JP5453917B2 - 絶縁異常検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、交流モータの巻き線等からの漏電といった絶縁異常を検出する絶縁異常検出装置に関する。
従来、交流モータを搭載した電動車両の絶縁異常検出装置としては、交流モータを搭載した電動車両に用いられ、インバータの交流電力出力側と車体との間に接続されたコンデンサと電流検出器とを有する直列回路を備えており、電流検出器に流れる電流値から給電線を含む通電部(交流モータの巻き線)の漏電を検出するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−20848号公報
しかしながら、上記従来の絶縁異常検出装置にあっては、コンデンサのスター結線の仮想中性点を車体に接地し、この中性点を流れる電流を用いて漏電を検出するようになっていたため、中性点を流れる電流が温度や湿度などの外的要因によって変動し、この変動量によっては巻き線や給電線が正常であるにもかかわらず漏電と判定し、誤検出が発生してしまうことがあるといった問題点がある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、交流モータの中性点を流れる電流が外的要因で変動しても、交流モータの巻き線等が正常であるにもかかわらず絶縁異常であるとしてしまう誤検出を低減することができるモータの絶縁異常検出装置を提供することにある。
この目的のため本発明の絶縁異常検出装置は、複数の交流モータのそれぞれの巻き線の中性点を流れる電流の状態を検出する中性点検出手段と、この中性点検出手段により検出した交流モータごとに検出した中性点電流の周波数分別を行う周波数分別手段と、この周波数分別手段により分別された中性点電流の整流化を行う整流部と、この整流部により整流化した中性点電流を平滑化する平滑化部と、この平滑化部により平滑化した中性点電流の大きさを比較する比較手段と、この比較結果に基づいて交流モータの巻き線等の絶縁異常を判定する異常判定手段とを、有することを特徴とする。
本発明の絶縁異常検出装置にあっては、交流モータの巻線が正常な場合は、交流モータの中性点を流れる電流が外的要因により変動した場合にあっても、複数のモータ間では同じ傾向を持つので、中性点電流の左右での差異はほとんど変わらなくなるため、中性点電流の変動分を除去でき、その結果、絶縁異常の誤検出を低減することができる。
本発明に係る実施例1の絶縁異常検出装置を搭載した電動車両の構成を示す図である。 実施例1の絶縁異常検出装置が適用された2個の交流モータおよびそれらの給電回路を示す図である。 実施例1の絶縁異常検出装置の構成を示すブロック図である。 (a)は絶縁異常検出装置の周波数分別部に入力される中性点電流の波形を示す図、(b)は周波数弁別部から出力された電流信号の波形を示す図、(c)は整流部で整流された電流信号の波形を示す図、(d)は平滑化部で平滑化された電流信号の波形を示す図である。 右側の交流モータの巻き線に絶縁異常を生じた場合の漏電電流の流れを示す図である。 左右の中性点電流値の差異に基づき絶縁異常を判定する方法を説明する図である。 2個以上の交流モータへ実施例1の絶縁異常検出装置を適用した場合の絶縁異常を判定する方法を説明する図である。 本発明に係る実施例2の絶縁異常検出装置による絶縁異常を判定する方法を説明する図である。 図8の判定を行うための構成を示したブロック図である。 本発明に係る実施例3の絶縁異常検出装置による絶縁異常を判定する方法で用いる、各相への電圧指令値の大きさがU相>V相>W相である場合の区間、その区間での各相の電圧との関係を説明する図である。 本発明に係る実施例3の絶縁異常検出装置による絶縁異常を判定する方法で用いる、各相への電圧指令値の大きさがU相>W相>V相である場合の区間、その区間での各相の電圧との関係を説明する図である。 U相,V相,W相での電圧指令値の大小とそのとき各相で現れる電圧との関係を示す図である。 三相交流モータでの電気角と各相電圧との関係を示す図である。 モータの寄生コンデンサ、寄生抵抗の影響を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の絶縁異常検出装置を搭載した電動車両の模式図を示す。同図において、電動車両にあっては、車体1には、それぞれ左前輪側懸架装置5FL、右前輪側懸架装置5FR、左後輪側懸架装置5RL、右後輪側懸架装置5RRを介して左前輪2FL、右前輪2FR、左後輪2RL、右後輪2RRを取り付けてある。
左前輪2FL、右前輪2FRは、ステアリング・ホイール7の操舵操作によって転舵可能にする。一方、左後輪2RL、右後輪2RRには、交流モータ3RL、交流モータ3RRをそれぞれ連結し、これらの左後輪2RL、右後輪2RRを駆動可能とする。左後輪2RL駆動用の交流モータ3RL、右後輪2RR駆動用の交流モータ3RRには、同一の交流モータを用い、実施例1では、三相交流のイン・ホイール・モータを用いる。
左後輪2RL駆動用の交流モータ3RL、右後輪2RR駆動用の交流モータ3RRは、それぞれ左後輪側インバータ24L、右後輪側インバータ24Rに電気的に接続し、駆動電力が供給されるようにする。左後輪側インバータ24Lと右後輪側インバータ24Rとは、バッテリ等からなる電源ユニット12に接続し、電力の供給を受ける。電源ユニット12、左後輪側インバータ24L、右後輪側インバータ24Rには、制御ユニット6を接続し、この制御ユニット6により、左後輪2RL駆動用の交流モータ3RLおよび右後輪2RR駆動用の交流モータ3RRへ供給する駆動電力と、これらの交流モータ3RL、3RRからの回生電力との制御を行う。
制御ユニット6には、マイクロ・コンピュータで構成され、ステアリング・ホイール7の操作量を検出するステアリング操作量センサ8と、アクセル・ペダル9の踏み込み量を検出するアクセル・ペダル踏み込み量センサ13と、ブレーキ・ペダル10の操作を検出するブレーキ操作センサ14と、車両の前後左右の加速度を検出する車両運動状態検出センサ11とを接続する。
制御ユニット6は、上記各センサから検出信号を受け取ることで、左後輪側インバータ24L、右後輪側インバータ24R等を制御して交流モータ3RL、3RRによる後車輪2RL、2RRの駆動や回生電力のバッテリへの回収などの制御を行う他、本発明の絶縁異常検出装置をも構成する。なお、これらを分離してそれぞれのユニットとして構成しても良いことは言うまでもない。
図2に、左後輪側駆動用の交流モータ3RL、右後輪側駆動用の交流モータ3RR、およびそれらの給電回路を示す。同図において、電源ユニット12のバッテリのプラス側には第1ヒューズ22Aを、またそのマイナス側には第2ヒューズ22Bを接続する。また、これらヒューズ22A、22B間には、直流の入り・切りを行う直流コンタクタ23を接続する。
直流コンタクタ23には、左後輪側の電圧型インバータ24Lと左後輪側の電圧型インバータ24Rとをこれらが並列になるように接続する。これら電圧型インバータ24L、24Rは、それぞれ半導体スイッチ部24aと電流平滑用の入力コンデンサ24bとを備えており、出力電圧が矩形波で、平均電圧値をPMWのデューティで決定されるようにして、電圧と出力周波数で交流モータ3RL、3RRの出力量を制御する。なお、この出力電流の方は、正弦波となる。
電圧型インバータ24Lと左後輪側の電圧型インバータ24Rと、それぞれ左後輪2RL駆動用の交流モータ3RLと右後輪2RR駆動用の交流モータ3RRとにスター結線され、交流の入り・切りを行う交流コンタクタ25L、25Rに接続され、交流モータ3RL、2RRを駆動可能とする。
交流モータ3RL、2RRは、それぞれステータ巻き線(コイル)3La、3Raとモータ・ケース3La、3Lbとを有している。このステータ巻き線3La、3Raとモータ・ケース3Lb、3Rbとの間には、それぞれ寄生抵抗3Lc、3Rcと寄生コンデンサ3Ld、3Rdとを有している。
同様に、電圧型インバータ24L、24Rあるいはこれらより電源ユニット12側においても、強電回路とこの筐体との間もそれぞれ寄生コンデンサを有している。ここで、本発明では、電圧型インバータ24L、24Rより交流モータ3RL、2RR側、その中でも特に交流モータ3RL、2RRのステータ巻き線の絶縁の余寿命を監視することとする。したがって、ここでは、上記三つの寄生要素のみを考慮することとし、電圧型インバータ24L、24Rや電源ユニット12側での対地絶縁抵抗などは、無限大または変動しないものとして説明する。
ここで、中性点電流値を計測するため、中性点電流センサを設ける位置を図2に丸1、丸2、丸3(丸1等は、図面では丸円内数字で示す)に示す。すなわち、本実施例では、3ヶ所での中性点電流の大きさを検出する。

まず、ループで位置(丸1)、すなわち電圧型インバータ24L、24Rと交流コンタクタ25L、25Rと間を結ぶ給電線中には、第1の中性点電流センサ15L、15Rをそれぞれ設ける。この第1の中性点電流センサ15L、15Rは、電圧型インバータ24L、24Rからそれぞれ交流モータ3RL、2RRへの交流結合線を全相(ここでは三相)まとめた合計電流の値を検出する電流センサを1固設けてもよいし、各交流結合線にそれぞれ電流センサを設けてこれらの検出値を合計して駆動周波数中性点電流の大きさを算出するようにしても良い。第1の中性点電流センサ15L、51Rは、制御ユニット6に接続し、位置(丸1)で計測した駆動周波数中性点電流値を表す電流信号を制御ユニット6に送る。
一方、電圧型インバータ24L、24Rは、等電位となる車体1にボンディングを介して接地する。位置(丸2)は、このボンディングの途中に設定し、ここに第2の中性点電流センサ16L、16Rをそれぞれ設ける。これらの第2の中性点電流センサ16L、16Rは、制御ユニット6に接続して、位置(丸2)で計測した中性点電流値を表す電流信号を制御ユニット6に送る。なお、上記ボンディングとしては、電圧型インバータ24L、24Rの筐体を車体1へ取り付けるボルトなどの締結具で構成するようにしても良いし、車体1に代えて交流モータM1、M2に共通に設置されているデバイスに電流検出器を設けるようにすることも可能である。あるいは、ノイズ対策としてコンデンサにより高周波接地とするようにしても良い。
また、交流モータ3RL、3RRのモータ・ケース3Lb、3Rbも、ボンディングを介してそれぞれ車体1に接地する。位置(丸3)は、このボンディングの途中に設定し、ここに第3の中性点電流センサ17L、17Rをそれぞれ設ける。これらの第3の中性点電流センサ17L、17Rは、制御ユニット6に接続して、位置(丸3)で計測した中性点電流値を表す電流信号を制御ユニット6に送る。なお、これらのボンディングとしては、モータ・ケース3Lb、3Rbを車体1へ取り付けるボルトなどの締結具で構成するようにしても良いし、ノイズ対策としてコンデンサにより高周波接地とするようにしても良い。また、この場合も、車体1に代えて交流モータM1、M2に共通に設置されているデバイスに電流検出器を設けるようにすることも可能である。
図3は、絶縁異常検出装置の構成を示すブロック図である。なお、絶縁異常検出装置は、前述したように本実施例では制御ユニット6の一部にて構成する。
絶縁異常検出装置、したがって制御ユニット6には、左後輪駆動用の交流モータ3RL側の第1の中性点電流センサ15Lおよび右後輪駆動用の交流モータ3RR側の第1の中性点電流センサ15Rからそれぞれ中性点電流信号が入力される。絶縁異常検出装置は、これらの入力された中性点電流から周波数弁別して必要な帯域の信号を取り出す周波数弁別部61L、61Rと、周波数弁別された電流信号をそれぞれ整流する整流部62L、62Rと、整流された電流信号をそれぞれ平滑化する平滑化部63L、63Rと、これら平滑化された電流信号が入力されて比較判断する比較判断部64と、を有する。なお、周波数弁別部61L、61Rは、本発明の周波数弁別手段に相当する。
周波数弁別部61L、61Rは、フィルタで構成する。このフィルタとしては、計測ノイズを除去するロー・パス・フィルタや電流信号のオフセットなどを除去するハイ・パス・フィルタを用いる。また、比較判断部64で中性点電流の駆動周波数を比較評価する場合には、駆動周波数の変動範囲をカバーするバンド・パス・フィルタ、あるいは瞬間瞬間で変化する駆動周波数に対応した周波数へ可変するバンド・バス・フィルタを用いるようにしても良い。
ここで、第1の中性点電流センサ15L、15Rから入力された中性点電流信号の時系列計測値の例を図4(a)に示す。このように高周波ノイズを含んだ中性点電流信号は、周波数弁別部61L、61Rのロー・パス・フィルタにてそれぞれ高周波ノイズ分が除去され、図4(b)に示すような電流信号となって周波数弁別部61L、61Rから出力される。
整流部62L、62Rでは、周波数弁別部61L、61Rから入力された電流信号のマイナス側信号を、図4(c)に示すようにプラス側にそれぞれ折り返す。このようにして整流された電気信号は、平滑化部63L、63Rへ入力される。
平滑化部63L、63Rでは、周波数弁別部61L,61Rよりも時定数を長くしたロー・パス・フィルタを用いて、整流部62L、62Rから出力された整流された電気信号を、図4(d)に太い実線で示すようにそれぞれ平滑化して中性点電流の大きさを信号化する。
比較判断部64では、駆動周波数中性点電流の波形の差異に基づいて絶縁異常を判断する。本実施例では、波形の差異として、左後輪2RLを駆動する交流モータ3RL側の駆動周波数中性点電流の大きさと右後輪2RRを駆動する交流モータ3RR側の駆動周波数中性点電流の大きさとの差異(減算値)、これらの比、またはこれらの差異と比の両方を用い、これらの絶対値が所定値以上となる場合に異常であると判断する。言い換えると、駆動周波数中性点電流の抵抗成分の差異の絶対値が所定以上大きい場合、またこの抵抗成分の差異の絶対値の経時変化が所定値以上増加した場合に、巻き線の絶縁異常が発生していると判断する。
なお、リークする電流は、容量成分を流れるものと、抵抗成分を流れるものに区別でき、本実施例では上述のように交流モータ3RL、3RRの巻き線の絶縁状態を監視するので、電流の抵抗成分を監視する。
なお、左後輪2RL側と右後輪2RRとの第2の中性点電流センサ16L、16R間における検出電流値同士、また第3の中性点電流センサ17L、17R間における検出電流値同士も、上記同様に併せて比較判断する。
上記異常時における比較判断部64での判断の様子を図6に示す。図6は右側の中性点電流の大きさを横軸に、また左側の中性点電流の大きさを縦軸にとった座標を示す。第1〜第3の電流検出器で検出した部位(丸1)、(丸2)、(丸3)における差異をプロットしてみると、第1の中性点電流センサ15L、15Rでの左右の中性点電流の差異(または比)と、第2の中性点電流センサ16L、16Rでの左右の中性点電流の差異(または比)とは、それらの絶対値が所定値より小さく位置(丸1)、位置(丸2)での差異(または比)は「差異の正常範囲」内にあるが、第3の中性点電流センサ17L、17Rでの中性点電流の差異(または比)は、右側の巻き線3Laに絶縁異常があるため、その絶対値が所定値以上となって位置(丸3)での差異(または比)は「差異の正常範囲」より外れてその下側の異常領域に位置するようになる。また、左側の巻き線3Raに絶縁異常があると、第3の中性点電流センサ17L、17Rでの中性点電流の差異(または比)は、「差異の正常範囲」より外れてその上側の異常領域に位置するようになる。
すなわち、中性点を流れる電流値は、外気温度、湿度などの外的要因によって変動するため、単に各中性点を流れる電流値に基づき個別に交流モータ3RL、3RRの巻き線3La、3Raの絶縁異常を判断しようとすると、上記変動量によっては、巻き線3La、3Raが正常であるにもかかわらず、異常と判定し、誤検出してしまう。しかしながら、上記構成にあっては、左右の中性点電流の差異に基づき、外的要因による中性点電流の変動分をキャンセルして除去しながら、巻き線3La、3Raの絶縁異常の有無を検出するようにしている。
このように外的要因による中性点電流の変動分をキャンセルできるのは、交流モータ3RL、3RRや第1〜第3中性点電流センサ15L、15R、16L、16R、17L、17Rなどは左右で同じものを用いているので、交流モータ3RL、3RRの巻き線3La、3Raが正常な場合は、外的要因により計測された中性点電流値が変動しても、これらは左右で同じ傾向を持つので、中性点電流値の左右での差異、比はほとんど変わらなくなるからである。これに対し、交流モータ3RL、3RRの巻き線3La、3Raのいずれかに絶縁異常が発生すると、中性点電流値の左右での差異の絶対値、比の絶対値は大きくなってしまうので、差異が大きくなり、絶縁異常を検出できるようになるのである。
たとえば右後輪駆動用の交流モータ3RRの巻き線3Raのみに絶縁異常で漏電が発生したとすると、巻き線3Raからモータ・ケース3Rbと車体1との間のボンディングを介して車体1へと駆動電流が、図5に太い矢印で示すように流れる結果、右後輪2RL側の第3の中性点電流センサ17Rの電流検出値は大きくなる。しかしながら、左後輪駆動用の交流モータ3RLの巻き線3Laには絶縁異常が発生していないため、左後輪2RL側の第3の中性点電流センサ17Lでの電流検出値は右側に比べてかなり小さく、両者間の差異の絶対値が大きくなる。
この場合、車体1から、ボンディングを介して左後輪側および右後輪側の電圧型インバータ24L、24Rの両方の筐体へも電流が流れるが、左右間における位置(丸2)における中性点電流の差異は所定値以上に大きくならず、位置(丸2)の箇所は正常であることが判別できる。一方、位置(丸1)においてもインバータ24L、24Rから印加される中性電流値も大きくは変わらないので、位置(丸2)の箇所は正常であることが判別できる。
たとえば、外的要因の一つとして天気の場合をみると、中性点電流値は晴天時と雨天時とでかなり大きく変わる。すなわち、交流モータ3RL、3RRの巻き線3La、3Raが正常な場合には、晴天時には、右後輪側の交流モータ3RRの中性点電流値が5で、左後輪側の交流モータ電流値が4であるのに対し、雨天時には、中性点電流値は上昇する傾向にあるので、右後輪側の交流モータ3RRの中性点電流値が10で、左後輪側の交流モータ電流値が9となるとする。この場合、比較判断部64で得られる晴天時での中性点電流値の差異の絶対値は5−4=1、一方、比較判断部64で得られる雨天時での中性点電流値の差異の絶対値も9−8=1となる。したがって、晴天時、雨天時における左右間の差異の絶対値が所定値(たとえば4)より小さくなる結果、外的要因で中性点電流値が大きくなっても、巻き線3La、3Raは正常であると判断でき、絶縁異常の誤検出をすることはない。
一方、右後輪側の交流モータ3RRの巻き線3Raに絶縁異常が発生した場合には、晴天時、右後輪駆動用の交流モータ3RR側の中性点電流値が9で、左後輪駆動用の交流モータ3RL側の中性点電流値が2であるのに対し、雨天時には右後輪駆動用の交流モータ3RR側の中性点電流値が16で、左後輪駆動用の交流モータ3RL側の中性点電流値が10となるとする。この場合、比較判断部64で得られる晴天時での中性点電流値の差異の絶対値は9−2=7、一方、比較判断部64で得られる雨天時での中性点電流値の差異の絶対値も16−10=6となる。したがって、晴天時、雨天時における左右間の差異の絶対値が所定値(たとえば4)より大きくなる結果、巻き線Raは絶縁異常であると判断できる。
なお、上記では、二つの交流モータを用い、これら左右二つの中性点電流を比較しているが、より多くの交流モータを用いる場合にも適用可能である。図7に示すように、4個の交流モータ#1〜#4からそれらの中性点電流の大きさの信号を入力して、これらの集合としての平均値、標準偏差、各偏差を算出し、各偏差が標準偏差より所定値以上、たとえば1.5倍以上あれば、当該交流モータに絶縁異常があるとしてその異常フラグをたてるようにすれば良い。
以上のように、実施例1の絶縁異常装置にあっては、以下の効果を得ることができる。
中性点電流の左右における差異、比、偏差、標準偏差等に基づき、外部要因による中性点電流の変動分をキャンセル、除去して交流モータ3RL、3RRの巻き線3La、3Raの絶縁異常を検出することができるので、絶縁異常の誤検出を減らすことができる。
また、中性点電流として低周波数の駆動周波数中性点電流を用いて比較するようにしたので、電流計測ノイズによる計測精度の低下を伴うことなく、絶縁抵抗の測定と比較を高精度で行うことができる。
駆動周波数中性点電流の抵抗成分の差異が所定値より大きいことで絶縁異常を検出するようにしたので、中性点電流のうち絶縁抵抗に対し感度の高い電流成分のみを抽出して比較することで、絶縁抵抗の測定と比較を高精度に行うことができる。
絶縁抵抗が低下していることを示す、駆動周波数中性点電流の抵抗成分の増加を検出、比較するようにしたので、特に絶縁抵抗の低下が著しい交流モータを抽出することができる。さらに、正常な交流モータにも共通の、絶縁性能低下を意味しない中性点電流変動分を除去することで、より高精度な検出を行うことができる。
次に、本発明に係る実施例2の絶縁異常検出装置につき、添付の図面に基づき説明する。なお、実施例2では、実施例1の位置(丸1)における高周波中性点電流をそれぞれの給電線ごとに中性点電流センサを設け、中性点電圧印加状態ごとまたはその変動状態ごとに中性点電流の特性値を比較して巻き線3La、3Raの絶縁異常を検出するようにしている。なお、その他は、実施例1と同じなので、同じ部分については実施例1と同じ番号を付して説明する。
ここでは、左後輪2RLを駆動する交流モータ3RLと右後輪2RRを駆動する交流モータ3RRとに、三相交流モータを使用しているので、電圧型インバータ24L、24Rから交流モータ3RL、3RRに三本の給電線を介して出力される電圧は、それぞれ直流のプラス側電圧Vpかマイナス側電圧Vnと同電位である。したがって、その組み合わせは、2の3乗で8通りとなるが、中性点電位の相違により分類すると、次の4通りに分けられる。
すなわち、(1)三線ともプラス側電圧Vpである場合、この場合は中性点電位もVpとなる。(2)二線がプラス電位Vpで残り一線がマイナス電位Vnである場合、この場合中性点電位は(2Vp+Vn)/3となる。(3)一線がプラス電位Vpで二線がマイナス電位Vnである場合、この場合中性点電位は(Vp+2Vn)/3となる。(4)三線ともマイナス電位Vnである場合、この場合中性点電位はVnとなる。
上記中性点電位の相違による4通りにしたがって巻き線の絶縁異常を判定するための中性点電流の処理につき、図8を参照しながら説明する。なお、この処理は上記8通りの場合でも同様である。
図8は、最上段にモータ仮想中性点電位Vm nを、第2段目に中性点電流を、第3段目に区間弁別により区間Aで切り出した中性点電流を、第4段目に、区間Aで切り出した中間電流の平均値(太い実線で示す)を、最下段に区間Aで切り出した中間電流の減衰係数(太い減衰包絡線で示す)を、それぞれ時系列で示す。
なお、弁別の区間としては、上記4通りにしたがって4区間A〜Dに弁別するが、これらは電圧型インバータ24L、24Rの半導体スイッチ部24aのスイッチング・チミングで決定する。最上段に示すように、モータ仮想中性点電位Vm nは区間Aで最大電圧値Vp、続く区間Bで電圧値(2Vp+Vn)/3、続く区間Cで電圧値(Vp+2Vn)/3、続く区間Dで最低電位Vnと徐々に小さくなっていく。この後、つづいて、区間C、区間B、区間Aと電位が増大していき、再び区間B、区間C、区間Dといったように繰り返される。
図8では、位置(丸1)で計測した中性点電流を、区間Aで切り出した中性点電流の振動減衰波形について、その特性量である平均値、減衰係数を算出したものを示しているが、これらは区間ごとに算出する。なお、特性量としては、周波数スペクトルを算出するようにしても良い。
このようにして区間ごとに算出して得た特性量は、それら区間ごとに左右後輪側の交流モータ3RL、3RR間で比較し、差異が大きいものは異常と判断する。なお、この比較判断は、実施例1の駆動周波数中性点電流の大きさの比較の場合と同じようにして行う。
図9に上記切り出しによる特性量算出を行うための構成を示す。同図において、切り出し信号生成部30には、時間tによって切り替わる矩形ON信号とOFF信号からなるインバータ・スイッチング・タイミング信号が入力され、それぞれのタイミングに合わせて区間A切り出し部31、区間B切り出し部39、区間C切り出し部40、区間D切り出し部(図示省略)にて左右それぞれの中性点電流から区間に対応した中性点信号を切り出す。
区間A切り出し部31で切り出された中性点信号は、平均値算出部32、絶対値算出部33、FET34へ送られてそれぞれその平均値、絶対値、周波数fにおけるパワー値Powerを表す周波数スペクトルを算出する。絶対値算出部33の出力はロー・パス・フィルタ35で高周波ノイズを除去した後、区間最大値算出部38と所定時間後値算出部36とに入力する。区間最大値算出部38では切り出した区間Aでの最大値を算出し、所定時間後値算出部36では最大値となる時点より後となる所定時間後における切り出した中性点電流値を算出する。減衰係数算出部37は、区間最大値算出部38からの最大値と所定値後値算出部36からの所定時間後の値とから減衰係数を算出する。
なお、区間B切り出し部39、区間C切り出し部40、区間D切り出し部にあっても、区間A切り出し部31と同様に、平均値算出部32〜減衰係数算出部37を有してそれぞれの区間における平均値、減衰係数、周波数スペクトルを算出するが、図9ではこれらは省略してある。
このようにして得た特性量は、比較判断部64にて、交流モータ3RL,3RRの中性点電圧の印加電圧状態または中性点電圧の変動状態ごとに高周波中性点電流を比較し、左右の交流モータ3RL,3RR間でそれらの中性点電流の波形の差異が所定値以上大きいとき絶縁異常と判断する。波形の差異の比較では、中性点電流の平均値の差異を比較することで、これら平均値の差異が所定値以上大きいとき絶縁異常と判断する。また、波形の差異の比較では、左右の中性点電流の振動減衰係数の差異を比較することで、これら減衰係数の差異が所定値異常大きいとき絶縁異常と判定する。あるいは、波形の差異の比較では、中性点電流の振動の周波数スペクトルが異なるとき絶縁異常と判断する。
したがって、実施例2の絶縁異常検出装置にあっても、実施例1と同様に、中性点電流の左右における差異に基づき、外部要因による中性点電流の変動分を除去して交流モータ3RL、3RRの巻き線3La、3Raの絶縁異常を検出することができるので、絶縁異常の誤検出を減らすことができる。
また、中性点電流として高周波中性点電流を用いるようにしたので、交流モータへ3RL、3RRのトルク指令値が小さいときのように駆動周波数の電流成分が小さい場合にあっても、駆動周波数とは関係なく中性点電流を計測、比較することができ、インバータ24L、24Rがスイッチングしている限り常に絶縁の低下を検出できる。
また、交流モータ3RL、3RRの中性点の印加電圧の印加電圧状態ごとに中性点電流を比較するようにしたので、交流モータ3RL、3RRの巻き線3La、3Raの寄生コンデンサ3Lc、3Rcへの印加電圧ステップが同一である状態における中性点電流(充放電電流)の波形を比較することができ、印加電圧ステップの違いによる高周波中性点電流の違いで上記波形の差異を誤って検出することを防ぐことができる。
また、交流モータ3RL、3RRの中性点電圧の印加電圧の状態ごとに充放電電流(中性点電流)を比較してそれらの平均値の差異により絶縁異常を検出するようにしたので、印加電圧ステップが同一状態の下で漏れ電流の大小を比較することができ、絶縁抵抗の劣化を高精度に比較することができる。
また、交流モータ3RL、3RRの中性点電圧の印加電圧の状態ごとに中性点電流を比較してそれらの減衰係数の差異により絶縁異常を検出するようにしたので、印加電圧ステップが同一状態の下で寄生コンデンサ3Ld、3Rdの充放電電流(中性点電流)の大小を比較することができ、絶縁抵抗の劣化を高精度に比較することができる。
また、交流モータ3RL、3RRの中性点電圧の印加電圧の状態ごとに充放電電流(中性点電流)を比較してその振動の周波数スペクトルの差異により絶縁異常を検出するようにしたので、印加電圧ステップが同一状態の下で寄生コンデンサ3Ld、3Rdの充放電電流(中性点電流)の共振周波数やその減衰を比較することができ、絶縁抵抗の劣化を高精度に比較することができる。
次に、本発明に係る実施例3の絶縁異常検出装置につき、添付の図面を参照しながら説明する。なお、本実施例では、実施例2でモータの中性点電圧印加状態ごとに分けた4通りにつき処理するのに代えて、交流電流の各相の電圧の組み合わせにより中性点電流の処理を行う。なお、実施例3では、実施例1、実施例2と同じ部分については同じ番号を付して説明する。
三相交流モータの場合、各相の電圧の組み合わせは前述したように2の3乗で以下の8通りある。すなわち、NNN、NNP、NPN、NPP、PNN、PNP、PPN、PPPである。ここで、N(マイナス側の電圧Vnを表す)、P(プラス側の電圧Vpを表す)を組み合わせた上記3つの文字にあっては、いずれも最初の文字、真ん中の文字、最後の文字が、それぞれ交流モータ3RL、3RRのU相、V相、W相における電圧でVnかVpであることを表すこととする。
上記8通りの状態は、交流モータ3RL、3RRにおけるすべてのUVWの電圧指令の大小によりしばらく現れないこともある。図10では、印加電圧の大きさがU相>V相>W相の場合を示しており、上記8通りのうちPNN、NNN、PPN、PPPの4通りが現れている。一方、図11では、印加電圧の大きさがU相>W相>V相の場合を示しており、さらにPNN、PNPといった3通りがさらに現れている。これらの出現状況を表にまとめると、図12のようになる。図12において○に相当する箇所が出現する所である。
通常の三相交流にあっては、U相、V相、W相の大小関係の組み合わせは、電気角と各相電圧の関係を描いた図13に示すように、すべてのケースが出現するので、図12に示した8通りすべての電圧状態を検出できることになる。したがって、たとえば、PNN、NPN、NNPを区別してPNNの特性量に異常があれば、U相のコイルに絶縁異常が生じていると言ったように、いずれの絶縁が巻きコイル3La、3Raが劣化しているのかを判別できる。すなわち、判別できるようになる。
したがって、実施例3の絶縁異常検出装置では、実施例2と同様な効果を得ることが可能であるほか、実施例1、実施例2にはない以下の効果を得ることができる。
図8に示したように中性点電圧印加状態ごとに分けた4通りの区間分別して差異をみる実施例2に比較して、実施例3では、図10で示したように交流モータ3RL、3RRに印加する中性点電圧の変動状態ごとに充放電電流(中性点電流)を比較して左右における中性点電流の波形を比較してそれらの差異に基づき絶縁異常を判定するので、分別する区間の種類が多く処理が煩雑となるものの、どの相の巻き線に絶縁異常があるのか、といった判別が可能となる。
以上の実施例から分かるように、本発明にあっては、外的要因による日々の中性点の変動分をキャンセルするために、複数の交流モータ間でそれらの特性値を相対比較することで、交流モータの絶縁異常を検出するようにしている。このことを、以下、図14を用いてさらに詳しく説明する。
交流モータの巻き線にかかる平均電圧あるいは仮想中性点電圧電位は、図8で示したようにインバータの半導体スイッチ部でのスイッチングに同期してステップ状に変化する。この結果、モータ巻き線とモータのステータ鉄心あるいはモータ・ケースとの間の寄生キャパシタンスや絶縁抵抗には微弱な電流が流れる。このうち、上記ステップ状の電圧変化に連動して寄生コンデンサが充電される。このとき、直列になっているインバータ側の寄生コンデンサとモータ側の寄生コンデンサとで静電分圧されるが、モータ側の寄生コンデンサは巻き線の対地絶縁をするための絶縁被覆などであるから、インバータ側の寄生コンデンサに比べて容量が大きく、この結果、大部分の電圧はモータ側で発生すると考えて良い。
このモータ側のコンデンサに直列な主回路の抵抗分は小さいので、コンデンサの電圧または充放電電流は小さいCと小さいRで決まる各周波数ω=√(CR)で振動する波形となる。一方、このコンデンサには並列に絶縁抵抗が存在するので、この振動波形は徐々に放電され、図14に示すような波形になる。
もし絶縁抵抗が低下していると、電流に定常漏れ電流分が現れる。これは実施例2、3のように区間平均をとることで抽出することができる。一方、絶縁物のやせ(機械的な収縮)が発生していると、寄生コンデンサの容量が大きくなるため、共振周波数が変化する。この共振周波数は周波数スペクトルで抽出することができる。また、定常漏れ電流分が発生しないような絶縁抵抗変化であっても、振動波形の減衰速度が変動する。これは減衰係数を用いて抽出することができる。
理論的には、これらの変化は一つのモータを長時間連続してその経時変化の傾向を監視することで検出できるはずであるが、実際には絶縁物の温度や湿度などの変化による日々の変動分の方が絶縁物の変動分よりはるかに大きいため、実際には検出は容易ではない。しかしながら、本発明では、上述のように、複数のモータ間での特性値を相対比較することで絶縁異常の検出を行うようにしているので、外部要因による上記日々の変動分をキャンセルでき、誤検出を減らすことができ、経時変化の傾向から絶縁異常を検出することができるようになるわけである。
以上のように、本発明の絶縁異常検出装置を上記各実施例に基づき、説明してきたが、本発明はこれらの実施例に限られることなく、本発明の要旨を逸脱しないかぎり、設計変更や変形例は本発明に含まれる。
たとえば、上記実施例にあっては、交流モータは左右の後輪のみに設けたが、左右の前輪のみ、あるいは左右前後の四輪に設けてもよく、これらの場合でも実施例同様の絶縁異常検出装置を適用して、実施例1〜実施例3と同様の効果を得ることができる。
本発明の絶縁異常検出装置は、複数の交流モータを搭載した車両に用いることが可能である。
1 車体
2FL,2fR,2RL,2RR 車輪
3RL、3RR 交流モータ
3La,3Ra 巻き線
3Lb,3Rb モータ・ケース
3Lc、3Rc 寄生抵抗
3Ld,3Rd 寄生コンデンサ
6 制御ユニット
12 電源ユニット
15L,15R,16L,16R,17L,17R 中性点電流センサ
23L,23R 直流コンタクタ
24L、24R 電圧型インバータ
24a 半導体スイッチ部
25L,25R 交流コンタクタ
30 切り出し信号生成部
31、39,40 区間切り出し部
32 平均値算出部
33 絶対値算出部
34 FET
35 ロー・パス・フィルタ
36 所定時間後値算出部
37 減衰係数算出部
38 区間最大値算出部
61L、61R 周波数弁別部
62L,62R 整流部
63L,63RF 平滑部
64 比較判断部

Claims (10)

  1. インバータにより駆動されて駆動力の出力または発電を行う複数の交流モータと、
    該交流モータの巻き線の中性点を流れる中性点電流の状態をそれぞれ検出する中性点電流検出手段と、
    前記中性点電流検出手段により前記交流モータごとに検出した前記中性点電流の周波数分別を行う周波数分別手段と、
    該周波数分別手段により分別した前記中性点電流の整流化を行う整流部と、
    該整流部により整流化した前記中性点電流を平滑化する平滑化部と、
    該平滑化部により平滑化した前記中性点電流の大きさを比較する比較手段と、
    該比較手段よる比較結果に基づいて前記交流モータの巻き線の絶縁異常判定を行う異常判定手段と、
    を備えたことを特徴とする絶縁異常検出装置。
  2. 請求項1に記載の絶縁異常検出装置において、
    前記異常判定手段は、前記周波数分別手段により分別した前記中性点電流の波形を検出し、前記比較手段は前記波形を比較し、前記波形の差異の絶対値が所定値より大きいとき絶縁異常と判定することを特徴とする絶縁異常検出装置。
  3. 請求項1に記載の絶縁異常検出装置において、
    前記周波数分別手段により分別する前記中性点電流が駆動周波数中性点電流であることを特徴とする絶縁異常検出装置。
  4. 請求項3に記載の絶縁異常検出装置において、
    前記駆動周波数中性点電流の大きさの差異の絶対値、または前記駆動周波数中性点電流の大きさの比の絶対が所定値以上大きいとき絶縁異常と判定することを特徴とする絶縁異常検出装置。
  5. 請求項3に記載の絶縁異常検出装置において、
    前記駆動周波数中性点電流の大きさの差異の絶対値、または前記駆動周波数中性点電流の大きさの比の絶対値について、経時変化が、所定値以上増加するとき絶縁異常と判定することを特徴とする絶縁異常検出装置。
  6. 請求項1に記載の絶縁異常検出装置において、
    前記周波数分別手段により分別した前記中性点電流が高周波中性点電流であることを特徴とする絶縁異常検出装置。
  7. 請求項6に記載の絶縁異常検出装置において、
    前記複数の交流モータの中性点電圧の印加電圧状態または前記中性点電圧の変動状態ごとに前記中性点電流を比較し、前記複数の交流モータ間で前記中性点電流の波形の差異が所定値以上大きいとき絶縁異常と判定することを特徴とする絶縁異常検出装置。
  8. 請求項7に記載の絶縁異常検出装置において、
    前記複数の交流モータ間で前記中性点電流の平均値の差異が所定値以上大きいとき絶縁異常と判定することを特徴とする絶縁異常検出装置。
  9. 請求項7に記載の絶縁異常検出装置において、
    前記複数の交流モータ間で前記中性点電流の振動減衰の差異が所定値以上大きいとき絶縁異常と判定することを特徴とする絶縁異常検出装置。
  10. 請求項7に記載の絶縁異常検出装置において、
    前記複数の交流モータ間で前記中性点電流の振動の周波数スペクトルが異なるとき絶縁異常と判定することを特徴とする絶縁異常検出装置。
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