JP5449185B2 - Pvd真空コーティングユニット - Google Patents

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Description

この発明は請求項1のプリアンブルに従う真空コーティングユニットに関する。この発明は、さらに、請求項11のプリアンブルに従って、いくつかの扁平なまたは層状基板を硬質材料コーティングで同時コーティングするのための方法に関する。
主に、回転対称的な加工物外形形状に対して最適化された工具、たとえば異なる寸法を有するシャフト工具などのための、基板取付具を伴うPVD真空コーティングユニットがある。これの例は、オー・ツェー・エリコン・バルザース・アクチェンゲゼルシャフト・リヒテンシュタイン(OC Oerlikon Balzers AG Liechitenstein)による製造システム、たとえば、EP 1 186 681 A1に記載されるタイプRCSのユニットや、EP 0 886 880 B1に詳細に記載されるタイプBAI 1200のユニットなどである。これらの製造システムにおいて利用される交換可能刃先(切削工具)のための典型的な回転する取付具が図1aおよび図1bに示される。交換可能刃先7は、ここにおいては、ドラム状の磁性加工物担持体40上に固定されるか、または工具レシーバ27のためのロッド上に配置され、スペーサ片39と交互して配置される。
小さな部品のコーティングについては、小さな部品がばら荷の製品として格子ドラムにおいて回転し、それによって移動され、その間に、それらは、同時に、ドラムの外側または内側にコーティング源として配置されるカソードからのコーティングを受けるPVDユニットが公知である。そのような方法は、たとえばEP 0 632 846に記載されているが、ドラムの運動を通して、小さな部品が互いと、またはドラムに衝突し、その結果、特に硬い金属部品の場合においては、表面が引っかかれ、鋭利な縁部、たとえば切刃などを損傷する。
切削工具、たとえば交換可能刃先などに対するCVDコーティングユニットは長きに亘って公知である。交換可能刃先が格子に配置され、1つまたはいくつかの面においてコーティングされる、そのようなユニット型の典型例が、WO 99/27155 A1の図4aに開示されている。気相から所望の材料を堆積するための化学処理は、熱的にのみか、またはこの文献におけるように、付加的に、基板と電極との間において印加されるパルス状のプラズマのようなプラズマを介して励起され得る。
特許出願CH 00518/05およびCH 1289/05には、DCおよびパルス状電源をアーク気化器源に同時に印加するか、または単一のパルス状電源を2つのDCを供給されるアーク気化器源に印加することによって、アーク電流をパルス状にすることが開示されている。このようにして、いくつかのアーク源が、たとえそれらが高酸素含有または純粋な酸素雰囲気中において動作され、それらの表面が処理中において絶縁層でコーティングされる場合であっても、継続的かつ安定的に動作され得る。このようにして、絶縁層、特に酸化物層も、PVDバッチ製造プラントにおいて製造することが可能となる。
現在、工具および構造的部品のコーティングのための産業的PVDユニットのレイアウトは、1つの基板形式およびサイズに対してのみ最適化されるようには行なわれない。この理由は、これらのコーティングシステムでは、経済性および生産性の理由から、複数の実に異なる基板サイズおよび形状をコーティングしなければならず、PVD層の場合には、習慣的に、現在まで、約4μmから約6μmの厚み範囲のみが対象とされ、または、これらは、また、この場合において生ずる高い残留応力のため、より大きな厚みでは製造され得ないからである。加工物に対し、しばしば複雑な三次元構造を、一様に、数μmの厚みの層システムで設けるためには、複数の基板回転が、したがって、従来的に要件である。しかしながら、これは、したがってそのような方法では数μm/時間というほんの相対的に低い成長速度しか達成され得ないという事実に至り、したがって、PVDユニットは、現在、経済的な動作を可能にするため、比較的大きなコーティングチャンバを有する。
基板サイズおよび形状の点において汎用であるそのようなユニットの1つの不利な点は、基板を取付具に搭載し、取付具から搭載解除し、ユニットに搭載することである。基板に関する汎用性への要求は、基板よりはむしろユニットに対する基板取付具の適合に関与するようであり、それにより、基板の搭載および搭載解除の自動化を困難なものにする。
この汎用性に対する要求から結果として生ずるさらに重要な不利な点がある。PVD製造システムにおける基板の高密度な詰込みおよびそれにより余儀なくされる回転は、継続的に、基板方向へのPVD源の方向付けられた材料の流れを周期的に妨げ、その一方で、供給される反応性ガスは層に対して継続的に作用する。この問題を緩和するために、追加のPVD源をPVDコーティングシステムにおいて中央に配置する方策がある。これは問題をいくらか軽減するが、本当に解決しはせず、なぜならば、ここにおいても、材料の流れは、経時的に十分な不変性で、少なくとも、高生産性での高い搭載密度に対する要求の下では、維持され得ないからである。基板方向へのPVD源への材料の流れにおける変動は層構築における下位複数層構造に至り、したがって、層の厚みに亘る層の構造または組成の変動に至る。これは、たとえば、層に応力が含まれることに鑑みて有利であり得るが、それは、非常に厚い層が形成されなければならない場合には、不利な点も必然的に伴う。この下位複数層構造は、主に、基板取付具の形状に依存する。現在の先行技術の状態では、不利な点が有利な点に優り、PVDバッチプラントでのコーティングは、特に、厚みの大きい酸化物層を考慮すると、低過ぎるコーティング速度のため、経済的ではない。
現在のPVDコーティング技術のさらにより重要な不利な点として、工具上における層の厚みの分布を考慮すべきである。これは、交換可能刃先(図2に概略的に示される)を用いて詳細に説明されるが、それは、切削面を異なる面に有し、実質的に二次元外形形状を有するすべての切削工具にも類似的に当てはまる。二重または三重回転のための交換可能刃先の取付具の場合、妥当な支出で、たとえば、一様な層の厚みをフランク面またはチップ面上に形成すること、ましてや、所与の層の厚み比を実現することは、殆ど不可能である。これの成功裏な実現のため、バッチプラントにおける回転動作下の自由度は厳しく制限され過ぎ、そのような要件は、弁護可能な経費で、経済的な基板回転を通して実現できもしなければ、PVD源の移動によっても実現され得ない。
これが、経済的な理由から、主に、中程度のCVDコーティング速度にも拘らず大容量CVDコーティングシステムにおいて交換可能刃先(インデクサブルインサート)を有する一群の製品(チャージ)を費用効果的にコーティングすることができるCVD法が広く確立した約6μmより大きな層で交換可能刃先をコーティングする理由である。CVD方策は、最近まで、交換可能刃先に対する酸化物製造に対して利用可能なPVD製造技術が存在せず、CVDのみがこの目的に対して可能であるように思われたという事実によって、追加的に支持された。CVDコーティングの重要な特性は、交換可能刃先または切刃の領域に亘って層を広範囲に一様に分布させることであり、これは、多くの場合において有利である。しかしながら、ここでも、この有利な点は、フランクおよびチップ面の特定化された層の厚みの比が交換可能刃先上において実現されなければならない場合には、不利な点となることに注目されたい。そして、最後に、CVD方策における高い処理温度はすべての工具に対して好適であるという訳ではなく、したがって、望ましくない。
しかしながら、交換可能刃先がCVDコーティングシステムにおける動作に対して搭載および搭載解除される態様は、PVDシステムにおいてよりも非常に効率がよい。このことは、実質的には、交換可能刃先が板形状の格子上に配置されるという事実にある。基板取扱に対するこの方策は、主には、約20〜400の小さなロットサイズにおいて妥当であり、その機械加工設備がこれらのロットサイズに対して設計される、先行および後続の製造ステップ、たとえば焼結、面研削、側部研削および縁部研削、サンドブラスト、研磨などによっても判断される。この基板取扱は、したがって、CVD技術においては、上に述べられるロットサイズと整合され、コーティングにおいてのみ、そのようなロットの50〜30が、典型的に、生産性の理由から、1つのCVDバッチにおいて組合せられる。
低いコーティング速度とは別に、供給が気体状の前駆物質を介して生ずるコーティング材料間の材料選択における減じられた柔軟性が、CVD技術において不利な点であるとして見出された。1つには、適切な前駆物質の利用可能性が制限されるからであり、その他としては、希少な前駆物質は高い製造コストをもたらす結果となるからである。これに加えられるのが、気体状の前駆物質は、ある材料については、取扱が困難になり得、化学反応が、PVD源での場合のように、自由に、そして互いから独立しては制御され得ず、CVD反応を温度を介して制御しなければならず、処理チャンバにおけるより多数の複数の前駆物質が所望の反応の制御を妨げるという事実である。これらは、すべて、この技術を用いて、TiC、TiN、TiCNおよびAl23層のみが現在まで製造され得たという事実に対する理由である。たとえば、PVDにおいて問題に遭遇せずに可能であり、数多くの切削適用例において大きな利点を有するようなTiAIN層は、これまで、標準的なCVD技術へのそれらの道を見出していない。
結論として、既存のコーティング技術の不利な点は以下のようにまとめられ得る:
PVD:
1.たとえば交換可能刃先などのような、同一であり、主に小さな二次元の基板の大きなバッチに対する好適でない基板取扱。
2.大きなバッチプラントにおける必要な基板回転のため、低過ぎるコーティング速度。
3.基板方向への固体源の材料の流れの、回転による妨げ。
4.フランクとチップ面との間における層の厚み比の、殆ど不可能な設定。
CVD:
1.経済的な理由から、より低いコーティング速度ならびに長い加熱および冷却サイクルによる、バッチプラントの必要性。
2.前駆物質選択が制限され反応機構が本質的に処理温度を介してのみ制御され得るため、異なる材料に関するCVD処理方策の柔軟性。
3.新たな前駆物質を用いる際における、新たな材料および材料組合せに対する、高い費用を伴う複雑な処理開発。
結論:
最近、金属酸化物を、製造に値するPVD技術によって製造することが可能となった。しかしながら、バッチプラントにおいては、低いコーティング速度のみが、必要な回転のため、実現され得、それは、汎用基板サイズに対しては好適であるが、交換可能刃先に対しては特に好適ではない。既存の先行技術は、好適ではない基板取付または基板取扱を伴うかなり好適ではないシステムに基づいており、それによって、PVD技術は、特に厚みの大きい層を必要とし、交換可能刃先の非常に単純な、部分的に自動化された取扱を妥当にする、ある適用分野においては、CVD技術よりも生産性が劣る。さらに、PVDバッチプラントにおいては、経済的な理由(搭載密度が可能な限り高い)から、交換可能刃先は、非常に頻繁に、チップ面に比してフランク面がより厚い層でコーティングされるよう取付けられなければならない。この方策は、過去においては、圧延目的に対してのみ交換可能刃先の具体的な使用実現可能性をサポートする傾向であったが、旋削適用例に対しては好ましい方策ではない。
CVDコーティング速度は低速であり、加熱および冷却サイクルは長いため、大きなバッチプラントの必要性を生じさせる。高温および材料における非柔軟性は不利である。数多くのロットサイズを1つのバッチに組合せることは処理のリスクを増大させ、基板製造の流れを妨げ、処理制御を低減する。CVD技術は、したがって制限され、新たな材料の開発が仮にも可能であったとして、少なくとも、それに対する高コストを必然的に伴う。
この発明は先行技術の不利な点を取除くかまたは低減することを目的とする。
この発明は、好ましくは交換可能刃先(インサートとも称される)のような、殆ど二次元の層状基板として特に実現される切削工具の硬質材料コーティングのためのPVD真空コーティングユニットであって、高い生産性または非常に高速な層成長を可能にし、好ましくは、交換可能刃先製造における適用に対して好適であり、つまり、単純な自動化可能な配置を可能にし、交換可能刃先のためのCVD製造ラインの機械設備に組込まれる、PVD真空コーティングユニットを提供するという課題に特に対処する。コーティング設備は、厚みの大きい層、特にたとえば酸化物含有層のような、導電性の低い絶縁層の堆積においてでさえ高いスループットを可能にし、そこにおいては、基板取付具が実質的に二次元の外形形状を有し得、複数の基板を備え得、コーティングが高い経済性で同時に実行され得る。
解決策は、さらに、いわゆるバッチシステムをCVDおよびPVD技術において取換えることを可能にし、上記の問題点を、現在のPVDおよび特にCVDコーティングユニットにおいて回避することである。
さらなる課題は、PVDコーティング源を基板取付具と組合せ、層形状における同様の基板取付具を利用し得、既に利用されているCVDコーティング技術における取扱要件も満たし、好ましくは、基板の回転をもはや絶対的に必要とはしない、新たな構成を実現することを含む。
ロットサイズおよび層設計の点における高い柔軟性がこの方策でさらに実行可能となる。
さらなる課題は、フランク面対チップ面の層の厚み比が変動され得、選択的および具体的に設定され得る、特に交換可能刃先におけるような、切削工具をコーティングすることの実行可能性である。
さらなる課題は、PVD固体源からの材料での同時堆積を、コーティング中に、考えられ得る基板回転がPVD固体源の材料の流れを妨げることなく、基板表面全体に亘って、中断が可能な限り少ない状態で、行なうことである。
さらなる課題は、より高いコーティング速度を可能にし、それとともに、交換可能刃先製造の残りの技術的設備を維持する新たなPVD技術のために、既存の、これまで利用されてきたCVD基板取付具の実現例であって、これまではこの技術にのみ当てはまり、これまではバッチプラントにおけるコーティングに対してのみ好適であったものの典型的な要素に、実質的な点において取って代わることである。
さらなる課題は、好ましくは、たとえば特に基板回転などのような基板運動を必要とせず、しかしながら、交換可能刃先の切削面に亘る大部分一様な層分布および交換可能刃先の異なる切削面に対する特定の層の厚み比が達成され得る、CVD基板取付とPVD源堆積との組合せを介するPVD技術の実現を含む。
達成されるべき高いコーティング品質を伴う所望の層パラメータの設定可能性の高い柔軟性での切削工具の製造に対する経済性が、結果的に、実質的に改善されることとなる。
課題は、請求項1の特徴に従う構成および請求項11に従う方法によるこの発明に従って解決される。従属クレームはこの発明のさらなる有利な実施例を規定する。
課題は、それによって、真空コーティングユニットが以下の要素を含むこの発明に従って解決される:
−ポンプシステムに接続される真空処理チャンバと、
−少なくとも1つの反応性ガスタンクに接続される少なくとも1つの反応性ガス入口と、
−アノードおよび層状のカソードを有する少なくとも1つのPVDコーティング源と、
−複数の基板を伴う基板担持体と、
−真空処理チャンバに配置され、チャンバに基板担持体を搭載または搭載解除するための、またはさらなるチャンバへの移送のための、少なくとも1つのゲートと、
−ゲートを介して基板担持体を移送し、それを、真空処理チャンバにおいて、層状カソードの領域において、間隔をおいて位置決めするための移送装置と、
−少なくとも1つのPVDコーティング源に接続される少なくとも1つの電源とを含む。
複数の基板が配置される基板担持体は、ここにおいては、水平方向の延在を伴う二次元であるように実現され、この担持体は、少なくとも2つのPVDコーティング源の間に位置決めされる。複数の基板は、少なくとも1つの切刃がその上に形成される切削工具であり、切刃は、層状基板の周縁マージン領域に配置される。これらの基板は、基板担持体の二次元範囲の面において分布し、基板担持体は、真空処理チャンバにおいて、水平面において、ある間隔をおいて、少なくとも2つのPVDコーティング源の層状カソードの間に間隔をおいて位置決めされ、少なくとも1つの切刃の各々の少なくとも一部は、処理中の切刃を含み、この処理中の切刃は、PVDコーティング源のカソードのうちの少なくとも1つに対向して向き付けられ、視線において常に露出される。
処理中の切刃は、切削のために利用される切削インサートにおける切削工具上の縁部の部分である。切刃は、工具レーキ面および工具フランク面と称される、縁部に沿った横方向面の各々の少なくとも一部を含む。コーティング処理中、横方向切削領域を伴うこれらの切刃は、結果的に、直視線においてPVDコーティング源のカソードのうちの少なくとも1つに対向して常に露出される。それにより、切刃上に堆積される材料の流れは、少なくとも、処理中の切刃である縁部の部分においては決して妨げられない。材料の流れは、精々、堆積速度において変動し得る。したがって、層は、高速で、そして同時に高品質で堆積される。ある場合においては、基板担持体、または基板担持体上の基板さえも、層の厚み分布のさらなる均質化を達成するよう移動され得る。基板は、たとえば、さらに、基板担持体に関し、駆動装置を介して回転され得る。そのような場合においては、露出される切刃は対向して配置される源によって交互にコーティングされるが、それは、常に、少なくとも1つの源からの材料の流れが、常に、各基板の少なくとも1つの切刃上または少なくとも2つの切刃上に与えられるような態様で行なわれる。
しかしながら、かなり好ましいのは、基板が基板担持体上または基板担持体内に静止して位置決めされるように配置される配置である。切刃は、特に、それらが各基板毎にその周囲に複数ある場合には、それによって、どの縁部またはどの縁部部分が源の特定のカソードに対向して直接の視線において露出されるかによって、一方または他方の対向する源に、各々、好ましくは、この源の対応する材料の流れに割当てられる状態で、対向する。ある場合においては、縁部部分は、さらに、基板担持体構成における基板の位置によって、両側からも作用され得る。層状基板の配置が、有利には互いから最小の距離で、層状基板担持体に関して、一方が他方の隣りに、直角に位置決めされるようであれば、有利である。ある場合においては、基板は、好ましくは、付加的なある領域を源に対向して露出するように基板担持体の面に関して僅かに傾斜して配置され得る。
基板担持体上の各基板の少なくとも1つの切刃が、常に、少なくとも1つのカソードの対応する割当てられた側において向き付けられるのが、それが、それに関して視線においてその長さの50%、好ましくは70%で露出され、ここにおいてはコーティングされ、ここにおいては取付具または基板担持体において残りの部分によって影にならないように行なわれれば有利である。この領域内に位置するのは、切削工具での切削処理において利用されるような、コーティングされた処理中の切刃である。したがって、切削工具の利用されるべき切刃は完全に所望される程度までコーティングされ、影の影響に邪魔されない。
コーティングされるべき切刃における材料の流れが決して妨げられないので、この流れは、精々、ある許容可能な度合まで変動し得、したがって、小さな残留応力を伴う高い層品質が達成され得る。
PVDの材料の流れの効率(EFZ)は以下のような態様で規定され得る:
EFZ:は、単位時間当たりのターゲット材料バルク質量の層への組入れを、単位時間当たりのターゲット材料の質量損失で除したものである。これは、カソードのターゲット材料のどれぐらいの量がコーティングされるべき有用な領域に到達するかを示すある意味での伝達定数である。
コーティングされるべき基板面(処理中の切刃)上における堆積速度の変動はデルタ(EFZ)で示される。これは、基板運動または基板回転を伴うか、または好ましくは伴わずに、一様なコーティングを達成するという目的を伴う、EFZの時間的平均値に対する、この値の時間における変動である。デルタ(EFZ)は最大で±30%、好ましくは±20%、好ましくは±10%であるべきである。
層状または面積的範囲を伴う基板担持体は、たとえば、格子形式の構造を有し、その隙間には、複数の基板が、搭載中において、単純に配置され得る。PVD真空処理ユニットにおいては、関連付けられる2方向の切削面を伴う切刃の所望の領域が、その後、同時に、かつ非常に経済的に、1つの処理においてコーティングされ得る。源の個々の活性化を通して、横方向面、レーキ面およびフランク面のコーティングが、たとえば、異なる層の厚みおよび/または材料組成および/または層の特性など、仕様に従って、互いに関し、具体的に設定され得る。
この発明によって、以下のような有利な結果が、先行技術と比較して達成される:
・基板回転なしであっても有利な外形形状を介したPVD源での高いコーティング速度(20μm/時間以上)。
・PVD源の材料の流れの中断がなく、それによって、応力適合およびより厚みの大きい層が可能となる。
・複数層設計が実行可能である。
・取扱可能および自動化可能な単純な基板取付。
・全体処理シーケンスに対する個々のチャンバの、1つのチャンバにおける組合せ、または複数のチャンバに亘る処理シーケンスの分割を介しての、複数チャンバシステムの実行可能性。
・ロットサイズの、既存の製造および設備に対する適合。
・短い処理またはサイクル時間(これまでの24時間CVDまたは12時間PVDに比較して1時間)。
・加工物のフランク面対チップ面のターゲット化された層の厚みの比が設定可能である。
・基板運動がないか、または非常に低減される。
・交換可能刃先などのような小さな部品の経済的な取扱。
・CVD製造ラインに対する適合のための新たな設備の必要性がない。
以下において、この発明を、さらに詳細に、例示的に、概略図と共に説明する。図面においては、以下が示される。
先行技術に従う、PVDバッチ製造システムにおいて利用される、2倍回転または3倍回転に対する交換可能刃先に対する典型的な取付具である。 先行技術に従う、PVDバッチ製造システムにおいて利用される、3倍回転に対する交換可能刃先に対する典型的な取付具である。 フランク面(B)、チップ面(A)、および材料除去中にクレータ磨耗(C)およびフランク面磨耗(D)の対象となる領域を伴う交換可能刃先の概略的表現図である。 PVD気化器源を伴う例としての単一チャンバシステムの概略的表現図である。 2つの対向する源およびそれらの間に配置される水平方向に配置された層状基板担持体を伴う単一チャンバシステムの概略表現図である。 孔を伴う交換可能刃先に対する串刺し取付である。 孔を伴わない交換可能刃先に対する串刺し取付である。 回転する串を伴う加工物レシーバである。 基板担持体の線形運動を伴うインラインユニットの概念図である。 交換可能刃先が単純に矩形の格子に配置された基板担持体である。 交換可能刃先が単純に円形の格子に配置された基板担持体である。 別個の処理チャンバを伴うインラインユニットの概念図である。 中央移送チャンバおよび前処理チャンバを伴う複数チャンバシステムである。 対向するアーク源の対を伴う好ましいPVDコーティングユニットの概略的表現図である。 二次元方向に延在する基板担持体を対向するアーク源の対の間に配置した、その断面的表現図を明確にするための、好ましいPVDコーティングユニットの概略的表現図である。
コーティングされるべき基板は、実質的に二次元の形式または層状に延在された形式を有する。このことは、コーティングされるべき好ましい切削工具7、交換可能刃先の場合にあるように、そして概略的に、かつ例示的に図2において示されるように、本体の側部の長さaおよびbは本体の第3の側部の長さcよりも実質的に大きいことを意味する。コーティングの目的は、関連付けられるフランク面Bおよびレーキ面Aを伴う切刃Eをコーティングすることである。そのような切削工具においては、従来は、工具に形成された関連付けられる側面を伴う縁部の長さのほんの一部のみを切削処理において利用する。この部分は、処理中の切刃E′として示され、切刃の加工物において利用可能な全体の長さの50%以内またはさらには僅か30%以内にある。フランク面磨耗Dが生ずるフランク面Bにおける縁部Eおよびクレータ磨耗が生ずる縁部Eからチップ面Aへの寸法E″は、50μm〜5.0mmの範囲にあり、これらもコーティングされなければならない。レーキ面およびフランク面のこれらの領域においてコーティングにさまざまな層の厚みを意図的にかつ選択的に設けることは有利であり得、それはこの発明においてさらに実行可能とされる。切削工具はこれらの特定化される領域において必要な高い品質でコーティングされることが必要であるに過ぎないので、工具上の他の必要とされない領域は、たとえば、それを、基板担持体上において、開口25を伴う格子25′に配置することにより、または、これも工具の未使用領域に位置する基板7の中央領域における孔28を用いることにより、取付けのために利用され得る。そのような層状切削工具は平面的な表面を有する必要はなく、個々の側部またはすべての側部において弓状でもあり得、または他の層状輪郭も有し得、または、さらには、窪みまたは高さ、たとえば固定手段を、工具取付具において、または材料切削動作におけるよりよいチップの流れのために含み得る。好ましい層状切削工具の範囲a、bは、有利には、5.0mm〜60mmの範囲である。切削工具は好ましくは多角形の層状体である。三角形体および矩形体が好ましくは利用され、処理中の切刃は、これらの場合においては、図2に示されるように、角部において始まる。工具7を中心軸の周りを回転させることにより、および/またはそれをひっくり返すことにより、処理中の切刃E′の磨耗の後、新たな未使用の処理中の切刃E′が、長い間機械的材料加工において公知であったように、設定され得る。それほど頻繁ではないが、切削工具の実現を、それが丸められるように行なって、この場合においては、1つまたは2つの縁部Eが環状に切削工具を包含し、その下位領域を処理中の切刃として利用し得ることも考えられ得る。
図2に示される好ましい交換可能刃先7においては、コーティングされるべきフランク面Bおよびレーキ面Aの関連付けられる横方向部分を伴う、コーティングされるべき処理中の切刃E′は、4つの切削角部の付近に位置する。交換可能切削インサートの角部からのこれらの面は、約2〜5mmについては、基板担持体6がコーティングにおいて影を形成するに至らない状態で、大部分、一様にコーティングされるべきである。切削処理に対しては、交換可能切削インサート7は、従来は、角部において、縁部に沿って数百μmに対して利用される。これは、クレータ磨耗Cの領域およびフランク面磨耗Dの領域である。
図3には、非常に単純化された形式において、準平面基板担持体6、好ましくは格子ネットにおいて取付けられる交換可能切削インサートのような基板7がコーティングされ得る、真空コーティングシステムの基本的な構成が示される。このシステムは、真空チャンバ1を含み、真空チャンバ1はポンプシステム2によって排気され得る。複数の加工物7を伴う加工物担持体6は、搭載ロックゲートまたはインターロック4を介して、水平方向移送面3において、移送方向5に、源8の前のコーティング位置に移動される。コーティングはPVDコーティング源8で生ずるが、それは、好ましくはアーク気化器源であり、点火装置9、アノード10およびカソードまたはターゲット11を備える。反応性コーティングに対しては、必要な反応性ガスを、少なくとも1つの反応性ガス入口12を介して、少なくとも1つの反応性ガスタンク13から導入する。加えて、不活性ガスタンク15に接続される不活性ガス入口14がアルゴンなどの不活性ガスのために設けられる。反応性ガスタンク13は、好ましくは、気体窒素、気体酸素、炭化水素ガス、気体シラン、気体ボラン、気体水素、これらの気体の組合せの気体の1つを含み、好ましくは、所望の層化合物の反応性堆積に対して酸素を含む。さまざまなそのような気体を含む複数の反応性ガスタンク13も、異なる材料からなる複数の層を伴う層システムを製造するため、および/または層の種類を所望のように変更するために、ユニットに接続され得る。アーク気化器源は、DC電源16を供給され、および/または、有利に、パルス状の高電流電源17を供給される。
この発明に従うと、対向するユニット側において第2の源21のためのさらなるDC電源18が図4に示されるように利用される。基板担持体は、この場合においては、面3において、2つの源8と21との間に、好ましくは層状カソード11と平行にある。いくつかの層状基板担持体6を配置することもできるが、単一の大面積担持体が好ましくは利用される。基板7は、好ましくは、基板担持体6を介して、電気的バイアスを、バイアス電流源19によって加えられ、バイアス電流源19は、DC、AC、MF(中間周波数)、RF、DCとして実現され得、および/または好ましくは、パルス状で、単極および双極であり得る。通常の場合では、すべての電源は接地20に対して動作される。しかしながら、アーク気化器源においては、アノード10を接地から分離して保ち、源の電源16、17、18を、それと共に、アノード10とカソード11との間においてフローティング状態で動作させる実行可能性がある。コーティングは、好ましくは、基板の移動なしで生ずるが、基板担持体を、コーティング前、コーティング後、またはコーティング中において、水平方向に、またはさらには、水平面に平行な向きを維持しながら一方または他方のカソードに向かう方向において移動させる実行可能性がある。カソード11は、ここにおいては、さらに、好ましくはある方向における材料の流れを好むため、この水平面に関し傾けられる状態で配置され得る。さらに、実行可能なのは、基板担持体6全体の、水平なコーティング面における、その垂直軸の周りでの回転である。そのような回転が特に好まれるのは、フランク面およびレーキ面の層の厚みの比が意図的にかつ選択的に予め設定されなければならないか、または異なる材料がこれらの面上に堆積されるときである。
ここにおいて提案されるPVDコーティング源は、たとえばマグネトロン源および/または好ましくはアーク気化器源のようなスパッタ源であり得る。好ましくは少なくとも1つのPVD源の対を形成する少なくとも2つの対向するコーティング源8、21であり、これらは実質的に互いに対向して配置され、基板担持体6がその間に配置され、2つの源の各々はDC電源16、18で動作され、好ましくは、付加的に、2つの源8、21の両方のカソード11が図4および図6に示されるような単一のパルス状の高電流源で動作される。源の対の一方の源は、結果的に、基板担持体6より上に間隔をおいて位置され、他方の源は基板担持体より下に間隔をおいて位置決めされる。アーク気化器源からなる少なくとも1つのPVD源の対があれば有利である。
図3に示されるように、たった1つの源8が基板担持体6の一方の側にある構成のみでは、特に、基板7が面状に延びる基板担持体に配置される場合においては、基板7を全面的にコーティングすることを可能にはしない。この目的のためには、取付けられた交換可能切削インサート7の回転を実現することが必要であろう。回転31の発生のため、加工物レシーバ27が働き、これは、1種のロッドまたは串であり、枠23に据付けられ、上には、図5a〜図5cにおいて概略的に交換可能刃先に対して示されるように、交換可能刃先7が取付けられる。図5aでは、これは、孔28を伴う交換可能刃先に対して示され、図5bにおいては孔なしで、固定要素29と共に示される。回転は、回転駆動装置30を介して、回転方向31で実行される。回転駆動装置は歯車装置33およびモータ駆動装置32と結合される。たった1つの源および基板6の回転を伴う構成は非常に十分な層の厚み分布を可能にするが、コーティングにおける材料の流れの妨げのない必要な層の品質は達成されず、要求される処理の高い経済性は達成されない。これらの問題は、図4、図6、図10に示されるように、この発明に従って、源を少なくとも対にして互いに対向して配置し、層状基板担持体構成をそれらの間に位置決めする構成を通してのみ達成される。これらの構成における基板担持体6内におけるさらなる回転は、コーティングされるべき縁部が源の材料の流れに継続的にさらされる限りにおいて、ある条件下において望ましくあり得、したがってこの流れは周期的に妨げられはしない。しかしながら、そのような回転を伴わずに加工し、基板7の配置を、それらを基板担持体において固定的に配置した後に行なうことは、かなりより有利である。コーティングは、したがって、基板7上の所望の領域に、個別の制御下でよりよく堆積され得る。この構成はより単純かつより経済的に取扱われ得る。コーティングされるべき縁部部分は、したがって、少なくとも2つの源のうちの少なくとも1つの視線に常にあり、これらに関して露出される。1つのカソード11の対応する関連付けられた側においては、これにより、常に、切刃(E)の長さの少なくとも50%、好ましくは70%が、対応するカソードの方向に、それが視線において露出されるような状態で向き付けられる。既に記載されたように、基板担持体6全体の運動22は、水平面および/またはカソード11の方向において少なくとも1つの源の対の間において実行可能である。しかしながら、基板7を固定的に基板担持体6に配置した状態での基板担持体6の静止状態での配置が好ましい。
利用されるアーク気化器源またはアーク源の配置および数は、それらのサイズ、それらの源の磁界(もし利用される場合)、アーク電流、設定される気体圧力、およびそれから続くコーティング特性に依存し、当業者にとって公知のシミュレーション方法の助けを借りて、基板7のコーティングされるべき領域上、特に、交換可能刃先のコーティングされるべき切刃領域において、広く一様な層の厚み分布を達成し得るよう最適化され得る。固定的に特定化される源の配置で、源の気化特性は、可変磁界、アーク電流のパルス化および気体圧力によって影響を受け得、最適化され得、それは、さらに、源の構成を、たとえば図3および図4に示されるよりもさらに大きな自由度で実行可能にする。
ここまでは、単一チャンバシステムにおけるコーティングについて記載した。製造処理においては、スループットが決定的な経済的意義のあるものであるため、多くの場合において、いくつかの単一チャンバシステムをインライン構成または複数チャンバシステムとして組合せて、それによって、厳格な意味でのコーティング時間が延長されることなく、短い処理ステップを1つのチャンバにおいて実行することが合理的である。異なる材料、たとえばTiCN/Al−Cr−OまたはTiAlN/Al−Cr−Oなどに基づく層システムは、この場合においては、Tiに基づく層が1つのシステムにおいて終了され、一方、酸化物層が次のシステムにおいてコーティングされるように組織化される。この基板取扱方策および高いコーティング速度をインラインまたは複数チャンバシステムと組合せる自由度は、より高い生産性、最適な処理フロー、およびより大きな材料多様性に対するさらなる実行可能性を開く。これらの有利な実行可能性を以下にさらに詳細に説明する。
上で論じた単一チャンバシステムの単純な構造の1つの利点は、これが、生産性のさらなる増大のために、インライン概念または複数チャンバ概念に拡張され得るということである。図6は、この概念に基づくインラインシステムが構造化される態様を示す。複数の交換可能刃先(加工物)7が、ここでも、少なくとも1つの加工物担持体または基板担持体6上に配置される。1つの単純な形式として、これらは、図7aおよび図7bに示されるような、ある種の格子として実現される。加工物担持体7は、枠23を含み、枠23は格子状の加工物受部24を含み、加工物受部24は基板7を配置するための対応する複数の開口25を伴う。加工物受部は、好ましくは格子25′として実現され、好ましくは、バイアス電圧が単純な態様で基板7に印加されるよう、たとえばワイヤグリッド25′として、導電性材料から形成される。この少なくとも1つの加工物担持体6は、差動ポンピングを介するか、または対応する前チャンバにおいて、処理圧力環境内に移送される。加熱およびエッチングような前処理は、たとえば、前チャンバにおいて実行され得る。コーティングは、この場合においては、システムにおいて、図6に示されるように、基板担持体6を移送装置5でゲート4または搭載ロックを介してこのシステム内に移送し、それらを源の間において移送22して、最後に、再び、たとえば、さらなるチャンバにおいて冷却され、再び大気圧(図示せず)にされるかまたは元の前チャンバに移送し戻され搭載ロックを介して外方向に移送されることにより行なわれる。
複数層の層システムの場合、生産性または処理技術の理由から、それらが、単一チャンバシステムまたは複数層の層システムにおいて製造されることにならない場合には、異なる反応性ガスで製造されなければならず、結果として、別個の処理ステップの「混線」または「相互汚染」のリスクを回避しなければならず、個々のチャンバは、複数チャンバインラインシステム34を示す図8に示されるような差動ポンピングまたはバルブもしくは搭載ロックを介して対応するように分離される。搭載ロックおよび前処理チャンバ35は、真空技術を用いて、厳密な意味でのコーティングチャンバ1a、1bから、バルブもしくは搭載ロックおよび/または差動ポンピングによって分離される。
複数チャンバシステム34の好ましいバージョンを、処理シーケンスの形成における柔軟性に関して、図9に示す。この複数チャンバシステム34では、個々のチャンバ1a、1b、1cの接続は、それらが、移送チャンバ36を介して中央のハンドリングシステムで互いと連通するようになされ、複数の据付られた交換可能刃先7を伴う基板担持体6は、特定された処理シーケンスに従って、1つの単一チャンバ1a〜1cから他方の単一チャンバに移送される。そのようなユニットの利点は、高いデューティサイクルを伴う異なる長さの処理ステップも処理シーケンスに挿入し得るという点である。さらなる利点は、たとえば、酸化物材料および窒化物材料を伴うコーティングが異なる処理チャンバにおいて進行し得、これらのチャンバは各々の場合において特にこれらのコーティングのために必須の構成要素を備える必要があるだけである、という点である。この利点は、特に、基板または層の表面修正に対してのみ働き、したがって、コーティングステップ以外の典型的な処理時間を有する、たとえば処理装置37を伴う前処理チャンバ35における、加熱、エッチング、冷却または他のプラズマ処理ステップなどのような前処理ステップまたは後処理ステップに対して明確である。しかしながら、そのようなシステムの柔軟性は、異なる層の厚みが小さなロットにおいてコーティングされなければならない場合も重要である。そのような場合においては、述べたように、効果的な処理シーケンスが実現されるべき処理に適合され得る。
以下の記載においては、単一チャンバシステム1を再び参照する。先の記載に基づくと、そのような単一チャンバシステム1を、モジュール方式で、先に記載される態様で組合せて、複数チャンバシステム34を形成し得ることは明らかである。加えて、以下の記載においては、主に、好ましいアーク源8、21に言及するが、スパッタ源の使用も同様の結果に至る。アーク源8、21は、しかしながら、ここに記載される処理概念に対して好ましいPVD源である。1つの理由は、一様性の理由から必要な場合、および多数の源または源の対が動作されることになる場合、これらは外形形状を小さく保たれ得る、ということである。これは、したがって、アーク源の場合、特に単純であり、なぜならば、多くの適用例の場合、小さな(したがって構造上においても小さい)源の磁界を伴うか、または全く伴わずに、加工することが可能であるからである。アーク源は好ましくは磁石システムを有し、それによって、ターゲット表面において、たとえば3〜50ガウスの非常に小さな垂直磁界を形成することが可能であるが、好ましくは、5〜25ガウスの範囲が好ましい。代替的に、そして小さな全体サイズに鑑みて特に好ましくは、アーク源は、磁界を全く伴わずに動作させ、そして、それにも拘らず、アーク気化器源で、特に高い気化速度を達成し得る。
この文脈においてアーク源を好むことに対するさらなる理由は、これも好ましい、源のパルス化された動作を介して、気化された源の材料の方向性効果が影響を受け得ることを含む。換言すれば、パルス化されたアーク源の場合、複数の構造的に小さなアーク源で加工することは特に単純であり、このことは、次いで、層の一様性に対して肯定的な影響を有する。さらに、アーク源における気化速度は、20μm/時間までの、およびそれ以上のコーティング速度が基板7上、好ましくは交換可能刃先上などにおいて達成され得るように、容易に設定され得る。
アーク気化において、好ましく接続されるのは、パルス化されたバイアス源であり、好ましくは単極であり、たとえば、短い正の電圧パルスおよび長い負の電圧パルスを伴い、代替的には、AC電圧(AC)および/またはDC源を基板担持体6上において、および各場合において、各アーク源の動作のためのDC発生器を伴う。加えて、アーク源は、好ましくは、パルス発生器にも接続され、具体的には、パルス発生器は2つのアーク源、したがってアーク源の対の間にあるか、またはここに統合する部分として援用されると宣言されるWO 2006/099760に記載されるように、パルス発生器を、各アーク源毎に、関連付けられる、重ねられるDC源に並列に設ける。
電子点火構成が有利に利用され、それにより、たとえカソード(ターゲット)が酸化物コーティングで被覆されるとしても、アーク源の点火を可能にする。
単一チャンバシステムにおいて有利に提供されるのは、加熱ステップおよびエッチングステップのための少なくとも1つの不活性ガス14のための接続と、コーティングのための少なくとも2つの反応性ガス12(たとえば窒素、酸素、炭化水素ガス、ボロン、シラン、水素など)のための接続とを伴う気体入口システムである。これにより、単純な態様で、僅か1つのターゲット材料を用いて、異なる材料からなる複数層の層を製造することが可能になる。たとえば、金属付着層に続いて、窒化物または炭化物の硬質層に続いて、酸化物被覆層を、異なる層領域の個々の材料間において、鮮明な、または不鮮明な遷移ででも堆積し得る。μmまたはnmの厚みのコーティング層を伴う複数層からなる層の製造も、したがって、容易に設定され得、なぜならば、この目的のためには、ガスの流れ、たとえば窒素および酸素の適切な変更のみが実行されればよいからである。そのようなシステムは、たとえば、交互に堆積されたTiAlN/TiAlO、CrAlN/CrAlO、ZrAlN/ZrAlO層からなり得る。
図10Aには、単一チャンバシステム1のために、そして二次元部(b)として、好ましいPVDアーク源構成8、21が概略的に示される。このようなアーク源構成により、コーティングされるべき基板7の切刃領域、たとえば特に交換可能刃先の、殆ど完全な全般に亘るコーティングが、基板担持体6の両側における特定の切削面Eにおけるコーティングの十分な一様性と共に達成される。交換可能刃先の操作または取扱は、既に述べられたように、単純であり、CVD技術におけるCVD処理および既存の設備にしっかりと従う。図10bにおいては、交換可能刃先が、図7aおよび図7bにより詳細に示されるように、格子ネット25′に単純に据付られる。当業者であればよく知っている、基板担持体をチャンバに配置する実現可能性の図示は、図面においては、明瞭性の理由から、省略されている。コーティングの一様性は、受壁部に配置されるアーク源構成8、21を介して達成される。理想的には、しかしながら絶対的ではないが、この受部は2つの半球形部品からなり、その中央には、交換可能刃先7を伴う格子ネット25′を伴う基板担持体6が位置決めされる(図10)。異なる源の材料に基づく複数層システムに対しては、異なる材料に対する、対応するいくつかの源、特に源が互いに対して対向して配置される特定の源の対を設けなければならない。源を、チャンバ壁上において、図10に示されるように外側からアクセス可能であるように配置することは有利である。しかしながら、源は真空チャンバ内にも位置され得、それによって、この場合には、源が基板担持体構成のある領域に向かって向き付けられることになる場合には、チャンバ壁を、少なくとも源の領域(傾けられようとも、または弓状であろうとも)において、付加的に実現する必要はない。加えて、イオン化源またはオリフィス板をチャンバにおけるアーク源および加熱手段の前に配置し得、それは、ここにおいては図示されないが、当業者には公知である。図10は、基板担持体に向かって互いに関して最小の傾きで方向付けられる、4つの源の対8、21、したがって合計8つの源を伴う特に好適な構成を示す。コーティングされるべき基板の領域上におけるコーティング条件、たとえば、源に異なるアーク電流または源電力を個々に異なるように供給することを介しての堆積速度、および/または異なる材料での層組成のそれなども、したがって、十分に設定し得る。これらの設定は動作中にも変更され得、したがって、たとえば、層組成および/または結晶層構造の異なるプロファイルさえも実現し得る。適用例によって、僅か2つの源の対または4つを超える源の対も利用し得る。源の対は、基板7が基板担持体6において切刃Eの位置に関してどのように方向付けられるかによって、一方向に、好ましくはたとえば1つの線上にも配置され得、基板7の、たとえば切削面の、ある領域は、ある好ましい態様で多少コーティングされる。
既存の先行技術とは対照的に、この発明に従うこのコーティングシステムでは、少なくとも1つの源構成8、21が、対になって、互いに対して対向して位置し、基板担持体6の層状配置がそれらの間に置かれて、必要な基板回転を取除く。さらに、PVD源の高い気化速度が、基板7上における経済性の高いコーティング速度を実行可能にする。
コーティング中において、交換可能刃先の切削面を伴う切刃は、固体源の材料の流れに遮断なくさらされ、それによって、基板上における特定の複数層構造を、これらの構造の回転効果が生ずることなく実行可能にする。導入された処理解決策のこの特性は、層応力および他の層特性、たとえば硬度などを制御しなければならない厚みの大きい層のシステムにとっては大きな意義のものである。
利点を伴って、コーティングは基板運動を伴わずに生じ得るが、加えて、基板担持体6を移動装置22と接続することも実行可能性があり、移動装置22は、たとえば、この担持体を、周期的に、PVDコーティング源8、21に関して、好ましくは水平移動で、たとえば、水平方向移送面に平行に移動させる。これによって、公知の回転運動においては生ずるような基板7の領域における所望されない影の形成を伴うことなく、さらなる均質化効果が達成され得る。基板担持体6は少なくとも30個の基板7を、好ましくは最大で1000個までの基板7を受け得る。非常に好適なロットサイズは、好ましくは、少なくとも200個から最大で600個までである。
特に重要な硬質材料コーティング構成は源を含み、そこにおいては、少なくとも1つのカソード11は材料Al、Cr、TiもしくはZrまたはそれらの合金の1つを含み、少なくとも1つの反応性ガスタンク13は反応性コーティングのために気体酸素を含む。
ユニットは、真空の外に、基板担持体6に対する基板7の効率のよい搭載および搭載解除を行なうための充填ロボットを含み得、そのようなロボットは移送装置5に動作可能に接続される。ユニットゲート4は、真空搭載ロックとして、少なくとも1つの基板担持体6を内方に向かって前処理チャンバ35および/または真空処理チャンバ1、1a〜1cに移送するために展開され得る。
少なくとも2つの、好ましくはいくつかの真空チャンバ1、1a〜1cは動作可能な接続の下で動作し得、お互いと、開口4を介して、好ましくは搭載ロック4を介して連通し、いくつかの処理ステップを実行し、そこにおいては、真空チャンバ1、1a〜1cのうちの少なくとも1つは少なくとも1つのアーク気化器源8、21を含む。
層状基板担持体6の一方側、好ましくは両側において、少なくとも2つのアーク気化器源8、8′、21、21′が配置され得、関連付けられるカソード11の面は、材料の流れを基板7の好ましい領域に集中させるために、基板担持体6の方向において、互いに対してある傾きをもって方向付けられるように配置され得、そこにおいては、源8、21は、好ましくは、たとえばアーク電流または電力およびまたはパルス条件を設定することによって、個々に動作可能である。好ましくは層状基板担持体6の一方側、好ましくは両側に配置される状態で、少なくとも4つのアーク気化器源8、8′、21、21′を動作させ、関連付けられるカソード11の面は、基板担持体6の方向において互いに関して傾けられるように配置され、そこにおいては、源は好ましくは個々に動作可能である。
好ましい基板7、たとえば切削工具に対し、および特には交換可能刃先に対し、経済的な態様で、基板7上において、処理中の切刃Eの側面に堆積される層は0.1μmから50μmまでの範囲の厚みで生成される。
図10bは、格子ネット25′上における基板取扱の単純な方策を示す。たとえば、よくある矩形の交換可能刃先形状の場合、有利なことに、相対的に細いワイヤの格子25′を利用し得、そこにおいては、格子におけるメッシュまたは開口25の配置は、個々の交換可能刃先が2つの境界付け周縁領域(図7)の間の中間にあるように行なわれる。これにより、後で材料除去処理を受ける縁部および角部および切削面領域のコーティングが一様に起こることが確実となる。好ましい電気接触が、特にバイアス動作において、ここでは、さらに、格子25′を介して生ずる。孔28を伴う交換可能刃先の場合、たとえば、孔を介して案内されるロッド27を伴う格子は、たとえば図5aに示されるように、好ましくは回転手段を伴わず、好適である。
上において、準二次元基板取付とPVD源配置との組合せは、交換可能刃先の切削面上における大規模に一様な層の堆積を可能にする。そのような分布は、通常は、CVDコーティングにおいて得られ、PVDコーティングにおいては得られない。しかしながら、加工物材料および切削パラメータの関数として、加工中においては、主に、フランク面Aまたは主にレーキ面Bが応力を受ける、切削工具のための適用例もある。このことは、フランク面とチップ面との間において特定化された層の厚みの比を維持して、その面を可能な限りより厚い層で保護し、応力を受けないかまたは応力を受けることがより少ない面を、機能的ではなく、さらには、付着の問題となるだけであろう、厚みの大き過ぎる層でコーティングしないことがしばしば望ましいことを意味する。この問題の解決策は、図10に関連して説明される。1つの例として、この源の配置を仮定し、交換可能刃先7に対する単純な平坦な基板担持体6を格子25′上において静止状態で配置する。ここで、レーキ面Bにおいて層の厚みを増大させることが所望される場合には、主に、この面の方向にコーティングを行なうアーク源8、21を動作させ、一方で、それに垂直にコーティングを行なうすべてのアーク源8、21は、オフに切換えられるか、または電源を設定することによってより低いコーティング速度で動作される。フランク面をより厚くコーティングすることになる場合には、フランク面に向かって通常のコーティングを可能にする源をそのように動作させ、それに垂直なものは低減して動作されるか、またはオフに切換えられる。層状基板取付と方向付けられるPVDコーティングとのこのような組合せにより、初めて、基板の回転を伴うことなく、フランク面およびレーキ面の特定の層の厚みの比の設定が可能となることがわかる。これは、これまでの公知のコーティングシステムでは可能ではなかった。この特性は、今や、交換可能刃先コーティングのための非常に適用例に関連した設計を実現することを可能にする。層の厚みの調整に関する説明も、同様に、異なる材料からなる組合せに対しても適用され得、たとえば、第1の材料を好ましくはフランク面A上に堆積し得、第2の材料を好ましくはレーキ面B上に堆積し得、つまり、クレータ磨耗およびフランク面磨耗を、別個に、および層材料に特化して最適化し得る。このようなことは、これまでは可能でなかった。

Claims (22)

  1. −ポンピングシステム(2)に接続される真空処理チャンバ(1)と、
    −少なくとも1つの反応性ガスタンク(13)に接続される少なくとも1つの反応性ガス入口(12)と、
    −アノード(10)および2次元的に広がる表面を備えたカソード(11)を有する少なくともつのPVDコーティング源(8、21)と、
    前記カソード間の複数の基板(7)のための基板担持体(6)と、
    −前記真空処理チャンバ(1)に配置され、前記チャンバに前記基板担持体(6)を搭載するためのゲート(4)と、
    −前記ゲート(4)を介して前記基板担持体(6)を移送し、それを、前記真空処理チャンバ(1)において、前記カソード(11)の領域内でて位置決めするための移送装置(5)と、
    −前記PVDコーティング源(8、21)に接続される電源(16、18)とを含み、
    前記基板担持体(6)は水平方向に広がっており、前記基板担持体の水平方向の広がりに沿って配置された2次元的に広がる平坦な基板の複数を受入れ、前記平坦な基板の前記2次元的に広がる面の法線が前記カソードの2次元的に広がる表面の法線に対して実質的に直角になるように構成されていることにおいて特徴付けられる、真空コーティングユニット。
  2. 前記基板担持体(6)上の面内に複数の基板(7)を受入れるよう移動装置(26、27、30)が設けられことにおいて特徴付けられる、請求項1に記載のコーティングユニット。
  3. 前記基板担持体(6)は、複数の基板(7)静止状態で保持するように構成される、請求項1に記載のコーティングユニット。
  4. 前記基板担持体(6)は基板受部(24)を含み、これは複数の基板(7)を受けるよう複数の開口(25)設けられていることにおいて特徴付けられる、請求項1〜3のいずれかに記載のコーティングユニット。
  5. 前記基板受部は格子構造として形成されている、請求項4に記載のコーティングユニット。
  6. 前記基板受部は導電性材料を含む、請求項5に記載のコーティングユニット。
  7. 前記基板担持体(6)は、少なくとも30個の基板を収容するように構成されていることにおいて特徴付けられる、請求項1〜のいずれかに記載のコーティングユニット。
  8. 前記基板担持体(6)は、前記PVDコーティング源(8、21)に対して前記基板担持体の周期的な相対的移動を生じさせる移動装置(22)に接続されることにおいて特徴付けられる、請求項1〜のいずれかに記載のコーティングユニット。
  9. 前記PVDコーティング源はアーク蒸発源である、請求項1〜8のいずれかに記載のコーティングユニット。
  10. 前記基板は基板プレートである請求項1〜9のいずれかに記載のコーティングユニット。
  11. 複数の基板(7)を硬質材料層で同時コーティングするための方法であって、
    排気のためのポンピングシステム(2)に接続される真空処理チャンバ(1)と、
    処理ガスの導入のために少なくとも1つの反応性ガスタンク(13)に接続され少なくとも1つの反応性ガス入口(12)と、
    前記基板(7)をコーティングするためにアノード(10)および2次元的に広がる表面を備えたカソード(11)を有する少なくともつのPVDコーティング源(8、21)と、
    前記複数の基板(7)のための基板担持体(6)と、
    −前記真空処理チャンバ(1)に配置されていて前記チャンバに前記基板担持体(6)を搭載するためのゲート(4)と、
    −前記ゲート(4)を介して前記基板担持体(6)を移送し、それを、前記真空処理チャンバ(1)において、前記カソード(11)の領域内て位置決めするための移送装置(5)と、
    −前記PVDコーティング源(8、21)を動作させるための電源(16、18)とによる方法であり
    水平な2次元方向に広がる表面を備えた基板担持体を設けて、前記基板担持体の前記水平な2次元方向に広がる表面に沿って2次元的に広がる平坦な複数基板を付与し、この際に前記基板の2次元的に広がる表面の法線が前記カソードの2次元的に広がる表面の法線に対して実質的に直角になることにおいて特徴付けられる、方法。
  12. 複数の基板(7)移動装置(26、27、30)に結合されて、前記基板担持体(6)上に配置されることにおいて特徴付けられる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記基板担持体(6)は、前記複数の基板(7)が中に配置される複数の開口(25)を有する基板受部(24)を含む、請求項11または12に記載の方法。
  14. 前記基板受部は格子構造として形成される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記格子構造は導電性材料を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記基板はアーク蒸発によってコーティングされる、請求項11〜15のいずれかに記載の方法。
  17. 前記基板はプレート形状である、請求項11〜16のいずれかに記載の方法。
  18. 前記プレート形状の基板は5mmから60mmの範囲内の広がりを有している、請求項17に記載の方法。
  19. 前記基板担持体(6)には、少なくとも30個の基板(7)が配置されることにおいて特徴付けられる、請求項1118のいずれかに記載の方法。
  20. 前記基板担持体(6)と前記PVDコーティング源(8、21)との間に相対的な移動を生じさせることにおいて特徴付けられる、請求項1119のいずれかに記載の方法。
  21. 前記基板の側面の少なくとも一部上に0.1μm〜50μmの範囲内の層厚を備えた層が堆積されることにおいて特徴づけられる、請求項1120のいずれかに記載の方法。
  22. 前記PVDコーティング源の構成を伴う、前記基板担持体における前記基板(7)は、前記基板(7)の少なくとも前記処理中の切刃(E′)が継続して途切れなく露出することを確実にし、前記源から前記基板への材料の流れが全コーティングの持続期間中において妨げられず、材料の流れの最大でも±30%変動維持されることにおいて特徴付けられる、請求項1121のいずれかに記載の方法。
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