JP5449747B2 - チューブの製造方法、およびチューブ - Google Patents

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Description

本発明は、チューブの製造方法、およびチューブに関する。
生体内の各器官の観察、処置、治療に用いられる長尺の医療器具(内視鏡やカテーテルなど)は、生体内の管路(血管、消化管など)を通じて各器官に挿入されるため、管路や器官を傷つけないよう配慮した設計がなされていることが必須である。そのため、これらの医療器具に利用されるチューブ(以下、医療用チューブと称する。)には、撓みやすい性質、すなわち可撓性が要求される。この要求を満たすものとしては、成形性、加工性が良好な熱可塑性高分子材料製のチューブが広く用いられている。なお、このようなチューブは、生体内の管路に挿入されるため、できるだけ細径に成形する必要があり、成形性、加工性、製造コストの観点から、単一の熱可塑性高分子材料による1層構造とされるのが一般的である。
このような医療用チューブには、可撓性とともに、管路などとの接触を繰り返しても摩耗しにくい特性、すなわち耐摩耗性を有していることが望まれる。しかし、単一の熱可塑性高分子材料で成形された医療用チューブにおいて、可撓性と耐摩耗性とを両立させるのは非常に困難である。
一般的に、硬度の高い熱可塑性高分子材料は、耐摩耗性が高い傾向にある。したがって、耐摩耗性を向上させるには、熱可塑性高分子材料の硬度を高めるのがよい。例えば特許文献1には、軟質熱可塑性高分子材料により形成されたチューブに、部分的にビニル系単量体を含浸させた後、γ線照射にてビニル系単量体を硬化させ、ビニル系単量体を含浸させた部分のチューブの硬度を高める方法が開示されている。このような方法を用いると、可撓性を有したチューブにおいて、部分的に硬度を高めることができ、耐摩耗性を向上することができる。
特公平1−40629号公報
しかしながら、特許文献1の方法によると、ビニル系単量体を含浸させた部分は非常に硬くなり、可撓性が失われる。そのため、管路や器官を傷つけないという医療用チューブとして求められる性能を充分に満たせない恐れがある。
ところで、生体内の処置や治療には、高周波でワイヤー加熱して生体内の組織を切除するスネアと呼ばれる処置具など、高周波や超音波などを利用した加熱デバイスが、内視鏡と併用されることが多い。このような加熱デバイスの先端部は、加熱時におよそ200℃から300℃にまで達する場合がある。したがって、このような加熱デバイスに用いられる医療用チューブには、可撓性のみならず、耐熱性も要求される。
従来、このような加熱デバイスに使用される医療用チューブには、可撓性に劣るものが多かった。また、単に可撓性に優れた医療用チューブでは、加熱デバイスの熱で、該チューブが溶解してしまう恐れがあった。このように、単一の熱可塑性高分子材料で、可撓性と耐熱性とを両立させた医療用チューブを製造するのは非常に困難であった。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであって、可撓性と耐摩耗性とを両立させたチューブの製造方法、および可撓性と耐摩耗性とを両立させたチューブを提供することを目的とする。
さらには、加熱デバイスに用いられる場合には、可撓性と耐摩耗性に加え、耐熱性を兼ね備えたチューブを製造する方法、および可撓性と耐摩耗性に加え、耐熱性を兼ね備えたチューブを提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究の結果、可撓性を十分に有しつつ、耐摩耗性を向上させたチューブを得るためには、チューブの表層の硬度を向上させることが有効であることを見出した。そして、本発明者らは、チューブの表層を架橋重合し、チューブの表層の硬度を向上させたチューブの製造方法を完成させた。
また、本発明者らは、加熱デバイスに用いるチューブとして、可撓性と耐摩耗性に加え、耐熱性を兼ね備えるには、チューブの表層の硬度を、外周面だけではなく、内周面および端面においても向上させることが有効であることを見出した。そして、本発明者らは、チューブの外周面に加え、内周面および端面の表層の硬度を向上させることのできるチューブの製造方法を完成させた。
すなわち、前記の課題を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
(1)150KeV以下の電子線照射を受けると照射された箇所の表層から内部に向かうにつれて架橋重合度が低くなる熱可塑性高分子材料製の可撓性を有するチューブ材料を用い、前記チューブ材料の外周面に向けて、150keV以下の加速電圧で電子線を照射する工程と、前記チューブ材料の端面に向けて150keV以下の加速電圧で電子線を照射する工程を有することを特徴とするチューブの製造方法。
(2)前記熱可塑性高分子材料が分岐型低密度ポリエチレン、直鎖型低密度ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレートのいずれかであることを特徴とする(1)に記載のチューブの製造方法。
(3)前記端面に向けて電子線を照射する工程における電子線の照射角度が、前記チューブ材料の中心軸に対して15°以内であることを特徴とする(1)または(2)に記載のチューブの製造方法。
(4)150KeV以下の電子線が照射されると架橋重合される熱可塑性高分子材料製の可撓性を有するチューブ材料から形成され、外周面と内周面と端面のそれぞれが、表層から内部に向かうにつれて架橋重合度が低くなっていることを特徴とするチューブ。
)前記熱可塑性高分子材料が分岐型低密度ポリエチレン製、直鎖型低密度ポリエチレン製、ポリブチレンテレフタレート製のいずれかであることを特徴とする()に記載のチューブ。
なお、熱可塑性高分子材料とは、熱可塑性高分子を含み、必要に応じて添加剤を加えたものである。
なお、チューブ材料とは、熱可塑性高分子を用いて中空形状に成形されたチューブ状の構造体であり、電子線の照射に供されるチューブのことをいう。
また、表層とは、チューブ材料の表面から内部に向かって100μm未満の部分を示す。
本発明のチューブの製造方法によれば、可撓性を有するチューブ材料の表層の硬度を向上させることで、可撓性と耐摩耗性とを両立させたチューブを得ることができる。
本発明のチューブは、可撓性と耐摩耗性とが両立されたものであり、生体内に挿入される内視鏡などの長尺の医療器具の医療用チューブに好適であり、生体内の管路や器官を傷つけることなく、かつ繰り返し安定して使用できる。
また、本発明のチューブの製造方法によれば、可撓性を有するチューブ材料の外周面の表層に加え、チューブ材料の端面および内周面の表層の硬度も向上させることで、可撓性と耐摩耗性に加え、耐熱性を兼ね備えたチューブを得ることができる。
該チューブは、可撓性と耐摩耗性に加え、耐熱性を兼ね備えており、スネアなどの加熱デバイスの医療用チューブに好適であり、生体内の管路や器官を傷つけることなく、かつ繰り返し安定して使用でき、さらに加熱デバイスの熱で変形することなく、安定して使用できる。
(第1の発明)
本発明のチューブの製造に用いられる可撓性を有するチューブ材料(以下、単にチューブ材料という。)は、熱可塑性高分子を含み、必要に応じて添加剤を加えた熱可塑性高分子材料を成形することで得られる。
前記熱可塑性高分子としては、可撓性を有し、電子線で分子鎖が切断されてもすぐに他の分子と結合して、架橋重合しやすいものが用いられる。そのような熱可塑性高分子としては、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリカーボネート、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。これらの熱可塑性高分子は単独のみならず、2種類以上を混合して用いてもよい。
前記熱可塑性高分子には、熱可塑性高分子の架橋重合を促進させる目的で、公知の架橋剤を添加してもよい。なお、架橋剤は光重合剤とも称され、高分子内にラジカルを形成して重合反応を促進する添加剤として用いられる。前記熱可塑性高分子に添加される架橋剤としては特に限定されず、公知の架橋剤を用いることができるが、例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、などが挙げられる。
さらに前記熱可塑性高分子には、着色性、造影性、導電性などの特性を向上させる目的で、その他の添加剤を添加してもよい。なお、これらの添加剤は、熱可塑性高分子の架橋重合を阻害しにくいものが好ましい。
前記熱可塑性高分子に架橋剤やその他の添加剤を添加する方法は特に限定されず、公知の溶融混練、溶液を用いた溶解混練などを用いることができる。
前記熱可塑性高分子を単独、または前記熱可塑性高分子に前記架橋剤や前記その他の添加剤を添加したものを、チューブ材料を成形するための熱可塑性高分子材料として用いる。そして、この熱可塑性高分子材料を加熱し、中空形状に押出成形することで、図1に示す、熱可塑性高分子材料から形成され、可撓性を有したチューブ材料10が成形される。なお、チューブ材料10は、その全体が未架橋部分11、すなわち熱可塑性高分子が架橋重合されていない状態であるので、撓みやすい特性、すなわち可撓性を有している。なお、前記押出成形に用いられる押出成形機としては特に限定されず、公知の押出成形機を用いることができる。
次いで、図2に示すように、チューブ材料10に対して、不図示の電子線照射装置により、該電子線照射装置に設けられた電子線透過窓12を通じて、150keV以下の加速電圧で電子線13を照射する。
このように、チューブ材料10に対して、150keV以下の低加速電圧で電子線を照射することで、電子線のエネルギーにより熱可塑性高分子の分子鎖の一部が解離して高い活性を有した分子が生成され、この高い活性を有した分子が、分子鎖同士を架橋することで、熱可塑性高分子の架橋重合が行われる。このようにして、チューブ材料10の表層に、熱可塑性高分子の架橋重合された架橋部分14が形成される。なお、電子線13の照射に用いられる前記電子線照射装置としては、150keV以下の加速電圧で電子線13を照射できるものであればよく、例えば、市販の低エネルギー型電子線照射装置が用いられる。
このようにして形成された架橋部分14は、未架橋部分11に比べて、高い硬度を有している。すなわち、チューブ材料10は、架橋部分14が形成されることで、表面の硬度が高くなっている。
ここで、電子線は、γ線と違って非常に減衰しやすい電離性放射線である。そのため、電子線は、電子線加速装置の電子線透過窓を通過した直後から、大気雰囲気により減衰し始める。さらに電子線は、被照射物の通過により、急激に減衰する。電子線の中でも、低加速電圧領域の150keV以下の加速電圧の電子線は、材料比重1付近にある前記熱可塑性高分子材料により成形されたチューブ材料の表面から数10μmまでしか電子線が到達しない。そのため、150keV以下の加速電圧の電子線を照射すれば、チューブ材料の表層のみを架橋重合することが可能となる。
一方、加速電圧の高い電子線を照射すると、チューブ材料の内部まで電子線が侵入しやすくなるとともに、熱可塑性高分子による電子線の吸収線量のピーク部分がチューブ材料の内部にシフトして、表層の電子線の吸収線量が低下することが解明されている。具体的には、電子線の加速電圧が150keVを超えると、チューブ材料の表層の吸収線量が急激に低下し、表層の架橋重合が十分に行われなくなる。したがって、チューブ材料の表層のみを選択的に架橋重合させるためには、電子線の加速電圧を150keV以下にすることが必要である。電子線の加速電圧を150keV以下にすることで、電子線はチューブ材料の内部にまで到達しないので、図2に示すように、表層のみに選択的に架橋部分14が形成され、チューブ材料10の内部を未架橋部分11のまま存在させることができる。これにより、可撓性を十分に有しつつ、耐摩耗性を向上させたチューブを得ることができる。
電子線の加速電圧は、チューブ材料の機械的強度を向上させることを目的として、50keV以上であることが好ましい。加速電圧が50keV未満であると、チューブ表面の熱可塑性高分子を十分に高密度に架橋重合することができないことがある。
電子線の照射量は10〜500kGyであることが好ましい。電子線の照射量が10kGy未満では、熱可塑性高分子を高密度に架橋重合することができず、所望の性能を得ることが難しい。照射量が500kGyを超えると、チューブ材料の分解が始まり、表面に低分子化合物が析出し始めることがある。
電子線の照射方法としては、所望の長さに切断されたチューブ材料を、電子線照射装置の電子線透過窓の下に出し入れするなどのバッチ式で照射してもよく、チューブ材料をロールなどに巻き取りしながら連続的に照射してもよい。なお、チューブ材料の表層を均一に架橋重合させるには、チューブ材料を、チューブ材料の中心軸を中心に回転させながら、電子線を照射するのが好ましい。
また、空気などの大気雰囲気中で電子線を照射すると、大気雰囲気中に存在する酸素の影響で、熱可塑性高分子の架橋重合と同時に、熱可塑性高分子の酸化が引き起こされやすくなり、熱可塑性高分子の種類によっては、酸化による変色を生ずる場合がある。このような場合は、窒素ガスやアルゴンガスなどで置換した雰囲気中、すなわち酸素濃度を低下させた雰囲気中で、電子線を照射するのが好ましい。
(第2の発明)
チューブ状の構造体は、その外周面のみならず、その内周面および端面にも表層が存在する。本発明のチューブにおいて、可撓性と耐摩耗性に加え、耐熱性を兼ね備えるには、チューブ材料の外周面の表層だけでなく、内周面の表層および端面の表層も架橋重合させるのが好ましい。なお、ここでいう外周面とはチューブ材料の外径側の表面であり、内周面とはチューブ材料の内径側の表面であり、端面とはチューブ材料の端部の切断面を表す。また、本発明における耐熱性とは、スネアなどの医療器具の発する熱においても熱変形を生じないことをいう。具体的には、200℃程度まで変形しないことをいう。
低加速電圧の電子線では、図2に示すように、チューブ材料の外周面から照射しても、チューブ材料の内周面の表層に届く前に減衰してしまう。また、加速電圧を高くした電子線では、チューブ材料全体が架橋重合され、可撓性が失われてしまう。
そこで、本発明の第2の発明では、図2に示すチューブ材料10の外周面への電子線照射に加え、図3に示すように、チューブ材料10の端面に向けて電子線13を照射して、チューブ材料10の内周面および端面の表層を架橋重合させる。なお、電子線13は、図2、3に示すように、大気雰囲気中では放射状に拡散する性質を有する。この性質により、チューブ材料の中心軸に対して、電子線の照射角度が15°の傾斜以内であれば、チューブ材料の内周面の表層に電子線を照射することが可能である。これにより、医療用チューブなどの細径のチューブであっても、チューブ材料の端面に向けて電子線を照射することで、チューブ材料の端面および内周面の表層を架橋重合することができる。
このように、外周面の表面の硬度のみならず、内周面および端面の表面の硬度も高めることで、可撓性と耐摩耗性に加え、耐熱性を兼ね備えたチューブを得ることができる。
なお、このような耐熱性を兼ね備えたチューブをスネアなどの加熱デバイスの医療用チューブに適用する場合、チューブ材料の端面への電子線の照射は、加熱デバイスが発する熱の影響を受けやすい部分、すなわち加熱デバイスに近い方になるチューブの端面に行えばよい。
(第3の発明)
本発明の第1の発明、および第2の発明によって得られたチューブ、すなわち第3の発明のチューブは、表層から内部に向かうにつれて、架橋重合度が低くなっている。すなわち、本発明のチューブは、表層から内部に向かうにつれて硬度が低くなっている。これにより、本発明のチューブは、単一の熱可塑性高分子材料で成形されたチューブ材料であっても、十分な可撓性を有しつつ、耐摩耗性、耐熱性を発現することが可能となる。
なお、本発明のチューブにおいて、チューブの架橋重合度(架橋重合の密度)は、架橋重合前と架橋重合後におけるチューブの硬度を比較することで確認できる。チューブの硬度測定にはロックウェル表面硬度計などが用いられ、ASTM D785に規定される試験方法によって測定される。
本発明のチューブでは、その表面硬度がロックウェルRスケールで5以上向上していれば、十分に架橋されたことを示す。
本発明のチューブの可撓性は、例えばチューブの曲げ弾性率によって確認することができる。曲げ弾性率は、例えばJIS K7171に規定された試験方法によって測定される。
本発明のチューブは、チューブ部材としての曲げ弾性率が100〜1800MPaであることが好ましい。曲げ弾性率が100MPa未満では、可撓性が大きすぎてチューブの操作ができないことがある。曲げ弾性率が1800MPaを超えていると、可撓性が十分ではない可能性がある。
本発明のチューブの耐摩耗性は、例えばチューブの動摩擦係数によって確認することができる。チューブの動摩擦係数は、例えばJIS K7125に規定された試験方法により測定される。
本発明のチューブは、動摩擦係数が可能な限り小さいほうが良く、0.40以下であることが好ましい。動摩擦係数が0.40を超えると、他部材との摩擦抵抗が大きすぎて、高可撓性チューブの柔軟性のために十分な活用ができない可能性がある。
本発明のチューブは、図2または3に示す架橋部分14の厚みが、チューブ材料10の表面から、内部に向かって100μm未満で形成されるのが好ましい。100μmを超えると、可撓性が十分ではなくなる可能性がある。
本発明のチューブの製造方法によれば、可撓性を有するチューブ材料の表層の硬度を向上させることで、可撓性と耐摩耗性とを両立させたチューブを得ることができる。
このようにして得られた本発明のチューブは、可撓性と耐摩耗性とを両立している。該チューブは、例えば、内視鏡など、生体内の管路を通じて器官の観察、処置、治療に使用される長尺の医療器具のチューブシースなどの医療用チューブとして好適に使用でき、管路や器官を傷つけることなく、かつ繰り返し安定して使用できる。
また、本発明のチューブの製造方法によれば、チューブ材料の外周面の表層に加え、端面および内周面の表層の硬度を向上させることで、可撓性と耐摩耗性に加え、耐熱性を兼ね備えたチューブを得ることができる。
このようにして得られた本発明のチューブは、可撓性と耐摩耗性に加え、耐熱性を兼ね備えている。該チューブは、例えば、スネアなどの加熱デバイスのチューブシースなどの医療用チューブとして好適に使用でき、管路や器官を傷つけることなく、かつ繰り返し安定して使用でき、さらに加熱デバイスの熱で熱変形することなく、安定して使用できる。
また、本発明のチューブは、その適用範囲が医療用チューブに限定されることはなく、例えば光ファイバーの保護チューブや理化学機器などにも適用可能である。
次に、実施例を用いて、本発明をさらに詳しく説明する。
実施例および比較例における各種測定は以下の方法にて行われた。
曲げ弾性率:JIS K7171による。
硬度:測定対象物の表層の微小特性を評価するナノインデンテーション装置を使用して、ロックウェル硬度を測定した。
動摩擦係数:JIS K7125による。
電子線照射装置としては、低エネルギー型電子線照射装置を使用した。
(実施例1)
熱可塑性高分子である分岐型低密度ポリエチレン(比重0.92)を加熱溶融してチューブ形状に連続で押し出し成形し、1000mmの長さに切断して、内径1.6mm、外径2.4mmのチューブ材料を作製した。このチューブ材料の曲げ弾性率は200MPaでチューブ材料として十分な可撓性を有していた。
このチューブ材料の外周面に、図2に示すように、大気雰囲気中にて加速電圧80keVで照射量100kGyの電子線を照射し、チューブ材料10の外周面の表層を架橋重合させて、実施例1のチューブを得た。より詳しくは、電子線照射装置の電子線透過窓12から、30mm離れたところにチューブ材料10を設置し、チューブ材料10を、チューブ材料10の中心軸を中心に回転させながら毎分3mの速度で移動させて、全長1000mmにわたり電子線を照射した。
実施例1のチューブの外周面の表面の硬度はR37を示し、電子線の照射前の表面の硬度R30から向上していた。また、表面をエッチング加工しながら実施例1のチューブの内部の硬度を測定した。その結果、チューブの表面から40μmの内部まで硬度が向上していることが判明した。これにより、実施例1のチューブは、その外周面の表層のみが高密度に架橋重合されていることが確認された。
実施例1のチューブの曲げ弾性率は230MPaを示し、電子線の照射前(200MPa)に比べて大きく変化することはなく、医療用チューブとして十分な可撓性を有していた。これは、電子線の加速電圧が80keVと低いため、実施例1のチューブの内部が架橋重合されていないためと推察された。
実施例1のチューブの動摩擦係数は0.18を示し、電子線の照射前の動摩擦係数0.28に比べて大幅に低減されていた。これは、電子線の照射で表面の硬度が高くなったためであると推察された。このように、実施例1のチューブは、動摩擦係数が低減されているので、医療用チューブとして十分な耐摩耗性を有していることが確認された。
(比較例1)
実施例1と同様に、熱可塑性高分子である分岐型低密度ポリエチレンを加熱溶融して、チューブ形状に連続で押し出し成形し、それを1000mmの長さに切断して内径1.6mm、外径2.4mmのチューブ材料を作製した。このチューブ材料に、図1に示すように、大気雰囲気中にて加速電圧300keVで照射量100kGyの電子線を照射し、架橋重合させて比較例1のチューブを得た。
比較例1のチューブの外周面の表面の硬度は、R32と、電子線の照射前(R30)に比べてあまり向上していなかった。さらに、実施例1と同様に、比較例1のチューブの表面をエッチング加工しながら、チューブの内部の硬度を測定した。その結果、チューブの表層に比べて、チューブの表面から100μmほど内部の硬度がR42と高い値を示し、該部分が最も高い硬度を示すことが確認された。この測定により、チューブの表面に比べて、チューブの内部の方が高密度に架橋重合されていると推察された。さらに、得られたチューブの肉厚の1/2に相当する表面から200μmの内部でも、硬度がR38を示し、チューブの内部まで架橋重合していることが確認された。よって、比較例1のチューブは、表層のみの架橋重合ができていないことが分った。
比較例1のチューブの曲げ弾性率は、520MPaと、照射前(200MPa)のほぼ2倍に増加しており、可撓性が十分ではないことが確認された。
比較例1のチューブの動摩擦係数は0.26を示し、電子線の照射前の動摩擦係数0.28からあまり向上しておらず、耐摩耗性が十分ではないことが確認された。
また、加速電圧180keVで照射量100kGyの電子線を照射したチューブでも、表面硬度はR33と表面硬度の有効な向上は得られなかった。
(実施例2)
熱可塑性高分子である直鎖型低密度ポリエチレン(比重0.93)100質量部に対して、架橋剤としてトリメチロールプロパントリメタクリレートを3質量部混合させて、均一に架橋剤が混合された架橋剤を含有した直鎖型低密度ポリエチレン(比重0.93)を作製した。この架橋剤を含有した直鎖型低密度ポリエチレンを加熱溶融して、チューブ形状に連続で押し出し成形し、1600mmの長さに切断して、内径1.2mm、外径1.9mmのチューブ材料を作製した。このチューブ材料の曲げ弾性率は280MPaを示し、チューブ材料として十分な可撓性を有していた。
このチューブ材料の外周面に、窒素置換した雰囲気中にて加速電圧150keVで照射量50kGyの電子線を照射し、チューブ材料の外周面の表層のみ架橋重合し、実施例2のチューブを得た。
実施例2のチューブの曲げ弾性率は320MPaを示し、医療用チューブとして十分な可撓性を有していることが確認された。
実施例2のチューブの動摩擦係数は0.12を示し、電子線の照射前の動摩擦係数0.18に比べて低減されており、医療用チューブとして十分な耐摩耗性を有していることが確認された。
また、実施例2のチューブは、チューブ材料を、熱可塑性高分子に架橋剤を添加した熱可塑性高分子材料を用いて成形したので、分子構造的に架橋重合し難いとされる直鎖型低密度ポリエチレンにおいても、容易に架橋重合させることができた。
また、実施例2のチューブでは、熱可塑性高分子に架橋剤を混合させたチューブ材料を用いても、チューブ全体が架橋重合されることなく、表層のみ架橋重合することができた。したがって、実施例2のチューブは、電子線の照射前に比べても曲げ弾性率の大幅な増加が見られず、十分な可撓性を有することが確認された。
また、実施例2のチューブは、窒素雰囲気中で電子線照射されたので、大気雰囲気中での電子線の照射で生じやすいチューブ表面の黄変が、全く生じていないことが確認された。
(比較例2)
実施例2と同様に、熱可塑性高分子である直鎖型低密度ポリエチレン100質量部に対して、架橋剤としてトリメチロールプロパントリメタクリレートを3質量部混合させて架橋剤を含有した直鎖型低密度ポリエチレンを作製した。さらに、実施例2と同様に、この架橋剤を含有した直鎖型低密度ポリエチレンを加熱溶融して、チューブ形状に連続で押し出し成形し、1600mmの長さに切断して、内径1.2mm、外径1.9mmのチューブ材料を作製した。
このチューブ材料に、大気雰囲気中で、コバルト60を線源としたγ線を、実施例2で電子線を照射した照射量と同様の50kGyで照射し、チューブ材料に架橋重合を施し、比較例2のチューブを得た。
比較例2のチューブの曲げ弾性率は880MPaを示し、γ線の照射前(280MPa)の3倍以上になった。また、比較例2のチューブの内部の架橋重合の状態を、チューブを破断してFT−IRで反応状態を調べたところ、内部まで完全に架橋重合が進行しており、これが比較例2のチューブの曲げ弾性率を極端に大きく変化させていた原因であることが確認された。
比較例2のチューブの動摩擦係数は0.12を示した。
また、比較例2のチューブは、大気雰囲気中で電子線照射されたので、電子線の照射でチューブ表面の黄変が生じた。
(実施例3)
熱可塑性高分子であるポリブチレンテレフタレート(以下PBTと称す)(比重1.32)100質量部に対して、架橋剤としてポリエチレングリコールジアクリレートを5質量部混合させて、架橋剤含有PBT(比重1.34)を作製した。この架橋剤含有PBTを加熱溶融して、チューブ形状に連続で押し出し成形し、1600mmの長さに切断して、内径1.6mm、外径2.4mmのチューブ材料を作製した。
このチューブ材料に対して、図3に示すように、チューブ材料10の一方の端面に向けて、80keVの加速電圧で200kGyの電子線を照射することで、チューブ材料の内周面および端面の表層を架橋重合した。より詳しくは、図4に示すように、チューブ材料10の端面方向から見て、16本のチューブ材料10を、間隔をあけて配置し、16本のチューブ材料10の端面に、電子線を一度に照射できるようにした。これらチューブ材料の端面と、電子線透過窓との距離は50mmとした。
このようにチューブ材料の端面に電子線を照射した後、さらに、チューブの外周面に向けて、80keVの加速電圧で200kGyの電子線を照射して、チューブ外周面の表層を均一に架橋重合した。このようにして、外周面の表層に加え、端面、内周面の表層も架橋重合させた実施例3のチューブを得た。なお、実施例3のチューブでは、電子線透過窓から、30mm離れたところにチューブ材料を設置し、チューブ材料を、チューブ材料の軸を中心に回転させながら、毎分3mの速度で移動させて、全長1000mmにわたり電子線を照射した。
実施例3のチューブは、その内周面の硬度が、電子線を照射した端面から概ね20mmまでにわたりロックウェル硬度でR126を示し、照射前(R118)に比べて高くなっていた。これにより、チューブ材料の端部に向けて電子線を照射することで、チューブの内径に電子線が侵入して拡散し、内周面の表層を架橋重合することが可能であることが確認された。
実施例3のチューブの先端から100mm部分の曲げ弾性率は2500MPaと、電子線の照射前に対し全く変化することはなかった。
次いで、実施例3のチューブを内視鏡に組み込まれるスネア用のチューブシースとして組み込み、耐熱性を評価した。その結果、チューブがスネアの発する熱によって変形したり、端部が千切れたりすること無く、安定して使用できることが確認された。これは、チューブ外周面の表層のみならず、チューブ端面および内周面の表層も電子線によって架橋重合されているためと推察された。
電子線照射前のチューブ材料を示す断面図である。 電子線照射中のチューブ材料を示す断面図である。 電子線照射中のチューブ材料を示す断面図である。 実施例3のチューブ材料端面への電子線照射において、複数のチューブ材料の配置を示す配置図である。
符号の説明
10 チューブ材料
11 未架橋部分
12 電子線透過窓
13 電子線
14 架橋部分

Claims (5)

  1. 150KeV以下の電子線照射を受けると照射された箇所の表層から内部に向かうにつれて架橋重合度が低くなる熱可塑性高分子材料製の可撓性を有するチューブ材料を用い、前記チューブ材料の外周面に向けて、150keV以下の加速電圧で電子線を照射する工程と、前記チューブ材料の端面に向けて150keV以下の加速電圧で電子線を照射する工程を有することを特徴とするチューブの製造方法。
  2. 前記熱可塑性高分子材料が分岐型低密度ポリエチレン、直鎖型低密度ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレートのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載のチューブの製造方法。
  3. 前記端面に向けて電子線を照射する工程における電子線の照射角度が、前記チューブ材料の中心軸に対して15°以内であることを特徴とする請求項1または2に記載のチューブの製造方法。
  4. 150KeV以下の電子線が照射されると架橋重合される熱可塑性高分子材料製の可撓性を有するチューブ材料から形成され、
    外周面と内周面と端面のそれぞれが、表層から内部に向かうにつれて架橋重合度が低くなっていることを特徴とするチューブ。
  5. 前記熱可塑性高分子材料が分岐型低密度ポリエチレン製、直鎖型低密度ポリエチレン製、ポリブチレンテレフタレート製のいずれかであることを特徴とする請求項に記載のチューブ。
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