JP5439924B2 - 優れたハイレート特性を有する電解二酸化マンガン組成物 - Google Patents

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本発明は、たとえばマンガン乾電池、特にアルカリマンガン乾電池において、正極活物質として使用される二酸化マンガンおよびその製造方法、用途に関する。
二酸化マンガンは、たとえばマンガン乾電池またはアルカリマンガン乾電池の正極活物質として知られており、保存性に優れ、且つ安価であるという利点を有する。特に、二酸化マンガンを正極活物質として用いるアルカリマンガン乾電池は、重負荷での放電特性に優れていることから電子カメラ、携帯用テープレコーダー、携帯情報機器、さらにはゲーム機や玩具にまで幅広く使用され、近年急速にその需要が伸びてきている。このようなアルカリマンガン乾電池に用いられる二酸化マンガンとしては、硫酸マンガン水溶液の電解処理により得られる電解二酸化マンガンが主に使用されている。
しかし、アルカリマンガン乾電池の重負荷での放電特性はいまだ十分ではなく、放電電流が大きくなるに従い、放電電圧の急激な低下や正極活物質である二酸化マンガンの利用率の減少により、放電容量が大きく損なわれるという課題を有している。そこで短時間に大電流を取り出すハイレート放電においても、高容量、長寿命を発現できる優れた二酸化マンガン、いわゆるハイレート特性に優れた二酸化マンガンが望まれている。
このような課題に対し、ハイレート特性に優れた二酸化マンガンを得るため、下記のような改良手法が提案されている。たとえば、二酸化マンガンの導電性を改善することによる二酸化マンガンの利用率改善として、静電吸着や真空蒸着さらにはメカノケミカルにより黒鉛層を二酸化マンガン表面に被覆させる方法が提案されている(特許文献1、2、3)。また、導電性の改善に加え、被覆による電圧低下を防ぐ目的で、二酸化マンガン粒子に対する炭素材料の平均粒径比が10−1〜10−5を満足する炭素材を島状に固定化させて正極合剤とする方法が提案されている(特許文献4、5)。しかし、いずれの方法も炭素材の被覆による電圧低下が生じる、もしくはハイレート放電における改善効果が十分ではなく、更なるハイレート特性の改善が求められている。
また、炭素粉末と二酸化マンガン粉末を混合した後、粉砕し二酸化マンガンを小粒径化することによるハイレート特性改善方法が提案されている(特許文献6)。しかし、二酸化マンガンと黒鉛とを混合して粉砕処理を行うため、二酸化マンガン粒子の全体が微粒化され平均粒径が小さくなり、プレス密度が低下し、容積が限られた電池の中に充填できる量が減少するという欠点を有していた。
このように、ハイレート特性に優れる二酸化マンガンについて種々の提案がなされてきたが、いまだその特性は充分でなかった。
特開昭61−214362号 特開昭63−121256号 特開2001−135307 特開昭63−187570号 特開平01−059765号 特開平07−105949号
本発明の目的は、特にアルカリマンガン乾電池の正極活物質として使用される二酸化マンガンにおいて、大電流における利用率を改善し、放電容量が大きく放電時間が長い、所謂ハイレート特性に優れた二酸化マンガンを提供することである。
本発明者等は、特にアルカリマンガン乾電池の正極活物質として使用される電解二酸化マンガンについて鋭意検討を重ねた結果、導電材を表面に含有する微細な二酸化マンガンと、導電材を含有しない粗粒の二酸化マンガンの混合物からなる電解二酸化マンガン組成物では、大電流における利用率に優れ、ハイレート特性が著しく向上することを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
以下、本発明の電解二酸化マンガン組成物について詳細に説明する。
本発明の電解二酸化マンガン組成物は、導電材を表面に含有し、粒径が0.1μm以上10μm未満の二酸化マンガン微粒子(以下、導電材と併せて「微粒成分」という)、及び導電材を含有しない粒径が10μm以上200μm未満の二酸化マンガン粗粒子(以下、「粗粒成分」という)からなる電解二酸化マンガン組成物である。
本発明における粒径は、レーザー回折法で測定される体積分布に基づく粒子径分布による粒径のことを指す。
本発明の電解二酸化マンガン組成物にける微粒成分中の二酸化マンガン微粒子の粒径は0.1μm以上10μm未満である。微粒成分中の二酸化マンガン微粒子の粒径が0.1μm未満では凝集して大きな二次粒子を形成しやすくなり、充分な改良効果が得られない。また、粒径が10μm以上であると導電材を表面に含有する効果が得られなくなる。
微粒成分中の二酸化マンガン微粒子は導電材を表面に含有しており、導電材の含有量は、微粒成分全体の0.1重量%以上20重量%以下であることが好ましく、特に15重量%以下であることが好ましい。これにより、微粒成分中の二酸化マンガン微粒子の利用率が改善され、放電容量およびエネルギーが増加する。一方、0.1重量%未満では十分な効果が得られない。また、20重量%を超えると、密度低下を引き起こし好ましくない。
なお、本発明において導電材を表面に含有する状態とは、導電材が二酸化マンガン微粒子の表面上に固定され、二酸化マンガン微粒子間の導電性が向上した状態であることが好ましい。このような状態としては、メカノケミカルなどの方法により二酸化マンガンに導電材が強固に固定されている状態が例示できるが、その様な方法によるものに限定されるものではない。
本発明の微粒成分の導電率は、プレス成型体での測定において9×10−5S/cm以上であることが好ましい。導電率は高いほど好ましく、導電率は1×10−4S/cm以上、さらには3×10−4S/cm以上であることが好ましい。一方、1S/cmを満足すれば、本発明の目的としている用途においては充分である。
従来の正極合剤の作製時の導電材との混合・成形では、粗粒成分と導電材は容易に混合されるが、二酸化マンガン微粒子と導電材が十分に接触できず、粒子間の導電パスを確保することができなかった。そのため、電解二酸化マンガン中に大量に存在しいている二酸化マンガン微粒子の利用率を改善することができなかった。また、二酸化マンガン微粒子の導電性を確保するために粒径の小さい導電材を使用して正極合剤を作製した場合、導電材自身が凝集しやすくなり、やはり二酸化マンガン微粒子と十分に混合することができないだけではなく、プレス密度が低く、電池内部に充填できる正極活物質の量が減少し、ハイレート特性の向上は得られなかった。
本発明では、接触抵抗が高く導電率が低い二酸化マンガン微粒子のみの表面に導電材を含有させることにより、プレス密度を低下させることなく微粒子間の導電パスが十分に確保され、二酸化マンガン微粒子の利用率が改善することによってハイレート特性が向上する。
本発明における導電材は、二酸化マンガンよりも導電率が高いものであれば特に限定はなく、グラファイトやアセチレンブラックなどの炭素およびその化合物、金や銀などの金属およびその酸化物等が例示できる。また、充填性や成形性の観点から、通常アルカリマンガン電池で使用されている導電材が好ましく、特にグラファイトが好ましい。
また、微粒成分中の導電材の粒径は二酸化マンガン微粒子よりもさらに小さいことが好ましい。導電材の粒径が二酸化マンガン微粒子よりも大きくなると、微粒子表面に固定することが困難になる。
本発明の電解二酸化マンガン組成物においては、粒径が10μm以上200μm未満の二酸化マンガン粗粒子からなる粗粒成分を含むことが必須である。粗粒子の粒径が10μm未満であると、粒子同士の接触抵抗が大きく良好な放電特性が得られない。また、200μm以上であると、放電反応における粗粒子内部での物質拡散距離が長くなるため、やはり放電特性は低下する。
粗粒成分中の二酸化マンガン粗粒子は表面に導電材を含有しないものを用いる。本発明の電解二酸化マンガン組成物の微粒成分と粗粒成分の全ての表面に導電材を配すると、多量の導電材が必要となるだけでなくプレス密度が低下する。
本発明の電解二酸化マンガン組成物における、微粒成分と粗粒成分の割合は、微粒成分が全重量の10重量%以上50重量%未満であることが好ましく、さらに15重量%以上35重量%以下であることが好ましい。微粒成分が10重量%未満となるとプレス密度が低下し、電池への充填可能な量が減少する。一方、50重量%以上になるとプレス密度の低下に加え、電圧低下が顕著になる。
微粒成分と粗粒成分の重量比はレーザー回折法による粒子径分布から求める。
二酸化マンガンは微粒子と粗粒子の真密度はほぼ等しい。従って微粒成分と粗粒成分の含有比はレーザー回折法で測定される体積分布(体積%)に比例する。従って、レーザー回折法により測定した体積比に、微粒成分中に含まれる導電材の重量を補正することにより微粒成分と粗粒成分の重量%を求めることができる。
本発明の電解二酸化マンガン組成物は、微粒成分と粗粒成分で構成されるために高い充填性を有している。その充填性は、プレス密度での評価において2.7g/cm以上が好ましく、2.8g/cm以上が特に好ましい。プレス密度が2.7g/cm未満であると、体積の限られた電池内部に充電できる電解二酸化マンガンの量が減少する。
本発明の電解二酸化マンガン組成物は、重量エネルギー密度が200Wh/g以上が好ましく、230Wh/g以上であることが特に好ましい。200Wh/g未満では得られるエネルギーが小さく、ハイレート特性が十分ではない。
本発明の電解二酸化マンガン組成物は、アルカリ電位が210mV以上であることが好ましく、230mV以上であることが特に好ましい。アルカリ電位が210mV未満であると、正極活物質として使用した場合の電池電圧が低下する。
本発明の電解二酸化マンガン組成物はエネルギー密度が大きく、かつ、プレス密度が高い。そのため、正極活物質として使用した場合、容積が限られた電池内に充填できる量が多くなり、ハイレート特性に優れた電池を構成することができる。
次に、本発明の電解二酸化マンガン組成物の製造方法について説明する。
本発明の電解二酸化マンガン組成物は、微粒成分と粗粒成分をそれぞれ製造し、本発明の重量比の範囲内で混合することにより製造することができる。
微粒成分の製造方法は特に制限はないが、例えば電解二酸化マンガンと導電材を混合し、ビーズミルなどにより粉砕することによって二酸化マンガン粒子の表面に導電材を固定することができる。
粗粒成分を製造する方法には特に制限はないが、市販の電解二酸化マンガンを湿式もしくは乾式で分級し、本発明の範囲の粒径のものを得ることができる。
また、微粒成分と粗粒成分の混合方法は、両者が充分に混合されれば特に制限がなく、湿式および乾式などのいかなる混合方法を用いることができる。
本発明の二酸化マンガン組成物は、二酸化マンガンの利用率が高く、なおかつ高い充填密度を有する。そのため、アルカリマンガン乾電池の正極用活物質に用いてハイレート放電をした場合に、従来にない高い放電容量及び放電エネルギーが達成される。
導電率の評価用セル 放電特性の評価用セル 比較例5のSEM写真(20,000倍) 比較例2のSEM写真(1,000倍) 実施例2のSEM写真(1,000倍) 比較例5、2、実施例2の粒度分布
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本発明の電解二酸化マンガン組成物の評価方法を以下に説明する。
(粒度分布の測定)
電解二酸化マンガン組成物0.5gを純水50mL中に投入し、10秒間超音波照射を行い調製した分散スラリーを、マイクロトラックHRA(HONEWELL製)に所定量投入し、レーザー回折法で粒度分布の測定を行なった。測定に際し、純水の屈折率を1.33、二酸化マンガンの屈折率を2.20とした。
(導電率の評価)
電解二酸化マンガン組成物に用いる微粒成分、粗粒成分それぞれ2.00gを図1に示した評価用セルに投入し、2ton/cmの圧力で直径25mmの円板状に成型した後、Niリードの付いたNi板をセットして上部固定具をトルクレンチにて5Nmで締め付けてサンプルを固定した。その後、評価用セルの高さを測定し、あらかじめ求めておいたブランクの高さを減算し試料厚さを求めた、そしてNiリード間の抵抗を抵抗計により測定し、試料厚さと抵抗から導電率を求めた。
(プレス密度の測定)
電解二酸化マンガン組成物0.50gを直径13mmの円形金型に充填し、円筒状の雄型で2ton/cmの圧力をかけた後の体積から密度を求め、プレス密度とした。
(アルカリ電位の測定)
電解二酸化マンガン組成物にさらに導電材としてカーボンを混合し、電解二酸化マンガンが3.00g、カーボンが0.90gとなる様に混合した。当該混合粉体に40%KOH水溶液4mlを加え、混合物スラリーとした。この混合物スラリーの電位を水銀/酸化水銀参照電極を基準としてアルカリ電位を測定した。
(ハイレート放電特性の評価)
電解二酸化マンガンが80wt%、導電材が5wt%、40%KOH水溶液が15%となるよう秤量、混合して正極合剤を作製した。当該正極合剤を二酸化マンガン換算で0.09gとなるように秤量、成型し、負極に亜鉛ワイヤーを使用して、図2に示した評価用セルによりハイレート特性を評価した。評価用セルは室温で1時間静置後、放電試験を行った。放電条件は100mA/gの電流で、終止電圧0.9Vとしたときの相対放電容量を評価した。なお、放電容量は比較例1(東ソー製 HH−TF)の測定結果を100%とし、それに対する相対値で求めた。
(実施例1)
市販の電解二酸化マンガン(東ソー製 HH−TF)24.75g、グラファイト(TIMCAL製KS44)0.25g、純水140mLをジルコニアビーズと供に容器に入れ、24時間回転させ湿式粉砕を行なった。ろ過、乾燥し、導電材を1重量%含有した微粒成分とした。
次に、市販の電解二酸化マンガン(東ソー製 HH−TF)250gを純水4Lに投入し、超音波を照射して分散させた後、上澄み液をデカンテーションにより取り除いた。上記操作を上澄み液が透明になるまで繰り返して、粗粒成分とした。
微粒成分と粗粒成分の導電率を表1に示す。
上記の微粒成分3.00gを純水200mL中に分散させ、粗粒成分7.00gを投入、攪拌して、ろ過、洗浄し、電解二酸化マンガン組成物とした。粒度分布の測定から、当該組成物中の微粒成分および粗粒成分の比率は混合比率と同様となっていることを確認した。
粒度分布、プレス密度、アルカリ電位及びハイレート放電特性の結果を表2に示す。
(実施例2)
実施例1において、微粒成分に対する導電材の含有量を3重量%となるように調製すること以外は同様な操作を行い、電解二酸化マンガン組成物を得た。粒度分布の測定から、微粒成分および粗粒成分の比率は混合比率と同様となっていることを確認した。
調製した微粒成分の導電率を表1に、粒度分布、プレス密度、アルカリ電位及びハイレート放電特性の評価を表2に示す。
実施例2の二酸化マンガン組成物の走査電子顕微鏡(日本電子データム製JSM−6390LV)による粒子形態を図3に示す。
(実施例3)
微粒成分に対する導電材の含有量を12重量%となるようにした以外は実施例1と同様な操作を行い電解二酸化マンガン組成物を得た。粒度分布の測定から、微粒成分および粗粒成分の比率は混合比率と同様となっていることを確認した。
調製した微粒成分の導電率を測定し、結果を表1に示した。また、上記サンプルについて粒度分布、プレス密度、アルカリ電位及びハイレート放電特性の評価を行ない、結果を表2にまとめた。
(実施例4)
微粒成分1.50g、粗粒成分8.50gとすること以外は実施例2と同様な操作を行い電解二酸化マンガン組成物を得た。粒度分布の測定から、微粒成分および粗粒成分の比率は混合比率と同様となっていることを確認した。
粒度分布、プレス密度、アルカリ電位及びハイレート放電特性を表2に示す。
(比較例1)
市販の電解二酸化マンガン(東ソー製 HH−TF)についてそのまま導電率を測定した結果を表1に、粒度分布、プレス密度、アルカリ電位及びハイレート放電特性を表2に示す。
市販の電解二酸化マンガンは、微粒成分と粗粒成分から構成されるが、微粒成分が導電材を有していないため、実施例と比較してエネルギー密度が小さい。
(比較例2)
実施例1における粗粒成分のみの、粒度分布、プレス密度、アルカリ電位及びハイレート放電特性を表2に示す。
粗粒成分だけでは、実施例と比較してエネルギー密度、プレス密度が低いものであった。走査電子顕微鏡による粒子形態を図4に示す。
(比較例3)
市販の電解二酸化マンガン(東ソー製 HH−TF)24.75g、純水140mLをジルコニアビーズと供に容器に入れ、24時間回転させ湿式粉砕を行なった。ろ過、乾燥し、導電材を含有しない二酸化マンガン微粒子のみからなる微粒成分を得た。
導電率を表1に、粒度分布、プレス密度、アルカリ電位及びハイレート放電特性を表2に示す。
微粒成分だけではプレス密度、アルカリ電位およびハイレート放電特性のいずれもが著しく低いものであった。
(比較例4)
比較例3のグラファイトを含有しない微粒成分と、比較例2の粗粒成分を3:7の重量比で混合し、同様の評価を行った。
粒度分布、プレス密度、アルカリ電位及びハイレート放電特性を表2に示す。導電材を表面に含有しない場合、放電容量が著しく低下した。
(比較例5)
実施例2の操作で得られた微粒成分のみについて同様の評価を行った。粒度分布、プレス密度、アルカリ電位及びハイレート放電特性の結果を表2に示す。査電子顕微鏡による粒子形態を図5に示す。
得られた電解二酸化マンガンはアルカリ電位およびプレス密度が著しく低下した。
(参考例)
微粒成分5.00g、粗粒成分5.00gとすること以外は実施例2と同様な操作により電解二酸化マンガン組成物を得た。
粒度分布、プレス密度、アルカリ電位及びハイレート放電特性の評価を行なった。結果を表2に示す。得られた電解二酸化マンガン組成物はアルカリ電位および相対放電容量が低下した。放電容量の低下は、アルカリ電位の低い微粒成分が過剰になり、粗粒成分の放電特性が低下したためと考えられる。
図6に比較例2(粗粒成分のみ)、比較例5(微粒成分のみ)および実施例2(比較例2と比較例5との混合)の粒度分布を示した。比較例2は10μm以上の粒子のみから構成されていた。一方、比較例5は10μm未満の粒子から構成されていた。また、実施例2では粗粒成分の割合が70%、微粒成分の割合が30%であり、電解二酸化マンガン組成物を構成する粒子は、混合した微粒成分と粗粒成分の割合を維持していた。
Figure 0005439924
Figure 0005439924

Claims (9)

  1. 導電材を表面に含有する0.1μm以上10μm未満の二酸化マンガン微粒子からなる微粒成分、及び導電材を含有しない10μm以上200μm未満の二酸化マンガン粗粒子(粗粒成分)からなる電解二酸化マンガン組成物。
  2. 微粒成分が全二酸化マンガン中に対して10重量%以上50重量%未満である請求項1に記載の電解二酸化マンガン組成物。
  3. 微粒成分中の導電材が、微粒成分の0.1重量%以上20重量%以下であることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の電解二酸化マンガン組成物。
  4. 微粒成分の導電率が9×10−5S/cm以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電解二酸化マンガン組成物。
  5. 導電材がグラファイトであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電解二酸化マンガン組成物。
  6. プレス密度が2.7g/cm以上、重量エネルギー密度が200Wh/g以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電解二酸化マンガン組成物。
  7. 導電材と電解二酸化マンガンを同時に粉砕して微粒成分を製造することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電解二酸化マンガン組成物の製造方法。
  8. 請求項1乃至のいずれかに記載の電解二酸化マンガン組成物を含んでなる電池用正極活物質。
  9. 請求項8に記載の電池用正極活物質を含んでなる電池。
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