JP5446856B2 - レンズアレイ及び光学系 - Google Patents

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Description

本発明は、複数のレンズが隣り合うように配列されたレンズアレイ及び該レンズアレイを有する光学系に関するものである。
従来、フォトリソグラフィ等の露光装置に用いられる照明光学系の中には、焦点面での照度均一性を確保するためのインテグレータ光学系に、フライアイレンズ(マイクロフライアイレンズ)を利用したレンズアレイを用いたものがある。また、前記したインテグレータ光学系の例として、2枚のフライアイレンズを並べた構成を有しているものが挙げられる。さらに、その2枚構成されたフライアイレンズの両面が、シリンドリカルレンズ面で形成されたものがある。しかし、図6に示すように、設計上、隣り合うシリンドリカルレンズ200同士の継ぎ目部分201は、凸面と凸面とが合わさることで、グラフにおいて点線で示すような角部201aを形成するはずだが、製造上の理由で、実際は設計形状とは異なり、グラフの実線で示すような滑らかな曲線部201bとなってしまう。
これにより、継ぎ目部分201の曲線部201bは、光の射出角度が設計上の角度より小さくなってしまい、その結果、本来は焦点面における必要なエリアの外に向かうはずの有効径外の光線が、迷光として必要なエリア内に入ってしまい、照明強度分布を悪化させてしまう、という問題が生じていた。
そこで、個々のレンズに有効径を設定し、レンズの有効径外の不要光線が焦点面における必要なエリア内に迷光として入ってしまうことに対する防止策として、従来、レンズの有効径外の範囲に遮光膜(反射膜、光吸収物質も同義)を形成して、当該範囲の不要光線がそれ以上進まないように、隙間なく完全に遮光することが提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
特開平7−209506号公報 特公平1−13082号公報
しかしながら、前記した特許文献1,特許文献2のように、レンズの有効径外の範囲(不要範囲)を遮光膜で隙間なく完全に遮光してしまった場合、その光学系がKrF、ArF等のエネルギーの高い光源下で使用されると、その高いエネルギーによる熱膨張と熱収縮の繰り返しにより遮光膜にクラック等が発生し、そのクラックの破片によりレンズ付近にゴミが発生してしまったり、遮光膜の遮光効果が落ちてしまったりするという、遮光膜の耐久性の問題が生じることが分かった。また、この問題は、遮光膜が形成された範囲における遮光面積が100%の場合に顕著に現れることが、実験により判明している。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、焦点面における必要なエリアに向かう不要範囲を通過した光線による影響を低減して、焦点面における必要なエリアに必要範囲の光線による均一な照明強度分布を形成することができ、かつ、遮光膜の経年劣化を抑えて耐久性を向上させることができるレンズアレイ及び該レンズアレイを有する光学系を提供することを目的とする。
かかる課題を解決するために、本発明は、複数のレンズ(111)が隣り合うように配列されたレンズアレイ(110)において、前記複数のレンズにはそれぞれ、レンズ表面(C)における不要範囲(Cb)に遮光膜(112)を有し、前記遮光膜は、その遮光膜形成範囲(118)内に遮光部(113)が散在しているレンズアレイとしたことを特徴とする。
また、本発明は、光の入射側に配置されたレンズアレイ(110)と、光の出射側に配置されたレンズアレイ(120)の2つのレンズアレイを有する光学系(100)において、前記2つのレンズアレイはそれぞれ、複数のレンズ(111,121)が隣り合うように配列されており、前記2つのレンズアレイの少なくとも一方における複数のレンズ(111)にはそれぞれ、レンズ表面(C)における不要範囲(Cb)に遮光膜(112)を有し、前記遮光膜は、その遮光膜形成範囲(118)内に遮光部(113)が散在している光学系としたことを特徴とする。
なお、ここでは、本発明をわかりやすく説明するため、実施の形態を表す図面の符号に対応付けて説明したが、本発明が実施の形態に限定されるものではないことは言及するまでもない。
本発明によれば、レンズ表面における不要範囲に、その遮光膜形成範囲内に遮光部が散在する遮光膜を有し、不要範囲の光線が迷光として焦点面における必要なエリアに入ってくることを低減することができ、焦点面における必要なエリアに必要範囲の光線による均一な照明強度分布を形成することができ、かつ、遮光膜が散在する構成であることで、遮光膜の経年劣化を抑えて耐久性を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係る露光装置の構成を示す概略正面図である。 図1の露光装置に備えられたインテグレータ光学系の第1マイクロフライアイレンズにおける1つの第1シリンドリカルレンズとそれに対応する第2マイクロフライアイレンズにおける1つの第2シリンドリカルレンズを示す概略斜視図である。 図2の第1マイクロフライアイレンズを複数配列した状態におけるC面のレンズ表面の様子を示す概略正面図である。 図2の第1マイクロフライアイレンズを複数配列した状態におけるA面のレンズ表面の様子を示す概略正面図である。 (a)本実施の形態のインテグレータ光学系による光の状態と、(b)従来のインテグレータ光学系による光の状態とを比較説明するための概略図である。 従来のフライアイレンズにおけるシリンドリカルレンズ同士の継ぎ目部分の設計形状と実形状とを比較した結果をグラフに表した図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る露光装置の構成を示す概略正面図である。図2は、図1の露光装置に備えられたインテグレータ光学系の第1マイクロフライアイレンズにおける1つの第1シリンドリカルレンズとそれに対応する第2マイクロフライアイレンズにおける1つの第2シリンドリカルレンズを示す概略斜視図である。図3は、図2の第1マイクロフライアイレンズを複数配列した状態におけるC面のレンズ表面の様子を示す概略正面図である。図4は、図2の第1マイクロフライアイレンズを複数配列した状態におけるA面のレンズ表面の様子を示す概略正面図である。
なお、本実施の形態では、本発明における光学系の実施の形態として、露光装置に備えられたインテグレータ光学系を例にして説明する。また、本実施の形態では、本発明におけるレンズアレイの実施の形態として、インテグレータ光学系を構成するマイクロフライアイレンズを例にして説明する。
まず、本実施の形態のマイクロフライアイレンズ及びインテグレータ光学系を備えた露光装置10の概要について説明する。図1に示すように、本実施の形態における露光装置10は、ウェハに対して露光を行う装置であり、光源11、ビームエキスパンダー12、折り曲げミラー13、回折光学素子14、アフォーカルズームレンズ15、回折光学素子16、ズームレンズ17、本発明における光学系の実施の形態としてのインテグレータ光学系100、コンデンサー光学系18、マスクM、投影光学系PL、ウェハW等を有している。
本実施の形態では、露光光(照明光)を供給するための光源11として、例えば248nmの波長の光を供給するKrFエキシマレーザー光源または193nmの波長の光を供給するArFエキシマレーザー光源を備えている。また、光源11からZ方向に沿って射出されたほぼ平行な光束は、X方向に沿って細長く延びた矩形状の断面を有しており、一対のレンズ12aおよび12bからなるビームエキスパンダー12に入射して、所定の矩形状の断面を有する光束に整形されるようになっている。
さらに、整形光学系としてのビームエキスパンダー12を介したほぼ平行な光束は、折り曲げミラー13でY方向に偏向された後、回折光学素子14を介して、アフォーカルズームレンズ15に入射するようになっている。一般に、回折光学素子は、ガラス基板に露光光(照明光)の波長程度のピッチを有する段差を形成することによって構成され、入射ビームを所望の角度に回折する作用を有する。具体的には、回折光学素子14は、矩形状の断面を有する平行光束が入射した場合に、そのファーフィールド(またはフラウンホーファー回折領域)に円形状の光強度分布を形成する機能を有する。したがって、回折光学素子14を介した光束は、アフォーカルズームレンズ15の瞳位置に円形状の光強度分布、すなわち円形状の断面を有する光束を形成する。また、アフォーカルズームレンズ15は、アフォーカル系(無焦点光学系)を維持しながら所定の範囲で倍率を連続的に変化させることができるように構成されている。
アフォーカルズームレンズ15を介した光束は、輪帯照明用の回折光学素子16に入射するようになっている。アフォーカルズームレンズ15は、回折光学素子14の発散原点と回折光学素子16の回折面とを光学的にほぼ共役に結んでいる。そして、回折光学素子16の回折面またはその近傍の面の一点に集光する光束の開口数は、アフォーカルズームレンズ15の倍率に依存して変化する。また、輪帯照明用の回折光学素子16は、平行光束が入射した場合に、そのファーフィールドにリング状の光強度分布を形成する機能を有する。
回折光学素子16を介した光束は、ズームレンズ17に入射するようになっている。ズームレンズ17の後側焦点面の近傍には、光源側から順に、本発明における一のレンズアレイの実施の形態としての第1マイクロフライアイレンズ110と、本発明における他のレンズアレイの実施の形態としての第2マイクロフライアイレンズ120とを有する、本発明における光学系の実施の形態としてのインテグレータ光学系(オプティカルインテグレータ)100の入射面(すなわち第1マイクロフライアイレンズ110の入射面)が位置決めされている。なお、インテグレータ光学系100は、入射光束に基づいて多数光源を形成するように機能するものである。
上述したように、回折光学素子14を介してアフォーカルズームレンズ15の瞳位置に形成される円形状の光強度分布からの光束は、アフォーカルズームレンズ15から射出された後、様々な角度成分を有する光束となって回折光学素子16に入射する。すなわち、回折光学素子14は、角度光束形成作用を有するオプティカルインテグレータを構成している。一方、回折光学素子16は、平行光束が入射した場合に、そのファーフィールドにリング状の光強度分布を形成する機能を有する。したがって、回折光学素子16を介した光束は、ズームレンズ17の後側焦点面に(ひいてはインテグレータ光学系100の入射面に)、たとえば光軸Kを中心とした輪帯状の照野を形成する。
インテグレータ光学系100の入射面に形成される輪帯状の照野の外径は、ズームレンズ17の焦点距離に依存して変化する。このように、ズームレンズ17は、回折光学素子16とインテグレータ光学系100の入射面とを実質的にフーリエ変換の関係に結んでいる。インテグレータ光学系100に入射した光束は二次元的に分割され、インテグレータ光学系100の後側焦点面にはインテグレータ光学系100への入射光束によって形成される照野と同じ輪帯状の多数光源(以下、「二次光源」という)が形成される。
インテグレータ光学系100の後側焦点面に形成された輪帯状の二次光源からの光束は、コンデンサー光学系18の集光作用を受けた後、所定のパターンが形成されたマスクMを重畳的に照明する。マスクMのパターンを透過した光束は、投影光学系PLを介して、感光性基板であるウェハW上にマスクパターンの像を形成する。こうして、投影光学系PLの光軸Kと直交する平面(XY平面)内においてウェハWを二次元的に駆動制御しながら一括露光またはスキャン露光を行うことにより、ウェハWの各露光領域にはマスクMのパターンが逐次露光される。
このように、本実施の形態における露光装置10においては、照明光の均一性を向上させるために、第1マイクロフライアイレンズ110及び第2マイクロフライアイレンズ120を有するインテグレータ光学系100を使用している。
次に、本実施の形態のインテグレータ光学系100について、さらに詳細に説明する。本実施の形態のインテグレータ光学系100は、上述したように、光の入射側に配置された第1マイクロフライアイレンズ110と、光の出射側に配置された第2マイクロフライアイレンズ120の2つのレンズアレイを有している。本実施の形態の第1マイクロフライアイレンズ110と第2マイクロフライアイレンズ120は、それぞれ複数の凸面形状のレンズが隣り合うように配列されたものであり、特に本実施の形態では、シリンドリカルレンズに形成された複数のレンズが隣合うように配列されている。また、図2に示すように、それぞれのマイクロフライアイレンズ110,120における1つのシリンドリカルレンズ111,121同士は、露光装置10の構成において、同じ光軸K上に位置するように形成及び配置されている。
また、本実施の形態の第1マイクロフライアイレンズ110における第1シリンドリカルレンズ111は、光の入射側に入射面としてA面、該A面から入射した光の出射側に出射面としてC面を有している。さらに、本実施の形態の第2マイクロフライアイレンズ120における第2シリンドリカルレンズ121は、光の入射側に入射面としてB面、該B面から入射した光の出射側に出射面としてD面を有している。そして、本実施の形態における2つのシリンドリカルレンズ111,121同士は、入射面同士(A面とB面)、出射面同士(C面とD面)でそれぞれ母線方向が平行に形成されており、第1マイクロフライアイレンズ110の第1シリンドリカルレンズ111の入射面(A面)と出射面(C面)及び第2マイクロフライアイレンズ120の第2シリンドリカルレンズ121の入射面(B面)と出射面(D面)では、それぞれ母線方向が直交するように形成されている。これにより、第1マイクロフライアイレンズ110のA面と第2マイクロフライアイレンズ120のB面で例えばZ軸方向の光に作用し、第1マイクロフライアイレンズ110のC面と第2マイクロフライアイレンズ120のD面で例えばZ軸方向と直交するX軸方向の光に作用するようにレンズ形成することができる。
また、本実施の形態の第1マイクロフライアイレンズ110に配列された複数の第1シリンドリカルレンズ111のそれぞれの出射面であるC面には、図3に示すように、その凸面形状に形成されたレンズ表面における光学系100上の必要範囲としての有効径Caに対する不要範囲としての有効径外Cbの範囲の全部に遮光膜112が形成されている。
この遮光膜112に関する部位について詳述すると、本実施の形態の第1マイクロフライアイレンズ110に配列された複数の第1シリンドリカルレンズ111のそれぞれの出射面であるC面は、各々のレンズ表面における中心軸Zを中心に曲率のある方向に設定された所定の範囲が光学系100上の有効径Caとなっており、この範囲を通った光は、第1マイクロフライアイレンズ110と第2マイクロフライアイレンズ120で設定される焦点面に集光されるように構成されている。また、凸面形状に形成されたレンズ表面における有効径Caから外れた箇所(有効径Ca同士の間)に位置する範囲は、フォトリソグラフィによる製造の特性上、有効径Caとは異なる曲面形状、例えば凹面形状に形成されてしまう。このような範囲を有効径外Cbの範囲としている。本実施の形態では、この有効径外Cbの範囲の全部が、遮光膜112が形成される遮光膜形成範囲118となっている。この遮光膜112はその膜が離散的な構成となっており、その遮光膜形成範囲118内に、光を通さない遮光部113が散在するように形成されており、その遮光部113の間隙に光を通す透光部114が形成されている。この遮光膜112の遮光膜形成範囲118内における遮光部113と透光部114の散在のさせ方としては、光学系100の諸状況によって適宜の散在状態とすれば良いが、本実施の形態の遮光部113は、丸形のドット状のものが複数配置された状態に形成されており、そのドット状の遮光部113同士の隙間が透光部114となっている。なお、ここで、ドットとは各レンズ表面の有効径Caより大きさの小さいものを指すものとする。また、ドットの形状としては、種々の形状が挙げられるが、本実施の形態のような丸形のものが、製造上の利便性等の理由で好ましい。
また、本実施の形態では、出射面であるC面に形成された遮光膜112に加えて、図4に示すように、第1マイクロフライアイレンズ110に配列された複数の第1シリンドリカルレンズ111のそれぞれの入射面であるA面に、遮光膜112の機能を補完するための補完遮光膜115が形成されている。この補完遮光膜115は、出射面であるC面に形成された遮光膜112における遮光部113の間隙の透光部114を介して透光する分の光を入射面であるA面で予め補完して遮光するように、補完遮光膜形成範囲119及びその補完遮光膜形成範囲119内の補完遮光部116と補完透光部117の配置が決められて形成されている。
以下、この補完遮光膜115に関する部位について詳述する。本実施の形態の第1マイクロフライアイレンズ110に配列された複数の第1シリンドリカルレンズ111のそれぞれの入射面であるA面には、出射面であるC面の有効径Caに対応するC面有効径対応範囲Cc同士の間の範囲で、C面の有効径外Cbに対応するC面有効径外対応範囲Cdの所定の範囲(補完遮光膜形成範囲119)に、補完遮光膜115が形成されている。本実施の形態では、C面有効径外対応範囲Cdの範囲の全部が、補完遮光膜115が形成される補完遮光膜形成範囲119となっている。この補完遮光膜115はその膜が離散的な構成となっており、その補完遮光膜形成範囲119内に、光を通さない補完遮光部116が散在するように形成されており、その補完遮光部116の間隙に光を通す補完透光部117が形成されている。
この補完遮光膜115の補完遮光膜形成範囲119の大きさ及び形状、補完遮光膜形成範囲119内における補完遮光部116と補完透光部117の散在のさせ方としては、遮光膜112の遮光部113で遮光される範囲と合わせることで、ほぼ完全にC面における有効径外Cbの遮光が行えるようにされている。すなわち、遮光膜112の透光部114を透光する分を補完するように、補完遮光膜115の補完遮光部116のドットの大きさ、形状及び配置を決定している。なお、本実施の形態の補完遮光部116は、遮光部113と同じように、丸形のドット状のものが複数配置された状態に形成されており、そのドット状の補完遮光部116同士の隙間が補完透光部117となっているが、遮光膜112及びその他の構成に応じて、適宜のものとすれば良い。
また、本実施の形態の遮光膜112及び補完遮光膜115は、所謂リフト法やダイレクト法等の周知のフォトリソグラフィの方法によってレンズ表面に形成されており、Cr等の物質をもって成膜されている。
このようなレンズ構成により、図5(b)に示すように、有効径外に遮光膜が形成されていない従来のレンズであると、有効径外を通った光が、図中点線で示す迷光となって焦点面の必要なエリアに入り込んでしまうのに対して、図5(a)に示すように、C面の有効径外の範囲に対応した複数の遮光膜を形成した本実施の形態のレンズでは、C面の有効径外の光が複数の遮光膜により遮光されて焦点面の必要なエリアに入り込むことがないため、有効径外の光による迷光が発生せず、均一な照明強度分布を形成することができるものである。なお、複数の遮光膜による遮光度合いの分担割合(それぞれの遮光部や透光部の大きさ、形状及び配置等)については、レンズの形状や大きさ、レンズの有効径の曲率、レンズアレイ同士の距離関係等によって、適宜決定すれば良い。
以上のように、本実施の形態の露光装置10におけるインテグレータ光学系100及び該インテグレータ光学系100に備えられた第1マイクロフライアイレンズ110では、C面のレンズ表面における有効径外(不要範囲)Cbの一部又は全部の範囲に、その遮光膜形成範囲118内に遮光部113と透光部114が散在する遮光膜112が形成されている。このため、必要な光量は確保した上で、有効径外の光線が迷光として焦点面における必要なエリアに入ってくることを低減することができ、焦点面における必要なエリアに有効径内(必要範囲)の光線による均一な照明強度分布を形成することができ、かつ、遮光膜が100%完全に遮光しない構成であることで、遮光膜の経年劣化を抑えて耐久性を向上させることができる。
また、本実施の形態の露光装置10におけるインテグレータ光学系100及び該インテグレータ光学系100に備えられた第1マイクロフライアイレンズ110では、C面のレンズ表面に形成された遮光膜112は、当該C面のレンズ表面における有効径外Cbの一部又は全部の範囲に形成されると共に、その遮光膜形成範囲118内に遮光部113と透光部114が散在するように形成されており、かつ、A面のレンズ表面に形成された補完遮光膜115は、C面のレンズ表面に形成された遮光膜112における遮光部113の間隙の透光部114を介して透光する分の光を補完して遮光するように補完遮光膜形成範囲119及びその補完遮光膜形成範囲119内の補完遮光部116と補完透光部117の配置が決められている。このため、遮光膜112の遮光部113で遮光される範囲と、補完遮光膜115の補完遮光部116で遮光される範囲とを合わせることで、相互に遮光範囲を補完して、ほぼ完全にC面における有効径外Cbの遮光を行うことができる。これにより、必要な光量は確保した上で、有効径外の光線が迷光として焦点面における必要なエリアに入ってくることをほぼ完全に防止することができ、焦点面における必要なエリアに有効径内の光線による均一な照明強度分布を形成することができ、かつ、1つの遮光膜が100%完全に遮光しない構成であることで、遮光膜の経年劣化を抑えて耐久性を向上させることができる。
また、本実施の形態で使用したKrF、ArFのような、紫外線又は紫外線より短波長で、エネルギーの強い光線を用いる光学系においては、遮光膜の耐久性の問題がより大きくなるため、本発明の遮光膜の中に散在する遮光部を有する構成は特に有効である。
なお、以上説明した実施の形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。
例えば、前記した実施の形態では、マイクロフライアイレンズの両面にレンズが形成されている構成であったが、これに限るものではなく、片面のみがレンズ形成されているものであっても良い。
また、前記した実施の形態では、マイクロフライアイレンズとして、複数のシリンドリカルレンズが隣り合うように配列されたものを用いたが,これに限るものではなく、他の形状の複数のレンズが隣り合うように配列されたもの等、異なる構成のレンズアレイであっても良い。
また、前記した実施の形態では、遮光膜が形成される遮光膜形成範囲は有効径外の範囲(不要範囲)の全部となっていたが、これに限るものではなく、光学系の構成等によっては、遮光膜形成範囲は有効径外の範囲の一部となっていても良い。
また、前記した実施の形態では、出射面であるC面の有効径外(不要範囲)Cbの配置方向に対応した遮光膜をC面に形成し、その遮光膜を補完する補完遮光膜を入射面であるA面に形成して、2つの膜(遮光膜及び補完遮光膜)の相互作用によってほぼ完全に遮光を行うようになっていたが、本発明は、これに限るものではない。例えば、前記した実施の形態のように入射面であるA面と出射面であるC面でレンズの母線方向が異なる場合において、入射面であるA面の有効径外(不要範囲)の配置方向に対応した遮光膜をA面に形成し、その遮光膜を補完する補完遮光膜を出射面であるC面に形成するようになっていても良い。また、入射面であるA面の有効径外(不要範囲)の配置方向に対応した遮光膜をA面に形成し、出射面であるC面の有効径外(不要範囲)の配置方向に対応した遮光膜をC面に形成し、A面とC面それぞれにお互いの遮光膜を補完する補完遮光膜を形成するようになっていても良い。
さらに、前記した実施の形態では、第1マイクロフライアイレンズ110の第1シリンドリカルレンズ111のA面とC面のみに遮光膜及び補完遮光膜を形成するようになっていたが、これに限るものではなく、第1マイクロフライアイレンズ110と第2マイクロフライアイレンズ120のそれぞれの入射面(A面、B面)と出射面(C面、D面)のうちの適宜の2つ〜4つの面に遮光膜及び補完遮光膜を形成し、これらの面における遮光部及び補完遮光部(透光部及び補完透光部)が相互に関連して、それぞれ分担してほぼ完全に遮光を行うことで、有効径外(不要範囲)の光が焦点面における必要なエリアに向かうのを防止するようになっていても良い。
また、前記した実施の形態では、第1マイクロフライアイレンズ110の第1シリンドリカルレンズ111のC面とA面の2面に遮光膜及び補完遮光膜を形成するようになっていたが、これに限るものではなく、例えば、C面等の1面のみに遮光膜が形成されていて補完遮光膜が形成されないパターンも可能である。この場合は、補完する補完遮光膜がないため、遮光膜における遮光部の間隙(透光部)を介して、有効径外(不要範囲)における所定量の光が透過してしまうこととなるが、遮光膜の耐久性と、透過する有効径外の光による焦点面への影響とを勘案して、その遮光膜における遮光部と透光部の割合や大きさ、形状、配置等を決定すれば良い。
また、前記した実施の形態では、2つのマイクロフライアイレンズを有するインテグレータ光学系について説明してきたが、他の光学系に適用しても良いし、1つのマイクロフライアイレンズのみのレンズアレイ等、他の構成に対して本発明を適用しても良い。
10 露光装置
100 インテグレータ光学系(光学系)
110 第1マイクロフライアイレンズ(レンズアレイ)
111 第1シリンドリカルレンズ(レンズ)
112 遮光膜
113 遮光部
114 透光部
115 補完遮光膜
116 補完遮光部
117 補完透光部
118 遮光膜形成範囲
119 補完遮光膜形成範囲
120 第2マイクロフライアイレンズ(レンズアレイ)
121 第2シリンドリカルレンズ(レンズ)
A レンズのA面(入射面、レンズ表面)
B レンズのB面(入射面、レンズ表面)
C レンズのC面(出射面、レンズ表面)
Ca 有効径(必要範囲)
Cb 有効径外(不要範囲)
Cc C面有効径対応範囲
Cd C面有効径外対応範囲
D レンズのD面(出射面、レンズ表面)
K 光軸
Z 中心軸

Claims (5)

  1. 複数のレンズが隣り合うように配列されたレンズアレイにおいて、
    前記複数のレンズにはそれぞれ、レンズ表面における不要範囲に遮光膜を有し、
    前記遮光膜は、その遮光膜形成範囲内に遮光部が散在していることを特徴とするレンズアレイ。
  2. 前記複数のレンズにはそれぞれ、光が入射する入射面と、該入射面から入射した光が出射する出射面とを有し、
    前記入射面又は前記出射面の一方のレンズ表面における不要範囲に遮光膜を有し、かつ、その遮光膜形成範囲内に遮光部が散在しており、
    前記入射面又は前記出射面の他方のレンズ表面には、前記遮光膜を補完する補完遮光膜を有し、該補完遮光膜は、前記一方のレンズ表面にある遮光膜の遮光部の間隙を介して透光する分の光を補完して遮光するように、補完遮光膜形成範囲及び該補完遮光膜形成範囲内の補完遮光部の配置が決められていることを特徴とする請求項1に記載のレンズアレイ。
  3. 光の入射側に配置されたレンズアレイと、光の出射側に配置されたレンズアレイの2つのレンズアレイを有する光学系において、
    前記2つのレンズアレイはそれぞれ、複数のレンズが隣り合うように配列されており、
    前記2つのレンズアレイの少なくとも一方における複数のレンズにはそれぞれ、レンズ表面における不要範囲に遮光膜を有し、
    前記遮光膜は、その遮光膜形成範囲内に遮光部が散在していることを特徴とする光学系。
  4. 前記2つのレンズアレイ双方の複数のレンズにはそれぞれ、光が入射する入射面と、該入射面から入射した光が出射する出射面とを有し、
    前記2つのレンズアレイの前記入射面及び前記出射面のうちの一のレンズ表面における不要範囲に遮光膜を有し、かつ、その遮光膜形成範囲内に遮光部が散在しており、
    前記遮光膜を有する一のレンズ表面以外の1つ以上のレンズ表面には、前記遮光膜を補完する補完遮光膜を有し、該補完遮光膜は、前記一のレンズ表面にある遮光膜の遮光部の間隙を介して透光する分の光を補完して遮光するように、補完遮光膜形成範囲及び該補完遮光膜形成範囲内の補完遮光部の配置が決められていることを特徴とする請求項3に記載の光学系。
  5. 前記2つのレンズアレイを通す光として、紫外線又は紫外線より短波長の光線を用いたことを特徴とする請求項3又は4に記載の光学系。
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