JP5445425B2 - 波長変換レーザ装置および波長変換レーザ装置の製造方法 - Google Patents
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Description
しかし、或る光ファイバ温度で波長変換素子からハイパワーな出力光が得られるように光ファイバの角度位置を調整した場合、環境温度の変化によって光ファイバ温度が変化すると、出力光のパワー変動率が大きくなってしまうことが分かっている。このとき、パワーが最小となる温度条件では規定の値以下になることもあり、過渡的には、光ノイズや波長不安定性が生じるといった問題点があった。
そこで、本発明の目的は、環境温度の変化に対する出力光のパワーの変化を小さくすることが出来る波長変換レーザ装置および波長変換レーザ装置の製造方法を提供することにある。
上記第1の観点による波長変換レーザ装置では、動作温度範囲内における温度変動に対する出力変動が最小となるように波長変換素子の偏光方向に対する光ファイバの出射端の光軸回りの角度位置(光軸を回転軸とした回転角度位置)を調整したため、環境温度の変化によって光ファイバ温度が変化しても、出力光のパワー変動を小さく抑えることが出来る。また、光ノイズを抑制できると共に波長安定性を向上できる。さらに、光ファイバの温度制御機構を省略可能となる。
上記第2の観点による波長変換レーザ装置では、光ファイバの出射端と波長変換素子の間に波長選択性を有する光学素子を配置したため、波長安定性を向上できる。
上記第3の観点による波長変換レーザ装置の製造方法では、出力変動が最小となるように光ファイバの出射端の光軸回りの回転角度(光軸を回転軸とした回転角度位置)を調整するため、環境温度の変化によって光ファイバ温度が変化しても、出力光のパワー変動を小さく抑えることが出来る。また、光ノイズを抑制できると共に波長安定性を向上できる。さらに、光ファイバの温度制御機構を省略可能となる。
上記第4の観点による波長変換レーザ装置の製造方法では、出力変動が最小となるように光ファイバの出射端の光軸回りの回転角度(光軸を回転軸とした回転角度位置)を調整するため、環境温度の変化によって光ファイバ温度が変化しても、出力光のパワー変動を小さく抑えることが出来る。また、光ノイズを抑制できると共に波長安定性を向上できる。さらに、光ファイバの温度制御機構を省略可能となる。
上記第5の観点による波長変換レーザ装置の製造方法では、光ファイバの出射端と波長変換素子の間に波長選択性を有する光学素子を配置するため、波長安定性を向上した波長変換レーザ装置を製造できる。
図1は、実施例1に係る波長変換レーザ装置100を示す説明図である。なお、調整角φは、紙面に直交する面内での回転であるが、そのままでは図1に図示できないので、図示できるように傾けて表記している。
この波長変換レーザ装置100において、半導体レーザ1を出射した光は、偏波面保存ファイバ2の一端に入射する。
この帰還によって、半導体レーザ1は波長選択素子4の反射中心波長の近傍で発振を開始する。
基本波モジュール3は、所定のスペクトル特性およびビーム特性を持った基本波光13を出射する。
フィルタ9は、基本波光を除去し、波長変換光14のみを透過させる。
波長変換素子6の温度は、温度制御器11にて駆動されるサーモモジュール7cにより所定の半導体レーザ温度Taに制御される。
動作温度範囲内における環境温度Tsの変動に対する出力変動幅Sが最小になるように調整角φが設定されている。
偏波面保存ファイバ2にサーモモジュール7bを付設し、そのサーモモジュール7bを温度制御器11にて駆動する。また、光ファイバ終端部2aとレンズ3aの間に、光軸の回りに回転操作可能(光軸を回転軸とした回転角度位置を操作により変更可能)にポラライザ23を設ける。また、レンズ3aの後に光センサ24を設ける。
光ファイバ終端部2aに図示する矢印は、角度位置調整前の角度位置である(図1にも図示してある)。
ステップS1では、インデックス番号iを「1」に初期化する。
ステップS2では、波長変換素子6の偏光方向(図3の黒頭矢印)にポラライザ23の偏光方向(図3の黒頭矢印)が一致するようにポラライザ23の角度位置を初期設定し、この角度位置を測定角θi=0°とする。
図5に、光ファイバ温度Tbの変化に対する光センサ24の出力変動を例示する。
ステップS5では、測定角θiをステップ幅Δθ(例えば1°)だけ増加させる。つまり、ポラライザ23の角度位置を前回の角度位置からΔθだけ光軸の回りに回転させた角度位置とする。
ステップS6では、測定角θiが90°を越えていなかったらステップS3に戻り、越えていたらステップS7へ進む。
ステップS7では、記憶した出力変動幅Siが最も小さくなったときの測定角θiを検出角Θとする。
この後、サーモモジュール7b、ポラライザ23、光センサ24を除去し、図1の構成にする。
(1)環境温度Tsの変化によって光ファイバ2の温度が変化しても、出力光のパワー変動を小さく抑えることが出来る。また、光ノイズを抑制できると共に波長安定性を向上できる。
(2)光ファイバ2の温度制御機構を省略可能となる。
波長選択素子4およびレンズ5を省略した構成としてもよい。
ポラライザ23を用いず、光ファイバ終端部2aを光軸の回りに回転させて調整角φを求めてもよい。その際、光センサ8を利用して出力変動を測定すれば、光センサ24も不要になる。
2 偏波面保存ファイバ
4 波長選択素子
6 波長変換素子
7a,7b,7c サーモモジュール
8 光センサ
9 フィルタ
10 ビームスプリッタ
11 温度制御器
12 APC部
23 ポラライザ
24 光センサ
100 波長変換レーザ装置
Claims (3)
- 基本波光を発振する半導体レーザと、前記半導体レーザの出射端で光結合された偏波面保存ファイバと、前記偏波面保存ファイバの出射端の後部に配置され前記基本波光を波長変換する波長変換素子とを具備した波長変換レーザ装置の製造方法であって、前記偏波面保存ファイバの出射端の後部にポラライザおよび光センサを配置し、前記ポラライザの光軸回りの回転角度をパラメータとして前記偏波面保存ファイバの温度を波長変換レーザ装置の動作温度範囲内で変化させながら前記光センサにて出力を測定し、前記光センサの出力の最小値と最大値との差を出力変動幅として求めることを繰り返し、前記出力変動幅が最小となるような波長変換素子の偏光方向に対する回転角度を求め、前記ポラライザの回転方向と反対方向に前記出力変動幅が最小となる回転角度だけ前記偏波面保存ファイバの出射端を回転させて固定することを特徴とする波長変換レーザ装置の製造方法。
- 基本波光を発振する半導体レーザと、前記半導体レーザの出射端で光結合された偏波面保存ファイバと、前記偏波面保存ファイバの出射端の後部に配置され前記基本波光を波長変換する波長変換素子とを具備した波長変換レーザ装置の製造方法であって、前記偏波面保存ファイバの出射端の後部に波長変換素子および光センサを配置し、前記偏波面保存ファイバの出射端の光軸回りの回転角度をパラメータとして前記偏波面保存ファイバの温度を波長変換レーザ装置の動作温度範囲内で変化させながら前記光センサにて出力を測定し、前記光センサの出力の最小値と最大値との差を出力変動幅として求めることを繰り返し、前記出力変動幅が最小となるような波長変換素子の偏光方向に対する回転角度を求め、当該回転角度だけ前記偏波面保存ファイバの出射端を回転させて固定することを特徴とする波長変換レーザ装置の製造方法。
- 請求項1または請求項2に記載の波長変換レーザ装置の製造方法において、前記偏波面保存ファイバの出射端と前記波長変換素子の間に、波長選択性を有する光学素子が配置されることを特徴とする波長変換レーザ装置の製造方法。
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JP2010237639A JP5445425B2 (ja) | 2010-10-22 | 2010-10-22 | 波長変換レーザ装置および波長変換レーザ装置の製造方法 |
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