JP5454468B2 - 純水製造方法及び純水製造装置 - Google Patents

純水製造方法及び純水製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5454468B2
JP5454468B2 JP2010505536A JP2010505536A JP5454468B2 JP 5454468 B2 JP5454468 B2 JP 5454468B2 JP 2010505536 A JP2010505536 A JP 2010505536A JP 2010505536 A JP2010505536 A JP 2010505536A JP 5454468 B2 JP5454468 B2 JP 5454468B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pure water
ultraviolet
hydrogen peroxide
ultraviolet oxidation
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010505536A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2009122884A1 (ja
Inventor
秀樹 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurita Water Industries Ltd
Original Assignee
Kurita Water Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurita Water Industries Ltd filed Critical Kurita Water Industries Ltd
Priority to JP2010505536A priority Critical patent/JP5454468B2/ja
Publication of JPWO2009122884A1 publication Critical patent/JPWO2009122884A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5454468B2 publication Critical patent/JP5454468B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F9/00Multistage treatment of water, waste water or sewage
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/30Treatment of water, waste water, or sewage by irradiation
    • C02F1/32Treatment of water, waste water, or sewage by irradiation with ultraviolet light
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/42Treatment of water, waste water, or sewage by ion-exchange
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/44Treatment of water, waste water, or sewage by dialysis, osmosis or reverse osmosis
    • C02F1/441Treatment of water, waste water, or sewage by dialysis, osmosis or reverse osmosis by reverse osmosis
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/44Treatment of water, waste water, or sewage by dialysis, osmosis or reverse osmosis
    • C02F1/444Treatment of water, waste water, or sewage by dialysis, osmosis or reverse osmosis by ultrafiltration or microfiltration
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F1/00Treatment of water, waste water, or sewage
    • C02F1/42Treatment of water, waste water, or sewage by ion-exchange
    • C02F2001/427Treatment of water, waste water, or sewage by ion-exchange using mixed beds
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2103/00Nature of the water, waste water, sewage or sludge to be treated
    • C02F2103/02Non-contaminated water, e.g. for industrial water supply
    • C02F2103/04Non-contaminated water, e.g. for industrial water supply for obtaining ultra-pure water
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2209/00Controlling or monitoring parameters in water treatment
    • C02F2209/05Conductivity or salinity
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02F2209/00Controlling or monitoring parameters in water treatment
    • C02F2209/20Total organic carbon [TOC]

Landscapes

  • Organic Chemistry (AREA)
  • Hydrology & Water Resources (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Environmental & Geological Engineering (AREA)
  • Water Supply & Treatment (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Toxicology (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Treatment Of Water By Ion Exchange (AREA)
  • Removal Of Specific Substances (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

本発明は、一次純水を二次純水製造装置及び三次純水製造装置で更に精製してより高純度の三次純水を製造するに当たり、二次純水製造装置及び三次純水製造装置における紫外線酸化工程で、過酸化水素の生成を抑制した上で有機物(TOC成分)を高度に酸化分解することにより、溶存酸素(DO)、有機物、過酸化水素濃度を極限まで低減した著しく高純度の超純水を製造する方法及び装置に関する。
従来の超純水製造システムは、一般に、前処理装置、一次純水製造装置、二次純水製造装置といった3段の装置で構成されている。しかしながら、近年、半導体の微細化に伴う要求水質の高度化によって、二次純水製造装置の後段に更に三次純水製造装置を設けることで、より高純度な水質を得るシステムが多く採用されるようになってきている。
超純水製造システムの前処理装置では、原水の濾過、凝集沈殿、精密濾過膜などによる前処理が施され、主に懸濁物質が除去される。この前処理によって通常、水中の微粒子数は10個/mL以下となる。
一次純水製造装置は、逆浸透(RO)膜分離装置、脱気装置、再生型イオン交換装置(混床式又は4床5塔式など)、電気脱イオン装置、紫外線(UV)照射酸化装置等の酸化装置などを備え、前処理水中の大半の電解質、微粒子、生菌等の除去を行うものである。一次純水製造装置は、例えば、2基のRO膜分離装置及び混床式イオン交換装置、或いは、イオン交換純水装置及びRO膜分離装置で構成される。
二次純水製造装置は、給水ポンプ、熱交換器、低圧紫外線酸化装置又は殺菌装置といった紫外線照射装置、非再生型混床式イオン交換装置あるいは電気脱イオン装置、限外濾過(UF)膜分離装置又は精密濾過(MF)膜分離装置等の膜濾過装置で構成されるが、更に膜式脱気装置、真空式脱気装置等の脱気装置、RO膜分離装置、電気脱塩イオン装置等の脱塩装置が設けられている場合もある。二次純水製造装置では、低圧紫外線酸化装置を適用し、その後段に混床式イオン交換装置を設け、これによって水中の有機物(TOC成分)を紫外線により酸化分解し、酸化分解生成物をイオン交換によって除去することで、後段の三次純水製造装置へのTOC負荷を低減し、三次純水(超純水)中のTOC成分を極限まで低減させている。
三次純水製造装置は、装置構成としては二次純水製造装置と同様の構成を備えるものであり、これにより二次純水を更に精製して高純度の超純水を製造するものである。
二次純水製造装置や三次純水製造装置の各ユニットの主な反応機構、目的は下記の通りである。
i)低圧紫外線酸化装置;前段から流入してくる残留TOCを主波長185nmの紫外線によって二酸化炭素やカルボン酸などの有機酸類に酸化分解する。
ii)混床式イオン交換装置;紫外線酸化によって分解され、残留した炭酸イオン、有機酸類、アニオン性物質や前段より流入してくる金属イオンやカチオン性物質をイオン交換によって除去する。
iii)脱気装置;混入しているDO(溶存酸素)などの溶存ガスを除去する。
iv)UF膜分離装置;微粒子を除去する。
図2は従来の二次純水製造装置20及び三次純水製造装置30の代表的な装置構成を示す系統図である。図中、RO、UVox、MDI、脱気、UFは以下のものを示す。
RO;逆浸透膜分離装置
UVox;紫外線酸化装置
MDI;混床式イオン交換装置
脱気:脱気装置
UF;限外濾過膜分離装置
図2に示す超純水製造システムにおいて、一次純水は、二次純水製造装置20において、タンク1を経て、逆浸透膜分離装置2、紫外線酸化装置3、及び混床式イオン交換装置4で順次処理されて、二次純水が得られる。二次純水の一部は、タンク1に循環され、残部は三次純水製造装置30に送給される。三次純水製造装置30に導入された二次純水は、タンク5を経て、紫外線酸化装置6、混床式イオン交換装置7、脱気装置8、及び限外濾過膜分離装置9で順次処理されて、三次純水(超純水)が得られる。この超純水の必要量はユースポイントに供給され、余剰分はタンク5に戻される。
なお、ここで「純水」とは一般に用途ごとに規定された純度の高い水のことを指すが、ここでは便宜上以下のように規定する。ただし原水水質やシステム構成によって規定した範囲を外れる場合もある。
(A)一次純水
電気比抵抗;10MΩ・cm以上
TOC;5〜50μg/L
(B)二次純水
電気比抵抗;18MΩ・cm以上
(金属イオン濃度:5ng/L以下、残留イオン濃度:10ng/L以下)
微粒子数;1mL中に0.1μm以上の微粒子5個以下
TOC;1〜10μg/L
(C)三次純水
TOC;0.1〜5μg/L
微粒子数;1mL中に0.1μm以上の微粒子5個以下
ところで、紫外線酸化装置におけるTOC成分の酸化分解機構は、水を酸化分解してOHラジカルを生成させ、このOHラジカルによりTOC成分を酸化分解するものであり、通常、二次純水製造装置の紫外線酸化装置においても三次純水製造装置の紫外線酸化装置においても、紫外線照射量は水中のTOCを十分に酸化分解できるような過剰照射とされている。しかし、このように紫外線照射量が多い紫外線酸化装置では、被処理水中のTOC濃度が低い場合には、水の分解で生成したOHラジカルが過剰となるため、余剰のOHラジカルが会合することで過酸化水素となる。発生した過酸化水素は後段の混床式イオン交換装置のイオン交換樹脂と接触すると分解されるが、その際、イオン交換樹脂を劣化させ、イオン交換樹脂の分解で新たにイオン交換樹脂由来のTOCが生成し、得られる超純水の水質低下の原因となる。また、混床式イオン交換装置に通水後もなお残留する過酸化水素は、混床式イオン交換装置の後段の脱気装置やUF膜を劣化させる。
しかも、過酸化水素がイオン交換装置や更に後段の脱気装置、UF膜分離装置内で分解すると、以下の反応が生じ、酸素を生成することで水中のDOが増加することになる。
2H→2HO+O
そこで、このような過酸化水素に起因する問題を解決するために、紫外線酸化装置と混床式イオン交換装置との間にアニオン交換樹脂を充填したアニオン交換塔や、炭素系吸着剤を充填した吸着塔を設け、紫外線酸化装置で生成した過酸化水素を混床式イオン交換装置の前段で除去した後、混床式イオン交換装置に通水することも提案されている。
アニオン交換塔や吸着塔を設けて混床式イオン交換装置の前段で過酸化水素を除去することにより、過酸化水素に起因する混床式イオン交換装置のイオン交換樹脂の劣化や更にその後段の脱気装置等の劣化の問題は解消されるが、従来の純水製造装置では、アニオン交換塔や吸着塔におけるTOCの発生に対しての十分な配慮がなされていないために、これらを二次純水製造装置を適用してもTOC濃度の低い超純水を得ることができないという問題があった。
即ち、過酸化水素がアニオン交換樹脂と接触することにより、過酸化水素が分解除去されるが、これにより、アニオン交換樹脂の劣化による樹脂由来のTOC成分溶出の問題がある。
また、炭素系吸着剤でもTOC溶出の問題がある。
また、アニオン交換樹脂や活性炭による過酸化水素分解では、分解率が低く、過酸化水素が十分に除去されずに後段で酸素が生成してDOを増加させる問題が残る。
従って、紫外線酸化装置で発生した過酸化水素を混床式イオン交換装置の前段で除去することよりも、紫外線酸化装置における過酸化水素の発生自体を防止する技術の開発が望まれる。
なお、下記特許文献1には、被処理水を、平均粒子径1〜50nmである白金族の金属ナノ粒子を担体に担持させた過酸化水素分解触媒に接触させて水中の過酸化水素を除去する方法が提案され、このような過酸化水素分解触媒を充填した過酸化水素分解装置を紫外線酸化装置の後段に設けることが記載されているが、紫外線酸化装置における過酸化水素の発生自体を防止するものではない。
特開2007−185587号公報
本発明は、一次純水を二次純水製造装置と三次純水製造装置とで精製して超純水を製造するに当たり、二次純水製造装置や三次純水製造装置における過酸化水素の生成を極力抑制し、更には生成した過酸化水素による後段装置への負荷が発生しないように分解除去することで、TOC、DO、過酸化水素濃度を極限まで低減した高純度の超純水を製造する純水製造方法及び純水製造装置を提供することを目的とする。
本発明の純水製造方法は、 有機物濃度5〜50μg/Lの一次純水に紫外線を照射することにより水中の有機物を酸化分解する第1の紫外線酸化工程と、
第1の紫外線酸化工程の処理水をイオン交換樹脂と接触させることにより脱イオンして二次純水を製造し、該二次純水の一部を前記一次純水に戻す第1の脱イオン工程と、
第1の脱イオン工程を経た二次純水の残部に紫外線を照射することにより水中の有機物を酸化分解する第2の紫外線酸化工程と、
第2の紫外線酸化工程の処理水をイオン交換樹脂と接触させることにより脱イオンして三次純水を製造し、該三次純水の一部を前記二次純水の前記残部に戻す第2の脱イオン工程と、
を含む純水製造方法において、
第1の紫外線酸化工程において、該第1の紫外線酸化工程の処理水の有機物濃度が1〜10μg/Lで、H 濃度が1〜30μg/Lとなるような照射強度で紫外線を照射すると共に、
第2の紫外線酸化工程において、該第2の紫外線酸化工程の処理水の有機物濃度が0.1〜5μg/Lで、H 濃度が1〜20μg/Lとなるような照射強度で紫外線を照射する
ことを特徴とするものである。
本発明の純水製造装置は、有機物濃度5〜50μg/Lの一次純水に紫外線を照射することにより水中の有機物を酸化分解する第1の紫外線酸化手段と、
第1の紫外線酸化手段の処理水をイオン交換樹脂と接触させることにより脱イオンして二次純水を製造し、該二次純水の一部を前記一次純水に戻す第1の脱イオン手段と、
第1の脱イオン手段を経た二次純水の残部に紫外線を照射することにより水中の有機物を酸化分解する第2の紫外線酸化手段と、
第2の紫外線酸化手段の処理水をイオン交換樹脂と接触させることにより脱イオンして三次純水を製造し、該三次純水の一部を前記二次純水の残部に戻す第2の脱イオン手段と、
を含む純水製造装置において、
第1の紫外線酸化手段において、該第1の紫外線酸化手段の処理水の有機物濃度が1〜10μg/Lで、H 濃度が1〜30μg/Lとなるような照射強度で紫外線を照射すると共に、
第2の紫外線酸化手段において、該第2の紫外線酸化手段の処理水の有機物濃度が0.1〜5μg/Lで、H 濃度が1〜20μg/Lとなるような照射強度で紫外線を照射する
ことを特徴とするものである
好適態様の純水製造方法は、第1の紫外線酸化工程と第2の紫外線酸化工程との間に、第1の紫外線酸化工程を経た水を過酸化水素分解触媒と接触させる第1の過酸化水素分解工程を含むことを特徴とする。
適態様の純水製造方法は、第1の過酸化水素分解工程を第1の脱イオン工程において行うことを特徴とする。
適態様の純水製造方法は、第2の紫外線酸化工程と第2の脱イオン工程との間に、第2の紫外線酸化工程を経た水を過酸化水素分解触媒と接触させる第2の過酸化水素分解工程を含むことを特徴とする。
適態様の純水製造方法は、第2の過酸化水素分解工程と第2の脱イオン工程との間に、過酸化水素の分解により生成した溶存酸素を除去する脱酸素工程を含むことを特徴とする。
適態様の純水製造方法は、過酸化水素分解触媒は、白金族金属粒子を樹脂担体に担持させたものであることを特徴とする
好適態様の純水製造装置は、第1の紫外線酸化手段と第2の紫外線酸化手段との間に第1の紫外線酸化手段を経た水を過酸化水素分解触媒と接触させる第1の過酸化水素分解手段を含むことを特徴とする。
適態様の純水製造装置は、第1の脱イオン手段が第1の過酸化水素分解手段を兼ねることを特徴とする。
適態様の純水製造装置は、第2の紫外線酸化手段と第2の脱イオン手段との間に、第2の紫外線酸化手段を経た水を過酸化水素分解触媒と接触させる第2の過酸化水素分解手段を含むことを特徴とする。
適態様の純水製造装置は、第2の過酸化水素分解手段と第2の脱イオン手段との間に、過酸化水素の分解により生成した溶存酸素を除去する脱酸素手段を含むことを特徴とする。
適態様の純水製造装置は、過酸化水素分解触媒は、白金族金属粒子を樹脂担体に担持させたものであることを特徴とする。
本発明によれば、二次純水製造装置及び三次純水製造装置における紫外線酸化後の残留有機物濃度(有機物分解量)や過酸化水素濃度(過酸化水素生成量)が最適な範囲になるよう、紫外線強度を調整することにより、過酸化水素の残留や後段装置への流入を抑制することができる。これにより残留過酸化水素による後段装置への悪影響を防止することができるため、TOCやDO濃度が低減された高純度の超純水を得ることができる。
更に、紫外線酸化の直後で過酸化水素分解触媒により過酸化水素を除去することにより、後段装置への過酸化水素の流入をより一層確実に防止することができ、これによりTOCやDO濃度が著しく低減された非常に高純度の超純水を得ることができる。また、この場合において、過酸化水素の分解で生成した溶存酸素を除去する脱酸素処理を行うことにより、より一層高純度の超純水を得ることができる。
また、本発明では、紫外線酸化装置において、紫外線の照射強度を調整してその照射量を最適化することにより、紫外線の過剰照射を行う従来法に比べて紫外線酸化装置における消費電力量の低減を図るという効果も奏される。
本発明に好適な超純水製造システムの二次純水製造装置と三次純水製造装置の構成を示す系統図である。 従来の二次純水製造装置及び三次純水製造装置の代表的な装置構成を示す系統図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は本発明に好適な超純水製造システムの二次純水製造装置と三次純水製造装置の構成を示す系統図であり、図2に示す装置の部材と同一機能を奏する部材には同一符号を付してある。図1において、10は、過酸化水素分解触媒が充填された触媒塔であり、以下において「触媒」と略記する場合がある。図1の超純水製造システムでは、一次純水は、二次純水製造装置20において、タンク1を経て、逆浸透膜分離装置2、紫外線酸化装置3、及び混床式イオン交換装置4で順次処理されて、二次純水が得られる。二次純水の一部は、タンク1に循環され、残部は三次純水製造装置30に送給される。三次純水製造装置30に導入された二次純水は、タンク5を経て、紫外線酸化装置6で紫外線照射され、TOC成分が二酸化炭素や、カルボン酸などの有機酸に酸化分解される。この紫外線照射によって過酸化水素が生成する。三次純水製造装置30において、紫外線酸化装置6の処理水を、触媒塔10に導入して、紫外線酸化装置6で生成した過酸化水素を分解し、この触媒塔10の処理水を脱気装置8に導入して過酸化水素の分解で生成した溶存酸素を除去し、この脱気装置8の処理水を混床式イオン交換装置7、及び限外濾過膜分離装置9に通水する。
本発明は、二次純水製造装置20の紫外線酸化装置3及び三次純水製造装置30の紫外線酸化装置6の紫外線照射量を調整(以下において、紫外線照射量の調整を「UV調光」と称する場合がある。)して、後段のイオン交換手段のイオン交換樹脂の劣化等を防止するものである。二次純水製造装置20及び三次純水製造装置30は、それぞれ、紫外線酸化手段とその後段のイオン交換樹脂による脱イオン手段とを有する。三次純水製造装置は触媒塔10を有していなくてもよい。三次純水製造装置は、紫外線酸化装置6、混床式イオン交換装置7、脱気装置8、及び限外濾過膜分離装置9で順次処理して三次純水を製造するものであってもよい。
本発明におけるイオン交換樹脂による脱イオン手段としては、非再生型混床式イオン交換装置等のイオン交換樹脂装置に限らず、イオン交換樹脂が充填された電気脱イオン装置であっても良い。
<紫外線照射強度の調整について>
本発明においては、二次純水製造装置の紫外線酸化装置及び三次純水製造装置の紫外線酸化装置の紫外線照射強度を、流入水のTOC濃度によって調節して過酸化水素の生成を抑制する。この時、TOCの成分である有機物種によっても過酸化水素生成濃度は異なるため、紫外線酸化装置の流入水のTOC濃度の数値によって紫外線照射強度を決定するのではなく、紫外線酸化装置出口(紫外線酸化装置の処理水)のTOC濃度や過酸化水素濃度が後段のシステムへの負荷として許容できるように測定しながら調光する必要がある。
本発明では、以下の1)及び2)のようにUV調光を行う。
1) 二次純水製造装置の紫外線酸化装置出口の過酸化水素濃度が1〜30μg/LでTOC濃度が1〜10μg/L、かつ、三次純水製造装置の紫外線酸化装置出口のTOC濃度が0.1〜5μg/L
2) 二次純水製造装置の紫外線酸化装置出口のTOC濃度が1〜10μg/L、かつ三次純水製造装置の紫外線酸化装置出口の過酸化水素濃度が1〜20μg/LでTOC濃度が0.1〜5μg/L
紫外線強度の調整の時期については、超純水製造システムの運転開始前に事前に試験をして条件を設定しても良く、また、超純水製造システムの紫外線酸化装置出口水のTOC濃度測定手段及び過酸化水素濃度測定手段とこれらの測定値に基づく紫外線強度調整手段とを設け、連続的または回分的に紫外線照射強度を制御しても良い。
紫外線酸化装置の紫外線照射強度をどのように調整するかには特に限定はなく、電力を調整しても良いし、紫外線を遮光部材や偏光フィルム等で遮るようにしても良い。
本発明において、紫外線照射強度の調整によるTOC低減の理論は次の通りである。
紫外線照射強度が小さいと、有機物分解が進み難く、TOCの低減が不十分となる。紫外線照射強度を大きくしていくと有機物の分解が進み、処理水のTOC濃度が下がる。しかし、一定以上に照射強度を大きくしても照射強度に見合うTOC分解率の向上はみられず、処理水のTOC濃度は下げ止まる。これは紫外線照射強度が大きいために、過剰なOHラジカルの生成で過酸化水素は高濃度となるが、一方でTOCが低いほどOHラジカルと有機物との接触効率が小さくなるため、有機物分解が進行し難くなることが原因であると推測される。よって、TOCの低減のみを目的として、従来法のように紫外線を過剰照射しても過酸化水素濃度やDOが上がるだけでTOC低減につながらない。
そこで、本発明では、TOCを十分に低減した上で過酸化水素の生成を抑制する照射強度で紫外線を照射してTOC濃度低減と残留過酸化水素の問題を解決する。
このため、上記1)の場合には、二次純水製造装置の紫外線酸化装置のみでUV調光を行い、二次純水製造装置の紫外線酸化装置出口の過酸化水素濃度が1〜30μg/LでTOC濃度が1〜10μg/Lとなるように、二次純水製造装置の紫外線酸化装置出口のTOC濃度と過酸化水素濃度を測定し、この結果に基いて二次純水製造装置の紫外線酸化装置の紫外線照射強度を調整するか、或いは、予め行った予備試験に基いて、このような処理水が得られるように、紫外線照射強度を調整する
この1)のUV調光方法の場合、三次純水製造装置の紫外線酸化装置においては、過酸化水素の生成を考慮しないため、過剰に生成した過酸化水素の残留のおそれがあるが、二次純水製造装置の紫外線酸化装置において、UV調光を行って過酸化水素の生成を抑制しているため、三次純水製造装置に流入する過酸化水素が低減され、この結果、過酸化水素の残留の問題は軽減される結果、TOC濃度、過酸化水素濃度、DOの低い三次純水を得ることができる。
また、上記2)の場合には、三次純水製造装置の紫外線酸化装置のみでUV調光を行い、三次純水製造装置の紫外線酸化装置出口の過酸化水素濃度が1〜20μg/LでTOC濃度が0.1〜5μg/Lとなるように、三次純水製造装置の紫外線酸化装置出口のTOC濃度と過酸化水素濃度を測定し、この結果に基いて三次純水製造装置の紫外線酸化装置の紫外線照射強度を調整するか、或いは、予め行った予備試験に基いて、このような処理水が得られるように、紫外線照射強度を調整する
この2)のUV調光方法の場合、二次純水製造装置の紫外線酸化装置においては、過酸化水素の生成を考慮しないため、過剰に生成した過酸化水素の残留のおそれがあるが、三次純水製造装置の紫外線酸化装置において、UV調光を行って過酸化水素の生成を抑制しているため、三次純水製造装置の紫外線酸化装置出口の過酸化水素が低減され、この結果、過酸化水素の残留の問題は軽減される結果、TOC濃度、過酸化水素濃度、DOの低い三次純水を得ることができる。
)と2)との両方を行って、二次純水製造装置の紫外線酸化装置出口の過酸化水素濃度が1〜30μg/Lで有機物濃度が1〜10μg/L、三次純水製造装置の紫外線酸化装置出口の過酸化水素濃度が1〜20μg/Lで有機物濃度が0.1〜5μg/Lとなるように、二次純水製造装置の紫外線酸化装置と三次純水製造装置の紫外線酸化装置でそれぞれUV調光を行う。
<過酸化水素分解について>
本発明においては、二次純水製造装置の紫外線酸化装置及び三次純水製造装置の紫外線酸化装置でUV調光を行って過酸化水素の生成を抑制するが、TOCを十分に低減するための紫外線照射強度では、過酸化水素の生成を完全に無くすことはできない。
従って、二次純水製造装置の紫外線酸化装置の後段及び/又は三次純水製造装置の紫外線酸化装置の後段において、紫外線酸化装置から流出する過酸化水素を分解除去することが好ましい。
<過酸化水素分解触媒について>
過酸化水素の分解には、過酸化水素分解触媒を用いることが、過酸化水素分解効率や超純水製造システムへの適応性の面から好ましい。
適用する過酸化水素分解触媒としては、白金族金属粒子を樹脂担体等の担体に担持させたもの、好ましくは平均粒子径1〜50nmである白金族の金属ナノ粒子を樹脂担体に担持させたものが挙げられる。
ここで白金族金属としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム及び白金を挙げることができる。こられの白金族は、1種を単独で用いることができ、2種以上を組み合わせて用いることもでき、2種以上の合金として用いることもでき、あるいは、天然に産出される混合物の精製品を単体に分離することなく用いることもできる。これらの中で、白金、パラジウム、白金/パラジウム合金の単独又はこれらの2種以上の混合物は、触媒活性が強いので特に好適に用いることができる。
白金族金属は、超純水に対する溶出性が低くかつ触媒活性が高いため、高い通水速度で通水できるので何らかの溶出が起こったとしても溶出物濃度が抑制され、早期の水質悪化が抑制される点においても好ましい。
白金族の金属ナノ粒子を製造する方法に特に制限はなく、例えば、金属塩還元反応法、燃焼法などを挙げることができる。これらの中で、金属塩還元反応法は、製造が容易であり、安定した品質の金属ナノ粒子を得ることができるので好適に用いることができる。金属塩還元反応法であれば、例えば、白金などの塩化物、硝酸塩、硫酸塩、金属錯化物などの0.1〜0.4mmol/L水溶液に、アルコール、クエン酸又はその塩、ギ酸、アセトン、アセトアルデヒドなどの還元剤を4〜20当量倍添加し、1〜3時間煮沸することにより、金属ナノ粒子を製造することができる。また、例えば、ポリビニルピロリドン水溶液に、ヘキサクロロ白金酸、ヘキサクロロ白金酸カリウムなどを1〜2mmol/L溶解し、エタノールなどの還元剤を加え、窒素雰囲気下で2〜3時間加熱還流することにより、白金ナノコロイド粒子を製造することもできる。
白金族の金属ナノ粒子の平均粒子径は1〜50nmが好ましく、より好ましくは1.2〜20nmであり、更に好ましくは1.4〜5nmである。金属ナノ粒子の平均粒子径が1nm未満であると、過酸化水素の分解除去に対する触媒活性が低下するおそれがある。金属ナノ粒子の平均粒子径が50nmを超えると、ナノ粒子の比表面積が小さくなって、過酸化水素の分解除去に対する触媒活性が低下するおそれがある。
白金属の金属ナノ粒子を担持させる担体に特に制限はなく、例えば、マグネシア、チタニア、アルミナ、シリカ−アルミナ、ジルコニア、活性炭、ゼオライト、ケイソウ土、イオン交換樹脂などを挙げることができる。これらの中で、アニオン交換樹脂を特に好適に用いることができる。白金族の金属ナノ粒子は電気二重層を有し、負に帯電しているので、アニオン交換樹脂に安定に担持されて剥離しにくく、アニオン交換樹脂に担持された白金属の金属ナノ粒子は、過酸化水素の分解除去に対して強い触媒活性を示す。本発明に用いるアニオン交換樹脂は、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体を母体とした強塩基性アニオン交換樹脂であることが好ましく、特にゲル型樹脂であることがより好ましい。また、アニオン交換樹脂の交換基は、OH形であることが好ましい。OH形アニオン交換樹脂は、樹脂表面がアルカリ性となり、過酸化水素の分解を促進する。
アニオン交換樹脂への白金族の金属ナノ粒子の担持量は、0.01〜0.2重量%であることが好ましく、0.04〜0.1重量%であることがより好ましい。金属ナノ粒子の担持量が0.01重量%未満であると、過酸化水素の分解除去に対する触媒活性が不足するおそれがある。金属ナノ粒子の担持量は0.2重量%以下で過酸化水素の分解除去に対して十分な触媒活性が発現し、通常は0.2重量%を超える金属ナノ粒子を担持させる必要はない。また、金属ナノ粒子の担持量が増加すると、水中への金属の溶出のおそれも大きくなる。
<二次純水製造装置の過酸化水素分解について>
二次純水製造装置は三次純水製造装置と比較してTOC負荷が高いため、照射強度を低減するには限界があり、UV調光を行っても流入水のTOC濃度によっては紫外線酸化装置での過酸化水素が生成する場合が考えられる。この時、二次純水製造装置の紫外線酸化装置と混床式イオン交換装置との間に過酸化水素触媒を充填した触媒塔を適用することによって、後段への過酸化水素負荷をより確実に低減することができる。
なお、二次純水製造装置においては、紫外線酸化装置直後のイオン交換装置にイオン交換樹脂と共に過酸化水素分解触媒を充填しても構わない。例えば、イオン交換装置がカチオン充填樹脂とアニオン充填樹脂が混床あるいは層状に充填されており、下向流通水で運転するものであれば、例えば、これらのイオン交換樹脂層の上に過酸化水素分解触媒を充填することにより、過酸化水素を含む水がイオン交換樹脂に接触する前に過酸化水素分解触媒で過酸化水素を分解除去することができる。このように、イオン交換装置内にイオン交換樹脂と共に過酸化水素分解触媒を充填することにより新たに設備を増加することなく、三次純水製造装置への過酸化水素の流入を抑制することができるので、既設装置への適用可能性が高くなる。
なお、過酸化水素分解触媒のイオン交換装置への充填方法としては、イオン交換樹脂と混合して充填して混床を形成しても構わないし、上述の如く、イオン交換樹脂層の上部に、即ちイオン交換樹脂層の上流側に独立して過酸化水素分解触媒の層を設けて多層充填としても構わない。
<三次純水製造装置の過酸化水素分解について>
三次純水製造装置においてはTOC負荷が低いため、前述の如く、UV調光を行っても余剰のOHラジカル生成が起こるので過酸化水素濃度を十分に低減できない場合がある。この場合には三次純水製造装置の紫外線酸化装置の後段に過酸化水素分解触媒塔を設置し、過酸化水素分解触媒塔で過酸化水素を分解することが好ましい。この時、過酸化水素の分解によって酸素の生成が起きる場合があるためDOが上昇する。DOが高い水がイオン交換装置に混入すると樹脂の酸化劣化が起こることがありTOC溶出が起きる。三次純水製造装置の混床式イオン交換装置の後段にはTOC除去手段がないため、イオン交換装置へのDO負荷を抑制する必要がある。よって過酸化水素分解触媒塔の直後には膜脱気装置等の脱気装置を設置することが好ましい。
この場合、三次純水製造装置の装置構成は、例えば、図1に示す如く、タンク5、紫外線酸化装置6、過酸化水素分解触媒塔10、脱気装置8、混床式イオン交換装置7、限外濾過膜分離装置9の順で通水処理するものとなる。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
[比較例1]
<実験条件>
図2に示す装置構成の二次純水製造装置及び三次純水製造装置の紫外線酸化装置において、いずれもUV照射量を過剰照射となる0.28kWh/mとして超純水の製造を行った。各部の水質を表1に示す。
<結果>
UVを過剰照射したのでTOCは低減されたが過酸化水素濃度が高くなり、三次純水製造装置を経ても過酸化水素濃度12μg/LでDOも1.5μg/Lと高濃度が残留した。
Figure 0005454468
比較例2
<実験条件>
比較例1の純水製造システムにおいて、事前にTOC分解と過酸化水素生成のバランスからUV照射強度0.11kWh/mが適切と判断し、二次純水製造装置の紫外線酸化装置においてUV照射強度0.11kWh/mにUV調光した。しかし、三次純水製造装置の紫外線酸化装置においてはUV調光せず過剰照射となるUV照射強度0.28kWh/mで照射した。
<結果>
二次純水製造装置においては適切にUV調光したことにより比較例1より多少TOC低減量が落ちるが過酸化水素の生成を抑制することができた。ただし、三次純水製造装置においてはUVを過剰照射したため多少の過酸化水素濃度、DOの上昇が見られたが、比較例1よりも改善された。
Figure 0005454468
比較例3
<実験条件>
比較例1の純水製造システムにおいて、事前にTOC分解と過酸化水素生成のバランスからUV照射強度0.11kWh/mが適切と判断し、三次純水製造装置の紫外線酸化装置においてUV照射強度0.11kWh/mにUV調光した。しかし、二次純水製造装置の紫外線酸化装置においてはUV調光せず過剰照射となるUV照射強度0.28kWh/mで照射した。
<結果>
二次純水製造装置においてはUVを過剰照射したため過酸化水素濃度、DOの上昇が見られたが、三次純水製造装置において適切にUV調光したことにより過酸化水素の生成を抑制しつつTOCを低減することができた。
Figure 0005454468
[実施例3]
<実験条件>
比較例1の純水製造システムにおいて、事前にTOC分解と過酸化水素生成のバランスからUV照射強度0.11kWh/mが適切と判断し、二次純水製造装置の紫外線酸化装置及び三次純水製造装置の紫外線酸化装置においてUV照射強度0.11kWh/mとなるようにUV調光した。
<結果>
二次純水製造装置においては適切にUV調光したことにより比較例1より多少TOC低減量が落ちるが過酸化水素の生成を抑制することができた。また、三次純水製造装置においても適切にUV調光したことにより過酸化水素の生成を抑制しつつ更にTOCを低減することができた。
Figure 0005454468
[実施例4]
<実験条件>
実施例3において、三次純水製造装置の紫外線酸化装置の直後に、図1に示す如く、Pd触媒担持樹脂を充填した触媒塔よりなる過酸化水素分解装置を設け、MDI(混床式非再生型イオン交換装置)と膜脱気装置の順番を入れ替えて同様に超純水の製造を行った。
なお、用いたPd触媒担持樹脂は、平均粒子径3.5nmの白金ナノ粒子を、0.07重量%の担持量で強塩基性ゲル型アニオン交換樹脂に担持させたものである。
<結果>
実施例3では、MDIのイオン交換樹脂が、紫外線酸化で生成した過酸化水素による酸化を受けていたためTOC溶出があったが、本構成にすることにより膜脱気後の過酸化水素やDOが低減された状態でMDIによるイオン交換を行うことができるため、実施例3より三次純水のTOCを低減することができた。三次純水の過酸化水素濃度やDOについても十分に低減された。
Figure 0005454468
[実施例5]
<実験条件>
実施例4において、二次純水製造装置のMDIに混床式で実施例4で用いたものと同様のPd触媒担持樹脂を充填して同様に超純水の製造を行った。
<結果>
二次純水製造装置の段階でTOCと過酸化水素を十分に低減したので、三次純水製造装置への負荷が減り、実施例4よりも更に高純度の三次純水を製造することができた。
Figure 0005454468
本発明を特定の態様を用いて詳細に説明したが、本発明の意図と範囲を離れることなく様々な変更が可能であることは当業者に明らかである。
なお、本出願は、2008年3月31日付で出願された日本特許出願(特願2008−093205)に基づいており、その全体が引用により援用される。

Claims (6)

  1. 有機物濃度5〜50μg/Lの一次純水に紫外線を照射することにより水中の有機物を酸化分解する第1の紫外線酸化工程と、
    第1の紫外線酸化工程の処理水をイオン交換樹脂と接触させることにより脱イオンして二次純水を製造し、該二次純水の一部を前記一次純水に戻す第1の脱イオン工程と、
    第1の脱イオン工程を経た二次純水の残部に紫外線を照射することにより水中の有機物を酸化分解する第2の紫外線酸化工程と、
    第2の紫外線酸化工程の処理水をイオン交換樹脂と接触させることにより脱イオンして三次純水を製造し、該三次純水の一部を前記二次純水の前記残部に戻す第2の脱イオン工程と、
    を含む純水製造方法において、
    第1の紫外線酸化工程において、該第1の紫外線酸化工程の処理水の有機物濃度が1〜10μg/Lで、H 濃度が1〜30μg/Lとなるような照射強度で紫外線を照射すると共に、
    第2の紫外線酸化工程において、該第2の紫外線酸化工程の処理水の有機物濃度が0.1〜5μg/Lで、H 濃度が1〜20μg/Lとなるような照射強度で紫外線を照射する
    ことを特徴とする純水製造方法。
  2. 請求項1において、第1の紫外線酸化工程と第2の紫外線酸化工程との間及び第2の紫外線酸化工程と第2の脱イオン工程との間、の少なくとも一方において、水を過酸化水素分解触媒と接触させる過酸化水素分解工程を含むことを特徴とする純水製造方法。
  3. 請求項において、第1の脱イオン工程において、イオン交換樹脂と共に過酸化水素分解触媒を充填したイオン交換装置を用い、該イオン交換装置で第1の紫外線酸化工程の処理水を処理することにより、過酸化水素分解工程を第1の脱イオン工程において行うことを特徴とする純水製造方法。
  4. 請求項2又は3において、第2の紫外線酸化工程と第2の脱イオン工程との間に過酸化水素分解工程を有し、該過酸化水素分解工程と第2の脱イオン工程との間に、過酸化水素の分解により生成した溶存酸素を除去する脱酸素工程を含むことを特徴とする純水製造方法。
  5. 有機物濃度5〜50μg/Lの一次純水に紫外線を照射することにより水中の有機物を酸化分解する第1の紫外線酸化手段と、
    第1の紫外線酸化手段の処理水をイオン交換樹脂と接触させることにより脱イオンして二次純水を製造し、該二次純水の一部を前記一次純水に戻す第1の脱イオン手段と、
    第1の脱イオン手段を経た二次純水の残部に紫外線を照射することにより水中の有機物を酸化分解する第2の紫外線酸化手段と、
    第2の紫外線酸化手段の処理水をイオン交換樹脂と接触させることにより脱イオンして三次純水を製造し、該三次純水の一部を前記二次純水の残部に戻す第2の脱イオン手段と、
    を含む純水製造装置において、
    第1の紫外線酸化手段において、該第1の紫外線酸化手段の処理水の有機物濃度が1〜10μg/Lで、H 濃度が1〜30μg/Lとなるような照射強度で紫外線を照射すると共に、
    第2の紫外線酸化手段において、該第2の紫外線酸化手段の処理水の有機物濃度が0.1〜5μg/Lで、H 濃度が1〜20μg/Lとなるような照射強度で紫外線を照射する
    ことを特徴とする純水製造装置。
  6. 請求項において、第1の紫外線酸化手段と第2の紫外線酸化手段との間及び第2の紫外線酸化手段と第2の脱イオン手段との間、の少なくとも一方において、水を過酸化水素分解触媒と接触させる過酸化水素分解手段を有することを特徴とする純水製造装置。
JP2010505536A 2008-03-31 2009-03-13 純水製造方法及び純水製造装置 Active JP5454468B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010505536A JP5454468B2 (ja) 2008-03-31 2009-03-13 純水製造方法及び純水製造装置

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008093205 2008-03-31
JP2008093205 2008-03-31
JP2010505536A JP5454468B2 (ja) 2008-03-31 2009-03-13 純水製造方法及び純水製造装置
PCT/JP2009/054924 WO2009122884A1 (ja) 2008-03-31 2009-03-13 純水製造方法及び純水製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2009122884A1 JPWO2009122884A1 (ja) 2011-07-28
JP5454468B2 true JP5454468B2 (ja) 2014-03-26

Family

ID=41135270

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010505536A Active JP5454468B2 (ja) 2008-03-31 2009-03-13 純水製造方法及び純水製造装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US8480906B2 (ja)
JP (1) JP5454468B2 (ja)
KR (2) KR101390441B1 (ja)
CN (2) CN101983175A (ja)
TW (1) TWI394716B (ja)
WO (1) WO2009122884A1 (ja)

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100468151B1 (ko) * 2002-06-14 2005-01-26 주식회사 티지 바이오텍 항암, 항산화 및 항노화 활성이 우수한 기능성 김치 및 그제조방법
US9370802B2 (en) * 2007-03-30 2016-06-21 Kurita Water Industries Ltd. Cleaning and sterilizing method for ultrapure water manufacturing system
DE102010006103A1 (de) * 2010-01-28 2011-08-18 Linde Aktiengesellschaft, 80331 Verfahren zur Erzeugung von Exportdampf in einer Industrieanlage
JP5499753B2 (ja) * 2010-02-18 2014-05-21 栗田工業株式会社 水処理方法及び装置
WO2011105205A1 (ja) * 2010-02-24 2011-09-01 宇部興産株式会社 紫外線酸化装置及びそれを用いた超純水製造装置、並びに紫外線酸化方法及び超純水製造方法
JP5512357B2 (ja) * 2010-04-05 2014-06-04 オルガノ株式会社 純水製造方法及び装置
JP5750236B2 (ja) * 2010-05-25 2015-07-15 オルガノ株式会社 純水製造方法及び装置
JP5647842B2 (ja) * 2010-09-17 2015-01-07 オルガノ株式会社 純水または超純水の製造装置及び製造方法
FR2976936B1 (fr) * 2011-06-24 2013-08-02 Millipore Corp Systeme et procede de purification et de distribution d'eau, avec barriere de separation eliminant la contamination bacterienne
FR2976819B1 (fr) * 2011-06-24 2013-08-02 Millipore Corp Systeme et procede de purification d'eau, avec purge automatique
JP2013237944A (ja) * 2012-05-14 2013-11-28 Chiba Univ 架橋カタラーゼ固定化繊維および超純水製造装置
US9475717B2 (en) 2012-08-23 2016-10-25 Total Water Treatment Systems, Inc. Water purification system engineered for legionella control in industrial and commercial water systems
WO2014178289A1 (ja) 2013-04-30 2014-11-06 オルガノ株式会社 銅露出基板の洗浄方法および洗浄システム
WO2015050125A1 (ja) * 2013-10-04 2015-04-09 栗田工業株式会社 超純水製造装置
JP2015093226A (ja) * 2013-11-11 2015-05-18 栗田工業株式会社 純水製造方法及び装置
JP6415159B2 (ja) * 2014-07-29 2018-10-31 オルガノ株式会社 有機溶剤精製システム及び方法
JP6450563B2 (ja) * 2014-10-29 2019-01-09 野村マイクロ・サイエンス株式会社 限外ろ過膜の診断方法並びに診断装置及び超純水製造システム
JP6591211B2 (ja) * 2015-06-11 2019-10-16 野村マイクロ・サイエンス株式会社 超純水製造システム及び超純水製造方法
JP6149993B1 (ja) * 2016-09-14 2017-06-21 栗田工業株式会社 超純水製造装置
JP6752693B2 (ja) * 2016-11-18 2020-09-09 オルガノ株式会社 水処理方法および装置
JP6752692B2 (ja) * 2016-11-18 2020-09-09 オルガノ株式会社 水処理方法および装置
JP6439777B2 (ja) * 2016-12-05 2018-12-19 栗田工業株式会社 超純水製造装置及び超純水製造装置の運転方法
JP6848415B2 (ja) * 2016-12-16 2021-03-24 栗田工業株式会社 超純水製造装置及び超純水製造装置の運転方法
JP2018183761A (ja) * 2017-04-27 2018-11-22 野村マイクロ・サイエンス株式会社 超純水製造システム及び超純水製造方法
JP7489689B2 (ja) * 2018-11-28 2024-05-24 株式会社日本フォトサイエンス 紫外線処理方法及びシステム
JP6863429B2 (ja) * 2019-10-07 2021-04-21 栗田工業株式会社 Toc処理装置及び処理方法
JP2023039238A (ja) * 2021-09-08 2023-03-20 オルガノ株式会社 樹脂の製造方法、超純水製造方法及び超純水製造装置
KR102503247B1 (ko) * 2022-07-25 2023-02-24 주식회사 한미엔텍 비산 방지유닛을 구비한 슬러지 건조장치
CN115744832B (zh) * 2022-11-15 2024-05-24 湖南双阳高科化工有限公司 一种双氧水纯化装置及纯化方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09220560A (ja) * 1996-02-14 1997-08-26 Nomura Micro Sci Co Ltd 超純水製造装置
JPH1094785A (ja) * 1996-09-24 1998-04-14 Nomura Micro Sci Co Ltd 超純水製造方法および製造装置
JPH10123118A (ja) * 1996-10-22 1998-05-15 Kurita Water Ind Ltd 超純水製造装置
JP2001179252A (ja) * 1999-12-22 2001-07-03 Japan Organo Co Ltd 酸化性物質低減純水製造方法及び装置
JP2007125519A (ja) * 2005-11-07 2007-05-24 Kurita Water Ind Ltd 超純水製造方法および装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09192658A (ja) 1996-01-19 1997-07-29 Nomura Micro Sci Co Ltd 超純水製造装置
JP2002282850A (ja) * 2001-03-26 2002-10-02 Mitsubishi Electric Corp 超純水製造装置
TWI240701B (en) 2003-12-31 2005-10-01 Ind Tech Res Inst Process for removing organics from ultrapure water
EP1908520A4 (en) 2005-06-28 2009-06-10 Sumitomo Chemical Co CATALYST FOR DEGRADING A PEROXIDE
JP5124946B2 (ja) 2006-01-12 2013-01-23 栗田工業株式会社 超純水製造装置における超純水中の過酸化水素の除去方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09220560A (ja) * 1996-02-14 1997-08-26 Nomura Micro Sci Co Ltd 超純水製造装置
JPH1094785A (ja) * 1996-09-24 1998-04-14 Nomura Micro Sci Co Ltd 超純水製造方法および製造装置
JPH10123118A (ja) * 1996-10-22 1998-05-15 Kurita Water Ind Ltd 超純水製造装置
JP2001179252A (ja) * 1999-12-22 2001-07-03 Japan Organo Co Ltd 酸化性物質低減純水製造方法及び装置
JP2007125519A (ja) * 2005-11-07 2007-05-24 Kurita Water Ind Ltd 超純水製造方法および装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN105217853A (zh) 2016-01-06
TW200948722A (en) 2009-12-01
WO2009122884A1 (ja) 2009-10-08
KR20130041306A (ko) 2013-04-24
US8480906B2 (en) 2013-07-09
TWI394716B (zh) 2013-05-01
CN101983175A (zh) 2011-03-02
KR20100113633A (ko) 2010-10-21
KR101390441B1 (ko) 2014-04-30
US20110210072A1 (en) 2011-09-01
JPWO2009122884A1 (ja) 2011-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5454468B2 (ja) 純水製造方法及び純水製造装置
JP5124946B2 (ja) 超純水製造装置における超純水中の過酸化水素の除去方法
WO2015068635A1 (ja) 純水の製造方法及び装置
JP6439777B2 (ja) 超純水製造装置及び超純水製造装置の運転方法
WO2005095280A1 (ja) 超純水製造装置
JP4920019B2 (ja) 過酸化水素低減方法、過酸化水素低減装置及び超純水製造装置並びに洗浄方法
WO2022024815A1 (ja) 純水製造装置及び超純水製造装置並びに純水製造方法及び超純水製造方法
TW201930200A (zh) 過氧化氫去除方法及裝置
JP5854163B2 (ja) 超純水の製造方法及び超純水製造設備
JP6848415B2 (ja) 超純水製造装置及び超純水製造装置の運転方法
WO2021261144A1 (ja) 水処理装置、超純水製造装置及び水処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130430

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131210

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131223

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5454468

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250