JP5452222B2 - ガス中の二酸化炭素を効率的に回収する方法 - Google Patents

ガス中の二酸化炭素を効率的に回収する方法 Download PDF

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Description

本発明は、ガス中に含まれる二酸化炭素(CO2)を、二酸化炭素回収用水溶液を用いて吸収し、続いて二酸化炭素が吸収された二酸化炭素回収用水溶液から二酸化炭素を脱離して回収する方法に関する。
近年、地球温暖化に起因すると考えられる気象変動や災害の頻発が、農業生産、住環境、エネルギー消費等に多大の影響をおよぼしている。この地球温暖化は、人間の活動が活発になることに付随して増大する二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、フロン等の温室効果ガスが大気中に増大するためであると考えられている。その温室効果ガスの中で最も主要なものとして、大気中の二酸化炭素があげられる。地球温暖化の防止のため1997年12月には温暖化防止京都会議(COP3)が開催され、その会議で採択された京都議定書が2005年2月16日に発効し、二酸化炭素放出量の削減に向けての対策が緊急に必要となっている。
二酸化炭素の発生源としては石炭、重油、天然ガス等を燃料とする火力発電所、製造所のボイラーあるいはセメント工場のキルン、コークスで酸化鉄を還元する製鐵所の高炉、ガソリン、重油、軽油等を燃料とする自動車、船舶、航空機等の輸送機器などがある。これらのうち輸送機器を除くものについては固定的な設備であり、二酸化炭素の放出を削減する対策を施しやすい設備として期待されている。
ガス中の二酸化炭素を回収する方法としてはこれまでもいくつかの方法が知られている。そしてまた現在も広く種々の方法が研究されている。
例えば、二酸化炭素を含むガスを吸収塔内でアルカノールアミン水溶液と接触させて二酸化炭素を吸収させた後、その二酸化炭素回収用水溶液を加熱して脱離塔で二酸化炭素を脱離回収させる方法は、1930年代から開発され、尿素合成プラント塔で実用化されている。この方法は、経済的でありかつ大型化しやすいものである。
ここでアルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン(以下、MEAと示すこともある)、ジエタノールアミン(以下、DEAと示すこともある)、トリエタノールアミン(以下、TEAと示すこともある)、N−メチルジエタノールアミン(以下、MDEAと示すこともある)、ジイソプロパノールアミン(DIPA)、ジグリコールアミン(DGA)等が知られているが、通常MEAが用いられている。
しかし、これらのアルカノールアミンの水溶液を吸収液として用いた場合、当該水溶液は装置の材質の腐食性が高いため、装置に高価な耐食鋼を用いる必要があったり、吸収液中のアミン濃度をさげる必要がある。また、吸収した二酸化炭素を脱離しにくいために、脱離の温度を120℃と高い温度に加熱して脱離、回収する必要がある。また、それとは別に二酸化炭素を吸収液から脱離するのに必要なエネルギーが、20kcal/molCOと高いという欠点もある。例えば、この方法を用いて発電所において二酸化炭素を回収するには、発電量の20%にもあたる余分なエネルギーが必要となってしまう。二酸化炭素の発生の削減、省エネルギー及び省資源が求められる時代においては、この高エネルギー消費は二酸化炭素吸収、回収設備の実用化を阻む大きな要因となっている。
例えば、特許文献1には、アミノ基周辺にアルキル基等の立体障害があるいわゆるヒンダードアミンの水溶液と大気圧下の燃焼排ガスとを接触させ、当該水溶液に二酸化炭素を吸収させることによる、燃料排ガス中の二酸化炭素の除去方法が記載されている。
当該特許文献1には、ヒンダードアミンとして2−メチルアミノエタノール(以下、MAEと示すこともある)及び2−エチルアミノエタノール(以下、EAEと示すこともある)の実施例が記され、MAE及びEAEの水溶液が、二酸化炭素の吸収に好ましいと記載されている。実施例はないものの他のヒンダードアミンとして2−イソプロピルアミノエタノール(以下、IPAEと示すこともある)等のアミンが記されている。
特許文献2には、アミン水溶液と混合ガスとを接触させて二酸化炭素を吸収する工程及び当該水溶液から二酸化炭素を脱離する工程を含む二酸化炭素の回収方法が記載されている。
特許文献2には、アミン水溶液として、2級もしくは3級炭素と結合した2級アミノ基又は3級炭素と結合した1級アミンを含む化合物、例えば、2−メチルピペラジン(以下、2MPZと示すこともある)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(以下、AMPと示すこともある)等が記載されている。
特許文献3には、(A)分子内にアルコール性の水酸基を1個と第一アミノ基とを有し、該第一アミノ基は2個の非置換アルキル基を有する第三級炭素原子に結合したものである化合物、及び(C)ジエタノールアミンからなる群から選ばれるアミン化合物100重量部:ならびに(D)ピペラジン、(E)ピペリジン、(F)モルフォリン、(G)グリシン、(H)2−ピペリジノエタノール及び(I)分子内にアルコール性水酸基を1個と第二アミノ基とを有し、該第二アミノ基は結合炭素原子を含めて炭素数2以上の連鎖を有する基に結合したN原子と炭素数3以下の非置換アルキル基とを有するものである化合物からなる群から選ばれるアミン化合物1〜25重量部の混合水溶液と大気圧中の燃焼排ガスとを接触させることを特徴とする燃焼排ガス中の二酸化炭素を除去する方法が記載されている。当該特許文献3には、(I)で示されるアミン化合物として、エチルアミノエタノール及び2−メチルアミノエタノールが好ましいと記載されている。
特許文献4には、大気圧下の燃焼排ガスと、第二級アミン及び第三級アミンのそれぞれの濃度が10〜45重量%の範囲にあるアミン混合水溶液とを接触させて燃焼排ガス中の二酸化炭素を除去する方法が記載されている。参考例として2−イソプロピルアミノエタノール他の30重量%水溶液の実験例も示されている。
二酸化炭素の回収方法は、燃焼排ガス中からの二酸化炭素の除去、すなわち水溶液への二酸化炭素の吸収工程、及び二酸化炭素を吸収した水溶液からの二酸化炭素の脱離工程からなるので、効率的に二酸化炭素を回収するためには、当該吸収工程が高効率に行われるだけでなく、脱離工程も高効率に行われる必要がある。
前述のように、従来は、水溶液への二酸化炭素の吸収工程の効率化についての多くの試みはなされているが、二酸化炭素の脱離効率は検討されていないか、又は検討されていても、その脱離量及び脱離速度については不十分な方法しかなかった。従って、従来の二酸化炭素回収方法は、二酸化炭素の吸収と脱離とのバランスが悪く、二酸化炭素回収の効率が悪いという問題点があった。
また、二酸化炭素吸収の反応熱、換言すれば二酸化炭素脱離のために使用される熱を小さくすることにより低コストでの回収を達成することが大きな課題となっている。
特許第2871334号公報 米国特許4,112,052号明細書 特許第2871335号公報 特許第3197183号公報
以上の従来技術の問題点に鑑み、本発明は、ガス中二酸化炭素の吸収を高効率で行うだけでなく、二酸化炭素を吸収した水溶液からの二酸化炭素の脱離も高効率にかつ低温で行うことができる、高純度の二酸化炭素を回収する方法を提供することを目的とする。具体的には、二酸化炭素吸収量及び吸収速度(以下本発明においてこの2つの特性を合わせて吸収性能と呼ぶ)、及び高い二酸化炭素脱離量及び脱離速度(以下この2つの特性を合わせて脱離性能と呼ぶ)を示し、かつ、二酸化炭素脱離が低温で行える二酸化炭素回収用水溶液を用いて、効率的に二酸化炭素を吸収しかつ脱離して高純度の二酸化炭素を回収する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究した結果、2−イソプロピルアミノエタノール、ピペラジン類及びアルカノールアミン類を混合することにより高い吸収性能、及びさらには高い脱離性能を顕著に示すことを見出した。かかる知見に基づき、更に研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下の新規な二酸化炭素を効率的に回収する方法で以下の構成からなる。
項1. 二酸化炭素を含むガスから二酸化炭素を回収する方法であって、
(1)二酸化炭素を含むガスを、式(I):
Figure 0005452222
で表される2−イソプロピルアミノエタノール、並びに、一般式(II)で表されるピペラジン類及び一般式(III)で表されるアルカノールアミン類からなる群より選択される少なくとも一種を含有する水溶液に二酸化炭素を吸収させる工程、及び(2)上記(1)で得られた二酸化炭素が吸収された水溶液を加熱して、二酸化炭素を脱離して回収する工程を含む二酸化炭素の回収方法。
Figure 0005452222
(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、同一又は異なって、水素、炭素数1〜2のアルキル基、アミノ基で置換された炭素数1〜2のアルキル基、又は水酸基で置換された炭素数1〜2のアルキル基を示す。)
Figure 0005452222
(式中、R7、R8、R9、及びR10は、同一又は異なって、水素、炭素数1〜2のアルキル基、アミノ基で置換された炭素数1〜2のアルキル基、又は水酸基で置換された炭素数1〜2のアルキル基を示す。)
項2. 前記(1)において二酸化炭素を含むガスを60℃以下の温度の前記水溶液に接触させ、かつ前記(2)において二酸化炭素が吸収された水溶液を70℃以上の温度で加熱して二酸化炭素を脱離する、項1に記載の二酸化炭素の回収方法。
項3. 前記一般式(II)のピペラジン類がピペラジン、2−メチルピペラジン、及び2−アミノメチルピペラジンからなる群より選択される少なくとも一種である、項1又は2に記載の二酸化炭素の回収方法。
項4. 前記一般式(III)のアルカノールアミン類が2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−エチルアミノエタノール及びN−メチルジエタノールアミンからなる群より選択される少なくとも一種である、項1〜3のいずれか一項に記載の二酸化炭素の回収方法。
項5. 2−イソプロピルアミノエタノール及びピペラジンを含有する水溶液を用いる、項1又は2に記載の二酸化炭素の回収方法。
項6. 前記水溶液中の総アミン量が30〜60重量%であり、且つ2−イソプロピルアミノエタノールの含有量が10〜59重量%である、項1〜5のいずれか一項に記載の二酸化炭素の回収方法。
本発明の二酸化炭素の回収用水溶液を用いた二酸化炭素の分離回収方法は、二酸化炭素の吸収性能が優れると共に、公知の二酸化炭素回収用水溶液に比較して優れた脱離性能を有し、二酸化炭素の吸収性能と脱離性能とのバランスがとれている。これにより吸収・脱離工程1サイクルあたり、極めて高い二酸化炭素回収量が得られる。
また二酸化炭素の吸収反応熱も低く、低温で二酸化炭素を脱離して、高純度の二酸化炭素を回収することができる。低温で二酸化炭素を脱離できると、アミン水溶液中の水成分の昇温に要するエネルギーを削減することにつながり、脱離工程での省エネ効果が大きい。
以上示したように本発明により、二酸化炭素吸収塔、二酸化炭素脱離塔及びこれらに付随する装置を小型化でき、液循環量も減らしてエネルギー損失を削減でき、合わせて建設費用を減らすことが可能となる。また脱離工程での省エネにもつながり本発明の産業上の意義は大きい。
本発明の二酸化炭素を含むガスから二酸化炭素を回収する方法は、
(1)二酸化炭素を含むガスを、式(I):
Figure 0005452222
で表される2−イソプロピルアミノエタノール、並びに、一般式(II)で表されるピペラジン類及び一般式(III)で表されるアルカノールアミン類からなる群より選択される少なくとも一種を含有する水溶液に二酸化炭素を吸収させる工程、及び(2)上記(1)で得られた二酸化炭素が吸収された水溶液を加熱して、二酸化炭素を脱離して回収する工程を含む。
Figure 0005452222
(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、同一又は異なって、水素、炭素数1〜2のアルキル基、アミノ基で置換された炭素数1〜2のアルキル基、又は水酸基で置換された炭素数1〜2のアルキル基を示す。)
Figure 0005452222
(式中、R7、R8、R9、及びR10は、同一又は異なって、水素、炭素数1〜2のアルキル基、アミノ基で置換された炭素数1〜2のアルキル基、又は水酸基で置換された炭素数1〜2のアルキル基を示す。)
二酸化炭素回収用水溶液
本発明は、特定の二酸化炭素回収用水溶液を用いることを特徴としている。当該水溶液は、2−イソプロピルアミノエタノール、並びに、一般式(II)で表されるピペラジン類及び一般式(III)で表されるアルカノールアミン類からなる群より選択される少なくとも一種(以下、アミン類(A)と略称する)を含有する水溶液である。
なお、本発明の二酸化炭素回収用水溶液であるアミン水溶液中でのアミンの重量%は、アミン水溶液に吸収されている二酸化炭素を除いた水溶液の重量に対する百分率で表したものである。
明細書中で総アミン量と定義される上記水溶液中のIPAEとアミン類(A)の含有量は、30〜60重量%、好ましくは30〜55重量%、より好ましくは40〜55重量%が良い。
上記水溶液中の必須成分であるIPAEの含有量は、10〜59重量%、好ましくは10〜57重量%、より好ましくは10〜52重量%が良い。
本発明の水溶液中の必須成分であるIPAEは、2級アミンに属する化合物である。2級アミンに属する化合物は、従来より二酸化炭素吸収液用として、多くの化合物が知られている。
IPAEを必須成分として用いる本発明は、本発明者による次の知見に拠るものである。
有機アミン水溶液によって吸収された二酸化炭素は、水溶液中にてカルバミン酸アニオン又は重炭酸イオンの2種類のいずれかを形成している事が知られており、反応熱としては前者の方が高い値を示す事が知られている。これらはアミン分子の構造の差によると考えられており、この二酸化炭素とアミンとの結合状態の差は、吸収後の脱離工程での二酸化炭素の脱離速度及び脱離量の差に繋がる為、結合状態の解明は重要な問題である。本発明者らの13C-NMR測定によれば、代表的な一級アルカノールアミンである2−アミノエタノール(MEA)は高吸収反応熱を示すカルバミン酸アニオンが多く、低吸収反応熱を示す重炭酸イオンの生成は少ない。二級アルカノールアミンである2−エチルアミノエタノール(EAE)はMEA同様に高吸収反応熱を示すカルバミン酸アニオンが多く、低吸収反応熱を示す重炭酸イオンの生成は少ない。
これに対し本発明の必須成分である2−イソプロピルアミノエタノール(IPAE)では同じ二級アミンではありながら多くのアミンと異なり、高吸収反応熱を示すカルバミン酸アニオンは痕跡程度で、低吸収反応熱を示す重炭酸イオンの生成が大半であることが分かった。これは、IPAE分子のアミノ基に置換しているイソプロピル基が、EAEのエチル基とは異なる嵩高いその立体的特性により、カーバメート結合が著しく阻害される為であると推定される。
そこで、特許文献4に参考例として記載されている2−イソプロピルアミノエタノール(IPAE)30重量%水溶液の吸収性能及び脱離性能を調べた。二酸化炭素の吸収性能としての吸収量及び吸収速度については、既知のアミン類に較べ優位性はないが、脱離性能としての脱離量及び脱離速度では、既知のアミン類に較べ向上しており、二酸化炭素の吸収性能と脱離性能とのバランスが良かった。
本発明者は、これは重炭酸イオンの生成による二酸化炭素の吸収機構によるものではないかと考え、二酸化炭素の吸収性能のよいカルバミン酸アニオンを生成する他のアミンとの混合により、アミン水溶液の吸収性能及び脱離性能に変化が起こるのではないか考えた。種々の混合アミン水溶液を研究した結果、二酸化炭素の吸収性能及び脱離性能においてさらに優れたアミン水溶液を見出し、本発明に至った。
本発明の必須成分であるIPAEと混合する「他のアミン」について述べる。
本発明における他のアミン成分である一般式(II)及び一般式(III)において示される各置換基は、具体的には次の通りである。
炭素数1〜2のアルキル基としては、メチル基及びエチル基を挙げることができる。
アミノ基で置換された炭素数1〜2のアルキル基としては、例えば、1〜2個(好ましくは1個)のアミノ基で置換された炭素数1〜2のアルキル基を挙げることができ、具体的には、アミノメチル基、2−アミノエチル基等が含まれる。
水酸基で置換された炭素数1〜2のアルキル基としては、例えば、1〜2個(好ましくは1個)の水酸基で置換された炭素数1〜2のアルキル基を挙げることができ、具体的には、ヒドロキシメチル基、2−ヒドロキシエチル基等が含まれる。
より具体的には、一般式(II)で表されるピペラジン類としては、例えば、ピペラジン(PZ)、2−メチルピペラジン(2MPZ)、2−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン(2HEPZ)、2−アミノメチルピペラジン(2AMPZ)等を挙げることができる。
これらのピペラジン誘導体は、二酸化炭素の吸収においては反応活性剤として機能し、反応速度及び吸収量を上げると言われている。一方、二酸化炭素との反応はカーバメート結合であった。このために、二酸化炭素の脱離には大きなエネルギーが必要となるため、吸収・脱離のバランスから見ると、脱離性能での課題があるアミンであった。
また、一般式(III)で表されるアルカノールアミン類としては、具体的には、炭素1〜2のアルキル基を含む化合物としては、例えば、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)、2−エチルアミノエタノール(EAE)等を挙げることができ、水酸基で置換された炭素1〜2のアルキル基を含む化合物としては、例えば、ジエタノールアミン(DEA)、N−メチルジエタノールアミン(MDEA)等を挙げることができる。
これらのアルカノールアミン類の中でも、特に、AMPは脱離量を強化し、EAEは二酸化炭素吸収速度を強化し、そしてMDEAは二酸化炭素吸収反応熱を低減させる性能上の特性をもっていると言われている。
本発明のアミン水溶液は、2−イソプロピルアミノエタノール、並びにピペラジン、2−メチルピペラジン、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−エチルアミノエタノール及びN−メチルジエタノールアミンからなる群から選択される少なくとも1つを含有するのが好ましい。
また、本発明のアミン水溶液は、2−イソプロピルアミノエタノール及びピペラジンを含有するのが、特に好ましい。
この場合、上記水溶液中の含量は、2−イソプロピルアミノエタノールが、10〜59重量%、好ましくは10〜57重量%、より好ましくは30〜52重量%、ピペラジンが、1〜25重量%、好ましくは2〜20重量%、より好ましくは3〜10重量%が良い。
これは、脱離性能の優れたIPAE及び吸収性能の優れたPZを組み合わせることで両アミン単独では期待できない性能向上を発現できる事を見出したことによるもので、さらにPZ成分の添加量を最適化することで全体の反応熱を下げ、二酸化炭素の回収エネルギーを低減することが可能となったものである。
本発明のアミン水溶液の総アミン量について述べる。
一般的にはアミン成分の濃度が高い方が単位液容量あたりの二酸化炭素の吸収量、吸収速度、脱離量及び脱離速度が大きく、エネルギー消費、プラント設備の大きさや効率からは望ましいが、重量濃度として70%を越える場合、活性剤としての水の効果が減少するためか二酸化炭素の吸収量の低下、アミン成分の混合性の低下、粘度の上昇等の問題が生じるとされている。本発明のアミン水溶液においても、アミン成分の混合性の低下、粘度の上昇等の問題より、総アミン量は60重量%以下が好ましい。また30%重量未満であると、実用的な吸収性能及び脱離性能が低下するため、本発明において上記水溶液中の総アミン量は、30〜60重量%、好ましくは30〜55重量%、より好ましくは40〜55重量%が選択される。
2−イソプロピルアミノエタノール(IPAE)含有アミン水溶液の二酸化炭素の吸収性能、脱離性能を検討するに当たり、次の3つの場合を考えた。
1.他のアミンが主成分(本発明では主成分とはアミン水溶液中で最も含有量(重量%)が多いアミン成分をいう)で、IPAEが副成分である場合
他のアミン水溶液において、他のアミンの一部をIPAEに置き換えた場合や、IPAEを添加剤のように少量加える場合である。この場合には、IPAEが10重量%以上で、混合アミン水溶液の脱離性能が顕著に向上することがわかった。
2.IPAEが主成分であり、他のアミンが副成分である場合
他のアミンを添加剤のように加えた、或いはIPAEの一部置換のために加えた場合である。
この場合には、それぞれのアミン単独水溶液の性能に較べて混合アミン水溶液とすることにより、脱離性能の向上に加え、吸収性能も顕著に向上することが判った。
他のアミンの重量%としては、わずか1重量%でも性能向上の効果が見られた。低濃度の他のアミンを用いる場合には3〜5重量%で安定した吸収及び脱離性能が得られた。このことから、二酸化炭素の吸収及び脱離工程で水溶液中のアミン濃度の偏在等による濃度の不均一化が起こっても、低濃度(3〜5重量%)で他のアミンを用いると、吸収及び脱離性能が安定化することになる。
先に述べたように、総アミン量としては60重量%以下が好ましい。これよりIPAEは、59重量%以下が好ましく、他のアミンが3重量%以上の場合ではIPAEは57重量%以下がより好ましいと言える。
3.IPAEと他のアミンの重量%が同等である場合
この時にはIPAEや他のアミンが主成分とも、副成分とも言える。
この場合にも、それぞれのアミン単独水溶液の性能に較べて混合アミン水溶液とすることにより、吸収性能及び脱離性能が向上することがわかった。
以上より、IPAE量は、10〜59重量%がよく、好ましくは10〜57重量%である。また、総アミン量が55重量%以下の場合には、好ましいIPAE量の上限は52重量%となる。
IPAEの含有量と他の成分である一般式(II)、(III)で表される化合物の選択、組み合わせ、及び混合比率は各々のアミン化合物の吸収及び脱離性能に応じて選択され得る。一般式(II)、(III)の化合物は、それぞれ単独に選択されるが、両者を併用して使用する事もできる。
以上述べたように、本発明の方法においては、上記アミン類を特定の割合で含有する水溶液を用いることによって、二酸化炭素の吸収量及び吸収速度が高いだけでなく、二酸化炭素の脱離量及び脱離速度も高い。それ故、吸収及び脱離サイクルで必要なローディング差(吸収塔における吸収量から脱離塔における脱離量の差)が増加し、結果として、高い効率で二酸化炭素を回収するという本発明の目的を達成する事ができる。
なお、二酸化炭素飽和吸収量は、該水溶液中の無機炭素量をガスクロマトグラフ式の全有機炭素計で測定した値であり、二酸化炭素吸収速度は、飽和吸収量の3/4の二酸化炭素を吸収した時点において赤外線式二酸化炭素計を用いて測定した値である。
また、上記水溶液には設備の腐食を防止するためにリン酸系などの防食剤、泡立ち防止のためにシリコーン系などの消泡剤、吸収剤の劣化防止のために酸化防止剤等を加えてもよい。
二酸化炭素を含むガスとしては、例えば、重油、天然ガス等を燃料とする火力発電所、製造所のボイラーあるいはセメント工場のキルン、コークスで酸化鉄を還元する製鐵所の高炉、銑鉄中の炭素を燃焼して製鋼する同じく製鉄所の転炉等からの排ガスが挙げられ、該ガス中の二酸化炭素濃度は特に規定されるものではないが、通常5〜30体積%程度、特に10〜20体積%程度であればよい。かかる二酸化炭素濃度範囲では、本発明の作用効果が好適に発揮される。なお、二酸化炭素を含むガスには、二酸化炭素以外に水蒸気、CO等の発生源に由来する不純物ガスが含まれていてもよい。
二酸化炭素吸収工程
本発明の方法は、上記水溶液に、二酸化炭素を含むガスを接触させて該水溶液に二酸化炭素を吸収させる工程を含むが、二酸化炭素を含むガスを、水溶液に接触させる方法は特に限定はない。例えば、該水溶液に二酸化炭素を含むガスをバブリングさせて吸収する方法、二酸化炭素を含むガス気流中に水溶液を霧状に降らす方法(噴霧乃至スプレー方式)、磁製や金属網製の充填材の入った吸収塔内で二酸化炭素を含むガスと該水溶液を向流接触させる方法などによって行われる。
二酸化炭素を含むガスを水溶液に吸収させる時の液温度は、通常室温から60℃以下で行われ、好ましくは50℃以下、より好ましくは20〜45℃程度で行われる。温度が低いほど吸収量は増加するが、どこまで温度を下げるかはプロセス上のガス温度や熱回収目標等によって決定される。
二酸化炭素吸収時の圧力は通常ほぼ大気圧で行われる。吸収性能を高めるためより高い圧力まで加圧することもできるが、圧縮のために要するエネルギー消費を抑えるため大気圧下で行うのが好ましい。
二酸化炭素の脱離工程
又、本発明の方法は、上記(1)の二酸化炭素吸収工程で得られた二酸化炭素が吸収された水溶液を加熱して、二酸化炭素を脱離して回収する工程を含む。
二酸化炭素を吸収した水溶液から脱離をし、高濃度の二酸化炭素を回収する方法としては、蒸留と同じく水溶液を加熱して釜で泡立てて脱離する方法、棚段塔、スプレー塔、磁製や金属網製の充填材の入った脱離塔内で液接触界面を広げて加熱する方法などが挙げられる。これにより、カルバミン酸アニオンや重炭酸イオンから二酸化炭素が遊離して放出される。
二酸化炭素脱離時の液温度は通常70℃以上で行われるが、好ましくは80℃以上、より好ましくは90〜120℃程度で行われる。温度が高いほど脱離量は増加するが、温度を上げると水溶液の加熱エネルギーの増加を招くため、その温度はプロセス上のガス温度や熱回収目標等を勘案して最適条件が決定される。
二酸化炭素脱離時の圧力は通常ほぼ大気圧で行われる。脱離性能を高める為、低い圧力まで減圧することもできるが、減圧のために要するエネルギー消費を抑えるため大気圧下で行うのが好ましい。
なお、二酸化炭素脱離量は、全有機炭素計で測定した値であり、また、二酸化炭素脱離速度は赤外線式二酸化炭素計で測定した値である。二酸化炭素を脱離した後の水溶液は、再び吸収工程に送られ循環使用される。
このようにして回収された二酸化炭素の純度は、通常、95〜99.9体積%程度と極めて純度が高いものである。この高濃度の二酸化炭素は、化学品、高分子物質の合成原料、食品冷凍用の冷剤等として用いられる。その他、回収した二酸化炭素を、現在技術開発されつつある地下等へ隔離貯蔵することも可能である。
次に、本発明について実施例、比較例を用いて詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、本明細書中において、特に指定しない限り、%とは、重量%を示す。本実施例で使用した薬品はいずれも東京化成工業社の試薬を使用した。
上記1に該当する他のアミンが主成分で、IPAEが副成分である場合
他のアミン水溶液で、他のアミンの一部をIPAEに置き換えた場合やIPAEを添加剤のように少量加える場合を以下に示す。
実施例1
液の温度が40℃になるように設定した恒温水槽内に、ガラス製のガス吸収ビンを浸し、これにIPAE 10重量%及びPZを20重量%含む水溶液50mlを充填した。この液の中に、目の粗さ100μm、直径13mmのガラスフィルターを通して、大気圧、0.7リットル/分で二酸化炭素 20体積%及びN80体積%を含む混合ガスを泡状に分散させて吸収させた。
吸収液入口及び吸収液出口のガス中の二酸化炭素濃度を、赤外線式の二酸化炭素計(HORIBA GAS ANALYZER VA-3000)で連続的に測定して、入口及び出口の二酸化炭素流量の差から二酸化炭素吸収量を測定した。必要により水溶液中の無機炭素量をガスクロマトグラフ式の全有機炭素計(SHIMADZU TOC-VCSH)で測定し赤外線式二酸化炭素計から算出される値と比較した。飽和吸収量は吸収液出口の二酸化炭素濃度が入口の二酸化炭素濃度に一致する時点における量とした。吸収速度は吸収量の1/2を吸収した時点ではガス中の二酸化炭素のほとんどが吸収され、二酸化炭素供給速度に等しいので、吸収量の3/4を吸収した時点の吸収速度で比較することとした。二酸化炭素飽和吸収量135.7g/Lで飽和吸収量3/4吸収時の吸収速度は4.16g/L/分であった。
ついで同じガス気流中で液温を数分にて70℃にあげて、液からの二酸化炭素脱離量と脱離速度を測定した。比較に用いる脱離速度は、昇温開始から10分までの平均脱離速度とした。二酸化炭素脱離量は30.30g/Lで、脱離速度は2.25g/L/分であった。
実施例2−3
実施例1と同じ装置を用い、同条件で表1に記載のIPAE、ピペラジン(PZ)、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)、及びN−メチルジエタノールアミン(MDEA)を表に記載の濃度で含む水溶液を用いて、二酸化炭素の飽和吸収量、同速度、二酸化炭素脱離量及び同速度の測定を行った。得られた結果を表1に示す。
比較例1−2
実施例1と同じ装置を用い、同条件で表1に示す濃度のピペラジン(PZ)及びN−メチルジエタノールアミン(MDEA)水溶液を用いて二酸化炭素の飽和吸収量、同速度、二酸化炭素脱離量及び同速度の測定を行った。結果を表1に示す。
Figure 0005452222
表1の実施例1と比較例1より、ピペラジン(PZ)の一部をIPAEで置換することにより、水溶液の脱離性能が向上する。また二酸化炭素の吸収量の増加も見られた。なお、実施例1での総アミン量を30重量%としたのは、PZ単独での溶解度が低く30重量%以上では比較が難しい為である。
これより、IPAEの濃度は10重量%以上で効果が現れることも分かる。実施例2と比較例2よりMDEA及びPZの一部をIPAEで置換した3成分系に於いても吸収性能及び脱離性能が向上している。本ケースでもIPAE濃度が10重量%以上で効果が発現する事が分かる。実施例2、比較例2のMDEAとPZの総アミン量は異なるが、両成分の相対比は同一である。
実施例3の場合も3成分系であるが、比較例2の2成分系のケースより性能の向上が見られる。
上記2に該当するIPAEが主成分であり、他のアミンが副成分である場合
つまり他のアミンを添加剤のように加えた、或いはIPAEの一部置換のために加えた場合の実施例を以下に示す。
実施例4−11
実施例1と同じ装置を用い、同条件で表2に記載のようにIPAE、ピペラジン(PZ)、2-メチルピペラジン(2MPZ)、及び2−エチルアミノエタノール(EAE)を表の濃度で含む水溶液を用いて二酸化炭素の飽和吸収量、同速度、二酸化炭素脱離量及び同速度の測定を行った。得られた結果を表2に示す。
比較例3−4
実施例1と同じ装置を用い、同条件で表2に記載のようにIPAEを表の濃度で含む水溶液を用いて二酸化炭素の飽和吸収量、同速度、二酸化炭素脱離量及び同速度の測定を行った。得られた結果を表2に示す。
Figure 0005452222
実施例4はIPAEとEAEの2成分系であるが、IPAEの濃度がほぼ同じ比較例3、総アミン濃度が同じである比較例4と比較すると、吸収性能、脱離性能いずれにおいても他アミン添加の方が向上しておりその効果はIPAE30重量%以上で発現している事が分かる。
実施例5−8は、IPAEと一般式〔II〕に該当するPZとの2成分系であるが、この場合もIPAEに他アミンのPZを添加する事により、総アミン量が同一の比較例4と比較して吸収性能及び脱離性能が向上している。他アミンとしてPZを使用する場合の添加量と各性能との関係を見ると、PZ比率が高くなるにつれ吸収量、吸収速度はより高くなり、PZ比率が低くなると相対的にIPAEの比率が高くなる為、脱離量、脱離速度が向上するというそれぞれの特性を示す。これは、PZは吸収性能が高く、又IPAEは脱離性能が高いというそれぞれの性能を反映している。PZの添加量としては脱離速度性能より10重量%以下がよい。実施例7,8の性能比較よりPZの添加量としては3%から5%の範囲でほぼ吸収、脱離両性能とも安定しており、性能バランスも良いことが分かる。
又、前述の様にPZはカーバメート結合である為、反応熱が高く、結果として二酸化炭素の脱離に大きなエネルギーが必要であるが、PZ添加比率を下げる事で反応熱は低下し二酸化炭素の脱離エネルギーは低下させる事に繋がり有利な効果をもたらす。
実施例9に、他アミンとして一般式〔III〕に該当するEAE比率を実施例7と同等とした例を示すが、この場合も比較例4よりは吸収、脱離性能とも大幅な向上を示すが、実施例7との比較では吸収速度面でPZ添加の方がより高い性能を示す。
この脱離性能の向上は、二酸化炭素を吸収して重炭酸イオンを作るIPAEに、カルバミン酸アニオンを作り脱離性能に劣る他のアミンを添加することにより、IPAE以上に脱離性能が向上することは想定外である。この理由は、カルバミン酸イオンを生成するアミンが触媒的に機能して水溶液全体の性能向上に寄与するものと推定される。
IPAEに加える他のアミン量としては、1重量%であっても吸収性能及び脱離性能の向上が見られる。しかし、実施例7−9の結果で示したように他アミンの添加量は3〜5重量%の場合に吸収性能及び脱離性能に大きな変動がないことがわかった。二酸化炭素回収方法として安定した性能が得られる二酸化炭素回収用水溶液となる。
上記3に該当するIPAEと他のアミンの重量%が同等である場合
この時にはIPAEや他のアミンが主成分とも、副成分とも言える。
実施例12−17
実施例1と同じ装置を用い、同条件で表3に記載のようにIPAE、ピペラジン(PZ)、2−メチルピペラジン(2MPZ)、2−エチルアミノエタノール(EAE)、及び2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール(AMP)を表の濃度で含む水溶液を用いて二酸化炭素の飽和吸収量、同速度、二酸化炭素脱離量及び同速度の測定を行った。得られた結果を表3に示す。
比較例5−9
実施例1と同じ装置を用い、同条件でIPAE、2−メチルピペラジン(2MPZ)、2−エチルアミノエタノール(EAE)、モノエタノールアミン(MEA)、2−メチルアミノエタノール(MAE)、及び2−アミノ−2-メチル−1−プロパノール(AMP)のそれぞれのアミンを単独で表の濃度で含む水溶液を用いて二酸化炭素の飽和吸収量、同速度、二酸化炭素脱離量及び同速度の測定を行った。得られた結果を表3に示す。
Figure 0005452222
実施例12−14は、比較例3の溶液に、他のアミン成分をIPAEと同じ重量%になるように添加した組成となっている。なお各アミン成分を30%に揃えなかったのは総アミン量が60%となり、粘度効果と思われる別の性能への影響要因が見られたからである。
混合アミン水溶液とすることにより、それぞれ同等濃度の単独アミン水溶液を用いる場合より、吸収性能の向上が見られるとともに、脱離性能も向上していることが分かる。
特に、IPAEとAMPの混合アミン水溶液で脱離性能の効果が大きいが、これはIPAE、AMPともに高い脱離性能を持つ事によっている。
なお、明細書で引用している特許文献4の実施例1,2に記載の吸収液組成で、上記と同様の吸収、脱離性能を評価した結果を比較例10、11として表4に示す。特許文献4ではアミンとしてDMAE(ジメチルアミノエタノール)、MP(2-メチルピペラジン)、MDEAを使用している。
Figure 0005452222
本評価結果より、本発明に基づく性能例は、特許文献4の実施例より吸収量、吸収速度性能、脱離量、及び脱離速度性能がいずれも高く、性能バランスという点でも優位と言えることが分かる。
これらの事から明らかなように、本発明の方法で用いる、IPAEと、上記一般式(II)で表されるピペラジン類及び一般式(III)で表されるアルカノールアミン類からなる群より選択される少なくとも一種とを上記含有量で含む水溶液は、二酸化炭素の吸収性能(飽和吸収量及び吸収速度)及び二酸化炭素の脱離性能(脱離量及び脱離速度)がいずれも高く、特に、脱離性能が従来の水溶液と比較して高いため、二酸化炭素の吸収性能と脱離性能とのバランスがとれているという利点を有している。

Claims (6)

  1. 二酸化炭素を含むガスから二酸化炭素を回収する方法であって、
    (1)二酸化炭素を含むガスを、式(I):
    Figure 0005452222
    で表される2−イソプロピルアミノエタノール、並びに、一般式(II)で表されるピペラジン類及び一般式(III)で表されるアルカノールアミン類からなる群より選択される少なくとも一種を含有する水溶液に二酸化炭素を吸収させる工程、及び(2)上記(1)で得られた二酸化炭素が吸収された水溶液を加熱して、二酸化炭素を脱離して回収する工程を含む二酸化炭素の回収方法。
    Figure 0005452222
    (式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、同一又は異なって、水素、炭素数1〜2のアルキル基、アミノ基で置換された炭素数1〜2のアルキル基、又は水酸基で置換された炭素数1〜2のアルキル基を示す。)
    Figure 0005452222
    (式中、R7、R8、及び9は、同一又は異なって、水素、又は炭素数1〜2のアルキル基を示し、R10は、水素を示す。)
  2. 前記(1)において二酸化炭素を含むガスを60℃以下の温度の前記水溶液に接触させ、かつ前記(2)において二酸化炭素が吸収された水溶液を70℃以上の温度で加熱して二酸化炭素を脱離する、請求項1に記載の二酸化炭素の回収方法。
  3. 前記一般式(II)のピペラジン類がピペラジン、2−メチルピペラジン、及び2−アミノメチルピペラジンからなる群より選択される少なくとも一種である、請求項1に記載の二酸化炭素の回収方法。
  4. 前記一般式(III)のアルカノールアミン類が2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、及び2−エチルアミノエタノールからなる群より選択される少なくとも一種である、請求項1に記載の二酸化炭素の回収方法。
  5. 2−イソプロピルアミノエタノール及びピペラジンを含有する水溶液を用いる、請求項1に記載の二酸化炭素の回収方法。
  6. 前記水溶液中の総アミン量が30〜60重量%であり、且つ2−イソプロピルアミノエタノールの含有量が10〜59重量%である、請求項1に記載の二酸化炭素の回収方法。
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