JP5454418B2 - 電池用リード材 - Google Patents

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本発明は、電池用リード材に関する。
バッテリーパックなどの電池においては、一般に正極および負極から電流を外部に導くための電池用リード材が用いられている。電池用リード材には、金属製の薄板で構成される部材が用いられている。電池用リード材としては、通常、厚さ0.2mm以下、幅3〜5mm、長さ数十mmのものが用いられている。
電池用リード材は、通常、薄い金属コイルを切断加工したものが用いられる。切断加工とは、例えば、金属コイルをスリット加工して所定幅に条切りする加工方法である(例えば、特許文献1参照。)。
電池用リード材の製造には、例えば、図1に示すようなスリット切断装置10が用いられる。スリット切断装置10は、例えば、図1に示すように、上下一対の円形刃4a,4bを矢印B方向に回転させつつ金属板1(コイル)を矢印A方向に供給することによってスリット加工するものである。
スリット加工時には、その切断部にバリや切り粉が発生するが、特許文献2には、スリット刃の外周部分に有機溶剤を塗布することによってこれらの発生を抑制する技術が開示されている。
特開2001−334411号公報 特開2003−94382号公報
電池用リード材は、例えば、バッテリーパックの内部から外殻をなすケーシングの外側にまで延び、外部電極に接続される。内部の電解液がリード材の表面を伝って外部に漏出することがないように、通常、絶縁性に優れた樹脂組成物によるシールがなされている。しかし、従来の電池用リード材には、長期の使用によりシール樹脂がリード材表面から剥離するという問題がある。
スリット加工によって得た金属板には、バリ、ビビレ(スリット加工に用いる切断刃の振動による平坦度崩れ)などの現象が見られる。例えば、切断部に大きなバリが形成された金属板を電池用リード材に用いた場合、電池の落下時などに衝撃が与えられると、バリによって絶縁体が突き破られて短絡を生じるおそれがある。バリが大きくなると、樹脂組成物の熱融着時における密着性を低下させ、隙間を発生させ、電池に液漏れを発生させるおそれがあるという問題もある。
スリット加工においてバリを小さくするためには、用いる上刃と下刃とのクリアランスを小さくすることが有効である。ところが、クリアランスを小さくするとビビレが発生しやすくなり、端面部に細かな波打ちを発生させるおそれがある。ビビレは、スリット長さが長くなるほど、発生しやすくなる。ビビレが発生したリード材を電池に用いると、前述のバリと同様に、電解液の封入に不具合を発生させるおそれがある。よって、電池の信頼性を向上させるためには、バリおよびビビレを抑制する必要がある。
リード材には、例えば、軟質なニッケル薄板が用いられる。電池の小型化の要望にともなって、板厚が減少される傾向にあり、バリ、ビビレなどの抑制がますます困難となっている。
特許文献2に記載の技術では、有機溶剤を用いることで、バリおよび切り粉を抑止することとされているが、有機溶剤を用いると、リード材への付着物が増加し、シールのための樹脂組成物の密着性の低下を招くおそれがある。よって、この技術では、電池の信頼性を十分に向上させることが困難である。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、電池の信頼性向上に有効な電池用リード材を提供することを目的としている。
本発明者らは、従来、着目されていなかった樹脂組成物によるシール性の向上に着目して鋭意検討を行った結果、スリット加工などによって電池用リード材の側面部に形成された切断面を所定の状態にさせることでシール性を向上させることができ、電池の信頼性を向上させうることを見出して、本発明の完成にいたった。
本発明は、「金属板で構成される電池用リード材であって、該金属板が、その側面に切断面を有し、該切断面の長手方向および厚さ方向の長さが、それぞれL(μm)およびT(μm)あり、該切断面に破断部が形成されていないか、該切断面に破断部が形成されている場合には該破断部のうち幅(切断面の厚さ方向における破断部の最大長さ)が0.1T(μm)を超えるものの長さ(切断面の長手方向における破断部の最大長さ)の合計が0.1L(μm)以下であることを特徴とする電池用リード材」を要旨とする。金属板としては、純ニッケル板またはニッケル合金板が挙げられる。
なお、切断面における“破断部”とは、金属板が切断される際のせん断力などによって毟り取られたような窪みが生じている箇所を意味する。破断部では、通常見られるせん断方向へのスジ状のキズなどが見られないため、“破断部”以外の箇所と判別可能である。
本発明によれば、電池用リード材の側面における樹脂組成物によるシール性を向上させることができるので、電池の信頼性を向上させることができる。
スリット切断装置の一部構成を例示した概略図 a)スリット切断装置を金属板の供給方向後方側から見た平面図 b) a)の側面図 c) a)の破線Cで囲まれた部分についての拡大図 金属板の側面に形成された切断面の様子を示す概略図 評価用試料を示す平面図 本発明例、比較例の評価結果を示す写真 a)本発明例の写真 b)比較例の写真 本発明例、比較例の断面観察結果を示す写真 a)本発明例の側面1の写真 b)本発明例の側面2の写真 c)比較例の側面1の写真 d)比較例の側面2の写真
本実施形態の電池用リード材(以下、単に「リード材」ともいう)について、図1および図2を参照しつつ説明する。
本実施形態のリード材は、コイルなどの大面積の金属板を切断し、例えば、板厚0.2mm以下、幅3〜5mm、長さ数十mmの金属板としたものである。そして、金属板の側面には切断面が形成されている。
本実施形態のリード材は、その形状ならびに構成材料については、従来のリード材と同様である。例えば、負極にニッケル材(純ニッケルまたはニッケル合金)、またはニッケル材・銅材(純銅または銅合金)・ニッケル材の三層クラッド材、正極にアルミニウム材(純アルミニウムまたはアルミニウム合金)を用いることができる。
ニッケル材としては、質量%(以下、元素の含有量について「%」は「質量%」を意味する。)で、99%以上のNiを含有する、いわゆる純ニッケルを用いることができるし、ニッケル合金を用いることもできる。純ニッケルとしては、JIS H4551の表2に記載される「ニッケル板」が例示される。
また、前記ニッケル合金は、耐食性向上などを目的として、ニッケルの一部に替えて、Cr、Fe、Mo、Cu、Mn、Co、C、W、Si、P、Al、Ti、VおよびNbから選択される1種以上の元素を含有させてもよい。これらの元素の範囲は、前記JISに記載のとおりである。
また、不純物としては、鉱石、スクラップ等の原料、製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、C、N、O、Si等が例示され、本発明に悪影響を与えない範囲で許容される。
クラッド板としては、ニッケル材・銅材・ニッケル材の3層構造のものを用いることができる。ニッケル材の好ましい材質については前記と同様である。一方、銅材としては、純銅(特に、無酸素銅)または銅合金などを用いることができる。
アルミニウム材としては、質量%で、99%以上のAlを含有する、いわゆる純アルミニウムを用いることができるし、アルミニウム合金を用いることもできる。これらの化学成分は、JIS H4000に記載された通りである。不純物とは、鉱石、スクラップ等の原料、製造工程の種々の要因によって混入する成分であって、C、Si、N、O等が例示され、本発明に悪影響を与えない範囲で許容されるものを意味する。
本実施形態のリード材には、スリット加工などによって切断された金属板がそのまま、または、さらに折り曲げ加工が施されるなどしたものを用いることができる。スリット加工を行う場合には、例えば、図1に示すスリット切断装置10を用いることができる。スリット加工は、幅寸法などの寸法精度に優れているので、リード材として用いるのに適した金属板を得ることができる。スリット加工では、金属板が条切りされるので、少なくともこの条の長手方向に沿った両側縁部の端面(側面)に切断面が形成されることとなる。
図2に示すように、スリット加工などによって金属板を所定幅に条切りして得たリード材20には、その長手方向側面に切断面が形成される。このときの加工条件によっては、その切断面に一部が毟り取られたような窪み(破断部B,B’)が形成される場合がある。該破断部B,B’は、リード材20の厚み方向におけるせん断方向後半側に形成される傾向にある。
金属板の上面側から刃先を進入させて切断を実施して形成された切断面においては、通常、図2に示すようにその上面側にせん断方向に細かなスジ状のキズが形成された切断領域Aが形成される。一方、下面側の一部に破断部B,B’が形成され、この破断部B,B’はリード材20の長手方向に不連続な状態で形成される。
金属板の側面に形成された切断面には、破断部が形成されていないか、該切断面に破断部が形成されている場合には、該破断部のうち、幅(切断面の厚さ方向における破断部の最大長さ)が0.1T(μm)を超えるものの長さ(切断面の長手方向における破断部の最大長さ)の合計が0.1L(μm)以下であることが必要である。
通常、切断面に破断部が形成される場合には、破断部は切断面に不連続に形成される。切断面に破断部が存在する場合でも、その幅が0.1L(μm)以下である破断部(図2に示す例ではB‘)については、絶縁体樹脂によるシール性に悪影響を及ぼすことはない。しかし、その破断部の幅が0.1L(μm)を超えるもの(図2に示す例ではB)については、絶縁体樹脂によるシール性を阻害する場合がある。ここで、幅が0.1L(μm)を超える破断部が存在しても、その長さが短い場合には絶縁体樹脂によるシール性にほとんど影響を及ぼさないが、その長さ(幅が0.1L(μm)を超える破断部が複数存在する場合には、長さの合計。図2に示す例ではW1+W2)が0.1L(μm)を超える場合にはシール性が劣化する。
このとき、その一部でも0.1Tを超える幅となっているものであれば、全てその長さを合計する。
なお、破断部の幅が0.1T(μm)を超えているかどうかについては、例えば、厚み0.2mmの金属板の場合には破断部の幅が20μmを超えているかどうかを判別するになるので、そのような長さを測定可能な拡大倍率の顕微鏡での観察を行う必要がある。このような場合、金属板側面の切断面の全長にわたって破断部の長さを合計することが実質的に困難となる場合がある。
そのような場合には、金属板側面の切断面の全長における任意の数箇所にて、破断部の幅について判別可能な倍率での顕微鏡観察を実施して、各視野における切断面の全長を合計し、この合計長さを「切断面の長手方向の長さL(μm)」とみなして、幅が0.1T(μm)を超える破断部の合計長さが0.1L以下となっているかどうかを判別することができる。この破断部の幅や長さについては、例えば、画像解析装置などを用いて計測することができる。
上記のような条件を満たすように切断面を形成させるには、例えば、図1に示すようなスリット切断装置10を用いて金属板1(コイル)を切断する切断条件を適宜調整することによって可能である。
例えば、図1a)およびb)に示すように、通常、スリット装置10には、上下に平行して配置された回転軸2a,2bの周りにスペーサ3a,3bを介して複数の円形刃4a,4bが図中矢印B方向、すなわち、それぞれの回転方向が互いに逆となる方向に回転可能に備えられている。この回転可能な円形刃(以下「回転刃4a,4b」ともいう)は、その刃面を外側に配した状態で互いの刃先を交差させて配置されている。図1c)に示すように、回転刃4a,4bの内、下方の回転刃4bの上端縁が上方の回転刃4aの下端縁よりも上方位置となり刃先を交差させるように備えられている。
この回転刃として、例えば、回転刃4a,4bに刃先角θa,θbが40〜80度の鋭角な片刃の刃面を有するものを用いて金属板1の切断を実施することが有効である。このような刃先角を有する刃を用いることによって、金属板1の表面側からその厚み方向に対して刃先を徐々に食い込ませることができ、瞬間的な高せん断応力を切断箇所に発生させることを防止しつつ切断を実施することができる。
特にニッケル板のように軟質な金属板を切断する場合においては、せん断応力の抑制によって破断部の形成を有効に防止させうる。
また、刃先が鋭角に形成されておれば、切断時に傾斜する刃面4a,4bが金属板1から受ける力を刃先どうしが互いに近接する方向への力として作用させることが可能となる。このため、切断時におけるクリアランスに乱れが生じたり、プリセット時のクリアランスの誤差があったりした場合には、適正なクリアランスを保持させることが可能となる。
なお、刃先角θa,θbが80度を超える角度となると、刃先どうしが互いに近接する方向への力が減少し、クリアランスの乱れを防止しきれないおそれがある。一方、40度未満の角度にさせると刃先の剛性を十分に確保できないばかりか、刃先どうしが互いに近接する方向への力が増大しすぎ、切断刃同士の接触によって刃が振動する、所謂ビビレが発生するおそれがある。
また、刃の厚みta,tbは、1mm以下とすれば、切断面における、幅が0.1T(μm)を超える破断部の合計長さを0.1L以下にするのに有効である。
1mmを超える厚みの回転刃を用いると、切断刃の剛性が高すぎて、刃先どうしが互いに近接する方向への力が有効に作用せず、プリセット時のクリアランス誤差を修正できなくなるおそれがある。実際、本発明者らが行った予備実験において、1mmを超える厚みの回転刃を用いてニッケル板またはアルミニウム板の切断を実施すると、プリセット時のクリアランスの誤差による、クリアランスの広がりを抑制できず、その切断面における破断部の形成が抑制できない場合があった。
また、切断に用いる刃は、JIS Z2244に基づいてビッカース硬さ(HV10)を測定した際に、1000以上となる硬度を有するものが好ましい。このような刃を切断に用いれば、幅が0.1T(μm)を超えるの破断部の合計長さが0.1L以下となる切断面を形成させやすくなり、また、切断刃同士が接触する部分での刃の摩耗も抑制でき、ビビレ現象を抑制するのに有効である。ビッカース硬さが1000未満である回転刃を用いると、切断時における回転刃の振動が破断部を形成させやすい状態になるおそれがある。
刃先どうしが交差されている箇所において、その内側となっている面をJIS B0601−2001に基づいて測定した際に輪郭曲線の算術平均高さ(Ra)が0.05μm以下で、かつ輪郭曲線の最大高さ(Rz)が0.5μm以下の表面粗さを有する回転刃を用いることによって、切断刃同士の接触による刃の振動を防止できるので、幅が0.1T(μm)を超える破断部の合計長さが0.1L以下である切断面をより得やすくなる。
表面粗さがRaで0.05μmを超えるか、Rzで0.5μmを超える回転刃を用いると、切断時における回転刃の摩擦による振動が生じて、幅が0.1T(μm)を超える破断部を形成させやすくなる。回転刃の表面粗さは、Raで0.03μm以下、Rzで0.3μm以下とすることがより好ましい。
上記の対策のほか、回転刃4a,4bのプリセット時のクリアランンスの設定によっても破断部の形成を有効に防止することができる。具体的には、回転刃4a,4bの内側の面どうしが接する状態、すなわち、クリアランス0μmの状態で切断することで破断部の形成を抑制できる。
したがって、クリアランス0μm近傍となるように回転刃の位置を調整して金属板を切断することが好ましく、具体的には、−0.2μm〜2.0μmのクリアランスを設定することが好ましい。−0.2μmを下回ると、切断刃同士の面圧が高くなり、刃の摩耗を増加させるばかりか、切断刃の振動によるビビレを発生させるおそれがある。また、2.0μmを超えたクリアランスの場合は、切断刃の剛性にもよるが、刃先どうしが互いに近接する方向への力によっても、クリアランスを0μmに修正することができなくなり、破断部の形成を抑制できない場合がある。
本発明の電池用リード材を作製する方法は上記の方法に限定されない。破断部のうち幅(切断面の厚さ方向における破断部の最大長さ)が0.1T(μm)を超えるものの長さ(切断面の長手方向における破断部の最大長さ)の合計が0.1L(μm)以下である切断面が得られる方法であればよい。
また、このときには、回転刃に有機溶剤や潤滑油を供給することなく金属板の切断を実施させることが好ましい。
例えば、リード材の切断後、リード材が樋状に反る場合がある。このような場合は、切断時にリード材の上下面をフェルト等の材質からなる棒状の押さえ(フィンガーと呼ばれている)を用いて抑えることが有効である。
また、リード材のシールに用いられる樹脂組成物についても、従来、公知のものを用いることができ、この樹脂組成物を適度な条件によってリード材の表面に熱融着させる方法についても従来公知の方法を採用することができる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(金属板の作製)
99質量%のニッケルを含有する純ニッケル材を、40T電気炉で溶解しVODにて吹酸・脱炭精錬を行った後、連続鋳造機にて150mm厚みのスラブを鋳造した。鋳造したスラブを熱間圧延機によって4〜6mm厚みのホットコイルに圧延した。その後、0.1mm厚みとなるまで冷間圧延およびBA焼鈍を繰り返し実施し、ニッケル板(コイル)を作製した。
(スリット加工)
厚み0.1mmのニッケル板を、スリット切断装置を用いて幅4mmにスリット加工し、約60mm長さの短冊状の試料を作製した。
本発明例では、刃先角度が60度、刃先の硬度がHV10で1830、刃先内側の表面粗さがRaで0.02μm、Rzで0.08μmである円形刃を用いた。クリアランスのプリセット値を0μmとし、前記2枚の切断刃の回転方向が互いに逆となる方向に回転させて切断した。この時、リード材を上下方向からフィンガーで抑えながら切断した。
一方、比較例では、刃先角度が90度、刃先の硬度がHV10で1830、刃先内側の表面粗さがRaで0.02μm、Rzで0.08μmの円形刃を用いた。クリアランスのプリセット値を0μmとし、前記2枚の切断刃の回転方向が互いに逆となる方向に回転させて切断した。
なお、この短冊状試料における長手方向左右の切断面をそれぞれ「側面1」、「側面2」として区別し評価試験に供した。
光学顕微鏡を用い切断面を観察したところ、本発明例では、「側面1」、「側面2」ともに、幅が0.1T(μm)を超える破断部が観察されなかった。一方、比較例では、幅が0.1T(μm)を超える破断部の合計長さが、「側面1」で0.87L(μm)、「側面2」で0.54L(μm)であった。本発明例、比較例ともに各5個ずつ合計10個の短冊状試料を用意した。
(評価試験)
耐酸テープ(日東電工社製、商品名「ニトフロンネンチャクテープ、No.903UL」、0.08mm厚み、13mm幅)を所定長さに切断し、その長さ方向中間部分を短冊状試料の「側面1」側に当接させて二つ折にして、短冊状試料の表面側と裏面側とをこの耐酸テープで覆い、さらに余剰を「側面2」側で重ね合わせて評価試料とした(図3参照)。
この評価試料を室温に保持された10%フッ化水素酸水溶液中に24時間浸漬した後に、取り出して液の浸透状況を確認した。本発明例、比較例の試料における液の浸透状況を写真撮影したものを図4に示す。図5に、それぞれの断面を観察した結果を示す。
また、本発明例、比較例のそれぞれの試料について「側面1」側での液の浸透深さ(テープ端面から、液が入り込んでいる先までの距離)と、「側面2」側での液の浸透深さとを測定し、5個の試料についての平均値を、表1に示した。
Figure 0005454418




表1、図4および図5に示すように、その厚みの0.1倍を超える破断部の形成を所定以下に抑制させることで、リード材をシール性に優れたものとしうることがわかる。
本発明によれば、電池用リード材の側面における樹脂組成物によるシール性を向上させることができるので、電池の信頼性を向上させることができる。
1 金属板(コイル)
2a,2b 回転軸
3a,3b スペーサ
4a,4b 円形刃(回転刃)
4a1,4b1 刃面
10 スリット切断装置
20 リード材
A 切断領域
B 破断部
θa,θb 刃先角

Claims (2)

  1. 金属板で構成される電池用リード材であって、
    該金属板が、その側面に切断面を有し、
    該切断面の長手方向および厚さ方向の長さが、それぞれL(μm)およびT(μm)あり、
    該切断面に破断部が形成されていないか、
    該切断面に破断部が形成されている場合には該破断部のうち幅(切断面の厚さ方向における破断部の最大長さ)が0.1T(μm)を超えるものの長さ(切断面の長手方向における破断部の最大長さ)の合計が0.1L(μm)以下であることを特徴とする電池用リード材。
  2. 前記金属板が純ニッケル板またはニッケル合金板である請求項1記載の電池用リード材。
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