JP5446534B2 - 誘導加熱調理器およびその取付け方法ならびにそれを用いた厨房装置 - Google Patents

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Description

本発明は、厨房装置のキャビネットに組み入れて使用する誘導加熱調理器に関し、また、その誘導加熱調理器を組み入れる厨房装置に関するものである。
従来、この種の誘導加熱調理器について図面を用いて説明する(例えば、特許文献1参照)。図11には、従来の誘導加熱調理器を厨房装置のキャビネットに組み入れた状態を、図12には従来の誘導加熱調理器の内部透視した状態を示している。図に示すように、誘導加熱調理器は、耐熱性ガラスなどの非金属で構成された平板状のプレート1と、プレート1の下部に設けた収容部8で構成される。収容部8内には、プレート1上に載置される鍋などを誘導加熱するための加熱コイルや鍋を抵抗加熱する電気ヒータ等の加熱源がプレート1の裏面から約5mm程度の空間を介して配置される。これらの加熱源の具体的な配置は、図11に示すように、前方の左右にそれぞれ誘導加熱を行うための、左部加熱コイル21と右部加熱コイル22が配置され、後方の中央には誘導加熱を行うための中部加熱コイル23または抵抗加熱を行うためのラジエントヒータ23が配置される。収容部8内で、左部加熱コイル21の下方には、焼き魚などの調理を行うロースタ6が配置され、ロースタ6の庫内には電気抵抗式のヒータ、焼き網、受け皿が配置される。また、収容部
8内であって、ロースタ6の右側にはそれぞれの加熱コイル21、22に高周波電力を供給するインバータ装置5が配置され、インバータ装置5は各加熱コイル21、22に対応するインバータ回路基板が上下方向に各々配置される。
上記誘導加熱調理器は、厨房装置のキャビネット9の天板20に設けた開口部12から収納部8を挿入し、収納部8をキャビネット9内に収容し、プレート1の周囲がキャビネット9の天板20上に載るようにして、誘導加熱調理器をキャビネット9に組み入れている。上記開口部12は誘導加熱調理器あるいはガスコンロ機器などをキャビネットに組み入れるために設けており、厨房装置の各社メーカーはこの開口部12の大きさをほぼ同じとすることで、誘導加熱調理器のメーカーあるいはガスコンロ機器のメーカーが外郭の外形寸法を変更することなく厨房装置のメーカー各社のキャビネット内に組み込むことができるようになっている。このようにすることで、誘導加熱調理器あるいはガスコンロ機器を買い換えて組み込む際にも、誘導加熱調理器あるいはガスコンロ機器のメーカー各社から販売されている製品を自由に選択することができ、厨房装置に比べ製品寿命の短い誘導加熱調理器あるいはガスコンロ機器のみ組み換え自由度を高めている。
また、加熱コイルから鍋などの被加熱物に供給する火力の動作/停止や強弱調節を行うためにインバータ装置に指示を与える操作部において、操作情報を得るための操作キーの少なくとも一部がキャビネット9の天板20上面に重なるように位置した誘導加熱調理器では、加熱部から離れた位置で操作できて安全に使用できるようにしたり、手が届きやすい前方に位置させることで使い勝手を向上させたりしている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−196153号公報 特開2008−091193号公報
しかしながら、前記従来の構成では、厨房装置のキャビネット9の開口部12の大きさ(日本国内ではこの開口部12の横幅は約560mm)によって収容部8の大きさが決まってしまうので、収容部内に配置される加熱コイル21、22、23の大きさ、レイアウトも制約されることになる。その結果、大きな直径の加熱コイルを搭載することが困難なるため、鍋底の直径が大きな鍋を良好な加熱分布で加熱することが困難になる課題が生じる。例えば、収容部8の横幅が開口部12の横幅と等しい場合、その収容部8内には左右の加熱コイル21、22が配置されるので、理論的に最大となる加熱コイル21、22の直径は560mm/2=280mmとなり、この直径より大きな鍋底を有する大きな鍋についてはその鍋底全体的を均一に加熱することが困難になり、良好な加熱部分を得ることができない。
また、鍋底の直径の大きな鍋(鍋底の直径が260mm以上ではその鍋の胴回りは300mm以上になる)を複数個並べて加熱しようとすると、上述の通り、加熱コイル21、22の中心に鍋底中心を合わせて載置すると、鍋同士が当たってしまい調理作業性が悪いという課題が生じる。
更に、加熱コイルの大きさに制約を受けることから、図13に示すような加熱コイル21、22、23の外周近傍に配置されるリング状の防磁手段14を配置し、加熱コイルからの漏洩磁界を抑制する場合には、加熱コイルの大きさをより小さくせざるを得ず、大きな鍋を効率よく加熱することが困難になるという課題が生じることになる。
更に、操作キー自体あるいは操作キーの周囲を導光板を用いて光らせる手法では、発光効率の低下や発光むらの発生などにより発光源と操作キーの距離を長くすることができないため、操作キーの位置の自由度が低いという課題が生じていた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、厨房装置のキャビネットの開口部の大きさに制約されることなく、加熱コイルの大きさを自由に設定でき、鍋を載置して加熱する加熱領域の大きさを自由に設定できるとともに使い勝手のよい誘導加熱調理器を提供するとともに、その取付け方法およびそれを用いた厨房装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の誘導加熱調理器は、誘導加熱調理器の外郭と、前記外郭の上部を覆うプレートと、前記プレート上に載置した被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ装置と、前記加熱コイルから鍋などの被加熱物に供給する火力の動作/停止や強弱調節を行うために前記インバータ装置に指示を与えるための操作部を備え、前記外郭を、厨房装置のキャビネットの天板の開口部内に挿入する収容部と、前記収容部より外周側に延設し、かつ、前記キャビネット天板上に載置するフランジとから構成し、前記プレートより下方の前記外郭内に前記加熱コイルを配置するとともに、前記収容部内には前記インバータ装置を配置し、前記フランジと前記プレートとの間に前記加熱コイルの一部もしくは全部を収容する加熱コイル収容空間を形成したものであって、前記操作部は操作情報を得るための操作キーと、前記操作キーで入力した操作情報を必要な電気信号に変換するための部品や回路を搭載している操作基板とから構成し、前記操作キーの一部もしくは全部を前記加熱コイル収容空間上方の前記プレート上に配置したとともに、前記操作基板を前記加熱コイル収容空間の一部もしくは全部に配置したものである。
この構成によれば、天板上に載置するフランジとプレートとの間に加熱コイル収容空間を形成しているので、厨房装置のキャビネットの開口部の大きさに変更を加えることなく、開口部より広い範囲に加熱コイルを配置することができるとともに、その配置自由度も高まり、結局、プレート、すなわち加熱領域の大きさを自由に設定することができる。例えば、加熱コイル同士の間を広くとることができるため、複数の鍋による同時調理においても隣接する鍋が互いに衝突することなく使用できる、あるいは加熱コイルの直径を大きくできるため鍋底の直径が大きい鍋でも加熱分布を悪化させることなく加熱でき、使い勝手および加熱分布の良い誘導加熱調理器を実現できる。
また、天板上のフランジとプレートの間に加熱コイル収容空間を形成するので、その加熱コイル収容空間の高さ分だけ天板よりプレート上面が高くなるが、この加熱コイル収容空間は加熱コイルのみを配置すれば事足りるので、薄型化が可能で、プレート上に鍋を載置する作業性、あるいは調理のためにプレート上で鍋を動かすという調理作業性に支障を起こすことはない。
さらに、加熱コイル収容空間に操作基板を配設することにより、発光源を操作キーの近くに配置することができるため、操作キーを加熱コイル収容空間上方の任意の場所に配設することが可能になる。
本発明の誘導加熱調理器は、天板上に載置するフランジとプレートとの間に加熱コイル収容空間を形成したので、キャビネットの開口部の大きさに制約を受けることがなく、加熱コイルの大きさと配置および加熱領域の大きさを自由に設定ができ、調理作業性を向上させることができる。
(a)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の断面図(b)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の平面図 (a)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の内部透視斜視図(b)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の断面で、同図(a)のC−C´断面図 (c)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の操作キー配列図 (a)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の加熱コイルの断面で、同図(b)のA−A断面図(b)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の加熱コイルの平面図 (a)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の他の加熱コイルの実施形態を示す断面で、同図(b)のB−B断面図(b)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の加熱コイルの平面図 (a)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の複数の加熱コイルの第1の配置図(b)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の複数の加熱コイルの第2の配置図(c)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の複数の加熱コイルの第3の配置図(d)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の複数の加熱コイルの第4の配置で、加熱コイルの中心が略円弧上に位置する図(e)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の複数の加熱コイルの第5の配置で、加熱コイルの後方が略一直線上に位置する図(f)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の複数の加熱コイルの第6の配置図 (a)本発明の実施の形態2における誘導加熱調理器の断面図(b)本発明の実施の形態2における誘導加熱調理器の平面図 (a)本発明の実施の形態3における誘導加熱調理器の断面図(b)本発明の実施の形態3における誘導加熱調理器の平面図 本発明の実施の形態4における誘導加熱調理器の平面図 本発明の実施の形態5における誘導加熱調理器の平面図 (a)本発明の実施の形態6における誘導加熱調理器の断面図(b)本発明の実施の形態6における誘導加熱調理器の断面で、同図(a)のD−D´断面図 (a)従来の誘導加熱調理器の断面図(b)同誘導加熱調理器の平面図 従来の誘導加熱調理器の内部透視斜視図 従来の他の誘導加熱調理器の内部透視斜視図
第1の発明は、誘導加熱調理器の外郭と、前記外郭の上部を覆うプレートと、前記プレート上に載置した被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ装置と、前記加熱コイルから鍋などの被加熱物に供給する火力の動作/停止や強弱調節を行うために前記インバータ装置に指示を与えるための操作部を備え、前記外郭を、厨房装置のキャビネットの天板の開口部内に挿入する収容部と、前記収容部より外周側に延設し、かつ、前記キャビネット天板上に載置するフランジとから構成し、前記プレートより下方の前記外郭内に前記加熱コイルを配置するとともに、前記収容部内には前記インバータ装置を配置し、前記フランジと前記プレートとの間に前記加熱コイルの一部もしくは全部を収容する加熱コイル収容空間を形成したものであって、前記操作部は操作情報を得るための操作キーと、前記操作キーで入力した操作情報を必要な電気信号に変換するための部品や回路を搭載している操作基板とから構成し、前記操作キーの一部もしくは全部を前記加熱コイル収容空間上方の前記プレート上に配置したとともに、前記操作基板を前記加熱コイル収容空間の一部もしくは全部に配置したものである。
この構成によれば、天板上に載置するフランジとプレートとの間に加熱コイル収容空間を形成しているので、厨房装置のキャビネットの開口部の大きさに変更を加えることなく
、開口部より広い範囲に加熱コイルを配置することができるとともに、その配置自由度も高まり、結局、プレート、すなわち加熱領域の大きさを自由に設定することができる。
また、加熱コイル収容空間の高さ分だけ天板よりプレート上面が高くなるが、この加熱コイル収容空間は加熱コイルのみを配置すれば事足りるので、薄型化が可能で、プレート上に鍋を載置する作業性、あるいは調理のためにプレート上で鍋を動かすという調理作業性に支障を起こすことはない。加熱コイルはガスコンロのようなバーナーとは相違し、それ自体を薄型設計することが可能である。加熱コイルは誘導加熱するのに必要な所定のインダクタンスLを得ることができるように、加熱コイルの巻線の線径、本数、その巻き方、撚り方、加熱コイルの直径(外径)等を決定している。例えば、インダクタンスLは加熱コイルの面積に比例して大きくなるので、加熱コイルの直径が大きいものを用いれば薄い加熱コイルでも所定のインダクタンスLを得ることができ、薄型化の加熱コイル収容空間の実現が可能となる。加熱コイル収容空間の高さ寸法を小さくできると、天板上面とプレート上面との間に発生する段差を小さくでき、調理作業性にも支障を起こすことがない。我々の生活研究からして天板上面とプレート上面との間に発生する段差は20mm以下に抑えることが好ましいことがわかっている。したがって、プレート1の厚さが5mmの場合、加熱コイル収容空間内の高さは15mm程度になるので、その加熱コイル空間内に収まる加熱コイルの厚さ(高さ寸法)は最大でも15mm程度になる。加熱コイルの厚さは好ましくは加熱コイル上面とプレートとの間、あるいは加熱コイル下面とフランジとの間に隙間を設けることを考えると、加熱コイルの厚さは10mm以下に設計することが好ましい。
さらに、操作基板を加熱コイル収容空間に配置することにより、操作キーを加熱コイル収容空間上方の任意の場所に配設することができるため、加熱コイルの配置に合わせて適切な場所に操作キーを配置して使い勝手を向上させることが可能となる。また、配置の自由度が増大することによって加熱コイルと操作キーの位置を遠ざけることができるため、操作キーから加熱している鍋までの距離が短くなってしまう大鍋を加熱しても、操作時の使用者の手と鍋の距離を遠くすることになり、安全性を高くすることができる。
第2の発明は、第1の発明において、複数の加熱コイルを外郭内に配置し、前記複数の加熱コイルの一部を加熱コイル収容空間に位置させているので、加熱コイルの残りの部分は収容部内に位置させることができる。したがって、加熱コイルの残りの部分が、収容部内のインバータ装置との電気接続部分として利用したり、インバータ装置を冷却するための冷却風を利用することが可能となり、組立性の向上あるいは冷却設計の自由度を高めることができる。
第3の発明は、第2の発明において、複数の加熱コイルの1つはその少なくとも一部を右側に設けた加熱コイル収容空間内に配置し、他の加熱コイルの1つはその少なくとも一部を左側に設けた加熱コイル収容空間内に配置したので、左右の加熱コイル同士の距離を広げることができ、特に作業手前側に位置する左右の加熱コイル上に鍋底直径の大きな鍋を並べて載置しても鍋同士が衝突することがなく、調理作業性は一段と向上する。
4の発明は、第1〜3のいずれかに記載の発明において、加熱コイルを防磁材上に配設するので、厨房装置のキャビネットの天板がステンレスなどの磁性体金属であっても、加熱コイルから下方に向かう磁界は防磁材(好ましくはアルミニウム板)により遮断されることになり、天板が誘導加熱されるのを防止できる。防磁材としてアルミニウム板を用いると、熱伝導率が高いので加熱コイルからの熱をアルミニウム板を介して熱伝導することができ、アルミニウム板を冷却すれば加熱コイルを冷却できることになる。なお、防磁材は、熱伝導特性が良好なものであればアルミニウム以外であってもよいことはいうまでもない。更に、防磁材は非磁性体の金属のみならず、高透磁性体且つ低抵抗のフェライト
などであってもよい。
5の発明は、第4の発明において、加熱コイルを、巻線と、巻線を支持する支持板と、前記巻線下方に配した防磁用磁性体から構成し、非磁性体の金属板上に前記加熱コイルを複数個配設したので、すべての加熱コイルを同じ非磁性体の金属板上に設置でき、加熱コイルの設置性を向上できるとともに、加熱コイルから発生する輻射ノイズを非磁性体の金属板で遮蔽することができ、加熱コイルからの不要な輻射ノイズの発生を防止できる。輻射ノイズを効果的に低減するためには非磁性体の金属板(好ましくはアルミニウム板)を接地しておくことが好ましく、複数の加熱コイルからの輻射ノイズを1枚の非磁性体の金属板を設置することで完了し、組立性は良好となる。また、加熱コイルを構成する支持板は絶縁材料で構成し、巻線を流れる高周波電流が非磁性体の金属板に流れるのを防止しているとともに、巻線下方の防磁用磁性体が巻線から非磁性体の金属板に向かう磁界の方向を変更することで誘導加熱現象を抑制し、非磁性体の金属板による冷却効率を高めている。特に、加熱コイル収容空間内に位置する非磁性体の金属板の一部は熱伝導による冷却であるので、その部分における誘導加熱現象の抑止効果は冷却効率において顕著に現れ、特別な冷却空間を加熱コイル収容空間に設けることがなく、より薄型化に寄与できる。さらに、欧州地域の誘導加熱調理器は加熱コイルを4個以上用いたものが主流であるが、本発明の構成によれば、欧州地域向けの加熱コイル4個以上を配設した非磁性体の金属板と加熱コイル上に配置し加熱領域を構成するプレートであっても日本国内向けの誘導加熱調理器に用いることができるようになり、加熱コイル、非磁性体の金属板、プレートという部品をグローバルに共有することができるようになり、またこれら部品をユニット化すればグローバルに共通のシャーシ構成も共有化できることになり、グローバルな生産を効率よく行うことができる。
6の発明は、第1〜5のいずれかに記載の発明において、操作部の長手方向の長さを収容部の長手方向の長さ以上とすることにより、加熱コイルが収容部より突出した配置構成に合わせて操作部も収容部から突出させて、加熱コイルと操作部の配置バランスを従来のように操作側前方に対して垂直な位置関係とすることが可能となる。また、操作キーを配設できる面積が増えることにより、操作キーを大きくして使いやすくすることができる。さらに、今までと同じサイズの操作キーであっても、操作キーを増やすことが可能となり、プレート上の操作キーに今まで表示しきれなかった操作キーを表示して使いやすくすることができる。
7の発明は、第1〜6のいずれかに記載の発明において、一つの加熱コイルを操作するためだけに使用する一群の操作キーの中央を、加熱コイルの中心の前方に配置したことにより、加熱コイルと操作キーの関連付けが一目でわかり、使い勝手を向上させることができる。
8の発明は、第1〜7のいずれかに記載の発明において、一つの加熱コイルを操作するためだけに使用する一群の操作キーを、それに対応する一つの加熱コイル以外の加熱コイルの前方に配置しないことにより、加熱コイルと操作キーの関連付けが一目でわかり、使い勝手を向上させることができる。
9の発明は、第1〜8のいずれかに記載の発明において、プレートの外縁を囲むフレームを備え、操作側に位置するフレームには少なくとも傾斜を設けるとともに、操作キーをフレーム上に配設したことにより、操作キーが使用者の視線に対して略垂直となって確認しやすくなるとともに、傾斜部に操作キーを設けることにより操作キーが押しやすくなり使い勝手を向上させることができる。また、プレート上に操作部を配設しないことによりプレート面の他の部品の配設自由度が増え、加熱状態を示すための表示部を大きくしたり、加熱コイルを手前側に配設したりすることなどが可能となる。
10の発明は、キャビネットと、前記キャビネットの天板に設けた開口部と、第1〜9の発明のいずれかに記載の誘導加熱調理器を備え、前記誘導加熱調理器の収容部を前記開口部内に挿入すると共に、前記誘導加熱調理器のフランジを前記天板上に載置する厨房装置としたもので、プレートである加熱領域の大きさおよび加熱コイルの大きさ、数、配置に制約を受けることなく、既存のキャビネットの天板に設けた開口部内に誘導加熱調理器を取り付けることができ、個々人の調理スタイルに合致した厨房装置を提供できる。
11の発明は、厨房装置のキャビネットの天板の開口部内に第1〜9の発明のいずれかに記載の誘導加熱調理器の収容部を、前記誘導加熱調理器のフランジを持って挿入し、前記フランジの外周と前記天板との間にシールが位置するように前記フランジを前記天板上に載置する誘導加熱調理器の取付け方法である。この取付け方法によれば、大きいフランジを手で持って収容部を開口部に挿入するので、フランジが持ち手として利用し易くなり、一方、フランジの大型化に伴い天板上面とフランジ下面との隙間が発生しやすくなるが、フランジを天板に載置すればシールが両者間に介在することになるので、隙間をシールで埋めることが一連の作業で終了することになる。そして、フランジと天板との隙間から鍋からの吹き零れ汁が浸入するのを防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の第1の実施の形態について図1および図2を参照しながら説明する。図1に実施の形態1の厨房装置のキャビネットへ組み込む誘導加熱調理器の構成を示す。図1に示すように、厨房装置のキャビネット(以下、キッチンカウンターという)9の天板20には開口部12が設けられ、誘導加熱調理器の外郭15の一部を構成する収容部8が挿入されている。誘導加熱調理器の外郭15の上部は、耐熱性ガラスなどの非金属で構成された平坦なプレート1で覆われている。外郭15は、プレート1とキッチンカウンター9の天板20間に載置されるフランジ7と、フランジ7の下部に配置される収納部8から構成される。フランジ7は、収容部8の上端部から外周囲方向(水平方向)に向かって延設されており、開口部12の外周囲部分の天板20上に載置される。外郭15内には、プレート1の裏面から5mm程度以内の距離を設けてプレート1上に配設される鍋などを誘導加熱するための左部加熱コイル2と右部加熱コイル3が配置され、それぞれの加熱コイルは外径の少なくも一部が、フランジ7とプレート1の間に形成された加熱コイル収容空間16内に位置するように配置される。そのため、左部加熱コイル2と右部加熱コイル3は、キッチンカウンター9の天板20より上方に位置し、外径の一部はキッチンカウンター9の天板20上に、残りの部分は開口部12内に位置する収容部8内に配置される。加熱コイルから鍋などの被加熱物に供給する火力の動作/停止や強弱調節などを行うための操作キー43は、プレート1上であって、かつ加熱コイル収容空間16の上方に配置されている。また、プレート1の裏面側であって、かつ操作キー43の下方には、静電容量の変化を検出する素子が配置されている。誘導加熱調理器は、操作キー43を指で触った時に起こる静電容量の変化を検出することで使用者の操作情報を得るとともに、操作キー43で入力された操作情報をプレート1の裏面側に配置した操作基板44により必要な電気信号に変換し、配線45を介してインバータ装置5に指示が与えられる。操作部42には、加熱の入切や火力調節の他に、メニューを選んだりタイマーをセットしたりする操作キー43があってもよい。外郭15の収容部8内で、左部加熱コイル2の下方には、電気ヒータを用いて焼き魚などの調理を行うロースタ6が配置され、右部加熱コイル3の下方には左部加熱コイル2及び右部加熱コイル3に高周波電力を供給するインバータ装置5が配置される。また、外郭15は鉄系の金属板で形成され、収容部8とフランジ7を一体に構成し、加熱コイル2、3あるいはインバータ装置5から発生する輻射ノイズが外郭15外に漏れるのを抑制しているとともに、加熱コイル2、3をはじめとする重量物を支えることがで
きる剛体として機能を有している。
なお、本実施の形態では、左部加熱コイル2と右部加熱コイル3の左右に配置された2つの加熱コイルで構成されているが、キッチンカウンター9の天板20上のフランジ7上に位置する加熱コイル収容空間16に加熱コイル位置するようにする構成であれば特に限定するものでない。また、加熱コイルの大型化に伴い、前後方向に延びるフランジ上に加熱コイル収容空間16を形成するようにしてもよく、また、左右のフランジ7を開口部12の外周囲方向に大きく延設して、加熱コイル全体を収容するような加熱コイル収容空間を形成するようにしてもよく、要は、加熱コイルの数、大きさ、配置などにより加熱領域に合わせて自由に設定することができるようにしてよい。また、図1および図2では、全ての操作キー43は加熱コイル収容空間16の上方に配置されているが、操作キー43の一部のみ加熱コイル収容空間16の上方に配置されていてもよい。操作基板44も同様に、操作基板44の一部のみ加熱コイル収容空間16内に配置されていてもよい。また、操作キー43は静電容量検知式に限定するものではなく、例えばタクトスイッチなどの可動スイッチなどでもよい。さらに、操作基板44は、操作キー43からの操作情報を検出する部品のみを搭載して、インバータ装置5の制御に必要な信号はインバータ装置5の基板の一部で行ってもよい。また、ロースタ6は左部加熱コイル2の下方に配置され、インバータ装置5は右部加熱コイル3の下方に配置されているが、ロースタ6とインバータ装置5を左右で入れ換えたり、インバータ装置5を2つに分割して収容部8の左右に配置することでロースタ6を中央に配置したりするなど、本実施の形態では収容部8内の構成を特に限定するものではない。さらに、例えば海外で使用されている誘導加熱調理器はロースタ6を有するものが殆どないため、本発明の誘導加熱調理器においてもロースタ6を設けず、収容部8内にはインバータ装置5のみを収容するようにしてもよい。また、加熱コイルの外径の少なくとも一部がフランジ7上に配置されるため、外郭15の形成の容易さから収容部8とフランジ7を一体で構成することが望ましいが、既存の金型を共有してコストを下げることやフランジ7の強度を考慮して、収容部8とフランジ7を別部材で各々作成し、組み立て時にネジや溶接などで接続するようにしてもよい。
なお、制御基板44を非導電材のケースに収容し、非導電材のケースごと加熱コイル収容空間16に配設してもよい。さらに、プレート1の裏面に制御基板44を直接固定する場合には、加熱コイル収容空間16を有することで操作基板44とフランジ7との間に空気の絶縁層ができるため、制御基板44の裏面を完全に非導電材で覆うことなくプレート1に固定してもよい。
次に、加熱コイル2、3の詳細について図3より説明する。図に示すように、ドーナツ状の巻線25は電気絶縁材料で構成された支持板26上に固定される。巻線25は電気抵抗が小さく熱伝導率のよい銅線あるいはアルミニウム線を複数線毎束ね、この束ねた複数線を巻回してドーナツ状に形成されている。巻線に用いる銅線あるいはアルミニウム線の線径はインバータ装置5から20kHz以上の高周波電流が供給されることから0.4mm以下にすることで表皮抵抗を減少させるようにしている。被加熱物の材質がアルミニウムなどの非磁性体材質であると高周波電流は50kHz程度と更に増大することから、このような非磁性体の被加熱物を誘導加熱する誘導加熱調理器にあっては、その線径はより細くし、0.1mm程度以下にすることが好ましい。そして、このように被加熱物の材質に対応させて作成した巻線25からは高周波磁界が発生するので、その巻線25の下方に向かう高周波磁界が上述したフランジ7側に向かうのを抑制するためにも巻線25の下方であって支持板26の下面に棒状の防磁用磁性体(具体的にはフェライトコア)27をドーナツ状の支持板26の中心部側から放射状に複数本配設している。この防磁用磁性体27は巻線25から下方に向かう高周波磁界の向きを変更して高周波磁界が防磁用磁性体27より下方に位置するフランジ7側へ向かうことを抑制できる。したがって、フランジ7は上述したとおり、剛性、強度から鉄系の金属板で構成されることになっても、巻線25
から下方に向かう高周波磁界により誘導加熱されてしまうのを抑制できる。
上述した加熱コイルは巻線25、支持板26、防磁用磁性体27の各々の高さを加算した高さH1になるが、加熱コイル自体は高さ方向を低くする薄型化が好ましい。この加熱コイル薄型化の理由の詳細は、加熱コイル収容空間16の高さを低く抑えることで、天板20上からプレート1上までの高さ寸法Hを低く抑え、天板20とプレート1との間の段差を小さくでき、プレート1から鍋などの被加熱物を移動し易くでき、使い勝手を向上できるからである。このため、加熱コイルの薄型化に関する詳細を図4により説明する。図3と相違する部材としてはドーナツ状の支持板28である。この支持板28の下面側に棒状の防磁用磁性体27を収納する凹部を形成し、この凹部内に防磁用磁性体27を埋設している。このように、防磁用磁性体27と支持板28が高さ方向において重なり合うようにすることで巻線26、支持板28、防磁用磁性体27を積み上げた高さH2は小さくなり、加熱コイルの薄型化に寄与することになる。なお、図4では支持板28の下面側に凹部を形成したが、支持板28の上面側に凹部を形成し、この凹部内に防磁用磁性体27を埋設してもよいことはいうまでもない。また、防磁用磁性体27の上下面ともに支持板28が重ならないようにして、防磁用磁性体27の側面と支持板28を接着などにより保持する構成とすることにより、さらに薄型化した加熱コイルを形成するようにしてもよい。
図4では、加熱コイルを構成する支持板28と防磁用磁性体27の高さ寸法を抑制する技術を開示したが、加熱コイルの巻線25を薄型化することも考えられる。加熱コイルの巻線25は上述したとおり複数の素線を束ねた集合線を巻回して形成されるので、加熱コイルのインダクタンスLは、巻線25の集合線を巻回している数(ターン数)と、加熱コイルの直径との関係において、加熱コイルのインダクタンスL∝(加熱コイルの直径)×(ターン数)という公式がある。よって、加熱コイルのインダクタンスLは加熱コイルの直径を大きくすれば増大するので、巻線25の集合線の断面形状を円形から楕円形(もしくは四角形状)に押しつぶして巻くと、集合線を同じターン数とすれば加熱コイルの直径が大きくなる分、増加することになる。したがって、加熱コイルの直径を大きくする偏平な集合線を用いる場合には、必要なインダクタンスLを確保するためにターン数を減らして調整すればよく、ターン数は上述の公式から2乗に比例しているので、インダクタンスLを一定にしようとすれば、断面形状が円形の集合線の加熱コイルの直径より大きくなる範囲でターン数を減らすことが可能である。このように、巻線25の集合線を偏平形状に押しつぶすことは簡単に加工でき、しかも、押しつぶしたことにより加熱コイルの厚さ(集合線の高さ)は小さくでき、加熱コイルの薄型化が可能になる。
以上のように構成された誘導加熱調理器について、以下その動作、作用を説明する。
誘導加熱調理器の使用者は、プレート1上の定められた位置(外郭15内の加熱コイル2、3との磁気的な結合が強い加熱コイル直上の位置)に鍋などの被加熱物を載置し、加熱コイル2、3にインバータ装置5より高周波電流を供給するように加熱指示することで、被加熱物を誘導加熱する。使用者が加熱開始の指示を行うと、インバータ装置5から高周波の電流が加熱コイル2、3に供給され、この高周波電流により加熱コイル2、3から発生した高周波磁界が被加熱物に供給される。被加熱物に供給された高周波磁界により、鍋などの被加熱物の表層部には渦電流が発生し、この渦電流と被加熱物自身の高周波抵抗により発熱する。この発熱(誘導加熱)を利用して、使用者は各種の調理を行うことになる。上記誘導加熱を効率よく行うには、加熱コイル2、3と鍋などの被加熱物との磁気的な結合を良くすることが重要で、そのため、加熱コイル2、3の外径と被加熱部の外径(例えば鍋底直径)が大きく異ならないように設計する。
本実施の形態では、左右のフランジ7上に形成した加熱コイル収容空間16内に左部加熱コイル2及び右部加熱コイル3を位置させることができるため、収容部8の大きさにか
かわりなく、各加熱コイル2、3の大きさ、配置を決めることができる。そのため、複数の被加熱物をプレート1上に置いた場合でも、鍋などの被加熱物同士が互いに当たらないように加熱コイル2、3間の距離を広く取ることが可能になる。
また、加熱コイル2、3の外径は収容部8の大きさに影響されないため、鍋底直径の大きい被加熱物に合わせた外径に設定することができる。例えば、従来の構成で用いる直径180〜200mm程度の外径の加熱コイル2、3を使用する場合は、その外径の大きさを維持したまま加熱コイル2、3間の距離を広く取ることが可能となる。あるいは、加熱コイル2、3の外径を直径200mm以上と大きくしても、加熱コイル2、3間の距離は狭くなることがなく大きな鍋底直径の被加熱物を効率よく加熱することができる。また、本実施の形態に示すように左部加熱コイル2及び右部加熱コイル3ともフランジ7上の加熱コイル収容空間16内に配置することで、各加熱コイル2、3の互いの距離を広げるように配置することも容易に行える。
更に、加熱コイル収容空間16に操作部42を配設することにより、加熱コイル収容空間16がない従来の誘導加熱調理器と比べて操作部42を加熱コイル2、3から遠ざけることができるため、例えば大きな鍋を加熱しても鍋が操作部42に近づきすぎて危険を感じることが少なくでき、安全性の高い誘導加熱調理器を提供することが可能となる。ここで、操作部42と鍋の距離を遠ざける方法として加熱コイル2、3を背面側に寄せることも考えられるが、従来のような加熱領域を3つ以上有する誘導加熱調理器では、加熱コイルが収容部8内で移動ができないほど平面上にぎっしり詰まっているため、加熱コイル2、3を背面側に寄せることができない。従って、操作部42を加熱コイル収容空間16内に配置して加熱コイル2、3との距離を遠ざけることは極めて有効である。また、静電容量検知式の操作キー43の場合、僅かな静電容量の変化を検知する必要があるため、誤作動を防止するために静電容量検知素子および静電容量検知素子が搭載された操作基板44を操作キー43のプレート1を介した直下に配設することが必要である。従来の誘導加熱調理器では加熱コイル収容空間16がないため、仮に操作キー43を収容部8よりも外側に配置したとしても操作基板44は収容部8内に収容することになり、誤作動の観点から操作キー43を収容部8からあまり遠くに配設することができなかった。加熱コイル収容空間16がある本発明の誘導加熱調理器では、操作キー43の移動に伴って操作基板44も移動させることができるため、誤作動の心配がなく任意の場所に操作キー43を配設することが可能となる。また、操作キー43と操作基板44の両方が収容部8より外側に有する誘導加熱調理器として、プレート1の外縁にフレームを有し、そのフレームの前面に凸部を設けてそこに可動式のタクトスイッチによる構成のものは既に存在するが、誘導加熱調理器の利点の一つである平面性を失い、見映えや掃除性のよい調理器から遠ざかってしまうため、この点からも、平面性を確保しながら、静電容量検知式の操作キー43でさえもプレート1上であれば収容部8の外側の任意の場所に配置できる本発明は利便性が高いものである。
更に、加熱コイル2、3には加熱コイル2、3からの漏洩磁界を抑制するために、加熱コイル2、3の外周部にアルミなどの非磁性体金属をリング状とした防磁手段14が配置される。これは、加熱コイル2、3から発生した磁界の中で被加熱物に吸収されず外部に漏洩した磁界に対して、加熱コイル2、3近傍に配置したリング状の非磁性体金属である防磁手段14に加熱コイル2、3からの誘導電流を生じさせ、その誘導電流により防磁手段14から漏洩磁化と逆向きの磁界を発生させ互いにうち消させることで効果を得るものである。そのため防磁手段14は、断面積が大きい方が自身の発熱も小さく望ましく、一方で加熱コイル2、3に近すぎると打ち消し効果が大きすぎるため、加熱効率が悪くなる特徴を持つことになる。ここで、本実施の形態の構成であれば加熱コイル2、3の外径の大きさが収容部8の影響を受けることがないため、防磁手段14の形状・位置の制約が少なくなり、加熱効率も良く防磁性能も良い構成をとることが可能となる。
一方、フランジ7上の加熱コイル収容空間16内に配置される加熱コイル2、3は、その一部(できれば外径の1/2以上)を収納部内に位置することが望ましい。加熱コイル収容空間16内は高さ寸法を小さく抑えているので、加熱コイル2、3の加熱コイル収容空間16内に位置する部分は冷却が行い難い。しかし、我々の加熱コイルに係る冷却設計からすれば、加熱コイル2、3の巻線は通常、銅線やアルミ線などの熱伝導の良い材料を主材料にして構成されているので、加熱コイル収容空間16内に位置する加熱コイル2、3の一部は収納部8内に位置させ、その収容部8内に位置する加熱コイル2、3の部分を冷却することにより、直接冷却している加熱コイル2、3の部分の他の部分からも熱伝導で熱が伝わることで冷却が可能となり、特に、我々の冷却設計経験からしても加熱コイル2、3の面積の半分以上が冷却できれば、加熱コイル2、3の加熱コイル収容空間16内の部分は十分な冷却性能を得ることができる。なお、収納部内に位置する加熱コイルの割合は外径の1/2以上に限定されるものではなく、加熱コイル冷却風が十分に確保できるのであれば、例えば収容部内に位置する加熱コイルの割合が外径の1/3であってもよい。
図5は、3つの加熱部を有する誘導加熱調理器における、加熱コイル2、3、4または加熱部6の配置を示している。本発明の技術を用いることにより、加熱コイルの大きさを変えることなく左部加熱コイル2と右部加熱コイル3の間隔を広げることができるため、例えば3つの加熱コイル2、3、4を一列に並べることが可能となる。これにより、プレート1の奥行き方向の加熱コイルのないスペースを広くすることができる。このため、奥行き方向の中心付近に加熱コイルの中心が位置するように加熱コイルを配設すると、奥側の壁面や手前側の調理作業者を気にすることなくゆったりと鍋を載置して加熱することができる。特に中部加熱コイル4上に鍋を載置しないときには、大きな径の鍋でも前後左右を気にすることなく、仮に鍋振り動作をしたとしても鍋同士がぶつかり合うことなくゆったりと加熱することができる。また、奥行き方向の中心より手前側に加熱コイルの中心が位置するように加熱コイルを配設することにより、調理作業者と加熱している鍋の位置が近づき、調理作業者が調理しながらも鍋の中身を確認しやすくすることができるとともに、加えて、加熱コイルの奥側に生じる広いスペースを例えば一時的な調味料置きなどとして提供することができ、いずれも使い勝手のよい誘導加熱調理器を実現することが可能となる。逆に、加熱コイル2、3、4を奥行き方向の中心より奥側に加熱コイルの中心が位置するように加熱コイルを配設することにより、加熱コイルの手前側を作業スペースとして提供し、例えばまな板を置いて食材を切る作業場とすることや、調理完了後の調理物を食器に移し替えるなどの作業をしやすくすることができる。誘導加熱調理器はプレート1が平面であることが他の調理機器にはない大きな特徴であるため、その特徴を活かして調味料やまな板、食器などを載置するといった新たな作業性の提案ができるなど、加熱動作以外の面でもメリットが多くある。本発明は、大きな鍋をゆったりと載置したり前後に広いスペースを確保したりするために重要であり、使い勝手のよい誘導加熱調理器を提供するために有効な技術である。要は、加熱コイル収容空間16を有することにより、加熱コイルの配設自由度を高めることで使い勝手を向上させることが本発明のポイントとなる。そのため、加熱コイルのない広いスペースは必要ないのであれば、図5(d)に示すように3つの加熱コイル2、3、4を略円弧状に配設することにより、さらには、略円弧状であるのに加えて、図5(e)の一点破線のように3つの加熱コイルの背面側を略直線上に配設することにより、体や視線を大きく動かすことなく調理物の内容を確認できることや、従来の誘導加熱調理器以上の加熱コイルの間隔を得ることができ、加熱時の使い勝手を向上させることが可能となる。また、従来の3つの加熱コイルを有する誘導加熱調理器では、3つの加熱コイルで同時に加熱する場合、加熱コイルの中心と鍋の中心を合わせようとしたときに鍋同士が接触したり、鍋の柄が接触したり、また接触はしなくても鍋同士が近接しているため、炒め物時などに鍋振りができないなどの使い難さがあったが、この配置だと、3つの加熱コイルで同時に加熱しても互いの鍋や鍋の柄を気にすることがなく、
使い勝手を向上させた誘導加熱調理器を提供することが可能となる。
加熱コイル収容空間16に加熱コイル2、3、4の一部を位置させた誘導加熱調理器において、加熱コイル2、3、4の配置の自由度が増したことに伴って、操作部42の配置の自由度も増すことにより、加熱コイル2、3、4と操作部42の距離を遠ざけて安全性を向上させたり、デザイン性を良好にしたりなど、更に使い勝手のよい誘導加熱調理器を提供することができる。
さらに、少なくとも一つの誘導加熱源と、例えばシーズヒーターまたはガスバーナなどからなる加熱部6を併せ持つハイブリット加熱調理器において、加熱コイル2、4を加熱コイル収容空間16に配設すると、加熱コイル収容空間16を持たない従来の誘導加熱調理器と比較して誘導加熱部をハイブリッド加熱調理器の外側に位置させることができるため、幅が狭く加熱コイル収容空間16に配設することができないシーズヒーターまたはガスバーナなどからなる加熱部6の全てが収容部8上に配設されていてもバーナー間隔を広くして使い勝手を向上させることが可能となる。また、シーズヒーターやガスバーナなどは熱源近辺では500℃以上にもなるため、加熱コイルの熱的損傷を防ぐためにもバーナー間隔を広げることは有効である。なお、加熱部6は誘導加熱源であってもよいことはいうまでもない。
(実施の形態2)
次に、本発明の第2の実施の形態について図6を参照して説明する。なお、上記各実施の形態と同一構成部位については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。第2の実施の形態の構成は、図6に示すように、キッチンカウンター9の天板20が磁性体材料、例えば磁性ステンレス構成されている場合には、フランジ7上の加熱コイル2、3により誘導加熱される場合が生じるため、非磁性体の金属板13を加熱コイル2、3の下部に設置した点で相違する。上記実施の形態では、フランジ7を鉄系の金属板で構成したり、加熱コイル2、3に防磁用磁性体27を設けたりして、加熱コイル2、3から下方へ向かう高周波磁界に対応しているが、フランジ7を金属製以外の材質を利用する場合、あるいはフランジ7の一部に開口等を設ける場合には加熱コイル2、3からの高周波磁界が天板20に到達してしまう。また、防磁用磁性体27では加熱コイル2、3から下方に向かう高周波磁界を100%方向転換させることができないという理由から、加熱コイル2、3からの防磁効果をより高める必要がある。そのために、加熱コイル2、3の下部でかつフランジ7の上部に、アルミ板などの高導電率かつ低透磁率の非磁性体の金属板13を配置することで、キッチンカウンター9の天板20に加熱コイル2、3から発生する高周波磁界が入射することを防止でき、天板20が誘導加熱されることによる熱悪影響を防止する。また、フランジ7を鉄系の金属板で構成している場合には、フランジ7が加熱コイル2、3の高周波磁界で誘導加熱されるのを抑制することができ、フランジ7の発熱現象に伴う天板20への熱悪影響を抑制でき、例えば人工大理石からなる天板20の熱劣化、熱変色などを抑制することができる。また、非磁性体の金属板13としてアルミニウム板を用いると、熱伝導率が高いので加熱コイル2、3からの熱をアルミニウム板を介して熱伝導することができ、アルミニウム板を冷却すれば加熱コイル2、3を冷却できることになる。なお、非磁性体の金属で、熱伝導特性が良好なものであればアルミニウム以外であってもよいことはいうまでもない。さらに、例えば防磁用磁性体27を一面に敷き詰めたりすることで完全に防磁が行える構成であれば、非磁性体の金属でなくてもよい。
(実施の形態3)
次に、本発明の第3の実施の形態について図7を参照して説明する。なお、上記各実施の形態と同一構成部位については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。実施の形態3の構成は、図7に示すように、熱伝導性のよいアルミにウムなどの非磁性体の金属板13上に、複数の加熱コイル2、3、4を一緒に搭載する構成をとることで、すべての加
熱コイル2、3、4を同じ非磁性体の金属板13上に設置でき、加熱コイルの設置性を向上できるとともに、加熱コイル2、3、4から発生する輻射ノイズを非磁性体の金属板13で遮蔽することができる。輻射ノイズを効果的に低減するためには非磁性体の金属板13(好ましくはアルミニウム板)を配線32を介して外郭15のアース33に接地する。このように、複数の加熱コイル2、3、4からの輻射ノイズを1枚の非磁性体の金属板13を設置することで完了し、組立性は良好となる。
また、熱伝導性のよいアルミニウム板のような非磁性体の金属板13を使用することで、複数の加熱コイル2、3、4の冷却も良好に行える。特に、本実施の形態のように3個の加熱コイルを略一直線上に配設したりする場合には、開口部12および収容部8の大きさは一定であるので、フランジ7を左右さらには前後にも大きく延ばし、加熱コイル収容空間16を広げる必要があるが、熱伝導性がよい非磁性体金属板13が加熱コイル収容空間16の冷却風が届きにくい部分に位置する加熱コイル2、3の一部を効率よく冷却することになる。加熱コイル2、3、4は図3、4に示すように、絶縁材料の支持板26、28で構成し、巻線25を流れる高周波電流が非磁性体の金属板13に流れるのを防止しているとともに、巻線25下方の防磁用磁性体27が巻線から非磁性体の金属板13に向かう磁界の方向を変更することで誘導加熱現象を抑制し、非磁性体の金属板13による冷却効率を高めている。特に、加熱コイル収容空間16内に位置する非磁性体の金属板の一部は熱伝導による冷却であるので、その部分における誘導加熱現象の抑止効果は冷却効率において顕著に現れ、特別な冷却空間を加熱コイル収容空間16に設けることがなく、より薄型化に寄与できる。また、非磁性体金属板13の体積が大きいほど熱容量から決まる温度上昇値が低くなるため、冷却設計には有利となる。その際、非磁性体金属板13の厚みを増すと、キッチンカウンター9の天板20上からプレート1上までの高さ寸法Hが高くなるため、天板20とプレート1との間の段差を小さくして、プレート1から鍋などの被加熱物を移動し易くでき、使い勝手を向上させる観点からはあまり好ましくない。従って、厚みを増すことなく体積を大きくするために、加熱コイル2、3の下部のみならず、加熱コイル2、3の配置面全体に非磁性体金属板13を配置して面積を大きくしている。それにより温度上昇値が低くなり冷却設計を容易にすることが可能となる。なお、本実施の形態ではアルミ板などの非磁性体の金属板13を新たに追加する構成を採用しているが、フランジ7と非磁性体の金属板13を一体にし、外郭15全体をアルミなどの低透磁率で高導電率の金属板で構成しても同様の効果を得ることができる。
(実施の形態4)
次に、本発明の第4の実施の形態について図8を参照して説明する。なお、上記各実施例と同一構成部位については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。第4の実施の形態の構成は、図8に示すように、操作キー43の一群である操作部42の長さL1を収容部8の長さL2よりも長くしたものである。加熱コイルの2、3の一部を加熱コイル収容空間16に配設する本発明の誘導加熱調理器では、大きな鍋2つを同時に加熱しても互いの鍋が近づきすぎて調理の邪魔にならないように加熱できるようにすることを考えると、加熱コイル2、3間の距離を遠ざけることが得策であり、長手方向の長さL3は長くなる。そこで、それに伴い、操作部42の長さL1を長手方向に延長させ、操作キー43ができるだけ加熱コイル2、3の正面にくるように配置することにより、調理作業性の向上など使い勝手のよい誘導加熱調理器を提供することが可能となる。
また、操作キー43のサイズを使いやすさの観点から一定以上のサイズにする必要があり、そのサイズを維持すると3つの加熱コイル2、3、4の操作に必要な全ての操作キー43を収容部8の長さL2のみのプレート1上に一列に配設することができなかった。そのため、従来の誘導加熱調理器では、ロースタ6の開閉部の右側に開閉式の操作部を設け、使用頻度の低い加熱コイル4の操作内容の一部をそこに配設する手段を取っていたが、操作部と加熱コイル4の距離が遠くて使い勝手が悪かった。その他、一つの操作キー43
に複数の操作を割り当てるということもしているが、操作が複雑になってこれもまた使い勝手が悪かった。しかし、操作キー43の長手方向の長さを収容部8の長さL2以上とできることにより、操作キー43の配設可能な面積が増えて、加熱コイル2、3、4の操作に必要な操作キー43の全てをプレート1上に配設することが可能となり、使い勝手を向上させることができる。
ここで、操作キー43に静電容量検知式のものを用いた場合、誤検知を起こさないためや静電容量検知手段の設置性の面から操作キー43とプレート1を介して設置される操作基板44は近くに配置する必要がある。従来の誘導加熱調理器においても、操作基板44は収容部8内に配置し、操作キー43の一部を収容部8外に位置するプレート1上に配置したものは既に存在するが、操作キー43が収容部8外に位置するのは誘導加熱調理器の手前側のみであり、収容部8の長手方向に延設したものは存在しない。それは、操作基板44と操作キー43との距離が一定以下(1〜2cm程度)である必要があることから実現できなかったためであるが、本発明では加熱コイル収容空間16を有することにより、操作基板44を操作キー43の近くに配設することができるため、加熱コイル2、3の距離L3が長くなることに合わせて操作キー43を延長することが可能となる。
なお、操作キー43と操作基板44の距離を短くする必要がある要因としては誤動作のみではない。既存の誘導加熱調理器において、静電容量検知式の操作キー43の周囲には発光手段が設けられており、それによって操作キー43の位置を主張させたり、操作に合わせて点滅することにより操作感を与えたりする役目を果たしている。この操作キー43の周囲の発光手段を発光させるためには、例えばLEDなどの発光源を操作キー43の下部に配置する、または操作基板44に搭載された発光源から操作キー43の下部まで導光させる必要がある。しかし、従来の誘導加熱調理器では加熱コイル収容空間16がないため、プレート1の平面性を確保しつつ発光源を操作キー43の下部に配置することは不可能であり、発光源から操作キー43の下部まで導光させる距離を長くすると発光効率が下がって暗くなったり発光むらができたりするため、特に長手方向に関しては導光距離が長くなるため操作部42を延長することができなかった。この点からも、本発明の誘導加熱調理器では平面性を確保しつつ発光源を操作キー43の下部に配置することが可能であるため、操作キー43の発光性能を下げることなく操作部42を延長させることができる。また、導光手段が必要なくなるため、部品点数の削減により安価に構成することもできる。
さらに、操作性をよくするためには操作キー43のサイズを大きくすることが考えられていたが、操作キーの長さL1が収容部の長さL2と同値までしかすることができなかった従来の誘導加熱調理器では、操作に必要な最低限の操作キー43(例えば図2(c))の個数を維持しながらサイズを大きくすることができなかったが、操作部42を延長することができるようになったことにより、操作キー43のサイズを大きくして、より使い勝手のよい誘導加熱調理器を提供することが可能となる。
(実施の形態5)
次に、本発明の第5の実施の形態について図9を参照して説明する。なお、上記各実施の形態と同一構成部位については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。第5の実施の形態の構成は、図9に示すように、一つの加熱コイルを操作するために使用する一群の操作キー43の中央部を、加熱コイルの中心部の前方に配置した点で相違する。
一つの加熱コイルを操作するためだけに使用する操作キー43は、グループ化、つまり他の加熱コイルを操作するためだけに使用する操作キー43よりも互いに近くに配設することにより、どの加熱コイルがどの操作キー43に対応しているのかを容易に判別することができて使い勝手のよい操作部42を構成することができるとともに、グループ化した
操作部42の略中央にあたる部分を、加熱コイル2、3、4の中心部の前方に配置することにより、加熱コイル2、3、4と操作キー43をバランスよく配置できて操作性やデザイン性の良好な誘導加熱調理器を提供することが可能となる。
また、一つの加熱コイルを操作するためだけに使用する一群の操作キー43の長手方向の長さを、一群の操作キー43に対応する加熱コイルの直径以下とすることにより、操作キー43の一群の端辺とその操作キー43に対応する加熱コイルの外径を結ぶ直線上には他の操作キー43や他の加熱コイルが被らないように配置することができる。それにより、操作キー43とそれに対応する加熱コイルがわかりやすくなって使い勝手のよい誘導加熱調理器を提供することが可能となる。
上記第5の実施の形態の構成は、加熱コイル収容空間16を設け、操作基板44を収容部8よりも外側に配設できたことによって実現できることはいうまでもない。
(実施の形態6)
次に、本発明の第6の実施の形態について図10を参照して説明する。なお、上記各実施の形態と同一構成部位については同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。第6の実施の形態の構成は、図10に示すように、プレート1の外縁を囲むフレーム47を備え、フレーム47の手前側部分には少なくとも傾斜を設けるとともに、操作キー43をフレーム47の傾斜部に配設した点で相違する。
加熱コイル収容空間16を有する本発明の誘導加熱調理器では、従来のものと比較するとキッチンカウンター9の天板20上からプレート1上の高さHが高くなることは避けられない。そこで、加熱コイル収容空間16を調理器の外部から見えないようにしてデザイン性を向上させる目的や、キッチンカウンター9上にこぼれた液体が加熱コイル収容空間16やインバータ装置5のある収容部8内に浸入したりしないようにする安全性の目的で、プレート1の外縁を覆うフレーム47を備える必要がある。そこで、フレーム47上に操作キー43を配設することにより、プレート1上の鍋が載置できる領域、即ち加熱コイルの配置の設計自由度を増大させることが可能となる。また、操作キー43に加えて、現在の加熱状態を表示する表示部が操作部と加熱コイルの間に設けられるのが一般的であるが、本構成をとることによって表示部に利用できる面積が増えて、例えば表示部を大きくして見易くしたり、同じ文字サイズでも情報をより多く表示させることができるなど、使い勝手のよい、または機能性の高い誘導加熱調理器を提供することが可能となる。さらに、フレームの傾斜部に操作キー43を設けることにより、操作キーの面と視線が垂直に近づくことになり、操作部が見やすい誘導加熱調理器を提供することが可能となる。
本発明の誘導加熱調理器は、厨房装置のキャビネットに設けられた開口部の大きさに制約を受けることがなく、加熱コイルの大きさと配置および加熱領域の大きさを自由に設定ができ、加熱効率の向上と調理作業性を向上させることができ、厨房装置に組み入れて使用する誘導加熱調理器、また、その誘導加熱調理器を組み入れる厨房装置等として有用である。
1 プレート
2 左部加熱コイル
3 右部加熱コイル
4 中央熱コイル
5 インバータ装置
6 加熱部
7 フランジ
8 収容部
9 キッチンカウンター(厨房装置のキャビネット)
12 開口部
13 非磁性体の金属板
15 外郭
16 加熱コイル収容空間
20 天板
21 左部加熱コイル
22 右部加熱コイル
23 中部加熱コイルまたはラジエントヒータ
24 操作部
25 巻線
26 支持板
27 防磁用磁性体
28 支持板
42 操作部
43 操作キー
44 操作基板
47 フレーム

Claims (11)

  1. 誘導加熱調理器の外郭と、前記外郭の上部を覆うプレートと、前記プレート上に載置した被加熱物を誘導加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ装置と、前記加熱コイルから鍋などの被加熱物に供給する火力の動作/停止や強弱調節を行うために前記インバータ装置に指示を与えるための操作部を備え、前記外郭を、厨房装置のキャビネットの天板の開口部内に挿入する収容部と、前記収容部より外周側に延設し、かつ、前記キャビネットの天板上に載置するフランジとから構成し、前記プレートより下方の前記外郭内に前記加熱コイルを配置するとともに、前記収容部内には前記インバータ装置を配置し、前記フランジと前記プレートとの間に前記加熱コイルの一部もしくは全部を収容する加熱コイル収容空間を形成したものであって、前記操作部は操作情報を得るための操作キーと、前記操作キーで入力した操作情報を必要な電気信号に変換するための部品や回路を搭載している操作基板とから構成し、前記操作キーの一部もしくは全部を前記加熱コイル収容空間上方の前記プレート上に配置したとともに、前記操作基板を前記加熱コイル収容空間の一部もしくは全部に配置した誘導加熱調理器。
  2. 複数の加熱コイルを外郭内に配置し、前記複数の加熱コイルの一部を加熱コイル収容空間に位置させた請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 複数の加熱コイルの1つはその少なくとも一部を右側に設けた加熱コイル収容空間内に配置し、他の加熱コイルの1つはその少なくとも一部を左側に設けた加熱コイル収容空間内に配置した請求項2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 加熱コイル収容空間に配置させた加熱コイルの下部には少なくとも、磁界を加熱コイルの下部に漏洩させないための防磁材を配設した請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  5. 加熱コイルを、巻線と、巻線を支持する支持板と、前記巻線下方に配した防磁用磁性体から構成し、防磁材上に前記加熱コイルを複数個配設した請求項4に記載の誘導加熱調理器。
  6. 操作部の長手方向の長さを、収容部の長手方向の長さ以上とした請求項1〜5のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  7. 一つの加熱コイルを操作するために使用する一群の操作キーを、前記一つの加熱コイルの前方に配置する誘導加熱調理器であって、前記一群の操作キーの中央部を、前記一つの加熱コイルの中心部の前方に配置した請求項1〜6のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  8. 一つの加熱コイルを操作するために使用する一群の操作キーを、それに対応する一つの加熱コイル以外の他の加熱コイルの前方に配置しない請求項1〜7のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  9. プレートの外縁を囲むフレームを備え、操作側に位置する前記フレームには少なくとも傾斜を設けるとともに、操作キーを前記フレーム上に配設した請求項1〜8のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  10. キャビネットと、前記キャビネットの天板に設けた開口部と、請求項1〜9のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器を備え、前記誘導加熱調理器の収容部を前記開口部内に挿入すると共に、前記誘導加熱調理器のフランジを前記天板上に載置する厨房装置。
  11. 厨房装置のキャビネットの天板の開口部内に請求項1〜9のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器の収容部を、前記誘導加熱調理器のフランジを持って挿入し、前記フランジの外周と前記天板との間にシールが位置するように前記フランジを前記天板上に載置する誘導加熱調理器の取付け方法。
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