JP5457608B2 - 時計の文字盤押さえ - Google Patents

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Description

本発明は時計の文字盤押さえに関し、この一つの押さえは文字盤に固定されて、文字盤を時計に固定するために使用される。
本発明の技術分野は精密工学の技術分野である。
時計が、その上に文字盤を固定するムーブメントからなることは既知である。この文字盤は、一方では文字盤の生産過程において形状基準として用いられ、他方では前記文字盤をムーブメントに固定するために用いる押さえを備える。
これらの押さえは、鋼鉄、真鍮あるいは金などの結晶性金属から製造される。これらの押さえは、スポット溶接により組み立てられる。これらの押さえにおいて、文字盤の基部に対する接続領域の直径が小さい場合が頻繁にあるが、それには主な理由が3つある。第一に、これによりムーブメントに文字盤を正確に設置することを妨げる溶接溢れを回避できる。第二に、押さえに衝撃を受けた場合、この狭い領域に塑性変形を確実に限定させることが可能になる。そのとき押さえはムーブメント上で調整されることになる大きな直径領域で高精度を保ちつつ調整されることが可能となる。最後に、この文字盤の基部に対する接続領域における押さえの直径が小さいため、前記押さえを意図的かつ制御的に弱めることにより押さえが衝撃を受けた場合に文字盤の基部の変形が回避できる。
しかしながら、現在の押さえの問題点は、結晶性金属の特徴である機械的特性、すなわち、非常に限定的な弾性変形に関連している。実際、各材料はヤング率Eを特徴とする。ヤング率Eは、抵抗対変形の比率を特徴とする弾性係数 (一般的にはGPaで表される)と同義語である。すべての材料もまた、それを超えて材料が塑性的に変形する応力を表すその弾性限界σe(一般的にはGPaで表される)を特徴とする。したがって、所定の寸法に関して、各々の材料ごとにヤング率σe/Eを超える弾性限界の比率を確立することにより、材料を比較することが可能になる。この比率は各材料の弾性変形を表している。このように、この比率が大きくなればなるほど、材料の弾性変形も大きくなる。典型的に、Cu−Beタイプの合金に関して、ヤング率Eは130GPaであり、また弾性σeの限界は1GPaである。よって比率σe/Eは0.007という低い比率を呈する。
したがって、誤差の処理中、押さえに加えられた変形が大きすぎると、そのために生じた応力は合金の弾性限界を超える危険があり、その結果、永久的な塑性変形を起こす。文字盤の生産過程において押さえが形状基準として頻繁に使用されるならば、押さえを正常な位置に戻すために、押さえを広げる必要がある。応力が強すぎるか、疲労によって応力が連続的に生じる場合、押さえは破壊する可能性がある。
本発明の目的は、衝撃に対して十分な抵抗を有する文字盤押さえを提供することを提案することにより、先行技術の問題点を低減させることにある。
この目的のために、本発明は少なくとも一つの押さえを備えた時計の文字盤に関連する。前記少なくとも一つの押さえは前記文字盤に固定され、前記文字盤を前記時計に固定させるために使用される。前記少なくとも一つの押さえおよび文字盤は、少なくとも部分的に非晶質である金属合金から製造される。
本発明の第一の利点は、文字盤押さえが衝撃に対してより強く抵抗できることである。実際、非晶質金属の弾性特性には大きな関心が寄せられている。弾性限界σeが増大することにより、比率σe/Eを高めることが可能となり、その結果、その材料の応力は、それを超えると初期の形状に復帰できないという限界ぐらいまでに高まる。押さえの塑性的な変形が困難であれば、初期の位置に戻すためにさらに押さえを広げる必要はない。押さえの抵抗力が強い場合、押さえはまた連続的な開閉によってもあまり弱まってはいないため、長い寿命を持つことになる。
本発明の別の利点は、より小さい直径を有する押さえの製造を可能にすることである。事実、非晶質金属は塑性的に変形する前により大きい応力に対抗できるため、力を失うことなくより小さい直径の文字盤押さえを製造することが可能である。
本発明はまた、少なくとも一つの押さえを備えた時計文字盤に関する。前記文字盤は、前記文字盤を前記時計に固定するために、前記少なくとも一つの押さえが固定される支持部に固定される。前記少なくとも一つの押さえおよび支持部は、少なくとも部分的に 非晶質である金属合金から製造される。
この文字盤の有利な実施形態は従属請求項の主題である。
第一の有利な実施形態において、前記少なくとも一つの押さえおよび文字盤は単に同一の部分に置かれる。
第二の有利な実施形態において、前記少なくとも一つの押さえおよび支持部は単に同一の部分に置かれる。
第三の有利な実施形態において、前記少なくとも一つの押さえは文字盤に載置される。
第四の有利な実施形態において、前記少なくとも一つの押さえは支持部に載置される。
別の有利な実施形態において、前記材料は全体的に非晶質である。
別の有利な実施形態において、文字盤は前記少なくとも一つの押さえが固定される少なくとも一つの凹部からなる。
別の有利な実施形態において、文字盤が固定される支持部は、前記少なくとも一つの押さえが固定される少なくとも一つの凹部からなる。
別の有利な実施形態において、前記少なくとも一つの凹部の側面は、前記少なくとも一つの凹部内に対する前記少なくとも一つの押さえの固定を向上させる目的で、レリーフを備える。
別の有利な実施形態において、前記少なくとも一つの凹部の側面に設けられたレリーフは内側のねじ山を形成する。
別の有利な実施形態において、前記少なくとも一つの凹部は一定の断面を有する。
別の有利な実施形態において、前記少なくとも一つの凹部の基部は最大の断面を有する。
別の有利な実施形態において、断面は、前記少なくとも一つの凹部の基部に接近するときに線形に拡大する。
別の有利な実施形態において、前記押さえは文字盤または支持部を有する接続領域においてより小さい直径を有する。
別の有利な実施形態において、前記押さえは文字盤または支持部を有する接続領域においてより小さい直径を有し、この接続領域に隣接した領域においてさらに小さい直径を有する。
別の有利な実施形態において、前記少なくとも一つの金属要素は貴重な金属またはこのような貴重な材料を元にした合金であり、前記貴重な材料は、金、プラチナ、パラジウム、レニウム、ルテニウム、ロジウム、銀、イリジウム、またはオスミウムで構成される群から選択される。
これらの実施形態の利点の一つは、押さえおよび文字盤が単一の部分のみを形成する場合、押さえを文字盤から直接、製造可能になることである。事実、非晶質金属は非常に成形しやすく、より高い精度で複雑な形状を伴う部分を製造することができる。これは、各合金の特徴である所定の温度間隔 [Tg − Tx]内で所定の時間中、非晶質を維持しながら軟化することが可能であるという、非晶質金属の特定の特徴によるものである。このように、非結晶金属は比較的低い応力およびかなり低い温度で成形することが可能であるため、合金の粘度が前記温度間隔 [Tg −Tx]内の温度に応じて大きく低下することにより、非常に高精度に形状を再生しながら熱形成などの単純な製造過程を用いることが可能である。したがって、文字盤および押さえを単一の部分に精度よく製造することが可能である。
本発明による文字盤押さえの目的、利点、および特徴を、本発明の少なくとも一つの実施形態の以下の詳細な説明においてさらに詳しく説明する。これらの実施形態は単に実施例であり本発明はこれらに限定されるわけではない。これらの実施形態は添付の図面によって示される。
本発明の第一の実施形態を概略的に示す図である。 ムーブメントに固定された文字盤の概略的側面図である。 ムーブメントに固定された文字盤の概略的側面図である。 本発明の第二の実施形態を概略的に示す図である。 本発明の第二の実施形態の代替例を概略的に示す図である。 本発明の第二の実施形態の代替例を概略的に示す図である。 本発明の第二の実施形態の代替例を概略的に示す図である。 本発明の第三の実施形態を概略的に示す図である。 本発明の第一の実施形態の特定の変形例を概略的に示す図である。
ケース2を備えた時計1を図1に示す。このケース2には、図2に示されるように、文字盤7が固定されるムーブメント5が設けられている。この文字盤7は、文字盤7に固定されムーブメント5の開口部11に係合された押さえ9によってムーブメント5に固定される。文字盤7は固定手段13によってムーブメント5に確実に固定される。これらの固定手段13は、例えば、ねじ15からなり、このねじ15は開口部11に対して直角に設けられ、後部に対して開かれたねじ穴に係合される。したがってこのねじは、押さえ9を開口部11に固定されたままになるように締め付ける。もちろん、図3に示した変形例によれば、真鍮でできた支持部17に接合されたエナメルからなる文字盤7の場合のように、文字盤7は、押さえ9が固定された支持部17に載置されることが理解される。
有利なことに、押さえ9は、非晶質あるいは少なくとも部分的に非晶質である材料の上で製造される。特に、少なくとも一つの金属要素からなる材料が使用される。好適には、材料は非晶質金属合金である。材料が少なくとも部分的に非晶質であることから、その材料が少なくとも部分的に非晶質位相において凝固可能であること、すなわち、少なくとも局部的にすべての結晶構造を失うことが理解されよう。
実際、これらの非晶質金属合金の利点は、その製造過程で、これらの非晶質材料を構成する原子は、結晶材料の場合のような特定の構造において配列されているわけではないというという事実から生じている。したがって、結晶性金属および非晶質金属のヤング率Eが同一であったとしても、弾性限界σeは異なる。したがって非晶質金属の弾性限界σeと結晶性金属の弾性限界σeとは異なり、非晶質金属の弾性限界σeは結晶性金属の弾性限界σeよりおよそ2から3の係数で高い。これにより、非晶質金属は、弾性限界σe に達する前に大きな応力を受けることが可能となる。非晶質金属は、印加された応力が弾性限界を超えると、塑性的に変形するのがさらに難しくなり、脆弱な状態になって壊れる。意外なことに、貴重な非晶質金属は機械的な特徴を有している。したがって材料の金属要素は、金、プラチナ、パラジウム、レニウム、ルテニウム、ロジウム、銀、イリジウムあるいはオスミウムとなる。
このような押さえ9には、結晶性金属からなる等価物に対してより強い力とより長い寿命を持つという利点がある。
実際、非晶質金属の弾性限界は高いため、これを塑性的に変形させるためには大きな応力を印加する必要がある。このため、非晶質金属からできた押さえ9は、衝撃を受けている間に印加された応力に対して大きな抵抗を示す。なぜならそれはより大きな応力間隔に対して弾性的に変形して、衝撃が収まると、初期の位置に戻るからである。押さえ9が弾性的に変形するこの応力間隔は、結晶性金属でできたその等価物にとってより、非晶質金属でできた押さえ9にとってより大きいものであるため、非晶質金属でできた押さえ9は、塑性的に変形させる応力に耐えられるようになる。この変形は弾性的なものであるため、これらの押さえ9はもはや開いて初期の位置に戻る必要がなくなり、よってこれらの押さえ9の弱まりは低くなり、その結果、寿命が伸びる。
さらに、非晶質金属の弾性限界は結晶性金属の弾性限界よりおよそ2から3の係数で高いために非晶質金属は大きな応力に耐えることが可能になり、押さえ9の寸法を小さくできると思われる。実際、非晶質金属でできた文字盤7の押さえ9は塑性的に変形せずに大きな応力に耐えられるため、等価応力により、結晶性金属と比較して押さえ9の寸法を小さくすることが可能になる。押さえ9はムーブメント5の開口部11に挿入されるので、押さえ9の寸法が小さくなることにより、開口部11の寸法も小さくできる。
しかしながら、押さえ9の大きさを小さくすることにより、特に文字盤7あるいは支持部17の基部に対する接続領域10および12において押さえ9の直径が小さい場合に文字盤7が変形する危険性が増す。特定の変形例によると、図9に示されるように、押さえ9の直径は、接続領域10および12に隣接した領域14でさらに小さくなる。これにより、機能を分離することが可能となる。この接続領域10および12は、ムーブメント5に正確に文字盤7を設置することの妨げとなる溶接溢れを避けるために使用される。領域14は、押さえ9がこの領域14の位置で弾性的あるいは塑性的に変形するように、押さえ9を弱めるために使用される。
これらの押さえ9を文字盤7の上に製造してそこに固定させるために、いくつかの方法が考えられる。
第一の実施形態において、押さえ9を製造して、次にそれらを文字盤7に固定させることが考えられる。押さえ9は機械加工により製造可能であるが、非晶質金属の性質を用いて製造することも可能である。事実、 非晶質金属は非常に成形しやすく、より高い精度で複雑な形状を伴う部分を製造することができる。これは、各合金の特徴である所定の温度間隔[Tg − Tx]内で所定の時間中(例えば、合金Zr41.24 Ti13.77 Cu 12.7 Ni 10 Be 22.7 の場合、Tg=350℃およびTx =460℃)、非晶質を維持しながら軟化することが可能であるという、非晶質金属の特定の特徴によるものである。このように、非結晶金属は比較的低い応力およびかなり低い温度で成形することが可能であり、このことによって熱形成などの単純な製造過程を用いることが可能になる。このような材料の使用はさらに、非常に高精度で繊細な形状の再生を可能にする。なぜなら合金の粘度が温度間隔 [Tg − Tx]内で温度に応じて大いに低下し、そのために陰画のすべての詳細を採用する。例えば、プラチナを元にした材料における成形は、温度 Tgでの粘度1012 Pa.sではなく、1Mpaの応力で103 Pa.s に達する粘度に関しておよそ300℃で生じる。
用いられる一つの製造過程は、非晶質の母材の熱形成である。この母材は、炉内で非晶質合金を形成する金属要素を溶解させることによって得られる。この溶解は、酸素による合金の汚染をできるだけ低く抑えるために、制御された雰囲気下で達成される。これらの要素は溶解してしまうと、例えば文字盤7の押さえ9の寸法に近似した寸法のシリンダーとして、半完成品の形状で成型されて、その後、少なくとも部分的に非晶質の状態または非晶質の位相を保存させるために急速に冷却される。母材が得られると、究極の部分を得る目的で、熱形成が行われる。この熱形成は、全体的あるいは部分的に非晶質状態を保存するために決められた時間内で、非晶質材料のガラス転移温度Tgと非晶質材料の結晶化温度Txとの間の温度範囲内で行われる加圧成形により製造される。よってこの狙いは、非晶質金属の特徴である弾性特性を保存することである。文字盤7の押さえ9の究極的な成形の種々の工程は、以下を含む。すなわち、
a)選択温度に達するまで押さえ9の陰画形状を持つ母型を加熱する工程、
b)高温の母型の間に非晶質金属でできた母材を導入する工程、
c)非晶質金属でできた母材に後部の形状を転写するために、母型に閉じる力を印加する工程、
d)選択された最大時間、待機する工程、
e)母型を開く工程、
f)材料が少なくとも部分的に非晶質である位相を維持するように、押さえ9をTgより低い温度に急速に冷却する工程、および
g)押さえ9を母型から外す工程。
この第一の実施形態の変形例によると、鋳造の製造過程が使用される。この製造過程は、究極の部分の形状を有する鋳型において金属要素を溶解させることによって得られる合金の鋳造からなる。鋳型に金属要素が充填されると、合金の結晶化を避けて非晶質あるいは部分的に非晶質金属からなる押さえ9を得るために、後部はTgより低い温度になるまで急速に冷却される。非晶質金属の鋳造に関して結晶性金属を鋳造する利点は、精度がよりよくなることである。凝固収縮は非晶質金属に関しては非常に低く、5から7パーセントである結晶性金属の凝固収縮の1パーセント未満である。
押さえ9を製造した後、後部は溶接により文字盤7に固定される。例えば、押さえ9は先行技術による押さえ9、すなわちムーブメント5に文字盤7が正確に設置される妨げになる溶接溢れを回避する目的で、文字盤7の基部に対する接続領域12においてより小さい直径を有する押さえ9として設計される。こうして、押さえ9が衝撃を受けた場合、文字盤7を保存するために、その塑性変形は狭い領域内に限定される。それにもかかわらず、熱形成あるいは鋳造により製造されたこれらの押さえ9を文字盤7に前もって製造された凹部19内で駆動させることが可能となる。もちろん、文字盤7が支持部17に載置されると、押さえ9は支持部17に溶接されるかあるいは、支持部17で切断された凹部19内に溶接されるだろう。
図4に示される第二の実施形態によれば、押さえ9の製造中、文字盤7の位置に直接、押さえ9を複製する。そのため、熱形成の技術が用いられる。製造過程は、押さえ9が設置される場所において文字盤7に凹部19を製造することにより開始する。これらの凹部19は、文字盤7をあまり弱めないようにするために、文字盤7の厚さの半分を超えない深さを有する。その後、文字盤7は母型の間に設けられ、前述の工程a)からg)が実施され、非晶質金属が凹部19内に直接、複製されて押さえ9が形成される。凹部19が一定の断面を有する場合、押さえ9は凹部19の側面25により、文字盤7に確実に保持される。よってこれらの側面25と非晶質金属間の摩擦は、押さえ9が離れ離れになることを防ぐ。
凹部19内に押さえ9をより強く保持するために、保持手段23が設けられる。これらの保持手段23は種々の形態を採用することが可能である。
図5に示される第一の代替例において、これらの保持手段23は、一定でない断面を持つように設計された凹部19の側面25になりうる。好適には、凹部19の基部21の断面は、文字盤7の表面における断面より大きい。さらに、凹部19の基部21に接近するにつれて断面は絶えず増大することが可能となる。押さえ9が固定される凹部19の断面のこの設計により、溶接あるいは接着を必要とせずに、押さえ9を凹部19内に自然に保持することが可能になる。
図6に示される第二の代替例において、凹部19の側面25はレリーフ27を備える。これらのレリーフ27は空隙の形状を有するおよびまたは各凹部19の側面25の突出部を有する。これらの空隙およびまたは突出部は、押さえ9をねじで閉めたりゆるめたりさせる内側のねじ山を形成するように設計可能である。これらのレリーフ27は、各合金の特徴である所定の温度間隔[Tg − Tx]内で非晶質を維持しながら軟化することが可能であるという、非晶質金属の特徴を利用して、陰画のすべての詳細を採用する。その後、 非晶質金属は側面25の空隙に挿入され、凹部19内で押さえ9を確実により強く保持する。文字盤7が支持部17に載置される場合、図7に示されるように、押さえ9が製造される凹部19およびレリーフ27を構成する側面25が支持部17の上に製造される。
図8に示される第三の実施形態は、同一の部分において文字盤7および押さえ9を製造する。すなわち、文字盤7および押さえ9は同時に非晶質金属から製造される。このため、鋳型を形成する母型は文字盤7および押さえ9からなる部分の補完的なインプリントを形成する。支持部17に載置される文字盤7の場合、支持部17および押さえ9が単に同一の部分となることが理解されよう。この部分はその後、非晶質金属で鋳造されるかあるいは熱形成される。押さえ9に接続された文字盤7はすべて同じ鋳型から製造されるため、その利点は第一に製造過程の完全な再現性である。さらにこの製造過程の利点は単純であることであり、押さえ9を曲げるあるいは文字盤7を変形させる危険性のある押さえ9を固定させる工程を持たないことである。
文字盤7および押さえ9は非晶質金属あるいは少なくとも部分的に非晶質金属合金から製造されるが、別個のものである。これにより、押さえ9および文字盤7が別々の部分であり、押さえ9が文字盤7に載置されることが理解される。これは、文字盤7が支持部17に固定され、支持部17が非晶質金属でできている場合にも可能となる。押さえ9および支持部17は非晶質金属からなる異なる部分である。押さえ9は支持部17に載置される。
押さえ9が文字盤7あるいは支持部17に載置される場合、押さえ9はなんらかの可能な方法により接着されるか、溶接されるか、あるいは固定される。
当業者にとって自明である種々の変形例およびまたは改良例およびまたは実施例の組み合わせは、添付の請求項により定義される本発明の範囲から逸脱しない限り、上記に説明された本発明の種々の実施の形態に適用可能である。

Claims (17)

  1. 少なくとも一つの押さえ(9)を備えた時計の文字盤であって、前記少なくとも一つの押さえは、前記文字盤(7)に固定されて前記文字盤を前記時計に固定させるために使用され、前記少なくとも一つの押さえ(9)および文字盤(7)は、少なくとも部分的に非晶質である金属合金から製造される文字盤。
  2. 少なくとも一つの 押さえ(9)を備えた時計文字盤であって、
    前記文字盤(7)は、前記文字盤を前記時計に固定するために、前記少なくとも一つの押さえ(9)が固定される支持部(17)に固定され、前記少なくとも一つの押さえ(9)および支持部(17)は、少なくとも部分的に非晶質である金属合金から製造されることを特徴とする時計文字盤。
  3. 前記少なくとも一つの押さえ(9)および文字盤(7)は単に同一の部分に置かれることを特徴とする、請求項1に記載の時計文字盤。
  4. 前記少なくとも一つの押さえ(9)および支持部(17)は単に同一の部分に置かれることを特徴とする、請求項2に記載の時計文字盤。
  5. 前記少なくとも一つの押さえ(9)は前記文字盤(7)に載置されることを特徴とする、請求項1に記載の時計文字盤。
  6. 前記少なくとも一つの押さえ(9)は前記支持部(17)に載置されることを特徴とする、請求項2に記載の時計文字盤。
  7. 前記材料は全体的に非晶質であることを特徴とする、請求項1あるいは2に記載の文字盤。
  8. 前記文字盤は前記少なくとも一つの押さえが固定される少なくとも一つの凹部(19)からなることを特徴とする、請求項1に記載の文字盤。
  9. 前記文字盤(7)が固定される支持部(17)は、前記少なくとも一つの押さえ(9)が固定される少なくとも一つの凹部(19)からなることを特徴とする、請求項2に記載の文字盤。
  10. 前記少なくとも一つの凹部(19)の側面(25)は、前記少なくとも一つの凹部内に対する前記少なくとも一つの押さえの固定を向上させる目的で、レリーフを備えることを特徴とする、請求項8または9に記載の文字盤。
  11. 前記少なくとも一つの凹部の側面(25)に設けられたレリーフは内側のねじ山を形成することを特徴とする、請求項10に記載の文字盤。
  12. 前記少なくとも一つの 凹部(19)は一定の断面を有することを特徴とする、請求項8から10のうちいずれか一項に記載の文字盤。
  13. 前記少なくとも一つの凹部(19)の前記基部(21)は最大の断面を有することを特徴とする、請求項8から10のうちいずれか一項に記載の文字盤。
  14. 前記断面は、前記少なくとも一つの凹部(19)の前記基部(21)に接近するときに線形に拡大することを特徴とする、請求項13に記載の文字盤。
  15. 前記押さえ(9)は前記文字盤(7)または前記支持部(17)を有する接続領域(10)においてより小さい直径を有することを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の文字盤。
  16. 前記押さえ(9)は前記文字盤または前記支持部を有する前記接続領域(10)においてより小さい直径を有し、この接続領域に隣接した前記領域(14)においてさらに小さい直径を有することを特徴とする、請求項1から15のうちいずれか一項に記載の文字盤。
  17. 前記少なくとも一つの金属要素は貴重な金属またはこのような貴重な材料を元にした合金であり、前記貴重な材料は、金、プラチナ、パラジウム、レニウム、ルテニウム、ロジウム、銀、イリジウム、またはオスミウムで構成される群から選択されることを特徴とする、請求項1から16のうちいずれか一項に記載の文字盤。
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