JP5440965B2 - 食肉加工方法および食肉加工製品 - Google Patents

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Description

本発明は、食肉に微細化した熟成肉を注入し、又は、酵素と食肉を注入することで、早期に熟成(エイジング)させる食肉加工方法および該加工方法で加工された食肉加工製品に関する。
海外、特にアメリカなどの高級レストランで好まれる畜肉、ステーキ肉は、熟成(エイジング)された高級肉で、日本のように脂の乗った「霜降り肉」ではなく、ホルスタインなどの乳牛赤身を、酵素によって細胞壁を分解し、柔らかくして、水分を減少させ、アミノ酸の凝縮による旨味が詰まった食肉が主流である。国際生化学連合酵素委員会(EC)によれば、酵素は、酸化還元、移転、加水分解、離脱、異性化、合成酵素に分けられ、試薬品として市販されている酵素は150種類あまり、そのうち、産業で使用されている酵素は30種程度である。遺伝仕組み換え技術の普及により開発は盛んに行われているが洗剤、デンプンなど、加水分解酵素に偏っている。大半の酵素供給源は、糸状菌、酵母、細菌、放線菌と言った微生物である。(非特許文献6参照)
食肉の死後の硬直は、酸素の供給がたたれ、乳酸が生成されて、pHが低下して、ATPが分解されて減少する。これに伴り筋原繊維蛋白質のミオシンとアクチンが結合してアクトミオシンになるので筋肉は収縮して硬直が起きる。酵素の作用によって徐々に軟化して、酵素の作用が止まるまで、軟化は続く。pHの低下は、肉の保水性に大いに影響を与えている。筋肉中にある水分は収縮程度によって、液汁の形で出てくるので、硬直の最大期は、死後(半日−1日)には、遊離液汁が最も多くなり保水力は最小となる。硬直時の肉は加熱調理しても硬くて旨くない。
死後硬直した肉は、徐々に硬直が解けて、柔らかくなる。この間に、肉の保水性が高まりpHは上昇し、柔らかく、味や香りもよくなってくる。この変化を熟成(エイジング)と言う。熟成は肉自身に含まれる酵素による筋原繊維構造の変化に起因する。食肉の貯蔵中ATPの減少に伴ってイノシン酸が増加し、酵素などによって、蛋白質を分解して、旨味成分イノシン酸に転化させ、蛋白質の一部がペプトン、ペプチド、アミノ酸などに分解され旨味性が増加する。(非特許文献5参照)
食肉の細胞壁を、酵素などによって分解すれば、食肉が柔らかくなる。しかしながら、酵素を分離、精製して、特定の微生物を培養し、食肉に注入すれば、簡単に熟成肉が出来るが、特定の酵素を単品で培養、精製することは簡単ではなく、安く出来ない。まして食肉の酵素自体不明な点が多い。通常パッカー、精肉店が解凍したホルスタインなどの牛肉赤身肉、自身の持つ酵素で熟成加工する。低温1℃−4℃で酵素の触媒作用で熟成し、清潔な冷蔵庫で、凍らないようにして、肉を吊り下げ、雑菌、腐敗菌が繁殖しないように1か月程度衛生的に、保存して熟成する。保存法としては解凍した肉の表面に酵素などを塗りこんで、中央部まで酵素が作用する40日間程度まで保存し、表面は、酸化で黒褐色に、カビ菌が作用して黒くなるので、半分程度削り落とし、中央部のみを食用とする。(非特許文献5参照)
特開平11−346718公報 特開平08−023923公報 特開2011−224012公報 特願2012−226400公報 食品学総論・各論 小田求 青木正編 1995年 朝倉書店 食品製造流通データ集 産業調査会 事典出版センター
特許文献1は、塩漬肉中でのプロテアーゼ活性を0.01−10U/gである酵素をピックル液に溶解し、この酵素を食肉に注入して遊離アミノ酸含量を増加させる食肉加工品について記載されている。特許文献2は未熟成あるいは半熟成の牛肉をウェットエイジングした後、ドライエイジングを1週間程度行うことにより、牛脂を熟成させることにより、熟成香気を有する牛肉に改質する方法について記載されている。特許文献3は、電動アクチュエータとインジェクターを併せた注入方法、特許文献4は、スイッチを加えたアクチュエータなどの伸縮駆動機器と注入器と光電スイッチのタイミング方法とその方法を使った食肉加工製品について記載してある。非特許文献5は食肉の熟成とpH、保水力について記載がある。非特許文献6は酵素を取り巻く業界からのデーター概略の記載がある。
ドライエイジングは、ウェットエイジングと違い、真空パックしていない食肉の水分が1割から3割失われるが、その分旨味が凝縮する。食肉の熟成方法としては、ドライの方がロスも多く高いとされ、広い冷温保管場所が必要で、熟成期間が1月程度と長く、歩留まりが悪く、肉のコストが高くなる。
ウエットエイジングは、減圧、真空パックして食肉の熟成期間は2−3日で、ドライエイジングのように場所をとらないし、時間もかからず熟成できるため歩留まりもよく旨味は多少落ちるが一般的に実施されている方法である。この酵素は、肉類の蛋白質分解酵素系、脂肪分解酵素系がわずかしか分泌していない。
日本のドライエイジングは、普及していない。逆に米国では「和牛の霜降り肉」は評価されずに、ドライエイジングによる食肉が、高級レストランに並んでいる。そこで、難しい熟成酵素の培養を迂回して、エイジングを正しく解析し、食肉のエイジング方法についての、熟成期間の短縮、スペースの短縮、ロスの短縮を課題として新しいエイジング方法によって解決し、さらに熟成風味と霜降りに近づけた風味とその間の折衷の風味の食感のシフトを模索、提案したい。
食肉のドライエイジング方法は、熟成貯藏期間が長く、鮮度が落ち、カビ等の雑菌により、表面に黒茶になり食用に適さない状態で、又、熟成場所の環境(1月の熟成期間、0℃−4℃で貯藏、高湿度で清潔な保管場所)貯蔵設備の整ったスペース、食用にならない表面肉のカビ部分の削除などのロスと手間が必要である。
特にエイジングに関する酵素、その他の微生物、有効な菌のみ培地培養し、精製し、単一種にするのは、金と時間がかかり、安くて早い、迂回方法があればと考える。微生物を有効に利用して、真空パックに頼らないで、手っ取り早く、安く熟成するドライエイジング方法を模索、提案する。又、油脂注入方法、食肉表面に傷、小孔を開ける方法、真空パックで減圧する方法を組み合せ、装置を小型化して、全方向から注入できるようにしたい。
問題を解決するための手段
上記問題を解決するために、本発明の一態様は、熟成肉を、エクストルーダ、食肉粉砕機で、ミンチ状、ペースト状、ゾル状、ゲル状、タブレット状、顆粒状、微粉末状、ペレット状、ゼリー状のいずれかの状態に微細化加工し、食肉に注入するものである。食肉と混ぜ合わせ増量して注入用肉としてもよい。
熟成肉とは、死後硬直の後の硬くなった肉が徐々に柔らかくなり、pH5からpH6までの段階の数値の肉を呼ぶ。対象の食肉は、ブロックからステーキまでの牛肉各部位、チャンク、ステーキ、カット肉、ブロック鶏肉、肉唐揚げ用、焼き鳥用、串焼き用鶏肉、水産物、魚肉のラウンドから柵、切り身、刺身、ブロック3枚オロシ、4つ割り、半身、柵、切身などと焼肉用、豚肉各部位、加工豚肉、焼肉用、鶏肉各部位のなかの一つ以上に対し、酵素で熟成、孔あけ、真空パックで減圧、注入などの工程が有効で、これらの組み合わせで、特に牛肉のドライエイジング風味と霜降り肉に近づけた風味を掛け合わせた風味ができ新しい食感を期待できる。
注入方法としては、食肉内に、酵素ならびに微生物を内蔵した熟成肉の一部を採取し、食肉を混入して微細化し、ホッパーにいれ、輸送ポンプを介し、注入器で食肉内に注入物、注入用肉を注入することができる。特に牛肉ブロックの場合は、特に粘性の高い注入用肉については制御機器付き少流量多連型ポンプが良く、電動、電磁ポンプで電磁弁、電磁モーター、チューブポンプなど使用しても良く、分注器を使用し、各シリンジ外筒の先端に配置された注射針、パイプ、チューブ、ニードル、ノズル、コネクターなどの注入器と、その後ろに配置された、空気圧、油圧、電動のアクチュエータなどの伸縮駆動機器と、シリンジ内筒と連結し、ピストン運動を注入器と連動させ、分注器、コネクターを介してもよい。
輸送ポンプの制御装置、タイマー制御、伸縮駆動機器の制御装置、光電スイッチ、マイクロスイッチ、電磁弁等を駆動して、通電、停止の指示により、注入の制御をすることができる。
又、注入方法としては、シリンジを外し、ホッパーから注射針までのラインを直接、例えばホッパーから輸送ポンプ、電磁弁、ストップバルブ、コネクターパイプから注射針を介して注入物、注入用肉を食肉に注入でき、輸送ポンプの制御機関、アクチュエータと光電スイッチなどのスイッチ、コントローラーで制御し、食肉に注入物、注入用肉の注入を開始、停止などの制御が出来る。
注入物、注入用肉の注入量は注入対象の肉の種類によって異なり、ここでは牛肉の場合を例に取ると、牛肉又は食肉とその加工製品とすることが出来る。可食部100gに対する脂質量は、和牛のかたロース(皮下脂肪なし)36.5g、赤肉26.1g、乳用肥育かたロース(脂肪なし)25.2gでその差11.3g、赤肉13.9gでその差12.2g、輸入牛肉かたロース17.1gでその差9.4g、赤肉9.5gでその差16.6gである。通称「霜降り肉」の脂質は、和牛より多少高い数字であるが、輸入「赤肉」に比べ25gの差があり、これを油脂注入により10−40重量%、油脂注入量は、3−25gの枠の中に入れ、全体として油脂含有量は、10−40gの範囲内になる。これらの簡単な処理加工を施すとことにより日本人好みの食感になる。(五訂日本食品成分表参照)
シリンジ内部に、熟成肉の微細化した注入用肉を取り入れることが出来、ピストン運動により、注入用肉、又はパッカーから注射器のラインを一つ以上の列にすることにより多種の注入物を食肉に同時に注入して、例えば微細化した熟成肉とピックル液と油脂を伸縮駆動機器のワンストロークで食肉に注入することができる。食肉は、熟成による柔らかい食感と油脂注入による「霜降り肉に近づけた」和風風味と熟成と風味を増す事が出来る。
動植物油脂含有量を増し、微細化した注入用肉で熟成を早め、柔らかくし、さらに孔あけ加工と真空パックにより減圧して水分を減少させる事によりアミノ酸を凝縮し旨味をます事が出来る。熟成中は0℃−4℃で貯蔵する。
さらに、この霜降り肉に近づけた和風的風味に、洋風的成熟風味を持ち、併せて、その中間の折衷的風味を有する、和風、洋風どちらにでもシフトし、適宜、自由にコントロールできる風味を作り出すことが出来る。しかも熟成工程を併せ行うため霜降り肉に近く、水分を2−3割飛ばすので、アミノ酸が凝縮され、旨味は増し、柔らかく、脂のある和風風味、熟成したアミノ酸を凝縮した旨味、食感の洋風風味、和洋折衷の風味等、独特の幅のある食感を持った風味を備えた食肉加工製品が出来る。
注入方法としては、針、パイプなどの注入器のすぐ後に、シリンジ外筒の先端に装着された三方コネクター、逆止弁などを装着し、その後にシリンジをいれ、空気圧、電動、油圧、空気圧アクチュエータなどの伸縮駆動機器とシリンジ内筒を連結、ピストン運動をシリンジ内筒に伝え、シリンジに注入用肉または注入物を吸引、押し出し、シリンジをポンプとして使い、注射針などの注入器、チューブ中間の電磁弁、ストップバルブで、流方向と流量を調整することができる。
食肉に油脂を注入する工程、食肉の表面を細かい鋭利な刃物、又は、突起物、針などの配置したローラー、又は、金属板で、食肉の表面に小孔、傷跡をつける工程、さらに、真空パックに入れて減圧、脱水する工程と、0℃−4℃に貯蔵する工程のうち、少なくとも一つ以上の工程を組み合わせ、小孔を通して表面に、注入した油脂注入物が出て、「霜降り肉に近づける」ことが出来る。従来のドライエイジングは、真空パックは使わず0℃−4℃で貯蔵するが、ウェットエイジングでは、熟成させるため、真空パックで減圧工程と0℃−4℃に貯蔵する工程はあるが、穴あけ工程、油脂注入工程は無い。
アクチュエータなどの伸縮駆動機器以外にも、空気圧で微細化した注入用混入肉を噴霧したり、注入用肉の粒度、粒の大きさをそろえろため、メッシュ状で裏ごし工程を入れ、撹拌などの作業をしても良い。注入用肉、注入物を異なるラインで、複数のホッパーから小流量多連型ポンプを用いて、注入器を別にすれば、異注入物でも同時に注入できる。少量の粘着剤を針の根元に近い部分で、食肉に噴出すれば食肉の入り口で、粘着剤が付着することになり針跡がふさがれる。
熟成肉を注入すると同時に、牛脂、豚脂、動植物油脂などを注入しながら、乳化剤、同油脂、調味料、増粘剤、微細肉、酵素、酵母、野菜エキス及びそれらとピックル液を別々なホッパーから30本の注射針で、3種の注入物を注入することが出来る。さらに、微細化した熟成肉の酵素を注入する工程と動植物油脂を注入する工程では、牛肉、豚肉のステーキ、魚の切り身、柵の形状態が好ましい。
従来、大型の油圧、電気、ギアによる注入機器を使用し、上下方向からのみ注入しているピックル液注入機器も伸縮駆動機器で小型化でき、横から注入している動植物油脂、エキス液なども切り身、ステーキなどの側面を上下方向にむけて、両サイドから鋭利な刃物、突起物を配置したローラー、金属板、針千本などで小孔、傷をつける孔をあける事ができる。
動植物の油脂注入する前後に、食肉に小孔を空け、油脂注入などの孔の径を変えて肉の表面と油脂注入との間を変えたりして、真空パックで減圧処理した場合、小孔を通り油脂が表面に出てくる事によって霜降り肉に多少近づける事ができる。油脂注入方向も、全方向で注入使用でき、小型化でコストを下げる事ができる。アクチュエータなどの伸縮駆動機を、ほぼ上下方向、又は、ほぼ水平方向に向け設置し、それに連れて注射針、パイプなどの注入器、伸縮駆動機器(オリエンタルモータース製)を、注入用肉、注入物を全方向に向けて、注入する事が出来る。注入器、伸縮駆動機は、スプリングで上から吊ったりして、伸縮駆動機器の重量を軽減するようにしても良い。
熟成肉切り身200gから約150g熟成肉を切り取り微細化して、5kgのブロック肉に注入する場合、長さ600mmのブロック肉には、短めの長さ500mmの注射針を30本程度用いて注入できる。仮に注射針100mmあたり1gの熟成肉を注入するとすれば1本の注射針からは5g注入でき、注射針30本では150gの熟成肉が5kgブロックに注入される。熟度の程度にも、むらがあるが、熟成速度、ロス分を入れても設備、場所は、従来の半分程度以下になる。アクチュエータなどの伸縮駆動機器を使用すれば熟成肉が新しい食肉に触れ、食肉内の酵素の触媒作用により、ブロック内で熟成が転移し、酵素と末熟成肉が接触する箇所がブロック肉内に点在し多くなり、格段に熟成が早くなる。
輸送小流量多連型ポンプ(ワトソン、マーロー社製205シリーズ32チャンネルチュービングポンプ)から直接パイプ注射針に注入体を送り込んでも、輸送小流量多連型ポンプの制御装置で作動、停止させて間歇的にしても良い。輸送小流量多連型ポンプの変わりに分注器を使用して1本から多枝のチューブに分流するのに、分枝点のパイプが水平になっていることと分枝点パイプに流体が溢れている必要がある。30本もの分枝後のチューブを水平に保つことは容易ではない。
牛肉の熟成及び熟成中の範囲について、一般的には、香りを嗅いで判断するが、本案では、熟成中は、死後3日程度pHの数字が下がり、3日後から5日まで急に上がり、その後、徐々にあがる傾向にあるが、熟成のpH値は、弱酸性5.0以上6.0の数値とする。5.0の数値以下は熟成中とする。
発明の効果
本発明によれば、従来日本で「霜降り和牛」を追い求めるよりも、ドライエイジング加工したオーストらリアの輸入肉を解凍して5kg程度のブロックにして、エイジングしたほうが「和牛の霜降り肉」よりも柔らかくて、安くつくと思われる。さらに安くするために、熟成日数を縮め、貯蔵面積を縮め、冷蔵設備を抑え、コストを下げ、酸化、又は、カビで黒茶色、緑色の部分を削除するロスの為の人件費、ロスで、半分近くコストダウンが出来る。お年寄り、お子さんの好む、柔らかく、旨味の凝縮された経済的なビーフステーキが食卓に上る。
さらに動植物油脂注入加工及び、突起物による小孔開け加工、真空パックによる減圧加工による「霜降り肉に近づけた」食肉加工と、微細化した熟成肉と酵素による熟成加工の両方ができ、両方の長所を折衷し、シフトし風味をコントロールすることが出来る。米国で使われている牛はホルスタインの赤肉が主流であり、食肉の味を和風、洋風にシフトできる方法は、今のところ類例がない。
エイジング方法の工程図 アクチュエータと注入器の構成外略図 エイジングのブロック熟成肉における酵素の分布の概略説明図である。 食肉を縦とし、刃物、突起物を配置したローラー、金属板概略説明図です
以下、本発明の実施の形態を図1−図4に基づいて説明する。
図は、1は注射針又はパイプ、2は牛肉又は食肉、3はシリンジ外筒、4はシリンジ内筒、5は張り出し板、6はスライドブロック、7はアクチュエータなどの伸縮駆動機器、8はシリンジ収容ボックス、9は牛肉赤身表面、10は鋭利な刃物、又は、突起物、11は作業台、12はベルトコンベアー、13は酵素、14はホッパー、15はエクストルーダ、16は熟成肉、17は未熟成肉、18はローラー、19は、突起物を備えた金属板である。
まず、熟成牛肉16を切り身200gに切断し、エクストルーダ15に掛けミンチ状に微細化する。未熟成肉2をミンチ状にして、増量材とする。熟成肉16は、未熟成牛肉17を10倍の割合で混ぜ合わせてもよい。
熟成(エイジング)した牛肉(エイジドミート)2のミンチ状牛肉2を注入用肉として未熟成牛肉に注入、注者針又はパイプ1の本数にもよるが20本の注入針1の奥行き長さ、50cmで、注入針1のなかに熟成肉16のミンチ状の中には10cm間隔とし、その数は50cmx20本となり、約100g程度になる。従来の表面塗装する方法では表面塗装から30日で熟成するとすれば、本発明では1.7cm/日で熟成化が進み、ケースバイケースで、幅はあるが、約15日で熟成ができ、熟成に要する日数は半分になる。
以下、上記ドライエイジングについて、熟成の構成の動作を説明する。熟成肉をエクストルーダ15又は、食肉粉砕機でミンチ状に、ホモジナイザーで攪拌し均一化し、酵素13入り微細化した熟成肉16を混入させ、ホッパー14にいれパイプ、注射針1と、シリンジ外筒3、シリンジ内筒4を介して、伸縮駆動機器で注射針を出し入れして、未熟成牛肉2に直接、注入用肉、又は注入物を注入してもよい。それらの操作は、アクチュエータなどの伸縮駆動機器の制御装置、及びスイッチ類の信号指示、輸送ポンプの制御装置で始動又は停止などの制御を行うことができる。これらの機器、制御装置で、ベルトコンベアー12も間欠的に駆動でき、搬送されてきた未熟成牛肉2は、所定の位置で停止し、アクチュエータ7のセンサーが作動して連結された注射器1などの注入器、アクチュエータなどの伸縮駆動機器7で注入用牛肉、注入物、又はピックル液を他の注入物と同時に、ワンストロールで、牛肉2に注入することが出来る。
その後に、すぐにアクチュエータなどの伸縮駆動機器7を引き戻し、注射針1を牛肉2より抜き戻しリセットすることができる。このとき、熟成した注入用牛肉を注入すれば、熟成中として0℃−4℃で貯蔵され、約1週間で熟成し、検査員からは良好な食感であるとの回答を得た。
鋭利な刃物、又は、突起物10などを配置したローラー18又は金属板19で、牛肉又は、食肉2のステーキ、切り身、柵などの、表面に傷、小孔を開け注入針1、アクチュエータなどの伸縮駆動機器7、シリンジ3、4、輸送ポンプなどの注入器、伸縮駆動機器7で、牛脂を注入し、真空パックに入れて減圧して、前に入れた牛脂が表面に出てくるよう調整する。熟成中は0℃−4℃に保ち、貯蔵する。注射針1の長さについては食肉2の長さより短くする。
洋風風味と和風風味の長所を「折衷」した「中間風味」が、注入する油脂量で自在にコントロールでき、「霜降りに近づけた油のある和風風味」の食肉と「熟成による水分を減少させた柔らかい洋風風味」、アミノ酸の凝縮した旨味のある製品が出来る。
「霜降り肉に近づけた」食肉の風味と、微細化した注入用肉を注入した、熟成(エイジング)食肉の風味を併せれば、「霜降り肉に近づけたエイジング風味」となり、真空パックを使わない「霜降り肉に近づけたドライ熟成風味」と真空パックの袋に入れ減圧する「霜降り肉に近づけたウエット熟成風味」になり、「二つの熟成の風味」と油脂注入による「霜降り肉に近づけた」風味を折衷させることにより、「霜降り肉に近づけた」「二つの熟成の風味」になり、中間の風味にシフトでき、「やわらかい」「旨味の濃い」「適当に油のある」、微細化した注入用牛肉を未熟成牛肉に注入し、熟成させる方法と併せて「熟成」による柔らかく、水分を減少させ、アミノ酸の凝縮した旨味のある製品が出来、新たな食感が得られ、味に幅を持たせた製品にする事ができた。
本発明は先端技術の化学的分析によるバイオ的解析法を用い、ドライエイジングをアクチュエータ7などの伸縮駆動機器による往復駆動を利用した食肉の加工方法、並びに、食肉加工製品であり、パッカー、精肉加工業者に受け入れられ、家庭の食卓に上り、お年寄りやお子さんに喜んでもらえる製品を提供したい。
1・・・注射針又はパイプ
2・・・牛肉又は食肉
3・・・シリンジ外筒
4・・・シリンジ内筒
5・・・張り出し板
6・・・スライドブロック
7・・・アクチュエータなどの伸縮駆動機器
8・・・シリンジ収容ボックス
9・・・牛肉赤身表面
10・・鋭利な刃物、又は、突起物
11・・作業台
12・・ベルトコンベアー
13・・酵素又は注入用肉
14・・ホッパー
15・・エクストルーダ
16・・熟成肉
17・・未熟成肉
18・・ローラー
19・・金属板

Claims (7)

  1. 酵素で熟成した食肉を微細化し、注入用肉を準備する工程、
    前記注入用肉をホッパーに収容する工程、
    被加工食肉に対し、前記ホッパーに接続された、注射針、シリンジ外筒、及びシリンジ内筒を備える注射器と、前記シリンジ内筒に連結され、アクチュエータと組み合わされた伸縮駆動機器とを配置する工程、
    前記伸縮駆動機器を作動して注射器を前進させ、前記注射針を被加工食肉に挿入する工程、
    前記伸縮駆動機器を伸縮駆動して、前記シリンジ外筒内で前記シリンジ内筒をピストン運動させ、前記シリンジ外筒の先端に装着された三方コネクターの吸入口を通して前記注入用肉を前記ホッパーから前記シリンジ外筒内に引き入れ、前記被加工食肉内に吐出する工程、
    前記注入器及び前記伸縮駆動機器を前記被加工食肉より後退させる工程、及び
    前記被加工食肉を冷却して貯蔵し、熟成させる工程
    を具備することを特徴とする食肉の加工方法。
  2. 油脂、エキス液、乳化剤、調味料、増粘剤、ピックル液、酵母、及び野菜エキスからなる群から選ばれた少なくとも1種を含む注入物を準備する工程、及び
    前記注入物を前記注入用熟成肉とは別のホッパーに収容する工程
    を更に具備し、前記注入用肉とともに前記注入物を前記ホッパーから前記被加工食肉に注入することを特徴とする請求項1に記載の食肉の加工方法。
  3. 前記被加工食肉は赤身であり、前記注入物は油脂を含み、前記熟成させる工程において前記注入された油脂を固化し、霜降りに近づけた熟成肉とすることを特徴とする請求項2に記載の食肉の加工方法。
  4. 前記被加工食肉を熟成させる工程の前に、前記被加工食肉に小孔をあけ、減圧雰囲気に置く工程を更に具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の食肉の加工方法。
  5. 前記被加工食肉を、側面を上方向に向け、複数個縦に配列して、前記注入用肉及び注入物を側面方向から注入することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の食肉加工方法。
  6. 請求項3に記載の食肉加工方法により加工された食肉加工製品であって、霜降りに近づけた熟成肉からなることを特徴とする食肉加工製品。
  7. 油脂注入量は、食肉100gあたり3−25gであることを特徴とする請求項6に記載の食肉加工製品。
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