JP5441744B2 - レンズ鏡筒 - Google Patents

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本発明はデジタルカメラ等の撮像装置に用いられるレンズ鏡筒に関し、特に、強度と遮光性を向上させたレンズ鏡筒に関する。
従来より、レンズ鏡筒として、前群レンズを保持した前群鏡筒と後群レンズを保持した後群鏡筒とを同一のカム環にカム係合させ、後群鏡筒がその一部に光軸から半径方向に延伸したフランジ部を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−228384号公報
しかしながら、上記構成では、外部から強い衝撃がレンズ鏡筒の先端に加わると、前群保持枠がカムフォロワピン部において内側に変形し、これと同時にカム環が外側に変形することにより、前群鏡筒がカム溝から脱落してしまうおそれがある。また、カム環とその外側のレンズ鏡筒部材との隙間から外光が侵入し、撮影画像が悪影響を受けるおそれもある。
本発明は、外力に対して耐性が高く、外光が侵入しにくいレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るレンズ鏡筒は、少なくとも第1のレンズ群と第2のレンズ群とを有する光学系と、前記第1のレンズ群を保持する第1の保持枠と、前記第2のレンズ群を保持する第2の保持枠と、前記第1の保持枠を保持し駆動する第1のカム環と、前記第2の保持枠を保持し駆動する第2のカム環と、前記第1のカム環と共に前記第1の保持枠を前記光学系の光軸方向で移動させる第1の直進環と、前記第2のカム環と共に前記第2の保持枠を前記光学系の光軸方向で移動させる第2の直進環と、前記第1のカム環、前記第1の直進環、前記第2のカム環及び前記第2の直進環を保持する第3のカム環と、を有するレンズ鏡筒であって、前記第1の直進環、前記第2のカム環及び前記第2の直進環はそれぞれ、前記光学系の光軸から当該環状の半径方向に延伸するフランジ部を有し、前記フランジ部の最大外径は前記第3のカム環の内径と略同一であることを特徴とする。
本発明によれば、外力に対して耐性が高く、外光が侵入しにくいレンズ鏡筒を実現することができる。
本発明の実施形態に係るレンズ鏡筒の構成を示す、光軸を含む断面図である。 図1に示すレンズ鏡筒における1群レンズと2群レンズのカム軌跡を模試的に示す図である。 図1に示すレンズ鏡筒のズーム機構系の構成を示す分解斜視図である。 図1に示すレンズ鏡筒のズーム機構駆動系、フォーカス駆動系及び撮像素子周辺部の構成を示す分解斜視図である。 図1に示すレンズ鏡筒のワイド端状態での構成を示す、光軸を含む断面図である。 図1に示すレンズ鏡筒が備える2群カム環、2群直進環及びガイドプレートのワイド端における位置を示す正面図及び中央断面図である。 図1に示すレンズ鏡筒が備える移動カム環と1群直進環をカムフォロワを通る断面で模式的に示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態に係るレンズ鏡筒の断面図であって、光軸を含む断面図である。
<レンズ鏡筒の概略構成>
本実施形態に係るレンズ鏡筒10は、第1のレンズ群である1群レンズ101、第2のレンズ群である2群レンズ102及び第3のレンズ群である3群レンズ103を備えている。1群レンズ101、2群レンズ102、3群レンズ103はそれぞれ、第1の保持枠である1群鏡筒111、第2の保持枠である2群鏡筒112、第3の保持枠である3群鏡筒113に保持されている。1群レンズ101及び2群レンズ102は協働して主に焦点距離調節の役割を担い、3群レンズ103は主に焦点調節の役割を担う。
なお、1群鏡筒111は、1群レンズ101を保護する為の不図示のレンズバリア及びその駆動部を備えており、2群鏡筒112は不図示のシャッター機構や絞り機構を備えているが、これらの詳細な説明は省略する。
1群レンズ101〜3群レンズ103により結像される被写体像は、レンズ鏡筒の基台となるベース121に保持された撮像素子104によって電気信号に変換される。撮像素子104の前面には光学フィルタ105が配置されている。
レンズ鏡筒10はまた、円筒形状を成し、その内周にカム溝122aを有する固定筒122と、固定筒122のカム溝122aと係合するカムフォロワ123zを外周に有すると共に、内周に2種類のカム溝123a,123bを有する移動カム環123を備える。カム溝123aには1群直進環125の外周に設けられた不図示のカムフォロワが係合しており、カム溝123bには2群直進環127の外周に設けられた不図示のカムフォロワが係合している。
第1の直進環である1群直進環125は、光軸方向では一体的に移動可能であり、且つ、光軸周りにおいては相対的な回転が可能な1群カム環124を保持している。第2の直進環である2群直進環127は、光軸方向では一体的に移動可能であり、且つ、光軸周りにおいては相対的な回転が可能な2群カム環126を保持している。固定筒122に対して回転が規制されたガイドプレート128が、後述する2本のキー128a(図3参照)によって1群直進環125と2群直進環127の回転を規制している。
1群カム環124の内周にはカム溝124aが形成されており、カム溝124aは1群鏡筒111が外周に有するカムフォロワ111zと係合している。また、2群カム環126の内周にはカム溝126aが形成されており、2群鏡筒112が外周に有するカムフォロワ112zと係合している。
このようにレンズ鏡筒10は、1群鏡筒111と2群鏡筒112の光軸方向における位置が3つのカム環(第1のカム環である1群カム環124、第2のカム環である2群カム環126、第3のカム環である移動カム環123)によって決定される3段鏡筒である。レンズ鏡筒10の光学系では、1群レンズ101が負のパワーを持ち、2群レンズ102が正のパワーを持ち、3群レンズ103が正のパワーを持っている。このような光学系では、焦点距離の変化は主に1群レンズ101と2群レンズ102のレンズの配置で決定される。そして2群レンズ101のレンズが光軸方向に大きく移動することによって焦点距離が変化するという性質がある。
近年、レンズ鏡筒の短縮化や光学系の高倍率化の要請に応えるべく、レンズ全長に対する2群レンズの移動量が相対的に大きくなる傾向が強くなっている。すなわち、従来は、1群レンズの移動量でレンズ鏡筒の沈胴全長が決定されていたが、近年では2群レンズの移動量による影響が大きくなっている。
図2は、レンズ鏡筒10において、1群レンズ101が負のパワーを、2群レンズ102が正のパワーを、3群レンズ103が正のパワーをそれぞれ場合におけるカム軌跡を模式的に示す図である。図2(a)は1群レンズ101のカム軌跡を、図2(b)は2群レンズ102のカム軌跡をそれぞれ示している。「沈胴」は、レンズ鏡筒が非動作時にカメラ本体に収納される状態を指し、「ワイド端」は画角変化における広角端を指し、「テレ端」は画角変化における望遠端を指している。
図2中の“L21”は、固定筒122内周に設けられたカム溝122aのカム軌跡(以下「カム軌跡L21」と記す)であり、光軸方向の位置では、1群レンズ101と2群レンズ102もは共にこのカムによるストロークが共通の成分として加わっている。
図2(a)中、“L212”は移動カム環123の内周に設けられたカム溝123aのカム軌跡(以下「カム軌跡L212」と記す)、“L213”は1群カム環124の内周に設けられたカム溝124aのカム軌跡(以下「カム軌跡L213」と記す)である。1群レンズ101の光軸方向の位置は、カム軌跡L21,L212,L213の3本の合計によって決定され、これらの合成軌跡L214が1群レンズ101の移動軌跡を表している。
2群レンズ102についても同様であり、図2(b)中、“L222”は移動カム環123の内周に設けられたカム溝123bのカム軌跡であり、、“L223”は2群カム環126の内周に設けられたカム溝126aのカム軌跡である。これらのカム軌跡L21,L222,L223の3本のカム軌跡の合成軌跡L224(a)が、2群レンズ102の移動軌跡を表している。
1群レンズ101と2群レンズ102には沈胴位置から同程度の移動量が必要であり、且つ、1群レンズ101と2群レンズ102の間隔がワイド端の“Δ12wide”からテレ端の“Δ12tele(a)”まで大きく変化できることが必要である。レンズ鏡筒10では、このような特性を、1群鏡筒111と2群鏡筒112を共に3段カム構成とすることによって実現している。
例えば、2群鏡筒112のカム構成においてカム軌跡L222が無い2段構成の場合を仮定すると、2群レンズ102の合成軌跡は図2(b)に示される“L224(b)”となる。この場合、テレ端における1群レンズ101と2群レンズ102のレンズ間隔は“Δ12tele(a)”から“Δ12tele(b)”まで広がってしまい、画角倍率変化が低下してしまう。
これに対し、レンズ鏡筒10では、ベース121から2段目の移動カム環123において、1群直進環125と係合するカム溝123aと、2群直進環127と係合する123bとが分離されている。そのため、1群レンズ101と2群レンズ102の相互間隔は、1群鏡筒111のカム2段分のストローク(=カム軌跡L212+カム軌跡L213)と2群鏡筒のカム2段分のストローク(=カム軌跡L222+カム軌跡L223)の差によって決まる。こうして、1群レンズ101と2群レンズ102の相互間隔は、大きな変化量を得ることができるようになっている。
これに対し、例えば、1群鏡筒と2群鏡筒が共に3段構成であっても、ベースから3段目で1群鏡筒と2群鏡筒のカムを分離する構成だとすると、1群レンズと2群レンズの相互間隔は1段分のカムストロークのみで決まるので、大きく得ることができなくなる。レンズ鏡筒10では、上述の構成により、短い沈胴全長であっても、1群レンズ101と2群レンズ102の移動量を大きく得ることが可能となっている。換言すれば、より薄型化されたレンズ鏡筒を実現することが可能となっている。
次にレンズ鏡筒のズーム機構系について詳細に説明する。図3は、レンズ鏡筒10のズーム機構系の構成を示す分解斜視図である。1群カム環124の内周には1群直進環125が嵌合しており、両者は脱落規制部(不図示)によって一体的に光軸方向で移動可能であり、且つ、相対的に回転可能となっている。1群カム環124の内周に形成されている3本のカム溝124aに1群鏡筒111の3本のカムフォロワ111zが係合しており、1群鏡筒111はカム溝124aに沿って案内される。
1群直進環125の側面には3本の直進案内溝125aが設けられており、これらの直進案内溝125aと1群鏡筒111の3本のカムフォロワ111zとが嵌合することによって、1群鏡筒111の回転が規制されている。1群直進環125自体の回転規制は、ガイドプレート128から立ち曲げられた2本のキー128aがそれぞれ1群直進環125側面に設けられた2カ所のスリット125bに嵌合することにより実現される。直進プレート128の回転規制は、そのフランジ部から延伸する3カ所の凸部128zがそれぞれ固定筒122内周の3カ所の直進案内溝122bに嵌合することによって実現されている。
2群鏡筒112についても1群鏡筒111と同様であり、2群カム環126の内周には2群直進環127が嵌合しており、両者は脱落規制部(不図示)によって一体的に光軸方向で移動可能であり、相対的に回転可能となっている。2群カム環126の内周に形成されている3本のカム溝126aに2群鏡筒112の3本のカムフォロワ112zが係合しており、2群鏡筒112はカム溝126aに沿って案内される。
2群直進環127の側面には3本の直進案内溝127aが設けられており、これらの直進案内溝127aと2群鏡筒112の3本のカムフォロワ112zとが嵌合することによって、2群鏡筒112の回転が規制されている。
また、2群直進環127の一部は半径方向に延伸したフランジ部127fを有しており、ガイドプレート128の2本のキー128aがフランジ部127fに設けられた2カ所のスリット穴127bに嵌合することで、2群直進環127の回転を規制している。キー128aは、2群カム環126の一部が半径方向に延伸したフランジ部126fに設けられた扇状の穴126cを貫通している。
1群直進環125のカムフォロワ125zは、移動カム環123の内周のカム溝123aと係合しており、1群直進環125はカム溝123aに沿って案内される。同様に、2群直進環127のカムフォロワ127zは、移動カム環123の内周のカム溝123bと係合しており、2群直進環127はカム溝123bに沿って案内される。
移動カム環123の内周には3本の直進案内溝123cが円周方向に設けられている。
1群カム環124の外周に設けられた突起124zと2群カム環126の外周に設けられた突起126zが直進案内溝123cと嵌合しており、1群カム環124と2群カム環126は移動カム環123に従動して回転する。移動カム環123は3つのカムフォロワ123zを介して固定筒122の内周の3本のカム溝122aに係合し、カム溝122aに沿って案内される。移動カム環123の外周にはギア123gが一体的に設けられており、駆動モータの力が後述する駆動ギアを介してギア123gに伝達されることで、移動カム環123は光軸回りに回転すると共に光軸方向へ移動する。ガイドプレート128は、移動カム環123の脱落規制部(不図示)によって移動カム環123と一体的に光軸方向で移動し、光軸回りに相対的に回転可能となっている。
このような構成では、移動カム環123の回転に従動して1群カム環124も回転する。しかし、1群直進環125の回転はガイドプレート128によって規制されているため、1群鏡筒111は、1群直進環125によって回転が規制され、光軸方向で移動するのみとなる。また、移動カム環123の回転に従動して2群カム環126も回転するが、2群直進環127の回転はガイドプレート128によって規制されているため、2群鏡筒112は、2群直進環127によって回転が規制され、光軸方向で移動するのみとなる。
なお、1群直進環125の後端部は、半径方向に延伸したフランジ部125fとなっており、後述するようにレンズ鏡筒10の強度向上と遮光性向上の効果を奏する。また、2群カム環126と2群直進環127のそれぞれの後端部は、半径方向に延伸したフランジ部126f,127fとなっており、後述するようにレンズ鏡筒10の強度向上と遮光性向上の効果を奏する。
図4は、レンズ鏡筒10のズーム機構駆動系、フォーカスレンズ駆動系及び撮像素子104の周辺部の分解斜視図である。ズーム機構駆動系は、ズーム機構を駆動するズームモータ401と、ズームモータ401の回転軸に一体的に固定されたギア402と、ギア402の回転を移動カム環123のギア123gに伝達するための伝達ギア群403を有する。ズームモータ401の回転方向と回転数のカウントはフォトインタラプタ404によって行われ、ズーム駆動のリセット位置の検出はフォトインタラプタ405によって行われる。2群直進環127に設けられた不図示の遮光リブが、フォトインタラプタ404,405を遮光することによってリセットを検出する。
3群鏡筒113は、ガイドバー407が3群鏡筒113のスリーブ113aに嵌合し、ベース121の保持部121aに保持されることによって、ガイドバー407に沿って光軸と平行に進退可能な状態で、ベース121に保持されている。3群鏡筒113の駆動はフォーカスモータ410によって行われ、3群鏡筒113は、送りネジである回転軸410aと送りナット411による送りネジの効果によって回転軸410a方向に進退する。3群鏡筒113のリブ113bがベース121に設けられたフォトインタラプタ412を遮光することによって、3群鏡筒113のリセット位置が検出される。
撮像素子104は保持板420に固定され、保持板420はビス421によってベース121に固定される。保持板420と光学フィルタ105(図4に不図示、図1参照)の間には、防塵のためのゴム部材422が配置されている。
続いて、レンズ鏡筒10が奏する遮光効果と強度向上効果について説明する。図5は、ワイド端状態にあるレンズ鏡筒10の断面図であり、光軸及びガイドプレート128の2本のキー128aを通る面で切断した断面を示している。
移動カム環123と1群カム環124の間には、半径方向において僅かな隙間がある。レンズ鏡筒10では、1群直進環125はその一部が半径方向に延伸したフランジ部125f(以下「1群直進環フランジ125f」と記す)を備え、1群直進環フランジ125fの最大外径は移動カム環123内径と略同一とされている。このような構成により、レンズ鏡筒10では、太陽等の強い光源からの光線が、移動カム環123と1群カム環124の間の隙間を通過してレンズ鏡筒10の内部に到達し、撮影画像に悪影響を及ぼすという問題が生じない。つまり、1群カム環124の外周と移動カム環123の内周の隙間を通過した光線の光強度は、面反射を繰り返すことで減衰した後、1群直進環フランジ125fと移動カム環123の外周の隙間を通過する際に更に面反射を繰り返して更に減衰する。
同様に、2群カム環126のフランジ部126f(以下「2群カム環フランジ126f」と記す)と2群直進環127のフランジ部127f(以下「2群直進環フランジ127f」と記す)の最大外径も、移動カム環123の内周と略同一とされている。これにより上述の通りに減衰した光線は、2群カム環フランジ126f及び2群直進環フランジ127fと移動カム環123の内周との隙間で更に減衰する。そして、移動カム環123の後端面にはガイドプレート128が配置されており、減衰した光線はガイドプレート128によって遮光されるので、光線は撮影画像に影響しない程度にまで減衰することとなる。
ところで、レンズ鏡筒10は、沈胴時には、2群カム環126と2群直進環127が、1群鏡筒111、1群カム環124及び1群直進環125の内側に光軸を中心として同心(同軸)となるように収納される構造となっている。このため、1群鏡筒111と1群直進環125の隙間から外光が侵入しても、2群カム環フランジ126fと2群直進環フランジ127fによって遮光することができる。また、ガイドプレート128のキー128aが2群カム環フランジ126fと2群直進環フランジ127fを貫通し、キー128aよりも外側にフランジ部が存在している構成となっていることによって、遮光効果が高められている。
レンズ鏡筒10ではさらに、キー128aよりも外側にフランジ部が存在しているために、2群カム環126の突起126zをフランジ部の全周の何処にでも配置することができ、よって、設計レイアウトの自由度が高められるという効果が得られる。これについて図6を参照して説明する。
図6は、2群カム環126、2群直進環127及びガイドプレート128のワイド端における位置を示す正面図(上図)及び中央断面図(下図)である。2群直進環127の動きは、スリット穴127bにガイドプレート128のキー128aが嵌合することで、光軸方向のみに制限されており、2群カム環126には扇型のスリット穴126cが形成されて、キー128aを避けた状態となっている。キー128aは対向して2カ所に設けられているので、スリット穴126cも対向して2カ所に設けられている。
移動カム環123と従動回転するための突起126zが円周方向に3カ所設けられているので、スリット穴126cと突起126zの位置関係は不規則なものとなる。図6に示されるように、例えば、上図左上の突起126zはスリット穴126cの外側に位置してしまうため、仮にスリット穴126cよりも外側に部位が無い簡便な形状にしてしまうと、突起126zは円周方向で2つのスリット穴126cの間に配置するしかない。
これに対し、上述の通り、突起126zは移動カム環123の内周に設けられた直進溝123c(図3参照)に嵌合するが、移動カム環123の内周には2種類のカム溝123a,123bが円周方向に3カ所配置されている。突起126zを3カ所に設けるのは、これらのカム溝123a,123bを避けて直進溝123cを配置するには、直進溝123cもまた円周方向で3カ所に配置されていることが望ましいからである。このように、2群カム環126のスリット穴126cより外側に部位を残すことによって、設計レイアウトの自由度を高めることができるという効果が得られる。
次に、フランジ部(1群直進環フランジ125f、2群カム環フランジ126f及び2群直進環フランジ127f)によるレンズ鏡筒10の強度向上の効果について、図7を参照して説明する。図7は、移動カム環123と1群直進環125をカムフォロワ125zを通る断面において模式的に示す断面図である。
図7(a)は通常状態の構成を示しており、通常状態ではカムフォロワ125zはカム溝123aにしっかりと嵌合している。一方、図7(b)は、デジタルカメラが落下等してレンズ鏡筒10の先端から地面に衝突する等した時の状態の構成を示しており、レンズ鏡筒10の先端にレンズ鏡筒10の正面から外力が加わった状態を示している。
レンズ鏡筒10にその正面から外力が加わると、先に図1に示したように、カムフォロワ125zとカム溝123aには光軸方向に対して勾配があるので、正面からの外力によってカム溝123aとカムフォロワ125zは勾配に沿って互いに滑ろうとする。すると、図7(b)に示されるように、移動カム環123ではカムフォロワ125zと嵌合している部分が外側に膨らむように変形し、1群直進環125ではカムフォロワ125zの近傍部が内側に撓んだ状態となるように変形する。図7(b)に示される矢印は、このような変形の方向を示している。
レンズ鏡筒10では、1群直進環フランジ125fが設けられていることによって、1群直進環125が単純な円筒形状である場合よりも剛性が高められているため、変形が起こり難い。よって、図7(b)に示されるような大きな変形に起因する、カムフォロワ125zのカム溝123aからの脱落も起こり難い。すなわち、レンズ鏡筒10では、カムフォロワ125zがカム溝123aから脱落して、レンズ鏡筒10が正常に動作しなくなるという問題が起こり難くなっている。
また、図7(b)に示されるように、1群直進環125はカムフォロワ125zの近傍部が内側に撓むと同時に、カムフォロワ125z同士の間の部分は外側に膨らむ。こうして外側に膨らんだ1群直進環フランジ125fが移動カム環123の内周に当接して、それ以上の変形が抑制されることで、カムフォロワ125zがカム溝123aから脱落し難くなっている。
更に、上述の通り、移動カム環123には、2群カム環126と2群直進環127がカム係合しており、2群カム環フランジ126fと2群直進環フランジ127fとが、移動カム環123の内側に撓んだ内周と当接する。これによって、移動カム環123の変形が抑制されて、1群直進環125が脱落し難くなっている。
なお、先に説明した通り、ガイドプレート128のキー128aは、1群直進環125と2群直進環127の両方の回転を規制している。これによって1群直進環125と2群直進環127の回転方向の位置ずれが低減されるという効果が得られる。
また、1群直進環125と2群直進環127と同じキー128aで規制することができるので、これらを別々に規制するために2種類のキーを2本ずつ使用する従来の構成と比べると、キーの本数を減らすことができる。よって、レンズ鏡筒10によれば、部品加工性やコストが改善されるという効果も得られる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜、変形等が可能である。
101 1群レンズ(第1のレンズ群)
102 2群レンズ(第2のレンズ群)
111 1群鏡筒
112 2群鏡筒
123 移動カム環
123a カム溝
124 第1カム環
125 第1直進環
125f フランジ部(第1直進環フランジ)
125z カムフォロワ
126 2群カム環
126f フランジ部(2群カム環フランジ)
127 2群直進環
127f フランジ部(2群直進環フランジ)

Claims (2)

  1. 少なくとも第1のレンズ群と第2のレンズ群とを有する光学系と、
    前記第1のレンズ群を保持する第1の保持枠と、
    前記第2のレンズ群を保持する第2の保持枠と、
    前記第1の保持枠を保持し駆動する第1のカム環と、
    前記第2の保持枠を保持し駆動する第2のカム環と、
    前記第1のカム環と共に前記第1の保持枠を前記光学系の光軸方向で移動させる第1の直進環と、
    前記第2のカム環と共に前記第2の保持枠を前記光学系の光軸方向で移動させる第2の直進環と、
    前記第1のカム環、前記第1の直進環、前記第2のカム環及び前記第2の直進環を保持する第3のカム環と、を有するレンズ鏡筒であって、
    前記第1の直進環、前記第2のカム環及び前記第2の直進環はそれぞれ、前記光学系の光軸から当該環状の半径方向に延伸するフランジ部を有し、前記フランジ部の最大外径は前記第3のカム環の内径と略同一であることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 沈胴時に、前記第2のカム環及び前記第2の直進環が、前記1の保持枠、前記第1のカム環及び前記の第1の直進環の内側に、光軸を中心として同心となるように収納される構造となっていることを特徴とする請求項1記載のレンズ鏡筒。
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