JP5437897B2 - ポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法 - Google Patents

ポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法 Download PDF

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本発明は、ポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法に関する。
例えばビニルトリメトキシシラン等のアルコキシドを加水分解及び縮合させてポリオルガノシロキサン系粒子を製造する方法が提案されている(特許文献1〜3参照)。こうしたポリオルガノシロキサン系粒子の粒径を大きくするには、まず、アルコキシドの加水分解及び縮合により形成したポリオルガノシロキサン粒子を形成し、さらに、アルコキシドを加水分解及び縮合させることで、ポリオルガノシロキサン粒子を成長させる成長工程を実施する。こうした成長工程では、ポリオルガノシロキサン粒子が液滴として分散した水性分散液中で、加水分解及び縮合の反応を繰り返すことになる。なお、ポリオルガノシロキサン系粒子は、ポリオルガノシロキサン粒子に各種モノマーを吸収させて、そのモノマーを重合させることで得ることができる。また、ポリオルガノシロキサン系粒子の有機成分を焼成により除去することで、シリカ粒子を得ることができる。
特開平11−199671号公報 特開2003−183337号公報 特開2004−123454号公報
ところが、ポリオルガノシロキサン粒子を従来の成長工程のみで大きくする場合、所定の粒径になるまで、アルコキシドを加水分解及び縮合させる段階を上記粒子の分散系で繰り返すことになる。このように加水分解及び縮合といった反応を繰り返すことは、分散系の安定性を維持する上で不利な条件である。すなわち、成長工程において粒子の分散安定性が確保され難いため、ひいては成長した粒子の凝集又は合一を招くという問題があった。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、粒径を大きくするに際して分散系の安定性を確保することの容易なポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明は、一般式(1):
−Si−(OR4−n ・・・(1)
(一般式(1)中、Rは非加水分解性基であって、炭素数1〜20のアルキル基、(メタ)アクリロイルオキシ基若しくはエポキシ基を有する炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は、炭素数7〜20のアラルキル基を示し、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示し、Rが複数ある場合、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、ORが複数ある場合、各ORは互いに同一であっても異なっていてもよい。)で表されるアルコキシドの加水分解及び縮合を通じてポリオルガノシロキサン系粒子を製造するポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法であって、前記アルコキシドを加水分解及び縮合させることで、液滴状のポリオルガノシロキサン粒子が分散してなる水性分散液を調製する工程と、前記一般式(1)で表されるアルコキシドのうち、水中で油滴を形成可能なアルコキシドを油滴として分散してなる油滴アルコキシドの水性分散液を調製した後に、同油滴アルコキシドの水性分散液と前記液滴状のポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液とを接触させることで、前記液滴状のポリオルガノシロキサン粒子に前記油滴アルコキシドを吸収させた油滴アルコキシド吸収粒子の水性分散液を得る工程と、前記油滴アルコキシド吸収粒子を固化させる工程とを含むことを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法において、重合性有機系モノマーを油滴として分散してなる水性分散液を、前記液滴状のポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液、及び前記油滴アルコキシド吸収粒子の水性分散液の少なくとも一方の水性分散液に接触させることで、その水性分散液中の粒子に前記重合性有機系モノマーの油滴を吸収させる工程を含み、前記油滴アルコキシド吸収粒子を固化させる工程が前記重合性有機系モノマーを重合させる工程であることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法において、前記重合性有機系モノマーの配合量、及び前記重合性有機系モノマーの種類のうち、少なくとも一方を変更することで、ポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率を制御することを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法において、前記重合性有機系モノマーの油滴を吸収させる工程、及びその重合性有機系モノマーを重合させる工程により、前記ポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率を1.48〜1.60の範囲に調整することを要旨とする。
本発明によれば、粒径を大きくするに際して分散系の安定性を確保することの容易なポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について詳細に説明する。
ポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法は、アルコキシドの加水分解及び縮合を通じてポリオルガノシロキサン系粒子を製造する。この製造方法は、液滴状のポリオルガノシロキサン粒子が分散してなる水性分散液を調製する工程(液滴状粒子形成工程)と、液滴状のポリオルガノシロキサン粒子に油滴アルコキシドを吸収させた油滴アルコキシド吸収粒子の水性分散液を得る工程(油滴アルコキシド吸収粒子形成工程)と、油滴アルコキシド吸収粒子を固化させる工程(固化工程)とを含む。本実施形態では、固化工程の前工程として、油滴アルコキシド吸収粒子に重合性有機系モノマーの油滴を吸収させる工程(油滴モノマー吸収工程)を実施する。
<液滴状粒子形成工程>
液滴状粒子形成工程に供されるアルコキシドは、下記一般式(1)で表される。
−Si−(OR4−n ・・・(1)
一般式(1)中、Rは非加水分解性基であって、炭素数1〜20のアルキル基、(メタ)アクリロイルオキシ基若しくはエポキシ基を有する炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は、炭素数7〜20のアラルキル基を示し、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示し、Rが複数ある場合、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、ORが複数ある場合、各ORは互いに同一であっても異なっていてもよい。
一般式(1)で表されるアルコキシドとしては、例えばメチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、及びγ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシランが挙げられる。
アルコキシドは単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。アルコキシドとしては、その加水分解及び縮合の反応性に優れるという観点から、下記一般式(2)で表されるアルコキシドが好ましい。
(CH=CH−)−Si(OR4−n ・・・(2)
一般式(2)中、R及びnは、上記一般式(1)と同一であり、ORが複数ある場合、各ORは互いに同一であっても異なっていてもよい。
一般式(2)で表されるアルコキシドとしては、例えばビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ジビニルジメトキシシラン、ジビニルジエトキシシラン、トリビニルメトキシシラン、及びトリビニルエトキシシランが挙げられる。一般式(2)で表されるアルコキシドの中でも、上記反応性に優れるという観点から、ビニルトリメトキシシランが好適である。
こうしたアルコキシドを水性溶媒に溶解した溶液に、触媒を添加することでアルコキシドを加水分解及び縮合させる。水性溶媒としては、水と水混和性有機溶剤との混合溶媒、又は水が挙げられる。水混和性有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコール類、アセトン、ジメチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル等のエーテル類などが挙げられる。これら水混和性有機溶剤は、単独で水と混合してもよいし、二種以上を組み合わせて水と混合してもよい。
水性溶媒には、例えばアルコキシドの溶解性を高めるという観点から、ノニオン性界面活性剤を必要に応じて含有させることもできる。ノニオン性界面活性剤としては、好ましくはHLB値が8〜20の範囲にあるノニオン性界面活性剤、より好ましくはHLB値が10〜17の範囲にあるノニオン性界面活性剤である。
触媒としては、アンモニア及びアミンの少なくとも一方が挙げられる。アミンとしては、例えばモノメチルアミン、ジメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン及びエチレンジアミンが挙げられる。こうした触媒は、単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。触媒の中でも、毒性が少なく、粒子から除去することが容易であり、かつ安価であるという観点から、アンモニアが好適である。
加水分解及び縮合の反応は、アルコキシド及び触媒を水性溶媒中で撹拌しながら、行われる。反応開始時のpHは、好ましくは9.7〜11.7、より好ましくは9.7〜11.2である。そして、反応開始時のpHよりも例えば0.7〜1.5の範囲で低下するまで、反応を進行させる。反応終了時のpHは、例えば9.0〜11.0の範囲である。反応温度は、アルコキシドの種類に応じて適宜設定されるが、例えば0〜50℃の範囲が好適である。
このようにしてアルコキシドを加水分解及び縮合させることで、ポリオルガノシロキサンが生成される。こうしたポリオルガノシロキサンは、例えばアルコールに対しては可溶であるものの、例えば水とアルコールとの混合液に対しては不溶である。このため、ポリオルガノシロキサン粒子は、液滴状となるとともに上記水性溶媒が水性分散媒となることで、オルガノシロキサン粒子が水性分散媒に分散したポリオルガノシロキサン粒子水性分散液が得られる。
液滴状のポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液を調製する工程では、アルコキシドの加水分解及び縮合を行う段階を複数回繰り返す工程であることが好ましい。この場合、ポリオルガノシロキサン粒子を段階的に成長させることができるため、所望の粒径にすることが容易となる。但し、アルコキシドの加水分解及び縮合を行う段階は、分散系の安定性を維持するために、二段階であることが好ましい。
ポリオルガノシロキサン粒子を成長させるには、まずポリオルガノシロキサン粒子成長用溶液を準備する。ポリオルガノシロキサン粒子成長用溶液は、上述した水性溶媒に上記アルコキシドを溶解することにより調製される。このポリオルガノシロキサン粒子成長用溶液におけるアルコキシドの濃度は、ポリオルガノシロキサン粒子の粒径の精度を高めるという観点から、水性溶媒1リットルに対して、アルコキシドの含有量が20モル以下の範囲が好ましい。このポリオルガノシロキサン粒子成長用溶液を撹拌しながら、ポリオルガノシロキサン粒子水性分散液を添加することで、ポリオルガノシロキサン粒子を成長させる。このときの温度は、アルコキシドの種類に応じて適宜設定されるが、例えば0〜60℃の範囲が好適である。
ポリオルガノシロキサン粒子水性分散液中における粒子の粒径の精度は、例えば下式に示される変動係数(CV値)により評価することができる。
CV値(%)={[粒子径の標準偏差(μm)]/[平均粒径(μm)]}×100
ポリオルガノシロキサン粒子水性分散液中における粒子のCV値は、好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。ポリオルガノシロキサン粒子の平均粒径は、例えば1μm〜50μmの範囲である。
<油滴アルコキシド吸収粒子形成工程>
油滴アルコキシド吸収粒子形成工程では、まず、水中で油滴を形成可能なアルコキシドから油滴アルコキシドの水性分散液を調製する。次に、油滴アルコキシドの水性分散液と液滴状のポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液とを接触させる。これにより、液滴状のポリオルガノシロキサン粒子に油滴アルコキシドを吸収させた油滴アルコキシド吸収粒子の水性分散液を得る。
水中で油滴を形成可能なアルコキシドは、上記一般式(1)で表されるアルコキシドから選択される。
水中で油滴を形成可能なアルコキシドとしては、疎水性基を有するジアルコキシシラン、及び疎水性基を有するトリアルコキシシランから選ばれる少なくとも一種が好適である。
疎水性基を有するジアルコキシシランとしては、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジ−n−プロポキシシラン、ジフェニル−ジ−iso−プロポキシシラン、ジフェニル−ジ−n−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニル−ジ−tert−ブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、及び、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシランから選ばれる少なくとも一種が挙げられる。疎水性基を有するジアルコキシシランの中でも、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、及びジメチルジメトキシシランから選ばれる少なくとも一種が好ましい。
疎水性基を有するトリアルコキシシランとしては、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニル−トリ−n−プロポキシシラン、フェニル−トリ−iso−プロポキシシラン、フェニル−トリ−n−ブトキシシラン、フェニル−トリ−sec−ブトキシシラン、フェニル−トリ−tert−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、及び、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランから選ばれる少なくとも一種が挙げられる。疎水性基を有するトリアルコキシシランの中でも、フェニルトリメトキシシラン及びフェニルトリエトキシシランから選ばれる少なくとも一種であることが好ましい。
油滴アルコキシドの水性分散液は、アルコキシドを油滴として分散したO/W型エマルションである。同水性分散液の調製は、アルコキシドを乳化剤とともに水性分散媒に分散させる。この分散は、例えばホモジナイザー等の撹拌機を用いる常法に従って行うことができる。
油滴アルコキシドの水性分散液において水相を構成する水性分散媒としては、水と水混和性有機溶剤との混合溶媒、又は水が挙げられる。水混和性有機溶剤としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の低級アルコール類、アセトン、ジメチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。これら水混和性有機溶剤は、単独で水と混合してもよいし、二種以上を組み合わせて水と混合してもよい。
乳化剤としては、アルコキシドの種類等に応じて、O/W型エマルションの形成に適したHLB値に適したものを選択することができる。乳化剤としては、例えば炭素数6〜30のアルキル基を有するアルキル硫酸塩が好適に使用される。アルキル硫酸塩の塩としては、例えばカリウム塩、ナトリウム塩及びアンモニウム塩が挙げられる。
次に、油滴アルコキシドの水性分散液と液滴状のポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液とを接触させる。このとき、油滴アルコキシドが、ポリオルガノシロキサン粒子の液滴に接触すると、ポリオルガノシロキサン粒子に油滴アルコキシドが吸収されることで、ポリオルガノシロキサン粒子は膨潤する。こうした膨潤は、ポリオルガノシロキサン粒子の成長に際して、縮合等といった反応を伴わないため、ポリオルガノシロキサン粒子の分散状態が維持され易い。これにより、分散系の安定性を維持しながら、ポリオルガノシロキサン粒子が成長してなる油滴アルコキシド吸収粒子が形成される。このようにして油滴アルコキシド吸収粒子が水性分散媒に分散した水性分散液が得られる。
油滴アルコキシド吸収粒子形成工程は、油滴アルコキシドの吸収を促進するとともに、得られる油滴アルコキシド吸収粒子の粒径のばらつきを抑制するという観点から、油滴アルコキシドの水性分散液と液滴状のポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液との混合液を攪拌しながら実施することが好ましい。
油滴アルコキシドを吸収させる時間は、例えば油滴アルコキシド吸収粒子の粒径等に応じて適宜設定することができる。また、上記吸収させる温度は、油滴アルコキシド吸収粒子の分散安定性等を考慮すると、例えば0〜50℃の範囲が好適である。水中で油滴を形成可能なアルコキシドの使用量は、特に限定されないが、油滴アルコキシド吸収粒子におけるアルコキシドの使用量100質量部に対して、好ましくは100〜1000質量部、より好ましくは300〜700質量部の範囲である。
<油滴モノマー吸収工程>
油滴モノマー吸収工程では、まず、重合性有機系モノマーを油滴として分散してなる水性分散液を調製する。次に、この水性分散液と、油滴アルコキシド吸収粒子の水性分散液とを接触させることで、油滴アルコキシド吸収粒子に重合性有機系モノマーの油滴を吸収させる。これにより、重合用粒子の水性分散液が得られる。
重合性有機系モノマーは、水性分散媒中で油滴を形成可能な重合性有機系モノマーであれば特に限定されず、例えばポリオルガノシロキサン系粒子に所望される物性等に応じて適宜選択することができる。重合性有機系モノマーとしては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、p−エチルスチレン等の芳香族ビニル系化合物、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−アミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、γ−ヒドロキシプロピルアクリレート等のアクリル酸エステル類及びこれらに対応するメタクリル酸エステル類、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメチルシラン等のビニルシラン系化合物、さらには多官能性モノマーであるエチレングリコールジアクリレート、グリセリンジアクリレート、グリセリントリアクリレート等の多価アルコールのアクリレート類、エチレングリコールジメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、グリセリントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート等の多価アルコールのメタクリレート類、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
これらの重合性有機系モノマーは単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせて用いてもよい。この重合性有機系モノマーの使用量(配合量)としては、一般式(1)で表されるアルコキシドの使用量100質量部に対して、好ましくは0.1〜5000質量部、より好ましくは1〜3000質量部、さらに好ましくは100〜3000質量部の範囲である。
こうした重合性有機系モノマーの水性分散液は、重合性有機系モノマーを油滴として分散したO/W型エマルションである。同水性分散液は、上記アルコキシド水性分散液と同様に調製することができる。すなわち、水性分散媒、及び乳化剤は、上記<油滴アルコキシド吸収粒子形成工程>に記載したものを適宜選択して用いることができる。
重合性有機系モノマーの水性分散液には、そのモノマーのラジカル重合を開始するラジカル重合開始剤が含有される。ラジカル重合開始剤の種類は、特に限定されず、例えば2,2′−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系重合開始剤、過酸化ベンゾイル等の過酸化物が挙げられる。ラジカル重合開始剤の添加量は、モノマー1モルに対して、好ましくは0.001〜20モル、より好ましくは0.01〜10モルの範囲である。
こうして得られた重合性有機系モノマーの水性分散液と油滴アルコキシド吸収粒子の水性分散液とを接触させることで、油滴アルコキシド吸収粒子に重合性有機系モノマーの油滴を吸収させる。重合性有機系モノマーを吸収させる時間は、24時間未満であることが好ましい。吸収させる時間が24時間を超える場合、生産性の低下を招くことに加えて、得られる重合用粒子の分散安定性が低下する結果、凝集や粒度分布が多分散を招くおそれがある。
<固化工程>
固化工程においては、重合用粒子の水性分散液をラジカル重合開始剤の種類に応じて所定の温度まで加熱することで重合性有機系モノマーのラジカル重合反応を開始させる。こうしたラジカル重合反応により、重合性有機系モノマーの重合体が生成される。これにより、重合用粒子が水性分散媒中で固化されることで、固体状のポリオルガノシロキサン系粒子の水性分散液が得られる。
<洗浄工程>
次に、ポリオルガノシロキサン系粒子を洗浄する洗浄工程が実施される。この洗浄工程においては、ポリオルガノシロキサン系粒子の水性分散液からポリオルガノシロキサン系粒子を分離した後に、そのポリオルガノシロキサン系粒子を水性分散媒等により洗浄することで効率的に洗浄することができる。洗浄されたポリオルガノシロキサン系粒子は、分散媒に再分散することで、ポリオルガノシロキサン系粒子の分散液として得ることができる。また、洗浄されたポリオルガノシロキサン系粒子は、乾燥されることで粉体として得ることができる。
得られたポリオルガノシロキサン系粒子の平均粒子径は、好ましくは60〜200μmである。本実施形態の製造方法では、このように、平均粒子径が例えば60μm以上であっても、粒子の凝集又は合一を抑制することができる。この点、ポリオルガノシロキサン系粒子のCV値(粒度分布の変動係数)は、好ましくは10%以下、より好ましくは7%以下である。このCV値は、液滴状粒子形成工程において示した式により求めることができる。
このようにして得られたポリオルガノシロキサン系粒子は、例えば液晶表示装置スペーサ、EL表示装置スペーサ、タッチパネル用スペーサ、各種基板の基板間の距離を均一に保持するためのスペーサ、導電性粒子のコア材、コーティング膜用の添加剤、光拡散フィルム用の添加剤、凹凸付与剤、化粧品用の添加剤、塗料又はインク用の添加剤、接着剤用の添加剤等として好適に用いられる。
ここで、従来、光拡散フィルム等の光学材料、コーティング膜等の添加剤として、例えばシリカ粒子を添加した場合、光学材料や膜材の透明性が低下する傾向にあった。この原因としては、光学材料やコーティング膜のマトリックスとなる樹脂の屈折率と、シリカ粒子の屈折率との差が比較的大きいことが挙げられる。なお、一般的な樹脂粒子は、様々な屈折率を有するものが存在するものの、例えば粒径の精度を高めることが困難である。
本実施形態の製造方法では、重合性有機系モノマーの配合量、及び重合性有機系モノマーの種類のうち、少なくとも一方を変更することで、ポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率が制御される。これにより、屈折率が1/100単位で制御されたポリオルガノシロキサン系粒子を容易に得ることができる。従って、光学材料やコーティング膜のマトリックスとなる樹脂の屈折率に近づけることが容易となる結果、そうした光学材料やコーティング膜の透明性に対する影響を抑制したポリオルガノシロキサン系粒子を容易に製造することができる。
また、例えば光学透明膜等では、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の樹脂が用いられることが多い。こうした樹脂の屈折率は、おおよそ1.50〜1.56の範囲である。この点、重合性有機系モノマーの油滴を吸収させる工程、及びその重合性有機系モノマーを重合させる工程により、ポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率を1.48〜1.60の範囲、より好ましくは1.50〜1.60の範囲に調整することで、例えば光学透明膜用等の透明性の高い樹脂材料の添加剤として好適なポリオルガノシロキサン系粒子を提供することができる。
以上詳述した本実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
(1)本実施形態の製造方法では、油滴アルコキシド吸収粒子形成工程を実施している。すなわち、水中で油滴を形成可能なアルコキシドを油滴の状態としてポリオルガノシロキサン粒子に吸収させることで、加水分解及び縮合を伴わずに、粒子を成長させることができる。このため、分散系の安定性が、加水分解及び縮合といった反応に伴って低下することを回避しながら、最終的にポリオルガノシロキサン系粒子の粒径を大きく形成することができる。このように、本実施形態の製造方法によれば、粒径を大きくするに際して分散系の安定性を維持することが容易である。
(2)前記油滴モノマー吸収工程及び固化工程を実施することにより、油滴モノマー吸収工程で成長粒子を更に成長させることができるとともに吸収させた重合性有機系モノマーを利用して固化することができる。すなわち、粒子の成長及び固化を簡単に行うことができるようになる。
(3)液滴状粒子形成工程において、アルコキシドの加水分解及び縮合を行う段階を複数回繰り返すことで、ポリオルガノシロキサン系粒子の粒径を大きくすることが更に容易となる。
(4)前記油滴モノマー吸収工程を通じてポリオルガノシロキサン系粒子を製造する方法によれば、一般式(1)で表されるアルコキシド及び重合性有機系モノマーの種類を適宜選択することで、得られるポリオルガノシロキサン系粒子の物性を制御することができるようになる。例えば、一般式(1)で表されるアルコキシド及び重合性有機系モノマーの合計量に含まれるフェニル基の含有率を調整することで、屈折率が1.48〜1.60の範囲の高い屈折率を有するポリオルガノシロキサン系粒子を得ることができるようになる。
(5)本実施形態の製造方法では、光学材料やコーティング膜のマトリックスとなる樹脂の屈折率に近づけることが容易となる結果、そうした光学材料やコーティング膜の透明性に対する影響を抑制したポリオルガノシロキサン系粒子を容易に製造することができる。
(6)重合性有機系モノマーの油滴を吸収させる工程、及びその重合性有機系モノマーを重合させる工程により、ポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率を1.48〜1.60の範囲に調整することで、例えば光学透明膜用等の透明性の高い樹脂材料の添加剤として好適なポリオルガノシロキサン系粒子を提供することができる。
なお、前記実施形態を次のように変更して構成してもよい。
・前記油滴モノマー吸収工程を省略してもよい。すなわち、油滴アルコキシド吸収粒子形成工程の後に、吸収させたアルコキシドを加水分解及び縮合させることで、油滴アルコキシド吸収粒子を固化させることもできる。
・液滴状のポリオルガノシロキサン粒子に油滴モノマーを吸収させる工程を実施した後に、油滴アルコキシドを吸収させる工程を実施してもよい。
・前記固化工程で得られたポリオルガノシロキサン系粒子に焼成処理を施してもよい。こうした焼成処理により、ポリオルガノシロキサン系粒子の硬度を高めることができるようになる。また、ポリオルガノシロキサン系粒子の焼成処理により、ポリオルガノシロキサン系粒子に含まれる有機成分を分解して除去することで、シリカ粒子を得ることができる。シリカ粒子を得るには、ポリオルガノシロキサン系粒子を、その中に含まれる有機基の分解温度より150℃低い温度ないし有機基の分解温度未満の温度において予備焼成処理した後に、当該有機基の分解温度以上の温度で焼成処理することが好ましい。このように焼成処理を段階的に行うことで、有機成分の燃焼熱の急激な発生が抑制される。この結果、シリカ粒子において、割れ、亀裂等が抑制されることにより、歩留まりを向上させることができる。こうして得られたシリカ粒子は、例えば液晶表示装置のスペーサ、樹脂用充填剤、セラミックス原料等の用途に適している。
・ポリオルガノシロキサン粒子、油滴アルコキシド吸収粒子又は重合用粒子に、分散剤、着色剤等の添加剤が含有されるように、添加剤を配合した分散系で各粒子を形成させてもよい。
・前記ポリオルガノシロキサン系粒子又はシリカ粒子をコアとして、その粒子表面に、各種表面処理を施してもよい。また、前記ポリオルガノシロキサン系粒子又はシリカ粒子に各種コーティング剤をコーティングしてもよい。
上記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(イ)前記成長粒子を固化させる工程の後に、固化した粒子を焼成する工程を含むポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法。
(ロ)前記ポリオルガノシロキサン系粒子からシリカ粒子を得るシリカ粒子の製造方法であって、前記ポリオルガノシロキサン系粒子を焼成する工程を含み、前記焼成する工程は、ポリオルガノシロキサン系粒子に含まれる有機成分を除去する工程であるシリカ粒子の製造方法。
(ハ)前記一般式(1)で表されるアルコキシド及び重合性有機系モノマーの合計量に含まれるフェニル基の含有率を調整することで、屈折率が1.48〜1.60の範囲のポリオルガノシロキサン系粒子を得るポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(実施例1)
<液滴状粒子形成工程(1)>
1リットル容量のガラス製セパラブルフラスコにイオン交換水75gを入れた後に、そのセパラブルフラスコを20℃に調整した恒温槽内に設置した。次に、イオン交換水を撹拌羽根により撹拌しながら、ビニルトリメトキシシラン25gを加えて3時間撹拌した。続いて、1mol/Lのアンモニア水0.02mlを触媒として加えた後に、更に1時間撹拌することにより、液滴状のポリオルガノシロキサン粒子が分散した水性分散液を得た。得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径をベックマンコールター社製のコールターカウンター、商品名“マルチサイザーIII”にて測定した結果、12.41μmであった。また、得られたポリオルガノシロキサン粒子のCV値は、2.16%であった。
<液滴状粒子形成工程(2)>
1リットル容量のプラスチック製ビーカーにイオン交換水300gとビニルトリメトキシシラン100gを入れた後、スターラーチップを入れて室温にて3時間撹拌した。撹拌後、水溶液は均一となった。この水溶液を、20℃に保持した恒温槽内に設置されたセパラブルフラスコ内の上記液滴状のポリオルガノシロキサン粒子が分散した水性分散液に添加し、2.5時間撹拌することにより、液滴状のポリオルガノシロキサン粒子を成長させた。得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、21.48μmであった。また、得られたポリオルガノシロキサン粒子のCV値は、1.88%であった。
<油滴アルコキシド吸収粒子形成工程>
1リットル容量のガラス製セパラブルフラスコにイオン交換水300gを入れた後、20質量%ドデシル硫酸アンモニウム水溶液2.9gと、フェニルトリメトキシシラン100gを加え、ホモジナイザーにて3分間撹拌することで、油滴アルコキシドの水性分散液を調製した。この水性分散液は、フェニルトリメトキシシランを油滴としたO/W型エマルションである。次に、同分散液の入ったセパラブルフラスコを、20℃に調整した恒温槽内に設置した後、同分散液を撹拌羽根により撹拌しながら、上記液滴状粒子形成工程(2)で得られた液滴状のポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液200gを加えて1時間撹拌することにより、油滴アルコキシド吸収粒子の水性分散液を得た。得られた油滴アルコキシド吸収粒子を光学顕微鏡にて観察した結果、その粒子径は約40μmであった。
<油滴モノマー吸収工程>
2リットル容量のガラス製セパラブルフラスコにイオン交換水300gを入れた後、エチレングリコールジメタクリレート40g及び55質量%ジビニルベンゼン60gに、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)1.0gを溶解させた溶液と、20質量%ドデシル硫酸アンモニウム水溶液2.9gとを加え、ホモジナイザーにて3分間撹拌することで、重合性有機系モノマーを油滴として分散した水性分散液を調製した。この水性分散液は、エチレングリコールジメタクリレート及びジビニルベンゼンからなる重合性有機系モノマーを油滴としたO/W型エマルションである。
次に、同分散液の入ったセパラブルフラスコを、30℃に調整した恒温槽内に設置した後、同分散液を撹拌羽根により撹拌しながら、上記油滴アルコキシド吸収粒子の水性分散液30gを加えて15時間撹拌した。これにより、油滴アルコキシド吸収粒子に重合性有機系モノマーを吸収させることで、重合用粒子の水性分散液を得た。
<固化工程>
重合用粒子の水性分散液の撹拌を継続した状態で、恒温槽を70℃に昇温することにより、重合用粒子に含まれる重合性有機系モノマーのラジカル重合反応を開始した。恒温槽を70℃に保持するとともに5時間撹拌を継続することにより、ポリオルガノシロキサン系粒子水性分散液を得た。次に、撹拌を停止するとともに恒温槽による加温を停止することで、ラジカル重合反応を停止した。
<洗浄工程>
洗浄工程においては、固化工程により得られたポリオルガノシロキサン系粒子と分散媒とを遠心分離機によって分離した後、上澄みを捨て、さらにメタノールを加えることによりポリオルガノシロキサン系粒子を再分散させた。この操作を3回繰り返すことにより、ポリオルガノシロキサン系粒子の洗浄を行い、最後にメタノールを除去した。次に、ポリオルガノシロキサン系粒子をオーブンで80℃にて1時間乾燥処理を行うことにより、ポリオルガノシロキサン系粒子を粉体として得た。得られたポリオルガノシロキサン系粒子の平均粒子径を上記コールターカウンターにて測定したところ、72.87μmであった。また、得られたポリオルガノシロキサン系粒子のCV値は、3.40%であった。また、アッベ屈折計により測定したポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率は1.55であった。
(実施例2)
<液滴状粒子形成工程(1)>
実施例2においては、実施例1の液滴状粒子形成工程(1)と同様にして、ポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液を得た。得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、12.96μmであった。また、得られたポリオルガノシロキサン粒子のCV値は、3.55%であった。
<液滴状粒子形成工程(2)>
実施例2においては、実施例1の液滴状粒子形成工程(2)と同様にして、ポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液を得た。得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、21.53μmであった。また、CV値は、3.21%であった。
<油滴アルコキシド吸収粒子形成工程>
実施例2おいては、実施例1の油滴アルコキシド吸収粒子形成工程と同様にして、油滴アルコキシド吸収粒子の水性分散液を得た。得られた油滴アルコキシド吸収粒子を光学顕微鏡にて観察した結果、その粒子径は約40μmであった。
<油滴モノマー吸収工程>
実施例2においては、重合性有機系モノマーをエチレングリコールジメタクリレート80g及び55質量%ジビニルベンゼン20gに変更した以外は、実施例1の油滴モノマー吸収工程と同様にして、重合用粒子の水性分散液を得た。
<固化工程及び洗浄工程>
実施例2の固化工程及び洗浄工程は、実施例1と同様にして行った。得られたポリオルガノシロキサン系粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、66.26μmであった。また、得られたポリオルガノシロキサン系粒子のCV値は、3.40%であった。また、アッベ屈折計により測定したポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率は1.52であった。
(実施例3)
<液滴状粒子形成工程>
1リットル容量のガラス製セパラブルフラスコにイオン交換水100gを入れた後に、そのセパラブルフラスコを20℃に調整した恒温槽内に設置した。次に、イオン交換水を撹拌羽根により撹拌しながら、25質量%のアンモニア水0.2mlを触媒として加えた。続いて、フェニルトリメトキシシラン30gとメタノール50gの混合液を作製し、これを上記イオン交換水中に加えて1時間撹拌することにより、液滴状のポリオルガノシロキサン粒子が分散した水性分散液を得た。得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、9.01μmであった。また、得られたポリオルガノシロキサン粒子のCV値は、2.94%であった。
<油滴アルコキシド吸収粒子形成工程>
1リットル容量のガラス製セパラブルフラスコにイオン交換水300gを入れた後、20質量%ドデシル硫酸アンモニウム水溶液2.9gと、フェニルトリメトキシシラン100gを加え、ホモジナイザーにて3分間撹拌することで、油滴アルコキシドの水性分散液を調製した。この水性分散液は、フェニルトリメトキシシランを油滴としたO/W型エマルションである。次に、同分散液の入ったセパラブルフラスコを、30℃に調整した恒温槽内に設置した後、同分散液を撹拌羽根により撹拌しながら、上記液滴状粒子形成工程で得られた液滴状のポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液20gを加えて3時間撹拌することにより、油滴アルコキシド吸収粒子の水性分散液を得た。油滴アルコキシド吸収粒子を光学顕微鏡にて観察したところ、その粒子径は約35μmであった。
<油滴モノマー吸収工程>
2リットル容量のガラス製セパラブルフラスコにイオン交換水300gを入れた後、エチレングリコールジメタクリレート20g及び55質量%ジビニルベンゼン80gに、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)1.0gを溶解させた溶液と、20質量%ドデシル硫酸アンモニウム水溶液2.9gとを加え、ホモジナイザーにて3分間撹拌することで、重合性有機系モノマーを油滴として分散した水性分散液を調製した。この水性分散液は、エチレングリコールジメタクリレート及びジビニルベンゼンからなる重合性有機系モノマーを油滴としたO/W型エマルションである。
次に、同分散液の入ったセパラブルフラスコを、30℃に調整した恒温槽内に設置した後、同分散液を撹拌羽根により撹拌しながら、上記油滴アルコキシド吸収粒子の水性分散液50gを加えて16時間撹拌することにより、重合用粒子の水性分散液を得た。
<固化工程及び洗浄工程>
実施例3の固化工程及び洗浄工程は、実施例1と同様にして行った。得られたポリオルガノシロキサン系粒子を上記のコールターカウンターにて測定した結果、60.61μmであった。また、得られたポリオルガノシロキサン系粒子のCV値は、6.69%であった。また、アッベ屈折計により測定したポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率は、1.57であった。
(実施例4)
<液滴状粒子形成工程(1)>
実施例4においては、実施例1の液滴状粒子形成工程(1)と同様にして、ポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液を得た。得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、12.52μmであった。また、得られたポリオルガノシロキサン粒子のCV値は、2.24%であった。
<液滴状粒子形成工程(2)>
実施例4においては、実施例1の液滴状粒子形成工程(2)と同様にして、ポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液を得た。得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、21.45μmであった。また、CV値は、2.10%であった。
<油滴アルコキシド吸収粒子形成工程>
実施例4おいては、実施例1の油滴アルコキシド吸収粒子形成工程と同様にして、油滴アルコキシド吸収粒子の水性分散液を得た。得られた油滴アルコキシド吸収粒子を光学顕微鏡にて観察した結果、その粒子径は約40μmであった。
<油滴モノマー吸収工程>
実施例4においては、重合性有機系モノマーとして、55質量%ジビニルベンゼンを配合せずに、エチレングリコールジメタクリレート100gを配合した以外は、実施例1の油滴モノマー吸収工程と同様にして、重合用粒子の水性分散液を得た。
<固化工程及び洗浄工程>
実施例4の固化工程及び洗浄工程は、実施例1と同様にして行った。得られたポリオルガノシロキサン系粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、69.30μmであった。また、得られたポリオルガノシロキサン系粒子のCV値は、2.57%であった。また、アッベ屈折計により測定したポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率は1.50であった。
(実施例5)
<液滴状粒子形成工程(1)>
実施例5においては、実施例1の液滴状粒子形成工程(1)と同様にして、ポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液を得た。得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、11.83μmであった。また、得られたポリオルガノシロキサン粒子のCV値は、2.67%であった。
<液滴状粒子形成工程(2)>
実施例5においては、実施例1の液滴状粒子形成工程(2)と同様にして、ポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液を得た。得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、20.30μmであった。また、CV値は、2.12%であった。
<油滴アルコキシド吸収粒子形成工程>
実施例5おいては、実施例1の油滴アルコキシド吸収粒子形成工程と同様にして、油滴アルコキシド吸収粒子の水性分散液を得た。得られた油滴アルコキシド吸収粒子を光学顕微鏡にて観察した結果、その粒子径は約40μmであった。
<油滴モノマー吸収工程>
実施例5においては、重合性有機系モノマーをエチレングリコールジメタクリレート70g及び55質量%ジビニルベンゼン30gに変更した以外は、実施例1の油滴モノマー吸収工程と同様にして、重合用粒子の水性分散液を得た。
<固化工程及び洗浄工程>
実施例5の固化工程及び洗浄工程は、実施例1と同様にして行った。得られたポリオルガノシロキサン系粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、64.30μmであった。また、得られたポリオルガノシロキサン系粒子のCV値は、2.57%であった。また、アッベ屈折計により測定したポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率は1.53であった。
(実施例6)
<液滴状粒子形成工程(1)>
実施例6においては、実施例1の液滴状粒子形成工程(1)と同様にして、ポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液を得た。得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、13.15μmであった。また、得られたポリオルガノシロキサン粒子のCV値は、3.04%であった。
<液滴状粒子形成工程(2)>
実施例6においては、実施例1の液滴状粒子形成工程(2)と同様にして、ポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液を得た。得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、23.18μmであった。また、CV値は、2.98%であった。
<油滴アルコキシド吸収粒子形成工程>
実施例6おいては、上記液滴状粒子形成工程(2)で得られた液滴状のポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液について、その添加量を200gから80gに変更した以外は実施例1の油滴アルコキシド吸収粒子形成工程と同様にして、油滴アルコキシド吸収粒子の水性分散液を得た。得られた油滴アルコキシド吸収粒子を光学顕微鏡にて観察した結果、その粒子径は約50μmであった。
<油滴モノマー吸収工程>
実施例6においては、重合性有機系モノマーをエチレングリコールジメタクリレート80g及び55質量%ジビニルベンゼン20gに変更した以外は、実施例1の油滴モノマー吸収工程と同様にして、重合用粒子の水性分散液を得た。
<固化工程及び洗浄工程>
実施例6の固化工程及び洗浄工程は、実施例1と同様にして行った。得られたポリオルガノシロキサン系粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、63.75μmであった。また、得られたポリオルガノシロキサン系粒子のCV値は、2.88%であった。また、アッベ屈折計により測定したポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率は1.50であった。
(比較例1)
<液滴状粒子形成工程(1)及び(2)>
比較例1においては、実施例1の液滴状粒子形成工程(1)及び(2)と同様にして、ポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液を得た。液滴状粒子形成工程(1)で得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、12.41μmであった。また、液滴状粒子形成工程(1)で得られたポリオルガノシロキサン粒子のCV値は、2.16%であった。また、液滴状粒子形成工程(2)で得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、21.48μmであった。また、液滴状粒子形成工程(2)で得られたポリオルガノシロキサン粒子のCV値は、1.88%であった。
<油滴モノマー吸収工程>
2リットル容量のガラス製セパラブルフラスコにイオン交換水300gを入れた後、エチレングリコールジメタクリレート40g及び55質量%ジビニルベンゼン60gに、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)1.0gを溶解させた溶液と、20質量%ドデシル硫酸アンモニウム水溶液2.9gとを加え、ホモジナイザーにて3分間撹拌することで、重合性有機系モノマーを油滴として分散した水性分散液を調製した。この水性分散液は、エチレングリコールジメタクリレート及びジビニルベンゼンからなる重合性有機系モノマーを油滴としたO/W型エマルションである。
次に、同分散液の入ったセパラブルフラスコを、30℃に調整した恒温槽内に設置した後、同分散液を撹拌羽根により撹拌しながら、上記ポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液30gを加えて15時間撹拌することにより、重合用粒子の水性分散液を得た。
<固化工程及び洗浄工程>
比較例1の固化工程及び洗浄工程は、実施例1と同様にして行った。得られたポリオルガノシロキサン系粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、54.46μmであった。また、得られたポリオルガノシロキサン系粒子のCV値は、3.27%であった。また、アッベ屈折計により測定したポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率は、1.55であった。
(比較例2)
<液滴状粒子形成工程(1)及び(2)>
比較例2においては、実施例1の液滴状粒子形成工程(1)及び(2)と同様にして、ポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液を得た。液滴状粒子形成工程(1)で得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、13.57μmであった。また、液滴状粒子形成工程(1)で得られたポリオルガノシロキサン粒子のCV値は、3.84%であった。また、液滴状粒子形成工程(2)で得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、25.29μmであった。また、液滴状粒子形成工程(2)で得られたポリオルガノシロキサン粒子のCV値は、3.02%であった。
<液滴状粒子形成工程(3)>
1リットル容量のプラスチック製ビーカーにイオン交換水300gとビニルトリメトキシシラン100gを入れた後、スターラーチップを入れて室温にて3時間撹拌した。撹拌後、水溶液は均一となった。この水溶液を、2リットル容量のガラス製セパラブルフラスコに移し替え、20℃に保持した恒温槽内に設置した。この水溶液を撹拌しながら、上記液滴状粒子形成工程(2)で得られたポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液を添加し、3時間撹拌した後、水溶液中の粒子を光学顕微鏡にて観察したところ、その粒子径は約25μmであり、液滴状粒子形成工程(2)で得られたポリオルガノシロキサン粒子とほぼ同じ粒径であった。更に2時間撹拌を続けた結果、水溶液中の粒子は凝集したため、その後の工程に供することができなかった。
(比較例3)
<液滴状粒子形成工程(1)及び(2)>
比較例3においては、実施例1の液滴状粒子形成工程(1)及び(2)と同様にして、ポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液を得た。液滴状粒子形成工程(1)で得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、12.41μmであった。また、液滴状粒子形成工程(1)で得られたポリオルガノシロキサン粒子のCV値は、3.27%であった。また、液滴状粒子形成工程(2)で得られたポリオルガノシロキサン粒子の平均粒子径を上記のコールターカウンターにて測定した結果、21.55μmであった。また、液滴状粒子形成工程(2)で得られたポリオルガノシロキサン粒子のCV値は、3.06%であった。
<液滴状粒子形成工程(3)>
1リットル容量のガラス製セパラブルフラスコを、30℃に調整した恒温槽内に設置した後、イオン交換水225gとメタノール75gを入れて撹拌羽根により撹拌した。続いて、フェニルトリメトキシシラン100gを加えて3時間撹拌した。撹拌後、水溶液は均一となった。この水溶液を撹拌しながら、上記液滴状粒子形成工程(2)で得られたポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液20gを加えて3時間撹拌した後、水溶液中の粒子を光学顕微鏡にて観察したところ、その粒子径は約21μmであり、液滴状粒子形成工程(2)で得られたポリオルガノシロキサン粒子とほぼ同じ粒径であった。
(結果の考察)
各実施例では、60μm以上の平均粒子径を有するポリオルガノシロキサン系粒子を得ることができるとともにそれら粒子のCV値が10%以下であった。比較例1では、成長粒子形成工程を行っていないため、実施例1及び2のポリオルガノシロキサン系粒子よりも平均粒子径が小さいものであった。比較例2では、液滴状粒子形成工程(2)と同様にして液滴状粒子形成工程(3)を行うことで、ポリオルガノシロキサン粒子を成長させることを試みているが、ポリオルガノシロキサン粒子が凝集する結果となった。比較例3では、液滴状粒子形成工程(3)として、アルコキシドの水性溶液をポリオルガノシロキサン粒子に吸収させることを試みているが、ポリオルガノシロキサン粒子の成長が確認されなかった。また、各実施例で得られたポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率は、1/100単位で調整されていることから、重合性有機モノマーの配合量を調整することによってポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率を1/100単位で調整することができることが分かる。
(ポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率の影響)
各実施例で得られたポリオルガノシロキサン系粒子を光硬化型変性アクリル系樹脂(協立化学産業株式会社製、XVL−90K、硬化後の屈折率:1.52)に2質量%となるように添加し、混合機(株式会社シンキー製、商品名:あわとり錬太郎、MX−201)を用いて1分間混合した。次に、得られた樹脂組成物をスライドガラス上に一滴載せて、さらにスライドガラスを1枚重ねることによって樹脂を挟み込み、紫外線を0.5mW/cmの条件下で1分間照射することで、光硬化型変性アクリル系樹脂を硬化させることで、ヘイズ値測定用のサンプルを得た。得られたサンプルのヘイズ値を濁度計(日本電色工業株式会社製、NDH2000)を用いて測定した。その結果を表1に示す。
Figure 0005437897
表1に示されるように、ポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率が樹脂の屈折率に近づくにしたがって、ヘイズ値測定用のサンプル、すなわち樹脂成形体のヘイズ値が小さくなることが分かる。こうした樹脂成形体のヘイズ値は、ポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率が1/100単位で異なったとしても、大きく影響を受けることが分かる。この点、各実施例では、ポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率を1/100単位で調整することができるため、例えば実施例2のヘイズ値に示されるように、樹脂単体の透明性への影響を抑制することができることが分かる。

Claims (4)

  1. 一般式(1):
    −Si−(OR4−n ・・・(1)
    (一般式(1)中、Rは非加水分解性基であって、炭素数1〜20のアルキル基、(メタ)アクリロイルオキシ基若しくはエポキシ基を有する炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基、又は、炭素数7〜20のアラルキル基を示し、Rは炭素数1〜6のアルキル基を示し、nは1〜3の整数を示し、Rが複数ある場合、各Rは互いに同一であっても異なっていてもよく、ORが複数ある場合、各ORは互いに同一であっても異なっていてもよい。)
    で表されるアルコキシドの加水分解及び縮合を通じてポリオルガノシロキサン系粒子を製造するポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法であって、
    前記アルコキシドを加水分解及び縮合させることで、液滴状のポリオルガノシロキサン粒子が分散してなる水性分散液を調製する工程と、
    前記一般式(1)で表されるアルコキシドのうち、水中で油滴を形成可能なアルコキシドを油滴として分散してなる油滴アルコキシドの水性分散液を調製した後に、同油滴アルコキシドの水性分散液と前記液滴状のポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液とを接触させることで、前記液滴状のポリオルガノシロキサン粒子に前記油滴アルコキシドを吸収させた油滴アルコキシド吸収粒子の水性分散液を得る工程と、
    前記油滴アルコキシド吸収粒子を固化させる工程とを含むことを特徴とするポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法。
  2. 重合性有機系モノマーを油滴として分散してなる水性分散液を、前記液滴状のポリオルガノシロキサン粒子の水性分散液、及び前記油滴アルコキシド吸収粒子の水性分散液の少なくとも一方の水性分散液に接触させることで、その水性分散液中の粒子に前記重合性有機系モノマーの油滴を吸収させる工程を含み、
    前記油滴アルコキシド吸収粒子を固化させる工程が前記重合性有機系モノマーを重合させる工程であることを特徴とする請求項1に記載のポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法。
  3. 前記重合性有機系モノマーの配合量、及び前記重合性有機系モノマーの種類のうち、少なくとも一方を変更することで、ポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率を制御することを特徴とする請求項2に記載のポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法。
  4. 前記重合性有機系モノマーの油滴を吸収させる工程、及びその重合性有機系モノマーを重合させる工程により、前記ポリオルガノシロキサン系粒子の屈折率を1.48〜1.60の範囲に調整することを特徴とする請求項3に記載のポリオルガノシロキサン系粒子の製造方法。
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