JP5412447B2 - 炭素含有材料からなる反応容器を備える反応装置、その反応装置の腐食防止方法およびその反応装置を用いたクロロシラン類の生産方法 - Google Patents

炭素含有材料からなる反応容器を備える反応装置、その反応装置の腐食防止方法およびその反応装置を用いたクロロシラン類の生産方法 Download PDF

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Description

本発明は、炭素含有材料からなる反応容器を備える反応装置、その反応装置の腐食防止方法およびその反応装置を用いたクロロシラン類の生産方法に関する。
クロロシラン類は、半導体や太陽電池等の素子に使用される高純度シリコンの原料として益々需要の増加が見込まれており、従来からこれらを効率良く製造することが要望されている。
その製法の一部として、例えば、テトラクロロシラン(SiCl)と水素(H)とを接触させることによるトリクロロシラン(SiHCl)の生成がある。
SiCl+H→SiHCl+HCl
この反応は、カーボン製反応容器等において、ガス化したテトラクロロシランと水素との混合ガスを800℃〜1300℃に加熱して行われる(特許文献1)。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、カーボン製反応容器の内側が、カーボン製反応容器内に供給される水素や、水素の燃焼により生成する水によって、以下に示すように、減肉または脆化されてしまう。
また、カーボン製反応容器の継目の隙間、カーボン製反応容器の外側の表面、またはカーボン製反応容器の外側に設けられているカーボン電極を備えるヒーターが、カーボン製反応容器の内側から漏れ出した水素や、水素の燃焼により生成する水によって、以下に示す反応により、減肉または脆化されてしまう。
C+2H→CH
C+HO→H+CO
C+2HO→2H+CO
さらに、メタンのような副産物は、カーボン製反応容器の内側で生成されて外側に漏れ出してくるクロロシランと反応して以下に示すように炭化珪素(SiC)を生成し、生成された炭化珪素が、カーボン製反応容器の継目の隙間、カーボン製反応容器の外側の表面、またはカーボン製反応容器の外側に設けられているカーボン電極を備えるヒーターに付着して、カーボン製反応容器の継目の隙間が閉塞して、熱膨張・収縮に伴って熱膨張率の違いから継目の隙間に無理な応力が集中して、カーボン製反応容器の継目の隙間の周囲に亀裂が入ることや、カーボン製反応容器の外側またはカーボン製反応容器の外側に設けられているカーボン電極を備えるヒーターが物理的または化学的に劣化することがあった。
C+2H→CH
CH+SiCl→SiC+4HCl
かくして、カーボン製反応容器の継目の隙間、カーボン製反応容器の外側の表面、またはカーボン製反応容器の外側に設けられているカーボン電極を備えるヒーターが、カーボン製反応容器の内側から漏れ出した水素や、水素の燃焼により生成する水や、メタンのような副産物がカーボン製反応容器の内側から漏れ出したクロロシランと反応して生成する炭化珪素(SiC)などによって、減肉、脆化、あるいは物理的または化学的に劣化することを抑制しつつ、カーボン製反応容器におけるトリクロロシランなどのクロロシラン類の生成効率を高めることが求められていた。
特開平9−157073
発明の概要
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、炭素含有材料からなる反応容器の継目の隙間、炭素含有材料からなる反応容器の外側の表面、または炭素含有材料からなる反応容器の外側に設けられている炭素含有材料からなる電極を備えるヒーターが、減肉、脆化、あるいは物理的または化学的に劣化することによる作業能率の低下を抑制することのできる、炭素含有材料からなる反応容器を備える反応装置を提供することを目的としている。
また、本発明の別の目的は、上記の炭素含有材料からなる反応容器を備える反応装置において、炭素含有材料からなる反応容器の継目の隙間、炭素含有材料からなる反応容器の外側の表面、または炭素含有材料からなる反応容器の外側に設けられている炭素含有材料からなる電極を備えるヒーターが、減肉、脆化、あるいは物理的または化学的に劣化することによる作業能率の低下を抑制することのできる、上記の炭素含有材料からなる反応容器を備える反応装置の腐食防止方法を提供することである。
さらに、本発明の他の目的は、トリクロロシランなどのクロロシラン類の高い生成効率を達成することができる、上記の炭素含有材料からなる反応容器を備える反応装置の腐食防止方法を用いたクロロシラン類の生産方法を提供することである。
本発明によれば、クロロシラン類と水素とを気相反応させるための、継目を有する炭素含有材料からなる反応容器と、反応容器を加熱するための炭素含有材料からなる電極を備えるヒーターと、反応容器およびヒーターを格納するための耐熱性の外筒容器と、反応容器および外筒容器の間の空隙に不活性ガスを供給する不活性ガス供給器と、反応容器および外筒容器の間の空隙の外部気圧を、反応容器内の内部気圧よりも高くなるように、不活性ガスの供給量を調整する不活性ガス圧力調整器と、を備える反応装置が提供される。
この構成によれば、反応容器および外筒容器の間の空隙の外部気圧が、反応容器内の内部気圧よりも高くなるように、不活性ガスの供給量が調整されるため、炭素含有材料からなる反応容器の内側から、水素や、水素の燃焼により生成する水が漏れ出すことが抑制される。その結果、炭素含有材料からなる反応容器の継目の隙間、炭素含有材料からなる反応容器の外側の表面、または炭素含有材料からなる反応容器の外側に設けられている炭素含有材料からなる電極を備えるヒーターが、以下に示す反応により、減肉または脆化されてしまうことを抑制できる。
C+2H→CH
C+HO→H+CO
C+2HO→2H+CO
また、この構成によれば、炭素含有材料からなる反応容器の内側からメタンのような副産物やクロロシラン類が外側に漏れ出してくることを抑制できる。そのため、炭素含有材料からなる反応容器の内側から外側に漏れ出したメタンのような副産物とクロロシラン類とが反応することも同様に抑制できる。
その結果、以下に示すように炭化珪素(SiC)が生成されることが抑制されるので、生成された炭化珪素が、炭素含有材料からなる反応容器の継目の隙間、炭素含有材料からなる反応容器の外側の表面、または炭素含有材料からなる反応容器の外側に設けられている炭素含有材料からなる電極を備えるヒーターに付着して、炭素含有材料からなる反応容器の継目の隙間が閉塞して、熱膨張・収縮に伴って熱膨張率の違いから継目の隙間に無理な応力が集中して、炭素含有材料からなる反応容器の継目の隙間の周囲に亀裂が入ることや、炭素含有材料からなる反応容器の外側または炭素含有材料からなる反応容器の外側に設けられている炭素含有材料からなる電極を備えるヒーターが物理的または化学的に劣化することも同様に抑制される。
C+2H→CH
CH+SiCl→SiC+4HCl
よって、この構成によれば、炭素含有材料からなる反応容器の継目の隙間、炭素含有材料からなる反応容器の外側の表面、または炭素含有材料からなる反応容器の外側に設けられている炭素含有材料からなる電極を備えるヒーターが、減肉、脆化、あるいは物理的または化学的に劣化することによる作業能率の低下を抑制することができる。
また、本発明によれば、上記の反応装置の腐食を防止する方法であって、反応容器および外筒容器の間の空隙に不活性ガスを供給する工程と、反応容器および外筒容器の間の空隙の外部気圧を、反応容器内の内部気圧よりも高くなるように、不活性ガスの供給量を調整する工程と、を含む、反応装置の腐食防止方法が提供される。
この方法によれば、反応容器および外筒容器の間の空隙の外部気圧が、反応容器内の内部気圧よりも高くなるように、不活性ガスの供給量が調整されるため、炭素含有材料からなる反応容器の内側から水素や、水素の燃焼により生成する水が漏れ出すことが抑制される。また、この方法によれば、同様に、炭素含有材料からなる反応容器の内側からメタンのような副産物やクロロシラン類が外側に漏れ出してくることを抑制できる。そのため、この方法によれば、炭素含有材料からなる反応容器の継目の隙間、炭素含有材料からなる反応容器の外側の表面、または炭素含有材料からなる反応容器の外側に設けられている炭素含有材料からなる電極を備えるヒーターが、減肉、脆化、あるいは物理的または化学的に劣化することによる作業能率の低下を抑制することができる。
また、本発明によれば、上記の反応装置を用いてクロロシラン類を生産する方法であって、反応容器および外筒容器の間の空隙に不活性ガスを供給する工程と、反応容器および外筒容器の間の空隙の外部気圧を、反応容器内の内部気圧よりも高くなるように、不活性ガスの供給量を調整する工程と、クロロシラン類ガスおよび水素ガスを含む出発混合ガスを反応容器内に供給する工程と、ヒーターによって出発混合ガスを反応容器内で加熱し、出発混合ガス中のクロロシラン類ガスおよび水素ガスを反応させて、クロロシラン類ガスを還元して、より還元された別の種類のクロロシラン類ガスを生成する工程と、を含むクロロシラン類の生産方法が提供される。
この方法によれば、反応容器および外筒容器の間の空隙の外部気圧が、反応容器内の内部気圧よりも高くなるように、不活性ガスの供給量が調整されるため、炭素含有材料からなる反応容器の内側から水素や、水素の燃焼により生成する水が漏れ出すことが抑制される。また、この方法によれば、同様に、炭素含有材料からなる反応容器の内側からメタンのような副産物やクロロシラン類が外側に漏れ出してくることを抑制できる。
そのため、この方法によれば、炭素含有材料からなる反応容器の継目の隙間、炭素含有材料からなる反応容器の外側の表面、または炭素含有材料からなる反応容器の外側に設けられている炭素含有材料からなる電極を備えるヒーターが、減肉、脆化、あるいは物理的または化学的に劣化することによる作業能率の低下を抑制することができる。そのため、この方法によれば、反応容器または外筒容器などの修理・交換などによってプロセスの稼働を一時休止する必要が低減されるので、プロセス全体としてトリクロロシランなどのクロロシラン類の高い生成効率を達成することができる。
本発明によれば、反応容器および外筒容器の間の空隙の外部気圧が、反応容器内の内部気圧よりも高くなるように、不活性ガスの供給量が調整されるため、炭素含有材料からなる反応容器の継目の隙間、炭素含有材料からなる反応容器の外側の表面、または炭素含有材料からなる反応容器の外側に設けられている炭素含有材料からなる電極を備えるヒーターが、減肉、脆化、あるいは物理的または化学的に劣化することによる作業能率の低下を抑制することができる
実施の形態に係る反応装置の概略図である。 実施の形態に係るカーボン製反応容器の一例を示す概略縦断面図である。 実施の形態に係るカーボン製反応容器の他の一例を示す概略縦断面図である。 実施の形態に係るカーボン製反応容器のネジ溝について説明するための斜視図である。 実施の形態に係るリングの構成を説明するための斜視図である。 実施の形態に係るカーボン製反応容器に充填部材を設けた場合の構成を説明するための斜視図である。
符号の説明
1:反応容器
2:略円筒体
3:リング
4:反応容器天蓋部
5:反応容器底板部
6:導入口
7:抜出口
8:抜出管
9:雄ネジ部
10:雌ネジ部
11:充填部材
100:反応容器
101:略円筒体
102:肩部
103:突出部
106:導入管
108:抜出管
200:ヒーター
202:電極
204:カーボン端子
206:金属端子
300:外筒容器
400:空隙
500:不活性ガス供給器
600:不活性ガス圧力調整器
1000:反応装置
発明を実施するための形態
<用語の説明>
本明細書および請求の範囲において、「最小値〜最大値」という表記は、最小値以上かつ最大値以下の数値範囲を意味するものとする。また、「%」という表記は、特に断りのない限り、モル%を意味するものとする。
(1)クロロシラン類
本明細書および請求の範囲において、クロロシラン類とは、塩化された珪素を意味し、SiCl、SiHCl、SiHCl、SiHClなどの塩化珪素に分類される化合物を含む概念である。
なお、クロロシラン(塩化珪素)には、以下の4種類が含まれる。
物質名 化学式 沸点
テトラクロロシラン(四塩化珪素) SiCl 57℃
トリクロロシラン SiHCl 32℃
ジクロロシラン SiHCl 8℃
モノクロロシラン SiHCl 30℃
なお、上記のトリクロロシランは、消防法危険物(第三類)に分類されている。
(2)クロロシラン類の還元
本明細書および請求の範囲において、クロロシラン類を還元するとは、クロロシラン類に水素ガスなどのような還元物質を反応させて、より還元度の高い(ハロゲン化度の低い)物質に変換することを意味する。例えば、テトラクロロシランの還元の場合には、下記の順番でクロロシラン類を還元することを意味する。
SiCl→SiHCl→SiHCl→SiHCl→SiH
(3)水素
本明細書および請求の範囲において、水素とは、水素の単体である水素分子(水素ガス)Hを示すものとする。水素分子は常温では無色無臭の気体で、沸点−252.6°Cであり、軽く、非常に燃えやすい。一般に、アンモニアの製造(ハーバー・ボッシュ法)の他、最も安価でクリーンな還元剤として、トリクロロシラン、ジクロロシラン、モノクロロシランおよびモノシランの製造プロセスをはじめ、塩酸の製造、金属鉱石の還元、油脂の改質、脱硫など、多方面に利用されている。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
<実施形態1>
図1は、本実施形態に係る反応装置の概略図である。
この図に示すように、本実施形態に係る反応装置1000には、クロロシラン類と水素とを気相反応させるための継目を有する炭素含有材料からなる反応容器100が設けられている。また、この反応装置1000には、反応容器100を加熱するための炭素含有材料からなる電極202を備えるヒーター200が設けられている。さらに、この反応装置1000には、反応容器100およびヒーター200を格納するための耐熱性の外筒容器300が設けられている。
また、ヒーター200は、電極202の他に、カーボン端子204、金属端子206(インコネルとも言う)といった部材からなり、反応容器100の周囲に、複数設けられている。また、本実施形態においては、ヒーター200は、いずれも反応装置1000の頂部から下部に向かって吊り下げられる形で設けられているが、このような設置方法に限られるわけではない。
外筒容器300には、反応容器100から突き出した抜出管108を外部の急冷塔(図示せず)に接続するために、横向きの貫通孔(図示せず)が設けられている。そして、抜出管108は、該貫通孔を通り、反応容器100の内部および急冷塔の内部を連通している。
また、外筒容器300の内側には、レンガなどの断熱材が設けられていてもよい。
そして、この反応装置1000には、反応容器100および外筒容器300の間の空隙400に不活性ガスを供給する不活性ガス供給器500が設けられている。また、この反応装置1000には、この反応容器100および外筒容器300の間の空隙400の外部気圧を、反応容器100内の内部気圧よりも高くなるように、不活性ガスの供給量を調整する不活性ガス圧力調整器600が設けられている。
また、この反応装置1000には、外部からテトラクロロシランガスおよび水素ガスを含む出発混合ガスが導入管106を通して供給される。このとき、この出発混合ガスは、反応容器100内での還元反応の反応効率を向上させるために、この反応装置1000の反応容器100の底部から600℃程度に加熱された状態で供給されることが好ましい。
そして、この反応容器100の底部から600℃程度に加熱された状態で供給された出発混合ガスは、反応容器100内でテトラクロロシランガスおよび水素ガスを反応させてトリクロロシランガスを生成するために、反応容器100の外部からのヒーター200によって、1300℃程度まで加熱されることが好ましい。
その後、反応容器100内で生成したトリクロロシランガスを含む生成混合ガスは、抜出管108を通して反応容器100から抜き出され、そのまま直ちに急冷塔に導入される。そして、急冷塔内に導入されたトリクロロシランガスを含む生成混合ガスは、急冷塔内で冷却液によって急冷され、下記の式による平衡反応が右に傾いた状態で平衡状態が凍結され、高い生成効率でトリクロロシランガスを回収することを可能にする。
SiCl+H⇔SiHCl+HCl
そのため、この反応装置1000によれば、反応容器100および外筒容器300の間の空隙400の外部気圧が、反応容器100内の内部気圧よりも高くなるように、不活性ガスの供給量が調整されるため、炭素含有材料からなる反応容器100の内側から水素や、水素の燃焼により生成する水が漏れ出すことが抑制される。その結果、炭素含有材料からなる反応容器100の継目の隙間、炭素含有材料からなる反応容器100の外側の表面、または炭素含有材料からなる反応容器100の外側に設けられている炭素含有材料からなる電極202を備えるヒーター200が、以下に示す反応により、減肉または脆化されてしまうことを抑制できる。
C+2H→CH
C+HO→H+CO
C+2HO→2H+CO
また、この反応装置1000によれば、炭素含有材料からなる反応容器100の内側からメタンのような副産物やクロロシラン類が外側に漏れ出してくることを抑制できる。そのため、炭素含有材料からなる反応容器100の内側から外側に漏れ出したメタンのような副産物とクロロシラン類とが反応することも同様に抑制できる。
その結果、以下に示すように炭化珪素(SiC)が生成されることが抑制されるので、生成された炭化珪素が、炭素含有材料からなる反応容器100の継目の隙間、炭素含有材料からなる反応容器100の外側の表面、または炭素含有材料からなる反応容器100の外側に設けられている炭素含有材料からなる電極202を備えるヒーター200に付着して、炭素含有材料からなる反応容器100の継目の隙間が閉塞して、熱膨張・収縮に伴って熱膨張率の違いから継目の隙間に無理な応力が集中して、炭素含有材料からなる反応容器100の継目の隙間の周囲に亀裂が入ることや、炭素含有材料からなる反応容器100の外側の表面または炭素含有材料からなる反応容器100の外側に設けられている炭素含有材料からなる電極202を備えるヒーター200が物理的または化学的に劣化することも同様に抑制される。
C+2H→CH
CH+SiCl→SiC+4HCl
よって、この反応装置1000によれば、炭素含有材料からなる反応容器100の継目の隙間、炭素含有材料からなる反応容器100の外側の表面、または炭素含有材料からなる反応容器100の外側に設けられている炭素含有材料からなる電極202を備えるヒーター200が、減肉、脆化、あるいは物理的または化学的に劣化することによる作業能率の低下を抑制することができる。
図2は、本実施形態に係る反応装置に備わるカーボン製反応容器の一例を示す概略縦断面図である。なお、テトラクロロシランと水素とを反応させるためのカーボン製反応容器100は、優れた耐久性や伝熱効率を実現するために本来は一体成型されていることが好ましいが、本実施形態では、製造技術上の問題から、図2に示すように、カーボン製略円筒体101を複数連結して一体化させた多段構造としている。
このカーボン製反応容器100では、カーボン製略円筒体101同士を安定に連結させるために、カーボン製略円筒体101の上端の内径が円筒部分の内径よりも拡大され、この上端と円筒部分との内径差により生じた段差により肩部102が形成されている。さらに、カーボン製略円筒体101の下端の外径が円筒部分の外径より縮小され、この下端と円筒部分との外径差により生じた段差により突出部103が形成されている。肩部102と突出部103は、カーボン製略円筒体101同士を連結する際に、一方のカーボン製略円筒体101の突出部103が、他方のカーボン製略円筒体101の肩部102に嵌合するように、肩部102の深さと突出部103の長さとが同一となるように設計されている。
また、カーボン製略円筒体101同士を螺合締結すべく、肩部102の内周面と突出部103の外周面には、対応するネジ山またはネジ溝(不図示)が設けられている場合もある。連結部には、カーボン製略円筒体101同士の間の気密性を維持するためにセメント材のような適当なシール材が用いられてもよい。
このように、本実施形態では、カーボン製反応容器100が、複数のカーボン製略円筒体101が端部同士を突き合わせて略同軸に配されて構成されているため、複数のカーボン製略円筒体101同士の継目における隙間がほとんどなく、後述するように、この継目を通した気体の流通は、完全ではないもののある程度は妨げられている。
しかしながら、上記構造のカーボン製略円筒体101は、カーボン製略円筒体101を複数連結して一体化させたものであるため、その連結のための継目が存在する。
該継目については、カーボン製略円筒体101同士の間の気密性を維持するためにセメント材のような適当なシール材を用いた場合であっても、一切の気体を通さない完全なシールを行うことは困難であるため、カーボン製反応容器100の内側および外側の間で、この継目を通した多少の気体の流通は避けられない。
そのため、カーボン製反応容器100の内側からこの継目を通って、水素や、水素の燃焼により生成する水が漏れ出すおそれがある。さらに、カーボン製反応容器100の内側からこの継目を通って、メタンのような副産物やクロロシラン類が外側に漏れ出してくるおそれもある。
そして、反応容器100が、カーボン製または黒鉛製であるため、カーボン製反応容器100の継目の隙間、カーボン製反応容器100の外側の表面が、上記の継目の隙間から漏れ出してくる水素や、水素の燃焼により生成する水によって、減肉または脆化されてしまうおそれがある。また、カーボン製反応容器100の継目の隙間、カーボン製反応容器100の外側の表面が、上記の継目の隙間から漏れ出してくるメタンのような副産物やクロロシラン類によって、物理的または化学的に劣化するおそれもある。
また、ヒーター200を構成する部材である電極202が、カーボン製または黒鉛製であるため、カーボン電極202を備えるヒーター200が、上記の継目の隙間から漏れ出してくる水素や、水素の燃焼により生成する水によって、減肉または脆化するおそれがある。また、カーボン電極202を備えるヒーター200が、上記の継目の隙間から漏れ出してくるメタンのような副産物やクロロシラン類によって、物理的または化学的に劣化するおそれもある。
本実施形態に係る反応装置1000においては、反応容器100および外筒容器300の間の空隙400の外部気圧が、反応容器100内の内部気圧よりも高くなるように、不活性ガスの供給量が調整されるため、カーボン製反応容器100の内側からこの継目を通って、水素や、水素の燃焼により生成する水が漏れ出すことが抑制される。
その結果、カーボン製反応容器100の継目の隙間、カーボン製反応容器100の外側の表面、またはカーボン製反応容器100の外側に設けられているカーボン電極202を備えるヒーター200が、以下に示す反応により、減肉または脆化されてしまうことを抑制できる。
C+2H→CH
C+HO→H+CO
C+2HO→2H+CO
また、本実施形態では、同様の理由により、カーボン製反応容器100の内側から、この継目を通って、メタンのような副産物やクロロシラン類が外側に漏れ出してくることを抑制できる。そのため、カーボン製反応容器100の内側からこの継目を通って、外側に漏れ出したメタンのような副産物とクロロシラン類とが反応することも同様に抑制できる。
その結果、以下に示すように炭化珪素(SiC)が生成されることが抑制されるので、生成された炭化珪素が、カーボン製反応容器100の継目の隙間、カーボン製反応容器100の外側の表面、またはカーボン製反応容器100の外側に設けられているカーボン電極202を備えるヒーター200に付着して、カーボン製反応容器100の継目の隙間が閉塞して、熱膨張・収縮に伴って熱膨張率の違いから継目の隙間に無理な応力が集中して、カーボン製反応容器100の継目の隙間の周囲に亀裂が入ることや、カーボン製反応容器100の外側の表面またはカーボン製反応容器100の外側に設けられているカーボン電極202を備えるヒーター200が物理的または化学的に劣化することも同様に抑制される。
C+2H→CH
CH+SiCl→SiC+4HCl
なお、本実施形態において、上記の不活性ガスは、特に限定するものではなく、任意の不活性ガスを用いることができる。もっとも、不活性ガスの中でも、入手の容易性および化学反応性の乏しさから、例えば、窒素ガス、希ガス(ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、クリプトンガス、キセノンガス、ラドンガス)を用いることが好ましい。また、これらの希ガスの中でも空気中に占める割合が大きく入手が用意であるため、特にアルゴンガスを用いることが好ましい。
また、本実施形態において、上記の外部気圧が、上記の内部気圧に対して102%以上になるように調整されていることが好ましく、特に105%以上となるように調整されていることがさらに好ましい。例えば、内部気圧が100kPaの場合、外部気圧は110kPaであることが好ましく、この場合には、外部気圧が内部気圧に対して110%であるといえる。
この外部気圧が、内部気圧よりも内部気圧に対して102%以上または105%以上であれば、カーボン製反応容器100の内側から、水素や、水素の燃焼により生成する水が漏れ出すことが抑制される。また、この場合には、カーボン製反応容器100の内側から、メタンのような副産物やクロロシラン類が外側に漏れ出してくることも抑制できる。
<実施形態2>
本実施形態の反応装置は、基本的には、実施形態1の反応装置と同様の構成からなるため、共通する内容については、説明を省略する。本実施形態の反応装置は、実施形態1の反応装置とは、反応容器を構成するカーボン製略円筒体の継目の構造および反応容器の内外の炭化珪素(SiC)コートの有無の点で異なっている。以下、この異なる点について焦点をあてて説明する。
(i)反応容器の全体構成
図3は、実施の形態に係る反応装置に備わるカーボン製反応容器の他の一例を示す概略縦断面図である。この図に示すカーボン製反応容器1は、複数のカーボン製略円筒体2を、端部同士を突き合わせて略同軸に上下に配し、突き合わせ端部を外側からカーボン製リング3で螺合締結することにより構成されている。上端に配された略円筒体2は、上端側が閉塞されて反応容器1の天蓋部4とされ、下端に配された略円筒体2は、下端側が閉塞されて反応容器1の底板部5が構成されている。また、その底板部5の中央部に原料ガスの導入口6が形成されると共に、該導入口から遠い上方側の略円筒体2の側壁には、反応後のガスの抜出口7が形成され、該抜出口7に抜出管8が接続されている。
このカーボン製反応容器1を、上下方向に延びる複数の長尺のヒーターを内部に備える外筒内に配置し、ヒーターで反応容器1の外壁を加熱することにより、導入口から導入されるテトラクロロシランおよび水素ガスが約800℃から約1300℃の高温で反応させられ、反応抜出口7からトリクロロシランを含む反応生成物ガスの形で抜き出される構成とされている。
(ii)カーボン製略円筒体の構成
本実施形態のカーボン製略円筒体2は、図4に示すように、上下の端部外周に雄ネジ部9が形成された略円筒状であり、実施形態1のカーボン製反応容器100に用いられていた円筒体101のように上端もしくは下端に肩部や突出部が形成されていない。そのため、大きな凹凸のない極めて単純な形状であるとともに、肉厚をその長さ方向全体にわたってほぼ均一とすることができることから、物理的衝撃や熱的衝撃に対して優れた耐性を有する。また、このカーボン製略円筒体2は、互いに上面および下面を擦り合わせて組み立てられるため、組み立ての際に継目に隙間が発生しにくい。
カーボン製略円筒体2の厚みは、強度を保持するため、並びに、その表面に施す後記の炭化ケイ素被膜の剥離を避けるために、典型的には、0.5〜20cm、好ましくは1.5cm〜15cmとするのが好ましい。
カーボン製略円筒体2の上端外周面および下端外周面には、それぞれカーボン製略円筒体2をカーボン製リング3に螺合させるための雄ネジ部9が形成されている。上端外周面および下端外周面における雄ネジ部9の形成幅は、特に限定されるものではないが、カーボン製リング3との螺合締結を確実なものとするために、カーボン製略円筒体2の円筒高さの8/100以上、さらには9/100以上とするのが好ましい。形成する雄ネジ部9の巻きの方向、条数、ネジ山の形状、径およびピッチは、特に限定されるものではない。
また、カーボン製略円筒体2を構成する材質としては、気密性に優れた黒鉛材が好ましく、特に、微粒子構造のため強度が高く、熱膨張等の特性がどの方向に対しても同一であることから、耐熱性および耐食性にも優れている等方性高純度黒鉛を用いることが好ましい。
(iii)カーボン製リング
本実施形態のカーボン製リング3は、図5に示すように、内周面に雌ネジ部10が形成された略円筒状のリングである。上記カーボン製略円筒体2と同様に、大きな凹凸のない極めて単純な形状であるとともに、肉厚もその幅方向にわたってほぼ均一であることから、物理的衝撃や熱衝撃に対して優れた耐性を有する。
カーボン製リング3は、その内周面に形成した雌ネジ部10により上記カーボン製略円筒体2の上端外周面または下端外周面の雄ネジ部9に螺合する必要性から、その内径はカーボン製略円筒体2の外径とほぼ同一とされる。
カーボン製リング3の径方向の厚みは、強度を保持するため、並びに、その表面に施す後記の炭化ケイ素被膜の剥離を避けるために、典型的には、0.5〜20cm、好ましくは1.5cm〜15cmとするのが好ましい。
カーボン製リング3の上下方向の幅は、連結される一方のカーボン製略円筒体2の上端および他方のカーボン製略円筒体2の下端に確実に螺合するものでなければならない。典型的には、カーボン製略円筒体2とカーボン製リング3とを螺合させた場合に、一方のカーボン製略円筒体2がカーボン製リング3の幅の半分までしか螺入できないことを考慮して、カーボン製リング3の上下方向の幅は、カーボン製略円筒体2の円筒高さの10/100以上かつ1/2以下、さらには12/100以上かつ1/2以下とすることが好ましい。
カーボン製リング3の内周面に形成される雌ネジ部10の巻きの方向、条数、ネジ溝の形状、径およびピッチは、連結される両カーボン製略円筒体2の突き合わせ端部の各外周面に形成されたネジ山に対応するものでなければならない。
また、カーボン製リング3を構成する材質は、熱膨張率において上記カーボン製略円筒体2と極端に相違しないよう、カーボン製略円筒体2を構成する材質と同一であることが好ましい。
(iv)表面処理
カーボン製略円筒体2およびカーボン製リング3は、カーボンを主材料とするため、反応容器内に供給される水素や、水素の燃焼により生成する水によって、以下に示すように、組織の減肉または脆化を受けてしまう。
C+2H→CH
C+HO→H+CO
C+2HO→2H+CO
炭化ケイ素被膜はこれらの化学的分解に対して極めて耐性が高いため、カーボン製略円筒体2およびカーボン製リング3の表面に炭化ケイ素被膜を形成することが好ましい。
炭化ケイ素被膜は、特に制限はないが、典型的にはCVD法により蒸着させて形成することができる。CVD法によりカーボン製略円筒体2およびカーボン製リング3の表面に炭化ケイ素被膜を形成するには、例えば、テトラクロロシラン又はトリクロロシランのようなハロゲン化珪素化合物とメタンやプロパンなどの炭化水素化合物との混合ガスを用いる方法、またはメチルトリクロロシラン、トリフェニルクロロシラン、メチルジクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシランのような炭化水素基を有するハロゲン化珪素化合物を水素で熱分解しながら、加熱されたカーボン製略円筒体2およびカーボン製リング3の表面に炭化ケイ素を堆積させる方法を用いることができる。
炭化ケイ素被膜の厚みは、10〜500μmとすることが好ましく、30〜300μmであればさらに好ましい。炭化ケイ素被膜の厚みが10μm以上であれば、反応容器内に存在する水素、水、メタン等によるカーボン製略円筒体2およびカーボン製リング3の腐食を十分に抑制でき、また、500μm以下であれば、炭化ケイ素被膜のひび割れやカーボン製略円筒体2およびカーボン製リング3組織の割れが助長されることもない。
形成された炭化ケイ素被膜は、緻密均質なピンホールのない被膜であり、化学安定性に優れているため、炭化ケイ素被膜を施したカーボン製略円筒体2およびカーボン製リング3により構成されたカーボン製反応容器1中でクロロシランと水素との反応を行えば、設備の修繕頻度を低減でき、作業能率をさらに向上させることができる。
(v)反応容器の組み立て
上記カーボン製略円筒体2をカーボン製リング3を用いて連結するには、第一のカーボン製略円筒体2の上端にカーボン製リング3を嵌め合わせ、第一のカーボン製略円筒体2の上端がカーボン製リング3の幅の半分に達するまで螺入させ、さらに当該カーボン製リング3の開放端側に第二のカーボン製略円筒体2の下端を嵌め合わせ、当該第二のカーボン製略円筒体2の下端が前記第一のカーボン製略円筒体2の上端に当接するまで当該第二のカーボン製略円筒体2を前記カーボン製リング3に螺入させる。以上の作業を、所望の大きさの容器本体部が得られるまで、順次繰り返す。
このとき、カーボン製略円筒体2を気密に連結するために、予めカーボン製略円筒体2の上端外周面および下端外周面またはカーボン製リング3の内周面に、セメント材等の適切なシール材を塗布しておくことが好ましい。あるいは、カーボン製略円筒体2とカーボン製リング3とを螺合させた後に、両部材の目地をシール材で塞いでもよい。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
例えば、上記実施の形態では、カーボン製略円筒体2の上端外周面および下端外周面またはカーボン製リング3の内周面にネジ山またはネジ溝を設け、両部材を螺合させる場合について説明したが、カーボン製略円筒体2の上端外周面および下端外周面とカーボン製リング3とを締結できるものであればどのような構造であってもよい。例えば、カーボン製略円筒体2の上端および下端の外径が円筒部分の外径より縮小され、この上端および下端をカーボン製リング3に嵌め込んで、シール材で接合する構成としてもよい。さらに、カーボン製略円筒体2の上端および下端外周面にその周方向に間隔をあけて凸部が形成され、カーボン製リング3の内周の対応する位置に凹部が形成されていてもよい。
さらに、図6に示すように、カーボン製反応容器1の内部に、クロロシランと水素とからなる混合ガスの流れを乱すガス通路を形成するカーボン製充填部材11を配設してもよい。このようなカーボン製充填部材11を配設することにより、反応容器1内において混合ガスを効果的に混合し、滞留時間をより長く確保できると共に、供給された混合ガスに対する伝熱効率を高めることができるため、トリクロロシランの生成効率を向上させることができる。
この場合にも、設備の修繕頻度を低減し、作業能率をさらに向上させる観点から、カーボン製充填部材11の表面が炭化ケイ素被膜でコーティングされていることが好ましい。
ここで、カーボン製充填部材11とは、反応容器1内のガス流の通路に配されてガス流に乱れを生じさせる部材を意味し、例えば、ラシヒリング、レシングリング等の成型充填物、多孔板、邪魔板等、如何なる構造のものでも構わない。配置方法も充填部材11の種類によって様々な態様が可能であり、要は、クロロシランと水素ガスの流れに乱れを生じさせることができる配置であればよい。
特に、カーボン製充填部材11がカーボン製反応容器1の内部を複数の小室に区切る複数の仕切り板から構成され、該仕切り板には該仕切り板を貫通する複数の通気孔が形成されていることが好ましい。この場合に、通気孔を設ける位置、個数、大きさ等は、任意に設定可能であるが、確実にガス成分を混合し、かつ、滞留時間をより長く確保できるように設定することが好ましい。
また、カーボン製充填部材11の炭化ケイ素被膜をCVD法により形成すること、並びに、被膜の厚みを10〜500μmとすることが好適である。さらに、耐熱衝撃性に優れていることから、カーボン製充填部材11が黒鉛製であれば好適である。
また、カーボン製反応容器1の外側の表面にSiCコートを設ける場合には、カーボン製略円筒体2の上端表面および下端表面、さらにその近傍の外側表面領域には、SiCコートを設けないことが好ましい。なぜなら、上端表面および下端表面にSiCコートを施すと、その部分のシールが悪くなるからである。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1>
径15cm、高さ10cm、厚さ3cmの等方性黒鉛からなる直円筒状のカーボン製略円筒体であって、上端から3.5cmにわたる外周面および下端から3.5cmにわたる外周面に雄ネジ部が設けられたカーボン製略円筒体を複数準備した。また、反応容器の天蓋部を構成する上端側略円筒体、並びに反応容器の底板部を構成する下端側略円筒体についても同様に、連結側の端部外周面に雄ネジ部を設けた。
次いで、これらのカーボン製略円筒体の内周面および外周面に炭化ケイ素被膜を形成するために、カーボン製略円筒体をCVD反応装置内に設置し、装置内部をアルゴンガスで置換したのち、1200℃に加熱した。CVD反応装置内にトリクロロメチルシランと水素の混合ガス(モル比1:5)を導入し、CVD法により、カーボン製略円筒体の全表面に200μmの厚みの炭化ケイ素被膜を形成した。
次に、内径15cm、上下方向の幅7.5cm、径方向の厚み3.6cmの等方性黒鉛からなるカーボン製リングであって、内周面に前記カーボン製略円筒体に形成された雄ネジ部と螺合する雌ネジ部が形成されたカーボン製リングを複数準備し、上記と同様にその全表面に炭化ケイ素被膜を施した。
これらのカーボン製略円筒体およびカーボン製リングを用いて反応容器本体部を構成し、この反応容器に配管及び加熱装置等をセットして反応炉として整えた。そして、この反応炉を、実施形態1で説明した図1に示す反応装置内に設置し、この反応容器および外筒容器の間の空隙には複数本のカーボン電極を有するヒーターを設けて、反応容器内部を加熱できるようにして、テトラクロロシランと水素との混合ガスから、トリクロロシランを含むガスを生成するためのプロセスを構築した。
また、この反応装置において、この反応容器および外筒容器の間の空隙には、アルゴンガスの供給口からアルゴンガスを供給し、この空隙中の外部気圧が反応容器の内部気圧に対して102%以上となるようにアルゴンガスの供給量を制御した。
この反応炉にテトラクロロシランと水素(モル=1:1)の混合ガスを供給し、常圧、反応温度1100℃で反応を行い、トリクロロシランを生成した。そして、反応炉を連続的に2000時間運転した後、反応容器を解体してカーボン製略円筒体を観察した。
本実施例のカーボン製略円筒体には、割れやひび割れは観察されなかった。また、カーボン製略円筒体の内側および外側の表面に顕著な腐食はほとんど観察されなかった。さらに、ヒーターの表面にも顕著な腐食はほとんど観察されなかった。
<実施例2>
反応容器内に、表面に炭化ケイ素被膜を施したカーボン製充填部材を配設したこと以外は、上記実施例1と同様に反応炉を整えた。
本実施例で使用したカーボン製充填部材は、等方性黒鉛からなり、直径8.8cm、厚さ0.5cmの円盤状であって、中心から4.4cmの位置に当該円盤を支持棒に固定するための固定孔を有し、この円盤の任意の位置に径が0.2cmの通気孔を複数有し、さらに全表面に200μmの厚みの炭化ケイ素被膜を有する。
これらのカーボン製充填部材を、上記と同様に表面に炭化ケイ素被膜を施した長さ65cmの等方性黒鉛からなる支持棒に0.9cmの間隔を空けて固定し、カーボン製反応容器内に配置した。
この反応炉を、実施例1と同様に運転した後、反応容器を解体してカーボン製略円筒体を観察したところ、本実施例においても、カーボン製略円筒体に割れやひび割れは観察されなかった。
また、カーボン製略円筒体の内側および外側の表面に顕著な腐食はほとんど観察されなかった。さらに、ヒーターの表面にも顕著な腐食はほとんど観察されなかった。
<比較例1>
外径15cm、高さ10cm、厚さ3cmの等方性黒鉛からなる直円筒状のカーボン製略円筒体であって、上端に深さが3.8cmの肩部、下端に長さが3.8cmの突出部を有するカーボン製略円筒体を複数準備した。肩部の内周面にはネジ溝を形成し、突出部の外周面には前記ネジ溝に対応するネジ山を形成した。
なお、この比較例では、上記実施例1と異なり、カーボン製略円筒体の内周面および外周面に炭化ケイ素被膜を形成しなかった。
次いで、これらのカーボン製略円筒体同士を直接螺合締結して反応容器本体部を構成し、上記実施例1と同様に、この反応容器に配管及び加熱装置等をセットして反応炉として整えた。そして、この反応炉を、実施形態1で説明した図1に示す反応装置内に設置し、この反応容器および外筒容器の間の空隙には複数本のカーボン電極を有するヒーターを設けて、反応容器内部を加熱できるようにして、テトラクロロシランと水素との混合ガスから、トリクロロシランを含むガスを生成するためのプロセスを構築した。
また、この反応装置において、この反応容器および外筒容器の間の空隙には、アルゴンガスの代わりに水素ガスを供給し、この空隙中の外部気圧が反応容器の内部気圧に対して102%以上となるように水素ガスの供給量を制御した。
この反応炉を、実施例1と同様に運転し、反応容器を解体してカーボン製略円筒体を観察したところ、カーボン製略円筒体の肩部に割れやひび割れが認められた。また、カーボン製略円筒体の内側および外側の表面に顕著な腐食が観察された。さらに、ヒーターの表面にも顕著な腐食が観察された。
<比較例2>
外径15cm、高さ10cm、厚さ3cmの等方性黒鉛からなる直円筒状のカーボン製略円筒体であって、上端に深さが3.8cmの肩部、下端に長さが3.8cmの突出部を有するカーボン製略円筒体を複数準備した。肩部の内周面にはネジ溝を形成し、突出部の外周面には前記ネジ溝に対応するネジ山を形成した。
なお、この比較例では、上記実施例1と異なり、カーボン製略円筒体の内周面および外周面に炭化ケイ素被膜を形成しなかった。
次いで、これらのカーボン製略円筒体同士を直接螺合締結して反応容器本体部を構成し、上記実施例1と同様に、この反応容器に配管及び加熱装置等をセットして反応炉として整えた。そして、この反応炉を、実施形態1で説明した図1に示す反応装置内に設置し、この反応容器および外筒容器の間の空隙には複数本のカーボン電極を有するヒーターを設けて、反応容器内部を加熱できるようにして、テトラクロロシランと水素との混合ガスから、トリクロロシランを含むガスを生成するためのプロセスを構築した。また、この反応装置において、この反応容器および外筒容器の間の空隙には、アルゴンガス供給口からアルゴンガスを供給したが、この空隙中の外部気圧が反応容器の内部気圧よりも小さくなるようにアルゴンガスの供給量を制御した。
この反応炉を、実施例1と同様に運転し、反応容器を解体してカーボン製略円筒体を観察したところ、カーボン製略円筒体の肩部に割れやひび割れが認められた。
また、カーボン製略円筒体の内側および外側の表面に顕著な腐食が観察された。さらに、ヒーターの表面にも顕著な腐食が観察された。
比較例2の場合には、外筒容器の金属部分について、内部から外部へ漏れだしたHClガスによる腐食も確認された。
<実験の考察>
以上の比較実験から明らかなように、反応容器および外筒容器の間の空隙の外部気圧が、反応容器内の内部気圧よりも高くなるように、不活性ガスの供給量が調整することによって、炭素含有材料からなる反応容器の内側から水素や、水素の燃焼により生成する水が漏れ出すことが抑制される。
その結果、炭素含有材料からなる反応容器の継目の隙間、炭素含有材料からなる反応容器の外側の表面、または炭素含有材料からなる反応容器の外側に設けられている炭素含有材料からなる電極を備えるヒーターが、以下に示す反応により、減肉または脆化されてしまうことを抑制できる。
C+2H→CH
C+HO→H+CO
C+2HO→2H+CO
また、反応容器および外筒容器の間の空隙の外部気圧が、反応容器内の内部気圧よりも高くなるように、不活性ガスの供給量が調整することによって、炭素含有材料からなる反応容器の内側からメタンのような副産物やクロロシラン類が外側に漏れ出してくることを抑制できる。そのため、炭素含有材料からなる反応容器の内側から外側に漏れ出したメタンのような副産物とクロロシラン類とが反応することも同様に抑制できる。
その結果、以下に示すように炭化珪素(SiC)が生成されることが抑制されるので、生成された炭化珪素が、炭素含有材料からなる反応容器の継目の隙間、炭素含有材料からなる反応容器の外側の表面、または炭素含有材料からなる反応容器の外側に設けられている炭素含有材料からなる電極を備えるヒーターに付着して、炭素含有材料からなる反応容器の継目の隙間が閉塞して、熱膨張・収縮に伴って熱膨張率の違いから継目の隙間に無理な応力が集中して、炭素含有材料からなる反応容器の継目の隙間の周囲に亀裂が入ることや、炭素含有材料からなる反応容器の外側または炭素含有材料からなる反応容器の外側に設けられている炭素含有材料からなる電極を備えるヒーターが物理的または化学的に劣化することも同様に抑制される。
C+2H→CH
CH+SiCl→SiC+4HCl
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、この実施例はあくまで例示であり、種々の変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。

Claims (9)

  1. クロロシラン類と水素とを気相反応させるための、継目を有し、複数の炭素含有材料からなる略円筒体が端部同士を突き合わせて略同軸に配されて構成されている炭素含有材料からなる反応容器と、
    反応容器を加熱するための炭素含有材料からなる電極を備えるヒーターと、
    反応容器およびヒーターを格納するための耐熱性の外筒容器と、
    反応容器および外筒容器の間の空隙に不活性ガスを供給する不活性ガス供給器と、
    反応容器および外筒容器の間の空隙の外部気圧を、反応容器内の内部気圧よりも高くなるように、不活性ガスの供給量を調整する不活性ガス圧力調整器と、
    を備える反応装置。
  2. 不活性ガスがアルゴンガスを含む請求項1記載の反応装置。
  3. 外部気圧が内部気圧の102%以上となるように調整されている請求項1記載の反応装置。
  4. 反応容器がカーボン製または黒鉛製である請求項1記載の反応装置。
  5. 反応容器の内側および外側の表面がいずれも炭化珪素被膜でコーティングされている請求項1記載の反応装置。
  6. 炭化珪素被膜がCVD法により形成されてなる請求項記載の反応装置。
  7. 炭化珪素被膜が10〜500μmの厚みを有する請求項記載の反応装置。
  8. 請求項1に記載の反応装置の腐食を防止する方法であって、
    反応容器および外筒容器の間の空隙に不活性ガスを供給する工程と、
    反応容器および外筒容器の間の空隙の外部気圧を、反応容器内の内部気圧よりも高くなるように、不活性ガスの供給量を調整する工程と、
    を含む、反応装置の腐食防止方法。
  9. 請求項1に記載の反応装置を用いてクロロシラン類を生産する方法であって、
    反応容器および外筒容器の間の空隙に不活性ガスを供給する工程と、
    反応容器および外筒容器の間の空隙の外部気圧を、反応容器内の内部気圧よりも高くなるように、不活性ガスの供給量を調整する工程と、
    クロロシラン類ガスおよび水素ガスを含む出発混合ガスを反応容器内に供給する工程と、
    ヒーターによって出発混合ガスを反応容器内で加熱し、出発混合ガス中のクロロシラン類ガスおよび水素ガスを反応させて、クロロシラン類ガスを還元して、より還元された別の種類のクロロシラン類ガスを生成する工程と、
    を含むクロロシラン類の生産方法。
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