JP5455058B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
一般に、潤滑剤均しブレードは、適度な量の潤滑剤やトナーが入力されている状況であれば、潜像担持体表面との間の摩擦係数が低く維持される。よって、潜像担持体の表面移動に連れ回って潤滑剤均しブレードの全体が捲れ上がってしまうブレードめくれや、潤滑剤均しブレードの当接エッジの一部が潜像担持体の表面移動に引っ張られてその部分が局部的に異常以上摩耗して欠けた状態になるブレード欠けなどの問題は発生しない。しかしながら、上述したような搬送スクリューを設けると、仕切り部材上に貯留される潤滑剤やトナーが少なくなる結果、潤滑剤塗布ブラシに再付着して感光体表面に再供給される潤滑剤やトナーの量が少なくなり、潤滑剤均しブレードに入力される潤滑剤やトナーの量が少なくなる。そのため、画像形成装置の使用状況や環境条件などによっては、潤滑剤均しブレードに入力される潤滑剤やトナーの量が極度に少なくなって、潤滑剤均しブレードのブレードめくれやブレード欠けなどの問題が発生し得る。
また、請求項2の発明は、請求項1の画像形成装置において、上記潤滑剤供給部材は、自らに付着している潤滑剤を上記潜像担持体の表面に塗布することで該潜像担持体の表面に潤滑剤を供給するものであり、上記潤滑剤供給装置は、上記潤滑剤供給部材に接触して該潤滑剤供給部材に付着している付着物を該潤滑剤供給装置内部に落下させる付着物除去部材を有することを特徴とするものである。
また、請求項3の発明は、請求項1又は2の画像形成装置において、上記潤滑剤供給装置の近傍の温湿度を検知する温湿度検知手段を有し、上記所定の搬送停止条件は、該温湿度検知手段の検知結果が所定の温湿度条件を満たすことを含むことを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記潜像担持体の表面に残留する転写残トナーの量を示す指標値を取得する指標値取得手段を有し、上記所定の搬送停止条件は、該指標値取得手段が取得した指標値が規定量以下の転写残トナー量を示す値であるという条件を含むことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記潜像担持体の回転負荷トルクを検知する回転負荷トルク検知手段を有し、上記所定の搬送停止条件は、該回転負荷トルク検知手段が検知した回転負荷トルクが規定値以上であるという条件を含むことを特徴とするものである。
また、請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記潤滑剤搬送制御手段は、所定の搬送停止条件を満たした場合、上記潤滑剤搬送部材による潤滑剤の搬送を停止させた後に、該潤滑剤搬送部材により搬送方向を逆向きにして潤滑剤を搬送させる制御を行うことを特徴とするものである。
まず、本実施形態に係る画像形成装置の構成及び動作について説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
この画像形成装置は、4つの作像ユニット100Y,100M,100C,100Kが並列に配置された画像形成部1を有している、各作像ユニット100Y,100M,100C,100Kは、潜像担持体であるドラム状の感光体21Y,21M,21C,21Kを備えた潜像担持体モジュールである感光体モジュール20Y,20M,20C,20Kと、帯電装置を備えた帯電モジュール30Y,30M,30C,30Kと、2成分現像方式の現像装置40Y,40M,40C,40Kと、ドラムクリーニング装置を備えたクリーニングモジュール50Y,50M,50C,50Kとを共通のユニット枠体で支持したものである。これらの作像ユニット100Y,100M,100C,100Kは、それぞれ個別に、画像形成装置本体に対して脱着可能な構成になっている。
なお、4つの作像ユニット100Y,100M,100C,100Kは、それぞれ扱うトナーの色が異なる点以外はほぼ同様の構成になっているので、以下の説明では、色分け符号であるY、M、C、Kを省略して、1つの作像ユニットについて説明する。
図2に示すように、感光体21は、図中反時計回り方向に回転しながら、その表面を帯電モジュール30の帯電ローラ31により帯電される。本実施形態の帯電装置は、図示しない電源から所定の帯電バイアスが印加された帯電部材としての帯電ローラ31を感光体21の表面に接触又は近接して配置することにより、感光体21の表面を一様に帯電する接触・近接帯電方式の帯電装置であるが、これに限られない。帯電モジュール30の詳しい説明については後述する。
ただし、本実施形態の現像装置は、これに限られることはない。
本実施形態において、作像ユニット100を画像形成装置本体から水平方向へ引き出す際、作業者は、まず、画像形成装置本体の外壁を構成する図示しない開閉扉を開状態にする。この開閉扉は、作像ユニット100が画像形成装置本体内部にセットされるセット位置から、その作像ユニット100に支持された交換モジュール20,30,50の交換作業が可能な交換作業位置まで、その作像ユニット100をスライド移動させる際に先頭側(以下、「前面側」という。)となる当該作像ユニット100の先頭端面(前面)と対向する位置に配置されている。
図4は、セット位置にセットされている状態の作像ユニット100を前面側から見た正面図である。
図5は、図4における作像ユニット100の前面カバー104を取り外した状態の正面図である。
本実施形態においては、現像装置40の攪拌搬送路44の現像剤搬送方向上流側端部の上面でトナー補給口61aが開口している。このトナー補給口61aは、図5に示すように、前面側のユニット枠体101よりも前面側に配置されている。このトナー補給口61aには、鉛直方向に延びるユニット側トナー搬送路61の下端が接続されている。ユニット側トナー搬送路61の上端であるトナー受口61bは、作像ユニット100がセット位置にあるとき、画像形成装置本体側に設けられた本体側トナー搬送路62の排出口62aと係合する。本実施形態において、このトナー受口61bと排出口62aとが係合する箇所、すなわち、ユニット側トナー搬送路61と本体側トナー搬送路62との連結箇所は、作像ユニット100の進路から退避した箇所に配置されている。これにより、本体側トナー搬送路62は、作像ユニット100の進路から退避した箇所に位置するので、この本体側トナー搬送路62によって作像ユニット100のスライド移動が妨げられることはない。
図7は、作像ユニット100が交換可能位置に位置するときの連結箇所を示す拡大斜視図である。
本実施形態では、本体側トナー搬送路62の排出口62aが下向きに開口しているため、作像ユニット100が交換可能位置へ引き出されてユニット側トナー搬送路61のトナー受口61bが排出口62aから離れると、その排出口62aからトナーがこぼれてしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、作像ユニット100の引き出し動作及び押し込み動作に連動して開閉する排出口62aのシャッター63が設けられている。このシャッター63は、図示しないスプリング等の付勢手段により、前面側へ付勢されている。作像ユニット100がセット位置に向けてスライド移動してくると、その作像ユニット100のユニット側トナー搬送路61のトナー受口61bがシャッター63に接触する。そして、作像ユニット100がセット位置に向けて更に押し込まれると、その押し込み力によってトナー受口61bがシャッター63を上記付勢手段の付勢力に抗して後面側へ押し込む。これにより、排出口62aを塞いでいた閉状態のシャッター63が後面側にスライド移動して開状態になる。そして、作像ユニット100がセット位置にセットされた状態では、図6に示すように、ユニット側トナー搬送路61のトナー受口61bが本体側トナー搬送路62の排出口62aと係合するとともに、シャッター63はトナー受口61bによって押し込まれた状態(開状態)のまま維持される。
一方、作像ユニット100がセット位置から交換可能位置に向けてスライド移動すると、シャッター63を開状態に維持していた押し込み力が解除され、シャッター63は上記付勢手段の付勢力により前面側へスライド移動する。これにより、シャッター63は排出口62aを塞ぐ閉状態となり、排出口62aからのトナーのこぼれが防止される。
図8は、すべての交換モジュール20,30,50を取り出した状態の作像ユニット100を示す斜視図である。
図9は、セット位置にセットされた状態の作像ユニット100を感光体軸方向に沿って切断したときの断面図である。
本実施形態において、作像ユニット100に搭載されている交換モジュール20,30,50及びその他の装置(現像装置40等)は、作像ユニット100の共通のユニット枠体101によって一体的に支持されている。共通のユニット枠体101の前面側部分には、その前面側に金属製の前面板102が取り付けられ、これによりユニット枠体101の前面側部分についての強度及び位置決め精度を高めている。なお、共通のユニット枠体101の後面側部分については、作像ユニット100がセット位置にセットされた際に、作像ユニット100の後面側部分に設けられる各種駆動系の連結部と画像形成装置本体側の被連結部とが複数箇所で連結されることで、強度及び位置決め精度が高まるようになっている。
図10は、作像ユニット100から帯電モジュール30を取り外すときの様子を示す説明図である。
図11(a)及び(b)は、帯電モジュール30のロック機構の動作を示す説明図である。
作像ユニット100から帯電モジュール30を取り外す場合、作業者は、まず、作像ユニット100の前面側部分に設けられている帯電モジュール用のロック部材131の摘み131aを摘んで、ロック部材131を図11(a)に示すロック状態から図11(b)に示す解除状態へ回動させる。ロック部材131が解除状態になると、帯電モジュール30の前面側部分30aの上規制が無くなるので、帯電モジュール30の前面側部分30aを、図10に示すように上方へ持ち上げることが可能となる。
図13は、帯電モジュール30を下方から見たときの斜視図である。
本実施形態における帯電モジュール30において、帯電ローラ31及びこれをクリーニングするクリーニングローラ32は、これらの回転軸の両端を支持する共通の回転軸支持部33a,33bを介して、モジュール枠体34に取り付けられている。帯電ローラ31の後面側における回転軸上には被駆動ギヤ35が固定されており、作像ユニット100が画像形成装置本体内部のセット位置にセットされたときに、被駆動ギヤ35の下方に位置する図示しない駆動ギヤと噛み合うことになる。そして、この駆動ギヤからの駆動力が被駆動ギヤ35に伝達されることで、帯電ローラ31が回転駆動する。クリーニングローラ32は、回転軸支持部33a,33bに対して回転自在に取り付けられており、帯電ローラ31の回転に連れ回り回転する。
図14は、帯電モジュール30の後面側部分30bを下方から見たときの拡大斜視図である。
図15は、帯電モジュール30の後面側部分30bが取り付けられる作像ユニット100の後面側部分を上方から見たときの斜視図である。
図16(a)及び(b)は、帯電モジュール30の後面側部分30bを作像ユニット100に取り付ける動作を説明するための断面図である。
帯電モジュール30の後面側部分30bには、高さ方向及び横方向の位置決めを行うための後側位置決め部材38が設けられている。この後側位置決め部材38は、帯電モジュール30の後面側部分30bを作像ユニット100に取り付ける際に作像ユニット100のユニット枠体101の後面側部分に設けられた仮位置決め用台座132に載置されることで帯電モジュール30の後面側部分30bを仮位置決めする仮位置決め部38aと、仮位置決め部38aの下方に設けられた帯電モジュール長手方向外側に突出する突出部38bと、ユニット枠体101の後面側部分に設けられた下規制部133に当接することで帯電モジュール30の後面側部分30bの高さ方向を位置決めする底面部38cと、底面部38cに設けられた窪み38dとを備えている。この窪み38dは、図14に示すように、帯電モジュール長手方向外側から内側に向けて窪んでおり、ユニット枠体101の後面側部分に設けられた位置決め突起134がこの窪み38dに嵌合することで、帯電モジュール30の後面側部分30bにおける横方向の位置決めがなされる。
一方、図16(b)に示す状態においては、後側位置決め部材38の底面部38cに設けられた窪み38dにユニット枠体101の位置決め突起134が嵌合した状態になる。これにより、帯電モジュール30の後面側部分30bにおける横方向の位置決めがなされる。
図18は、帯電モジュール30の前面側部分30aが取り付けられる作像ユニット100の前面側部分を上方から見たときの斜視図である。
図19は、帯電モジュール30の前面側部分30aを作像ユニット100に取り付ける動作を説明するための断面図である。
図20は、帯電モジュール30の前面側部分30aを作像ユニット100に取り付けた状態の断面図である。
帯電モジュール30の前面側部分30aには、前後方向、横方向及び高さ方向の位置決めを行うための前側位置決め部材39が設けられている。この前側位置決め部材39は、作像ユニット100のユニット枠体101の前面側部分に設けられた位置決め用台座137に載置される底面部39aと、底面部39aに設けられた位置決め用開口39bと、作像ユニット100の前面側部分に設けられたロック機構のロック部材131が当接する被ロック部39cとを備えている。位置決め用開口39bは、ユニット枠体101の前面側部分に設けられた位置決め突起138がこの位置決め用開口39bに嵌合することで、帯電モジュール30の前面側部分30aにおける横方向の位置決めがなされる。
また、底面部39aがユニット枠体101の位置決め用台座137上に載置されると、図20に示すように、前側位置決め部材39の前面側に突起した突起部39dが、ユニット枠体101の隙間を介して、ユニット枠体101の前面側に取り付けられた前面板102に当接する。これにより、帯電モジュール30の前面側部分30aが前方向へ移動することが規制される。また、底面部39aがユニット枠体101の位置決め用台座137上に載置されると、図20に示すように、前側位置決め部材39に設けられた位置決め用開口39bの前面側内壁がユニット枠体101に設けられた位置決め突起138に当接する。これにより、帯電モジュール30の前面側部分30aが後方向へ移動することが規制される。
この結果、底面部39aがユニット枠体101の位置決め用台座137上に載置されて、帯電モジュール30の位置決め用開口39bにユニット枠体101の位置決め突起138が嵌合した状態になると、帯電モジュール30の前面側部分30aは、横方向及び前後方向の位置決めがなされることになる。
図24は、作像ユニット100から取り外した状態のクリーニングモジュール50を示す斜視図である。
本実施形態のクリーニングモジュール50は、感光体21の表面に向けて開口するモジュール開口からクリーニングブレード51及び潤滑剤塗布ブラシ52を露出させた状態でこれらをモジュール枠体の前面側部分50a及び後面側部分50bで支持している。モジュール開口の下端には下シール部材55が設けられており、モジュール開口の上端には均しブレード53が設けられている。したがって、下シール部材55、クリーニングブレード51、潤滑剤塗布ブラシ52、均しブレード53は、感光体表面移動方向上流側(鉛直方向下側)から順に、感光体21の表面に接触して対向する。本実施形態のクリーニングモジュール50は、感光体表面上の転写残トナーをクリーニングするクリーニング部と、感光体表面に潤滑剤を供給する潤滑剤供給部とに大別できる。
そこで、本実施形態では、潤滑剤供給部の筐体内部の余剰潤滑剤を潤滑剤供給部の筐体内部から排出するために、図2に示すように余剰潤滑剤搬送スクリュー56bが設けられている。この余剰潤滑剤搬送スクリュー56bは、スクリュー軸に螺旋状の羽根部が固定されたもので、余剰潤滑剤をスクリュー軸の軸線方向に沿って前面側へ搬送する。
本実施形態のクリーニングモジュール50は、クリーニング部で発生した転写残トナーと、潤滑剤供給部で発生した余剰潤滑剤とを、クリーニングモジュール50の外部にある画像形成装置本体側に設置された図示しない廃トナーボトルへ搬送する必要がある。クリーニングモジュール50は、作像ユニット100上に設けられ、画像形成装置本体に対して着脱されるものであるため、転写残トナー及び余剰潤滑剤を搬送する搬送路については、作像ユニット100の装着時に作像ユニット100側の搬送路と画像形成装置本体の搬送路とを連結させなければならず、そのためこれらの搬送路間の位置決めが必要である。よって、このような搬送路の連結箇所が多いと、位置決めを行う必要がある箇所が増える結果、製造コストが高くなる。また、作像ユニット100の着脱時に搬送路の連結箇所において搬送路内に残留している転写残トナーや潤滑剤がこぼれる危険性が高く、搬送路の連結箇所が多いほどこの危険性は高くなる。
そこで、本実施形態においては、下搬送路50c及び上搬送路50dとが合流する連結通路50eは、画像領域の感光体回転軸方向外側の箇所である連結通路50eで連結している。これにより、このような不具合の発生を抑制している。
排出部50fには、排出口50gを開閉するためのシャッター50hが備わっている。このシャッター50hは、作像ユニット100がセット位置にセットされていない状態では、スプリング50iの付勢力によって後面側へ付勢され、排出口50gを閉塞する閉状態に維持される。一方、作像ユニット100がセット位置にセットされた状態では、図25に示すように、クリーニングモジュール50における後面側部分50bの排出部50fが画像形成装置本体の廃トナー搬送路210の上方に配置された被連結部211の内部に挿入された状態になる。作像ユニット100がセット位置に向けてスライド移動する際、排出部50fのシャッター50hの後面側の端面が画像形成装置本体における被連結部211の前面側の端面に当接して移動が阻止される。これにより、作像ユニット100とともに後面側へ移動する排出部50fに対し、シャッター50hは、スプリング50iの付勢力に抗して前面側へ相対的に移動し、作像ユニット100がセット位置にセットされた状態では、図25に示すように、排出口50gを開口させる開状態に維持される。このとき、排出口50gは、画像形成装置本体の廃トナー搬送路210に設けられた受け入れ口に対面し、排出口50gから落下した廃トナーが廃トナー搬送路210内へ収容可能となる。
本実施形態では、作像ユニット100を画像形成装置本体から引き出した状態において、作像ユニット100の後面側部分に設けられた後側主基準ピン153は、スプリング155の付勢力によって後面側に向けて変位した状態に維持される。これにより、後側主基準ピン153は、その後面側端部が作像ユニット100の後面側部分から後方へ突出し、前面側端部はクリーニングモジュール50の後面側部分50bに設けられた後側主基準部材58aの嵌合孔から退避した箇所に位置する。よって、クリーニングモジュール50の後側主基準部材58aは、作像ユニット100を画像形成装置本体から引き出した状態においては、常に、作像ユニット100に対するロックが解除された解除状態になっている。
一方、作像ユニット100を画像形成装置本体内部のセット位置に向けてスライド移動させると、作像ユニット100の後側主基準ピン153の後面側端部が画像形成装置本体の本体フレーム230に接触し、これにより後側主基準ピン153の後面側への移動が阻止される。その結果、作像ユニット100が更に後面側へスライド移動することで、後側主基準ピン153が作像ユニット100に対して前面側へ移動し、その後側主基準ピン153の前面側端部がクリーニングモジュール50の後側主基準部材58aの嵌合孔に入り込む。そして、作像ユニット100がセット位置にセットされた状態では、図27に示すように、作像ユニット100の後側主基準ピン153がクリーニングモジュール50の後側主基準部材58aの嵌合孔に入り込んでロック状態になるとともに、クリーニングモジュール50の後面側部分50bにおける位置決めがなされる。
図29(a)は、クリーニングモジュール50がロック状態であるときのロック操作レバー151の姿勢を示す説明図であり、図29(b)は、クリーニングモジュール50のロックが解除された解除状態であるときのロック操作レバー151の姿勢を示す説明図である。
作像ユニット100を画像形成装置本体から交換可能位置まで引き出すと、上述したように、作像ユニット100に対するクリーニングモジュール50の後面側部分のロックが解除された状態となるので、あとはクリーニングモジュール50の前面側部分のロックを解除すれば、クリーニングモジュール50を作像ユニット100から取り出すことが可能となる。作像ユニット100からクリーニングモジュール50を取り外す場合、作業者は、まず、作像ユニット100の前面側部分に設けられているクリーニングモジュール用のロック操作レバー151を摘んで、ロック操作レバー151を図29(a)に示すロック状態から図29(b)に示す解除状態へ回す。
図30は、クリーニングモジュール50を取り外した状態の作像ユニット100における前面側部分の内壁側から見たときの斜視図である。
図31は、クリーニングモジュール50を取り外した状態の作像ユニット100における後面側部分の内壁側から見たときの斜視図である。
なお、図30及び図31では、クリーニングモジュール50が作像ユニット100から取り外された状態ではあるが、説明のため、前側主基準ピン152及び後側主基準ピン153が見えるように、これらの主基準ピン152,153がロック状態の箇所に位置している様子を図示している。
また、クリーニングモジュール50の後側従基準部材58bは、図31に示すように、作像ユニット100の後面側部分における内壁に設けられた従基準ガイド上壁157の下端に設けられた後側従基準凹部157aに嵌り込んだ状態になる。これにより、後側従基準部材58bは、後側従基準凹部157aによって従基準ガイド上壁157に沿った方向以外の方向への移動が規制された状態になる。その結果、クリーニングモジュール50の後面側部分50bが主基準部材58aを中心とした回転方向へ移動することが規制される。
作業者がロック操作レバー151を解除状態まで回し、クリーニングモジュール50の前面側部分50aの作像ユニット100に対するロックが解除されても、この状態では、クリーニングモジュール50の従基準部材57b,58bが作像ユニット100の従基準凹部156a,157aに嵌り込んで支持されている。よって、クリーニングモジュール50が作像ユニット100から落下してしまうことはない。本実施形態では、クリーニングモジュール50の主基準部材57a,58aのロックが解除された状態において、従基準部材57b,58bを中心にクリーニングモジュール50を図32(a)の矢印で示す方向へ約10°程度回動させないと、クリーニングモジュール50を図32(b)に示すように作像ユニット100から引き抜いて取り外せないようになっている。
そこで、本実施形態では、クリーニングブレード51、潤滑剤塗布ブラシ52、均しブレード53に付着している転写残トナーや潤滑剤が、クリーニングモジュールのクリーニング部及び潤滑剤供給部の各筐体内部に落下するような付着物落下防止姿勢で、クリーニングモジュール50が作像ユニット100から取り外されるように構成されている。
図33(b)は、クリーニングモジュール50がセット位置から約10°回転して付着物落下防止姿勢になった状態の説明図である。
本実施形態において、クリーニングモジュールが作像ユニット100にセットされているとき、図33(a)に示すように、クリーニングブレード51及び潤滑剤塗布ブラシ52の横方向位置は、クリーニングモジュール50のモジュール開口の下端部(下シール部材55の上端)の横方向位置よりも感光体21の表面とは反対側(クリーニングモジュール50側)に位置している。よって、これに付着している転写残トナーや潤滑剤は、モジュール開口からクリーニングモジュール50の筐体内部に落下させることができる。しかしながら、均しブレード53については、図33(a)に示すように、その横方向位置Eがクリーニングモジュール50のモジュール開口の下端部(下シール部材55の上端)の横方向位置の真上もしくは感光体21側に位置する。すなわち、均しブレード53については、クリーニングモジュール50がセットさ位置に位置する姿勢では、その横方向位置Eがクリーニングモジュール50のモジュール筐体内部から外れる位置に存在する。そのため、セット位置の姿勢のままクリーニングモジュール50を作像ユニット100から取り外すように構成すると、均しブレード53に付着している転写残トナーや潤滑剤がクリーニングモジュール50のモジュール筐体内部に落下できず、上述した不具合を引き起こす。
また、クリーニングブレード51及び潤滑剤塗布ブラシ52であっても、その横方向位置は下シール部材55に対してモジュール筐体内部側に僅かにずれた位置である。そのため、セット位置の姿勢のままクリーニングモジュール50を作像ユニット100から取り外すように構成すると、クリーニングブレード51及び潤滑剤塗布ブラシ52に付着している転写残トナーや潤滑剤も、モジュール筐体内部から外れた位置に落下してしまい、上述した不具合を引き起こすおそれがある。
図34(b)は、クリーニングモジュール50が付着物落下防止姿勢である状態を説明するための説明図である。
図35(a)及び(b)は、クリーニングモジュール50を付着物落下防止姿勢のまま作像ユニット100から斜め上方へ取り外されている途中の様子を説明するための説明図である。
すなわち、クリーニングモジュール50の前面側部分50a及び後面側部分50bには、図24及び図26に示すように、それぞれボス57c,58cが設けられている。クリーニングモジュール50がセット位置にあるとき、図34(a)に示すように、前側ボス57cは、ユニット枠体101に設けられた図30に示す前側従基準ガイド溝156のボス用凹部156b内に入り込む。また、後側ボス58cは、クリーニングモジュール50がセット位置にあるとき、ユニット枠体101に設けられた図31に示す従基準ガイド上壁157のボス用凹部157b内に入り込む。したがって、クリーニングモジュール50がセット位置の姿勢のままでは、ボス57c,58cがボス用凹部156b,157bに引っ掛かって、クリーニングモジュール50を引き抜くことができない。一方、従基準部材57b,58bを中心にクリーニングモジュール50を約10°回転して図34(b)に示す付着物落下防止姿勢にすると、クリーニングモジュール50のボス57c,58cはユニット枠体101のボス用凹部156b,157bから抜き出た状態になる。これにより、クリーニングモジュール50のボス57c,58c及び従基準部材57b,58bは前側従基準ガイド溝156及び従基準ガイド上壁157に沿って移動できるようになる。したがって、図35(a)及び(b)に示すように、クリーニングモジュール50を前側従基準ガイド溝156及び従基準ガイド上壁157に沿って作像ユニット100から引き抜いて取り外すことができる。
本実施形態では、クリーニングモジュール50が作像ユニット100内のセット位置に位置するときにクリーニングモジュール50の後側主基準部材58aを仮位置決めするフック部材159が作像ユニット100のユニット枠体101に設けられている。なお、図示はしないが、クリーニングモジュール50の前面側部分にも前側主基準部材57aを仮位置決めする同様のフック部材が作像ユニット100のユニット枠体101に設けられている。フック部材159は、ユニット枠体101に固定された固定端から感光体側から離れる方向へ略水平に延びるアーム部と、そのアーム部先端で下方に曲がったストッパ部とから構成された略L字状の部材である。クリーニングモジュール50がセット位置に位置するとき、クリーニングモジュール50の後側主基準部材58aがフック部材159のストッパ部に引っ掛かった状態になる。このとき、クリーニングモジュール50の前側主基準部材57aも図示しないフック部材のストッパ部に引っ掛かった状態になる。そのため、作業者がクリーニングモジュール50を手で支持しない状態でクリーニングモジュール50のロックを解除しても、クリーニングモジュール50は、フック部材159によってセット位置に保持される。よって、クリーニングモジュール50のロック解除時に上述した衝撃が加わるのを防止することができる。
図37(a)〜(c)は、作像ユニット100から感光体モジュール20を取り外すときの様子を示す説明図である。
作像ユニット100から感光体モジュール20を取り外す場合、作業者は、まず、上述した帯電モジュール30及びクリーニングモジュール50を作像ユニット100から取り外す必要がある。このような必要があることで、感光体モジュール20の交換作業の作業負担が増えることになるが、作像ユニット100上の交換モジュールの中でも、感光体モジュール20はより高い位置決め精度が要求される部品であるため、作像ユニット100に対してむやみに着脱されることを規制できる点では有益である。また、感光体モジュール20の感光体表面に傷が付くと画質への影響が大きいこと、他の交換モジュールに比べて高価な部品であること等も考慮すると、感光体モジュール20の交換作業の作業負担が増えてでも、感光体モジュール20が作像ユニット100に対してむやみに着脱されることを規制する方が優先されることが好ましい。
すなわち、本実施形態において、他の交換モジュールを作像ユニット100から取り外した後でなければ交換できない感光体モジュール20よりも、他の交換モジュールを作像ユニット100にセットした状態のまま交換できる帯電モジュール30及びクリーニングモジュール50の方が、交換寿命が短くなるように構成されている。具体的には、帯電モジュール30及びクリーニングモジュール50は、画像形成枚数に換算して30万枚の交換寿命であるのに対し、感光体モジュール20は、画像形成枚数に換算して120万枚の交換寿命である。なお、このような交換モジュール20,30,50の間における交換寿命の調整は、材料の選定、制御方法の工夫など、公知の方法によって適宜行うことができる。そして、本実施形態では、作像ユニット100上の全交換モジュール20,30,50の交換寿命(画像形成枚数換算。以下同じ。)の最小公倍数である120万枚は、全交換モジュール20,30,50の交換寿命の中で最も長い感光体モジュール20の交換寿命である120万枚と一致する。その結果、感光体モジュール20の交換時期は、寿命途中で故障等がない限り、他の交換モジュール30,50の交換時期と同じになる。本実施形態では、感光体モジュール20を交換するためには他の交換モジュール30,50を取り外さなければならないが、これらの交換時期を一致させることで、実質的な作業負担を軽減できる。
しかも、これらの交換時期が一致することで、一度の交換作業ですべての交換モジュール20,30,50を交換することができ、各交換モジュール20,30,50を別々の時期に交換する場合に比べて、トータルでの画像形成のダウンタイムを軽減できる。
また、本実施形態において、帯電モジュール30及びクリーニングモジュール50の交換寿命は互いに一致するように構成されている。これにより、帯電モジュール30及びクリーニングモジュール50は、寿命途中で故障等がない限り、その交換時期は同じになり、一度の交換作業で両方を交換することができる。よって、これらを別々の時期に交換する場合に比べて、トータルでの画像形成のダウンタイムを軽減できる。
なお、感光体モジュール20の後面側部分にも同様のロック機構が存在するが、以下の説明では、図40(a)〜(d)を参照して、感光体モジュール20の前面側部分についてのロック機構のみ説明する。
本実施形態の画像形成装置では、クリーニングモジュール50における潤滑剤供給部の筐体内部に落下した余剰潤滑剤やトナーが余剰潤滑剤搬送スクリュー56bによって外部へ排出される構成となっている。そのため、潤滑剤塗布ブラシ52に再付着して感光体21の表面に再供給される潤滑剤やトナーの量が少なく、潤滑剤均しブレード53に入力される潤滑剤やトナーの量が少ない。その結果、画像形成装置の使用状況や環境条件などによっては、潤滑剤均しブレード53に入力される潤滑剤やトナーの量が極度に少なくなって、潤滑剤均しブレード53のブレードめくれやブレード欠けなどの問題が発生し得る。ブレードめくれが発生すると、もはや正常な画像形成を行うことができなくなり、メンテナンスが必要となり、多くのダウンタイムが発生することになる。また、ブレード欠けが発生すると、感光体21の表面に塗布された潤滑剤を均一に薄層化できなくなって、潤滑剤の塗布ムラが発生し、フィルミングや画像ムラを生じさせる。また、クリーニングブレード51で除去しきれなかったトナーが潤滑剤均しブレード53でも除去できなくなって、縦スジ等のクリーニング不良に起因する異常画像が発生するおそれもある。特に、本実施形態では、フリッカー59を設け、潤滑剤塗布ブラシ52に付着する余剰潤滑剤やトナーを積極的に潤滑剤供給部筐体内部に落下させる構成を採用しているので、このような問題が発生しやすい状況となっている。
以下、余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動停止制御の一例(以下「制御例1」という。)について説明する。
図44は、本制御例1に係る駆動停止制御を行った場合と同駆動停止制御を行わなかった比較例についてのブレード欠け率を比較したグラフである。
比較例においては、少なくとも画像形成装置動作中は常に余剰潤滑剤搬送スクリュー56bを駆動させるという制御を行っている。これに対し、本制御例1に係る駆動停止制御では、4000枚の画像を形成するごとに、余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動を1000枚分の画像形成が終了するまで停止させるという制御を行う。上記ブレード欠け率とは、所定の評価条件で画像形成を行った後に、潤滑剤均しブレード53についてブレード欠けが発生している部分をレーザ顕微鏡で観測し、感光体表面に当接するブレード当接部分の感光体回転軸方向全域に対するブレード欠けが発生している部分の割合を算出したものである。ここでの評価条件は、温度が23℃で湿度が50%RHである温湿度環境において画像面積率が5[%]である画像を300000枚形成する条件としている。
次に、余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動停止制御の他の例(以下「制御例2」という。)について説明する。
図45は、本制御例2で用いる温湿度センサの配置を説明するための説明図である。
本制御例2で用いる温湿度センサ56cは、図45に示すように、クリーニングモジュール50の潤滑剤供給部の近傍に配置されており、その場所の温湿度を検知し、その検知結果を図示しない制御部へ出力する。制御部は、画像形成動作中、温湿度センサ56cからの出力を定期的に受信し、その出力値(温湿度情報)に基づいて余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動停止制御を行う。一般に、高温高湿環境ほど感光体表面と潤滑剤均しブレード53との間の摩擦係数が増加し易いため、ブレード欠けが発生し易い。したがって、本制御例2では、高温高湿環境では余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動が停止されるように制御する。
本制御例2において、制御部は、温湿度センサ56cの出力値(検知結果)が下記の表2において「OFF」と記入された温湿度条件を満たす場合、余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動を停止し、温湿度センサ56cの出力値が下記の表2において「ON」と記入された温湿度条件を満たす場合には余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動を行うように制御する。なお、制御部の駆動停止制御に用いるON/OFF条件(表2の内容)は、マシンスペックに合わせてサービスマン等が変更できる構成とするのが好ましい。
次に、余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動停止制御の更に他の例(以下「制御例3」という。)について説明する。
感光体表面と潤滑剤均しブレード53との間の摩擦係数を下げる効果が潤滑剤だけでなくトナーによっても得られる。よって、画像面積率が低い画像を形成するほどブレード欠け率が高くなる。したがって、本制御例3では、画像面積率が低い画像を形成する場合には余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動が停止されるように制御する。
ここでの評価条件は、温度が23℃で湿度が50%RHである温湿度環境においてそれぞれの画像面積率の画像をA4画像横通紙にて5000枚作像した条件である。また、画像形成装置動作中は常に余剰潤滑剤搬送スクリュー56bを駆動させている。図46から分かるように、画像面積率が0[%]である場合は、潤滑剤均しブレード53へのトナー及び潤滑剤の導入量がゼロとなり、ブレード当接部分のほぼ全域でブレード欠けが発生する状況となる。また、画像面積率が高くなるほど、潤滑剤均しブレード53へのトナー導入量が増加し、ブレード欠けが発生しにくくなり、画像面積率が100[%]である場合においては、ほとんどブレード欠けが見られなくなる。この結果から、トナーが感光体表面と潤滑剤均しブレード53との間の摩擦係数を下げる効果がトナーによっても得られることがわかる。
なお、このときの評価条件は、0[%]、3[%]、5[%]、20[%]、50[%]の画像面積率である5種類の画像を、温度が23℃で湿度が50%RHである温湿度環境においてA4画像横通紙にて300000枚作像したものである。図47に示すように、感光体表面に対して潤滑剤を供給する場合、画像面積率が5[%]以上であればほとんどブレード欠けが発生しない。しかしながら、画像面積率が3[%]以下である場合には、急激にブレード欠け率が悪化する。
次に、余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動停止制御の更に他の例(以下「制御例4」という。)について説明する。
ブレード欠けが発生する直接的な要因は、感光体表面と潤滑剤均しブレード53との間の摩擦係数が高くなることであり、この摩擦係数が高くなったかどうかは、感光体21の回転負荷トルクが大きくなったかどうかによって容易に判断できる。したがって、本制御例4では、感光体21の回転負荷トルクが大きくなった場合に余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動が停止されるように制御する。
ここでの評価条件は、温度が23℃で湿度が50%RHである温湿度環境において画像面積率が5%である画像をA4画像横通紙にて300000枚作像した条件である。また、画像形成装置動作中は常に余剰潤滑剤搬送スクリュー56bを駆動させている。なお、感光体駆動モータの回転トルク電流値は、感光体21の表面へ供給する潤滑剤量を制御して変動させた。なお、図49に、参考データとして、潤滑剤塗布量と感光体駆動モータの回転トルク電流値との関係を示す。図48に示すように、像担持体回転トルク電流値が500[A]を超えると、急激にブレード欠け率が上昇することが分かる。なお、ここでいう像担持体回転トルク電流値とは、像担持体を駆動するための交流駆動電流値のピーク間電圧である。
本制御例4によれば、過剰な潤滑剤が感光体表面に供給されることによる不具合(フィルミング等)を抑制しつつ、潤滑剤均しブレード53のブレード欠けの不具合も抑制できる。
一方、本制御例4においては、感光体表面と潤滑剤均しブレード53との間の摩擦係数が高くなることと直接的な相関関係のある感光体21の回転負荷トルクに基づいて余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動が停止されるように制御する。よって、感光体表面と潤滑剤均しブレード53との間の摩擦係数が高くなる要因に制限されることなく、感光体表面と潤滑剤均しブレード53との間の摩擦係数が高くなる場合のブレード欠けを安定して防止できる。また、不必要に駆動を停止させる事態の発生も少なくできる。
次に、余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動停止制御の更に他の例(以下「制御例5」という。)について説明する。
上述した制御例1〜4では、ブレード欠けが発生する条件が満たされた後に潤滑剤均しブレード53の駆動を停止させる。駆動を停止させてから余剰潤滑剤やトナーが潤滑剤供給部の内部に溜まってこれが感光体表面に供給されて潤滑剤均しブレード53へ入力されるまでにはタイムラグが生じる。そのため、そのタイムラグの間にブレード欠けが発生するおそれがある。
本制御例5においては、上記制御例4と同じ搬送停止条件(感光体駆動モータの回転トルク電流値が500[A]以上である条件)で、余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動を停止する制御を行うが、その駆動停止後に余剰潤滑剤搬送スクリュー56bを逆回転させ、余剰潤滑剤搬送スクリュー56bに一旦は搬送された潤滑剤やトナーを潤滑剤供給部内に戻すように制御する。これにより、上記タイムラグを小さくでき、タイムラグ中のブレード欠けの発生を抑制できる。
ここでの評価条件は、4つの温湿度環境(10℃15%RH、23℃50%RH、27℃80%RH、32℃54%RH)において、画像面積率をランダム(0[%]〜100[%])に振り、A4画像横通紙にて、300000枚作像した後の潤滑剤均しブレード53についてブレード欠け率を算出したものである。なお、制御例4及び制御例5について各々10台ずつ実施して評価した。図50を見ると分かるように、本制御例5においては、上記制御例4の場合よりも、ブレード欠け率が1/3に低下していることが分かる。よって、本制御例5によれば、潤滑剤均しブレード53のブレード欠けの不具合を更に抑制することができる。なお、搬送停止条件は、上記制御例4の条件でなく、上記制御例1〜3の条件でも、更に別の条件でも、本制御例5によれば、潤滑剤均しブレード53のブレード欠けの不具合を更に抑制することができる。
特に、本実施形態においては、潤滑剤塗布ブラシ52が、自らに付着している潤滑剤を感光体21の表面に塗布することで感光体21の表面に潤滑剤を供給するものであり、潤滑剤供給部が、潤滑剤塗布ブラシ52に接触して潤滑剤塗布ブラシ52に付着している余剰潤滑剤やトナーなどの付着物を潤滑剤供給部の内部に落下させる付着物除去部材としてのフリッカー59を備えている。このようなフリッカー59を設けることで、潤滑剤塗布ブラシ52の目詰まりを防止できるとともに、潤滑剤塗布ブラシ52に付着したトナーを効率よく回収できるという利点が得られる。一方、このようなフリッカー59を設けると、潤滑剤均しブレード53のブレードめくれやブレード欠けが発生しやすくなるが、上述した余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動停止制御を行うことで、このブレードめくれやブレード欠けの発生は抑制される。
また、本実施形態の制御例2においては、潤滑剤供給部の近傍の温湿度を検知する温湿度検知手段としての温湿度センサ56cを設け、上記所定の搬送停止条件に、この温湿度センサ56cの検知結果が所定の温湿度条件(上記表2でOFFと記載された条件)を満たすという条件を含ませている。これにより、感光体表面と潤滑剤均しブレード53との間の摩擦係数が上がってしまう温湿度環境時に、余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動を停止して、潤滑剤均しブレード53に潤滑剤やトナーを入力させることができ、潤滑剤均しブレード53のブレードめくれやブレード欠けの発生を抑制できる。
また、本実施形態の制御例3においては、感光体21の表面に残留する転写残トナーの量を示す指標値としての画像面積率のデータを取得する指標値取得手段としての制御部を有し、上記所定の搬送停止条件に、制御部が取得した画像面積率のデータが規定量以下の転写残トナー量を示す値(3[%]以下)であるという条件を含ませている。これにより、感光体表面と潤滑剤均しブレード53との間の摩擦係数が上がってしまう転写残トナーの不足時に、余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動を停止して、潤滑剤均しブレード53に潤滑剤やトナーを入力させることができ、潤滑剤均しブレード53のブレードめくれやブレード欠けの発生を抑制できる。
また、本実施形態の制御例4及び5においては、感光体21の回転負荷トルクを検知する回転負荷トルク検知手段を設け、上記所定の搬送停止条件に、その回転負荷トルク検知手段が検知した回転負荷トルクである感光体駆動モータの回転トルク電流値が規定値以上(500[A]以上)であるという条件を含ませている。これにより、感光体表面と潤滑剤均しブレード53との間の摩擦係数が上がった状況時には、常に、余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動を停止して、滑剤均しブレード53に潤滑剤やトナーを入力させることができ、潤滑剤均しブレード53のブレードめくれやブレード欠けの発生を抑制できる。
また、本実施形態の制御例5においては、上記所定の搬送停止条件が満たされた場合、余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動を停止させた後に、余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの回転方向を逆にして潤滑剤を逆向きに搬送させる制御を行う。これにより、上記所定の搬送停止条件を満たして余剰潤滑剤搬送スクリュー56bの駆動を停止させてから、余剰潤滑剤やトナーが潤滑剤供給部の内部に溜まってこれが感光体表面に供給されて潤滑剤均しブレード53へ入力されるまでのタイムラグを小さくでき、そのタイムラグの期間中に生じ得るブレード欠けの発生率を少なくできる。
また、上述した実施形態では、複数の作像ユニット100Y,100M,100C,100Kを備えた画像形成装置を例に挙げているが、作像ユニット100を1つだけ備えた画像形成装置でも同様である。
20 感光体モジュール(交換モジュール)
21 感光体
22 モジュール筐体
23 連結部
24 誤セット防止突起
30 帯電モジュール(交換モジュール)
31 帯電ローラ
34 モジュール枠体
38,39 位置決め部材
40 現像装置
42 ドクタブレード
43 攪拌スクリュー
44 攪拌搬送路
45 現像ローラ
46 回収スクリュー
47 回収搬送路
48 供給スクリュー
49 供給搬送路
50 クリーニングモジュール(交換モジュール)
51 クリーニングブレード
52 潤滑剤塗布ブラシ
53 均しブレード
54 固形潤滑剤
55 下シール部材
56a 廃トナー搬送スクリュー
56b 余剰潤滑剤搬送スクリュー
57a,58a 主基準部材
57b,58b 従基準部材
57c,58c ボス
61 ユニット側トナー搬送路
62 本体側トナー搬送路
100 作像ユニット100
101 ユニット枠体101
102 前面板
103 取手
105 スライドレール
106 ロック解除操作レバー
121 被連結部
131 ロック部材
132 仮位置決め用台座
133 下規制部
134,138 位置決め突起
135,139 仮位置決め用壁部
136 位置決め用開口
137 位置決め用台座
151 ロック操作レバー
152,153 主基準ピン
156 従基準ガイド溝
157 従基準ガイド上壁
158 回転阻止部
159 フック部材
210 廃トナー搬送路
211 被連結部
221 感光体駆動軸
222 軸受
223 感光体駆動ジョイント
230 本体フレーム
Claims (6)
- 回転体である潜像担持体の表面に付着する不要トナーをクリーニング部材により除去して内部に回収するクリーニング装置と、
上記クリーニング部材によるクリーニング箇所よりも潜像担持体表面移動方向下流側で潤滑剤供給部材により上記潜像担持体の表面に潤滑剤を供給するとともに、該潤滑剤供給部材による潤滑剤供給箇所よりも潜像担持体表面移動方向下流側で該潜像担持体の表面に当接する潤滑剤均しブレードにより該潜像担持体の表面上の潤滑剤を均す潤滑剤供給装置とを備え、
上記潜像担持体の表面にトナー像を作像し、作像されたトナー像を該潜像担持体から被転写材上に転写することで画像形成を行う画像形成装置において、
上記潤滑剤供給装置は、上記潜像担持体の表面に供給されなかった潤滑剤を該潤滑剤供給装置内部に貯留し、貯留された潤滑剤を上記潤滑剤供給部材により該潜像担持体の表面に再供給するとともに、少なくとも画像形成動作中は貯留された潤滑剤を潤滑剤搬送部材により該潤滑剤供給装置の外部へ搬送するものであり、
所定の搬送停止条件を満たした場合、画像形成動作中であっても上記潤滑剤搬送部材による潤滑剤の搬送を停止させる制御を行う潤滑剤搬送制御手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1の画像形成装置において、
上記潤滑剤供給部材は、自らに付着している潤滑剤を上記潜像担持体の表面に塗布することで該潜像担持体の表面に潤滑剤を供給するものであり、
上記潤滑剤供給装置は、上記潤滑剤供給部材に接触して該潤滑剤供給部材に付着している付着物を該潤滑剤供給装置内部に落下させる付着物除去部材を有することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2の画像形成装置において、
上記潤滑剤供給装置の近傍の温湿度を検知する温湿度検知手段を有し、
上記所定の搬送停止条件は、該温湿度検知手段の検知結果が所定の温湿度条件を満たすことを含むことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
上記潜像担持体の表面に残留する転写残トナーの量を示す指標値を取得する指標値取得手段を有し、
上記所定の搬送停止条件は、該指標値取得手段が取得した指標値が規定量以下の転写残トナー量を示す値であるという条件を含むことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
上記潜像担持体の回転負荷トルクを検知する回転負荷トルク検知手段を有し、
上記所定の搬送停止条件は、該回転負荷トルク検知手段が検知した回転負荷トルクが規定値以上であるという条件を含むことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
上記潤滑剤搬送制御手段は、所定の搬送停止条件を満たした場合、上記潤滑剤搬送部材による潤滑剤の搬送を停止させた後に、該潤滑剤搬送部材により搬送方向を逆向きにして潤滑剤を搬送させる制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
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