JP5444731B2 - 半導体装置とその検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置とその耐圧を検査する方法に関する。
素子領域内にトレンチゲート電極が形成されている半導体装置が知られている。この種の半導体装置では、トレンチゲート電極を形成するときにエッチングが十分に行われず、トレンチゲート電極の深さや形状に不良が発生する場合がある。トレンチゲート電極の深さや形状に不良があると、素子領域の耐圧が低下し、スイッチング操作時に素子領域が破壊されてしまうことがある。
特許文献1に、トレンチゲート電極の不良の有無を判定することができる半導体装置の検査方法が開示されている。この方法では、半導体素子のドレイン電極とソース電極の間に逆方向電圧を印加して半導体素子をブレークダウンさせる。このとき、ブレークダウン電流の大きさが異なるようにブレークダウンを2度発生させる。そして、各ブレークダウン時の素子領域の耐圧を測定して、耐圧差を算出する。次に、算出した耐圧差と基準とする耐圧差を比較する。素子領域内のトレンチゲート電極に不良がある場合、基準とする耐圧差よりも大きな耐圧差が算出される。これによって、素子領域内のトレンチゲート電極の不良の有無を判定している。
特開2008−34432号公報
半導体基板が素子領域の外側を一巡している周辺耐圧領域を備えている場合、特許文献1の検査方法では、トレンチゲート電極の不良の有無を判定できない場合がある。即ち、周辺耐圧領域を備えた半導体装置では、素子領域の耐圧と周辺耐圧領域の耐圧のうち低い側の耐圧のみ測定される。上記した特許文献1の検査方法では、トレンチゲート電極を接地した状態で素子領域の耐圧を測定する。このため、特許文献1の検査方法で周辺耐圧領域を備えた半導体装置を検査すると、素子領域の耐圧が周辺耐圧領域の耐圧よりも高い場合には、素子領域の耐圧を測定することができず、トレンチゲート電極の不良の有無を判定することができない。
本発明は上記の課題に鑑みて提案されたものである。本発明は、素子領域の外側を一巡している周辺耐圧領域を備えた半導体装置のトレンチゲート電極の不良の有無を判定することができる検査方法を提供することを目的とする。
本明細書が開示する半導体装置の検査方法は、半導体基板が素子領域とその素子領域の外側を一巡している周辺耐圧領域に区画されており、素子領域内に少なくとも1本のトレンチゲート電極が形成されている半導体装置を検査する方法である。この方法では、トレンチゲート電極に基準電圧より負の方向に大きな負の電圧を印加した状態で素子領域の耐圧測定試験を行うことによって、トレンチゲート電極の不良の有無を判定する。トレンチゲート電極に印加される負電圧は、基準負電圧より負の方向に大きな負電圧である。基準負電圧は、トレンチゲート電極に不良がない場合において素子領域の耐圧が周辺耐圧領域の耐圧と等しくなるときにトレンチゲート電極に印加される電圧である。
本発明の第1の態様は、半導体基板が素子領域とその素子領域の外側を一巡している周辺耐圧領域に区画されており、素子領域内に少なくとも1本のトレンチゲート電極が形成されている半導体装置を検査する方法に関する。この方法では、トレンチゲート電極に負の電圧を印加した状態で素子領域の耐圧を測定することによって、トレンチゲート電極の不良の有無を判定する。なお、ここでいう耐圧とは、ゲート電極以外の耐圧をいい、例えば半導体装置がIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)の場合においては、エミッタ−コレクタ間の耐圧をいい、半導体装置がMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の場合においては、ソース−ドレイン間の耐圧をいう。
素子領域内にトレンチゲート電極が形成されている半導体装置では、素子領域の耐圧がトレンチゲート電極に印加する電圧に比例することが知られている。一方、周辺耐圧領域の耐圧はトレンチゲート電極に印加する電圧に依存せず一定である。従って、トレンチゲート電極が接地されている状態において素子領域の耐圧が周辺耐圧領域の耐圧よりも高い場合でも、トレンチゲート電極に印加する電圧を負の方向に変化させれば、素子領域の耐圧を周辺耐圧領域の耐圧よりも低くすることができる。トレンチゲート電極に負の電圧を印加した状態で耐圧測定を行うことによって、素子領域の耐圧を測定することができる。
また、トレンチゲート電極に不良があると、トレンチゲート電極に不良がない場合に比べて素子領域の耐圧が低下する。このため、トレンチゲート電極に印加する負の電圧が等しければ、トレンチゲート電極に不良がある場合の素子領域の耐圧は、トレンチゲート電極に不良がない場合の素子領域の耐圧に比べて低い耐圧が測定される。これによって、トレンチゲート電極の不良の有無を判定することができる。
複数の半導体装置に対して本方法の検査を行い、検査を行った半導体装置の個数と測定された各々の耐圧の分布を調べると、トレンチゲート電極に不良があるものはトレンチゲート電極に不良がないものに比べて耐圧が低い側へ大きく外れてしまう。このため、耐圧が低い側へ大きく外れた半導体装置を、素子領域内のトレンチゲート電極に不良がある不良品として検出することができる。
本方法の一つの態様では、トレンチゲート電極に基準負電圧より負の方向に大きな負電圧を印加した状態で素子領域に印加する電圧を変化させ、素子領域に流れる電流が所定の電流値に達したときに素子領域に印加されている電圧を測定する測定工程を備える。この場合、測定工程で測定した電圧値に基づいてトレンチゲート電極の不良の有無を判定することができる。この場合、基準負電圧は、トレンチゲート電極に不良がない場合において素子領域の耐圧が周辺耐圧領域の耐圧と等しくなるときにトレンチゲート電極に印加される電圧であることが好ましい。なお、基準負電圧は予め設定しておくことができる。
上記の方法では、素子領域に流れる電流が所定の電流値に達したときに素子領域に印加されている電圧を、素子領域の耐圧として評価する。所定の電流値に達したときの電圧として評価することで、耐圧を定量的に評価することができる。トレンチゲート電極に基準負電圧より負の方向に大きな負電圧を印加した状態で測定される素子領域の耐圧は、周辺耐圧領域の耐圧よりも低い。ここで、トレンチゲート電極に不良がない場合における素子領域の耐圧は予め算出することができる。このため、トレンチゲート電極に基準負電圧より負の方向に大きな負電圧を印加した状態で測定される素子領域の耐圧が、トレンチゲート電極に不良がない場合においてトレンチゲート電極に同じ負電圧を印加した状態で測定される素子領域の耐圧(例えば、予め設定された正常耐圧範囲)よりも低ければ、トレンチゲート電極に不良があると判定することができる。
上記の方法では、トレンチゲート電極に基準負電圧より負の方向に大きな第1の負電圧を印加した状態で測定工程を実施し、トレンチゲート電極に基準負電圧より負の方向に大きな第2の負電圧を印加した状態で測定工程を実施してもよい。この場合、トレンチゲート電極に第1の負電圧を印加した状態で測定された電圧値と第2の負電圧を印加した状態で測定された電圧値とに基づいて、トレンチゲート電極の不良の有無を判定してもよい。
トレンチゲート電極に印加する負電圧の大きさによって、トレンチゲート電極に不良がある場合の素子領域の耐圧とトレンチゲート電極に不良がない場合の素子領域の耐圧との耐圧差は大きくなる。本方法では、例えば、トレンチゲート電極に不良がない場合においてトレンチゲート電極に第1の負電圧を印加したときの素子領域の耐圧(以下、第1の耐圧とする)と、トレンチゲート電極に不良がない場合においてトレンチゲート電極に第2の負電圧を印加したときの素子領域の耐圧(以下、第2の耐圧とする)を予め求めておく。ここで、第2の負電圧を、第1の負電圧より負の方向に大きな負電圧とする。これによって、第1の負電圧を印加した状態で測定された電圧値と第1の耐圧の間に大きな差が生じない場合でも、第2の負電圧を印加した状態で測定された電圧値と第2の耐圧の間に大きな差が生じることがある。このような場合は、トレンチゲート電極に不良があると判定することができる。本方法によると、高い精度でトレンチゲート電極の不良の有無を判定することができる。なお、測定工程で印加する電圧は、第1の負電圧と第2の負電圧のみに限定されない。基準負電圧より負の方向に大きな第3の負電圧を印加して測定工程を実施し、測定された複数の耐圧からトレンチゲート電極に不良があるか否かを判定することができる。
本発明の第2の態様は、半導体基板が素子領域と参照領域と周辺耐圧領域に区画されており、周辺耐圧領域が素子領域と参照領域の外側を一巡しており、素子領域内と参照領域内の各々に少なくとも1本のトレンチゲート電極が形成されており、参照領域の耐圧が素子領域の耐圧よりも低くされている半導体装置を検査する方法に関する。この方法は、第1測定工程と、第2測定工程と、判定工程を備えている。第1測定工程では、素子領域のトレンチゲート電極に第1の負電圧を印加した状態で素子領域に印加する電圧を変化させ、参照領域に流れる電流が設定電流値に達したときの素子領域に印加されている電圧を測定する。第2測定工程では、参照領域のトレンチゲート電極に第1の負電圧を印加した状態で参照領域に印加する電圧を変化させ、参照領域に流れる電流が設定電流値に達したときの参照領域に印加されている電圧を測定する。判定工程では、第1測定工程で測定された電圧値が第2測定工程で測定された電圧値より低いときに、素子領域に形成されているトレンチゲート電極に不良があると判定する。ここで、第1の負電圧は、素子領域のトレンチゲート電極に不良がない場合において素子領域の耐圧が周辺耐圧領域の耐圧と等しくなるときにトレンチゲート電極に印加される電圧よりも負の方向に大きな負の電圧である。なお、第1測定工程と第2測定工程は同時に実施してもよいし、別々に実施してもよい。
上記の方法では、参照領域の耐圧が素子領域の耐圧よりも低くされているため、トレンチゲート電極に不良がない場合には、第2測定工程で測定される電圧は第1測定工程で測定される電圧よりも低い。このため、第1測定工程で測定される電圧が第2測定工程で測定される電圧より低い場合には、素子領域のトレンチゲート電極に不良があると判定することができる。トレンチゲート電極に不良がない場合の素子領域の耐圧を予め求めておかなくても、第1測定工程で測定される電圧と第2測定工程で測定される電圧を比較することによって、素子領域のトレンチゲート電極の不良の有無を判定することができる。
本発明の第3の態様は、半導体基板が素子領域とその素子領域の外側を一巡している周辺耐圧領域に区画されており、素子領域内に少なくとも1本のトレンチゲート電極が形成されている半導体装置を検査する方法に関する。この方法では、トレンチゲート電極に負電圧を印加した状態で素子領域の耐圧測定試験を行うことによって、トレンチゲート電極の不良の有無を判定する。耐圧測定試験は、トレンチゲート電極に閾値電圧以上の正の電圧を印加した状態とした後に、トレンチゲート電極に負電圧を印加した状態とするアバランシェ試験である。
上記の方法では、トレンチゲート電極に印加する電圧を正電圧から負電圧に切換えるアバランシェ試験を実施し、半導体装置をブレークダウンさせる。このとき、トレンチゲート電極に不良があれば、ブレークダウン電流がトレンチゲート電極の不良箇所に集中して素子領域が破壊される。このため、半導体装置をブレークダウンさせたときに素子領域が破壊されるか否かによって、トレンチゲート電極の不良の有無を判定することができる。
本発明の第4の態様は、半導体基板の表面に配置されている表面電極と、半導体基板の裏面に配置されている裏面電極と、半導体基板内に形成されている第1導電型のドリフト領域と、半導体基板内の表面に臨む範囲に形成されている第2導電型のボディ領域を備えている縦型の半導体装置に関する。この態様の半導体装置は、半導体基板が素子領域と参照領域と周辺耐圧領域に区画されている。周辺耐圧領域は素子領域と参照領域の外側を一巡している。素子領域内および参照領域内の各々には少なくとも1本のトレンチゲート電極が形成されている。参照領域の耐圧は素子領域の耐圧よりも低くされている。素子領域の表面に臨む範囲には表面電極と接触する第1導電型のコンタクト領域が形成されている。参照領域の表面に臨む範囲にはコンタクト領域が形成されていない。
参照領域は、素子領域内に形成されているトレンチゲート電極の不良の有無を判定するための基準とする領域であるため、参照領域に電流を流す必要がない。上記の半導体装置では、参照領域の表面側に表面電極と接触するコンタクト領域が形成されていない。このため、上記の半導体装置を検査しても、参照領域に電流が流れることを防止することができる。また、参照領域に電流が流れることが防止されるため、参照領域が破壊されることを防止することができる。
本発明の半導体装置の検査方法によると、半導体基板が素子領域と素子領域の外側を一巡している周辺耐圧領域に区画されており、素子領域内にトレンチゲート電極が形成されている半導体装置に対して、トレンチゲート電極の不良の有無を判定することができる。
実施例1に係る検査方法の検査対象であるIGBT6の上面図を示す。 実施例1に係る検査方法を実施するための回路22を示す。 トレンチゲート電極に不良がない場合の素子領域4の断面図を示す。 トレンチゲート電極に不良がある場合の素子領域4の断面図を示す。 トレンチゲート電極の間隔と耐圧の関係のグラフを示す。 実施例1に係る検査方法における耐圧直線を示す。 複数のIGBT6に対して第1実施例の検査方法を実施したときの耐圧分布を示す。 実施例2に係る検査方法の検査対象であるIGBT36の上面図を示す。 IGBT36の素子領域の一部の断面図を示す。 IGBT36の参照領域の一部の断面図を示す。 IGBT36の参照領域の断面図を示す。 隣接する2本の不良トレンチゲート電極がある場合の素子領域34の断面図を示す。 実施例2に係る検査方法における耐圧直線を示す。 複数のIGBT36に対して第2実施例の検査方法を実施したときの耐圧分布を示す。 実施例3に係る検査方法を実施するための回路106を示す。 実施例3に係る検査方法を実施したときのタイミングチャートを示す。
以下、本発明の実施形態の特徴をいくつか説明する。
(形態1)参照領域のトレンチゲート電極の間隔が、素子領域のトレンチゲート電極の間隔よりも大きく、素子領域のトレンチゲート電極の間隔を2倍した値よりも小さい。この形態によると、参照領域の耐圧をトレンチゲート電極に不良がある場合の素子領域の耐圧よりも高くすることができる。
(形態2)参照領域が素子領域と同一の半導体基板内に形成されている。この形態によると、素子領域と参照領域を同一の製造工程で製造することができ、素子領域と参照領域の間の製造ばらつきを防止することができる。
図1に、実施例1に係る検査方法を実施するIGBT6(半導体装置)の上面図を示す。図1に示すように、IGBT6では、半導体基板(図示しない)が素子領域4と、その素子領域4の外側を一巡している周辺耐圧領域2に区画されている。素子領域4内には、複数のトレンチゲート電極(図示しない)と、IGBT6の素子構造(図示しない)が形成されている。半導体基板の表面にはエミッタ電極(図示しない)が設けられており、半導体基板の裏面にはコレクタ電極(図示しない)が設けられている。トレンチゲート電極が接地された状態においては、素子領域4の耐圧が周辺耐圧領域2の耐圧よりも高くされている。
図2に、実施例1に係る検査方法を実施するための回路22を示す。図2に示すように、検査対象であるIGBT6のトレンチゲート電極12には、第1電源8の負側が接続されている。このため、第1電源8をオンすることによって、IGBT6のトレンチゲート電極12に所定の負電圧を印加することができる。参照符号10は、IGBT6のコレクタ電極を示している。参照符号14は、IGBT6のエミッタ電極を示している。コレクタ電極10とエミッタ電極14の間には第2電源20が接続されている。このため、第2電源20をオンすることによって、コレクタ電極10とエミッタ電極14の間に所定の電圧を印加することができる。また、コレクタ電極10とエミッタ電極14の間には第2電源20と並列する電圧計18が接続されており、コレクタ電極10とエミッタ電極14の間に印加されている電圧を測定することができる。エミッタ電極14の下流側には電流計16が接続されており、IGBT6に流れるコレクタ電流を測定することができる。
図3、図4に素子領域4の表面側の断面図を示す。図3は、素子領域4内のトレンチゲート電極12に不良がない場合の断面図を示している。図4は、素子領域4内のトレンチゲート電極12に不良がある場合の断面図を示している。図3、図4の参照符号25は、半導体基板を示している。半導体基板25の裏面側には、ドリフト領域22が形成されている。半導体基板25の表面側には、ボディ領域24が形成されている。なお、半導体基板25の表面側には、図示しないエミッタ領域と、図示しないボディコンタクト領域が形成されている。半導体基板25の表面には、図示しないエミッタ電極が配置されている。図4の参照符号12aは、不良トレンチゲート電極を示している。不良トレンチゲート電極12aは、不良のないトレンチゲート電極12に比べてトレンチの深さが浅く、ドリフト領域22に達していない。このため、IGBT6をオフしたときに、不良トレンチゲート電極12aの近傍に空乏層を伸ばすことができず、耐圧が低下する。図3、図4に示すように、トレンチゲート電極に不良がある場合の正常なトレンチゲート電極12の間隔W2は、トレンチゲート電極に不良がない場合の正常なトレンチゲート電極12の間隔W1よりも大きい。なお、本明細書でいう正常なトレンチゲート電極12とは、不良のないトレンチゲート電極のことをいう。図4の断面図では、隣接するトレンチゲート電極12の間に不良トレンチゲート電極12aが形成されているため、間隔W2は間隔W1の2倍に等しい。
図5に、素子領域内にトレンチゲート電極が形成されている半導体装置における、トレンチゲート電極の間隔と、素子領域の耐圧の関係を示す。図5の横軸は、トレンチゲート電極の間隔を示しており、図の右側に向かうほどトレンチゲート電極の間隔が大きい。図5の縦軸は、素子領域の耐圧を示しており、図の上側に向かうほど耐圧が大きい。図5に示すように、素子領域内にトレンチゲート電極が形成されている半導体装置では、トレンチゲート電極の間隔が大きくなるにつれて、素子領域の耐圧が低下する。
図6に、IGBT6における、トレンチゲート電極に印加する負電圧と、そのときに測定される素子領域の耐圧の関係(以下、耐圧直線という)を示す。図6の横軸は、トレンチゲート電極に印加する負の電圧値(V)を示している。図6の縦軸は、素子領域の耐圧(V)、即ち、エミッタ電極とコレクタ電極の間の耐圧を示している。なお、本実施例では、素子領域4に印加する電圧を変化させたときに、素子領域4に流れる電流が100μAに達したときに素子領域4に印加されている電圧を素子領域4の耐圧としている。図6において、参照符号27の直線は、素子領域4のトレンチゲート電極12に不良がない場合(図3参照)の耐圧直線を示している。参照符号28の直線は、素子領域4のトレンチゲート電極12に不良トレンチゲート電極12aが形成されている場合(図4参照)の耐圧直線を示している。参照符号29の直線は、周辺耐圧領域2の耐圧直線を示している。図6に示すように、素子領域4の耐圧は、トレンチゲート電極12に印加する電圧が負の方向に変化するにつれて低下する。トレンチゲート電極12に不良がある場合の耐圧の低下率は、トレンチゲート電極12に不良がない場合の耐圧の低下率に比べて大きい。一方、周辺耐圧領域2の耐圧はトレンチゲート電極12に印加する負電圧に依存せず、一定である。このため、トレンチゲート電極12に印加する電圧を負の方向に変化させると、素子領域4の耐圧を周辺耐圧領域2の耐圧よりも低くすることができる。
以下に、図6を参照して実施例1に係る検査方法を説明する。本実施例の検査方法では、基準負電圧Vg1を予め求めておく。ここで、基準負電圧Vg1は、トレンチゲート電極12に不良がない場合において素子領域4の耐圧が周辺耐圧領域2の耐圧と等しくなるときにトレンチゲート電極12に印加される電圧であり、耐圧直線27と耐圧直線29が交わる点においてトレンチゲート電極12に印加されている電圧に相当する。次に、トレンチゲート電極12に基準負電圧Vg1より負の方向に大きな負電圧(本実施例では−10V)を印加した状態で素子領域4に印加する電圧を変化させ、素子領域4に流れる電流が100Aに達したときに素子領域4に印加されている電圧を測定する(測定工程)。次に、測定工程で測定した電圧値に基づいてトレンチゲート電極12の不良の有無を判定する(判定工程)。具体的には、以下のように判定する。
実施例1の検査方法では、トレンチゲート電極12に不良がない場合、測定工程で測定される素子領域4の耐圧の耐圧値はVであり、耐圧直線27においてトレンチゲート電極12に印加されている電圧が−10Vのときの素子領域の耐圧に等しい。一方、トレンチゲート電極12に不良がある場合、測定工程で測定される素子領域4の耐圧の耐圧値はVであり、耐圧直線28においてトレンチゲート電極12に印加されている電圧が−10Vのときの素子領域4の耐圧に等しい。このため、測定工程で測定した電圧値をトレンチゲート電極が正常なときの耐圧と比較することによって、トレンチゲート電極12の不良の有無を判定することができる。即ち、測定工程で測定した電圧値がVから大きく外れていれば、測定したIGBT6のトレンチゲート電極12に不良があると判定することができる。なお、測定工程では、トレンチゲート電極12に複数の異なる負電圧を印加し、各負電圧を印加したときの測定結果に基づいてトレンチゲート電極12の不良の有無を判定してもよい。例えば、トレンチゲート電極12に−10Vを印加して測定工程を実施するとともに、トレンチゲート電極12に−8Vを印加して測定工程を実施してもよい(図6参照)。なお、トレンチゲート電極12に−8Vを印加して測定工程を実施した場合、トレンチゲート電極12に不良がない場合に測定される耐圧値はVとなり、トレンチゲート電極12に不良がある場合に測定される耐圧値はVとなる。
図7に、複数のIGBT6に対して実施例1の検査を実施したときの、検査したIGBT6の個数と、測定された各々のIGBT6の耐圧の分布を示す。測定工程においてトレンチゲート電極12に印加した電圧は−10Vである。図7の横軸は、測定された各々の耐圧(V)を示している。図7の縦軸は、IGBT6の個数を示している。図7に示すように、トレンチゲート電極12に不良があるもの(測定された耐圧値がV近傍のもの)は、トレンチゲート電極12に不良がないもの(測定された耐圧値がV近傍のもの)に比べて耐圧が低い側へ大きく外れてしまう。このため、耐圧が低い側へ大きく外れたIGBT6を、素子領域4内に形成されているトレンチゲート電極12に不良がある不良品として検出することができる。
図8に、実施例2に係る検査方法を実施するIGBT36(半導体装置)の上面図を示す。図8に示すように、IGBT36では、半導体基板(図示しない)が素子領域34と参照領域38と周辺耐圧領域32に区画されている。周辺耐圧領域32は、素子領域34と参照領域38の外側を一巡している。素子領域34内には、複数のトレンチゲート電極(図示しない)と、IGBT36の素子構造(図示しない)が形成されている。参照領域38内には、複数のトレンチゲート電極(図示しない)と、IGBT36の素子構造(図示しない)が形成されている。半導体基板の表面にはエミッタ電極(図示しない)が設けられており、半導体基板の裏面にはコレクタ電極(図示しない)が設けられている。IGBT36では、トレンチゲート電極が接地された状態において、参照領域38の耐圧が素子領域34の耐圧よりも低く、周辺耐圧領域32の耐圧が参照領域38の耐圧より低い。なお、本実施例では、参照領域38が周辺耐圧領域32の近傍に設けられているが、参照領域38の設けられる位置は限定されない。例えば、参照領域38が素子領域34の中央に設けられており、素子領域34が参照領域38の外側を一巡していてもよい。
図9に、素子領域34の一部の断面図を示す。図9に示すように、素子領域34では、半導体基板41の表面にエミッタ電極48が配置されており、半導体基板41の裏面にコレクタ電極58が配置されている。半導体基板41内には、エミッタ領域(コンタクト領域)50と、ボディコンタクト領域46と、ボディ領域44と、ドリフト領域42と、バッファ領域54と、コレクタ領域56が形成されている。エミッタ領域50は、n型であり、半導体基板の表面に臨む範囲に形成されており、エミッタ電極48に導通している。ドリフト領域42は、n型であり、半導体基板41の裏面に臨む範囲に形成されており、バッファ領域54とp型のコレクタ領域を介してコレクタ電極58に導通している。ボディ領域44は、p型であり、エミッタ領域50とドリフト領域42を分離している。ボディコンタクト領域46は、p型であり、ボディ領域44の電位をエミッタ電極48の電位によって安定させる。バッファ領域54は、n型であり、コレクタ領域56との接触抵抗を低下させる。コレクタ領域56は、p型であり、コレクタ電極58との接触抵抗を低下させる。半導体基板41内には、半導体基板41の表面からエミッタ領域50とボディ領域44を貫通してドリフト領域42に達するまで伸びているトレンチゲート電極52が形成されている。トレンチゲート電極52の壁面は図示しない絶縁膜で被覆されている。素子領域34では、トレンチゲート電極52に所定の電圧が印加されると、エミッタ領域50とドリフト領域42の間のボディ領域44にチャネルが形成されて、エミッタ電極48とコレクタ電極58の間に電流が流れる。なお、実施例2では、IGBT36の素子領域36内において隣接するトレンチゲート電極の間隔が、実施例1のIGBT6の素子領域4内において隣接するトレンチゲート電極12の間隔と等しい。従って、IGBT36の素子領域36内において隣接するトレンチゲート電極の間隔はW1(図3参照)である。
図10に、参照領域38の一部の断面図を示す。図10において、図9の参照符号に20を加えた部材は、図9で説明した部材と同一である。参照領域38では、半導体基板61の表面に臨む範囲にエミッタ領域が形成されていない。このため、トレンチゲート電極72に所定の電圧が印加されたとしても、ボディ領域64にチャネルが形成されず、エミッタ電極68とコレクタ電極78の間に電流が流れない。参照領域38では、エミッタ電極68とコレクタ電極78の間に過度な電流が流れることによって、素子が破壊されてしまうことがない。なお、素子領域34のエミッタ電極48と参照領域38のエミッタ電極68は導通していてもよいし、導通していなくてもよい。素子領域34のコレクタ電極58と参照領域38のコレクタ電極78は導通していてもよいし、導通していなくてもよい。また、素子領域34と参照領域38は同一の半導体基板内に形成されているため、半導体基板41と半導体基板61は同一である。なお、実施例2では、参照領域38の半導体基板61の表面に臨む範囲にエミッタ領域が形成されていないが、参照領域38の半導体基板61の表面側にエミッタ領域が形成されていてもよい。
図11に、参照領域38の表面に臨む範囲の断面図を示す。図11は、参照領域38内のトレンチゲート電極72に不良がない場合の断面図を示している。なお、図11では、エミッタ領域とボディコンタクト領域を図示していない。参照領域38では、トレンチゲート電極72の間隔W3が、素子領域34のトレンチゲート電極52の間隔W1よりも大きい。このため、参照領域38の耐圧は素子領域34の耐圧よりも低い。一方、参照領域38のトレンチゲート電極72の間隔W3は、上述した素子領域34のトレンチゲート電極52に不良がある場合のトレンチゲート電極52の間隔W2よりも小さい。即ち、素子領域34のトレンチゲート電極52の間隔を2倍した値よりも小さい。このため、参照領域38の耐圧はトレンチゲート電極52に不良がある場合の素子領域34の耐圧よりも高くなる。なお、参照領域38の耐圧を素子領域34の耐圧よりも低下させる方法は、トレンチゲート電極72の間隔を変化させる方法に限定されない。例えば、トレンチゲート電極72の深さを深くすることによって耐圧を低下させることもできる。また、ボディ領域64の深さを浅くすることによって耐圧を低下させることもできる。また、トレンチゲート電極72の深さを深くするとともにボディ領域64の深さを深くすることによって耐圧を低下させることもできる。また、トレンチゲート電極72の幅を小さくすることによって耐圧を低下させることもできる。
図12に、素子領域34の表面に臨む範囲の断面図を示す。図12は、素子領域34内のトレンチゲート電極52に不良がある場合の断面図を示している。図12では、正常なトレンチゲート電極52の間に隣接する2本の不良トレンチゲート電極52a、52bが形成されている。このため、隣接する2本の不良トレンチゲート電極52a、52bを挟む正常なトレンチゲート電極52の間隔W4は、間隔W1(図3参照)の3倍に等しい。この場合、正常なトレンチゲート電極52の間隔がW2(図4参照)である場合に比べて、素子領域34の耐圧が低い。
図13に、IGBT36における耐圧直線を示す。図13の横軸は、トレンチゲート電極に印加する負の電圧値(V)を示している。図13の縦軸は、測定される耐圧(V)を示している。図13において、参照符号84で示す直線は、素子領域34のトレンチゲート電極52に不良がない場合の耐圧直線を示しており、図6のグラフで示した耐圧直線27に等しい。参照符号85で示す直線は、参照領域38の耐圧直線を示している。参照符号88で示す直線は、素子領域34のトレンチゲート電極に不良がある場合の耐圧直線を示しており、図6のグラフで示した耐圧直線28に等しい。参照符号87で示す直線は、素子領域34に不良トレンチゲート電極52a、52bが連続して形成されている場合(図12参照)の耐圧直線を示している。参照符号86の直線は、周辺耐圧領域32の耐圧直線を示しており、図6で示した耐圧直線29に等しい。耐圧直線84、85、87、88はいずれも、トレンチゲート電極52、72に印加する電圧が負側に変化するにつれて低下する。一方、周辺耐圧領域32の耐圧はトレンチゲート電極52、72に印加する負電圧に依存せず、一定である。このため、トレンチゲート電極52、72に印加する電圧を負の方向に変化させれば、素子領域34および参照領域38の耐圧を周辺耐圧領域32の耐圧よりも低くすることができる。
以下に、図13を参照して実施例2に係る検査方法を説明する。なお、実施例2の検査方法を実施する回路は、実施例1の検査方法を実施する回路と同様である。実施例2の検査方法では、基準負電圧Vg1を予め求めておく。基準負電圧Vg1については図6で説明しているため、省略する。次に、素子領域34のトレンチゲート電極52に基準負電圧Vg1より負の方向に大きな負電圧(実施例2では−8V)を印加した状態で素子領域34に印加する電圧を変化させ、素子領域34に流れる電流が100Aに達したときに素子領域34に印加されている電圧を測定する(第1測定工程)。次に、参照領域38のトレンチゲート電極72に基準負電圧Vg1より負の方向に大きな負電圧(実施例2では−8V)を印加した状態で参照領域38に印加する電圧を変化させ、素子領域38に流れる電流が100μAに達したときに素子領域38に印加されている電圧を測定する(第2測定工程)。次に、第1測定工程で測定された電圧値と第2測定工程で測定された電圧値を比較してトレンチゲート電極の不良の有無を判定する(判定工程)。具体的には、以下のように判定する。
実施例2の検査方法では、素子領域34のトレンチゲート電極52に不良がない場合、第1測定工程で測定される素子領域34の耐圧の耐圧値はVであり、耐圧直線84においてトレンチゲート電極52に印加されている電圧が−8Vのときの素子領域の耐圧に等しい。素子領域34のトレンチゲート電極52に不良がある場合、第1測定工程で測定される素子領域34の耐圧の耐圧値はVであり、耐圧直線88においてトレンチゲート電極52に印加されている電圧が−8Vのときの素子領域34の耐圧に等しい。さらに、素子領域34に不良トレンチゲート電極52a、52bが連続して形成されている場合、第1測定工程で測定される素子領域34の耐圧の耐圧値はVであり、耐圧直線87においてトレンチゲート電極52に印加されている電圧が−8Vのときの素子領域34の耐圧に等しい。一方、第2測定工程で測定される参照領域38の耐圧の耐圧値はVであり、耐圧直線85においてトレンチゲート電極52に印加されている電圧が−8Vのときの参照領域38の耐圧に等しい。このため、第1測定工程で測定された電圧値が第2測定工程で測定された電圧値よりも低ければ、素子領域34のトレンチゲート電極52に不良があると判定することができる。また、トレンチゲート電極52に不良があると判定した場合、第1測定工程で測定された電圧値に応じて、トレンチゲート電極52の不良の程度を判定することもできる。なお、参照領域38内のトレンチゲート電極72の間隔は素子領域34内のトレンチゲート電極52の間隔に比べて大きいため、参照領域38は素子領域34に比べて製造時にトレンチゲート電極72に不良が形成されにくい。このため、参照領域38を基準として素子領域34内のトレンチゲート電極52の不良の有無を判定することができる。
図14に、複数のIGBT36に対して実施例2の検査を実施したときの、検査したIGBT36の個数と、測定された各々の耐圧の分布を示す。第1測定工程および第2測定工程においてトレンチゲート電極52、72に印加した電圧は−8Vである。図14の横軸は、測定された各々の耐圧(V)を示している。図14の縦軸は、IGBT36の個数を示している。図14に示すように、トレンチゲート電極52に不良がないもの(第1測定工程で測定された耐圧値がV近傍のもの)は、参照領域38の耐圧Vよりも耐圧が高い側に分布する。一方、トレンチゲート電極52に不良があるもの(第1測定工程で測定された耐圧値がVのもの、第1測定工程で測定された耐圧値がV近傍のもの、)は、参照領域38の耐圧Vよりも耐圧が低い側に分布する。このため、参照領域38の耐圧Vよりも耐圧が低い側へ分布したIGBT36を、素子領域34内のトレンチゲート電極52に不良がある不良品として検出することができる。
実施例2では、素子領域34と参照領域38が同一の半導体基板41、61内に形成されているIGBT36を検査対象とする。即ち、IGBT36では、素子領域34と参照領域38が同一の製造工程で製造されている。このため、素子領域34と参照領域38の間で製造ばらつきを考慮する必要がない。なお、素子領域34と参照領域38が物理的に分離されており、素子領域34と参照領域38が異なる半導体基板内に形成されていてもよい。この場合、参照領域38の外側に周辺耐圧領域32は形成されていなくともよい。
図15に、実施例3に係る検査方法を実施するための回路106を示す。実施例3の検査方法では、IGBT92にアバランシェ試験を行う。IGBT92は、半導体基板(図示しない)が素子領域(図示しない)とその素子領域の外側を一巡している周辺耐圧領域(図示しない)に区画されており、素子領域内に少なくとも1本のトレンチゲート電極96が形成されている。図15に示すように、IGBT92のトレンチゲート電極96にはパルス電源90が接続されている。パルス電源90は、IGBT92のトレンチゲート電極96に所定の正電圧を印加した後、所定の負電圧を印加する。参照符号94は、IGBT82のコレクタ電極を示す。参照符号98は、IGBT92のエミッタ電極を示す。コレクタ電極94とエミッタ電極98の間には第3電源104が接続されており、コレクタ電極94とエミッタ電極98の間に所定の電圧を印加することができる。また、コレクタ電極94の上流側にはコイル102が接続されている。
図16に、図15に示す回路106においてアバランシェ試験を実施したときのタイミングチャートを示す。図の横軸は時間軸を示す。参照符号Vはトレンチゲート電極96に印加する電圧を示す。参照符号Vceはコレクタ電極94とエミッタ電極98の間に印加されている電圧であり、第3電源104の電圧を示す。Iはコレクタ電極94からエミッタ電極98に向かって流れる電流(コレクタ電流)を示す。以下に、図16を参照しながら、第3実施例の検査方法を説明する。第3実施例の検査方法では、パルス電源90をオンすることによって回路106においてアバランシェ試験が実施される。パルス電源90をオンすると、時間T1ではトレンチゲート電極96に電圧は印加されず、Vceは第3電源104の電圧であり、Iはゼロである。次に、時間T1から時間T2に移るときにパルス電源90からトレンチゲート電極96に正の電圧が印加される。トレンチゲート電極96に正の電圧が印加されると、IGBT92がオンされ、VceはIGBT92の導通電圧(0V)まで低下する。IGBT92がオンされると、IGBT96の正方向にコレクタ電流Iが流れ、コイル102にエネルギーが蓄積される。次に、時間T2から時間T3に移るときにパルス電源90からトレンチゲート電極96に負の電圧が印加される。トレンチゲート電極96に負の電圧が印加されると、IGBT92がオフされ、コイル102に蓄積されたエネルギーによってコイル102に大きな逆起電力が生じる。コイル102に大きな逆起電力が生じると、IGBT92のコレクタ電極94とエミッタ電極98の間に電圧が印加され、Vceが第3電源104の電圧を大きく越えて、IGBT92のブレークダウン電圧に達し、IGBT92にブレークダウン電流が流れる。コレクタ電流Iはコイル102に蓄積されたエネルギーが消費されるまでの間、減少する。このとき、トレンチゲート電極96に不良があると、トレンチゲート電極96の不良箇所にブレークダウン電流が集中し、IGBT92の素子領域が破壊される。このため、IGBT92がブレークダウンするときにIGBT92の素子領域が破壊されるか否かによって、トレンチゲート電極92の不良の有無を判定することができる。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば、実施例ではIGBTを検査する方法を記載したが、トレンチゲート電極を有するMOSFETなど他の半導体装置を検査する方法であってもよい。例えばMOSを検査する場合、参照領域内にソース領域が形成されていないことが好ましい。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2、32:周辺耐圧領域
4、34:素子領域
6、36:IGBT
8:第1電源
10:コレクタ電極
12、52、72、96:トレンチゲート電極
14:エミッタ電極
16:電流計
18:電圧計
20:第2電源
22、106:回路
27、28、84、87、88:素子領域の耐圧直線
29、86:周辺耐圧領域の耐圧直線
38:参照領域
25、41、61:半導体基板
42、62:ドリフト領域
44、64:ボディ領域
46、66:ボディコンタクト領域
48、68、94:コレクタ電極
50:エミッタ領域
54、74:バッファ領域
56、76:コレクタ領域
58、78、98:エミッタ電極
85:周辺耐圧領域の耐圧直線
90:パルス電源
102:コイル
104:第3電源

Claims (6)

  1. 半導体基板が素子領域とその素子領域の外側を一巡している周辺耐圧領域に区画されており、前記素子領域内に少なくとも1本のトレンチゲート電極が形成されている半導体装置を検査する方法であり、
    前記トレンチゲート電極に負電圧を印加した状態で前記素子領域の耐圧測定試験を行うことによって、前記トレンチゲート電極の不良の有無を判定し
    前記トレンチゲート電極に印加される負電圧は、基準負電圧より負の方向に大きな負電圧であり、
    前記基準負電圧は、前記トレンチゲート電極に不良がない場合において前記素子領域の耐圧が前記周辺耐圧領域の耐圧と等しくなるときに前記トレンチゲート電極に印加される電圧であることを特徴とする半導体装置の検査方法。
  2. 前記トレンチゲート電極に前記基準負電圧より負の方向に大きな負電圧を印加した状態で前記素子領域に印加する電圧を変化させ、前記素子領域に流れる電流が所定の電流値に達したときに前記素子領域に印加されている電圧を測定する測定工程と、
    測定工程で測定した電圧値に基づいて前記トレンチゲート電極の不良の有無を判定する判定工程を備えていることを特徴とする請求項1の半導体装置の検査方法。
  3. 前記トレンチゲート電極に前記基準負電圧より負の方向に大きな第1の負電圧を印加した状態で前記測定工程を実施し、前記トレンチゲート電極に前記基準負電圧より負の方向に大きな第2の負電圧を印加した状態で前記測定工程を実施し、トレンチゲート電極に第1の負電圧を印加した状態で測定された電圧値と第2の負電圧を印加した状態で測定された電圧値とに基づいて、前記トレンチゲート電極の不良の有無を判定することを特徴とする請求項2の半導体装置の検査方法。
  4. 半導体基板が素子領域と参照領域と周辺耐圧領域に区画されており、その周辺耐圧領域が前記素子領域と前記参照領域の外側を一巡しており、前記素子領域内と前記参照領域内の各々に少なくとも1本のトレンチゲート電極が形成されており、前記参照領域の耐圧が前記素子領域の耐圧よりも低くされている半導体装置を検査する方法であり、
    前記素子領域のトレンチゲート電極に第1の負電圧を印加した状態で前記素子領域に印加する電圧を変化させ、前記素子領域に流れる電流が設定電流値に達したときの前記素子領域に印加されている電圧を測定する第1測定工程と、
    前記参照領域のトレンチゲート電極に前記第1の負電圧を印加した状態で前記参照領域に印加する電圧を変化させ、前記参照領域に流れる電流が前記設定電流値に達したときの前記参照領域に印加されている電圧を測定する第2測定工程と、
    前記第1測定工程で測定された電圧値が前記第2測定工程で測定された電圧値より低いときに、前記素子領域に形成されている前記トレンチゲート電極に不良があると判定する判定工程を備えており、
    前記第1の負電圧は、前記素子領域のトレンチゲート電極に不良がない場合において前記素子領域の耐圧が前記周辺耐圧領域の耐圧と等しくなるときに前記トレンチゲート電極に印加される電圧よりも負の方向に大きな負の電圧であることを特徴とする半導体装置の検査方法。
  5. 半導体基板が素子領域とその素子領域の外側を一巡している周辺耐圧領域に区画されており、前記素子領域内に少なくとも1本のトレンチゲート電極が形成されている半導体装置を検査する方法であり、
    前記トレンチゲート電極に負電圧を印加した状態で前記素子領域の耐圧測定試験を行うことによって、前記トレンチゲート電極の不良の有無を判定し、
    前記耐圧測定試験の試験回路は、前記半導体装置と、コイルと、電源とが直列に接続されており、
    前記耐圧測定試験は、前記トレンチゲート電極に閾値電圧以上の正の電圧を印加した状態とした後に、前記トレンチゲート電極に負電圧を印加した状態とするアバランシェ試験であることを特徴とする半導体装置の検査方法。
  6. 半導体基板の表面に配置されている表面電極と、前記半導体基板の裏面に配置されている裏面電極と、前記半導体基板内に形成されている第1導電型のドリフト領域と、前記半導体基板内の表面に臨む範囲に形成されている第2導電型のボディ領域を備えている縦型の半導体装置であり、
    前記半導体基板が素子領域と参照領域と周辺耐圧領域に区画されており、
    前記周辺耐圧領域は前記素子領域と前記参照領域の外側を一巡しており、
    前記素子領域内および前記参照領域内の各々には少なくとも1本のトレンチゲート電極が形成されており、
    前記参照領域の耐圧は前記素子領域の耐圧よりも低くされており、
    前記素子領域の表面に臨む範囲には前記表面電極と接触する第1導電型のコンタクト領域が形成されており、
    前記参照領域の表面に臨む範囲には前記コンタクト領域が形成されていないことを特徴とする半導体装置。
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