JP5437537B1 - 低重合度プロアントシアニジンの製法 - Google Patents

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Abstract

プロアントシアニジン原料の水系溶液を、スルホ基含有化合物の存在下で低温加熱して、天然型の低重合度プロアントシアニジンを生成する、低重合度プロアントシアニジンの製法である。これにより、簡易な手法で、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンを生成し、増産することが可能となる。

Description

本発明は、高重合度プロアントシアニジンもしくはプロアントシアニジンの構成モノマーを含有するプロアントシアニジン原料から、低重合度プロアントシアニジンを効率よく増産することが可能な、低重合度プロアントシアニジンの製法に関するものである。
プロアントシアニジンは、従来より「縮合型タンニン」や「非加水分解性タンニン」と呼ばれている化合物であり、植物体に含まれるポリフェノールの一種として知られる。プロアントシアニジンの構造は、一般に、フラバン−3−オールを構成単位とし、4−6位または4−8位などで縮合もしくは重合する結合様式をとる。このように、プロアントシアニジンとは、上記結合様式に従い縮合もしくは重合した、2量体以上の重合体の総称である。
近年、プロアントシアニジンのなかには、動脈硬化症予防、心血管疾患予防、抗糖尿病、抗肥満、内臓脂肪蓄積抑制、抗腫瘍、抗炎症、抗老化、抗酸化、坑糖化、抗アレルギー、抗菌、育毛、美白作用、血流改善作用等の生理活性を示すものがあるとの報告がなされている。これらの生理活性とプロアントシアニジンの重合度数との構造活性相関に関しては、未だ充分に解明されていないのが現状であるが、例えば、育毛活性については、低重合度(2〜5量体)のプロアントシアニジンが最も高い活性を示すことが報告されている(特許文献1参照)。また、上記のように低重合度のものは、体内に吸収されやすい特性を示すことから、育毛活性以外の生理活性においても有効であると考えられている。
そして、上記のような低重合度プロアントシアニジンを得る手法としては、従来、それを多く含む植物体をプロアントシアニジン原料とし、下記の(1)〜(5)に示す精製方法で分離・精製を行うといった手法がとられている。
(1)向流クロマトグラフィーによる精製方法(特許文献2参照)。
(2)酢酸エチル、ジクロロメタンを用いた固液抽出方法(特許文献3参照)。
(3)セファデックスLH−20カラムを用いた精製方法(特許文献4参照)。
(4)ポリスチレン系吸着樹脂を用いた精製方法(特許文献5参照)。
(5)順相シリカゲルクロマトグラフィーを用いた精製方法(特許文献6,7参照)。
WO96/00561公報 特開昭61−16982号公報 特開平8−176137号公報 特開平3−200781号公報 特公平7−62014号公報 特開2006−38763公報 WO00/64883公報
しかしながら、上記のように分離・精製のみで所望の低重合度プロアントシアニジンを得るには、上記のように低重合度プロアントシアニジンを多く含む植物体をプロアントシアニジン原料として用いないと、生産性が悪く、効率的でないといった問題がある。
そこで、低重合度プロアントシアニジンを多く含まなくとも、高重合度プロアントシアニジンを低分子に断片化することにより低重合度プロアントシアニジンを増産する方法が検討されている。例えば、原料中の高重合度プロアントシアニジンを、塩酸や硝酸や水素の存在下で高温加熱して分解するといった手法や、チオール化合物と反応させて分解するといった手法により、低分子化する方法である。
ところが、塩酸や硝酸や水素の存在下で高重合度プロアントシアニジンを低分子に断片化する手法は、上記のように高温で、かつ長時間にわたり反応させることを要するため、簡易な手法とは言えない。しかも、高温によりラセミ化(構造変態)も起こりやすいことから、所望の天然型低重合度プロアントシアニジンを効率的に生産することが難しいといった問題もある。また、チオール化合物と反応させる手法では、産物が硫黄を含有する非天然物となり、食用への適用に際し安全性が懸念されるといった問題や、風味に劣るといった問題がある。さらに、これらの手法では、反応が進行し過ぎて単量体(カテキンやエピカテキン)になるまで断片化される割合が高く、低重合度(2〜5量体)のプロアントシアニジンを効率良く得ようとしても、その反応制御が困難であるといった問題もある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、簡易な手法により、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンを増産することが可能な、低重合度プロアントシアニジンの製法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、プロアントシアニジン原料の水系溶液を、下記(a)に示すスルホ基含有化合物の存在下で、50〜80℃の温度条件で低温加熱して、下記(α)に示す天然型の低重合度プロアントシアニジンを増産する低重合度プロアントシアニジンの製法を、の要旨とする。
(a)硫酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸、およびスルホ基含有イオン交換樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一つのスルホ基含有化合物。
(α)プロシアニジンB1、プロシアニジンB2、プロシアニジンC1、およびシナムタンニンA2からなる群から選ばれた少なくとも一つの低重合度プロアントシアニジン。
すなわち、本発明者は、簡易な手法により、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンを増産する製法について、鋭意研究を重ねた。そして、各種実験の結果、植物体等のプロアントシアニジン原料(プロアントシアニジンの高分子体や、カテキン,エピカテキンといったプロアントシアニジンの単量体を含有する原料)の水系溶液を、スルホ基含有化合物の存在下で低温加熱すると、ラセミ化を生じさせることなく、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンを効率的に生産することができることを見いだし、本発明に到達した。
上記のようにスルホ基含有化合物の存在下で低温加熱すると、高重合度のプロアントシアニジンはその分解が促進され、カテキン,エピカテキンといった単量体はその重合が促進され、結果的に、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンが生成され、増産されるようになる。このようになる理由に関しては未だ充分に解明されていないが、不均化反応によるものと考えられる。また、上記製法における反応制御は、比較的容易であり、加熱温度を低温にして行うことができ、しかも短時間の加熱処理で済むことから、従来の製法に比べ、効率良く行うことができる。さらに、従来の製法では、高重合度プロアントシアニジンの分解による低重合度プロアントシアニジンの生成は可能であったが、本発明の製法のように単量体や2単量体等からの低重合度プロアントシアニジンの合成は不可能であった。つまり、本発明の製法では、このような単量体や2単量体等からの低重合度プロアントシアニジンの合成も行われることから、従来の製法よりも、より効率良く、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンを増産することができるようになる。
以上のように、本発明の低重合度プロアントシアニジンの製法は、プロアントシアニジン原料の水系溶液を、スルホ基含有化合物の存在下で低温加熱して、天然型の低重合度プロアントシアニジンを増産するものである。これにより、簡易な手法により、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンを増産することが可能となる。そして、本発明の製法により得られた低重合度プロアントシアニジンは、天然型プロアントシアニジンであるため、食用等の、人体への適用に際しても安全である。そのため、上記のようにして増産した低重合度プロアントシアニジンを分離・精製し、目的とする生理活性(動脈硬化症予防、心血管疾患予防、抗糖尿病、抗肥満、内臓脂肪蓄積抑制、抗腫瘍、抗炎症、抗老化、抗酸化、坑糖化、抗アレルギー、抗菌、育毛、美白作用、血流改善作用等)を示す重合度数のものを、医薬品,飲食品,化粧品等の材料として安心して適用することができる。
特に、上記プロアントシアニジン原料が、増産する低重合度プロアントシアニジンよりも低重合度のプロアントシアニジンもしくはプロアントシアニジンの構成モノマーと、増産する低重合度プロアントシアニジンよりも高重合度のプロアントシアニジンとが混在したものであると、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンをより効率的に生産することができる。
また、上記スルホ基含有化合物が、硫酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸、スルホ基含有イオン交換樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一つであるため、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンをより効率的に生産することができる。
また、上記スルホ基含有化合物の存在下での低温加熱を、特定の温度条件で行っているため、ラセミ化を生じさせることなく、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンをより効率的に生産することができる。
また、上記スルホ基含有化合物の存在下での低温加熱を、10〜240分間行うと、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンをより効率的に生産することができる。
また、上記スルホ基含有化合物の存在下での低温加熱を特定のpH条件で行うと、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンをより効率的に生産することができる。
また、上記プロアントシアニジン原料の水系溶液が、メタノールおよびエタノールの少なくとも一つと水との混合水を溶媒とすると、より多く、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンを増産することができる。
実験1における低分子量体の定量分析結果を示すグラフである。 実施例4の液体クロマトグラフィーの結果を示すクロマトグラムである。 比較例4の液体クロマトグラフィーの結果を示すクロマトグラムである。 比較例5の液体クロマトグラフィーの結果を示すクロマトグラムである。 比較例6の液体クロマトグラフィーの結果を示すクロマトグラムである。 比較例7の液体クロマトグラフィーの結果を示すクロマトグラムである。 実施例4での反応時間毎の低分子量体の定量分析結果を示すグラフである。 実施例5の液体クロマトグラフィーの結果を示すクロマトグラムである。 実施例6の液体クロマトグラフィーの結果を示すクロマトグラムである。 実施例5での反応時間毎の低分子量体の定量分析結果を示すグラフである。 実施例6での反応時間毎の低分子量体の定量分析結果を示すグラフである。 実施例7での反応時間毎の低分子量体の定量分析結果を示すグラフである。 実施例8での反応時間毎の低分子量体の定量分析結果を示すグラフである。 実験5における低分子量体の定量分析結果を示すグラフである。 実験6における低分子量体の定量分析結果を示すグラフである。 実験7における低分子量体の定量分析結果を示すグラフである。 実験8における低分子量体の定量分析結果を示すグラフである。 実験9における低分子量体の定量分析結果を示すグラフである。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の低重合度プロアントシアニジンの製法は、プロアントシアニジン原料の水系溶液を、スルホ基含有化合物の存在下で低温加熱して、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンを増産するという構成をとる。なお、本発明において「プロアントシアニジン原料」とは、増産する低重合度プロアントシアニジンとは異なる重合度のプロアントシアニジン(プロアントシアニジンの高分子体等)や、プロアントシアニジンの構成モノマー(カテキンやエピカテキン)を含有する原料を示す。また、低重合度プロアントシアニジンとは、通常、プロアントシアニジンの2〜5量体を示すものである。本発明の製法により得られる低重合度プロアントシアニジンは、天然型であることから、プロシアニジンB1(2量体),B2(2量体),C1(3量体),シナムタンニン(cinnamtannin)A2(4量体)といったものがあげられる。
上記プロアントシアニジン原料としては、植物原料では、例えば、ブドウ,カキ,リンゴ,マツ,栗,落花生,アズキ,クランベリー,黒大豆,カカオ,シナモン,ムタンバ,サンザシ,ブニノキ,ゴレンシ,マザーワート,ケクロピア,コーラ(コーラナッツ),ライチ、イチョウ等の植物の、果実、果皮、種子、渋皮、殻、葉、樹皮等があげられる。これらの植物原料は、通常、空気乾燥等の乾燥工程に付した後、抽出原料とするが、そのまま抽出原料とすることもできる。
また、上記原料は、予め粗精製した後、本発明の製法に適用してもよい。ここで、上記粗精製は、例えば、固液抽出法,液液分配法,吸着クロマトグラフィー,分配クロマトグラフィー,疎水性相互作用クロマトグラフィー,イオン交換クロマトグラフィー,サイズ排除クロマトグラフィー,向流液液分配法、吸着剤処理法といった処理法を適用することにより行われる。
なお、上記プロアントシアニジン原料中には、低重合度プロアントシアニジンを多く含むものもあるが、本発明の製法では、これに加え、高重合度プロアントシアニジンや、カテキン,エピカテキンといった単量体を原料とし、その分解・合成により、低重合度プロアントシアニジンが増産される。したがって、上記プロアントシアニジン原料が高重合度プロアントシアニジンや単量体を含んでいれば、本発明の製法を適用することによって、より多くの低重合度プロアントシアニジンを得ることができる。
また、本発明の製法では、上記のように植物原料を材料として用いなくとも、例えば、市販の試薬として入手可能な、高重合度プロアントシアニジンや、カテキン,エピカテキンといった単量体を、上記プロアントシアニジン原料として用いてもよい。
本発明の製法では、上記プロアントシアニジン原料が、増産する低重合度プロアントシアニジンよりも高重合度のプロアントシアニジンを含有するものであれば、その分解により目的とする低重合度プロアントシアニジンを増産することができ、増産する低重合度プロアントシアニジンよりも低重合度のプロアントシアニジンを含有するものであれば、その合成により目的とする低重合度プロアントシアニジンを増産することができる。特に、上記プロアントシアニジン原料が、増産する低重合度プロアントシアニジンよりも低重合度のプロアントシアニジンもしくはプロアントシアニジンの構成モノマーと、増産する低重合度プロアントシアニジンよりも高重合度のプロアントシアニジンとが混在したものであると、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンをより効率的に生産することができるようになるため、好ましい。なお、本発明の製法において、単量体のみをプロアントシアニジン原料とした場合、低重合度プロアントシアニジンを合成することができなかったことから、単量体を使用する場合は、2単量体以上のプロアントシアニジンと併用する必要がある。
つぎに、上記プロアントシアニジン原料を、水、メタノール、エタノールといった水系溶媒に添加し、プロアントシアニジン原料の水系溶液を調製する。特に、上記溶液が、メタノールやエタノールと水との混合水を溶媒とすることが、より多く、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンを増産することができるようになるため好ましい。また、上記混合水におけるメタノールやエタノールの濃度は、上記観点から、80%以下とすることが好ましい。
このようにして得られたプロアントシアニジン原料の水系溶液を、先に述べたように、スルホ基含有化合物の存在下で低温加熱する。上記スルホ基含有化合物としては、硫酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸、およびスルホ基含有イオン交換樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一つ用いられこれにより目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンをより効率的に生産することができる。
そして、上記水系溶液における酸の規定度は、その反応性の観点から、0.01〜0.5Nの範囲が好ましく、より好ましくは0.03〜0.5Nの範囲である。
上記スルホ基含有化合物の存在下での低温加熱は、50〜80℃、好ましくは60〜70℃の温度条件で行われる。すなわち、このような低温加熱により、ラセミ化を生じさせることなく、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンをより効率的に生産することができるからである。
そして、低温加熱は、好ましくは10〜240分間、より好ましくは30〜120分間行われる。すなわち、このように短時間であっても、本発明の低重合度プロアントシアニジンの製法では、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンをより効率的に生産することができるようになるからである。
さらに、上記スルホ基含有化合物の存在下での低温加熱は、通常はpH4.0以下、好ましくはpH2.0以下、より好ましくはpH0.3〜1.5の条件で行われる。すなわち、このような条件で行うと、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンをより効率的に生産することができるようになるからである。
なお、本発明の製法において、上記のように低温加熱を続けると、反応が進行しすぎ(高重合化あるいは単量体化が進行する)、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンの収量が減少することから、適切なところで中和して反応を止める必要がある。上記中和には、例えば、苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)、水酸化カリウム、生石灰(CaO)、消石灰(水酸化カルシウム)、石灰石、水酸化マグネシウム等が用いられる。または、20℃以下、好ましくは0〜20℃に冷却し、反応を止める。
上記のようにして反応を終えた後、重合度別に分離精製する必要があれば、例えば、ポリエチレングリコール基で化学修飾されたシリカゲル逆相液体クロマトグラフィーを用いた精製方法(特開2010−260823公報)、向流クロマトグラフィーによる精製方法(特開昭61−16982号公報)、酢酸エチルやジクロロメタンを用いた固液抽出方法(特開平8−176137号公報)、セファデックスLH−20カラムを用いた精製方法(特開平3−200781号公報)、ポリスチレン系吸着樹脂を用いた精製方法(特公平7−62014号公報)、順相シリカゲルクロマトグラフィーを用いた精製方法(特開2006−38763公報)等の、従来公知の分離精製方法により、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンを得ることができる。
なお、上記分離精製後のプロアントシアニジンは、研究用試薬等の各種用途に用いることが可能であるが、例えば、医薬品や飲食品等の材料に用いる場合、健康被害を生じるおそれがないよう、安全性が確保されるレベルまで脱硫することが好ましい。すなわち、上記分離精製時に脱硫が行われない場合、別途、脱硫工程を設け、上記分離精製物の脱硫を行うことが好ましい。上記脱硫は、例えば、各種陰イオン交換樹脂、イオン交換膜、吸着樹脂等により行う。
このようにして分離・精製された低重合度プロアントシアニジンは、研究用試薬、医薬品、飲食品、化粧品等の材料として有用である。そして、上記プロアントシアニジンは天然型であることから、目的とする生理活性(動脈硬化症予防、心血管疾患予防、抗糖尿病、抗肥満、内臓脂肪蓄積抑制、抗腫瘍、抗炎症、抗老化、抗酸化、坑糖化、抗アレルギー、抗菌、育毛、美白作用、血流改善作用、等)を示す重合度数のものを、医薬品,飲食品,化粧品等の材料として安心して適用することができる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
<実験1:ブドウ種子中の高分子プロアントシアニジンの低分子化実験>
まず、硫酸濃度(0N、0.2Nの2条件)とエタノール濃度(0%、50%、75%EtOHの3条件)との違いにより、6種類の抽出溶媒を調製した。これらの抽出溶媒5mlに、甲州ブドウの種子約0.5gを加え、70℃にて撹拌しながら3時間抽出を行った。そして、上記抽出に際し、1時間毎に抽出液のサンプリングを実施し、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて抽出液を分析した。なお、0.2N硫酸水溶液を使用したものを実施例(エタノール濃度0%が実施例1、エタノール濃度50%が実施例2、エタノール濃度75%が実施例3)とし、硫酸濃度0Nの抽出溶媒を使用したものを比較例(エタノール濃度0%が比較例1、エタノール濃度50%が比較例2、エタノール濃度75%が比較例3)とする。
抽出溶媒の違いによる1時間毎の低重合度プロアントシアニジンの抽出量は、図1のグラフに示す通りであった。すなわち、図1より、0.2N硫酸溶液を抽出溶媒として用いたもの(実施例1〜3)は、硫酸を含まない抽出溶媒を用いたもの(比較例1〜3)に比べ、プロシアニジンB1(2量体),B2(2量体),C1(3量体),X(未同定のプロアントシアニジン3量体),CT(シナムタンニンA2、4量体)といった低分子プロアントシアニジンの抽出効率が高いことが確認できる。
<実験2:酸の違いによる低重合度プロアントシアニジンの合成実験>
まず、硫酸,塩酸,リン酸,硝酸,ギ酸のいずれかを用いた、0.2Nの酸水溶液を調製した(5種類)。これら酸水溶液に、プロシアニジンB2(2量体)を100μg/mlとなるよう加え、70℃にて60分間加熱した。その後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて溶液を分析した。なお、硫酸水溶液を使用したものを実施例4、塩酸水溶液を使用したものを比較例4、リン酸水溶液を使用したものを比較例5、硝酸水溶液を使用したものを比較例6、ギ酸水溶液を使用したものを比較例7とする。そして、実施例4の分析結果を図2のクロマトグラムに示し、比較例4の分析結果を図3のクロマトグラムに示し、比較例5の分析結果を図4のクロマトグラムに示し、比較例6の分析結果を図5のクロマトグラムに示し、比較例7の分析結果を図6のクロマトグラムに示す。
図2〜図6に示す、酸水溶液の違いによるプロアントシアニジンの分析結果より、硫酸水溶液を用いた実施例4では、出発物質であるプロシアニジンB2や、その分解物である、単量体のエピカテキン(EC)の他、プロシアニジンC1(3量体)や、4量体であるCT(シナムタンニンA2)といった重合体も検出されているのに対し、塩酸,リン酸,硝酸,ギ酸の水溶液を用いた比較例4〜7では、単量体であるエピカテキン(EC)のみが検出されていることがわかる。すなわち、硫酸水溶液を用いた実施例4では、その他の酸水溶液を用いた比較例4〜7にみられなかった低分子プロアントシアニジン(3量体や4量体)の合成が確認できる。
なお、実施例4において、プロシアニジンB2を添加して所定時間経過後(0分、15分、30分、60分経過後)の溶液中の低重合度プロアントシアニジンの割合を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて測定したところ、図7のグラフに示す結果となった。すなわち、図7より、実施例4では、プロシアニジンB2が、経時により減少し、それとともにプロシアニジンC1(3量体)や、4量体であるCT(シナムタンニンA2)の割合が増加していることがわかる。
<実験3:出発物質の違いによる低重合度プロアントシアニジンの生成実験>
まず、0.2Nの硫酸水溶液を調製し、これに、出発物質であるプロシアニジンC1(3量体)またはCT(シナムタンニンA2、4量体)を100μg/mlとなるよう加え、70℃にて30分間加熱した。その後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて溶液を分析した。なお、プロシアニジンC1(3量体)を添加したものを実施例5、CT(4量体)を添加したものを実施例6とする。そして、実施例5の分析結果を図8のクロマトグラムに示し、実施例6の分析結果を図9のクロマトグラムに示す。
図8および図9に示す、出発物質の違いによるプロアントシアニジンの分析結果より、出発物質としてプロシアニジンC1(3量体)を用いた実施例5では、出発物質であるプロシアニジンC1や、その分解物である、単量体のエピカテキン(EC)の他、4量体であるCT(シナムタンニンA2)やプロシアニジンB2(2量体)といった重合体も検出された。また、出発物質としてCT(4量体)を用いた実施例6では、出発物質であるCTや、その分解物である、単量体のエピカテキン(EC)の他、プロシアニジンC1(3量体)やプロシアニジンB2(2量体)、さらにはプロアントシアニジンの5〜7量体のピークも検出された。
また、実施例5,6において、出発物質を添加して所定時間経過後(0分、10分、20分、30分経過後)の溶液中の低重合度プロアントシアニジンの割合を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて測定したところ、図10および図11のグラフに示す結果となった。すなわち、図10より、実施例5では、プロシアニジンC1が、経時により減少し、それとともにCT(4量体)やプロシアニジンB2(2量体)の割合が増加していることがわかる。また、図11より、実施例6では、CT(4量体)が、経時により減少し、それとともにプロシアニジンC1(3量体)やプロシアニジンB2(2量体)の割合が増加していることがわかる。
<実験4:高重合プロアントシアニジンからの低重合体の生成実験>
まず、0.2Nの硫酸水溶液を調製した。そして、実施例7では上記硫酸水溶液に高重合プロアントシアニジンを高含有するブドウ種子エキス(製品名:グラビノール、キッコーマン社製)を1mg/mlとなるよう加え、実施例8では上記硫酸水溶液に同ブドウ種子エキス(製品名:グラビノール、キッコーマン社製)を1mg/ml,エピカテキン(EC)を100μg/mlとなるよう加え、それぞれ、70℃にて30分間加熱した。その後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて溶液を分析した。なお、実施例7の分析結果を図12のグラフに示し、実施例8の分析結果を図13のグラフに示す。
図12に示す分析結果より、ブドウ種子エキスのみを加えた実施例7では、ブドウ種子プロアントシアニジン中のエピカテキン(EC)が、経時により減少し、それとともにプロアントシアニジンの2〜4量体の割合が約2倍に増加していることがわかる。また、図13に示す分析結果より、ブドウ種子エキスとともにエピカテキン(EC)を加えた実施例8では、大量のエピカテキンが経時により減少し、それとともにプロアントシアニジンの2〜4量体の割合が約8倍に増加していることがわかる。このことから、単量体と高重合体との反応により、効率よく低重合体を生成できることがわかる。
<実験5:溶媒条件(エタノール、メタノール、水)の検討実験>
まず、水100%,メタノール100%,メタノール50%+水50%,エタノール100%,エタノール50%+水50%のいずれかを溶媒として用いた、0.2Nの硫酸溶液を調製した(5種類)。これら硫酸溶液に、プロシアニジンB2(2量体)を100μg/mlとなるよう加え、70℃にて30分間加熱した。その後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて溶液を分析した。なお、水100%を溶媒に使用したものを実施例9、メタノール100%を溶媒に使用したものを実施例10、メタノール50%+水50%を溶媒に使用したものを実施例11、エタノール100%を溶媒に使用したものを実施例12、エタノール50%+水50%を溶媒に使用したものを実施例13とする。そして、これら実施例の分析結果を図14のグラフに示す。
図14の分析結果より、実施例9〜13では、総じてプロシアニジンC1(3量体)やCT(4量体)といった重合体が検出されたが、なかでも、メタノールやエタノールの混合水を抽出溶媒として用いた実施例11,13においては、水のみやエタノールのみといった純粋溶媒を用いたものに比べ、上記重合体の増加量が多いことがわかる。
<実験6:硫酸濃度の検討実験>
まず、硫酸濃度の違いにより、0.01N,0.05N,0.1N,0.2N,0.5N,1Nの硫酸水溶液を調製した(6種類)。これら硫酸水溶液に、プロシアニジンB2(2量体)を100μg/mlとなるよう加え、70℃にて30分間加熱した。その後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて溶液を分析した。なお、0.01Nの硫酸水溶液を溶媒に使用したものを実施例14、0.05Nの硫酸水溶液を溶媒に使用したものを実施例15、0.1Nの硫酸水溶液を溶媒に使用したものを実施例16、0.2Nの硫酸水溶液を溶媒に使用したものを実施例17、0.5Nの硫酸水溶液を溶媒に使用したものを実施例18、1Nの硫酸水溶液を溶媒に使用したものを実施例19とする。そして、これら実施例の分析結果を図15のグラフに示す。
図15の分析結果より、実施例14〜19では、プロシアニジンC1(3量体)やCT(4量体)といった重合体が検出された。そして、図15における上記重合体の増加量から、硫酸濃度が0.01〜1Nの範囲内で適応範囲を設定できることがわかる。
<実験7:反応温度の検討実験>
まず、0.2Nの硫酸水溶液を調製し、上記硫酸水溶液に、プロシアニジンB2(2量体)を100μg/mlとなるよう加えた。そして、この溶液を、所定温度(30℃,40℃,50℃,60℃,70℃,80℃のいずれか)にて30分間加熱した。その後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて溶液を分析した。なお、温度設定を50℃にしたものを実施例20、60℃にしたものを実施例21、70℃にしたものを実施例22、80℃にしたものを実施例23とする。そして、これらの分析結果を図16のグラフに示す。
図16の分析結果より、実施例20〜23では、プロシアニジンC1(3量体)やCT(4量体)といった重合体が検出された。この結果より、50〜80℃の温度帯が適温となることがわかる。なお、80℃を超えると、エピカテキンからカテキンへの異性化が起こる現象が確認されている。
<実験8:各種スルホ基含有化合物による重合化反応実験>
まず、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸のいずれかのスルホ基含有化合物を用いた、0.2Nの酸水溶液を調製した(4種類)。これら酸水溶液に、プロシアニジンB2(2量体)を100μg/mlとなるよう加え、70℃にて30分間加熱した。その後、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて溶液を分析した。なお、メタンスルホン酸水溶液を使用したものを実施例24、ベンゼンスルホン酸水溶液を使用したものを実施例25、p−トルエンスルホン酸水溶液を使用したものを実施例26、10−カンファースルホン酸水溶液を使用したものを実施例27とする。そして、これら実施例の分析結果を図17のグラフに示す。
図17の分析結果より、実施例24〜27のいずれのスルホ基含有化合物を用いた場合であっても、プロシアニジンB2が減少し、一方でプロシアニジンC1(3量体)やシナムタンニンA2(4量体)が合成された。
<実験9:黒大豆種皮からの低重合プロアントシアニジン抽出実験>
まず、水、0.2N硫酸水溶液、0.2N塩酸水溶液を抽出溶媒として準備した。そして、黒大豆種皮に、上記各抽出溶媒を20倍量加え、70℃にて1時間加熱した。このようにして得られた抽出液を、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)にて分析した。なお、0.2N硫酸水溶液で抽出したものを実施例28とし、水で抽出したものを比較例8とし、0.2N塩酸水溶液で抽出したものを比較例9とする。そして、これらの分析結果を図18のグラフに示す。
図18の分析結果より、実施例28における低重合プロアントシアニジン抽出量は、水や希塩酸を用いた比較例における低重合プロアントシアニジンの抽出量よりも多く、黒大豆種皮からの低重合プロアントシアニジンの効率的な抽出法となることがわかる。
<実験10:ブドウ種子からの、低重合度プロアントシアニジン高含有抽出物作成実験>
〔実施例29〕
生のデラウエア種のブドウ種子50gを0.5%(v/v)硫酸水溶液500ml中で、60〜65℃で2時間撹拌しながら抽出を行い、その後濾過により固形物を除去し抽出液を得た。この抽出液を、ポリスチレン系樹脂セパビーズSP700(三菱化学社製)50mlを充填した内径30mmのカラムに、SV5の流速で通液させ、樹脂にプロアントシアニジンを吸着させた。その後、400mlの精製水をカラムに流しカラムを洗浄した。更に、60%エタノール水溶液200mlをSV5の流速でカラムに流し、カラム樹脂よりプロアントシアニジンを溶出させ、溶出液を回収した。この溶出液をエバポレータにて濃縮し3.1gの抽出物を得た。
〔比較例10〕
上記実施例29に対し、従来の抽出方法である含水エタノールを用いた抽出方法を行った。すなわち、硫酸を加えないエタノール50%+水50%を抽出溶媒として用いる以外は、上記実施例29と同様の条件で抽出し、得られた抽出液からエバポレータにてエタノールを除去した後に水を加えて500mlの水溶液を得た。この溶液を、上記実施例29と同様の条件で、ポリスチレン系樹脂セパビーズSP700(三菱化学製)50mlを充填した内径30mmのカラムを用いて、精製・濃縮し2.9gの抽出物を得た。
このようにして得られた実施例29および比較例10の抽出物の組成を、各種分析方法で分析した結果を、下記の表1に示す。
Figure 0005437537
従来のプロアントシアニジン抽出方法で得られるブドウ種子抽出物の低重合度プロアントシアニジン(2〜4量体)含有率は、比較例10にみられるように、3重量%にも満たないものであるが、実施例29における本発明の抽出方法を行ったところ、表1の結果より、これを遥かに上回る低重合プロアントシアニジン(2〜4量体)含有率の抽出物が得られることが認められた。なお、表に記載していないが、構造が同定できなかった低重合プロアントシアニジン(2〜5量体)が、約15重量%程度含有されていることも確認しており、上記抽出法により低重合プロアントシアニジンが20〜30%程度含有される抽出物を得ることができた。
なお、上記実施例においては、本発明における具体的な形態について示したが、上記実施例は単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。さらに、請求の範囲の均等範囲に属する変更は、全て本発明の範囲内である。
本発明の低重合度プロアントシアニジンの製法により、植物体をはじめとする各種のプロアントシアニジン原料から、簡易な手法で、目的とする天然型の低重合度プロアントシアニジンを生成し、増産することが可能となる。そして、本発明の製法により得られた低重合度プロアントシアニジンは、天然型プロアントシアニジンであるため、食用等の、人体への適用に際しても安全である。そのため、上記のようにして生成した低重合度プロアントシアニジンを分離・精製し、目的とする生理活性(動脈硬化症予防、心血管疾患予防、抗糖尿病、抗肥満、内臓脂肪蓄積抑制、抗腫瘍、抗炎症、抗老化、抗酸化、坑糖化、抗アレルギー、抗菌、育毛、美白作用、血流改善作用等)を示す重合度数のものを、医薬品,飲食品,化粧品等の材料として安心して適用することができる。

Claims (7)

  1. プロアントシアニジン原料の水系溶液を、下記(a)に示すスルホ基含有化合物の存在下で、50〜80℃の温度条件で低温加熱して、下記(α)に示す天然型の低重合度プロアントシアニジンを増産することを特徴とする低重合度プロアントシアニジンの製法。
    (a)硫酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、10−カンファースルホン酸、およびスルホ基含有イオン交換樹脂からなる群から選ばれた少なくとも一つのスルホ基含有化合物。
    (α)プロシアニジンB1、プロシアニジンB2、プロシアニジンC1、およびシナムタンニンA2からなる群から選ばれた少なくとも一つの低重合度プロアントシアニジン。
  2. 上記プロアントシアニジン原料が、増産する低重合度プロアントシアニジンよりも高重合度のプロアントシアニジンを含有するものであり、その分解により上記低重合度プロアントシアニジンを増産する、請求項1記載の低重合度プロアントシアニジンの製法。
  3. 上記プロアントシアニジン原料が、増産する低重合度プロアントシアニジンよりも低重合度のプロアントシアニジンを含有するものであり、その合成により上記低重合度プロアントシアニジンを増産する、請求項1記載の低重合度プロアントシアニジンの製法。
  4. 上記プロアントシアニジン原料が、増産する低重合度プロアントシアニジンよりも低重合度のプロアントシアニジンもしくはプロアントシアニジンの構成モノマーと、増産する低重合度プロアントシアニジンよりも高重合度のプロアントシアニジンとが混在したものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の低重合度プロアントシアニジンの製法。
  5. 上記スルホ基含有化合物の存在下での低温加熱を、10〜240分間行う、請求項1〜4のいずれか一項に記載の低重合度プロアントシアニジンの製法。
  6. 上記スルホ基含有化合物の存在下での低温加熱を、pH4.0以下の条件で行う、請求項1〜5のいずれか一項に記載の低重合度プロアントシアニジンの製法。
  7. 上記プロアントシアニジン原料の水系溶液が、メタノールおよびエタノールの少なくとも一つと水との混合水を溶媒とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の低重合度プロアントシアニジンの製法。
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