JP5456576B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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運転者の操舵トルクを補助するアシストトルクを発生させる電動パワーステアリング装置であって、
前記操舵トルクを検出するためにステアリングシャフトに介装されているトルクセンサに内蔵されるトーションバー等によるバネ共振系とは異なるコラム、ラックなどのパワーステアリング構成物もしくは車両前部構造物の剛体部分の機械共振周波数成分を除去し得る共振周波数帯除去手段を備え、
前記共振周波数帯除去手段は、「−20」[dB/Dec]より大きな減衰特性を持つバンドカットフィルタ若しくはノッチフィルタと、二次以上のローパスフィルタとの組合せにより構成され、前記ローパスフィルタの周波数特性に於ける折れ点部の周波数を、前記バンドカットフィルタ若しくはノッチフィルタフィルタの減衰周波数に合わせるように設定した、
ことを特徴とすることを特徴とするものである。
図1は、この発明に係る代表的な電動式パワーステアリング制御装置系の全体構成である。以下、電動パワーステアリング装置を図に基づいて説明する。図1に於いて、電動パワーステアリング装置は、ハンドル1からステアリング軸2に伝達される運転者による操舵トルク9と、ステアリング軸2に付加されるモータ5によるアシストトルク10とを加算し、その加算したトルクを、ステアリングギアボックス3を介してラック・アンド・ピニオン機構6を通してトルクを操舵輪であるタイヤ7に伝達して車両の操舵を行うように構成されている。
になり、図2の構成となる。この実施の形態1に於いては、共振周波数帯除去手段は、双二次フィルタである。
ここで、
f1n=f2n
である。
次に、この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置について説明する。実施の形態2は、共振周波数帯除去手段の内部の共振周波数除去フィルタ等の構成について説明する。実施の形態2で説明する共振周波数帯除去手段は、図2もしくは、図3に示される、第1〜4の共振周波数帯除去手段41〜44に代表される入力から出力の間の少なくとも1箇所以上に実装される。
したものである。その他の構成は、前述の実施の形態1の場合と同様である。
次に、この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置について説明する。実施の形態3は、共振周波数帯除去手段の内部の共振周波数除去フィルタ等の構成について説明する。実施の形態3で説明する共振周波数帯除去手段は、図2もしくは、図3に示される、第1〜4の共振周波数帯除去手段41〜44に代表される入力から出力の間の少なくとも1箇所以上に実装される。実施の形態3では、運転者の操舵状態、若しくは車両の状態に応じ、例えば車両速度、車両加速度、操舵トルク、ハンドル操舵速度、ハンドル操舵角加速度、モータ速度、モータ加速度、エンジン回転数のうちの少なくとも一つに基づき、共振周波数帯除去手段の数、若しくは効果の度合いを変化させることで、共振周波数帯除去手段を追加したことによる影響を限定するようにしたものである。
速度、エンジン回転数のうちの少なくとも一つに基づき、スイッチ手段を切り替えるようにしても良い。
次に、この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング装置について説明する。実施の形態4は、共振周波数帯除去手段の内部の共振周波数除去フィルタ等の構成について説明する。実施の形態4で説明する共振周波数帯除去手段は、図2もしくは、図3に示される、第1〜4の共振周波数帯除去手段41〜44に代表される入力から出力の間の少なくとも1箇所以上に実装される。
次に、この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置について説明する。実施の形態5は、共振周波数帯除去手段の内部の共振周波数除去フィルタ等の構成につい
て説明する。実施の形態5で説明する共振周波数帯除去手段は、図2もしくは、図3に示される、第1〜4の共振周波数帯除去手段41〜44に代表される入力から出力の間の少なくとも1箇所以上に実装される。実施の形態5は、アシストトルク、もしくは入出力ゲインが小さい場合には周波数除去手段の効果を小さくすることにより共振周波数帯除去フィルタの動作により発生する影響を限定することができる。
次に、この発明の実施の形態6による電動パワーステアリング装置について説明する。実施の形態6は、共振周波数帯除去手段の内部の共振周波数除去フィルタ等の構成について説明する。実施の形態6で説明する共振周波数帯除去手段は、図2もしくは、図3に示される、第1〜4の共振周波数帯除去手段41〜44に代表される入力から出力の間の少なくとも1箇所以上に実装される。
出力ゲイン4841を演算し出力する。その他の構成は、前述の実施の形態1、又は実施の形態2と同様である。尚、一般的な電動パワーステアリングシステムはアシストマップ補償の設定値によるゲインがシステム上支配的だが他の補償器を含めることで精度が向上する。
なお、複数のフィルタが組み合わされている場合に、その一部のみの効果を制限することや、複数のフィルタ毎に異なる効果の制限を行なう方法、或いは、複数のフィルタの効果を組合せてもよい。
次に、この発明の実施の形態7による電動パワーステアリング装置について説明する。実施の形態7は、共振周波数帯除去手段の内部の共振周波数除去フィルタ等の構成について説明する。実施の形態7で説明する共振周波数帯除去手段は、図2もしくは、図3に示される、第1〜4の共振周波数帯除去手段41〜44に代表される入力から出力の間の少なくとも1箇所以上に実装される。この実施の形態7は、電動パワーステアリング装置の入出力ゲインと位相の関係から、安定性が低下している場合には、フィルタの効果を小さくして、共振周波数帯除去手段による位相遅れ等の安定性への悪影響を少なくするようにしたものである。
なお、複数のフィルタが組み合わされている場合に、その一部のみの効果を制限することや、複数のフィルタ毎に異なる効果の制限を行なう方法、或いは、複数のフィルタの効果を組合せてもよい。
(1)運転者の操舵トルクを補助するアシストトルクを発生させる電動パワーステアリング装置であって、
前記トルクセンサに内蔵されるバネ共振系とは異なる構成物の機械共振周波数成分を除去し得る共振周波数帯除去手段を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。(2)前記共振周波数帯除去手段は、前記操舵トルク検出信号もしくはトルク信号成分を含む信号から、前記トルクセンサに内蔵されるバネ共振系とは異なる構成物の機械共振周波数成分の少なくとも一部分を除去するフィルタにより構成されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(3)前記共振周波数帯除去手段は、前記制御装置から出力される前記アシストトルク指令値、若しくはその一部から、前記トルクセンサに内蔵されるバネ共振系とは異なる構成物の機械共振周波数成分の少なくとも一部分を除去し得るフィルタにより構成されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(4)前記共振周波数帯除去手段は、「−20」[dB/Dec]より大きな減衰特性を持つバンドカットフィルタ、若しくはノッチフィルタフィルタにより構成されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(5)前記共振周波数帯除去手段は、複数の除去周波数帯を有することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(6)前記共振周波数帯除去手段は、下記の式
(7)前記双二次フィルタは、前記式に於いて、下記の条件
f1n=f2n
を満たすように構成されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(8)前記双二次フィルタは、前記式に於いて、下記の条件
(9)前記共振周波数帯除去手段は、「−20」[dB/Dec]より大きな減衰特性を持つバンドカットフィルタ若しくはノッチフィルタフィルタと、二次以上のローパスフィルタとの組合せにより構成され、前記ローパスフィルタの周波数特性に於ける折れ点部の周波数を、前記バンドカットフィルタ若しくはノッチフィルタフィルタの減衰周波数に合わせるように設定したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(10)共振周波数帯除去手段は、車両速度、車両加速度、操舵トルク、ハンドル操舵速度、ハンドル操舵角加速度、モータ速度、モータ加速度、エンジン回転数のうちの少なくとも一つに基づき、前記共振周波数帯除去手段の動作と非動作との間の切り換え、又は、減衰特性を変化させる機能を含むことを特徴とする。
(11)共振周波数帯除去手段は、電動パワーステアリング装置の出力の大きさ、ゲイン、位相のうちの少なくとも一つに基づき、前記共振周波数帯除去手段を動作から非動作もしくは非動作から動作へ切り換える機能と、減衰特性を変化させる機能とのうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする。
(12)共振周波数帯除去手段は、
電動パワーステアリング装置のゲイン、若しくは出力が大きいときには、前記共振周波数帯除去手段を非動作から動作へ切り換えること、及び減衰特性を減衰効果が大きい方向に変化させること、のうちの少なくとも一方を行ない、
前記電動パワーステアリング装置の動作の安定性が不足しているときには、前記共振周波数帯除去手段を動作から非動作へ切り換えること、及び前記共振周波数帯除去手段の減衰特性を減衰効果が小さい方向に変化させること、のうちの少なくとも一方を行なうことを特徴とする。
3 ステアリングギアボックス 4 トルクセンサ
5、29 モータ 6 ラック・アンド・ピニオン機構
7 タイヤ 8 制御装置
9 操舵トルク 10 アシストトルク
11、231 操舵トルク検出信号 12 印加電圧
13 電流検出信号 14 電圧検出信号
22 車速検出器 23 操舵トルク検出器
24 モータ速度検出器 25 目標電流演算補償器
26 減算器 27 モータ駆動機
28 モータ電流検出器 31 アシストマップ補償器
32 ダンピング補償器 33 加速度変換器
34 慣性補償器 35 加算器
40 共振周波数帯除去手段
41 第1の共振周波数帯除去手段
42 第2の共振周波数帯除去手段
43 第3の共振周波数帯除去手段
44 第4の共振周波数帯除去手段
45、46、47、48、49 共振周波数帯除去手段
473、495、496 乗算器 SW スイッチ手段
Claims (7)
- 運転者の操舵トルクを補助するアシストトルクを発生させる電動パワーステアリング装置であって、
前記操舵トルクを検出するためにステアリングシャフトに介装されているトルクセンサに内蔵されるトーションバー等によるバネ共振系とは異なるコラム、ラックなどのパワーステアリング構成物もしくは車両前部構造物の剛体部分の機械共振周波数成分を除去し得る共振周波数帯除去手段を備え、
前記共振周波数帯除去手段は、「−20」[dB/Dec]より大きな減衰特性を持つバンドカットフィルタ若しくはノッチフィルタと、二次以上のローパスフィルタとの組合せにより構成され、前記ローパスフィルタの周波数特性に於ける折れ点部の周波数を、前記バンドカットフィルタ若しくはノッチフィルタフィルタの減衰周波数に合わせるように設定した、
ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。 - 前記共振周波数帯除去手段は、前記操舵トルクの検出信号もしくはトルク信号成分を含む信号から、前記トルクセンサに内蔵されるバネ共振系とは異なる前記パワーステアリング構成物もしくは前記車両前部構造物の剛体部分の機械共振周波数成分の少なくとも一部分を除去し得るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記共振周波数帯除去手段は、制御装置から出力されるアシストトルク指令値若しくはその一部から、前記トルクセンサに内蔵されるバネ共振系とは異なる前記パワーステアリング構成物もしくは前記車両前部構造物の剛体部分の機械共振周波数成分の少なくとも一部分を除去し得るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記共振周波数帯除去手段は、その周波数除去の中心周波数が「50」[Hz]以上であることを特徴とする請求項1から3のうちの何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記共振周波数帯除去手段は、異なる除去周波数帯を有する複数の共振周波数帯除去手段により構成されていることを特徴とする請求項1から4のうちの何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記共振周波数帯除去手段は、車両速度、車両加速度、操舵トルク、ハンドル操舵速度、ハンドル操舵角加速度、モータ速度、モータ加速度、エンジン回転数のうちの少なくとも一つに基づき、前記共振周波数帯除去手段の動作と非動作との間の切り換え、又は、減衰特性を変化させる機能を含むことを特徴とする請求項1から5のうちの何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置。
- 前記共振周波数帯除去手段は、電動パワーステアリング装置の出力の大きさ、ゲイン、位相のうちの少なくとも一つに基づき、前記共振周波数帯除去手段を動作から非動作もしくは非動作から動作へ切り換える機能と、減衰特性を変化させる機能とのうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項1から6のうちの何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置。
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