JP5436541B2 - 反応炉 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱気相反応を行うための反応炉の内部温度をより均一に保つことができる反応炉に関し、特にテトラクロロシランと水素とを反応させてトリクロロシランに転換するための反応炉に関する。
トリクロロシラン(SiHCl)は、半導体、液晶パネル、太陽電池等の製造に用いられる特殊材料ガスである。近年、需要は順調に拡大し、エレクトロニクス分野で広く使用されるCVD材料として、今後も伸びが期待されている。
トリクロロシランは、テトラクロロシラン(SiCl)と水素(H)とを接触させ、以下の熱平衡状態を達成することによって生成される。
SiCl+H⇔SiHCl+HCl (1)
この反応は、ガス化したテトラクロロシランと水素とからなる原料ガスを反応炉において700〜1400℃に加熱することによって行われる。
上記反応によりトリクロロシランを製造するための従来の反応炉としては、例えば特許文献1に記載されるものがある。この文献には、水素ガスとテトラクロロシランとを接触させる反応容器と、この反応容器の周りに配置された加熱体と、反応容器および加熱体を収容する熱絶縁体と、熱絶縁体のさらに外側を覆う加圧可能シェルとを有する反応炉が提案されている。この反応炉では、加熱体は、加圧可能シェルの底部から立ち上がるように設けられており、この立ち上がりの近傍で電極に接続されている。これと同様の構成を有する反応炉は、特許文献2にも記載されている。
また、別の形態の反応炉としては、例えば特許文献3に記載されるものがある。この文献には、水素ガスとテトラクロロシランとを接触させる反応容器(または反応室)と、この反応容器の周りに配置された加熱手段と、反応容器および加熱手段を収容する断熱材と、断熱材のさらに外側を覆う収納容器とを有する反応炉が提案されている。この反応炉においても、加熱手段は、収納容器の底部から立ち上がるように設けられ、この立ち上がりの近傍で電極と接続されている。これと同様の構成を有する反応炉は、特許文献4にも記載されている。
特開平7−232910号公報 特許第3781439号公報 特開2008−137885号公報 特開2008−133175号公報
発明の概要
ところで、トリクロロシランの転換効率を上げるためには、反応容器内部の温度を可能な限り均一にすることが望ましいことは言うまでもない。反応容器内部に温度ムラがあると、テトラクロロシランと水素とからなる原料ガスに十分に熱エネルギーを伝達することができず、上記式(1)の平衡反応を効率よく右側に押し進めることができないからである。
しかしながら、反応容器を取り囲むように加熱手段を配置し、これらを断熱性能を有するシェルまたは収納容器で覆う構造の反応炉の場合、反応室内の温度を均一に保とうとしても、反応容器の下方からフィードされる原料ガスが比較的低温であること、反応容器の内外で気体の対流が生じ得ること等により、必然的に反応容器の上方の温度が下方の温度に比べて高くなってしまう。このような反応容器の下方と上方との間の温度差は、反応容器の寸法が大きくなるほど顕著になり、加熱手段の設計条件や設定温度等にもよるが、2倍近くも相違する場合があることが確認されている。
かくして、反応容器内の温度ムラを低減し、反応容器内部の温度をより均一に保つことによって転換効率を改善することが求められている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、反応容器内部の温度をより均一に保つことができ、反応生成ガスの生成効率、とりわけ、トリクロロシランの転換効率を改善することができる反応炉を提供することを目的としている。
本発明者等は、前記課題を解決する手段を鋭意検討した結果、長尺の抵抗発熱体を備えるヒータを外筒容器の底部から上方に立ち上がるように配置するのではなく、ヒータを外筒容器の天蓋から底部に向かって延びるように配置し、さらに、抵抗発熱体の形状を、ヒータの固定に関与していない方の端部側、すなわち外筒容器の底部側に向かって延びるほど断面積が漸減するような断面積勾配(テーパ)を設けることにより、反応容器の内部温度をより均一にできることを見出した。
すなわち本発明に係る反応炉は、
原料ガスを高温で反応させて反応生成ガスを生成する反応容器と、
有底の略円筒状の本体およびこの本体の上端開口部に被着される天蓋を有し反応容器を内部に収容する外筒容器と、
外筒容器の天蓋から外筒容器の本体と反応容器との間の空間を外筒容器の底部に向かって延び、長手方向に垂直な断面の面積が外筒容器の底部側ほど小さくなる断面積勾配を備えた長尺の抵抗発熱体を備えるヒータと、
を有することを特徴としている。
また特に、本発明に係る反応炉は、
テトラクロロシランと水素とを含む原料ガスからトリクロロシランと塩化水素とを含む反応生成ガスを生成する反応容器と、
有底の略円筒状の本体およびこの本体の上端開口部に被着される天蓋を有し反応容器を内部に収容する外筒容器と、
外筒容器の天蓋から外筒容器の本体と反応容器との間の空間を外筒容器の底部に向かって延び、長手方向に垂直な断面の面積が外筒容器の底部側ほど小さくなる断面積勾配を備えた長尺の抵抗発熱体を備えるヒータと、
を有することを特徴としている。
このような構成とすることにより、ヒータを安定に支持するために太く成形せざるを得ないヒータの取り付け側端部が、気体の対流により比較的高温になりがちな反応容器上方近傍に位置する一方、固定に関与しないため細く成形することが可能な自由端が反応容器下方近傍に位置する。理論上、抵抗発熱体の断面積を小さくすることにより、抵抗が上昇し、単位長さあたりの発熱量が大きくなるため、このように下方側に延びるほど抵抗発熱体の断面積を小さくすることにより、比較的低温になりがちな反応容器の下方側近傍を、反応容器の上方側と比べてより強力に加熱することができる。
これに対し、従来の反応炉では、ヒータが収納容器の底部から立ち上がるように設けられているため、ヒータを安定に支持固定する上で高い物理的強度が要求されるヒータの底部側を細くまたは薄くすることは不可能である。
このように、本発明に係る反応炉によれば、反応容器の下方側を、反応容器の上方側と比べてより強力に加熱することができるため、反応容器内部の温度をより均一に保つことができる。その結果、反応生成ガスの生成効率、特にテトラクロロシランからトリクロロシランへの転換効率を向上させることができる。
本発明による反応炉の一実施形態を示す概略縦断面図である。 図1のA−A’線部分の断面図である。 本発明に使用されるヒータの一実施態様を示す概略正面図である。
符号の説明
1: 反応炉
10: 反応容器
11: 原料ガス導入口
12: 反応生成ガス抜出口
20: 外筒容器
21: 本体
22: 天蓋
23: 原料ガス導入開口部
24: 反応生成ガス抜出開口部
25: ヒータ取付口
30: ヒータ
31: 抵抗発熱体
32: 導電性中間連結体
33: 金属端子
40: 抜出管
310:抵抗発熱体部材
320:導電性中間連結体部材
330:金属端子部材
340:導電性渡し部材
発明を実施するための形態
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。本実施形態では、特に、テトラクロロシランと水素とを含む原料ガスからトリクロロシランと塩化水素とを含む反応生成ガスを生成する場合の反応炉について説明する。
本実施形態に係る反応炉1は、図1および図2に示すように、
テトラクロロシランと水素とを含む原料ガスからトリクロロシランと塩化水素とを含む反応生成ガスを生成する反応容器10と、
有底の略円筒状の本体21およびこの本体の上端開口部に被着される天蓋22を有し反応容器10を内部に収容する外筒容器20と、
外筒容器20の天蓋22から外筒容器20の本体21と反応容器10との間の空間を外筒容器20の底部に向かって延び、長手方向に垂直な断面の面積が外筒容器20の底部側ほど小さくなる断面積勾配を備えた長尺の抵抗発熱体31を備えるヒータ30と、
を有する。
<反応容器>
反応容器10は、テトラクロロシランと水素とを高温環境下で反応させるための略円筒形状の容器であり、原料ガスを取り込むための原料ガス導入口11と、反応生成ガスを導出するための反応生成ガス抜出口12とを有する。本実施形態では、原料ガス導入口11を反応容器10の底部中央に設け、反応生成ガス抜出口12を反応容器10の上方の側壁に設ける構成としている。反応生成ガス抜出口12には、後述する抜出管40が挿入され、反応生成ガスを反応炉1の外部へと排出する。
反応容器10を構成する材質は、気密性に優れた黒鉛材であり、特に、微粒子構造のため強度が高く、熱膨張等の特性がどの方向に対しても同一であることから耐熱性および耐食性にも優れている等方性高純度黒鉛を用いることが好ましい。
特に、反応容器10の内周面および/または外周面が炭化ケイ素被膜処理されていること、当該炭化ケイ素被膜がCVD法により10〜500μmの厚みで形成されていることが好ましい。炭化ケイ素被膜は化学的分解に対して極めて高い耐性を有するため、カーボン組織の化学的浸食を防止できる。そのため、炭化ケイ素被膜処理を施すことにより、反応容器の表面を腐食から保護することができる。
反応容器10は、優れた耐久性や伝熱効率を実現するために本来は一体成型されていることが好ましいが、実施の規模によっては、製造技術上の問題から略円筒体を複数連結一体化させたものが用いられる。略円筒体を複数連結一体化させるタイプの反応容器としては、特に、複数の略円筒体を、端部同士を突き合わせて略同軸に上下に配し、突き合わせ端部を外側からリングで螺合締結するものが好ましい。このような構造とすることにより、略円筒体の構造を単純にすることができ、上端または下端に肉厚の薄い部位が形成されないため、物理的衝撃に対して優れた耐性を有する。また、連結部において一方の略円筒体の端部が他方の略円筒体の端部に嵌合するような構成をとらないため、高温環境下で使用することにより略円筒体が熱膨張しても、個々の略円筒体の熱膨張係数の相違による連結部の割れやひび割れを引き起こすことがない。
<外筒容器>
外筒容器20は、有底の略円筒状の本体21と、この本体の上端開口部に被着される天蓋22とを有する略円筒形状の容器である。外筒容器20の本体21と天蓋22とは、外筒容器20の内部を気密に封止可能であるフランジ等の締結手段(図示せず)によって固定される。外筒容器20には、反応容器10を収容した際に反応容器10の原料ガス導入口11および反応生成ガス抜出口12に対応する位置にそれぞれ原料ガス導入開口部23および反応生成ガス抜出開口部24が設けられている。すなわち、原料ガス導入開口部23を通って原料ガスが反応容器10内に供給され、反応生成ガス抜出開口部24を経て後述する抜出管40からトリクロロシランを含む反応生成ガスが排気される。
外筒容器20の本体21および天蓋22は、外側がステンレス等の金属からなり、内側がカーボンボード、耐火レンガ、断熱レンガ等の断熱材で被覆されている。特に、耐用温度や断熱性能の異なる複数種の断熱材層を組み合わせて用いることにより、単一の断熱材層のみからなる場合と比べて著しく断熱性および耐久性を向上させることができる。
特に、外筒容器20の本体21では、外筒容器20の中心に向かって複数のレンガ層が積層する構造とすることが好ましく、外側のレンガ層には断熱性能に優れた材質からなるレンガを用い、内側のレンガ層には耐用温度に優れしかも反応容器10から漏れ出すおそれのある水素、塩化水素、クロロシラン類に対する腐食耐性を備えた材質からなるレンガを用いることが好ましい。レンガ層を構成する層の数は特に限定されず、反応炉1の大きさや運転温度等によって適宜設定される。
一方、外筒容器20の天蓋22にも、本体21と同様の断熱材を用いてもよいが、重いレンガを天蓋22の下面に組み付けることは容易ではないことから、より軽量で、しかも最高使用温度と耐腐食性の両面に優れた材質を用いることが好ましい。このような断熱材としては、電気化学工業社製「アルセン」(登録商標)等のアルミナ繊維からなる断熱材を挙げることができる。
また、外筒容器20の天蓋22には、後述するヒータ30を取り付けるためのヒータ取付口25が設けられている。ヒータ取付口25は、外筒容器20に反応容器10を収容した状態でヒータ30を天蓋22に取り付けた際に、長尺のヒータ30が外筒容器20の本体21の内壁と反応容器10の外壁との間の空間に収容されるような位置に設けられる。典型的には、複数のヒータ取付口25を天蓋22の中心から同心円状に等間隔となるように設ける。かくして、図2に示すように、複数のヒータ30で反応容器10の周囲を等間隔に取り囲んで、反応容器10の周囲方向に対する加熱ムラの発生を抑制する。
<抜出管>
抜出管40は、外筒容器20の反応生成ガス抜出開口部24を経て、反応容器10の反応生成ガス抜出口12に接続されるカーボン製の管状部材であり、反応容器10内で生成したトリクロロシランを含む反応生成ガスを反応炉1の外に排出する。
抜出管40を構成する材質は、気密性に優れた黒鉛材であり、特に、微粒子構造のため強度が高く、熱膨張等の特性がどの方向に対しても同一であることから耐熱性および耐食性にも優れている等方性高純度黒鉛を用いることが好ましい。
特に、抜出管40の内周面および/または外周面が炭化ケイ素被膜処理されていること、当該炭化ケイ素被膜がCVD法により10〜500μmの厚みで形成されていることが好ましい。炭化ケイ素被膜は化学的分解に対して極めて高い耐性を有するため、抜出管40の表面を腐食から保護することができる。
抜出管40は、単一の部材からなるものが気密性や強度の点で優れることから好ましいが、複数の部材を連結したものであってもよい。抜出管の継手手段は、典型的にはフランジを用いることができる。また、略円筒状の管状部材を用い、突き合わせ端部を外側からリングで螺合締結するものでもよい。
<ヒータ>
ヒータ30は、図2に示すように、反応容器10の周囲を複数で取り囲むように配置され、反応容器10の外側から反応容器10の内部温度を調節する。各ヒータ30は、外筒容器20の天蓋22から外筒容器20の本体21の内壁と反応容器10の外壁との間の空間を外筒容器20の底部へと延びるように設置される。
本実施形態で用いるヒータ30は、図1に示すように、下端に延びるほど断面積が漸減する長尺の抵抗発熱体31と、抵抗発熱体31の上端に連結される導電性中間連結体32と、導電性中間連結体32の上端に連結され、さらに外部電源(図示せず)に接続される金属端子33とを備えている。
抵抗発熱体31は、通電により発生する熱線を表面から輻射可能な材質からなる。このような材質のなかでも、特に、反応容器10や抜出管40と同様に黒鉛製とすれば、反応容器10から原料ガスや反応生成ガスが漏れ出して抵抗発熱体31と接触したとしても、反応容器10や抜出管40の化学的分解によって生じる副生物とは別の副生物を生じることがないため好ましい。
抵抗発熱体31は、長尺の棒状または板状体であり、長手方向に垂直な断面の面積が外筒容器20の天蓋22側近傍に位置する端部から外筒容器本体21の底部側近傍に位置する端部にかけて漸次小さくなるような勾配を有する。発熱量は抵抗発熱体31の断面積に反比例することから、長手方向に沿ってこのような断面積勾配を設けることにより、抵抗発熱体31の単位長さあたりの発熱量を天蓋22側から底部側に延びるほど増大させることができる。その結果、比較的低温になりがちな反応容器10の下方側を、上方側と比べてより高温に加熱することができる。
抵抗発熱体31の長手方向に沿った断面積の勾配は、反応炉1の規模等にもよるが、例えば、外筒容器20底部側に位置する最小断面積が、天蓋22側に位置する最大断面積の65〜95%、さらに好ましくは70〜90%となるようにすることが好ましい。理論上、例えば、断面積を80%に縮小することにより発熱量は約1.25倍に上昇し、断面積を70%に縮小することにより約1.4倍に上昇する。
導電性中間連結体32は、抵抗発熱体31よりも単位長さあたりの発熱量が小さい導電性部材からなる。典型的には、抵抗発熱体31と同じ材質であって、通電方向に対して垂直な断面の面積が抵抗発熱体31の最大断面積よりも大きい部材を使用することができる。この場合には、導電性中間連結体32の断面の面積は、抵抗発熱体31の最大断面積の2〜5倍、さらに好ましくは3〜4倍とすることが好ましい。
抵抗発熱体31と金属端子33との間に抵抗発熱体31よりも発熱量の低い導電性中間連結体32を介在させることにより、従来のヒータと比べて抵抗発熱体31から発せられる熱が金属端子33に直接伝わることを抑制できるため、熱による金属端子33の破損を低減することができる。また、ヒータ30を外筒容器20の天蓋22に固定する際に、発熱量の弱い導電性中間連結体32のところでヒータ30と天蓋22とが接触するように取り付けることができる。このため、従来のヒータと比べて抵抗発熱体31の熱が天蓋22に伝わりにくく、熱による天蓋22の破損を抑制することができる。さらに、抵抗発熱体31によって生じた熱が外界と接する天蓋22や金属端子33に伝達しにくいことから、反応炉1から外界への熱漏れを防止でき、反応炉1の加熱効率を一層向上させることができる。
金属端子33は、特に限定されるものではないが、耐熱性・耐SCC(応力腐食割れ)性のあるSUS材等の合金材料からなるものが好ましい。このような材料としては、例えば、インコネル600等を使用することができる。
本実施形態で使用できるヒータ30の特に好ましい形態としては、例えば、図3に示すように、金属端子30に対応する2つの金属端子部材330、導電性中間連結体32に対応する2つの導電性中間連結体部材320、および抵抗発熱体31に対応する2つの抵抗発熱体部材310をこの順序でそれぞれ螺合等により連結し、抵抗発熱体部材310の先端(下端)同士を導電性渡し部材340でさらに連結した単位構造体を挙げることができる。導電性渡し部材340は、典型的には、抵抗発熱体部材310と同じ材質、すなわち黒鉛製とすることが好ましい。
このような構成とすることにより、ヒータ30に電力を取り入れるための電極(すなわち金属端子33)を外筒容器20の天蓋22に集中させることができ、反応炉1の配線まわりを簡潔に纏めることができる。また、2本の抵抗発熱体部材310を一組にして用いることにより、抵抗発熱体部材310を成形する際に不可避的に生じてしまう寸法のバラツキによる発熱量の相違を相殺し、単位構造体毎の加熱性能を均一にすることができる。すなわち、成形した抵抗発熱体部材310のうち、断面積が大きめのものと、小さめのものとを適宜組み合わせて一つの単位構造体とすることにより、ヒータ30間の加熱性能の差異を小さくすることができる。
もちろん、ヒータ30は、このような構造に限定されるものではなく、外筒容器20の底部側ほど小さくなる断面積勾配を備えるものであれば、どのような構造であってもよい。
以下、実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1]
図3に示すような2本の抵抗発熱体部材を有するヒータを9組製造し、反応容器、外筒容器、抜出管と組み合わせて図1および図2に示す反応炉を整えた。
ヒータの抵抗発熱体部材には、一方の端部から他方の端部に向けて径が漸減する略円柱状の黒鉛材を用いた。抵抗発熱体部材の全長は150cmであり、最大径は19.5〜20.5mm(平均20mm)、最小径は16.5〜17.5mm(平均17mm)であった。
ヒータの導電性中間連結体部材には、直径30mmの略円柱状の黒鉛材を使用し、その表面に200μmの厚みの炭化ケイ素被膜を形成した。
また、2本の抵抗発熱体部材間を連結する導電性渡し部材には、寸法が15cm×5cm×3cmの略四角柱状の黒鉛材を使用した。
この反応炉に、テトラクロロシランと水素(モル=1:1)の原料ガスを供給し、トリクロロシランを生成した。
この反応炉によれば、比較的低温になりがちな反応炉底部を、反応炉天蓋部より、約1.4倍も強く加熱することができる。反応容器内の上下間の温度差を調べたところ、断面積勾配を有しない抵抗発熱体部材(径=20mm)を用いた場合と比べて温度差を低減できることが確認された。
[実施例2]
ヒータの抵抗発熱体部材の最大径が19.5〜20.5mm(平均20mm)、最小径が18.5〜19.5mm(平均19mm)となるような断面積勾配としたこと以外は、実施例1と同様にヒータを製造し、反応炉を整えた。
この反応炉によれば、比較的低温になりがちな反応炉底部を、反応炉天蓋部より、約1.1倍強く加熱することができる。反応容器内の上下間の温度差を調べたところ、断面積勾配を有しない抵抗発熱体部材(径=20mm)を用いた場合と比べて温度差を低減できることが確認された。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は単なる例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、上記実施形態では、本発明の反応炉をテトラクロロシランからトリクロロシランへと転換する場合を例にあげて説明したが、その他の加熱気相反応系でも同様の効果が得られることは言うまでもない。

Claims (10)

  1. 原料ガスを高温で反応させて反応生成ガスを生成する反応容器と、
    有底の略円筒状の本体およびこの本体の上端開口部に被着される天蓋を有し反応容器を内部に収容する外筒容器と、
    外筒容器の天蓋から外筒容器の本体と反応容器との間の空間を外筒容器の底部に向かって延び、長手方向に垂直な断面の面積が外筒容器の底部側ほど小さくなる断面積勾配を備えた長尺の抵抗発熱体を備えるヒータと、
    を有する反応炉。
  2. テトラクロロシランと水素とを含む原料ガスからトリクロロシランと塩化水素とを含む反応生成ガスを生成する反応容器と、
    有底の略円筒状の本体およびこの本体の上端開口部に被着される天蓋を有し反応容器を内部に収容する外筒容器と、
    外筒容器の天蓋から外筒容器の本体と反応容器との間の空間を外筒容器の底部に向かって延び、長手方向に垂直な断面の面積が外筒容器の底部側ほど小さくなる断面積勾配を備えた長尺の抵抗発熱体を備えるヒータと、
    を有する反応炉。
  3. 抵抗発熱体が、最小断面積が最大断面積の65〜95%となる断面積勾配を有する、請求項1記載の反応炉。
  4. 抵抗発熱体が、最小断面積が最大断面積の70〜90%となる断面積勾配を有する、請求項1記載の反応炉。
  5. 抵抗発熱体が黒鉛からなる、請求項1記載の反応炉。
  6. ヒータが、抵抗発熱体の外筒容器天蓋側端部に抵抗発熱体よりも発熱量の小さい導電性中間連結体を有する、請求項1記載の反応炉。
  7. 導電性中間連結体が黒鉛からなる、請求項6記載の反応炉。
  8. 導電性中間連結体の表面が炭化ケイ素被膜処理されていることを特徴とする、請求項7記載の反応炉。
  9. 導電性中間連結体の炭化ケイ素被膜が10〜500μmの厚みで形成されていることを特徴とする、請求項8記載の反応炉。
  10. ヒータが、複数の抵抗発熱体を組み合わせてなる単位構造体である、請求項1記載の反応炉。
JP2011506890A 2009-03-31 2009-03-31 反応炉 Active JP5436541B2 (ja)

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