JP5449881B2 - 冷凍装置 - Google Patents

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本発明は、低段圧縮要素及び高段圧縮要素を有する多段式圧縮機を備えた冷凍装置に関する。
一般に、低段圧縮要素及び高段圧縮要素を備え、低段圧縮要素で圧縮された中間圧の冷媒を高段圧縮要素に導いて圧縮し、高圧の冷媒を放熱器に吐出する二段圧縮機を備え、放熱器に第一絞り手段及び蒸発器を順次接続して冷凍サイクルが構成された冷凍装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の冷凍装置では、第一絞り手段の絞り開度は、例えば、蒸発器の過熱度や圧縮機の吐出温度等に基づいて制御され、冷凍サイクルにおける適正な冷却運転が実行されている。
特開2007−255864号公報
ところで、上記した冷凍装置では、通常運転時、二段圧縮機の低段圧縮要素の吐出圧力(中間圧)は、高段圧縮要素の吐出圧力(高圧)よりも低いのが正常であるが、第一絞り手段の絞り開度が大きすぎる際には、この関係が逆転し、中間圧が高圧より高い状態(圧縮不良状態)となることがある。
すなわち、二段圧縮工程おいて、ある吸入状態での低段圧縮要素の吐出圧力(中間圧)は、低段圧縮要素と高段圧縮要素の容積比によって決まるのに対して、高段圧縮要素の吐出圧力(高圧)は第一絞り手段の絞り開度に依存するため、第一絞り手段の絞り開度が大きすぎると高圧が中間圧よりも低くなることがある。このような圧縮不良状態は、特に、冷凍装置の起動直後、除霜運転後もしくは蒸発温度(圧力)が高い場合に生じやすく、通常は、冷却運転中に、第一絞り手段の絞り開度が適正な開度に制御されることにより、圧縮不良状態は解消され、正常な状態、すなわち、高圧が中間圧より高い状態に復帰する。
しかし、通常運転中に圧縮不良状態が解消されるには時間がかかるため、早期に圧縮不良状態を解消することは難しかった。
さらに、第一絞り手段の絞り開度を、例えば、圧縮機の吐出温度等の冷媒温度に基づいて制御している場合には、圧縮機が圧縮不良状態に至っているにもかかわらず、制御対象とする温度(圧縮機の吐出温度)が目標温度に達することにより、第一絞り手段の絞り開度が安定してしまうこともある。この場合には、通常運転を継続したとしても、第一絞り手段の絞り開度が安定して変化しないため、圧縮不良状態が解消されず、正常な状態に復帰できない、または、復帰が遅れてしまう。
このため、圧縮不良状態での運転が継続されることにより、冷凍装置の冷却能力が著しく減少するとともに圧縮機の動力が増大し、冷凍サイクルの効率が低下するといった問題が生じるおそれがあった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、圧縮機の圧縮不良状態を早期に解消し、安定かつ高効率な運転が可能な冷凍装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、低段圧縮要素及び高段圧縮要素を備え、前記低段圧縮要素で圧縮された中間圧の冷媒を前記高段圧縮要素に導いて圧縮し、高圧の冷媒を放熱器に吐出する多段式の圧縮機を備え、前記放熱器に第一絞り手段及び蒸発器を順次接続して冷凍サイクルが構成される冷凍装置において、前記放熱器から前記第一絞り手段へ向かう冷媒と、前記放熱器の出口側から分岐され、第二絞り手段を介して減圧された分岐冷媒との間で熱交換を行う熱交換器を備え、この熱交換器を出た分岐冷媒を中間圧となる前記高段圧縮要素の入口側に戻す構成とし、前記中間圧及び前記高圧の各冷媒圧力に基づいて前記圧縮機での冷媒の圧縮状態を判別する判別手段を備え、この判別手段により、前記冷媒の圧縮状態が、前記高圧よりも前記中間圧が高い圧縮不良状態に至った場合、または当該圧縮不良状態に至ると予想される場合に、前記高圧が前記中間圧よりも高くなるように制御されて当該圧縮不良状態を解消する圧縮不良解消手段を備え、前記圧縮不良解消手段は、前記第二絞り手段の絞り開度を拡大し、前記中間圧の冷媒を前記高圧側に逆流させることを特徴とする。
ここで、冷媒の圧縮状態が圧縮不良状態に至ると予想される場合とは、中間圧と高圧とが接近して、中間圧及び高圧の各冷媒圧力の差圧が所定の値よりも小さくなることをいう。
本構成によれば、圧縮不良解消手段を制御することにより、高圧よりも中間圧が高い圧縮不良状態が早期に解消されて、圧縮機での冷媒の圧縮状態を、高圧が中間圧よりも高い正常な状態に復帰させることができる。このため、圧縮不良による圧縮機の入力の増大を防止でき、冷凍装置の安定かつ高効率な運転が可能となる。
また、この構成によれば、第二絞り手段の絞り開度を拡大することにより、分岐冷媒の流路を圧力逃がし回路として作用させることができる。このため、中間圧の冷媒を高圧側に逆流させることができ、圧縮不良状態が解消されて、冷媒の圧力状態を正常な状態に早期に復帰させることができる。この場合、例えば、冷媒の圧力状態が圧縮不良状態のまま、第一絞り手段の絞り開度が安定していたとしても、上記した第二絞り手段の絞り開度を拡大することにより、冷凍サイクル内の冷媒の圧力状態が変化するため、これに応じて第一絞り手段の絞り開度が調整され、冷媒の圧力状態を正常な状態に復帰させることができる。
本発明によれば、圧縮不良解消手段を制御することにより、圧縮不良状態が早期に解消されて、高圧が中間圧よりも高い正常な状態に復帰させることができる。このため、圧縮不良による圧縮機の入力の増大を防止でき、冷凍装置の安定かつ高効率な運転が可能となる。
以下、本発明の実施の形態を添付の図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路を示す回路構成図である。
冷凍装置1は、冷凍機ユニット3と複数台(例えば2台)のショーケースユニット5A,5Bとを備え、これら冷凍機ユニット3と各ショーケースユニット5A,5Bとが、液冷媒配管7及びガス冷媒配管9により連結されて冷凍サイクルを構成する。この冷凍サイクルには、高圧側が超臨界圧力となるCO(二酸化炭素)冷媒が使用される。CO冷媒は、オゾン破壊係数が0で、地球温暖化係数が1であるため、環境への負荷が小さく、毒性、可燃性がなく安全で安価である。
冷凍機ユニット3は、並列に配置された2台の圧縮機11,11を備える。この圧縮機11は、ケース12内が中間圧となる内部中間圧型のロータリ式二段圧縮機であり、ケース12内部に電動機部(図示略)と、この電動機部により駆動される低段圧縮要素11A及び高段圧縮要素11Bとが配置されている。低段圧縮要素11Aは、ガス冷媒配管9を通じて圧縮機11に吸い込まれる低圧の冷媒を中間圧まで昇圧して吐出し、高段圧縮要素11Bは、上記低段圧縮要素11Aで圧縮された中間圧の冷媒を更に高圧まで昇圧して吐出する。また、圧縮機11は、周波数可変型の圧縮機であり、電動機部の運転周波数を変更することにより、低段圧縮要素11A及び高段圧縮要素11Bの回転数が調整可能となっている。
圧縮機11のケース12には、低段圧縮要素11Aに連通する低段側吸込口12A及び低段側吐出口12Bと、高段圧縮要素11Bに連通する高段側吸込口12C及び高段側吐出口12Dとが形成されている。各圧縮機11,11の低段側吸込口12A,12Aには、それぞれ低圧吸入管13,13が接続され、これら低圧吸入管13,13は低段圧縮要素11A,11Aの上流側で合流し、アキュームレータ14を介して、ガス冷媒配管9に接続される。また、低圧吸入管13には、この低圧吸入管13を流れる冷媒の吸込圧力と吸込温度とをそれぞれ検出する吸込圧力センサー15と吸込温度センサー16とが設けられている。
各低段側吐出口12B,12Bには、それぞれ中間圧吐出管17,17が接続され、この中間圧吐出管17,17は低段圧縮要素11A,11Aの下流側で合流して中間冷却器18の一端に接続される。この中間冷却器18は、低段圧縮要素11Aから吐出された中間圧の冷媒を冷却するものであり、当該中間冷却器18の他端には、中間圧吸入管19が接続され、この中間圧吸入管19は2つに分岐した後に高段側吸込口12C,12Cに接続される。また、中間圧吸入管19には、この中間圧吸入管19を流れる冷媒の中間圧力を検出する中間圧力センサー20が設けられている。本構成では、高段側吸込口12Cは、ケース12内空間を介して高段圧縮要素11Bに連通しており、圧縮機11の運転中、当該ケース12内は中間圧に保たれる。
各高段側吐出口12D,12Dには、それぞれ高圧吐出管21,21が接続され、この高圧吐出管21,21は高段圧縮要素11B,11Bの下流側で合流し、オイルセパレータ22、ガスクーラー(放熱器)23及び過冷却熱交換器(熱交換器)24を介して、液冷媒配管7に接続される。また、高段側吐出口12D,12Dには、高段圧縮要素11B,11Bから吐出された冷媒の吐出圧力と吐出温度とをそれぞれ検出する吐出圧力センサー25と吐出温度センサー26とが設けられている。
オイルセパレータ22は、圧縮機11から吐出された高圧の吐出冷媒中に含まれるオイルを冷媒と分離して捕捉するものであり、このオイルセパレータ22には、捕捉したオイルを圧縮機11に戻すオイル戻し管28が接続されている。このオイル戻し管28には、捕捉したオイルを冷却するオイルクーラー27が設けられ、このオイルクーラー27の下流側で、オイル戻し管28は2系統に分岐され、それぞれストレーナ29及び流量調整弁(電動弁)30を介して圧縮機11のケース12に接続される。圧縮機11のケース12内は、上述のように中間圧に保たれるため、捕捉されたオイルは、オイルセパレータ22内の高圧とケース12内の中間圧との差圧によって当該ケース12内に戻される。また、圧縮機11のケース12には、このケース12内に保有するオイルのレベルを検出するオイルレベルセンサ31が設けられている。
ガスクーラー23は、圧縮機11から吐出された高圧の吐出冷媒を冷却するものであり、本構成では、ガスクーラー23は、上記した中間冷却器18及びオイルクーラー27に並設されている。これらガスクーラー23、中間冷却器18及びオイルクーラー27には、当該ガスクーラー23、中間冷却器18及びオイルクーラー27に向けて送風する冷却ファン32が隣接して設けられている。
過冷却熱交換器24は、ガスクーラー23で冷却され、ガスクーラー23から高圧吐出管21及び液冷媒配管7を通じて、ショーケースユニット5A,5Bが備える第一膨張弁(第一絞り手段)42A,42Bへ向かう冷媒を、このガスクーラー23の出口側で分岐された分岐冷媒を用いて過冷却するものである。この過冷却熱交換器24には、ガスクーラー23の出口側で高圧吐出管21から分岐された分岐配管33が、第二膨張弁(第二絞り手段)34を介して、中間冷却器18の出口側の中間圧吸入管19に接続されている。また、高圧吐出管21には、過冷却熱交換器24の入口側及び出口側に、それぞれ高圧吐出管21を流れる冷媒温度を検出する入口温度センサー35及び出口温度センサー36が設けられている。
また、冷凍機ユニット3は、冷凍装置1全体の動作を制御する主制御装置50を備える。この主制御装置50は、ショーケースユニット5A、5Bの冷凍負荷(具体的には、吸込圧力センサー15にて検出される吸込圧力)に応じて、圧縮機11,11の運転周波数を調整する。なお、圧縮機11,11の運転周波数を吐出圧力センサー25にて検出される吐出圧力に基づいて調整しても良い。また、主制御装置50は、吐出温度センサー26が検出する高段圧縮要素11Bの冷媒吐出温度に基づいて第二膨張弁34の開度(絞り開度)を調整する。なお、この第二膨張弁34の開度は、過冷却熱交換器24の中間圧となる分岐冷媒の出口温度、過冷却熱交換器24の冷媒の出入口温度差等に基づいて調整しても良い。
一方、ショーケースユニット5A,5Bは、それぞれ店舗内等に設置され、液冷媒配管7及びガス冷媒配管9にそれぞれ並列に接続されている。各ショーケースユニット5A,5Bは、液冷媒配管7とガス冷媒配管9とを連結するケース冷媒配管40A,40Bを備え、これらケース冷媒配管40A,40Bには、それぞれストレーナ41A,41Bと、第一膨張弁(第一絞り手段)42A,42Bとケース熱交換器43A,43Bとが設けられている。このケース熱交換器43A,43Bには、当該ケース熱交換器43A,43Bに送風するケースファン44A,44Bが隣接して設けられている。
また、ショーケースユニット5A,5Bは、これらショーケースユニット5A,5Bの各部の動作を制御するケース制御装置45A,45Bを備える。このケース制御装置45A,45Bは、主制御装置50と通信可能に構成され、この主制御装置50から送信された上記高段圧縮要素11Bの冷媒吐出温度に基づいて、第一膨張弁42A,42Bの開度をそれぞれ調整する。なお、この第一膨張弁42A,42Bの開度は、ケース熱交換器43A,43Bの出入口温度差(過熱度)に基づいて、それぞれ調整しても良い。
ところで、この種の冷凍装置1では、通常の冷凍運転時、圧縮機11の低段圧縮要素11Aの吐出圧力(中間圧)は、高段圧縮要素11Bの吐出圧力(高圧)よりも低いのが正常であるが、特に、冷凍装置の起動直後、除霜運転後もしくは蒸発温度(圧力)が高い場合には、ショーケースユニット5A,5Bの第一膨張弁42A,42Bの開度が大きくなる傾向にあり、この開度が大きすぎると、上記した関係が逆転し、中間圧が高圧より高い状態(圧縮不良状態)となることがある。さらに、本実施形態では、第一膨張弁42A,42Bの開度は、高段圧縮要素11Bの冷媒吐出温度に基づいて調整されているため、圧縮機11が圧縮不良状態に至っているにもかかわらず、制御対象となる高段圧縮要素11Bの冷媒吐出温度が目標温度に達し、第一膨張弁42A,42Bの開度が所定の開度で安定してしまうこともある。このため、冷凍装置1が通常運転を継続したとしても、第一膨張弁42A,42Bの開度が安定して変化しないため、圧縮不良状態が解消されず、正常な状態に復帰できないといった問題が生じるおそれがある。
さらに、ケース内部が中間圧力となるロータリ式二段圧縮機では、高段圧縮要素11Bの吐出圧力(高圧)を背圧として利用し、この高段圧縮要素11Bのベーンの先端をロータに押し当てている。このため、圧縮不良状態となると、高圧と中間圧とが逆転することにより、高段圧縮要素11Bのベーンの先端をロータに押し当てる力が減少し、圧縮中の冷媒漏れ(ベーン飛び)が生じるため、圧縮機の動力が増大し、冷凍サイクルの効率が低下して冷却能力が著しく低下するおそれがある。
本構成では、上述した事情に鑑み、冷凍装置1は、中間圧及び高圧の各冷媒圧力に基づいて圧縮機11での冷媒の圧縮状態を判別する判別手段と、この冷媒の圧縮状態が圧縮不良状態に至った際に、当該圧縮不良状態を早期に解消するために、圧縮不良解消手段を備えている。この第1実施形態では、主制御装置50が冷媒の圧縮状態を判別する判別手段を構成し、上記した過冷却熱交換器24の分岐配管33に設けられた第二膨張弁34と、この第二膨張弁34の開度調整する主制御装置50が圧縮不良解消手段を構成する。
次に、圧縮不良状態を解消する際の動作について説明する。
図2は、この動作を示すフローチャートである。
冷凍装置1の運転が開始される(ステップS1)と、主制御装置50は、吐出圧力センサー25を介して吐出圧力(高圧圧力Ph)を検出(ステップS2)するとともに、中間圧力センサー20を介して中間圧力Pmを検出(ステップS3)し、これら各データを取得する。
また、主制御装置50は、吐出温度センサー26を介して吐出温度Tdisを検出(ステップS4)し、このデータを取得する。
続いて、主制御装置50は、高圧圧力Phと中間圧力Pmとを比較し、この高圧圧力Phと中間圧力Pmとの差圧(Ph−Pm)が所定の値よりも大きいか否かを判別する(ステップS5)。ここで、高圧圧力Phと中間圧力Pmとの差圧により、圧縮機11での冷媒の圧縮状態を把握することができ、正常な運転状態では、上記した差圧が所定の値よりも大きくなる。一方、上記した差圧が所定の値よりも小さくなると、中間圧と高圧とが接近した状態となるため、冷媒の圧縮状態が圧縮不良状態に至ると予想されると判断できる。
この判別において、高圧圧力Phと中間圧力Pmとの差圧が所定の値よりも大きい場合(ステップS5;Yes)には、圧縮機11での冷媒の圧縮状態は正常であるため、第二膨張弁34を通常の冷却運転時の制御に基づいて制御する。
具体的には、主制御装置50は、取得した吐出温度Tdisの値が目標値よりも大きいか否かを判別(ステップS6)する。本構成では、目標値の上下に所定幅の不感帯を設けて、第二膨張弁34の開度制御の頻度を抑えるのが望ましい。
この判別において、吐出温度Tdisの値が目標値よりも大きい(ステップS6;Yes)場合には、吐出温度Tdisの値が目標値に近づくように、第二膨張弁34を所定開度開くPID制御を行う(ステップS7)。また、吐出温度Tdisの値が目標値よりも小さい(ステップS6;No)場合には、吐出温度Tdisの値が目標値に近づくように、第二膨張弁34を所定開度閉じるPID制御を行い(ステップS8)、処理をステップS10に移行する。
一方、ステップS5の判別において、高圧圧力Phと中間圧力Pmとの差圧が所定の値よりも小さい場合(ステップS5;No)には、中間圧と高圧とが接近して、冷媒の圧縮状態が圧縮不良状態に至ると予想されるため、主制御装置50は、この圧縮不良状態を解消するために、上述した通常の冷却運転時の制御によらず、第二膨張弁34を、当該冷却運転時の制御よりも大きい所定開度だけ開くように調整する(ステップS9)。
これによれば、図3に示すように、中間圧が高圧よりも高い圧縮不良状態にある場合であっても、時間T1にて、第二膨張弁34を所定開度開くことにより、分岐配管33を圧力逃がし回路として作用させることができる。このため、中間圧の冷媒を高圧側に逆流させることができ、圧縮不良状態が解消されて、冷媒の圧力状態を正常な状態に早期に復帰させることができる。
また、この構成では、第二膨張弁34を、通常の冷却運転時の制御よりも大きい所定開度だけ開くため、中間圧の冷媒圧力が第二膨張弁34を通過する際に減圧されることなく、高圧側に逆流し、早期に高圧側の圧力を高めることができる。
続いて、主制御装置50は、ケース制御装置45A,45Bを介して、第一膨張弁42A,42Bの開度を調整するとともに、圧縮機11の運転周波数を制御する(ステップS10)。このステップS10の制御は、通常の冷却運転時の制御である。
しかし、ステップS9で中間圧の冷媒を高圧側に逆流させることにより、冷凍サイクル内の冷媒の圧力状態が変化させたため、この圧力状態の変化に応じて、第一膨張弁42A,42Bの開度や圧縮機11の運転周波数が調整される。このため、例えば、冷媒の圧力状態が圧縮不良状態のまま、第一膨張弁42A,42Bの開度が安定していたとしても、圧力状態の変化に応じて、第一膨張弁42A,42Bの開度や圧縮機11の運転周波数が調整されることにより、冷媒の圧力状態を正常な状態に復帰させることができる。
続いて、主制御装置50は、冷凍装置1が運転中であるか否かを判別する(ステップS11)。具体的には、圧縮機11がサーモオフに至ったか否か、もしくは、ユーザが運転停止を指示したか否かを判別する。この判別において、冷凍装置1が運転中の場合(ステップS11;Yes)には、処理をステップS2に戻し、上記ステップS2〜ステップS11の処理を繰り返し実行する。一方、冷凍装置1が運転中でない場合(ステップS11;No)には、運転を停止(ステップS12)し、処理を終了する。
この第1実施形態によれば、ガスクーラー23から第一膨張弁42A,42Bへ向かう冷媒と、ガスクーラー23の出口側から分岐され、第二膨張弁34を介して減圧された分岐冷媒との間で熱交換を行う過冷却熱交換器24を備え、この過冷却熱交換器24を出た分岐冷媒を中間圧となる高段圧縮要素11Bの入口側に戻す構成とするとともに、中間圧及び高圧の各冷媒圧力に基づいて圧縮機11での冷媒の圧縮状態を判別し、この冷媒の圧縮状態が、高圧よりも中間圧が高い圧縮不良状態に至った場合、または当該圧縮不良状態に至ると予想される場合には、第二膨張弁34の開度を拡大し、中間圧の冷媒を高圧側に逆流させるため、冷凍サイクル内の冷媒の圧力状態を変化させることができる。このため、この圧力状態の変化に応じて、第一膨張弁42A,42Bの開度や圧縮機11の運転周波数が調整されことにより、上記した圧縮不良状態が早期に解消され、冷媒の圧力状態を正常な状態に復帰させることができる。従って、圧縮不良による圧縮機11の入力の増大を防止でき、冷凍装置1の安定かつ高効率な運転が可能となる。
(第2実施形態)
上記した第1実施形態では、過冷却熱交換器24の分岐配管33に設けられた第二膨張弁34と、この第二膨張弁34の開度調整する主制御装置50とが圧縮不良解消手段として動作する構成を説明したが、この第2実施形態では、ショーケースユニット5A,5Bに設けられた第一膨張弁42A,42B、ケース制御装置45A,45B及び主制御装置50が圧縮不良解消手段を構成する。他の構成は、第1実施形態に記載したものと同一であるため、説明を省略する。
この第2実施形態では、高圧圧力Phと中間圧力Pmとの差圧が所定の値よりも小さい場合には、主制御装置50は、ケース制御装置45A,45Bを介して、第一膨張弁42A,42Bの開度を縮小する。この制御は、通常の冷却運転時における第一膨張弁42A,42Bの制御動作に優先して実行されるため、圧縮機11の高段圧縮要素11Bの冷媒吐出温度に関わらず、当該第一膨張弁42A,42Bの開度が縮小される。
これによれば、第一膨張弁42A,42Bの開度を縮小することにより、高段圧縮要素11Bから吐出される高圧の冷媒圧力が高まるため、冷凍サイクル内の冷媒の圧力状態を変化させることができる。このため、この圧力状態の変化に応じて、その後、第一膨張弁42A,42Bの開度や圧縮機11の運転周波数が調整されことにより、上記した圧縮不良状態が早期に解消され、冷媒の圧力状態を正常な状態に復帰させることができる。従って、圧縮不良による圧縮機11の入力の増大を防止でき、冷凍装置1の安定かつ高効率な運転が可能となる。
(第3実施形態)
この第3実施形態では、圧縮機11,11と、この圧縮機11,11の運転周波数を調整する主制御装置50とが圧縮不良解消手段を構成する。他の構成は、第1実施形態に記載したものと同一であるため、説明を省略する。
この第3実施形態では、高圧圧力Phと中間圧力Pmとの差圧が所定の値よりも小さい場合には、主制御装置50は、圧縮機11,11の運転周波数を所定の周波数(例えば5Hz)だけ低減する。
これによれば、圧縮機11の運転周波数を低減することにより、冷凍サイクル内の冷媒の圧縮状態が大きく変化するため、この圧力状態の変化に応じて、第一膨張弁42A,42Bの開度や圧縮機11の運転周波数が調整されことにより、上記した圧縮不良状態が早期に解消され、冷媒の圧力状態を正常な状態に復帰させることができる。従って、圧縮不良による圧縮機11の入力の増大を防止でき、冷凍装置1の安定かつ高効率な運転が可能となる。この場合、高圧圧力Phと中間圧力Pmとの差圧が所定の値よりも大きくなれば、主制御装置50は、ショーケースユニット5A、5Bの冷凍負荷に応じた周波数制御を実行する。
(第4実施形態)
図4は、第4実施形態にかかる冷凍装置の冷媒回路を示す回路構成図である。
この実施形態では、冷凍機ユニット63は、圧縮機11の低段圧縮要素11Aの入口側に連なる低圧吸入管13と高段圧縮要素11Bの入口側に連なる中間圧吸入管19とを連結する連結管65と、この連結管65に設けられる開閉弁66とを備え、この開閉弁66及び当該開閉弁66の動作を制御する主制御装置50が圧縮不良解消手段を構成する。他の構成は、第1実施形態に記載したものと同一であるため、同一の符号を付して説明を省略する。
この第4実施形態では、高圧圧力Phと中間圧力Pmとの差圧が所定の値よりも小さい場合には、主制御装置50は開閉弁66を開放し、連結管65を介して、低圧吸入管13と中間圧吸入管19とを連通させる。
これによれば、高段圧縮要素11Bの入口側と低段圧縮要素11Aの入口側との圧力差によって、中間圧吸入管19を流れる中間圧の冷媒が低圧吸入管13内に流入するため、この中間圧が低下することにより、圧縮不良状態が早期に解消される。さらに、開閉弁66を開放することにより、冷凍サイクル内の冷媒の圧縮状態が大きく変化するため、この圧力状態の変化に応じて、第一膨張弁42A,42Bの開度や圧縮機11の運転周波数が調整されて、冷媒の圧力状態を正常な状態に復帰させることができる。従って、圧縮不良による圧縮機11の入力の増大を防止でき、冷凍装置1の安定かつ高効率な運転が可能となる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更実施が可能である。例えば、上記した第1乃至第4実施形態に記載された圧縮不良解消手段としての構成を適宜組み合わせて実行しても良い。
例えば、圧縮機11の運転周波数を低減しつつ、第二膨張弁34の開度を所定開度開くことにより、圧縮不良状態をより早期に解消することができ、より早く正常な冷却運転を実行することができる。
また、上記した第1乃至第4実施形態に記載された構成を実行しても、圧縮不良状態を解消できない場合には、圧縮機11,11の動作を停止しても良い。圧縮機11,11を停止することにより、冷凍装置1の低圧、中間圧及び高圧が均圧化されるため、再度運転した際には、圧縮不良な状態が解消されて起動することができる。
本実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路を示す回路構成図である。 圧縮不良状態を解消する際の動作を示すフローチャートである。 圧縮不良状態を解消する動作時の圧力変動を示す概略図である。 別の実施形態にかかる冷凍装置の冷媒回路を示す回路構成図である。
1 冷凍装置
3、63 冷凍機ユニット
5A、5B ショーケースユニット
11 圧縮機(圧縮不良解消手段)
11A 低段圧縮要素
11B 高段圧縮要素
13 低圧吸入管
14 アキュームレータ
17 中間圧吐出管
18 中間冷却器
19 中間圧吸入管
20 中間圧力センサー
21 高圧吐出管
22 オイルセパレータ
23 ガスクーラー
24 過冷却熱交換器
25 吐出圧力センサー
26 吐出温度センサー
33 分岐配管
34 第二膨張弁(第二絞り手段、圧縮不良解消手段)
35 入口温度センサー
36 出口温度センサー
42A、42B 第一膨張弁(第一絞り手段、圧縮不良解消手段)
43A ケース熱交換器
44A ケースファン
45A、45B ケース制御装置
50 主制御装置(圧縮不良解消手段)
65 連結管
66 開閉弁(圧縮不良解消手段)

Claims (1)

  1. 低段圧縮要素及び高段圧縮要素を備え、前記低段圧縮要素で圧縮された中間圧の冷媒を前記高段圧縮要素に導いて圧縮し、高圧の冷媒を放熱器に吐出する多段式の圧縮機を備え、前記放熱器に第一絞り手段及び蒸発器を順次接続して冷凍サイクルが構成される冷凍装置において、
    前記放熱器から前記第一絞り手段へ向かう冷媒と、前記放熱器の出口側から分岐され、第二絞り手段を介して減圧された分岐冷媒との間で熱交換を行う熱交換器を備え、この熱交換器を出た分岐冷媒を中間圧となる前記高段圧縮要素の入口側に戻す構成とし、
    前記中間圧及び前記高圧の各冷媒圧力に基づいて前記圧縮機での冷媒の圧縮状態を判別する判別手段を備え、この判別手段により、前記冷媒の圧縮状態が、前記高圧よりも前記中間圧が高い圧縮不良状態に至った場合、または当該圧縮不良状態に至ると予想される場合に、前記高圧が前記中間圧よりも高くなるように制御されて当該圧縮不良状態を解消する圧縮不良解消手段を備え、前記圧縮不良解消手段は、前記第二絞り手段の絞り開度を拡大し、前記中間圧の冷媒を前記高圧側に逆流させることを特徴とする冷凍装置。
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