JP5455067B2 - 移動体の気流はく離抑制構造 - Google Patents
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Description
なお、この発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、この実施形態に限定するものではない。
請求項1の発明は、図3、図5、図9、図11、図15、図17、図21、図23、図27及び図29に示すように、移動体(2)が移動するときにこの移動体の先頭部からの気流(F)のはく離を抑制する移動体の気流はく離抑制構造であって、前記移動体の先頭部からの気流のはく離を抑制するはく離抑制部(6)と、前記はく離抑制部に復元力を作用させる復元力作用部(10A,10B)とを備え、前記はく離抑制部は、前記移動体の速度に応じてこの移動体の前面から開閉(3a)し、このはく離抑制部が開く方向に作用する空気力が前記復元力よりも大きいときにはこの移動体の前面から開き、このはく離抑制部が開く方向に作用する空気力が前記復元力よりも小さいときにはこの移動体の前面に閉じることを特徴とする移動体の気流はく離抑制構造(5)である。
以下、図面を参照して、この発明の第1実施形態について詳しく説明する。
図1〜図4に示す軌道1は、車両2が走行する通路(線路)であり、図3に示す車両2の車輪4aを案内する一対のレール1aなどを備えている。図1〜図4に示す車両2は、軌道1に沿って走行する移動体であり、電車、気動車又は機関車などの鉄道車両である。車両2は、図1〜図6に示す車体3と、図3に示す台車4と、図1〜図6に示す気流はく離抑制構造5などを備えている。図1〜図6に示す車両2は、列車の運転制御をするための運転室を備える先頭車両である。
図1(B)〜図6(B)に示すように、車両2がX軸方向に低速で走行すると、気流Fが車体端面3aに衝突し車体端面3aとはく離抑制部6との間に気流Fが流入する。このため、図6に示す連結部8を回転中心としてはく離抑制部6が車体端面3aから開く方向に空気力が作用するが、車両2の走行速度が低速走行域であるときには、このはく離抑制部6に作用する空気力が比較的小さい。その結果、復元力作用部10A,10Bが発生する復元力に比べてはく離抑制部6に作用する空気力のほうが小さいため、はく離抑制部6が車体端面3a側に閉じており、はく離抑制部6が閉じた状態を維持する。
(1) この第1実施形態では、車両2の先頭部からの気流Fのはく離をはく離抑制部6が抑制し、この車両2の速度に応じてこのはく離抑制部6がこの車両2の車体端面3aから開閉する。このため、車両2の先頭部からの気流Fのはく離が小さくなる車両2の低速走行時には、はく離抑制部6を車体端面3aに閉じて非使用状態に簡単に切り替えることができる。また、車両2の先頭部からの気流Fのはく離が大きくなる車両2の高速走行時にははく離抑制部6を車体端面3aから開き使用状態に簡単に切り替えることができる。その結果、はく離抑制部6を開閉駆動するための駆動装置などが不要になって、気流はく離抑制構造5の構造が簡単になりこの気流はく離抑制構造5を安価に製造することができる。
次に、この発明の第2実施形態に係る移動体の気流はく離抑制構造について説明する。以下では、図1〜図6に示す部分と同一の部分については、同一の番号を付して詳細な説明を省略する。
図7〜図12に示す気流はく離抑制構造5は、図7〜図12に示すはく離抑制部6と、図11に示す連結部9と、図9及び図11に示す復元力作用部10A,10Bと、図9及び図12に示す衝撃緩和部11A,11Bと、図11に示す連結部12などを備えている。図7〜図12に示すルーバー部7は、図9及び図10に示すように、車体側面3b,3c及び車体上面3dと内側フィン部7aとの間の間隙部Δ21に気流Fを通過させるとともに、内側フィン部7aと外側フィン部7bとの間の間隙部Δ22に気流Fを通過させる部分である。内側フィン部7aの後端部は、図9〜図12に示すように、車体側面3b,3c側及び車体上面3d側に湾曲してこれらの表面と平行に形成されており、これらの表面よりも僅かに突出している。外側フィン部7bの後端部は、内側フィン部7aに沿って湾曲しており、内側フィン部7aの後端部よりも僅かに前方に突出するとともに、この内側フィン部7aよりも外側に突出している。
図7(A)〜図12(A)に示すように、車両2がX軸方向に高速で走行して、車体端面3aと内側フィン部7aとの間に気流Fが流入するとともに、内側フィン部7aと外側フィン部7bとの間にも気流Fが流入する。このとき、はく離抑制部6が開く方向に作用する空気力が復元力作用部10A,10Bが発生する復元力よりも大きくなると、はく離抑制部6が折畳状態から展開状態に切り替わる。その結果、図7(A)〜図10(A)に示すように、車体端面3aに衝突した気流Fが車体側面3b,3c及び車体上面3dと内側フィン部7aとの間の間隙部Δ21を通過するとともに、内側フィン部7aと外側フィン部7bとの間の間隙部Δ22を通過する。このため、車体端面3aから車体側面3b,3c及び車体上面3dに気流Fが導かれて、これらの表面に沿って気流Fが流れる。その結果、車体端面3aに衝突した気流Fがはく離して車両2の先頭部の見かけの断面積が増大するのを抑制し、トンネルなどの固定構造物内に車両2が突入するときに発生する圧力変動が低減される。一方、図7(B)〜図12(B)に示すように、車両2がX軸方向に低速で走行するときには、はく離抑制部6が開く方向に作用する空気力が復元力作用部10A,10Bが発生する復元力よりも小さいため、はく離抑制部6が展開状態から折畳状態に切り替わる。この第2実施形態には、第1実施形態と同様の効果がある。
次に、この発明の第3実施形態に係る移動体の気流はく離抑制構造について説明する。
図13〜図18に示す気流はく離抑制構造5は、図13〜図18に示すはく離抑制部6と、図17に示す復元力作用部10Aと、図18に示す衝撃緩和部11Aと、図17に示す連結部12などを備えている。はく離抑制部6は、フィン部13などを備えている。フィン部13は、図15(A)及び図16(A)に示すように、車体側面3b,3cとの間の間隙部Δ3に気流Fを通過させるとともに、車体上面3dとの間の間隙部Δ3に気流Fを通過させる部分である。フィン部13は、図13〜図15に示すように、図1〜図3及び図7〜図9に示す透過部7c,7dと同様の透過部13cを備えている。フィン部13は、図17及び図18に示すように、図3〜図6及び図9〜図18に示す凹状湾曲面7g及び凸状湾曲面7hと同様に、凹状湾曲面13g及び凸状湾曲面13hを備えている。フィン部13は、図1〜図12に示す内側フィン部7a及び外側フィン部7bと同様の羽根板状の部材である。フィン部13の先端部は、図15(A)〜図18(A)に示すように、車体端面3a側に湾曲しており、車体端面3aよりも僅かに前方に突出している。フィン部13の後端部は、車体側面3b,3c側及び車体上面3d側に湾曲してこれらの表面と平行に形成されており、これらの表面よりも僅かに突出している。
図13(A)〜図18(A)に示す状態で車両2がX軸方向に高速で走行すると、車体端面3aとフィン部13との間に気流Fが流入する。このとき、はく離抑制部6が開く方向に作用する空気力が復元力作用部10Aが発生する復元力よりも大きくなると、はく離抑制部6が折畳状態から展開状態に切り替わり、車体端面3aに衝突した気流Fが車体側面3b,3c及び車体上面3dとフィン部13との間の間隙部Δ3を通過する。このため、車体端面3aから車体側面3b,3c及び車体上面3dに気流Fが導かれて、これらの表面に沿って気流Fが流れる。その結果、車体端面3aに衝突した気流Fがはく離して車両2の先頭部の見かけの断面積が増大するのを抑制し、トンネルなどの固定構造物内に車両2が突入するときに発生する圧力変動が低減される。一方、図13(B)〜図18(B)に示すように、車両2がX軸方向に低速で走行するときには、はく離抑制部6が開く方向に作用する空気力が復元力作用部10Aが発生する復元力よりも小さいため、はく離抑制部6が展開状態から折畳状態に切り替わる。この第3実施形態には、第1実施形態及び第2実施形態と同様の効果がある。
次に、この発明の第4実施形態に係る移動体の気流はく離抑制構造について説明する。
図19〜図24に示す気流はく離抑制構造5は、図19〜図24に示すはく離抑制部6と、図19及び図23に示す復元力作用部10Aと、図19及び図24に示す衝撃緩和部11Aと、図23及び図24に示す連結部15などを備えている。はく離抑制部6は、車両2の車体端面3aよりも前側で気流Fを衝突させこの衝突した気流Fをこの車両2の車体側面3b,3cの前端部及び車体上面3dの前端部に導くことによって、この車両2の先頭部からの気流Fのはく離を抑制する部分である。はく離抑制部6は、図19及び図20に示すように、車体端面3aの側縁部及び上縁部に沿って、この車体端面3aを囲むように配置されており、車体端面3aの両側と車体端面3aの上側とに配置されている。はく離抑制部6は、図19〜図24に示すように、突出部14などを備えている。
図19(A)〜図24(A)に示すように、車両2がX軸方向に高速で走行すると、車体端面3aと板状部14aとの間に気流Fが流入する。このとき、図19(A)及び図21(A)〜図24(A)に示すように、復元力作用部10Aが発生する復元力よりもはく離抑制部6が開く方向に作用する空気力が大きくなると、はく離抑制部6が折畳状態から展開状態に切り替わる。はく離抑制部6の先端部に衝突した気流Fがこの先端部ではく離するが、このはく離した気流Fが車体側面3b,3cの前端部及び車体上面3dの前端部に導かれてこれらの前端部に再付着する。このため、はく離抑制部6の先端部から車体側面3b,3c及び車体上面3dに気流Fが導かれて、これらの表面に沿って気流Fが流れる。また、車体端面3aに衝突した気流Fがはく離抑制部6の内側側面によって方向が変えられて、この気流Fが車体端面3aからはく離するのを抑制される。その結果、はく離抑制部6の先端部に衝突した気流Fが大きくはく離して車両2の先頭部の見かけの断面積が増加するのを抑制し、トンネルなどの固定構造物内に車両2が突入するときに発生する圧力変動が低減される。一方、図19(B)〜図24(B)に示すように、車両2がX軸方向に低速で走行すると、復元力作用部10Aが発生する復元力よりもはく離抑制部6が開く方向に作用する空気力が小さいため、はく離抑制部6が展開状態から折畳状態に切り替わる。この第4実施形態には、第1実施形態〜第3実施形態と同様の効果がある。
次に、この発明の第5実施形態に係る移動体の気流はく離抑制構造について説明する。
図25〜図30に示す車体3は、車体端面3aの全面が平面ではなく、車両2が他の車両と連結されて中間車両となったときにこの車両2が曲線通過時に他の車両の車体端面と干渉しないように、車体端面3aの側縁部及び上縁部が後方に後退した切妻形状である。車体端面3aは、図26に示すように、車体側面3b,3cに向かって後方に湾曲する湾曲面3m,3nと、図25に示すように車体上面3dに向かって後方に湾曲する湾曲面3pなどを備えている。はく離抑制部6は、図25に示すように、車体端面3aの形状に合わせて気流Fのはく離抑制効果を向上可能なように、車体上面3dの中心部(屋根中心部)に気流Fを導く部分がこの車体上面3dの両縁部に気流Fを導く部分よりも、車両2の進行方向前側(車体端面3aの前方)に突出している。はく離抑制部6は、図25及び図26に示すように、ルーバー部7A,7Bを備えている。
図31は、風洞試験に使用した風洞試験装置の構成図であり、図31(A)は側面図であり、図31(B)は平面図である。図32は、風洞試験に使用した模型車両の外観図であり、図32(A)は平面図であり、図32(B)は側面図であり、図32(C)は正面図である。図33は、風洞試験の結果を示す斜視図であり、図33(A)ははく離抑制部を開いた場合の試験結果を示す斜視図であり、図33(B)ははく離抑制部を閉じた場合の試験結果を示す斜視図である。
図31に示す風洞試験装置20は、模型車両30に向けて空気を流したときにこの模型車両30の表面の流れの様子を観察する装置である。風洞試験装置20は、空気を吹き出すノズル(吹出口)20aと、このノズル20aからの空気を模型車両30に流す風洞測定部20bと、床面上の昇降台に設置される地面板20cと、この地面板20c上に模型車両30を支持する支柱20dと、風洞測定部20bからの空気を吸い込む図示しない吸込部(コレクタ)などを備えている。この実験では、風洞測定部20bが開放型である財団法人鉄道総合技術研究所のH棟小型風洞(開放型)を使用した。地面板20cは、長さ1490mm×幅790mmの合板製であり、幅720mm×高さ600mmのノズル20aの底面とこの地面板20cの表面とが一致するように設置した。模型車両30は、断面が翼型形状の4本の支柱20dを利用して地面板20cに固定した。図31(A)に示すように、ノズル20aの先端から車両先頭部までの距離は150mm、地面板20cの表面から模型車両30の底面までの距離は62mm(実物のレール底面から車両底面までの距離に相当)であり、実験風速U=40m/sに設定した。模型車両30の幅W=140mmを代表長さとしたレイノルズ数Re=3.7×105(Re=UW/ν=40×0.14/(1.5×10-5)、空気の動粘性係数ν)である。図31(A)(B)に示すように、座標系は、車両先頭部の上端の幅方向の中心点を原点として、レール方向(流れ方向)をX軸、まくらぎ方向をY軸、これらの右手座標系で鉛直上方をZ軸として設定した。
図31及び図32に示す模型車両30は、実際の鉄道車両を模擬(縮小)した車両であり、車両本体部30aとフィン部30bとを備えている。模型車両30は、201系電車を参考に製作された20分の1縮尺模型である。模型車両30は、車両断面が矩形であって、屋根面が完全にフラットな板であり、側面と屋根面が接続する部分が角であり、先頭部形状も角である。模型車両30は、1両であり、4本の支柱20dを除き、床下機器類は一切無くフラットである。図31及び図32に示す模型車両30は、図13〜図18に示すはく離抑制部6を備えている。フィン部30bは、車両本体部30aの先頭部に着脱自在であり、図13〜図18に示すフィン部13に対応する。
図31に示す風洞試験装置20に模型車両30を設置し風洞試験を実施した。風洞試験は、図33(A)に示すようにフィン部30bを開いた場合と、図33(B)に示すようにフィン部30bを閉じた場合とについてそれぞれ実施した。模型車両30の周りの流れの様子を調べるため、図31及び図32に示すようにタフト法による可視化を実施した。ここで、タフト法とは、物体表面の流れの様子を糸や毛糸などの気流糸を用いて観察し、流れの方向、はく離域及び不安定域などを可視化したものである。図31及び図32に示すタフト40は、綿糸#40であり、車体表面(屋根面及び側面)に粘着テープで貼り付けた。図31(A)及び図32(A)に示すように、X軸方向には車両先頭部の先端から所定位置に1列目を貼り付け、所定のピッチで設置した。また、図31(A)及び図32(A)に示すように、Z軸方向には側面にそれぞれ3行分を貼り付けた。図31(B)及び図32(B)に示すように、Y軸方向には上面にそれぞれ2行分を貼り付けた。この実験では、タフト40の動きに応じて「はく離」、「はく離無し」の各領域を次のように定義した。「はく離」領域は、タフト40が流れと逆方向を向いている領域とし、「はく離無し」領域はタフト40が流れ方向(順方向)を向いている領域とした。流れは、「はく離」と「はく離無し」の間で「再付着」する。なお、全タフト40が順方向の場合であっても、タフト40が設置されていない車両先頭部の端部近傍で微小なはく離領域が存在する場合や3次元はく離の場合には、必ずしもはく離領域で逆流しているとは限らない場合が考えられる。しかし、この実験では、そのようなはく離領域は捉えることは困難なことから考慮せず、タフト40が順方向の場合は「はく離無し」とした。
図33(B)に示すように、フィン部30bを閉じた場合には、屋根面において先頭部から5列目までのタフト40の多くが流れと逆方向を向いており、流れのはく離領域が5列目付近まで存在することが確認された。一方、図33(A)に示すように、フィン部30bを開いた場合には、先頭部以降の全てのタフト40が流れ方向を向いており、フィン部30bによって気流のはく離領域の大きさが効果的に抑制されることが確認された。
この発明は、以上説明した実施形態に限定するものではなく、以下に記載するように種々の変形又は変更が可能であり、これらもこの発明の範囲内である。
(1) この実施形態では、移動体が鉄道車両である場合を例に挙げて説明したが、自動車などの他の移動体についてもこの発明を適用することができる。また、この実施形態では、はく離抑制部6を車体端面3aの両側及び上側に配置した場合を例に挙げて説明したが、これらのいずれか一方を省略したり、はく離抑制部6を車体端面3aの下側に配置したり、はく離抑制部6を左右いずれか一方の側縁部に配置したりすることもできる。さらに、この実施形態では、ルーバー部7,7A,7B、フィン部13及び突出部14をはく離抑制部6が備える場合を例に挙げて説明したが、これらを任意に組み合わせることもできる。例えば、車体端面3aの両側にフィン部13又は突出部14を備えるはく離抑制部6を配置し、車体端面3aの上側にルーバー部7,7A,7Bを備えるはく離抑制部6を配置することもできる。この場合には、車両限界が車体側面3b,3c側よりも車体上面3d側のほうが広いため、車体上面3d側のはく離抑制部6の変位量や形状を大きくすることができる。同様に、車体端面3aの両側及び上側のはく離抑制部6の一部がルーバー部7,7A,7Bを備え、残部がフィン部13又は突出部14を備えるような構造にすることもできる。
2 車両(移動体)
3 車体
3a 車体端面(前面)
3b,3c 車体側面(側面)
3d 車体上面(上面)
4 台車
5 気流はく離抑制構造
6 はく離抑制部
7,7A,7B ルーバー部
7a 内側フィン部
7b 外側フィン部
8,9 連結部
10A,10B 復元力作用部
10a,10d ばね部
11A,11B 衝撃緩和部
11a,11d ダンパ部
12 連結部
13 フィン部
14 突出部
14a 板状部
15 連結部
20 風洞試験装置
30 模型車両
30a 車両本体部
30b フィン部
F 気流
Δ1,Δ21,Δ22,Δ3 間隙部
θ1,θ2 角度
Le 距離
Lf 高さ
X 移動方向
Y 左右方向
Z 上下方向
Claims (17)
- 移動体が移動するときにこの移動体の先頭部からの気流のはく離を抑制する移動体の気流はく離抑制構造であって、
前記移動体の先頭部からの気流のはく離を抑制するはく離抑制部と、
前記はく離抑制部に復元力を作用させる復元力作用部とを備え、
前記はく離抑制部は、前記移動体の速度に応じてこの移動体の前面から開閉し、このはく離抑制部が開く方向に作用する空気力が前記復元力よりも大きいときにはこの移動体の前面から開き、このはく離抑制部が開く方向に作用する空気力が前記復元力よりも小さいときにはこの移動体の前面に閉じること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。 - 請求項1に記載の移動体の気流はく離抑制構造において、
前記はく離抑制部は、前記移動体の速度が所定値を越えるときにはこの移動体の前面から開き、前記移動体の速度が所定値以下であるときにはこの移動体の前面に閉じること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。 - 請求項1又は請求項2に記載の移動体の気流はく離抑制構造において、
前記復元力作用部は、前記はく離抑制部に復元力を付与するばね部を備えること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の移動体の気流はく離抑制構造において、
前記はく離抑制部が開閉するときに発生する衝撃を緩和する衝撃緩和部を備えること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。 - 請求項4に記載の移動体の気流はく離抑制構造において、
前記衝撃緩和部は、前記はく離抑制部に減衰力を付与するダンパ部を備えること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。 - 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の移動体の気流はく離抑制構造において、
前記はく離抑制部は、前記移動体の前面から開いたときには、この移動体の前面に衝突した気流をこの移動体の側面に導くことによって、この移動体の先頭部からの気流のはく離を抑制すること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の移動体の気流はく離抑制構造において、
前記はく離抑制部は、内側フィン部と外側フィン部との間の間隙部に前記気流を通過させるルーバー部を備えること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の移動体の気流はく離抑制構造において、
前記はく離抑制部は、前記移動体の側面と内側フィン部との間の間隙部に前記気流を通過させるとともに、この内側フィン部と外側フィン部との間の間隙部に前記気流を通過させるルーバー部を備えること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の移動体の気流はく離抑制構造において、
前記はく離抑制部は、前記移動体の側面との間の間隙部に前記気流を通過させるフィン部を備えること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。 - 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の移動体の気流はく離抑制構造において、
前記はく離抑制部は、前記移動体の前面から開いたときには、この移動体の前面に衝突した気流をこの移動体の上面に導くことによって、この移動体の先頭部からの気流のはく離を抑制すること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。 - 請求項10に記載の移動体の気流はく離抑制構造において、
前記はく離抑制部は、内側フィン部と外側フィン部との間の間隙部に前記気流を通過させるルーバー部を備えること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。 - 請求項10に記載の移動体の気流はく離抑制構造において、
前記はく離抑制部は、前記移動体の上面と内側フィン部との間の間隙部に前記気流を通過させるとともに、この内側フィン部と外側フィン部との間の間隙部に前記気流を通過させるルーバー部を備えること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。 - 請求項10に記載の移動体の気流はく離抑制構造において、
前記はく離抑制部は、前記移動体の上面との間の間隙部に前記気流を通過させるフィン部を備えること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。 - 請求項1から請求項13までのいずれか1項に記載の移動体の気流はく離抑制構造において、
前記はく離抑制部は、前記移動体の前面よりも前側で気流を衝突させこの衝突した気流をこの移動体の側面前端部に導くことによって、この移動体の先頭部からの気流のはく離を抑制すること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。 - 請求項14に記載の移動体の気流はく離抑制構造において、
前記はく離抑制部は、前記移動体の移動方向に幅方向が一致し、前記移動体の左右方向に厚さ方向が一致する板状部を備えること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。 - 請求項1から請求項15までのいずれか1項に記載の移動体の気流はく離抑制構造において、
前記はく離抑制部は、前記移動体の前面よりも前側で気流を衝突させこの衝突した気流をこの移動体の上面前端部に導くことによって、この移動体の先頭部からの気流のはく離を抑制すること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。 - 請求項16に記載の移動体の気流はく離抑制構造において、
前記はく離抑制部は、前記移動体の移動方向に幅方向が一致し、前記移動体の上下方向に厚さ方向が一致する板状部を備えること、
を特徴とする移動体の気流はく離抑制構造。
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