JP5436454B2 - 発熱装置 - Google Patents

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Description

本願発明は、発熱装置に関する。特に、テトラクロロシランと水素とを反応させてトリクロロシランに転換するトリクロロシラン製造装置における発熱装置、及びそれを用いた反応塔に関する。
トリクロロシランは、半導体や太陽電池等の素子に使用される高純度シリコンの原料ガスとして益々需要の増加が見込まれており、従来からこれらを効率良く製造することが要望されている。
一般的に、高純度のシリコン(Si:珪素)を製造するための原料として使用されるトリクロロシラン(SiHCl)は、テトラクロロシラン(SiCl:四塩化珪素)を水素と反応させて転換することで製造する。
即ち、トリクロロシランは、以下の反応式(1)による転換反応によって生成される。
SiCl+H → SiHCl+HCl ・・・(1)
この反応は、カーボン製の反応容器においてガス化したテトラクロロシランと水素からなる原料ガスを約800℃〜約1300℃に加熱して行われる。そして、トリクロロシランへの転換率を向上させるため、反応式(1)の生成ガスの急冷が行われる。
また、目的とするシリコンは、以下の反応式(2)、(3)によるトリクロロシランの還元反応と熱分解反応によって生成される。
SiHCl+H → Si+3HCl ・・・(2)
4SiHCl → Si+3SiCl+2H ・・・(3)
例えば特許文献1には、発熱体に囲まれた反応室が、同心配置の2つの管によって形成された外室と内室を備える、クロロシラン及び水素の反応容器が開示されている。
この文献では、反応室の下部に設けられた熱交換器を介して、反応室の下方から水素とテトラクロロシランとの供給ガスを供給すると共に、反応室の下方から反応後の生成ガスを排出する反応容器が提案されている。
また、特許文献2には、テトラクロロシランと水素との供給ガスが内部に供給されて、転換反応によりトリクロロシランと塩化水素との反応生成ガスが生成される反応容器と、反応容器の周囲に配され、反応容器を加熱する加熱機構と、反応容器及び加熱機構の周囲を覆うように配された断熱材と、反応容器、加熱機構及び断熱材を収納する収納容器とを主に備えるトリクロロシラン製造装置が開示されている。
ところで、トリクロロシラン製造装置に使用される発熱体としては、金属製の端子部に連結されたカーボン製発熱体が用いられている。
しかし、このような構成とした場合、発熱部は約800℃〜約1300℃もの高温になるため、金属製端子部とカーボン製発熱体との連結部において、熱膨張率の相違による応力が生じ、当該連結部に破損を生じる場合があった。
特許第3781439号公報 特開2008−133175号公報
発明の概要
本願発明の目的は、発熱装置の端子部を効率よく冷却することができ、構成部品の腐食や破損を抑制することができる発熱装置を提供することである。
本願発明によれば、一対の発熱体からなり、発熱体は略円柱状の金属端子と略円柱状のカーボン端子と略円柱状の発熱部とを有し、金属端子の下端部とカーボン端子の上端部が連結し、カーボン端子の下端部と発熱部の上端部が連結し、金属端子がその内部に通水路を有し、テトラクロロシランと水素とを含むガスが内部に供給されトリクロロシランと塩化水素とを含むガスが生成される反応容器を加熱するための発熱装置が提供される。
本願発明に係る発熱装置によれば、端子部を効率よく冷却することができ、構成部品の破損を抑制することができる。
本願発明の実施形態に係る発熱装置の概略図 本願発明の実施形態に係る発熱装置の端子部の概略縦断面図 本願発明の実施形態に係る発熱装置の端子部の概略縦断面図 本願発明の実施形態に係る発熱装置を用いたテトラクロロシラン反応塔の概略図
符号の説明
1:発熱装置
2:発熱体
3:金属端子
4:カーボン端子
5:発熱部
6:通水路
7:連結部
8:雄ネジ部
9:雌ネジ部
10:流入口
11:排出口
12:通水路の底部
13:注入管
14:反応塔
15:反応容器
16:外筒容器
17:ガス導入口
18:反応生成ガス抜き出し口
発明を実施するための形態
以下、図面を参照しながら、本願発明に係る発熱装置の具体的な実施態様について説明する。
先ず、本実施形態に係る発熱装置1は、図1〜3に示すように、テトラクロロシランと水素とを含むガスが内部に供給されトリクロロシランと塩化水素とを含むガスが生成される反応容器を加熱するための発熱装置1であって、上記発熱装置1は一対の発熱体2からなり、上記発熱体2は略円柱状の金属端子3と略円柱状のカーボン端子4と略円柱状の発熱部5とを有し、上記金属端子3の下端部と上記カーボン端子4の上端部が連結され、上記カーボン端子4の下端部と上記発熱部5の上端部が連結され、上記金属端子3がその内部に通水路6を有することを特徴とする。
上記構成からなる発熱装置1は、図2又は図3に示すように、金属端子3内部に特徴的な通水路6を設けることで、例えば、約800℃〜約1300℃という高温においても、端子部を効率よく冷却することができ、構成部品の腐食や破損を抑制することができる。
[金属端子]
金属端子3は、従来用いられたものと同様に、図2又は図3に示すように、耐熱性の面から、典型的には略円柱状の外径を有する。金属端子3の形状は、特に限定されず、例えば、直方体形状等であってもよい。
金属端子3の材料としては、特に限定されないが、耐熱性・耐SCC(応力腐食割れ)性のあるSUS材等の合金材料を用いることが好ましい。
このような材料としては、例えば、インコネル600等の耐SCC性の高い合金が好ましい。
(連結部)
金属端子3の下端部は、後述するカーボン端子4の上端部に連結される。このため、金属端子3の下端部には、カーボン端子4を連結するための連結手段(連結部7)が設けられている。
例えば、連結手段としては、図2又は図3のように、上記金属端子3が雄ネジ部8を有し、上記カーボン端子4が雌ネジ部9を有し、上記金属端子3と上記カーボン端子4が、上記雄ネジ部8及び上記雌ネジ部9において互いに螺合する構造とすることが好ましい。
このような構成とすることにより、必要に応じて、金属端子3及びカーボン端子4の取り外し・交換を容易に行うことができる。
[通水路]
上記金属端子3は、その内部に通水路6が設けられている。
該通水路6は、金属端子3を冷却するための冷却水を循環させるためのものであり、図2又は図3に示すように、略円柱状の金属端子3の内部を、その軸方向に沿って形成された空洞部と、当該空洞部に続く冷却水用の流入口10と排出口11とを備えている。
通水路6の形状は特に限定されないが、効率的に冷却水が循環できるような、円柱状の空洞状であることが好ましい。
また、該通水路6は、単純に金属端子3に流入口10と排出口11を設けたものであってもよいが、図2又は図3に示すように、通水路6の通水路の底部12に届く冷却水用の注入管13を設けた構造であることが好ましい。
このような構造とした場合、冷却水は該注入管13を通じて通水路6の下端へ流入し、上端の排出口11から排出される。このような構造からなる通水路6では、冷却水が効率よく循環し、効果的に冷却を行うことができる。
(通水路の深さ)
通水路6の深さ、即ち金属端子3下端部の通水路6の形成位置としては、通水路6の通水路の底部12が、図2に示すように、金属端子3部の下端部の雄ネジ部8に達する位置にあることが好ましい。
通水路6の深さをこのようにすることにより、特に、上記連結部を効率的に冷却することができるので、上記金属端子3と上記カーボン端子4との連結部の腐食を効果的に抑制することができる。
通水路6の深さは、好ましくは雄ネジ部8の形成幅の100%、さらに好ましくは150%の深さまで形成されていることが好ましい。
なお、通水路6の深さは、例えば、通水路の底部12が、図3に示すように金属端子3の下端部の雄ネジ部8よりも上方の位置にあってもよい。
(通水路の径)
通水路6の径は、金属端子3が充分な強度を保つことができるように設計されていれば、特に制限はないが、金属端子3の径の20%〜70%の範囲であることが好ましい。特に、通水路6の径が金属端子3の径の30%〜50%であれば、通水流速が速くなり、総括熱伝達係数が上昇するという効果を得ることができる。
また、通水路6の径は、図2に示すように、金属端子3部の下端部の雄ネジ部8では、その径に合わせて、小さくなることが好ましい。このように、金属端子3の外径に合わせて通水路6の径を規定することにより、より効果的に冷却を行うことができる。
なお、上記通水路6には、典型的には水を流すが、例えば、塩化カルシウム水溶液、エチレングリコール水溶液、プロピレングリコール水溶液等の冷却液、又は、冷却窒素等の冷却ガスを流してもよい。
[カーボン端子]
カーボン端子4は、図1に示すように、その上端部において上記金属端子3の下端部に連結され、また、その下端部において後述する発熱部5の上端部に連結される。
このようなカーボン端子4を金属端子3と発熱部5との間に介在させ、金属端子3及びカーボン端子4を冷却することにより、金属端子に直接カーボン製の発熱体を接続した場合に生じる破損を防ぐことができる。
(カーボン端子の径)
該カーボン端子4の径は、上記金属端子3又は発熱部5の径よりも大きいことが好ましい。これにより、発熱量を小さくするという効果を得ることができる。
具体的には、カーボン端子4の径は、金属端子3や発熱部5の1〜2倍であることが好ましい。カーボン端子4の径が金属端子3や発熱部5の1〜2倍であることにより、発熱量を小さくするという効果を得ることができる。
[発熱部]
発熱部5は、図1に示すように、その上端部において上記カーボン端子4の下端部に連結される。該発熱部5とカーボン端子4とは、例えば、ネジ山によって螺合されていることが好ましい。
また、上記カーボン端子4及び/又は発熱部5のカーボンが黒鉛であることが好ましい。
黒鉛であることにより、耐熱性を向上させるという効果を得ることができる。
(被膜処理)
カーボン端子4及び発熱部5の表面に炭化ケイ素被膜を形成することが好ましい。
上記カーボン端子4及び発熱部5は、カーボンを主材料とするため、高温となった空気中の水等によって、組織の減肉または脆化を受けてしまう。炭化ケイ素被膜はこのような化学的分解に対して極めて耐性が高いため、カーボン組織の化学的浸食を防止できる。
炭化ケイ素被膜は、特に制限はないが、典型的にはCVD法により蒸着させて形成することができる。
CVD法によりカーボン端子4及び発熱部5の表面に炭化ケイ素被膜を形成するには、例えば、テトラクロロシラン又はトリクロロシランのようなハロゲン化珪素化合物とメタンやプロパンなどの炭化水素化合物との混合ガスを用いる方法、またはメチルトリクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシランのような炭化水素基を有するハロゲン化珪素化合物を水素で熱分解しながら、加熱されたカーボン端子4及び発熱部5の表面に炭化ケイ素を堆積させる方法を用いることができる。
炭化ケイ素被膜の厚みは、10〜500μmとすることが好ましく、30〜300μmであればさらに好ましい。
炭化ケイ素被膜の厚みが10μm以上であれば、高温となった空気中の水等によるカーボン端子4及び発熱部5の腐食を十分に抑制でき、また、500μm以下であれば、炭化ケイ素被膜のひび割れやカーボン端子4及び発熱部5の割れが助長されることもない。
形成された炭化ケイ素被膜は、緻密均質なピンホールのない被膜であり、化学安定性に優れているため、炭化ケイ素被膜を施したカーボン端子4及び発熱部5により構成された発熱装置1においては、設備の修繕頻度を低減でき、作業能率をさらに向上させることができる。
[反応塔]
次に、本実施形態に係る発熱装置1を備える反応塔14について説明する。
反応塔14は、図4に示すように、テトラクロロシランと水素とを含むガスが内部に供給され、トリクロロシランと塩化水素とを含むガスが生成される反応容器15と、該反応容器を加熱するための発熱装置1と、反応容器15及び発熱装置1を囲むように配された外筒容器16とから主に構成される。
上記反応容器15は、テトラクロロシランと水素とを高温環境下で反応させるための略円筒形状の容器である。この容器は、原料となるテトラクロロシランと水素ガスを取り込むためのガス導入口17と、トリクロロシランと塩化水素とを含む反応生成ガスを導出するための反応生成ガス抜き出し口18とを有する。
なお、本実施形態では、ガス導入口17を反応容器の底部に設け、反応生成ガス抜き出し口18を反応容器15の上方に設けた構成としているが、これらの位置については、これに限定されるものではない。
上記発熱装置1は、反応塔14内の反応容器15と上記外筒容器16の間に、所定の間隔をあけて複数設置される。ここで、発熱装置1は、図4に示すように、反応塔14から吊り下げられた状態で設置される。
しかし、発熱装置の設置方法は上記のような吊り下げ式に制限されるものではなく、例えば、電極を下側として、反応塔の底部に略垂直に設置するようにしてもよい。
上記外筒容器16は、外側がステンレス等の金属からなり、内側にはカーボン製のパネルや耐火レンガが配置された略円筒状の容器である。該外筒容器16は、断熱性能を有し、上記発熱装置1からの発熱を内部にとどめ、反応容器内15の温度を保つ役割がある。
上記反応容器15を、その周囲に配された上記発熱装置1によって加熱することにより、該反応容器15のガス導入口17から導入されるテトラクロロシランおよび水素ガスが約800℃〜約1300℃の高温で反応させられ、該反応容器15の反応生成ガス抜出口18からトリクロロシランを含む反応生成物ガスの形で抜き出される。その後、上記反応生成ガスは、トリクロロシランを分離するために冷却装置等に供給される。
〈作用効果〉
以下、上記実施形態に係る発熱装置1の作用効果について説明する。
上記実施形態に係る発熱装置1は、一対の発熱体からなり、発熱体は略円柱状の金属端子と略円柱状のカーボン端子と略円柱状の発熱部とを有し、金属端子の下端部とカーボン端子の上端部が連結し、カーボン端子の下端部と発熱部の上端部が連結し、金属端子がその内部に通水路を有し、テトラクロロシランと水素とを含むガスが内部に供給されトリクロロシランと塩化水素とを含むガスが生成される反応容器を加熱するための発熱装置である。
上記構成からなる発熱装置1によれば、上記金属端子3が通水路6を有しているので、金属端子3及びカーボン端子4からなる端子部を効率よく冷却することができ、構成部品の熱膨張による破損を抑制することができる。
また、上記発熱装置1において、上記金属端子3の下端部と上記カーボン端子4の上端部が連結される連結部7において、上記金属端子3が雄ネジ部8を有し、上記カーボン端子4が雌ネジ部9を有し、上記金属端子3と上記カーボン端子4が、上記雄ネジ部8及び上記雌ネジ部9において互いに螺合することにより、金属端子3及びカーボン端子4の取り外し・交換を容易に行うことができる。
そして、上記発熱装置1において、上記通水路の底部12が上記金属端子3の雄ネジ部8まで達していることにより、特に、上記連結部7を効率的に冷却することができるので、上記金属端子3と上記カーボン端子4との連結部の熱膨張による破損を効果的に抑制することができる。
また、上記発熱装置1において、上記カーボン端子4の径が上記金属端子3又は発熱部5の1〜2倍であることにより、発熱量を低減するという効果を得ることができる。
また、上記発熱装置1において、上記カーボン端子4及び/又は上記発熱部5には炭化ケイ素被膜を施すことにより、カーボン端子4及び発熱部5の表面を腐食から保護することができる。
また、上記発熱装置1において、上記炭化ケイ素被膜が、CVD法により形成された、厚さ10μm〜500μmの炭化ケイ素被膜であることにより、高温となった空気中の水等によるカーボン端子4及び発熱部5の腐食を十分に抑制することができ、炭化ケイ素被膜のひび割れやカーボン端子4及び発熱部5の割れが助長されることもない。
また、上記発熱装置1において、上記カーボン端子4部及び/又は発熱部5のカーボンが黒鉛であることにより、耐熱性を向上させるという効果を得ることができる。
さらに、テトラクロロシランと水素とを含むガスが内部に供給され、トリクロロシランと塩化水素とを含むガスが生成される反応容器15と、該反応容器15を囲むように配置された上記発熱装置1と、上記反応容器15及び上記発熱装置1を囲むように配置された外筒容器16とを備える反応塔14では、上記金属端子3が通水路6を有しているので、金属端子3及びカーボン端子4からなる端子部を効率よく冷却することができ、構成部品の熱膨張による破損を抑制することができる。
以上、本願発明に係る発熱装置について説明したが、本願発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
図3に示すような、通水路が設けられた金属端子を用いた発熱装置を作成した。
該発熱装置は、図1に示すように、金属端子(直径30mm)、カーボン端子(直径30mm)及び発熱部(直径20mm)から構成される発熱体を2本組み合わせて一対とした。通水路の径は、金属端子の径の50%とした。
各部材の連結部には螺合連結手段が設けられ、互いに連結されている。
上記発熱装置を、図4に示すように、反応塔の内部に設置し、連続的に2000時間運転した後、装置を解体して端子部の破損を調べたところ、端子部の破損は少なく、さらに2000時間運転が可能であった。
[実施例2]
実施例2では、カーボン端子及び発熱部は実施例1のものと同様であるが、図2に示すように、通水路の深さのみを深くして連結部まで達するようにした金属端子を用いた以外は実施例1と同様の発熱装置を作成した。
そして、実施例1と同様の実験を行い、装置を解体して端子部の破損を調べたところ、端子部の破損は少なく、さらに2000時間の運転が3回可能であった。
[実施例3]
実施例3では、カーボン端子及び発熱部は実施例1のものと同様であるが、通水路の径を実施例1の1.5倍とした金属端子を用いた以外は実施例1と同様の発熱装置を作成した。
そして、実施例1と同様の実験を行い、装置を解体して端子部の破損を調べたところ、端子部の破損は少なく、さらに2000時間の運転が3回可能であった。
[実施例4]
実施例4では、実施例2の金属端子及び発熱部と、該金属端子よりも径が太いカーボン端子(直径40mm)を用いて発熱装置を作成した。
そして、実施例1と同様の実験を行い、装置を解体して端子部の破損を調べたところ、端子部の破損は少なく、さらに2000時間の運転が5回可能であった。
[比較例1]
通水路が無い金属端子を用いた以外は、実施例1と同様の発熱装置を作成した。しかし、運転を行ったところ、2000時間経過しない時点で発熱装置が破損した。解体したところ、カーボン端子と金属端子の接続部付近で分断していた。
〈考察〉
以上の実験結果のように、本願発明の実施例に係る発熱装置においては、端子部の破損がほとんど無く、耐久性に優れるものであった。特に、実施例2ないし実施例4に係る発熱装置においては、複数回の使用にも耐えうることがわかった。
このように、実施例に係る発熱装置では良好な結果が得られているのに対し、比較例ではネジ部の破損が著しく、短い時間での交換が必要となった。
以上、本願発明を実施例に基づいて説明した。しかし、これらの実施例は本願発明の例示であり、この他にも種々の変形例が可能なこと、また、その変形例も本願発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。

Claims (8)

  1. 一対の発熱体からなり、
    発熱体は略円柱状の金属端子と略円柱状のカーボン端子と略円柱状の発熱部とを有し、
    金属端子の下端部とカーボン端子の上端部が連結し、
    カーボン端子の下端部と発熱部の上端部が連結し、
    金属端子がその内部に通水路を有し、
    テトラクロロシランと水素とを含むガスが内部に供給されトリクロロシランと塩化水素とを含むガスが生成される反応容器を加熱するための発熱装置。
  2. 金属端子の下端部とカーボン端子の上端部が連結する連結部において、
    金属端子が雄ネジ部を有し、
    カーボン端子が雌ネジ部を有し、
    金属端子とカーボン端子が、雄ネジ部及び雌ネジ部において互いに螺合することを特徴とする請求項1に記載の発熱装置。
  3. 通水路の底部が金属端子の雄ネジ部まで達していることを特徴とする請求項2に記載の発熱装置。
  4. カーボン端子の径が金属端子部又は発熱部の1〜2倍であることを特徴とする請求項1に記載の発熱装置。
  5. カーボン端子及び/又は発熱部には炭化ケイ素被膜を施してなることを特徴とする請求項1に記載の発熱装置。
  6. 炭化ケイ素被膜が、CVD法により形成された、厚さ10μm〜500μmの炭化ケイ素被膜であることを特徴とする請求項5に記載の発熱装置。
  7. カーボン端子部及び/又は発熱部のカーボンが黒鉛であることを特徴とする請求項1に記載の発熱装置。
  8. テトラクロロシランと水素とを含むガスが内部に供給され、トリクロロシランと塩化水素とを含むガスが生成される反応容器と、
    反応容器を囲むように配置された請求項1に記載の発熱装置と、
    反応容器及び発熱装置を囲むように配置された外筒容器とを備えることを特徴とする反応塔。
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