(遊技機の説明)
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。まず、図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態に係る遊技機について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る遊技機1の一例を示す概略正面図である。
図1において、遊技機1は、例えば遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が入賞すると賞球を払い出すように構成されたパチンコ遊技機である。この遊技機1は、遊技球が打ち出される遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材5とを備えている。枠部材5は、軸支側に設けられた蝶番を中心に、遊技機1の主部に対して開閉可能に構成され、遊技盤2に対して着脱自在に取り付けられている。そして、枠部材5の前面側となる所定位置(例えば、軸支側とは反対側となる端部)には錠部43が設けられており、錠部43を開錠することによって枠部材5を開くことが可能となる。
遊技盤2は、その前面に、遊技球により遊技を行うための遊技領域20が形成されている。遊技領域20には、下方(発射装置211;図2参照)から発射された遊技球が遊技盤2の主面に沿って上昇して遊技領域20の上部位置へ向かう通路を形成するレール部材(図示せず)と、上昇した遊技球を遊技領域20の右側に案内する案内部材(図示せず)とを備えている。
また、遊技盤2には、遊技者により視認され易い位置に、各種演出のための画像を表示する画像表示器21が配設されている。画像表示器21は、遊技者によるゲームの進行に応じて、例えば、装飾図柄を表示することによって図柄抽選結果(図柄変動結果)を遊技者に報知したり、キャラクタの登場やアイテムの出現による予告演出を表示したりする。なお、画像表示器21は、液晶表示装置、EL(Electro Luminescence:電界発光)表示装置、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)ドット表示装置、および7セグメントディスプレイ(以下、7セグ表示装置と記載する)等によって構成されるが、他の任意の表示装置を利用してもよい。さらに、遊技盤2の前面には、各種の演出に用いられる可動役物22および盤ランプ23が設けられている。可動役物22は、遊技盤2に対して可動に構成され、遊技者によるゲームの進行に応じて所定の動作で移動させることによって各種の演出を行う。また、盤ランプ23は、遊技者によるゲームの進行に応じて発光することによって光による各種の演出を行う。
遊技領域20には、遊技球が下方へ落下する方向を変化させる遊技くぎおよび風車(共に、図示せず)等が配設されている。また、遊技領域20には、入賞や抽選に関する種々の役物が所定の位置に配設されている。なお、図1においては、入賞や抽選に関する種々の役物の一例として、第1始動口25a、第2始動口25b、ゲート27、大入賞口28、および普通入賞口29が遊技盤2に配設されている。さらに、遊技領域20には、遊技領域20に打ち出された遊技球のうち入賞口に入賞しなかった遊技球を、遊技領域20の外に排出する排出口24が配設されている。
第1始動口25aは、遊技球が入ると入賞して第1特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する。第1始動口25aは、予め定められた特別電動役物(大入賞口28)および/または予め定められた特別図柄表示器(例えば、後述する第1特別図柄表示器31a)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。第2始動口25bは、遊技球が入ると入賞して第2特別図柄抽選(大当たり抽選)が始動する。第2始動口25bは、予め定められた特別電動役物(大入賞口28)および/または予め定められた特別図柄表示器(例えば、後述する第2特別図柄表示器31b)を作動させることとなる、遊技球の入賞に係る入賞口である。ゲート27は、遊技球が通過すると普通図柄抽選(開閉抽選)が始動する。
第2始動口25bは、普通電動役物の一例として、遊技球の入口近傍に電動チューリップ26を備えている。電動チューリップ26は、チューリップの花を模した一対の羽根部を有しており、後述する電動チューリップ開閉部112(例えば、電動ソレノイド)の駆動によって当該一対の羽根部が左右に開閉し、開閉動作と共に点灯または点滅する。電動チューリップ26の一対の羽根部が閉じていると、第2始動口25bの入口がほぼ閉ざされるため、遊技球が第2始動口25bへほとんど入らない。一方、電動チューリップ26の一対の羽根部が左右に開くと、第2始動口25bの入口へ案内される開口幅が拡大するため、遊技球が始動口25へ入り易くなる。そして、電動チューリップ26は、ゲート27を遊技球が通過することによって普通図柄抽選に当選すると、点灯または点滅しながら一対の羽根部が規定時間(例えば、6秒間)開き、規定回数(例えば、3回)だけ開閉する。
大入賞口28は、第2始動口25bの下方に位置し、特別図柄抽選(第1特別図柄抽選、第2特別図柄抽選)の結果に応じて開放する。大入賞口28は、通常は閉状態であり遊技球が入ることがない状態となっているが、特別図柄抽選の結果に応じて遊技盤2の主面から突出傾斜して開状態となって遊技球が入り易い状態となる。例えば、大入賞口28は、所定条件(例えば、30秒経過または遊技球10個の入賞や開放累積時間が1.8秒以内)を満たすまで開状態が維持されるラウンドを、所定回数(例えば、15回または2回)だけ繰り返す。また、普通入賞口29は、遊技球が入賞しても抽選が始動しない。
また、遊技盤2の所定位置(例えば、右下)に、上述した特別図柄抽選や普通図柄抽選の結果や保留数に関する表示を行う表示器3が配設されている。
なお、図1に示した遊技機1は、遊技領域20に2つの始動口(第1始動口25a、第2始動口b)が配設されているが、遊技球が入ると入賞して特別図柄抽選が開始される始動口を1つだけ、または3つ以上設けてもかまわない。また、遊技機1は、遊技領域20に1つの大入賞口28が配設されているが、大入賞口28と同様の機能を有する大入賞口を複数設けてもかまわない。
また、遊技機1は、所定の条件下で、特別図柄抽選時に大当たりが抽選される大当たり確率が変動することがある。例えば、遊技機1は、上記大当たり確率が相対的に低い状態(低確状態;例えば大当たり確率が300分の1)から上記大当たり確率が相対的に高い状態(高確状態;例えば大当たり確率が30分の1)へ変動することがある。また、遊技機1は、所定の条件下で、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間が短縮されたり、普通図柄抽選時の当選する確率が高まったり、普通図柄抽選時の普通図柄変動時間が短縮されたり、電動チューリップ26の羽根部の開時間が延長されたり、電動チューリップ26の羽根部が開閉する回数が増えたりする(電チューサポート)場合がある。
ここで、賞球の払い出しについて説明する。第1始動口25a、第2始動口25b、大入賞口28、および普通入賞口29に遊技球が入る(入賞)と、遊技球が入賞した場所に応じて、1つの遊技球当たり規定個数の賞球が払い出される。例えば、第1始動口25aまたは第2始動口25bに遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口28に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口29に遊技球が入賞すると10個の賞球がそれぞれ払い出される。なお、ゲート27を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しはない。
遊技機1の前面となる枠部材5には、ハンドル51、レバー52、停止ボタン53、取り出しボタン54、スピーカ55、枠ランプ56、演出ボタン57、演出キー58、皿59、および錠部43等が設けられている。
遊技者がハンドル51に触れてレバー52を時計方向に回転させる操作を行うと、その操作角度に応じた打球力にて所定の時間間隔(例えば、1分間に100個)で、発射装置211(図2参照)が遊技球を電動発射する。皿59(図示せず)は、遊技機1の前方に突出して設けられ、発射装置211に供給する遊技球を一時的に溜めておく。また、皿59には、上述した賞球が払い出される。そして、皿59に溜められた遊技球は、遊技者のレバー52による操作と連動したタイミングで、供給装置(図示せず)によって1つずつ発射装置211に供給される。なお、皿59は、上下皿一体で構成してもいいし、上皿と下皿とを分離して構成してもかまわない。また、ハンドル51は、所定条件下で発光させてもかまわない。
停止ボタン53は、ハンドル51の下部側面に設けられ、ハンドル51に遊技者が触れてレバー52を時計方向に回転させている状態であっても、遊技者に押下されることによって遊技球の発射を一時的に停止させる。取り出しボタン54は、皿59が設けられた位置近傍の前面に設けられ、遊技者に押下されることによって皿59に溜まっている遊技球を箱(図示せず)に落下させる。
スピーカ55および枠ランプ56は、それぞれ遊技機1の遊技状態や状況を告知したり各種の演出を行ったりする。スピーカ55は、楽曲や音声、効果音による各種の演出を行う。また、枠ランプ56は、点灯/点滅によるパターンや発光色の違い等によって光による各種の演出を行う。なお、枠ランプ56は、光の照射方向を変更可能にして、当該照射方向を変えることによる演出を行ってもかまわない。
また、遊技機1の背面側には、払出用の遊技球を溜めておく球タンクや遊技球を皿59に払い出す払出装置(払出駆動部311)が設けられ、各種の基板等が取り付けられている。例えば、遊技盤2の後面には、メイン基板(主制御基板)およびサブ基板(周辺基板)等が配設されている。具体的には、メイン基板には、内部抽選および当選の判定等を行うメイン制御部100が構成されたメイン制御基板、遊技球を遊技領域20の上部へ発射する発射装置211を制御する発射制御部200が構成された発射制御基板、および賞球の払出を制御する払出制御部300が構成された払出制御基板等が配設されている。このメイン基板は、開封されることにより痕跡が残るように透明部材で構成されたメイン基板ケースによって密封されている。また、サブ基板には、演出を統括的に制御する演出制御部400が構成された演出制御基板、画像や音による演出を制御する画像音響制御部500が構成された画像音響制御基板、および各種のランプ(枠ランプ56、盤ランプ23)や可動役物22による演出を制御するランプ制御部600が構成されたランプ制御基板等が配設されている。また、遊技盤2の後面には、遊技機1に供給された100VのAC電源をDC電源に変換して上述した各種の基板等に出力するスイッチング電源が配設されている。
次に、図2を参照して、遊技機1での動作制御や信号処理を行う制御装置について説明する。図2は、遊技機1に設けられた制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2において、遊技機1の制御装置は、メイン制御部100、発射制御部200、払出制御部300、演出制御部400、画像音響制御部500、およびランプ制御部600を備えている。
メイン制御部(主制御基板)100は、CPU(Central Processing Unit;中央処理装置)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、およびRTC(リアルタイムクロック)104を備えている。CPU101は、内部抽選および当選の判定等の払い出し賞球数に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM102は、CPU101にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、RAM103は、CPU101の作業用メモリ等として用いられる。RTC104は、現時点の日時を計測する。以下、メイン制御部100の主な機能について説明する。
メイン制御部100は、第1始動口25aまたは第2始動口25bに遊技球が入賞すると特別図柄抽選(第1特別図柄抽選または第2特別図柄抽選)を行い、特別図柄抽選での当選か否かを示す判定結果データを演出制御部400に送る。また、メイン制御部100は、特別図柄抽選に応じて決定した当選確率の変動設定(例えば300分の1から30分の1への変動設定)および特別図柄変動時間の短縮設定を示すデータや、普通図柄抽選に応じて決定した普通図柄変動時間の短縮設定を示すデータを、演出制御部400に送る。
メイン制御部100は、電動チューリップ26の羽根部が開状態となる開時間や羽根部が開閉する回数、さらには羽根部が開閉する開閉時間間隔を制御する。また、メイン制御部100は、遊技球が第1始動口25aへ入賞したときの保留回数や、遊技球が第2始動口25bへ入賞したときの保留回数や、遊技球がゲート27を通過したときの保留回数を管理する。
メイン制御部100は、特別図柄抽選の結果に応じて、大入賞口28の開閉動作を制御する。例えば、メイン制御部100は、所定条件(例えば、30秒経過または遊技球10個の入賞や開放累積時間が1.8秒以内)を満たすまで、大入賞口28が突出傾斜して開状態を維持するラウンドを所定回数(例えば15回または2回)だけ繰り返すように制御する。また、メイン制御部100は、大入賞口28が開閉する開閉時間間隔を制御する。
メイン制御部100は、第1始動口25a、第2始動口25b、大入賞口28、および普通入賞口29に遊技球が入賞すると、遊技球が入賞した場所に応じて1つの遊技球当たり所定数の賞球を払い出すように、払出数を払出制御部300に対して指示する。例えば、メイン制御部100は、第1始動口25aまたは第2始動口25bに遊技球が入賞すると4個の賞球、大入賞口28に遊技球が入賞すると13個の賞球、普通入賞口29に遊技球が入賞すると10個の賞球をそれぞれ払い出すように、払出制御部300に指示命令(コマンド)を送る。なお、メイン制御部100は、ゲート27を遊技球が通過したことを検出しても、それに連動した賞球の払い出しを払出制御部300に指示しない。払出制御部300がメイン制御部100の指示に応じて賞球の払い出しを行った場合、払出制御部300から払い出した賞球の個数に関する情報がメイン制御部100へ送られる。そして、メイン制御部100は、払出制御部300から取得した情報に基づいて、払い出した賞球の個数を管理する。
メイン制御部100は、発射制御部200を介して、遊技球を発射する発射装置211を制御する。例えば、メイン制御部100は、所定の条件に基づいて、発射装置211が遊技球を発射する動作を許可する信号を、払出制御部300を介して発射制御部200へ送信する。
上述した機能を実現するために、メイン制御部100には、第1始動口スイッチ111a、第2始動口スイッチ111b、電動チューリップ開閉部112、ゲートスイッチ113、大入賞口スイッチ114、大入賞口開閉部115、普通入賞口スイッチ116、第1特別図柄表示器31a、第2特別図柄表示器31b、第1特別図柄保留表示器32a、第2特別図柄保留表示器32b、普通図柄表示器33、普通図柄保留表示器34、および遊技状態表示器35が接続されている。
第1始動口スイッチ111aは、第1始動口25aへ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。第2始動口スイッチ111bは、第2始動口25bへ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。電動チューリップ開閉部112は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、電動チューリップ26の一対の羽根部を開閉する。ゲートスイッチ113は、ゲート27を遊技球が通過したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口スイッチ114は、大入賞口28へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。大入賞口開閉部115は、メイン制御部100から送られる制御信号に応じて、大入賞口28を開閉する。普通入賞口スイッチ116は、普通入賞口29へ遊技球が入賞したことを検出して、その検出信号をメイン制御部100へ送る。
また、メイン制御部100は、第1始動口25aへの遊技球の入賞により始動した第1特別図柄抽選の結果を、第1特別図柄表示器31aに表示する。メイン制御部100は、第1始動口25aへの遊技球の入賞に応じて抽選を保留にしている保留回数を、第1特別図柄保留表示器32aに表示する。メイン制御部100は、第2始動口25bへの遊技球の入賞により始動した第2特別図柄抽選の結果を、第2特別図柄表示器31bに表示する。メイン制御部100は、第2始動口25bへの遊技球の入賞に応じて抽選を保留にしている保留回数を、第2特別図柄保留表示器32bに表示する。メイン制御部100は、ゲート27への遊技球の通過により始動した普通図柄抽選の結果を、普通図柄表示器33に表示する。そして、メイン制御部100は、ゲート27への遊技球の通過に応じて抽選を保留にしている保留回数を、普通図柄保留表示器34に表示する。
さらに、メイン制御部100は、遊技機1を設置している店(ホール)に設けられたホストコンピュータに対して、各種の情報を送信する。そして、メイン制御部100は、払出制御部300から取得した払い出した賞球数に関する情報やメイン制御部100の状態等を示す情報を、上記ホストコンピュータに送信する。
発射制御部200は、CPU201、ROM202、およびRAM203を備えている。CPU201は、発射装置211に関連する各種制御を行う際の演算処理を行う。ROM202は、CPU201にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、RAM203は、CPU201の作業用メモリ等として用いられる。
レバー52は、その位置が中立位置にある場合、信号を出力せずに発射停止状態となる。そして、レバー52は、時計方向に回転操作されると、その回転角度に応じた信号を打球発射指令信号として発射制御部200に出力する。発射制御部200は、打球発射指令信号に基づいて、発射装置211の発射動作を制御する。例えば、発射制御部200は、レバー52の回転角度が増すほど、遊技球が発射される速度が速くなるように、発射装置211の動作を制御する。また、発射制御部200は、メイン制御部100から発射を許可する信号を受信することによって、発射装置211の発射動作が可能となる。一方、発射制御部200は、停止ボタン53が押下された信号が出力されたり、メイン制御部100から発射を停止する制御信号が出力されたりした場合、発射装置211が遊技球を発射する動作を停止させる。
払出制御部300は、CPU301、ROM302、およびRAM303を備えている。CPU301は、払出球の払い出しを制御する際の演算処理を行う。ROM302は、CPU301にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、RAM303は、CPU301の作業用メモリ等として用いられる。そして、払出制御部300は、メイン制御部100から送られたコマンドに基づいて、払出球の払い出しを制御する。
具体的には、払出制御部300は、メイン制御部100から、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球を払い出すコマンドを取得する。そして、コマンドに指定された数だけの賞球を払い出すように払出駆動部311を制御する。ここで、払出駆動部311は、遊技球の貯留部(球タンク)から遊技球を送り出す駆動モータ等で構成される。
また、払出制御部300には、上記ホストコンピュータに対して各種の情報を送信する。例えば、払出制御部300は、払出駆動部311に対して払い出すように指示した賞球数に関する情報や実際に払い出された賞球数に関する情報等を、ホストコンピュータに送信する。また、払出制御部300は、メイン制御部100に対しても、同様の情報を送信する。
演出制御部400は、CPU(演出制御CPU)401、ROM402、RAM403、およびRTC404を備えている。また、演出制御部400には、演出ボタン57および演出キー58が接続されている。CPU401は、演出を制御する際の演算処理を行う。ROM402は、CPU401にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、RAM403は、CPU401の作業用メモリ等として用いられる。RTC404は、現時点の日時を計測する。
演出制御部400は、メイン制御部100から送られる特別図柄抽選結果等を示すデータに基づいて、演出内容を設定する。その際、演出制御部400は、遊技者によって演出ボタン57または演出キー58が押下操作された場合、当該操作入力に応じて演出内容を設定する場合もある。また、演出制御部400は、遊技機1に対する遊技が所定期間以上中断された場合、演出の1つとして客待ち用の演出を設定する。さらに、メイン制御部100が、特別図柄抽選時の当選確率を変動させたことを示すデータを出力した場合、特別図柄抽選時の特別図柄変動時間を短縮させたことを示すデータを出力した場合、および普通図柄抽選時の普通図柄変動時間を短縮させたことを示すデータを出力した場合、演出制御部400は、それぞれ出力されたデータが示す内容に対応させて、演出内容を設定する。そして、演出制御部400は、設定した演出内容の実行を指示するコマンドを画像音響制御部500およびランプ制御部600にそれぞれ送る。
画像音響制御部500は、CPU(画像音響制御CPU)501、ROM502、およびRAM503を備えている。CPU501は、演出内容を表現する画像を制御する際の演算処理を行う。ROM502は、CPU501にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、RAM503は、CPU501の作業用メモリ等として用いられる。
画像音響制御部500は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、画像表示器21に表示する画像およびスピーカ55から出力する音響を制御する。具体的には、画像音響制御部500のROM502には、画像表示器21において遊技中に表示する図柄画像や背景画像、遊技者に抽選結果を報知するための装飾図柄、遊技者に予告演出を表示するためのキャラクタやアイテム等といった画像データが記憶されている。また、画像音響制御部500のROM502には、画像表示器21に表示される画像と同期させて、または表示される画像とは独立に、スピーカ55から出力させる楽曲や音声、さらにはジングル等の効果音等の各種音響データが記憶されている。画像音響制御部500のCPU501は、ROM502に記憶された画像データや音響データの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU501は、読み出した画像データを用いて、背景画像表示、図柄画像表示、図柄画像変動、およびキャラクタ/アイテム表示等のための画像処理を行う。また、CPU501は、読み出した音響データを用いて音声処理を行う。そして、CPU501は、画像処理された画像データが示す画像を画像表示器21に表示する。また、CPU501は、音声処理された音響データが示す音響をスピーカ55から出力する。
ランプ制御部600は、CPU601、ROM602、およびRAM603を備えている。CPU601は、盤ランプ23や枠ランプ56の発光、および可動役物22の動作を制御する際の演算処理を行う。ROM602は、CPU601にて実行されるプログラムや各種データ等が記憶され、RAM603は、CPU601の作業用メモリ等として用いられる。
ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、盤ランプ23や枠ランプ56の点灯/点滅や発光色等を制御する。また、ランプ制御部600は、演出制御部400から送られたコマンドに基づいて、可動役物22の動作を制御する。具体的には、ランプ制御部600のROM602には、演出制御部400にて設定される演出内容に応じた盤ランプ23や枠ランプ56での点灯/点滅パターンデータおよび発光色パターンデータ(発光パターンデータ)が記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した発光パターンデータに基づいて、盤ランプ23や枠ランプ56の発光を制御する。また、ROM602には、演出制御部400にて設定される演出内容に応じた可動役物22の動作パターンデータが記憶されている。CPU601は、ROM602に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御部400から送られたコマンドに対応したものを選択して読み出す。そして、CPU601は、読み出した動作パターンデータに基づいて、可動役物22の動作を制御する。
(メイン制御部100および演出制御部400の機能的構成)
次に、図3を参照して、本発明による不正行為の発見のための遊技機1の構成について説明する。図3は、本発明に係るメイン制御部100および演出制御部400の機能的構成を示すブロック図である。
図3に示すように、メイン制御部100は、RTC104と、時刻記録手段105と、時刻送信手段106とを備える。また、演出制御部400は、RTC404と、時刻記録手段405と、時刻取得手段406と、時刻照合手段407と、報知制御手段408とを備える。
RTC104は、計時専用のチップであり、上述したように、現時点での時刻を計時する。RTC104は、図示しない電池等から電源供給を受けて動作する。時刻記録手段105は、遊技機1の電源遮断又はメイン制御部100のリセットが発生した時点の時刻を記録する。時刻記録手段105は、実際には図示しない不揮発性の読み書き可能なメモリ等の記録手段と、所定のプログラムを実行するCPU101とによって実現される。具体的には、CPU101は、電源遮断又はリセットが発生した場合、RTC104からその時点での時刻を取得し、取得した時刻情報を記録手段に記録する。
時刻送信手段106は、電源再投入時又はリセット後の復旧時に、時刻記録手段105で記録された時刻を時刻データ(例えば、2バイト長の時刻を表すデータ)として演出制御部400に送信する。また、時刻送信手段106は、電源再投入時又はリセット後の復旧時において、現在時刻をRTC104から取得して、取得した時刻を時刻データとして演出制御部400に送信する。すなわち、時刻送信手段106は、電源再投入時又はリセット後の復旧時、時刻記録手段105で記録された時刻(すなわち、遊技機1の電源遮断又はメイン制御部100のリセットが発生した時点の時刻)と現在時刻とを演出制御部400に送信する。
演出制御部400のRTC404は、RTC104と同様、計時専用のチップである。時刻記録手段405は、時刻記録手段105と同様、遊技機1の電源遮断又はメイン制御部100のリセットが発生した時点の時刻を記録する。すなわち、時刻記録手段405は、遊技機1の電源遮断又はメイン制御部100のリセットを検知し、電源遮断又はリセットが発生した時点でRTC404が計時する時刻を、記録手段に記録する。記録手段は、不揮発性メモリ等であってもよいし、揮発性メモリであって演出制御部400の内部電源(図示せず)によりデータが保持されてもよい。
時刻取得手段406は、メイン制御部100からの時刻データを取得する。メイン制御部100は、上述したように、電源再投入時又はリセット後の復旧時に、時刻記録手段105で記録された時刻とRTC104が計時する現在時刻とを送信する。時刻取得手段406は、この送信された2つの時刻を取得する。
時刻照合手段407は、電源再投入時又はリセット後の復旧時に、第1の照合処理と、第2の照合処理との2つの処理を実行する。ここで、第1の照合処理とは、時刻取得手段406が取得した2つの時刻のうちの時刻記録手段105で記録された時刻と、時刻記録手段405で記録された時刻とが一致するか否かを判定する処理である。また、第2の照合処理とは、時刻取得手段406が取得した2つの時刻のうちのRTC104が計時する現在時刻と、RTC404が計時する現在時刻とが一致するか否かを判定する処理である。そして、時刻照合手段407は、上記第1の照合及び第2の照合の照合結果に応じて、報知制御手段408に対して報知を行うか否かの命令を送信する。具体的には、時刻照合手段407は、第1の照合結果が肯定であり、かつ、第2の照合結果が肯定である場合、正常な状態であるため、報知制御手段408に対して電源復旧の報知を行うためのコマンドを送信する。一方、時刻照合手段407は、第1の照合結果又は第2の照合結果の何れかが否定の場合、異常な状態(すなわち、メイン制御部100の不正交換又は不正なリセットが行われた状態)であるため、報知制御手段408に対してエラー報知を行うためのコマンドを送信する。
報知制御手段408は、時刻照合手段407からの照合結果に応じて、電源復旧の報知(正常な状態の場合)を行ったり、エラー報知(異常な状態の場合)を行ったりする。例えば、報知制御手段408は、異常な状態の場合、異常状態を示す画像やメッセージ等を画像表示器21に表示させたり、異常状態を示す警報等をスピーカ55から出力させたりする。また、報知制御手段408は、異常な状態の場合、盤ランプ23や枠ランプ56を点灯させることによって、エラー報知を行ってもよい。一方、報知制御手段408は、正常な状態の場合、正常に電源復旧したことを示す画像やメッセージ等を画像表示器21に表示する。なお、報知の方法はどのような方法でもよく、上記の他、例えば通信回線を通じて外部に通知してもよい。また、不正を検出した場合は、遊技機1を停止させてもよい。
なお、上述した時刻記録手段405、時刻取得手段406、時刻照合手段407、及び報知制御手段408は、CPU401がプログラムを実行することによって実現される。
以上のように、時刻照合手段407で第1の照合を行うことによって、メイン制御部100が不正に交換された場合に、不正に交換されたことを容易に発見することができる。すなわち、遊技機1の電源遮断が発生した時点の時刻をメイン制御部100及び演出制御部400でそれぞれ保存する。メイン制御部100が不正に交換された場合、メイン制御部100に保存された電源遮断時刻と、演出制御部400に保存された電源遮断時刻とは一致しないため、メイン制御部100が不正に交換されたことを電源再投入時に容易に発見することができる。また、メイン制御部100のみが不正にリセットされた場合においても、リセット時の時刻をメイン制御部100及び演出制御部400でそれぞれ保存する。そして、リセット後の復旧時に2つの保存されたリセット時刻を照合することによって、不正にリセットされたことを容易に発見することができる。
また、時刻照合手段407で第2の照合を行うことによって、より確実に不正を発見することができる。すなわち、RTC104とRTC404とは所定のタイミングで時刻同期されるため、メイン制御部100が不正交換されていなければ、時刻のずれは比較的小さく保たれる。しかしながら、メイン制御部100が不正交換された場合、初期的には2つのRTCにはある程度の時刻のずれが存在している可能性がある。従って、時刻のずれを検出することによって、メイン制御部100の不正交換を発見することができる。また、例えば、メイン制御部100に保存された電源遮断時刻が改ざんされた場合においても、不正を容易に発見することができる。メイン制御部100に保存された電源遮断時刻を演出制御部400に保存された電源遮断時刻に一致するように改ざんされた場合、第1の照合だけではこのような不正改ざんが行われたことを発見することができない。しかしながら、電源復旧時に、メイン制御部100の現在時刻と演出制御部400の現在時刻とを照合することによって、このような不正改ざんを防止することができる。すなわち、2つの保存された電源遮断時刻が一致しても、現在時刻が一致していない場合、時刻改ざんの可能性があり、異常な状態とみなすことができる。このように、第1の照合(保存された電源遮断時刻の照合)のみならず第2の照合(現在時刻の照合)も行うことによって、メイン制御部100の不正交換や不正リセットを発見することができる。
次に、図4及び図5を用いて遊技機1において実行される不正発見処理の詳細を説明する。図4は、メイン制御部100において実行される処理の一例を示すフローチャートである。遊技機1の電源が投入(又はリセット)されると、CPU101は、図示しないブートROMに格納されている起動プログラムを実行し、これによってRAM103等が初期化される。そして、ROM102に格納されたプログラムが、RAM103に読み込まれ、CPU101によって当該プログラムの実行が開始される。図4に示すフローチャートは、以上の処理が完了した後に行われる処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS10において、CPU101は、時刻記録手段105に記録された時刻を取得する。具体的には、CPU101は、前回電源遮断時又はリセット時に後述するステップS14において時刻記録手段105に記憶した、電源遮断時又はリセット時の時刻(電源遮断時又はリセット時においてRTC104が計時する時刻)を取得し、RAM103に保存する。なお、ステップS10において、時刻記録手段105に記録された時刻が取得されなかった場合(すなわち、時刻記録手段105に時刻が記録されていない場合)、CPU101は、時刻が取得されなかったことを示すデータをRAM103に保存する。次に、CPU101は、ステップS11の処理を実行する。
ステップS11において、CPU101は、現在時刻を取得する。具体的には、CPU101は、RTC104から現在時刻を取得し、RAM103に保存する。次に、CPU101は、ステップS12の処理を実行する。
ステップS12において、CPU101は、時刻データを演出制御部400に送信する。具体的には、CPU101は、ステップS10及びステップS11で取得した時刻を時刻データとして演出制御部400に送信する。その後、演出制御部400は、後述する処理(図5に示す処理)において、取得した時刻データを用いて不正が行われたか否かを判定し、不正が行われたと判定した場合はエラー報知等を行う。演出制御部400の処理については、後述する。
次に、ステップS13において、CPU101は、電源遮断又はリセットが発生したか否かを判定する。電源遮断又はリセットの発生の検知は、電圧が所定の値より低下したか否かや、メイン制御部100のリセットボタン(図示せず)が押されたか否かによって行われる。電源遮断又はリセットが発生した場合、CPU101は、次にステップS14の処理を実行する。電源遮断又はリセットが発生していない場合、CPU101は、ステップS13の処理を再度実行する。
ステップS14において、CPU101は、現在時刻を時刻記録手段105に記録する。具体的には、CPU101は、RTC104から現在計時されている時刻を取得する。そして、CPU101は、取得した時刻を時刻記録手段105に記録する。次にCPU101は、図4に示す処理を終了する。
次に、図5を用いて、演出制御部400で実行される処理の詳細を説明する。図5は、演出制御部400において実行される処理の一例を示すフローチャートである。遊技機1の電源が投入(又はリセット)されると、CPU401は、図示しないブートROMに格納されている起動プログラムを実行し、これによってRAM403等が初期化される。そして、ROM402に格納されたプログラムが、RAM403に読み込まれ、CPU101によって当該プログラムの実行が開始される。図5に示すフローチャートは、以上の処理が完了した後に行われる処理を示すフローチャートである。
まず、ステップS20において、CPU401は、時刻記録手段405に記録された時刻を取得する。具体的には、CPU401は、前回電源遮断時又はリセット時に後述するステップS28において時刻記録手段405に記憶した、電源遮断時又はリセット時の時刻(電源遮断時又はリセット時においてRTC404が計時する時刻)を取得し、RAM403に保存する。なお、ステップS20において、時刻記録手段405に記録された時刻が取得されなかった場合(すなわち、時刻記録手段405に時刻が記録されていない場合)、CPU401は、時刻が取得されなかったことを示すデータをRAM403に保存する。次に、CPU401は、ステップS21の処理を実行する。
ステップS21において、CPU401は、現在時刻を取得する。具体的には、CPU401は、RTC404から現在時刻を取得し、RAM403に保存する。次に、CPU401は、ステップS22の処理を実行する。
ステップS22において、CPU401は、メイン制御部100から時刻データを取得する。メイン制御部100は、上述したステップS12において、時刻データを演出制御部400に送信する。ステップS22において、CPU401は、このメイン制御部100が送信した時刻データを取得、RAM403に保存する。次に、CPU401は、ステップS23の処理を実行する。
ステップS23において、CPU401は、2つの記録された時刻が一致しているか否かを判定する。2つの記録された時刻とは、ステップS10で取得した時刻記録手段105に記録された時刻(すなわち、前回電源遮断時又はリセット時のRTC104の時刻)、及び、ステップS20で取得した時刻記録手段405に記録された時刻(すなわち、前回電源遮断時又はリセット時のRTC404の時刻)である。ここでの処理は、上述した第1の照合処理である。具体的には、CPU401は、2つの記録された時刻の時刻差が所定の値(例えば、5秒)以内か否かを判定する。そして、CPU401は、時刻差が所定の値以内である場合、2つの記録された時刻は一致すると判定して、次にステップS24の処理を実行する。一方、時刻差が所定の値より大きい場合、CPU401は、2つの記録された時刻は一致しないと判定して、次にステップS26の処理を実行する。
ステップS24において、CPU401は、2つの現在時刻が一致するか否かを判定する。2つの現在時刻とは、ステップS11で取得したRTC104が計時する現在時刻、及び、ステップS21で取得したRTC404が計時する現在時刻である。ここでの処理は、上述した第2の照合処理である。具体的には、CPU401は、2つの現在時刻の時刻差が所定の値(例えば、5秒)以内か否かを判定する。そして、CPU401は、時刻差が所定の値以内である場合、2つの現在時刻は一致すると判定して、次にステップS25の処理を実行する。一方、時刻差が所定の値より大きい場合、CPU401は、2つの現在時刻は一致しないと判定して、次にステップS26の処理を実行する。
ステップS25において、CPU401は、不正は行われていないため、復旧報知を行う。具体的には、CPU401は、正常な状態を示すメッセージ等を画像表示器21を用いて表示する。なお、復旧報知はどのようにして行われてもよく、例えば、音声によって行われてもよい。次に、CPU401は、ステップS27の処理を実行する。
一方、ステップS23又はステップS24において、判定結果が否定の場合、不正が行われている可能性があるため、CPU401は、ステップS26においてエラー報知を行う。ステップS26において、CPU401は、異常な状態を示すメッセージを画像表示器21に表示したり、スピーカ55を用いて異常な状態を示す音声を出力したりする。
次に、ステップS27において、CPU401は、電源遮断又はリセットが発生したか否かを判定する。電源遮断又はリセットの発生の検知は、電圧が所定の値より低下したか否かによって行われたり、メイン制御部100からの信号(リセットが行われたことを示す信号)に基づいて行われたりする。電源遮断又はリセットが発生した場合、CPU401は、次にステップS28の処理を実行する。電源遮断又はリセットが発生していない場合、CPU401は、ステップS27の処理を再度実行する。
ステップS28において、CPU401は、現在時刻を時刻記録手段405に記録する。具体的には、CPU401は、RTC404から現在計時されている時刻を取得する。そして、CPU401は、取得した時刻を時刻記録手段405に記録する。次にCPU401は、図5に示す処理を終了する。
なお、上記RTC104とRTC404とは、所定のタイミング(例えば、上記第2の照合処理の直後)で時刻同期がなされる。これにより、不正交換がなされていない場合、RTC104とRTC404の時刻は略一致した状態が保たれる。
以上のように、前回電源遮断時又はリセット時の時刻をメイン制御部100及び演出制御部400でそれぞれ保持することにより、不正にメイン制御部100が交換されたことや、不正にリセットされたことを容易に発見することができる。また、ステップS25において、電源再投入時又はリセット後の復旧時に正常な状態(時刻が一致している状態)においても、復旧報知が行われる。このため、リセットが行われた場合は、復旧報知も行われるため、不正行為者ではない第三者はリセットが行われたことを容易に発見することができる。従って、例えば、悪意のある遊技者が故意にリセットを行ったことを第三者は容易に知ることができる。
なお、本実施形態では、電源復旧時又はリセット後の復旧時に、メイン制御部100から時刻データを送信したが、他の実施形態では、所定のタイミング(例えば、電源復旧後の遊技動作中)に時刻データを送信してもよい。そして、時刻データが送信されたタイミングで、時刻の照合が行われてもよい。
また、本実施形態では、RTCをメイン制御部100及び演出制御部400に設けたが、他の実施形態では、RTCをメイン制御部100のみに設けてもよい。この場合において、メイン制御部100は、電源遮断時又はリセット時のRTC104の時刻を時刻記録手段105に記録するとともに、演出制御部400に当該時刻を送信する。そして、演出制御部400の時刻記録手段405は、メイン制御部100から送信された時刻を記録する。その後の電源復旧時又はリセット後の復旧時において、演出制御部400は、上述した方法と同じ方法で時刻の照合を行うことによって、不正がされたか否かの判定を行う。
また、本実施形態では、メイン制御部100及び演出制御部400において、電源遮断時又はリセット発生時の時刻を時刻記録手段にそれぞれ記録し、これらの時刻を照合することによって、不正の発見を行った。他の実施形態では、メイン制御部100及び演出制御部400において、遊技機1が動作している間の所定のタイミングで、時刻記録手段がそれぞれ時刻を記録してもよい。例えば、メイン制御部100から演出制御部400に対してランダムに時刻記録命令を送信し、その命令に応じて時刻記録手段105、及び時刻記録手段405がそれぞれ時刻を記録してもよい。これにより、確実にメイン制御部100が不正に交換されたことを発見することができる。すなわち、不正行為者がパチンコホールの閉店時刻等から電源遮断時刻を推定し、不正交換をするメイン制御部100をその推定時刻に合わせて電源遮断した後、不正交換をする場合、不正の発見ができない可能性がある。しかしながら、ランダムに時刻を記録することにより、時刻を記録するタイミングを推定することが不可能であるため、確実に不正を発見することができる。また、言うまでもなく、電源遮断時又はリセット発生時の時刻と、ランダムの時刻とを時刻記録手段105、及び時刻記録手段405がそれぞれ記録してもよい。そして、照合手段は、電源遮断時又はリセット発生時の時刻が時刻記録手段105と時刻記録手段405とで一致し、かつ、ランダムの時刻が時刻記録手段105と時刻記録手段405とで一致した場合に、不正が行われなかったと判定してもよい。
また、本実施形態では、メイン制御部100から演出制御部400に対して時刻データを送信し、演出制御部400において不正の発見を行ったが、他の実施形態では、メイン制御部100から他の周辺基板に対して時刻データを送信することにより不正の発見を行ってもよい。
また、上記において、報知制御手段408が復旧報知(正常報知)かエラー報知(異常報知)の何れを行うかを不揮発性メモリ等の記録手段に記録してもよい。例えば、不正行為者によって不正交換がなされるとエラー報知が行われるが、即座に遊技機1の電源が遮断されたりリセットされたりした場合、その後に復旧するとメイン制御部100と演出制御部400の電源遮断時刻が一致するため、復旧報知がなされる場合がある。従って、電源遮断前の不正発見の状態を保存しておくことにより、不正行為を発見すべき第三者は、前回に不正の検知がなされたことを知ることができる。
また、上記実施形態では、時刻記録手段105は、図示しない記録手段と、所定のプログラムを実行するCPU101とによって実現されることとした。他の実施形態では、RTC104に内蔵の記憶手段に上記時刻情報を記録することにより、時刻記録手段105が実現されてもよい。時刻記録手段405も同様である。また、時刻記録手段を含む図3に示す各手段は、その一部又は全部を実現する専用回路として実現されてもよい。