JP5748827B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

この発明は、自動車等の車両に搭載される電動パワーステアリング装置に関するものである。
電動パワーステアリング装置は、自動車等の車両の運転者がハンドル即ちステアリングホイールに加える操舵トルクに応じてモータを駆動し、そのモータの駆動トルクをアシストトルクとしてステアリング機構に付加して操舵輪を駆動するようにしたものである。
周知のように、電動パワーステアリング装置には、運転者による操舵トルクを検出するトルクセンサが設けられるが、トルクセンサにはバネ要素とハンドル慣性による共振系が含まれる。従って、トルクセンサの出力に基づいてモータを制御するモータ制御系の制御ゲインを高くすると、トルクセンサの共振系による振動、若しくは騒音が発生する。一方、モータ制御系の制御ゲインを低くすると、必要なアシストトルクが得られなくなる恐れがある。電動パワーステアリング装置に於いて、振動若しくは騒音が発生することは電動パワーステアリング装置の商品価値を著しく低下させることになる。
従来、トルクセンサに含まれるバネ要素とハンドル慣性による共振系の共振周波数成分の信号を除去するためにフィルタを設け、トルクセンサの共振系の共振による振動、若しくは騒音を抑制するようにした電動パワーステアリング装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
又、従来、トルクセンサに含まれるバネ要素とハンドル慣性に加えて、モータ慣性を考慮し、これ等から成る共振系の共振周波数成分の信号を除去するフィルタを設けることにより共振周波数成分の信号をより確実に除去し、制御ゲインを高くしてアシストトルクを増加させることができる電動パワーステアリング装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平2−164665号公報 特開平6−183355号公報
通常、トルクセンサに含まれる共振系の共振周波数は、10〜30[Hz]であり、特許文献1及び特許文献2に示された従来の電動パワーステアリング装置に設けられる前述のフィルタは、前述の共振周波数成分の信号を除去するように構成されている。しかしながら、例えば、コラム、ラック等のパワーステアリング装置の構成物、更には、車両前部構成物の機械共振周波数成分は、トルクセンサに含まれるバネ要素等から成る共振系の共振周波数成分とは異なり、50[Hz]以上の共振周波数成分である。従って、前述の従来の電動パワーステアリング装置に設けられているフィルタによれば、50[Hz]以上の特定の共振周波数に対する減衰率が不足しており、パワーステアリング構成物、若しくは車両前部構成物の機械共振による振動、若しくは騒音が発生することがあり、電動パワーステアリング装置の商品性を大きく損なう可能性がある。
一方、従来の電動パワーステアリング装置に於いて、50[Hz]を超える高い周波数の機械共振系の共振による騒音や振動を抑制するために、ローパスフィルタ、若しくはそれに準じる手段の減衰率を上げると、電動パワーステアリング装置全体の安定性が損なわれ、別の振動が発生する恐れがある。
この発明は、従来の電動パワーステアリング装置に於ける前述のような課題を解決するためになされたものであり、パワーステアリング構成物、若しくは車両前部構成物等の機械系の共振周波数成分に基づく振動、若しくは騒音の発生を抑制し得る電動パワーステアリング制御装置を提供することを目的とするものである。
この発明による電動パワーステアリング装置は、
運転者の操舵トルクを補助するアシストトルクを発生させる電動機と、前記電動機を制御する制御系を備えた電動パワーステアリング装置であって、
前記操舵トルクを検出するためにステアリングシャフトに介装されているトルクセンサに内蔵されるトーションバーを含むバネ共振系とは異なるコラム、ラックを含むパワーステアリング構成物もしくは車両前部構造物の剛体部分の機械共振周波数成分を除去し得る共振周波数帯除去手段を備え、
前記共振周波数帯除去手段は、下記の式
Figure 0005748827
且つ、
Figure 0005748827
且つ、
Figure 0005748827
但し、
Figure 0005748827
により表される特性を備えた双二次フィルタにより構成され
前記双二次フィルタは、前記式に於いて、下記の条件
1n =f 2n
Figure 0005748827
を満たすように構成され、
前記共振周波数帯除去手段は、前記電動機の電流目標値の演算後で且つ前記電流目標値に基づいて前記電動機の電流フィードバック制御を行う前の段階で前記制御系に挿入されている、
ことを特徴とするものである。
この発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、トルクセンサに内蔵されるバネ共振系とは異なる構成物の機械共振周波数成分を除去し得る共振周波数帯除去手段を備えているので、パワーステアリング構成物、若しくは車両前部構成物等の機械系の共振周波数成分に基づく振動、若しくは騒音の発生を抑制することができる。
この発明に係る電動パワーステアリング装置の全体構成を示す説明図である。 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の制御系の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置の制御系の構成 の変形例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける共振周 波数帯除去手段の周波数特性を示す特性図である。 この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける共振周 波数帯除去手段とローパスフィルタとの周波数特性を比較する説明図である。
この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置に於ける共振周 波数帯除去手段と二次ローパスフィルタとの組合せの周波数特性を示す特性図である。 この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング装置に於ける共振周波数帯除去手段の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置に於ける共振周波数帯除去手段の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態6による電動パワーステアリング装置に於ける共振周波数帯除去手段の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態7による電動パワーステアリング装置に於ける共振周波数帯除去手段の構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング装置に於ける共振周波数帯除去手段の構成を示すブロック図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置を図に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の全体構成を示す説明図である。図1に於いて、電動パワーステアリング装置は、ハンドル1からステアリング軸2に伝達される運転者による操舵トルク9と、ステアリング軸2に付加されるモータ5によるアシストトルク10とを加算し、その加算したトルクを、ステアリングギアボックス3を介してラック・アンド・ピニオン機構6により数倍に増幅し、この増幅したトルクを操舵輪であるタイヤ7に伝達して車両の操舵を行うように構成されている。
ステアリング軸2に設けられたトルクセンサ4は、ステアリング軸2に加えられた運転者による操舵トルク9を検出し、その検出した操舵トルク9に対応する操舵トルク検出信号11を出力する。電子制御装置(ECU)により構成された制御装置8には、トルクセンサ4からの操舵トルク検出信号11と、後述するモータ電流検出器により検出されたモータ5の動作状態を表す電気量としての電流検出信号13と、後述する電圧検出器により検出されたモータ5の動作状態を表す電気量としての電圧検出信号14と、後述する車速検出器により検出された車速に対応する車速検出信号とが入力される。
制御装置8は、入力された操舵トルク検出信号11と、電流検出信号13と、車速検出信号とに基づいて、モータ5がステアリング軸2に付加すべきアシストトルク10を発生させるためのモータ5を制御する指令値としての電流目標値を演算し、この演算した電流目標値、及び電流検出信号13等に基づいた印加電圧12をモータに与えてこれを駆動する。
図2は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置の制御系の構成を示すブロック図である。図2に於いて、車速検出器22は、車速センサ(図示せず)が検出した車速に対応する車速検出信号221を発生し、この車速検出信号221を目標電流演算補償器25に入力する。操舵トルク検出器23は、前述のトルクセンサ4が検出した操舵トルク11に対応する操舵トルク検出信号231を発生し、この操舵トルク検出信号231を第1の共振周波数帯除去手段(図示せず)に入力する。モータ速度検出器24は、検出したモータ29(図2に示すモータ29は、図1に於けるモータ5に相当する)の速度に対応するモータ速度信号241を発生し、このモータ速度信号241を目標電流演算補償器25に入力する。
目標電演算補償器25は、アシストマップ300を備えたアシストマップ補償器31と、ダンピング補償器32と、モータ速度信号をモータ加速度信号に変換する加速度変換器33と、慣性補償器34と、加算器35等を備える。アシストマップ300は、操舵トルクとモータ電流即ちアシスト電流とからなるマップであり、車速221によりそのマップ値が変更されるように構成されている。ダンピング補償器32は、運転者がハンドルを手放した時の安定性を確保する。慣性補償器34は、急操舵時に於いて慣性の影響でハンドルが重くなるのを防止しハンドルの軽さを確保するものである。又、その他の補償があってもよい
目標電流演算補償器25は、車速検出器22から入力された車速検出信号221と、第1の共振周波数帯除去手段から入力された共振周波数帯除去後操舵トルク検出信号と、モータ速度検出器24から入力されたモータ速度検出信号241等とを用いて、モータ29に対する目標電流を演算し、その演算した電流目標値251を後述する第2の共振周波数帯除去手段としての共振周波数帯除去手段40に入力する。
減算器26は、第2の共振周波数帯除去手段としての共振周波数帯除去手段40から入力された共振周波数帯除去後電流目標値421から、モータ電流検出器28から出力された電流検出信号13を減算し、その偏差をモータ電流指令値261としてモータ駆動機27に入力する。モータ駆動機27は、入力されたモータ電流指令値261にモータ電流が一致するようにモータ29を駆動する。モータ29は、モータ電流指令値261に基づいてモータ駆動機27により駆動され、所望のアシストトルク10を発生してステアリング軸2に付加する。
図2に示す車速検出器22、操舵トルク検出器23、モータ速度検出器24、目標電流演算補償器25、第1の共振周波数帯除去手段、第2の共振周波数帯除去手段としての共振周波数帯除去手段40、減算器26、モータ電流検出器28、モータ駆動機27は、前述の制御装置8内に設けられている。
次に、第1の共振周波数帯除去手段、及び第2の共振周波数帯除去手段としての共振周波数帯除去手段40について説明する。この実施の形態1に於いては、第1の共振周波数帯除去手段、及び第2の共振周波数帯除去手段としての共振周波数帯除去手段40は、共に、双二次フィルタである。尚、以下の説明に於いて、第1の共振周波数帯除去手段、及び第2の共振周波数帯除去手段としての共振周波数帯除去手段40の双方を指す場合は、これらを総称して、単に、共振周波数帯除去手段と称する。
は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける共振周波数帯除去手段の周波数特性を示す特性図である。双二次フィルタの特性は次に示す式(1)により表される。
Figure 0005748827
ここで、
Figure 0005748827
且つ、
Figure 0005748827
且つ、
1n=f2n
である。
尚、
1n、f2n:中心周波数
Figure 0005748827
である。
に於いて、細い実線で示す特性は、
Figure 0005748827
の場合を示し、太い実線で示す特性は、
Figure 0005748827
の場合を示す。
式(1)による双二次フィルタによれば、図に示すように中心周波数f1n(=f2n)を中心として対称なゲイン特性のフィルタ特性を得ることができる。
双二次フィルタをm段直列に接続することで、m個の共振周波数帯の出力を抑制することができる。例えば、1.6[kHz]、1.3[kHz]、800[Hz]、500[Hz]、200[Hz]等、複数の機械共振系の共振周波数帯の出力を除去し機械共振を抑制する必要があれば、中心周波数f1n(=f2n)を前述の各共振周波数帯に設定した5個の双二次フィルタを直列接続することで、これらの各共振周波数帯の出力を除去し機械共振を抑制することができる。
又、前述のように、f1n=f2nである場合は、後述するf12≠f2nの場合に比べて、演算負荷を低減することができる。
又、トルクセンサ4に含まれる共振系の10〜30[Hz]の共振周波数は、前述の従来の装置と同様のローパスフィルタ、若しくはそれに準じる手段により除去されているものとする。尚、従来のローパスフィルタ、若しくはそれに準じる手段に代えて、前述の双二次フィルタを用い、トルクセンサ4に含まれる共振系の共振周波数を除去するようにしても良い。この場合は、双二次フィルタにより構成された共振周波数除去手段を少なくとも3個、直列に接続することとなる。
次に、共振周波数帯除去手段を構成する双二次フィルタの変形例について説明する。前述の式(1)に示す特性式に於いて、f12≠f2nとする。この場合には中心周波数f1nに対して十分高い中心周波数f2n、若しくは中心周波数f1nに対して十分低い中心周波数f2nを設定して、ゲインの異なる特性を得ることが出来る。
又、双二次フィルタより高周波側のゲインがもともと十分低い場合は、f1n<f2nとして、高周波側のゲインを上げることで位相の遅れを小さくできる。又、後述するローパスフィルタと組合せる場合には上げたゲインをローパスフィルタで相殺することができる等、設計自由度を大きくすることができる。
又、逆に高周波側のゲインを低減したい場合には、f1n>f2nと設定することで、高周波側のゲインを低減することができる。
更に、前述の式(1)に於いて、特に、f1n=f2n、且つ
Figure 0005748827
とした場合は、以下に示す式(2)となる。
Figure 0005748827
Figure 0005748827
である。
式(2)の場合に於ける双二次フィルタの特性は、図に太い実線にて示す特性を備え、図から明らかなように、「−20」[dB/Dec]より大きな減衰特性を持つバンドカットフィルタ、若しくはノッチフィルタフィルタとしての特性を備える。この場合は、細い実線で示す前述の式(1)の特性に比べて、中心周波数でのゲインの減衰量を最大にすることが出来る。
通常、ローパスフィルタに比べ、この実施の形態1に用いた周波数帯域除去手段は、バンドカットフィルタ、若しくはノッチフィルタとして動作し、特にゲインの減衰に比べ位相の遅れが小さいため、電動パワーステアリングのシステム安定性への悪影響を少なくすることが出来る。
このように、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置によれば、ローパスフィルタを組合せるよりも位相の遅れ量が小さくなる。
は、この発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置に於ける共振周波数帯除去手段とローパスフィルタとの周波数特性を比較する説明図である。図に示すように、双二次フィルタにより構成された共振周波数帯除去手段は、ローパスフィルタに比べゲイン低下が大きく、低い周波数での位相の遅れが小さい特性を有する。
、1箇所の共振周波数帯除去手段に1つ以上の共振周波数抑制フィルタが組み込まれていてもよい。前述のように2箇所以上の共振周波数帯除去手段を機能を分割して組み込んだ場合は、その2箇所以上の共振周波数帯除去手段内のフィルタは、その除去すべき共振周波数の設定は重複するものであっても良い。
以上述べたこの発明の実施の形態1による電動パワーステアリング装置によれば、システムへの機械共振系による振動、若しくは音の発生を抑制することができる。又、車両の運転者が音振動の感じやすい状況か否か、電動パワーステアリング装置の安定性が不足しているか否かにより、除去すべき共振周波数を選択し、その共振周波数を除去する共振周波数除去手段を設けることで、電動パワーステアリング装置の構成を簡単にすることができる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置について説明する。図は、この発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置に於ける共振周波数帯除去手段と二次ローパスフィルタとの組合せの周波数特性を示す特性図である。実施の形態2では、「−20」[dB/Dec]より大きな減衰特性を持つバンドカットフィルタ、若しくはノッチフィルタフィルタにより構成されている共振周波数帯除去手段と、二次ローパスフィルタ若しくは二次以上のローパスフィルタとを組合せるようにしたものである。その他の構成は、前述の実施の形態1の場合と同様である。
図6に示すように、二次ローパスフィルタは減衰係数によってはオーバーシュート特性を有するが、双二次フィルタにより構成した共振周波数帯除去手段の中心周波数とローパスフィルタの特性に於ける折れ点部の周波数とを一致させ、若しくは近い周波数に設定し、この双二次フィルタを二次ローパスフィルタに組み合わせることで、二次ローパスフィルタ若しくは二次以上のローパスフィルタのオーバーシュート特性を抑制することが出来る。
以上述べたこの発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置によれば、実施の形態1の場合と同様に、システムへの機械共振系による振動、若しくは音の発生を抑制することができる。又、車両の運転者が音振動の感じやすい状況か否か、電動パワーステアリング装置の安定性が不足しているか否かにより、除去すべき共振周波数を選択し、その共振周波数を除去する共振周波数除去手段を設けることで、電動パワーステアリング装置の構成を簡単にすることができる。
実施の形態3.
次に、この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置について説明する。図は、この発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置に於ける目標電流演算補償器の構成を示すブロック図である。図に於いて、目標電演算補償器25は、双二次フィルタにより構成された第の共振周波数帯除去手段43と、アシストマップ300を備えたアシストマップ補償器31と、ダンピング補償器32と、モータ速度信号をモータ加速度信号331に変換する加速度変換器33と、慣性補償器34と、双二次フィルタにより構成された第の共振周波数帯除去手段44と、加算器35とを備える。尚、その他の構成は、前述の実施の形態1、又は実施の形態2の場合と同様であるが、図3では実施の形態1に於ける第1の共振周波数帯除去手段41を図示すると共に、実施の形態1に於ける第2の共振周波数帯除去手段としての共振周波数帯除去手段40を第2の共振周波数帯除去手段42として図示している
アシストマップ補償器31に設けられたアシストマップ300は、操舵トルクと、モータ電流即ちアシスト電流とからなるマップであり、車速によりそのマップ値N1、N2が変更されるように構成されている。ダンピング補償器32は、運転者がハンドルを手放した時の安定性を確保するためのダンピング補償信号321を出力する。慣性補償器34は、急操舵時に於いて慣性の影響でハンドルが重くなるのを防止しハンドルの軽さを確保するための慣性補償信号341を出力する。
以上のように構成されたこの発明の実施の形態2による電動パワーステアリング装置に於ける目標電流演算補償器25に於いて、その出力である電流目標値251の算出について説明する。目標電流演算補償器25による代表的な補償制御としては、概要的に述べれば、アシストマップ補償器31は、トルクセンサ4により検出した操舵トルク検出信号231に基づいて、補償トルクを発生するに必要なアシスト電流をアシストマップ300から抽出し、アシストマップ補償電流値311として出力する。
次に、電流目標値251の算出について詳細に述べる。先ず、操舵トルク検出器23から出力された操舵トルク検出信号231は、第1の共振周波数帯除去手段41により除去したい共振周波数が除去されて共振周波数除去後操舵トルク検出信号411として目標電流演算補償器25の内部に設けられた第3の共振周波数帯除去手段43に入力される。次に、第3の共振周波数帯除去手段43により除去したい共振周波数が除去された共振周波数除去後操舵トルク検出信号431は、アシストマップ補償器31に入力される。ここで、例えば、除去したい共振周波数の一つが1.6[kHz]であるとすれば、第1の共振周波数帯除去手段41若しくは第3の共振周波数帯除去手段43は、前述の中心周波数f1n(=f2n)を1.6[kHz]に設定した双二次フィルタにより構成されている。従って、アシストマップ補償器31には、第1の共振周波数帯除去手段41若しくは第3の共振周波数帯除去手段43により、除去したい共振周波数の一つである1.6[kHz]の周波数帯が除去された共振周波数帯除去後トルク検出信号431が入力される。
又、アシストマップ補償器31から出力されるアシストマップ補償電流値311は、第4の共振周波数帯除去手段44に入力される。ここで、更に除去したい共振周波数が例えば1.3[kHz]であるとすれば、第の共振周波数帯除去手段44は、前述の中心周波数f1n(=f2n)を1.3[kHz]に設定した双二次フィルタにより構成されている。従って、加算器35には、第の共振周波数帯除去手段44により除去したい共振周波数の一つである1.3[kHz]の周波数帯が除去された共振周波数帯除去後トルク検出信号441が入力される。
加算器35では、共振周波数帯除去後トルク検出信号441と、ダンピング補償器32から出力されたダンピング補償電流値321と、慣性補償器34から出力された慣性補償電流値341と、その他の補償器91からのその他の補償電流値911を加算し、その加算結果を電流目標値251として出力する。加算器35から出力された電流目標値251は、減算器26に入力される。
尚、ダンピング補償器32、慣性補償器34、加速度変換機33等による補償の詳細については、ここでは説明を省略する。
以上述べたこの発明の実施の形態3による電動パワーステアリング装置によれば、システムへの機械共振系による音振動の発生を抑制するとこができる。又、車両の運転者が音振動の感じやすい状況か否か、電動パワーステアリング装置の安定性が不足しているか否かにより、除去すべき共振周波数を選択し、その共振周波数を除去する共振周波数除去手段を設けることで、電動パワーステアリング装置の構成を簡単にすることができる。
実施の形態4.
次に、この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング装置について説明する。実施の形態4では、運転者の操舵状態、若しくは車両の状態に応じ、例えば車両速度、車両加速度、操舵トルク、ハンドル操舵速度、ハンドル操舵角加速度、モータ速度、モータ加速度、エンジン回転数のうちの少なくとも一つに基づき、共振周波数帯除去手段の数、若しくは効果の度合いを変化させることで、共振周波数帯除去手段により僅かに発生する位相遅れの悪影響を更に小さくするようにしたものである。
図7は、この発明の実施の形態4による電動パワーステアリング装置に於ける共振周波数帯除去手段の構成を示すブロック図である。図7に於いて、共振周波数帯除去手段45は、共振周波数帯除去フィルタ450と、ソフトウエアにより構成されたスイッチ手段SWを備える。車速が所定値以下のときには、スイッチ手段SWは図7の下方に接続され、操舵トルク検出信号231としての入力信号451を共振周波数帯除去フィルタ450を介して前述の図2に示す目標電流演算補償器25、又は図3に示すアシストマップ補償器31に入力させる。その結果、所望の共振周波数が共振周波数帯除去フィルタ450により除去された共振周波数帯除去後操舵トルク信号が出力信号452として、前述の図2に示す目標電流演算補償器25、又は図3に示すアシストマップ補償器31に入力されることになる。
一方、車速検出信号221が所定値を越えたときは、スイッチ手段SWは図7の上方に切り替わり、操舵トルク検出信号231を共振周波数帯除去フィルタ450を介することなく直接、前述の図2に示す目標電流演算補償器25、又は、図3に示すアシストマップ補償器31に入力させる。その他の構成は、前述の実施の形態1、又は実施の形態2と同様である。
又、複数のフィルタが組み合わされている場合に、その一部のみの効果を制限することや、複数のフィルタ毎に異なる効果の制限を行なう方法、或いは、複数のフィルタの効果を組合せることにより、フィルタを追加したことによる影響を限定してもよい。
共振周波数帯除去フィルタ450は、前述の式(1)又は式(2)による特性を備えた双二次フィルタにより構成することができる。尚、車速検出信号221の代わりに、車両加速度、操舵トルク、ハンドル操舵速度、ハンドル操舵角加速度、モータ速度、モータ加速度、エンジン回転数のうちの少なくとも一つに基づき、スイッチ手段を切り替えるようにしても良い。
この実施の形態4によれば、車両の加速中等のようにエンジンの回転が高い場合等、周囲の騒音が大きくなる場合や、運転者が速く操舵しているとき等、運転者が音振動を感じ取り難い状況である場合には、共振周波数帯除去フィルタ450の動作、非動作を切り換えることで、共振周波数帯除去フィルタの動作により発生する悪影響を制限することができる。
実施の形態5.
次に、この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置について説明する。図8は、この発明の実施の形態5による電動パワーステアリング装置に於ける共振周波数帯除去手段の構成を示すブロック図である。図8に於いて、共振周波数帯除去手段46は、共振周波数帯除去フィルタ460を備える。この共振周波数帯除去フィルタ460は、前述の式(2)により表される特性を備えた双二次フィルタにより構成され、図8に示すように車速検出信号221に応じて減衰係数を変化させ得るように構成されている。操舵トルク検出信号231としての入力信号461は、共振周波数帯除去フィルタ460により車速検出信号221に応じて減衰係数を変化し、出力信号462として出力される。その他の構成は、前述の実施の形態1、又は実施の形態2と同様である。
尚、車速検出信号221の代わりに、車両加速度、操舵トルク、ハンドル操舵速度、ハンドル操舵角加速度、モータ速度、モータ加速度、エンジン回転数のうちの少なくとも一つに基づき、双二次フィルタにより構成された共振周波数帯除去フィルタ460の減衰係数を変化させ得るようにしても良い。
又、複数のフィルタが組み合わされている場合に、その一部のみの効果を制限することや、複数のフィルタ毎に異なる効果の制限を行なう方法、或いは、複数のフィルタの効果を組合せることにより、フィルタを追加したことによる影響を限定してもよい。
この実施の形態5によれば、電動パワーステアリング装置の出力、若しくは入出力ゲインが大きいときには、その共振周波数帯除去フィルタ460の減衰係数を大きくして減衰特性を強くした出力信号462を発生させ、共振周波数帯除去フィルタ460を追加したことによる悪影響を限定することができる。
実施の形態6.
次に、この発明の実施の形態6による電動パワーステアリング装置について説明する。実施の形態6は、アシストトルクが小さい場合には周波数除去手段の効果を小さくすることにより共振周波数帯除去フィルタの動作により発生する悪影響を限定することができる。
図9は、この発明の実施の形態6による電動パワーステアリング装置に於ける共振周波数帯除去手段の構成を示すブロック図である。図9に於いて、共振周波数帯除去手段47は、共振周波数帯除去フィルタ470を備える。この共振周波数帯除去フィルタ470は、前述の式(2)により表される特性を備えた双二次フィルタにより構成されている。その他の構成は、前述の実施の形態1、又は実施の形態2と同様である。
図9に示すように、共振周波数帯除去フィルタ470は、車速検出信号221に応じて変化させた減衰係数と電流目標値251に応じて変化させた減衰係数とを乗算器473により乗算し、その乗算結果に基づいて共振周波数帯除去フィルタ470の特性を変化させる。操舵トルク検出信号231としての入力信号471は、共振周波数帯除去フィルタ470により所望の共振周波数信号が除去され、共振周波数除去後操舵トルク検出信号472として共振周波数帯除去フィルタ470から出力される。
尚、車速の代わりに、車両加速度、操舵トルク、ハンドル操舵速度、ハンドル操舵角加速度、モータ速度、モータ加速度、エンジン回転数のうちの少なくとも一つに基づき、双二次フィルタにより構成された共振周波数帯除去フィルタ470の減衰係数を変化させ得るようにしても良い。
この実施の形態5によれば、電動パワーステアリング装置の出力が小さい場合には、フィルタの効果を小さくして、フィルタを追加したことによる影響を少なくすることが出来る。
又、複数のフィルタが組み合わされている場合に、その一部のみの効果を制限することや、複数のフィルタ毎に異なる効果の制限を行なう方法、或いは、複数のフィルタの効果を組合せることにより、フィルタを追加したことによる影響を限定してもよい。
実施の形態7.
次に、この発明の実施の形態7による電動パワーステアリング装置について説明する。この実施の形態7では、電動パワーステアリング装置の安定性が低い状態、例えば、電動パワーステアリング装置の入出力ゲインが高すぎる場合や位相の遅れが大きい場合等に於いて、共振周波数帯除去手段による位相遅れ等の安定性への悪影響を少なくするようにしたものである。
図10は、この発明の実施の形態7による電動パワーステアリング装置に於ける共振周波数帯除去手段の構成を示すブロック図である。図10に於いて、共振周波数帯除去手段48は、共振周波数帯除去フィルタ480と、入出力ゲイン演算手段484を備える。共振周波数帯除去フィルタ480は、前述の式(2)により表される特性を備えた双二次フィルタにより構成されている。入出力ゲイン演算手段484は、操舵トルク検出信号231と、前述のアシストマップ補償器31からのアシストマップ補償電流値311等のアシストマップ他補償器パラメータ483と、車速検出信号221と、電流目標値251とに基づいて、電動パワーステアリング装置の入出力ゲイン4821を演算し出力する。その他の構成は、前述の実施の形態1、又は実施の形態2と同様である。尚、アシストマップ補償電流値311の他に、その他の補償器の出力パラメータを用いても良い。
入出力ゲイン演算手段484から出力された入出力ゲインが、電動パワーステアリング装置の動作の安定性を考慮しなくても良い領域Xにあるときは、共振周波数帯除去フィルタ480の減衰係数は、入出力ゲインの値に応じて大きくなるように調整される。一方、入出力ゲイン演算手段484から出力された入出力ゲインが、電動パワーステアリング装置の動作の安定性の低下を招く恐れのある領域Yにあるときは、共振周波数帯除去フィルタ480の減衰係数は、入出力ゲインの値に応じて小さくなるように調整される。
実施の形態7によれば、電動パワーステアリング装置の安定性が低い状態、例えば、電動パワーステアリング装置の入出力ゲインが高すぎる場合や位相の遅れが大きい場合等に於いて、共振周波数帯除去手段による位相遅れ等の安定性への悪影響を少なくすることができる。
実施の形態8.
次に、この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング装置について説明する。この実施の形態8は、電動パワーステアリング装置の入出力ゲインと位相の関係から、安定性が低下している場合には、フィルタの効果を小さくして、共振周波数帯除去手段による位相遅れ等の安定性への悪影響を少なくするようにしたものである。
図11は、この発明の実施の形態8による電動パワーステアリング装置に於ける共振周波数帯除去手段の構成を示すブロック図である。図11に於いて、共振周波数帯除去手段49は、共振周波数帯除去フィルタ490と、入出力ゲイン/位相演算手段494と、乗算器495496とを備える。共振周波数帯除去フィルタ490は、前述の式(2)により表される特性を備えた双二次フィルタにより構成されている。入出力ゲイン/位相演算手段494は、操舵トルク検出信号231と、前述のアシストマップ補償器31からのアシストマップ補償電流値311等のアシストマップ他補償器パラメータ493と、車速検出信号221と、電流目標値251とに基づいて、電動パワーステアリング装置の入出力ゲイン4941及び入出力位相遅れ量4942を演算し出力する。その他の構成は、前述の実施の形態1、又は実施の形態2の場合と同様である。尚、アシストマップ補償電流値311の他に、その他の補償器の出力パラメータを用いても良い。
入出力ゲイン/位相演算手段494から出力された入出力ゲイン4941が、電動パワーステアリング装置の動作の安定性を考慮しなくても良い領域Xにあるときは、共振周波数帯除去フィルタ490の減衰係数は、入出力ゲインの値に応じて大きくなるように調整される。一方、入出力ゲイン/位相演算手段494から出力された入出力ゲイン4941が、電動パワーステアリング装置の動作の安定性の低下を招く恐れのある領域Yにあるときは、共振周波数帯除去フィルタ490の減衰係数は、入出力ゲイン4941の値に応じて小さくなるように調整される。
又、入出力ゲイン/位相演算手段494から出力された入出力位相遅れ量4942が大きいときは、電動パワーステアリング装置の動作の安定性が低下していると判断して、共振周波数帯除去フィルタ490の減衰係数を小さくしてフィルタの効果を小さくする。一方、入出力ゲイン/位相演算手段494から出力された入出力位相遅れ量4942が小さいときは、電動パワーステアリング装置の動作が安定していると判断して、共振周波数帯除去フィルタ490の減衰係数を大きくしてフィルタの効果を大きくするように調整される。
乗算器495は、車速検出信号221に応じて変化させた減衰量と、入出力位相遅れ量4942に応じて変化させた減衰量とを乗算する。乗算器496は、乗算器495による乗算結果と、入出力ゲイン4941に応じて変化された減衰量とを乗算する。共振周波数帯除去フィルタ490は、乗算器495による乗算結果に基づいて減衰量が調整される。
この実施の形態8によれば、電動パワーステアリング装置の入出力ゲインや位相遅れ量が大きい場合は、安定性が低下しているとし、また車速が高いときなど音を聞取りにくい環境の場合、フィルタの効果を小さくする等して、共振周波数帯除去手段による位相遅れ等の安定性への悪影響を限定することができる。
前述の実施の形態1乃至8は、以下の述べる本願発明を具体化したものである。
(1)運転者の操舵トルクを補助するアシストトルクを発生させる電動パワーステアリング装置であって、
前記トルクセンサに内蔵されるバネ共振系とは異なる構成物の機械共振周波数成分を除去し得る共振周波数帯除去手段を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(2)前記共振周波数帯除去手段は、前記操舵トルク検出信号から、前記トルクセンサに内蔵されるバネ共振系とは異なる構成物の機械共振周波数成分の少なくとも一部分を除去するフィルタにより構成されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(3)前記共振周波数帯除去手段は、前記制御装置から出力される前記アシストトルク指令値から、前記トルクセンサに内蔵されるバネ共振系とは異なる構成物の機械共振周波数成分の少なくとも一部分を除去し得るフィルタにより構成されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(4)前記共振周波数帯除去手段は、「−20」[dB/Dec]より大きな減衰特性を持つバンドカットフィルタ、若しくはノッチフィルタフィルタにより構成されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(5)前記共振周波数帯除去手段は、複数の除去周波数帯を有することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(6)前記共振周波数帯除去手段は、下記の式
Figure 0005748827
且つ、
Figure 0005748827
且つ、
Figure 0005748827
但し、
Figure 0005748827
により表される特性を備えた双二次フィルタにより構成されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(7)前記双二次フィルタは、前記式に於いて、下記の条件

1n=f2n

を満たすように構成されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
(8)前記双二次フィルタは、前記式に於いて、下記の条件
Figure 0005748827
を満たすように構成されていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
又、前述の実施の形態2は、特に、以下の述べる本願発明を具体化したものである。
(9)前記共振周波数帯除去手段は、「−20」[dB/Dec]より大きな減衰特性を持つバンドカットフィルタ若しくはノッチフィルタフィルタと、二次以上のローパスフィルタとの組合せにより構成され、前記ローパスフィルタの周波数特性に於ける折れ点部の周波数を、前記バンドカットフィルタ若しくはノッチフィルタフィルタの減衰周波数に合わせるように設定したことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
更に、前述の実施の形態4乃至8は、特に、以下に述べる本願発明を具体化したものである。
(10)共振周波数帯除去手段は、車両速度、車両加速度、操舵トルク、ハンドル操舵速度、ハンドル操舵角加速度、モータ速度、モータ加速度、エンジン回転数のうちの少なくとも一つに基づき、前記共振周波数帯除去手段の動作と非動作との間の切り換え、又は、減衰特性を変化させる機能を含むことを特徴とする。
(11)共振周波数帯除去手段は、電動パワーステアリング装置の出力の大きさ、ゲイン、位相のうちの少なくとも一つに基づき、前記共振周波数帯除去手段を動作から非動作もしくは非動作から動作へ切り換える機能と、減衰特性を変化させる機能とのうちの少なくとも一方を含むことを特徴とする。
(12)共振周波数帯除去手段は、
電動パワーステアリング装置のゲイン、若しくは出力が所定値より大きいときには、前記共振周波数帯除去手段を非動作から動作へ切り換えること、及び減衰特性を減衰効果が大きい方向に変化させること、のうちの少なくとも一方を行ない、
前記電動パワーステアリング装置の動作の安定性が不足しているときには、前記共振周波数帯除去手段を動作から非動作へ切り換えること、及び前記共振周波数帯除去手段の減衰特性を減衰効果が小さい方向に変化させること、のうちの少なくとも一方を行なうことを特徴とする。
1 ハンドル 2 ステアリング軸
3 ステアリングギアボックス 4 トルクセンサ
5、29 モータ 6 ラック・アンド・ピニオン機構
7 タイヤ 8 制御装置
9 操舵トルク 10 アシストトルク
11、231 操舵トルク検出信号 12 印加電圧
13 電流検出信号 14 電圧検出信号
22 車速検出器 23 操舵トルク検出器
24 モータ速度検出器 25 目標電流演算補償器
26 減算器 27 モータ駆動機
28 モータ電流検出器 31 アシストマップ補償器
32 ダンピング補償器 33 加速度変換器
34 慣性補償器 35 加算器
41、43 第1の共振周波数帯除去手段
42、44 第2の共振周波数帯除去手段
45、46、47、48、49 共振周波数帯除去手段
472、493、494 乗算器 SW スイッチ手段

Claims (6)

  1. 運転者の操舵トルクを補助するアシストトルクを発生させる電動機と、前記電動機を制御する制御系を備えた電動パワーステアリング装置であって、
    前記操舵トルクを検出するためにステアリングシャフトに介装されているトルクセンサに内蔵されるトーションバーを含むバネ共振系とは異なるコラム、ラックを含むパワーステアリング構成物もしくは車両前部構造物の剛体部分の機械共振周波数成分を除去し得る共振周波数帯除去手段を備え、
    前記共振周波数帯除去手段は、下記の式
    Figure 0005748827
    且つ、
    Figure 0005748827
    且つ、
    Figure 0005748827
    但し、
    Figure 0005748827
    により表される特性を備えた双二次フィルタにより構成され
    前記双二次フィルタは、前記式に於いて、下記の条件
    1n =f 2n
    Figure 0005748827
    を満たすように構成され、
    前記共振周波数帯除去手段は、前記電動機の電流目標値の演算後で且つ前記電流目標値に基づいて前記電動機の電流フィードバック制御を行う前の段階で前記制御系に挿入されている、
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記共振周波数帯除去手段は、前記操舵トルクの検出信号もしくはトルク信号成分を含む信号から、前記トルクセンサに内蔵されるバネ共振系とは異なる前記パワーステアリング構成物もしくは前記車両前部構造物の剛体部分の機械共振周波数成分の少なくとも一部分を除去し得るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記共振周波数帯除去手段は、制御装置から出力されるアシストトルク指令値若しくはその一部から、前記トルクセンサに内蔵されるバネ共振系とは異なる前記パワーステアリング構成物もしくは前記車両前部構造物の剛体部分の機械共振周波数成分の少なくとも一部分を除去し得るように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記共振周波数帯除去手段は、車両速度、車両加速度、操舵トルク、ハンドル操舵速度、ハンドル操舵角加速度、モータ速度、モータ加速度、エンジン回転数のうちの少なくとも一つに基づき、前記共振周波数帯除去手段の動作と非動作との間の切り換え、又は、減衰特性を変化させる機能を含む、
    ことを特徴とする請求項1から3のうちの何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置。
  5. 前記共振周波数帯除去手段は、電動パワーステアリング装置の出力の大きさ、ゲイン、位相のうちの少なくとも一つに基づき、前記共振周波数帯除去手段を動作から非動作もしくは非動作から動作へ切り換える機能と、減衰特性を変化させる機能とのうちの少なくとも一方を含む、
    ことを特徴とする請求項1から4のうちの何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置。
  6. 前記共振周波数帯除去手段は、
    電動パワーステアリング装置のゲイン、若しくは出力が大きいときには、前記共振周波数帯除去手段を非動作から動作へ切り換えること、及び減衰特性を減衰効果が大きい方向に変化させること、のうちの少なくとも一方を行ない、
    電動パワーステアリング装置に於ける入出力ゲイン、位相、出力の大きさのうちの少なくとも一つに基づいて前記電動パワーステアリング装置の動作の安定性が不足していると判断されたときには、前記共振周波数帯除去手段を動作から非動作へ切り換えること、及び前記共振周波数帯除去手段の減衰特性を減衰効果が小さい方向に変化させること、のうちの少なくとも一方を行なう、
    ことを特徴とする請求項1から5のうちの何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置。
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