JP5440223B2 - シートカバーの吊り込み保持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、シートカバーの吊り込み保持構造に関する。詳しくは、シートカバーの一部をクッションパッド上に形成された吊り込み溝内に吊り込んだ状態にして保持することのできるシートカバーの吊り込み保持構造に関する。
従来、車両用シートにおいて、シートカバーがクッションパッドに対してその一部が吊り込み溝内に吊り込まれた状態となって保持されることにより、その余長によって生じるシワが伸ばされた状態とされて設けられているものがある。ここで、下記特許文献1には、上記したシートカバーの吊り込み構造の一実施例が開示されている。この開示では、クッションパッドに形成された吊り込み溝内に、シートカバーに設けられた掛け具を係合させた状態にして保持することのできる保持具が一部埋め込まれた状態となって一体的に設けられている。
そして、この保持具に対し、シートカバーを吊り込み溝内に引っ張り込んで掛け具を係合させることにより、シートカバーが吊り込み溝内に吊り込まれた状態となって保持されるようになっている。上記した保持具は、掛け具を係合させた状態に保持することのできる一定の剛性を有した樹脂材によって形成されており、クッションパッドの発泡成形時にインサートされてクッションパッドに一部埋め込まれた状態となって一体的に設けられている。
特開平6−335576号公報
しかし、上記開示の従来技術では、クッションパッド内に埋設される保持具が硬質であるために、着座時の異物感を緩和するためにクッションパッドの厚みを大きくしなければならないという問題が生じる。
本発明は、上記した問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、シートカバーを吊り込んだ状態に保持する保持具を、着座時に異物感を感じさせにくい構成とすることにある。
上記課題を解決するために、本発明のシートカバーの吊り込み保持構造は次の手段をとる。
先ず、第1の発明は、シートカバーの一部をクッションパッド上に形成された吊り込み溝内に吊り込んだ状態にして保持することのできるシートカバーの吊り込み保持構造である。吊り込み溝内には、シートカバーに設けられた掛け具を係止させた状態にして保持することのできる保持具が設けられている。保持具は、クッションパッドに埋設されて保持される脚部と、吊り込み溝内に露呈して掛け具を係止させることのできる部位を備えた係止部とを有して構成されている。脚部には、クッションパッドに吊り込み溝を溝の深さ方向に押し潰す方向の押圧荷重がかけられることにより同荷重の入力方向に弾性的に撓み変形を促進させる第1の変形促進部が形成されている。
この第1の発明によれば、保持具は、吊り込み溝内に露呈した係止部に対し、シートカバーに設けられた掛け具が係止されることにより、シートカバーを吊り込み溝内に吊り込んだ状態にして保持する。この保持具は、クッションパッドに対し、吊り込み溝を溝の深さ方向に押し潰す方向の押圧荷重がかけられることにより、吊り込み溝内に埋設された脚部が第1の変形促進部によって荷重の入力方向に弾性的に撓み変形を促進させるようになっている。これにより、乗員がシートに着座した時に、保持具が埋設されていることによる異物感を感じさせにくくすることができる。
次に、第2の発明は、上述した第1の発明において、更に、脚部に対し、第1の変形促進部の変形促進方向とは垂直な方向に弾性的に撓み変形を促進させることのできる第2の変形促進部が形成されているものである。
この第2の発明によれば、脚部が第2の変形促進部によって第1の変形促進部の変形促進方向とは垂直な方向にも変形を促進させることができるようになっていることにより、脚部を多方面からかかる荷重に対してより柔軟に撓み変形させることができる。
次に、第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、脚部は、吊り込み溝の溝の深さ方向に向かって脚を広げる態様でクランク状に形状を延ばす複数の脚片によって形成されている。これら各脚片のクランクの節部によって、脚部を吊り込み溝の溝の深さ方向にかけられる荷重の入力方向に変形を促進させられるようにする第1の変形促進部が形成されている。
この第3の発明によれば、脚部をクランク状に形状を延ばす複数の脚片によって形成したことにより、第1の変形促進部を簡素に構成することができる。
実施例1のシートカバーの吊り込み保持構造を備えた車両用シートの外観斜視図である。 クッションカバーの吊り込み保持構造を示した分解斜視図である。 第1クリップの斜視図である。 図1のIV-IV線断面図である。 第1クリップに圧縮荷重がかけられた状態を示した断面図である。 第1クリップに引張荷重がかけられた状態を示した断面図である。 第2クリップの斜視図である。 図1のVIII-VIII線断面図である。 実施例2のシートカバーの吊り込み保持構造を示した図1のIV-IV線視断面図である。 第1クリップが横倒れ状に撓み変形した状態を示した正面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1のシートカバーの吊り込み保持構造の構成について、図1〜図8を用いて説明する。本実施例のシートカバーの吊り込み保持構造は、図1〜図2に示すように、車両用シート1の着座部を構成するシートクッション3のクッションカバー3Bの所定部分を、クッションパッド3A上に形成された凹状の第1の吊り込み溝3A1及び第2の吊り込み溝3A2内にそれぞれ吊り込んだ状態にして保持するための構成を備えているものである。ここで、上記した第1の吊り込み溝3A1及び第2の吊り込み溝3A2がそれぞれ本発明の吊り込み溝に相当する。
ここで、車両用シート1は、着座乗員の背凭れとなるシートバック2と着座部となるシートクッション3とを有して構成されている。詳しくは、シートクッション3は、図2に示すように、クッション部を構成するウレタン樹脂の発泡成形体から成るクッションパッド3Aと、クッションパッド3Aの表面全体に被覆される布製の面状のクッションカバー3Bと、を備えて構成されている。ここで、クッションカバー3Bが本発明のシートカバーに相当する。上記したクッションパッド3Aは、図示しないシートクッション3の骨格フレームの上部にセットされて設けられており、その弾発力によって着座乗員の尻部や大腿部を下方側から柔らかく支持する構成となっている。
また、クッションカバー3Bは、上記したクッションパッド3Aの上面全体に覆い被されて、その周縁部が、クッションパッド3Aの前面部や後面部、それに両側面部からそれぞれクッションパッド3Aの下面側へと回し込まれて、図示しないシートクッション3の骨格フレームに掛着されて保持された状態となって設けられている。詳しくは、上記したクッションカバー3Bは、複数の布材が一枚に縫合されて成るものであり、その裏手側の縫合部に結合された長板状の第1の掛け具3B1及び第2の掛け具3B2が、それぞれ、クッションパッド3A上に凹み形成された第1の吊り込み溝3A1及び第2の吊り込み溝3A2内に吊り込まれて、これら吊り込み溝3A1,3A2の内部に設置された複数の第1のクリップ10及び第2のクリップ20に掛着されることにより、各吊り込み溝3A1,3A2内に吊り込まれて保持された状態となって設けられている。ここで、第1の掛け具3B1及び第2の掛け具3B2がそれぞれ本発明の掛け具に相当し、第1のクリップ10及び第2のクリップ20がそれぞれ本発明の保持具に相当する。
上記したクッションパッド3Aは、その両サイド部3Acが中央部よりも上方側に膨らんだ形に形成されており、これら両サイド部3Acによって着座乗員の大腿部を両外側から支持することのできるサイドサポート機能を備えた構成となっている。また、クッションパッド3Aの中央部は、その前部3Aaが後部3Abよりも上方側に膨らんだ形に形成されており、前部3Aaの膨らんだ形状によって着座乗員の尻部の前滑りを防止することができる構成となっている。
また、上記した各第1の吊り込み溝3A1は、上記したクッションパッド3Aの中央部と両サイド部3Acとをそれぞれ幅方向に仕切るようにこれらの境界線に沿って前後方向に長尺状に延びる形に形成されており、第2の吊り込み溝3A2は、クッションパッド3Aの中央部を前部3Aaと後部3Abとに前後に仕切るように幅方向に長尺状に延びて、その両端部が各側の第1の吊り込み溝3A1とそれぞれ接続された形となって形成されている。
そして、上記した前後方向に長尺状に延びる各第1の吊り込み溝3A1の内部には、上記したクッションカバー3Bの裏手側の縫合部に結合された前後方向に長尺状に延びる長板状の各第1の掛け具3B1をそれぞれ差し込んで係止させることのできる複数の第1のクリップ10が埋設されている。これら第1のクリップ10は、各第1の吊り込み溝3A1の溝形状に沿って、前後方向に同じ方向に向けられて一列に並べられた状態となって設けられている。
また、上記した幅方向に長尺状に延びる第2の吊り込み溝3A2の内部には、クッションカバー3Bの裏手側の縫合部に結合された幅方向に長尺状に延びる長板状の第2の掛け具3B2を差し込んで係止させることのできる複数の第2のクリップ20が埋設されている。これら第2のクリップ20は、第2の吊り込み溝3A2の溝形状に沿って、幅方向に同じ方向に向けられて一列に並べられた状態となって設けられている。
上記した第1のクリップ10及び第2のクリップ20は、それぞれ、それらの下側部分(脚部11,21)が、クッションパッド3A内に埋め込まれてクッションパッド3Aに対して一体的に保持された状態となって設けられ、それらの上側部分(係止部12,22)が、第1の吊り込み溝3A1や第2の吊り込み溝3A2内に露呈して、第1の掛け具3B1や第2の掛け具3B2をそれぞれ係止させられる構成となっている。また、上記第1のクリップ10及び第2のクリップ20は、シートクッション3に乗員が着座し、クッションパッド3Aに第1の吊り込み溝3A1や第2の吊り込み溝3A2を溝の深さ方向(高さ方向)に押し潰す方向の押圧荷重がかけられることにより、同荷重の入力方向に弾性的に撓み変形を促進させて、着座乗員に各クリップ10,20が埋設されていることによる異物感を感じさせにくくすることができる構成となっている。
以下、上記した各クリップ10,20の具体的な構成について詳しく説明する。なお、各クリップ10,20は、それぞれ、各掛け具3B1,3B2を係止させられるようにしたり、上記荷重の入力時に弾性的に撓み変形したりする基本的な構成自体は同じものとなっているが、その上側部分(係止部12,22)と下側部分(脚部11,21)との相対的な合わせ向きが互いに異なる構成となっている。したがって、以下では、両クリップ10,20の構成について、その基本的構成自体が同一のものとなっている箇所については、第1のクリップ10の構成に括弧書きを付けて第2のクリップ20の構成もまとめて説明をし、それぞれに異なる特有の構成となっている箇所については、その都度、構成を別々に説明していくこととする。
ここで、図3には、第1のクリップ10単体の全体構成が斜視図によって示されており、図7には、第2のクリップ20単体の全体構成が斜視図によって示されている。また、図4には、第1のクリップ10が第1の吊り込み溝3A1内に埋設されている様子が模式図によって示されており、図8には、第2のクリップ20が第2の吊り込み溝3A2内に埋設されている様子が模式図によって示されている。図4(図8)に示すように、、第1のクリップ10(第2のクリップ20)は、そのクッションパッド3A内に埋設されている脚部11(脚部21)が、第1の吊り込み溝3A1(第2の吊り込み溝3A2)の溝の深さ方向に向かって脚を広げる態様でクランク状に脚形状を延ばす二枚の脚片11A(脚片21A)によって形成されている。
また、第1のクリップ10(第2のクリップ20)の第1の吊り込み溝3A1(第2の吊り込み溝3A2)内に露呈する係止部12(係止部22)は、前述した長板状の第1の掛け具3B1(第2の掛け具3B2)の先端部に形成された鉤状に膨らんだ形状の掛部3B1a(掛部3B2a)をそれぞれ差し込みによって両挟み状に弾性的に掛着させることのできる爪片12A(爪片22A)が、互いに対向する二枚の板片から互いに内向する側に向かって爪状に突出した形となって形成されている。
詳しくは、前述した各脚片11A(脚片21A)は、第1の節部P1〜第3の節部P3(第1の節部Q1〜第3の節部Q3)によって、第1の片11A1と第2の片11A2と第3の片11A3と第4の片11A4(第1の片21A1と第2の片21A2と第3の片21A3と第4の片21A4)とにクランク状に折り曲げられた形となって形成されており、脚部11(脚部21)全体がクッションパッド3Aの発泡成形時にインサートされることにより、クッションパッド3A内に埋め込まれてクッションパッド3Aと一体的とされた状態となって配設されている。
より詳しくは、上記した各第1の片11A1(第1の片21A1)は、互いに対向する接近位置から互いの成す角を僅かに広げながら下方側に向かって垂下する形に形成されている。また、各第2の片11A2(第2の片21A2)は、上記した各第1の片11A1(第1の片21A1)の下端部からこれらの外側に向かって跳ね上がるように折れ曲がった形に形成されている。また、各第3の片11A3(第3の片21A3)は、上記した各第2の片11A2(第2の片21A2)の外側の端部から下方側に向かって互いの成す角を広げるように垂下する形に形成されている。
また、各第4の片11A4(第4の片21A4)は、上記した各第3の片11A3(第3の片21A3)の下端部からこれらの外側に向かって水平に延びるように折れ曲がった形に形成されている。なお、上記した各第1の片11A1(第1の片21A1)の互いの成す角θは、同図に示した形態の角度に限定されるものではなく、90度以下の任意の角度に設定されるものである。また、各第2の片11A2(第2の片21A2)と各第3の片11A3(第3の片21A3)とが成す角αも、同じように、90度以下の任意の角度に設定されるものであり、各第3の片11A3(第3の片21A3)と各第4の片11A4(第4の片21A4)とが成す角βは、90度以上の任意の角度に設定されるものである。
ここで、図4に示すように、上記したクッションパッド3Aの底面には、上記した各第1の吊り込み溝3A1の直下位置に、各側の第1の吊り込み溝3A1と平行して前後方向に長尺状に延びる凹状の裏溝3A3が形成されている。そして、上記した各第1のクリップ10は、各裏溝3A3を幅方向に跨ぐように各脚片11Aの脚が広がった形となって形成されている。また、図8に示すように、上記した第2のクリップ20は、その脚部21が、上記した第1のクリップ10の脚部11(図4参照)と同じ方向に向けられて配設されており、この状態で、係止部22が、第1のクリップ10の係止部12と垂直な方向を向くように形成されており、第2の吊り込み溝3A2内に吊り込まれる第2の掛け具3B2の掛部3B2aを差し込んで係止させられるようになっている。
上記構成の第1のクリップ10(第2のクリップ20)は、図5に示すように、クッションパッド3Aに第1の吊り込み溝3A1(第2の吊り込み溝3A2)を溝の深さ方向に押し潰す方向の押圧荷重がかけられることにより、係止部12(係止部22)よりも撓み変形し易く構成された脚部11(脚部21)がクッションパッド3Aと共に上記荷重の入力方向に弾性的に押し潰されて、全体が上記荷重の入力方向に押し縮められるように撓み変形するようになっている。
詳しくは、第1のクリップ10(第2のクリップ20)は、上記入力荷重の作用を受けることにより、脚部11(脚部21)が、各第1の節部P1〜第3の節部P3(第1の節部Q1〜第3の節部Q3)をヒンジとして各第1の片11A1〜第4の片11A4(第1の片21A1〜第4の片21A4)を撓み変形させながら、両脚片11A(脚片21A)の姿勢を両外側へと押し広げながら全体高さを下方側(荷重の入力方向側)へと押し縮める態様で上記荷重の入力方向に撓み変形を促進させるようになっている。ここで、上記した各第1の節部P1〜第3の節部P3(第1の節部Q1〜第3の節部Q3)が設定されていることによって、第1のクリップ10(第2のクリップ20)が上記荷重の入力方向に撓み変形を促進させられるようになっている構成が、本発明の第1の変形促進部に相当する。
このように、上記荷重の入力時に、脚部11(脚部21)がクッションパッド3Aと共に入力荷重の作用方向へと撓み変形を促進させられるようになっていることにより、クッションパッド3Aの上面と係止部12(係止部22)の上面との間の相対的な高さ位置関係が狭められにくくなっており、着座乗員に第1のクリップ10(第2のクリップ20)がクッションパッド3A内に埋設されていることによる異物感を感じさせにくくすることができるようになっている。
また、第1のクリップ10(第2のクリップ20)は、図6に示すように、第1の掛け具3B1(第2の掛け具3B2)が上方側に引張られるような荷重が入力された場合には、係止部12(係止部22)よりも撓み変形し易く構成された脚部11(脚部21)が、クッションパッド3Aと共に上記荷重の入力方向に弾性的に引っ張られて、全体が上記荷重の入力方向に引き伸ばされるように撓み変形するようになっている。
詳しくは、第1のクリップ10(第2のクリップ20)は、上記入力荷重の作用を受けることにより、脚部11(脚部21)が、各第1の節部P1〜第3の節部P3(第1の節部Q1〜第3の節部Q3)をヒンジとして各第1の片11A1〜第4の片11A4(第1の片21A1〜第4の片21A4)を撓み変形させて、両脚片11A(脚片21A)の姿勢を両内側へと引き寄せながら全体高さを上方側(荷重の入力方向側)へと引き伸ばす態様で上記荷重の入力方向へと撓み変形を促進させるようになっている。
これにより、第1のクリップ10(第2のクリップ20)は、上記引張り方向にかかる荷重の作用を受けても、この荷重の入力方向に向かって脚部11(脚部21)を柔軟に撓み変形させることで、第1の掛け具3B1(第2の掛け具3B2)が係止部12(係止部22)から引き離されようとする負荷を軽減させて、両者の掛着状態を安定させられるようになっている。ところで、図4(図7)に戻って、上記した第1のクリップ10(第2のクリップ20)は、上記した第1の節部P1〜第3の節部P3(第1の節部Q1〜第3の節部Q3)が設定された構成により、上記入力荷重の作用方向とは垂直な方向、すなわち両脚片11A(脚片21A)が脚を広げている横方向にも、係止部12(係止部22)を横倒しする態様で、各第1の片11A1〜第4の片11A4(第1の片21A1〜第4の片21A4)の撓み変形を促進させられるようになっている。
ここで、上記した各第1の節部P1〜第3の節部P3(第1の節部Q1〜第3の節部Q3)が設定されていることによって、第1のクリップ10(第2のクリップ20)が横倒れ方向に撓み変形を促進させられるようになっている構成が、本発明の第2の変形促進部に相当する。これにより、脚部11(脚部21)を多方面からかかる荷重に対してより柔軟に撓み変形を促進させられるようになっている。なお、上記した第1のクリップ10と第2のクリップ20は、クッションパッド3Aに対して、互いの脚部11,21が同じ方向に向けられて配設されているため、様々な方向からかかる荷重に対して、互いの脚部11,21を同じ変形態様で撓み変形させられるようになっている。
続いて、実施例2のシートカバーの吊り込み保持構造の構成について、図9〜図10を用いて説明する。なお、本実施例では、実施例1で説明したシートカバーの吊り込み保持構造と実質的な構成及び作用が同じとなっている箇所については、これらと同一の符号を付して説明を省略し、異なる箇所について詳しく説明することとする。また、図9〜図10では、第1のクリップ10の脚部11の構成に、対応する第2のクリップ20の脚部21の符号を括弧書きで付して説明することとする。
本実施例の第1のクリップ10(第2のクリップ20)は、図9に示すように、実施例1で示した各第3の片11A3(第3の片21A3)の中腹部に、これらを内向きに折り曲げるように形作る第4の節部P4(第4の節部Q4)が追加して設定されている。これにより、第1のクリップ10(第2のクリップ20)は、図10に示すように、横倒れする方向に撓み変形する時には、一方側の第4の節部P4(第4の節部Q4)をヒンジとして同側の第3の片11A3(第3の片21A3)を折り畳むように変形する変形モードが加わって、横倒れする方向への撓み変形をより好適に促進させられるようになっている。
以上、本発明の実施形態を二つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、上記各実施例では、本発明のシートカバーの吊り込み保持構造を、シートクッション3におけるクッションカバー3Bをクッションパッド3Aに吊り込んで保持する構造として適用したものを例示したが、シートバックのカバー(シートカバー)をシートバックのクッションパッド内に吊り込んで保持するための構造として適用したものであってもよい。
また、上記各実施例では、本発明の保持具に相当する第1のクリップ10及び第2のクリップ20の配設する個数については特に限定しなかったが、これらクリップ(保持具)を配設する個数は、クッションパッドの大きさや吊り込み溝の形態に合わせて適宜定められるものであり、特に限定されるものではない。また、本発明の保持具の脚部を構成するものとして、クランク状に折り曲げられた二枚の脚片11A(脚片21A)から成る脚部を例示したが、脚部は、何枚の脚片で構成されるものであってもよい。
また、脚部は、上記したクランク状に折り曲げられた脚片によって構成されるものでなくても良く、上記実施例で示した荷重の入力方向に撓み変形を促進させられるように変形方向に蛇腹状の形となって構成されているものや、変形方向に対して垂直な方向に湾曲して撓み変形が促進されるようになっているものや、それ自体は弾性変形しないがクッションパッドの弾発力によって弾性的に屈伸運動するように支えられているリンク片から成る構成のものであってもよい。
1 車両用シート
2 シートバック
3 シートクッション
3A クッションパッド
3A1 第1の吊り込み溝(吊り込み溝)
3A2 第2の吊り込み溝(吊り込み溝)
3Aa 前部
3Ab 後部
3Ac サイド部
3A3 裏溝
3B クッションカバー(シートカバー)
3B1 第1の掛け具(掛け具)
3B1a 掛部
3B2 第2の掛け具(掛け具)
3B2a 掛部
10 第1のクリップ(保持具)
11 脚部
11A 脚片
11A1 第1の片
11A2 第2の片
11A3 第3の片
11A4 第4の片
12 係止部
12A 爪片
P1 第1の節部
P2 第2の節部
P3 第3の節部
P4 第4の節部
20 第2のクリップ(保持具)
21 脚部
21A 脚片
21A1 第1の片
21A2 第2の片
21A3 第3の片
21A4 第4の片
22 係止部
22A 爪片
Q1 第1の節部
Q2 第2の節部
Q3 第3の節部
Q4 第4の節部
θ 成す角
α 成す角
β 成す角

Claims (3)

  1. シートカバーの一部をクッションパッド上に形成された吊り込み溝内に吊り込んだ状態にして保持することのできるシートカバーの吊り込み保持構造であって、
    前記吊り込み溝内には前記シートカバーに設けられた掛け具を係止させた状態にして保持することのできる保持具が設けられ、
    該保持具は前記クッションパッドに埋設されて保持される脚部と前記吊り込み溝内に露呈して前記掛け具を係止させることのできる部位を備えた係止部とを有して構成され、
    前記脚部には前記クッションパッドに前記吊り込み溝を溝の深さ方向に押し潰す方向の押圧荷重がかけられることにより同荷重の入力方向に弾性的に撓み変形を促進させる第1の変形促進部が形成されていることを特徴とするシートカバーの吊り込み保持構造。
  2. 請求項1に記載のシートカバーの吊り込み保持構造であって、
    更に、前記脚部に対し前記第1の変形促進部の変形促進方向とは垂直な方向に弾性的に撓み変形を促進させることのできる第2の変形促進部が形成されていることを特徴とするシートカバーの吊り込み保持構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のシートカバーの吊り込み保持構造であって、
    前記脚部は前記吊り込み溝の溝の深さ方向に向かって脚を広げる態様でクランク状に形状を延ばす複数の脚片によって形成されており、当該各脚片のクランクの節部によって前記脚部を前記吊り込み溝の溝の深さ方向にかけられる荷重の入力方向に変形を促進させられるようにする第1の変形促進部が形成されていることを特徴とするシートカバーの吊り込み保持構造。
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