示すように中継局装置2は、無線送受信部201、復調回路202、誤り検出回路203、出力切替回路204、受信パケット記憶回路205、干渉除去回路206、合成回路207、同報ACK生成回路208、入力切替回路209、誤り検出ビット付加回路210、変調回路211、送信バッファ回路212、及びNC符号化部240を備えている。
NC符号化部240は、バッファ制御回路241、出力切替回路242、第1バッファ回路243、第2バッファ回路244、NC符号化回路245、入力切替回路246を有している。
中継局装置2において、無線送受信部201は、変調されたパケットを受信し、受信したパケットを復調回路202に出力する。また、無線送受信部201は、変調回路211から入力される変調されたパケットを送信し、再送の要求を受信すると、送信バッファ回路212に記憶されているパケットを読み出して再送する。
復調回路202は、無線送受信部201から入力されるパケット、又は合成回路207から入力されるパケットを復調し、復調したパケットを誤り検出回路203及び出力切替回路204に出力する。
誤り検出回路203は、復調回路202から入力されるパケットに誤りが含まれているか否かを判定する。そして、誤り検出回路203は、入力されるパケットの種類と、判定結果とに応じて出力切替回路204がパケットを出力する先を切り替える制御をする。
具体的には、誤り検出回路203は、入力されるパケットが同一のタイムスロットにおいて再送された2つのパケットである場合、受信パケット記憶回路205、及び干渉除去回路206を出力切替回路204の出力先に設定する。また、誤り検出回路203は、入力されるパケットに誤りが含まれている場合、受信パケット記憶回路205を出力切替回路204の出力先に設定し、入力されるパケットに誤りが含まれていない場合、受信パケット記憶回路205、バッファ制御回路241、及び出力切替回路242を出力切替回路204の出力先に設定する。
なお、誤り検出回路203は、送受信局装置1に備えられている誤り検出回路107(図4)と同様に、入力されたパケットが再送パケットであるか否かの判定を、MACフレーム中のFrame Controlフィールド(図2)に含まれる情報に基づいて行う。
また、誤り検出回路203は、判定結果と、判定の対象となったパケットの送信元を示す情報とを同報ACK生成回路208に出力して、同報アクナレッジパケットを生成させる。
出力切替回路204は、誤り検出回路203の制御に応じて、復調回路202から入力されるパケットを受信パケット記憶回路205、干渉除去回路206、又は、バッファ制御回路241及び出力切替回路242に出力する。
受信パケット記憶回路205は、出力切替回路204から入力されるパケットを記憶する。干渉除去回路206は、受信パケット記憶回路205に記憶されているパケットを用いて、出力切替回路204から入力されるパケットに含まれる干渉を除去し、干渉を除去したパケットを合成回路207に出力する。合成回路207は、干渉除去回路206から入力されるパケットと、受信パケット記憶回路205に記憶されているパケットとを合成し、合成したパケットを復調回路202に出力する。
中継局装置2は、受信パケット記憶回路205、干渉除去回路206、及び合成回路207を備えることにより、同一タイムスロットにおいて各送受信局装置1から同時に再送されるパケットの干渉除去、及び時間ダイバーシチ利得とSNRを増大させる効果を得られるようにしている。
以下に、受信パケット記憶回路205、干渉除去回路206、及び合成回路207により行われる干渉除去、及び時間ダイバーシチ利得を得るための合成について説明する。
図8は、本実施形態の中継局装置2における干渉除去、及び合成の処理を示す模式図である。ここでは、図3において説明した動作に基づいて、中継局装置2における干渉除去、及び合成の処理を説明する。
図8(a)は、中継局装置2が各送受信局装置1から受信するパケットを示している。ここでは、受信パケット記憶回路205には、時刻T1において送受信局装置1a受信し、誤りが含まれていると判定されたネイティブパケットαと、時刻T2において送受信局装置1bから受信し、誤りが含まれていると判定されたネイティブパケットβとが記憶されているものとする。そして、時刻T4において行われる干渉除去、及び合成の処理を具体的に説明する。
干渉除去回路206には、各送受信局装置1から再送されたネイティブパケットα、βが合成されたパケットγが出力切替回路204から入力される。このとき、受信パケット記憶回路205にパケットγが出力されて記憶される。干渉除去回路206は、受信パケット記憶回路205に記憶されているネイティブパケットα及びネイティブパケットβのうち確からしいネイティブパケットβを読み出す。そして、干渉除去回路206は、図8(b)に示すように、入力されたパケットγから、読み出したネイティブパケットβを減算してパケットα’を算出し、算出したパケットα’を合成回路207に出力する。ここで、干渉除去回路206が選択する確からしいネイティブパケットは、例えば、軟判定値の絶対値の総和が大きいネイティブパケットとする。
合成回路207は、干渉除去回路206が減算に用いなかったネイティブパケットαを読み出す。そして、合成回路207は、図8(c)に示すように、干渉除去回路206から入力されたパケットα’と、読み出したネイティブパケットαとを合成したパケットα’’を算出し、算出したパケットα’’を復調回路202に出力する。そして、復調回路202は、入力されたパケットα’’を復調し、復調したパケットα’’を誤り検出回路203及び出力切替回路204に出力する。
誤り検出回路203は、入力されたパケットα’’に誤りが含まれていない場合、干渉除去回路206、バッファ制御回路241、及び出力切替回路242を出力切替回路204の出力先に設定する。これにより、出力切替回路204は、誤りが含まれていないパケットα’’を干渉除去回路206、バッファ制御回路241、及び出力切替回路242に出力する。
干渉除去回路206は、誤りが含まれていないパケットα’’からネイティブパケットαのレプリカを生成する。また、干渉除去回路206は、上述と同様の干渉除去及び合成により、受信パケット記憶回路205に記憶されているパケットγと、生成したネイティブパケットαのレプリカとからネイティブパケットβに対応するパケットβ’’を算出し、復調及び誤り検出を行う。
このように、既に受信して受信パケット記憶回路205に記憶されているネイティブパケットα、βを用いて、中継局装置2による再送の要求に応じて同一スロットにおいて各送受信局装置1から送信されたネイティブパケット同士の干渉を除去する。受信パケット記憶回路205に記憶されているネイティブパケットα、βは、誤りが含まれているが、再送されたパケットと同じパケットであり相関が高いので、効率よく干渉を除去することができる。
また、既に受信して受信パケット記憶回路205に記憶されているネイティブパケットと、干渉を除去したパケットと合成することにより、時間ダイバーシチ利得を得るようにして、ネイティブパケットのSINR(Signal to Interference and Noise power Ratio:信号対雑音干渉電力比)を改善させて復調を行う。
なお、合成回路207によるネイティブパケットの合成を行わずに、干渉除去回路206から出力されるパケットを復調回路202に出力するようにしてもよい。
また、復調回路202の出力として軟判定ビットを用いて干渉除去を行う場合、干渉除去、合成、及び復調結果のネイティブパケットを用いて、再度干渉除去、合成及び復調を繰り返す、繰り返し処理を行うことで、SINRをより向上させるようにしてもよい。
図7に戻り、中継局装置2において、同報ACK生成回路208には、誤り検出回路203から、誤り検出の判定結果と、判定の対象となったパケットの送信元を示す情報とが入力される。同報ACK生成回路208は、各送受信局装置1からパケットを受信するタイムスロットの後に、誤り検出回路203から入力される判定結果と、判定結果に対応する送信元とからなる複数の応答を含む同報アクナレッジパケットを生成する。そして、同報ACK生成回路208は、生成した同報アクナレッジパケットを入力切替回路209に出力するとともに、当該同報アクナレッジパケットが誤り検出ビット付加回路210に出力されるように入力切替回路209を制御する。具体的には、同報ACK生成回路208は、同報アクナレッジパケットを出力する場合に、同報アクナレッジパケットが誤り検出ビット付加回路210に出力されるように入力切替回路209の出力先を切り替える。
入力切替回路209は、同報ACK生成回路208の制御に応じて、同報ACK生成回路208から入力される同報アクナレッジパケットと、NC符号化部240が有する入力切替回路246から入力されるパケットとのいずれか一方を誤り検出ビット付加回路210に出力する。
誤り検出ビット付加回路210は、入力切替回路209から入力されるパケットに対して誤りを検出するためのビットを生成し、当該パケットに生成したビットを付加したパケットを変調回路211に出力する。変調回路211は、誤り検出ビット付加回路210から入力されるパケットを変調し、変調したパケットを送信バッファ回路212及び無線送受信部201に出力する。送信バッファ回路212は、変調回路211から入力されるパケットを記憶する。
バッファ制御回路241は、出力切替回路204から入力されるパケットの送信元に応じて、出力切替回路242がパケットを出力する先を切り替える制御を行う。例えば、バッファ制御回路241は、第1バッファ回路243に記憶されるパケットの送信元が同じになるようにするとともに、第2バッファ回路244に記憶されるパケットの送信元が同じになるように、出力切替回路242の出力先を切り替える。
出力切替回路242は、バッファ制御回路241の制御に応じて、出力切替回路204から入力されるパケットを第1バッファ回路243又は第2バッファ回路244のいずれか一方に出力する。
第1バッファ回路243、及び第2バッファ回路244は、出力切替回路242から入力されるパケットを記憶する。
NC符号化回路245は、第1バッファ回路243及び第2バッファ回路244それぞれにパケットが記憶されている場合、第1バッファ回路243及び第2バッファ回路244からパケットを読み出し、読み出したパケット同士によりNC符号化を行い、入力切替回路246を介して、NC符号化したパケットを入力切替回路209に出力する。
なお、バッファ制御回路241は、第1バッファ回路243、又は第2バッファ回路244のいずれか一方のみにパケットが記憶されている状態が所定の期間を越えて続く場合、第1バッファ回路243、又は第2バッファ回路244の一方に記憶されているパケットを読み出させて入力切替回路209に出力する制御を入力切替回路246に対して行うようにしてもよい。このとき、所定の時間は、通信システム10に要求される中継遅延の許容時間に応じて設定するようにしてもよい。
図9は、本実施形態における中継局装置2による中継処理を示すフローチャートである。中継局装置2において、無線送受信部201は、送受信局装置1から送信されたパケットを受信すると、復調回路202を通じて、受信したパケットを誤り検出回路203に出力する(ステップS202)。
続いて、無線送受信部201は、送受信局装置1から送信されたパケットを受信すると、復調回路202を通じて、受信したパケットを誤り検出回路203に出力する(ステップS204)。
誤り検出回路203は、入力されたパケットに対して誤り検出を行う(ステップS206)。
そして、同報ACK生成回路208は、誤り検出の結果に応じた同報アクナレッジパケット(同報ACK)を生成し、入力切替回路209、誤り検出ビット付加回路210、及び変調回路211を通じて、生成した同報アクナレッジパケットを無線送受信部201に出力して、送受信局装置1に向けて送信させる(ステップS208)。
ステップS208において送信した同報アクナレッジパケットが再送の要求を含まない場合(ステップS208:再送無)、復調回路202は、出力切替回路204、242を通じて、誤り検出回路203により誤り検出されたパケットを第1バッファ回路243と第2バッファ回路244とに記憶させる。そして、NC符号化回路245は、第1バッファ回路243及び第2バッファ回路244それぞれに記憶されているパケットを読み出し、読み出したパケット同士によるNC符号化を行う(ステップS210)。
無線送受信部201は、入力切替回路209、誤り検出ビット付加回路210、及び変調回路211を通じて、NC符号化回路245から入力されたNCパケットを各送受信局装置1に向けて送信する(ステップS212)。
無線送受信部201は、ステップS212において送信したNCパケットに対するアクナレッジパケットを受信し、受信したアクナレッジパケットに再送要求が含まれているか否かを判定する(ステップS214)。アクナレッジパケットに再送の要求が含まれていない場合(ステップS214:無)、中継局装置2は、中継処理を終了する。
一方、アクナレッジパケットに再送の要求が含まれている場合(ステップS214:有)、無線送受信部201は、送信バッファ回路212から再送を要求されたNCパケットを読み出して再送する(ステップS216)。以後、中継局装置2は、中継処理が終了するまで、ステップS214、S216を繰り返して行う。
ステップS208において送信した同報アクナレッジパケットがステップS202又はステップS204にて受信したいずれか一方のパケットに対する再送の要求を含む場合(ステップS208:一方のみに再送有)、無線送受信部201は、再送の要求をしたパケットを受信すると、復調回路202を通じて、再送されたパケットを誤り検出回路203及び出力切替回路204に出力する(ステップS216)。以後、中継局装置2は、中継処理が終了するまで、ステップS206以降の動作を繰り返して行う。
ステップS208において送信した同報アクナレッジパケットが、ステップS202又はステップS204にて受信した双方のパケットに対する再送の要求を含む場合(ステップS208:双方に再送有)、無線送受信部201は、再送の要求をした双方のパケットを受信すると、復調回路202を通じて、再送されたパケットを誤り検出回路203及び出力切替回路204に出力する(ステップS218)。
そして、干渉除去回路206、及び合成回路207は、上述したように、再送されたパケットに対する干渉除去及び合成の処理を行い、干渉除去及び合成により得られたパケットを復調回路202に出力する(ステップS220)。以後、中継局装置2は、中継処理が完了するまで、ステップS206以降の動作を繰り返して行う。
続いて、図5、図6、及び図9に示したフローチャートの各ステップに対応させて、図3に示した通信システム10の動作を詳細に説明する。
図3における時刻T1にて、送受信局装置1aにおいて、入力切替回路102には、上位レイヤの処理部から入力される送受信局装置1b宛のネイティブパケットαが入力される。そして、ネイティブパケットαは、誤り検出ビット付加回路103及び変調回路104を通じて無線送受信部105に入力されて中継局装置2に向けて送信される(図5、ステップS102)。
また、中継局装置2に備えられている無線送受信部201は、送受信局装置1aから送信されたネイティブパケットαを受信し(図9、ステップS202)、復調回路202を通じて、受信したネイティブパケットαを誤り検出回路203及び出力切替回路204に出力する。
時刻T2において、送受信局装置1bにおいて、入力切替回路102には、上位レイヤの処理部から入力される送受信局装置1a宛のネイティブパケットβが入力される。そして、ネイティブパケットβは、誤り検出ビット付加回路103及び変調回路104を通じて無線送受信部105に入力されて中継局装置2に向けて送信される(図5、ステップS102)。
また、中継局装置2に備えられている無線送受信部201は、送受信局装置1aから送信されたネイティブパケットβを受信し(図9、ステップS204)、復調回路202を通じて、受信したネイティブパケットβを誤り検出回路203及び出力切替回路204に出力する。
時刻T3において、中継局装置2に備えられている誤り検出回路203は、入力されたネイティブパケットα、βに誤りが含まれていると判定し、それぞれの送信元を示す情報と、誤りが含まれていたことを示す判定結果とを含む情報を同報ACK生成回路208に出力する(図9、ステップS206)。このとき、出力切替回路204は、入力されたネイティブパケットα、βを受信パケット記憶回路205に記憶させる。
そして、同報ACK生成回路208は、ネイティブパケットα、βの双方に誤りが含まれているという判定結果に応じた同報アクナレッジパケットを生成し、判定入力切替回路209、誤り検出ビット付加回路210、及び変調回路211を通じて、生成した同報アクナレッジパケットを無線送受信部201に出力して、送受信局装置1a、1bに向けて送信する(図9、ステップS208:双方に再送有)。
送受信局装置1a、1bに備えられている無線送受信部105は、中継局装置2から同報アクナレッジパケットを受信すると、受信した同報アクナレッジパケットを同報ACK判定回路114に出力する(図5、ステップS106)。
時刻T4において、送受信局装置1aに備えられている同報ACK判定回路114は、入力された同報アクナレッジパケットに含まれている再送の要求に基づいて、時刻T1において送信したネイティブパケットαを再送させる制御を入力切替回路102に対して行う(図5、ステップS108:有、ステップS114)。
また、送受信局装置1bに備えられている同報ACK判定回路114は、入力された同報アクナレッジパケットに含まれている再送の要求に基づいて、時刻T2において送信したネイティブパケットβを再送させる制御を入力切替回路102に対して行う(図5、ステップS108:有、ステップS114)。
中継局装置2に備えられている無線送受信部201は、送受信局装置1a、1bから同時に送信されたネイティブパケットα、βが合成されたパケットγを受信し、誤り検出回路203及び出力切替回路204にパケットγを出力する(図9、ステップS218)。
時刻T5において、中継局装置2に備えられている誤り検出回路203は、出力切替回路204から受信パケット記憶回路205及び干渉除去回路206にパケットγを出力させる。干渉除去回路206、及び合成回路207は、受信パケット記憶回路205に記憶されているネイティブパケットα、βと、入力されたパケットγとからパケットα’’及びパケットβ’’を算出して復調回路202に出力する(図9、ステップS220)。
復調回路202は、入力されたパケットα’’及びパケットβ’’を、誤り検出回路203及び出力切替回路204に出力する。誤り検出回路203は、入力されたパケットα’’及びパケットβ’’に誤りが含まれていないと判定する(図9、ステップS206)。そして、同報ACK生成回路208は、誤り検出回路203の判定結果に応じた同報アクナレッジパケットを生成し、生成した同報アクナレッジパケットを無線送受信部201に出力して、送受信局装置1a、1bに向けて送信する(図9、ステップS208:再送無)。このとき、パケットα’’から得られた正しいネイティブパケットαは、第1バッファ回路243に記憶され、パケットβ’’から得られた正しいネイティブパケットβは、第2バッファ回路244に記憶される。
送受信局装置1aに備えられている無線送受信部105は、再送したネイティブパケットαに対する同報アクナレッジパケットを受信し(図5、ステップS116)、受信したアクナレッジパケットを同報ACK判定回路114に出力する。同報ACK判定回路114が、入力された同報アクナレッジパケットに、自装置及び送受信局装置1bに対する再送の要求を含まれていないことを判定すると(図5、ステップS118:無、ステップS120:無)、送受信局装置1aは送信処理を終了する。
送受信局装置1bは、送受信局装置1aと同様に、再送したネイティブパケットβに対する同報アクナレッジパケットを受信し(図5、ステップS116)、再送の要求が含まれていないと判定して(図5、ステップS118:無、ステップS120:無)、送信処理を終了する。
時刻T6において、NC符号化回路245は、第1バッファ回路243に記憶されているネイティブパケットαと、第2バッファ回路244に記憶されているネイティブパケットβとをNC符号化してNCパケットχを生成する(図9、ステップS210)。そして、無線送受信部201が、生成されたNCパケットχを送受信局装置1a、1bに向けて送信する(図9、ステップS212)。
送受信局装置1aに備えられている無線送受信部105は、中継局装置2からNCパケットχを受信し(図6、ステップS142)、受信したNCパケットχを誤り検出回路107に出力する。また、送受信局装置1bに備えられている無線送受信部105は、同様に、中継局装置2からNCパケットχを受信し(図6、ステップS142)、受信したNCパケットχを誤り検出回路107に出力する。
時刻T7において、送受信局装置1aに備えられている誤り検出回路107が、入力されたNCパケットχに誤りが含まれていないと判定し(図6、ステップS144:正)、無線送受信部105を介して、NCパケットを正しく受信したことを示すアクナレッジパケットを中継局装置2に送信する(図6、ステップS148)。そして、NC復号回路113は、送信バッファ回路101に記憶されているネイティブパケットαと、入力されたNCパケットχとからNC復号によりネイティブパケットβを算出して上位レイヤの処理部に出力する。これにより、送受信局装置1aの受信処理は終了する。
時刻T8において、送受信局装置1bに備えられている誤り検出回路107が、入力されたNCパケットχに誤りが含まれていないと判定し(図6、ステップS144:正)、無線送受信部105を介して、NCパケットを正しく受信したことを示すアクナレッジパケットを中継局装置2に送信する(図6、ステップS148)。そして、NC復号回路113は、送信バッファ回路101に記憶されているネイティブパケットβと、入力されたNCパケットχとからNC復号によりネイティブパケットαを算出して上位レイヤの処理部に出力する。これにより、送受信局装置1bの受信処理は終了する。
中継局装置2は、無線送受信部201が送信したNCパケットχに対する送受信局装置1a、1bのアクナレッジパケットに再送要求が含まれていないと判定し(図9、ステップS214:無)、中継処理を終了する。
以上のように、本実施形態の通信システム10は、中継局装置2を中継して、ネイティブパケットαを送受信局装置1bに送信し、ネイティブパケットβを送受信局装置1aに送信する伝送を行う。また、本実施形態の通信システム10は、図13に示した例と同様に再送の要求が生じているにもかかわらず、通信に要する時間を3タイムスロット分削減することができている。
本実施形態では、中継局装置2が、送受信局装置1a、1bそれぞれから受信したネイティブパケットに対する誤り検出の結果を示す情報を含む同報アクナレッジパケットを生成し、生成した同報アクナレッジパケットを送受信局装置1a、1bに向けて送信して、無線の同報性を利用するようにした。これにより、送受信局装置1a、1bに対して個別にアクナレッジパケットを送信する必要がなくなり、1つのタイムスロットにおいて受信したネイティブパケットに対する応答を送信するので、通信に要する時間を削減することができる。その結果、再送が生じた場合においても、再送に要する時間を削減することができる。
また、本実施形態では、送受信局装置1a、1bがともに再送の要求を受信した場合においても、再送の要求を受信した次のタイムスロットにパケットの再送をするようにした。すなわち、送受信局装置1a、1bは、同報アクナレッジパケットにより再送の要求を受けると、同じタイムスロットにおいて、再送の要求をされたネイティブパケットを送信するようにした。これにより、送受信局装置1a、1bが異なるタイムスロットにおいて再送をせずに、1つのタイムスロットにおいて再送をするので、ネイティブパケットの再送に要する時間を削減することができる。その結果、繰り返し再送が生じた場合においても、再送に要する時間を削減することができる。
また、本実施形態では、中継局装置2は、送受信局装置1a、1bから再送されたネイティブパケットα、βが互いに干渉したパケットχを受信する場合、干渉除去回路206が、受信パケット記憶回路205に記憶されているネイティブパケットα、βにより、パケットχに含まれるネイティブパケットα又はネイティブパケットβのいずれか一方の成分を低減させるようにした。これにより、ネイティブパケットの再送を同一のタイムスロットにおいて行うために生じるネイティブパケット同士の干渉を低減させることができ、ネイティブパケット同士の干渉により発生する誤りを低減させることができる。
また、本実施形態では、中継局装置2は、送受信局装置1a、1bから再送されたネイティブパケットα、βが互いに干渉したパケットχを受信する場合、合成回路207が、受信パケット記憶回路205に記憶されているネイティブパケットα、βにより、パケットχに含まれるネイティブパケットα又はネイティブパケットβのいずれか一方の成分を
増加させるようにした。これにより、ネイティブパケットの再送を同一のタイムスロットにおいて行うために生じるネイティブパケット同士の干渉により発生する誤りを低減させることができる。
[第2実施形態]
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態における通信システムの構成は、第1実施形態と同じであるので、その説明を省略する。また、送受信局装置、及び中継局装置の構成も、それぞれ第1実施形態と同じであるので、その構成の説明を省略し、同じ符号を用いて送受信局装置における送信処理、及び中継局装置における中継処理を説明する。なお、本実施形態の送受信局装置における受信処理は、第1実施形態の送受信局装置1における受信処理と同じであるので、その説明を省略する。
本実施形態における送信処理及び中継処理では、中継局装置2が送受信局装置1a、1bからネイティブパケットを誤りなく正しく受信した場合、同報アクナレッジパケットを送信せずに、NC符号化されたNCパケットを送信する点が、第1実施形態と異なる。
図10は、第2実施形態における送受信局装置1の送信処理を示すフローチャートである。本実施形態の送信処理は、受信したパケットの種別を判定するステップS306を有する点と、ステップS114の後にステップS306に戻る点とが、第1実施形態における送受信局装置1の送信処理と異なる。なお、図10に示す送信処理において、第1実施形態の送信処理と同じステップについては、同じステップ番号を付してその説明を省略する。
送受信局装置1において、無線送受信部105は、パケットを中継局装置2に向けて送信後の待機中に(ステップS104)、中継局装置2からパケットを受信すると、受信したパケットが同報アクナレッジパケットであるか、又はNCパケットであるかを判定する(ステップS306)。
受信したパケットが同報アクナレッジパケットの場合(ステップS306:同報ACK)、無線送受信部105は、復調回路106、出力切替回路108、112を通じて、受信した同報アクナレッジパケットを同報ACK判定回路114に出力し、ステップS306以降の動作を行う。
一方、受信したパケットがNCパケットである場合、(ステップS306:NCパケット)、無線送受信部105は、図6に示した受信処理を開始して、送信処理を終了する。
図11は、本実施形態における中継局装置2の中継処理を示すフローチャートである。本実施形態の中継処理は、各送受信局装置1からパケットを受信した後に、受信したパケットに誤りが含まれているか否かを判定するステップS406と、誤りが含まれている場合に、一方のパケットのみに誤りが含まれているか、双方のパケットに誤りが含まれているかを判定するステップS408を有する点が、第1実施形態の中継処理と異なる。なお、図11に示す中継処理において、第1実施形態の中継処理と同じステップについては、同じステップ番号を付してその説明を省略する。
中継局装置2において、誤り検出回路203は、ステップS202及びステップS204にて受信したパケットそれぞれに誤りが含まれているか否かを判定する(ステップS406)。
受信したパケット双方に誤りが含まれていない場合(ステップS406:誤り無)、誤り検出回路203は、第1バッファ回路243及び第2バッファ回路244に記憶されているパケット同士によるNC符号化を行う指示をNC符号化回路245に対して出力し、ステップS210以降の動作を行う。
一方、受信したパケットに誤りが含まれている場合(ステップS406:どちらかに誤り有)、誤り検出回路203は、一方のパケットのみに誤りが含まれているか、双方のパケットに誤りが含まれているかを判定する(ステップS408)。
受信した2つのパケットのうち一方に誤りが含まれている場合(ステップS408:一方のみに再送有)、同報ACK生成回路208は、誤り検出回路203により検出された誤り検出の結果に応じた同報アクナレッジパケットを生成し、入力切替回路209、誤り検出ビット付加回路210、及び変調回路211を通じて、生成した同報アクナレッジパケット(同報ACK)を無線送受信部201に出力して、送受信局装置1に向けて送信させる。以後、中継局装置2は、ステップS216以降の動作を行う。
一方、受信した2つのパケットの双方に誤りが含まれている場合(ステップS408:
双方に再送有)、同報ACK生成回路208は、誤り検出回路203により検出された誤り検出の結果に応じた同報アクナレッジパケットを生成し、入力切替回路209、誤り検出ビット付加回路210、及び変調回路211を通じて、生成した同報アクナレッジパケット(同報ACK)を無線送受信部201に出力して、送受信局装置1に向けて送信させる。以後、中継局装置2は、ステップS218以降の動作を行う。
図12は、本実施形態における通信システムの動作の概要を示す図である。
図12における通信システムの動作を、図6、図10、及び図11に示したフローチャートの各ステップに対応させて説明する。なお、図12において、時刻T1から時刻T2までの各タイムスロットにおける動作は、第1実施形態の図3における時刻T1から時刻T2までの各タイムスロットにおける動作と同じであるので、その説明を省略して、時刻T3以降の各タイムスロットにおける動作を説明する。
図12における時刻T3において、中継局装置2に備えられている誤り検出回路203は、時刻T1及び時刻T2にて送受信局装置1a、1bから受信したネイティブパケットα、βに誤りが含まれているか否かを判定する(図11、ステップS406)。そして、誤り検出回路203は、双方のネイティブパケットに誤りが含まれていることを検出する(図11、ステップS406:どちらかに誤り有)とともに、同報ACK生成回路208に対して、同報アクナレッジパケットを生成させる制御をする。同報ACK生成回路208は、送受信局装置1a、1bに再送の要求をする同報アクナレッジパケットを生成し、入力切替回路209、誤り検出ビット付加回路210、及び変調回路211を通じて、生成した同報アクナレッジパケットを無線送受信部201に出力して送信させる(図11、ステップS408:双方に再送有)。
送受信局装置1a、1bに備えられている無線送受信部105は、中継局装置2からパケットを受信すると、受信したパケットが同報アクナレッジパケットであることを判定し(図10、ステップS306:同報ACK)、受信した同報アクナレッジパケットを同報ACK判定回路114に出力する。
時刻T4において、送受信局装置1aに備えられている同報ACK判定回路114は、入力された同報アクナレッジパケットに含まれている再送の要求に基づいて、時刻T1において送信したネイティブパケットαを再送させる(図10、ステップS108:有、ステップS114)。また、送受信局装置1bに備えられている同報ACK判定回路114は、入力された同報アクナレッジパケットに含まれている再送の要求に基づいて、時刻T2において送信したネイティブパケットβを再送させる(図10、ステップS108:有、ステップS114)。
中継局装置2に備えられている無線送受信部201は、送受信局装置1a、1bから送信されたネイティブパケットα、βを合成したパケットγを受信し、復調回路202を通じて、誤り検出回路203及び出力切替回路204にパケットγを出力する(図11、ステップS218)。
そして、干渉除去回路206、及び合成回路207は、受信パケット記憶回路205に記憶されているネイティブパケットα、βと、入力されたパケットγとからパケットα’’及びパケットβ’’を算出する処理を行う(図9、ステップS220)。
時刻T5において、中継局装置2に備えられている誤り検出回路203は、算出されたパケットα’’及びパケットβ’’に誤りが含まれていないと判定する(図11、ステップS406:誤り無)。このとき、パケットα’’から得られた正しいネイティブパケットαは、第1バッファ回路243に記憶され、パケットβ’’から得られた正しいネイティブパケットβは、第2バッファ回路244に記憶される。
NC符号化回路245は、第1バッファ回路243に記憶されているネイティブパケットαと、第2バッファ回路244に記憶されているネイティブパケットβとをNC符号化してNCパケットχを生成する(図11、ステップS210)。そして、無線送受信部201が、生成されたNCパケットχを送受信局装置1a、1bに向けて送信する(図11、ステップS212)。
送受信局装置1aに備えられている無線送受信部105は、中継局装置2からパケットを受信すると、受信したパケットがNCパケットであることを判定し(図10、ステップS306:NCパケット)、送信処理を終了するとともに、受信処理(図6)を開始して受信したNCパケットχを誤り検出回路107に出力する(図6、ステップS142)。
また、送受信局装置1bに備えられている無線送受信部105は、同様に、中継局装置2からパケットを受信すると、受信したパケットがNCパケットであることを判定し(図10、ステップS306:NCパケット)、送信処理を終了するとともに、受信処理(図6)を開始して受信したNCパケットχを誤り検出回路107に出力する(図6、ステップS142)。
時刻T6において、送受信局装置1aに備えられている誤り検出回路107が、入力されたNCパケットχに誤りが含まれていないと判定し(図6、ステップS144:正)、無線送受信部115を介して、NCパケットを正しく受信したことを示すアクナレッジパケットを中継局装置2に送信する(図6、ステップS148)。そして、NC復号回路113は、送信バッファ回路101に記憶されているネイティブパケットαと、入力されたNCパケットχとからNC復号によりネイティブパケットβを算出して上位レイヤの処理部に出力する。これにより、送受信局装置1aの受信処理は終了する。
時刻T7において、送受信局装置1bに備えられている誤り検出回路107が、入力されたNCパケットχに誤りが含まれていないと判定し(図6、ステップS144:正)、無線送受信部115を介して、NCパケットを正しく受信したことを示すアクナレッジパケットを中継局装置2に送信する(図6、ステップS148)。そして、NC復号回路113は、送信バッファ回路101に記憶されているネイティブパケットβと、入力されたNCパケットχとからNC復号によりネイティブパケットαを算出して上位レイヤの処理部に出力する。これにより、送受信局装置1bの受信処理は終了する。
上述のように、本実施形態では、中継局装置2が送受信局装置1a、1bからネイティブパケットを受信し、受信したネイティブパケットに誤りが含まれていない場合、同報アクナレッジパケットを送信せずに、NC符号化されたNCパケットを送信するようにした。すなわち、中継局装置2においてネイティブパケットを誤りなく受信できた場合、受信したネイティブパケットに対する応答としてNCパケットを送信するようにした。
これにより、送受信局装置1a、1bから受信したネイティブパケットに誤りが含まれていない場合、更に、同報アクナレッジパケットを送信する時間を削減することができ、システムスループット及び遅延特性を改善することができる。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態において説明した、再送に要する時間を削減する手法は、シングルキャリアによる通信、又はマルチキャリアによる通信を問わずと適用することができる。また、変調方式を問わずに本手法を適用することができる。
なお、上述した第1実施形態及び第2実施形態において、NC符号化を用いた通信システムを例にして、パケットの再送に要する時間を削減する処理について説明したが、これに限ることなく、1つの通信装置(中継局装置)が、異なる複数の通信装置(送受信局装置)からパケットを受信し、受信したパケットに基づいて処理を行う通信システムに適用するようにしてもよい。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態において、Alice&Bob型トポロジのネットワーク構成における通信システムを例にして説明したが、これに限ることなく、ライン型トポロジや、X型トポロジのネットワーク構成の通信システムに適用するようにしてもよい。
例えば、ライン型トポロジのネットワーク構成の通信システムに適用する場合、送受信局装置1はネットワークの両端に配置され、複数の中継局装置2は送受信局装置1の間に配置されるようにする。複数の中継局装置2のうち1つが各送受信局装置1より送信されたネイティブパケット同士をNC符号化して送信し、他の中継局装置2は、受信したネイティブパケット及びNCパケットを隣接する中継局装置2又は送受信局装置1に中継する動作をするようにする。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態において、送受信局装置1が2つの場合を例にして説明したが、これに限ることなく、送受信局装置1が3つ以上あってもよい。
例えば、送受信局装置1a又は送受信局装置1bが送信するネイティブパケットを予め記憶している送受信局装置1cを通信システムに設け、送受信局装置1cが中継局装置2から受信するNCパケットをNC復号するようにしてもよい。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態において、中継局装置2は、1組の送受信局装置1の間におけるネイティブパケットの伝送を中継する構成を例にして説明したが、複数の組の送受信局装置1の間におけるネイティブパケットの伝送を中継するようにしてもよい。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態において、送受信局装置1に備えられている送信バッファ回路101が、送信するネイティブパケットを記憶する構成を説明したが、これに限らずに、ネイティブパケットを予め記憶しておいてもよい。これにより、予め記憶しているネイティブパケットをNC復号するための共通の情報にして、マルチキャストされたNCパケットを復号するようにしてもよい。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態において、図5、10に示した送受信局装置1の送信処理では、ネイティブパケットを中継局装置2に送信した後に同報アクナレッジパケットを受信する構成を説明した。しかし、これに限らず、予め定められた時間が経過しても中継局装置2から同報アクナレッジパケットを受信できない場合、中継局装置2において送信したパケットが正しく受信されなかったとみなして、ステップS114〜S122の動作を行うようにしてもよい。これにより、送受信局装置1が同報アクナレッジパケットを受信できずに待機状態になったままになることを回避して、スループット及び遅延特性の低下を防ぐことができる。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態において、図9、11に示した中継局装置2の中継処理では、NCパケットを送受信局装置1に送信した後に、送受信局装置1からアクナレッジパケットを受信する構成を説明した。しかし、これに限らず、予め定められた時間が経過しても送受信局装置1からアクナレッジパケットを受信できない場合、ステップS212を再度繰り返してNCパケットを再送するようにしてもよい。
また、上述した第1実施形態及び第2実施形態において、中継局装置2に備えられた誤り検出回路203は、ネイティブパケットを受信したタイムスロットにて誤り検出をする構成(図9、12のステップS202、S204)を説明したが、これに限らずに、同報アクナレッジパケットを送信するまでに誤り検出をすればよい。
なお、上述の送受信局装置1、及び、中継局装置2は、内部にコンピュータシステムを有していてもよい。その場合、送受信局装置1の送信処理及び受信処理、中継局装置2の中継処理それぞれにおける動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われるようにしてもよい。ここでいうコンピュータシステムとは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。更に「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、更に前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組合せで実現できるものであっても良い。
1,1a,1b…送受信局装置
2…中継局装置
10…通信システム
101…送信バッファ回路
102…入力切替回路
103…誤り検出ビット付加回路
104…変調回路
105…無線送受信部
106…復調回路
107…誤り検出回路
108…出力切替回路
109…受信パケット記憶回路
110…合成回路
111…出力制御回路
112…出力切替回路
113…NC復号回路
114…同報ACK判定回路
201…無線送受信部
202…復調回路
203…誤り検出回路
204…出力切替回路
205…受信パケット記憶回路
206…干渉除去回路
207…合成回路
208…同報ACK生成回路
209…入力切替回路
210…誤り検出ビット付加回路
211…変調回路
212…送信バッファ回路
240…NC符号化部
241…バッファ制御回路
242…出力切替回路
243…第1バッファ回路
244…第2バッファ回路
245…NC符号化回路
246…入力切替回路

Claims (12)

  1. 中継局装置と、少なくとも2つの送受信局装置とを具備し、該中継局装置及び該送受信局装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムであって、
    前記中継局装置は、
    前記送受信局装置それぞれから受信したパケットに誤りが含まれているか否かを判定する誤り検出部と、
    前記送受信局装置それぞれから受信したパケットごとに前記誤り検出部による誤り検出が行われた結果を含む同報アクナレッジパケットを生成する同報アクナレッジ生成部と、
    前記同報アクナレッジ生成部により生成された同報アクナレッジパケットを前記送受信局装置に送信する中継局無線部とを備え、
    前記送受信局装置は、
    前記中継局装置にパケットを送信した後に、前記中継局装置から受信する同報アクナレッジパケットのうち、自装置から送信した前記パケットが前記中継局装置において誤りなく受信されたか否かを示す同報アクナレッジパケットに基づいて、前記パケットを再送するか否かを判定する同報アクナレッジ判定部と、
    前記同報アクナレッジ判定部が前記パケットを再送すると判定すると、他の前記送受信局装置と同じタイムスロットにおいて、前記パケットを前記中継局装置に再送する送受信局無線部とを備える
    ことを特徴とする通信システム。
  2. 前記中継局装置は、更に、前記同じタイムスロットにおいて複数の前記送受信局装置からパケットが再送された場合、該送受信局装置それぞれから既に受信しているパケットの相関を用いて、再送されたパケット同士の干渉を除去する干渉除去部を備え、
    前記誤り検出部は、前記干渉除去部により前記パケット同士の干渉が除去されたパケットに対して誤り判定をする
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記中継局装置は、更に、前記送受信局装置から受信したパケットであって誤りが含まれているパケットと、前記干渉除去部により干渉を除去されたパケットとを合成する合成部とを備え、
    前記誤り検出部は、前記合成部により合成されたパケットに対して誤り判定をする
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の通信システム。
  4. 前記中継局装置は、更に、前記送受信局装置から受信したパケットに対して線型ネットワーク符号化をするネットワーク符号化部を備え、
    前記中継局無線部は、前記ネットワーク符号化部により線型ネットワーク符号化されたパケットを前記送受信局装置に送信し、
    前記送受信局装置は、更に、パケットを記憶する送信バッファ部と、前記中継局装置から受信した線型ネットワーク符号化されたパケットを、前記送信バッファ部に記憶されているパケットによりネットワーク復号化するネットワーク復号化部とを備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の通信システム。
  5. 前記中継局無線部は、前記誤り検出部が前記送受信局装置より受信したパケットから誤りを検出しない場合、同報アクナレッジパケットを送信せずに、前記ネットワーク符号化部によりネットワーク符号化されたパケットを送信する
    ことを特徴とする請求項4に記載の通信システム。
  6. 通信装置と、少なくとも2つの送受信局装置とを具備し、該通信装置及び該送受信局装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける通信装置であって、
    前記送受信局装置それぞれから受信したパケットに誤りが含まれているか否かを判定する誤り検出部と、
    前記送受信局装置それぞれから受信したパケットごとに前記誤り検出部による誤り検出が行われた結果を含む同報アクナレッジパケットを生成する同報アクナレッジ生成部と、
    前記同報アクナレッジ生成部により生成された同報アクナレッジパケットを前記送受信局装置に送信した後に、複数の前記送受信局装置から再送されたパケットを同じタイムスロットにおいて受信する無線部と
    を備えることを特徴とする通信装置。
  7. 中継局装置と、少なくとも2つの通信装置とを具備し、該中継局装置及び該通信装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける通信装置であって、
    前記中継局装置にパケットを送信した後に、前記中継局装置から受信する同報アクナレッジパケットのうち、送信した前記パケットが前記中継局装置において誤りなく受信されたか否かを示す同報アクナレッジパケットに基づいて、前記パケットを再送するか否かを判定する同報アクナレッジ判定部と、
    前記同報アクナレッジ判定部が前記パケットを再送すると判定すると、他の前記通信装置と同じタイムスロットにおいて、前記パケットを前記中継局装置に再送する無線部と
    を備えることを特徴とする通信装置。
  8. 中継局装置と、少なくとも2つの送受信局装置とを具備し、該中継局装置及び該送受信局装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける通信方法であって、
    前記中継局装置が、前記送受信局装置それぞれから受信したパケットに誤りが含まれているか否かを判定する誤り検出部過程と、
    前記中継局装置が、前記誤り検出過程における前記送受信局装置それぞれから受信したパケットごとに誤り検出が行われた結果を含む同報アクナレッジパケットを生成する同報アクナレッジ生成過程と、
    前記中継局装置が、前記アクナレッジ生成過程において生成した同報アクナレッジパケットを前記送受信局装置に送信するアクナレッジ送信過程と、
    前記送受信局装置が、前記中継局装置にパケットを送信した後に、前記中継局装置から受信する同報アクナレッジパケットに基づいて、前記中継局装置において送信した該パケットに誤りが検出されたか否かを判定する同報アクナレッジ判定過程と、
    前記送受信局装置が、前記同報アクナレッジ判定過程において送信した前記パケットに誤りが検出されたと判定すると、他の前記送受信局装置と同じタイムスロットにおいて、前記パケットを前記中継局装置に再送する再送過程と
    を有することを特徴とする通信方法。
  9. 通信装置と、少なくとも2つの送受信局装置とを具備し、該通信装置及び該送受信局装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける通信装置に用いられる通信方法であって、
    前記送受信局装置それぞれから受信したパケットに誤りが含まれているか否かを判定する誤り検出過程と、
    前記誤り検出過程における前記送受信局装置それぞれから受信したパケットごとに誤り検出が行われた結果を含む同報アクナレッジパケットを生成する同報アクナレッジ生成過程と、
    前記同報アクナレッジ生成過程において生成された同報アクナレッジパケットを前記送受信局装置に送信した後に、複数の前記送受信局装置から再送されたパケットを同じタイムスロットにおいて受信する無線通信過程と
    を有することを特徴とする通信方法。
  10. 中継局装置と、少なくとも2つの通信装置とを具備し、該中継局装置及び該通信装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける通信装置に用いられる通信方法であって、
    前記中継局装置にパケットを送信した後に、前記中継局装置から受信する同報アクナレッジパケットのうち、自装置から送信した前記パケットが前記中継局装置において誤りなく受信されたか否かを示す同報アクナレッジパケットに基づいて、前記パケットを再送するか否かを判定する同報アクナレッジ判定過程と、
    前記同報アクナレッジ判定過程において、前記パケットを再送すると判定されると、他の前記通信装置と同じタイムスロットにおいて、前記パケットを前記中継局装置に再送する再送過程と
    を有することを特徴とする通信方法。
  11. 通信装置と、少なくとも2つの送受信局装置とを具備し、該通信装置及び該送受信局装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける前記通信装置に用いられるコンピュータを、
    前記送受信局装置それぞれから受信したパケットに誤りが含まれているか否かを判定する誤り検出部、
    前記送受信局装置それぞれから受信したパケットごとに前記誤り検出部による誤り検出が行われた結果を含む同報アクナレッジパケットを生成する同報アクナレッジ生成部、
    前記同報アクナレッジ生成部により生成された同報アクナレッジパケットを前記送受信局装置に送信した後に、複数の前記送受信局装置から再送されたパケットを同じタイムスロットにおいて受信する無線部、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
  12. 中継局装置と、少なくとも2つの通信装置とを具備し、該中継局装置及び該通信装置はそれぞれ割り当てられたタイムスロットにおいてパケットを送信する通信システムにおける前記通信装置に用いられるコンピュータを、
    前記中継局装置にパケットを送信した後に、前記中継局装置から受信する同報アクナレッジパケットのうち、送信した前記パケットが前記中継局装置において誤りなく受信されたか否かを示す同報アクナレッジパケットに基づいて、前記パケットを再送するか否かを判定する同報アクナレッジ判定部、
    前記同報アクナレッジ判定部が前記パケットを再送すると判定すると、他の前記通信装置と同じタイムスロットにおいて、前記パケットを前記中継局装置に再送する無線部、
    として機能させることを特徴とするプログラム。
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