JP4748994B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
例えば、全ベタやチェッカーフラグ画像のような高画像面積の印刷を行うとクリーニング装置へのトナー入力量も多くなるため、クリーニングブラシやクリーニングブレードがトナーリッチな状態になる。この場合、潤滑材を感光体に供給しようとしてもトナーに邪魔されて供給できないという状況になる。このような高画像面積が続いた時の対策として特許文献1では潤滑剤のブラシへの押圧力を上げたり、回転数をあげたりするといった、供給量を増やす例が挙げられている。しかし、低画像のときについては特に記載されていない。
しかし、特許文献1のようにトナーとは別の経路から潤滑剤を供給する場合は、低画像面積の場合はトナーに邪魔されることなく潤滑剤が塗れると考えられ、とくに問題視されることはなかった。
具体的にいうと図1が潤滑材の備わった画像形成装置の感光体周りの主要部断面図である。
図1のAの部分、すなわち、感光体、クリーニングブレード、潤滑材、クリーニングブラシで囲われた部分のトナー量が非常に潤滑剤供給に影響しやすい。
特許文献2に記載の発明は、トナーの中に潤滑剤を混ぜた方式で、画像面積率が変わると潤滑剤の塗布量が変わるため、画像面積率に応じて潤滑剤を供給するモードを設けたことを特徴としている。本願は、特許文献1では問題とされていない低画像面積が続いた場合についても潤滑剤を均一に供給するための発明である点で異なる。
また、本発明は、クリーニング装置内のトナーが少ない時に、A部のトナー量を制御することで潤滑剤のブラシへの安定供給を課題とする。
本発明の画像形成装置では、感光体と、感光体上に静電潜像を書き込む露光装置と、潜像をトナー像に現像する現像装置と、感光体上のトナー像を紙などの転写材に転写する転写装置と、転写後に感光体の表面に残留したトナーを清掃回収するクリーニング装置を有する画像形成装置において、前記クリーニング装置はクリーニングブレードとクリーニングブラシと廃トナー搬送部材とブラシに当接した潤滑材から構成されており、画像形成装置で形成される画像を書き込んだときの画素をN、像担持体の回転数をRとすると、N/R(感光体回転数あたりの画像面積)が一定値以下の低画像面積の画像形成が一定枚数以上続いた時に、転写材と転写材の間に当たるいわゆる紙間部分で一定量のトナーを前記感光体を介してクリーニング装置に供給し、かつ前記廃トナー搬送部材を停止させることを特徴とする。
本発明の画像形成装置では、さらに、N/R(感光体回転数あたりの画像面積)が一定値以下の低画像面積の画像形成が一定枚数以上続いた時に、クリーニングブラシにトナーと同じ極性のバイアスを印加することを特徴とする。
さらに、本発明の画像形成装置では、低画像面積のジョブが続いても、クリーニングブラシに保持されたトナーを緩やかに吐き出し供給することにより、潤滑剤近傍のトナー量の変動量をなだらかにすることができ、潤滑剤供給量の変動が抑制されるため、画像変動の少ない安定した画像を得ることができる。
さらに、本発明の画像形成装置では、低画像面積のジョブが続いても、クリーニング装置内のトナー量の排出を抑制することでクリーニング装置内にトナーをある程度溜めこみ、潤滑剤近傍のトナー量が一定量に保持されるため、常に安定した潤滑剤供給が行われ、画像変動の少ない安定した画像を得ることができる。
以下実施例で詳細を説明する。
図1は本発明に使用される画像形成装置の主要部断面図である。
1は感光体、2は帯電装置、3は感光体に対して静電潜像を形成する露光装置、4は感光体上の静電潜像にトナーをつけて現像する現像装置、5が転写材に感光体上のトナー像を転写する転写装置、6が転写装置で転写されずに感光体上に残った転写残トナーを感光体に当接させたクリーニングブレードでクリーニングするクリーニング装置である。また、7は転写材をタイミングにあわせて搬送するためのレジストローラ対8である。
さらにクリーニング装置6はクリーニングブレード61、クリーニングブラシ62、潤滑材63、廃トナー搬送部材64からなっている。
A4サイズ1枚通紙の場合、感光体の回転数は、2+2.2+6で約10回転する。
A4サイズ2枚連続通紙の場合、感光体の回転数は、2+2.2+2.8+6で約13回転する。
A4サイズ3枚連続通紙の場合、感光体の回転数は、2+2.2+2.8×2+6で約16回転する。
また、用紙サイズが小さくなれば回転数は減るし、用紙サイズが大きくなれば回転数も増える。
例えば、一般的な文字や画像の入ったチャートを想定し、平均的な画像面積率が5%(画像面積3118平方mm)、1回のJobあたりの平均的な通紙枚数が3枚(回転数16)と想定すると、このときのこの計算式での回転数あたりの画像面積率Pは、
P=3118(1枚あたり5%)×3(枚数)/16(3枚連続通紙の感光体回転数)=584.6
と計算される。
まず、印刷動作が終了したら、その印刷ジョブの間の感光体回転数と書き込みユニットで書き込んだ画素数からPの値を計算する。そして、Pの値が150以下と判定したら、次のジョブの通紙前にクリーニング部にトナーを供給するモードを実行するようにした。
このようにすることで、ほとんど待ち時間をおくことなく、図1に示すクリーニング装置のA部分にトナーを供給することができる。
結果は比較例1とあわせて、図2に表示する。
比較例1と比べると本実施例では表面摩擦係数が安定して推移しており、画像形成でも表面摩擦係数の上昇による、中抜けや、表面摩擦係数の低下による画像チリや潤滑剤塗布ムラによる画像ムラが発生せず、常に良好な画像が得られた。
実施例1の画像形成装置において、低画像時でもトナー供給を実施せず、帯電した感光体部分が現像位置に到達するところで現像バイアスをONした。
結果は図2にあるように表面摩擦係数の変動が大きく、画像はその時々の表面摩擦係数に応じて、異常画像が発生した。
本発明の第二実施例では、低画像面積の通紙が行われた後のジョブを通紙する際にクリーニングブラシ62にトナーと同極性のバイアスを印加した。
クリーニングブラシ62にはブラシの繊維と繊維の間にトナーが入ってトナーを保持した状態になっている。ここにトナーと同極性のバイアスを印加するとブラシからトナーが吐き出され、吐き出されたトナーが感光体に移動し、それがクリーニングブレード61で書き取られAのエリアに移動する。これにより、図1のA部分の少なくなったトナー量を補うことができる。
ただし、ブラシからのトナーの吐き出しはブラシの保持しているトナー量に依存するため、効果は一時的にしか保てない(図2参照)。しかし、急激な潤滑剤塗布量の低下を緩やかにする効果があるため、画像が急激に変化することがなく、また、実施例1の場合と異なり、クリーニングで回収したトナーの再利用になるため、トナーのイールドに影響しないという利点がある。
本発明の第3実施例では低画像面積ジョブの次のジョブが20枚以下の連続通紙の場合はその間ずっと廃トナー搬送部材64の駆動を停止し、20枚以上の連続ジョブの場合は最初の20枚の間廃トナー搬送部材64を停止させた。また低画像の20枚以下のジョブが続いた場合、廃トナー搬送部材64がずっと停止してしまうため、累計20枚通紙したら、低画像の場合でもその次からの10枚通紙中は廃トナー搬送部材を動作させるようにした。この様にすることでクリーニング装置内にトナーが溜まるようになるため、低画像面積のジョブが続いてもA部のトナーが減りにくくなるため、図2にあるように安定した表面摩擦係数を維持でき、画像の変化を抑制することができた。
2 帯電装置
3 露光装置
4 現像装置
5 転写装置
6 クリーニング装置
7 レジストローラ対
61 クリーニングブレード
62 クリーニングブラシ
63 潤滑材
64 廃トナー搬送部材
Claims (2)
- 感光体と、感光体上に静電潜像を書き込む露光装置と、潜像をトナー像に現像する現像装置と、感光体上のトナー像を紙などの転写材に転写する転写装置と、転写後に感光体の表面に残留したトナーを清掃回収するクリーニング装置を有する画像形成装置において、
前記クリーニング装置はクリーニングブレードとクリーニングブラシと廃トナー搬送部材とブラシに当接した潤滑材から構成されており、
画像形成装置で形成される画像を書き込んだときの画素をN、像担持体の回転数をRとすると、
N/R(感光体回転数あたりの画像面積)が一定値以下の低画像面積の画像形成が一定枚数以上続いた時に、
転写材と転写材の間に当たるいわゆる紙間部分で一定量のトナーを前記感光体を介してクリーニング装置に供給し、かつ前記廃トナー搬送部材を停止させる
ことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
N/R(感光体回転数あたりの画像面積)が一定値以下の低画像面積の画像形成が一定枚数以上続いた時に、
クリーニングブラシにトナーと同じ極性のバイアスを印加する
ことを特徴とする画像形成装置。
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